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JP4380462B2 - 光電気混載基板及びその製造方法 - Google Patents

光電気混載基板及びその製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、電気回路基板と光導波路配線基板が積層された光電気混載基板及びその製造方法に関する。
最近、IC技術やLSI技術において、動作速度や集積度向上のために、高密度に電気配線を行う代わりに、機器装置間、機器装置内のボード間、チップ内において光配線を行うことが注目されている。また、高速大容量の光通信システムにおける光インターコネクションでは、伝送された光信号の処理は電子デバイスで行われており、光−電気混合デバイスが必要となる。
光配線のための素子として、例えば、特許文献1には、複数の光電変換素子が設けられたアレイ型光電変換素子ユニットと、複数の異なる長さをもち、その端部がミラーとなるように45°にカットされた光導波路が形成されたアレイ型光導波路ユニットと、各光電変換素子と光導波路を結合する光結合用光導波路を備えた光路変換デバイスが記載されている。
さらに、近年、無線通信機能を備えた携帯機器の発達が著しいが、電気基板からの電磁放射ノイズ(EMI)、外界からの電波混入に対する耐性、不完全接続による信号の乱れ(SI)の問題に対処するため、電気接続の一部を高速であり且つ電磁無誘導である光接続に変える試みがなされている。
例えば、以下の特許文献2には、光導波路基板と電気回路基板を積層した光電気混載基板と、発光素子、受光素子等の光素子との光接合を、光素子及び光ピンを備えた電気チップの光ピンを光導波路基板に設けたガイド穴に挿入することにより行うことが記載されている。更に、以下の特許文献3には、光導波路シートに、光路変換手段付き光素子(発光素子、受光素子)を光導波路シートのコア部に埋め込んだものを電気回路基板に積層した光電気混載基板が記載されている。
ところで、任意の位置で光の入出力が可能で、光接続が高密度で行える基板状の光導波路があれば、これを電気回路基板と積層することにより、光−電気混合デバイスのための光電気混載基板を容易に作製することが可能となる。
しかしながら、任意の位置で光の入出力が可能で、光接続が高密度で行える基板状の光導波路はこれまで知られておらず、したがって、光導波路配線基板に単に電気回路基板を積層した光電気混載基板も知られていない。
このような問題点に鑑み、本発明者らは、任意の位置で光の入出力が可能で、光接続が高密度に行え、また生産性に優れた方法により作製可能であり、更に電気回路基板が積層可能な光導波路配線基板を発明し、出願した(特願2004−87918号)。この光導波路配線基板は光回路パターン内に、光導波路配線基板平面に平行な面内において光路を変換する光路変換手段を少なくとも1つ、及び/又は光導波路配線基板平面に平行な面に対して角度を有する方向へ光路を変換する光路変換手段を設けたもので、コア端面において、及び/又は光導波路配線基板平面に平行な面に対して角度を有する方向へ光路を変換する光路変換手段により、光導波路配線基板内又は外への光の入出力が可能である。
この光導波路配線基板に電気回路基板を積層する際、電気回路基板の電気配線が光導波路配線基板の光入出力に対する障害にならないようにする必要がある。また、光導波路配線基板の両側に電気回路基板を積層し、2つの電気回路基板の間をビアで接合する場合、ビアと光導波路が干渉しないようにレイアウトする必要がある。光導波路配線基板において光接続がより高密度になると、光導波路配線基板と電気回路基板とを際前記のごとき障害や干渉が発生しないように積層することは一層難しくなる。
これに関連して以下の特許文献4には、光電融合配線基板において、光導波路装置として二次元導波路中に送信部を埋め込み、受信部との間に配置した中継手段を用いて信号を伝播する二次元光導波路装置を用い、光配線層にビアを設ける場合、光信号をビアを避けるように光ビームとして伝送させることが記載されている。
しかし、特許文献1ないし4のいずれにも、光電気混載基板における光導波路配線と電気配線のレイアウトに関する具体的な記載はない。
特開2003−114365号公報 特開2003−131081号公報 特開2003−57468号公報 特開2004−61799号公報
本発明の目的は、電気回路基板の電気配線が光導波路配線基板の光入出力に対する障害にならないように、光電気混載基板を構成する光導波路配線基板と電気回路基板との積層位置合わせを容易に行いうる光電気混載基板を提供することにある。
前記課題は、以下の光電気混載基板及びその製造方法を提供することにより解決される。
(1)光導波路配線基板と電気回路基板とを積層した光電気混載基板であって、前記光導波路配線基板は、光導波路配線、光入出力部、及び光導波路配線基板平面に平行な面に対して角度を有する方向へ光の方向を変換することにより光導波路配線基板面上に設けた光入出力部と光導波路を光接続する光路変換手段Aを少なくとも2つ有し、前記電気回路基板はその電気配線ピッチが、前記光路変換手段Aの間隔の整数倍、または整数分の1であり、電気配線が光導波路配線基板への光入力及び光導波路配線基板からの光出力を妨げないように電気回路基板と光導波路配線基板が積層されており、前記光導波路配線基板は光入出力部を形成する光入出力開口部が設けられ、前記電気回路基板は前記光導波路配線基板の光入出力部に対応する位置に光入出力開口部が設けられており、前記光導波路配線基板の光入出力開口部及び前記電気回路基板の光入出力開口部にそれぞれ導波路材料が充填されていることを特徴とする光電気混載基板。
本発明による光電気混載基板及びその製造方法においては、光導波路配線基板の光方向変換手段Aの間隔をもとに電気回路基板の配線間隔を決めるため、光導波路配線基板と電気回路基板を積層する際に、光導波路配線への(からの)光入出力が電気配線により妨げられないように、電気配線方向(1方向又は2方向)において少なくとも1箇所(1箇所でもよいし複数箇所でもよい)位置合わせを行うことにより、すべての光方向変換手段Aについて同様の位置の規定が可能となる。またこれにより、光電気混載基板に搭載する電気デバイス及び光デバイスの配置場所が自動的に設定できるため、光電気混載基板上のレイアウトが容易になり、設計工数の低減、低コスト化が実現できる。また、光導波路配線基板の両面に電気回路基板を積層し、両電気回路基板の間にビアを設ける場合、ビアの設計が容易となる。
光電気混載基板を説明する前に、光導波路配線基板及び電気回路基板について説明する。最初に本発明において用いる光導波路配線基板について説明する。
(光導波路配線基板)
本発明における光導波路配線基板は、光導波路配線、光入出力部、及び光導波路配線基板平面に平行な面に対して角度を有する方向へ光路を変換することにより光導波路配線基板面上に設けた光入出力部と光導波路を光接続する光路変換手段A(以下単に「光路変換手段A」という。)を少なくとも2つ有している。前記光配線の一部又は全部と光路変換手段Aにより光導波路配線基板に光回路が形成される。
光導波路配線のパターンは特に制限されないが、光導波路配線の作製を容易にするためまた光電気混載基板の作製を容易にするために、平行状又は格子状にすることが好ましく、更に平行方向における各配線の間隔(ある配線の中心から隣接する配線の中心までの距離)は同一とすることが好ましい。以下において、平行方向における各配線の間隔を同一とする場合、配線間の間隔を「ピッチ」という。
また、本発明において用いる光導波路配線基板には、前記光路変換手段Aの他に更に光導波路配線基板平面に平行な面内において光路を変換する光路変換手段B(以下単に「光路変換手段B」という。)を1以上設けることができる。光路変換手段Aと光路変換手段Bとを組み合わせることにより、より多様な光回路パターンが構成され光接続の集積度度を上げることができる。
また、本発明で用いる光導波路配線基板において「光入出力部」とは、光導波路配線基板に光が入力又は光導波路配線基板から光が出力する部分であり、例えば、光導波路配線基板をその面に対し垂直に切断して露出した光導波路のコア端面や、光導波路を通り光路変換手段Aにより方向変換された光が光導波路配線基板平面から出力する位置に設けた開口部(光入出力開口部)の端面、また、前記開口部に導波路材料(コア材料)を充填したその端面等が光入出力部となる。
本発明の光導波路配線基板において、光導波路は、下部クラッド部、コア部、及び上部クラッド部を有し、コア部は下部クラッド部及び上部クラッド部により周囲を包囲されている。
光路変換手段Aは、入射光を光導波路配線基板平面に平行な面に対して角度を有する方向へ光路を変換するものである。
光路変換手段Aは光を反射させることにより光路を変換する反射面を設けたものが好ましい。光反射面は平面でも凹面のような曲面でもよい。また、光反射面は、光導波路配線基板平面に対し角度を有し、かつ変更前後の光が伝達される光導波路に対し直角に置かれる。
光路変換手段Aが光反射面を設けたものである場合、その形状は、光導波路配線基板平面に平行な面に対して角度を有する方向へ光路を変換するものであるため、少なくとも前記基板平面に対し角度を持った光反射面を有するものであれば、どのような形状のものであってもよい。また、作製方法の容易性を考慮して形状を選択してもよい。形状としては、断面が三角形、台形のものなどが挙げられ、例えば、図15(C)の10で示される形状のものなどが挙げられるがこれらに限定されるものではない。
光を入射方向に対し90°変換するためには、入射方向に対し反射面を45°傾斜させればよく、90°より更に大きく(鋭角に)曲げるためには、入射光に対し反射面を45°より大きい角度で傾斜させればよい。
図1に光路変換手段Aの一例を示す。図1(A)中、10は光路変換手段Aを、12は光導波路のコアを示し、また矢印は光の進行方向を表す(図2ないし図8において同様である)。光の入射方向は矢印で示すものと逆方向でもよい。また、図1(B)で示すものは、光の反射面を基板平面に対し45°より大きく傾けたものを示し、光は、90°より大きく曲げられ、開口部(光接続口)である光出力口18から出力する。(図2、図7、図8において符号18は光出力口を意味する。)また、図1(B)において14はクラッドを示す。
また、光路変換手段Aには、光の1入射に対し2つ以上の方向に変更(分岐)させるものも含まれる。図2にその例を示す。図2(A)は、開口部である光入力口19から入射した光に対し、2つの45°傾斜反射面を有する光路変換手段Aを用いるもので、入射光は2つに分岐され、各々の分岐光は90°方向変換される。また、図2(B)は、入射光に対し1つの45°傾斜反射面を有する光路変換手段Aを用い、かつ該光路変換手段Aの高さ(光導波路配線基板平面に垂直な方向における高さ)がコアの高さより低いことを特徴としており、入射光は直進光と90°方向変換されたものの2つに分岐され、光路変換された光は光出力口18から出射する。更に、図2(C)は、該光路変換手段Aの高さがコアの高さ以上であり、かつ、入射光に対し、光反射面が、基板平面に対し異なる角度の傾斜面を有する2つの光反射面により構成されているので、入射光は、2つの異なる方向に分岐され、出射する。
光路変換手段Bは、光導波路配線基板平面に平行な面内において光の進行方向を1方向又は複数の方向に分けて変換するものである。
光路変換手段Bは光路変換手段Aと同様、光方向変更面として光反射面を有するものが好ましい。光路変換手段Bが光反射面を設けたものである場合、その形状は、光導波路配線基板平面の面内において光路を変換するため、少なくとも前記基板平面に対し垂直な光反射面を有するものであれば、どのような形状のものであってもよい。また、作製方法の容易性を考慮して形状を選択してもよい。形状としては、三角柱、直方体、立方体などが挙げられるがこれらに限定されるものではない。光を入射方向に対し90°変換するためには、入射方向に対し反射面を45°傾斜させればよく、90°より更に大きく鋭角に曲げるためには、入射光に対し反射面を45°より大きい角度で傾斜させればよい。
また、光反射面は平面でも凹面のような曲面でもよい。
例えば、図3に示す光路変換手段Bは、1つの面が正方形である直方体を、その対向する正方形の面の対角線同士を結ぶ面に沿って切断した三角柱である。また、図3中、20は光路変換手段Bを、12は光導波路のコアをそれぞれ示す。
また、図4に示す光路変換手段Bは、光の入射角度に対し45°より大きく傾いた反射面(平面)を有しているため、より鋭角に光の進行が変換される。
また、光路変換手段Bには、1つの入射光を2つ以上の方向に変更(分岐)させるものも含まれる。図5に平面の反射面をもつ光路変換手段Bを用いて光を分岐させる態様を示す。図5(A)は、1方向からの光を2つに分岐させ、かつその各々の光の進行方向を90°変換するものである。図5(B)は、1方向からの光を2つに分岐させ、その1つは進行方向を変えず直進させ、もう一方は進行方向を90°変換するものである。図5(C)は、1方向からの光を3つに分岐させ、その1つは進行方向を変えず直進させ、2つは進行方向を90°変換するものである。図5(D)における光路変換手段Bは、光の入射方向に対し45°より大きく傾斜した反射面と、この反射面に隣接して、光の入射方向に対し45°より小さい角度で傾斜した反射面とを有し、入射光は、90°より大きい角度に曲げられるものと、90°より小さい角度に曲げられるものの、2つに分岐される。
更に、図6に、光反射面が凹面を有する光路変換手段Bを用いる態様を示す。この態様の光路変換手段Bは、方向の変換と集光を兼ねている。図6中、20は光路変換手段Bであり、図3における光路変換手段Bの切断面を平面ではなく凹面になるように切断したものである。
本発明の光導波路配線基板においては、光導波路が前記基板に平行な面内において相互に交差するような構造を有していてもよく、また、前記基板平面に平行な光導波路と前記基板に垂直な方向の光導波路が相互に交差するような構造を有していてもよい。
図7(A)は、光導波路が前記基板に平行な面内において相互に交差する構造を有する光導波路配線基板を示す概念図であり、図7(B)は、前記基板平面に平行な光導波路と前記基板平面に垂直な方向の光導波路が相互に交差する構造を有する光導波路配線基板を示す概念図である。図7(B)中、10は光路変換手段Aを示す。
更に、本発明の光導波路配線基板には、両面に光接続口たる開口部(光入力口又は光出力口)を設けることもできる。図8(A)は、光導波路配線基板の両面に光出力口18を設けた例を示し、また、図8(B)は、片面に設けた光入力口19からの光信号を反対面に設けた光出力口18から出力する例を示す。
光路変換手段A及びBの反射面には、光反射膜を形成することが好ましい。光反射膜としては、Au、Al等の金属、TiN等の所謂金属光沢を有する膜が挙げられる。
本発明の光導波路を構成する材料としては、公知のコア材料及びクラッド材料が用いられる。
また、本発明の光導波路配線基板を電気回路基板に積層していわゆる光電気混載基板を作製する場合には、コア及びクラッド材料は、光電気混載基板を作製する際の半田付けの温度に耐えられるよう、耐熱性の材料を用いることが好ましい。耐熱温度は280℃、好ましくは300℃程度である。例えば耐熱性材料としてはポリイミド系、エポキシアクリル系、ポリシラン系等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
また、前記光路変換手段A及びBを構成する材料としては、光学的には反射特性に優れるものが好ましい。また、反射面が凹面の場合も同様である。
更に、前記光路変換手段A及びBを構成する材料も、前記クラッド及びコアと同程度の耐熱性を有することが必要である。
光路変換手段A、Bの底面からの高さ、下部クラッドの厚さ及びコアの厚さは、光路変換手段A、Bの上に下部クラッド、コア及び上部クラッドを積層した場合、光路変換手段A、Bの頂部がコアと上部クラッドの境界に達するか又は光路変換手段A、Bの頂部が上部クラッドの中にまで侵入するような、高さ及び厚さとすることが好ましい(図16(C)を参照)。ただし図2(B)に示すような光路変換手段を形成する場合には、光路変換手段Aの頂部がコア内部にとどまるようにする。
光導波路配線基板には、その面上において光入出力部を形成するための開口部が形成される。開口部は上部クラッドをエッチングによりコアに到達するまで除去することにより形成され、開口部にはコアと同程度の屈折率を有する導波路材料を充填することが好ましい。コアと開口部の接続部には光路変換手段Aが設けられる。
前記開口部は光導波路配線基板の片面に設けても両面に設けてもよい。
(電気回路基板)
電気回路基板としては、印刷回路基板等の電気回路基板が用いられる。電気回路基板の電気配線は平行又は格子状に設けられ、平行方向における各配線の間隔(配線の中心から隣接する配線の中心までの距離)は同一とする。この場合、配線間の間隔を「ピッチ」という。
電気回路基板にも、光導波路配線基板に積層した場合光導波路配線基板に設けた光入出力部に対応する位置に開口部が形成される。
[光電気混載基板]
本発明の光電気混載基板は、光導波路配線基板と電気回路基板とを電気配線が光導波路配線基板への光入力及び光導波路配線基板からの光出力を妨げないように積層したものであり、光導波路配線基板は、導波路配線、光入出力部、及び光導波路配線基板平面に平行な面に対して角度を有する方向へ光路を変換することにより光導波路配線基板面上に設けた光入出力部と光導波路を接続する光路変換手段Aを少なくとも2つ有し、電気回路基板の電気配線ピッチは、前記光路変換手段Aの間隔の整数倍、または整数分の1であることを特徴とする。
ここで、「電気配線ピッチ」とは、1方向又は2方向に等間隔に並列配線された電気配線において、互いに隣接する2本の配線の中心間距離を意味する。
また、光路変換手段Aは、電気配線ピッチの並列配線方向(1方向又は2方向)において互いに隣接する2つの光路変換手段A同士の各距離(並列配線方向における中心間距離であり、光路変換手段Aと光路変換手段Aとの間の距離ではない)が互いに同じか、又は最も短い距離の整数倍の関係にあり、前記「光路変換手段Aの間隔」とは、前記電気配線の並列配線方向(1方向又は2方向)における前記「最も短い距離」を意味する。
光導波路配線が格子状に形成され、光路変換手段Aがその格子点に配置される場合には、電気回路基板の電気配線ピッチを、光導波路配線ピッチの整数倍、または整数分の1とすればよい。
また、電気回路基板は光導波路配線基板の両面に設けてもよい。この場合、2つの電気回路基板の間にビア等により電気接続する場合には、それぞれの電気回路基板の電気配線が光路変換手段Aから(への)光入出力を妨げないよう、またビアが光導波路を貫通ないし接触しないように、それぞれの電気配線ピッチを設定すればよい。
次に本発明の光電気混載基板について図面を用いて説明する。以下の例では、光路変換手段Aとして、光導波路配線基板に垂直に入射した光を90°方向変換(又は導波路を通る光を90°方向変換させ光導波路配線基板から垂直に出射させる)させるものについて示すが、本発明で用いうる光路変換手段Aはこれに限定されるものではない。
図9は、格子状の光導波路配線を有する光導波路配線基板200に、電気配線を2つの方向に並列配線した電気回路基板300を積層した光電気混載基板100を示すもので、電気配線、光導波路配線、光路変換手段のすべてが顕れるように示した図である。図9(A)はその平面図を、図9(B)は図9(A)のA−A断面を示す図である。
2つの光路変換手段A(210)及び2つの光路変換手段B(220)はいずれも光導波路212、214の格子点に配置されている。402は光送信デバイスであり、光送信デバイスからの光は光路変換手段Aにより光路変換され光導波路中を導波し、光導波路中に配置された光路変換手段Bにより、進行方向が90°変更される。光導波路のx方向配線212のピッチはdx1であり、y方向配線214のピッチはdy1であり、電気配線のx方向配線302のピッチはdx2であり、y方向配線304のピッチはdy2である。また、この例では、dx1=dx2、dy1=dy2となっており、光導波路配線基板と電気回路基板は、光導波路配線と電気配線(x方向及びy方向)はそれぞれ2分の1ずつピッチがずれるように積層されている。
この例では、光路変換手段Aがすべて光導波路の格子点に配置されているため、x方向において1箇所及びY方向において1箇所、光導波路配線と電気配線が積層方向において重ならないように位置合わせを行えば、すべての光路変換手段Aからの(への)光が電気配線により進行を妨げられないようにすることができる。
また、図9のように光路変換手段Aが光導波路の格子点に配置されていない場合でも、隣接する2つの光路変換手段Aの間の電気配線x方向における最も短い距離をd3とした場合、電気配線のx方向における配線ピッチdx2をd3の整数倍又は整数分の1にし、かつ、隣接する2つの光路変換手段Aの間の電気配線y方向における最も短い距離をd4とした場合、電気配線のy方向における配線ピッチdy2をd4の整数倍又は整数分の1にすれば、前記例の場合と同様、x方向において1箇所及びY方向において1箇所、光路変換手段Aと電気配線が重ならないように位置合わせを行えば、すべての光路変換手段Aからの(への)光が電気配線により進行を妨げられないようにすることができる。
図10は、x方向及びy方向における導波路配線ピッチと電気配線ピッチが、4dx1=dx2、2dy1=dy2となっている例であり、この例でも光路変換手段Aは光導波路配線の格子点に配置されているため、図9の場合と同様な位置合わせが可能である。図10中、404は光受信デバイスを示し、その他図9と同じ符号で示すものは図9と同じものを意味する。
このような配線ピッチを有する例において、光路変換手段Aが光導波路の格子点に配置されていない場合でも、電気配線のx方向及びy方向において隣接する2つの光路変換手段Aの間の最も短い距離と、電気配線のx方向及びy方向のピッチが前記のごとき関係を有していれば、同様に位置合わせが可能である。
また、図9及び図10で示す例において、光路変換手段Aをパターン化すれば、金属配線と光導波路配線が一部重なるようなピッチ設定及び積層を行っても本発明の課題は達成可能である。図11にその例を示す。
本発明の光導波路配線基板には、その両面に電気回路基板を積層可能である。
図12は、光導波路配線基板200の両面に2つの電気回路基板300A及び300Bを積層した光電気混載基板100の一例を示す図である。図12(A)は平面図を、図12(B)は図12(A)のA−A断面を、図12(C)は図12(A)のB−B断面をそれぞれ示す。図12中、404は光受信デバイスを、308は電気回路基板300Bの電気配線を、310は電気配線306と308を接続するためのビア(貫通配線)を示し、その他図9と同じ符号で示すものは図9と同じものを意味する。
電気回路基板300Aにおいて、電気配線306のピッチは光導波路配線214のピッチの3分の1に設定され、また、電気回路基板300Bの電気配線308のピッチは光導波路配線212のピッチと同じに設定されている。電気回路基板300Aは、その電気配線306が、光導波路214と重なった状態から電気配線306のピッチの半分の量だけシフトさせて積層しているので光導波路214と電気配線306が重なることはない。また、電気回路基板300Bは、その電気配線308が光導波路212と重ならないようにシフトさせて光導波路配線基板に積層させている。その結果、ビア310は光導波路212及び214のいずれとも重ならず、ビアも容易に設定できる。
この例においても、2つの電気配線方向においてそれぞれ1箇所位置合わせを行えばよい。
[光電気混載基板の製造方法]
本発明の光電気混載基板は、光導波路配線基板の上に電気回路基板を積層することにより作製され、その際、前記のごとく光路変換手段Aの間隔と電気配線ピッチとの相関関係を規定した光導波路配線基板と電気回路基板を、少なくとも1箇所(1箇所でもよいし複数箇所でもよい)、電気配線が光導波路配線基板への光入力及び光導波路配線基板からの光出力を妨げないような位置関係に積層すればよい。少なくとも1箇所位置合わせをするだけで、すべての光入出力部(光路変換手段Aを設けた部分)からの(への)光が、電気配線によりその進路が妨げられることがないように積層可能である。
光導波路配線基板と電気回路基板の積層は、半田、接着等の積層方法のほかに、光導波路基板上に電気回路基板を形成していく所謂ビルドアップ等の手法も利用できる。
光導波路配線基板及び電気回路基板の開口部はそのままにしてもよいが、その中に導波路材料(コア材料)を充填するのが好ましい。
電気回路基板の開口部には光デバイス、例えば光送信デバイスや光受信デバイス、例えばVCSEL、LED、PD等が配置される。前記光デバイスとしてはその他に、LSIと光I/Oデバイスを一体にした、所謂、光マルチチップモジュール(MCM)等が挙げられる。
また、電気回路基板の上には、光デバイスの他、電気デバイス例えばチップコンデンサ等の受動素子からLSI/マルチチップモジュールの様な大規模な半導体素子など、通常PWBAに搭載される素子が搭載できる。
前記光デバイス及び電気デバイスの搭載は、電気回路基板の上にあらかじめ、半田をプリントし、その後、電気デバイス、および、光デバイスを高精度マウンターにて搭載し、半田リフロー工程を経ることにより可能である。この際、光デバイスの実装精度は、光接続の効率の点から5μm以下が望ましい。
次に光導波路配線基板の製造方法について説明する。
[光導波路配線基板の製造方法]
本発明の光導波路配線基板は、例えば以下のごとき製造方法により作製される。第1の方法は、型基板上に光路変換手段Aに対応する第1のピットが少なくとも2つ、又はこれに更に光路変換手段Bに対応する第2のピットが少なくとも1つ形成された型を作製し、次に前記型のピットに樹脂を充填してピットの形状を転写することにより光路変換手段A又は光路変換手段A及びBが作製された樹脂基材を作製し、次いで前記樹脂基材上に光導波路配線を作製する方法である。
また、第2の方法は、基材上に、光路変換手段Aの少なくとも2つ、又はこれに更に光路変換手段Bの少なくとも1つを形成し、その後、光路変換手段A等を形成した基材の上に光導波路配線を作製する方法である。
<第1の方法>
最初に第1の方法について説明する。まず、型基板上に光路変換手段Aに対応する第1のピットが少なくとも2つ、又はこれに更に光路変換手段Bに対応する第2のピットが少なくとも1つ形成された型を作製するには、例えば、前記光路変換手段A等の底面形状に対応する開口部を有するエッチングマスク(例えばポジ型のフォトレジスト層を、フォトマスクを介して露光・現像して作製)を型基板の上に設け、次にエッチングによりピットを形成する方法が挙げられる。
この他に、切削等の機械加工的な方法も有力である。型基板としてはシリコン(100)基板、機械的な方法においては、通常の金属板やAlブロック等が用いられる。
また、前記方法において型基板としてシリコン(100)基板を用いると、異方性エッチングを行うことにより斜面が形成されたピットを容易に作製することができる。
次に前記のようにして作製した型のピットに樹脂を充填してピットの形状を転写することにより光路変換手段A等が形成された樹脂基材を作製する。具体的な作製方法としては、型のピット形成面に、硬化性樹脂を塗布・硬化して硬化層を形成し、硬化層と型の間を剥離する方法や、型のピット形成面に、加熱により軟化する樹脂基材を置き、加熱して軟化させた状態でプレスしてピットの形状を転写してもよい。
前記硬化性樹脂としては熱硬化性樹脂、紫外線硬化性樹脂、電子線硬化性樹脂等が用いられる。本発明の光導波路配線基板を光電気混載基板に用いる場合(組み立て工程で半田工程を必要とする場合)には、耐熱性を有する硬化性樹脂を用いることが好ましい。耐熱温度は略280℃以上、好ましくは300 ℃以上で、例えば、ポリイミド等が用いられる。また、前記の加熱により軟化する樹脂基材としては、例えば前記のごとき耐熱性を有するポリイミド基材等が挙げられる。
また、前記のごとき樹脂層又は樹脂基材に他の支持基材を貼り合わせて型を補強することもできる。樹脂の硬化と支持基材の接合を同時に行ってもよい。支持基材としては、例えば、樹脂基板のごときものが用いられる。
更に、光路変換手段A等が作製された樹脂基材の表面に光学的ミラー特性を改善するための反射膜を形成することができる。反射膜は金、金合金、TiNのごとき窒化膜等であり、イオンプレーティング法、スパッタ法等により形成される。前記反射膜は、例えば、光路変換手段A、BをAlやSiで形成した結果、反射部での反射特性が良好な場合には省略することができる。
次に、光路変換手段A等が形成された樹脂基材の上に、光導波路配線を形成する。光導波路は下部クラッド、コア及び上部クラッドを有する。下部クラッドはクラッド用材料を含む液を塗布する等により形成される。下部クラッドを形成した後、光路変換手段A等の露出表面に付着している極く薄いクラッド材料を酸素プラズマ等により除去してもよい。
次に、下部クラッドの上にコアを形成する。コアは光回路パターンに対応したパターンを有している。コアの形成は、下部クラッドの上にコア材料の層を形成し、これを通常の方法によりパターニングしてコアを形成する。パターニング方法としては例えば、1)フォトブリーチング法、2)反応性イオンエッチング法(RIE法)、3)直接露光法等が用いられる。
フォトブリーチング法は、有機ポリシラン材料(日本ペイント(株)製の「グラシア」等)を用い、コア部分だけを紫外線非露光とし、露光部と未露光部に屈折率の変化を起こさせる(紫外線露光部の屈折率が小さくなる)方法であり、露光部分を除去する必要がない方法である。
前記2)の反応性イオンエッチング法は、コア材料の層の上にフォトレジスト(ネガ型)を塗布し、フォトマスクを用いて露光現像し、コア部の上にレジスト層を残し、これを反応性イオンエッチング法を用いて非コア部を除去し、コア部の上のフォトレジストを除去する方法である。この方法においてはマスク材料としてシリコン含有レジストを用いると、通常の酸素プラズマにより容易にエッチングが可能である。
また、3)の直接露光法は、コア材料として感光性を有する材料を用い、これをフォトマスクを介して直接露光し、その後現像してパターニングする方法である。
中でも、有機ポリシラン材料を用いるフォトブリーチング法は、コア材料からなる層を露光するだけでよく、現像あるいはエッチング工程が不要で、作製プロセスが簡易である。また、有機ポリシラン材料は、300℃程度の耐熱性を有しているため、光電気混載基板を作製する場合に特に有用である。
次に、コアの上に上部クラッドを形成する。上部クラッドの形成法は、下部クラッドの形成法と同様である。
上部クラッドの表面を研磨等により平坦化してもよい。また、研磨に代え、クラッド層の多層コーティングにより平坦性を得ても良い。
以下に、型基板としてシリコン(100)基板(Si基板)を用い、異方性エッチングにより第1のピット及び第2のピットが形成された型を作製し、その型を用いて光路変換手段A等が形成された樹脂基材を作製し、次いで樹脂基材の上に光導波路を作製する方法の一例について、図を用いて説明する。
(第1のピット及び第2のピットが形成された型を作製する工程)
図13は型基板に第1のピットを形成するまでの工程を示す概念図である。図13(A)はSi基板602に後の工程である異方性エッチングからSi基板を保護するための保護膜604を設けたものを示す。保護膜604は、例えばSi34膜やSiO2膜を用いることができる。Si34膜を用いる場合には、Si34膜に対して行うプロセスの際、該膜に傷がつかないように該膜の上にポリシリコン膜を積層することが好ましいが、必ずしも必要としない。保護膜の着膜方法はプラズマCVD法、減圧CVD法等の公知の方法が使用可能で特に制限はない。また、SiO2膜は熱酸化法やCVD法により形成することができる。また、図13(A)では保護膜は片面に設けられているように描かれているが、エッチング液から裏面も保護する必要があり、両面に設ける必要がある。
次に、前記保護膜の上にポジ型フォトレジストを塗布し、光路変換手段の底面形状に対応する光透過部(例えば、光路変換手段が図1(A)で示すような三角柱の場合、その底面形状である長方形)を設けたフォトマスクを介して露光現像し、フォトレジスト層606に前記底面形状に対応する形状でフォトレジスト層を除去し開口部を形成する(図13(B)参照)。
また、光路変換手段の底面形状が矩形の場合には、フォトマスクの開口部の形状を正確な矩形とせずに、4隅にRをつけることが好ましい。これにより、以下の図13(D)で示す工程において、保護膜604の開口形状が4隅にRをつけた矩形となり、後述の異方性エッチングを施す(図13(F)参照)工程において、クラックの発生が防止できる。(Rをつけないと、エッチングの際、4隅の保護膜が庇のように残り(庇の下の方までエッチングされ)、クラックが発生することがある。)
その後、図13(B)の状態のものに、等方性ドライエッチング等を施し、前記開口部に対応する形状で、保護膜を除去し(図13(C)参照)、次に、レジスト606を剥離する(図13(D)参照)。レジスト剥離は熱硫酸と過酸化水素の混液等により行われる。
この後、異方性エッチングにより第1のピットP1(光路変換手段Aに対応するピット)を形成する(図13(E)参照)。異方性エッチングには異方性エッチング液が用いられる。異方性エッチング液にはエチレンジアミン、KOH等のアルカリが含まれる。具体的には、エチレンジアミンとピロカテコールの混液や、KOHとイソプロピルアルコールの混液が用いられるが、シリコンの結晶異方性エッチングが可能なものであれば何でもよい。
このような異方性エッチングを行うと、結晶異方性のため、正確な45°の断面の傾斜をもったピットが形成される。
次に、保護膜604を除去する(図13(F)を参照)。保護膜がSi34膜の場合には、例えば熱燐酸が用いられる。また、保護膜がSiO2膜の場合には、フッ化水素酸水溶液が用いられる。このようにして、Si基板に第1のピットが形成される。
次に、図14(A)に示すように、第2のピット(光路変換手段B)を作製するために、エッチングマスク614を形成する。エッチングマスクは、フォトレジストを露光現像して作製してもよいし、また、熱酸化法やCVD法等の着膜方法によってSiO2膜を作製し、SiO2膜をフォトリソグラフィー法により、光路変換手段Bの底面形状(図3に示す光路変換手段の場合、直角三角形)に対応する形状に開口するSiO2膜とする方法で作製してもよい。なお、以下のドライエッチングを用いる場合には、隅にRを設ける必要はない。
その後、ドライエッチング法、例えば反応性イオンエッチング法(RIE法)を用いてエッチングし、第2のピットP2を形成する(図14(B)参照)。次いで、エッチングマスク614を除去し、型600を得る(図14(C)参照。エッチングマスクがSiO2膜の場合には、フッ化水素酸水溶液が用いられ、レジスト膜の場合には熱硫酸と過酸化水素の混液等により行われる。第1及び第2のピットが形成されたSi基板(型)が得られる。
エッチングによる第1及び第2のピットの深さは、光路変換手段A及びBの高さに相当するので、その深さは、後の工程で形成される下部クラッド、コア、上部クラッドの厚さと、前記のごとき関係を有していることが好ましい。
(光路変換手段A及び光路変換手段Bが形成された樹脂基材を作製する工程)
図15(A)ないし図15(C)により、光路変換手段A及び光路変換手段Bが形成された樹脂基材を作製する工程を説明する。
前記のようにして作製した型に、図15(A)に示すように、硬化性樹脂620aを塗布する。硬化性樹脂を薄く形成する場合には、補強のために、図15(B)に示すように支持基材622を積層することが好ましい。次に塗布した硬化性樹脂を硬化させ、硬化層620を形成する。硬化層620と型600の間から剥離すると、符号10で示される光路変換手段Aと符号20で示される光路変換手段Bが形成された樹脂基材630が得られる(図15(C)参照)。また、図示しないが、この後、光路変換手段A及びBが作製された樹脂基材の表面に光学的ミラー特性を改善するための反射膜を形成することができる。
(光路変換手段が形成された樹脂基材の上に光導波路を作製する工程)
次に、図16(A)ないし図16(C)が示すように、光路変換手段が形成された樹脂基材の上に光導波路を作製する。図16(A)は下部クラッドを、図16(B)はコアを、図16(C)は上部クラッドを作製する工程を示す。図16(A)中、620は硬化層、10は光路変換手段A、20は光路変換手段B、642は下部クラッドをそれぞれ示し、図16(B)中、644はコアを示し、図16(C)中、646は上部クラッドを示す。これらの工程を経て本発明の光導波路配線基板700が作製される。
前記のようにして、本発明の光導波路配線基板の基本的部分が作製される。このようにして作製した光導波路配線基板に、更に光接続のための開口部が設けられるが、これについては、以下の光電気混載基板の箇所で説明する。
前記第1の方法において、Si基板からなる型を用いて樹脂基板を作製する代わりに、前記型に電鋳(例えばNi電鋳)を施し、これに再び金属メッキ(例えばNiメッキ)を行って、耐久性に優れた金属製の型を作製することもできる。
<第2の方法>
次に第2の方法について説明する。第2の方法では、予め光路変換手段A等を作製し、これを基材上の所定の位置に接着等により固定する。光路変換手段A等は精密加工により作製することができる。また、シリコン基板に異方性エッチングを行い、斜面を形成したものを用いることもできる。
次いで前記樹脂基板上に光導波路配線を作製する。光導波路配線の作製方法は、前記第1の方法と同様に行われる。
本発明において用いる光導波路配線基板の更に具体的な製造方法を述べる。以下では光路変換手段A及びBを1つづつ作製する例を示すが、多数の光路変換手段A及びBを作製する場合、同種の光路変換手段をまとめて一度に作製した後、異なる種類ごとにまとめて光路変換手段を作製することができる。
(製造例1)
厚さ650μmのSi基板に、プラズマCVD法を用い、Si34膜及びポリシリコン膜をこの順に着膜させ保護膜を形成した。前記保護膜の上にポジ型フォトレジストを塗布し、露光現像して、400×200μmの長方形にレジスト層を除去して開口部を形成した。開口部の1辺は、以下で形成される第1のピットと第2のピットを結ぶラインに対して直角となるようにした。また、長方形の四隅にRを付けた。その後、反応性イオンエッチングにより前記開口部に対応する形状で保護膜を除去した。次いで、熱硫酸と過酸化水素の混液を用いてレジスト層を除去した。この後、エチレンジアミンとピロカテコールの混液からなる異方性エッチング液を用いて、ピットの深さが100μmになるまでSi基板をエッチングした。略45°の斜面を有するピットが形成された。次に熱燐酸を用いて保護膜を除去した。光路変換手段Aに対応する第1のピット(図13(F)で示す断面形状を有する)が形成された。
第1のピットが形成されたSi基板の上に、ポジ型フォトレジストを塗布し、露光現像して、100×100μmの正方形にレジスト層を除去して開口部を形成し、エッチングマスクを作製した。正方形の開口部は、その1辺が、第1のピットと以下のエッチングにより形成される第2のピットを結ぶライン(光伝達方向)に対して45°の角度をなすようにした。エッチングマスクを介して反応性イオンエッチングを行い、ピットの深さが100μmになるまでSi基板をエッチングした。光路変換手段Bに対応する第2のピットが形成された。次に熱硫酸と過酸化水素の混液によりレジスト層を除去した。得られたものを、以下の工程で用いる型とした。
前記型を原盤として、ポリイミド板(宇部興産(株)製のユーピレックス)を約280℃に熱し、軟化させた状態でプレスして、前記の第1及び第2のピット形状を転写し、光路変換手段A、Bを得た。この上に、真空蒸着法によりAuを1μmの厚さで着膜し、反射膜とした。光路変換手段A、Bが形成された樹脂基材が得られた。
光路変換手段が形成された樹脂基材の上に、日本ペイント(株)製のクラッド用グラシアを塗布し、下部クラッドを形成した。次に、下部クラッドの上にコアを形成した。コアのパターンは、光が、光路変換手段AとBとの間を通り、かつ光路変換手段Bにより90°方向変換されて、光導波路配線基板の端部から出射するようなパターンとした。コアは日本ペイント(株)製のコア用グラシアを用い、パターン形状に露光して(非露光部がコアとなる)作製した。コアの上に日本ペイント(株)製のクラッド用グラシアを塗布し、上部クラッドを形成した。コアの厚さは50μmとし、光路変換手段AとBがコアより上に出るようにした。
上部クラッドの上にポジ型レジストを塗布して露光現像することによりエッチングマスクを形成し、上部クラッドにエッチングを行って光入出力開口部(光接続口)を形成した。開口部の位置は、開口部からの入射光が光路変換手段Aの反射面により反射されコア内を伝達されるような位置とした(図17参照)。
光方向変換手段Aを設けた光導波路の例を示す図である。 光方向変換手段Aにより光を分岐させる光導波路の例を示す図である。 光の方向を90°変更する光方向変換手段Bを設けた光導波路の一例を示す図である。 光の方向を90°より大きく変更する光方向変換手段Aを設けた光導波路の一例を示す図である。 光方向変換手段Bにより光を分岐させる光導波路の例を示す図である。 凹面反射部を有する光方向変換手段Bを設けた光導波路の例を示す。 光が交差する光導波路を示す例であり、図7(A)は水平交差を、図7(B)は垂直交差を示す。 両面に光接続口を有する光導波路配線基板の一例を示す図である。 本発明の光電気混載基板の一例を示す図で、図9(A)は平面図を、図9(B)はA−A断面図である。 本発明の光電気混載基板の他の例を示す平面図である。 本発明の光電気混載基板の他の例を示す平面図である。 電気回路基板を両面に設けた本発明の光電気混載基板の一例を示す図で、図12(A)は平面図を、図12(B)はA−A断面図を、図12(C)はB−B断面図を示す。 Si基板に異方性エッチングを用いて光方向変換手段Aに対応する第1のピットを形成するまでの工程を示す図である。 第1のピットを形成したSi基板に光方向変換手段Bに対応する第2のピットを形成し、型を作製するまでの工程を示す図である。 型を用いて光方向変換手段A及びBが形成された樹脂基材を作製するまでの工程を示す図である。 樹脂基材の上に下部クラッド、コア及び上部クラッドを形成する工程を示す図である。 光入出力開口部を設けた光導波路配線基板を示す断面図である。
符号の説明
10、210 光方向変換手段A
20、220 光方向変換手段B
12 コア
14 クラッド
18 光出力口
19 光入力口
100 光電気混載基板
200 光導波路配線基板
212、214 光導波路配線
300 電気回路基板
302、304、306、308 電気配線
310 ビア
402 光送信デバイス
404 光受信デバイス

Claims (1)

  1. 光導波路配線基板と電気回路基板とを積層した光電気混載基板であって、前記光導波路配線基板は、光導波路配線、光入出力部、及び光導波路配線基板平面に平行な面に対して角度を有する方向へ光の方向を変換することにより光導波路配線基板面上に設けた光入出力部と光導波路を光接続する光路変換手段Aを少なくとも2つ有し、前記電気回路基板はその電気配線ピッチが、前記光路変換手段Aの間隔の整数倍、または整数分の1であり、電気配線が光導波路配線基板への光入力及び光導波路配線基板からの光出力を妨げないように電気回路基板と光導波路配線基板が積層されており、前記光導波路配線基板は光入出力部を形成する光入出力開口部が設けられ、前記電気回路基板は前記光導波路配線基板の光入出力部に対応する位置に光入出力開口部が設けられており、前記光導波路配線基板の光入出力開口部及び前記電気回路基板の光入出力開口部にそれぞれ導波路材料が充填されていることを特徴とする光電気混載基板。
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