JP4390879B2 - 空気入りタイヤ - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、良好な氷雪性能を発揮する空気入りタイヤに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から、トレッド表面に、タイヤ周方向に形成された主溝とタイヤ幅方向に形成されたラグ溝等で区画されたブロックが複数設けられた空気入りタイヤがある。このように、トレッド表面にブロックを設けることによって、空気入りタイヤは良好な制動・駆動力や操縦安定性等を確保している。
【0003】
また、ブロックにサイプを設けてエッジ長を増大し、グリップ力を増大させることにより氷雪性能やウェット性能の向上を図っている。
【0004】
さらに、このように形成される空気入りタイヤのトレッド表面の下側には、トレッドの剛性を高めるために多数のスチールコードを平行に配設した補強層が積層されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
上記のように構成された空気入りタイヤでは、各ブロックの踏面側がサイプによって複数の小ブロックに分割されている。各小ブロックでは、タイヤ回転時に接地面との摩擦力によって倒れ込もうとする。倒れ込みが大きくなると、踏面における接地面積が減少し、氷雪性能が低下するおそれがある。
【0006】
しかし、小ブロックは踏面からの接地圧によって高さ方向(踏面からタイヤ軸を指向する方向)に圧縮されて横方向(高さ方向に垂直な方向)に膨らむため、サイプを挟んで隣接する小ブロックと当接し、倒れ込みはある程度抑制される。
【0007】
ただし、サイプ深さ方向に真っ直ぐに形成されたサイプでは、接地圧による小ブロックの変形のみでは隣接する小ブロックと十分な力で当接できず、倒れ込みの抑制が小さいため、踏面における接地面積を十分に確保しているとは言いがたかった。
【0008】
また、各補強層に配設されるスチールコードがタイヤ周方向に対して所定角度傾斜して平行に複数配設されている。したがって、空気入りタイヤを実際に車両に装着して走行した場合、最もトレッド表面側の補強層に配設されたスチールコードのタイヤ周方向に対する傾斜により、接地圧によって変形したタイヤを原形に復元しようとする力(Self Alignment Torque、以下SATという)が発生するという問題がある。
【0009】
本発明は係る事実を考慮して、サイプ入りブロックの倒れ込みを抑制して良好な氷雪性能を発揮するとともに、SATを抑制する空気入りタイヤを提供することを課題とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
【0011】
【0012】
【0013】
【0014】
【0015】
【0016】
【0017】
【0018】
請求項1に記載の発明では、タイヤ周方向に対して所定角度傾斜したコードを平行に配設した複数の補強層と、積層された前記補強層の上部に設けられたトレッドと、前記トレッド表面において、タイヤ周方向に形成された主溝と、前記主溝と交差する方向に形成されたラグ溝とによって区画されたブロック状陸部と、前記ブロック状陸部を横断する複数のサイプと、を備える空気入りタイヤであって、前記サイプは、前記ブロック状陸部の踏面からサイプ底に向けて仮想中心面の両側に交互に突出するジグザグ形状、またはサイプ長手方向に仮想中心面の両側に交互に突出するジグザグ形状とされ、前記ブロック状陸部の踏面上に露出している表面部からサイプ底へ向かって前記ジグザグ形状の仮想中心面が捩じられていることを特徴とする。
【0019】
請求項1記載の発明の作用について説明する。
【0020】
サイプが表面部から底部に向かって捩じられた構造となっているため、ブロック状陸部が接地圧によって高さ方向で圧縮されて横方向に膨らむことにより、サイプによって分割された小ブロック同士が当接する。また、サイプ(仮想中心面)が捩じられているため、タイヤ周方向(タイヤ回転方向)に作用する力のみでなく他の方向から作用する力によっても小ブロック同士が当接する。さらに、接地圧によって小ブロックが回転運動を行うため、隣接する小ブロック同士が強い力で当接される。
【0021】
このように、サイプが捩じって形成されていることによって、小ブロック同士が強い力で当接して倒れ込みを確実に抑制する。この結果、小ブロックの踏面における接地面積が増加し、氷雪性能が向上する。
【0022】
特に、サイプは、捩じられているだけでなく、仮想中心面の両側に交互に突出する仮想中心面を挟んで凹凸を有するジグザグ形状に形成されているため、接地圧によってブロック状陸部が変形するだけで、小ブロック同士が一層強く当接させられるとともに接触面積が増大する。したがって、小ブロックの倒れ込みを一層抑制し、踏面における接地面積を増大させ、氷雪性能をさらに向上させる。
【0023】
また、接地圧がブロック状陸部の踏面に作用すると、ブロック状陸部の高さ方向が圧縮され、サイプに案内されてさらにサイプ(仮想中心面)が一層捩じれる方向に各小ブロックが変形する。この変形により、各小ブロックに前記捩じれる方向と逆方向のSAT(原形に復元しようとする回転モーメント)が発生する。
【0024】
そこで、適切な方向にサイプを捩じったブロック状陸部をトレッド表面に形成することにより、最外層の補強層を構成するコードのタイヤ周方向に対する傾斜によって発生するSATを低減させる。すなわち、ブロック状陸部で発生するSATによってコードによるSATを抑制することができる。
【0025】
請求項2に記載の発明では、請求項1記載の発明において、前記仮想中心面は、前記ブロック状陸部においてタイヤ半径方向に伸びる第1捩じり中心軸を中心として捩じられた形状となっており、前記第1捩じり中心軸の位置P1がタイヤ幅方向におけるブロック状陸部の一方の端面から他方の端面までの間において、以下の関係式を満たす範囲内にあることを特徴とする。
【0026】
0.2W≦P1≦0.8W
ここで、P1は、第1捩じり中心軸の位置、Wは、タイヤ幅方向におけるブロック状陸部の一方の端面から他方の端面までの距離、である。
【0027】
請求項2記載の発明の作用について説明する。
【0028】
このように、仮想中心面がタイヤ半径方向に伸びる第1捩じり中心軸を中心として捩じられた形状にサイプが形成されている。この場合、前記第1捩じり中心軸の位置P1がブロック状陸部の幅Wに対して0.2W≦P1≦0.8Wの範囲内であることによって、前記位置P1が前記範囲外であるサイプによって分割された小ブロックよりも剛性が高くなる(図24参照)。したがって、小ブロックの倒れ込みが一層抑制され、踏面における接地面積が増大し、氷雪性能がさらに向上する。
【0029】
請求項3に記載の発明では、請求項1または請求項2記載の発明において、前記仮想中心面は、前記ブロック状陸部において略タイヤ幅方向に伸びる第2捩じり中心軸を中心として捩じられた形状となっており、前記第2捩じり中心軸の位置P2がタイヤ半径方向における踏面からサイプ底の間において、以下の関係式を満たす範囲内にあることを特徴とする。
【0030】
0.2F≦P2≦0.6F
ここで、P2は、第2捩じり中心軸の位置、Fは、タイヤ半径方向における踏面からのサイプ底までの距離、である。
【0031】
請求項3記載の発明の作用について説明する。
【0032】
このように、仮想中心面が略タイヤ幅方向に伸びる第2捩じり中心軸を中心として捩じられた形状にサイプが形成されている。この場合、前記第2捩じり中心軸の位置P2がサイプ深さFに対して0.2F≦P2≦0.6Fの範囲内であることによって、前記位置P2が前記範囲外であるサイプによって分割された小ブロックよりも剛性が高くなる(図25参照)。したがって、小ブロックの倒れ込みが一層抑制され、踏面における接地面積が増大し、氷雪性能がさらに向上する。
【0033】
請求項4に記載の発明では、タイヤ周方向に対して所定角度傾斜したコードを平行に配設した複数の補強層と、積層された前記補強層の上部に設けられたトレッドと、前記トレッド表面において、タイヤ周方向に形成された主溝と、前記主溝と交差する方向に形成されたラグ溝とによって区画されたサイプ入りブロック状陸部と、を備える空気入りタイヤであって、前記サイプは、前記主溝およびラグ溝に連通しない閉ループ形状であって、前記ブロック状陸部の踏面上に露出している表面部とサイプ底に形成された底部とを含み、前記表面部から前記底部へ向かって捩じられていることを特徴とする。
【0034】
請求項4記載の発明の作用について説明する。
【0035】
サイプが表面部から底部に向かって捩じられた構造となっているため、ブロック状陸部が接地圧によって高さ方向で圧縮されて横方向に膨らむことにより、サイプによって分割された小ブロック同士が当接する。また、閉ループ形状に形成されたサイプが捩じられているため、タイヤ周方向(タイヤ回転方向)に作用する力のみでなく他の方向から作用する力によってもサイプによって分割された小ブロック同士が当接する。さらに、接地圧によって小ブロックが回転運動を行うため、隣接する小ブロック同士が強い力で当接される。
【0036】
このように、サイプが捩じって形成されていることによって、小ブロック同士が強い力で当接して倒れ込みを確実に抑制する。この結果、小ブロックの踏面における接地面積が増加し、氷雪性能を向上させる。
【0037】
また、接地圧がブロック状陸部の踏面に作用すると、ブロック状陸部の高さ方向が圧縮され、サイプに案内されてさらにサイプが一層捩じれる方向に小ブロックが変形する。この変形により、小ブロックに前記捩じれる方向と逆方向のSAT(原形に復元しようとする回転モーメント)が発生する。
【0038】
そこで、適切な方向にサイプを捩じったブロック状陸部をトレッド表面に形成することにより、最外層の補強層を構成するコードのタイヤ周方向に対する傾斜によって発生するSATを低減させる。すなわち、ブロック状陸部で発生するSATによってコードによるSATを抑制することができる。
【0039】
請求項5に記載の発明は、請求項1〜4のいずれか1項記載の発明において、前記ブロック状陸部は踏面から基底部に向かって捩じられていることを特徴とする。
【0040】
請求項5記載の発明の作用について説明する。
【0041】
サイプのみならずブロック状陸部も捩じられているため、接地圧によってブロック状陸部に作用する回転方向の力が増大する。これによって、ブロック状陸部において隣接する小ブロック同士を当接させる力、あるいは小ブロックのSAT(原形に復元しようとする回転モーメント)が一層大きくなり、空気入りタイヤの操縦安定性を一層増大させる。
【0042】
請求項6に記載の発明は、請求項5記載の発明において、前記ブロック状陸部の捩じり方向は、サイプの踏面からサイプ底に向かう捩じり方向と同一方向であることを特徴とする。
【0043】
請求項6記載の発明の作用について説明する。
【0044】
サイプの踏面からサイプ底に向かう捩じり方向とブロック状陸部の捩じり方向が同一方向であるため、接地圧によるサイプによって発生する小ブロックの回転方向と、ブロック状陸部の捩じれによって発生するブロック状陸部の回転方向が一致する。したがって、ブロック状陸部で発生するSAT(原形に復元しようとする回転モーメント)がさらに大きくなり、コードによって発生するSATの抑制が一層容易になる。これにより、操縦安定性が一層向上する。
【0045】
請求項7に記載の発明は、請求項5記載の発明において、前記ブロック状陸部の捩じり方向は、サイプの踏面からサイプ底に向かう捩じり方向と反対方向であることを特徴とする。
【0046】
請求項7記載の発明の作用について説明する。
【0047】
ブロック状陸部の捩じり方向とサイプの踏面からサイプ底に向かう捩じり方向が逆であるため、ブロック状陸部の捩じりによって発生するブロック状陸部の回転方向とサイプの捩じりによって発生する小ブロックの回転方向が反対であるため、小ブロック同士が相互に強い力で接触させられる。この結果、小ブロックの倒れ込みがさらに一層抑制され、氷雪性能が向上する。
【0048】
【発明の実施の形態】
[参考例]
本発明の空気入りタイヤを説明する前に、参考例に係る空気入りタイヤを図1〜図4を参照して説明する。
【0049】
図1に示すように、本参考例の空気入りタイヤ10のトレッド12には、タイヤ周方向(矢印A方向、以下A方向という)に沿って延びる主溝14と、タイヤ幅方向(矢印B方向、以下B方向という)に沿って延びるラグ溝16によって区画されたブロック18が複数形成されている。
【0050】
トレッド12の下には、空気入りタイヤ10の剛性を確保するために、スチールコード19がA方向に対して所定角度傾斜して配設された補強層が積層されている。トレッド12の表面に最も近い最外補強層には、スチールコード19が、図1に示すように、A方向に対して所定角度θ1傾斜して平行に配設されている。
【0051】
ブロック18は、図2に示すように、B方向の側面20、22に対して開口している(両側開口)サイプ24が形成されている。
【0052】
サイプ24は、踏面26において直線である表面部28と、サイプ底において直線である底部30とを含み、踏面26から平面視した場合に、図3に示すように表面部28と底部30がX型にクロスしている。
【0053】
また、サイプ24は側面20において直線である第1側面部32と、側面22において直線である第2側面部34とを含み、側面20から側面視した場合に、図4に示すように、第1側面部32と第2側面部34がX型にクロスしている。
【0054】
すなわち、サイプ24は、踏面26からの平面視において表面部28と底部30とが交差する点を通過するとともに踏面26に垂直な回転軸Zを中心として、表面部28から底部30へ向かって角度θ2だけ捩じった形状となっている。
【0055】
また、サイプ24は、側面20からの側面視において第1側面部32と第2側面部34とが交差する点を通過するとともに踏面26に略平行な回転軸Yを中心として、第1側面部32から第2側面部34へ向かって角度θ12だけ捩じった形状となっている。
【0056】
このように形成されたサイプ24によってブロック18は、踏面26側で小ブロック18a〜18dに分割されている。
【0057】
このように形成された空気入りタイヤ10を車両に装着して走行することにより、次のような作用が得られる。
【0058】
ブロック18の踏面26には、路面から踏面26に垂直な力が作用する。これにより、ブロック18はブロック高さ方向(矢印C方向、以下C方向という)に圧縮されて横方向(A、B方向)に膨らむため、サイプ24を挟んで対向する小ブロック同士が当接する。その際、サイプ24が捩じった形状に形成されているため、摩擦力によってタイヤ回転方向であるA方向に作用する力のみならず、コーナリング時に作用するB方向の力等によっても隣接する小ブロック同士が当接する。
【0059】
また、接地圧によって小ブロック18a〜18dが踏面26からの平面視において時計回りに回転する(図3実線矢印参照)ため、これによって隣接する小ブロック同士が当接する。
【0060】
すなわち、サイプ24が捩じった形状に形成されているため、様々な方向から作用する力によって隣接する小ブロック同士が強く接触する。
【0061】
これによって、小ブロック18a〜18dの倒れ込みが大きく抑制され、ブロック18の踏面26における接地面積を増大させ、良好な氷雪性能を確保する。
【0062】
また、上述した小ブロック18a〜18dの回転により、各小ブロック18a〜18dには、原形に復元しようとする反時計回りの回転モーメント(SAT)が発生する(図3、破線矢印参照)。
【0063】
したがって、最外層の補強層に平行に配設されたスチールコード19によって生ずる時計回りのSAT(図1矢印参照)を各ブロック18が発生させる反時計回りのSATによって抑制(低減)することができる。
【0064】
ところで、踏面26からの平面視における回転軸Zの位置P1は、B方向において側面20から側面22に向かって0.2W≦P1≦0.8W(Wはブロック18のB方向幅、以下同様)の範囲内であることが好ましい。この範囲内に回転軸Zを位置させることによって小ブロック18a〜18dの剛性が増大し、小ブロック18a〜18dの倒れ込みを防止できる。この結果、氷雪性能が一層向上する。
【0065】
また、側面20からの側面視における回転軸Yの位置P2は、C方向において踏面26から底部30(サイプ底)に向かって0.2F≦P1≦0.6F(Fはサイプ24の垂直(C方向)深さ、以下同様)の範囲内であることが好ましい。この範囲内に回転軸Yを位置させることによって小ブロック18a〜18dの剛性が増大し、小ブロック18a〜18dの倒れ込みを防止できる。この結果、氷雪性能がさらに向上する。
【0066】
なお、本実施形態におけるブロック18のサイズは、長さL×幅W×高さHが30mm×20mm×10mmである。サイプ24の踏面26からの垂直深さFが8mmである。また、サイプ24は、側面20においてブロック18のA方向端面からの距離a、および隣接するサイプ同士の距離aが7mm、他端面までの距離bが9mmの位置に形成されるとともに、反対側の側面22においてブロック18のA方向端面からの距離bが9mm、隣接するサイプ同士の距離a、および他端面までの距離aが7mmの位置に形成され、この両端面間を直線で結ぶ形状である。なお、サイプ24の捩じり角度θ2は、11.4°であり、捩じり角度θ12は、28.1°である。
[第1実施形態]
次に、本発明の第1実施形態に係る空気入りタイヤについて図5および図6を参照して説明する。参考例の空気入りタイヤと異なるのはサイプ形状のみなので、サイプとこのサイプを形成するために用いるブレードについてのみ説明する。なお、参考例と同様の構成要素には、同一の参照符号を付し、その詳細な説明を省略する。
【0067】
先ず、サイプを形成するブレードの形状について図6を参照して説明する。ブレード40は、D方向断面において高さ0.5Kの三角形である凸部42が仮想中心面Vの両側に間隔Jで交互に突出するジクザグ形状に形成され、各凸部42がD方向に直交するE方向に延びている。このように形成されたブレード40は、仮想中心面Vが参考例のサイプ24と同じ位置になるように配設され、モールドにおいてブロックが加硫成形される。
【0068】
このブレード40によって成形されたブロック18のサイプ44は、側面20から側面視した場合に、図5に示すように、ブロック18においてサイプ44の仮想中心面Vが参考例のサイプ24と同一位置に位置するように形成されている。
【0069】
すなわち、側面20から側面視した場合に、サイプ44は、図5に示すように、側面20における第1側面部46(の仮想中心面V)と側面22における第2側面部48(の仮想中心面V)とがX型にクロスしている。また、踏面26から平面視した場合には、図3のサイプ24の位置にサイプ44の仮想中心面Vが位置するように形成されている。
【0070】
したがって、参考例のサイプ24と略同様に、サイプ44の仮想中心面Vは、踏面26に垂直な回転軸Zを中心として踏面26からサイプ底へ向かって踏面26からの平面視において角度θ2だけが捩じられた形状となっている(図3参照)。
【0071】
また、サイプ44の仮想中心面Vは、側面20からの側面視において、側面20と側面22の仮想中心面Vが交差する点を通過するとともに踏面26に略平行な回転軸Yを中心として、側面20から側面22に向かって角度θ12だけ捩じられた形状となっている(図5参照)。
【0072】
なお、サイプ44は、図5に示すように、ブレード40の凸部42に対応して仮想中心面Vに対して第1の方向に突出する第1凸部45aと第1の方向と反対である第2の方向に突出する第2凸部45bとを有している。
【0073】
このように形成された空気入りタイヤ10を車両に装着して走行することにより、次のような作用が得られる。
【0074】
すなわち、参考例と同様に、サイプ44が角度θ2だけ捩じられて形成されているため、ブロック18の踏面26から作用する様々な方向からの力によって隣接する小ブロック同士が強い力で当接する。
【0075】
また、接地圧によって小ブロック18a〜18dが踏面26からの平面視において時計回りに回転する(図3実線矢印参照)ため、これによって隣接する小ブロック同士が当接する。
【0076】
特に、サイプ44は、AC断面(A方向とC方向とでなす平面で切った断面、以下同様)が三角形状である凹凸部を有しているため、小ブロック18a〜18dのC方向の圧縮によってサイプ44を挟んで隣接する小ブロックの凹凸面が強い力で当接される。
【0077】
この結果、小ブロック18a〜18dの倒れ込みがさらに抑制され、氷雪性能を一層向上させることができる。
【0078】
また、参考例と同様に、サイプ44は回転軸Zを中心に角度θ2だけ捩じった形状であるため、小ブロック18a〜18dが接地圧により踏面26からの平面視において時計回りに回転する。
【0079】
この回転によって各小ブロック18a〜18dには、原形に復元しようとする反時計回りの回転モーメント(SAT)が発生する。
【0080】
したがって、最外層の補強層に平行に配設されたスチールコード19によって生ずる時計回りのSAT(図1矢印参照)を各ブロック18が発生させる反時計回りのSATによって抑制(低減)することができる。
【0081】
ところで、踏面26からの平面視における回転軸Zの位置P1は、参考例と同様に、B方向において側面20から側面22に向かって0.2W≦P1≦0.8Wの範囲内であることが好ましい。また、側面20からの側面視における回転軸Yの位置P2は、C方向において踏面26から底部30に向かって0.2F≦P2≦0.6Fの範囲内であることが好ましい。この範囲内に回転軸Zおよび回転軸Yを位置させることによって小ブロック18a〜18dの剛性が増大し、小ブロック18a〜18dの倒れ込みを防止できる。この結果、氷雪性能が一層向上する。
【0082】
なお、本実施形態におけるブロック18のサイズは、参考例と同様に、長さL×幅W×高さHが30mm×20mm×10mmである。サイプ44の踏面26からの垂直深さFが8mmである。また、仮想中心面Vは側面20においてブロック18のA方向端面からの距離a、および隣接するサイプ同士の距離aが7mm、他端面までの距離bが9mmの位置になるようにサイプ44が形成されるとともに、反対側の側面22においてブロック18のA方向端面からの距離bが9mm、隣接するサイプ同士の距離a、および他端面までの距離aが7mmの位置に形成され、この両端面間を直線で結ぶ形状である。なお、サイプ44の捩じり角度θ2は11.4°であり、捩じり角度θ12は28.1°である。
【0083】
なお、サイプ44は、ブレード40の仮想中心面VのD方向をサイプ深さ方向に、E方向をサイプ幅方向に一致させた形状となる。したがって、サイプ44の三角形断面の間隔と高さは、ブレードと同様であり、隣接する三角形の頂点間の距離Jが2mmであり、頂点同士の高さの差Kが1mm(仮想中心面Vからの高さ0.5Kが0.5mm)である。
[第2実施形態]
続いて、本発明の第2実施形態に係る空気入りタイヤについて図7および図8を参照して説明する。参考例および第1実施形態の空気入りタイヤと異なるのはサイプ形状のみなので、サイプとこのサイプを形成するために用いるブレードについてのみ説明する。なお、参考例および第1実施形態と同様の構成要素には、同一の参照符号を付し、その詳細な説明を省略する。
【0084】
先ず、サイプを形成するブレードの形状について図8を参照して説明する。ブレード50は、E方向断面において高さ0.5Lの三角形である凸部52が仮想中心面Vの両側に間隔Mで交互に突出するジクザグ形状に形成されるとともに、各凸部52がE方向と直交するD方向に延びている。このように形成されたブレード50は、仮想中心面Vが参考例のサイプ24と同じ位置に形成されるように配設され、モールドにおいてブロックが加硫成形される。
【0085】
このブレード50によって成形されたブロック18のサイプ54は、踏面26から平面視した場合に、図7に示すように、仮想中心面Vが参考例のサイプ24と同一位置に位置するように設けられている。すなわち、踏面26から平面視した場合に、図7に示すように、サイプ54は踏面26における表面部56(の仮想中心面V)とサイプ底における底部58(の仮想中心面V)とがX型にクロスしている。
【0086】
また、側面20から側面視した場合には、図4のサイプ24の位置にサイプ54の仮想中心面Vが位置するように形成されており、側面20における仮想中心面Vと側面22における仮想中心面VがX型にクロスしている。
【0087】
したがって、参考例のサイプ24と同様に、サイプ54は、表面部56の仮想中心面Vと底部58の仮想中心面Vとが交差する点を通過し、踏面26に垂直な回転軸Zを中心として踏面26からサイプ底へ向かって角度θ2だけ捩じられた形状となっている。
【0088】
また、側面視した場合には、サイプ54は、側面20の仮想中心面Vと側面22の仮想中心面Vとの交差する点を通過し、踏面26に略平行な回転軸Yを中心として側面20から側面22へ向かって角度θ12だけ捩じられた形状となっている。
【0089】
なお、サイプ54は、図7に示すように、ブレード50の凸部52に対応して仮想中心面Vに対して第1の方向に突出する第1凸部55aと第1の方向と反対である第2の方向に突出する第2凸部55bとを有している。
【0090】
このように形成された空気入りタイヤ10を車両に装着して走行することにより、次のような作用が得られる。
【0091】
すなわち、参考例と同様に、サイプ54が踏面26からの平面視において角度θ2だけ捩じられて形成されているため、摩擦力によってA方向から作用する力のみならずブロック18の踏面26から作用する様々な方向から力によって小ブロック18a〜18d同士が強い力で当接する。特に、サイプ54は、踏面26と平行な面において断面三角形状である凹凸部を形成しているため、小ブロック18a〜18dがC方向の圧縮によって実線矢印方向に変形(回転)することにより、隣接する小ブロック同士の凹凸部が強く噛み合う。
【0092】
したがって、小ブロック18a〜18dの倒れ込みをさらに抑制し、氷雪性能を一層向上させることができる。
【0093】
また、参考例と同様に、サイプ54は回転軸Zを中心に角度θ2だけ捩じられた形状であるため、小ブロック18a〜18dが接地圧により踏面26からの平面視において時計回りに回転する(図7実線矢印参照)。
【0094】
この回転によって各小ブロック18a〜18dには、原形に復元しようとする反時計回りの回転モーメント(SAT)が発生する(図7破線矢印参照)。
【0095】
したがって、最外層の補強層に平行に配設されたスチールコード19によって生ずる時計回りのSAT(図1矢印参照)を各ブロック18が発生させる反時計回りのSATによって抑制(低減)することができる。
【0096】
ところで、踏面26からの平面視における回転軸Zの位置P1は、参考例と同様に、B方向において側面20から側面22に向かって0.2W≦P1≦0.8Wの範囲内であることが好ましい。また、側面20からの側面視における回転軸Yの位置P2は、C方向において踏面26から底部(サイプ底)に向かって0.2F≦P2≦0.6Fの範囲内であることが好ましい。この範囲内に回転軸Zおよび回転軸Yを位置させることによって小ブロック18a〜18dの剛性が増大し、小ブロック18a〜18dの倒れ込みを防止できる。この結果、氷雪性能が一層向上する。
【0097】
なお、本実施形態におけるブロック18のサイズは、参考例と同様に、長さL×幅W×高さHが30mm×20mm×10mmである。サイプ54の踏面26からの垂直深さFが8mmである。また、仮想中心面Vは側面20においてブロック18のA方向端面からの距離a、および隣接するサイプ同士の距離aが7mm、他端面までの距離bが9mmの位置になるようにサイプ54が形成されるとともに、反対側の側面22においてブロック18のA方向端面からの距離bが9mm、隣接するサイプ同士の距離a、および他端面までの距離aが7mmの位置に形成され、この両端面間を直線で結ぶ形状である。なお、サイプ54の捩じり角度θ2は11.4°であり、捩じり角度θ12は28.1°である。
【0098】
なお、サイプ54は、ブレード50の仮想中心面VのD方向をサイプ深さ方向に、E方向をサイプ幅方向に一致させた形状となる。したがって、サイプ54の三角形断面の間隔と高さは、ブレード50と同様であり、隣接する三角形の頂点間の距離Mが1mmであり、頂点同士の高さの差Lが1mm(仮想中心面Vからの高さ0.5Lが0.5mm)である。
[第3実施形態]
次に、本発明の第3実施形態に係る空気入りタイヤについて図9を参照して説明する。参考例、第1、2実施形態の空気入りタイヤと異なるのはサイプ形状のみなので、このサイプを形成するために用いるブレードの説明によってサイプ形状の説明に代える。なお、参考例、第1、2実施形態と同様の構成要素には、同一の参照符号を付し、その詳細な説明を省略する。
【0099】
ブレード60は、図9に示すように、仮想中心面Vの両側に交互に突出する断面三角形の凸部62がD方向とE方向の両方向から所定角度傾斜した矢印G方向に連続する形状に形成されている。
【0100】
ブレード60は、D方向断面において、第1実施形態と同様に高さ0.5Kの三角形である凸部62が仮想中心面Vの両側に間隔Jで交互に突出するジクザグ形状に形成されている。また、ブレード60は、E方向断面において、第2実施形態と同様に高さ0.5Lの三角形である凸部62が仮想中心面Vの両側に間隔Mで交互に突出するジクザグ形状に形成されている。
【0101】
このように形成されたブレード60は、仮想中心面Vを参考例のサイプ24と同じ位置に配設され、モールドにおいてブロックが加硫成形される。
【0102】
このブレード60によって成形されたブロック18のサイプ(図示せず)は、仮想中心面Vが参考例のサイプ24と同一位置に位置するように設けられている。したがって、サイプの仮想中心面Vは、踏面26に垂直な回転軸Zを中心として踏面26からサイプ底へ向かって角度θ2だけ捩じられた形状となっている(図7参照)。また、サイプの仮想中心面Vは、踏面26に略平行な回転軸Yを中心として側面20から側面22に向かって角度θ12だけ捩じられた形状となっている(図5参照)。
【0103】
このように形成された空気入りタイヤ10を車両に装着して走行することにより、次のような作用が得られる。
【0104】
すなわち、参考例と同様に、サイプが踏面26から見て角度θ2だけ捩じられて形成されているため、A方向から作用する力のみでなくブロック18の踏面26から作用する様々な方向から力によって小ブロック18a〜18d同士が強い力で当接される。
【0105】
特に、サイプは、サイプ深さ方向にも踏面26と平行な面にも断面三角形状である凹凸部を形成しているため、小ブロック18a〜18dのC方向の圧縮によってサイプを挟んで隣接する小ブロックの凹凸面が強い力で当接されるとともに、圧縮に伴う小ブロック18a〜18dの回転運動によって隣接する小ブロック同士の凹凸部が強く噛み合う。
【0106】
したがって、小ブロック18a〜18dの倒れ込みをさらに抑制し、氷雪性能を一層向上させることができる。
【0107】
また、参考例と同様に、サイプは回転軸Zを中心に角度θ2だけ捩じられた形状であるため、小ブロック18a〜18dが接地圧により踏面26からの平面視において時計回りに回転する。
【0108】
この回転によって各小ブロック18a〜18dには、原形に復元しようとする反時計回りの回転モーメント(SAT)が発生する。
【0109】
したがって、最外層の補強層に平行に配設されたスチールコード19によって生ずる時計回りのSAT(図1矢印参照)を各ブロック18が発生させる反時計回りのSATによって抑制(低減)することができる。
【0110】
ところで、踏面26からの平面視における回転軸Zの位置P1は、参考例と同様に、B方向において側面20から側面22に向かって0.2W≦P1≦0.8Wの範囲内であることが好ましい。また、側面20からの側面視における回転軸Yの位置P2は、C方向において踏面26から底部30(サイプ底)に向かって0.2F≦P2≦0.6Fの範囲内であることが好ましい。この範囲内に回転軸Zおよび回転軸Yを位置させることによって小ブロック18a〜18dの剛性が増大し、小ブロック18a〜18dの倒れ込みを防止できる。この結果、氷雪性能が一層向上する。
【0111】
なお、本実施形態におけるブロック18のサイズは、参考例と同様に、長さL×幅W×高さHが30mm×20mm×10mmである。サイプの踏面26からの垂直深さFが8mmである。また、仮想中心面Vは側面20においてブロック18のA方向端面からの距離a、および隣接するサイプ同士の距離aが7mm、他端面までの距離bが9mmの位置になるようにサイプが形成されるとともに、反対側の側面22においてブロック18のA方向端面からの距離bが9mm、隣接するサイプ同士の距離a、および他端面までの距離aが7mmの位置に形成され、この両端面間を直線で結ぶ形状である。なお、サイプの捩じり角度θ2は11.4°であり、捩じり角度θ12は28.1°である。
【0112】
なお、サイプは、ブレード60の仮想中心面VのD方向をサイプ深さ方向に、E方向をサイプ幅方向に一致させた形状となる。したがって、サイプの三角形断面の間隔と高さは、ブレード60と同様であり、サイプ幅方向における隣接する三角形の頂点間の距離Jが2mmであり、頂点同士の高さの差Kが1mm(仮想中心面Vからの高さ0.5Kが0.5mm)であり、サイプ深さ方向における隣接する三角形の頂点間の距離Mが1mmであり、頂点同士の高さの差Lが1mm(仮想中心面Vからの高さ0.5Lが0.5mm)である。
[第4実施形態]
さらに、本発明の第4実施形態に係る空気入りタイヤについて図10を参照して説明する。参考例の空気入りタイヤと異なるのはブロック形状およびサイプ形状のみなので、ブロックおよびサイプについてのみ説明する。なお、参考例と同様の構成要素には、同一の参照符号を付し、その詳細な説明を省略する。
【0113】
ブロック70は、踏面74からの平面視において、トレッド表面において主溝14と同一高さの底面72から踏面74へ向かって回転軸Uを中心にして角度θ3だけ回転した形状となっている。すなわち、踏面74に垂直な回転軸Uを中心にして踏面74から底面72に向かって反時計まわりに角度θ3だけ捩じった形状となっている。
【0114】
また、ブロック70に設けられたサイプ76も、踏面74において直線である表面部78とサイプ底において直線である底部80とが、踏面74からの平面視においてX型にクロスしている。すなわち、サイプ76も踏面74に垂直な回転軸Zを中心にして踏面74からサイプ底に向かってブロック18と同一方向の反時計回りに角度θ4だけ捩じられた形状となっている。
【0115】
さらに、サイプ76は、側面71において直線である第1側面部75と側面73において直線である第2側面部77が側面71からの側面視においてX型にクロスしている。すなわち、サイプ76も踏面74に平行な回転軸Y(図示せず)を中心として第1側面部75から第2側面部77へ角度θ13(図示せず)だけ捩じられた形状となっている。
【0116】
このように形成された空気入りタイヤ10を車両に装着して走行することにより、次のような作用が得られる。
【0117】
すなわち、参考例と同様に、サイプ76が角度θ4だけ捩じられて形成されているため、A方向から作用する力のみでなくブロック70の踏面74から作用する様々な方向から力によって小ブロック70a〜70d同士が強い力で当接される。
【0118】
しかも、サイプ76およびブロック70が同方向に捩じられているため、小ブロック70a〜70dが踏面74からの平面視において時計回りの回転運動(図10実線矢印参照)を行い、隣接する小ブロック同士が一段と強い力で当接される。
【0119】
したがって、小ブロック70a〜70dの倒れ込みをさらに抑制し、氷雪性能を一層向上させることができる。
【0120】
また、参考例と同様に、サイプ76は回転軸Zを中心に角度θ4だけ捩じった形状であるため、小ブロック70a〜70dが接地圧により踏面74からの平面視において時計回りに回転する(図10実線矢印参照)。
【0121】
この回転によって各小ブロック70a〜70dには、原形に復元しようとする反時計回りの回転モーメント(SAT)が発生する(図10破線矢印参照)。
【0122】
同時に、ブロック70も回転軸Uを中心にして角度θ3だけ捩じられた形状であるので、接地圧によって踏面74からの平面視において時計回りに回動する(図10太線の実線矢印参照)。
【0123】
この回転によってブロック70にも、原形に復元しようとする反時計回りの回転モーメント(SAT)が発生する(図10太線の破線矢印参照)。
【0124】
このように、本実施形態のブロック70においては、ブロック70とサイプ76を同一方向に捩じった形状に形成したことによって、一層強いSATを発生させることができた。
【0125】
したがって、最外層の補強層に平行に配設されたスチールコード19によって生ずる時計回りのSAT(図1矢印参照)をブロック70と小ブロック70a〜70dが発生させる反時計回りの回転モーメントによって抑制(低減)することができる。
【0126】
ところで、踏面74からの平面視における回転軸Zの位置P1は、参考例と同様に、B方向において側面20から側面22に向かって0.2W≦P1≦0.8Wの範囲内であることが好ましい。また、側面71からの側面視における回転軸Yの位置P2は、C方向において踏面26から底部30に向かって0.2F≦P2≦0.6Fの範囲内であることが好ましい。この範囲内に回転軸Zおよび回転軸Yを位置させることによって小ブロック18a〜18dの剛性が増大し、小ブロック18a〜18dの倒れ込みを防止できる。この結果、氷雪性能が一層向上する。
【0127】
なお、本実施例におけるブロック70のサイズは、参考例のブロック18と同様に、長さL×幅W×高さHが30mm×20mm×10mm(図2参照)である。また、サイプの踏面74からの垂直深さFが8mmである。ブロック70の回転軸Uを中心にした捩じり角度θ3が5°である。
【0128】
また、サイプ76は側面82においてブロック70のA方向端面からの距離a、および隣接するサイプ同士の距離aが7mm、他端面までの距離bが9mmの位置に形成されるとともに、反対側の側面84においてブロック70のA方向端面からの距離bが9mm、隣接するサイプ同士の距離a、および他端面までの距離aが7mmの位置に形成され、この両端面間を直線で結ぶ形状である。なお、サイプ76の捩じり角度θ4は11.4°であり、捩じり角度θ13は28.1°である。
[第5実施形態]
さらに続いて、本発明の第5実施形態に係る空気入りタイヤについて図11を参照して説明する。参考例の空気入りタイヤと異なるのはブロック形状およびサイプ形状のみなので、ブロックおよびサイプについてのみ説明する。なお、参考例と同様の構成要素には、同一の参照符号を付し、その詳細な説明を省略する。
【0129】
ブロック90は、踏面94からの平面視において、図11に示すように、トレッド表面において主溝14と同一高さの底面92から踏面94へ向かって角度θ5だけ回転させた形状となっている。すなわち、踏面94に垂直な回転軸Uを中心にして踏面94から底面92に向かって時計回りに角度θ5だけ捩じった形状となっている。
【0130】
また、ブロック90に設けられたサイプ96も、踏面94において直線である表面部98とサイプ底において直線である底部100とが、踏面94からの平面視においてX型にクロスしている。すなわち、サイプ96も踏面94に垂直な回転軸Zを中心にして踏面94からサイプ底に向かってブロック18と反対方向の反時計回りに角度θ6だけ捩じった形状となっている。
【0131】
さらに、サイプ96は、側面91において直線である第1側面部95と側面93において直線である第2側面部97が側面91からの側面視においてX型にクロスしている。すなわち、サイプ96も踏面94に平行な回転軸Y(図示せず)を中心として第1側面部95から第2側面部97へ角度θ14(図示せず)だけ捩じられた形状となっている。
【0132】
このように形成された空気入りタイヤ10を車両に装着して走行することにより、次のような作用が得られる。
【0133】
すなわち、参考例と同様に、サイプ96が角度θ6だけ捩じられて形成されているため、A方向から作用する力のみでなくブロック90の踏面94から作用する様々な方向から力によって小ブロック90a〜90d同士が強い力で当接される。
【0134】
さらに、サイプとブロックが反対向きに捩じられているために、小ブロックに反対向きの回転力が作用する。これによって、隣接する小ブロック同士が非常に強く当接される。
【0135】
したがって、小ブロック90a〜90dの倒れ込みをさらに抑制し、氷雪性能を一層向上させることができる。
【0136】
また、参考例と同様に、サイプ96は回転軸Zを中心に角度θ6だけ捩じられた形状であるため、小ブロック90a〜90dが接地圧により踏面94からの平面視において時計回りに回転する(図11実線矢印参照)。
【0137】
この回転によって各小ブロック90a〜90dには、原形に復元しようとする反時計回りの回転モーメント(SAT)が発生する(図11破線矢印参照)。
【0138】
同時に、ブロック90も回転軸Uを中心にして角度θ5だけ捩じられた形状であるので、接地圧によって踏面94からの平面視において反時計回りに回動する(図11太線の実線矢印参照)。
【0139】
この回転によってブロック90にも、原形に復元しようとする時計回りの回転モーメント(SAT)が発生する。
【0140】
したがって、この回転モーメントの差がブロック90に発生するSATとなる。
【0141】
したがって、トレッド12の表面に適切な方向にブロック90を配設することによって、最外層の補強層に平行に配設されたスチールコード19によって生ずるSAT(図1矢印参照)をブロック90と小ブロック90a〜90dが発生させるSATによって抑制(低減)することができる。
【0142】
ところで、踏面94からの平面視における回転軸Zの位置P1は、参考例と同様に、B方向において側面20から側面22に向かって0.2W≦P1≦0.8Wの範囲内であることが好ましい。また、側面91からの側面視における回転軸Yの位置P2は、C方向において踏面26から底部30に向かって0.2F≦P2≦0.6Fの範囲内であることが好ましい。この範囲内に回転軸Zおよび回転軸Yを位置させることによって小ブロック18a〜18dの剛性が増大し、小ブロック18a〜18dの倒れ込みを防止できる。この結果、氷雪性能が一層向上する。
【0143】
なお、本実施例におけるブロック90のサイズは、参考例のブロック18と同様に、長さL×幅W×高さHが30mm×20mm×10mm(図2参照)である。また、サイプの踏面94からの垂直深さFが8mmである。ブロック90の回転軸Uを中心にした捩じり角度θ5が5°である。
【0144】
また、サイプ96は側面102においてブロック90のA方向端面からの距離a、および隣接するサイプ同士の距離aが7mm、他端面までの距離bが9mmの位置に形成されるとともに、反対側の側面104においてブロック90のA方向端面からの距離bが9mm、隣接するサイプ同士の距離a、および他端面までの距離aが7mmの位置に形成され、この両端面間を直線で結ぶ形状である。なお、サイプ96の捩じり角度θ6は11.4°であり、捩じり角度θ14は28.1°である。
[第6実施形態]
次に、本発明の第6実施形態に係る空気入りタイヤについて図12および図13を参照して説明する。参考例の空気入りタイヤと異なるのはサイプ形状のみなので、サイプについてのみ説明する。なお、参考例と同様の構成要素には、同一の参照符号を付し、その詳細な説明を省略する。
【0145】
ブロック18に形成されたサイプ110は、AB断面が四角形状の閉ループであり、踏面26において四角形の表面部112とサイプ底部において表面部112と同一形状で踏面26からの平面視において角度θ7だけ回転している位置にある四角形の底面部114とを連続的に接続している。すなわち、サイプ110は踏面26に垂直な回転軸Zを中心にして踏面26からサイプ底に向かって反時計回りに角度θ7だけ捩じった形状となっている。ブロック18の踏面26側は、このサイプ110により内側の小ブロック18eと外側の小ブロック18fに分割されている。
【0146】
このように形成された空気入りタイヤ10を車両に装着して走行することにより、次のような作用が得られる。
【0147】
接地圧によりブロック18がC方向に圧縮され、A方向、B方向に膨張することにより、サイプ110を挟んで対向する小ブロック18e、18fが当接する。この際、小ブロック18eがサイプ110に案内されて時計回りに捩じる方向へさらに変形するため、小ブロック18fと強い力で当接する。
【0148】
したがって、小ブロック18e、18fの倒れ込みを抑制し、踏面26における接地面積を増大させることにより、空気入りタイヤ10の氷雪性能を向上させる。
【0149】
また、参考例と同様に、サイプ110は回転軸Zを中心に角度θ7だけ捩じられた形状であるため、小ブロック18eが接地圧により踏面26からの平面視において時計回りに回転する(図12実線矢印参照)。
【0150】
この回転によって小ブロック18eには、原形に復元しようとする反時計回りの回転モーメント(SAT)が発生する(図12破線矢印参照)。
【0151】
したがって、最外層の補強層に平行に配設されたスチールコード19によって生ずる時計回りのSAT(図1矢印参照)を小ブロック18eが発生させる反時計回りのSATによって抑制(低減)することができる。
【0152】
なお、本実施例におけるブロック18のサイズは、参考例と同様に、長さL×幅W×高さHが30mm×20mm×10mmである。また、サイプの踏面26からの垂直深さFが8mmである。
【0153】
また、サイプ110は踏面26においてブロック18のA方向端面およびB方向端面からの距離cが6mmの位置に形成されている。サイプ110の捩じり角度θ7は、5°である。
[第7実施形態]
次に、本発明の第7実施形態に係る空気入りタイヤについて図14および図15を参照して説明する。参考例の空気入りタイヤと異なるのはブロック形状およびサイプ形状のみなので、ブロックおよびサイプについてのみ説明する。なお、第7実施形態と同様の構成要素には、同一の参照符号を付し、その詳細な説明を省略する。
【0154】
ブロック120は、トレッド表面において主溝と同一高さの底面122と平面視において前記底面122と角度θ8だけ回転した位置にある踏面124とを連続した形状となっている。すなわち、踏面124に垂直な回転軸Uを中心にして踏面124から底面122に向かって角度θ8だけ反時計回りに捩じった形状となっている。
【0155】
また、ブロック120に設けられた四角形状に周回する閉ループであるサイプ126も、踏面124において四角形である表面部128とサイプ底において表面部128と同一形状の四角形である底部130とが、踏面124からの平面視において角度θ9だけ回転している。すなわち、サイプ126も踏面124に垂直な回転軸Zを中心にして踏面124からサイプ底に向かってブロック120と同一方向の反時計回りに角度θ9回転した形状となっている。なお、本実施形態においては角度θ8と角度θ9は同一であるが、異なっていても良い。
【0156】
なお、ブロック120の踏面124側は、このサイプ126により内側の小ブロック120eと外側の小ブロック120fに分割されている。
【0157】
このように形成された空気入りタイヤ10を車両に装着して走行することにより、次のような作用が得られる。
【0158】
接地圧によりブロック120がC方向に圧縮され、A方向、B方向に膨張することにより、サイプ126を挟んで対向する小ブロック120e、120fが当接する。
【0159】
したがって、小ブロック120e、120fの倒れ込みを抑制し、踏面124における接地面積を増大させることにより、空気入りタイヤ10の氷雪性能を向上させる。
【0160】
また、参考例と同様に、サイプ126は回転軸Zを中心に角度θ9だけ捩じられた形状であるため、小ブロック120eが接地圧により踏面124からの平面視において時計回りに回転する(図14実線矢印参照)。
この回転によって小ブロック120eには、原形に復元しようとする反時計回りの回転モーメント(SAT)が発生する(図14破線矢印参照)。
【0161】
さらに、ブロック120は回転軸Uを中心に角度θ8だけ捩じられた形状であるため、接地圧により踏面124からの平面視において時計回りに回転する(図14太線の実線矢印参照)。
【0162】
この回転によってブロック120には、原形に復元しようとする反時計回りの回転モーメント(SAT)が発生する(図14太線の破線矢印参照)。
【0163】
このように、ブロック120では、ブロック120自体の捩じりとサイプ126の捩じりによって発生する回転モーメント(SAT)が同方向であるため、一層強力なSATが発生する。
【0164】
したがって、最外層の補強層に平行に配設されたスチールコード19によって生ずる時計回りのSAT(図1矢印参照)をブロック120が発生させる反時計回りのSATによって一層強く抑制(低減)することができる。
【0165】
なお、本実施例におけるブロック120のサイズは、参考例と同様に、長さL×幅W×高さHが30mm×20mm×10mmである。また、サイプ126の踏面124からの垂直深さFが8mmである。ブロック120の回転軸Uを中心にした捩じり角度θ8が5°である。
【0166】
また、踏面124において、ブロック120のA方向端面およびB方向端面からのサイプ126までの距離cが6mmである。サイプ126の回転軸Zを中心にした捩じり角度θ9は、5°である。
[第8実施形態]
最後に、本発明の第8実施形態に係る空気入りタイヤについて図16および図17を参照して説明する。参考例の空気入りタイヤと異なるのはブロック形状およびサイプ形状のみなので、ブロックおよびサイプについてのみ説明する。なお、第7および第8実施形態と同様の構成要素には、同一の参照符号を付し、その詳細な説明を省略する。
【0167】
ブロック140は、トレッド表面において主溝14と同一高さの底面142と平面視において前記底面142と角度θ10だけ回転した位置にある踏面144とを連続した形状となっている。すなわち、踏面144に垂直な回転軸Uを中心にして踏面144から底面142に向かって反時計回りに角度θ10だけ捩じった形状となっている。
【0168】
また、ブロック140に設けられた四角形状に周回する閉ループであるサイプ146も、踏面144の表面部148とサイプ底である底部150とが、踏面144からの平面視において時計回りに角度θ11だけ回転している。すなわち、サイプ146も踏面144に垂直な回転軸Zを中心にして踏面144からサイプ底に向かってブロック140と反対方向の時計回りに角度θ11だけ回転した形状となっている。
【0169】
なお、ブロック140の踏面144側は、このサイプ146により内側の小ブロック140eと外側の小ブロック140fに分割されている。
【0170】
このように形成された空気入りタイヤ10を車両に装着して走行することにより、次のような作用が得られる。
【0171】
接地圧によりブロック140がC方向に圧縮され、A方向、B方向に膨張することにより、サイプ146を挟んで対向する小ブロック140e、140fが当接する。この際、小ブロック140eは、接地圧によって反時計回りに回転しようとし、小ブロック140fは、ブロック140の捩じりによって時計回りに回転しようとするため、サイプ146を挟んで隣接する小ブロック140e、140fが一段と強い力で当接される。
【0172】
したがって、小ブロック140e、140fの倒れ込みを一層抑制し、踏面144における接地面積を増大させることにより、空気入りタイヤ10の氷雪性能を向上させる。
【0173】
また、参考例と同様に、サイプ146は回転軸Zを中心に角度θ11だけ捩じられた形状であるため、小ブロック140eが接地圧により踏面144からの平面視において反時計回りに回転する(図16実線矢印参照)。
この回転によって小ブロック140eには、原形に復元しようとする時計回りの回転モーメント(SAT)が発生する(図16破線矢印参照)。
【0174】
一方、ブロック140は回転軸Uを中心に角度θ10だけ捩じられた形状であるため、接地圧により踏面144からの平面視において時計回りに回転する(図16太線の実線矢印参照)。
【0175】
この回転によってブロック140には、原形に復元しようとする反時計回りの回転モーメント(SAT)が発生する(図16太線の破線矢印参照)。
【0176】
したがって、ブロック140全体で発生する回転モーメント(SAT)は、ブロック140自体の捩じりとサイプ146の捩じりによって発生する回転モーメント(SAT)の差になる。
【0177】
したがって、トレッド12の表面に適切な方向にブロック140を配設することにより、最外層の補強層に平行に配設されたスチールコード19によって生ずるSAT(図1矢印参照)をブロック140が発生させるSATによって抑制(低減)することができる。
【0178】
なお、本実施例におけるブロック140のサイズは、参考例と同様に、長さL×幅W×高さHが30mm×20mm×10mmである。また、サイプの踏面144からの垂直深さFが8mmである。ブロック140の回転軸Uを中心にした捩じり角度θ10が5°である。
【0179】
また、サイプ146は踏面144においてブロック140のA方向端面およびB方向端面からの距離cが6mmの位置に形成されている。サイプ146の回転軸Zを中心にした捩じり角度θ11が5°である。
【0180】
なお、角度θ10と角度θ11は同一であっても良いし、異なっていても構わない。
[試験例]
次に、サンプルブロックを使用して行ったSATとブロック変形量の試験について、また実際のタイヤを使用して行った氷上ブレーキ性能の試験についてに図18〜図25を参照して説明する。
【0181】
先ず、SATの試験について説明する。サンプルブロックは、空気入りタイヤのブロックに相当するものである。参考例、実施例1〜8は、それぞれ比較例1、第1〜第8実施形態のブロックである。
【0182】
なお、比較例1のブロック18には、図18に示すように、両側開口タイプでサイプ深さ方向がC方向に平行な直線状に形成されたサイプ152が設けられている。ブロック18のサイズは、参考例のブロック18と同様に、長さL×幅W×高さHが30mm×20mm×10mmである。サイプ152の踏面26からの垂直深さFが8mmである。また、側面20、22における表面部154はブロック18のA方向端面からの距離fが8mm、隣接するサイプ同士の距離gが7mmの位置に形成されている。
【0183】
また、比較例2は、図19に示すように、四角形閉ループであるサイプ162が形成されたブロック18である。サイズは、第6実施形態のブロック18と同様に、長さL×幅W×高さHが30mm×20mm×10mmである。また、サイプの踏面26からの垂直深さFが8mmである。サイプ162は踏面26においてブロック18のA方向端面およびB方向端面からの距離cが6mmの位置に設けられている。
【0184】
なお、比較例1および比較例2のいずれのブロックとも捩じっている部分はない。
【0185】
このような参考例、実施例1〜8および比較例1、2のブロックを路面に対して垂直に押しつけ、ブロックの高さの10%まで圧縮された時のSATを示している。この試験結果を図20に示す。なお、単位はkgf・mである。ここで、踏面から平面視した場合の反時計回りを+、時計回りを−としている。
【0186】
参考例、実施例1〜5を比較例1と比較すると、サイプを捩じっていることによって、接地圧によって小ブロックが回転し、SATが発生していることがわかる。参考例、実施例1〜3においては、サイプに断面三角形の凹凸を設けたことによる影響は軽微であり、捩じりがSATに大きく影響していることが分かる。
【0187】
また、サイプとブロックに捩じりを加えた実施例4と実施例5を比較すると、サイプとブロックを同方向に捩じった実施例5の方がサイプとブロックを逆方向に捩じった実施例6よりも絶対値で大きいSATを発生させることがわかる。
【0188】
実施例6〜8を比較例2と比較すると、サイプを捩じっていることによって、接地圧によって小ブロックが回転し、SATが発生していることがわかる。特に、ブロックにも捩じりを加えた実施例7、8の中、サイプとブロックに同方向の捩じりを加えた実施例7では非常に大きいSATを発生させることがわかる。
【0189】
次に、同じサンプルブロックを用いて変形量を調べる試験を行った。ブロックを氷上に荷重2.2kgf/cm2 で押しつけ、サンプルブロックに対して氷を時速20km/hで相対移動させた状態でサンプルブロックの踏面端部におけるA方向変位量を調べた。試験結果を図21に示す。なお、単位はmmである。
【0190】
参考例、実施例1〜5を比較例1と比較すると、サイプを捩じっていることによって、接地圧によって小ブロックが回転して相互に強く当接されるため、倒れ込み(変形量)を抑制していることがわかる。参考例、実施例1〜3においては、サイプに断面三角形の凹凸を設けた実施例1〜3が変形量を一層抑制しており、特に小ブロックの回転変形によって噛み合うようにサイプが形成された実施例2および3が倒れ込み(変形量)を一段と抑制している。
【0191】
また、ブロックにも捩じりを加えた実施例4、5では、サイプとブロックに互いに反対方向の捩じりを加えた実施例6が互いに反対方向の回転力を作用させて小ブロック同士を強く当接するため、倒れ込み(変形量)をより良く抑制している。
【0192】
実施例6〜8を比較例2と比較すると、サイプを捩じっているため、接地圧によって小ブロックが回転して隣接する小ブロックと当接するため、倒れ込み(変形量)を抑制していることがわかる。特に、ブロックにも捩じりを加えた実施例7、8では、サイプとブロックとに反対方向の捩じりを加えた実施例8が小ブロック同士が強く当接されるため、倒れ込み(変形量)をより良く抑制している。
【0193】
続いて、氷上ブレーキ性能試験を実車に空気入りタイヤを装着して行った。タイヤのサイズは、185/70R14である。一連の試験で使用する比較例1、実施例1〜8および比較例2、3のタイヤは、それぞれ参考例、実施例1〜8および比較例1、2のサンプルブロックと同形状のブロックがトレッド表面に形成された空気入りタイヤである。
【0194】
氷上ブレーキ試験は、タイヤを車両に装着し、氷路面を時速20km/hで走行中に急ブレーキをかけて制動距離を測定する。試験結果は、制動距離の逆数を指数として氷上ブレーキ性能を表す。指数が大きいほど氷上ブレーキ性能が良好であることを示す。この試験結果を図22に示す。なお、比較例1の氷上ブレーキ性能を100とする。
【0195】
氷上ブレーキ性能も、参考例と比較して比較例1、実施例1〜8は、氷上ブレーキ性能が良好になる。
【0196】
次に、第4実施形態のブロック70においてブロックの捩じり角度θ3とサイプの捩じり角度θ4を同一角度として、角度θ3(=θ4)を変更した幾つかのサンプルブロックを用いて、捩じり角度と変形量の関係を調べた。結果を図23のグラフに示す。
【0197】
このように、基本的に捩じり角度θ3、θ4が大きくなるに従って変位量が低下していく。すなわち、捩じり角度θ3、θ4が増大するに従って、ブロックの倒れ込みをより一層抑制することができる。しかしながら、製造過程においてモールドからブロックを抜く際に捩じり角度が大きすぎるとブロックが欠けてしまう。この製造限界からブロックおよびサイプの捩じり角度θ3、θ4は0°<θ3(=θ4)≦50°が好適である。
【0198】
さらに、第1捩じり回転軸に相当する回転軸Zの位置と小ブロックの剛性との関係について試験を行った。
【0199】
サンプルブロックは、図2に示す参考例のものと略同様であり、矢印B方向において異なる位置に回転軸Zが位置するものを複数準備した。すなわち、回転軸Zの位置に対する小ブロック18a〜18dのA方向変位量の変化を調べた。試験は、ブロックを氷上に荷重2.2kgf/cm2 で押しつけ、サンプルブロックに対して氷を時速20km/hで相対移動させた状態でサンプルブロックの踏面端部におけるA方向変位量を調べた。
【0200】
試験結果を図24に示す。ここで、横軸は回転軸Zのブロック18におけるB方向位置を示し、数字は側面20からの距離を幅Wに対するパーセントで表わしたものである。縦軸は、回転軸Zを側面20上に位置させた場合の小ブロックのA方向変位量の逆数を100とした場合の剛性比を示す。
【0201】
図24に示すように、回転軸Zの位置(P1)が幅Wの20パーセントから80パーセントの範囲(0.2W≦P1≦0.8W)において小ブロックの剛性が一段と高くなっており、倒れ込みを一層防止することが確認された。
【0202】
次に、第2捩じり回転軸に相当する回転軸Yの位置と小ブロックの剛性との関係について調べた。
【0203】
サンプルブロックは、図2に示す参考例のものと略同様であり、矢印C方向において異なる位置に回転軸Yが位置するものを複数準備した。すなわち、回転軸Yの位置に対する小ブロック18a〜18dのA方向変位量の変化を調べた。試験は、ブロックを氷上に荷重2.2kgf/cm2 で押しつけ、サンプルブロックに対して氷を時速20km/hで相対移動させた状態でサンプルブロックの踏面端部におけるA方向変位量を調べた。
【0204】
試験結果を図25に示す。ここで、横軸はブロック18における回転軸ZのC方向位置を示し、数字は踏面26からの距離をサイプ24の垂直深さFに対するパーセントで表したものである。縦軸は、回転軸Yを踏面26に位置させた場合の小ブロックのA方向変位量の逆数を100とした場合の剛性比を示す。
【0205】
図25に示すように、回転軸Yの位置(P2)がサイプ24の垂直深さFの20パーセントから60パーセントの範囲(0.2F≦P2≦0.6F)において小ブロックの剛性が一段と高くなっており、倒れ込みを一層防止することが確認された。
【0206】
上記2試験では、参考例と略同様なサンプルブロックについて行った試験結果のみを示したが、第1〜第5実施形態と略同様のサンプルブロックについても上記2試験を行い、同様な試験結果を得た。
【0207】
【発明の効果】
本発明は上記構成としたので、ブロックの倒れ込みを抑制して良好な氷雪性能を確保するとともに、トレッド表面に最も近い補強層のコードの配設方向によって発生するSATを良好に抑制することができる。この結果、このような空気入りタイヤを装着した車両は、良好な操縦安定性を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 参考例に係る空気入りタイヤのトレッド平面図である。
【図2】 参考例に係るブロックの斜視図である。
【図3】 参考例に係るブロックの平面図である。
【図4】 参考例に係るブロックの側面図である。
【図5】 本発明の第1実施形態に係るブロックの側面図である。
【図6】 本発明の第1実施形態に係るブレードの形状説明図である。
【図7】 本発明の第2実施形態に係るブロックの平面図である。
【図8】 本発明の第2実施形態に係るブレードの形状説明図である。
【図9】 本発明の第3実施形態に係るブレードの形状説明図である。
【図10】 本発明の第4実施形態に係るブロックの平面図である。
【図11】 本発明の第5実施形態に係るブロックの平面図である。
【図12】 本発明の第6実施形態に係るブロックの平面図である。
【図13】 本発明の第7実施形態に係るブロックの側面図である。
【図14】 本発明の第7実施形態に係るブロックの平面図である。
【図15】 本発明の第7実施形態に係るブロックの側面図である。
【図16】 本発明の第8実施形態に係るブロックの平面図である。
【図17】 本発明の第8実施形態に係るブロックの側面図である。
【図18】 比較例1に係るブロックの斜視図である。
【図19】 比較例2に係るブロックの斜視図である。
【図20】 SAT試験結果を示す図である。
【図21】 変位量試験結果を示す図である。
【図22】 氷上ブレーキ性能試験結果を示す図である。
【図23】 捩じり角度と変位量の関係を示すグラフである。
【図24】 回転軸の位置と小ブロックの剛性との関係を示すグラフである。
【図25】 回転軸の位置と小ブロックの剛性との関係を示すグラフである。
【符号の説明】
10 空気入りタイヤ
12 トレッド
14 主溝
16 ラグ溝
18 ブロック(ブロック状陸部)
19 スチールコード
24 サイプ
26 踏面
28 表面部
30 底部
Z 回転軸(第1捩じり中心軸)
Y 回転軸(第2捩じり中心軸)
Claims (7)
- タイヤ周方向に対して所定角度傾斜したコードを平行に配設した複数の補強層と、
積層された前記補強層の上部に設けられたトレッドと、
前記トレッド表面において、タイヤ周方向に形成された主溝と、前記主溝と交差する方向に形成されたラグ溝とによって区画されたブロック状陸部と、
前記ブロック状陸部を横断する複数のサイプと、
を備える空気入りタイヤであって、
前記サイプは、前記ブロック状陸部の踏面からサイプ底に向けて仮想中心面の両側に交互に突出するジグザグ形状、またはサイプ長手方向に仮想中心面の両側に交互に突出するジグザグ形状とされ、前記ブロック状陸部の踏面上に露出している表面部からサイプ底へ向かって前記ジグザグ形状の仮想中心面が捩じられていることを特徴とする空気入りタイヤ。 - 前記仮想中心面は、前記ブロック状陸部においてタイヤ半径方向に伸びる第1捩じり中心軸を中心として捩じられた形状となっており、前記第1捩じり中心軸の位置P1がタイヤ幅方向におけるブロック状陸部の一方の端面から他方の端面までの間において、以下の関係式を満たす範囲内にあることを特徴とする請求項1記載の空気入りタイヤ。
0.2W≦P1≦0.8W
ここで、P1は、第1捩じり中心軸の位置、
Wは、タイヤ幅方向におけるブロック状陸部の一方の端面から他方の端面までの距離、である。 - 前記仮想中心面は、前記ブロック状陸部において略タイヤ幅方向に伸びる第2捩じり中心軸を中心として捩じられた形状となっており、前記第2捩じり中心軸の位置P2がタイヤ半径方向における踏面からサイプ底までの間において、以下の関係式を満たす範囲内にあることを特徴とする請求項1または請求項2記載の空気入りタイヤ。
0.2F≦P2≦0.6F
ここで、P2は、第2捩じり中心軸の位置、
Fは、タイヤ半径方向における踏面からサイプ底までの距離、
である。 - タイヤ周方向に対して所定角度傾斜したコードを平行に配設した複数の補強層と、
積層された前記補強層の上部に設けられたトレッドと、
前記トレッド表面において、タイヤ周方向に形成された主溝と、前記主溝に交差する方向に形成されたラグ溝とによって区画されたサイプ入りブロック状陸部と、
を備える空気入りタイヤであって、
前記サイプは、前記主溝およびラグ溝に連通しない閉ループ形状であって、前記ブロック状陸部の踏面上に露出している表面部とサイプ底に形成された底部とを含み、前記表面部から前記底部へ向かって捩じられていることを特徴とする空気入りタイヤ。 - 前記ブロック状陸部は踏面から基底部に向かって捩じられていることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項記載の空気入りタイヤ。
- 前記ブロック状陸部の捩じり方向は、サイプの踏面からサイプ底に向かう捩じり方向と同一方向であることを特徴とする請求項5記載の空気入りタイヤ。
- 前記ブロック状陸部の捩じり方向は、サイプの踏面からサイプ底に向かう捩じり方向と反対方向であることを特徴とする請求項5記載の空気入りタイヤ。
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