JP4394290B2 - 熱可塑性成型用組成物 - Google Patents
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Description
本発明は、リン化合物で耐燃性処理されたポリカーボネート−ABS成形用組成物であって、機械特性の優れたプロフィール、高い熱撓み温度および良好な加工性を有するポリカーボネート−ABS成形用組成物に関する。
【0002】
米国特許第5061745号明細書には、芳香族ポリカーボネート、グラフトポリマーおよびモノホスフェートから成る成形用組成物が記載されている。この混合物は、良好な流動特性を示すが、モノホスフェートの高い可塑化効果のために、熱撓み温度がしばしば不適当である。
【0003】
欧州特許出願公開第0640655号公報には、リン化合物モノマーおよび/またはオリゴマーで耐燃性処理できる、芳香族ポリカーボネート、スチレン含有コポリマーおよびグラフトポリマーから成る成形用組成物が開示されている。ホスフェートモノマーの存在のために、必要な熱撓み温度レベルがしばしば達成されないことがある。
【0004】
欧州特許出願公開第747424号公報には、熱可塑性樹脂中の防炎加工剤としての分子量約500〜2,000のホスフェートと、分子量約2,300〜11,000のホスフェートの組み合わせの使用が記載されており、多数の熱可塑性樹脂が列記されている。
【0005】
欧州特許出願公開第0363608号公報には、芳香族ポリカーボネート、スチレン含有コポリマーまたはグラフトコポリマー、および防炎添加剤としてのホスフェートオリゴマーから成る耐燃性ポリマー混合物が記載されている。幾つかの用途(例えば、ハウジングの成形品内側部品)では、この混合物の熱撓み温度がしばしば不適当である。
【0006】
すなわち、本発明の目的は、良好な加工性に加えて、優れた熱撓み温度を有する耐燃性ポリカーボネート−ABS成形用組成物を調製することである。この特性の組み合わせにより、前記材料は、電流伝導性部品におけるハウジングの場合には熱への激しい曝露が予想されるので、この場合に特に好適である。
【0007】
驚くことに、良好な加工性と合わせて、機械特性の非常に良好なプロフィールと顕著な熱撓み温度を有する成形物品をもたらす耐燃性成形用組成物は、異なる構造単位によってその構造が区別される本発明のリン化合物を用いることによって得られることが分かった。
【0008】
本発明は、芳香族ポリ(エステル)カーボネート、ガラス転移温度10℃未満を有する、1種以上のグラフトベースへの1種以上のビニルモノマーのグラフトポリマー、熱可塑性ビニル(コ)ポリマーおよびポリアルキレンテレフタレートから成る群より選択される少なくとも2つの成分と、下記の式(I)のリン化合物0.5〜20重量部を含有する熱可塑性成形用組成物に関する。
【化6】
(式中、XおよびYは、炭素数6〜30の単核または多核の芳香族基を表し、そしてXとYは互いに異なり、R1、R2、R3、R4およびR5は、互いに独立して、場合によりハロゲン化されたC1〜C8アルキル、あるいはそれぞれ任意にハロゲンおよび/またはC1〜C4アルキルで置換されたC5〜C6シクロアルキル、C6〜C20アリールもしくはC7〜C12アラルキルを表し、zは、0.05〜0.95、好ましくは0.15〜0.85を表し、nは、互いに独立して、0または1、好ましくは1を表し、そしてNは、0.5〜30を表す。)
【0009】
本発明は、好ましくは、
A)芳香族ポリカーボネートおよび/またはポリエステル−カーボネート5〜95重量部、好ましくは10〜90重量部、特に好ましくは20〜80重量部、
B)B.1 1種以上のビニルモノマー5〜95重量%、好ましくは20〜60重量%の、
B.2 ガラス転移温度10℃未満、好ましくは0℃、特に好ましくは−20℃未満を有する1種以上のグラフトベース5〜95重量%、好ましくは40〜80重量%への
グラフトポリマー少なくとも1種 1〜60重量部、好ましくは1〜40重量部、特に好ましくは2〜30重量部、
C)熱可塑性ビニル(コ)ポリマーおよび/または熱可塑性ポリアルキレンテレフタレート0〜50重量部、好ましくは1〜30重量部、特に好ましくは2〜25重量部、
D)下記の式(I)の少なくとも1種のリン化合物0.5〜20重量部、好ましくは1〜18重量部、特に好ましくは2〜15重量部、
【化7】
(式中、XおよびYは、炭素数6〜30の単核または多核の芳香族基を表し、そしてXとYは互いに異なり、R1、R2、R3、R4およびR5は、互いに独立して、場合によりハロゲン化されたC1〜C8アルキル、あるいはそれぞれ任意にハロゲンおよび/またはC1〜C4アルキルで置換されたC5〜C6シクロアルキル、C6〜C20アリールもしくはC7〜C12アラルキルを表し、zは、0.05〜0.95、好ましくは0.15〜0.85を表し、nは、互いに独立して、0または1、好ましくは1を表し、そしてNは、0.5〜30を表す。)
E)フッ素化ポリオレフィン0.05〜5重量部、好ましくは0.1〜1重量部、特に好ましくは0.1〜0.5重量部
を含有する耐燃性熱可塑性成形用組成物に関する。
【0010】
成分A
本発明によれば、好適な成分Aの芳香族ポリカーボネートおよび/または芳香族ポリエステル−カーボネートは、文献から既知であるかまたは文献から既知の方法で調製できる(芳香族ポリカーボネートの調製については、例えば、シュネル著、「ケミストリー・アンド・フィジックス・オブ・ポリカーボネーツ」、インターサイエンス・パブリッシャーズ、1964年、そしてドイツ特許出願公開(AS)第1495626号公報、同(OS)第2232877号公報、同(OS)第2703376号公報、同(OS)第2714544号公報、同(OS)第3000610号公報および同(OS)第3832396号公報を参照し;芳香族ポリエステル−カーボネートの調製については、例えば、ドイツ特許出願公開(OS)第3077934号公報を参照のこと)。
【0011】
芳香族ポリカーボネートは、例えばジフェノールと炭酸ハライド(好ましくはホスゲン)および/または芳香族ジカルボン酸ジハライド(好ましくはベンゼンジカルボン酸ジハライド)との反応により、場合によって連鎖停止剤(例えば、モノフェノール)を用い、そして場合により3官能以上の枝分かれ剤(例えば、トリフェノールまたはテトラフェノール)を用いた相境界法で調製される。
【0012】
芳香族ポリカーボネートおよび/または芳香族ポリエステル−カーボネートの調製のためのジフェノールは、好ましくは以下の式(II)のものである。
【化8】
(式中、A1は、単結合、C1〜C5アルキレン、C2〜C5アルキリデン、C5〜C6シクロアルキリデン、-O-、-SO-、-CO-、-S-、-SO2-、C6〜C12アリーレン(これはヘテロ原子を任意に含有する更なる芳香環と縮合してもよい)、または下記の式:
【化9】
の基もしくは式(IV):
【化10】
の基であり、Bは、互いに独立して、C1〜C8アルキル、好ましくはC1〜C4アルキル、特にメチル、ハロゲン、好ましくは塩素および/または臭素、C6〜C10アリール、好ましくはフェニル、C7〜C12アラルキル、またはフェニル-C1〜C4アルキル、好ましくはベンジルであり、xは、いずれの場合も互いに独立して0、1または2であり、pは、1または0であり、そして
R6およびR7 は、各Zについて別個に選択でき、そして互いに独立して、水素またはC1〜C6アルキル、好ましくは水素、メチルおよび/またはエチルを表し、Zは炭素を表し、およびmは、4〜7の整数、好ましくは4または5を表す。但し、少なくとも1つのZ原子においてR 6 およびR 7 は同時にアルキルである。)
【0013】
好ましいジフェノールは、ヒドロキノン、レゾルシノール、4,4'-ジヒドロキシジフェニル、ビス-(ヒドロキシフェニル)-C1〜C5アルカン、ビス-(ヒドロキシフェニル)-C5〜C6シクロアルカン、ビス-(ヒドロキシフェニル)-エーテル、ビス-(ヒドロキシフェニル)-スルホキシド、ビス-(ヒドロキシフェニル)-ケトン、ビス(ヒドロキシフェニル)スルホンおよびα,α-ビス-(ヒドロキシフェニル)-ジイソプロピルベンゼン、およびそれらの核臭素化および/または核塩素化された誘導体である。
【0014】
特に好ましいジフェノールは、4,4'-ジフェニルフェノール、ビスフェノールA、2,4-ビス-(4-ヒドロキシフェニル)-2-メチルブタン、1,1-ビス-(4-ヒドロキシフェニル)-シクロヘキサン、1,1-ビス-(4-ヒドロキシフェニル)-3,3,5-トリメチルシクロヘキサン、4,4'-ジヒドロキシジフェニルスルフィド、4,4'-ジヒドロキシジフェニルスルホン、そして例えば、2,2-ビス-(3-クロロ-4-ヒドロキシフェニル)-プロパン、2,2-ビス-(3,5-ジクロロ-4-ヒドロキシフェニル)-プロパンまたは2,2-ビス-(3,5-ジブロモ-4-ヒドロキシフェニル)-プロパンのような二-および四-臭素化または-塩素化誘導体である。
【0015】
2,2-ビス-(4-ヒドロキシフェニル)-プロパン(ビスフェノールA)が特に好ましい。
【0016】
ジフェノールは、別個にまたは所望の混合物として用いることができる。
【0017】
ジフェノールは、文献によって知られているか、または文献によって知られている方法で入手できる。
【0018】
熱可塑性芳香族ポリカーボネートの調製に好適な連鎖停止剤の例は、フェノール、p-クロロフェノール、p-tert-ブチルフェノールまたは2,4,6-トリブロモフェノール、およびドイツ特許出願公開(OS)第2842005号公報に記載の4-(1,3-テトラメチルブチル)-フェノールのような長鎖アルキルフェノール、またはアルキル置換基中に炭素原子を合計8〜20個有するモノアルキルフェノールもしくはジアルキルフェノール、例えば3,5-ジ-tert-ブチルフェノール、p-イソオクチルフェノール、p-tert-オクチルフェノール、p-ドデシルフェノールおよび2-(3,5-ジメチルヘプチル)-フェノールおよび4-(3,5-ジメチルフヘプチル)-フェノールである。用いられる連鎖停止剤の量は、一般に、使用される特定のジフェノールの合計モルに対し0.5モル%〜10モル%の間である
【0019】
熱可塑性芳香族ポリカーボネートは、平均重量平均分子量(M w 、例えば超遠心分離または光散乱法で測定されるもの)10,000〜200,000、好ましくは20,000〜80,000を有する。
【0020】
熱可塑性芳香族ポリカーボネートは、既知の方法で、特に好ましくは用いられるジフェノールの合計量に対し、3官能以上の化合物(例えば、フェノール性基3個以上を有するもの)0.05〜2.0モル%を組み込むことによって枝分かれできる。
【0021】
ホモポリカーボネートとコポリカーボネートが適している。本発明の成分Aとしてのコポリカーボネートを調製するために、ヒドロキシ−アリーロキシ末端基を有するポリジオルガノシロキサンを(用いられるジフェノールの合計量に対し)1〜25重量%、好ましくは2.5〜25重量%を使用することも可能である。これは、既知であり(例えば、米国特許第3419634号公報参照)、あるいは文献公知の方法で調製することもできる。ポリジオルガノシロキサンを含有するコポリカーボネートの調製は、例えば、ドイツ特許出願公開(OS)第3334782号公報に記載されている。
【0022】
好ましいポリカーボネートは、ビスフェノールAホモポリカーボネートの他に、ビスフェノールAと、ジフェノールの合計モル量に対して15モル%までの、好ましいかまたは特に好ましいものとして前述の他のジフェノール[特に2,2-ビス(3,5-ジブロモ-4-ヒドロキシフェニル)-プロパン]とのコポリカーボネートである。
【0023】
芳香族ポリエステルカーボネートの調製において、芳香族ジカルボン酸ジハライドは、好ましくはイソフタル酸、テレフタル酸、ジフェニルエーテル-4,4'-ジカルボン酸およびナフタレン-2,6-ジカルボン酸の二酸ジクロライドである。
【0024】
イソフタル酸の二酸ジクロライドとテレフタル酸の二酸ジクロライドとの比1:20〜20:1の混合物が特に好ましい。
【0025】
炭酸ハライド、好ましくはホスゲンも、2官能の酸誘導体として、ポリエステル−カーボネートの調製において共に使用される。
【0026】
芳香族ポリエステル−カーボネートの調製に使用できる連鎖停止剤は、既に前述のモノフェノール以外に、そのクロロ炭酸エステル、および芳香族モノカルボン酸の酸クロライド(それらは、C1〜C22アルキル基またはハロゲン原子で任意に置換されてよい)、並びに脂肪族C2〜C22モノカルボン酸クロライドである。
【0027】
連鎖停止剤の量は、フェノール系連鎖停止剤の場合はジフェノールのモル数に対して、そしてモノカルボン酸クロライド連鎖停止剤の場合はジカルボン酸ジクロライドのモル数に対して、それぞれ0.1〜10モル%である。
【0028】
芳香族ポリエステル−カーボネートは、組み込まれた芳香族ヒドロキシカルボン酸を含有することもある。
【0029】
芳香族ポリエステル−カーボネートは、線形であっても、既知の方法で枝分かれすることもできる(この内容については、ドイツ特許出願公開(OS)第2940024号公報および同第3007934号公報などを参照のこと)。
【0030】
使用できる枝分かれ剤は、例えば、(用いられるジカルボン酸ジクロライドに対して)0.01〜1.0モル%の量の3官能もしくは3官能以上のカルボン酸クロライド(例えば、トリメシン酸トリクロライド、シアヌール酸トリクロライド、3,3',4,4'-ベンゾフェノン-テトラカルボン酸テトラクロライド、1,4,5,8-ナフタレンテトラカルボン酸テトラクロライドまたはピロメリット酸テトラクロライド)、または用いられるジフェノールに対して0.01〜1.0モル%の量の3官能もしくは3官能以上のフェノール{例えば、フロログルシノール、4,6-ジメチル-2,4,6-トリ-(4-ヒドロキシフェニル)-ヘプテン、2,4,4-ジメチル-2,4,6-トリ-(4-ヒドロキシフェニル)-ヘプタン、1,3,5-トリ-(4-ヒドロキシフェニル)-ベンゼン、1,1,1-トリ-(4-ヒドロキシフェニル)-エタン、トリ(4-ヒドロキシフェニル)-フェニルメタン、2,2-ビス[4,4-ビス(4-ヒドロキシフェニル)-シクロヘキシル]-プロパン、2,4-ビス-(4-ヒドロキシフェニル-イソプロピル)-フェノール、テトラ-(4-ヒドロキシフェニル)-メタン、2,6-ビス-(2-ヒドロキシ-5-メチルベンジル)-4-メチル-フェノール、2-(4-ヒドロキシフェニル)-2-(2,4-ジヒドロキシフェニル)-プロパン、テトラ-(4-[4-ヒドロキシフェニル-イソプロピル]-フェノキシ)-メタンおよび1,4-ビス-[4,4'-ジヒドロキシトリフェニル)-メチル]-ベンゼン}である。フェノール系枝分かれ剤は、ジフェノールと一緒に最初に反応容器に導入でき、酸クロライド枝分かれ剤は、酸ジクロライドと一緒に導入され得る。
【0031】
熱可塑性芳香族ポリエステル−カーボネート中のカーボネート構造単位の含有量は所望の通りに変えることができる。
【0032】
カーボネート基の含有量は、エステル基とカーボネート基の合計に対して、好ましくは100モル%まで、特に80モル%まで、特に好ましくは50モル%までである。
【0033】
芳香族ポリエステル−カーボネートのエステルおよびカーボネート含有量は共に、重縮合物中、ブロック形態で、またはランダムに分散し得る。
【0034】
芳香族ポリ(エステル)カーボネートの相対溶液粘度(ηrel)は、1.18〜1.4、好ましくは1.22〜1.3の範囲である(塩化メチレン100mL溶液中、ポリ(エステル)カーボネート0.5gの溶液で25℃において測定したもの)。
【0035】
熱可塑性芳香族ポリカーボネートおよびポリエステル−カーボネートは、単独で、または互いとの所望の混合物で用いることができる。
【0036】
成分B
本発明の成分Bは、グラフトポリマーを含有する。これは、少なくとも2個の以下のモノマーから事実上入手できるゴム弾性を有するグラフトコポリマーを包含する;クロロプレン、1,3-ブタジエン、イソプロペン、スチレン、アクリロニトリル、エチレン、プロピレン、酢酸ビニル、およびアルコール成分中の炭素数が1〜18個の(メタ)アクリル酸エステル。これらは、例えば、「メトーデン・デル・オルガニッシェン・ヘミー」(ホウベン−ヴェイル著)、第14/1巻、ゲオルグ・ティエメ−フェルラーク、シュトゥットガルト1961年、第393〜406頁およびシー・ビー・バックノール著、「タフンド・プラスチックス」、アプライド・サイエンス・パブリッシャーズ、ロンドン1977年に記載のポリマーである。好ましいポリマーBは、部分架橋されており、ゲル含量が20重量%以上、好ましくは40重量%以上、特に60重量%以上である。
【0037】
好ましいグラフトポリマーBは、
B.1 B.1.1 スチレン、α-メチルスチレン、核にハロゲンまたはメチルで
置換されたスチレン、メチルメタクリレートあるいは前記化合
物の混合物50〜99重量部と、
B.1.2 アクリロニトリル、メタクリロニトリル、メチルメタクリレ
ート、無水マレイン酸、C 1 −C 4 -アルキル-またはフェニル-
N-置換マレイミドあるいは前記化合物の混合物1〜50重量
部
の混合物5〜95重量部、好ましくは30〜80重量部の、
B.2 ジエンおよび/またはアルキルアクリレートをベースとしかつガラス転
移温度−10℃未満のポリマー5〜95重量部、好ましくは20〜70重量
部
へのグラフトポリマーを包含する。
【0038】
好ましいグラフトポリマーBは、例えば、スチレンおよび/またはアクリロニトリルおよび/または(メタ)アクリル酸アルキルエステルでグラフト化されるポリブタジエン、ブタジエン/スチレンコポリマーおよびアクリレートゴムのようなベースB.2であり、すなわち、ドイツ特許出願公開(OS)第1694173号公報(=米国特許第3564077号明細書)に記載されている種類のコポリマー;ドイツ特許出願公開(OS)第2348377号公報(=米国特許第3919353号明細書)に記載されているような、ポリブタジエン、ブタジエン/スチレンまたはブタジエン/アクリロニトリルコポリマー、アクリル酸またはメタクリル酸アルキルエステル、酢酸ビニル、アクリロニトリル、スチレンおよび/またはアルキルスチレンでグラフト化されるポリイソブテンまたはポリイソプレンである。
【0039】
特に好ましいポリマーBは、例えばドイツ特許出願公開(OS)第2035390号公報(=米国特許第3644574号明細書)または同第2248242号公報(=英国特許第1409275号明細書)に記載されているようなABSポリマーである。
【0040】
特に好ましいグラフトポリマーBは、
α グラフトベースB.1としての、少なくとも1つの(メタ)アクリル酸エ
ステル グラフトポリマーBに対して10〜70重量%、好ましくは15
〜50重量%、特に20〜40重量%、または混合物に対して10〜50
重量%、好ましくは20〜35重量%のアクリロニトリルまたは(メタ)ア
クリル酸エステルと混合物に対して50〜90重量%、好ましくは65〜
80重量%のスチレンとの混合物10〜70重量%、好ましくは15〜5
0重量%、特に20〜40重量%の、
β グラフトベースB.2としての、βに対して少なくと
も50重量%のブタジエン基を有するブタジエンポリマー グラフ
トポリマーBに対して30〜90重量%、好ましくは50〜85重量%、特に60〜
80重量%
へのグラフト化反応によって入手できる。
【0041】
グラフトベースβのゲル含量は、一般に、少なくとも20重量%、好ましくは少なくとも40重量%であり(トルエン中で測定されたもの)、グラフト化度Gは、0.15〜0.55であり、そしてグラフトポリマーB.2の平均粒子直径d50は、0.05〜2μm、好ましくは0.1〜0.6μmである。
【0042】
(メタ)アクリル酸エステルαは、炭素数1〜18の1価アルコールとアクリル酸またはメタクリル酸とのエステルである。メチル、エチルおよびプロピルメタクリレート、n-ブチルアクリレート、t-ブチルアクリレートおよびt-ブチルメタクリレートが特に好ましい。
【0043】
ブタジエン基に加えて、グラフトベースβは、スチレン、アクリロニトリル、アルコール成分中に炭素原子1〜4個を有するアクリル酸またはメタクリル酸のエステル(例えば、メチルアクリレート、エチルアクリレート、メチルメタクリレートまたはエチルメタクリレート)、ビニルエステルおよび/またはビニルエーテルのような他のエチレン性不飽和モノマーの基を、βに対し50重量%まで含有することができる。好ましいグラフトベースβは、単にポリブタジエンから成る。
【0044】
グラフト化度Gは、グラフト化されるグラフトモノマーとグラフトベースとの重量比を表し、次元を有しない。
【0045】
平均粒径d50は、粒子の50重量%がその値より大きく、かつ粒子の50重量%がその値未満であるような直径である。これは、超遠心分離測定法を用いて決定できる(ダブリュー・ショルタン、エイチ・ランゲ著、コロイド・ツァイトシュリフト・ウント・ツァイトシュリフト・フュール・ポリマー250(1972年)、第782〜796頁)。
【0046】
特に好ましいポリマーBは、例えば、
τ. グラフトベースB.2としての、ガラス転移温度−20℃未満のアクリレートゴム 成分Bに対し20〜90重量%と、
δ. グラフトモノマーB.1としての、少なくとも1種の重合性エチレン性不飽和モノマー 成分Bに対し10〜80重量%
のグラフトポリマーである。
【0047】
ポリマーBのアクリレートゴムτは、好ましくは、アクリル酸アルキルエステルと、場合によりτに対し40重量%までの他の重合性エチレン性不飽和モノマーとのポリマーである。好ましい重合性アクリル酸エステルとしては、C1−C8-アルキルエステル(例えば、メチル、エチル、ブチル、n-オクチルおよび2-エチルヘキシルエステル)、ハロゲノアルキルエステル、好ましくはクロロエチルアクリレートのようなハロゲノC1−C8-アルキルエステル、そして前記モノマーの混合物が挙げられる。
【0048】
架橋では、重合性二重結合を1つ以上有するモノマーが共重合できる。架橋性モノマーの好ましい例は、炭素数3〜8の不飽和モノカルボン酸と、炭素数3〜12の不飽和1価アルコールまたは水酸基2〜4個を有しかつ炭素数2〜20の飽和ポリオールとのエステル(例えば、エチレングリコールジメタクリレートまたはアリルメタクリレート);例えば、トリビニル-およびトリアリル-シアヌレートのようなポリ不飽和複素環化合物;ジ-およびトリ-ビニルベンゼンのような多官能ビニル化合物;そしてトリアリルホスフェートおよびジアリルフタレートである。
【0049】
好ましい架橋性モノマーは、アリルメタクリレート、エチレングリコールジメタクリレート、ジアリルフタレート、およびエチレン性不飽和基を少なくとも3つ含有する複素環式化合物である。
【0050】
特に好ましい架橋性モノマーは、環式モノマートリアリルシアヌレート、トリアリルイソシアヌレート、トリビニルシアヌレート、トリアクリロイルヘキサヒドロ-s-トリアジンおよびトリアリルベンゼンである。
【0051】
架橋性モノマーの量は、グラフトベースτに対して、好ましくは0.02〜5重量%、特に0.05〜2重量%である。
【0052】
エチレン性不飽和基を少なくとも3つ含有する環式の架橋性モノマーの場合、この量をグラフトベースτの1重量%未満に制限することが有利である。
【0053】
アクリル酸エステルに加え、グラフトベースτの調製において任意に使用できる好ましい「別の」重合性エチレン性不飽和モノマーは、例えば、アクリロニトリル、スチレン、α-メチルスチレン、アクリルアミド、ビニルC1-C6-アルキルエーテル、メチルメタクリレートおよびブタジエンである。グラフトベースτとして好ましいアクリレートゴムは、ゲル含量が少なくとも60重量%のエマルションポリマーである。
【0054】
更に好適なB.2のグラフトベースは、ドイツ特許出願公開(OS)第3704657号公報、同第3704655号公報、同第3631540号公報および同第3631539号公報に記載されているようなグラフト化活性部位を有するシリコーンゴムである。
【0055】
グラフトベースB.2のゲル含量は、25℃において、ジメチルホルムアミド中で決定される(エム・ホフマン、エイチ・クレマー、アール・クーン著、ポリマーアナリティークI・ウント・II、ゲオルグ・ティエメ-フェルラーク、シュトゥットガルト1977年)。
【0056】
グラフトポリマーBは、バルク、懸濁、乳化またはバルク懸濁法のような既知の方法で調製できる。
【0057】
知られている通り、グラフト化反応中、グラフト性モノマーはグラフトベースに必ずしも完全にグラフト化されないため、本発明によれば、グラフトポリマーBは、グラフトベースの存在下でのグラフト性モノマーの重合によって得られる生成物を意味するものとしても解される。
【0058】
平均粒径d50は、粒子の50重量%がその値より大きく、かつ粒子の50重量%がその値未満であるような直径である。これは、超遠心分離測定法を用いて決定できる(ダブリュー・ショルタン、エイチ・ランゲ著、コロイド・ツァイトシュリフト・ウント・ツァイトシュリフト・フュール・ポリマー250(1972年)、第782〜1796頁)。
【0059】
成分C
成分Cは、熱可塑性ビニル(コ)ポリマーC.1および/またはポリアルキレンテレフタレートC.2を1種以上含有する。
【0060】
好適なビニル(コ)ポリマーC.1は、ビニル芳香族、ビニルシアニド(不飽和ニトリル)、(メタ)アクリル酸(C1-C8)-アルキルエステル、不飽和カルボン酸、および(無水物およびイミドのような)不飽和カルボン酸の誘導体より成る群からの少なくとも1種のモノマーのポリマーである。特に好適な(コ)ポリマーは、以下のものである。
C.1.1 ビニル芳香族および/または核において置換されたビニル芳香族(例えば
、スチレン、α-メチルスチレン、p-メチルスチレンおよびp-クロ
ロスチレン)および/またはメタクリル酸(C1-C8)-アルキルエ
ステル(例えば、メチルメタクリレートおよびエチルメタクリレー
ト) 50〜99重量部、好ましくは60〜80重量部と、
C.1.2 アクリロニトリルおよびメタクリロニトリルのようなビニルシア
ニド(不飽和ニトリル)および/または(メタ)アクリル酸(C1-C
8)-アルキルエステル(例えば、メチルメタクリレート、n-ブチル
アクリレートおよびt-ブチルアクリレート)および/または(マレ
イン酸のような)不飽和カルボン酸および/または不飽和カルボン
酸の(無水物およびイミドのような)誘導体(例えば、無水マレイ
ン酸およびN-フェニル-マレイミド) 1〜50重量部、好ましく
は20〜40重量部
との(コ)ポリマー。
【0061】
(コ)ポリマーC.1は、樹脂状の熱可塑性であって、かつゴムを含まない。
【0062】
スチレンC.1.1とアクリロニトリルC.1.2のコポリマーが特に好ましい。
【0063】
C.1の(コ)ポリマーは既知であり、遊離基重合法により、特に乳化、懸濁、溶液またはバルク重合法で調製できる。(コ)ポリマーは、好ましくは分子量
(重量平均、光散乱法または沈降法で決定されるもの)15,000〜200,000の間を有する。
【0064】
成分C.2)のポリアルキレンテレフタレートは、ジメチルエステルもしくは無水物のような芳香族ジカルボン酸またはその反応性誘導体と、脂肪族、脂環式またはアラリファティック(araliphatic)ジオールとの反応生成物、そして前記反応生成物の混合物である。
【0065】
好ましいポリアルキレンテレフタレートは、テレフタル酸基をジカルボン酸成分に対して少なくとも80重量%、好ましくは少なくとも90重量%、およびエチレングリコール基および/またはブタン-1,4-ジオール基をジオール成分に対して少なくとも80重量%、好ましくは少なくとも90重量%含有する。
【0066】
好ましいポリアルキレンテレフタレートは、テレフタル酸基の他に、炭素数8〜14の他の芳香族もしくは脂環式ジカルボン酸または炭素数4〜12の脂肪族ジカルボン酸の基(例えば、フタル酸、イソフタル酸、ナフタレン-2,6-ジカルボン酸、4,4'-ジフェニルジカルボン酸、コハク酸、アジピン酸、セバシン酸、アゼライン酸およびシクロヘキサン二酢酸の基)を20モル%まで、好ましくは10モル%まで含有できる。
【0067】
エチレングリコール基またはブタン-1,4-ジオール基に加え、好ましいポリアルキレンテレフタレートは、炭素数3〜12の他の脂肪族ジオールまたは炭素数6〜21の脂環式ジオール(例えば、プロパン-1,3-ジオール、2-エチルプロパン-1,3-ジオール、ネオペンチルグリコール、ペンタン-1,5-ジオール、ヘキサン-1,6-ジオール、シクロヘキサン-1,4-ジメタノール、3-エチルペンタン-2,4-ジオール、2-メチルペンタン-2,4-ジオール、2,2,4-トリメチルペンタン-1,3-ジオール、2-エチルへキサン-1,3-ジオール、2,2-ジエチルプロパン-1,3-ジオール、ヘキサン-2,5-ジオール、1,4-ジ-(β-ヒドロキシエトキシ)-ベンゼン、2,2-ビス-(4-ヒドロキシシクロヘキシル)-プロパン、2,4-ジヒドロキシ-1,1,3,3-テトラメチル-シクロブタン、2,2-ビス-(4-β-ヒドロキシエトキシ-フェニル)-プロパンおよび2,2-ビス(4-ヒドロキシプロポキシフェニル)-プロパンの基)を20モル%まで、好ましくは10モル%まで含有できる(ドイツ特許出願公開(OS)第2407674号公報、同第2407776号公報および同第2715932号公報)。
【0068】
ポリアルキレンテレフタレートは、例えばドイツ特許出願公開(OS)第1900270号公報および米国特許第3692744号明細書に従って、比較的少量の3価もしくは4価のアルコールまたは3塩基性もしくは4塩基性カルボン酸を取り込むことによって枝分かれできる。好ましい枝分かれ剤の例は、トリメシン酸、トリメリット酸、トリメチロール-エタンおよび-プロパン、そしてペンタエリスリトールである。
【0069】
特に好ましいポリアルキレンテレフタレートは、単に、テレフタル酸およびその反応性誘導体(例えば、そのジアルキルエステル)とエチレングリコールおよび/またはブタン-1,4-ジオール、そして前記ポリアルキレンテレフタレートの混合物から調製されたものである。
【0070】
ポリアルキレンテレフタレートの混合物は、ポリエチレンテレフタレートを1〜50重量%、好ましくは1〜30重量%と、ポリブチレンテレフタレートを50〜99重量%、好ましくは70〜99重量%含有する。
【0071】
好ましく使用されるポリアルキレンテレフタレートは、一般に、固有粘度0.4〜1.5dL/g、好ましくは0.5〜1.2dL/gを有する。固有粘度は、フェノール/o-ジクロロベンゼン(重量部比1:1)中、25℃においてウベローデ粘度計で測定される。
【0072】
ポリアルキレンテレフタレートは、既知の方法で調製できる(クンシュトシュトッフ-ハンドブッフ、第VIII巻、695頁以降、カール-ハンサー-フェルラーク、ミュンヘン1973年を参照のこと)。
【0073】
成分D
本発明の成形用組成物は、防炎加工剤として、下記の式(I)のリン化合物を少なくとも1種含有する。
【化11】
【0074】
式中、基R1、R2、R3、R4、R5、X、Y、n、Nおよびzは、前述の意味を表す。
【0075】
R1、R2、R3、R4およびR5中の芳香族基は、互いに独立して、ハロゲンおよび/またはアルキル基、好ましくは塩素、臭素および/またはC1-C4-アルキルで置換され得る。特に好ましいアリール基は、クレシル、フェニル、キシレニル、プロピルフェニルまたはブチルフェニル、そして対応するその臭素化および塩素化誘導体である。
【0076】
Nは、0.3〜30の値、好ましくは平均値0.3〜20、特に好ましくは0.5〜10、特に0.5〜6を表す。リン化合物の混合物の場合、Nは、前記平均値を採用できる。この混合物は、モノリン化合物および/またはリン化合物オリゴマーおよび/またはポリマーを含み得る。Nが0の場合、式(I)は、モノリン化合物を表す。
【0077】
式(I)中のXおよびYは、それぞれ異なって、炭素数6〜30の単核もしくは多核の芳香族基を表す。好ましい基は、式(II)のジフェノールから誘導される。
【0078】
好ましいジフェノールは、ヒドロキノン、レゾルシノール、4,4'-ジヒドロキシジフェニル、ビス-(ヒドロキシフェニル)-C1-C5-アルカン、ビス-(ヒドロキシフェニル)-C5-C6-シクロアルカン、ビス-(ヒドロキシフェニル)エーテル、ビス-(ヒドロキシフェニル)スルホキシド、ビス-(ヒドロキシフェニル)ケトン、ビス-(ヒドロキシフェニル)スルホン、およびα,α-ビス-(ヒドロキシフェニル)-ジイソプロピルベンゼン、およびそれらの核臭素化および/または核塩素化誘導体である。
【0079】
特に好ましいジフェノールは、4,4'-ジフェニルフェノール、ビスフェノールA、2,4-ビス-(4-ヒドロキシフェニル)-2-メチルブタン、1,1-ビス-(4-ヒドロキシフェニル)-シクロヘキサン、1,1-ビス-(4-ヒドロキシフェニル)-3,3,5-トリメチルシクロヘキサン、4,4'-ジヒドロキシジフェニルスルフィド、4,4'-ジヒドロキシジフェニルスルホン、およびそれらの二臭素化および四臭素化または二塩素化および四塩素化誘導体(例えば、2,2-ビス-(3-クロロ-4-ヒドロキシフェニル)-プロパン、2,2-ビス-(3,5-ジクロロ-4-ヒドロキシフェニル)-プロパンまたは2,2-ビス-(3,5-ジクロロ-4-ヒドロキシフェニル)-プロパン)である。
【0080】
特に好ましいジフェノールは、ビスフェノールA、レゾルシノール、ヒドロキノン、ジヒドロキシジフェニルおよびジヒドロキシジフェニルスルホンである。
【0081】
N平均値が0.5〜10、特に0.5〜6である式(I)のリン化合物の混合物、好ましくは式(I)のモノホスフェートおよび/またはホスフェートオリゴマーが、成分Dとして特に好ましく使用される。
【0082】
式(I)のリン化合物モノマーおよびオリゴマーは、好ましくは、相互作用が達成されるような混合物で選択される。混合物は、一般には、式(I)のリン化合物オリゴマー10〜90重量%とモノリン化合物90〜10重量%を含有する。好ましくは、リン化合物モノマーおよび/またはモノホスフェート化合物は、12〜50重量%、特に14〜40重量%、特に好ましくは15〜40重量%の範囲で相補的な量のホスフェートオリゴマー化合物と混合される。
【0083】
使用できるモノリン化合物(すなわち、Nが0のもの)は、トリブチルホスフェート、トリス-(2-クロロエチル)ホスフェート、トリス-(2,3-ジブロモプロピル)ホスフェート、トリフェニルホスフェート、トリクレジルホスフェート、ジフェニルクレジルホスフェート、ジフェニルオクチルホスフェート、ジフェニル2-エチルクレジルホスフェート、トリ-(イソプロピルフェニル)ホスフェート、ハロゲン置換アリールホスフェート、メチルホスホン酸ジメチルエステル、メチルホスホン酸ジフェニルエステル、フェニルホスホン酸ジエチルエステル、トリフェニルホスフィンオキサイドまたはトリクレジルホスフィンオキサイドのような化合物である。
【0084】
成分Dのリン化合物は、有機化学の一般に既知の化合物であるか、または強化のために少なくとも2種の異なるジヒドロキシ化合物(例えば、ビスフェノールとヒドロキノン)を用いて、既知の方法と同様の方法で調製できる(例えば、ウルマンズ・エンサイクロペディ・デル・テクニッシェン・ヘミー、第18巻、第301頁以降、179;ホウベン-ヴェイル著、メトーデン・デル・オルガニッシェン・ヘミー、第12/1巻、第43頁;バイルシュタイン、第6巻、第177頁)。
【0085】
成分E
フッ素化ポリオレフィンEは、高分子量のものであり、−30℃を超え、概して100℃を超えるガラス転移温度、フッ素含有量好ましくは65〜76重量%、特に70〜76重量%、および平均粒子直径d50 0.05〜1,000μm、好ましくは0.08〜20μmを有する。一般に、フッ素化ポリオレフィンEの密度は1.2〜2.3g/cm3である。好ましいフッ素化ポリオレフィンEは、ポリテトラフルオロエチレン、ポリフッ素化ビニリデンおよびテトラフルオロエチレン/ヘキサフルオロプロピレンおよびエチレン/テトラフルオロエチレンコポリマーである。フッ素化ポリオレフィンは、既知である(参考文献 シルトネヒト著「ビニル・アンド・リレイテッド・ポリマーズ」、ジョン・ワイリー・アンド・サンズ・インコーポレイテッド、ニューヨーク、1962年、第484〜494頁;ウォール著「フルオロポリマーズ」、ワイリー-インターサイエンス、ジョン・ワイリー・アンド・サンズ・インコーポレイテッド、ニューヨーク、第13巻、1970年、第623〜654頁;「モダーン・プラスチックス・エンサイクロペディア」、1970〜1971年、第47巻、第10A号、1970年10月、マクグロー-ヒル・インコーポレイテッド、ニューヨーク、第134および774頁;「モダーン・プラスチックス・エンサイクロペディア」、1975〜1976年、1975年10月、第52巻、第10A号、マクグロー-ヒル・インコーポレイテッド、ニューヨーク、第27、28および472頁、そして米国特許第3671487号公報、同第3723373号公報および同第3838092号公報)。
【0086】
これは、既知の方法、すなわちテトラフルオロエチレンを水性媒体中、遊離基を形成する触媒(例えば、ナトリウムペルオキシジスルフェート、カリウムペルオキシジスルフェートまたはアンモニウムペルオキシジスルフェート)を用いて7〜71kg/cm2の圧力下、0〜200℃の温度、好ましくは20〜100℃の温度で重合することにより調製できる(更なる詳細については、米国特許第2393967号公報を参照のこと)。使用形態に依存して、この材料の密度は、1.2〜2.3g/cm3であり、平均粒径は0.5〜1,000μmの間であり得る。
【0087】
本発明によれば、好ましいフッ素化ポリオレフィンEは、平均粒子直径0.05〜20μm、好ましくは0.08〜10μm、そして密度1.2〜1.9g/cm3を有するテトラフルオロエチレンポリマーであり、好ましくはテトラフルオロエチレンポリマーEのエマルションとグラフトポリマーBのエマルションとの凝集混合物の形態で用いられる。
【0088】
粉体で用いることができる好適なフッ素化ポリオレフィンEは、平均粒子直径100〜1,000μmおよび密度2.0g/cm3〜2.3g/cm3のテトラフルオロエチレンポリマーである。
【0089】
BとEの凝集混合物を調製するために、グラフトポリマーBの水性エマルション(ラテックス)を最初、フッ素化ポリオレフィンEの微分散エマルションと混合する。フッ素化ポリオレフィンの好適なエマルションは、通常、固形分30〜70重量%、特に50〜60重量%、好ましくは30〜35重量%を有する。
【0090】
成分Bの説明において記載した量は、グラフトポリマーとフッ素化ポリオレフィンとの凝集混合物におけるグラフトポリマーの含量を含まない。
【0091】
エマルション混合物中のグラフトポリマーBとフッ素化ポリオレフィンEの平衡比は、95:5〜60:40である。エマルション混合物は、既知の方法で(例えば、噴霧乾燥、凍結乾燥、または無機塩もしくは有機塩、酸もしくは塩基、またはアルコールもしくはケトンのような水混和性有機溶媒の添加を用いた凝集により)、好ましくは20〜150℃、特に50〜100℃の温度で凝集される。必要に応じて、生成物は、50〜200℃、好ましくは70〜100℃で乾燥できる。
【0092】
好適なテトラフルオロエチレンポリマーエマルションは、市販の製品であり、例えば、デュポン社からテフロン30Nとして入手できる。
【0093】
本発明の成形用組成物は、潤滑剤および離型剤、核形成剤、帯電防止剤、安定化剤、および染料、顔料および/または強化材料のような、通常使用される添加物を少なくとも1種含み得る。使用できる無機強化剤は、ガラス繊維(場合により切断またはすりつぶされたもの)、ガラスビーズ、ガラス玉、カオリン、タルク、マイカまたは炭素繊維のような薄片の強化材料である。切断またはすりつぶされたガラス繊維、好ましくは1〜10mm長で直径20μm未満のものが、強化材料として、1〜40重量部の量で好ましく使用される。ガラス繊維は、好ましくは表面処理されている。
【0094】
本発明の成形用組成物は、更に、周期表の主分類第1〜第5類または副分類第1〜第8類の少なくとも1種の金属と、酸素、硫黄、ホウ素、炭素、リン、窒素、水素およびケイ素から成る群より選択される少なくとも1つの元素との極性化合物少なくとも1種を非常に細かく分割された無機粉末として含有し得る。好ましく用いられる極性化合物は、平均粒子直径200nm未満、好ましくは0.1〜100nm、特に好ましくは1〜50nmの酸化物または水酸化物、好ましくはTiO2、SiO2、SnO2、ZnO、ベーマイト、ZrO2、Al2O3、酸化鉄、およびそれらの混合物、並びにドーピングされた化合物、特に好ましくはベーマイトまたはTiO 2 である。
【0095】
本発明の成形用組成物は、任意に相互作用を発揮する別の防炎化合物を1種以上含有することができる。例示される別の防炎加工剤は、成分Dとは別のリン化合物、デカブロモビスフェニルエーテルおよびテトラブロモビスフェノールのような有機ハロゲン化合物、臭化アンモニウムのような無機ハロゲン化合物、メラミンおよびメラミン−ホルムアルデヒド樹脂のような窒素化合物、水酸化マグネシウムおよびアルミニウムのような無機水酸化物、そして酸化アンチモン、バリウムメタボレート、ヒドロキソアンチモネート、酸化ジルコニウム、水酸化ジルコニウム、酸化モリブデン、モリブデン酸アンモニウム、ホウ酸亜鉛、ホウ酸アンモニウムおよび酸化錫のような無機化合物、並びにシロキサン化合物である。前記防炎加工剤は、一般に、(成形用組成物合計に対し)20重量%までの量で添加される。
【0096】
成分A〜Eおよび任意に別の既知の添加物(安定化剤、染料、顔料、潤滑剤および離型剤、核形成剤、ナノ粒子および帯電防止剤、および強化材料、並びに防炎加工剤)を含有する本発明の成形用組成物は、特定の成分を既知の方法で混合し、混合物を200〜300℃の温度において、内部ニーダー、押出成形機および2軸押出機のような通常使用される装置で溶融コンパウンド化および溶融押出に付すことによって調製される。成分Eは、好ましくは、前述の凝集混合物の形態で使用される。
【0097】
個々の成分の混合は、連続してと同時にのどちらの既知の方法でも、特に約20℃(室温)およびより高い温度においても行なうことができる。
【0098】
本発明の成形用組成物は、全ての種類の成形物品の製造に使用できる。特に、成形物品は、射出成形によって製造できる。製造できる成形物品の例は、例えば、ジューサー、コーヒーメーカーおよびミキサーのような家庭用用途、またはモニター、プリンターまたはコピー機のような事務用機器に関するあらゆる種類のハウジング部品、あるいは建築分野におけるカバーシート、および自動車分野に関する部品である。これは非常に優れた電気特性を有するので、電気工学分野にも使用できる。
【0099】
本発明の成形用組成物は、例えば、以下の成形物品または成形品の製造にも使用できる。
列車用室内建具類、ハブキャップ、小型変圧器を含む電気部品用のハウジング、データ伝達および移送用の装置のためのハウジング、医療目的用のハウジングおよびライニング、マッサージ器具およびそのためのハウジング、子供用のおもちゃの車体、平坦な壁構成要素、安全装置用のハウジング、リアスポイラー、断熱輸送容器、小動物の囲いまたは保護のための装置、サニタリーおよび風呂付属品のための成形品、換気口のためのカバー格子、庭および備品納屋のための成形品、園芸部品用のハウジング。
【0100】
成形用組成物は、用いられるプラスチックに特に高い熱撓み温度要求が必要とされる成形品の製造において特に適している。
【0101】
加工のもう一つの様式は、予め製造されたシートまたはフィルムからの加熱成形による成形物品の製造である。
【0102】
従って、本発明は、あらゆる種類の成形物品(好ましくは前記のもの)の製造のための本発明の成形用組成物の使用や、本発明の成形用組成物から作られる成形物品も提供する。
【0103】
実施例
成分A
A1 相対溶液粘度1.278のビスフェノールA系直鎖ポリカーボネート。ここで、粘度は、溶媒としての塩化メチレン中、25℃において0.5g/100mLの濃度で測定した。
A2 相対溶液粘度1.202のビスフェノールA系直鎖ポリカーボネート。ここで、粘度は、溶媒としての塩化メチレン中、25℃において0.5g/100mLの濃度で測定した。
【0104】
成分B
エマルション重合法で調製される、スチレンとアクリロニトリルとの重量比73:27のコポリマー40重量部の、粒状の架橋ポリブタジエンゴム60重量部へのグラフトポリマー(平均粒子直径d50=0.4μm)。
【0105】
成分C
スチレン/アクリロニトリル重量比72:28および固有粘度(ジメチルホルムアミド中、20℃で測定したもの)0.55dL/gのスチレン/アクリロニトリルコポリマー。
【0106】
成分D
D1
【化12】
【0107】
D2
【化13】
【0108】
D3(比較)
m-フェニレン-ビス(ジフェニルホスフェート)、アクゾ社製フィロールフレックス(Fyrolflex、登録商標)RDP。
【0109】
成分E
水中の前記成分BのSANグラフトポリマーエマルションと、水中のテトラフルオロエチレンポリマーエマルションとの凝集混合物としてのテトラフルオロエチレンポリマー。前記混合物中のグラフトポリマーBとテトラフルオロエチレンポリマーEとの重量比は、90重量%:10重量%である。テトラフルオロエチレンポリマーエマルションは、固形分60重量%であり、平均粒子直径は、0.05〜0.5μmである。SANグラフトポリマーエマルションは、固形分34重量%および平均ラテックス粒子直径0.4μmである。
【0110】
Eの調製
テトラフルオロエチレンポリマー(デュ・ポン社製テフロン30N)のエマルションを、SANグラフトポリマーBのエマルションと混合し、その混合物を、ポリマー固形分に対し1.8重量%のフェノール性酸化防止剤で安定化する。混合物を、硫酸マグネシウム水溶液(エプソム塩)と酢酸を用いて85〜95℃においてpH4〜5で凝集させ、濾過して、残渣を、電解質を事実上含まなくなるまで洗浄し、その後、遠心分離により水を殆どなくした後、100℃で粉末まで乾燥する。次に、この粉末は、前記装置内で別の成分とコンパウンド化することができる。
【0111】
本発明の成形用組成物の調製および試験
成分A〜Eを3リッターの内部ニーダーで混合する。アーブルグ(Arburg)270E型射出成形機により、260℃で成形物品を製造する。
【0112】
ノッチ付き衝撃強度は、ISO 180 1Aの方法により、バー寸法80×10×4mm3で、室温において決定する。
【0113】
Vicat B熱撓み温度は、DIN53460に従って決定する。
【0114】
応力クラック特性は、バー寸法80×10×4mm3で、材料温度260℃で調べる。トルエン60体積%とイソプロパノール40体積%の混合液を試験媒体として使用する。試験片は、円弧テンプレート(circular arc template)を用いて予備延伸して、試験媒体中で室温において5分間同時に保持する。予備延伸率δxは、0.2〜2.4%である。応力クラック特性は、予備延伸と露出時間の関数として、破面から評価する。
【0115】
試験した材料の組成と得られたデータを以下の表にまとめる。
【表1】
【表2】
【0116】
表からは、本発明の耐燃性成形用組成物が、機械特性(特に応力クラック特性、ノッチ付き衝撃強度および熱撓み温度の改良)の非常に優れた特性組み合わせを示すことが分かる。このことはいずれも、時々著しく高い熱撓み温度となるにも関わらず、溶融粘度が260℃の加工温度で増加せず、比較実験のレベルに留まっていることからも、より驚くことである。ここでは、異なる構造単位から構成されるホスフェートを用いることにより、機械特性または熱的特性のような種々の特性が、加工特性を劣化させることなく制御された方法で改良できることも分かる。
Claims (8)
- 芳香族ポリ(エステル)カーボネート、および、10℃未満のガラス転移温度を有する1種以上のグラフトベースへの1種以上のビニルモノマーのグラフトポリマーから成る群より選択される少なくとも2つの成分と、更なる成分として、下記の式(I)のリン化合物0.5〜20重量部を含有する熱可塑性成形用組成物。
- 熱可塑性ビニル(コ)ポリマーおよび/またはポリアルキレンテレフタレートをさらに含有する、請求項1に記載の熱可塑性成形用組成物。
- A. 芳香族ポリカーボネートまたはポリエステル−カーボネート5〜95重量部、
B. B.1 1種以上のビニルモノマー5〜95重量%の
B.2 ガラス転移温度−10℃未満を有する1種以上のグラフトベース5
〜95重量%
へのグラフトポリマー0.5〜60重量部、
C. 熱可塑性ビニル(コ)ポリマーおよび/またはポリアルキレンテレフタレート0〜50重量部、
D. 下記の式(I):
のリン化合物0.5〜20重量部、
E. フッ素化ポリオレフィン0.05〜5重量部
(前記の全成分の重量部の和は100である)
を含有する熱可塑性成形用組成物。 - 式(I)のリン化合物が、平均N値0.5〜10のリン化合物の混合物である請求項1〜3のいずれかに記載の成形用組成物。
- グラフトベースB.2が、ジエンゴム、アクリレートゴム、シリコーンゴムまたはエチレン/プロピレン/ジエンゴムである請求項1〜4のいずれかに記載の成形用組成物。
- 平均粒子直径200nm未満のTiO 2 、SiO 2 、SnO 2 、ZnO、ベーマイト、ZrO 2 、Al 2 O 3 、酸化鉄、ならびに、それらの混合物およびドーピングされた化合物からなる群から選択される化合物を含有する請求項1〜5のいずれかに記載の成形用組成物。
- 安定化剤、顔料、離型剤、流動助剤、無機強化材料、ナノ粒子および/または帯電防止剤から成る群より選択される少なくとも1種の添加物を含有する請求項1〜6のいずれかに記載の成形用組成物。
- 請求項1〜7のいずれかに記載の成形用組成物から製造された成形物品。
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