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JP4401757B2 - 記録方法およびそれを用いるインクジェット記録装置 - Google Patents

記録方法およびそれを用いるインクジェット記録装置 Download PDF

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Description

本発明は、インクを記録媒体の記録面に対し吐出し付着させることにより、記録を行う記録方法およびそれを用いるインクジェット記録装置に関する。
インクジェット記録方式による記録方法の場合、例えば、イメージデータ等を記録媒体の記録面に印刷するとき、その記録媒体の送りピッチむらを無くす手法が採られている。その手法は、例えば、印刷されるべき画像のイメージデータがランダムに分割されるもとで、その記録媒体の送りピッチが小さくされ、かつ、記録手段としての記録ヘッドを搭載するキャリッジの走査回数が増大される方法である。また、インクの記録媒体の記録面における着弾位置の精度を高めることにより、鮮明で高品位な印刷結果を得るために記録媒体の記録面と記録ヘッドの吐出口形成面との間隔をできるだけ狭く設定することが必要とされる。
このようにその送りピッチが小さい場合、記録時間が増大するので記録に供される多量のインクにより膨潤した記録媒体の記録面に「コックリング」と呼ばれる凹凸部分が発生する場合がある。この場合、コックリングの振幅が比較的大きくなり、その記録媒体の記録面を安定させるプラテンから上述の記録ヘッド側方向への記録媒体の浮きが発生することとなる。その結果、記録媒体の浮きが記録媒体の記録面と記録ヘッドの吐出口形成面との間隔以上となるとき、記録ヘッドの吐出口形成面と記録媒体の記録面とがこすれ、形成される画像の品位が損なわれてしまう虞がある。
このような事態を回避するために例えば、特許文献1および2にも示されるように、上述の記録ヘッドの下方を搬送される記録媒体の記録面を上述のプラテンの表面に密着させることにより、記録ヘッド側方向への記録媒体の浮きを回避する方法が提案されている。この方法は、プラテンにおいて記録媒体が通過する部分に設けられる複数の小径の孔を介して負圧発生手段の吸引力により記録媒体を吸引しプラテンの表面に記録媒体を密着させる方法である。
また、例えば、特許文献3にも示されるように、記録媒体の搬送方向に対し略直交する方向に往復移動される記録ヘッドの直上流側近傍に、記録媒体の記録面の所定の箇所を押さえる押え板がプラテンに対向して配されることにより、記録ヘッド側方向への記録媒体の浮きを回避する方法が提案されている。このような方法においては、プラテンは、所定の間隔で記録媒体をその下方から支持する複数のリブを有している。また、押え板は、プラテンのリブの相互間に対応する位置にそれぞれ、記録媒体の記録面をプラテンのリブの相互間に向けて押圧する突起をそれぞれ有するものとされる。その突起は、その下方、即ち、プラテンに向けて突出している。
斯かる構成において、未だ記録されていない記録媒体の記録面の端部が、記録ヘッドの記録開始位置に到達する前に押え板とプラテンとの間を通過せしめられることにより、記録媒体の記録面の端部が、予め、波形に形成されることとなる。これにより、記録ヘッドの記録動作のとき、記録媒体におけるプラテンのリブと押え板の下面との間に挟持された部分は、その相互間の押圧力で位置規制されるので記録媒体におけるプラテンのリブ相互間に対応する部分が膨潤することとなる。その際、膨潤する記録媒体は、上述したように、予め、押え板の突起により下向きに凸状に形成されているのでプラテンの表面に向けて延びることとなる。従って、記録ヘッド側方向への記録媒体の浮きが回避されることとなる。
特開昭61−95966号公報 特開平3−29359号公報 特開平9−48161号公報
(1)上述のようなプラテンにおいて記録媒体が通過する部分に設けられる複数の小径の孔を介して負圧発生手段の吸引力により記録媒体が吸引されプラテンの表面に記録媒体を密着させる方法の場合、負圧発生手段を用いて記録媒体を吸引するので記録装置全体が大掛かりになり、従って、その製造コストが高く、また、その商品価値を低下させるような負圧発生手段の吸気/排気音が大きいという問題も伴う。更に、サイズの異なる記録媒体について印刷する場合、それぞれのサイズに合わせて、記録媒体が覆わないプラテン上の小径の穴を封止する手段を新たに設けなければ、所望の吸引力を得ることができないという問題もある。
(2)一方、記録媒体の搬送方向に対し略直交する方向に往復移動される記録ヘッドの直上流側近傍に、記録媒体の記録面の所定の箇所を押さえる押え板がプラテンに対向して配される場合にあっては、記録媒体の記録領域の幅に対して、一行分送る記録媒体の搬送量が比較的大である場合、記録媒体の先端が排紙部のローラーに挟持され、浮きの生じた記録媒体の記録面の端部を、押え板およびプラテンにより、記録動作以前に波形状にすることで記録ヘッド側への浮き量を抑えることが可能となる。しかし、一行分の搬送量が比較的小である場合、その記録媒体の端部が記録位置に達する前に記録ヘッド側への浮きが成長してしまい、その結果、最悪、記録ヘッドの吐出口形成面と記録媒体の記録面との接触による記録媒体の汚れが発生する虞がある。
また、斯かる方法は、記録ヘッドの記録開始位置から押え板の端部の位置までの距離が短い場合、有効な手段である。
しかし、記録ヘッドにおける記録媒体の搬送路に沿った長さ(吐出口列の長さ)が大となるほど記録ヘッドの記録開始位置から押え板の端部の位置までの距離が長くなるのでインクによる膨潤によりその波形がくずれ易くなり、コックリングによる浮きが発生し易い。このような場合、記録ヘッドに記録媒体が接触し、記録面に形成された画像を乱したりするので予め、その記録ヘッドの吐出口形成面と記録媒体の記録面との間の距離を、上述の要求に反し広めに設定しておく必要があることとなる。
以上の問題点を考慮し、本発明は、インクを記録媒体の記録面に対し吐出し付着させることにより、記録を行う記録方法およびそれを用いるインクジェット記録装置であって、記録ヘッドの吐出口列の長さ、および、記録動作に応じた記録媒体の搬送量に左右されることなく記録ヘッド側への記録媒体の浮きを防止でき、しかも、その記録装置の製造コストが嵩むことがない記録方法およびそれを用いるインクジェット記録装置を提供することを目的とする。
上述の目的を達成するために、本発明に係る記録方法は、記録ヘッドが記録媒体1枚分の記録データの一部を、プラテンの複数のリブで支持される記録媒体の先端部に記録する工程と、記録が行われた記録媒体を排出する排紙ローラと、排紙ローラに従動して回転する搬送用拍車とにより、記録された記録媒体の先端部が所定期間、狭持され、隣接する搬送用拍車相互間に設けられ記録媒体における搬送用拍車相互間に対応する部分を押圧する押込み用拍車により、記録媒体の先端部に凹凸形状を付与する工程と、凹凸形状が付与された記録媒体が、記録された部分に隣接した記録開始位置まで逆送りされ、凹凸形状の山の部分を複数のリブで支持し、記録ヘッドが、記録媒体1枚分の記録データのうち記録媒体に記録されていない残りの部分を、記録媒体において記録がなされた部分に続けて記録媒体に記録する工程と、を含んでなることを特徴とする。
また、本発明に係るインクジェット記録装置は、記録ヘッドと対向する位置で記録媒体を複数のリブで支持するプラテンと、記録ヘッドの上流側に配置され記録媒体を搬送する搬送手段と、記録ヘッドの下流側に配され記録が行われた記録媒体を排出する排紙ローラと、該排紙ローラに従動して回転する搬送用拍車と、排紙ローラと対向しない位置であって前記複数のリブに対応しない位置において記録媒体をプラテン側に向けて押圧する押込み用拍車とを備えるインクジェット記録装置において、記録ヘッドにより記録される記録媒体1枚分の記録データの一部を、記録ヘッドが記録媒体の先端部に記録し、記録された記録媒体の先端部を排紙ローラと搬送用拍車とで所定時間、狭持して押込み用拍車によって記録媒体の先端部に凹凸形状を付与した後、搬送手段によって記録媒体が、記録された部分に隣接した記録開始位置まで逆送りされ、凹凸形状の山の部分を複数のリブで支持し、記録ヘッドが、記録媒体1枚分の記録データのうち記録媒体に記録されていない残りの部分を、記録媒体において記録がなされた部分に続けて記録媒体に記録することを特徴とする。
以上の説明から明らかなように、本発明に係る記録方法およびそれを用いるインクジェット記録装置によれば、記録媒体に凹凸形状を付与する工程と、凹凸形状を付与した後、記録ヘッドにより1枚の記録データの残りの部分を記録媒体に記録する工程とを含むことにより、記録媒体の記録領域に確実に凹凸が形成されるもとで記録領域に対して記録動作が行われるので所謂、コックリングが発生する虞がなく、従って、記録ヘッドの吐出口列の長さ、および、記録動作に応じた記録媒体の搬送量に左右されることなく記録ヘッド側への記録媒体の浮きを確実に防止でき、しかも、その記録装置の製造コストが嵩むことがない。
図2は、本発明に係る記録方法の一例が適用された記録装置の外観を示す。
図2に示される記録装置1は、本装置の外郭部を形成する外装部と、その外装部内に配され各記録媒体Pの送紙部への給紙を行う給紙部2と、給紙部2の下流側に配され各記録媒体Pを記録動作に応じて順次、記録部へ送出する送紙部と、後述する記録ヘッド7が着脱可能に搭載されるキャリッジ50を備える記録部と、記録部の下流側に配され印刷された記録媒体P’が積載収容される排紙トレイを備える排紙部と、上述の各部分における動作制御を行う制御ユニットとを含んで構成されている。
記録装置1を構成する上述の各構成部分についてそれぞれ以下に分説する。
(A)外装部
外装部は、下ケース99、上ケース98、アクセスカバー97、コネクタカバー96(図3参照)、および、フロントカバー95を主な要素として含んで構成されている。図4および図5に示されるように、各ケースおよびカバーは、上述の各構成部分が支持されるシャーシー11に組み付けられるとともに、その周囲を覆うように互いに連結されている。
下ケース99の下部には、印刷された記録媒体P’が通過する排紙口99aがその前面に形成されるとともに、不図示の排紙トレイレールが設けられている。図3に示されるように、その排紙トレイレールに支持される分割された排紙トレイ46が、内部に収納可能に構成されている。また、下ケース99に回動可能に支持されるフロントカバー95は、排紙トレイ46の非使用時に排紙口99aを塞ぐ構成になっている。
上ケース98には、アクセスカバー97が開閉可能に取り付けられている。上ケース98の上面の一部は、そのアクセスカバー97により選択的に覆われ、その内部と外部とを連通させる開口部を有している。従って、アクセスカバー97が開状態のとき、この開口部を通じてインクタンク71、および記録ヘッド7が交換可能とされている。
また、アクセスカバー97の開閉状態を検知するための、カバーセンサーE0022、不図示のドアスイッチレバー、LED(light emitting diode)の光を伝達し表示するLEDガイド982、後述する回路基板のSW(switch)に作用するキースイッチ983等が、上ケース98に設けられている。
さらに、上ケース98の開口部の周縁には、図3に示されるように、多段式の給紙トレイ26が、回動可能に取り付けられている。給紙トレイ26は、図2に示されるように、給紙部2が使用されないとき、上ケース98の開口部を塞ぐように閉状態とされれば、上ケース98の開口部のカバー(給紙部2のカバー)にもなるように構成されている。給紙トレイ26は、使用時に、図3に示されるように、多段式に外部に向けて引出されて用いられるものとされる。
また、上ケース98と下ケース99とは、図示が省略される弾性を持った嵌合爪で互いに連結されている。なお、コネクタカバー96は、それらの間のコネクタ部分が設けられている部分を覆っている。
(B)給紙部
給紙部2は、図3および図4に示されるように、シャーシー11に支持されるベース20を含んで構成されている。ベース20には、印刷されていない記録媒体Pを積載する圧板21と、図6に示されるように、記録媒体Pを給紙する給紙ローラー28と、記録媒体Pを分離する分離ローラー241と、記録媒体Pを給紙トレイ26における所定の積載位置に戻すための戻しレバー22等が取り付けられている。記録媒体Pは、例えば、紙、布、プラスチックシート、OHP用シートなどである。
円柱状断面を有する給紙ローラー28の両端は、それぞれ、ベース20に回動可能に支持されている。給紙ローラー28には、記録媒体Pのサイズに応じた1つの分離ローラーゴム(不図示)がその軸線方向に沿って設けられている。回転される給紙ローラー28およびその分離ローラーゴムの外周面と記録媒体Pの表面との相互間の接触力により、記録媒体Pがその下流側にある送紙部に給紙されることとなる。給紙ローラー28の駆動力は、図4に示されるように、給紙部2に設けられた給紙(LF)モーター273の出力軸から不図示の駆動伝達ギア、遊星ギアによって伝達される。
圧板21は、ベース20に結合された回転軸を中心として回転可能にベース20に支持されている。図6に示されるように、圧板バネ212により、圧板21は、給紙ローラー28側に付勢されている。給紙ローラー28と対向する圧板21の部位には、人工皮等の摩擦係数の大きい材質からなる分離シート213が設けられている。分離シート213は、その表面近傍に積載された数枚の記録媒体Pの重送を防止する。圧板21は、圧板カム(不図示)によって、給紙ローラー28の外周面に対し、記録媒体Pの表面を当接または離隔させるように構成されている。圧板21には、図3および図4に示されるように、可動サイドガイド23が積載される記録媒体Pの幅方向に沿って移動可能に設けられている。可動サイドガイド23は、記録媒体Pのサイズに応じて記録媒体Pの積載位置を所定位置に規制するものとされる。
さらに、ベース20には、積載された最上端の記録媒体Pから一枚ずつ順次、分離するための分離ローラー241を取り付けた分離ローラーホルダー24が、設けられている。
分離ローラーホルダー24は、ベース20に設けられた回転軸を中心に回転可能に支持されており、不図示の分離ローラーバネにより給紙ローラー28側に付勢されている。
給紙ローラー28の直径よりも小なる直径を有する分離ローラー241は、分離ローラーホルダー24に対し回動可能に支持されている。また、分離ローラー241には、不図示のクラッチバネが取り付けられ、所定以上の負荷がかかるとき、分離ローラーホルダー24に取り付けられた部分が、回転できる構成になっている。分離ローラー241は、分離ローラーリリースシャフト(不図示)とコントロールカム(不図示)とによって、その外周面が給紙ローラー28の外周面に対し、当接状態または離隔状態となるように構成されている。
給紙ローラー28および分離ローラー241が設けられる部分の下流側には、給紙ローラー28および分離ローラー241により送り出された記録媒体Pが搬送される搬送路24の上流側の端部が開口している。
これらの圧板21、戻しレバー22、分離ローラー241の位置は、それぞれ、図4に示されるASF(Auto Sheet Feeder)センサー29によって検知されている。
また、記録媒体Pを所定の積載位置に戻すための戻しレバー22は、回転可能にベース20に取り付けられている。戻しレバー22は、その解除方向に不図示の戻しレバーバネで付勢されている。記録媒体Pを積載位置に戻すとき、戻しレバー22は、上述のコントロールカムによって回転されるように構成されている。
以上の構成において、記録媒体Pが給紙される場合、先ず、通常の待機状態では、圧板21は、圧板カムでリリースされ、分離ローラー241は、コントロールカムでリリースされている。戻しレバー22は、圧板21上に積載された記録媒体Pを所定の位置に戻し、積載時に記録媒体Pが奥に入らないように、積載口を塞ぐような所定の積載位置に設定されている。
次に、この状態から、給紙が始まるとき、モーターの駆動によって、分離ローラー241の外周面が給紙ローラー28の外周面に当接せしめられる。その際、戻しレバー22がリリースされることにより、圧板21に積載された記録媒体Pのうち最上端の位置にある記録媒体Pの表面が、回動される給紙ローラー28の外周面に当接する。この状態で、記録媒体Pの給紙が一枚ずつ順次、開始される。
その際、積載された複数の記録媒体Pは、ベース20に設けられた不図示の前段分離部で制限されており、記録媒体Pの所定枚数のみが、給紙ローラー28および分離ローラー241から構成されるニップ部に送られる。送られた記録媒体Pは、このニップ部で分離され、最上位の一枚の記録媒体Pのみが搬送される。
続いて、そのニップ部を通過した記録媒体Pが、後述する搬送ローラー36、及びピンチローラー37まで到達するとき、圧板21は、不図示の圧板カムにより、また、分離ローラー28は、コントロールカムによって、リリースされる。戻しレバー22は、コントロールカムによって、上述の所定の積載位置に戻される。
なお、給紙ローラー28および分離ローラー241から構成されるニップ部に到達していた記録媒体Pは、上述の所定の積載位置まで戻されることが可能である。
(C)送紙部
後述する記録ヘッド7の記録動作に応じて記録媒体Pを順次、所定量ごと送出する送紙部は、給紙部2の下流側に上述の搬送路24を介して連結されている。搬送路24の下流側の端部は、その下流側に設けられる後述する搬送ローラー36に対して開口している。従って、搬送路24は、後述するキャリッジ50の下方となる位置に、給紙ローラー28および分離ローラー241が設けられる部分と搬送ローラー36が設けられる部分を連通させるように形成されることとなる。搬送路24の下面は、図6に示されるように、搬送される記録媒体Pをガイドするペーパーガイドフラッパー33により形成されている。ペーパーガイドフラッパー33は、後述する搬送ローラー36と嵌合し、摺動する軸受け部(不図示)を中心に回転可能に支持されている。ペーパーガイドフラッパー33は、その一端がシャーシー11に当接することにより、位置決めされることとなる。
送紙部は、図6に示されるように、搬送路24の下流側の端部に設けられる搬送ローラー36およびピンチローラー37と、搬送される記録媒体Pの記録面を記録ヘッド7のインク吐出口面に対して所定の間隔で維持させるように記録媒体Pを下方から支持するプラテン34とを主な要素として含んで構成されている。プラテン34は、シャーシー11に取り付けられている。
搬送ローラー36は、回転軸としての金属軸の表面にセラミックの微小粒をコーティングした構成である。その紙面に対し略垂直に延びる軸の両端の金属部分は、不図示の軸受けを介してシャーシー11に回動可能に取り付けられている。搬送ローラー36には、その回転軸に対し回転時の負荷を与え安定した搬送が行えるように搬送ローラーテンションバネ(不図示)がその軸受けと搬送ローラー36の端部との間に設けられている。従って、搬送ローラー36には、搬送ローラーテンションバネの付勢力により付勢されることにより、所定の負荷が与えられることとなる。
搬送ローラー36は、図4に示されるように、DC(direct current)モーターからなる搬送モーター35の出力軸からの回転力が不図示のタイミングベルトを介し搬送ローラー36の軸上に設けたプーリー361に伝達されることにより、駆動される。
また、搬送ローラー36の軸上には、搬送ローラー36による搬送量を検出するためのコードホイール362が設けられている。コードホイール362には、例えば、150〜300(LPI)(1インチあたりのパルス出力数)の分解能でマーキングが形成されている。さらに、コードホイール362のマーキングを読み取るエンコーダーセンサー39が、シャーシー11におけるコードホイール362に隣接する位置に取り付けられている。
さらに、搬送ローラー36の上方には、図4および図6に示されるように、搬送ローラー36の直径よりも小なる直径をそれぞれ有する複数のピンチローラー37が互いに略平行に回動可能にピンチローラーホルダ30に設けられている。複数のピンチローラー37は、搬送ローラー36に従動するようにその外周面に当接している。各ピンチローラー37は、不図示のピンチローラーバネの弾性力で搬送ローラー36に向けて付勢されている。従って、ピンチローラー37が搬送ローラー36に圧接することにより、記録媒体Pの搬送力を生み出している。
その際、ピンチローラーホルダ30は、その回転軸がシャーシー11の軸受けに取り付けられているのでそこを中心に回転せしめられる。
また、ピンチローラーホルダ30には、搬送路24内を搬送される記録媒体Pの先端、または後端の検出状態をPEセンサー32に伝えるPEセンサーレバー321が揺動可能に設けられている。PE(Paper End)センサー32は、揺動されるPEセンサーレバー321の一端に対向してシャーシー11に設けられている。
搬送される記録媒体Pを下方側から支持する平坦な記録媒体載置面を有するプラテン34は、図9に拡大されて示されるように、シャーシー11における搬送ローラー36が設けられる部分よりも下流側であって記録ヘッド7のインク吐出口面の真下に位置決めされ取り付けられている。プラテン34の上方には、記録媒体Pが搬送される搬送路25が形成されている。プラテン34の記録媒体載置面は、搬送される記録媒体Pのサイズに応じて設定され、搬送ローラー36近傍の上流側から後述する排紙ローラー40近傍の下流側まで広がっている。
斯かる構成において、送紙部の搬送路24内に送られた記録媒体Pにおける進行側の端部は、搬送路24の上側を形成するピンチローラーホルダ30の一部、および、搬送路24の下側を形成するペーパーガイドフラッパー33に案内されながら、搬送ローラー36とピンチローラー37との間に送られる。
その際、PEセンサーレバー321の一端が、搬送されてきた記録媒体Pの進行側の先端に接触することにより、PEセンサーレバー321の他端が揺動される。これにより、その他端に対向したPEセンサー32が検出出力を供給することとなる。後述するように、PEセンサー32からの検出出力に基づいて記録媒体Pの印字位置を求められる。
また、記録媒体Pは、搬送モーター35が作動状態とされるとき、その駆動力により、搬送ローラー36、ピンチローラー37が回転せしめられるのでプラテン34の記録媒体載置面上を搬送されることとなる。
(D)記録部
記録部は、記録ヘッド7が着脱可能に搭載されるキャリッジ50を備えている。
記録ヘッド7は、例えば、キャリッジ50に着脱可能に支持されるホルダー部7Hと、ホルダー部7H内に着脱可能に搭載され複数種のインクまたは処理液等をそれぞれ貯留するタンク部からなるインクタンク71と、ホルダー部7Hにおける最下端部に上述のプラテン34の記録媒体載置面に対向して設けられ、記録媒体Pの記録面に対して各タンク部からのインクまたは処理液を吐出する吐出部7Eとを含んで構成されている。吐出部7Eは、インクジェット式、例えば、バブルジェット(登録商標)方式とされ、即ち、熱によりインク等が膜沸騰されて、その気泡の成長または収縮によって生じる圧力変化によって吐出部7Eからインク滴となって記録媒体Pの記録面に向けて吐出される構成とされている。
キャリッジ50は、図4および図6に示されるように、記録媒体Pの搬送方向に対して略直角方向に往復動させるためのガイドシャフト52、及び、キャリッジ50に摺接するガイドレール111によって支持されている。ガイドレール111は、キャリッジ50の後端を支持して記録ヘッド7の吐出部の吐出面と記録媒体Pとの隙間を維持するものとされる。
なお、このガイドシャフト52の両端部は、図5に示されるように、シャーシー11の所定位置に取り付けられている。ガイドレール111は、シャーシー11に一体に形成されている。ガイドレール111におけるキャリッジ50との摺動面側には、例えば、ステンレス鋼板(JIS記号:SUS)等で作られた薄板の摺動シート53が設けられており、これにより、その摺動音の低減が図られている。
また、キャリッジ50は、シャーシー11に取り付けられ、後述するキャリッジモーターE0001の駆動力によりタイミングベルト541を介して駆動される。このタイミングベルト541は、シャーシー11の両端にそれぞれ回動可能に設けられる一対のアイドルプーリー542相互間に巻き掛けられることにより、支持されている。タイミングベルト541は、キャリッジ50にゴム等からなるダンパーを介して結合されているのでキャリッジモーターE0001等の振動が減衰されることにより、従って、画像ムラ等が低減されることとなる。
そして、キャリッジ50の位置を検出するための例えば、150〜300LPI(line per inch)の分解能でマーキングが形成されたコードストリップ561が、タイミングベルト541と平行に設けられている。さらに、そのマーキングを読み取る不図示のエンコーダーセンサーが、キャリッジ50に搭載した後述のキャリッジ基板E0013に設けられている。
このキャリッジ基板E0013には、記録ヘッド7の吐出部7Eと電気的に接続される配線基板と電気的な接続を行うための不図示のコンタクトも設けられている。また、キャリッジ50には、電気基板から記録ヘッド7の吐出部7Eに各ヘッド用信号群を伝えるための後述のフレキシブル基板E0012の一端が接続されている。
また、キャリッジ50には、記録ヘッド7のホルダー部7Hをキャリッジ50に着脱可能に固定するために、位置決めのための不図示の突き当て部をホルダー部7Hに押し付け、固定する為の不図示の押圧手段が設けられている。押圧手段は、図4に示されるヘッドセットレバー51に関連して設けられ、ヘッドセットレバー51がその回転支点を中心に回動されることにより、ホルダー部7Hがキャリッジ50にセットされる場合、その押圧手段が記録ヘッド7のホルダー部7Hを固定するように作用する構成になっている。
また、ガイドシャフト52の両端には、図4に示されるように、記録ヘッド7の吐出部の吐出面と記録媒体Pの記録面との距離を調整するためにガイドシャフト52を昇降させる偏心カム521が設けられている。ガイドシャフト52は、キャリッジ昇降モーター591の駆動力により、ギア列581を介し、偏心カム521が駆動されることによって上下に昇降される。このことによって、キャリッジ50が記録ヘッド7を伴って昇降され、厚みの異なる記録媒体Pに対しても最適なギャップ(記録ヘッド7の吐出部7Eの吐出面と記録媒体Pの記録面との距離)が形成されることとなる。
さらに、キャリッジ50には、後述する記録媒体端部検出用の反射型の光センサーからなる端部位置検出センサー59が取り付けられている。端部位置検出センサー59は、発光素子より発光し、記録媒体Pの表面から反射したその反射光を受光することにより、記録媒体Pの端部の位置を検出し、検出出力を送出することができる。
本実施例では、端部位置検出センサー59は、記録ヘッド7の吐出部7Eの吐出口(ノズル)より上流側に配置されており、記録媒体Pを所定の記録位置まで搬送する途中でその記録媒体Pの先端位置を検出することが可能になっている。
上述の構成において、記録媒体Pに画像形成する場合、記録媒体Pが、画像形成する行位置(記録媒体Pの搬送方向の位置)に搬送ローラー36、およびピンチローラー37により、搬送されると共に、キャリッジモーターE0001により、記録ヘッド7が搭載されるキャリッジ50が、画像形成する列位置(記録媒体Pの搬送方向と略垂直な位置)に移動される。従って、記録ヘッド7の吐出部7Eが、記録媒体Pにおける画像形成位置に対向することとなる。
そして、キャリッジ基板E0015からの各信号群に基づいて記録ヘッド7の吐出部7Eが記録媒体Pの記録面に向けてインクを吐出して記録動作を行い、その結果、例えば、画像が記録媒体Pにおける画像形成位置に形成されることとなる。
(E)排紙部
排紙部は、図5および図9に示されるように、印刷された記録媒体P’の排紙方向に略直交する方向に互いに平行に延びる2本の排紙ローラー40および41と、上流側の排紙ローラー40の外周面に所定圧で当接、従動し回転可能に支持される複数の押込み用拍車422および搬送用拍車421と、下流側の排紙ローラー41の外周面に所定圧で当接、従動し回転可能に支持される複数の拍車42を有する拍車ホルダー43と、上述の搬送ローラー28の駆動を排紙ローラー40および41にそれぞれ伝達する為のギア列、等を含んで構成されている。
排紙ローラー40は、上述のプラテン34における記録ヘッド7の吐出部7Eに対向する位置よりも下流側に回動可能に支持されている。排紙ローラー40は、図1に示されるように、複数のローラーが共通の回転軸に所定の間隔で配列されることにより、構成されている。例えば、排紙ローラー40は、金属製の回転軸に、複数のゴム製のローラーを設けている。排紙ローラー40は、搬送ローラー28からの駆動力が、アイドラギアを介し伝達されることによって駆動される。
排紙ローラー41は、プラテン34に支持される排紙ローラー40よりもさらに下流側に設けられている。排紙ローラー41は、樹脂製の回転軸にエラストマーの弾性体からなるローラーを複数個、取り付けた構成とされる。排紙ローラー41は、排紙ローラー40から駆動力が図示が省略されるアイドラギアを介して伝達されることにより、回動せしめられる。
排紙ローラー40および41の間には、図示が省略されるが、記録媒体Pの両端を持ち上げ、記録媒体Pを保持する紙端サポートが設けられている。紙端サポートは、記録媒体P上の印字を、排紙ローラー40および41の先で擦る事でダメージを与えないためのものとされる。紙端サポートは、その先端でコロを所定圧で、記録媒体Pに押し付けることで、記録媒体Pの両端を持ち上げ、こしを作ることで、保持できるように構成されている。紙端サポートにおける不図示のコロは、不図示の紙端サポートバネによって付勢されている。
拍車ホルダー43は、図4に示されるように、プラテン34に対向して記録媒体Pの搬送方向に略直交する方向に延在している。拍車ホルダー43における排紙ローラー40の各ローラーに対向する部分には、図1に示されるように、それぞれ、搬送用拍車421が設けられている。各搬送用拍車421は、その回転軸が拍車ホルダー43に形成される拍車ガイドGGに移動可能に案内されるとともに、コイルスプリングCSにより排紙ローラー40に向けて付勢されている。これにより、印刷された記録媒体P‘は、回転される排紙ローラー40と搬送用拍車421とにより挟持され搬送されることとなる。また、拍車ホルダー43における搬送用拍車421相互間には、印刷された記録媒体P’における搬送用拍車421相互間に対応する部分をプラテン34に向けて押圧する押込み用拍車422が設けられている。各押込み用拍車422は、搬送用拍車421の位置よりもさらにプラテン34に近接した位置に支持されている。各押込み用拍車422は、その回転軸が拍車ホルダー43に形成される拍車ガイドGFに移動可能に案内されるとともに、コイルスプリングCSにより通過する記録媒体P'またはプラテン34に向けて付勢されている。これにより、印刷された記録媒体P'は、図1に示されるように、搬送用拍車421相互間に対応する部分がプラテン34に向けて凸形に、即ち、記録媒体P'の幅方向に全体的に波形に形成されることとなる。
拍車ホルダー34において搬送用拍車421等よりも下流側に配される拍車42は、ステンレス鋼板製の薄板で形成されている。拍車42の外周部には、樹脂で一体成形された凸形状を円周方向に沿って複数有している。拍車42は、図示が省略されるコイルバネにより排紙ローラー41に向けて押圧されている。
斯かる構成によって、印刷が終了した1枚の記録媒体P’は、排紙ローラー41の外周面と拍車42の外周面とに挟まれながら、搬送されて排紙トレイ46に排出される。排紙トレイ46は、その先端に向かうにつれて上方にむけて湾曲している。更に、排紙トレイ46の両端は、中央部分に比べて上方に向けて立ち上がるように構成され、排出された記録媒体P’の積載性向上、印字面の擦れ防止を可能としている。
(F)クリーニング部
クリーニング部6は、図4および図5に示されるように、記録ヘッド7の吐出部7Eのクリーニングを行うポンプ60と、その吐出部7Eの乾燥を抑えるとともにインク吸引のためのキャップ61と、記録ヘッド7の吐出部7Eの吐出口面をクリーニングするブレード62と、駆動用のクリーニングモーター69とを含んで構成されている。
クリーニングモーター69の出力軸には、不図示のワンウェイクラッチが設けられている。これにより、駆動用のクリーニングモーター69の出力軸が一方向に回転されるとき、ポンプ60が作動される。クリーニングモーター69の出力軸が他方向に回転されるとき、ブレード62が動作するとともに、キャップ61が昇降動作せしめられる。
ポンプ60は、キャップ61とポンプ60の吸引部とを接続する2本の不図示のチューブを不図示のポンプコロでしごくことで負圧を発生させるように構成されている。チューブにおける中間部には、不図示の弁などが設けられている。ポンプ60が作動状態のとき、キャップ61を記録ヘッド7の吐出部7Eの吐出口面に密着させた状態でその吐出口面から不要なインク等を吸引するように構成されている。
また、キャップ61の部分には、吸引後の記録ヘッド7の吐出口面へのインク残りを削減するために、キャップ吸収体611が設けられている。その際、キャップ吸収体611にインクが残り固着して弊害が出ないように、キャップ61を開けた状態で、キャップ61に残っているインクをポンプ60により所定のタイミングで吸引される。ポンプ60で吸引された廃インクは、下ケース99に設けられた廃インクタンクに排出される。
ブレード62は、記録ヘッド7の吐出部7Eのノズル近傍をクリーニングするものと、吐出口面全体をクリーニングするものと、複数個設けられている。ブレード62が動作する場合、キャップ61昇降動作、および、不図示の弁の開閉等の一連の動作は、不図示のメインカムで制御される。そのメインカムの位置は、フォトインタラプタ等の位置検出センサーで検出される。
キャップ61の下降時、ブレード62の先端がキャリッジ部50を走査方向に対して垂直方向に移動されることにより、ブレード62の先端が、記録ヘッド7の吐出部7Eの吐出口面をクリーニングする。そして、ブレード62の先端が、一番奥に移動したとき、ブレードクリーナー66に当接することにより、ブレード62の先端自身に付着したインクなどがブレード62の先端から除去される。
(G)制御ユニット
図7は、制御ユニットの全体構成を概略的に説明するためのブロック図である。
制御ユニットは、主にキャリッジ基板(CRPCB)E0013、メインPCB(Printed Circuit Board)E0014、電源ユニットE0015、フロントパネルE0106等によって構成されている。
ここで、電源ユニットE0015は、メインPCB E0014と接続され、各種駆動電源を供給するものとなっている。
キャリッジ基板E0013は、キャリッジ50に搭載されたプリント基板ユニットであり、ヘッドコネクタE0101を通じて記録ヘッド7との信号の授受を行うインタフェースとして機能する。また、キャリッジ50の移動に伴ってエンコーダセンサー39から出力されるパルス信号に基づいて、エンコーダスケールE0005とエンコーダセンサー39との位置関係の変化を検出し、更にその出力信号をフレキシブルフラットケーブル(CRFFC)E0012を通じてメインPCB E0014へと出力する。キャリッジ基板E0013には、周囲温度温度を検出するためのサーミスタなどの温度センサーや所要の光学センサーが設けられている(以下、これらのセンサーをOnCRセンサーE0102として参照する)。OnCRセンサーE0102により得られる情報は、吐出部7Eからのヘッド温度情報とともに、フレキシブルフラットケーブル(CRFFC)E0012を通じてメインPCB E0014へと出力される。
メインPCB E0014は、本記録装置の各部の駆動制御を司るプリント基板ユニットであり、その基板上には、紙端検出センサー(PEセンサー)32、Automatic Sheet Feeder(ASF)センサー29、カバーセンサーE0022およびホストインタフェース(ホストI/F)E0017を有している。また、キャリッジ50を主走査させるための駆動源となるキャリッジモーターE0001、記録媒体Pを搬送するための駆動源となるLFモーター273、記録ヘッド7の回復動作の駆動源となるPGモーターE0003、記録媒体Pの給紙動作の駆動源となるASFモーターE0105など各種モーターと接続されて各機能の駆動を制御している。更に、インクエンプティセンサー、メディア(紙)判別センサー、キャリッジ位置(高さ)センサー、LFエンコーダーセンサー、PGセンサーのような各種オプションユニットの装着や動作状態を示す様々なセンサー信号E0104を受信する。また、メインPCB E0014は、CRFFC E0012、電源ユニットE0015およびフロントパネルE0106とそれぞれ接続し、パネル信号E0107によって情報のやり取りを行うための、インタフェイスを有している。
フロントパネルE0106は、ユーザ操作の利便性のために、記録装置本体の正面に設けたユニットであり、リジュームキーE0019、LED E0020、電源キーE0018、さらにデジタルカメラ等の周辺デバイスとの接続に用いるデバイスI/F E0100を有している。
図8は、メインPCB E1004の内部構成を示すブロック図である。
図において、E1102は、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)であり、制御バスE1014を通じてROM E1004に接続され、ROM E1004に格納されたプログラムに従って、各種制御を行っている。例えば、メインPCB E0014上の各センサー出力や、センサー信号E0104、CRPCB E0013上のOnCRセンサー信号E1105、エンコーダ信号E1020、フロントパネルE0106上の電源キーE0018、リジュームキーE0019からの出力の状態を検出している。また、ホストI/F E0017、フロントパネル上のデバイスI/FE0100の接続およびデータ入力状態に応じて、各種論理演算や条件判断等を行い、各構成要素を制御し、インクジェット記録装置の駆動制御を司っている。
E1103は、ドライバ・リセット回路であって、モーター電源(VM)E1040を駆動源とし、ASIC E1102からのモーター制御信号E1106に従って、CRモーター駆動信号E1037、LFモーター駆動信号E1035、PGモーター駆動信号E1034、ASFモーター駆動信号E1104を生成し、各モーターを駆動する。さらに、ドライバ・リセット回路E1103は、電源回路を有しており、メインPCB E0014、CRPCB E0013、フロントパネルE0106など各部に必要な電源を供給し、さらには電源電圧の低下を検出して、リセット信号E1015を発生および初期化を行う。
E1010は、電源制御回路であり、ASIC E1102からの電源制御信号E1024に従って発光素子を有する各センサー等への電源供給を制御する。
ホストI/F E0017は、ASIC E1102からのホストI/F信号E1028を、外部に接続されるホストI/FケーブルE1029に伝達し、また同ケーブルE1029からの信号をASIC E1102に伝達する。
一方、電源ユニットE0015からは、ヘッド電源(VH)E1039、モーター電源(VM)E1040、およびロジック電源(VDD)E1041が供給される。また、ASIC E1102からのヘッド電源ON信号(VHON)E1022及びモーター電源ON信号(VMOM)E1023が電源ユニットE0015に入力され、それぞれヘッド電源E1039およびモーター電源E1040のON/OFFを制御する。電源ユニットE0015から供給されたロジック電源(VDD)E1041は、必要に応じて電圧変換された上で、メインPCB E0014内外の各部へ供給される。
またヘッド電源信号E1039は、メインPCB E0014上で平滑化された後にCRFFC E0012へと送出され、記録ヘッド7の駆動に用いられる。
ASIC E1102は、1チップの演算処理装置内蔵半導体集積回路であり、前述したモーター制御信号E1106をドライバリセット回路E1103に供給するとともに、電源制御信号E1024、ヘッド電源ON信号E1022、およびモーター電源ON信号E1023等をそれぞれ、電源制御回路E1010、電源ユニットE0015に出力する。
そして、ASIC E1102は、ホストI/F E0017との信号の授受を行うとともに、パネル信号E0107を通じて、フロントパネル上のデバイスI/F E0100との信号の授受を行う。さらに、ASIC E1102は、PEセンサー32からのPE検出信号(PES)E1025、ASFセンサー29からのASF検出信号(ASFS)E1026、カバーセンサーE0022からのカバー検出信号(COVS)E1042、パネル信号E0107、センサー信号E0104、およびOnCRセンサー信号E1105の状態を検知して、パネル信号E0107の駆動を制御してフロントパネル上のLEDE0020の点滅を行う。
ASIC E1102は、エンコーダ信号(ENC)E1020の状態を検知してタイミング信号を生成し、ヘッド制御信号E1021で記録ヘッド7とのインタフェイスをとり記録動作を制御する。ここにおいて、エンコーダ信号(ENC)E1020は、CRFFC E0012を通じて入力されるCRエンコーダセンサー39の出力信号である。また、ヘッド制御信号E1021は、フレキシブルフラットケーブルE0012、キャリッジ基板E0013、およびヘッドコネクタE0101を経て記録ヘッド7に供給される。
斯かる構成において、ASIC E1102は、記録ヘッド7の記録動作制御、および、記録媒体Pの搬送制御を行うとともに、印刷された記録媒体P’の一部に、コックリング防止用の波形(凹凸)を形成するための搬送制御を行う。
ASIC E1102は、例えば、外部I/Fからの印刷指令イベントを受信した場合、外部I/Fからの印刷データに含まれる印刷制御情報を解析し、指定された記録媒体Pの種類、用紙のサイズ、記録の品位、給紙方法などを判断し、その判断結果を表すデータを記録装置内の記憶部に記憶する。次に、ASIC E1102は、指定された給紙方法により給紙を開始すべく、モーター制御信号E1106を形成しドライバリセット回路E1103に供給する。これにより、図10に示されるように、記録媒体Pがプラテン34の記録媒体載置面における記録開始位置まで送られる。その際、記録媒体Pは、図13に示されるように、未だ印刷されていないので所謂、紙浮き現象が生じることなく、その下面全体がプラテン34のすべてリブ34Rの上端に接触するように載置されることとなる。
続いて、ASIC E1102は、外部I/Fから送出されてきた記録データ(印刷イメージ情報)が格納された受信バッファのデータを読み出して、その読み出しデータに種々の処理を施して、その処理後のデータをプリントバッファに格納する。その際、ASIC E1102は、CRモーターE0001を駆動してキャリッジ50の主走査方向への移動を開始すべく、モーター制御信号E1106を形成しドライバリセット回路E1103に供給すると共に、プリントバッファに格納されている記録データを記録ヘッド7へと供給する。これにより、1行分の記録が行われる。その際、その記録されたライン位置をあらわすデータが記憶部に記録される。
続いて、図11に示されるように、1行分の記録データの記録動作が終了した場合、ASIC E1102は、記録すべき記録データが全て記録されたか否かを判定し、記録すべきデータが残存する場合、LFモーター273を駆動し、搬送ローラー28を回転させて記録媒体Pを副走査方向へと所定の搬送量だけ搬送させた後、停止させる。即ち、所定の搬送量は、例えば、図12に示されるように、記録媒体P’の記録された領域が、排紙ローラー40および搬送用拍車421により挟持されるとともに、図1に示されるように、各押込み用拍車422により排紙ローラー40相互間に押し込まれながら下流側に向けて搬送されるような搬送量とされる。その搬送量をあらわすデータ、即ち、搬送ローラー28の回転数または回転角度をあらわすデータは、記憶部に格納される。これにより、記録媒体P’における記録された領域には、図1に示されるように、その幅方向に沿って所定の間隔で山および谷を有する波形が形成されることとなる。なお、1行分の記録データの記録動作が終了した場合に限られることなく、例えば、複数行分の記録データの記録動作が終了した場合において、記録媒体P’における記録された領域に、その幅方向に沿って所定の間隔で山および谷を有する波形が形成されてもよい。
続いて、ASIC E1102は、上述の搬送後、図12に示される状態で所定期間、例えば、約2秒間、記録媒体P’を停止させる。本願の発明者による実験の結果によれば、押込み拍車422へ印刷済み記録媒体P’を瞬間的に通過させても記録媒体P’に波打ち形状は形成されないことが検証されている。従って、少なくとも2秒間以上、記録媒体P’の記録領域部を押込み拍車422に通過させることによって、波打形状を形成することが可能である。
続いて、ASIC E1102は、所定の停止期間経過後、記憶部内の搬送量をあらわすデータおよび、記録されたライン位置をあらわすデータに基づいて記録媒体P’の記録面の位置を次の第2行目の記録開始位置まで戻すように搬送ローラー28を逆回転させるべく、モーター制御信号E1106を形成しドライバリセット回路E1103に供給する。これにより、図11に示されるように、記録媒体P’の記録面における第2行目の記録開始位置まで戻されることとなる。その際、図15に示されるように、プラテン34のリブ34R上の所定位置に戻された記録媒体P’は、形成された谷の部分PV’がリブ34R相互間であってプラテン34の平坦面に近接するように配されることとなる。また、記録媒体P’における隣接する谷の部分PV’を連結する山の部分PP’は、それぞれ、リブ34Rの上端に係合することとなる。従って、図14に示されるように、印刷済みの記録媒体P”の一部が、インク等による膨潤によりプラテン34から記録ヘッド7の吐出部7E側に近接するように浮き上がる、所謂、記録媒体P”のコックリング現象が回避されることとなる。
そして、ASIC E1102は、記録すべき記録データが全て記録されたか否かを判定し、記録すべきデータが残存する場合、上記動作を繰り返し実行し、一方、外部I/Fからの1ページ分の記録データの記録が終了した場合、次ページ分の記録データについて、上述と同様に記録動作制御を行う。
ASIC E1102は、記録すべきデータが残存しない場合、LFモーター273を駆動し、排紙ローラー40および41を駆動し、記録媒体P’が完全に記録装置から送り出されたと判断されるまで排紙搬送を繰返すべく、モーター制御信号E1106を形成しドライバリセット回路E1103に供給する。これにより、排紙が終了した時点で記録媒体P’は排紙トレイ26上に排出され、ここで積載されることとなる。
ASIC E1102は、例えば、上述したように、1チップの演算処理装置内蔵半導体集積回路で構成されるが、斯かる半導体集積回路が実行するプログラムの一例を図16に示されるフローチャートを参照して説明する。
図16に示されるフローチャートにおいて、電源がON状態とされた後、スタート後、ASIC E1102は、ステップS1において、初期化処理を行う。
この初期化処理においは、記録装置のROM E1004など、電気回路系のチェックを行い、電気的に記録装置が正常に動作可能であるかを確認する。記録装置本体の電源キーE0018がONされたかどうかの判断を行う。記録装置の各種駆動機構及び記録ヘッド7のチェックを行う。すなわち、各種モーターの初期化やヘッド情報の読み込みを行うに際し、装置が正常に動作可能であるかを確認する。
次に、ステップS2において、ASIC E1102は、各種の信号およびデータを取り込み、ステップS3に進み、記録媒体Pの給紙および搬送制御を行い、ステップS4に進む。その際、ASIC E1102は、外部I/Fからの印刷データに含まれる印刷制御情報を解析し、指定された記録媒体の種類、用紙のサイズ、記録の品位、給紙方法などを判断し、その判断結果を表すデータを記録装置内の記憶部に記憶する。また、ASIC E1102は、指定された給紙方法により給紙を開始し、記録媒体を記録開始位置まで送り記録開始位置をあらわすデータを記憶し、ステップS4に進む。
続くステップS4において、ASIC E1102は、例えば、1行分の記録データに基づいて記録動作制御を行い、ステップS5に進み、記録すべき記録データが全て記録されたか否かを判断し、未だ記録データが残存する場合、ステップS6に進む。
ステップS6において、ASIC E1102は、例えば、1行分の記録データに基づいて記録動作が終了したか否かを判断し、記録動作が終了した場合、ステップS7に進み、記録媒体P’の記録された領域が、排紙ローラー40および搬送用拍車421により挟持されるとともに、図1に示されるように、各押込み用拍車422により排紙ローラー40相互間に押し込まれながら下流側に向けて搬送されるような搬送制御を行う。
続くステップS8において、ASIC E1102は、所定量の搬送直後、タイマカウンタを作動および停止させ、所定期間、例えば、約2秒間、モーター制御信号E1106の供給を停止し、ステップS9に進む。これにより、記録媒体P’の記録された領域が所定位置に維持されることとなる。
続くステップS9においては、ASIC E1102は、次の行の印刷開始位置まで記録媒体P’の記録面を戻すべく、リターン搬送制御を行い、ステップS2に戻り、それ以降の各ステップを同様に実行する。
一方、ASIC E1102は、ステップS5において、記録すべき記録データが全て記録されたと判断した場合、ステップS10に進み、印刷済みの記録媒体P’を排紙部側に搬送すべく、搬送制御を行い、元に戻る。
従って、本構成によれば、新たな部品の追加もなく、記録手段を変更することで、記録ヘッド7の吐出部7Eと記録媒体Pとの接触による画像乱れを防ぐことが可能となる。
なお、本発明において、記録媒体の材料を記録前から検知可能な構成であれば、各記録材に対する記録濃度による浮き量が想定可能となるので、より確実に記録ヘッドの吐出部と記録媒体の記録面との接触を防ぐことが可能となる。
更には、キャリッジ50に、記録媒体との相互間距離を測定可能なレーザ反射型の紙間センサーを搭載した場合、記録媒体Pの記録領域の浮きを検知可能となり、記録媒体Pの材質,記録濃度にかかわらず、確実に記録ヘッドと記録媒体との接触を防ぎ、かつ、最短時間で記録を行うことが可能となる。
本発明の一例においては、記録媒体の先端領域について説明しているが、先端領域に限られることなく、記録媒体が排紙部のローラー対にニップされている状態での記録媒体の浮きにも有効である。
図17は、本発明に係る本発明に係る記録方法の他の一例が適用された記録装置の構成を概略的に示す。なお、図17においては、図4に示される例において同一とされる構成要素について同一の符号を付し、その重複説明を省略する。また、図17に示される例においても、上述の例と同様な制御ユニットを備えるものとされる。
図17において、記録装置は、積載収容される記録媒体Pを順次、一枚づつその下流側の不溶化処理部126に送出する給紙部120と、給紙部20からの記録媒体Pの記録面に対しインク染料を不溶化させる処理液を予め塗布する不溶化処理部126と、所定の処理が施された記録媒体の記録領域の部分を順次、下流側に搬送する搬送ローラー132、および、ピンチローラー134と、印刷された記録媒体P’を排出する排紙ローラー138およびピンチローラー136と、搬送ローラー132と排紙ローラー138との間に配され、記録媒体Pに記録面を下方から支持するプラテン140と、記録ヘッド7の吐出部よりも若干上流側に、プラテン140の上方に対向して配される記録媒体Pをプラテン140に向けて押える押さえ板142と、を主な要素として含んで構成されている。
給紙部120は、積載収容される記録媒体Pを順次、一枚づつ下流側に向けて給紙する給紙ローラー124およびピンチローラー122を備えている。矢印の示す搬送方向に対し略直交する方向に延びる給紙ローラー124は、図示が省略される駆動用モーターの出力軸に連結されている。ピンチローラー122は、給紙ローラー124に対し略平行に回動可能に設けられている。
不溶化処理部126は、処理液ALを記録媒体Pの記録面の裏面側に塗布する転写ローラー130Bおよびその記録面を転写ローラー130Bに向けて押圧する転写ローラー130Aと、処理液ALが貯留される処理液タンク128内の処理液ALを付着させてアイドルローラー130Cを介して転写ローラー130Bに処理液ALを供給させる駆動ローラー130Dと、処理液ALが貯留される処理液タンク128とを含んで構成されている。
矢印の示す記録媒体Pの搬送方向に対し略直交する方向に延びる駆動ローラー130Dは、図示が省略される駆動モーターの出力軸に連結されている。
また、互いに略平行に配される転写ローラー130Aおよび130B、アイドルローラー130Cは、それぞれ、回動可能に不溶化処理部126の筐体に支持されている。
処理液ALは、例えば、特開平8−281931号公報にも示されるような、プリント性向上液とされる。
なお、処理液ALは、プリント性向上液に限られることなく、記録媒体Pを膨潤させる作用を持つものであればく、記録前に記録媒体の表面をコートするコーティング液でもよい。
斯かる不溶化処理部126において、給紙部120の搬送動作に応じて駆動用モーターが作動状態とされる場合、処理液ALに浸漬される駆動ローラー130Dの外周面に付着した処理液ALは、アイドルローラー130Cおよび転写ローラー130Bにより、記録媒体Pの記録面の裏面側に塗布されることとなる。これにより、処理液ALが記録媒体Pの記録面の裏面側から浸透し記録面に到達するので、記録媒体Pが膨潤することとなる。
矢印の示す記録媒体Pの搬送方向に対し略直交する方向に延びる搬送ローラー132は、図示が省略される駆動用モーターに連結されている。
記録ヘッド7の下方側に対向して配されるプラテン140は、図18および図19に示されるように、所定の相互間隔で記録媒体Pの記録面を下方側から支持する複数のリブ140RAおよび140RBを上面に有している。リブ140RBは、リブ140RA相互間における略中央部に形成されている。リブ140RBにおけるプラテン140の平坦面からの突出高さは、リブ140RAの突出高さに比して小となるように設定されている。
押さえ板142の一端は、ピンチローラー134および搬送ローラー132が配置される部分に所定角度だけ回動可能に支持されている。また、押さえ板142は、図示が省略される付勢手段により、プラテン140の複数のリブ140RAおよび140RBに向けて付勢されている。押さえ板142は、図18および図19に示されるように、プラテン140のリブ140RAとリブ140RBとの間に対向するように、プラテン140に向けて互いに略同一の長さだけ突出する複数のリブ142Rを有している。これにより、プラテン140と押さえ板142との間に形成される搬送路内を記録媒体Pの一部が通過せしめられる場合、記録媒体Pの一部は、図19に破線で示されるように、複数のリブ142Rにより、プラテン140に向けて付勢されることとなる。
印刷された記録媒体P’を排出する排紙ローラー138およびピンチローラー136は、搬送ローラー132に対し略平行に回動可能に配され、図示が省略される動力伝達手段、例えば、タイミングベルト等により搬送ローラー132の駆動用モーターに連結されている。これにより、排紙ローラー138およびピンチローラー136は、搬送ローラー132に連動して駆動されるので印刷された記録媒体P’を協働して挟持し排出することとなる。
斯かる構成において、ASIC E1102が記録動作制御および搬送制御を行うにあたり、給紙ローラー124および駆動ローラー130D、搬送ローラー132を矢印の示す方向に回転させるべく、各駆動用モーターに対し制御信号を供給する。これにより、一枚の記録媒体Pが、給紙部120から搬送され転写ローラー130Aの外周面と転写ローラー130Bの外周面の間を通過せしめられる。その際、記録媒体Pの記録面の裏面側に処理液ALが塗布されるので記録媒体Pが膨潤し始める状態となっている。
さらに未だ印刷されていない記録媒体Pの先端部は、搬送ローラー132およびピンチローラー134に挟持され、押さえ板142とプラテン140との間の搬送路まで搬送される。その際、搬送された記録媒体Pの先端部は、処理液ALによって膨潤しながら、プラテン140のリブ140RAおよび140RBと紙押さえ板142のリブ142Rとの間で強制的に凹凸形状(波形形状)が形成される。
次に、ASIC E1102は、記録媒体Pの搬送を所定期間、例えば、少なくとも約2秒間だけ停止させるべく、制御信号の供給を停止する。
これにより、少なくとも2秒間以上、プラテン140のリブ140RAおよび140RBと紙押さえ板142のリブ142Rとの間で待機させることによって、記録媒体Pに凹凸形状を付与することが可能である。
続いて、ASIC E1102は、その2秒間経過後、記録部材Pの先端を、記録ヘッド7が走査する領域(画像形成する行位置)、即ち、所定の印刷位置まで搬送するように各センサーからの信号に基づいて搬送ローラー132の回転量を制御する。
続いて、ASIC E1102は、記録ヘッド7に対し記録動作制御を行う。これにより、波形形状が形成された記録媒体Pの記録面に対してインクが吐出されることによって、所定の画像が形成される。一列の画像形成を終了した後、次の行の画像形成データが存在している場合は、搬送ローラー132が、一行のP搬送量に相当する量だけ回転されることにより、記録媒体Pが搬送された後、次の行の位置に移動された記録媒体Pの記録面に画像が形成される。その際、記録媒体Pは、図19に実線で示されるように、膨潤状態で凹凸形状に形成されているので記録をおこなっても、その形状を維持するようになる。従って、記録ヘッド7側への紙浮きをおさえることが可能となる。
そして、一枚分の印刷が終了した記録媒体P’は、排紙ローラー138等により挟持されて排出されることとなる。
従来の装置では、凹凸形状を付与する機構部から記録媒体が離れるにつれ、記録媒体を強制的に凹凸形状にする力が弱まってしまうので凹凸形状がなくなることによって、紙浮きによる記録ヘッドとの接触による汚れが発生していた。
しかし、本実施例では、凹凸形状を付与する機構部から記録媒体の端部が離れても凹凸形状を維持することが可能となる。
本実施例における処理液は、コーティング液でも同様の作用を及ぼすので、従来のコーティング液を塗布する記録装置でコーティング液塗布後に記録部で発生していた、記録媒体の膨潤による紙浮きを抑えることも可能となる。
また、前処理として記録媒体にスチームを噴霧することにより、記録媒体を膨潤させることも可能である。さらに、本実施例のように、記録媒体搬送方向に沿って膨潤手段、凹凸形状付与手段、記録手段の順で配置されることにより、記録媒体の一方向の搬送方向のみで、記録媒体に凹凸形状を付与しながら記録を行うことが可能となり、その結果、記録時間を短縮することが可能である。
本発明に係るインクジェット記録装置の一例の要部の構成を、記録媒体とともに概略的に示す構成図である。 本発明に係るインクジェット記録装置の一例の外観を示す斜視図である。 図2に示される例において、給紙トレーおよび排紙トレーがそれぞれ開いた状態を示す斜視図である。 図2に示される例における内部構造の要部を示す斜視図である。 図2に示される例における内部構造の要部を示す斜視図である。 図4に示される例における側面図である。 図2に示される例において備えられる制御ユニットを含む制御ブロックの構成を示すブロック図である。 図7に示される制御ユニットの構成を概略的に示すブロック図である。 図2に示される例において、図6に示される部分の一部を拡大して示す部分側面図である。 図2に示される例において、図6に示される部分の一部を拡大して示す部分側面図である。 図2に示される例において、図6に示される部分の一部を拡大して示す部分側面図である。 図2に示される例において、図6に示される部分の一部を拡大して示す部分側面図である。 図2に示される例において、動作説明に供される図である。 図2に示される例において、動作説明に供される図である。 図2に示される例において、動作説明に供される図である。 図7に示されるASICが実行するプログラムの一例を示すフローチャートである。 本発明に係るインクジェット記録装置の他の一例の要部の構成を、記録媒体とともに概略的に示す構成図である。 図17に示される例における要部の構成を示す斜視図である。 図18に示される例において、動作説明に供される部分断面図である。
符号の説明
7 記録ヘッド
24,25 搬送路
40 排紙ローラー
43 プラテン
126 不溶化処理部
421 搬送用拍車
422 押込み用拍車
E1102 ASIC
P 記録媒体

Claims (4)

  1. 記録ヘッドと対向する位置で記録媒体を複数のリブで支持するプラテンと、該記録ヘッドの上流側に配置され前記記録媒体を搬送する搬送手段と、該記録ヘッドの下流側に配され記録が行われた記録媒体を排出する排紙ローラと、該排紙ローラに従動して回転する搬送用拍車と、前記排紙ローラと対向しない位置であって前記複数のリブに対応しない位置において前記記録媒体を前記プラテン側に向けて押圧する押込み用拍車とを備えるインクジェット記録装置において、
    前記記録ヘッドにより記録される前記記録媒体1枚分の記録データの一部を、該記録ヘッドが該記録媒体の先端部に記録し、記録された記録媒体の前記先端部を前記排紙ローラと前記搬送用拍車とで所定時間、狭持して前記押込み用拍車によって該記録媒体の先端部に凹凸形状を付与した後、前記搬送手段によって該記録媒体が、前記記録された部分に隣接した記録開始位置まで逆送りされ、該凹凸形状の山の部分を前記複数のリブで支持し、前記記録ヘッドが、前記記録媒体1枚分の記録データのうち該記録媒体に記録されていない残りの部分を、前記記録媒体において前記記録がなされた部分に続けて前記記録媒体に記録することを特徴とするインクジェット記録装置。
  2. 前記記録データの一部は、1行分の記録データであることを特徴とする請求項1に記載のインクジェット記録装置。
  3. 前記記録データの一部は、複数行分の記録データであることを特徴とする請求項1記載のインクジェット記録装置。
  4. 記録ヘッドが記録媒体1枚分の記録データの一部を、プラテンの複数のリブで支持される該記録媒体の先端部に記録する工程と、
    記録が行われた前記記録媒体を排出する排紙ローラと、該排紙ローラに従動して回転する搬送用拍車とにより、前記記録された記録媒体の先端部が所定期間、狭持され、隣接する該搬送用拍車相互間に設けられ前記記録媒体における搬送用拍車相互間に対応する部分を押圧する押込み用拍車により、該記録媒体の先端部に凹凸形状を付与する工程と、
    前記凹凸形状が付与された記録媒体が、前記記録された部分に隣接した記録開始位置まで逆送りされ、該凹凸形状の山の部分を前記複数のリブで支持し、前記記録ヘッドが、前記記録媒体1枚分の記録データのうち該記録媒体に記録されていない残りの部分を、前記記録媒体において記録がなされた部分に続けて前記記録媒体に記録する工程と、
    を含んでなることを特徴とする記録方法
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