JP4362032B2 - 反射防止膜を有する光学部材及びその製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、反射防止膜を有する光学部材及びその製造方法に関し、特に、視感反射率が小さく、視感透過率が高いという優れた反射防止膜を有するだけでなく、プラスチック基材上における、耐衝撃性、密着性、耐熱性、耐摩耗性及び耐アルカリ性に優れ、生産性も良好な反射防止膜を有する光学部材及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から、プラスチック基材に、無機物質を蒸着してなる反射防止膜を設けた光学部材が知られている。かかる光学部材は優れた反射防止性、耐擦傷性を有している。
しかしながら、このような反射防止膜を有する光学部材は、耐衝撃性及び耐熱性が十分ではない。その課題を解決する方法として、例えば、特許文献1に記載されているように、プラスチック基材と反射防止膜との間に有機化合物よりなるプライマ−層を施すことが知られている。
しかしながら、このプライマ−層は、プライマ−液をプラスチック基材に塗布し、その後、加熱して硬化させて、反射防止膜を蒸着して施すため、プライマ−層の膜厚が、均一にならないことがあった。また、前記公報に開示されたプライマ−に関し、プライマ−層を施すのは大気中であり、反射防止膜を施すのは真空中であるため、反射防止膜とプライマ−層との間に異物が入りやすい、最終製品を作るまでの時間が長いという課題を有していた。
【特許文献1】
特開昭63-141001号公報
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は前記の課題を解決するためになされたもので、反射率が小さく、透過率が高いという優れた反射防止膜を有するだけでなく、プラスチック基材上における、耐衝撃性、密着性、耐熱性、耐摩耗性及び耐アルカリ性に優れ、生産性も良好な光学部材及びその製造方法を提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、前記の課題を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、反射防止膜の構成層の少なくとも1層に無機物質及び有機物質よりなるハイブリッド層を設けることにより、耐衝撃性、密着性、耐熱性及び耐摩耗性に優れ、さらに生産性が向上する反射防止膜を有する光学部材が得られることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明の反射防止膜を有する光学部材は、プラスチック基材と、真空蒸着で形成された反射防止膜とを有する光学部材であって、この反射防止膜の少なくとも1層に、無機物質及び有機物質からなるハイブリッド層を有することを特徴とする。また、本発明の光学部材の製造方法は、この反射防止膜を、真空蒸着で形成することを特徴とする。
かかるハイブリッド層を設けることにより、前記特開昭63-141001号公報に記載されているようなプライマ−層を施さなくても、耐衝撃性を損なわずに、密着性、耐熱性及び耐摩耗性に優れた反射防止膜を有する光学部材を提供することができる。そして、かかるハイブリッド層は、他の構成層と同様に、真空中にて積層されるので、特開昭63-141001号公報に記載されているようなプライマ−層を施す際に必要な硬化時間を削減でき、さらに反射防止膜内の異物の発生を低減することが可能となる。
【0005】
【発明の実施の形態】
以下、詳細に本発明について説明する。
本発明の光学部材は、真空蒸着によって形成される反射防止膜中に、無機物質及び有機物質よりなるハイブリッド層を形成することで、反射防止膜の柔軟性向上、膜内応力低減を図ることが可能となり、特開昭63-141001号公報記載の発明と同等に、耐衝撃性を損なうことなく密着性、耐熱性、耐摩耗性に優れた反射防止膜を有する光学部材を提供することが可能になっている。さらに、本発明では、特開昭63-141001号公報記載の発明のような、プライマ−液を大気中にて、塗布、加熱してなるプライマ−層を設ける必要がないので、硬化を行う時間を必要とせず、異物の混入を防ぎ、さらに、反射防止膜の膜厚をより正確に制御することができる。
【0006】
前記ハイブリッド層は、反射防止膜中の任意の層に形成できるが、反射率特性、上述した物性、特に、耐衝撃性を良く得るために、プラスチック基材側に最も近い層と、プラスチック基材側に最も遠い層に形成されるのが特に好ましく、最も近い層と最も遠い層は同一でも異なっていてもよい。
また、前記反射防止膜は、複数の層から形成されるいると好ましく、前記ハイブリッド層は、良好な膜強度及び密着性を得るためイオンアシスト法で形成されていると好ましい。
【0007】
イオンアシスト法において、出力に関し好ましい範囲は、特に、良好な反応を得る観点から、加速電圧50V〜150V、加速電流30mA〜100mAである。前記イオンアシスト法を実施する際に使用されるイオン化ガスは、成膜中の反応性、酸化防止の点からアルゴン(Ar)、又はアルゴン+酸素混合ガスを用いるのが好ましい。
【0008】
また、本発明の光学部材は、反射防止膜の下に、密着性を向上させるために、下地層として、後述するハイブリッド層形成の際に触媒作用のある金属、例えば、ニッケル(Ni)、銀(Ag)、白金(Pt)、ニオブ(Nb)及びチタニウム(Ti)から選ばれる少なくとも1種類からなる層を施すことができる。特に好ましい下地層は、より良好な耐衝撃性を付与させるために、ニオブからなる金属層である。金属層を下地層として用いた場合、下地層の上に設けられるハイブリッド層の反応が進みやすくなり、分子内編み目構造を有する物質が得られ、耐衝撃性が向上する。
【0009】
また、プラスチック基材と下地層との密着性確保及び蒸着物質の初期膜形成状態の均一化を図るために、下地層を形成する前にイオン銃前処理を行っても良い。イオン銃前処理におけるイオン化ガスは、酸素、アルゴン(Ar)などを用いることができ、出力で好ましい範囲は、特に良好な密着性、耐摩耗性を得る観点から、加速電圧が50V〜200V、加速電流が50mA〜150mAである。
【0010】
本発明の光学部材における反射防止膜の製法は、蒸着法で形成される。必要に応じて、物理的蒸着法(PVD法)、化学的蒸着法(CVD法)、スパッタリング法、イオンプレーティング法、プラズマCVD法等で形成することもできる。
前記反射防止膜のハイブリッド層以外の膜構成層は特に限定されないが、良好な反射防止効果等の物性を得るため、低屈折率層としてSiO2層、又はSiO2とAl2O3との混合層、高屈折率層としてNb2O5層、又はTiO2層とを有することが好ましい。
本発明における、ハイブリッド層に使用される無機物質としては、SiO2単独、SiO2及びAl2O3の混合物、又はNb2O5、Ta2O5、TiO2、ZrO2及びY2O3から選ばれる少なくとも1種類の無機酸化物が好ましい。
【0011】
本発明における、ハイブリッド層に使用される有機物質としては、変性シリコ−ンオイルが好ましく用いられる。
前記変性シリコ−ンオイルとしては、数平均分子量250〜6000が好ましく、以下の一般式(a)〜(d)で表されるいずれかの構造を有することが好ましい。
【0012】
▲1▼側鎖型
一般式(a):ポリシロキサンの側鎖に有機基を導入した変性シリコ−ンオイル
【化6】
▲2▼両末端型
一般式(b):ポリシロキサンの両末端に有機基を導入した変性シリコ−ンオイル
【化7】
【0013】
▲3▼片末端型
一般式(c):ポリシロキサンの片末端に有機基を導入した変性シリコ−ンオイル
【化8】
▲4▼側鎖両末端型
一般式(d):ポリシロキサンの側鎖と両末端の両方に有機基を導入した変性シリコ−ンオイル
【化9】
(一般式(a)〜(d)において、式中のm、nは、それぞれ独立に0以上の整数を表し、一般式(c)のRは、炭素数1〜10のアルキル基、炭素数2〜10のアルケニル基又は炭素数2〜10のアルキニル基を表す。一般式(a)及び(d)の化合物は、それぞれブロックコポリマー又はランダムコポリマーであってもよい。)
【0014】
また導入される有機基の種類によって、変性シリコ−ンオイルは、反応性シリコ−ンオイルと非反応性シリコ−ンオイルに分けられる。
反応性シリコ−ンオイルとしては、前記有機基が、
(1)アミノ基
(2)エポキシ基
(3)カルボキシル基
(4)炭素数1〜15の水酸基含有炭化水素基
(5)メタクリル基
(6)メルカプト基
(7)フェノ−ル基
(8)炭素数1〜15のアルコキシ基
(9)(1)〜(8)の基のうち1つ以上を置換基として有する炭素数1〜15の炭化水素基
(10)(1)〜(9)の基のうち2つ以上の組み合わせを含む有機基(好ましくは、アミノ基とアルコキシ基との組み合わせ、エポキシ基とポリエ−テル基との組み合わせ、アミノ基とポリエ−テル基との組み合わせである。)
等から選ばれるものが挙げられる。
【0015】
非反応性シリコ−ンオイルとしては、前記有機基が
(1)繰り返し単位数が2〜15で各繰り返し単位が炭素数2〜15のアルキレン基であるポリエ−テル基
(2)メチルスチリル基
(3)炭素数1〜15のアルキル基
(4)炭素数2〜15のエステル基
(5)炭素数16〜20の飽和もしくは不飽和の脂肪酸エステル基
(6)1つ以上のフッ素で置換された炭素数1〜15の炭化水素基
等から選ばれるものが挙げられる。
【0016】
前記変性シリコ−ンオイルの数平均分子量は、ハイブリッド層中の有機成分の制御、膜自体の強度の点から250〜6000であることが好ましい。
【0017】
さらに、前記ハイブリッド層の有機物質は、一般式(I)で表される化合物が好ましく用いられる。
【化10】
(式中、x、zは、それぞれ独立に0以上の整数で、yは、1以上の整数である。R1〜R6は、それぞれ独立に、水素原子、又はメチル基、エポキシ基含有炭素数1〜15の炭化水素基、アミノ基、アクリル基、メタクリル基、水酸基、カルボニル基含有炭素数1〜15の炭化水素基、ビニル基、チオ−ル基、炭素−炭素三重結合含有炭素数1〜15の炭化水素基、炭素数1〜15のアルコキシシラン基、炭素数1〜15のアルキルアミノ基及び炭素数5〜8の環状アルキル基から選ばれる有機基を表す。)
【0018】
前記R1〜R6のうち少なくとも1つがソルビタン残基(ソルビタンから水素を1つ除いた基)又はソルビタンエステル残基(ソルビタンエステルから水素を1つ除いた基)であると好ましい。
【化11】
(Rは、炭素数10〜20であると好ましく、分岐状もしくは直鎖状であってもよく、不飽和結合を含んでいてもよい。)
前記一般式(I)で表される化合物としては、ポリエチレングリコ−ルモノブチルモノグリシジルエ−テル、ポリエチレングリコ−ルジグリシジルエ−テル、ポリオキシエチレンα、ω−ビス−3−アミノプロピルエ−テル、ポリエチレングリコ−ルソルビタンモノラウレ−ト、ポリエチレングリコ−ルソルビタンモノオレ−ト又はポリオキシエチレンモノアクリレ−トであることが好ましい。
【0019】
また、前記一般式(I)で表される化合物の数平均分子量は、ハイブリッド層中の有機成分の制御及びハイブリッドの層強度を考慮して、250〜6000であることが好ましい。250〜6000という低い数平均分子量を有する一般式(I)で表される化合物を選択して用いることにより、ハイブリッド層中の有機成分を制御し易くなる。
【0020】
本発明における有機物質の成膜方法としては、有機物質の蒸着量を制御するため前記有機物質を溶媒にて希釈し、希釈液をバイオカラムフィルターに含浸乾燥させたものを使用するのが好ましい。このバイオカラムフィルターは、焼結ステンレス鋼及び無機ガラスより形成されたものが好ましい。この溶媒としては特に限定はされないが、末端アミン系の有機物ではジメチルエーテル、末端エポキシド系の有機物では酢酸エチル、極性の低いポリシロキサン系の有機物はトリメチルエチルシラン又はジエチルエーテル、極性の高いポリエーテル系の有機物ではメタノールが好ましく用いられる。
【0021】
成膜については多孔性材料を加熱して、この有機物質を蒸着により被成膜体に成膜を行うのが望ましい。有機物質を溶媒に溶かして、この溶液量を図ることによって膜厚の制御を行うことができる。加熱装置は限定されないが、例えば、ハロゲンヒータ、抵抗加熱装置、セラミックヒータ等が使用できる。
溶解した有機物質は適当な容器に入れ、加熱蒸発させる。特に好ましい容器は、多孔性材料であり、この多孔性材料に上記溶液を含浸させ、加熱することにより適度な蒸着速度を得ることが可能である。多孔性材料は、より具体的には銅などの熱伝導性の高い金属粉末を焼結した焼結フィルターを用いることが好ましい。また、多孔性材料は、適度な蒸着速度を得るという観点からそのメッシュを通常は40〜200ミクロンとし、80〜120ミクロンとすると好ましい。
【0022】
容器の加熱温度は、200〜300℃、好ましくは200〜240℃とすることが適当な蒸着速度を得るという点から好ましい。
加熱装置には、成膜制御用に、シャッター機構を有することが望ましい。また、加熱時に、成膜物質の飛散による、プラスチック基材の汚染防止として、加熱装置の周囲を囲うことが望ましい。成膜時の成膜物質の安定供給を行うために、前記バイオカラムフィルターを蔽い、小径の孔を有した、成膜量調整室を設けることが望ましい。その孔の形状は成膜有機物質の分布指向性を向上させるために楕円形であることが望ましい。
【0023】
本発明における、ハイブリッド層中の有機物質の好ましい膜内含有率は、特に良好な物性改質効果が得られる点を考慮して、0.02重量%〜70重量%であり、0.5重量%〜25重量%であると特に好ましい。
ハイブリッド層の有機物質膜内含有率は、例えば、無機物質、有機物質の屈折率をあらかじめ把握しておき、ハイブリッド層の膜厚、反射率を測定することによって求めることができる。ハイブリッド層の有機物質含有率は、基準値として無機物質の屈折率及び有機物質の屈折率を用い、ハイブリッド層の屈折率により求められる。
ハイブリッド層を形成する際には、無機物質、有機物質それぞれを別の蒸着源にて同時に蒸着して成膜するのが好ましい。この有機物質の無機物質に対する相対濃度は、有機物質及び/又は無機物質の加熱装置の表面温度を変えることにより制御できる。また、ハイブリッド層が、複数種の有機物質もしくは複数種の無機物質を含む場合には、別々の加熱装置で蒸着するのが好ましい。
【0024】
本発明におけるプラスチック基材上に形成された反射防止膜の構成としては、例えば以下のようなものが好ましい。
第1層:SiO2+Al2O3+有機物質からなるハイブリッド層(層厚 10〜180nm)
第2層:Nb2O5層(層厚 1〜25nm)
第3層:SiO2+Al2O3層(層厚10〜50nm)
第4層:Nb2O5層(層厚 10〜55nm)
第5層:SiO2+Al2O3層(層厚 10〜50nm)
第6層:Nb2O5層(層厚 10〜120nm)
第7層:SiO2+Al2O3+有機物質からなるハイブリッド層(層厚 70〜100nm)
上記層厚範囲は、プラスチック基材上に反射防止膜有した光学部材の耐衝撃性耐、密着性、耐熱性及び耐摩耗性において好ましい範囲である。
【0025】
また、以下のような反射防止膜の構成も好ましい。
下地層:Nb層(層厚 1〜5nm)
第1層:SiO2+Al2O3+有機物質からなるハイブリッド層(層厚 10〜180nm)
第2層:Nb2O5層(層厚 10〜55nm)
第3層:SiO2+Al2O3層(層厚10〜50nm)
第4層:Nb2O5層(層厚 10〜55nm)
第5層:SiO2+Al2O3層(層厚 10〜50nm)
第6層:Nb2O5層(層厚 10〜120nm)
第7層:SiO2+Al2O3+有機物質からなるハイブリッド層(層厚 70〜100nm)
【0026】
上記層厚範囲は、プラスチック基材上に反射防止膜を有した光学部材の耐衝撃性、密着性、耐熱性及び耐摩耗性において好ましい範囲である。また、より良い特性を得るため、前記膜構成の少なくとも1層以上の層にイオンアシスト法を用いても良い。
上記SiO2+Al2O3+有機物質からなるハイブリッド層の好ましい屈折率の範囲は、良好な耐摩耗性、耐衝撃性を得る観点から1.450〜1.485である。
【0027】
本発明で使用するプラスチック基材の材質は、特に限定されず、例えば、メチルメタクリレ−ト単独重合体、メチルメタクリレ−トと1種以上の他のモノマ−との共重合体、ジエチレングリコ−ルビスアリルカ−ボネ−ト単独重合体、ジエチレングリコ−ルビスアリルカ−ボネ−トと1種以上の他のモノマ−との共重合体、イオウ含有共重合体、ハロゲン共重合体、ポリカ−ボネ−ト、ポリスチレン、ポリ塩化ビニル、不飽和ポリエステル、ポリエチレンテレフタレ−ト、ポリウレタン、ポリチオウレタンなどが挙げられる。
【0028】
本発明の光学部材は、前記プラスチック基材と前記下地層との間に、硬化被膜を有しても良い。
硬化被膜としては、通常、金属酸化物コロイド粒子と下記一般式(II)
(R7)a (R8)bSi(OR9)4-(a+b) ・・・(II)
(式中、R7及びR8は、それぞれ独立に、炭素数1〜8のアルキル基、炭素数2〜8のアルケニル基、炭素数6〜10のアリール基、炭素数1〜8のアシル基、ハロゲン原子、グリシドキシ基、エポキシ基、アミノ基、メルカプト基、メタクリロキシ基及びシアノ基の中から選ばれる有機基を示し、R9は炭素数1〜8のアルキル基、炭素数1〜8アシル基及び炭素数6〜10のアリール基の中から選ばれる有機基を示し、a及びbは、それぞれ独立に0又は1の整数である)で表される有機ケイ素化合物とからなる組成物が使用される。
【0029】
前記金属酸化物コロイド粒子としては、例えば、酸化タングステン(WO3)、酸化亜鉛(ZnO)、酸化ケイ素(SiO2)、酸化アルミニウム(Al2O3)、酸化チタニウム(TiO2)、酸化ジルコニウム(ZrO2)、酸化スズ(SnO2)、酸化ベリリウム(BeO)又は酸化アンチモン(Sb2O5)等が挙げられ、単独又は2種以上を併用することができる。
【0030】
前記一般式(II)で示される有機ケイ素化合物としては、例えば、メチルシリケート、エチルシリケート、n−プロピルシリケート、i−プロピルシリケート、n−ブチルシリケート、sec−ブチルシリケート、t−ブチルシリケート、テトラアセトキシシラン、メチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、メチルトリプロポキシシラン、メチルトリアセトキシシラン、メチルトリブトキシシラン、メチルトリプロポキシシラン、メチルトリアミロキシシラン、メチルトリフェノキシシラン、メチルトリベンジルオキシシラン、メチルトリフェネチルオキシシラン、グリシドキシメチルトリメトキシシラン、グリシドキシメチルトリエトキシシラン、α−グリシドキシエチルトリエトキシシラン、β−グリシドキシエチルトリメトキシシラン、β−グリシドキシエチルトリエトキシシラン、α−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、α−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、β−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、β−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリプロポキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリブトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリフェノキシシラン、α−グリシドキシブチルトリメトキシシラン、α−グリシドキシブチルトリエトキシシラン、β−グリシドキシブチルトリメトキシシラン、β−グリシドキシブチルトリエトキシシラン、γ−グリシドキシブチルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシブチルトリエトキシシラン、δ−グリシドキシブチルトリメトキシシラン、δ−グリシドキシブチルトリエトキシシラン、(3,4−エポキシシクロヘキシル)メチルトリメトキシシラン、(3,4−エポキシシクロヘキシル)メチルトリエトキシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリエトキシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリプロポキシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリブトキシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリフェノキシシラン、γ−(3,4−エポキシシクロヘキシル)プロピルトリメトキシシラン、γ−(3,4−エポキシシクロヘキシル)プロピルトリエトキシシラン、δ−(3,4−エポキシシクロヘキシル)ブチルトリメトキシシラン、δ−(3,4−エポキシシクロヘキシル)ブチルトリエトキシシラン、グリシドキシメチルメチルジメトキシシラン、グリシドキシメチルメチルジエトキシシラン、α−グリシドキシエチルメチルジメトキシシラン、α−グリシドキシエチルメチルジエトキシシラン、β−グリシドキシエチルメチルジメトキシシラン、β−グリシドキシエチルメチルジエトキシシラン、α−グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラン、α−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン、β−グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラン、β−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルメチルジプロポキシシラン、γ−グリシドキシプロピルメチルジブトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルメチルジフェノキシシラン、γ−グリシドキシプロピルエチルジメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルエチルジエトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルビニルジメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルビニルジエトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルフェニルジメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルフェニルジエトキシシラン、エチルトリメトキシシラン、エチルトリエトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリアセトキシシラン、ビニルトリメトキシエトキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、フェニルトリエトキシシラン、フェニルトリアセトキシシラン、γ−クロロプロピルトリメトキシシラン、γ−クロロプロピルトリエトキシシラン、γ−クロロプロピルトリアセトキシシラン、3,3,3−トリフルオロプロピルトリメトキシシラン、γ−メタクリルオキシプロピルトリメトキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリエトキシシラン、β−シアノエチルトリエトキシシラン、クロロメチルトリメトキシシラン、クロロメチルトリエトキシシラン、N−(β−アミノエチル)γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−(β−アミノエチル)γ−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、γ−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、N−(β−アミノエチル)γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−(β−アミノエチル)γ−アミノプロピルメチルジエトキシシラン、ジメチルジメトキシシラン、フェニルメチルジメトキシシラン、ジメチルジエトキシシラン、フェニルメチルジエトキシシラン、γ−クロロプロピルメチルジメトキシシラン、γ−クロロプロピルメチルジエトキシシラン、ジメチルジアセトキシシラン、γ−メタクリルオキシプロピルメチルジメトキシシラン、γ−メタクリルオキシプロピルメチルジエトキシシラン、γ−メルカプトプロピルメチルジメトキシシラン、γ−メルカプトプロピルメチルジエトキシシラン、メチルビニルジメトキシシラン、メチルビニルジエトキシシラン等が挙げられる。
【0031】
前記硬化被膜を作るコ−ティング液には、従来知られている方法で、液の調整を行うことができる。所望により、硬化触媒、塗布時における濡れ性を向上させ硬化被膜の平滑性を向上させる目的で各種の有機溶剤や界面活性剤を含有させることもできる。さらに、紫外線吸収剤、酸化防止剤、光安定剤老化防止剤等もコーティング組成物及び硬化被膜の所望の物性が得られる限り添加することができる。
【0032】
コ−ティング組成物の硬化は、熱風乾燥または活性エネルギー線照射によって行い、硬化条件としては、70〜200℃の熱風中にて行うのが良く、特に好ましくは90〜150℃である。なお活性エネルギー線としては遠赤外線等があり、熱による損傷を低く抑えることができる。
また、コ−ティング組成物よりなる硬化膜を基材上に形成する方法としては、上述したコ−ティング組成物を基材に塗布する方法が挙げられる。塗布手段としてはディッピング法、スピンコーティング法、スプレー法等の通常行われる方法が適用できるが、面精度の面からディッピング法、スピンコーティング法が特に好ましい。
【0033】
【実施例】
以下、実施例により本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
なお、実施例及び比較例において得られた光学部材の物性評価は以下のようにして行った。
(1)視感透過率
プラスチックレンズの視感透過率Yは、両面に反射防止膜を有するプラスチックレンズをサンプルとして、日立分光光度計U−3410を用い測定した。
(2)視感反射率
プラスチックレンズの視感反射率Zは、両面に反射防止膜を有するプラスチックレンズをサンプルとして、日立分光光度計U−3410を用い測定した。
(3)耐衝撃性
レンズ中心部厚さ 2.0mm(CTと記載する)で、レンズ度数−4.00Dのレンズを作製してFDA(Food and Drug Administration)で定められているドロップボールテストを行い、○:合格、×:不合格とした。更にレンズが破損するまでドロップボールテストを継続し、最大荷重として強度確認を行った。ドロップボールの重量は14gであった。
(4)密着性
プラスチックレンズの表面に剃刀にて1mm×1mmの升目を100個作成し、升目上にセロハンテープを貼り、一気にテープをはがし、残った升目の数で評価した。表中、残った升目の数/100で記載した。
(5)耐摩耗性
プラスチックレンズの表面にスチールウールにて1kgf/cm2の荷重をかけ、10ストローク擦り、表面状態により以下の基準で評価した。
UA:殆ど傷なし
A:細い傷数本あり
B:細い傷多数、太い傷数本あり
C:細い傷多数、太い傷多数あり
D:殆ど膜はげ状態
【0034】
(6)耐熱性
プラスチックレンズをドライオーブンで60℃から、5℃づつ上昇させて1時間加熱し、クラックの発生温度を測定した。
(7)耐アルカリ性
プラスチックレンズをNaOH10%水溶液に20℃、1時間浸漬し、表面状態により以下の基準で評価した。
UA:殆ど変化なし
A:点状の膜はげ数個あり
B:点状の膜はげが全面にあり
C:点状のはげが全面、面状のはげ数個あり
D:殆ど全面膜はげ
【0035】
実施例1〜20
ガラス製容器に、コロイダルシリカ(スノ−テックス−40、日産化学)90重量部、有機ケイ素化合物のメチルトリメトキシシラン81.6重量部、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン176重量部、0.5N塩酸2.0重量部、酢酸20重量部、水90重量を加えた液を、室温にて8時間攪拌後、室温にて16時間放置して加水分解溶液を得た。この溶液に、イソプロピルアルコ−ル120重量部、n−ブチルアルコ−ル120重量部、アルミニウムアセチルアセトン16重量部、シリコ−ン系界面活性剤0.2重量部、紫外線吸収剤0.1重量部を加え、室温にて8時間攪拌後、室温にて24時間熟成させコ−ティング液を得た。
アルカリ水溶液で前処理したプラスチックレンズ基板(素材:ジエチレングリコ−ルビスアリルカ−ボネ−ト、屈折率1.50、中心厚2.0mm、レンズ径70mm、レンズ度数0.00)を、前記コーティング液の中に浸漬させ、浸漬終了後、引き上げ速度20cm/分で引き上げたプラスチックレンズを120℃で2時間加熱して硬化膜(ハードコートA層)を形成した。その後、表1〜10に記載したイオン加速電圧の条件でArガスを用いて、イオン銃前処理を行った。
次に、ハードコートA層の上に、表1〜10に示した条件で第1〜7層からなる反射防止膜を形成して、プラスチックレンズを得た。
【0036】
なお、ハイブリッド層は、無機物質の蒸着と有機物質との蒸着とは、二元蒸着として、ほぼ同時に蒸着するように条件を設定した。有機物質の蒸着の際は、有機物質を有機溶媒で溶解させた溶液を、溶液ステンレス製焼結フィルター(メッシュ80〜100ミクロン、径18φ、厚さ3mm)に、有機物質と溶媒の含有比率(重量比)1:4、有機物質及び溶媒を1フィルターチップ当たりの含有量1ミリリットルで含浸させて、真空蒸着装置内にセットし、250℃に加熱した。ただし、有機物質Eは、外部加熱タンクにて気化し、気化した有機物を、ガスバルブ、マスフローコントローラを使用して、蒸着装置内に導入する形式を採用しているため、チップは使用していない。
【0037】
また、表に記載されている有機物質A〜Eの商品の構造は以下の通りである。
有機物質A:上記一般式(a)において、有機基がエポキシ基である反応性シリコーンオイルKF1001(信越シリコン社製)、使用溶媒:(トリメチルエチルシラン)LS−865(信越化学社製)
有機物質B:上記一般式(a)において、有機基がエポキシ基及びポリエーテル基である反応性シリコーンオイルX22−4741(信越シリコン社製)、使用溶媒:酢酸エチル
有機物質C:上記一般式(b)において、有機基がアミノアルキル基である反応性シリコーンオイルX22−8008(信越シリコン社製)、使用溶媒:ジエチルエーテル
有機物質D:ポリオキシエチレンモノアクリレートAE−400(日本油脂社製)、使用溶媒:酢酸エチル
有機物質E:ポリエチレングリコールグリシジルエーテルE−400(日本油脂社製)、使用溶媒:なし
得られたプラスチックレンズについて上記(1)〜(7)を評価し、それらの結果を表1〜10に示した。尚、表中、λは照射光の波長で、λ=500nmを示す。ハイブリッド層の屈折率はλ=500nmで求めた。
【0038】
比較例1〜4
ハードコート層及び第1層〜第7層からなる機能膜を、無機物質のみにて、表11及び12に示した条件で形成し、プラスチックレンズを得た。
得られたプラスチックレンズについて上記(1)〜(7)を評価し、それらの結果を表11及び12に示した。
なお、表1〜12において、イオン銃設定値の項目が「−」で表示されているのは、層がイオンアシスト法以外の方法、すなわち一般的な蒸着法により形成されていることを示す。
【0039】
【表1】
【0040】
【表2】
【0041】
【表3】
【0042】
【表4】
【0043】
【表5】
【0044】
【表6】
【0045】
【表7】
【0046】
【表8】
【0047】
【表9】
【0048】
【表10】
【0049】
【表11】
【0050】
【表12】
【0051】
【表13】
【0052】
【表14】
【0053】
【表15】
【0054】
【表16】
【0055】
【表17】
【0056】
【表18】
【0057】
【表19】
【0058】
【表20】
【0059】
【表21】
【0060】
【表22】
【0061】
表1〜10に示したように、実施例1〜20のプラスチックレンズは、視感反射率が0.70〜0.82%と極めて小さく、視感透過率は99.0〜99.11%と高かった。さらに、耐衝撃性が良好であり、密着性、耐摩耗性、耐熱性、耐アルカリ性も良好であった。
これに対し、表11及び12に示したように、比較例1〜4のプラスチックレンズは、視感反射率が1.1〜1.2%と高く、耐衝撃性が劣り、密着性、耐摩耗性、耐熱性、耐アルカリ性も実施例1〜20に比べ劣っていた。
【0062】
【発明の効果】
以上詳細に説明したように、本発明の光学部材は、反射率が小さく、透過率が高いという優れた反射防止膜を有するだけでなく、耐衝撃性、密着性、耐熱性、耐摩耗性及び耐アルカリ性に優れ、生産性も良好である。
Claims (10)
- プラスチック基材と、真空蒸着で形成された反射防止膜とを有する光学部材であって、反射防止膜中の少なくとも1層が、無機物質及び有機物質よりなるハイブリッド層であり、有機物質が以下の一般式(b)又は(d)で表わされる構造を有する変性シリコーンオイルであり、全てのハイブリッド層がイオンアシスト法で形成され、イオンアシスト法の条件が、加速電圧50V〜150V及び加速電流30mA〜100mAであり、かつプラスチック基材に最も遠い層がハイブリッド層である光学部材。
一般式(b):ポリシロキサンの両末端に有機基を導入した変性シリコーンオイル
- 前記ハイブリッド層の無機物質が、SiO2である請求項1に記載の反射防止膜を有する光学部材。
- 前記ハイブリッド層の無機物質が、SiO2及びAl2O3である請求項1に記載の反射防止膜を有する光学部材。
- 前記ハイブリッド層の無機物質が、Nb2O5、Ta2O5、TiO2、ZrO2及びY2O3から選ばれる少なくとも1種類の無機酸化物である請求項1に記載の反射防止膜を有する光学部材。
- 前記変性シリコ−ンオイルの数平均分子量が、250〜6000である請求項1〜4のいずれか1項に記載の反射防止膜を有する光学部材。
- 前記ハイブリッド層の有機物質の膜内含有率が、0.02重量%〜70重量%である請求項1〜5のいずれか1項に記載の反射防止膜を有する光学部材。
- 前記プラスチック基材と反射防止膜との間に、ニッケル(Ni)、銀(Ag)、白金(Pt)、ニオブ(Nb)及びチタニウム(Ti)から選ばれる少なくとも1種類からなる膜厚1〜5nmの下地層を施してなる請求項1〜6のいずれか1項に記載の光学部材。
- 前記ハイブリッド層が、さらに反射防止膜中のプラスチック基材に最も近い層に設けられ、最も近い層と最も遠い層が同一又は異なる請求項1〜7のいずれか1項に記載の反射防止膜を有する光学部材。
- 前記反射防止膜が、プラスチック基材側から順に、以下に記す構成であることを特徴とする請求項8に記載の光学部材。
第1層:SiO2+Al2O3+有機物質からなるハイブリッド層(層厚 10〜180nm)
第2層:Nb2O5層(層厚 1〜25nm)
第3層:SiO2+Al2O3層(層厚10〜50nm)
第4層:Nb2O5層(層厚 10〜55nm)
第5層:SiO2+Al2O3層(層厚 10〜50nm)
第6層:Nb2O5層(層厚 10〜120nm)
第7層:SiO2+Al2O3+有機物質からなるハイブリッド層(層厚 70〜100nm) - 反射防止膜を、真空蒸着で形成する請求項1〜9のいずれかに記載の反射防止膜を有する光学部材の製造方法。
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