JP4379675B2 - カチオン変性多糖類及び該物質を含む組成物 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は化粧料組成物、特に毛髪処理用組成物に配合した場合、泡立ちの改善及び、コンディショニング効果とセット効果を与えるカチオン変性多糖類と、これを配合した化粧料組成物、特に毛髪処理用組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】
洗浄を目的とした毛髪処理用組成物には、洗髪、すすぎ時の毛髪の絡まり合いによる損傷や、洗髪後の感触改善の為にコンディショニング剤が配合されている。この為、コンディショニング剤は毛髪に吸着する事が必須であり、コンディショニング効果を与える物質としては、主としてイオン性に基づく吸着作用を有するカチオン性ポリマーが用いられている。カチオン性ポリマーとしては、セルロース誘導体やグアーガム、デンプン等のポリサッカライドに第4級窒素含有基を導入して得られる水溶性高分子や、ジアルキルジアリルアンモニウム塩重合体等が使用されている。例えば、特許文献1にはシャンプーや毛髪化粧料に、第4級窒素含有基を導入したカチオン変性セルロース誘導体を使用する事が示されている。さらには、特許文献2には第4級窒素含有基を導入したカチオン変性デンプンを、特許文献3には第4級窒素含有基を導入したカチオン変性グアーガムを、シャンプー、リンス等のヘアケア製品に使用する事が示されている。特許文献4には毛髪への付着性が良好であり、セット成分としても機能するカチオン変性セルロース誘導体を使用し、更に滑らかさや艶やかさを付与できる高分子量ジメチルシロキサンと、しっとり感を付与できる特定の糖アルコールなどを含有する毛髪化粧料が示されている。さらに、特許文献5にはシャンプー、リンス、コンディショナーに配合した場合、コンディショニング効果を発揮する一方でムース等の整髪料に配合した場合、セット効果を示すポリグリセリン変性シリコーン化合物を含有することを特徴とする頭髪化粧料が示されている。
【0003】
また、セット効果を示す毛髪処理用組成物の場合、セット効果を有する高分子が配合されており、その内の一つとして熱ゲル化性高分子物質を利用したヘアスタイリング剤が、非特許文献1及び特許文献6には示されている。しかし前記の使用例には、本発明のようなカチオン変性多糖類が毛髪処理用組成物に使用され、優れたコンディショニング効果と、熱による乾燥時にセット効果の両方を与える例の記載はない。
【0004】
また一方で、特許文献7には多糖類の一つとしてグアーガム、ローカストビーンガム、寒天、アルギン酸等と共にカードランをカチオン化した、カチオン化誘導体が、分散剤としてスプレー式容器入り液体洗浄剤組成物に使用されることが、特許文献8には該カチオン化誘導体が増粘剤として清掃用洗浄剤含侵シートに使用されることが示されている。また、特許文献9にはそれらの分散剤としての固体粒子分散系洗浄剤組成物への使用が示されている。 しかし、同様に前記の使用例にも、本発明のカチオン変性多糖類が毛髪処理用組成物に使用され、優れたコンディショニング効果と、熱による乾燥時にセット効果を与える旨の記載はない。
【0005】
一方、皮膚化粧料組成物の場合には、石鹸及びアニオン界面活性剤等が汎用されるが、洗浄の際、皮膚の油脂成分を必要以上に除去してしまい、皮膚に対してつっぱり感が生じるという問題もある。このような不都合を解消し、しっとり感を付与する効果から、ボディ用洗浄剤等の皮膚化粧料組成物にもカチオン性ポリマー等のコンディショニング剤や、グリセリン等の保湿剤が配合されている。
【0006】
さらに、特許文献10には、ジアルキルジアリルアンモニウム塩の共重合体と第4級窒素含有基を導入したセルロース誘導体とを配合したシャンプー組成物が、洗髪時に滑らかな泡感触を与え、かつすすぎ時の毛髪にさらっとした滑らかな指通りを与える事が示されている。また、これらのカチオン性ポリマーを配合することにより滑らかな泡質が得られる事から、ボディ用洗浄剤等の皮膚化粧料組成物へも配合されている。
【0007】
【特許文献1】
特公昭47−20635号公報(第5頁)
【特許文献2】
特公昭60−42761号公報(第1−9頁)
【特許文献3】
特公平7−17491号公報(第1−4頁)
【特許文献4】
特開平5−112437号公報(第1−3頁)
【特許文献5】
特開平10−316540号公報(第2−3頁)
【特許文献6】
特開2001−342117号公報(第2−4頁)
【特許文献7】
特開平10−121099号公報(第4−5頁、第9頁)
【特許文献8】
特開平10−287900号公報(第3頁、第6頁)
【特許文献9】
特開平10−88196号公報(第2頁、第5頁)
【特許文献10】
特開平1−128914号公報(第1−3頁)
【非特許文献1】
第47回SCCJ研究討論会講演要旨集2000年11月21日(第28−30頁)
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
毛髪処理用組成物に配合されている、従来のカチオン性ポリマーは、コンディショニング効果が十分でもセット効果を示さなかったり、また、特許文献5のように、用途によりコンディショニング効果及びセット効果を示すものであっても、非イオン性であるが為に、アニオン性である毛髪表面には、従来の第四級窒素含有基を導入したセルロース誘導体等のカチオン性ポリマーと比較すると、多くの吸着は期待できない場合がある。さらに、良好なセット効果を示す熱ゲル化性高分子物質の場合も、非イオン性であるが為に、コンディショニング効果を期待できない場合がある。また、皮膚化粧料組成物に配合されているカチオン性ポリマー等のコンディショニング剤や、グリセリン等の保湿剤は、処方中の配合量によってはべたつき、ぬるつきを生じる場合もある。一方、これらのカチオン性ポリマーは滑らかな泡質を得ることは出来るが、処方によっては十分な泡立ちを得ることが出来ずに、使用時の感触を十分に満足する事が出来ないという課題があった。
【0009】
【課題を解決するための手段】
かかる実情において、本発明者らは従来のカチオン性ポリマーのコンディショニング効果を持ち、且つ毛髪にセット効果を与え、さらに皮膚に対するつっぱり感を解消し、べたつき、ぬるつき感及び泡立ち、泡の感触を改善する化合物について鋭意検討した。その結果、熱ゲル化性多糖類に特定量の第4級窒素含有基を導入し、かつカチオン電荷量を特定範囲に調節したカチオン変性多糖類が化粧料組成物におけるコンディショニング剤として優れた特性をもち、特に毛髪処理用組成物においては、熱による乾燥時、毛髪にセット効果を付与でき、さらに、水分散性の向上による均一な膜形成から泡の感触が改善できることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0010】
従って本発明は、各種毛髪処理用組成物、皮膚化粧料組成物、その他メイクアップ剤等の化粧料組成物への使用に適する、熱ゲル化性多糖類に含まれる水酸基の一部が、下記化学式(1)で表される第4級窒素含有基で置換されたカチオン変性多糖類であって、該第4級窒素含有基由来のカチオン電荷量が0.5〜3.5meq/gであるカチオン変性多糖類に関する。
【化2】
(式中R1、R2は各々炭素数1〜3個のアルキル基、R3は炭素数1〜24のアルキル基を示し、X-は陰イオンを示す。nは、n=0又はn=1〜30を示し、n=1〜30の時、(R4O)nは炭素数2〜4のアルキレンオキサイドの重合体残基であって、単一のアルキレンオキサイドからなるポリアルキレングリコール鎖及び/又は2種類以上アルキレンオキサイドからなるポリアルキレングリコール鎖を示す。)
【0011】
ここで、本明細書で用いられる「熱ゲル化多糖類」とは、約60℃の加熱温度でゲル化する高分子多糖類を意味する。本発明で用いられる熱ゲル化多糖類は、例えばβ−1,3−グルカン、β−1,3−キシラン、熱凝固性デンプンであり、これらの中で好ましくはβ−1,3−グルカン、β−1,3−キシランであり、さらにより好ましくは容易に入手可能である商品名「カードラン」(武田薬品工業株式会社)である。このカードランはβ−1,3−グルカンの一種であり、微生物Agrobacterium biovar 1によってブドウ糖から生成され、その構成糖はD−グルコースのみであり、そのグルコシド結合の99%以上がβ−1,3結合である。カードラン以外のβ−1,3グルカンとしては、例えばシゾフィラン、スクレログルカン、スクレロタン、レンチナン、パラミロン、カロース、ラミナラン等をマイルドスミス分解(polym.J.13(12)1135-1143(1981)参照)などの方法で処理することで、カードランと同様の性質を持つ多糖類が得られる。これらのβ−1,3−グルカンは水に不溶であるが、水中に分散させた後、加熱することにより分子間水素結合により三重螺旋構造をとり、弾力性のあるゲルを形成することが知られている。
【0012】
本発明のカチオン変性多糖類は熱ゲル化性多糖類をカチオン変性することにより、その水分散性を向上させ、シャンプー、リンス、ボディ用洗浄剤等の化粧料組成物への配合を容易にしている。さらに、水分散性の向上による均一な膜形成及び、カチオン性にすることによる吸着性向上によって、より強力なセット効果が得られる。また均一な膜形成は、シャンプー、ボディ用洗浄剤等の泡質を改善する。
【0013】
本発明によるカチオン変性は、熱ゲル化性多糖類に第4級窒素含有基を有するグリシジルトリアルキルアンモニウム塩または、3−ハロゲノ−2−ヒドロキシプロピルトリアルキルアンモニウム塩を反応させることによって製造することができる。この場合、反応は適当な溶媒、好適には含水アルコール中において、アルカリの存在下で実施される。このような第4級窒素含有基の導入は、従来公知の方法に従って行うことができるが、必ずしもこれらに限定されるものではない。
例えば、熱ゲル化性多糖類に含まれる水酸基の一部に、炭素数2〜4のアルキレンオキサイドを付加した後、上記グリシジルトリアルキルアンモニウム塩または、3−ハロゲノ−2−ヒドロキシプロピルトリアルキルアンモニウム塩の第4級窒素含有基と反応させることによって本発明のカチオン変性多糖類を製造することができる。
【0014】
本発明で熱ゲル化性多糖類中に導入する上記化学式(1)で示された第4級窒素含有基において、R1及びR2の具体例としては、メチル、エチル及びプロピルが挙げられ、炭素数1〜24のアルキル基としてのR3の具体例としては上記R1及びR2と同じものの他、オクチル、デシル、ドデシル、テトラデシル、ヘキサデシル、オクタデシル、ドコシル等が挙げられる。R4Oの具体例としては、エトキシ、プロポキシ及びブトキシが挙げられる。また、陰イオンX-の具体例としては、塩素イオン、臭素イオン及び沃素イオンなどのハロゲンイオンの他、メチル硫酸イオン、エチル硫酸イオン、酢酸イオン等を挙げることができる。
【0015】
本発明のカチオン変性多糖類は化粧料組成物の配合成分として優れたものである。例えば、毛髪処理用組成物に配合した場合、コンディショニング効果とセット効果の両方を与え、また、皮膚化粧料組成物、例えばボディ用洗浄剤に配合した場合には、皮膚の油脂成分を必要以上に除去しない。
従って、本発明はまた、前記本発明のカチオン変性多糖類を配合したこれらの化粧料組成物にも関する。
【0016】
本発明のカチオン変性多糖類の4級窒素含有基由来のカチオン電荷量は、0.5〜3.5meq/gであるが、より好ましくは1.5〜2.0meq/gである。カチオン電荷量が0.5meq/g未満では、カチオン変性多糖類の毛髪や皮膚に対する吸着量が不十分となり、実際シャンプー、リンス、ボディ用洗浄剤等の毛髪処理用組成物や皮膚化粧料組成物に配合しても効果は認められない。また、カチオン電荷量が3.5meq/gを越えると、そのようなカチオン変性多糖類を配合した毛髪処理用組成物を使用しても、熱による乾燥時に毛髪にセット効果を与えられないばかりか、使用時にべたつき感、ぬるつき感を生じ使用感を悪化させ、使用後の仕上がり感も、ごわつき感、べたつき感を生じるなど好ましくない。
【0017】
なお、カチオン変性多糖類の4級窒素含有基由来のカチオン電荷量とは、カチオン変性多糖類1g当たりに含まれる化学式(1)で示された4級窒素含有基の当量数である。通常は4級窒素含有基由来の窒素分をケルダール法(旧化粧品原料基準、一般試験方法、窒素定量法、第2法)により求め、測定値から算出できるが、本発明で用いられる熱ゲル化性多糖類中には、窒素分が含まれるため、ケルダール法により求めた本発明のカチオン変性多糖類中の窒素分から、本発明で用いる熱ゲル化性多糖類由来の窒素分を引いた値が、4級窒素含有基由来の窒素分となる。カードランを例に取り具体的に説明すると、化学式(1)で示された4級窒素含有基のR1、R2、R3はメチル、X-は塩素イオン、nは、n=0の4級窒素含有基でカードランをカチオン変性することで得られた本発明品の窒素分は、ケルダール法により測定した結果、1.60%であった場合、この物質のカチオン電荷量は以下の式にて求められる。本発明で用いられるカードラン中には、通常窒素分を0.40%前後含有している。
【数1】
【0018】
また本発明のカチオン変性多糖類の毛髪処理用組成物や皮膚化粧料組成物に対する配合量は、組成物全体を100質量%として、0.05〜5質量%が好ましく、0.05質量%未満ではコンディショニング効果、セット効果が十分に発揮されない傾向にあり、5質量%を越えると使用時にごわつき感、ぬるつき感が生じ、使用感が悪くなる傾向がある。
【0019】
また、本発明の毛髪処理用組成物にはコンディショニング効果の向上の為、さらに種々のカチオン性水溶性高分子、両性水溶性高分子を併用することができるが、その配合量はカチオン変性多糖類の毛髪に対するセット効果を損なわない範囲であり、組成物全体を100質量%として、5質量%以下が好ましく、これを超えると使用時にごわつき感が生じ使用感が悪くなると共に、カチオン変性多糖類の示す毛髪に対するセット効果の付与が十分に発揮されなくなる。さらに、皮膚化粧料組成物に於いては、ぬるつき感が生じ、使用感が悪くなる。
【0020】
配合されるカチオン性水溶性高分子、両性水溶性高分子としては、下記のようなものが挙げられるが、必ずしもこれらに限定されるものではない。
【0021】
カチオン性水溶性高分子の例としては、第4級窒素変性ポリサッカライド(カチオン変性ヒドロキシエチルセルロース、カチオン変性グアーガム、カチオン変性ローカストビーンガム、カチオン変性デンプン等)、塩化ジメチルジアリルアンモニウム誘導体(塩化ジメチルジアリルアンモニウム・アクリルアミド共重合体、ポリ塩化ジメチルメチレンピペリジニウム等)、ビニルピロリドン誘導体(ビニルピロリドン・ジメチルアミノエチルメタクリル酸共重合体塩、ビニルピロリドン・メタクリルアミドプロピルトリメチルアンモニウムクロライド共重合体、ビニルピロリドン・塩化メチルビニルイミダゾリウム共重合体等)、メタクリル酸誘導体(メタクリロイルエチルジメチルベタイン・塩化メタクリロイルエチルトリメチルアンモニウム・メタクリル酸2−ヒドロキシエチル共重合体、メタクリロイルエチルジメチルベタイン・塩化メタクリロイルエチルトリメチルアンモニウム・メタクリル酸メトキシポリエチレングリコール共重合体等)等が挙げられる。
【0022】
両性水溶性高分子の例としては、両性化デンプン、塩化ジメチルジアリルアンモニウム誘導体(アクリルアミド・アクリル酸・塩化ジメチルジアリルアンモニウム共重合体、アクリル酸・塩化ジメチルジアリルアンモニウム共重合体等)、メタクリル酸誘導体(ポリメタクリロイルエチルジメチルベタイン、N-メタクリロイルオキシエチルN,N-ジメチルアンモニウム-α-メチルカルボキシベタイン・メタクリル酸アルキル共重合体等)等が挙げられる。
【0023】
上述のように、本発明のカチオン変性多糖類を公知の処方により処方系内に所要量配合することで、本発明の毛髪処理用組成物や皮膚化粧料組成物が得られるが、毛髪処理用組成物や皮膚化粧料組成物中の他の成分は特に限定されず、毛髪処理用組成物や皮膚化粧料組成物に一般に用いられる成分を任意成分として配合することが可能である。配合可能な他の成分を下記に例示する。
【0024】
アニオン界面活性剤としては、アルキル(炭素数8〜24)硫酸塩、アルキル(炭素数8〜24)エーテル硫酸塩、アルキル(炭素数8〜24)ベンゼンスルホン酸塩、アルキル(炭素数8〜24)リン酸塩、ポリオキシアルキレンアルキル(炭素数8〜24)エーテルリン酸塩、アルキル(炭素数8〜24)スルホコハク酸塩、ポリオキシアルキレンアルキル(炭素数8〜24)エーテルスルホコハク酸塩、アシル(炭素数8〜24)化アラニン塩、アシル(炭素数8〜24)化N−メチル−β−アラニン塩、アシル(炭素数8〜24)化グルタミン酸塩、アシル(炭素数8〜24)化イセチオン酸塩、アシル(炭素数8〜24)化サルコシン酸塩、アシル(炭素数8〜24)化メチルタウリン塩、アシル(炭素数8〜24)化タウリン塩、α―スルホ脂肪酸エステル塩、エーテルカルボン酸塩、ポリオキシアルキレン脂肪酸モノエタノールアミド硫酸塩、長鎖(炭素数8〜24)カルボン酸塩等が挙げられる。
【0025】
ノニオン界面活性剤としては、アルカノールアミド、グリセリン脂肪酸エステル、ポリオキシアルキレンアルキルエーテル、ポリオキシアルキレングリコールエーテル、ポリオキシアルキレンソルビタン脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシアルキレンソルビット脂肪酸エステル、ソルビット脂肪酸エステル、ポリオキシアルキレングリセリン脂肪酸エステル、ポリオキシアルキレン脂肪酸エステル、ポリオキシアルキレンアルキルフェニルエーテル、テトラポリオキシアルキレンエチレンジアミン縮合物類、ショ糖脂肪酸エステル、ポリオキシアルキレン脂肪酸アミド、ポリオキシアルキレングリコール脂肪酸エステル、ポリオキシアルキレンヒマシ油誘導体、ポリオキシアルキレン硬化ヒマシ油誘導体、アルキルポリグリコシド、ポリグリセリン脂肪酸エステル等が挙げられる。
【0026】
両性界面活性剤としては、アルキル(炭素数8〜24)アミドプロピルベタイン、アルキル(炭素数8〜24)カルボキシベタイン、アルキル(炭素数8〜24)スルホベタイン、アルキル(炭素数8〜24)アミドプロピルヒドロキシスルホベタイン、アルキル(炭素数8〜24)ヒドロキシスルホベタイン、アルキル(炭素数8〜24)ヒドロキシホスホベタイン、アルキル(炭素数8〜24)アミノカルボン酸塩、アルキル(炭素数8〜24)イミダゾリニウムベタイン、アルキル(炭素数8〜24)アミンオキシド、3級窒素及び4級窒素を含むアルキル(炭素数8〜24)リン酸エステル等が挙げられる。
【0027】
油分としては、オリーブ油、ホホバ油、流動パラフィン、脂肪酸アルキルエステル等が挙げられる。また、パール化剤としては、脂肪酸エチレングリコール等、懸濁剤としてはポリスチレン乳化物等が挙げられる。
【0028】
また本発明の毛髪処理用組成物や皮膚化粧料組成物に配合されるカチオン性、両性水溶性高分子以外にも、粘度調整及びスタイリング時の使用性をある程度改善するなどの目的によりアニオン性、ノニオン性高分子を、本発明の効果を損なわない範囲でさらに配合することができ、例えば下記のようなものが挙げられる。
【0029】
さらに、アニオン性高分子の例としては、アクリル酸誘導体(ポリアクリル酸及びその塩、アクリル酸・アクリルアミド・アクリル酸エチル共重合体及びその塩等)、メタクリル酸誘導体(ポリメタクリル酸及びその塩、メタクリル酸・アクリルアミド・ジアセトンアクリルアミド・アクリル酸アルキルエステル・メタクリル酸アルキルエステル共重合体及びその塩等)、アクリルアミドメチルプロパンスルホン酸誘導体(ポリアクリルアミドメチルプロパンスルホン酸及びその塩、アクリルアミドメチルプロパンスルホン酸とアクリルアミド、ジメチルアクリルアミド、ビニルピロリドン等との共重合体及びその塩等)、クロトン酸誘導体(酢酸ビニル・クロトン酸共重合体等)、マレイン酸誘導体(無水マレイン酸・ジイソブチレン共重合体、イソブチレン・マレイン酸共重合体等)、ポリグルタミン酸及びその塩、ヒアルロン酸及びその塩、会合性アニオンポリマー(疎水変性アクリレート・メタクリル酸共重合体及びその塩、疎水変性メタクリレート・メタクリル酸共重合体及びその塩、疎水変性アクリレート・メタクリル酸・アクリルアミド共重合体及びその塩等)、カルボキシメチルセルロース、カルボキシビニルポリマー等が挙げられる。
【0030】
ノニオン性高分子の例としては、アクリル酸誘導体(アクリル酸ヒドロキシエチル・アクリル酸メトキシエチル共重合体、ポリアクリル酸アミド等)、ビニルピロリドン誘導体(ポリビニルピロリドン、ビニルピロリドン・酢酸ビニル共重合体等)、ポリオキシアルキレングリコール誘導体(ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール等)、セルロース誘導体(メチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース等)、会合性ノニオンポリマー(疎水変性ポリエーテルウレタン、疎水変性セルロース誘導体等)、ポリサッカライド及びその誘導体(グアーガム、ローカストビーンガム、デキストラン等)等が挙げられる。
【0031】
さらに別の態様において、本発明の毛髪処理用組成物及び皮膚化粧料組成物に、アミドアミン化合物の有機酸及び/または無機酸と、高級脂肪酸及び/または高級アルコールを添加することで、コンディショニング効果を向上することができる。その配合量はアミドアミン化合物として組成物全体を100質量%として、5質量%以下が好ましく、これを越えると、使用後の感触が重くなったり、ヌルつきを生じ、使用感が悪くなる。また、本発明品のセット効果も十分に発揮されなくなる。
【0032】
本発明の毛髪処理用組成物及び皮膚化粧料組成物に配合されるその他の成分としては、カチオン界面活性剤、可溶化剤(エタノール、エチレングリコール、プロピレングリコール等)、ワックス類(カルナバロウ、キャンデリラロウ等)、炭化水素油(流動パラフィン、スクワラン等)、保湿剤(グリセリン、トレハロース、ジプロピレングリコール、ソルビトール、マルチトール、1,3−ブチレングリコール、ヒアルロン酸Na等)、エステル類(ミリスチン酸イソプロピル、2−エチルヘキサン酸セチル等)、酸化防止剤(トコフェロール、BHT等)、シリコーン(メチルポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサン等)及びシリコーン誘導体(ポリエーテル変性シリコーン、アミノ変性シリコーン等)、高級アルコール、高級脂肪酸(ラウリン酸、ステアリン酸、イソステアリン酸等)、紫外線吸収剤(ベンゾフェノン誘導体、パラアミノ安息香酸誘導体、メトキシ桂皮酸誘導体等)、増粘剤、金属封鎖剤(エデト酸塩等)、pH調整剤、殺菌剤、防腐剤、育毛剤、ビタミン類、抗炎症剤、色素、香料、起泡増進剤等が挙げられる。
【0033】
上述の本発明にかかる化粧料組成物の剤型は限定されず任意の剤型を取ることができ、さらに上記(必須)成分の他に本発明の効果を損なわない範囲で、その剤型によって通常当該化粧料組成物に配合される各種成分を加え常法により製造することができるが、中でも毛髪処理用組成物として好ましく使用できる。剤型としては、シャンプー、リンス、コンディショナー、ヘアジェル、ヘアクリーム、ヘアワックス、ヘアローション、ヘアフォーム、ヘアミスト、ヘアリキッド等が挙げられ、いずれも、本発明のカチオン変性多糖類のコンディショニング効果とセット効果を利用したものである。また、使用感触向上効果から、ボディ用洗浄剤、ローションへの利用も可能であり、酸性染毛料、酸化染毛料、パーマ剤等へ配合することも可能である。
その他、毛髪と同様に本発明のケラチンに対するコンディショニング効果、セット効果を利用して、まつげ用化粧料(マスカラ)等への応用も可能である。
【0034】
【実施例】
以下に本発明を実施例に基づいてさらに詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。特に指定のない限り、配合量は質量%で示す。
【0035】
[カチオン変性多糖類の製造]
実施例1
カードラン 162gを、70容量%のイソプロパノール水溶液900mlに分散させ、48質量%の水酸化ナトリウム水溶液12.0gを添加した。次に80質量%グリシジルトリメチルアンモニウムクロライド(以下GTAとも記す)水溶液100gを加え、加温し50℃で3時間反応させた。反応終了後35%塩酸15.0gを60容量%のイソプロパノール水溶液1500mlで希釈し、中和に使用した。室温で1時間中和後、メタノール800mlに反応液を注ぎ、反応生成物を沈殿させ、濾別した。得られた沈殿物をメタノール水溶液にて洗浄した後、反応生成物を減圧下で乾燥した。このようにして得られたカチオン変性多糖類のカチオン電荷量は0.95meq/gであった。この結果を表1に示した(表1中、試料番号1)
【0036】
同様に添加するGTAの量を変えることでカチオン電荷量の異なるカチオン変性多糖類を合成した。この結果を表1中に示した(表1中、試料番号2、3)。
【0037】
実施例2
カードラン 162gを、50容量%のイソプロパノール水溶液900mlに分散させ、48質量%の水酸化ナトリウム水溶液57.5gを添加した。次に3−ハロゲノ−2−ヒドロキシプロピルジメチルモノラウリルアンモニウムクロライド186gを加え、加温し50℃で3時間反応させた。反応終了後35%塩酸15.0gを70容量%のイソプロパノール水溶液1500mlで希釈し、中和に使用した。室温で1時間中和後、メタノール800mlに反応液を注ぎ、反応生成物を沈殿させ、濾別した。得られた沈殿物をメタノール水溶液にて洗浄した後、反応生成物を減圧下で乾燥した。このようにして得られたカチオン変性多糖類のカチオン電荷量は0.65meq/gであった。この結果を表1中に示した(表1中、試料番号4)。
【0038】
実施例3
β‐1,3‐キシラン 131gを、70容量%のイソプロパノール水溶液900mlに分散させ、48質量%の水酸化ナトリウム水溶液12.0gを添加した。次に80質量%GTA水溶液100gを加え、加温し50℃で3時間反応させた。反応終了後35%塩酸15.0gを60容量%のイソプロパノール水溶液1500mlで希釈し、中和に使用した。室温で1時間中和後、メタノール800mlに反応液を注ぎ、反応生成物を沈殿させ、濾別した。得られた沈殿物をメタノール水溶液にて洗浄した後、反応生成物を減圧下で乾燥した。このようにして得られたカチオン変性多糖類のカチオン電荷量は0.89meq/gであった。この結果を表1中に示した(表1中、試料番号5)
【0039】
実施例4
加圧密閉容器内でカードラン 162gを、70容量%のイソプロパノール水溶液900mlに分散させ、48質量%の水酸化ナトリウム水溶液12.0gを添加した。次にエチレンオキサイド66g、プロピレンオキサイド240gを加え、加温し70℃で3時間、加圧密閉下で反応させた。反応終了後解圧し、50℃まで冷却する。冷却後、80質量%GTA水溶液150gを加え、50℃で3時間反応させる。反応終了後35%塩酸15.0gを60容量%のイソプロパノール水溶液1500mlで希釈し、中和に使用した。室温で1時間中和後、メタノール800mlに反応液を注ぎ、反応生成物を沈殿させ、濾別した。得られた沈殿物をメタノール水溶液にて洗浄した後、反応生成物を減圧下で乾燥した。このようにして得られたカチオン変性多糖類のカチオン電荷量は1.05meq/gであった。この結果を表1に示した(表1中、試料番号6)
【0040】
実施例5
シゾフィランからマイルドスミス分解により側鎖を間引いたβ−1,3−グルカンを用い、実施例1の方法に準じてカチオン変性多糖類を合成した。この結果を表1中に示した。(表1中、試料番号7)
【0041】
例1
実施例1の方法に準じ、添加するGTAの量を変えることで電荷量の異なるカチオン変性多糖類を合成した。この結果を表1中に示した(表1中、試料番号8、9)。
【0042】
【表1】
【0043】
[カチオン変性多糖類を配合した各化粧料の製造とその評価]
実施例6 セット効果(その1)
カチオン変性した熱ゲル化性多糖類の毛髪に対するセット効果を以下の方法で確認した。測定方法は、日本化粧品技術者会誌、第33巻、第2号、119〜127(1999)に記載されている方法を準用した。具体的には
1.0gの毛髪ストランド(全長160mm)に、0.40gの試験溶液(0.5%水溶液)を塗布し、櫛で整えた後、カーラー(内径20mm)に巻いた。80℃の恒温槽内で30分間乾燥させた後、恒温恒湿(20℃、58%RH)雰囲気中に1時間放置した。その後カールした毛髪ストランドのみを取り出し、レオメーター(不動工業製)にて圧縮し、その際にかかる押しつぶし時の応力を測定した。同試験を2回繰り返し、2回の平均値を本試験の測定値とし、結果を表2に示した。表2の数値は、数値が大きいほどセット力が大きいことを示す。
【0044】
【表2】
【0045】
表2の結果から、本発明のカチオン変性した熱ゲル化性多糖類は、未変性の熱ゲル化性多糖類であるカードランに比べてセット力が増加していることが証明された。これは、カチオン変性により熱ゲル化性多糖類の水分散性が向上して、毛髪表面に均一に塗布されるので、均一な膜形成が得られた結果である。よって、本発明品を塗布型の毛髪処理用化粧料に配合した場合、未変性の熱ゲル化性多糖類を含むものよりもセット効果が期待できる。
【0046】
実施例7 セット効果(その2)
カチオン変性した熱ゲル化性多糖類の毛髪に対するセット効果を洗い流し製品で確認した。
(ヘアシャンプーの調製)
7−a
実施例1、2及び4で得たカチオン変性多糖類を用いて表3中の(A)に示した組成のシャンプーを調製した。表3中の(A)の成分(12)を80℃に加熱し、成分(1)を攪拌しながらゆっくり加え溶解させ、溶解を確認した後、加熱を止め成分(5)〜(7)を加えて攪拌して均一とし、30〜40℃で成分(8)〜(11)を加え均一に混合した。こうして表3の(A)に示した組成のシャンプーを各々調製し、表1中の試料番号1、2、4及び6に対応するカチオン変性多糖類から調製したものを順に本発明品の処方S1〜S4とした。
【0047】
7−b
実施例1で得た試料番号2のカチオン変性多糖類を用い、さらにカチオン性水溶性高分子としてエチレンオキサイド平均付加モル数1.8、窒素含有率1.8質量%のカチオン変性ヒドロキシエチルセルロース(カチナールHC-100;東邦化学工業(株)社製)を含む、表3中の(B)に示した組成のシャンプーを調製した。表3中の(B)の成分(12)を80℃に加熱し、成分(1)及び(3)を攪拌しながらゆっくり加え溶解させ、溶解を確認した後、加熱を止め成分(5)〜(7)を加えて攪拌して均一とし、30〜40℃で成分(8)〜(11)を加え均一に混合し、得られたシャンプーを本発明品の処方S5とした。
【0048】
7−c
実施例1で得た試料番号2のカチオン変性多糖類を用い、さらに両性水溶性高分子としてN-メタクリロイルオキシエチルN,N-ジメチルアンモニウム-α-メチルカルボキシベタイン・メタクリル酸アルキル共重合体(Yukaformer SM;三菱化学株式会社製)を含む、表3中の(C)に示した組成のシャンプーを調製した。表3中の(C)の成分(12)を80℃に加熱し、成分(1)及び(4)を攪拌しながらゆっくり加え溶解させ、溶解を確認した後、加熱を止め成分(5)〜(7)を加えて攪拌して均一とし、30〜40℃で成分(8)〜(11)を加え均一に混合し、本発明品の処方S6とした。
【0049】
7−d
実施例1で得た試料番号2のカチオン変性多糖類を用い、さらにカチオン性水溶性高分子と両性水溶性高子の両方を含む、表3の(D)に示した組成のシャンプーを調製した。表3中の(D)の成分(12)を80℃に加熱し成分(1)及び(3)、(4)を攪拌しながらゆっくり加え溶解させ、溶解を確認した後、加熱を止め成分(5)〜(7)を加えて攪拌して均一とし、30〜40℃で成分(8)〜(11)を加え均一に混合し、得られたシャンプーを本発明品の処方S7とした。
【0050】
7−e(比較品の調製)
本発明で用いるカチオン変性多糖類のシャンプーにおける効果を比較するため、例1で得た表1中の試料番号9のカチオン変性多糖類を用いて表3の比較品(E)に示した組成のシャンプーを調製した。表3中の比較品(E)の成分(12)を80℃に加熱し成分(2)を攪拌しながらゆっくり加え溶解させた。溶解を確認した後、加熱を止め成分(5)〜(7)を加えて攪拌して均一とし、30〜40℃で成分(8)〜(11)を加え均一に混合し、比較品C1とした。
【0051】
7−f(比較品の調製)
本発明で用いるカチオン変性多糖類のシャンプーにおける効果を比較するため、上記7−eで使用した試料番号9の代わりに同じ配合割合の未変性熱ゲル化性多糖類(カードラン)を使用する他は表3の比較品(E)に示した組成のシャンプーを同様に調製しこれを比較品C2とした。
【0052】
【表3】
【0053】
(評価)
上記7−a〜7−fで調製した各々の本発明品の処方S1〜S6のシャンプーと比較品C1およびC2のシャンプー、さらにブランクとして表3のブランク(F)に示す組成からなるシャンプーを、それぞれ1.0g用いて15gの毛髪ストランド(全長180mm)を洗髪した。その後流水中ですすぎ、恒温恒湿(20℃、40%RH)雰囲気中に24時間放置し、自然乾燥を行った。その後毛髪のコシの強さを純曲げ試験機(カトーテック株式会社製、KES-FB2-S)にて測定した。その結果を表4に示した。尚、ブランクは表3のブランク(F)中の成分(12)を80℃に加熱した後、成分(5)〜(7)を加え攪拌して均一とした後、冷却し30〜40℃で成分(8)〜(11)を加え均一に混合して調製した。
【表4】
【0054】
表4の結果から、熱ゲル化性多糖類をカチオン変性した試料番号1、2、4、6のカチオン変性多糖類を含む本発明品のシャンプーはブランクと比較すると曲げ剛性(B値)、ヒステリシス幅(2HB)がともに向上している。同様の結果はカチオン電荷量値が本発明の範囲よりも高い試料番号9のカチオン変性多糖類を含む比較品C1にもみられた。一方、塗布型の化粧料ではセット効果を示す未変性の熱ゲル化性多糖類はブランクと同じ結果となった。これは未変性の熱ゲル化性多糖類は洗い流し製品に用いた場合、毛髪に対しイオン性に基づく吸着能が得られず、該熱ゲル化性多糖類の毛髪への吸着が少ないのでその効果が得られなかったことを示したものと考えられる。これに対し、熱ゲル化性多糖類をカチオン変性した本発明品は、毛髪へのイオン性に基づく吸着能を有するので、シャンプーのような洗い流し製品に於いてもセット効果が得られる。その結果、曲げ剛性、ヒステリシス値の向上、さらに、手による感触面では毛髪へコシを与える等の効果が得られた。よって、本発明のカチオン変性多糖類はシャンプー、リンス等の洗い流し製品に配合した場合においてもその効果を十分発揮することが判った。
【0055】
また、本発明のカチオン変性多糖類とエチレンオキサイド平均付加モル数1.8、窒素含有率1.8質量%のカチオン変性ヒドロキシエチルセルロース(カチナールHC-100;東邦化学工業(株)社製)、N-メタクリロイルオキシエチルN,N-ジメチルアンモニウム-α-メチルカルボキシベタイン・メタクリル酸アルキル共重合体(Yukaformer SM;三菱化学株式会社製)等のコンディショニング効果を持つ水溶性高分子と併用した系に於いて曲げ剛性(B値)、ヒステリシス幅(2HB)に差は無く、併用によってもその効果は失われないことが確認された。
【0056】
実施例8 泡立ち試験
本発明のカチオン変性した熱ゲル化性多糖類(表1の試料番号1および2)を表5の(A)に示す組成で配合した化粧料組成物の泡立ちについて測定した。比較のため、他の水性高分子としてエチレンオキサイド平均付加モル数1.8、窒素含有率1.8質量%のカチオン変性ヒドロキシエチルセルロース(カチナールHC-100;東邦化学工業(株)社製)、および未変性熱ゲル化性多糖類としてカードランを含む化粧料組成物をそれぞれ表5の(B)に示す組成で配合し、同様に泡立ちを測定した。
測定方法は、表5の処方の各化粧料組成物を、それぞれ実施例7に示した手順に準じた方法にて調製し、この調製した化粧料組成物の3%水溶液400mlを市販のジューサーミキサーに入れ撹拌し泡立てる。撹拌時間と泡の量を測定し、その結果を表6に示した。
【0057】
【表5】
【表6】
【0058】
表6の結果から、本発明のカチオン変性した熱ゲル化性多糖類は未変性の熱ゲル化性多糖類に比べて水分散性が向上し、泡立ちが優れることが証明された。また、本発明品は他のカチオン変性ポリマー(カチナールHC-100:カチオン変性ヒドロキシエチルセルロース)と比較した場合、セット効果で見られた結果と同様、膜特性においても、泡の膜が強固で、直後の泡立ち、速泡性に優れていることが確かめられた。よって、本発明品はシャンプー、ボディ洗浄料、洗顔料等の泡立ちを有する化粧料組成物に配合した場合、泡立ちの改善が期待できる。
【0059】
以下、カチオン変性した熱ゲル化性多糖類により得られるセット効果、泡立ちの改善及びコンディショニング効果を、剤型の異なる化粧料組成物それぞれにおいて、官能評価及び機器測定によりさらに確認した。
【0060】
ヘアシャンプー
(調製)
実施例9
9−a
実施例1、2、3、4及び5で得た本発明の試料番号1〜7のカチオン変性多糖類を用いて表7中の(A)に示した組成のシャンプーを調製した。表7中の(A)の成分(14)を80℃に加熱し成分(1)を攪拌しながらゆっくり加え溶解させ、溶解を確認した後、加熱を止め(5)〜(10)を加えて攪拌して均一とし、さらに30〜40℃で成分(11)〜(13)を加え均一に混合した。こうして表1中の試料番号1〜7に対応するカチオン変性多糖類を配合した表7の(A)に示した組成のシャンプーを各々調製し、表1中の試料番号1〜7を順に本発明品の処方1〜7とした。
【0061】
9−b
実施例1で得た試料番号2のカチオン変性多糖類を用い、さらにカチオン性水溶性高分子Aとしてエチレンオキサイド平均付加モル数1.8、窒素含有率1.8質量%のカチオン変性ヒドロキシエチルセルロース(カチナールHC-100;東邦化学工業(株)社製)を含む、表7中の(B)に示した組成のシャンプーを調製した。表7中の(B)の成分(14)を80℃に加熱し、成分(1)及び(3)を攪拌しながらゆっくり加え溶解させ、溶解を確認した後、加熱を止め成分(5)〜(10)を加えて攪拌して均一とし、さらに30〜40℃で成分(11)〜(13)を加え均一に混合し、得られたシャンプーを本発明品の処方8とした。
【0062】
9−c
上記カチオン性水溶性高分子Aの代わりにカチオン性水溶性高分子Bとして塩化ジアリルジメチルアンモニウム・アクリルアミド共重合体(Merquat 550;NALCO社製)を含む表7の(C)に示した組成のシャンプーを同様に調製し、これを本発明品の処方9とした。
【0063】
9−d
実施例1で得た試料番号2のカチオン変性多糖類を用い、さらに両性水溶性高分子としてN-メタクリロイルオキシエチルN,N-ジメチルアンモニウム-α-メチルカルボキシベタイン・メタクリル酸アルキル共重合体(Yukaformer SM;三菱化学株式会社製)を含む、表7中の(D)に示した組成のシャンプーを調製した。表7中の(D)の成分(14)を80℃に加熱し成分(1)及び(4)を攪拌しながらゆっくり加え溶解させ、溶解を確認した後、加熱を止め成分(5)〜(10)を加えて攪拌して均一とし、さらに30〜40℃で成分(11)〜(13)を加え均一に混合し、得られたシャンプーを本発明品の処方10とした。
【0064】
9−e
実施例1で得た試料番号2のカチオン変性多糖類を用いてカチオン性水溶性高分子、両性水溶性高子を含む、表7の(E)に示した組成のシャンプーを調製した。表7中の(E)の成分(14)を80℃に加熱し成分(1)及び(3)、(4)を攪拌しながらゆっくり加え溶解させ、溶解を確認した後、加熱を止め成分(5)〜(10)を加えて攪拌して均一とし、30〜40℃で成分(11)〜(13)を加え均一に混合し、得られたシャンプーを本発明品の処方11とした。
【0065】
9−f(比較品の調製)
本発明によるカチオン変性多糖類のシャンプーにおけるその効果を比較するため、例1で得たカチオン変性多糖類、すなわち表1中の試料番号8及び9を用いて表7の比較品(G)に示した組成のシャンプーを調製した。表7中の比較品(G)の成分(14)を80℃に加熱し成分(2)を攪拌しながらゆっくり加え溶解させた。溶解を確認した後、加熱を止め成分(5)〜(10)を加えて攪拌して均一とし、30〜40℃で成分(11)〜(13)を加え均一に混合し、得られたシャンプーをそれぞれ比較品1及び2とした。
【0066】
9−g(比較品の調製)
さらに効果を比較する為、上記9−eにおけるカチオン変性多糖類の代わりに、エチレンオキサイド平均付加モル数1.8、窒素含有率1.8質量%のカチオン変性ヒドロキシエチルセルロース(カチナールHC-100;東邦化学工業(株)社製)を用い、表7の比較品(G)に示した組成のシャンプーを9−fと同様に調製し比較品3とした。
【0067】
【表7】
【0068】
(評価)
実施例10
実施例9−aないし9−eで調製した各々のシャンプー、すなわち本発明品の処方1〜11について10名のテスターにより次に示した項目の性能評価を実施した。
性能評価方法は、成分にカチオン性ポリマー等を含まない表2の標準品(F)に示される組成のシャンプーと、それぞれ評価するべき対象のシャンプーとを使用し、洗髪時の使用感、自然乾燥後の使用感を、標準品(F)を基準にして、
・洗髪使用時におけるコンディショニング効果の有無(櫛通り感、髪の手触り、及びすすぎ後のきしみ感など)、
・使用後(乾いた髪)のコンディショニング効果の有無(櫛通り感、髪の手触りなど)、毛髪のコシの強さ
について比較し、下記表8に示す方法にて数値化し、それぞれの項目について10名のテスターの評価の値を合計した。この評価結果を表9に示した。尚、上記標準品(F)は表7の標準品(F)中の成分(14)を80℃に加熱した後、成分(5)〜(10)を加え攪拌して均一とした後、冷却し30〜40℃で成分(11)〜(13)を加え均一に混合して調製した。
【0069】
【表8】
【0070】
比較例1
9−f及び9−gで調製した各々のシャンプー、比較品1〜3について、実施例10と同様に性能評価を実施し、その結果を表9中に示した。
【0071】
【表9】
【0072】
表9の結果から、カチオン変性多糖類のカチオン電荷量が0.5〜3.5meq/gにある本発明のカチオン変性多糖類は、シャンプーに用いた場合コンディショニング効果が優れるとともに、シャンプー等の洗い流し製品においても、セット効果によるコシの強さが確認された。
【0073】
また、本発明品を含むシャンプーの性能は、従来よりコンディショニング剤として用いられるカチオン変性ヒドロキシエチルセルロース(カチナールHC-100)のみを含む比較品3と比較すると、コンディショニング効果については使用時及び使用後で同等以上であるが、使用後において従来のコンディショニング剤には無い熱ゲル化性多糖類のもつセット効果によるコシの強さが得られた。また、配合成分に、カチオン性水溶性高分子(カチナールHC-100、Merquat 550)及び/又は両性水溶性高分子(Yukaformer SM)を併用することにより、本発明のカチオン変性多糖類のもつ性能を損なうこと無く、コンディショニング効果が向上することが確認された。
【0074】
実施例11
洗い流し製品に於けるセット効果を更に検証するため、9−aで得た本発明品の処方1〜4と、9−bで得た本発明品の処方8、ならびに9−cで得た本発明品の処方10よりなるシャンプーで毛髪を洗浄後、恒温恒湿(20℃、40%RH)雰囲気中に24時間放置し、毛髪のコシの強さを純曲げ試験機(カトーテック株式会社製、KES-FB2-S)にて性能評価した。その結果を純曲げ試験結果として表10に示した。
【0075】
比較例2
9−fで得た比較品1及び2ならびに9−gで得た比較品3について、実施例11と同様の性能評価を行い、その結果を表10中に示した。
【0076】
【表10】
【0077】
表10の結果から、従来コンディショニング剤として用いられるカチオン変性ヒドロキシエチルセルロース(カチナールHC-100)のみを含む比較品3と比較すると、本発明のカチオン変性多糖類を含むシャンプーでは、曲げ剛性、ヒステリシス値の向上が見られた。従って、シャンプー等の洗い流し製品においても、毛髪に対して、熱ゲル化性多糖類をカチオン変性した本発明品のセット効果によるコシの強さを付与できることが、確認された。さらに、処方8および9の結果から明らかなように他のカチオン性水溶性高分子及び/又は両性水溶性高分子との併用によっても、その効果は失われないことが確認された。
【0078】
(配合例1〜5)
以下に、シャンプーへの本発明の好適な配合例を示す。
【表11】
精製水を70℃に加熱し、他成分を加え均一に溶解した後、冷却した。
【0079】
【表12】
精製水を70℃に加熱し、他成分を加え均一に溶解した後、冷却した。
【0080】
【表13】
精製水を70℃に加熱し、他成分を加え均一に溶解した後、冷却した。
【0081】
【表14】
精製水を70℃に加熱し、他成分を加え均一に溶解した後、冷却した。
【0082】
【表15】
精製水を70℃に加熱し、他成分を加え均一に溶解した後、冷却した。
【0083】
ヘアリンス
(調製)
実施例12
12−a
実施例1、2で得られた試料番号1〜4のカチオン変性多糖類を用いて下記表16の(A)に示した、アミドアミン化合物の有機酸塩(ステアリン酸ジメチルアミノプロピルアミド・クエン酸塩)と高級アルコール(セタノール)を含む組成のリンスを調製した。表16中の(A)の成分(4)〜(9)を80℃に加熱し、攪拌して均一にした溶液に、予め成分(11)に成分(1)を攪拌しながら加え溶解させた溶液を80℃に加熱したものを攪拌しながら加えた後、冷却しながら成分(10)を加えて均一に混合した。こうして表16の(A)に示した組成のリンスを各々調製し、表1中の試料番号1〜4のカチオン変性多糖類を含むリンスを順に本発明品の処方12〜15とした。
【0084】
12−b
実施例1で得た試料番号2のカチオン変性多糖類を用い、さらにカチオン性水溶性高分子としてエチレンオキサイド平均付加モル数1.8、窒素含有率1.8質量%のカチオン変性ヒドロキシエチルセルロース(カチナールHC-100;東邦化学工業(株)社製)を含む、表16の(B)に示した組成のリンスを調製した。表16の(B)の成分(4)〜(9)を80℃に加熱し、攪拌して均一にした溶液に、予め成分(11)に成分(1)、(3)を攪拌しながら加え溶解させた溶液を80℃に加熱したものを攪拌しながら加えた後、冷却しながら成分(10)を加えて均一に混合し、得られたリンスを本発明品の処方16とした。
【0085】
12−c
さらに同様に試料番号2のカチオン性多糖類と、両性水溶性高分子としてN-メタクリロイルオキシエチルN,N-ジメチルアンモニウム-α-メチルカルボキシベタイン・メタクリル酸アルキル共重合体(Yukaformer SM;三菱化学株式会社製)を含む、表16の(C)に示した組成のリンスを調製し、本発明品の処方17とした。
【0086】
12−d(比較品の調製)
本発明のカチオン変性多糖類の、リンスにおけるその効果を比較するため、例1で得たカチオン変性多糖類、すなわち表1中の試料番号8及び9を用いて表16の比較品(E)に示した組成のリンスを調製した。表16中の比較品(E)の成分(4)〜(9)を80℃に加熱し、攪拌して均一にした溶液に、予め成分(11)に成分(2)を攪拌しながら加え溶解させた溶液を80℃に加熱したものを攪拌しながら加えた後、冷却しながら成分(10)を加えて均一に混合し、試料番号8を含むリンスを比較品4、試料番号9を含むリンスを比較品5とした。
【0087】
12−e(比較品の調製)
さらに本発明のカチオン変性多糖類の効果を比較する為、前記試料番号8及び9の代わりにエチレンオキサイド平均付加モル数1.8、窒素含有率1.8質量%のカチオン変性ヒドロキシエチルセルロース(カチナールHC-100;東邦化学工業(株)製)について表16の比較品(E)に示した組成のリンスを12−dと同様に調製し、得られたリンスを比較品6とした。
【0088】
【表16】
【0089】
(評価)
実施例13
12−aないし12−cで調製した各々のリンス、すなわち本発明品の処方12〜17について、10名のテスターにより次に示した項目の性能評価を実施した。
性能評価方法は、成分にカチオン性ポリマーを含まない表10の標準品(D)に示される組成のリンスと、それぞれ評価するべき対象のリンスとを使用し、ドライヤー(80℃)による乾燥後の使用感を、標準品(D)を基準にして、
・乾いた髪のコンディション効果の有無(櫛通り感、髪の手触りなど)、
・毛髪のコシの強さ
について比較し、それを下記表17の方法にて数値化し、評価を実施した10名のテスターの値を合計した。この評価結果を表18に示した。尚、上記標準品(D)は表16の標準品(D)中の成分(4)〜(9)を80℃に加熱し、攪拌して均一にした溶液に、80℃に加熱した成分(11)を攪拌しながら加えた後、冷却しながら成分(10)を加えて均一に混合し調製した。
【0090】
比較例3
12−d及び12−eで調製した各々のリンス、すなわち比較品4〜6について、実施例13と同様に性能評価を実施し、その結果を表18中に示した。
【0091】
【表17】
【0092】
【表18】
【0093】
表18の結果から、カチオン電荷量が0.5〜3.5meq/gにある本発明のカチオン変性多糖類を含み、さらにアミドアミン化合物の有機酸塩(ステアリン酸ジメチルアミノプロピルアミド・クエン酸塩)と高級アルコール(セタノール)を含むリンスでは組成物の毛髪へのコンディショニング効果が優れるとともに、セット効果によるコシの強さが得られる事が確認された。
【0094】
本発明のカチオン変性多糖類の性能は、コンディショニング効果においてはカチオン変性ヒドロキシエチルセルロース(カチナールHC-100)と比較すると、使用時及び使用後は同等以上であり、さらに使用後には熱ゲル化性多糖類の有するセット効果によるコシの強さが得られた。また、カチオン性水溶性高分子及び/又は両性水溶性高分子を併用することにより、カチオン変性多糖類のもつ性能を損なうこと無く、コンディショニング効果が向上することが確認された。
【0095】
(配合例6〜8)
以下に、リンス、コンディショナー等のコンディショニング効果を必要とする毛髪処理組成物への、本発明の好適な配合例を示す。
【表19】
表19の精製水に、本発明品、塩化ステアリルトリメチルアンモニウム、グリセリン、色素を加え70℃に保ち(水相)、他の成分を混合し、加熱溶解し70℃に保つ(油相)。水相と油相を加えホモミキサーで乳化後、撹拌しながら冷却した。
【0096】
【表20】
表20の精製水に、本発明品、塩化ヒドロキシプロピルトリモニウムデンプン、ステアリン酸ジメチルアミノプロピルアミド、L−グルタミン酸、グリセリン、フェノキシエタノール、法定色素を加え70℃に保ち(水相)、他の成分を混合し、加熱溶解し70℃に保つ(油相)。水相と油相を加えホモミキサーで乳化後、撹拌しながら冷却した。
【0097】
【表21】
表21の精製水に、本発明品、N−(3−アルキル(12,14)オキシ−2−ヒドロキシプロピル)−L−アルギニン塩酸塩、ステアリン酸ジメチルアミノプロピルアミド、クエン酸、グリセリン、フェノキシエタノール、安息香酸ナトリウム、を加え70℃に保ち(水相)、他の成分を混合し、加熱溶解し70℃に保つ(油相)。水相と油相を加えホモミキサーで乳化後、撹拌しながら冷却した。
【0098】
ヘアジェル
(調製)
実施例14
14−a
塗布型の毛髪化粧料に於ける本発明品の効果を以下の方法で確認した。実施例1で得た試料番号1、2及び3のカチオン変性多糖類を用いて表22の(A)に示した組成のヘアジェルを調製した。表22中の(A)の成分(1)及び成分(5)〜(9)を攪拌している成分(11)に加え、均一溶解した後、成分(10)を加えて透明になるまで混合した。こうして表22の(A)に示した組成のヘアジェルを各々調製し、表1中の試料番号1、2及び3のカチオン変性多糖類を含むヘアジェルをそれぞれ本発明品の処方18、19及び20とした。
【0099】
14−b
実施例1で得た試料番号2のカチオン変性多糖類を用い、さらにカチオン性水溶性高分子としてエチレンオキサイド平均付加モル数1.8、窒素含有率1.8質量%のカチオン変性ヒドロキシエチルセルロース(カチナールHC-100;東邦化学工業(株)社製)を含む、表22の(B)に示した組成のヘアジェルを調製した。表22中の(B)に示した成分(1)、(3)及び(5)〜(9)を攪拌している成分(11)に加え、均一溶解した後、成分(10)を加えて透明になるまで混合した。こうして表22の(B)に示した組成のヘアジェルを調製し本発明品の処方21とした。
【0100】
14−c
実施例1で得た試料番号2のカチオン変性多糖類を用い、さらに両性水溶性高分子としてN-メタクリロイルオキシエチルN,N-ジメチルアンモニウム-α-メチルカルボキシベタイン・メタクリル酸アルキル共重合体(Yukaformer SM;三菱化学株式会社製)を含む、表22の(C)に示した組成のヘアジェルを調製した。表22中の(C)に示した成分(1)、(4)及び(5)〜(9)を攪拌している成分(11)に加え、均一溶解した後(10)を加えて透明になるまで混合した。こうして表22の(C)に示した組成のヘアジェルを調製し本発明品の処方22とした
【0101】
14−d(比較品の調製)
本発明で用いるカチオン変性多糖類のヘアジェルにおける効果を比較するため、例1で得たカチオン変性多糖類、すなわち表1中の試料番号8及び9を用いて表22の比較品(E)に示した組成のヘアジェルを調製した。表22中の成分(2)及び(5)〜(9)を攪拌している成分(11)に加え、均一溶解した後、成分(10)を加えて透明になるまで混合し、試料番号8のカチオン変性多糖類を含むヘアジェルを比較品7、試料番号9のカチオン変性多糖類を含むヘアジェルを比較品8とした。
【0102】
14−e(比較品の調製)
さらに効果を比較するため、14−dで使用したカチオン変性多糖類の代わりにエチレンオキサイド平均付加モル数1.8、窒素含有率1.8質量%のカチオン変性ヒドロキシエチルセルロース(カチナールHC-100;東邦化学工業(株)社製)を含む、表22の比較品(E)に示した組成のヘアジェルを調製し、それを比較品9とした。
【0103】
【表22】
【0104】
(評価)
実施例15
上記14−a〜14−cで調製した各々のヘアジェル、すなわち本発明品の処方18、19、20、21及び22について、10名のテスターにより次に示した項目の性能評価を実施した。
性能評価方法は、成分にカチオン性水溶性高分子や、両性水溶性高分子等を含まない表22の標準品(D)を基準にして、
・塗布のしやすさ、
・使用後の感触
について比較し、下記表23に示す方法にて数値化し、評価を実施した10名のテスターの値を合計した。この結果を表25に示した。尚、標準品は表22の(D)の成分(5)〜(9)を攪拌している成分(11)に加え、均一溶解した後、成分(10)を加えて透明になるまで混合し調製した。
【0105】
比較例4
上記14−dおよび14−eで調製した各々のヘアジェル、比較品7、8及び9について、実施例15と同様に性能評価を実施し、その結果を表25中に示した。
【0106】
【表23】
【0107】
実施例16
セット保持力については次の方法にて評価を実施した。長さ18cm、重さ15gの毛束を水で濡らし、実施例14−a〜14−cで調製したヘアジェル、すなわち本発明品の処方18、19、20、21及び22を塗布し、ロッド(外径2cm)に巻き、その状態でドライヤーにより乾燥させカールをつけた。乾燥した後、カールのついた毛束をロッドから外した。この毛束を恒温恒湿(20℃、40%RH)雰囲気中に30分間つるし、カールの伸びを観察し、カールの伸びの程度を基準にセット保持力を下記表24の評価基準に従って評価し、その結果を表25中に示した。
【0108】
尚、評価の尺度は以下の通りである。ヘアジェルを塗布しない以外は、前述と同様にロッドに巻き、ドライヤーで乾燥させた毛束の、ロッドを外した直後の長さを保持力100%とした。また、ロッドを外し恒温恒湿(20℃、40%RH)雰囲気中に24時間放置し、その状態での毛束の長さを保持力0%とした。
【0109】
【表24】
【0110】
比較例5
14−dおよび14−eで調製したヘアジェル、すなわち比較品7、8及び9について実施例16と同様に性能評価を実施し、その結果を表25中に示した。
【0111】
【表25】
【0112】
表25の結果から、本発明のカチオン変性多糖類は熱による乾燥時に、毛髪に対してセット効果を付与できるとともに、さらに水分散性の向上により使用時に塗布しやすく、またカチオン変性することで得られるコンディショニング効果により感触も良好であることが確認された。一方、カチオン電荷量が本発明に規定する0.5〜3.5meq/gの範囲外にある、試料番号8及び9では、塗布のしやすさや、使用後の感触において本発明のような評価は得られなかった。また、本発明のカチオン変性多糖類と、他のカチオン性水溶性高分子及び/又は両性水溶性高分子を併用することにより、本発明のカチオン変性多糖類のもつ性能を損なうこと無く、コンディショニング効果が向上することが確認された。
【0113】
(配合例9〜13)
以下に、ヘアジェル及びヘアジェル以外のセット効果を必要とするヘアミスト、ヘアムース等の塗布型の毛髪処理組成物への本発明の好適な配合例を示す。
【表26】
本発明品とグリセリンに一部の精製水を加え70℃で加熱溶解した。他の成分を残部の精製水に溶解し、撹拌しながら添加した。
【0114】
【表27】
【0115】
【表28】
【0116】
【表29】
【0117】
【表30】
【0118】
ボディ用洗浄剤
(調製)
実施例17
17−a
実施例1、2で得られた試料番号2及び4のカチオン変性多糖類を用いて表31の(A)に示した組成のボディ用洗浄剤(ボディソープ)を調製した。表31中の(A)の成分(11)を60℃に加熱し、成分(1)を攪拌しながら加え溶解させ、溶解を確認した後、50〜60℃で成分(3)〜(7)を撹拌しながら加えて均一とし、更に30〜40℃で成分(8)〜(10)を同様に撹拌しながら加え、均一に混合した。こうして表31の(A)に示した組成のボディ用洗浄剤を各々調製し、表1中の試料番号2及び4のカチオン変性多糖類を含むものを各々本発明品の処方23及び24とした。
【0119】
17−b(比較品の調製)
本発明で用いるカチオン変性多糖類の、ボディ用洗浄剤におけるその効果を比較するため、未変性の熱ゲル化性多糖類であるカードランについて表31の(C)に示した組成のボディ用洗浄剤を調製した。表31中の(C)の成分(11)を60℃に加熱し、成分(2)を攪拌しながらゆっくり加え溶解させ、溶解を確認した後、50〜60℃で成分(3)〜(7)を撹拌しながら加えて均一とし、更に30〜40℃で成分(8)〜(10)を同様に撹拌しながら加え、均一に混合した。こうして表31の(C)に示した組成のボディ用洗浄剤を調製し、比較品10とした。
【0120】
17−c(比較品の調製)
同様に、本発明で用いるカチオン変性多糖類の、ボディ用洗浄剤における効果を比較するため、エチレンオキサイド平均付加モル数1.8、窒素含有率1.8質量%のカチオン変性ヒドロキシエチルセルロース(カチナールHC-100:東邦化学工業社製)について表31の(C)に示した組成のボディ用洗浄剤を調製した。表31中の(C)の成分(11)を60℃に加熱し、成分(2)を攪拌しながらゆっくり加え溶解させ、溶解を確認した後、50〜60℃で成分(3)〜(7)を撹拌しながら加えて均一とし、更に30〜40℃で成分(8)〜(10)を同様に撹拌しながら加え、均一に混合した。こうして表31の(C)に示した組成のボディ用洗浄剤を調製し、それを比較品11とした。
【0121】
【表31】
【0122】
(評価)
実施例18
実施例17−aで得た本発明品の処方23及び24各々のボディ用洗浄剤について、10名のテスターにより次に示した項目の性能評価を実施した。
性能評価方法は、成分にカチオン性ポリマー等の高分子化合物を含まない表31の標準品(B)に示される組成のボディ用洗浄剤と、それぞれ評価するべきボディ用洗浄剤とを使用し、
・ 使用時の泡の量及び質、
・ すすぎ易さ、すすぎ後のつっぱり感及びぬめり感、
・ 乾いた後のつっぱり感、滑らかさ感、しっとり感
について、標準品(B)の使い心地について比較し、それを下記表32及び表33の方法にて数値化し、評価を実施した10名のテスターの値を合計した。この評価結果を表34に示した。なお、標準品は表31の標準品(B)の成分(11)を60℃に加熱した後、50〜60℃で成分(3)〜(7)を撹拌しながら加えて均一とし、更に30〜40℃で成分(8)〜(10)を同様に撹拌しながら加え、均一に混合し、表31の(B)に示した組成のボディ用洗浄剤を調製し、本評価の標準品とした。
【0123】
【表32】
【0124】
【表33】
【0125】
比較例6
17−b及び17−cで得た比較品10および11のボディ用洗浄剤について、実施例18と同様の性能評価を行った。これらの結果を表34中に示した。
【0126】
【表34】
【0127】
表34の結果から、本発明のカチオン変性多糖類を含む処方は比較品に比べて、ボディ用洗浄剤の泡立ち、泡質及び使用感が改善される事が確認された。
【0128】
また、未変性の熱ゲル化性多糖類と比較すると、本発明のカチオン変性多糖類を用いる場合、水分散性が向上することにより、均一な処方組成物が得られる為に、使用時には皮膚に対し均一に塗布されることで感触の改善が認められた。さらに、従来のコンディション剤としてのカチオン変性ヒドロキシエチルセルロースと比較すると、熱ゲル化性多糖類の持つセット効果に見られる柔軟な膜特性と、カチオン変性する事によって得られる水分散性の向上による均一な膜形成により、泡の膜質が改善され、泡立ち、泡質が改善される事が確認できた。また、本発明のカチオン変性多糖類の有するコンディショニング効果により、ぬめり感が少なく、すすぎ易く、滑らかな感触が得られることが確認できた。
【0129】
(配合例14)
以下に、本発明のコンディショニング効果と泡の改善を利用した、ボディ用洗浄剤の配合例を示す。
【表35】
常法に基づき、液体状ボディ用洗浄剤(ボディソープ)を製造する。
【0130】
(配合例15−16)
以下に、本発明のカチオン変性多糖類のケラチンに対するコンディショニング効果とセット効果を利用する、他の適用例としてマスカラの配合例を示す。
【表36】
【0131】
【表37】
【0132】
【発明の効果】
本発明のカチオン変性多糖類は、シャンプー・リンスなど毛髪処理用組成物に配合した場合、使用時には毛髪に対し、従来のカチオン変性ヒドロキシエチルセルロースと同等のコンディショニング効果を与えつつ、乾燥後にはコシを与え、尚且つ熱による乾燥後、毛髪に対しセット効果を与えることができる。さらに、本発明のカチオン変性多糖類を、ボディ用洗浄剤などの皮膚化粧料組成物に配合した場合、泡の改善とコンディショニング効果による、豊かな泡立ちと、しっとり感、滑らかさ感などの使用感の改善を与える。従って、従来品よりもより使い心地の優れた化粧料組成物を提供することができる。
Claims (14)
- β−1,3−グルカン又はβ−1,3−キシランに含まれる水酸基の一部が、下記化学式(1)で表される第4級窒素含有基で置換されたカチオン変性多糖類を含有する毛髪処理用組成物であって、該第4級窒素含有基由来のカチオン電荷量が0.5〜3.5meq/gである毛髪処理用組成物。
- β−1,3−グルカンが微生物Agrobacterium biovar 1によってブドウ糖から生成される、カードランであることを特徴とする請求項1記載の毛髪処理用組成物。
- カチオン変性多糖類は、グリシジルトリアルキルアンモニウム塩又は、3−ハロゲノ−2−ヒドロキシプロピルトリアルキルアンモニウム塩を用いてカチオン変性されたものである請求項1又は2記載の毛髪処理用組成物。
- カチオン変性多糖類は、β−1,3−グルカン又はβ−1,3−キシランに含まれる水酸基の一部に、炭素数2〜4のアルキレンオキサイドを付加した後、カチオン化剤としてグリシジルトリアルキルアンモニウム塩又は、3−ハロゲノ−2−ヒドロキシプロピルトリアルキルアンモニウム塩を用いてカチオン変性されたものである請求項1〜3のうち何れか一項に記載の毛髪処理用組成物。
- カチオン変性多糖類の含有量が組成物全体を100質量%として、0.05〜5.0質量%である請求項1〜4のうち何れか一項に記載の毛髪処理用組成物。
- さらに他のカチオン性水溶性高分子及び/又は両性水溶性高分子を、組成物全体を100質量%として、5質量%以下含有することを特徴とする請求項1〜5のうち何れか一項に記載の毛髪処理用組成物。
- さらにアミドアミン化合物の有機酸及び/又は無機酸と、高級脂肪酸及び/又は高級アルコールを含むことを特徴とする請求項1〜6のうち何れか一項に記載の毛髪処理用組成物。
- β−1,3−グルカン又はβ−1,3−キシランに含まれる水酸基の一部が、下記化学式(1)で表される第4級窒素含有基で置換されたカチオン変性多糖類を含有する皮膚洗浄料組成物であって、該第4級窒素含有基由来のカチオン電荷量が0.5〜3.5meq/gである皮膚洗浄料組成物。
- β−1,3−グルカンが微生物Agrobacterium biovar 1によってブドウ糖から生成される、カードランであることを特徴とする請求項8記載の皮膚洗浄料組成物。
- カチオン変性多糖類は、グリシジルトリアルキルアンモニウム塩又は、3−ハロゲノ−2−ヒドロキシプロピルトリアルキルアンモニウム塩を用いてカチオン変性されたものである請求項8又は9記載の皮膚洗浄料組成物。
- カチオン変性多糖類は、β−1,3−グルカン又はβ−1,3−キシランに含まれる水酸基の一部に、炭素数2〜4のアルキレンオキサイドを付加した後、カチオン化剤としてグリシジルトリアルキルアンモニウム塩又は、3−ハロゲノ−2−ヒドロキシプロピルトリアルキルアンモニウム塩を用いてカチオン変性されたものである請求項8〜10のうち何れか一項に記載の皮膚洗浄料組成物。
- カチオン変性多糖類の含有量が組成物全体を100質量%として、0.05〜5.0質量%である請求項8〜11のうち何れか一項に記載の皮膚洗浄料組成物。
- さらに他のカチオン性水溶性高分子及び/又は両性水溶性高分子を、組成物全体を100質量%として、5質量%以下含有することを特徴とする請求項8〜12のうち何れか一項に記載の皮膚洗浄料組成物。
- さらにアミドアミン化合物の有機酸及び/又は無機酸と、高級脂肪酸及び/又は高級アルコールを含むことを特徴とする請求項8〜13のうち何れか一項に記載の皮膚洗浄料組成物。
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