JP4379457B2 - 光学デバイス、波長可変フィルタ、波長可変フィルタモジュール、および光スペクトラムアナライザ - Google Patents
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Description
例えば、特許文献1にかかる波長可変フィルタにあっては、板状をなし、その厚さ方向に変位可能な可動部が支持基板に略平行に配設され、可動部の支持基板側の面上と、支持基板の可動部側の面(対向面)上とのそれぞれには、反射膜が設けられている。
また、仮に、駆動電極と検出電極との間に生じる結合容量を小さくするために、駆動電極と検出電極との間の距離を大きくすると、その分、駆動電極の面積を小さくしなければならず、駆動電圧が高くなってしまう。
本発明の光学デバイスは、第1の光反射部を有する固定部と、
前記第1の光反射部に対し間隔を隔てて対向する第2の光反射部を有し、前記第1の光反射部と前記第2の光反射部との間に距離を変更するように前記固定部に対し変位可能な可動部と、
前記可動部の前記第1の光反射部側の面に対し間隔を隔てて対向するように、前記固定部に固定的に設けられた第1の電極と、
前記可動部の前記第1の光反射部と反対側の面に対し間隔を隔てて対向するように、前記固定部に対し固定的に設けられた第2の電極とを備え、
前記第1の電極および前記第2の電極のうち、一方の電極は、前記可動部との間の静電容量を検出するための検出電極として機能し、他方の電極は、前記可動部との間に電位差を生じさせることにより、これらの間に静電引力を生じさせて、前記可動部の位置および/または姿勢を変化させるための駆動電極として機能し、
前記第1の光反射部と前記第2の光反射部との間で光反射を繰り返し、干渉を生じさせて、これらの間の距離に応じた波長の光を外部に出射し得るよう構成され、
前記第1の電極および前記第2の電極は、それぞれ、前記検出電極として機能するときと、前記駆動電極として機能するときとに交互に切り換えられるように構成され、
前記可動部と前記第2の電極との間の静電容量に基づき、前記可動部と前記第1の電極との間に電圧を印加することにより、前記可動部を前記第1の電極側に変位させ得るとともに、
前記可動部と前記第1の電極との間の静電容量に基づき、前記可動部と前記第2の電極との間に電圧を印加することにより、前記可動部を前記第2の電極側に変位させ得るものであることを特徴とする。
また、可動部を第1の電極側と第2の電極側との双方に変位させることができる。そのため、可動部に生じる応力を低減しつつ、可動部の可動範囲を大きくすることができる。その結果、広いレンジでの波長の光に対して使用可能な光学デバイスを提供することができる。
これにより、使用時に、可動部の位置および姿勢をより正確に所望のものとすることができる。
これにより、第1の光反射部と第2の光反射部との間の距離、および、第1の光反射部と第2の光反射部との平行度を高精度に制御して、光学デバイスの光学特性を優れたものとすることができる。
これにより、可動部の姿勢を変化させる際に、駆動電圧の設定を容易なものとすることができる。
本発明の光学デバイスでは、前記第1の電極の形状は、前記第2の電極の形状と相似形状であることが好ましい。
これにより、可動部の姿勢を変化させる際に、駆動電圧の設定をより容易なものとすることができる。
これにより、可動部の姿勢を変化させる際に、駆動電圧の設定をさらに容易なものとすることができる。
本発明の光学デバイスでは、前記可動部を支持するための支持部と、前記支持部に対し前記可動部を変位可能とするように前記可動部と前記支持部とを連結する連結部とを有し、前記可動部と前記支持部と前記連結部とが一体的に形成されていることが好ましい。
これにより、基板に対する可動部の姿勢をより安定させることができる。
これにより、比較的簡単な構成で、可動部と外気との接触を遮断し、可動部を安定して駆動することができる。
これにより、第1の基板と第2の基板との間にスペーサのような部材を設けることなく、部品点数を低減し、第1の基板と第2の基板との間に気密空間を形成することができる。
これにより、第1の光反射部と第2の光反射部の間の距離を大きくして、干渉を生じる光の波長を大きくしても、第1の電極と可動部との間の距離を小さくして、駆動電圧を低減することができる。
これにより、基板に対する可動部の姿勢を簡単かつ正確に検出することができる。
本発明の光学デバイスでは、前記第1の基板は、シリコンを主材料として構成されていることが好ましい。
これにより、安定した駆動が可能になり、光学特性および耐久性をより優れたものとすることができる。
これにより、光を外部から第2の基板および/または第3の基板を介して第1の光反射部と第2の光反射部との間に入射させたり、光を第1の光反射部と第2の光反射部との間から第2の基板および/または第3の基板を介して外部へ射出させたりすることができる。さらに、視認性を向上させることができ、デバイス内部への異物混入などの不良を容易に判別することができる。
これにより、第1の基板がシリコンを主材料として構成されている場合に、第1の基板と第2の基板および/または第3の基板とを陽極接合により簡単かつ強固に接合することができる。
これにより、比較的簡単に、可動部と支持部と連結部とをより高精度なものとすることができる。
本発明の光学デバイスでは、前記第1の光反射部および前記第2の光反射部のうちの少なくとも一方は、誘電体多層膜で構成されていることが好ましい。
これにより、第1の光反射部と第2の光反射部との間での光の干渉時における光の損失を防止して、光学特性を向上させることができる。
これにより、可動部の位置および/または姿勢を変化させる際に、駆動電圧の設定を容易なものとすることができる。
本発明の光学デバイスでは、前記電位差を生じさせない状態において、前記第1の電極と前記第2の電極とは、前記可動部を介して対称に設けられていることが好ましい。
これにより、可動部の位置および/または姿勢を変化させる際に、駆動電圧の設定をより容易なものとすることができる。
前記第1の光反射部に対し間隔を隔てて対向する第2の光反射部を有し、前記第1の光反射部と前記第2の光反射部との間に距離を変更するように前記固定部に対し変位可能な可動部と、
前記可動部の前記第1の光反射部側の面に対し間隔を隔てて対向するように、前記固定部に固定的に設けられた第1の電極と、
前記可動部の前記第1の光反射部と反対側の面に対し間隔を隔てて対向するように、前記固定部に対し固定的に設けられた第2の電極とを備え、
前記第1の電極および前記第2の電極のうち、一方の電極は、前記可動部との間の静電容量を検出するための検出電極として機能し、他方の電極は、前記可動部との間に電位差を生じさせることにより、これらの間に静電引力を生じさせて、前記可動部の位置および/または姿勢を変化させるための駆動電極として機能し、
前記第1の光反射部と前記第2の光反射部との間で光反射を繰り返し、干渉を生じさせて、これらの間の距離に応じた波長の光を外部に出射し得るよう構成され、
前記第1の電極および前記第2の電極は、それぞれ、前記検出電極として機能するときと、前記駆動電極として機能するときとに交互に切り換えられるように構成され、
前記可動部と前記第2の電極との間の静電容量に基づき、前記可動部と前記第1の電極との間に電圧を印加することにより、前記可動部を前記第1の電極側に変位させ得るとともに、
前記可動部と前記第1の電極との間の静電容量に基づき、前記可動部と前記第2の電極との間に電圧を印加することにより、前記可動部を前記第2の電極側に変位させ得るものであることを特徴とする。
前記第1の光反射部に対し間隔を隔てて対向する第2の光反射部を有し、前記第1の光反射部と前記第2の光反射部との間に距離を変更するように前記固定部に対し変位可能な可動部と、
前記可動部の前記第1の光反射部側の面に対し間隔を隔てて対向するように、前記固定部に固定的に設けられた第1の電極と、
前記可動部の前記第1の光反射部と反対側の面に対し間隔を隔てて対向するように、前記固定部に対し固定的に設けられた第2の電極とを備え、
前記第1の電極および前記第2の電極のうち、一方の電極は、前記可動部との間の静電容量を検出するための検出電極として機能し、他方の電極は、前記可動部との間に電位差を生じさせることにより、これらの間に静電引力を生じさせて、前記可動部の位置および/または姿勢を変化させるための駆動電極として機能し、
前記第1の光反射部と前記第2の光反射部との間で光反射を繰り返し、干渉を生じさせて、これらの間の距離に応じた波長の光を外部に出射し得るよう構成され、
前記第1の電極および前記第2の電極は、それぞれ、前記検出電極として機能するときと、前記駆動電極として機能するときとに交互に切り換えられるように構成され、
前記可動部と前記第2の電極との間の静電容量に基づき、前記可動部と前記第1の電極との間に電圧を印加することにより、前記可動部を前記第1の電極側に変位させ得るとともに、
前記可動部と前記第1の電極との間の静電容量に基づき、前記可動部と前記第2の電極との間に電圧を印加することにより、前記可動部を前記第2の電極側に変位させ得るものであることを特徴とする。
前記第1の光反射部に対し間隔を隔てて対向する第2の光反射部を有し、前記第1の光反射部と前記第2の光反射部との間に距離を変更するように前記固定部に対し変位可能な可動部と、
前記可動部の前記第1の光反射部側の面に対し間隔を隔てて対向するように、前記固定部に固定的に設けられた第1の電極と、
前記可動部の前記第1の光反射部と反対側の面に対し間隔を隔てて対向するように、前記固定部に対し固定的に設けられた第2の電極とを備え、
前記第1の電極および前記第2の電極のうち、一方の電極は、前記可動部との間の静電容量を検出するための検出電極として機能し、他方の電極は、前記可動部との間に電位差を生じさせることにより、これらの間に静電引力を生じさせて、前記可動部の位置および/または姿勢を変化させるための駆動電極として機能し、
前記第1の光反射部と前記第2の光反射部との間で光反射を繰り返し、干渉を生じさせて、これらの間の距離に応じた波長の光を外部に出射し得るよう構成され、
前記第1の電極および前記第2の電極は、それぞれ、前記検出電極として機能するときと、前記駆動電極として機能するときとに交互に切り換えられるように構成され、
前記可動部と前記第2の電極との間の静電容量に基づき、前記可動部と前記第1の電極との間に電圧を印加することにより、前記可動部を前記第1の電極側に変位させ得るとともに、
前記可動部と前記第1の電極との間の静電容量に基づき、前記可動部と前記第2の電極との間に電圧を印加することにより、前記可動部を前記第2の電極側に変位させ得るものであることを特徴とする。
図1は、本発明の光学デバイスの実施形態を示す分解斜視図、図2は、図1に示す光学デバイスの平面図、図3は、図2のA−A線での断面図、図4は、図1に示す光学デバイスの駆動電極および検出電極を説明するための図、図5は、図1に示す光学デバイスの制御系の構成を示すブロック図である。また、以下の説明では、図1中の上側を「上」、下側を「下」と言い、図2中および図4中の紙面手前側を「上」、紙面奥側を「下」、右側を「右」、左側を「左」と言い、図3中の上側を「上」、下側を「下」、右側を「右」、左側を「左側」と言う。
このような光学デバイス1にあっては、図1および図3に示すように、第1の基板2を介して第2の基板3および第3の基板4が接合されている。第1の基板2と第2の基板3との間には、光を干渉させるための第1のギャップG1と、第1のギャップG1を小さくするときに静電引力を生じさせるための静電ギャップである第2のギャップG2とが形成されている。一方、第1の基板2と第3の基板4との間には、第1のギャップG1を大きくするときに静電引力を生じさせるための静電ギャップである第3のギャップG3が形成されている。ここで、第2のギャップG2および第3のギャップG3は、それぞれ、可動部21との間の静電容量を検出するための検出電極としても機能することができる。
第1の基板2は、光透過性および導電性を有し、例えばシリコンで構成されている。そして、第1の基板2は、第1の基板2と第2の基板3との間の第1のギャップG1を可変とするための可動部21と、支持部22と、可動部21を支持部22に対し上下方向に変位可能とするようにこれらを連結する連結部23とを有している。これらは、第1の基板2に異形状の開口部24が形成されることにより、一体的に形成されている。
可動部21の厚さ(平均)は、構成材料、用途等に応じて適宜選択され、特に限定されないが、1〜500μm程度であるのが好ましく、10〜100μm程度であるのがより好ましい。
可動反射膜25および可動反射防止膜26を構成する高屈折率層および低屈折率層の層数、厚さは、必要とする光学特性に応じて設定される。一般に、多層膜により反射膜を構成する場合、その光学特性を得るために必要な層数は12層以上であり、多層膜により反射防止膜を構成する場合、その光学特性に必要な層数は4層程度である。
この場合、可動反射膜25が絶縁膜を兼ねているので、より簡単な構成で、可動部21と第1の電極33との接触による短絡を防止することができる。また、可動反射防止膜26も絶縁膜を兼ねているので、より簡単な構成で、可動部21と第2の電極43との接触による短絡を防止することができる。
連結部23は、前述した可動部21の周囲に周方向に等間隔で複数(本実施形態では4つ)設けられている。この連結部23は、弾性(可撓性)を有しており、これにより、可動部21は、第2の基板3に対し略平行に間隔を隔てて、その厚さ方向に(上下に)に変位可能となっている。なお、連結部23の数、位置、形状は、可動部21を支持部22に対し変位可能とするものであれば、前述したものに限定されない。
このような第1の基板2にあっては、可動部21と支持部22と連結部23とが一体的に形成されているのが好ましい。これにより、第2の基板3に対する可動部21の姿勢をより安定させることができる。
特に、可動部21と支持部22と連結部23とは、SOIウエハの一方のSi層を加工することにより形成されたものであると、比較的簡単に、可動部21と支持部22と連結部23とをより高精度なものとすることができる。
第2の基板3は、光透過性を有しており、第2の基板3には、その一方の面側に、第1の基板2と第2の基板3との間に第2のギャップG2を形成するための第1の凹部31と、第1の凹部31内側で第1の基板2と第2の基板3との間に第1のギャップG1を形成するための第2の凹部32とが形成されている。
これらの中でも、第2の基板3の構成材料としては、例えばナトリウム(Na)やカリウム(K)のようなアルカリ金属(可動イオン)を含有したガラスが好ましい。これにより、第1の基板2を例えばシリコンで構成した場合に、第1の基板2と第2の基板3とを陽極接合により、簡単かつ強固に接合することができる。
これにより、陽極接合時に第1の基板2および第2の基板3が高温下にさらされても、第1の基板2と第2の基板3との間に生じる応力を低減して、第1の基板2または第2の基板3の損傷を防止することができる。
また、第2の基板3の厚さ(平均)は、構成材料、用途等により適宜選択され、特に限定されないが、10〜2000μm程度であるのが好ましく、100〜1000μm程度であるのがより好ましい。
第1の電極33(第1の電極33a、33bのそれぞれ)の構成材料としては、導電性を有しているものであれば、特に限定されず、例えば、Cr、Al、Al合金、Ni、Zn、Tiなどの金属、カーボンやチタンなどを分散した樹脂、多結晶シリコン(ポリシリコン)、アモルファスシリコン等のシリコン、窒化シリコン、ITOのような透明導電材料、Au等が挙げられる。
このような第1の電極33の厚さ(平均)は、構成材料、用途等により適宜選択され、特に限定されないが、0.1〜5μm程度であるのが好ましい。
このような第1の凹部31内の空間内に、可動部21の駆動のための静電ギャップ(駆動ギャップ)として、第2のギャップG2が形成される。すなわち、可動部21と第1の電極33との間に、第2のギャップG2が形成される。
第2の凹部32は、その外形が円形をなし、前述した第1の凹部31とほぼ同心でかつ第1の凹部31および可動部21の外径よりも小さい外径を有している。また、第2の凹部32の底面(第2の基板3の可動部21側の面)上には、ほぼ円形をなす固定反射膜35が設けられている。
前述したように、第2の凹部32の底面上に固定反射膜35が設けられていると、第1の電極33と可動部21との間の距離に関係なく、第2の凹部32の深さに応じた使用可能波長帯域とすることができる。そのため、様々な使用可能波長帯域に設定しても、駆動電圧を低減することができる。
溝部36aおよび第3の凹部37aは、その深さが第1の凹部31の深さとほぼ同等となっており、これらの底面上には、第1の電極33aに接続される引出し電極38aが設けられている。これと同様に、溝部36bおよび第3の凹部37bは、その深さが第1の凹部31の深さとほぼ同等となっており、これらの底面上には、第1の電極33bに接続される引出し電極38bが設けられている。
また、第2の基板3の他方の面(すなわち、前述した第1の凹部31等が形成されている面とは反対側の面)上には、固定反射防止膜39が形成されている。
このような第2の基板3とは反対側で第1の基板2に接合する第3の基板4も、光透過性を有している。そして、第3の基板4には、その一方の面側に、第1の基板2と第3の基板4との間に第3のギャップG3を形成するための凹部41が形成されている。
このような第3の基板4の構成材料としては、用いる光の波長に関し光透過性を有していれば、特に限定されず、前述した第2の基板3の構成材料と同様のものを用いることができる。したがって、第3の基板4の構成材料としてアルカリ金属を含むガラスを用いた場合、第2の基板3と同様に、第3の基板4と第1の基板2とを陽極接合により接合することができる。
凹部41は、その外形が円形をなしており、前述した第1の凹部31と同様に、前述した可動部21と連結部23と開口部24とに対応する位置に配置されている。また、凹部41の深さおよび外径は、前述した第1の凹部31の深さおよび外径とほぼ等しくなっている。また、第1の凹部31の底面上には、可動部21の外周部に対応する位置で、円環状の第2の電極43(第2の電極)、絶縁膜44がこの順で積層されている。このようにして、第3の基板4の可動部21側の設置面上に、第2の電極43が設けられている。
また、第1の電極33の形状が第2の電極43の形状と相似形状であるため、可動部21の姿勢を変化させる際に、駆動電圧の設定をより容易なものとすることができる。また、可動部21の姿勢や位置を検出する際に、後述する検出部12の構成や処理を簡単なものとすることができる。
また、第1の電極33の大きさ(面積)が第2の電極43の大きさ(面積)と同じであるため、可動部21の姿勢を変化させる際に、駆動電圧の設定をさらに容易なものとすることができる。また、可動部21の姿勢や位置を検出する際に、後述する検出部12の構成や処理を簡単なものとすることができる。
このような第2の電極43の厚さ(平均)は、構成材料、用途等により適宜選択され、特に限定されないが、0.1〜5μm程度であるのが好ましい。
このような凹部41内の空間内に、可動部21の駆動のための静電ギャップ(駆動ギャップ)として、第3のギャップG3が形成される。すなわち、可動部21と第2の電極43との間に、第3のギャップG3が形成される。
また、凹部41の底面上には、その中央部に、ほぼ円形をなす固定反射防止膜42が設けられている。すなわち、固定反射防止膜42を囲むように、凹部41の底面(設置面)上には、前述した第2の電極43が設けられている。
また、第3の基板4には、前述した引出し電極38a、38bに外部からアクセスするための開口部47a、47bが設けられている。なお、前述した第2の電極43の引出しは、図示しない取り出し部から取り出される。
固定反射防止膜49は、図3に示すように光学デバイス1の下方から第3のギャップG3に入射した光が第3の基板4の上面と外気との界面で図中下方に反射されるのを防止するためのものである。なお、固定反射防止膜49の構成は、前述した可動反射防止膜26の構成と同様である。
この通電回路10は、通電回路10は、図5に示すように、各電極33a、33b、43a、43bに電圧を印加するための電源部11と、各電極33a、33b、43a、43bと可動部21との間の静電容量を検出するための検出部12と、各電極33a、33b、43a、43bと電源部11および検出部12との接続状態を切り換える切換部13と、検出部12の検出結果に基づき電源部11および切換部13の駆動を制御する制御部14とを有している。
切換部13は、各電極33a、33b、43a、43bと電源部11および検出部12との接続状態を切り換え可能となっている。
このような構成を有する光学デバイス1の動作(作用)を説明する。
前述した通電回路10が、第1の電極33および第2の電極43のうちの一方の電極と可動部21との間の静電容量を検出し、その検出信号(検出結果)に基づき、第1の電極33および第2の電極43のうちの他方の電極と可動部21との間に電位差を生じさせる。
入射した光は、可動反射膜25と固定反射膜35との間において、反射を繰り返す(干渉する)。この際、可動反射膜25および固定反射膜35により、光Lの損失を抑えることができる。
なお、本実施形態では、第1のギャップG1に入射した光を光学デバイス1の上方へ出射したが、第1のギャップG1に入射した光を光学デバイス1の下方へ出射してもよい。
また、本実施形態では、光学デバイス1に対し、その下方から光を入射したが、上方から光を入射してもよい。
また、第1の電極33および第2の電極43がそれぞれ、可動部21を駆動するための駆動電極として機能することができる。すなわち、第1の電極33または第2の電極43は、検出電極として機能するときと、駆動電極として機能するときとに交互に切り換えられるように構成されている。これにより、可動部21を第1の電極33側と第2の電極43側との双方に変位させることができる。そのため、可動部21に生じる応力を低減しつつ、可動部21の可動範囲を大きくすることができる。その結果、光学デバイス1は、広いレンジでの波長の光に対して使用することができる。
また、可動部21の変位に必要な駆動力を低減することができ、その結果、駆動電圧を低減することができる。
次に、光学デバイス1の製造方法の一例を図6ないし図10に基づいて説明する。
図6〜図10は、光学デバイス1の製造工程を説明するための図である。なお、図6〜図10は、図2のA−A線断面に対応する断面を示している。
本実施形態の光学デバイス1の製造方法は、[A]第2の基板3を製造する工程と、[B]SOI基板を第2の基板3に接合する工程と、[C]SOI基板を加工して第1の基板2を製造する工程と、[D]第3の基板4を製造する工程と、[E]第3の基板4を第1の基板2に接合する工程とを有する。以下、各工程について順次説明する。
−A1−
まず、第2の基板3を形成するための基板として、図6(a)に示すように、光透過性を有する基板3aを用意する。
基板3aとしては、厚さが均一で、たわみや傷のないものが好適に用いられる。基板3aの構成材料としては、第2の基板3の説明で述べたものを用いることができる。前述したように、基板3aの構成材料としては、例えばナトリウム(Na)やカリウム(K)のようなアルカリ金属(可動イオン)を含有したガラスを用いるのが好ましい。したがって、以下の説明では、基板3aの構成材料として、アルカリ金属を含有したガラスを用いた場合について説明する。
次に、図6(b)に示すように、基板3aの一方の面上にマスク層5を形成(マスキング)する。
マスク層5を構成する材料としては、例えば、Au/Cr、Au/Ti、Pt/Cr、Pt/Tiなどの金属、多結晶シリコン(ポリシリコン)、アモルファスシリコン等のシリコン、窒化シリコン等が挙げられる。マスク層5の構成材料にシリコンを用いると、マスク層5と基板3aとの密着性が向上する。マスク層5の構成材料に金属を用いると、形成されるマスク層5の視認性が向上する。
マスク層5は、例えば、化学気相成膜法(CVD法)、スパッタリング法、蒸着法等の気相成膜法、メッキ法等により形成することができる。
次に、図6(c)に示すように、マスク層5に、第1の凹部31と溝部36と第3の凹部37との平面視形状に対応した平面視形状をなす開口51を形成する。
より具体的には、まず、例えばフォトリソグラフィ法を用い、マスク層5上に、フォトレジストを塗布し、露光、現像を行って、開口51に対応する開口を有するレジストマスクを形成する。次に、このレジストマスク介してマスク層5をエッチングして、マスク層5の一部を除去した後、レジストマスクを除去する。このようにして、マスク層5に開口51が形成される。このエッチングとしては、例えば、CFガス、塩素系ガス等によるドライエッチング、フッ酸+硝酸水溶液、アルカリ水溶液等によるウェットエッチングを用いることができる。
次に、マスク層5を介して基板3aの一方の面をエッチングして、図6(d)に示すように、第1の凹部31と溝部36と第3の凹部37とを形成する。
このエッチングとしては、ドライエッチング法、ウェットエッチング法を用いることができるが、ウェットエッチング法を用いるのが好ましい。これにより、形成される第1の凹部31をより理想的な円柱状とすることができる。この場合、ウェットエッチングのエッチング液としては、例えばフッ酸系エッチング液などが好適に用いられる。また、エッチング液にグリセリン等のアルコール(特に多価アルコール)を添加すると、形成される第1の凹部31の底面を極めて滑らかなものとすることができる。
次に、マスク層5を除去した後に、前述した工程A2およびA3と同様の方法を用いて、図6(e)に示すように、第2の凹部32の平面視形状に対応した平面視形状の開口を有するマスク層6を形成する。
マスク層5の除去方法としては、特に限定されないが、例えば、アルカリ水溶液(例えばテトラメチル水酸化アンモニウム水溶液等)、塩酸+硝酸水溶液、フッ酸+硝酸水溶液等によるウェットエッチング、CFガス、塩素系ガス等によるドライエッチングなどを用いることができる。
特に、マスク層5の除去方法としてウェットエッチングを用いると、簡易な操作で、効率よく、マスク層5を除去することができる。
次に、前述した工程A4と同様の方法を用いて、マスク層6を介して基板3aをエッチングして、図6(f)に示すように、第2の凹部32を形成した後、固定反射膜35の平面視形状に対応した平面視形状の開口を有するマスク層6Aを形成する。なお、マスク層6Aの形成は、マスク層6を除去した後に行ってもよいし、マスク層6を除去せずに行ってもよい。
次に、図7(a)に示すように、マスク層6Aを用いて、第2の凹部32の底面上に、固定反射膜35を形成する。
より具体的には、第2の凹部32の底面上に、前述したような高屈折率層と低屈折層とを交互に積層することにより、固定反射膜35を形成する。
高屈折率層および低屈折率層の形成方法としては、例えば、化学的気相成長法(CVD)、物理的化学気相成長法(PVD)が好適に用いられる。
次に、前述した工程−A5−と同様の方法を用いて、図7(b)に示すように、マスク層6Aを除去する。
−A9−
次に、図7(c)に示すように、基板4の第1の凹部31等が形成された側の面上に一様に、第1の電極33a、33bおよび引出し電極38a、38b等を形成するための導電層7を形成する。
導電層7の形成方法としては、例えば、化学的気相成長法(CVD)、物理的化学気相成長法(PVD)が好適に用いられる。
また、導電層7の構成材料は、前述した第1の電極33の構成材料を用いることができる。
次に、図7(d)に示すように、導電層7の不要部分を除去して、第1の電極33等を形成するとともに、第1の電極33上に絶縁膜34を形成する。さらに、基板4の第1の凹部31等が形成された側と反対側の面上に、固定反射防止膜39を形成する。
導電層7の不要部分を除去する方法としては、前述した工程A3と同様の方法を用いることができる。
固定反射防止膜39の形成方法としては、前述した固定反射膜35の形成方法と同様のものを用いることができる。
以上のようにして、第2の基板3を製造することができる。
−B1−
まず、図8(a)に示すように、SOI(Silicon on Insulator)基板8を用意する。
このSOI基板8は、Siで構成されたベース層81、SiO2で構成された絶縁層82、Siで構成された活性層83の順でこれら3層が積層されてなるものである。なお、SOI基板8に代えて、SOS(Silicon on Sapphire)基板、シリコン基板等を用いることもできる。
SOI基板8の厚さは、特に限定されないが、特に活性層83の厚さが10〜100μm程度であるのが好ましい。
次に、SOI基板8と第2の基板3との接合に先立ち、図8(b)に示すように、SOI基板8の活性層83側の面上に、可動反射膜25を形成する。
可動反射膜25の形成方法としては、前述した固定反射膜35の形成方法と同様のものを用いることができる。
次に、図8(c)に示すように、SOI基板8と第2の基板3とを接合する。
SOI基板8と第2の基板3との接合方法としては、例えば、陽極接合、接着剤による接合、表面活性化接合、低融点ガラスを用いた接合等を用いることができるが、陽極接合を用いるのが好ましい。
−C1−
次に、図9(a)に示すように、エッチングや研磨を行ってベース層81を除去する。
このエッチング方法としては、例えば、ウェットエッチング、ドライエッチングを用いることができるが、ドライエッチングを用いるのが好ましい。いずれの場合も、ベース層81の除去のとき、絶縁層82がストッパーとなるが、ドライエッチングは、エッチング液を用いないので、第1の電極33に対向している活性層83の損傷を好適に防ぐことができる。これにより、光学デバイス1の製造時における歩留まりの向上を図ることができる。
次に、図9(b)に示すように、エッチングを行って絶縁層82を除去する。
このエッチング方法としては、例えば、ウェットエッチング、ドライエッチングを用いることができるが、フッ酸を含むエッチング液によるウェットエッチングを用いるのが好ましい。これにより、絶縁層82を簡単に除去することができるとともに、絶縁層82の除去により露出する活性層83の面を極めて平滑にすることができる。
なお、前述した工程B1にて、SOI基板8に代えて、以降の工程を行うのに最適な厚さをすでに有しているシリコン基板を用いた場合には、工程C1、C1は行わなくてもよい。これにより、光学デバイス1の製造工程を簡略化することができる。
次に、図9(c)に示すように、活性層83の上面に、可動反射防止膜26を形成する。
可動反射防止膜26の形成方法としては、前述した固定反射膜35の形成方法と同様のものを用いることができる。
次に、図9(d)に示すように、開口部24および開口部27に対応する開口を有するレジスト層9を形成する。
レジスト層9の形成方法としては、前述した工程A2、A3と同様の方法を用いることができる。
次に、レジスト層9を介して、ドライエッチング法、特にICPエッチングにより、活性層83をエッチングして、図9(e)に示すように、開口部27を形成した後に、図9(f)に示すように、開口部24を形成する。これにより、可動部21と支持部22と連結部23とが形成される。
このようにマイクロローディング効果を利用すると、開口部27を形成するためのエッチング工程を別途設けなくても、開口部24および開口部27を同一のエッチング工程により形成しつつ、開口部27、開口部24の順にこれらを形成することができ、製造工程の簡略化を図ることができる。
このとき、前述したように、活性層83に可動部21を形成する前(すなわち、開口部24を形成する前)にあらかじめ、活性層83と第2の基板3との間の空間と、外部との圧力差が解消されているので、開口部24の形成に伴って連結部23が破損するのを防止することができる。
前記エッチング用ガスとしては、例えば、SF6等が挙げられ、また、前記デポジッション用ガスとしては、例えば、C4F8等が挙げられる。
ウェットエッチング技術を使用した場合、エッチングが進むに従ってエッチング液が活性層83に形成された孔から、活性層83と第2の基板3との間に侵入し、第1の電極33や絶縁膜34を除去してしまうおそれがある。これに対し、ドライエッチング技術を使用した場合はそのような危険性がない。
なお、本発明では、本工程において、前記と異なるドライエッチング法を用いて可動部21と支持部22と連結部23とを形成してもよく、また、ドライエッチング法以外の方法を用いて可動部21と支持部22と連結部23とを形成してもよい。
−C6−
その後、レジスト層9を除去して、図9(g)に示すように、第1の基板2と第2の基板3とが接合してなる構造体が得られる。
−D1−
まず、第3の基板4を形成するための基板として、図10(a)に示すように、光透過性を有する基板4aを用意する。
基板4aとしては、前述した基板3aと同様に、厚さが均一で、たわみや傷のないものが好適に用いられる。基板4aの構成材料としては、基板3aの構成材料と同様、第2の基板3の説明で述べたものを用いることができる。
次に、前述した工程[A]のA1〜A4と同様の方法を用いて、図10(b)に示すように、凹部41と開口部47a、47bとを形成する。
−D3−
次に、前述した工程[A]のA7〜A10と同様の方法を用いて、図10(c)に示すように、第2の電極43、絶縁膜44、および固定反射防止膜42、49を形成する。
以上のようにして、第3の基板4を製造することができる。
次に、前述した工程[B]のB3と同様の方法を用いて、前述した工程[D]で得られた第3の基板4と、前述した工程[C]で得られた構造体の第1の基板2とを接合する。
これにより、図10(d)に示すように、光学デバイス1が得られる。
以上説明したような光学デバイス1(波長可変フィルタ)は、例えば、図11や図12に示すような形態で用いられる。
図11に示す波長可変フィルタモジュール100は、例えば波長分割多重(WDM)光伝送方式のような光ネットワークの光伝送経路に設置されるものである。このような波長可変フィルタモジュール100は、前述した波長可変フィルタである光学デバイス1と、この光学デバイス1に光を導く光ファイバ101およびレンズ102と、光学デバイス1から射出された光を外部へ導くレンズ103および光ファイバ104とを備えている。
このような波長可変フィルタモジュール100は、駆動電圧を低減しつつ、優れた光学特性を有する。
このような光スペクトラムアナライザ200は、駆動電圧を低減しつつ、優れた光学特性を有する。
また、前述した光学デバイス1を用いることで、波長可変光源や波長可変レーザを実現することができる。
また、前述した実施形態では第1の凹部31により第1のギャップG1や第2のギャップG2を形成したが、第1の凹部31を形成せずに、第2の基板3と第1の基板2との間にスペーサを設けることにより、第1のギャップG1や第2のギャップG2を形成してもよい。
Claims (21)
- 第1の光反射部を有する固定部と、
前記第1の光反射部に対し間隔を隔てて対向する第2の光反射部を有し、前記第1の光反射部と前記第2の光反射部との間に距離を変更するように前記固定部に対し変位可能な可動部と、
前記可動部の前記第1の光反射部側の面に対し間隔を隔てて対向するように、前記固定部に固定的に設けられた第1の電極と、
前記可動部の前記第1の光反射部と反対側の面に対し間隔を隔てて対向するように、前記固定部に対し固定的に設けられた第2の電極とを備え、
前記第1の電極および前記第2の電極のうち、一方の電極は、前記可動部との間の静電容量を検出するための検出電極として機能し、他方の電極は、前記可動部との間に電位差を生じさせることにより、これらの間に静電引力を生じさせて、前記可動部の位置および/または姿勢を変化させるための駆動電極として機能し、
前記第1の光反射部と前記第2の光反射部との間で光反射を繰り返し、干渉を生じさせて、これらの間の距離に応じた波長の光を外部に出射し得るよう構成され、
前記第1の電極および前記第2の電極は、それぞれ、前記検出電極として機能するときと、前記駆動電極として機能するときとに交互に切り換えられるように構成され、
前記可動部と前記第2の電極との間の静電容量に基づき、前記可動部と前記第1の電極との間に電圧を印加することにより、前記可動部を前記第1の電極側に変位させ得るとともに、
前記可動部と前記第1の電極との間の静電容量に基づき、前記可動部と前記第2の電極との間に電圧を印加することにより、前記可動部を前記第2の電極側に変位させ得るものであることを特徴とする光学デバイス。 - 前記一方の電極と前記可動部との間の静電容量を検出し、その検出結果に基づき、前記他方の電極と前記可動部との間に電位差を生じさせることにより、これらの間に静電引力を生じさせて、前記可動部の位置および/または姿勢を変化させる請求項1に記載の光学デバイス。
- 前記第1の電極および前記第2の電極は、それぞれ複数設けられている請求項1または2に記載の光学デバイス。
- 前記第1の電極の数と前記第2の電極との数は同数であり、各第1の電極と各第2の電極とは対をなしている請求項3に記載の光学デバイス。
- 前記第1の電極の形状は、前記第2の電極の形状と相似形状である請求項1ないし4のいずれかに記載の光学デバイス。
- 前記第1の電極の大きさは、前記第2の電極の大きさと同じである請求項5に記載の光学デバイス。
- 前記可動部を支持するための支持部と、前記支持部に対し前記可動部を変位可能とするように前記可動部と前記支持部とを連結する連結部とを有し、前記可動部と前記支持部と前記連結部とが一体的に形成されている請求項1ないし6のいずれかに記載の光学デバイス。
- 前記可動部と前記支持部と前記連結部とが形成された第1の基板と、前記第1の基板の一方の面側で前記支持部に対し固定的に設けられた第2の基板と、前記第1の基板の他方の面側で前記支持部に対し固定的に設けられた第3の基板とを有し、前記第1の基板と前記第2の基板および前記第3の基板のそれぞれとの間には、前記可動部の変位を許容するように気密空間が形成され、前記第2の基板上には、前記第1の電極および前記第1の光反射部が設けられ、前記第3の基板上には、前記第2の電極が設けられている請求項7に記載の光学デバイス。
- 前記第2の基板の前記第1の基板側の面には、凹部が形成されており、前記凹部の底面上に、前記第1の光反射部および前記第1の電極が設けられている請求項8に記載の光学デバイス。
- 前記凹部は、第1の凹部と、該第1の凹部の底面に形成された第2の凹部とを有し、前記第1の電極は、前記第2の凹部の外側における前記第1の凹部の底面上に設けられ、前記第1の光反射部は、前記第2の凹部の底面上に設けられている請求項9に記載の光学デバイス。
- 前記第1の電極は、前記第1の光反射部を囲むように設けられている請求項10に記載の光学デバイス。
- 前記第1の基板は、シリコンを主材料として構成されている請求項8ないし11のいずれかに記載の光学デバイス。
- 前記第2の基板および前記第3の基板のうちの少なくとも一方は、ガラスを主材料として構成されている請求項12に記載の光学デバイス。
- 前記第2の基板および前記第3の基板のうちの少なくとも一方は、アルカリ金属イオンを含むガラスを主材料として構成されている請求項13に記載の光学デバイス。
- 前記第1の基板は、SOIウエハの一方のSi層を加工することにより形成されたものである請求項8ないし14のいずれかに記載の光学デバイス。
- 前記第1の光反射部および前記第2の光反射部のうちの少なくとも一方は、誘電体多層膜で構成されている請求項1ないし15のいずれかに記載の光学デバイス。
- 前記電位差を生じさせない状態において、前記第1の電極と前記可動部との間の距離と、前記第2の電極と前記可動部との間の距離は、ほぼ等しい請求項1ないし16のいずれかに記載の光学デバイス。
- 前記電位差を生じさせない状態において、前記第1の電極と前記第2の電極とは、前記可動部を介して対称に設けられている請求項17に記載の光学デバイス。
- 第1の光反射部を有する固定部と、
前記第1の光反射部に対し間隔を隔てて対向する第2の光反射部を有し、前記第1の光反射部と前記第2の光反射部との間に距離を変更するように前記固定部に対し変位可能な可動部と、
前記可動部の前記第1の光反射部側の面に対し間隔を隔てて対向するように、前記固定部に固定的に設けられた第1の電極と、
前記可動部の前記第1の光反射部と反対側の面に対し間隔を隔てて対向するように、前記固定部に対し固定的に設けられた第2の電極とを備え、
前記第1の電極および前記第2の電極のうち、一方の電極は、前記可動部との間の静電容量を検出するための検出電極として機能し、他方の電極は、前記可動部との間に電位差を生じさせることにより、これらの間に静電引力を生じさせて、前記可動部の位置および/または姿勢を変化させるための駆動電極として機能し、
前記第1の光反射部と前記第2の光反射部との間で光反射を繰り返し、干渉を生じさせて、これらの間の距離に応じた波長の光を外部に出射し得るよう構成され、
前記第1の電極および前記第2の電極は、それぞれ、前記検出電極として機能するときと、前記駆動電極として機能するときとに交互に切り換えられるように構成され、
前記可動部と前記第2の電極との間の静電容量に基づき、前記可動部と前記第1の電極との間に電圧を印加することにより、前記可動部を前記第1の電極側に変位させ得るとともに、
前記可動部と前記第1の電極との間の静電容量に基づき、前記可動部と前記第2の電極との間に電圧を印加することにより、前記可動部を前記第2の電極側に変位させ得るものであることを特徴とする波長可変フィルタ。 - 第1の光反射部を有する固定部と、
前記第1の光反射部に対し間隔を隔てて対向する第2の光反射部を有し、前記第1の光反射部と前記第2の光反射部との間に距離を変更するように前記固定部に対し変位可能な可動部と、
前記可動部の前記第1の光反射部側の面に対し間隔を隔てて対向するように、前記固定部に固定的に設けられた第1の電極と、
前記可動部の前記第1の光反射部と反対側の面に対し間隔を隔てて対向するように、前記固定部に対し固定的に設けられた第2の電極とを備え、
前記第1の電極および前記第2の電極のうち、一方の電極は、前記可動部との間の静電容量を検出するための検出電極として機能し、他方の電極は、前記可動部との間に電位差を生じさせることにより、これらの間に静電引力を生じさせて、前記可動部の位置および/または姿勢を変化させるための駆動電極として機能し、
前記第1の光反射部と前記第2の光反射部との間で光反射を繰り返し、干渉を生じさせて、これらの間の距離に応じた波長の光を外部に出射し得るよう構成され、
前記第1の電極および前記第2の電極は、それぞれ、前記検出電極として機能するときと、前記駆動電極として機能するときとに交互に切り換えられるように構成され、
前記可動部と前記第2の電極との間の静電容量に基づき、前記可動部と前記第1の電極との間に電圧を印加することにより、前記可動部を前記第1の電極側に変位させ得るとともに、
前記可動部と前記第1の電極との間の静電容量に基づき、前記可動部と前記第2の電極との間に電圧を印加することにより、前記可動部を前記第2の電極側に変位させ得るものであることを特徴とする波長可変フィルタモジュール。 - 第1の光反射部を有する固定部と、
前記第1の光反射部に対し間隔を隔てて対向する第2の光反射部を有し、前記第1の光反射部と前記第2の光反射部との間に距離を変更するように前記固定部に対し変位可能な可動部と、
前記可動部の前記第1の光反射部側の面に対し間隔を隔てて対向するように、前記固定部に固定的に設けられた第1の電極と、
前記可動部の前記第1の光反射部と反対側の面に対し間隔を隔てて対向するように、前記固定部に対し固定的に設けられた第2の電極とを備え、
前記第1の電極および前記第2の電極のうち、一方の電極は、前記可動部との間の静電容量を検出するための検出電極として機能し、他方の電極は、前記可動部との間に電位差を生じさせることにより、これらの間に静電引力を生じさせて、前記可動部の位置および/または姿勢を変化させるための駆動電極として機能し、
前記第1の光反射部と前記第2の光反射部との間で光反射を繰り返し、干渉を生じさせて、これらの間の距離に応じた波長の光を外部に出射し得るよう構成され、
前記第1の電極および前記第2の電極は、それぞれ、前記検出電極として機能するときと、前記駆動電極として機能するときとに交互に切り換えられるように構成され、
前記可動部と前記第2の電極との間の静電容量に基づき、前記可動部と前記第1の電極との間に電圧を印加することにより、前記可動部を前記第1の電極側に変位させ得るとともに、
前記可動部と前記第1の電極との間の静電容量に基づき、前記可動部と前記第2の電極との間に電圧を印加することにより、前記可動部を前記第2の電極側に変位させ得るものであることを特徴とする光スペクトラムアナライザ。
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