JP4357802B2 - ベンゼン環縮合5員複素環式化合物、その製造法および用途 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、新規ベンゼン環縮合5員複素環式化合物、特に、ベンゾフランまたはベンゾチオフェン誘導体、その製造法およびそれを含有する医薬組成物に関する。さらに詳しくは、神経栄養因子様作用、神経栄養因子活性増強作用、神経変性抑制作用、神経新生促進作用、神経再生促進作用、βアミロイド毒性抑制作用等の優れた医薬作用を有し、神経変性疾患等の予防・治療用の医薬として有効な化合物に関する。
【0002】
【従来の技術】
神経変性疾患は、神経細胞死という破壊的な損傷をもたらす進行性の疾患である。主な神経変性疾患としては、アルツハイマー病、パーキンソン病、筋萎縮性側索硬化症(ALS)、ハンチントン病等の中枢神経疾患や糖尿病性神経障害に代表される末梢神経障害等が知られている。その多くは老化と関係しており、実際加齢と共に発症が増加するが、時に中年からさらに若い年齢においても発病することがある。
脳の構造や機能に関する研究の結果、神経伝達物質や神経栄養因子の役割等が徐々に解明されつつあるが、神経変性疾患の原因についてはまだ未知の部分が多い。唯一パーキンソン病のみは、特定の神経伝達物質、即ちドーパミンとの関連が明らかにされ、ドーパミンの前駆物質であるL−ドーパが神経症状を軽減し、機能を回復させる薬として使われている。しかしながら、L−ドーパが神経変性の進行を抑制するわけではなく、病状の進行即ちドーパミン神経の変性・脱落と共にL−ドーパの効果は徐々に失われていく。また、アルツハイマー病はアセチルコリン神経細胞やモノアミン系神経細胞等多種の神経細胞が変性・脱落する疾患であるが、これに対する薬として、コリンエステラーゼの阻害薬が上市あるいは開発中である。しかしながら、これにおいてもパーキンソン病におけるL−ドーパ同様、神経症状を一時的に改善する対症療法の域をでない。
このようにアルツハイマー病やパーキンソン病を含め、細胞死を引き起こす因子の毒性から神経細胞を保護し、神経変性疾患の進行を抑制する薬物は現在報告されていない。
また、神経変性疾患における細胞死は、それぞれの疾患に特有の因子の毒性により引き起こされるとされ、例えばアルツハイマー病では内因性のβアミロイドが細胞死を引き起こす因子として考えられている。βアミロイドはアルツハイマー病患者の脳内にみられる神経病理学的特徴である老人斑を構成する蛋白質で、40から43個のアミノ酸からなる。このβアミロイドを海馬神経細胞の初代培養系に加えると神経細胞死が起こることが明らかにされており[サイエンス(science)、245巻、417−420頁、1989年]、またβアミロイドの凝集が、その毒性発現に必須であること等が示されている[ニューロバイオロジー オブ エイジング(Neurobiology of Aging)、13巻、587−590頁、1992年およびジャーナル オブモレキュラー バイオロジー(Journal of Molecular Biology)、218巻、149−163頁、1991年]。βアミロイドの毒性発現メカニズムについては、1)βアミロイドがイオンチャンネルを形成し、カルシウムイオンを流入させる、2)βアミロイドがフリーラジカルの発生を促進する、3)βアミロイドがタウ蛋白キナーゼI(TPK−I)を活性化し、タウのリン酸化が亢進される、4)βアミロイドがミクログリアを活性化し、ミクログリアから神経毒が分泌される等が考えられている。
最近になって、IGF−1(インスリン様成長因子)、NGF(神経成長因子)等の神経栄養因子が、βアミロイド等による神経細胞のアポトーシスを抑制し、そのメカニズムとしてPI−3キナーゼの活性化によるTPK−I/GSK−3β(グリコーゲン シンターゼ キナーゼ3)の阻害が関与することが明らかとなった[ジャーナル オブ ニューロサイエンス (J. Neurosci.)、11巻、2552−2563頁、1991年、サイエンス (Science)、267巻、2003−2006頁、1995年およびザ ジャーナル オブ バイオロジカル ケミストリー(J. Biol. Chem.)、272巻、154−161頁、1997年]。βアミロイドによってPI−3キナーゼが阻害され、TPK−I/GSK−3βが活性化されると、ピルビン酸脱水素酵素(PDH)の阻害によりアセチルコリンの合成反応系に影響し、アセチルコリンの含量も低下する。このことはアルツハイマー病患者の脳でアセチルコリンの含量が低下していることとも一致し、逆にPI−3キナーゼを活性化することにより、神経細胞死を防止するのみならず、脳内のアセチルコリン含量の増加をもたらし神経症状を改善することが期待される。さらにTPK−I/GSK−3βの阻害により、アルツハイマー病で低下している脳内グルコース利用率の増加も期待することができる[ザ ジャーナル オブ バイオロジカル ケミストリー(J. Biol. Chem.)、269巻、3568−3573頁、1994年およびエンドクリノロジー(Endocrinology)、125巻、314−320頁、1989年]。
また、5員の複素環、例えば、フラン環またはジヒドロフラン環、あるいはベンゾチオフェン環またはジヒドロベンゾチオフェン環と縮合したベンゼン環に、縮合含窒素複素環基を有する化合物としては以下の化合物が報告されている。
【0003】
1)骨吸収および骨代謝の抑制作用を有するとして式:
【化7】
〔式中、R1は水素、低級アルキル、アシル基、アミノ、アシルアミノ、ニトロ、ハロゲンまたは1個以上の適当な置換基を有していてもよいヒドロキシ低級アルキルであり、
R2は水素、低級アルキル、アシル基、低級アルコキシ、アシル低級アルキル、アリール、シアノ、モノ(またはジまたはトリ)ハロ低級アルキル、低級アルキルチオまたは1個以上の適当な置換基を有していてもよいヒドロキシ低級アルキルであり、R3は水素、低級アルキル、低級アルケニル、シクロ低級アルキル低級アルキル、ハロゲン、アシル基、アシル低級アルキル、アシルアミノ、アシルアミノ低級アルキル、アシル低級アルケニル、アシルオキシ低級アルキル、アシル低級アルキルチオ低級アルキル、アミノ低級アルキル、モノ(またはジ)低級アルキルアミノ、低級アルキルチオ低級アルキル、1個以上の適当な置換基を有していてもよいヒドロキシイミノ低級アルキル、1個以上の適当な置換基を有していてもよいヒドロキシ低級アルキル、ヒドロキシ低級アルキルチオ低級アルキル、シアノ低級アルキル、1個以上の適当な置換基を有していてもよいモノ(またはジ)低級アルコキシ低級アルキル、1個以上の適当な置換基を有していてもよいアリールで置換された低級アルキル、モノ(またはジ)低級アルキルアミノ低級アルキル、1個以上の適当な置換基を有していてもよい複素環基で置換された低級アルキル、1個以上の適当な置換基を有していてもよい複素環基、複素環チオ、複素環チオ低級アルキル、複素環オキシ、複素環オキシ低級アルキル、複素環アミノイミノ低級アルキル、アリール、アミノまたはニトロであり、
R2とR3とは互いに連結して、
(1)1個以上の適当な置換基を有していてもよい低級アルキレン、
(2)1個以上の適当な置換基を有していてもよい低級アルケニレンまたは
(3)式−(A1)m−W−(A2)n− [ここに、A1およびA2は各々、1個以上の適当な置換基を有していてもよい低級アルキレンまたは1個以上の適当な置換基を有していてもよい低級アルケニレンであり、Wは−S−、−S(O)−またはN(R5)−(ここに、R5は水素、低級アルキルまたはアシル基である)であり、mおよびnは各々整数0または1である]の基を形成していてもよく、
XはOまたはSであり、Yはビニレンまたは式−NHCO−、−NHSO2−、−OCO−、−OCH2−、−NHCOCO−、−NHCOCH=CH−、−NHCOCH2−、−NHCONH−またはN(R6)CO−(ここに、R6は低級アルキルである)の基であり、Zは1個以上の適当な置換基を有していてもよい複素環基または1個以上の適当な置換基を有していてもよいアリールであり、lは整数0または1であり、− − − は単結合または二重結合を表わす。〕で表される化合物およびその医薬として許容しうる塩、および具体的に
【化8】
(WO 95/29907および特表平9−512795号公報)。
【0004】
2)過酸化脂質生成抑制作用を有するとして式:
【化9】
〔式中、R1は、水素原子、ニトロ基、−N(R4)R5で表される基であり、ここでR4およびR5は、水素原子、低級アルキル基、低級アルケニル基、アリール基、アラルキル基、アシル基、アロイル基、置換もしくは無置換のカルバモイル基または置換もしくは無置換のチオカルバモイル基であり、さらにR4およびR5は一体となり環状のアミノ基を形成してもよい。R2およびR3は水素原子または低級アルキルである。〕で表される3,5−ジヒドロキシヘプタン酸誘導体、および式:
【化10】
〔式中、R1は、水素原子、ニトロ基、−N(R4)R5で表される基であり、ここでR4およびR5は、水素原子、低級アルキル基、低級アルケニル基、アリール基、アラルキル基、アシル基、アロイル基、置換もしくは無置換のカルバモイル基または置換もしくは無置換のチオカルバモイル基であり、さらにR4およびR5は一体となり環状のアミノ基を形成してもよい。R2およびR3は水素原子または低級アルキルである。R6は、水素原子、低級アルキル基、アルカリ金属またはアルカリ土類金属である。〕で表される3,5−ジヒドロキシヘプタン酸誘導体(特開平5−194466号公報)。
【0005】
3)除草剤であるとして式:
【化11】
〔式中、RはH,Cl,F,C1−C2アルキルまたはC1−C2アルコキシ;R1はH,F,Cl,Br,CH3,OCH3,CN,CF3,OCF3またはOCF2H;X1はO;R2はH,CH3またはCH2CH3;R3はH,C1−C4ハロアルキル,CR2R7CN,CN,CR2R4R7,COCl,COR4,C(NOR6)R2,CO2R4,CONR4R2,CHR2OH,CO2(CH2)2Si(CH3)3,CONR2SO2CH3,CHR2CO2R4,CONHCH(CH3)CONHCH(CH3)CO2CH3,CHR2COR4,CHR2OSO2(C1−C4アルキル),CHR2OC(O)R4,CHR2OC(O)N(R2)2,CHR2OC(O)N(R2)OCH3,CHR2OC(O)N(R2)Ph,HC=CH2またはC≡CH;R4はH,C1−C4アルキル,C1−C4ハロアルキル,C2−C6アルケニル,C3−C6アルキニル,C2−C4ハロアルケニル,フェニル,C1−C4アルキルフェニル,C3−C6アルコキシカルボニルアルキルまたは(CH2CH2O)bR2;
bは1ないし6;mは1;nは1または2;Jは
【化12】
(式中、XおよびYはそれぞれOまたはSを示す)等を示す。〕で表される化合物(USP 4,881,967)。
【0006】
4)抗菌作用を有するとして式:
【化13】
〔式中、mおよびnは0または1で、mおよびnの合計が1、Rが水素または低級アルキル、R'はR,
【化14】
RとR'が共に(CH3)2N−N=,
【化15】
を形成するか、あるいはピロールまたはピロリジンを形成、R''はR、低級アルキル、CF3−またはClCH2−、R'''は低級アルキルまたはCF3−を示す。〕で表される化合物またはその薬理学的に許容されうる塩(USP 4,212,865)。
【0007】
5)合成中間体である式:
【化16】
で表される化合物[テトラヘドロン レターズ(Tetrahedron Letters)、37巻、51号、9183−9186頁、1996年]。
【0008】
6)過酸化脂質生成抑制作用を有する式:
【化17】
〔式中、R1およびR2は同一または異なって、水素原子、アシル基、アルコキシカルボニル基、それぞれ置換基を有していてもよい脂肪族基または芳香環基、R3、R4およびR5は、同一または異なって、アシル化されていてもよい水酸基、それぞれ置換基を有していてもよいアミノ基、アルコキシ基または脂肪族基であるか、またはR3、R4およびR5のうち二つが置換基を有していてもよい炭素同素環を形成していてもよく、R6およびR7は、同一または異なって、置換基を有していてもよい脂肪族基、しかも、R6およびR7のうち少なくとも一つはα位がメチレン、R8およびR9は、同一または異なって、水素原子またはそれぞれ置換基を有していてもよい脂肪族基または芳香環基を示す。〕で表される化合物またはその塩(EP−A−483772および特開平5−140142号公報)。
【0009】
7)骨吸収抑制作用を有するとして式:
【化18】
〔式中、R1はホルミル、カルバモイル低級アルキル、チオモルホリノカルボニル低級アルキル、チオモルホリノカルボニル低級アルキルS−オキシド、ピリジルアミノカルボニル低級アルキル、ピラゾリルアミノカルボニル低級アルキル、トリアゾリルアミノカルボニル低級アルキル、1個以上の適当な置換基を有していてもよいキノリルアミノカルボニル低級アルキル、3−ピリジル低級アルキルアミノカルボニル低級アルキル、4−ピリジル低級アルキルアミノカルボニル低級アルキル、ピリジルエチルアミノカルボニル低級アルキル、ピリジル低級アルキルアミノカルボニル低級アルキルN−オキシド、ベンズイミダゾリル低級アルキルアミノカルボニル低級アルキル、N−ピリジル低級アルキル−N−アシル低級アルキルアミノカルボニル低級アルキル、N−ピリジル−N−低級アルキルアミノカルボニル低級アルキル、低級アルキルアミノカルボニル低級アルキル、ジ低級アルキルアミノカルボニルメチル、キノリル、2−ヒドロキシエチル、2−ヒドロキシ−2−メチルプロピル、シアノ低級アルキル、ジ低級アルキルアミノ低級アルキル、ピリジル低級アルキル、トリアゾリル低級アルキル、1個以上の適当な置換基を有していてもよいピラゾリル低級アルキル、1個以上の適当な置換基を有していてもよいピリミジニル低級アルキル、1個以上の適当な置換基を有していてもよいジヒドロフタラジニル低級アルキル、1個以上の適当な置換基を有していてもよいオキサジアゾリル低級アルキル、1個以上の適当な置換基を有していてもよい複素環低級アルケニル、1個以上の適当な置換基を有していてもよい低級アルコキシ低級アルキルアミノ低級アルキル、1個以上の適当な置換基を有していてもよいアリール低級アルキルアミノカルボニル低級アルキル、1個以上の適当な置換基を有していてもよいアリールアミノカルボニル低級アルキル、1個以上の適当な置換基を有していてもよいアリールチオ低級アルキル、低級アルキルまたはイミダゾリル低級アルキルであり、
R2は低級アルキル、保護されたカルボキシまたはシアノであり、R3はハロゲンまたは低級アルキルであり、R4は水素、ニトロまたはアミノであり、R5はハロゲン、低級アルキルまたはニトロである。但し、1)R1がメチルであるときには、R2は保護されたカルボキシまたはシアノであり、2)R1がイミダゾリルメチルであるときには、R2は保護されたカルボキシまたはシアノであるものとする。〕で表される化合物またはその塩(特開平9−124633号公報)。
【0010】
8)ナトリウムチャンネル調節作用を有する式:
【化19】
〔式中、R1およびR2はそれぞれ水素原子、置換基を有していてもよい低級アルキルまたはアシル、
R3、R4およびR5はそれぞれ置換基を有していてもよい低級アルキルまたは置換基を有していてもよい低級アルコキシ、あるいはR4およびR5は一緒になって5または6員同素環を形成していてもよく、
R6は低級アルキル、
Arは置換基を有していてもよい芳香族基、
A環は置換基を有していてもよい5ないし8員含窒素複素環、
Xは置換基を有していてもよい低級アルキレン、
Yは炭素原子または窒素原子、
ZaはCH2、COCH(R7)、OCH(R7)、SCH(R7)またはN(R10)CH(R7)
(式中、R7は水素原子または置換基を有していてもよい芳香族基、R10は水素原子、置換基を有していてもよい炭化水素基またはアシルを示す)で表される基、
Zbは結合手または置換基を有していてもよく、かつ、酸素原子、窒素原子または硫黄原子を介していてもよい2価の脂肪族炭化水素基、およびmは1ないし3の整数を示す〕で表される化合物またはその塩(WO 98/08842)。
【0011】
低分子で脳内移行性に優れ、神経栄養因子様作用や神経栄養因子活性増強作用や神経変性後において神経細胞の新生および再生を促進する作用を有する化合物はアルツハイマー病等の神経変性疾患における神経細胞死を抑制し、かつ症状を改善することが可能と考えられる。そこで、神経栄養因子様作用や神経栄養因子活性増強作用を有し、さらにβアミロイドなどの細胞毒性を抑制して神経細胞を保護、または細胞死を引き起こす因子の毒性から神経細胞を保護する作用等の優れた医薬作用を有する、神経変性疾患の予防・治療剤等の医薬として有用な化合物の開発が望まれている。
このような事情に鑑み、本出願人は、先に、式:
【化20】
(i)式:
【化21】
〔式中、A環は置換を有していてもよいベンゼン環を示し、B環はハロゲンまたは置換基を有していてもよい炭化水素基で置換されていてもよい5ないし7員含窒素複素環を示す〕で表わされる基または
(ii)式:
【化22】
〔式中、R4は(1)置換基を有していてもよい芳香族基で置換され、かつさらに置換基を有していてもよい脂肪族炭化水素基または(2)置換基を有していてもよい芳香族基を含有するアシル基を示し、R5は水素原子、C1−6アルキルまたはアシル基を示す〕で表される基を示し、
WがWaのとき、R3は水素原子、置換基を有していてもよい炭化水素基または置換基を有していてもよい複素環基を示し、C環はWaで表される基の他にさらにハロゲン、ハロゲン化されていてもよい低級アルキル、ハロゲン化されていてもよい低級アルコキシおよびハロゲン化されていてもよい低級アルキルチオから選ばれる置換基を有していてもよいベンゼン環を示し、
WがWbのとき、R3は置換基を有していてもよいC6−14アリール基を示し、C環はWbで表される基の他にさらに置換基を有していてもよいベンゼン環を示す。ただし、− − − が二重結合を示す時、部分構造
【化23】
は、
【化24】
を示す。〕で表わされる化合物またはその塩の合成に成功し、これが神経栄養因子様作用、神経栄養因子活性増強作用、βアミロイドの細胞毒性抑制作用等の医薬作用を有すること、さらにこれらの化合物が毒性も極めて低く、脳内移行性にも優れ、神経変性抑制作用等を有する医薬として十分満足できるものであることを見出し、特許出願した(WO 00/34262)。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、神経栄養因子様作用、神経栄養因子活性増強作用、神経新生促進作用、神経再生促進作用、βアミロイドの細胞毒性抑制作用等の医薬作用を有し、脳内移行性にも優れ、神経変性抑制作用等を有する、さらなる新規なベンゼン環縮合5員複素環式化合物を提供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決する手段】
本発明者らは、鋭意探索した結果、以下の式(I)で示す、新規な化合物が予想外にも優れた神経栄養因子様作用、神経栄養因子活性増強作用、神経新生促進作用、神経再生促進作用、βアミロイドの細胞毒性抑制作用等の医薬作用を有すること、さらに毒性も極めて低く、脳内移行性にも優れることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、
(1)式:
【化25】
〔式中、R1およびR2は、同一または異なって、水素原子、置換基を有していてもよい炭化水素基または置換基を有していてもよい複素環基を示すか、あるいはR1とR2が、隣接する炭素原子と共に置換基を有していてもよい3ないし8員同素または複素環を形成していてもよく、R3は、置換基を有していてもよい環状基を示し、Xは、結合手または原子数1ないし3のスペーサーを示し、R4は水素原子、置換基を有していてもよい炭化水素基、置換されていてもよいヒドロキシ基、置換されていてもよくオキソ化されていてもよいメルカプト基または置換されていてもよいアミノ基を示すか、あるいはR2とR4は一緒になって二重結合を形成していてもよく、Wは酸素原子または硫黄原子を示し、B環は置換基を有していてもよい4ないし8員含窒素複素環を示し、C環はB環で表される基の他にさらに窒素を介さない置換基を有していてもよいベンゼン環を示し、
− − − は単結合または二重結合を示す。〕で表わされる化合物またはその塩、
(2)R1およびR2が、同一または異なって、(i)水素原子、(ii)(1)ハロゲン、(2)C1−3アルキレンジオキシ、(3)ニトロ、(4)シアノ、(5)ハロゲン化されていてもよいC1−6アルキル、(6)ハロゲン化されていてもよいC2−6アルケニル、(7)ハロゲン化されていてもよいC2−6アルキニル、(8)ハロゲン化されていてもよいC3−8シクロアルキル、(9)ハロゲンで置換されていてもよいC6−14アリール、(10)ハロゲン化されていてもよいC1−6アルコキシ、(11)ハロゲン化されていてもよいC1−6アルキルチオまたはメルカプト、(12)ヒドロキシ、(13)アミノ、(14)モノ−C1−6アルキルアミノ、(15)モノ−C6−14アリールアミノ、(16)ジ−C1−6アルキルアミノ、(17)ジ−C6−14アリールアミノ、(18)ホルミル、カルボキシ、カルバモイル、C1−6アルキル−カルボニル、C3−8シクロアルキル−カルボニル、C1−6アルコキシ−カルボニル、C6−14アリール−カルボニル、C7−16アラルキル−カルボニル、C6−14アリールオキシ−カルボニル、C7−16アラルキルオキシ−カルボニル、炭素原子以外に窒素原子、硫黄原子および酸素原子から選ばれるヘテロ原子を1ないし4個含む5または6員複素環カルボニル、モノ−C1−6アルキル−カルバモイル、ジ−C1−6アルキル−カルバモイル、C6−14アリール−カルバモイル、チオカルバモイル、炭素原子以外に窒素原子、硫黄原子および酸素原子から選ばれるヘテロ原子を1ないし4個含む5または6員複素環カルバモイル、C1−6アルキルスルホニル、C6−14アリールスルホニル、C1−6アルキルスルフィニルおよびC6−14アリールスルフィニルから選ばれるアシル、(19)ホルミルアミノ、C1−6アルキル−カルボキサミド、C6−14アリール−カルボキサミド、C1−6アルコキシ−カルボキサミド、C1−6アルキルスルホニルアミノおよびC6−14アリールスルホニルアミノから選ばれるアシルアミノ、(20)C1−6アルキル−カルボニルオキシ、C6−14アリール−カルボニルオキシ、C1−6アルコキシ−カルボニルオキシ、モノ−C1−6アルキル−カルバモイルオキシ、ジ−C1−6アルキル−カルバモイルオキシ、C6−14アリール−カルバモイルオキシおよびニコチノイルオキシから選ばれるアシルオキシ、(21)C1−6アルキル、C6−14アリールおよび炭素原子以外に窒素原子、硫黄原子および酸素原子から選ばれるヘテロ原子を1ないし4個含む5ないし10員芳香族複素環基から選ばれる置換基を1ないし3個有していてもよい4ないし8員飽和環状アミノ、(22)炭素原子以外に窒素原子、硫黄原子および酸素原子から選ばれるヘテロ原子を1ないし4個含む5ないし10員芳香族複素環基、(23)スルホおよび(24)C6−14アリールオキシ、から選ばれる置換基を1ないし5個それぞれ有していてもよいC1−6アルキル基、C2−6アルケニル基、C2− 6アルキニル基、C3−8シクロアルキル基またはC6−14アリール基;または
(iii)(1)ハロゲン、(2)C1−3アルキレンジオキシ、(3)ニトロ、(4)シアノ、(5)ハロゲン化されていてもよいC1−6アルキル、(6)ハロゲン化されていてもよいC2−6アルケニル、(7)ハロゲン化されていてもよいC2−6アルキニル、(8)ハロゲン化されていてもよいC3−8シクロアルキル、(9)ハロゲンで置換されていてもよいC6−14アリール、(10)ハロゲン化されていてもよいC1−6アルコキシ、(11)ハロゲン化されていてもよいC1−6アルキルチオまたはメルカプト、(12)ヒドロキシ、(13)アミノ、(14)モノ−C1−6アルキルアミノ、(15)モノ−C6−14アリールアミノ、(16)ジ−C1−6アルキルアミノ、(17)ジ−C6−14アリールアミノ、(18)ホルミル、カルボキシ、カルバモイル、C1−6アルキル−カルボニル、C3−8シクロアルキル−カルボニル、C1−6アルコキシ−カルボニル、C6−14アリール−カルボニル、C7−16アラルキル−カルボニル、C6−14アリールオキシ−カルボニル、C7−16アラルキルオキシ−カルボニル、炭素原子以外に窒素原子、硫黄原子および酸素原子から選ばれるヘテロ原子を1ないし4個含む5または6員複素環カルボニル、モノ−C1−6アルキル−カルバモイル、ジ−C1−6アルキル−カルバモイル、C6−14アリール−カルバモイル、チオカルバモイル、炭素原子以外に窒素原子、硫黄原子および酸素原子から選ばれるヘテロ原子を1ないし4個含む5または6員複素環カルバモイル、C1−6アルキルスルホニル、C6−14アリールスルホニル、C1−6アルキルスルフィニルおよびC6−14アリールスルフィニルから選ばれるアシル、(19)ホルミルアミノ、C1−6アルキル−カルボニルアミノ、C6−14アリール−カルボニルアミノ、C1−6アルコキシ−カルボニルアミノ、C1−6アルキルスルホニルアミノおよびC6−14アリールスルホニルアミノから選ばれるアシルアミノ、(20)C1−6アルキル−カルボニルオキシ、C6−14アリール−カルボニルオキシ、C1−6アルコキシ−カルボニルオキシ、モノ−C1−6アルキル−カルバモイルオキシ、ジ−C1−6アルキル−カルバモイルオキシ、C6−14アリール−カルバモイルオキシおよびニコチノイルオキシから選ばれるアシルオキシ、(21)C1−6アルキル、C6−14アリールおよび炭素原子以外に窒素原子、硫黄原子および酸素原子から選ばれるヘテロ原子を1ないし4個含む5ないし10員芳香族複素環基から選ばれる置換基を1ないし3個有していてもよい4ないし8員飽和環状アミノ、(22)炭素原子以外に窒素原子、硫黄原子および酸素原子から選ばれるヘテロ原子を1ないし4個含む5ないし10員芳香族複素環基、(23)スルホおよび(24)C6−14アリールオキシ、から選ばれる置換基を1ないし5個有していてもよい炭素原子以外に窒素原子、硫黄原子および酸素原子から選ばれるヘテロ原子を1ないし4個含む5ないし14員複素環基を示すか、あるいは
(iv)R1とR2が隣接する炭素原子と共に、(1)ハロゲン、(2)C1−3アルキレンジオキシ、(3)ニトロ、(4)シアノ、(5)ハロゲン化されていてもよいC1−6アルキル、(6)ハロゲン化されていてもよいC2−6アルケニル、(7)ハロゲン化されていてもよいC2−6アルキニル、(8)ハロゲン化されていてもよいC3−8シクロアルキル、(9)ハロゲンで置換されていてもよいC6−14アリール、(10)ハロゲン化されていてもよいC1−6アルコキシ、(11)ハロゲン化されていてもよいC1−6アルキルチオまたはメルカプト、(12)ヒドロキシ、(13)アミノ、(14)モノ−C1−6アルキルアミノ、(15)モノ−C6−14アリールアミノ、(16)ジ−C1−6アルキルアミノ、(17)ジ−C6−14アリールアミノ、(18)ホルミル、カルボキシ、カルバモイル、C1−6アルキル−カルボニル、C3−8シクロアルキル−カルボニル、C1−6アルコキシ−カルボニル、C6−14アリール−カルボニル、C7−16アラルキル−カルボニル、C6−14アリールオキシ−カルボニル、C7−16アラルキルオキシ−カルボニル、炭素原子以外に窒素原子、硫黄原子および酸素原子から選ばれるヘテロ原子を1ないし4個含む5または6員複素環カルボニル、モノ−C1−6アルキル−カルバモイル、ジ−C1−6アルキル−カルバモイル、チオカルバモイル、C6−14アリール−カルバモイル、炭素原子以外に窒素原子、硫黄原子および酸素原子から選ばれるヘテロ原子を1ないし4個含む5または6員複素環カルバモイル、C1−6アルキルスルホニル、C6−14アリールスルホニル、C1−6アルキルスルフィニルおよびC6−14アリールスルフィニルから選ばれるアシル、(19)ホルミルアミノ、C1−6アルキル−カルボニルアミノ、C6−14アリール−カルボニルアミノ、C1−6アルコキシ−カルボニルアミノ、C1−6アルキルスルホニルアミノおよびC6−14アリールスルホニルアミノから選ばれるアシルアミノ、(20)C1−6アルキル−カルボニルオキシ、C6−14アリール−カルボニルオキシ、C1−6アルコキシ−カルボニルオキシ、モノ−C1−6アルキル−カルバモイルオキシ、ジ−C1−6アルキル−カルバモイルオキシ、C6−14アリール−カルバモイルオキシおよびニコチノイルオキシから選ばれるアシルオキシ、(21)C1−6アルキル、C6−14アリールおよび炭素原子以外に窒素原子、硫黄原子および酸素原子から選ばれるヘテロ原子を1ないし4個含む5ないし10員芳香族複素環基から選ばれる置換基を1ないし3個有していてもよい4ないし8員飽和環状アミノ、(22)炭素原子以外に窒素原子、硫黄原子および酸素原子から選ばれるヘテロ原子を1ないし4個含む5ないし10員芳香族複素環基、(23)スルホおよび(24)C6−14アリールオキシ、から選ばれる置換基を1ないし5個それぞれ有していてもよいC3−8シクロアルカンまたは炭素原子以外に窒素原子、硫黄原子および酸素原子から選ばれるヘテロ原子を1ないし4個含む3ないし8員複素環を形成していてもよく;
【0014】
R3が、(1)ハロゲン、(2)C1−3アルキレンジオキシ、(3)ニトロ、(4)シアノ、(5)ハロゲン化されていてもよいC1−6アルキル、(6)ハロゲン化されていてもよいC2−6アルケニル、(7)ハロゲン化されていてもよいC2−6アルキニル、(8)ハロゲン化されていてもよいC3−8シクロアルキル、(9)ハロゲンで置換されていてもよいC6−14アリール、(10)ハロゲン化されていてもよいC1−6アルコキシ、(11)ハロゲン化されていてもよいC1−6アルキルチオまたはメルカプト、(12)ヒドロキシ、(13)アミノ、(14)モノ−C1−6アルキルアミノ、(15)モノ−C6−14アリールアミノ、(16)ジ−C1−6アルキルアミノ、(17)ジ−C6−14アリールアミノ、(18)ホルミル、カルボキシ、カルバモイル、C1−6アルキル−カルボニル、C3−8シクロアルキル−カルボニル、C1−6アルコキシ−カルボニル、C6 −14アリール−カルボニル、C7−16アラルキル−カルボニル、C6−14アリールオキシ−カルボニル、C7−16アラルキルオキシ−カルボニル、炭素原子以外に窒素原子、硫黄原子および酸素原子から選ばれるヘテロ原子を1ないし4個含む5または6員複素環カルボニル、モノ−C1−6アルキル−カルバモイル、ジ−C1−6アルキル−カルバモイル、C6−14アリール−カルバモイル、チオカルバモイル、炭素原子以外に窒素原子、硫黄原子および酸素原子から選ばれるヘテロ原子を1ないし4個含む5または6員複素環カルバモイル、C1−6アルキルスルホニル、C6−14アリールスルホニル、C1−6アルキルスルフィニルおよびC6−14アリールスルフィニルから選ばれるアシル、(19)ホルミルアミノ、C1−6アルキル−カルボニルアミノ、C6−14アリール−カルボニルアミノ、C1−6アルコキシ−カルボニルアミノ、C1−6アルキルスルホニルアミノおよびC6−14アリールスルホニルアミノから選ばれるアシルアミノ、(20)C1−6アルキル−カルボニルオキシ、C6−14アリール−カルボニルオキシ、C1−6アルコキシ−カルボニルオキシ、モノ−C1−6アルキル−カルバモイルオキシ、ジ−C1−6アルキル−カルバモイルオキシ、C6−14アリール−カルバモイルオキシおよびニコチノイルオキシから選ばれるアシルオキシ、(21)C1−6アルキル、C6−14アリールおよび炭素原子以外に窒素原子、硫黄原子および酸素原子から選ばれるヘテロ原子を1ないし4個含む5ないし10員芳香族複素環基から選ばれる置換基を1ないし3個有していてもよい4ないし8員飽和環状アミノ、(22)炭素原子以外に窒素原子、硫黄原子および酸素原子から選ばれるヘテロ原子を1ないし4個含む5ないし10員芳香族複素環基、(23)スルホおよび(24)C6−14アリールオキシ、から選ばれる置換基を1ないし5個それぞれ有していてもよい(1)C6−14アリール、(2)ハロゲン化されていてもよいC3−8シクロアルキルまたは(3)炭素原子以外に窒素原子、硫黄原子および酸素原子から選ばれるヘテロ原子を1ないし4個含む5ないし10員複素環基を示し;
Xが、結合手、
【化26】
(式中、R’およびR”は水素原子、C1−6アルキル基、C3−8シクロアルキル基またはC6−14アリール基を示し、nは1ないし3の整数であり、nが2または3のとき、各繰返し単位毎にR’およびR”は異なっていてもよい。)、−CO−、−O−、−S−、−SO−、−SO2−または−NR5−(式中R5は水素原子または(1)ハロゲン、(2)C1−3アルキレンジオキシ、(3)ニトロ、(4)シアノ、(5)ハロゲン化されていてもよいC1−6アルキル、(6)ハロゲン化されていてもよいC2−6アルケニル、(7)ハロゲン化されていてもよいC2−6アルキニル、(8)ハロゲン化されていてもよいC3−8シクロアルキル、(9)ハロゲンで置換されていてもよいC6−14アリール、(10)ハロゲン化されていてもよいC1−6アルコキシ、(11)ハロゲン化されていてもよいC1−6アルキルチオまたはメルカプト、(12)ヒドロキシ、(13)アミノ、(14)モノ−C1−6アルキルアミノ、(15)モノ−C6−14アリールアミノ、(16)ジ−C1−6アルキルアミノ、(17)ジ−C6−14アリールアミノ、(18)ホルミル、カルボキシ、カルバモイル、C1−6アルキル−カルボニル、C3−8シクロアルキル−カルボニル、C1−6アルコキシ−カルボニル、C6−14アリール−カルボニル、C7−16アラルキル−カルボニル、C6−14アリールオキシ−カルボニル、C7−16アラルキルオキシ−カルボニル、炭素原子以外に窒素原子、硫黄原子および酸素原子から選ばれるヘテロ原子を1ないし4個含む5または6員複素環カルボニル、モノ−C1−6アルキル−カルバモイル、ジ−C1−6アルキル−カルバモイル、C6−14アリール−カルバモイル、チオカルバモイル、炭素原子以外に窒素原子、硫黄原子および酸素原子から選ばれるヘテロ原子を1ないし4個含む5または6員複素環カルバモイル、C1−6アルキルスルホニル、C6−14アリールスルホニル、C1−6アルキルスルフィニルおよびC6−14アリールスルフィニルから選ばれるアシル、(19)ホルミルアミノ、C1−6アルキル−カルボキサミド、C6−14アリール−カルボキサミド、C1−6アルコキシ−カルボキサミド、C1−6アルキルスルホニルアミノおよびC6−14アリールスルホニルアミノから選ばれるアシルアミノ、(20)C1−6アルキル−カルボニルオキシ、C6−14アリール−カルボニルオキシ、C1−6アルコキシ−カルボニルオキシ、モノ−C1−6アルキル−カルバモイルオキシ、ジ−C1−6アルキル−カルバモイルオキシ、C6−14アリール−カルバモイルオキシおよびニコチノイルオキシから選ばれるアシルオキシ、(21)C1−6アルキル、C6−14アリールおよび炭素原子以外に窒素原子、硫黄原子および酸素原子から選ばれるヘテロ原子を1ないし4個含む5ないし10員芳香族複素環基から選ばれる置換基を1ないし3個有していてもよい4ないし8員飽和環状アミノ、(22)炭素原子以外に窒素原子、硫黄原子および酸素原子から選ばれるヘテロ原子を1ないし4個含む5ないし10員芳香族複素環基、(23)スルホおよび(24)C6−14アリールオキシから選ばれる置換基を1ないし5個それぞれ有していてもよいC1−6アルキル基、C2−6アルケニル基、C2−6アルキニル基、C3−8シクロアルキル基、C6−14アリール基を示す。)を示し、これらを1ないし3個組み合わせた二価基でもよい;
【0015】
R4が水素原子あるいは(1)ハロゲン、(2)C1−3アルキレンジオキシ、(3)ニトロ、(4)シアノ、(5)ハロゲン化されていてもよいC1−6アルキル、(6)ハロゲン化されていてもよいC2−6アルケニル、(7)ハロゲン化されていてもよいC2−6アルキニル、(8)ハロゲン化されていてもよいC3−8シクロアルキル、(9)ハロゲンで置換されていてもよいC6−14アリール、(10)ハロゲン化されていてもよいC1−6アルコキシ、(11)ハロゲン化されていてもよいC1−6アルキルチオまたはメルカプト、(12)ヒドロキシ、(13)アミノ、(14)モノ−C1−6アルキルアミノ、(15)モノ−C6−14アリールアミノ、(16)ジ−C1−6アルキルアミノ、(17)ジ−C6−14アリールアミノ、(18)ホルミル、カルボキシ、カルバモイル、C1−6アルキル−カルボニル、C3−8シクロアルキル−カルボニル、C1−6アルコキシ−カルボニル、C6−14アリール−カルボニル、C7−16アラルキル−カルボニル、C6−14アリールオキシ−カルボニル、C7−16アラルキルオキシ−カルボニル、炭素原子以外に窒素原子、硫黄原子および酸素原子から選ばれるヘテロ原子を1ないし4個含む5または6員複素環カルボニル、モノ−C1−6アルキル−カルバモイル、ジ−C1−6アルキル−カルバモイル、C6−14アリール−カルバモイル、チオカルバモイル、炭素原子以外に窒素原子、硫黄原子および酸素原子から選ばれるヘテロ原子を1ないし4個含む5または6員複素環カルバモイル、C1−6アルキルスルホニル、C6−14アリールスルホニル、C1−6アルキルスルフィニルおよびC6−14アリールスルフィニルから選ばれるアシル、(19)ホルミルアミノ、C1−6アルキル−カルボニルアミノ、C6−14アリール−カルボニルアミノ、C1−6アルコキシ−カルボニルアミノ、C1−6アルキルスルホニルアミノおよびC6−14アリールスルホニルアミノから選ばれるアシルアミノ、(20)C1−6アルキル−カルボニルオキシ、C6−14アリール−カルボニルオキシ、C1−6アルコキシ−カルボニルオキシ、モノ−C1−6アルキル−カルバモイルオキシ、ジ−C1−6アルキル−カルバモイルオキシ、C6−14アリール−カルバモイルオキシおよびニコチノイルオキシから選ばれるアシルオキシ、(21)C1−6アルキル、C6−14アリールおよび炭素原子以外に窒素原子、硫黄原子および酸素原子から選ばれるヘテロ原子を1ないし4個含む5ないし10員芳香族複素環基から選ばれる置換基を1ないし3個有していてもよい4ないし8員飽和環状アミノ、(22)炭素原子以外に窒素原子、硫黄原子および酸素原子から選ばれるヘテロ原子を1ないし4個含む5ないし10員芳香族複素環基、(23)スルホおよび(24)C6−14アリールオキシ、から選ばれる置換基を1ないし5個それぞれ有していてもよいC1−6アルキル基、C2−6アルケニル基、C2−6アルキニル基またはC3−8シクロアルキル基、C6−14アリール基、ヒドロキシ基、オキソ化されていてもよいメルカプト基またはアミノ基を示すか、あるいはR2とR4は一緒になって二重結合を形成していてもよく;
B環は−Y−を介して、(i)水素原子、(ii)ハロゲン、(iii)オキソ、(iv)▲1▼ハロゲンまたは▲2▼(1)ハロゲン、(2)C1−3アルキレンジオキシ、(3)ニトロ、(4)シアノ、(5)ハロゲン化されていてもよいC1−6アルキル、(6)ハロゲン化されていてもよいC2−6アルケニル、(7)ハロゲン化されていてもよいC2−6アルキニル、(8)ハロゲン化されていてもよいC3−8シクロアルキル、(9)ハロゲンで置換されていてもよいC6−14アリール、(10)ハロゲン化されていてもよいC1−6アルコキシ、(11)ハロゲン化されていてもよいC1−6アルキルチオまたはメルカプト、(12)ヒドロキシ、(13)アミノ、(14)モノ−C1−6アルキルアミノ、(15)モノ−C6−14アリールアミノ、(16)ジ−C1−6アルキルアミノ、(17)ジ−C6−14アリールアミノ、(18)ホルミル、カルボキシ、カルバモイル、C1−6アルキル−カルボニル、C3−8シクロアルキル−カルボニル、C1−6アルコキシ−カルボニル、C6−14アリール−カルボニル、C7−16アラルキル−カルボニル、C6−14アリールオキシ−カルボニル、C7−16アラルキルオキシ−カルボニル、炭素原子以外に窒素原子、硫黄原子および酸素原子から選ばれるヘテロ原子を1ないし4個含む5または6員複素環カルボニル、モノ−C1−6アルキル−カルバモイル、ジ−C1−6アルキル−カルバモイル、C6−14アリール−カルバモイル、チオカルバモイル、炭素原子以外に窒素原子、硫黄原子および酸素原子から選ばれるヘテロ原子を1ないし4個含む5または6員複素環カルバモイル、C1−6アルキルスルホニル、C6−14アリールスルホニル、C1−6アルキルスルフィニルおよびC6−14アリールスルフィニルから選ばれるアシル、(19)ホルミルアミノ、C1−6アルキル−カルボキサミド、C6−14アリール−カルボキサミド、C1−6アルコキシ−カルボキサミド、C1−6アルキルスルホニルアミノおよびC6−14アリールスルホニルアミノから選ばれるアシルアミノ、(20)C1−6アルキル−カルボニルオキシ、C6−14アリール−カルボニルオキシ、C1−6アルコキシ−カルボニルオキシ、モノ−C1−6アルキル−カルバモイルオキシ、ジ−C1−6アルキル−カルバモイルオキシ、C6−14アリール−カルバモイルオキシおよびニコチノイルオキシから選ばれるアシルオキシ、(21)C1−6アルキル、C6−14アリールおよび炭素原子以外に窒素原子、硫黄原子および酸素原子から選ばれるヘテロ原子を1ないし4個含む5ないし10員芳香族複素環基から選ばれる置換基を1ないし3個有していてもよい4ないし8員飽和環状アミノ、(22)炭素原子以外に窒素原子、硫黄原子および酸素原子から選ばれるヘテロ原子を1ないし4個含む5ないし10員芳香族複素環基、(23)スルホおよび(24)C6−14アリールオキシから選ばれる置換基を1ないし5個それぞれ有していてもよいC1−6アルキル基、C2−6アルケニル基、C2−6アルキニル基、C3−8シクロアルキル基、C6−14アリール基または炭素原子以外に窒素原子、硫黄原子および酸素原子から選ばれるヘテロ原子を1ないし4個含む5ないし10員芳香族複素環基を1ないし5個有していてもよい4ないし8員含窒素環であり;ここに、Yは結合手、−CO−、−O−、−S−、−SO−、−SO2−または−NR6−(式中R6は水素原子または(1)ハロゲン、(2)C1−3アルキレンジオキシ、(3)ニトロ、(4)シアノ、(5)ハロゲン化されていてもよいC1−6アルキル、(6)ハロゲン化されていてもよいC2−6アルケニル、(7)ハロゲン化されていてもよいC2−6アルキニル、(8)ハロゲン化されていてもよいC3−8シクロアルキル、(9)ハロゲンで置換されていてもよいC6−14アリール、(10)ハロゲン化されていてもよいC1−6アルコキシ、(11)ハロゲン化されていてもよいC1−6アルキルチオまたはメルカプト、(12)ヒドロキシ、(13)アミノ、(14)モノ−C1−6アルキルアミノ、(15)モノ−C6−14アリールアミノ、(16)ジ−C1−6アルキルアミノ、(17)ジ−C6−14アリールアミノ、(18)ホルミル、カルボキシ、カルバモイル、C1−6アルキル−カルボニル、C3−8シクロアルキル−カルボニル、C1−6アルコキシ−カルボニル、C6−14アリール−カルボニル、C7−16アラルキル−カルボニル、C6−14アリールオキシ−カルボニル、C7−16アラルキルオキシ−カルボニル、炭素原子以外に窒素原子、硫黄原子および酸素原子から選ばれるヘテロ原子を1ないし4個含む5または6員複素環カルボニル、モノ−C1−6アルキル−カルバモイル、ジ−C1−6アルキル−カルバモイル、C6−14アリール−カルバモイル、チオカルバモイル、炭素原子以外に窒素原子、硫黄原子および酸素原子から選ばれるヘテロ原子を1ないし4個含む5または6員複素環カルバモイル、C1−6アルキルスルホニル、C6−14アリールスルホニル、C1−6アルキルスルフィニルおよびC6−14アリールスルフィニルから選ばれるアシル、(19)ホルミルアミノ、C1−6アルキル−カルボキサミド、C6−14アリール−カルボキサミド、C1−6アルコキシ−カルボキサミド、C1−6アルキルスルホニルアミノおよびC6−14アリールスルホニルアミノから選ばれるアシルアミノ、(20)C1−6アルキル−カルボニルオキシ、C6−14アリール−カルボニルオキシ、C1−6アルコキシ−カルボニルオキシ、モノ−C1−6アルキル−カルバモイルオキシ、ジ−C1−6アルキル−カルバモイルオキシ、C6−14アリール−カルバモイルオキシおよびニコチノイルオキシから選ばれるアシルオキシ、(21)C1−6アルキル、C6−14アリールおよび炭素原子以外に窒素原子、硫黄原子および酸素原子から選ばれるヘテロ原子を1ないし4個含む5ないし10員芳香族複素環基から選ばれる置換基を1ないし3個有していてもよい4ないし8員飽和環状アミノ、(22)炭素原子以外に窒素原子、硫黄原子および酸素原子から選ばれるヘテロ原子を1ないし4個含む5ないし10員芳香族複素環基、(23)スルホおよび(24)C6−14アリールオキシから選ばれる置換基を1ないし5個それぞれ有していてもよいC1−6アルキル基、C2−6アルケニル基、C2−6アルキニル基、C3−8シクロアルキル基、C6−14アリール基を示す。)であり;
C環がB環の他にさらに、(1)ハロゲン、(2)C1−3アルキレンジオキシ、(3)ニトロ、(4)シアノ、(5)ハロゲン化されていてもよいC1−8アルキル、(6)ハロゲン化されていてもよいC2−8アルケニル、(7)ハロゲン化されていてもよいC2−8アルキニル、(8)ハロゲン化されていてもよいC3−8シクロアルキル、(9)ハロゲンで置換されていてもよいC6−14アリール、(10)ハロゲン化されていてもよいC1−6アルコキシ、(11)ヒドロキシ、(12)アミノ、(13)モノ−C1−6アルキルアミノ、(14)モノ−C6−14アリールアミノ、(15)ジ−C1−6アルキルアミノ、(16)ジ−C6−14アリールアミノ、(17)ホルミル、カルボキシ、カルバモイル、C1−6アルキル−カルボニル、C3−8シクロアルキル−カルボニル、C1−6アルコキシ−カルボニル、C6−14アリール−カルボニル、C7−16アラルキル−カルボニル、C6−14アリールオキシ−カルボニル、C7−16アラルキルオキシ−カルボニル、炭素原子以外に窒素原子、硫黄原子および酸素原子から選ばれるヘテロ原子を1ないし4個含む5または6員複素環カルボニル、モノ−C1−6アルキル−カルバモイル、ジ−C1−6アルキル−カルバモイル、C6−14アリール−カルバモイル、チオカルバモイル、炭素原子以外に窒素原子、硫黄原子および酸素原子から選ばれるヘテロ原子を1ないし4個含む5または6員複素環カルバモイル、C1−6アルキルスルホニル、C6−14アリールスルホニル、C1−6アルキルスルフィニルおよびC6−14アリールスルフィニルから選ばれるアシル、(18)ホルミルアミノ、C1−6アルキル−カルボキサミド、C6−14アリール−カルボキサミド、C1−6アルコキシ−カルボキサミド、C1−6アルキルスルホニルアミノおよびC6−14アリールスルホニルアミノから選ばれるアシルアミノ、(19)C1−6アルキル、C6−14アリールおよび炭素原子以外に窒素原子、硫黄原子および酸素原子から選ばれるヘテロ原子を1ないし4個含む5ないし10員芳香族複素環基から選ばれる置換基を1ないし3個有していてもよい4ないし8員飽和環状アミノ、(20)炭素原子以外に窒素原子、硫黄原子および酸素原子から選ばれるヘテロ原子を1ないし4個含む5ないし10員芳香族複素環基および(21)スルホから選ばれる置換基を1ないし3個有していてもよいベンゼン環である前記(1)記載の化合物、
【0016】
(3)Wが酸素原子である前記(1)記載の化合物、
(4)Xが結合手である前記(1)記載の化合物、
(5)Xが、
【化27】
(式中、R’およびR”は水素原子、C1−6アルキル基、C3−8シクロアルキル基またはC6−14アリール基を示し、nは1ないし3の整数であり、nが2または3のとき、各繰返し単位毎にR’およびR”は異なっていてもよい。)である前記(1)記載の化合物、
(6)− − − が単結合である前記(1)記載の化合物、
(7)R3が置換基を有していてもよいC6−14アリール基である前記(1)記載の化合物、
(8)R3が置換基を有していてもよい複素環基である前記(1)記載の化合物、
(9)Xが結合手であり、R3が置換基を有していてもよいフェニル基である前記(1)記載の化合物、
(10)Xが結合手であり、R3が(1)ハロゲン、(2)ハロゲン化されていてもよいC1−6アルキル、(3)ハロゲンで置換されていてもよいC6−14アリール、(4)ハロゲン化されていてもよいC1−6アルコキシ、(5)ジ−C1−6アルキルアミノ、から選ばれる置換基を1ないし5個それぞれ有していてもよいフェニル基である前記(1)記載の化合物、
【0017】
(11)Xが結合手であり、R3が(1)ハロゲン、(2)C1−3アルキレンジオキシ、(3)ニトロ、(4)シアノ、(5)ハロゲン化されていてもよいC1−6アルキル、(6)ハロゲン化されていてもよいC2−6アルケニル、(7)ハロゲン化されていてもよいC2−6アルキニル、(8)ハロゲン化されていてもよいC3−8シクロアルキル、(9)ハロゲンで置換されていてもよいC6−14アリール、(10)ハロゲン化されていてもよいC1−6アルコキシ、(11)ハロゲン化されていてもよいC1−6アルキルチオまたはメルカプト、(12)ヒドロキシ、(13)アミノ、(14)モノ−C1−6アルキルアミノ、(15)モノ−C6−14アリールアミノ、(16)ジ−C1−6アルキルアミノ、(17)ジ−C6−14アリールアミノ、(18)ホルミル、カルボキシ、カルバモイル、C1−6アルキル−カルボニル、C3−8シクロアルキル−カルボニル、C1−6アルコキシ−カルボニル、C6−14アリール−カルボニル、C7−16アラルキル−カルボニル、C6−14アリールオキシ−カルボニル、C7−16アラルキルオキシ−カルボニル、炭素原子以外に窒素原子、硫黄原子および酸素原子から選ばれるヘテロ原子を1ないし4個含む5または6員複素環カルボニル、モノ−C1−6アルキル−カルバモイル、ジ−C1−6アルキル−カルバモイル、C6−14アリール−カルバモイル、チオカルバモイル、炭素原子以外に窒素原子、硫黄原子および酸素原子から選ばれるヘテロ原子を1ないし4個含む5または6員複素環カルバモイル、C1−6アルキルスルホニル、C6−14アリールスルホニル、C1−6アルキルスルフィニルおよびC6−14アリールスルフィニルから選ばれるアシル、(19)ホルミルアミノ、C1−6アルキル−カルボニルアミノ、C6−14アリール−カルボニルアミノ、C1−6アルコキシ−カルボニルアミノ、C1−6アルキルスルホニルアミノおよびC6−14アリールスルホニルアミノから選ばれるアシルアミノ、(20)C1−6アルキル−カルボニルオキシ、C6−14アリール−カルボニルオキシ、C1−6アルコキシ−カルボニルオキシ、モノ−C1−6アルキル−カルバモイルオキシ、ジ−C1−6アルキル−カルバモイルオキシ、C6−14アリール−カルバモイルオキシおよびニコチノイルオキシから選ばれるアシルオキシ、(21)C1−6アルキル、C6−14アリールおよび炭素原子以外に窒素原子、硫黄原子および酸素原子から選ばれるヘテロ原子を1ないし4個含む5ないし10員芳香族複素環基から選ばれる置換基を1ないし3個有していてもよい4ないし8員飽和環状アミノ、(22)炭素原子以外に窒素原子、硫黄原子および酸素原子から選ばれるヘテロ原子を1ないし4個含む5ないし10員芳香族複素環基、(23)スルホおよび(24)C6−14アリールオキシ、から選ばれる置換基を1ないし5個それぞれ有していてもよい、環構成へテロ原子として窒素原子を1ないし3個含む5ないし8員の複素環基である前記(1)記載の化合物、
(12)Xが結合手であり、R3が(1)ハロゲン、(2)ハロゲン化されていてもよいC1−6アルキル、(3)ハロゲンで置換されていてもよいC6−14アリールおよび(4)ホルミル、カルボキシ、カルバモイル、C1−6アルキル−カルボニル、C3−8シクロアルキル−カルボニル、C1−6アルコキシ−カルボニル、C6−14アリール−カルボニル、C7−16アラルキル−カルボニル、C6−14アリールオキシ−カルボニルおよびC7−16アラルキルオキシ−カルボニルから選ばれるアシル、から選ばれる置換基を1ないし3個それぞれ有していてもよい、から選ばれる置換基を1ないし3個それぞれ有していてもよい、ピペリジノ、モルホリノ、ピペラジニル、ピリジル、またはピロリジニル基である前記(1)記載の化合物、
(13)B環が式−Y−Ar〔式中Yは−(CH2)m−(mは1ないし6の整数を示す)、−CO−、−O−、−S−、−SO−、−SO2−または−NR6−(式中R6は水素原子または置換されていてもよい炭化水素基を示す。)または結合手を示し、Arは置換されていてもよい芳香環基を示す〕で表わされる基を1ないし4個有する(複数有する場合それぞれ同一であっても異なっていてもよい)前記(1)記載の化合物、
(14)B環がピペリジン環、ピペラジン環またはピロリジン環である前記(1)記載の化合物、
(15)B環が(ジヒドロ)ベンゾフラン環または(ジヒドロ)ベンゾチオフェン環の5位に置換している前記(1)記載の化合物、
(16)Arで表わされる芳香環基が置換基を有していてもよいフェニル基である前記(13)記載の化合物、
(17)Yが結合手である前記(13)記載の化合物、
(18)R1およびR2がそれぞれC1−6アルキル基である前記(1)記載の化合物、
(19)R4が水素原子である前記(1)記載の化合物、
【0018】
(20)C環がB環の他に、さらに1〜3個の(1)ハロゲン、(2)C1−3アルキレンジオキシ、(3)ニトロ、(4)シアノ、(5)ハロゲン化されていてもよいC1−8アルキル、(6)ハロゲン化されていてもよいC2−8アルケニル、(7)ハロゲン化されていてもよいC2−8アルキニル、(8)ハロゲン化されていてもよいC3−8シクロアルキル、(9)ハロゲンで置換されていてもよいC6−14アリール、(10)ハロゲン化されていてもよいC1−6アルコキシ、(11)ヒドロキシ、(12)アミノ、(13)モノ−C1−6アルキルアミノ、(14)モノ−C6−14アリールアミノ、(15)ジ−C1−6アルキルアミノ、(16)ジ−C6−14アリールアミノ、(17)ホルミル、カルボキシ、カルバモイル、C1−6アルキル−カルボニル、C3−8シクロアルキル−カルボニル、C1−6アルコキシ−カルボニル、C6−14アリール−カルボニル、C7−16アラルキル−カルボニル、C6−14アリールオキシ−カルボニル、C7−16アラルキルオキシ−カルボニル、炭素原子以外に窒素原子、硫黄原子および酸素原子から選ばれるヘテロ原子を1ないし4個含む5または6員複素環カルボニル、モノ−C1−6アルキル−カルバモイル、ジ−C1−6アルキル−カルバモイル、C6−14アリール−カルバモイル、チオカルバモイル、炭素原子以外に窒素原子、硫黄原子および酸素原子から選ばれるヘテロ原子を1ないし4個含む5または6員複素環カルバモイル、C1−6アルキルスルホニル、C6−14アリールスルホニル、C1−6アルキルスルフィニルおよびC6−14アリールスルフィニルから選ばれるアシル、(18)ホルミルアミノ、C1−6アルキル−カルボキサミド、C6−14アリール−カルボキサミド、C1−6アルコキシ−カルボキサミド、C1−6アルキルスルホニルアミノおよびC6−14アリールスルホニルアミノから選ばれるアシルアミノ、(19)C1−6アルキル、C6−14アリールおよび炭素原子以外に窒素原子、硫黄原子および酸素原子から選ばれるヘテロ原子を1ないし4個含む5ないし10員芳香族複素環基から選ばれる置換基を1ないし3個有していてもよい4ないし8員飽和環状アミノ、(20)炭素原子以外に窒素原子、硫黄原子および酸素原子から選ばれるヘテロ原子を1ないし4個含む5ないし10員芳香族複素環基および(21)スルホから選ばれる置換基を有する前記(1)記載の化合物、
(21)C環がB環の他にさらに1ないし3個の(1)ハロゲン、(2)C1−3アルキレンジオキシ、(3)ニトロ、(4)シアノ、(5)C1−8アルキル、(6)C2−8アルケニル、(7)C2−8アルキニル、(8)ハロゲン化されていてもよいC3−8シクロアルキル、(9)ハロゲンで置換されていれもよいC6−14アリール、(10)C1−6アルコキシ、(11)ヒドロキシ、(12)アミノ、(13)モノ−C1−6アルキルアミノ、(14)モノ−C6−14アリールアミノ、(15)ジ−C1−6アルキルアミノ、(16)ジ−C6−14アリールアミノ、(17)ホルミル、カルボキシ、カルバモイル、C1−6アルキル−カルボニル、C3−8シクロアルキル−カルボニル、C1−6アルコキシ−カルボニル、C6−14アリール−カルボニル、C7−16アラルキル−カルボニル、C6−14アリールオキシ−カルボニル、C7−16アラルキルオキシ−カルボニル、モノ−C1−6アルキル−カルバモイル、ジ−C1−6アルキル−カルバモイル、C6−14アリール−カルバモイル、チオカルバモイル、C1−6アルキルスルホニル、C6−14アリールスルホニル、C1−6アルキルスルフィニルおよびC6−14アリールスルフィニルから選ばれるアシル、(18)ホルミルアミノ、C1−6アルキル−カルボキサミド、C6−14アリール−カルボキサミド、C1−6アルコキシ−カルボキサミド、C1−6アルキルスルホニルアミノおよびC6−14アリールスルホニルアミノから選ばれるアシルアミノおよび(19)スルホから選ばれる置換基から選ばれる置換基で置換されている前記(1)記載の化合物、
(22)C環がB環の他にさらに1ないし3個のC1−6アルキル基で置換されている前記(1)記載の化合物、
(23)C環がB環の他にさらに3個のC1−6アルキル基で置換されている前記(1)記載の化合物、
(24)C環がB環の他にさらに3個のメチル基で置換されている前記(1)記載の化合物、
(25)4−(3,4−ジメトキシフェニル)−1−(2,2,4,6,7−ペンタメチル−3−(4−メチルフェニル)−2,3−ジヒドロ−1−ベンゾフラン−5−イル)ピペラジン、
(3R)−4−(4−メトキシフェニル)−1−(2,2,4,6,7−ペンタメチル−3−(4−メチルフェニル)−2,3−ジヒドロ−1−ベンゾフラン−5−イル)ピペリジン、
1−(2,2,4,6,7−ペンタメチル−3−(4−メチルフェニル)−2,3−ジヒドロ−1−ベンゾフラン−5−イル)−4−(4−メトキシフェニル)ピペラジン、
N−フェニル−5−(4−(4−メトキシフェニル)ピペラジン−1−イル)−2,2,4,6,7−ペンタメチル−2,3−ジヒドロ−1−ベンゾフラン−3−アミン、
4−(4−メトキシフェニル)−1−(2,2,4,6,7−ペンタメチル−3−ピペリジノ−2,3−ジヒドロ−1−ベンゾフラン−5−イル)ピペラジン、
1−(3−(4−(トリフルオロメチル)フェニル)−2,2,4,6,7−ペンタメチル−2,3−ジヒドロ−1−ベンゾフラン−5−イル)−4−(4−メトキシフェニル)ピペラジン、
4−(3,4−ジメトキシフェニル)−1−(3−(4−メチルフェニル)−2,2,4,6,7−ペンタメチル−2,3−ジヒドロ−1−ベンゾフラン−5−イル)ピペリジン、
1−(3−(4−イソプロピルフェニル)−2,2,4,6,7−ペンタメチル−2,3−ジヒドロ−1−ベンゾフラン−5−イル)−4−(3,4−ジメトキシフェニル)ピペリジン、
1−(4−メトキシフェニル)−4−(2,2,4,6,7−ペンタメチル−3−(ピロリジン−1−イル)−2,3−ジヒドロ−1−ベンゾフラン−5−イル)ピペラジン、
1−(5−(4−(4−メトキシフェニル)1−ピペラジニル)−(2,2,4,6,7−ペンタメチル−2,3−ジヒドロ−1−ベンゾフラン−3−イル)インドリン、
1−(4−メトキシフェニル)−4−(2,2,4,6,7−ペンタメチル−3−ピリジン−2−イル−2,3−ジヒドロ−1−ベンゾフラン−5−イル)ピペラジン、
1−(3−(6−フルオロピリジン−3−イル)−2,2,4,6,7−ペンタメチル−2,3−ジヒドロ−1−ベンゾフラン−5−イル)−4−(4−メトキシフェニル)ピペラジン、
1−(3,4−ジメトキシフェニル)−4−(2,2,4,6,7−ペンタメチル−3−ピペリジノ−2,3−ジヒドロ−1−ベンゾフラン−5−イル)ピペラジン、
1−(4−メトキシフェニル)−4−(2,2,4,6,7−ペンタメチル−3−(6−メチル−3−ピリジニル)−2,3−ジヒドロ−1−ベンゾフラン−5−イル)ピペラジン、
4−(4−メトキシフェニル)−1−(2,2,4,5,7−ペンタメチル−3−(4−メチルフェニル)−2,3−ジヒドロ−1−ベンゾフラン−6−イル)ピペラジン、
1−(3−ベンジル−2,2,4,6,7−ペンタメチル−2,3−ジヒドロ−1−ベンゾフラン−5−イル)−4−(4−メトキシフェニル)ピペラジン、または
1−(4−メトキシフェニル)−4−(2,2,4,6,7−ペンタメチル−3−((4−フェノキシ)メチル)−2,3−ジヒドロ−1−ベンゾフラン−5−イル)ピペラジン、
(26)前記(1)記載の化合物のプロドラッグ、
【0019】
(27)前記(1)記載の化合物またはその塩あるいはそのプロドラッグを含有してなる神経変性抑制剤、
(28)βアミロイド毒性抑制剤である前記(27)記載の抑制剤、
(29)神経栄養因子様作用剤である前記(27)記載の抑制剤、
(30)神経変性疾患予防・治療剤である前記(27)記載の抑制剤、
(31)アルツハイマー病またはパーキンソン病の予防・治療剤である前記(27)記載の抑制剤、
(32)軽度認知障害または軽症記憶障害の治療薬である前記(27)記載の抑制剤、
(33)前記(1)記載の化合物またはその塩あるいはそのプロドラッグを含有してなる神経新生促進剤または神経再生促進剤、
(34)幹細胞および/または神経前駆細胞の増殖・分化促進剤である前記(33)記載の剤、
(35)幹細胞が胚性幹細胞または神経幹細胞である前記(33)記載の剤、
(36)神経幹細胞および/または神経細胞移植における生着・分化促進剤である前記(33)記載の剤、
(37)神経幹細胞および/または神経細胞における増殖・分化促進剤である前記(33)記載の剤、
(38)内因性神経幹細胞の増殖・分化促進剤である前記(33)記載の剤、
(39)中枢神経系疾患の予防・治療用である前記(33)記載の剤、
(40)前記(1)記載の化合物またはその塩を含有してなる移植用の神経幹細胞および/または神経前駆細胞の培養時における増殖・分化促進剤、
(41)移植用の神経幹細胞および/または神経前駆細胞の培養時における増殖・分化促進剤としての前記(1)記載の化合物またはその塩の使用、
(42)前記(1)記載の化合物またはその塩あるいはそのプロドラッグを含有してなるプロテインキナーゼB(PKB)活性化剤、
(43)パーキンソン病、アルツハイマー病、ALSまたはハンチントン病の予防・治療剤である前記(42)記載のPKB活性化剤、
(44)うつ病、不安症、躁うつ病またはPTSD(心的外傷後ストレス障害)の予防・治療剤である前記(42)記載のPKB活性化剤、
(45)前記(42)記載のPKB活性化剤のパーキンソン病、アルツハイマー病、ALSまたはハンチントン病予防・治療剤製造のための使用、
(46)パーキンソン病、アルツハイマー病、ALSまたはハンチントン病の予防・治療を必要とする哺乳動物に請求項42記載のPKB活性化剤を投与することを特徴とする哺乳動物におけるパーキンソン病、アルツハイマー病、ALSまたはハンチントン病の予防・治療方法、
(47)前記(42)記載のPKB活性化剤の、うつ病、不安症、躁うつ病またはPTSD予防・治療剤製造のための使用、
(48)うつ病、不安症、躁うつ病またはPTSDの予防・治療を必要とする哺乳動物に前記(42)記載のPBK活性化剤を投与することを特徴とする哺乳動物におけるうつ病、不安症、躁うつ病またはPTSDの予防・治療方法、
【0020】
(49)式:
【化28】
〔式中、B環は置換基を有していてもよい5ないし8員含窒素複素環を示し、C環はB環で表される基の他にさらに置換基を有していてもよいベンゼン環を示し、D環は置換基を有していてもよい5員環を示し、Zは炭素原子、窒素原子、酸素原子または硫黄原子を示し、− − − は単結合または二重結合を示す。〕で表わされる化合物またはその塩あるいはそのプロドラッグを含有してなる神経変性抑制剤、
(50)Zが酸素原子である前記(49)記載の抑制剤、
(51)βアミロイド毒性抑制剤である前記(49)記載の抑制剤、
(52)神経栄養因子様作用剤である前記(49)記載の抑制剤、
(53)神経変性疾患予防・治療剤である前記(49)記載の抑制剤、
(54)アルツハイマー病、パーキンソン病、ALSまたはハンチントン病の予防・治療剤である前記(49)記載の抑制剤、
(55)軽度認知障害または軽症記憶障害の治療剤である前記(49)記載の抑制剤、
(56)前記(49)記載の化合物またはその塩あるいはそのプロドラッグを含有してなるPKB活性化剤、
(57)前記(49)記載の化合物またはその塩あるいはそのプロドラッグを含有してなる神経新生促進剤または神経再生促進剤、
(58)幹細胞および/または神経前駆細胞の増殖・分化促進剤である前記(57)記載の剤、
(59)Zが酸素原子である前記(57)記載の剤、
(60)幹細胞が胚性幹細胞または神経幹細胞である請求項57記載の剤。
(61)神経幹細胞および/または神経細胞移殖における生着・分化促進剤である前記(57)記載の剤、
(62)移殖用の神経幹細胞および/または神経細胞の増殖・分化促進剤である前記(57)記載の剤、
(63)内因性神経幹細胞の増殖・分化促進剤である前記(57)記載の剤、
(64)中枢神経系疾患の予防・治療用である前記(57)記載の剤、
(65)前記(49)記載の化合物またはその塩を含有してなる神経幹細胞培養用幹細胞および/または神経前駆細胞の増殖・分化促進剤、
(66)Zが酸素原子である前記(65)記載の剤、
(67)神経幹細胞培養用の幹細胞および/または神経前駆細胞の増殖・分化促進剤としての前記(49)記載の化合物またはその塩の使用、
(68)Zが酸素原子である前記(67)記載の使用、
(69)式:
【化29】
(式中、各記号は前記(1)と同意義である)で表される化合物またはその塩と、式:
【化30】
(式中、L1およびL2は脱離基を示し、EはB環の窒素原子以外の環構成部分鎖を示す)で表される化合物またはその塩とを反応をさせることを特徴とする前記(1)記載の化合物またはその塩の製造法、および
(70)塩基の存在下に反応させる前記(69)記載の製造法を提供するものである。
【0021】
【発明の実施の形態】
前記式中、Wは酸素原子または硫黄原子である。すなわち、本発明の前記式(I)で表される化合物またはその塩(以下、これらをまとめて、単に化合物(I)と称する場合がある)は、ベンゾフランまたはベンゾチオフェン誘導体である。好ましくは、Wは酸素原子である。
【0022】
前記式中、− − − は単結合または二重結合を示す。
− − − が二重結合を示す時、R2およびR4は存在しない。すなわち、前記式において、
(i)− − − が単結合を示す時、部分構造
【化31】
は、
【化32】
を示し、
(ii)− − − が二重結合を示す時、部分構造
【化33】
は、
【化34】
を示すが、本願明細書では、便宜上、(i)および(ii)をまとめて、式:
【化35】
で表わす。
【0023】
前記式中、R1およびR2は、同一または異なって、水素原子、置換基を有していてもよい炭化水素基または置換基を有していてもよい複素環基を示すか、あるいはR1とR2が隣接する炭素原子と共に置換基を有していてもよい3ないし8員同素または複素環を形成していてもよい。
R1またはR2で示される「置換基を有していてもよい炭化水素基」の「炭化水素基」としては、例えば、鎖状または環状炭化水素基(例、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、アリール等)等が挙げられる。このうち、炭素数1ないし16の鎖状または環状炭化水素基等が好ましい。
「アルキル」としては、例えばC1−6アルキル(例、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、ペンチル、ヘキシル等)等が好ましい。
「アルケニル」としては、例えばC2−6アルケニル(例、ビニル、アリル、イソプロペニル、ブテニル、イソブテニル、sec−ブテニル等)等が好ましい。
「アルキニル」としては、例えばC2−6アルキニル(例、エチニル、プロパルギル、ブチニル、1−ヘキシニル等)等が好ましい。
「シクロアルキル」としては、例えばC3−8シクロアルキル(例、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル等)等が好ましい。
「アリール」としては、例えばC6−14アリール(例、フェニル、1−ナフチル、2−ナフチル、ビフェニリル、2−アンスリル等)等が好ましい。
「ハロゲンで置換されていてもよいC6−14アリール」としては、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素等で置換されていてもよい前記のようなC6−14アリールが好ましい。
R1またはR2で示される「置換基を有していてもよい炭化水素基」の「置換基」としては、例えば(1)ハロゲン原子(例、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素等)、(2)C1−3アルキレンジオキシ(例、メチレンジオキシ、エチレンジオキシ等)、(3)ニトロ、(4)シアノ、(5)ハロゲン化されていてもよいC1−6アルキル、(6)ハロゲン化されていてもよいC2−6アルケニル、(7)ハロゲン化されていてもよいC2−6アルキニル、(8)ハロゲン化されていてもよいC3−8シクロアルキル、(9)ハロゲンで置換されていてもよいC6−14アリール(例、フェニル、フッ素置換フェニル、1−ナフチル、2−ナフチル、ビフェニリル、2−アンスリル等)、(10)ハロゲン化されていてもよいC1−6アルコキシ、(11)ハロゲン化されていてもよいC1−6アルキルチオまたはメルカプト、(12)ヒドロキシ、(13)アミノ、(14)モノ−C1−6アルキルアミノ(例、メチルアミノ、エチルアミノ等)、(15)モノ−C6−14アリールアミノ(例、フェニルアミノ、1−ナフチルアミノ、2−ナフチルアミノ等)、(16)ジ−C1−6アルキルアミノ(例、ジメチルアミノ、ジエチルアミノ等)、(17)ジ−C6−14アリールアミノ(例、ジフェニルアミノ等)、(18)アシル、(19)アシルアミノ、(20)アシルオキシ、(21)置換基を有していてもよい4ないし8員飽和環状アミノ、(22)5ないし10員芳香族複素環基(例、2−または3−チエニル、2−,3−または4−ピリジル、2−,3−,4−,5−または8−キノリル、1−,3−,4−または5−イソキノリル、1−,2−または3−インドリル、2−ベンゾチアゾリル、2−ベンゾ[b]チエニル、ベンゾ[b]フラニル等)、(23)スルホ、(24)C6−14アリールオキシ(例、フェニルオキシ、ナフチルオキシ等)等が挙げられる。
該「炭化水素基」は、例えば上記置換基を、置換可能な位置に1ないし5個、好ましくは1ないし3個有していてもよく、置換基数が2個以上の場合、各置換基は同一または異なっていてもよい。
【0024】
前記「ハロゲン化されていてもよいC1−6アルキル」としては、例えば1ないし5個、好ましくは1ないし3個のハロゲン原子(例、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素等)を有していてもよいC1−6アルキル(例、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、ペンチル、ヘキシル等)等が挙げられる。具体例としては、メチル、クロロメチル、ジフルオロメチル、トリクロロメチル、トリフルオロメチル、エチル、2−ブロモエチル、2,2,2−トリフルオロエチル、ペンタフルオロエチル、プロピル、3,3,3−トリフルオロプロピル、イソプロピル、ブチル、4,4,4−トリフルオロブチル、イソブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、ペンチル、イソペンチル、ネオペンチル、5,5,5−トリフルオロペンチル、ヘキシル、6,6,6−トリフルオロヘキシル等が挙げられる。
前記「ハロゲン化されていてもよいC2−6アルケニル」としては、例えば1ないし5個、好ましくは1ないし3個のハロゲン原子(例、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素等)を有していてもよいC2−6アルケニル(例、ビニル、アリル、イソプロペニル、ブテニル、イソブテニル、sec−ブテニル等)等が挙げられる。具体例としては、ビニル、アリル、イソプロペニル、ブテニル、イソブテニル、sec−ブテニル、3,3,3−トリフルオロ−1−プロペニル、4,4,4−トリフルオロ−1−ブテニル等が挙げられる。
前記「ハロゲン化されていてもよいC2−6アルキニル」としては、例えば1ないし5個、好ましくは1ないし3個のハロゲン原子(例、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素等)を有していてもよいC2−6アルキニル(例、エチニル、プロパルギル、ブチニル、1−ヘキシニル等)等が挙げられる。具体例としては、エチニル、プロパルギル、ブチニル、1−ヘキシニル、3,3,3−トリフルオロ−1−プロピニル、4,4,4−トリフルオロ−1−ブチニル等が挙げられる。
前記「ハロゲン化されていてもよいC3−8シクロアルキル」としては、例えば1ないし5個、好ましくは1ないし3個のハロゲン原子(例、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素等)を有していてもよいC3−8シクロアルキル(例、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル等)等が挙げられる。具体例としては、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、4,4−ジクロロシクロヘキシル、2,2,3,3−テトラフルオロシクロペンチル、4−クロロシクロヘキシル等が挙げられる。
前記「ハロゲン化されていてもよいC1−6アルコキシ」としては、例えば1ないし5個、好ましくは1ないし3個のハロゲン原子(例、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素等)を有していてもよいC1−6アルコキシ(例、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、イソプロポキシ、ブトキシ、イソブトキシ、sec−ブトキシ、ペンチルオキシ、ヘキシルオキシ等)等が挙げられる。具体例としては、例えばメトキシ、ジフルオロメトキシ、トリフルオロメトキシ、エトキシ、2,2,2−トリフルオロエトキシ、プロポキシ、イソプロポキシ、ブトキシ、4,4,4−トリフルオロブトキシ、イソブトキシ、sec−ブトキシ、ペンチルオキシ、ヘキシルオキシ等が挙げられる。
前記「ハロゲン化されていてもよいC1−6アルキルチオ」としては、例えば1ないし5個、好ましくは1ないし3個のハロゲン原子(例、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素等)を有していてもよいC1−6アルキルチオ(例、メチルチオ、エチルチオ、プロピルチオ、イソプロピルチオ、ブチルチオ、sec−ブチルチオ、tert−ブチルチオ等)等が挙げられる。具体例としては、メチルチオ、ジフルオロメチルチオ、トリフルオロメチルチオ、エチルチオ、プロピルチオ、イソプロピルチオ、ブチルチオ、4,4,4−トリフルオロブチルチオ、ペンチルチオ、ヘキシルチオ等が挙げられる。
前記「アシル」としては、例えばホルミル、カルボキシ、カルバモイル、C1−6アルキル−カルボニル(例、アセチル、プロピオニル等)、C3−8シクロアルキル−カルボニル(例、シクロプロピルカルボニル、シクロペンチルカルボニル、シクロヘキシルカルボニル等)、C1−6アルコキシ−カルボニル(例、メトキシカルボニル、エトキシカルボニル、プロポキシカルボニル、tert−ブトキシカルボニル等)、C6−14アリール−カルボニル(例、ベンゾイル、1−ナフトイル、2−ナフトイル等)、C7−16アラルキル−カルボニル(例、フェニルアセチル、フェニルプロピオニル等)、C6−14アリールオキシ−カルボニル(例、フェノキシカルボニル等)、C7−16アラルキルオキシ−カルボニル(例、ベンジルオキシカルボニル、フェネチルオキシカルボニル等)、5または6員複素環カルボニル(例、ニコチノイル、イソニコチノイル、2−テノイル、3−テノイル、2−フロイル、3−フロイル、モルホリノカルボニル、チオモルホリノカルボニル、ピペリジノカルボニル、1−ピロリジニルカルボニル等)、モノ−C1−6アルキル−カルバモイル(例、メチルカルバモイル、エチルカルバモイル等)、ジ−C1−6アルキル−カルバモイル(例、ジメチルカルバモイル、ジエチルカルバモイル、エチルメチルカルバモイル等)、C6−14アリール−カルバモイル(例、フェニルカルバモイル、1−ナフチルカルバモイル、2−ナフチルカルバモイル等)、チオカルバモイル、5または6員複素環カルバモイル(例、2−ピリジルカルバモイル、3−ピリジルカルバモイル、4−ピリジルカルバモイル、2−チエニルカルバモイル、3−チエニルカルバモイル等)、C1−6アルキルスルホニル(例、メチルスルホニル、エチルスルホニル等)、C6−14アリールスルホニル(例、フェニルスルホニル、1−ナフチルスルホニル、2−ナフチルスルホニル等)、C1−6アルキルスルフィニル(例、メチルスルフィニル、エチルスルフィニル等)、C6−14アリールスルフィニル(例、フェニルスルフィニル、1−ナフチルスルフィニル、2−ナフチルスルフィニル等)等が挙げられる。
前記「アシルアミノ」としては、例えばホルミルアミノ、C1−6アルキル−カルボニルアミノ(例、アセチルアミノ等)、C6−14アリール−カルボニルアミノ(例、フェニルカルボニルアミノ、ナフチルカルボニルアミノ等)、C1−6アルコキシ−カルボキニルアミノ(例、メトキシカルボニルアミノ、エトキシカルボニルアミノ、プロポキシカルニルアミノ、ブトキシカルボニルアミノ等)、C1−6アルキルスルホニルアミノ(例、メチルスルホニルアミノ、エチルスルホニルアミノ等)、C6−14アリールスルホニルアミノ(例、フェニルスルホニルアミノ、2−ナフチルスルホニルアミノ、1−ナフチルスルホニルアミノ等)等が挙げられる。
前記「アシルオキシ」としては、例えばC1−6アルキル−カルボニルオキシ(例、アセトキシ、プロピオニルオキシ等)、C6−14アリール−カルボニルオキシ(例、ベンゾイルオキシ、ナフチルカルボニルオキシ等)、C1−6アルコキシ−カルボニルオキシ(例、メトキシカルボニルオキシ、エトキシカルボニルオキシ、プロポキシカルボニルオキシ、ブトキシカルボニルオキシ等)、モノ−C1−6アルキル−カルバモイルオキシ(例、メチルカルバモイルオキシ、エチルカルバモイルオキシ等)、ジ−C1−6アルキル−カルバモイルオキシ(例、ジメチルカルバモイルオキシ、ジエチルカルバモイルオキシ等)、C6−14アリール−カルバモイルオキシ(例、フェニルカルバモイルオキシ、ナフチルカルバモイルオキシ等)、ニコチノイルオキシ等が挙げられる。
【0025】
前記「置換基を有していてもよい4ないし8員飽和環状アミノ」の「4ないし8員飽和環状アミノ」としては、例えばモルホリノ、チオモルホリノ、ピペラジン−1−イル、ピペリジノ、ピロリジン−1−イル等が挙げられる。該「置換基を有していてもよい4ないし8員飽和環状アミノ」の「置換基」としては、例えばC1−6アルキル(例、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、ペンチル、ヘキシル等)、C6−14アリール(例、フェニル、1−ナフチル、2−ナフチル、ビフェニリル、2−アンスリル等)、5ないし10員芳香族複素環基(例、2−または3−チエニル、2−,3−または4−ピリジル、2−,3−,4−,5−または8−キノリル、1−,3−,4−または5−イソキノリル、1−,2−または3−インドリル、2−ベンゾチアゾリル、2−ベンゾ[b]チエニル、ベンゾ[b]フラニル等)等が1ないし3個挙げられる。
R1またはR2で示される「置換基を有していてもよい複素環基」の「複素環基」としては、炭素原子以外に窒素原子,硫黄原子および酸素原子から選ばれるヘテロ原子を1ないし4個含む5ないし14員複素環基(芳香族複素環基、飽和または不飽和の非芳香族複素環基)等が挙げられる。
該「芳香族複素環基」としては、例えば炭素原子以外に窒素原子、硫黄原子および酸素原子から選ばれるヘテロ原子を1個以上(例えば1ないし4個)を含む5ないし14員、好ましくは5ないし10員の芳香族複素環基等が挙げられる。具体的には、チオフェン、ベンゾチオフェン、ベンゾフラン、ベンズイミダゾール、ベンズオキサゾール、ベンゾチアゾール、ベンズイソチアゾール、ナフト[2,3−b]チオフェン、フラン、イソインドリジン、キサントレン、フェノキサチイン、ピロール、イミダゾール、ピラゾール、ピリジン、ピラジン、ピリミジン、ピリダジン、インドール、イソインドール、1H−インダゾール、プリン、4H−キノリジン、イソキノリン、キノリン、フタラジン、ナフチリジン、キノキサリン、キナゾリン、シンノリン、カルバゾール、β−カルボリン、フェナントリジン、アクリジン、フェナジン、チアゾール、イソチアゾール、フェノチアジン、オキサゾール、イソオキサゾール、フラザン、フェノキサジン等の芳香族複素環、またはこれらの環(好ましくは単環)が1ないし複数個(好ましくは1または2個)の芳香環(例、ベンゼン環等)と縮合して形成された環から任意の水素原子を除いてできる1価基等が挙げられる。
「芳香族複素環基」の好ましい例としては、1個のベンゼン環と縮合していてもよい5または6員芳香族複素環基等が挙げられる。具体例としては、2−,3−または4−ピリジル、2−,3−,4−,5−または8−キノリル、1−,3−,4−または5−イソキノリル、1−,2−または3−インドリル、2−ベンゾチアゾリル、2−ベンゾ[b]チエニル、ベンゾ[b]フラニル、2−または3−チエニル等が挙げられる。さらに好ましくは、2−または3−チエニル、2−,3−または4−ピリジル、2−または3−キノリル、1−イソキノリル、1−または2−インドリル、2−ベンゾチアゾリル等である。
「非芳香族複素環基」としては、例えばオキシラニル、アゼチジニル、オキセタニル、チエタニル、ピロリジニル、テトラヒドロフリル、チオラニル、ピペリジル、テトラヒドロピラニル、モルホリニル、チオモルホリニル、ピペラジニル等の3ないし8員(好ましくは5または6員)の飽和あるいは不飽和(好ましくは飽和)の非芳香族複素環基(脂肪族複素環基)等が挙げられる。
R1またはR2で示される「置換基を有していてもよい複素環基」の「置換基」としては、前記R1またはR2で示される「置換基を有していてもよい炭化水素基」の「置換基」と同様のものが同個数用いられる。
【0026】
R1とR2とで形成される「置換基を有していてもよい3ないし8員同素環」の「3ないし8員同素環」としては、例えばシクロプロパン、シクロブタン、シクロペンタン、シクロヘキサン等のC3−8シクロアルカン等が挙げられる。
R1とR2とで形成される「置換基を有していてもよい3ないし8員複素環」の「3ないし8員複素環」としては、例えばアジリジン、アゼチジン、モルホリン、チオモルホリン、ピペラジン、ピペリジン、ピロリジン、ヘキサメチレンイミン、ヘプタメチレンイミン、ヘキサヒドロピリミジン等の炭素原子以外に窒素原子,硫黄原子および酸素原子から選ばれるヘテロ原子を1ないし4個含む3ないし8員複素環が挙げられる。
R1とR2とで形成される「置換基を有していてもよい3ないし8員同素または複素環」の「置換基」としては、前記R1またはR2で示される「置換基を有していてもよい炭化水素基」の「置換基」と同様のものが同個数用いられる。
【0027】
R3は、置換基を有していてもよい環状基を示す。
R3で表される「置換基を有していてもよい環状基」における「環状基」としては、例えば、(1)C6−14アリール、(2)ハロゲン化されていてもよいC3−8シクロアルキル、(3)炭素原子以外に窒素原子、硫黄原子および酸素原子から選ばれるヘテロ原子を1個以上(例えば、1ないし4個)含む5ないし14員芳香族複素環基から選ばれる環状基が挙げられる。(1)の具体例として、例えばフェニル、1−ナフチル、2−ナフチル、ビフェニリル、アンスリル等のC6−14アリール等、好ましくは例えばフェニル、1−ナフチル、2−ナフチル等のC6−10アリール等が挙げられる。とりわけフェニルが好ましい。(2)および(3)としては、前記R1およびR2について例示したと同様な基が挙げられる。
【0028】
Xは結合手のとき、R3が(1)ハロゲン、(2)ハロゲン化されていてもよいC1−6アルキル、(3)ハロゲンで置換されていてもよいC6−14アリール、(4)ハロゲン化されていてもよいC1−6アルコキシ、(5)ジ−C1−6アルキルアミノ、から選ばれる置換基を1ないし5個それぞれ有していてもよいフェニル基である場合が特に好ましい。また、Xが結合手のとき、R3が、(1)ハロゲン、(2)C1−3アルキレンジオキシ、(3)ニトロ、(4)シアノ、(5)ハロゲン化されていてもよいC1−6アルキル、(6)ハロゲン化されていてもよいC2−6アルケニル、(7)ハロゲン化されていてもよいC2−6アルキニル、(8)ハロゲン化されていてもよいC3−8シクロアルキル、(9)ハロゲンで置換されていてもよいC6−14アリール、(10)ハロゲン化されていてもよいC1−6アルコキシ、(11)ハロゲン化されていてもよいC1−6アルキルチオまたはメルカプト、(12)ヒドロキシ、(13)アミノ、(14)モノ−C1−6アルキルアミノ、(15)モノ−C6−14アリールアミノ、(16)ジ−C1−6アルキルアミノ、(17)ジ−C6−14アリールアミノ、(18)ホルミル、カルボキシ、カルバモイル、C1−6アルキル−カルボニル、C3−8シクロアルキル−カルボニル、C1−6アルコキシ−カルボニル、C6−14アリール−カルボニル、C7−16アラルキル−カルボニル、C6−14アリールオキシ−カルボニル、C7−16アラルキルオキシ−カルボニル、炭素原子以外に窒素原子、硫黄原子および酸素原子から選ばれるヘテロ原子を1ないし4個含む5または6員複素環カルボニル、モノ−C1−6アルキル−カルバモイル、ジ−C1−6アルキル−カルバモイル、C6−14アリール−カルバモイル、チオカルバモイル、炭素原子以外に窒素原子、硫黄原子および酸素原子から選ばれるヘテロ原子を1ないし4個含む5または6員複素環カルバモイル、C1−6アルキルスルホニル、C6−14アリールスルホニル、C1−6アルキルスルフィニルおよびC6−14アリールスルフィニルから選ばれるアシル、(19)ホルミルアミノ、C1−6アルキル−カルボニルアミノ、C6−14アリール−カルボニルアミノ、C1−6アルコキシ−カルボニルアミノ、C1−6アルキルスルホニルアミノおよびC6−14アリールスルホニルアミノから選ばれるアシルアミノ、(20)C1−6アルキル−カルボニルオキシ、C6−14アリール−カルボニルオキシ、C1−6アルコキシ−カルボニルオキシ、モノ−C1−6アルキル−カルバモイルオキシ、ジ−C1−6アルキル−カルバモイルオキシ、C6−14アリール−カルバモイルオキシおよびニコチノイルオキシから選ばれるアシルオキシ、(21)C1−6アルキル、C6−14アリールおよび炭素原子以外に窒素原子、硫黄原子および酸素原子から選ばれるヘテロ原子を1ないし4個含む5ないし10員芳香族複素環基から選ばれる置換基を1ないし3個有していてもよい4ないし8員飽和環状アミノ、(22)炭素原子以外に窒素原子、硫黄原子および酸素原子から選ばれるヘテロ原子を1ないし4個含む5ないし10員芳香族複素環基、(23)スルホおよび(24)C6−14アリールオキシ、から選ばれる置換基を1ないし5個それぞれ有していてもよい、環構成へテロ原子として窒素原子を1ないし3個有する5ないし8員の複素環基も好ましく、とりわけ、(1)ハロゲン、(2)ハロゲン化されていてもよいC1−6アルキル、(3)ハロゲンで置換されていてもよいC6−14アリールおよび(4)ホルミル、カルボキシ、カルバモイル、C1−6アルキル−カルボニル、C3−8シクロアルキル−カルボニル、C1−6アルコキシ−カルボニル、C6−14アリール−カルボニル、C7−16アラルキル−カルボニル、C6−14アリールオキシ−カルボニルおよびC7−16アラルキルオキシ−カルボニルから選ばれるアシル、から選ばれる置換基を1ないし3個それぞれ有していてもよい、から選ばれる置換基を1ないし3個それぞれ有していてもよい、ピペリジノ、モルホリノ、ピペラジニル、ピリジル、またはピロリジニル基である化合物が好ましい。
Xで表される原子数1ないし3のスペーサーとは、具体的には、
【化36】
(式中、R’およびR”は水素原子、C1−6アルキル基、C3−8シクロアルキル基またはC6−14アリール基を示し、nは1ないし3の整数であり、nが2または3のとき、各繰返し単位毎にR’およびR”は異なっていてもよい。)、−CO−、−O−、−S−、−SO−、−SO2−または−NR5−を示し、これらを1ないし3個組み合わせた二価基でもよい。R’およびR”で表されるC1−6アルキル基、C3−8シクロアルキル基およびC6−14アリール基としては、R1およびR2で例示したと同様な基が挙げられ、特にC1−6アルキルが好ましい。
【0029】
該「置換基を有していてもよい環状基」の「置換基」としては、前記R1またはR2で示される「置換基を有していてもよい炭化水素基」の「置換基」と同様のものが同個数用いられる。
R’およびR”で表されるC1−6アルキル基、C3−8シクロアルキル基およびC6−14アリール基は、置換基を置換可能な位置に1ないし3個有していてもよく、置換基数が2個以上の場合、各置換基は同一または異なっていてもよい。このような「置換基」としては、前記R1またはR2で示される「置換基を有していてもよい炭化水素基」の「置換基」と同様のものが同個数用いられる。
【0030】
Xが表す基NR5のR5としては、水素原子または、前記R1およびR2の「置換基を有していてもよい炭化水素基」の「置換基」について例示したと同様な、(1)ハロゲン、(2)C1−3アルキレンジオキシ、(3)ニトロ、(4)シアノ、(5)ハロゲン化されていてもよいC1−6アルキル、(6)ハロゲン化されていてもよいC2−6アルケニル、(7)ハロゲン化されていてもよいC2−6アルキニル、(8)ハロゲン化されていてもよいC3−8シクロアルキル、(9)ハロゲンで置換されていてもよいC6−14アリール、(10)ハロゲン化されていてもよいC1−6アルコキシ、(11)ハロゲン化されていてもよいC1−6アルキルチオまたはメルカプト、(12)ヒドロキシ、(13)アミノ、(14)モノ−C1−6アルキルアミノ、(15)モノ−C6−14アリールアミノ、(16)ジ−C1−6アルキルアミノ、(17)ジ−C6−14アリールアミノ、(18)ホルミル、カルボキシ、カルバモイル、C1−6アルキル−カルボニル、C3−8シクロアルキル−カルボニル、C1−6アルコキシ−カルボニル、C6−14アリール−カルボニル、C7−16アラルキル−カルボニル、C6−14アリールオキシ−カルボニル、C7−16アラルキルオキシ−カルボニル、炭素原子以外に窒素原子、硫黄原子および酸素原子から選ばれるヘテロ原子を1ないし4個含む5または6員複素環カルボニル、モノ−C1−6アルキル−カルバモイル、ジ−C1−6アルキル−カルバモイル、C6−14アリール−カルバモイル、チオカルバモイル、炭素原子以外に窒素原子、硫黄原子および酸素原子から選ばれるヘテロ原子を1ないし4個含む5または6員複素環カルバモイル、C1−6アルキルスルホニル、C6−14アリールスルホニル、C1−6アルキルスルフィニルおよびC6−14アリールスルフィニルから選ばれるアシル、(19)ホルミルアミノ、C1−6アルキル−カルボキサミド、C6−14アリール−カルボキサミド、C1−6アルコキシ−カルボキサミド、C1−6アルキルスルホニルアミノおよびC6−14アリールスルホニルアミノから選ばれるアシルアミノ、(20)C1−6アルキル−カルボニルオキシ、C6−14アリール−カルボニルオキシ、C1−6アルコキシ−カルボニルオキシ、モノ−C1−6アルキル−カルバモイルオキシ、ジ−C1−6アルキル−カルバモイルオキシ、C6−14アリール−カルバモイルオキシおよびニコチノイルオキシから選ばれるアシルオキシ、(21)C1−6アルキル、C6−14アリールおよび炭素原子以外に窒素原子、硫黄原子および酸素原子から選ばれるヘテロ原子を1ないし4個含む5ないし10員芳香族複素環基から選ばれる置換基を1ないし3個有していてもよい4ないし8員飽和環状アミノ、(22)炭素原子以外に窒素原子、硫黄原子および酸素原子から選ばれるヘテロ原子を1ないし4個含む5ないし10員芳香族複素環基、(23)スルホおよび(24)C6−14アリールオキシから選ばれる置換基を1ないし5個それぞれ有していてもよいC1−6アルキル基、C2−6アルケニル基、C2−6アルキニル基、C3−8シクロアルキル基、C6−14アリール基が挙げられる。
【0031】
B環は置換基を有していてもよい4ないし8員の含窒素複素環を示し、例えば、ハロゲンまたは置換基を有していてもよい炭化水素基で置換されていてもよい4ないし8員の含窒素複素環、および置換されていてもよい複素環基で置換されていてもよく、かつ該複素環基はYを介して置換されていてもよい4〜8員の含窒素複素環を示す。
B環で示される「4ないし8員含窒素複素環」としては、例えばピロール(例、1H−ピロール等)、ジヒドロピロール(例、2,5−ジヒドロ−1H−ピロール等)、ジヒドロピリジン(例、1,2−ジヒドロピリジン等)、テトラヒドロピリジン(例、1,2,3,4−テトラヒドロピリジン等)、ピペリジン、ピペラジン、アゼピン(例、1H−アゼピン等)、ジヒドロアゼピン(例、2,3−ジヒドロ−1H−アゼピン、2,5−ジヒドロ−1H−アゼピン、2,7−ジヒドロ−1H−アゼピン等)、テトラヒドロアゼピン(例、2,3,6,7−テトラヒドロ−1H−アゼピン、2,3,4,7−テトラヒドロ−1H−アゼピン等)、ペンタヒドロアゼピン、1,4−ジアゼパン等の4ないし8員含窒素複素環等が挙げられる。
B環が有していてもよい「置換基」としての「ハロゲン」としては、例えばフッ素、塩素、臭素、ヨウ素等が挙げられる。
B環が有していてもよい「置換基」としての「置換基を有していてもよい炭化水素基」としては、前記R1またはR2で示される「置換基を有していてもよい炭化水素基」と同様のものが用いられる。
B環が有していてもよい「置換されていてもよい複素環基」としては前記R1およびR2における「置換されていてもよい複素環基」と同様な基が挙げられる。
【0032】
Yは結合手、−CO−,−O−,−S−,−SO−,−SO2−または−NR6−を示す。Yが結合手の場合、該複素環基はB環と直接結合している。
R6は水素原子または、前記R1およびR2の「置換基を有していてもよい炭化水素基」の「置換基」について例示したと同様な、(1)ハロゲン、(2)C1−3アルキレンジオキシ、(3)ニトロ、(4)シアノ、(5)ハロゲン化されていてもよいC1−6アルキル、(6)ハロゲン化されていてもよいC2−6アルケニル、(7)ハロゲン化されていてもよいC2−6アルキニル、(8)ハロゲン化されていてもよいC3−8シクロアルキル、(9)ハロゲンで置換されていてもよいC6−14アリール、(10)ハロゲン化されていてもよいC1−6アルコキシ、(11)ハロゲン化されていてもよいC1−6アルキルチオまたはメルカプト、(12)ヒドロキシ、(13)アミノ、(14)モノ−C1−6アルキルアミノ、(15)モノ−C6−14アリールアミノ、(16)ジ−C1−6アルキルアミノ、(17)ジ−C6−14アリールアミノ、(18)ホルミル、カルボキシ、カルバモイル、C1−6アルキル−カルボニル、C3−8シクロアルキル−カルボニル、C1−6アルコキシ−カルボニル、C6−14アリール−カルボニル、C7−16アラルキル−カルボニル、C6−14アリールオキシ−カルボニル、C7−16アラルキルオキシ−カルボニル、炭素原子以外に窒素原子、硫黄原子および酸素原子から選ばれるヘテロ原子を1ないし4個含む5または6員複素環カルボニル、モノ−C1−6アルキル−カルバモイル、ジ−C1−6アルキル−カルバモイル、C6−14アリール−カルバモイル、チオカルバモイル、炭素原子以外に窒素原子、硫黄原子および酸素原子から選ばれるヘテロ原子を1ないし4個含む5または6員複素環カルバモイル、C1−6アルキルスルホニル、C6−14アリールスルホニル、C1−6アルキルスルフィニルおよびC6−14アリールスルフィニルから選ばれるアシル、(19)ホルミルアミノ、C1−6アルキル−カルボキサミド、C6−14アリール−カルボキサミド、C1−6アルコキシ−カルボキサミド、C1−6アルキルスルホニルアミノおよびC6−14アリールスルホニルアミノから選ばれるアシルアミノ、(20)C1−6アルキル−カルボニルオキシ、C6−14アリール−カルボニルオキシ、C1−6アルコキシ−カルボニルオキシ、モノ−C1−6アルキル−カルバモイルオキシ、ジ−C1−6アルキル−カルバモイルオキシ、C6−14アリール−カルバモイルオキシおよびニコチノイルオキシから選ばれるアシルオキシ、(21)C1−6アルキル、C6−14アリールおよび炭素原子以外に窒素原子、硫黄原子および酸素原子から選ばれるヘテロ原子を1ないし4個含む5ないし10員芳香族複素環基から選ばれる置換基を1ないし3個有していてもよい4ないし8員飽和環状アミノ、(22)炭素原子以外に窒素原子、硫黄原子および酸素原子から選ばれるヘテロ原子を1ないし4個含む5ないし10員芳香族複素環基、(23)スルホおよび(24)C6−14アリールオキシから選ばれる置換基を1ないし5個それぞれ有していてもよいC1−6アルキル基、C2−6アルケニル基、C2−6アルキニル基、C3−8シクロアルキル基、C6−14アリール基が挙げられる。
B環はこれらの置換基を置換可能な位置に1ないし5個有していてもよく、置換基数が2個以上の場合、各置換基は同一または異なっていてもよい。
【0033】
C環は前記B環の他にさらに置換基を有していてもよいベンゼン環を示す。
該置換基としては、前記R1およびR2の「置換基を有していてもよい炭化水素基」の「置換基」について例示したと同様な、(1)ハロゲン、(2)C1−3アルキレンジオキシ、(3)ニトロ、(4)シアノ、(5)ハロゲン化されていてもよいC1−8アルキル、(6)ハロゲン化されていてもよいC2−8アルケニル、(7)ハロゲン化されていてもよいC2−8アルキニル、(8)ハロゲン化されていてもよいC3−8シクロアルキル、(9)ハロゲンで置換されていれもよいC6−14アリール、(10)ハロゲン化されていてもよいC1−6アルコキシ、(11)ヒドロキシ、(12)アミノ、(13)モノ−C1−6アルキルアミノ、(14)モノ−C6−14アリールアミノ、(15)ジ−C1−6アルキルアミノ、(16)ジ−C6−14アリールアミノ、(17)ホルミル、カルボキシ、カルバモイル、C1−6アルキル−カルボニル、C3−8シクロアルキル−カルボニル、C1−6アルコキシ−カルボニル、C6−14アリール−カルボニル、C7−16アラルキル−カルボニル、C6−14アリールオキシ−カルボニル、C7−16アラルキルオキシ−カルボニル、炭素原子以外に窒素原子、硫黄原子および酸素原子から選ばれるヘテロ原子を1ないし4個含む5または6員複素環カルボニル、モノ−C1−6アルキル−カルバモイル、ジ−C1−6アルキル−カルバモイル、C6−14アリール−カルバモイル、チオカルバモイル、炭素原子以外に窒素原子、硫黄原子および酸素原子から選ばれるヘテロ原子を1ないし4個含む5または6員複素環カルバモイル、C1−6アルキルスルホニル、C6−14アリールスルホニル、C1−6アルキルスルフィニルおよびC6−14アリールスルフィニルから選ばれるアシル、(18)ホルミルアミノ、C1−6アルキル−カルボキサミド、C6−14アリール−カルボキサミド、C1−6アルコキシ−カルボキサミド、C1−6アルキルスルホニルアミノおよびC6−14アリールスルホニルアミノから選ばれるアシルアミノ、(19)C1−6アルキル、C6−14アリールおよび炭素原子以外に窒素原子、硫黄原子および酸素原子から選ばれるヘテロ原子を1ないし4個含む5ないし10員芳香族複素環基から選ばれる置換基を1ないし3個有していてもよい4ないし8員飽和環状アミノ、(20)炭素原子以外に窒素原子、硫黄原子および酸素原子から選ばれるヘテロ原子を1ないし4個含む5ないし10員芳香族複素環基および(21)スルホから選ばれる置換基、とりわけ、(1)ハロゲン、(2)C1−3アルキレンジオキシ、(3)ニトロ、(4)シアノ、(5)C1−8アルキル、(6)C2−8アルケニル、(7)C2−8アルキニル、(8)ハロゲン化されていてもよいC3−8シクロアルキル、(9)ハロゲンで置換されていてもよいC6−14アリール、(10)C1−6アルコキシ、(11)ヒドロキシ、(12)アミノ、(13)モノ−C1−6アルキルアミノ、(14)モノ−C6−14アリールアミノ、(15)ジ−C1−6アルキルアミノ、(16)ジ−C6−14アリールアミノ、(17)ホルミル、カルボキシ、カルバモイル、C1−6アルキル−カルボニル、C3−8シクロアルキル−カルボニル、C1−6アルコキシ−カルボニル、C6−14アリール−カルボニル、C7−16アラルキル−カルボニル、C6−14アリールオキシ−カルボニル、C7−16アラルキルオキシ−カルボニル、モノ−C1−6アルキル−カルバモイル、ジ−C1−6アルキル−カルバモイル、C6−14アリール−カルバモイル、チオカルバモイル、C1−6アルキルスルホニル、C6−14アリールスルホニル、C1−6アルキルスルフィニルおよびC6−14アリールスルフィニルから選ばれるアシル、(18)ホルミルアミノ、C1−6アルキル−カルボキサミド、C6−14アリール−カルボキサミド、C1−6アルコキシ−カルボキサミド、C1−6アルキルスルホニルアミノおよびC6−14アリールスルホニルアミノから選ばれるアシルアミノおよび(19)スルホから選ばれる置換基が挙げられる。
【0034】
あるいは、C環が前記B環の他にさらに有していてもよい置換基は、ハロゲン、ハロゲン化されていてもよい低級アルキル、ハロゲン化されていてもよい低級アルコキシおよびハロゲン化されていてもよい低級アルキルチオから選ばれる置換基であってもよい。このような「置換基」としての「ハロゲン」としては、例えばフッ素、塩素、臭素、ヨウ素等が挙げられる。「ハロゲン化されていてもよい低級アルキル」としては、例えば、1ないし5個、好ましくは1ないし3個のハロゲン原子(例、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素等)を有していてもよいC1−6アルキル(例、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、ペンチル、ヘキシル等)等が挙げられ、具体例としては、メチル、クロロメチル、ジフルオロメチル、トリクロロメチル、トリフルオロメチル、エチル、2−ブロモエチル、2,2,2−トリフルオロエチル、ペンタフルオロエチル、プロピル、3,3,3−トリフルオロプロピル、イソプロピル、ブチル、4,4,4−トリフルオロブチル、イソブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、ペンチル、イソペンチル、ネオペンチル、5,5,5−トリフルオロペンチル、ヘキシル、6,6,6−トリフルオロヘキシル等が挙げられる。「ハロゲン化されていてもよい低級アルコキシ」としては、例えば1ないし5個、好ましくは1ないし3個のハロゲン原子(例、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素等)を有していてもよいC1−6アルコキシ(例、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、イソプロポキシ、ブトキシ、イソブトキシ、sec−ブトキシ、ペンチルオキシ、ヘキシルオキシ等)等が挙げられる。具体例としては、例えばメトキシ、ジフルオロメトキシ、トリフルオロメトキシ、エトキシ、2,2,2−トリフルオロエトキシ、プロポキシ、イソプロポキシ、ブトキシ、4,4,4−トリフルオロブトキシ、イソブトキシ、sec−ブトキシ、ペンチルオキシ、ヘキシルオキシ等が挙げられる。「ハロゲン化されていてもよい低級アルキルチオ」としては、例えば1ないし5個、好ましくは1ないし3個のハロゲン原子(例、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素等)を有していてもよいC1−6アルキルチオ(例、メチルチオ、エチルチオ、プロピルチオ、イソプロピルチオ、ブチルチオ、sec−ブチルチオ、tert−ブチルチオ等)等が挙げられる。具体例としては、メチルチオ、ジフルオロメチルチオ、トリフルオロメチルチオ、エチルチオ、プロピルチオ、イソプロピルチオ、ブチルチオ、4,4,4−トリフルオロブチルチオ、ペンチルチオ、ヘキシルチオ等が挙げられる。
前記式中、C環は、B環以外の置換基を置換可能な位置に1ないし3個有していてもよく、置換基数が2個以上の場合、各置換基は同一または異なっていてもよい。
【0035】
前記式中、R4は水素原子、または前記R3におけると同様な、置換基を有していてもよい炭化水素基、置換されていてもよいヒドロキシ基、置換されていてもよく、オキソ化されていてもメルカプト基または置換されていてもよいアミノ基を示す。「置換されていてもよいヒドロキシ基」の「置換基」としては、例えば、前記R1およびR2の「置換基を有していてもよい炭化水素基」における「置換基」として例示したと同様な、C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、C3−8シクロアルキル、C6−14アリール(例、フェニル、1−ナフチル、2−ナフチル、ビフェニリル、2−アンスリル等)、 置換基を有していてもよいアシル、置換基を有していてもよい4ないし8員飽和環状アミノ、5ないし10員芳香族複素環基(例、2−または3−チエニル、2−,3−または4−ピリジル、2−,3−,4−,5−または8−キノリル、1−,3−,4−または5−イソキノリル、1−,2−または3−インドリル、2−ベンゾチアゾリル、2−ベンゾ[b]チエニル、ベンゾ[b]フラニル等)等が挙げられる。
「置換基を有していてもよく、オキソ化されていてもよいメルカプト基」の「オキソ化されていてもよいメルカプト基」としては、メルカプト基、スルファニル基、スルフィニル基およびスルホニル基が挙げられ、その置換基としては、例えば、前記R1およびR2の「置換基を有していてもよい炭化水素基」における「置換基」として例示したと同様な、C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、C3−8シクロアルキル、C6−14アリール(例、フェニル、1−ナフチル、2−ナフチル、ビフェニリル、2−アンスリル等)、C1−6アルコキシ、置換基を有していてもよいアミノ、アシル、置換基を有していてもよい4ないし8員飽和環状アミノ、5ないし10員芳香族複素環基(例、2−または3−チエニル、2−,3−または4−ピリジル、2−,3−,4−,5−または8−キノリル、1−,3−,4−または5−イソキノリル、1−,2−または3−インドリル、2−ベンゾチアゾリル、2−ベンゾ[b]チエニル、ベンゾ[b]フラニル等)等が挙げられる。
「置換基を有していてもよいアミノ基」としては、例えば、アミノ、モノ−C1−6アルキルアミノ(例、メチルアミノ、エチルアミノ等)、モノ−C6−14アリールアミノ(例、フェニルアミノ、1−ナフチルアミノ、2−ナフチルアミノ等)、ジ−C1−6アルキルアミノ(例、ジメチルアミノ、ジエチルアミノ等)、ジ−C6−14アリールアミノ(例、ジフェニルアミノ等)、アシルアミノ等が挙げられる。
該アシルアミノとしては、前記R1およびR2におけると同様な、ホルミルアミノ、C1−6アルキル−カルボニルアミノ(例、アセチルアミノ等)、C6−14アリール−カルボニルアミノ(例、フェニルカルボニルアミノ、ナフチルカルボニルアミノ等)、C1−6アルコキシ−カルボキニルアミノ(例、メトキシカルボニルアミノ、エトキシカルボニルアミノ、プロポキシカルニルアミノ、ブトキシカルボニルアミノ等)、C1−6アルキルスルホニルアミノ(例、メチルスルホニルアミノ、エチルスルホニルアミノ等)、C6−14アリールスルホニルアミノ(例、フェニルスルホニルアミノ、2−ナフチルスルホニルアミノ、1−ナフチルスルホニルアミノ等)等が挙げられる。
R4がR2と一緒になって二重結合を形成する場合は、前記のごとく、R4は存在しない。
【0036】
本発明の式(I)で表される化合物の具体例としては、例えば、
4−(3,4−ジメトキシフェニル)−1−(2,2,4,6,7−ペンタメチル−3−(4−メチルフェニル)−2,3−ジヒドロ−1−ベンゾフラン−5−イル)ピペラジン、
(3R)−4−(4−メトキシフェニル)−1−(2,2,4,6,7−ペンタメチル−3−(4−メチルフェニル)−2,3−ジヒドロ−1−ベンゾフラン−5−イル)ピペリジン、
1−(2,2,4,6,7−ペンタメチル−3−(4−メチルフェニル)−2,3−ジヒドロ−1−ベンゾフラン−5−イル)−4−(4−メトキシフェニル)ピペラジン、
N−フェニル−5−(4−(4−メトキシフェニル)ピペラジン−1−イル)−2,2,4,6,7−ペンタメチル−2,3−ジヒドロ−1−ベンゾフラン−3−アミン、
4−(4−メトキシフェニル)−1−(2,2,4,6,7−ペンタメチル−3−ピペリジノ−2,3−ジヒドロ−1−ベンゾフラン−5−イル)ピペラジン、
1−(3−(4−(トリフルオロメチル)フェニル)−2,2,4,6,7−ペンタメチル−2,3−ジヒドロ−1−ベンゾフラン−5−イル)−4−(4−メトキシフェニル)ピペラジン、
4−(3,4−ジメトキシフェニル)−1−(3−(4−メチルフェニル)−2,2,4,6,7−ペンタメチル−2,3−ジヒドロ−1−ベンゾフラン−5−イル)ピペリジン、
1−(3−(4−イソプロピルフェニル)−2,2,4,6,7−ペンタメチル−2,3−ジヒドロ−1−ベンゾフラン−5−イル)−4−(3,4−ジメトキシフェニル)ピペリジン、
1−(4−メトキシフェニル)−4−(2,2,4,6,7−ペンタメチル−3−(ピロリジン−1−イル)−2,3−ジヒドロ−1−ベンゾフラン−5−イル)ピペラジン、
1−(5−(4−(4−メトキシフェニル)1−ピペラジニル)−(2,2,4,6,7−ペンタメチル−2,3−ジヒドロ−1−ベンゾフラン−3−イル)インドリン、
1−(4−メトキシフェニル)−4−(2,2,4,6,7−ペンタメチル−3−ピリジン−2−イル−2,3−ジヒドロ−1−ベンゾフラン−5−イル)ピペラジン、
1−(3−(6−フルオロピリジン−3−イル)−2,2,4,6,7−ペンタメチル−2,3−ジヒドロ−1−ベンゾフラン−5−イル)−4−(4−メトキシフェニル)ピペラジン、
1−(3,4−ジメトキシフェニル)−4−(2,2,4,6,7−ペンタメチル−3−ピペリジノ−2,3−ジヒドロ−1−ベンゾフラン−5−イル)ピペラジン、
1−(4−メトキシフェニル)−4−(2,2,4,6,7−ペンタメチル−3−(6−メチル−3−ピリジニル)−2,3−ジヒドロ−1−ベンゾフラン−5−イル)ピペラジン、
4−(4−メトキシフェニル)−1−(2,2,4,5,7−ペンタメチル−3−(4−メチルフェニル)−2,3−ジヒドロ−1−ベンゾフラン−6−イル)ピペラジン、
1−(3−ベンジル−2,2,4,6,7−ペンタメチル−2,3−ジヒドロ−1−ベンゾフラン−5−イル)−4−(4−メトキシフェニル)ピペラジン、
1−(4−メトキシフェニル)−4−(2,2,4,6,7−ペンタメチル−3−((4−フェノキシ)メチル)−2,3−ジヒドロ−1−ベンゾフラン−5−イル)ピペラジンなどが挙げられる。
【0037】
本発明者らは、さらに前記化合物(I)を含む、式:
【化37】
(式中、各記号は前記と同意義である。)で表される化合物またはその塩(以下、単に化合物(I’)と称する場合がある)が化合物(I)と同様な作用・効果を有することを見出した。すなわち、環Cと環Dの縮合環に環Bのような含窒素複素環がNのところで置換している構造上の特徴を持つ化合物(I’)は、化合物(I)と同様に神経変性抑制剤として有用であることを見出した。ここでD環の置換基としてはR1およびR2で示されるような水素原子、置換基を有していてもよい炭化水素基または置換基を有していてもよい複素環基およびこれらの置換基として列挙したような、(1)ハロゲン、(2)C1−3アルキレンジオキシ、(3)ニトロ、(4)シアノ、(5)ハロゲン化されていてもよいC1−6アルキル、(6)ハロゲン化されていてもよいC2−6アルケニル、(7)ハロゲン化されていてもよいC2−6アルキニル、(8)ハロゲン化されていてもよいC3−8シクロアルキル、(9)ハロゲンで置換されていてもよいC6−14アリール、(10)ハロゲン化されていてもよいC1−6アルコキシ、(11)ハロゲン化されていてもよいC1−6アルキルチオまたはメルカプト、(12)ヒドロキシ、(13)アミノ、(14)モノ−C1−6アルキルアミノ、(15)モノ−C6−14アリールアミノ、(16)ジ−C1−6アルキルアミノ、(17)ジ−C6−14アリールアミノ、(18)ホルミル、カルボキシ、カルバモイル、C1−6アルキル−カルボニル、C3−8シクロアルキル−カルボニル、C1−6アルコキシ−カルボニル、C6−14アリール−カルボニル、C7−16アラルキル−カルボニル、C6−14アリールオキシ−カルボニル、C7−16アラルキルオキシ−カルボニル、炭素原子以外に窒素原子、硫黄原子および酸素原子から選ばれるヘテロ原子を1ないし4個含む5または6員複素環カルボニル、モノ−C1−6アルキル−カルバモイル、ジ−C1−6アルキル−カルバモイル、C6−14アリール−カルバモイル、チオカルバモイル、炭素原子以外に窒素原子、硫黄原子および酸素原子から選ばれるヘテロ原子を1ないし4個含む5または6員複素環カルバモイル、C1−6アルキルスルホニル、C6−14アリールスルホニル、C1−6アルキルスルフィニルおよびC6−14アリールスルフィニルから選ばれるアシル、(19)ホルミルアミノ、C1−6アルキル−カルボキサミド、C6−14アリール−カルボキサミド、C1−6アルコキシ−カルボキサミド、C1−6アルキルスルホニルアミノおよびC6−14アリールスルホニルアミノから選ばれるアシルアミノ、(20)C1−6アルキル−カルボニルオキシ、C6−14アリール−カルボニルオキシ、C1−6アルコキシ−カルボニルオキシ、モノ−C1−6アルキル−カルバモイルオキシ、ジ−C1−6アルキル−カルバモイルオキシ、C6−14アリール−カルバモイルオキシおよびニコチノイルオキシから選ばれるアシルオキシ、(21)C1−6アルキル、C6−14アリールおよび炭素原子以外に窒素原子、硫黄原子および酸素原子から選ばれるヘテロ原子を1ないし4個含む5ないし10員芳香族複素環基から選ばれる置換基を1ないし3個有していてもよい4ないし8員飽和環状アミノ、(22)炭素原子以外に窒素原子、硫黄原子および酸素原子から選ばれるヘテロ原子を1ないし4個含む5ないし10員芳香族複素環基、(23)スルホおよび(24)C6−14アリールオキシが挙げられ、これらを置換可能な位置に1ないし3個有していてもよい。
【0038】
前記化合物(I)および(I’)の塩としては、−COOH等の酸性基を有する場合には、例えば金属塩、アンモニウム塩、有機塩基等との塩、−NH2等の塩基性基を有する場合には例えば無機酸、有機酸、塩基性または酸性アミノ酸等との塩等の他分子内塩であってもよい。金属塩の好適な例としては、例えばナトリウム塩、カリウム塩等のアルカリ金属塩;カルシウム塩、マグネシウム塩、バリウム塩等のアルカリ土類金属塩;アルミニウム塩等が挙げられる。有機塩基との塩の好適な例としては、例えばトリメチルアミン、トリエチルアミン、ピリジン、ピコリン、エタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、ジシクロヘキシルアミン、N,N−ジベンジルエチレンジアミン等との塩が挙げられる。無機酸との塩の好適な例としては、例えば塩酸、臭化水素酸酸、硝酸、硫酸、リン酸等との塩が挙げられる。有機酸との塩の好適な例としては、例えばギ酸、酢酸、トリフルオロ酢酸、フマール酸、シュウ酸、酒石酸、マレイン酸、クエン酸、コハク酸、リンゴ酸、メタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸等との塩が挙げられる。塩基性アミノ酸との塩の好適な例としては、例えばアルギニン、リジン、オルニチン等との塩が挙げられ、酸性アミノ酸との塩の好適な例としては、例えばアスパラギン酸、グルタミン酸等との塩が挙げられる。
このうち、薬学的に許容し得る塩が好ましい。例えば、化合物内に酸性官能基を有する場合には、アルカリ金属塩(例、ナトリウム塩,カリウム塩等)、アルカリ土類金属塩(例、カルシウム塩,マグネシウム塩,バリウム塩等)との塩等の無機塩、アンモニウム塩等、また、化合物内に塩基性官能基を有する場合には塩酸塩、硫酸塩、リン酸塩、臭化水素酸酸塩等の無機塩または、酢酸塩、マレイン酸塩、フマル酸塩、コハク酸塩、メタンスルホン酸塩、p−トルエンスルホン酸塩、クエン酸塩、酒石酸塩等の有機塩が挙げられる。
【0039】
次に、後記する化合物(Ia)、(Ib)、(Ic)、(Id)、(Ie)および(If)を含む本発明の化合物(I)および化合物(I’)の製造法について説明する。
本発明の化合物(I)および化合物(I’)は以下に示す方法またはそれらに準じた方法により製造することができる。
以下の反応式の略図中の化合物の各記号は前記と同意義を示す。反応式中の化合物は塩を形成している場合も含み、該塩としては、例えば、化合物(I)および(I’)の塩と同様のもの等が挙げられる。
【0040】
反応式1
【化38】
反応式1式中、L1およびL2は脱離基であり、EはB環の窒素原子以外の環構成部分を示す。他の記号は前記と同意義である。
反応式1に従って、化合物(I)は、化合物(II)と式:
【化39】
で表される化合物(III)との反応を、所望により塩基の存在下反応させることにより製造される。
化合物(II)におけるC環が「−NH2の他にさらに有していてもよい置換基」としては、化合物(I)におけるC環が「さらに有していてもよい置換基」と同様のものが同個数用いられる。
化合物(III)は容易に市販品が入手でき、また、自体公知の方法によっても製造される。
L1およびL2で示される「脱離基」としては、例えば、ヒドロキシ、ハロゲン原子(例、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素等)、ハロゲン化されていてもよいC1−5アルキルスルホニルオキシ(例、メタンスルホニルオキシ、エタンスルホニルオキシ、トリクロロメタンスルホニルオキシ等)、置換基を有していてもよいC6−10アリールスルホニルオキシ等が挙げられる。「置換基を有していてもよいC6−10アリールスルホニルオキシ」としては、例えばC1−6アルキル(例、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、ペンチル、ヘキシル等)、C1−6アルコキシ(例、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、イソプロポキシ、ブトキシ、イソブトキシ、sec−ブトキシ、ペンチルオキシ、ヘキシルオキシ等)およびニトロから選ばれる置換基を1ないし3個有していてもよいC6−10アリールスルホニルオキシ(例、フェニルスルホニルオキシ、ナフチルスルホニルオキシ等)等が挙げられ、具体例としては、ベンゼンスルホニルオキシ、m−ニトロベンゼンスルホニルオキシ、p−トルエンスルホニルオキシ等が挙げられる。
【0041】
化合物(III)は、化合物(II)のC環に置換するアミノ基の窒素原子と共に、式:
【化40】
〔式中、各記号は前記と同意義を示す。〕で表される置換基を有していてもよい4ないし8員含窒素複素環を形成し得る化合物である。
化合物(III)の使用量は、化合物(II)1モルに対し約0.8ないし約5.0モル、好ましくは約1.0ないし約2.0モルである。
該「塩基」としては、例えば、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸セシウム、炭酸水素ナトリウム等の塩基性塩類、ピリジン、ルチジン等の芳香族アミン類、トリエチルアミン、トリプロピルアミン、トリブチルアミン、シクロヘキシルジメチルアミン、4−ジメチルアミノピリジン、N,N−ジメチルアニリン、N−メチルピペリジン、N−メチルピロリジン、N−メチルモルホリン等の第3級アミン類、水素化ナトリウム、水素化カリウム等のアルカリ金属水素化物類、ナトリウムアミド、リチウムジイソプロピルアミド、リチウムヘキサメチルジシラジド等の金属アミド類、ナトリウムメトキシド、ナトリウムエトキシド、カリウムtert−ブトキシド等の金属アルコキシド類等が挙げられる。
塩基の使用量は、化合物(II)1モルに対し約0.5ないし約10.0モル、好ましくは約1.0ないし約3.0モルである。また、所望により、塩基とともに第4級アンモニウム塩を共存させて反応させることによっても製造される。
該「第4級アンモニウム塩」としては、例えば、テトラブチルアンモニウムヨージド等が挙げられる。
第4級アンモニウム塩の使用量は、化合物(II)1モルに対し約0.1ないし約3.0モル、好ましくは約0.5ないし約1.0モルである。
本反応は反応に不活性な溶媒を用いて行うのが有利である。このような溶媒としては反応が進行する限り特に限定されないが、例えば、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール等のアルコール類、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン、1,2−ジメトキシエタン等のエーテル類、ベンゼン、トルエン、シクロヘキサン、ヘキサン等の炭化水素類、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド等のアミド類、ジクロロメタン、クロロホルム、四塩化炭素、1,2−ジクロロエタン等のハロゲン化炭化水素類、アセトニトリル、プロピオニトリル等のニトリル類、ジメチルスルホキシド等のスルホキシド類等の溶媒またはこれらの混合溶媒等が好ましい。
反応時間は通常約30分ないし約72時間、好ましくは約3時間ないし約24時間である。反応温度は通常約−20ないし約200℃、好ましくは約20ないし約150℃である。
【0042】
化合物(I)および化合物(I)に含まれる(Ia)は以下の反応式2に記載の方法によっても製造される。
反応式2
【化41】
反応式2中、L5およびL6は脱離基を示し、B’環はオキソ基の他に置換基を有していてもよい4〜8員複素環を示し、−CO−E’−CO−は化合物(Ia)におけるB’環の窒素原子以外の環構成部分鎖を示す。他の記号は前記と同意義である。
L5およびL6で示される「脱離基」としては、例えば、ヒドロキシ、ハロゲン原子(例、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素等)、C1−6 アルキルスルホニルオキシ(例、メタンスルホニルオキシ、エタンスルホニルオキシ等)、置換基を有していても良いC6−10 アリールスルホニルオキシ等が挙げられる。
「置換基を有していてもよいC1−6 アリールスルホニルオキシ」としては、例えば、C1−6 アルキル(例、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、ペンチル、ヘキシル等)、C1−6 アルコキシ(例、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、イソプロポキシ、ブトキシ、イソブトキシ、sec−ブトキシ、ペンチルオキシ、ヘキシルオキシ等)、ハロゲン(例、クロロ、ブロモ、ヨード等)およびニトロから選ばれる置換基を1ないし3個有していてもよいC6−10 アリールスルホニルオキシ(例、ベンゼンスルホニルオキシ、ナフチルスルホニルオキシ等)等が挙げられ、具体例としては、ベンゼンスルホニルオキシ、p−トルエンスルホニルオキシ、p−ブロモベンゼンスルホニルオキシ、m−ニトロベンゼンスルホニルオキシ等が挙げられる。
化合物(IVa)および(IVb)は、化合物(II)のC環に置換するアミノ基の窒素原子と共に、式:
【化42】
〔式中、各記号は前記と同意義を示す、〕で表される基を形成しうる化合物である。
【0043】
化合物(IVa)および(IVb)は容易に市販品が入手でき、また、自体公知の方法によっても製造される。
化合物(Ia)は、反応式2に従い、化合物(IVa)と化合物(II)を所望により塩基存在下反応させることにより得られる。
化合物(IVa)の使用量は、化合物(II)1モルに対し、約0.8ないし約5.0モル、好ましくは、約1.0ないし約2.0モルである。
該「塩基」としては、例えば、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸セシウム、炭酸水素ナトリウム等の塩基性塩類、ピリジン、ルチジン等の芳香族アミン類、トリエチルアミン、トリプロピルアミン、トリブチルアミン、シクロヘキシルジメチルアミン、4−ジメチルアミノピリジン、N,N−ジメチルアニリン、N−メチルピペリジン、N−メチルピロリジン、N−メチルモルホリン等の第3級アミン類、水素化ナトリウム、水素化カリウム等のアルカリ金属水素化物類、ナトリウムアミド、リチウムジイソプロピルアミド、リチウムヘキサメチルジシラジド等の金属アミド類、ナトリウムメトキシド、ナトリウムエトキシド、カリウムtert−ブトキシド等の金属アルコキシド等が挙げられる。塩基の使用量は、化合物(II)1モルに対し約0.5ないし約10.0モル、好ましくは、約2.0ないし約3.0モルである。
本反応は反応に不活性な溶媒を用いて行うのが有利である。このような溶媒としては、例えばメタノール、エタノール、プロパノール等のアルコール類、ヘキサン、シクロヘキサン、ベンゼン、トルエン、キシレン等の炭化水素類、ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン、1,2−ジメトキシエタンなどのエーテル類、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミドヘキサメチルホスホリックトリアミド等のアミド類、ジメチルスルホキシド等のスルホキシド類、ジクロロメタン、クロロホルム、四塩化炭素、1,2−ジクロロエタン等のハロゲン化炭素類、アセトニトリル、プロピオニトリルなどのニトリル類等の溶媒またはこれらの混合溶媒等が好ましい。反応時間は通常約10分ないし約8時間、好ましくは約30分ないし約3時間である。反応温度は通常約0ないし約120℃、好ましくは約25ないし約100℃である。
生成物は反応液のまま、あるいは粗製物として次の反応に用いることもできるが、常法に従って反応混合物から単離することもでき、通常の分離手段(例、再結晶、蒸留、クロマトグラフィー等)により容易に精製することができる。
【0044】
化合物(Ia)は、化合物(II)と化合物(IVa)とを適当な縮合剤の存在下反応させる方法によっても合成される。
化合物(IVa)の使用量は、化合物(II)1モルに対し、約1.0ないし約5.0モル、好ましくは、約0.8ないし約2.0モルである。
該「縮合剤」としては、例えば、N,N’−ジシクロヘキシルカルボジイミド、1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド(WSC)塩酸塩等のN,N’−ジカルボイミド類、N,N’−カルボニルイミダゾール等のアゾライト類、N−エトキシカルボニル−2−エトキシ−1,2−ジヒドロキノリン、オキシ塩化リン、無水酢酸等の脱水剤、2−クロロメチルピリジニウムヨージド、2−フルオロ−1−クロロメチルピリジニウムヨージド等の2−ハロゲノピリジニウム塩などが用いられる。
縮合剤の使用量は、化合物(II)1モルに対し、約1.0ないし約5.0モル、好ましくは、約2.0ないし約3.0モルである。
また所望により、縮合剤とともに、塩基を共存させて反応させてもよい。該「塩基」としては、例えば酢酸カリウム、酢酸ナトリウム等の塩基性塩類、1−ヒドロキシ−1H−ベンゾトリアゾール(HOBt)一水和物などが挙げられる。塩基の使用量は、化合物(II)1モルに対し、約0.5ないし約5.0モル、好ましくは、約2.0ないし約3.0モルである。
本反応は反応に不活性な溶媒を用いて行うのが有利である。このような溶媒としては、例えばメタノール、エタノール、プロパノール等のアルコール類、ヘキサン、シクロヘキサン、ベンゼン、トルエン、キシレン等の炭化水素類、ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン、1,2−ジメトキシエタンなどのエーテル類、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、ヘキサメチルホスホリックトリアミド等のアミド類、ジメチルスルホキシド等のスルホキシド類、ジクロロメタン、クロロホルム、四塩化炭素、1,2−ジクロロエタン等のハロゲン化炭素類、アセトニトリル、プロピオニトリルなどのニトリル類、無水酢酸等の酸無水物類等の溶媒またはこれらの混合溶媒等が好ましい。
反応時間は通常約10分ないし約48時間、好ましくは約30分ないし約24時間である。反応温度は通常約0ないし約120℃、好ましくは約25ないし約100℃である。
生成物は反応液のまま、あるいは粗製物として次の反応に用いることもできるが、常法に従って反応混合物から単離することもでき、通常の分離手段(例、再結晶、蒸留、クロマトグラフィー等)により容易に精製することができる。
【0045】
前記反応に代え、化合物(II)と化合物(IVb)とを、適当な縮合剤の存在下反応させても良い。
化合物(IVb)の使用量は、化合物(II)1モルに対し、約0.8ないし約5.0モル、好ましくは、約0.8ないし約2.0モルである。
該「縮合剤」としては、例えば、N,N’−ジシクロヘキシルカルボジイミド、1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド(WSC)塩酸塩等のN,N’−ジカルボイミド類、N,N’−カルボニルイミダゾール等のアゾライト類、N−エトキシカルボニル−2−エトキシ−1,2−ジヒドロキノリン、オキシ塩化リン、無水酢酸等の脱水剤、2−クロロメチルピリジニウムヨージド、2−フルオロ−1−クロロメチルピリジニウムヨージド等の2−ハロゲノピリジニウム塩などが用いられる。
縮合剤の使用量は、化合物(II)1モルに対し、約0.8ないし約5.0モル、好ましくは、約2.0ないし約3.0モルである。
また所望により、縮合剤とともに、塩基を共存させて反応させてもよい。該「塩基」としては、例えば酢酸カリウム、酢酸ナトリウム等の塩基性塩類、1−ヒドロキシ−1H−ベンゾトリアゾール(HOBt)一水和物などが挙げられる。塩基の使用量は、化合物(II)1モルに対し、約0.5ないし約5.0モル、好ましくは、約2.0ないし約3.0モルである。
本反応は反応に不活性な溶媒を用いて行うのが有利である。このような溶媒としては、例えばメタノール、エタノール、プロパノール等のアルコール類、ヘキサン、シクロヘキサン、ベンゼン、トルエン、キシレン等の炭化水素類、ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン、1,2−ジメトキシエタンなどのエーテル類、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミドヘキサメチルホスホリックトリアミド等のアミド類、ジメチルスルホキシド等のスルホキシド類、ジクロロメタン、クロロホルム、四塩化炭素、1,2−ジクロロエタン等のハロゲン化炭素類、アセトニトリル、プロピオニトリルなどのニトリル類、無水酢酸等の酸無水物類等の溶媒またはこれらの混合溶媒等が好ましい。
反応時間は通常約10分ないし約48時間、好ましくは約30分ないし約24時間である。反応温度は通常約0ないし約120℃、好ましくは約25ないし約100℃である。
生成物は反応液のまま、あるいは粗製物として次の反応に用いることもできるが、常法に従って反応混合物から単離することもでき、通常の分離手段(例、再結晶、蒸留、クロマトグラフィー等)により容易に精製することができる。
【0046】
化合物(Ia)は、化合物(II)と化合物(IVb)を反応させた後、所望により適当な縮合剤の存在下において閉環する方法によっても合成される。
化合物(IVb)の使用量は、化合物(II)1モルに対し、約0.8ないし約5.0モル、好ましくは、約1.0ないし約2.0モルである。
該「縮合剤」としては、例えば、N,N’−ジシクロヘキシルカルボジイミド、1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド(WSC)塩酸塩等のN,N’−ジカルボイミド類、N,N’−カルボニルイミダゾール等のアゾライト類、N−エトキシカルボニル−2−エトキシ−1,2−ジヒドロキノリン、オキシ塩化リン、無水酢酸等の脱水剤、2−クロロメチルピリジニウムヨージド、2−フルオロ−1−クロロメチルピリジニウムヨージド等の2−ハロゲノピリジニウム塩などが用いられる。
縮合剤の使用量は、化合物(II)1モルに対し、約0.8ないし約5.0モル、好ましくは、約1.0ないし約3.0モルである。
また所望により、縮合剤とともに、塩基を共存させて反応させてもよい。該「塩基」としては、例えば酢酸カリウム、酢酸ナトリウム等の塩基性塩類、1−ヒドロキシ−1H−ベンゾトリアゾール(HOBt)一水和物などが挙げられる。塩基の使用量は、化合物(II)1モルに対し、約0.8ないし約5.0モル、好ましくは、約1.0ないし約3.0モルである。
本反応は反応に不活性な溶媒を用いて行うのが有利である。このような溶媒としては、例えばメタノール、エタノール、プロパノール等のアルコール類、ヘキサン、シクロヘキサン、ベンゼン、トルエン、キシレン等の炭化水素類、ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン、1,2−ジメトキシエタンなどのエーテル類、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミドヘキサメチルホスホリックトリアミド等のアミド類、ジメチルスルホキシド等のスルホキシド類、ジクロロメタン、クロロホルム、四塩化炭素、1,2−ジクロロエタン等のハロゲン化炭素類、アセトニトリル、プロピオニトリルなどのニトリル類、無水酢酸等の酸無水物類等の溶媒またはこれらの混合溶媒等が好ましい。
反応時間は通常約10分ないし約48時間、好ましくは約30分ないし約24時間である。反応温度は通常約0ないし約120℃、好ましくは約25ないし約100℃である。
生成物は反応液のまま、あるいは粗製物として次の反応に用いることもできるが、常法に従って反応混合物から単離することもでき、通常の分離手段(例、再結晶、蒸留、クロマトグラフィー等)により容易に精製することができる。
化合物(I)は、化合物(Ia)を還元剤で還元することにより製造される。
該「還元剤」としては、例えば、水素化ホウ素ナトリウム、水素化リチウムアルミニウム等の金属水素化物類、ボランテトラヒドロフラン錯体等のボラン類等が用いられる。
還元剤の使用量は、それぞれ化合物(Ia)1モルに対し、約0.5ないし約10モル、好ましくは、約1.0ないし約6.0モルである。
また、所望により還元剤とともに酸触媒を加えても良い。該「酸触媒」としては、三フッ化ホウ素、塩化アルミニウム等のルイス酸などが用いられる。該「酸触媒」の使用量は、それぞれ化合物(Ia)1モルに対し、約0.5ないし約10モル、好ましくは、約1.0ないし約6.0モルである。
本反応は、無溶媒で行うか、反応に不活性な溶媒を用いて行うのが有利である。このような溶媒としては、反応が進行する限り特に限定されないが、例えばメタノール、エタノール、プロパノール等のアルコール類、ヘキサン、シクロヘキサン、ベンゼン、トルエン、キシレン等の炭化水素類、ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン、1,2−ジメトキシエタンなどのエーテル類、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミドヘキサメチルホスホリックトリアミド等のアミド類、ジメチルスルホキシド等のスルホキシド類、ジクロロメタン、クロロホルム、四塩化炭素、1,2−ジクロロエタン等のハロゲン化炭素類、N,N−ジメチルアニリン、N,N−ジエチルアニリン等のアニリン類、ギ酸、酢酸等の有機酸類等の溶媒またはこれらの混合溶媒等が用いられる。
反応時間は通常約10分ないし約24時間、好ましくは約30分ないし約12時間である。反応温度は通常約−40ないし約120℃、好ましくは約−10ないし約100℃である。
生成物は常法に従って反応混合物から単離することもでき、通常の分離手段(例、再結晶、蒸留、クロマトグラフィー等)により容易に精製することができる。
【0047】
化合物(I)は化合物(II)の代わりに化合物(V)を用いて、以下の反応式3に記載の方法によっても製造される。
反応式3
【化43】
反応式3中、halはハロゲンを示す。他の記号は前記と同意義である。
反応式3に従い、化合物(V)と式:
【化44】
で、表される4ないし8員環状アミノ化合物(VI)(式中、B環は前記と同意義である。)とを、所望により塩基の存在下反応させることにより製造される。必要に応じて例えば、銅、銅塩等の触媒を用いてもよく、またケミストリー レターズ(Chemistry Letters)1983年、927−928頁に記載の方法に準じてパラジウムやニッケルなどの触媒と配位子(例えば、ホスフィンやピリジン類など)を用いても良い。
化合物(VI)の使用量は、化合物(V)1モルに対し約0.8ないし約10.0モル、好ましくは約1.0ないし約5.0モルである。
該「塩基」としては、例えば、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸セシウム、炭酸水素ナトリウム等の塩基性塩類、ピリジン、ルチジン等の芳香族アミン類、トリエチルアミン、トリプロピルアミン、トリブチルアミン、シクロヘキシルジメチルアミン、4−ジメチルアミノピリジン、N,N−ジメチルアニリン、N−メチルピペリジン、N−メチルピロリジン、N−メチルモルホリン等の第3級アミン類、水素化ナトリウム、水素化カリウム等のアルカリ金属水素化物類、ナトリウムアミド、リチウムジイソプロピルアミド、リチウムヘキサメチルジシラジド等の金属アミド類、ナトリウムメトキシド、ナトリウムエトキシド、ナトリウムtert−ブトキシド、カリウムtert−ブトキシド等の金属アルコキシド類等が挙げられる。
塩基の使用量は、化合物(V)1モルに対し約0.8ないし約10.0モル、好ましくは約1.0ないし約5.0モルである。
本反応は反応に不活性な溶媒を用いて行うのが有利である。このような溶媒としては反応が進行する限り特に限定されないが、例えば、メタノール、エタノール、プロパノール等のアルコール類、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン、1,2−ジメトキシエタン等のエーテル類、ベンゼン、トルエン、シクロヘキサン、ヘキサン等の炭化水素類、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド等のアミド類、ジクロロメタン、クロロホルム、四塩化炭素、1,2−ジクロロエタン等のハロゲン化炭化水素類、アセトニトリル、プロピオニトリル等のニトリル類、ジメチルスルホキシド等のスルホキシド類等の溶媒またはこれらの混合溶媒等が好ましい。
銅触媒としては、銅、ハロゲン化銅(CuI、CuBr、CuClなど)、酸化銅(CuO)などが用いられる。
銅触媒の使用量は、化合物(V)1モルに対し約0.1ないし約10.0モル、好ましくは約0.5ないし約2.0モルである。
配位子としてはホスフィンが好ましく、トリアルキルホスフィン、トリアリールホスフィン、トリアルコキシホスフィン等が用いられ、パラジウム触媒としては、酢酸パラジウム、塩化パラジウム、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム、ビス(ジベンジリデンアセトン)パラジウムなどを用いても良い。
ホスフィンの使用量は、化合物(V)1モルに対し約0.001ないし約10.0モル、好ましくは約0.01ないし約1.0モルである。パラジウム触媒の使用量は、化合物(V)1モルに対し約0.0001ないし約5.0モル、好ましくは約0.01ないし約0.5モルである。
反応時間は通常約30分ないし約72時間、好ましくは約1時間ないし約48時間である。反応温度は通常約−20ないし約200℃、好ましくは約0ないし約150℃である。
【0048】
反応式4
【化45】
反応式4中、B”環は置換基を有していてもよい5ないし8員含窒素複素環を示し、前記B環に含まれる一部の環を示し、L3は脱離基を示し、R8はR7よりメチレンを1つ除いた基を示す。他の記号は前記と同意義である。R7としては、例えば、置換基を有していてもよいアシル基、置換基を有していてもよい脂肪族炭化水素基、置換基を有していてもよい芳香族炭化水素基または複素環基が挙げられる。
反応式4に従い、化合物(Ic)は、化合物(Ib)と式R7−L3で表される化合物(VII)とを反応させる、もしくは化合物(Ib)と式R8−CHOで表される化合物(VIII)とを縮合させ、還元剤で還元することにより製造される。
L3で示される「脱離基」としては、例えば、ヒドロキシ、ハロゲン原子(例、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素等)、ハロゲン化されていてもよいC1−5アルキルスルホニルオキシ(例、メタンスルホニルオキシ、エタンスルホニルオキシ、トリクロロメタンスルホニルオキシ等)、置換基を有していてもよいC6−10アリールスルホニルオキシ等が挙げられる。
「置換基を有していてもよいC6−10アリールスルホニルオキシ」としては、例えば、C1−6アルキル(例、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、ペンチル、ヘキシル等)、C1−6アルコキシ(例、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、イソプロポキシ、ブトキシ、イソブトキシ、sec−ブトキシ、ペンチルオキシ、ヘキシルオキシ等)およびニトロから選ばれる置換基を1ないし3個有していてもよいC6−10アリールスルホニルオキシ(例、フェニルスルホニルオキシ、ナフチルスルホニルオキシ等)等が挙げられ、具体例としては、ベンゼンスルホニルオキシ、m−ニトロベンゼンスルホニルオキシ、p−トルエンスルホニルオキシ等が挙げられる。
(1)R7が「置換基を有していてもよいアシル基」の場合の反応条件を以下に述べる。
化合物(Ib)と化合物(VII)の反応は、所望により塩基または酸の存在下で行われる。
化合物(VII)の使用量は、化合物(Ib)1モルに対し、約0.8ないし約5.0モル、好ましくは約1.0ないし約2.0モルである。
該「塩基」としては、例えば、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸セシウム、炭酸水素ナトリウム等の塩基性塩類、ピリジン、ルチジン等の芳香族アミン類、トリエチルアミン、トリプロピルアミン、トリブチルアミン、シクロヘキシルジメチルアミン、4−ジメチルアミノピリジン、N,N−ジメチルアニリン、N−メチルピペリジン、N−メチルピロリジン、N−メチルモルホリン等の第3級アミン類、水素化ナトリウム、水素化カリウム等のアルカリ金属水素化物類、ナトリウムアミド、リチウムジイソプロピルアミド、リチウムヘキサメチルジシラジド等の金属アミド類、ナトリウムメトキシド、ナトリウムエトキシド、カリウムtert−ブトキシド等の金属アルコキシド類等が挙げられる。
該「酸」としては、例えば、メタンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸、カンファースルホン酸類、塩化亜鉛、塩化アルミニウム等のルイス酸類等が挙げられる。
該「塩基」の使用量は、化合物(Ib)1モルに対し、約0.1ないし約10モル、好ましくは約0.8ないし約2モルである。
該「酸」の使用量は、化合物(Ib)1モルに対し、約0.1ないし約10モル、好ましくは約0.8ないし約3モルである。
本反応は無溶媒または反応に不活性な溶媒を用いて行うのが有利である。このような溶媒としては反応が進行する限り特に限定されないが、例えば、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン、1,2−ジメトキシエタン等のエーテル類、ベンゼン、トルエン、シクロヘキサン、ヘキサン等の炭化水素類、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド等のアミド類、ジクロロメタン、クロロホルム、四塩化炭素、1,2−ジクロロエタン等のハロゲン化炭化水素類、アセトニトリル、プロピオニトリル等のニトリル類、ジメチルスルホキシド等のスルホキシド類、ピリジン、ルチジン、キノリン等の含窒素芳香族炭化水素類等の溶媒またはこれらの混合溶媒等が好ましい。反応温度は約−20ないし約150℃、好ましくは約0ないし約100℃である。反応時間は通常約5分ないし約24時間、好ましくは約10分ないし約5時間である。
前記反応に代え、化合物(Ib)と化合物(VII)とを、適当な縮合剤の存在下反応させてもよい。
化合物(VII)の使用量は、化合物(Ib)1モルに対し、約0.8ないし約5.0モル、好ましくは約1.0ないし約2.0モルである。
縮合剤としては、例えば、N,N'−ジシクロヘキシルカルボジイミド、1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド(WSC)塩酸塩等のN,N'−ジカルボジイミド類、N,N'−カルボニルジイミダゾール等のアゾライド類、N−エトキシカルボニル−2−エトキシ−1,2−ジヒドロキノリン、オキシ塩化リン等の脱水剤、2−クロロメチルピリジニウムヨージド、2−フルオロ−1−クロロメチルピリジニウムヨージド等の2−ハロゲノピリジニウム塩等が用いられる。
縮合剤の使用量は、それぞれ化合物(Ib)1モルに対し、約0.8ないし約5.0モル、好ましくは約1.0ないし約2.0モルである。
本反応は反応に不活性な溶媒を用いて行うのが有利である。このような溶媒としては反応が進行する限り特に限定されないが、例えば、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン、1,2−ジメトキシエタン等のエーテル類、ベンゼン、トルエン、シクロヘキサン、ヘキサン等の炭化水素類、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド等のアミド類、ジクロロメタン、クロロホルム、四塩化炭素、1,2−ジクロロエタン等のハロゲン化炭化水素類、アセトニトリル、プロピオニトリル等のニトリル類、ジメチルスルホキシド等のスルホキシド類等の溶媒もしくはそれらの混合溶媒等が好ましい。
反応時間は通常約5分ないし約48時間、好ましくは約30分ないし約24時間である。反応温度は通常約−20ないし約200℃、好ましくは約0ないし約100℃である。
【0049】
(2)R7が「置換基を有していてもよい脂肪族炭化水素基」の場合の反応条件を以下に述べる。
化合物(Ib)と式 R7−L3で表される化合物(VII)とを、所望により塩基の存在下で反応させる。
化合物(VII)の使用量は、化合物(Ib)1モルに対し約0.8ないし約5.0モル、好ましくは約1.0ないし約2.0モルである。
該「塩基」としては、例えば、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸セシウム、炭酸水素ナトリウム等の塩基性塩類、ピリジン、ルチジン等の芳香族アミン類、トリエチルアミン、トリプロピルアミン、トリブチルアミン、シクロヘキシルジメチルアミン、4−ジメチルアミノピリジン、N,N−ジメチルアニリン、N−メチルピペリジン、N−メチルピロリジン、N−メチルモルホリン等の第3級アミン類、水素化ナトリウム、水素化カリウム等のアルカリ金属水素化物類、ナトリウムアミド、リチウムジイソプロピルアミド、リチウムヘキサメチルジシラジド等の金属アミド類、ナトリウムメトキシド、ナトリウムエトキシド、カリウムtert−ブトキシド等の金属アルコキシド類等が挙げられる。
塩基の使用量は、化合物(Ib)1モルに対し約0.8ないし約5.0モル、好ましくは約1.0ないし約2.0モルである。
本反応は反応に不活性な溶媒を用いて行うのが有利である。このような溶媒としては反応が進行する限り特に限定されないが、例えば、メタノール、エタノール、プロパノール等のアルコール類、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン、1,2−ジメトキシエタン等のエーテル類、ベンゼン、トルエン、シクロヘキサン、ヘキサン等の炭化水素類、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド等のアミド類、ジクロロメタン、クロロホルム、四塩化炭素、1,2−ジクロロエタン等のハロゲン化炭化水素類、アセトニトリル、プロピオニトリル等のニトリル類、ジメチルスルホキシド等のスルホキシド類等の溶媒またはこれらの混合溶媒等が好ましい。
反応時間は通常約30分ないし約48時間、好ましくは約1時間ないし約24時間である。反応温度は通常約−20ないし約200℃、好ましくは約0ないし約150℃である。
【0050】
(3)R7が「置換基を有していてもよい芳香族炭化水素基または複素環基」の場合の反応条件を以下に述べる。
化合物(Ib)と式 R7−L3で表される化合物(VII)とを、所望により塩基の存在下で反応させる。必要に応じて銅、銅塩等の触媒を用いてもよく、またケミストリー レターズ(Chemistry Letters)1983年、927−928頁に記載の方法に準じてパラジウムやニッケルなどの触媒と配位子(ホスフィンやピリジン類など)を用いても良い。
化合物(VII)の使用量は、化合物(Ib)1モルに対し約0.8ないし約5.0モル、好ましくは約1.0ないし約2.0モルである。
該「塩基」としては、例えば、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸セシウム、炭酸水素ナトリウム等の塩基性塩類、ピリジン、ルチジン等の芳香族アミン類、トリエチルアミン、トリプロピルアミン、トリブチルアミン、シクロヘキシルジメチルアミン、4−ジメチルアミノピリジン、N,N−ジメチルアニリン、N−メチルピペリジン、N−メチルピロリジン、N−メチルモルホリン等の第3級アミン類、水素化ナトリウム、水素化カリウム等のアルカリ金属水素化物類、ナトリウムアミド、リチウムジイソプロピルアミド、リチウムヘキサメチルジシラジド等の金属アミド類、ナトリウムメトキシド、ナトリウムエトキシド、ナトリウムtert−ブトキシド、カリウムtert−ブトキシド等の金属アルコキシド類等が挙げられる。
塩基の使用量は、化合物(Ib)1モルに対し約0.8ないし約5.0モル、好ましくは約1.0ないし約2.0モルである。
本反応は反応に不活性な溶媒を用いて行うのが有利である。このような溶媒としては反応が進行する限り特に限定されないが、例えば、メタノール、エタノール、プロパノール等のアルコール類、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン、1,2−ジメトキシエタン等のエーテル類、ベンゼン、トルエン、シクロヘキサン、ヘキサン等の炭化水素類、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド等のアミド類、ジクロロメタン、クロロホルム、四塩化炭素、1,2−ジクロロエタン等のハロゲン化炭化水素類、アセトニトリル、プロピオニトリル等のニトリル類、ジメチルスルホキシド等のスルホキシド類等の溶媒またはこれらの混合溶媒等が好ましい。
銅触媒としては、銅、ハロゲン化銅(CuI、CuBr、CuClなど)、酸化銅(CuO)などが用いられる。
銅触媒の使用量は、化合物(Ib)1モルに対し約0.1ないし約10.0モル、好ましくは約0.5ないし約2.0モルである。
配位子としてはホスフィンが好ましく、トリアルキルホスフィン、トリアリールホスフィン、トリアルコキシホスフィン等が用いられ、パラジウム触媒としては、酢酸パラジウム、塩化パラジウム、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム、ビス(ジベンジリデンアセトン)パラジウムなどを用いても良い。ホスフィンの使用量は、化合物(Ib)1モルに対し約0.01ないし約10.0モル、好ましくは約0.1ないし約1.0モルである。パラジウム触媒の使用量は、化合物(Ib)1モルに対し約0.01ないし約5.0モル、好ましくは約0.1ないし約0.5モルである。
反応時間は通常約30分ないし約48時間、好ましくは約1時間ないし約24時間である。反応温度は通常約−20ないし約200℃、好ましくは約0ないし約150℃である。
【0051】
また、前記反応に代えて還元的アミノ化反応により化合物(Ic)を合成することもできる。
化合物(VIII)の使用量は、化合物(Ib)1モルに対し、約0.8ないし約5.0モル、好ましくは約1.0ないし約2.0モルである。
該「還元剤」としては、例えば、水素化ホウ素ナトリウム、シアノ水素化ホウ素ナトリウム、水素化リチウムアルミニウム等の金属水素化物類、ボランテトラヒドロフラン錯体等のボラン類、トリエチルシラン等のヒドロシラン類、あるいはギ酸等が用いられる。また所望により還元剤とともに酸触媒を加えても良い。酸触媒としては、例えば塩酸、 臭化水素酸、硫酸等の鉱酸類、メタンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸等のスルホン酸類、酢酸、プロピオン酸、トリフロオロ酢酸等の有機酸類、塩化亜鉛、塩化アルミニウム等のルイス酸類等が用いられる。
該「還元剤」の使用量は、それぞれ化合物(Ib)1モルに対し、約0.25ないし約5.0モル、好ましくは約0.5ないし約2.0モルである。
用いる酸触媒の量は、例えば鉱酸類の場合、通常化合物(Ib)1モルに対し約1ないし約100モル、好ましくは約1ないし約20モルである。
本反応は反応に不活性な溶媒を用いて行うのが有利である。このような溶媒としては反応が進行する限り特に限定されないが、例えば、メタノール、エタノール、プロパノール等のアルコール類、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン、1,2−ジメトキシエタン等のエーテル類、ベンゼン、トルエン、シクロヘキサン、ヘキサン等の炭化水素類、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド等のアミド類等の溶媒もしくはそれらの混合溶媒等が好ましい。
反応時間は通常約5分ないし約48時間、好ましくは約30分ないし約24時間である。反応温度は通常約−20ないし約200℃、好ましくは約0ないし約100℃である。
該反応は、化合物(Ib)と化合物(VIII)とを縮合後、還元剤で還元するかわりに、水素雰囲気下種々の触媒を共存させた接触水素化反応によっても製造される。使用される触媒としては、酸化白金、白金付活性炭、パラジウム付活性炭、ニッケル、銅−クロム酸化物、ロジウム、コバルト、ルテニウム等が用いられる。触媒の使用量は、化合物(Ib)に対して約1ないし約1000重量%、好ましくは約5ないし約50重量%である。
本反応は反応に不活性な溶媒を用いて行うのが有利である。このような溶媒としては反応が進行する限り特に限定されないが、例えば、メタノール、エタノール、プロパノール等のアルコール類、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン、1,2−ジメトキシエタン等のエーテル類、ベンゼン、トルエン、シクロヘキサン、ヘキサン等の炭化水素類、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド等のアミド類、水等の溶媒もしくはそれらの混合溶媒等が好ましい。
反応時間は通常約30分ないし約48時間、好ましくは約30分ないし約24時間である。反応温度は通常約0ないし約120℃、好ましくは約20ないし約80℃である。
【0052】
前記反応に代え、前記(1)で合成したアシルアミド体を還元剤で還元する方法を用いることもできる。
還元剤としては、例えば、水素化ホウ素ナトリウム、水素化リチウムアルミニウム等の金属水素化物類、ボランテトラヒドロフラン錯体等のボラン類等が用いられる。
また、所望により還元剤とともに酸触媒を加えても良い。酸触媒としては、例えば、トリフルオロボランジエチルエーテル錯体、塩化アルミニウム等のルイス酸類等が用いられる。
該還元剤の使用量は、それぞれアシルアミド体1モルに対し、約0.25ないし約10モル、好ましくは約0.5ないし約5モルである。
該ルイス酸類の使用量は、それぞれアシルアミド体1モルに対し、約0.1ないし約10モル、好ましくは約0.5ないし約5モルである。
本反応は反応に不活性な溶媒を用いて行うのが有利である。このような溶媒としては反応が進行する限り特に限定されないが、例えば、メタノール、エタノール、プロパノール等のアルコール類、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン、1,2−ジメトキシエタン等のエーテル類、ベンゼン、トルエン、シクロヘキサン、ヘキサン等の炭化水素類、水等の溶媒もしくはそれらの混合溶媒等が好ましい。
反応時間は通常約30分ないし約24時間、好ましくは約1時間ないし約16時間である。反応温度は通常約0ないし約150℃、好ましくは約20ないし約100℃である。
以上のようにして得られた生成物(Ic)は公知の単離手段を用いて反応混合物から単離することもでき、再結晶、蒸留、クロマトグラフィー等の分離手段により容易に精製することができる。
【0053】
また、化合物(I)に含まれる化合物(Id)は、以下の反応式5に記載の方法によっても製造される。
反応式5
【化46】
反応式5中、Mは金属を示し、他の記号は前記と同意義である。
式中、R3−X−Mで表される有機金属化合物(X)は容易に市販品が入手でき、また、自体公知の方法、例えば第4版実験化学講座、25(日本化学会編)、丸善株式会社に記載の方法によっても製造される。
反応式5に従い、化合物(Id)は、化合物(IX)と有機金属化合物(X)を反応させることにより得られる。
有機金属化合物(X)としては、グリニャール試薬や有機リチウム試薬が好ましい。
化合物(X)の使用量は、化合物(IX)1モルに対し、約0.8ないし約30モル、好ましくは、約1.0ないし約20モルである。
本反応は、無溶媒で行うか、反応に不活性な溶媒を用いて行うのが有利である。このような溶媒としては、反応が進行する限り特に限定されないが、例えばメタノール、エタノール、プロパノール等のアルコール類、ヘキサン、シクロヘキサン、ベンゼン、トルエン、キシレン等の炭化水素類、ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン、1,2−ジメトキシエタンなどのエーテル類、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミドヘキサメチルホスホリックトリアミド等のアミド類、ジメチルスルホキシド等のスルホキシド類、ジクロロメタン、クロロホルム、四塩化炭素、1,2−ジクロロエタン等のハロゲン化炭素類等の溶媒またはこれらの混合溶媒等が用いられる。
反応時間は通常約10分ないし約24時間、好ましくは約30分ないし約12時間である。反応温度は通常約−100ないし約120℃、好ましくは約−80ないし約60℃である。
生成物は反応液のまま、あるいは粗製物として次の反応に用いることもできるが、常法に従って反応混合物から単離することもでき、通常の分離手段(例、再結晶、蒸留、クロマトグラフィー等)により容易に精製することができる。
【0054】
化合物(I)および化合物(I)に含まれる以下の化合物(Ie)は、次の反応式6に記載の方法によって製造される。
反応式6
【化47】
反応式6中、各記号は前記と同意義である。
化合物(Id)を、公知の、アシル化反応、エーテル化反応、アミノ化反応、ハロゲン化反応、アルキル化反応のそれぞれ単独あるいはその2つ以上を組み合わせた反応に付し、化合物(I)を製造できる。
例えばR4がアルコキシ(例、メトキシ、エトキシ、フェノキシ等)の場合、化合物(Id)とアルコール(例、メタノール、エタノール、フェノール等)を酸触媒存在下反応させることにより得られる。
該「酸触媒」としては、ギ酸、酢酸、トリフルオロ酢酸、p−トルエンスルホン酸等の有機酸、硫酸、塩酸、臭化水素酸等の鉱酸、塩化亜鉛等のルイス酸などが用いられる。
アルコールの使用量は、化合物(Id)1モルに対し、約0.8モルないし過剰量である。酸触媒の使用量は、それぞれ化合物(Id)1モルに対し、約0.1ないし約100モル、好ましくは、約0.1ないし約50モルである。
本反応は、無溶媒で行うか、反応に不活性な溶媒を用いて行うのが有利である。このような溶媒としては、反応が進行する限り特に限定されないが、例えばヘキサン、シクロヘキサン、ベンゼン、トルエン、キシレン等の炭化水素類、ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン、1,2−ジメトキシエタンなどのエーテル類、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミドヘキサメチルホスホリックトリアミド等のアミド類、ジメチルスルホキシド等のスルホキシド類、ジクロロメタン、クロロホルム、四塩化炭素、1,2−ジクロロエタン等のハロゲン化炭素類、アセトニトリル、プロピオニトリルなどのニトリル類等の溶媒またはこれらの混合溶媒等が好ましい。
反応時間は通常約10分ないし約48時間、好ましくは約30分ないし約12時間である。反応温度は通常約0ないし約200℃、好ましくは約25ないし約100℃である。
生成物は反応液のまま、あるいは粗製物として次の反応に用いることもできるが、常法に従って反応混合物から単離することもでき、通常の分離手段(例、再結晶、蒸留、クロマトグラフィー等)により容易に精製することができる。
また、化合物(Ie)は、化合物(Id)を還元的脱水反応に付すことにより製造できる。
還元的脱水反応としては、自体公知の接触還元法、有機シリル試薬(アルキルシラン試薬等)を用いる方法等が挙げられる。
接触還元法では、化合物(Id)を水素雰囲気下、金属触媒と反応させることにより化合物(Ie)を製造できる。所望により適当な酸触媒を加えても良い。
該「金属触媒」としては、ラネーニッケル、酸化白金、金属パラジウム、パラジウム付活性炭等が用いられる。該「金属触媒」の使用量は、それぞれ化合物(Id)に対して、通常約1ないし約1000重量%、好ましくは約5ないし約20重量%である。
該「酸触媒」としては、ギ酸、酢酸、トリフルオロ酢酸、p−トルエンスルホン酸等の有機酸、硫酸、塩酸、臭化水素酸等の鉱酸などが用いられる。該「酸触媒」の使用量は、それぞれ化合物(Id)1モルに対し、約0.1ないし過剰量である。
本反応は、反応に不活性な溶媒を用いて行うのが有利である。このような溶媒として反応が進行する限り特に限定されないが、例えばメタノール、エタノール、プロパノールなどのアルコール類、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン、1,2−ジメトキシエタンなどのエーテル類、ベンゼン、トルエン、シクロヘキサン、ヘキサンなどの炭化水素類、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミドなどのアミド類、酢酸等の有機酸類、水等などの溶媒もしくはそれらの混合溶媒などが好ましい。水素圧は通常約1ないし約100気圧、好ましくは約1ないし約5気圧である。反応時間は通常約30分ないし約48時間、好ましくは約1ないし24時間である。反応温度は通常約0ないし約120℃、好ましくは約20ないし約80℃である。
生成物は触媒を除いた後、常法に従って反応混合物から単離することもでき、通常の分離手段(例、再結晶、蒸留、クロマトグラフィー等)により容易に精製することができる。
有機シリル試薬(アルキルシラン試薬)を用いる方法では、化合物(Ie)は、化合物(Id)をアルキルシラン試薬および酸と反応させることにより製造できる。
アルキルシラン試薬としては、例えば、トリエチルシラン、フェニルジメチルシラン等が用いられる。該「アルキルシラン試薬」の使用量は、それぞれ化合物(Id)1モルに対し、約0.8ないし約20モル、好ましくは、約1ないし約10モルである。
酸としては、例えば、トリフルオロ酢酸などの有機酸が用いられる。酸の使用量は、それぞれ化合物(Id)1モルに対し、約0.1ないし過剰量である。
本反応は、無溶媒または反応に不活性な溶媒を用いて行うのが有利である。このような溶媒として反応が進行する限り特に限定されないが、例えばジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン、1,2−ジメトキシエタンなどのエーテル類、ベンゼン、トルエン、シクロヘキサン、ヘキサン等の炭化水素類、酢酸、トリフルオロ酢酸等の有機酸類等などの溶媒もしくはそれらの混合溶媒などが好ましい。
生成物は常法に従って反応混合物から単離することもでき、通常の分離手段(例、再結晶、蒸留、クロマトグラフィー等)により容易に精製することができる。
化合物(I)に含まれる以下の化合物(Ie)は、次の反応式7に記載の方法によっても製造される。
反応式7
【化48】
反応式7中、L4は脱離基であり、各記号は前記と同意義である。
R3−Hで表される化合物(XIV)は容易に市販品が入手でき、また、自体公知の方法によっても製造される。
L4で示される「脱離基」としては、例えば、ヒドロキシ、ハロゲン原子(例、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素等)、ハロゲン化されていてもよいC1−5アルキルスルホニルオキシ(例、メタンスルホニルオキシ、エタンスルホニルオキシ、トリクロロメタンスルホニルオキシ等)、置換基を有していてもよいC6−10アリールスルホニルオキシ等が挙げられる。「置換基を有していてもよいC6−10アリールスルホニルオキシ」としては、例えばC1−6アルキル(例、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、ペンチル、ヘキシル等)、C1−6アルコキシ(例、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、イソプロポキシ、ブトキシ、イソブトキシ、sec−ブトキシ、ペンチルオキシ、ヘキシルオキシ等)およびニトロから選ばれる置換基を1ないし3個有していてもよいC6−10アリールスルホニルオキシ(例、フェニルスルホニルオキシ、ナフチルスルホニルオキシ等)等が挙げられ、具体例としては、ベンゼンスルホニルオキシ、m−ニトロベンゼンスルホニルオキシ、p−トルエンスルホニルオキシ等が挙げられる。
反応式7に従い、化合物(Ie)は、化合物(XIII)と化合物(XIV)を酸触媒存在下あるいは塩基存在下反応させることにより得られる。
該「酸触媒」としては、ギ酸、酢酸、トリフルオロ酢酸、p−トルエンスルホン酸等の有機酸、硫酸、塩酸、臭化水素酸等の鉱酸、塩化亜鉛等のルイス酸などが用いられる。
該「塩基」としては、例えば炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸セシウム、炭酸水素ナトリウムなどの塩基性塩類、ピリジン、ルチジンなどの芳香族アミン類、トリエチルアミン、トリプロピルアミン、トリブチルアミン、シクロヘキシルジメチルアミン、4−ジメチルアミノピリジン、N,N−ジメチルアニリン、N−メチルピペリジン、N−メチルピロリジン、N−メチルモルホリンなどの第3級アミン類、水素化ナトリウム、水素化カリウムなどのアルカリ金属水素化物類、ナトリウムアミド、リチウムジイソプロピルアミド、リチウムヘキサメチルジシラジドなどの金属アミド類、ナトリウムメトキシド、ナトリウムエトキシド、カリウムtert−ブトキシドなどの金属アルコキシド類などが挙げられる。
酸触媒の使用量は、化合物(XIII)1モルに対し、約0.1モルないし過剰量である。好ましくは、約0.1ないし約50モルである。
塩基の使用量は、化合物(XIII)1モルに対し約1.0ないし5.0モル、好ましくは約1.0ないし2.0モルである。
本反応は無溶媒で行うか、反応に不活性な溶媒を用いて行うのが有利である。このような溶媒としては反応が進行する限り特に限定されないが、例えばメタノール、エタノール、プロパノールなどのアルコール類、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン、1,2−ジメトキシエタンなどのエーテル類、ベンゼン、トルエン、シクロヘキサン、ヘキサンなどの炭化水素類、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミドなどのアミド類、ジクロロメタン、クロロホルム、四塩化炭素、1,2−ジクロロエタンなどのハロゲン化炭化水素類、アセトニトリル、プロピオニトリルなどのニトリル類、ジメチルスルホキシドなどのスルホキシド類などの溶媒またはこれらの混合溶媒などが好ましい。
反応時間は通常約10分ないし約48時間、好ましくは約30分ないし約24時間である。反応温度は通常−20ないし200℃、好ましくは0ないし150℃である。
前記反応に代え、光延反応(シンセシス(Synthesis)、1981年、第1−27頁)を用いることもできる。
該反応は、化合物(XIV)と化合物(XIII)中、L4がOHである化合物とを、アゾジカルボキシレート類(例、ジエチルアゾジカルボキシレートなど)およびホスフィン類(例、トリフェニルホスフィン、トリブチルホスフィンなど)の存在下反応させる。
化合物(XIV)の使用量は、化合物(XIII)1モルに対し、約1.0ないし5.0モル、好ましくは約1.0ないし2.0モルである。
該「アゾジカルボキシレート類」および「ホスフィン類」の使用量は、それぞれ化合物(XIII)1モルに対し、約1.0ないし5.0モル、好ましくは約1.0ないし2.0モルである。
本反応は反応に不活性な溶媒を用いて行うのが有利である。このような溶媒としては反応が進行する限り特に限定されないが、例えばジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン、1,2−ジメトキシエタンなどのエーテル類、ベンゼン、トルエン、シクロヘキサン、ヘキサンなどの炭化水素類、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミドなどのアミド類、ジクロロメタン、クロロホルム、四塩化炭素、1,2−ジクロロエタンなどのハロゲン化炭化水素類、アセトニトリル、プロピオニトリルなどのニトリル類、ジメチルスルホキシドなどのスルホキシド類などの溶媒もしくはそれらの混合溶媒などが好ましい。
反応時間は通常5分ないし48時間、好ましくは30分ないし24時間である。反応温度は通常−20ないし200℃、好ましくは0ないし100℃である。
生成物は反応液のまま、あるいは粗製物として次の反応に用いることもできるが、常法に従って反応混合物から単離することもでき、通常の分離手段(例、再結晶、蒸留、クロマトグラフィー等)により容易に精製することができる。
化合物(I)に含まれる以下の化合物(Ie)は、次の反応式8に記載の方法によっても製造される。
反応式8
【化49】
反応式8中、L7は脱離基であり、各記号は前記と同意義である。
R3−L7で表される化合物(XVI)は容易に市販品が入手でき、また、自体公知の方法によっても製造される。
L7で示される「脱離基」としては、例えば、ハロゲン原子(例、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素等)、ハロゲン化されていてもよいC1−5アルキルスルホニルオキシ(例、メタンスルホニルオキシ、エタンスルホニルオキシ、トリクロロメタンスルホニルオキシ等)、置換基を有していてもよいC6−10アリールスルホニルオキシ等が挙げられる。「置換基を有していてもよいC6−10アリールスルホニルオキシ」としては、例えばC1−6アルキル(例、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、ペンチル、ヘキシル等)、C1−6アルコキシ(例、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、イソプロポキシ、ブトキシ、イソブトキシ、sec−ブトキシ、ペンチルオキシ、ヘキシルオキシ等)およびニトロから選ばれる置換基を1ないし3個有していてもよいC6−10アリールスルホニルオキシ(例、フェニルスルホニルオキシ、ナフチルスルホニルオキシ等)等が挙げられ、具体例としては、ベンゼンスルホニルオキシ、m−ニトロベンゼンスルホニルオキシ、p−トルエンスルホニルオキシ等が挙げられる。
反応式8に従い、化合物(Ie)は、化合物(XV)と化合物(XVI)を塩基存在下反応させることにより得られる。
化合物(XVI)の使用量は、化合物(XV)1モルに対し、約0.8ないし5.0モル、好ましくは約1.0ないし2.0モルである。
該「塩基」としては、例えば炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸セシウム、炭酸水素ナトリウムなどの塩基性塩類、ピリジン、ルチジンなどの芳香族アミン類、トリエチルアミン、トリプロピルアミン、トリブチルアミン、シクロヘキシルジメチルアミン、4−ジメチルアミノピリジン、N,N−ジメチルアニリン、N−メチルピペリジン、N−メチルピロリジン、N−メチルモルホリンなどの第3級アミン類、水素化ナトリウム、水素化カリウムなどのアルカリ金属水素化物類、ナトリウムアミド、リチウムジイソプロピルアミド、リチウムヘキサメチルジシラジドなどの金属アミド類、ナトリウムメトキシド、ナトリウムエトキシド、カリウムtert−ブトキシドなどの金属アルコキシド類などが挙げられる。
塩基の使用量は、化合物(XV)1モルに対し約1.0ないし5.0モル、好ましくは約1.0ないし2.0モルである。
本反応は無溶媒で行うか、反応に不活性な溶媒を用いて行うのが有利である。このような溶媒としては反応が進行する限り特に限定されないが、例えばメタノール、エタノール、プロパノールなどのアルコール類、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン、1,2−ジメトキシエタンなどのエーテル類、ベンゼン、トルエン、シクロヘキサン、ヘキサンなどの炭化水素類、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミドなどのアミド類、ジクロロメタン、クロロホルム、四塩化炭素、1,2−ジクロロエタンなどのハロゲン化炭化水素類、アセトニトリル、プロピオニトリルなどのニトリル類、ジメチルスルホキシドなどのスルホキシド類などの溶媒またはこれらの混合溶媒などが好ましい。
反応時間は通常約10分ないし約48時間、好ましくは約30分ないし約24時間である。反応温度は通常−20ないし200℃、好ましくは0ないし150℃である。
化合物(I)に含まれる以下の化合物(If)は、次の反応式9に記載の還元的アミノ化反応によっても製造される。
反応式9
【化50】
反応式9式中、R3−H(XI)はアミンであり、他の記号は前記と同意義である。
化合物(If)は化合物(IX)と(XI)とを縮合させ、還元剤で還元することにより製造される。
化合物(XI)の使用量は、化合物(IX)1モルに対し、約1.0ないし約5.0モル、好ましくは約1.0ないし約2.0モルである。
該「還元剤」としては、水素化ホウ素ナトリウム、シアノ水素化ホウ素ナトリウム、水素化リチウムアルミニウム等の金属水素化物類、ボランテトラヒドロフラン錯体等のボラン類、トリエチルシラン等のヒドロシラン類、あるいはギ酸等が用いられる。また所望により還元剤とともに酸触媒を加えても良い。酸触媒としては、例えば塩酸、 臭化水素酸、硫酸等の鉱酸類、メタンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸等のスルホン酸類、酢酸、プロピオン酸、トリフロオロ酢酸等の有機酸類、塩化亜鉛、塩化アルミニウム等のルイス酸類等が用いられる。
該「還元剤」の使用量は、それぞれ化合物(IX)1モルに対し、約0.25ないし約5.0モル、好ましくは約0.5ないし約2.0モルである。
用いる酸触媒の量は、例えば鉱酸類の場合、通常化合物(IX)1モルに対し約1ないし約100モル、好ましくは約1ないし約20モルである。
本反応は反応に不活性な溶媒を用いて行うのが有利である。このような溶媒としては反応が進行する限り特に限定されないが、例えばメタノール、エタノール、プロパノール等のアルコール類、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン、1,2−ジメトキシエタン等のエーテル類、ベンゼン、トルエン、シクロヘキサン、ヘキサン等の炭化水素類、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド等のアミド類等の溶媒もしくはそれらの混合溶媒等が好ましい。
反応時間は通常約5分ないし約48時間、好ましくは約30分ないし約24時間である。反応温度は通常約−20ないし約200℃、好ましくは約0ないし約100℃である。
【0055】
該反応は、化合物(IX)と化合物(XI)とを縮合後、還元剤で還元するかわりに、水素雰囲気下種々の触媒を共存させた接触水素化反応によっても製造される。使用される触媒としては、酸化白金、白金付活性炭、パラジウム付活性炭、ニッケル、銅−クロム酸化物、ロジウム、コバルト、ルテニウム等が用いられる。触媒の使用量は、化合物(IX)に対して約5ないし約1000重量%、好ましくは約5ないし約1000重量%である。
本反応は反応に不活性な溶媒を用いて行うのが有利である。このような溶媒としては反応が進行する限り特に限定されないが、例えばメタノール、エタノール、プロパノール等のアルコール類、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン、1,2−ジメトキシエタン等のエーテル類、ベンゼン、トルエン、シクロヘキサン、ヘキサン等の炭化水素類、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド等のアミド類、水等の溶媒もしくはそれらの混合溶媒等が好ましい。
反応時間は通常約30分ないし約48時間、好ましくは約30分ないし約24時間である。反応温度は通常約0ないし約120℃、好ましくは約20ないし約80℃である。
生成物は常法に従って反応混合物から単離することもでき、通常の分離手段(例、再結晶、蒸留、クロマトグラフィー等)により容易に精製することができる。
【0056】
化合物(II)は、自体公知の方法、例えば特開平5−140142号公報等に記載の方法またはそれらに準じた方法等により製造される。
また、化合物(II)がジヒドロベンゾフランの場合は、以下の反応式に記載の方法によっても製造される。
反応式10
【化51】
反応式10中、L8は脱離基、R9は水素原子またはR1からメチレンを1つ除いた基を示す。他の記号は前記と同意義である。
L8で示される「脱離基」としては、例えば、ヒドロキシ、ハロゲン原子(例、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素等)、C1−6アルキルスルホニルオキシ(例、メチルスルホニルオキシ、エチルホニルオキシ等)、置換基を有していてもよいC6−10アリールスルホニルオキシ等が挙げられる。
「置換基を有していてもよいC6−10アリールスルホニルオキシ」としては、例えば、C1−6アルキル(例、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、ペンチル、ヘキシル等)、C1−6アルコキシ(例、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、イソプロポキシ、ブトキシ、イソブトキシ、sec−ブトキシ、ペンチルオキシ、ヘキシルオキシ等)およびニトロから選ばれる置換基を1ないし3個有していてもよいC6−10アリールスルホニルオキシ(例、フェニルスルホニルオキシ、ナフチルスルホニルオキシ等)等が挙げられ、具体例としては、ベンゼンスルホニルオキシ、m−ニトロベンゼンスルホニルオキシ、p−トルエンスルホニルオキシ等が挙げられる。
化合物(XVII)および化合物(XIX)は容易に市販品が入手でき、また、自体公知の方法によっても製造される。
化合物(XVIII)は、化合物(XVII)にペプチド化学などで一般的に用いられるような保護基付加反応を行うことによって製造される。
保護基(P)としては、例えばホルミルまたはそれぞれ置換基を有していてもよいC1 − 6アルキル−カルボニル(例えば、アセチル、プロピオニルなど)、フェニルカルボニル、C1 − 6アルコキシ−カルボニル(例えば、メトキシカルボニル、エトキシカルボニル、tert−ブトキシカルボニルなど)、フェニルオキシカルボニル、C7 − 10アラルキル−オキシカルボニル(例えば、ベンジルオキシカルボニルなど)、トリチル、フタロイルなどが用いられる。これらの置換基としては、ハロゲン原子(例えば、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素など)、C1 − 6アルキル−カルボニル(例えば、アセチル、プロピオニル、バレリルなど)、ニトロなどが用いられ、置換基の数は1ないし3個である。
化合物(XX)は、化合物(XVIII)を塩基処理して生成するフェノラートアニオンと式 R9−CHL5−CR2=CR3R4で表される化合物(XIX)とを反応させることにより製造される。
化合物(XIX)の使用量は、化合物(XVIII)1モルに対し約0.8ないし約5.0モル、好ましくは約1.0ないし約2.0モルである。
「塩基」としては、例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等のアルカリ金属水酸化物等の無機塩基類、ナトリウムメトキシド、ナトリウムエトキシド、カリウムtert−ブトキシド等のアルカリ金属アルコラート類、水素化ナトリウム、水素化カリウム等のアルカリ金属の水素化物類、ナトリウムアミド、リチウムジイソプロピルアミド、リチウムヘキサメチルジシラジド等の金属アミド類、炭酸水素カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、酢酸ナトリウム等の塩基性塩類等が挙げられる。
塩基の使用量は、化合物(XVIII)1モルに対し約0.5ないし約5.0モル、好ましくは約1.0ないし約3.0モルである。
本反応は、反応に不活性な溶媒を用いて行うのが有利である。このような溶媒としては、例えば、メタノール、エタノール、プロパノール等のアルコール類、シクロヘキサン、ヘキサン、ベンゼン、トルエン、キシレン等の炭化水素類、テトラヒドロフラン、ジオキサン、1,2−ジメトキシエタン、ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル等のエーテル類、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、ヘキサメチルホスホリックトリアミド等のアミド類、ジメチルスルホキシド等のスルホキシド類、ジクロロメタン、クロロホルム、四塩化炭素、1,2−ジクロロエタン等のハロゲン化炭化水素類、水またはこれらの混合溶媒等が好ましい。
反応時間は通常約10分ないし約8時間、好ましくは約30分ないし約3時間である。反応温度は通常約0ないし約120℃、好ましくは約25ないし約100℃である。
生成物は反応液のまま、あるいは粗製物として次反応に用いることもできるが、常法に従って反応混合物から単離することもでき、通常の分離手段(例、再結晶、蒸留、クロマトグラフィー等)により容易に精製することもできる。
化合物(XXI)は、化合物(XX)をクライゼン転位することにより製造される。
本反応は、無溶媒で行うか、反応に不活性な溶媒を用いて行うのが有利である。このような溶媒としては、反応が進行する限り特に限定されないが、例えば、メタノール、エタノール、プロパノール等のアルコール類、シクロヘキサン、ヘキサン、ベンゼン、トルエン、キシレン、メシチレン等の炭化水素類、ギ酸、酢酸等の有機酸類、テトラヒドロフラン、ジオキサン、1,2−ジメトキシエタン、ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル等のエーテル類、N,N−ジメチルアニリン、N,N−ジエチルアニリン等のアニリン類、ジクロロメタン、クロロホルム、四塩化炭素、1,2−ジクロロエタン等のハロゲン化炭化水素類またはこれらの混合溶媒等が用いられる。
また、所望により酸触媒を用いて本反応を行ってもよい。
酸触媒としては、例えば、塩化アルミニウム、三フッ化ホウ素等のルイス酸類等が用いられる。
酸触媒の使用量は、例えばルイス酸の場合、通常化合物(XX)1モルに対し約0.1ないし約20モル、好ましくは約0.1ないし約5.0モルである。
反応時間は通常約30分ないし約24時間、好ましくは約1ないし約6時間である。反応温度は通常約−70ないし約300℃、好ましくは約150ないし約250℃である。
生成物は反応液のまま、あるいは粗製物として次反応に用いることもできるが、常法に従って反応混合物から単離することもでき、通常の分離手段(例、再結晶、蒸留、クロマトグラフィー等)により容易に精製することもできる。
化合物(II)は化合物(XXI)を酸触媒で閉環させることによって製造される。酸触媒としては、例えば、塩酸、 臭化水素酸、硫酸等の鉱酸類、p−トルエンスルホン酸、カンファースルホン酸等のスルホン酸類、塩化アルミニウム、三フッ化ホウ素等のルイス酸類等が用いられる。
用いる酸触媒の量は、例えば鉱酸類の場合、通常化合物(XXI)1モルに対し約0.8ないし約100モル、好ましくは約10ないし約50モルであり、例えばスルホン酸類の場合、通常化合物(XXI)1モルに対し約0.1ないし約20モル、好ましくは約0.1ないし約5モルである。
本反応は、無溶媒で行うか、反応に不活性な溶媒を用いて行うのが有利である。このような溶媒としては、反応が進行する限り特に限定されない。例えば鉱酸類を用いる場合、溶媒としては、例えば、メタノール、エタノール、プロパノール等のアルコール類、シクロヘキサン、ヘキサン等の飽和炭化水素類、ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素類、テトラヒドロフラン、ジオキサン、1,2−ジメトキシエタン、ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル等のエーテル類、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、ヘキサメチルホスホリックトリアミド等のアミド類、ジメチルスルホキシド等のスルホキシド類、ジクロロメタン、クロロホルム、四塩化炭素、1,2−ジクロロエタン等のハロゲン化炭化水素類等の有機溶媒と水との混合溶媒または水が好ましい。
反応時間は通常約30分ないし約24時間、好ましくは約30分ないし約6時間である。反応温度は通常約−78ないし約200℃、好ましくは約−20ないし約150℃である。
生成物は反応液のまま、あるいは粗製物として次反応に用いることもできるが、常法に従って反応混合物から単離することもでき、通常の分離手段(例、再結晶、蒸留、クロマトグラフィー等)により容易に精製することもできる。
【0057】
また、以下の反応式に記載の方法によっても製造される。
反応式11
【化52】
反応式11中、P’はヒドロキシ基の保護基を示し、他の記号は前記と同意義である。
化合物(XXIII)は、化合物(XXII)にペプチド化学などで一般的に用いられるような保護基付加反応を行うことによって製造される。
ヒドロキシル基の保護基(P’−jとしては、例えばそれぞれ置換基を有していてもよいC1 − 6アルキル(例えば、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、tert−ブチルなど)、フェニル、C7 − 11アラルキル(例えば、ベンジルなど)、ホルミル、C1 − 6アルキル−カルボニル(例えば、アセチル、プロピオニルなど)、フェニルオキシカルボニル、C7 − 11アラルキル−オキシカルボニル(例えば、ベンジルオキシカルボニルなど)、テトラヒドロピラニル、テトラヒドロフラニル、シリルなどが用いられる。これらの置換基としては、ハロゲン原子(例えば、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素など)、C1 − 6アルキル(例えば、メチル、エチル、tert−ブチルなど)、C7 − 11アラルキル(例えば、ベンジルなど)、C6 − 10アリール(例えば、フェニル、ナフチルなど)、ニトロなどが用いられ、置換基の数は1ないし4個である。
化合物(XXIV)は、化合物(XXIII)と臭素化試薬とを反応させることにより製造される。
「臭素化試薬」としては、臭素、N−ブロモこはく酸イミド等のイミド類、ベンジルトリメチルアンモニウムトリブロミド等のハロゲン付加物類等が用いられる。ハロゲン化試薬の使用量は、化合物(XXIII)0.8モルに対し約1.0ないし約5.0モル、好ましくは約1.0ないし約2.0モルである。
本反応は、反応に不活性な溶媒を用いて行うのが有利である。このような溶媒としては、反応が進行する限り特に限定されないが、例えばジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン、1,2−ジメトキシエタン等のエーテル類、メタノール、エタノール、プロパノール等のアルコール類、ベンゼン、トルエン、シクロヘキサン、ヘキサン等の炭化水素類、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド等のアミド類、ジクロロメタン、クロロホルム、四塩化炭素、1,2−ジクロロエタン等のハロゲン化炭化水素類、アセトニトリル、プロピオニトリル等のニトリル類、ジメチルスルホキシド等のスルホキシド類、酢酸、プロピオン酸等の有機酸類、ニトロメタン等のニトロアルカン類、ピリジン、ルチジン、キノリン等の芳香族アミン類、またはこれらの混合溶媒等が用いられる。
本反応は、所望により、塩基もしくはルイス酸もしくは鉄の存在下で行われる。
「塩基」としては、例えば炭酸ナトリウム、炭酸カルシウム、炭酸セシウム、炭酸水素ナトリウム、酢酸ナトリウム、酢酸カリウム等の塩基性塩類、ピリジン、ルチジン等の芳香族アミン類、トリエチルアミン、トリプロピルアミン、トリブチルアミン、シクロヘキシルジメチルアミン、4−ジメチルアミノピリジン、N,N−ジメチルアニリン、N−メチルピペリジン、N−メチルピロリジン、N−メチルモルホリン等の三級アミン類等が挙げられる。
塩基の使用量は、化合物(XXIII)1モルに対し約0.8ないし約10モルである。
「ルイス酸」としては、例えば塩化鉄、塩化アルミニウム、三フッ化ホウ素等が挙げられる。ルイス酸の使用量は、化合物(XXIII)1モルに対し約0.01ないし約1モルである。
「鉄」としては、鉄の使用量は、化合物(XXIII)1モルに対し約0.01ないし約1モルである。
反応温度は通常約−50ないし約150℃、好ましくは約0ないし約100℃である。反応時間は通常約5分ないし約24時間、好ましくは約10分ないし約12時間である。
生成物は反応液のまま、あるいは粗製物として次反応に用いることもできるが、常法に従って反応混合物から単離することもでき、通常の分離手段(例、再結晶、蒸留、クロマトグラフィー等)により容易に精製することもできる。
化合物(XXVI)は、化合物(XXIV)をリチオ化した後、ケトン(XXV)と反応させることにより製造される。
「リチオ化試薬」としては、n−ブチルリチウム等のアルキルリチウム類等が用いられる。リチオ化試薬の使用量は、化合物(XXIV)1モルに対し約0.8ないし約5.0モル、好ましくは約1.0ないし約3.0モルである。
本反応は、反応に不活性な溶媒を用いて行うのが有利である。このような溶媒としては、反応が進行する限り特に限定されないが、例えばジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン、1,2−ジメトキシエタン等のエーテル類、ベンゼン、トルエン、シクロヘキサン、ヘキサン等の炭化水素類、ジクロロメタン、クロロホルム、四塩化炭素、1,2−ジクロロエタン等のハロゲン化炭化水素類、またはこれらの混合溶媒等が用いられる。
反応温度は通常約−78ないし約100℃、好ましくは約−78ないし約50℃である。反応時間は通常約5分ないし約24時間、好ましくは約10分ないし約3時間である。
生成物は反応液のまま、あるいは粗製物として次反応に用いることもできるが、常法に従って反応混合物から単離することもでき、通常の分離手段(例、再結晶、蒸留、クロマトグラフィー等)により容易に精製することもできる。
化合物(IIa)は化合物(XXVI)を酸触媒で脱保護と閉環を行うことによって製造される。
酸触媒としては、例えば塩酸、 臭化水素酸、硫酸等の鉱酸類、p−トルエンスルホン酸、カンファースルホン酸等のスルホン酸類、塩化アルミニウム、三フッ化ホウ素等のルイス酸類等が用いられる。
用いる酸触媒の量は、例えば鉱酸類の場合、通常化合物(XXVI)1モルに対し約0.5ないし約100モル、好ましくは約10ないし約50モルであり、例えばスルホン酸類の場合、通常化合物(XXVI)1モルに対し約0.1ないし約20モル、好ましくは約0.1ないし約5モルである。
本反応は、無溶媒で行うか、反応に不活性な溶媒を用いて行うのが有利である。このような溶媒としては、反応が進行する限り特に限定されない。例えば鉱酸類を用いる場合、溶媒としては、例えばメタノール、エタノール、プロパノール等のアルコール類、シクロヘキサン、ヘキサン等の飽和炭化水素類、ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素類、テトラヒドロフラン、ジオキサン、1,2−ジメトキシエタン、ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル等のエーテル類、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、ヘキサメチルホスホリックトリアミド等のアミド類、ジメチルスルホキシド等のスルホキシド類、ジクロロメタン、クロロホルム、四塩化炭素、1,2−ジクロロエタン等のハロゲン化炭化水素類等の有機溶媒と水との混合溶媒または水が好ましい。
反応時間は通常約30分ないし約24時間、好ましくは約30分ないし約6時間である。反応温度は通常約−78ないし約200℃、好ましくは約−20ないし約150℃である。
生成物は反応液のまま、あるいは粗製物として次反応に用いることもできるが、常法に従って反応混合物から単離することもでき、通常の分離手段(例、再結晶、蒸留、クロマトグラフィー等)により容易に精製することもできる。
【0058】
また、前記各反応において、アミノ基、ヒドロキシ基、カルボキシ基等の官能基が存在している場合にはペプチド化学等で一般的に用いられるような保護基を導入した後に反応に供してもよく、反応後に必要に応じて保護基を除去することにより目的化合物を得ることができる。
保護基としては、例えば、ホルミルまたはそれぞれ置換基を有していてもよいC1−6アルキル−カルボニル(例、アセチル、プロピオニル等)、フェニルカルボニル、C1−6アルコキシ−カルボニル(例、メトキシカルボニル、エトキシカルボニル等)、フェニルオキシカルボニル、C7−10アラルキルオキシ−カルボニル(例、ベンジルオキシカルボニル等)、トリチル、フタロイル等が用いられる。これらの置換基としては、ハロゲン原子(例、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素等)、C1−6アルキル−カルボニル(例、アセチル、プロピオニル、バレリル等)、ニトロ等が用いられ、置換基の数は1ないし3個程度である。
また、保護基の除去方法としては、自体公知またはそれに準じる方法が用いられるが、例えば酸、塩基、紫外光、ヒドラジン、フェニルヒドラジン、N−メチルジチオカルバミン酸ナトリウム、テトラブチルアンモニウムフルオリド、酢酸パラジウム等で処理する方法または還元反応が用いられる。
【0059】
また、化合物(II)がベンゾフランの場合は、以下の反応式に記載の方法によっても製造される。
反応式12
【化53】
反応式12中、halはハロゲン原子(例、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素等)を示し、他の記号は前記と同意義である。
化合物(XXVIII)は、化合物(XXI)と同様にして合成される化合物(XXVII)とハロゲン化試薬とを反応させることにより製造される。
「ハロゲン化試薬」としては、例えば、臭素、塩素、ヨウ素等のハロゲン類、N−ブロモこはく酸イミド等のイミド類、ベンジルトリメチルアンモニウムヨードジクロリド、ベンジルトリメチルアンモニウムトリブロミド等のハロゲン付加物類等が用いられる。ハロゲン化試薬の使用量は、化合物(XXVII)1モルに対し約0.8ないし約5.0モル、好ましくは約1.0ないし約2.0モルである。
本反応は、反応に不活性な溶媒を用いて行うのが有利である。このような溶媒としては、反応が進行する限り特に限定されないが、例えば、メタノール、エタノール、プロパノール等のアルコール類、ベンゼン、トルエン、シクロヘキサン、ヘキサン等の炭化水素類、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド等のアミド類、ジクロロメタン、クロロホルム、四塩化炭素、1,2−ジクロロエタン等のハロゲン化炭化水素類、アセトニトリル、プロピオニトリル等のニトリル類、ジメチルスルホキシド等のスルホキシド類、酢酸、プロピオン酸等の有機酸類、ニトロメタン等のニトロアルカン類、ピリジン、ルチジン、キノリン等の芳香族アミン類、またはこれらの混合溶媒等が用いられる。
本反応は、所望により、塩基もしくはラジカル開始剤の存在下、または光照射下で行われる。
「塩基」としては、例えば、炭酸ナトリウム、炭酸カルシウム、炭酸セシウム、炭酸水素ナトリウム、酢酸ナトリウム、酢酸カリウム等の塩基性塩類、ピリジン、ルチジン等の芳香族アミン類、トリエチルアミン、トリプロピルアミン、トリブチルアミン、シクロヘキシルジメチルアミン、4−ジメチルアミノピリジン、N,N−ジメチルアニリン、N−メチルピペリジン、N−メチルピロリジン、N−メチルモルホリン等の三級アミン類等が挙げられる。塩基の使用量は、化合物(XXVII)1モルに対し約0.8ないし約10モルである。
「ラジカル開始剤」としては、例えば、過酸化ベンゾイル、アゾビスイソブチロニトリル等が挙げられる。ラジカル開始剤の使用量は、化合物(XXVII)1モルに対し約0.01ないし約1モルである。
光照射の場合、ハロゲンランプ等を用いることができる。
反応温度は通常約−50ないし約150℃、好ましくは約0ないし約100℃である。反応時間は通常約5分ないし約24時間、好ましくは約10分ないし約12時間である。
生成物は反応液のまま、あるいは粗製物として次反応に用いることもできるが、常法に従って反応混合物から単離することもでき、通常の分離手段(例、再結晶、蒸留、クロマトグラフィー等)により容易に精製することもできる。
化合物(XXIX)は、化合物(XXVIII)を塩基処理することにより製造される。
「塩基」としては、例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等のアルカリ金属水酸化物等の無機塩基類、例えばトリエチルアミン、1,8−ジアザビシクロ[5,4,0]−7−ウンデセン、ピリジン等の有機塩基類、ナトリウムメトキシド、ナトリウムエトキシド、カリウムtert−ブトキシド等のアルカリ金属アルコラート類、水素化ナトリウム、水素化カリウム等のアルカリ金属水素化物類、ナトリウムアミド、リチウムジイソプロピルアミド、リチウムヘキサメチルジシラジド等の金属アミド類、炭酸水素カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、酢酸ナトリウム等の塩基性塩類等が挙げられる。
塩基の使用量は、化合物(XXVIII)1モルに対し約0.5ないし約10モル、好ましくは約1.0ないし約5.0モルである。
本反応は、反応に不活性な溶媒を用いて行うのが有利である。このような溶媒としては、例えば、メタノール、エタノール、プロパノール等のアルコール類、シクロヘキサン、ヘキサン、ベンゼン、トルエン、キシレン等の炭化水素類、テトラヒドロフラン、ジオキサン、1,2−ジメトキシエタン、ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル等のエーテル類、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、ヘキサメチルホスホリックトリアミド等のアミド類、ジメチルスルホキシド等のスルホキシド類、ジクロロメタン、クロロホルム、四塩化炭素、1,2−ジクロロエタン等のハロゲン化炭化水素類、水またはこれらの混合溶媒等が好ましい。
反応時間は通常約10分ないし約24時間、好ましくは約30分ないし約12時間である。反応温度は通常約0ないし約120℃、好ましくは約25ないし約100℃である。
生成物は反応液のまま、あるいは粗製物として次反応に用いることもできるが、常法に従って反応混合物から単離することもでき、通常の分離手段(例、再結晶、蒸留、クロマトグラフィー等)により容易に精製することもできる。
化合物(II)は、化合物(XXIX)を脱保護反応を行うことにより製造される。
保護基の除去方法としては、自体公知またはそれに準じる方法が用いられるが、例えば、酸、塩基、紫外光、ヒドラジン、フェニルヒドラジン、N−メチルジチオカルバミン酸ナトリウム、テトラブチルアンモニウムフルオリド、酢酸パラジウム等で処理する方法または還元反応が用いられる。
化合物(XXXIV)は、自体公知の方法、例えば、ジャーナル オブ アメリカン ケミカル ソサエティー(Journal of American Chemical Society)、104巻、2659−2661頁、1982年、テトラヘドロン アシンメトリー(Tetrahedron Asymmmetry)、8巻、1号、45−55頁、1997年等に記載の方法、またはこれらに準じた方法によっても製造することができる。
また、化合物(XXXIV)がジヒドロベンゾフランの場合は、以下の反応式に記載の方法によっても製造される。
反応式13
【化54】
反応式13中、−CO−Qで示される基はカルボン酸またはその反応性誘導体を、L9は脱離基を示し、他の記号は前記と同意義である。
化合物(XXX)は容易に市販品が入手でき、また、自体公知の方法、例えば、第4版実験化学講座20(日本化学会編)、第111ないし185頁、丸善株式会社、記載の方法およびそれに準じる方法に従っても製造される。
化合物(XXXII)は、化合物(XXX)と化合物(XXXI)を、所望により塩基の存在下反応させることにより製造される。
L9で表される「脱離基」としては、例えば、ヒドロキシ、ハロゲン原子(例、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素等)、C1−6アルキルスルホニルオキシ(例、メタンスルホニルオキシ、エタンスルホニルオキシ等)、置換基を有していても良いC6−10アリールスルホニルオキシ等が挙げられる。
「置換基を有していても良いC6−10アリールスルホニルオキシ」としては、例えば、C1−6アルキル(例、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、ペンチル、ヘキシル等)、C1−6 アルコキシ(例、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、イソプロポキシ、ブトキシ、イソブトキシ、sec−ブトキシ、ペンチルオキシ、ヘキシルオキシ等)、ハロゲン(例、クロロ、ブロモ、ヨード等)およびニトロから選ばれる置換基を1ないし3個有していてもよいC6−10アリールスルホニルオキシ(例、ベンゼンスルホニルオキシ、ナフチルスルホニルオキシ等)等が挙げられ、具体例としては、ベンゼンスルホニルオキシ、p−トルエンスルホニルオキシ、p−ブロモベンゼンスルホニルオキシ、m−ニトロベンゼンスルホニルオキシ等が挙げられる。
該「塩基」としては、例えば、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸セシウム、炭酸水素ナトリウム等の塩基性塩類、ピリジン、ルチジン等の芳香族アミン類、トリエチルアミン、トリプロピルアミン、トリブチルアミン、シクロヘキシルジメチルアミン、4−ジメチルアミノピリジン、N,N−ジメチルアニリン、N−メチルピペリジン、N−メチルピロリジン、N−メチルモルホリン等の第3級アミン類、水素化ナトリウム、水素化カリウム等のアルカリ金属水素化物類、ナトリウムアミド、リチウムジイソプロピルアミド、リチウムヘキサメチルジシラジド等の金属アミド類、ナトリウムメトキシド、ナトリウムエトキシド、カリウムtert−ブトキシド等の金属アルコキシド類等が挙げられる。
化合物(XXXI)の使用量は、化合物(XXX)1モルに対し、約0.8ないし約5.0モル、好ましくは約1.0ないし約3.0モルである。
塩基の使用量は、化合物(XXX)1モルに対し約0.8ないし約5.0モル、好ましくは約1.0ないし約3.0モルである。また、所望により、塩基とともに第4級アンモニウム塩を共存させて反応させることによっても製造されうる。
該「第4級アンモニウム塩」としては、例えば、テトラブチルアンモニウムヨージド等が挙げられる。
第4級アンモニウム塩の使用量は、化合物(XXX)1モルに対し約0.1ないし約2.0モル、好ましくは約0.5ないし約1.0モルである。
本反応は反応に不活性な溶媒を用いて行うのが有利である。このような溶媒としては反応が進行する限り特に限定されないが、例えば、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン、1,2−ジメトキシエタン等のエーテル類、ベンゼン、トルエン、シクロヘキサン、ヘキサン等の炭化水素類、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド等のアミド類、ジクロロメタン、クロロホルム、四塩化炭素、1,2−ジクロロエタン等のハロゲン化炭化水素類、アセトニトリル、プロピオニトリル等のニトリル類、ジメチルスルホキシド等のスルホキシド類等の溶媒またはこれらの混合溶媒等が好ましい。
反応時間は通常約30分ないし約96時間、好ましくは約1時間ないし約72時間である。反応温度は通常約0ないし約120℃、好ましくは約0ないし約60℃である。
【0060】
前記反応に代え、光延反応(シンセシス(Synthesis)、1981年、第1ないし27頁)を用いることもできる。
該反応は、化合物(XXX)とL9がOHである化合物(XXXI)とを、アゾジカルボキシレート類(例、ジエチルアゾジカルボキシレート等)およびホスフィン類(例、トリフェニルホスフィン、トリブチルホスフィン等)の存在下反応させる。
化合物(XXXI)の使用量は、化合物(XXX)1モルに対し、約0.8ないし約5.0モル、好ましくは約1.0ないし約3.0モルである。
該「アゾジカルボキシレート類」および「ホスフィン類」の使用量は、それぞれ化合物(XXX)1モルに対し、約0.8ないし約5.0モル、好ましくは約1.0ないし約3.0モルである。
本反応は反応に不活性な溶媒を用いて行うのが有利である。このような溶媒としては反応が進行する限り特に限定されないが、例えば、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン、1,2−ジメトキシエタン等のエーテル類、ベンゼン、トルエン、シクロヘキサン、ヘキサン等の炭化水素類、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド等のアミド類、ジクロロメタン、クロロホルム、四塩化炭素、1,2−ジクロロエタン等のハロゲン化炭化水素類、アセトニトリル、プロピオニトリル等のニトリル類、ジメチルスルホキシド等のスルホキシド類等の溶媒もしくはそれらの混合溶媒等が好ましい。
反応時間は通常約5分ないし約48時間、好ましくは約30分ないし約24時間である。反応温度は通常約−20ないし約200℃、好ましくは約0ないし約100℃である。
生成物は反応液のまま、あるいは粗製物として次反応に用いることもできるが、常法に従って反応混合物から単離することもでき、通常の分離手段(例、再結晶、蒸留、クロマトグラフィー等)により容易に精製することもできる。
化合物(XXXIII)は、化合物(XXXII)を自体公知の環化反応に付すことにより製造される。
該環化反応として、酸を用いて環化反応を行う。
該反応では、Qは好ましくは、ヒドロキシ、ハロゲンなどである。該反応では、化合物(XXXII)を、所望により酸と反応させて化合物(XXXIII)を得る。
該「酸」としては、塩化アルミニウム、塩化鉄、塩化第二スズ、四塩化チタン、三フッ化ホウ素ジエチルエーテル等のルイス酸、ポリリン酸、硫酸等の鉱酸、トリフルオロ酢酸、メタンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸、トリフルオロメタンスルホン酸等の有機酸などが用いられる。
該「酸」の使用量は、化合物(XXXII)1モルに対し触媒量ないし過剰量、好ましくは、約0.8ないし約5モルである。
本反応は、無溶媒で行うか、反応に不活性な溶媒を用いて行うのが有利である。このような溶媒としては、反応が進行する限り特に限定されないが、例えば、二硫化炭素、ニトロメタン等のニトロアルカン類、ニトロベンゼン等のニトロアリール類、ジクロロメタン、1,2−ジクロロエタン、1,2−ジクロロベンゼン等のハロゲン化炭素類、酢酸、トリフルオロ酢酸等の有機酸類、無水酢酸、無水トリフルオロ酢酸等の酸無水物等の溶媒またはこれらの混合溶媒等が好ましい。
反応時間は通常約10分ないし約96時間、好ましくは約10分ないし約12時間である。反応温度は通常約−70ないし約200℃、好ましくは約−40ないし約150℃である。
生成物は反応液のまま、あるいは粗製物として次の反応に用いることもできるが、常法に従って反応混合物から単離することもでき、通常の分離手段(例、再結晶、蒸留、クロマトグラフィー等)により容易に精製することができる。
【0061】
化合物(XXXIV)は、化合物(XXXIII)とハロゲン化試薬とを反応させることにより製造される。
「ハロゲン化試薬」としては、塩素、臭素、ヨウ素、N−クロロこはく酸イミドやN−ブロモこはく酸イミド等のイミド類、ベンジルトリメチルアンモニウムトリブロミド等のハロゲン付加物類等が用いられる。ハロゲン化試薬の使用量は、化合物(XXXIII)1モルに対し約0.8ないし約5.0モル、好ましくは約1.0ないし約2.0モルである。
本反応は、反応に不活性な溶媒を用いて行うのが有利である。このような溶媒としては、反応が進行する限り特に限定されないが、例えばジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン、1,2−ジメトキシエタン等のエーテル類、メタノール、エタノール、プロパノール等のアルコール類、ベンゼン、トルエン、シクロヘキサン、ヘキサン等の炭化水素類、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド等のアミド類、ジクロロメタン、クロロホルム、四塩化炭素、1,2−ジクロロエタン等のハロゲン化炭化水素類、アセトニトリル、プロピオニトリル等のニトリル類、ジメチルスルホキシド等のスルホキシド類、酢酸、プロピオン酸等の有機酸類、ニトロメタン等のニトロアルカン類、ピリジン、ルチジン、キノリン等の芳香族アミン類、またはこれらの混合溶媒等が用いられる。
本反応は、所望により、塩基もしくはルイス酸もしくは鉄の存在下で行われる。
「塩基」としては、例えば炭酸ナトリウム、炭酸カルシウム、炭酸セシウム、炭酸水素ナトリウム、酢酸ナトリウム、酢酸カリウム等の塩基性塩類、ピリジン、ルチジン等の芳香族アミン類、トリエチルアミン、トリプロピルアミン、トリブチルアミン、シクロヘキシルジメチルアミン、4−ジメチルアミノピリジン、N,N−ジメチルアニリン、N−メチルピペリジン、N−メチルピロリジン、N−メチルモルホリン等の三級アミン類等が挙げられる。塩基の使用量は、化合物(XXXIII)1モルに対し約0.8ないし約10モルである。
「ルイス酸」としては、例えば塩化鉄、塩化アルミニウム、三フッ化ホウ素等が挙げられる。ルイス酸の使用量は、化合物(XXXIII)1モルに対し約0.01ないし約5モルである。
「鉄」としては、鉄の使用量は、化合物(XXXIII)1モルに対し約0.01ないし約5モルである。
反応温度は通常約−50ないし約150℃、好ましくは約−20ないし約100℃である。反応時間は通常約5分ないし約24時間、好ましくは約10分ないし約12時間である。
また、化合物(XXX)のC環上にハロゲン原子が置換している場合は、ハロゲン化を行わずに化合物(XXXIV)を製造できる。
生成物は反応液のまま、あるいは粗製物として次反応に用いることもできるが、常法に従って反応混合物から単離することもでき、通常の分離手段(例、再結晶、蒸留、クロマトグラフィー等)により容易に精製することもできる。
また、化合物(IX)は、以下の反応式に記載の方法によっても製造される。
反応式14
【化55】
反応式14中、各記号は前記と同意義である。
反応式14に従い、化合物(XXXIV)と4ないし8員環状アミノ化合物(VI)(式中、B環は前記と同意義である。)とを、所望により塩基の存在下反応させることにより製造される。必要に応じて例えば、銅、銅塩等の触媒を用いてもよく、またケミストリー レターズ(Chemistry Letters)1983年、927−928頁に記載の方法に準じてパラジウムやニッケルなどの触媒と配位子(例えば、ホスフィンやピリジン類など)を用いても良い。
化合物(VI)の使用量は、化合物(XXXIV)1モルに対し約0.8ないし約10.0モル、好ましくは約1.0ないし約5.0モルである。
該「塩基」としては、例えば、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸セシウム、炭酸水素ナトリウム等の塩基性塩類、ピリジン、ルチジン等の芳香族アミン類、トリエチルアミン、トリプロピルアミン、トリブチルアミン、シクロヘキシルジメチルアミン、4−ジメチルアミノピリジン、N,N−ジメチルアニリン、N−メチルピペリジン、N−メチルピロリジン、N−メチルモルホリン等の第3級アミン類、水素化ナトリウム、水素化カリウム等のアルカリ金属水素化物類、ナトリウムアミド、リチウムジイソプロピルアミド、リチウムヘキサメチルジシラジド等の金属アミド類、ナトリウムメトキシド、ナトリウムエトキシド、ナトリウムtert−ブトキシド、カリウムtert−ブトキシド等の金属アルコキシド類等が挙げられる。
塩基の使用量は、化合物(XXXIV)1モルに対し約0.8ないし約10.0モル、好ましくは約1.0ないし約5.0モルである。
本反応は反応に不活性な溶媒を用いて行うのが有利である。このような溶媒としては反応が進行する限り特に限定されないが、例えば、メタノール、エタノール、プロパノール等のアルコール類、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン、1,2−ジメトキシエタン等のエーテル類、ベンゼン、トルエン、シクロヘキサン、ヘキサン等の炭化水素類、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド等のアミド類、ジクロロメタン、クロロホルム、四塩化炭素、1,2−ジクロロエタン等のハロゲン化炭化水素類、アセトニトリル、プロピオニトリル等のニトリル類、ジメチルスルホキシド等のスルホキシド類等の溶媒またはこれらの混合溶媒等が好ましい。
銅触媒としては、銅、ハロゲン化銅(CuI、CuBr、CuClなど)、酸化銅(CuO)などが用いられる。
銅触媒の使用量は、化合物(XXXIV)1モルに対し約0.1ないし約10.0モル、好ましくは約0.5ないし約2.0モルである。
配位子としてはホスフィンが好ましく、トリアルキルホスフィン、トリアリールホスフィン、トリアルコキシホスフィン等が用いられ、パラジウム触媒としては、酢酸パラジウム、塩化パラジウム、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム、ビス(ジベンジリデンアセトン)パラジウムなどを用いても良い。
ホスフィンの使用量は、化合物(XXXIV)1モルに対し約0.001ないし約10.0モル、好ましくは約0.01ないし約1.0モルである。パラジウム触媒の使用量は、化合物(XXXIV)1モルに対し約0.0001ないし約5.0モル、好ましくは約0.01ないし約0.5モルである。
反応時間は通常約30分ないし約72時間、好ましくは約1時間ないし約48時間である。反応温度は通常約−20ないし約200℃、好ましくは約0ないし約150℃である。
生成物は反応液のまま、あるいは粗製物として次反応に用いることもできるが、常法に従って反応混合物から単離することもでき、通常の分離手段(例、再結晶、蒸留、クロマトグラフィー等)により容易に精製することもできる。
【0062】
前記化合物(I)および(I’)の原料化合物は、塩を形成していてもよく、反応が達成される限り特に限定されないが、例えば、前記化合物(I)が形成していてもよい塩と同様の塩等が用いられる。
化合物(I)と化合物(I)に含まれる化合物(Ia)、(Ib)、(Ic)、(Id)、(Ie)、(If)(以下、化合物(I)と記載するときもある。)および化合物(I’)の配置異性体(E,Z体)については異性化が生じた時点で、例えば、抽出、再結晶、蒸留、クロマトグラフィー等の通常の分離手段により単離、精製することができ、純粋な化合物を製造することができる。また、新実験化学講座14(日本化学会編)、第251ないし253頁、第4版実験化学講座19(日本化学会編)、第273ないし274頁記載の方法およびそれに準じる方法に従って、加熱、酸触媒、遷移金属錯体、金属触媒、ラジカル種触媒、光照射あるいは強塩基触媒等により二重結合の異性化を進行させ、対応する純粋な異性体を得ることもできる。
なお、化合物(I)および(I’)は置換基の種類如何によっては立体異性体が生ずるが、この異性体が単独の場合も、それらの混合物の場合も本発明に含まれる。
化合物(I)および(I’)は水和物であっても非水和物であってもよい。
いずれの場合にも、さらに所望により、脱保護反応、アシル化反応、アルキル化反応、水素添加反応、酸化反応、還元反応、炭素鎖延長反応、置換基交換反応を各々、単独あるいはその二つ以上を組み合わせて行うことにより化合物(I)および(I’)を合成することができる。
上記反応によって、目的物が遊離の状態で得られる場合には、常法に従って塩に変換してもよく、また塩として得られる場合には、常法に従って遊離体または他の塩に変換することもできる。かくして得られる化合物(I)および(I’)は、公知の手段例えば、転溶、濃縮、溶媒抽出、分溜、結晶化、再結晶、クロマトグラフィー等により反応溶液から単離、精製することができる。
なお、化合物(I)および(I’)が、コンフィギュレーショナル アイソマー(配置異性体)、ジアステレオマー、コンフォーマー等として存在する場合には、所望により、前記分離、精製手段によりそれぞれを単離することができる。また、化合物(I)および(I’)がラセミ体である場合には、通常の光学分割手段によりd体、l体に分離することができる。
また、前記各反応において、アミノ基、ヒドロキシ基、カルボキシ基等の官能基が存在している場合にはペプチド化学等で一般的に用いられるような保護基を導入した後に反応に供してもよく、反応後に必要に応じて保護基を除去することにより目的化合物を得ることができる。
保護基としては、例えば、ホルミルまたはそれぞれ置換基を有していてもよいC1−6アルキル−カルボニル(例、アセチル、プロピオニル等)、フェニルカルボニル、C1−6アルコキシ−カルボニル(例、メトキシカルボニル、エトキシカルボニル等)、フェニルオキシカルボニル、C7−10アラルキルオキシ−カルボニル(例、ベンジルオキシカルボニル等)、トリチル、フタロイル等が用いられる。これらの置換基としては、ハロゲン原子(例、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素等)、C1−6アルキル−カルボニル(例、アセチル、プロピオニル、バレリル等)、ニトロ等が用いられ、置換基の数は1ないし3個程度である。
また、保護基の除去方法としては、自体公知またはそれに準じる方法が用いられるが、例えば、酸、塩基、紫外光、ヒドラジン、フェニルヒドラジン、N−メチルジチオカルバミン酸ナトリウム、テトラブチルアンモニウムフルオリド、酢酸パラジウム等で処理する方法または還元反応が用いられる。
【0063】
本発明の化合物(I)および(I’)のプロドラッグは、生体内における生理条件下で酵素や胃酸等による反応により化合物(I)および(I’)等に変換する化合物、すなわち酵素的に酸化、還元、加水分解等を起こして化合物(I)および(I’)等に変化する化合物、胃酸等により加水分解などを起こして化合物(I)および(I’)等に変化する化合物であってよい。
化合物(I)および(I’)等のプロドラッグとしては、化合物(I)および(I’)等のアミノ基がアシル化、アルキル化、りん酸化された化合物(例、化合物(I)および(I’)等のアミノ基がエイコサノイル化、アラニル化、ペンチルアミノカルボニル化、(5−メチル−2−オキソ−1,3−ジオキソレン−4−イル)メトキシカルボニル化、テトラヒドロフラニル化、ピロリジルメチル化、ピバロイルオキシメチル化、tert−ブチル化された化合物など);化合物(I)および(I’)等のヒドロキシ基がアシル化、アルキル化、りん酸化、ほう酸化された化合物(例、化合物(I)および(I’)等のヒドロキシ基がアセチル化、パルミトイル化、プロパノイル化、ピバロイル化、サクシニル化、フマリル化、アラニル化、ジメチルアミノメチルカルボニル化された化合物など);化合物(I)および(I’)等のカルボキシル基がエステル化、アミド化された化合物のカルボキシル基がエチルエステル化、フェニルエステル化、カルボキシメチルエステル化、ジメチルアミノメチルエステル化、ピバロイルオキシメチルエステル化、エトキシカルボニルオキシエチルエステル化、フタリジルエステル化、(5−メチル−2−オキソ−1,3−ジオキソレン−4−イル)メチルエステル化、シクロヘキシルオキシカルボニルエチルエステル化、メチルアミド化された化合物など)等が挙げられる。これらの化合物は自体公知の方法によって化合物(I)および(I’)等から製造することができる。
また、本発明の化合物(I)および(I’)等のプロドラッグは、広川書店1990年刊「医薬品の開発」第7巻分子設計163頁から198頁に記載されているような、生理的条件で化合物(I)および(I’)等に変化するものであってもよい。
【0064】
化合物(I)および(I’)もしくはその塩またはそのプロドラッグ(以下、本発明の化合物と略記する)は、哺乳動物(例、マウス、ラット、ハムスター、ウサギ、ネコ、イヌ、ウシ、ヒツジ、サル、ヒト等)に対して、神経栄養因子様物質、神経栄養因子活性増強物質、神経変性抑制物質、神経新生促進物質、として、またはβアミロイド毒性抑制物質等として作用し、神経細胞死を抑制し、神経再生を促進し、軽度認知障害または軽症記憶障害を改善する。また、本発明の化合物は、コリン系の賦活作用(例、コリンアセチルトランスフェラーゼの活性増強作用等)を有しており、アセチルコリンの含量を上げ、神経機能を賦活等する。さらに本発明の化合物は、幹細胞(例、胚性幹細胞、神経幹細胞等)増殖促進物質、神経前駆細細胞分化促進物質として、または神経栄養因子様物質、神経栄養因子活性増強物質、神経変性抑制物質として、神経細胞死を抑制し、神経新生および神経軸索進展により神経組織・機能の再生を促進する。さらに移殖治療に用いられる、神経幹細胞・神経細胞(神経前駆細胞を含む)の胎児脳・患者脳組織および胚性幹細胞からの調製にも有用であると同時に、移殖後の神経幹細胞・神経細胞の生着・分化および機能発現を促進する。
【0065】
加えて、本発明の化合物、とりわけ化合物(I)もしくはその塩またはそのプロドラッグ(以下単に化合物(I)と総称することがある)は、PKB活性剤として有用であり、PKBを活性化することにより神経変性抑制作用、神経再生促進作用、神経幹細胞自己複製促進作用、幹細胞(例、胚性幹細胞、神経幹細胞等)増殖促進作用、神経前駆細胞分化促進作用、を発揮するか乃至はPKBの基質としてのGSKを阻害する情報伝達を通じ、神経幹細胞自己複製促進作用、幹細胞(例、胚性幹細胞、神経幹細胞等)増殖促進作用、神経前駆細胞分化促進作用、神経栄養因子様作用、神経栄養因子活性増強作用、神経変性抑制作用、神経再生促進作用、抗酸化作用またはβアミロイドによる神経細胞死抑制作用等の医薬作用を奏し、パーキンソン病、アルツハイマー病等の疾患を予防および/または治療すると推察される。本発明の化合物(I)は毒性が低く、かつ副作用も少ない等の医薬品として優れた性質も有するので、とりわけパーキンソン病、アルツハイマー病、ALS、ハンチントン病等の予防・治療剤として有用である。
また、本願発明の化合物は、うつ病、不安症、躁うつ病または心的外傷後ストレス障害(Posttraumatic stress disorder: PTSD)の予防・治療剤としても有用である。
また、本発明の化合物は、PKB活性化作用により幹細胞および/または神経前駆細胞の増殖および/または分化促進剤として、または神経栄養因子様物質、神経栄養因子活性増強物質、神経変性抑制物質として、神経細胞死を抑制し、神経新生および神経軸索伸長により神経組織・機能の再生を促進することにより、例えば、神経変性疾患(例、パーキンソン病、アルツハイマー病、軽度認知障害(MCI)、筋萎縮性側索硬化症(ALS)、ハンチントン病、脊髄小脳変性症、多発性硬化症(MS),Pick病等)、その他の精神疾患(例、うつ病、不安症、躁うつ病またはPTSD、精神分裂症、不安神経症、強迫性神経症等)、頭部外傷、脊髄損傷、脳血管障害、脳血管性痴呆、無症候性脳梗塞、ポリグルタミン病(歯状核赤核・淡蒼球ルイ体萎縮症、球脊髄筋萎縮症、Machado−Jacob病、脊髄小脳失調症6型)、プリオン病(Creutzfeldt−Jacob病、Gerstmann−straussler−Scheinker病)、大脳皮質基底核神経節変性症、進行性核上性麻痺、AIDS脳症、筋ジストロフィー、糖尿病性神経障害、等の疾患の予防・治療剤として用いられる。または栄養因子様物質、栄養因子活性増強物質として、細胞死を抑制し、細胞の新生および再生により組織・機能の再生を促進することにより、例えば、糖尿病性網膜症、糖尿病性腎症、肝硬炎、アルコール性肝炎等の疾患の予防・治療剤として用いられるとともにすい臓のβ−細胞等の再生治療や骨芽細胞の再生などにより骨粗しょう症、等の治療等にも有用である。
【0066】
本発明の化合物は、毒性が低く、そのままあるいは自体公知の手段に従って、薬理学的に許容される担体を混合した医薬組成物、例えば、錠剤(糖衣錠、フィルムコーティング錠、口腔内崩壊錠等を含む)、散剤、顆粒剤、カプセル剤(ソフトカプセルを含む)、液剤、注射剤、坐剤、徐放剤、貼布剤等を製造して、経口的または非経口的(例、局所、直腸、静脈投与等)に安全に投与することができる。
本発明の化合物の本発明製剤中の含有量は、製剤全体の約0.01ないし約100重量%である。
該投与量は、投与対象、投与ルート、疾患等によっても異なるが、例えばアルツハイマー病治療剤として、成人に対し、経口剤として投与する場合、本発明の化合物を有効成分として約0.1ないし約20mg/kg体重、好ましくは約0.2ないし約10mg/kg体重、さらに好ましくは約0.5ないし約10mg/kg体重であって、1日1ないし数回に分けて投与することができる。
さらに、例えば、神経変性疾患(例、アルツハイマー病、パーキンソン病、筋萎縮性側索硬化症(ALS)、ハンチントン病、脊髄小脳変性症、多発性硬化症(MS)等)、精神神経疾患(例、うつ病、不安症、躁うつ病またはPTSD、精神分裂症等)、頭部外傷、脊髄損傷、脳血管障害、脳血管性痴呆、脊髄損傷、ポリグルタミン病(歯状核赤核・淡蒼球ルイ体萎縮症、球脊髄筋萎縮症、Machado−Jacob病、脊髄小脳失調症6型)、プリオン病(Creutzfeldt−Jacob病、Gerstmann−straussler−Scheinker病)、大脳皮質基底核神経節変性症、進行性核上性麻痺、AIDS脳症、筋ジストロフィー、糖尿病性神経障害、糖尿病性網膜症、糖尿病性腎症、肝硬炎、アルコール性肝炎、骨粗しょう症、等前記した疾患に適応するにあたってあるいはすい臓のβ−細胞等の再生治療にあたっては、本発明の化合物に加え、他の活性成分と併用してもよい。このような併用薬として例えば、アセチルコリンエステラーゼ阻害剤(例、ドネペジル、リバスチグミン、ガランタミン、ザナペジル(TAK−147)等)、βアミロイド蛋白産生、分泌、蓄積、凝集および/または沈着抑制剤[βセクレターゼ阻害剤(例.6−(4−ビフェニリル)メトキシ−2−[2−(N,N−ジメチルアミノ)エチル]テトラリン、6−(4−ビフェニリル)メトキシ−2−(N,N−ジメチルアミノ)メチルテトラリン、6−(4−ビフェニリル)メトキシ−2−(N,N−ジプロピルアミノ)メチルテトラリン、2−(N,N−ジメチルアミノ)メチル−6−(4’−メトキシビフェニル−4−イル)メトキシテトラリン、6−(4−ビフェニリル)メトキシ−2−[2−(N,N−ジエチルアミノ)エチル]テトラリン、2−[2−(N,N−ジメチルアミノ)エチル]−6−(4’−メチルビフェニル−4−イル)メトキシテトラリン、2−[2−(N,N−ジメチルアミノ)エチル]−6−(4’−メトキシビフェニル−4−イル)メトキシテトラリン、6−(2’,4’−ジメトキシビフェニル−4−イル)メトキシ−2−[2−(N,N−ジメチルアミノ)エチル]テトラリン、6−[4−(1,3−ベンゾジオキソール−5−イル)フェニル]メトキシ−2−[2−(N,N−ジメチルアミノ)エチル]テトラリン、6−(3’,4’−ジメトキシビフェニル−4−イル)メトキシ−2−[2−(N,N−ジメチルアミノ)エチル]テトラリン、その光学活性体、その塩およびその水和物、OM99−2(WO01/00663))、γセクレターゼ阻害作用剤、βアミロイド蛋白凝集阻害作用剤(例、PTI−00703、ALZHEMED(NC−531)、PPI−368(特表平11−514333)、PPI−558(特表平2001−500852)、SKF−74652(Biochem.J.(1999),340(1),283−289))、βアミロイドワクチン、βアミロイド分解酵素等、脳機能賦活薬(例、アニラセタム、ニセルゴリン等)、他のパーキンソン病治療薬[(例、ドーパミン受容体作動薬(L−ドーパ、ブロモクリプテン、パーゴライド、タリペキソール、プラシペキソール、カベルゴリン、アダマンタジン等)、モノアミン酸化酵素(MAO)阻害薬(デプレニル、セルジリン(セレギリン)、レマセミド(remacemide),リルゾール(riluzole)等)、抗コリン剤(例、トリヘキシフェニジル、ビペリデン 等)、COMT阻害剤(例、エンタカポン 等)]、筋萎縮性側索硬化症治療薬(例、リルゾール等、神経栄養因子等)、コレステロール低下薬等の高脂血症治療薬[スタチン系(例、プラバスタチンナトリウム、アトロバスタチン、シンバスタチン、ロスバスタチン等)、フィブラート(例、クロフィブラート等)、スクワレン合成酵阻害剤 ]、痴呆の進行に伴う異常行動、徘徊等の治療薬(例、鎮静剤、抗不安剤等)、アポトーシス阻害薬(例、CPI−1189、IDN−6556、CEP−1347等)、神経分化・再生促進剤(例、レテプリニム(Leteprinim)、キサリプローデン(Xaliproden;SR−57746−A)、 SB−216763等)、降圧剤、糖尿病治療薬、抗うつ剤、抗不安薬、非ステロイド性抗炎症薬(例、メロキシカム、テオキシカム、インドメタシン、イブプロフェン、セレコキシブ、ロフェコキシブ、アスピリン、インドメタシン等)、疾患修飾性抗リウマチ薬(DMARDs)、抗サイトカイン薬(TNF阻害薬、MAPキナーゼ阻害薬など)、ステロイド薬(例、デキサメサゾン、ヘキセストロール、酢酸コルチゾン等)、性ホルモンまたはその誘導体(例、プロゲステロン、エストラジオール、安息香酸エストラジオール等)、副甲状腺ホルモン(PTH)、カルシウム受容体拮抗薬等が挙げられる。とりわけ、6−(4−ビフェニリル)メトキシ−2−[2−(N,N−ジメチルアミノ)エチル]テトラリン塩酸塩・1水和物等のβセクレターゼ阻害作用剤などとの併用が好ましい。
該その他の活性成分と本発明の化合物とを自体公知の方法に従って混合し、ひとつの医薬組成物(例、錠剤、散剤、顆粒剤、カプセル剤(ソフトカプセルを含む)、液剤、注射剤、坐剤、徐放剤等)中に製剤化して併用してもよく、また、それぞれを別々に製剤化し、同一対象に対して同時にまたは時間差を置いて投与してもよい。
本発明製剤の製造に用いられてもよい薬理学的に許容される担体としては、製剤素材として慣用の各種有機あるいは無機担体物質が挙げられ、例えば、固形製剤における賦形剤、滑沢剤、結合剤、崩壊剤;液状製剤における溶剤、溶解補助剤、懸濁化剤、等張化剤、緩衝剤、無痛化剤等が挙げられる。また、必要に応じて、通常の防腐剤、抗酸化剤、着色剤、甘味剤、吸着剤、湿潤剤等の添加物を用いることもできる。
【0067】
賦形剤としては、例えば、乳糖、白糖、D−マンニトール、デンプン、コーンスターチ、結晶セルロース、軽質無水ケイ酸等が挙げられる。
滑沢剤としては、例えば、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸カルシウム、タルク、コロイドシリカ等が挙げられる。
結合剤としては、例えば、結晶セルロース、白糖、D−マンニトール、デキストリン、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ポリビニルピロリドン、デンプン、ショ糖、ゼラチン、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウム等が挙げられる。
崩壊剤としては、例えば、デンプン、カルボキシメチルセルロース、カルボキシメチルセルロースカルシウム、クロスカルメロースナトリウム、カルボキシメチルスターチナトリウム、L−ヒドロキシプロピルセルロース等が挙げられる。
溶剤としては、例えば、注射用水、アルコール、プロピレングリコール、マクロゴール、ゴマ油、トウモロコシ油、オリーブ油等が挙げられる。
溶解補助剤としては、例えば、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、D−マンニトール、安息香酸ベンジル、エタノール、トリスアミノメタン、コレステロール、トリエタノールアミン、炭酸ナトリウム、クエン酸ナトリウム等が挙げられる。
懸濁化剤としては、例えば、ステアリルトリエタノールアミン、ラウリル硫酸ナトリウム、ラウリルアミノプロピオン酸、レシチン、塩化ベンザルコニウム、塩化ベンゼトニウム、モノステアリン酸グリセリン等の界面活性剤;例えばポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、カルボキシメチルセルロースナトリウム、メチルセルロース、ヒドロキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース等の親水性高分子等が挙げられる。
等張化剤としては、例えば、ブドウ糖、 D−ソルビトール、塩化ナトリウム、グリセリン、D−マンニトール等が挙げられる。
緩衝剤としては、例えば、リン酸塩、酢酸塩、炭酸塩、クエン酸塩等の緩衝液等が挙げられる。
無痛化剤としては、例えば、ベンジルアルコール等が挙げられる。
防腐剤としては、例えば、パラオキシ安息香酸エステル類、クロロブタノール、ベンジルアルコール、フェネチルアルコール、デヒドロ酢酸、ソルビン酸等が挙げられる。
抗酸化剤としては、例えば、亜硫酸塩、アスコルビン酸、α−トコフェロール等が挙げられる。
【0068】
【実施例】
本発明は、さらに以下の参考例、実施例、製剤例および実験例によって詳しく説明されるが、これらの例は単なる実施例であって、本発明を限定するものではなく、また本発明の範囲を逸脱しない範囲で変化させてもよい。
以下の参考例、実施例中の「室温」は通常約10ないし約35℃を示す。%は特記しない限り重量パーセントを示す。
その他の本文中で用いられている略号は下記の意味を示す。
s :シングレット(singlet)
d :ダブレット(doublet)
dd :ダブレット オブ ダブレッツ(doublet of doublets)
dt :ダブレット オブ トリプレッツ(doublet of triplets)
t :トリプレット(triplet)
q :カルテット(quartet)
septet :セプテット
m :マルチプレット(multiplet)
br :ブロード(broad)
J :カップリング定数(coupling constant)
Hz :ヘルツ(Hertz)
THF :テトラヒドロフラン
DMF :N,N−ジメチルホルムアミド
BINAP :2,2’−ビス(ジフェニルホスフィノ)−1,1’−ビナフチル
CDCl3 :重クロロホルム
DMSO−d6 :重ジメチルスルホキシド
1H−NMR :プロトン核磁気共鳴
また、1H−NMRについて、塩を形成している化合物については、フリー体でのデータを記載した。また、水酸基やアミノ基上のプロトンにおいて非常に緩やかなピークについては記載していない。
シリカゲルクロマトグラフィーにおいては、メルク社製 Kiesselgel 60 を用い、塩基性シリカゲルクロマトグラフィーには、富士シリシア化学社製 Chromatorex NH を使用した。
また、塩基性アルミナクロマトグラフィーにはICN ファーマシューティカルズ社製活性アルミナ(塩基性)を使用した。
【0069】
参考例1
3−(4−フルオロフェニル)−2−プロペン酸メチル
3−(4−フルオロフェニル)−2−プロペン酸 (24.2 g, 146 mmol) のDMF (120 mL) 溶液にヨウ化メチル (31.1 g, 219 mmol) および炭酸カリウム (40.4 g, 292 mmol) を室温下加え、72時間撹拌した。反応液を水に加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を水、飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムにて乾燥し、減圧下濃縮した。得られた残さをヘキサンより結晶化させ標題化合物24.5g(収率93%)を得た。 融点 43−46 ℃。
1H−NMR (CDCl3) δ: 3.81 (3H, s), 6.37 (1H, d, J=16.2 Hz), 7.00−7.16 (2H, m), 7.46−7.58 (2H, m),7.66 (1H, d, J=16.2 Hz)。
【0070】
参考例2
3−(4−メチルフェニル)−2−プロペン酸メチル
3−(4−メチルフェニル)−2−プロペン酸 (10.0 g, 61.7 mmol) のTHF (100 mL) 溶液に氷冷下、1,4−ジアザビシクロ[5.4.0]−7−ウンデセン (11.0 mL, 73.6 mmol) およびヨウ化メチル (4.3 mL, 69.1 mmol) を加え、室温で24時間撹拌した。反応液を水に加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を亜硫酸ナトリウム水溶液、飽和重曹水溶液、水、飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムにて乾燥し、減圧下濃縮した。得られた残さをヘキサンより結晶化させ標題化合物9.10g(収率84%)を得た。融点 56−58 ℃。
1H−NMR (CDCl3) δ: 2.37 (3H, s), 3.80 (3H, s), 6.39 (1H, d, J=16.1 Hz), 7.19 (2H, d, J=8.1 Hz), 7.42 (2H, d, J=8.1 Hz), 7.67 (1H, d, J=16.1 Hz)。
【0071】
参考例3
3−(3,4−ジメトキシフェニル)−2−プロペン酸メチル
3−(3,4−ジメトキシフェニル)−2−プロペン酸 (21.8 g, 105 mmol) のメタノール (220 mL) 懸濁液に氷冷下、塩化チオニル (23.0 mL, 315 mmol) を加え、60℃で12時間撹拌した。反応液を減圧下濃縮し、残さに水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和重曹水、水、飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムにて乾燥し、減圧下濃縮した。得られた残さを酢酸エチル−ヘキサンより結晶化させ標題化合物18.7g(収率80%)を得た。 融点 72−74 ℃。
1H−NMR (CDCl3) δ: 3.80 (3H, s), 3.91 (6H, s), 6.31 (1H, d, J=15.8 Hz), 6.86 (1H, d, J=8.2 Hz), 7.05 (1H, d, J=1.8 Hz), 7.11 (1H, dd, J=8.2, 1.8 Hz), 7.64 (1H, d, J=15.8 Hz)。
【0072】
参考例4
4−フェニルグルタル酸無水物
4−フェニルグルタル酸 (2.20 g, 10.6 mmol) を無水酢酸(5 mL)に加え、3時間加熱還流した。反応液を減圧下濃縮し、残さをジイソプロピルエーテルより結晶化させて標題化合物1.8g(収率90%)を得た。
1H−NMR (CDCl3) δ: 2.87 (2H, dd, J=17.2, 11.4 Hz), 3.13 (2H, dd, J=17.2, 4.5 Hz), 3.32−3.56 (1H, m), 7.10−7.50 (5H, m)。
【0073】
参考例5
3−(4−フルオロフェニル)グルタル酸無水物
メタノール (30 mL) にナトリウムメトキシドのメタノール溶液 (28%, 19.3 g, 100 mmol) を加えた後、マロン酸ジメチル (14.7 g, 111 mmol) を氷冷下滴下し15分間撹拌した。反応液に氷冷下、参考例1で得た(2E)−3−(4−フルオロフェニル)−2−プロペン酸メチル (10.0 g, 55.5 mmol) のTHF (50 mL) 溶液を加え、12時間加熱還流した。反応液を減圧下濃縮後、残さに水および希塩酸を加え水層の液性を酸性とし、酢酸エチルで抽出した。有機層を水、飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムにて乾燥し、減圧下濃縮した。得られた残さをシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン−酢酸エチル 8:1)により精製後、再結晶(酢酸エチル−ヘキサン)を経て2−(4−フルオロフェニル)−1,1,3−トリメトキシカルボニルプロパン12.7g(収率73%)を得た。 融点 75−76 ℃。
1H−NMR (CDCl3) δ: 2.72 (1H, dd, J=15.8, 9.3 Hz), 2.86 (1H, dd, J=15.8, 5.1 Hz), 3.50 (3H, s), 3.54 (3H, s), 3.74 (1H, d, J=9.8 Hz), 3.75 (3H, s), 3.82−4.04 (1H, m), 6.90−7.08 (2H, m), 7.14−7.32 (2H, m)。
2−(4−フルオロフェニル)−1,1,3−トリメトキシカルボニルプロパン (6.7 g, 21.5 mmol) のメタノール (100 mL) 溶液に、水酸化ナトリウム (3N, 23mL, 69 mmol) 水溶液を室温で加えた後、12時間撹拌した。反応液を減圧下濃縮後、残さに水 (20 mL) および濃塩酸 (10 mL) を氷冷下に加え、12時間加熱還流した。反応液を酢酸エチルで抽出し、水、飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムにて乾燥した。溶媒を減圧下留去し、酢酸エチル−ヘキサンより結晶化させて3−(4−フルオロフェニル)グルタル酸4.5g(収率93%)を得た。 融点 145−147 ℃。
1H−NMR (DMSO−d6) δ: 2.48 (2H, dd, J=15.8, 8.8 Hz), 2.64 (2H, dd, J=15.8, 6.2 Hz), 3.20−3.56 (1H, m), 7.00−7.20 (2H, m), 7.22−7.40 (2H, m), 12.1 (2H, br s)。
3−(4−フルオロフェニル)グルタル酸 (2.00 g, 8.84 mmol) を無水酢酸(5 mL)に加え、3時間加熱還流した。反応液を減圧下濃縮し、残さを酢酸エチル−ヘキサンより結晶化させて標題化合物1.4g(収率76%)を得た。 融点 99−104 ℃。
1H−NMR (CDCl3) δ: 2.84 (2H, dd, J=17.2, 11.2 Hz), 3.11 (2H, dd, J=17.2, 4.4 Hz), 3.32−3.56 (1H, m), 7.02−7.34 (4H, m)。
【0074】
参考例6
3−(4−メチルフェニル)グルタル酸無水物
参考例2で得た3−(4−メチルフェニル)−2−プロペン酸メチルを用い、標題化合物を合成した。 収率41%。 融点 160−162℃(酢酸エチル−ヘキサン)。
1H−NMR (CDCl3) δ: 2.35 (3H, s), 2.84 (2H, dd, J=17.2, 11.2 Hz), 3.09 (2H, dd, J=17.2, 4.5 Hz), 3.28−3.50 (1H, m), 7.08 (2H, d, J=8.5 Hz), 7.20 (2H, d, J=8.5 Hz)。
【0075】
参考例7
3−(4−メトキシフェニル)グルタル酸無水物
参考例5と同様にして、3−(4−メトキシフェニル)−2−プロペン酸エチルを用い、標題化合物を合成した。 収率38%。 融点 144−149 ℃(酢酸エチル−ヘキサン)。
1H−NMR (CDCl3) δ: 2.82 (2H, dd, J=17.0, 11.4 Hz), 3.09 (2H, dd, J=17.0, 4.4 Hz), 3.26−3.50 (1H, m), 3.81 (3H, s), 6.86−6.98 (2H, m), 7.06−7.18 (2H, m)。
【0076】
参考例8
3−(3,4−ジメトキシフェニル)グルタル酸無水物
参考例5と同様にして、参考例3で得た3−(3,4−ジメトキシフェニル)−2−プロペン酸メチルを用い、標題化合物を合成した。 収率54%。 融点 118−120 ℃(ジイソプロピルエーテル)。
1H−NMR (CDCl3) δ: 2.85 (2H, dd, J=16.9, 11.2 Hz), 3.16 (2H, dd, J=16.9, 4.4 Hz), 3.28−3.50 (1H, m), 3.88 (3H, s), 3.89 (3H, s), 6.66−6.80 (2H, m), 6.87 (1H, d, J=8.0 Hz)。
【0077】
参考例9
2−(2,3,5−トリメチルフェノキシ)イソ酪酸メチル
2,3,5−トリメチルフェノール (20.0 g, 147 mmol) のジメチルスルホキシド (100 mL) 溶液に、2−ブロモイソ酪酸メチル (52.2 g, 288 mmol) および炭酸カリウム (40.0 g, 289 mmol) を室温下加え、36時間撹拌した。反応液を水に加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を水、飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムにて乾燥し、減圧下濃縮した。得られた残さを塩基性シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン−酢酸エチル 50:1)により精製し、油状の標題化合物30.3g(収率87%)を得た。
1H−NMR (CDCl3) δ: 1.57 (6H, s), 2.11 (3H, s), 2.21 (6H, s), 3.79 (3H, s), 6.33 (1H, s), 6.46 (1H, s)。
【0078】
参考例10
2−(2,3,5−トリメチルフェノキシ)イソ酪酸
参考例9で得た、2−(2,3,5−トリメチルフェノキシ)イソ酪酸メチル (29.0 g, 123 mmol) のメタノール (290 mL) 溶液に、8規定水酸化ナトリウム水溶液 (30 mL, 240 mmol) を室温下加え、12時間撹拌後、減圧下濃縮した。反応液に、水 および塩酸を加え水層を酸性とし、酢酸エチルで抽出した。有機層を水、飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムにて乾燥した。溶媒を減圧下留去し、得られた残さをヘキサンより結晶化させて標題化合物20.5g(収率75%)を得た。 融点 91−94℃。
1H−NMR (CDCl3) δ: 1.59 (6H, s), 2.12 (3H, s), 2.22 (3H, s), 2.23 (3H, s), 6.53 (1H, s), 6.71 (1H, s)。
【0079】
参考例11
2,2,4,6,7−ペンタメチル−2,3−ジヒドロ−1−ベンゾフラン−3−オン
参考例10で得た、2−(2,3,5−トリメチルフェノキシ)イソ酪酸 (1.00 g, 4.5 mmol) にポリリン酸 (8 g) を加え、100℃で30分間撹拌した。反応混合物に、水を加え、ジイソプロピルエーテルで抽出した。有機層を水、飽和重曹水、水、飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムにて乾燥した。溶媒を減圧下留去し、得られた残さをヘキサンより結晶化させて標題化合物300mg(収率 33%)を得た。 融点 99−101 ℃。
1H−NMR (CDCl3) δ: 1.44 (6H, s), 2.16 (3H, s), 2.30 (3H, s), 2.52 (3H, s), 6.63 (1H, s)。
【0080】
参考例12
5−ブロモ−2,2,4,6,7−ペンタメチル−2,3−ジヒドロ−1−ベンゾフラン−3−オン
【化56】
参考例11で得た、2,2,4,6,7−ペンタメチル−2,3−ジヒドロ−1−ベンゾフラン−3−オン (12.8 g, 63 mmol) の酢酸 (130 mL) 溶液に、臭素 (3.9 mL, 76 mmol) を室温下滴下し、1時間撹拌した。反応液を減圧下濃縮し、残さに5%亜硫酸ナトリウム水溶液を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を水、飽和重曹水、水、飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムにて乾燥した。溶媒を減圧下留去し、得られた残さをメタノールより結晶化させて標題化合物12.9g(収率73%)を得た。 融点 92−93℃。
1H−NMR (CDCl3) δ: 1.44 (6H, s), 2.26 (3H, s), 2.47 (3H, s), 2.66 (3H, s)。
【0081】
参考例13
4−(4−メトキシフェニル)−1−(2,2,4,6,7−ペンタメチル−2,3−ジヒドロ−1−ベンゾフラン−3−オン−5−イル)ピペラジン
トルエン (80 mL) に、酢酸パラジウム (150 mg, 0.67 mmol) およびBINAP (1.30 g, 2.1 mmol) を室温下加え、アルゴン気流下5分間撹拌した。反応液に参考例12で得た、5−ブロモ−2,2,4,6,7−ペンタメチル−2,3−ジヒドロ−1−ベンゾフラン−3−オン (4.0 g, 14 mmol) および1−(4−メトキシフェニル)ピペラジン (8.1 g, 42 mmol)を室温下加え、アルゴン気流下10分間撹拌した。さらに、反応液にナトリウム tert−ブトキシド (3.8 g, 40 mmol) を室温下加えた後、アルゴン気流下18時間加熱還流した。反応液に水を加え、酢酸エチルで抽出し、有機層を水、飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムにて乾燥した。溶媒を減圧下留去し、得られた残さを塩基性アルミナカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル)およびシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン−酢酸エチル 8:1)により精製後、再結晶(酢酸エチル−ヘキサン)を経て標題化合物1.66g(収率30%)を得た。 融点 144−146 ℃。
1H−NMR (CDCl3) δ: 1.43 (6H, s), 2.18 (3H, s), 2.35 (3H, s), 2.61 (3H, s), 3.02−3.46 (8H, m), 3.79 (3H, s), 6.86 (2H, d, J=9.3 Hz), 6.97 (2H, d, J=9.3 Hz)。
【0082】
参考例14
1−ベンジル−4−(3,4−ジメトキシフェニル)ピペリジン−4−オール
4−ブロモ−1,2−ジメトキシベンゼン (34.4 g, 158 mmol) のTHF (350 mL) 溶液に、アルゴン雰囲気下n−ブチルリチウムのヘキサン (1.56 M, 93.0 mL, 145 mmol) 溶液を−70℃以下で滴下し、30分間攪拌した。さらに反応液に、1−ベンジルピペリジン−4−オン (25.0 g, 132 mmol) のTHF (50 mL) 溶液を−60℃以下で滴下し、0℃まで昇温した。反応液を氷冷下30分間攪拌後、水を加え減圧下濃縮し、酢酸エチルにて抽出した。有機層を水、飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムにて乾燥し、減圧下濃縮した。シリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製後、得られた結晶をヘキサンにて洗浄し、標題化合物26.6g(収率 71%)を得た。 融点 112−114 ℃。
1H−NMR (CDCl3) δ: 1.50−1.84 (2H, m), 2.02−2.28 (2H, m), 2.36−2.58 (2H, m), 2.70−2.90 (2H, m), 3.58 (2H, s), 3.87 (3H, s), 3.89 (3H, s), 6.83 (1H, d, J=8.4 Hz), 6.94−7.14 (2H, m), 7.18−7.44 (5H, m)。
【0083】
参考例15
1−ベンジル−4−(3,4−ジメトキシフェニル)−1,2,3,6−テトラヒドロピリジン
参考例14で得た、1−ベンジル−4−(3,4−ジメトキシフェニル)ピペリジン−4−オール (26.0 g, 79.4 mmol) を酢酸 (130 mL) に加え、3時間加熱還流した。反応液を濃縮後、炭酸カリウム水溶液を加え、アルカリ性とし、酢酸エチルで抽出した。有機層を水、飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムにて乾燥し、減圧下濃縮した。得られた結晶をヘキサンにて洗浄し、標題化合物22.0g(収率 90%)を得た。 融点 94−96 ℃。
1H−NMR (CDCl3) δ: 2.46−2.64 (2H, m), 2.71 (2H, d, J=5.5 Hz), 3.10−3.24 (2H, m), 3.64 (2H, s), 3.87 (3H, s), 3.88 (3H, s), 5.92−6.04 (1H, m), 6.81 (1H, d, J=8.8 Hz), 7.86−7.98 (2H, m), 7.20−7.46 (5H, m)。
【0084】
参考例16
4−(3,4−ジメトキシフェニル)ピペリジン
参考例15で得た、1−ベンジル−4−(3,4−ジメトキシフェニル)−1,2,3,6−テトラヒドロピリジン (10.0 g, 32.3 mmol) および10%パラジウムー炭素 (2.0 g) をメタノール (200 mL) に加え、4〜5気圧の水素圧下、室温で10時間攪拌した。触媒をろ過して除去し、ろ液を減圧下濃縮した。得られた結晶をヘキサンにて洗浄し、標題化合物6.58g(収率 92%)を得た。 融点 98−100 ℃。
1H−NMR (CDCl3) δ: 1.48−1.94 (4H, m), 2.46−2.88 (3H, m), 3.08−3.28 (2H, m), 3.86 (3H, s), 3.88 (3H, s), 6.70−6.90 (3H, m)。1H未確認。
【0085】
参考例17
5−(4−(3,4−ジメトキシフェニル)ピペリジノ)−2,2,4,6,7−ペンタメチル−2,3−ジヒドロ−1−ベンゾフラン−3(2H)−オン
参考例16で得た、4−(3,4−ジメトキシフェニル)ピペリジンを用いて、参考例13と同様に標題化合物を合成した。 収率 34%。融点 175−177 ℃。(酢酸エチル)
1H−NMR (CDCl3) δ: 1.43 (6H, s), 1.70−1.98 (4H, m), 2.17 (3H×0.39, s), 2.20 (3H×0.61, s), 2.30 (3H×0.39, s), 2.39 (3H×0.61, s), 2.44−2.74 (1H, m), 2.60 (3H×0.61, s), 2.61 (3H×0.39, s), 2.86−3.08 (2H, m), 3.22−3.52 (2H, m), 3.88 (3H, s), 3.92 (3H, s), 6.74−6.94 (3H, m)。
【0086】
参考例18
5−(4−(4−メトキシフェニル)ピペラジン−1−イル)−2,2,4,6,7−ペンタメチル−2,3−ジヒドロ−1−ベンゾフラン−3−オール
参考例13で得た、4−(4−メトキシフェニル)−1−(2,2,4,6,7−ペンタメチル−2,3−ジヒドロ−1−ベンゾフラン−3−オン−5−イル)ピペラジン (740 mg, 1.88 mmol) のTHF (7 mL) 溶液 にメタノール (7 mL) を加えた後、水素化ホウ素ナトリウム (300 mg, 7.93 mmol) を室温下加え、2時間撹拌した。反応液を減圧下濃縮後、1規定炭酸カリウム水溶液を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を水、飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムにて乾燥し、減圧下濃縮した。得られた結晶をヘキサンにて洗浄し、標題化合物670mg(収率 90%)を得た。融点 159−161 ℃。
1H−NMR (CDCl3) δ: 1.30 (3H, s), 1.51 (3H, s), 2.09 (3H, s), 2.26 (3H, s), 2.39 (3H, s), 3.00−3.42 (8H, m), 3.78 (3H, s), 4.72 (1H, d, J=8.8 Hz), 6.86 (2H, d, J=9.2 Hz), 6.97 (2H, d, J=9.2 Hz)。
【0087】
参考例19
5−(4−(3,4−ジメトキシフェニル)ピペリジノ)−2,2,4,6,7−ペンタメチル−2,3−ジヒドロ−1−ベンゾフラン−3−オール
参考例17で得た、5−(4−(3,4−ジメトキシフェニル)ピペリジノ)−2,2,4,6,7−ペンタメチル−2,3−ジヒドロ−1−ベンゾフラン−3(2H)−オンを用いて、参考例18と同様に標題化合物を合成した。 収率96%。融点 140−142 ℃。(ヘキサン)
1H−NMR (CDCl3) δ: 1.31 (3H, s), 1.43 (1H, d, J=9.0 Hz), 1.51 (3H, s), 1.66−1.98 (4H, m), 2.08 (3H×0.5, s), 2.11 (3H×0.5, s), 2.20 (3H×0.5, s), 2.30 (3H×0.5, s), 2.38 (3H, s), 2.44−2.70 (1H, m), 2.86−3.12 (2H, m), 3.16−3.52 (2H, m), 3.88 (3H, s), 3.92 (3H, s), 4.72 (1H, d, J=9.0 Hz), 6.74−6.94 (3H, m)。
【0088】
参考例20
3−ブロモ−2,4,5−トリメチルベンズアルデヒド
2,4,5−トリメチルベンズアルデヒド (21.3 g, 144 mmol) の塩化メチレン (200 mL) 溶液に、塩化アルミニウム (48.0 g, 360 mmol) を氷冷下加え、室温まで昇温した。反応液に臭素 (7.80 ml, 151 mmol) を室温下滴下し、4時間攪拌後、反応液を水に加え、塩化メチレンを減圧下留去した。残さを酢酸エチルで抽出し、有機層を水、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、5%亜硫酸ナトリウム水溶液、水、飽和食塩水で洗浄した。有機層を無水硫酸ナトリウムにて乾燥後、溶媒を減圧下留去し、標題化合物32.5g(収率 100%)を得た。 融点 108−110 ℃。
1H−NMR (CDCl3) δ: 2.38 (3H, s), 2.46 (3H, s), 2.73 (3H, s), 7.54 (1H, s), 10.21 (1H, s)。
【0089】
参考例21
3−ブロモ−2,4,5−トリメチルフェノール
参考例21で得た3−ブロモ−2,4,5−トリメチルベンズアルデヒド (32.0 g, 141 mmol) のTHF (100 mL) 溶液に、メタノール (200 mL) を加えた後、p−トルエンスルホン酸一水和物 (5.40 g, 28.4 mmol) を氷冷下加えた。反応液に、過酸化水素水 (30%, 24.0 g, 212 mmol) を10℃以下で滴下後、室温まで昇温し、12時間攪拌した。さらに反応液を50℃で36時間攪拌後、亜硫酸ナトリウム水溶液を加え、メタノールおよびTHFを減圧下留去した。残さを、酢酸エチルで抽出し、有機層を水、飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムにて乾燥した。溶媒を減圧下留去し、得られた残さをシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン〜ヘキサン:酢酸エチル=10:1)により精製後、得られた結晶をヘキサンにて洗浄し、標題化合物9.1g(収率 30%)を得た。 融点 86−88 ℃。
1H−NMR (CDCl3) δ: 2.25 (3H, s), 2.30 (3H, s), 2.32 (3H, s), 4.63 (1H, s), 6.56 (1H, s)。
【0090】
参考例22
2−(3−ブロモ−2,4,5−トリメチルフェノキシ)イソ酪酸メチル
参考例21で得た、3−ブロモ−2,4,5−トリメチルフェノールを用いて、参考例9と同様に標題化合物を合成した。 収率 41%。融点 66−68 ℃。(ヘキサン)
1H−NMR (CDCl3) δ: 1.56 (6H, s), 2.24 (3H, s), 2.31 (3H, s), 2.32 (3H, s), 3.80 (3H, s), 6.48 (1H, s)。
【0091】
参考例23
2−(3−ブロモ−2,4,5−トリメチルフェノキシ)イソ酪酸
参考例22で得た、2−(3−ブロモ−2,4,5−トリメチルフェノキシ)イソ酪酸メチルを用いて、参考例15と同様に標題化合物を合成した。収率 97%。融点151−153 ℃。(ヘキサン)
1H−NMR (CDCl3) δ: 1.59 (6H, s), 2.26 (3H, s), 2.33 (6H, s), 6.67 (1H, s), 9.60 (1H, br s)。
【0092】
参考例24
6−ブロモ−2,2,4,5,7−ペンタメチル−2,3−ジヒドロ−1−ベンゾフラン−3(2H)−オン
参考例23で得た、2−(3−ブロモ−2,4,5−トリメチルフェノキシ)イソ酪酸 (20.2 g, 67.1 mmol) のTHF (200 mL) 溶液に、DMF (0.1 mL) を加えた後、オキサリルクロリド (9.00 mL, 101 mmol) を氷冷下滴下した。反応液を室温まで昇温し、1時間攪拌後、減圧下濃縮した。残さを塩化メチレン (200 mL) に溶かし、塩化アルミニウム (22.4 g, 168 mmol) を−70℃以下で加えた後、30分間かけて室温まで昇温した。反応液を氷冷下、水に加えた後、塩化メチレンを減圧下留去し、酢酸エチルで抽出した。有機層を水、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、水、飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムにて乾燥した。溶媒を減圧下留去し、得られた残さをメタノールより結晶化させて標題化合物18.5g(収率 97%)を得た。 融点 125−127 ℃。
1H−NMR (CDCl3) δ: 1.44 (6H, s), 2.34 (3H, s), 2.37 (3H, s), 2.60 (3H, s)。
【0093】
参考例25
6−(4−(4−メトキシフェニル)ピペラジン−1−イル−2,2,4,5,7−ペンタメチル−2,3−ジヒドロ−1−ベンゾフラン−3(2H)−オン参考例24で得た、6−ブロモ−2,2,4,5,7−ペンタメチル−2,3−ジヒドロ−1−ベンゾフラン−3−オンおよび1−(4−メトキシフェニル)ピペラジンを用いて、参考例13と同様に標題化合物を合成した。 収率 74%。 融点 162−164 ℃。(酢酸エチル)
1H−NMR (CDCl3) δ: 1.43 (6H, s), 2.22 (3H, s), 2.26 (3H, s), 2.53 (3H, s), 2.94−3.56 (8H, m), 3.79 (3H, s), 6.87 (2H, d, J=9.2 Hz), 6.98 (2H, d, J=9.2 Hz)。
【0094】
参考例26
1−(2,2,3,4,6,7−ヘキサメチル−3−ヒドロキシ−2,3−ジヒドロ−1−ベンゾフラン−5−イル)−4−(4−メトキシフェニル)ピペラジン
参考例13で得た、4−(4−メトキシフェニル)−1−(2,2,4,6,7−ペンタメチル−2,3−ジヒドロ−1−ベンゾフラン−3−オン−5−イル)ピペラジン (2.00 g, 5.06 mmol) のTHF (20 mL) 溶液に、メチルリチウムのジエチルエーテル (1.14 M, 5.60 mL, 6.38 mmol) 溶液を氷冷下滴下し、10分間攪拌した。反応液に水を加え、酢酸エチルで抽出し、有機層を水、飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムにて乾燥した。溶媒を減圧下留去し、得られた残さをヘキサンより結晶化させ標題化合物2.00g(収率 96%)を得た。融点 139−141 ℃。
1H−NMR (CDCl3) δ: 1.31 (3H, s), 1.41 (3H, s), 1.56 (3H, s), 1.70 (1H, s), 2.08 (3H, s), 2.24 (3H, s), 2.43 (3H, s), 3.00−3.40 (8H, m), 3.78 (3H, s), 6.86 (2H, d, J=9.2 Hz), 6.97 (2H, d, J=9.2 Hz)。
【0095】
参考例27
4−(4−メトキシフェニル)−1−(3−メチレン−2,2,4,6,7−ペンタメチル−2,3−ジヒドロ−1−ベンゾフラン−5−イル)ピペラジン
参考例26で得た、1−(2,2,3,4,6,7−ヘキサメチル−3−ヒドロキシ−2,3−ジヒドロ−1−ベンゾフラン−5−イル)−4−(4−メトキシフェニル)ピペラジン (1.70 g, 4.14 mmol) のアセトニトリル (15 mL) 懸濁液に、10%塩酸 (5 mL) を室温下加え、6時間攪拌した。反応液を減圧下濃縮後、残さに10%炭酸カリウム水溶液を加え、水層の液性をアルカリ性とし、酢酸エチルで抽出した。有機層を水、飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムにて乾燥した。溶媒を減圧下留去し、得られた残さをエタノールより結晶化させ標題化合物1.50g(収率 92%)を得た。 融点134−136℃。
1H−NMR (CDCl3) δ: 1.46 (6H, s), 2.12 (3H, s), 2.29 (3H, s), 2.45 (3H, s), 3.04−3.42 (8H, m), 3.79 (3H, s), 4.82 (1H, s), 5.32 (1H, s), 6.86 (2H, d, J=9.5 Hz), 6.98 (2H, d, J=9.5 Hz)。
【0096】
参考例28
2,2,4,6,7−ペンタメチル−5−(4−フェニルピペラジン−1−イル)−1−ベンゾフラン−3(2H)−オン
1−フェニルピペラジンを用い、参考例13と同様に標題化合物を得た。 収率22%。
1H−NMR (CDCl3) δ : 1.43 (6H, s), 2.18 (3H, s), 2.35 (3H, s), 2.60 (3H, s), 3.10−3.26 (4H, m), 3.32−3.43 (4H, m), 6.88 (1H, t, J=7.2 Hz), 6.99 (2H, dd, J=1.0, 8.8 Hz), 7.25−7.33 (2H, m)。
【0097】
参考例29
5−(4−(2−メトキシフェニル)ピペラジン−1−イル)−2,2,4,6,7−ペンタメチル−1−ベンゾフラン−3(2H)−オン
1−(2−メトキシフェニル)ピペラジンを用い、参考例13と同様に標題化合物を非晶状粉末として得た。 収率38%。
1H−NMR (CDCl3) δ : 1.43 (6H, s), 2.18 (3H, s), 2.37 (3H, s), 2.63 (3H, s), 3.04−3.28 (6H, m), 3.34−3.42 (2H, m), 3.89 (3H, s), 6.86−7.05 (4H, m)。
【0098】
参考例30
2,2,4,6,7−ペンタメチル−5−(4−フェニルピラジン−1−イル)−2,3−ジヒドロベンゾフラン−3−オール
参考例28で得た、2,2,4,6,7−ペンタメチル−5−(4−フェニルピペラジン−1−イル)−1−ベンゾフラン−3(2H)−オン を用い、参考例18と同様に標題化合物を得た。 収率22% 融点 142−144 ℃。
1H−NMR (CDCl3) δ : 1.30 (3H, s), 1.40 (1H, d, J=9.0 Hz), 1.51 (3H, s), 2.09 (3H, s), 2.26 (3H, s), 2.38 (3H, s), 3.17−3.38 (8H, m), 4.71 (1H, d, J=9.0 Hz), 6.81−6.89 (1H, m), 6.99 (2H, brd, J=8.0 Hz), 7.24−7.34 (2H, m)。
【0099】
参考例31
5−(4−(2−メトキシフェニル)ピラジン−1−イル)−2,2,4,6,7−ペンタメチル−2,3−ジヒドロベンゾフラン−3−オール
参考例29で得た、5−(4−(2−メトキシフェニル)ピペラジン−1−イル)−2,2,4,6,7−ペンタメチル−1−ベンゾフラン−3(2H)−オン を用い、参考例18と同様に標題化合物を非晶状粉末として得た。 収率58%
1H−NMR (CDCl3) δ : 1.30 (3H, s), 1.41 (1H, d, J=9.0 Hz), 1.51 (3H, s), 2.09 (3H, s), 2.28 (3H, s), 2.41 (3H, s), 3.05−3.38 (8H, m), 3.89 (3H, s), 4.71 (1H, d, J=9.0 Hz), 6.83−7.03 (4H, m)。
【0100】
参考例32
5−ブロモ−2,2,4,6−テトラメチル−3−(4−メチルフェニル)−2,3−ジヒドロ−1−ベンゾフラン
2,2,4,6−テトラメチル−3−(4−メチルフェニル)−2,3−ジヒドロ−1−ベンゾフラン (3.1 g, 11.6 mmol) のアセトニトリル (30 mL) 溶液に氷冷下でN−ブロモコハク酸イミド (2.1 g, 11.6 mmol) を加え、室温で1.5時間攪拌した。減圧下濃縮し、残さの固体をろ過で除いた後、ろ液を減圧下濃縮した。得られた残さをシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン)により精製後、再結晶(メタノール)を経て標題化合物2.67g(収率 67%)を得た。 融点 116−118 ℃。
1H−NMR (CDCl3) δ : 1.01 (3H, s), 1.49 (3H, s), 1.99 (3H, s), 2.31 (3H, s), 2.40 (3H, s), 4.10 (1H, s), 6.63 (1H, s), 6.80−7.20 (4H, m)。
【0101】
参考例33
5−ブロモ−2,2,4,6−テトラメチル−3−(4−メチルフェニル)−2,3−ジヒドロ−1−ベンゾフラン−7−カルバルデヒド
参考例32で得た、5−ブロモ−2,2,4,6−テトラメチル−3−(4−メチルフェニル)−2,3−ジヒドロ−1−ベンゾフラン (2.60 g, 7.53 mmol)と1,1−ジクロロメチルメチルエーテル(0.95 g, 8.28 mmol)の塩化メチレン (10 mL) 溶液にアルゴン雰囲気下、四塩化チタン (1.5 mL, 13.6 mmol) を氷冷下で加えた後、同温下で20分間攪拌した。反応液に水を加え、塩化メチレンで抽出した。有機層を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液で洗浄後、無水硫酸ナトリウムにて乾燥し、減圧下濃縮した。得られた残さを結晶化(酢酸エチル−ヘキサン)させて標題化合物2.54g(収率 90%)を得た。 融点 128−130 ℃。
1H−NMR (CDCl3) δ: 1.07 (3H, s), 1.54 (3H, s), 2.06 (3H, s), 2.32 (3H, s), 2.76 (3H, s), 4.13 (1H, s), 6.40−7.20 (4H, m), 10.4 (1H, s)。
【0102】
参考例34
5−ブロモ−7−(1,3−ジオキソラン−2−イル)−2,2,4,6−テトラメチル−3−(4−メチルフェニル)−2,3−ジヒドロ−1−ベンゾフラン
参考例33で得た、5−ブロモ−2,2,4,6−テトラメチル−3−(4−メチルフェニル)−2,3−ジヒドロ−1−ベンゾフラン−7−カルバルデヒド (2.42 g, 6.48 mmol) とエチレングリコール (2.0 mL, 35.8 mmol) p−トルエンスルホン酸一水和物 (50 mg, 0.263 mmol) のトルエン (30 mL) 混合物を3時間加熱還流し、Dean−Starkトラップを用いて生成する水を取り除いた。溶媒を減圧下濃縮し,残さに水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムにて乾燥し、減圧下濃縮した。得られた残さを結晶化(酢酸エチル−ヘキサン)させて標題化合物1.89g(収率 70%)を得た。 融点 169−172 ℃。
1H−NMR (CDCl3) δ: 1.00 (3H, s), 1.48 (3H, s), 2.00 (3H, s), 2.30 (3H, s), 2.52 (3H, s), 4.00−4.27 (5H, m), 6.17 (1H, s), 6.50−7.10 (4H, m)。
【0103】
参考例35
5−(4−(3、4−ジメトキシフェニル)−1−ピペラジニル)−2,2,4,6,7−ペンタメチル−1−ベンゾフラン−3(2H)−オン
参考例12で得た、5−ブロモ−2,2,4,6,7−ペンタメチル−2,3−ジヒドロ−1−ベンゾフラン−3−オンおよび1−(3、4−ジメトキシフェニル)ピペラジンを用い、参考例13と同様にして、標題化合物を得た。 収率63% 融点 153−154 ℃(酢酸エチル−ヘキサン)。
1H−NMR (CDCl3) δ: 1.43 (6H, s), 2.18 (3H, s), 2.36 (3H, s), 2.61 (3H, s), 3.03−3.42 (8H, m), 3.85 (3H, s), 3.89 (3H, s), 6.52 (1H, dd, J=8.8, 2.6 Hz), 6.65 (1H, d, J=2.6 Hz), 6.82 (1H, d, J=8.8 Hz)。
【0104】
参考例36
2,2,4,6,7−ペンタメチル−5−(4−(4−(トリフルオロメチル)フェニル)−1−ピペラジニル)−1−ベンゾフラン−3(2H)−オン
参考例12で得た、5−ブロモ−2,2,4,6,7−ペンタメチル−2,3−ジヒドロ−1−ベンゾフラン−3−オンおよび1−(4−(トリフルオロメチル)フェニル)ピペラジンを用い、参考例13と同様にして、標題化合物を得た。 収率33% 融点 188−190 ℃(酢酸エチル−ヘキサン)。
1H−NMR (CDCl3) δ: 1.43 (6H, s), 2.18 (3H, s), 2.35 (3H, s), 2.59 (3H, s), 3.10−3.52 (8H, m), 6.98 (2H, d, J=8.6 Hz), 7.50 (2H, d, J=8.6 Hz)。
【0105】
参考例37
5−(4−(3、4−ジメトキシフェニル)−1−ピペラジニル)−2,2,4,6,7−ペンタメチル−1−ベンゾフラン−3−オール
参考例35で得た、5−(4−(3、4−ジメトキシフェニル)−1−ピペラジニル)−2,2,4,6,7−ペンタメチル−1−ベンゾフラン−3(2H)−オンを用いて、参考例18と同様にして、標題化合物を得た。 収率88% 融点 150−151 ℃(酢酸エチル−ヘキサン)。
1H−NMR (CDCl3) δ: 1.30 (3H, s), 1.45 (1H, d, J=8.8 Hz), 1.51 (3H, s), 2.09 (3H, s), 2.26 (3H, s), 2.39 (3H, s), 3.09−3.40 (8H, m), 3.85 (3H, s), 3.89 (3H, s), 4.72 (1H, d, J=8.8 Hz), 6.52 (1H, dd, J=8.6, 2.8 Hz), 6.65 (1H, d, J=2.8 Hz), 6.81 (1H, d, J=8.6 Hz)。
【0106】
参考例38
2,2,4,6,7−ペンタメチル−5−(4−(4−(トリフルオロメチル)フェニル)−1−ピペラジニル)−1−ベンゾフラン−3−オール
参考例36で得た、2,2,4,6,7−ペンタメチル−5−(4−(4−(トリフルオロメチル)フェニル)−1−ピペラジニル)−1−ベンゾフラン−3(2H)−オンを用いて、参考例18と同様にして、標題化合物を得た。 収率77% 融点 212−214 ℃(酢酸エチル−ヘキサン)。
1H−NMR (CDCl3) δ: 1.30 (3H, s), 1.42 (1H, d, J=8.7 Hz), 1.51 (3H, s), 2.08 (3H, s), 2.25 (3H, s), 2.37 (3H, s), 3.18−3.45 (8H, m), 4.71 (1H, d, J=8.7 Hz), 6.97 (2H, d, J=8.7 Hz), 7.49 (2H, d, J=8.7 Hz)。
【0107】
参考例39
(5−(4−(4−メトキシフェニル)ピペラジン−1−イル)−2,2,4,6,7−ペンタメチル−2,3−ジヒドロ−1−ベンゾフラン−3−イル)メタノール
参考例27で得た、4−(4−メトキシフェニル)−1−(3−メチレン−2,2,4,6,7−ペンタメチル−2,3−ジヒドロ−1−ベンゾフラン−5−イル)ピペラジン (2.0 g, 5.10 mmol) のTHF (20 mL) 溶液にアルゴン雰囲気下、氷冷下でボランTHF錯体THF (1.0M, 20.0 mL, 20.0 mmol) 溶液を加えた後、室温で1時間攪拌した。水 (2.0 mL) を加え、水素が発生しなくなるまで攪拌後、反応液に1規定水酸化ナトリウム水溶液 (5.0 mL)、次に30%過酸化水素水 (2.0 mL)を加え、50度で1時間攪拌した。反応液に水と酢酸エチルを加え、有機層を水、飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムにて乾燥し、減圧下濃縮した。得られた残さをシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=4:1)により精製後、再結晶(酢酸エチル−ヘキサン)を経て標題化合物1.87g(収率89%)を得た。融点 140−141 ℃。
1H−NMR (CDCl3) δ: 1.22−1.30 (1H, m), 1.33 (3H, s), 1.63 (3H, s), 2.07 (3H, s), 2.23 (3H, s), 2.28 (3H, s), 3.04 (1H, t, J=3.6 Hz), 3.08−3.32 (8H, m), 3.71−3.85 (5H, m), 6.85 (2H, d, J=9.0 Hz), 6.96 (2H, d, J=9.0 Hz)。
【0108】
参考例40
メタンスルホン酸(5−(4−(4−メトキシフェニル)ピペラジン−1−イル)−2,2,4,6,7−ペンタメチル−2,3−ジヒドロ−1−ベンゾフラン−3−イル)メチル
参考例39で得た、(5−(4−(4−メトキシフェニル)ピペラジン−1−イル)−2,2,4,6,7−ペンタメチル−2,3−ジヒドロ−1−ベンゾフラン−3−イル)メタノール (1.7 g, 4.14 mmol) とトリエチルアミン (0.69 mL, 4.97 mmol) の塩化メチレン (30 mL) 溶液に、氷冷下塩化メタンスルホニル (0.38 mL, 4.97 mmol) を滴下した。反応液を室温で1時間攪拌した。反応液に水を加え、塩化メチレンで抽出した。有機層を1規定塩酸、水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムにて乾燥し、減圧下濃縮した。得られた残さを結晶化(酢酸エチル−ヘキサン)させて標題化合物1.50g(収率 74%)を得た。融点 150−151 ℃。
1H−NMR (CDCl3) δ: 1.36 (3H, s), 1.61 (3H, s), 2.07 (3H, s), 2.24 (3H, s), 2.31 (3H, s), 2.89 (3H, s), 3.10−3.38 (9H, m), 3.79 (3H, s), 4.21−4.30 (2H, m), 6.87 (2H, d, J=9.0 Hz), 6.98 (2H, d, J=9.0 Hz)。
【0109】
参考例41
5−(4−ベンジルピペラジン−1−イル)−2,2,4,6,7−ペンタメチル−2,3−ジヒドロ−1−ベンゾフラン−3(2H)−オン
参考例12で得た、5−ブロモ−2,2,4,6,7−ペンタメチル−2,3−ジヒドロ−1−ベンゾフラン−3−オンと1−ベンジルピペラジンを用い、参考例13と同様に標題化合物を得た。 収率75%
1H−NMR (CDCl3) δ: 1.41 (6H, s), 2.16 (3H, s), 2.32 (3H, s), 2.40−2.64 (7H, m), 2.92−3.06 (2H, m), 3.13−3.30 (2H, m), 7.24−7.38 (5H, m)。
【0110】
参考例42
5−(4−ベンジルピペラジン−1−イル)−2,2,4,6,7−ペンタメチル−2,3−ジヒドロ−1−ベンゾフラン−3−オール
参考例41で得た、5−(4−ベンジルピペラジン−1−イル)−2,2,4,6,7−ペンタメチル−2,3−ジヒドロ−1−ベンゾフラン−3(2H)−オンを用い、参考例18と同様に標題化合物を非晶状粉末として得た。 収率93%
1H−NMR (CDCl3) δ: 1.29 (3H, s), 1.42−1.55 (4H, m), 2.07 (3H, s), 2.23 (3H, s), 2.35 (3H, s), 2,42−2.63 (4H, m), 2.98−3.20 (4H, m), 3.57 (2H, s), 4.69 (1H, br), 7.20−7.42 (5H, m)。
【0111】
参考例43
tert−ブチル 4−(2,2,4,6,7−ペンタメチル−2,3−ジヒドロ−1−ベンゾフラン−3−オン−5−イル)ピペラジンカルボキシレート
tert−ブチル ピペラジンカルボキシレートを用い、参考例13と同様に標題化合物を得た。 収率75% 融点 123−125 ℃ (ヘキサン−酢酸エチル)。
1H−NMR (CDCl3) δ: 1.42 (6H, s), 1.49 (9H, s), 2.17 (3H, s), 2.31 (3H, s), 2.55 (3H, s), 2.90−2.98 (2H, m), 3.07−3.17 (2H, m), 3.33−3.43 (2H, m), 3.3.6−3.71 (2H, m)。
【0112】
参考例44
tert−ブチル 4−(3−ヒドロキシ−2,2,4,6,7−ペンタメチル−2,3−ジヒドロ−1−ベンゾフラン−5−イル)ピペラジンカルボキシレート参考例43で得た、tert−ブチル 4−(2,2,4,6,7−ペンタメチル−2,3−ジヒドロ−1−ベンゾフラン−3−オン−5−イル)ピペラジンカルボキシレートを用い、参考例18と同様に標題化合物を非晶状粉末として得た。収率98%。
1H−NMR (CDCl3) δ: 1.23−1.32 (4H, m), 1.47−1.54 (12H, m), 2.07 (3H, s), 2.21 (3H, s), 2.33 (3H, s), 2.94−3.08 (4H, m), 3.40−3.49 (2H, m), 3.52−3.60 (2H, m), 4.69 (1H, d, J=9.0 Hz)。
【0113】
参考例45
5−(4−(4−フルオロフェニル)ピペラジン−1−イル)−2,2,4,6,7−ペンタメチル−1−ベンゾフラン−3(2H)−オン
1−(4−フルオロフェニル)ピペラジンを用い、参考例13と同様に標題化合物を得た。 収率22% 融点 176−179 ℃ (ヘキサン−酢酸エチル)。
1H−NMR (CDCl3) δ : 1.44 (6H, s), 2.18 (3H, s), 2.35 (3H, s), 2.60 (3H, s), 3.07−3.41 (8H, m), 6.94−6.99 (4H, m)。
【0114】
実施例1
1−(2,2,4,6,7−ペンタメチル−3−(4−メチルフェニル)−2,3−ジヒドロ−1−ベンゾフラン−5−イル)ピペラジン 塩酸塩
2,2,4,6,7−ペンタメチル−3−(4−メチルフェニル)−2,3−ジヒドロ−1−ベンゾフラン−5−アミン (29.5 g, 100 mmol) と1−ブタノール (300 mL) の懸濁液にビス(2−クロロエチル)アミン 塩酸塩 (18.7 g, 105 mmol) を加え、アルゴン雰囲気下、24時間加熱、還流した。反応液を室温に冷却後、炭酸ナトリウム (12.7 g, 120 mmol) を加え再び加熱、還流した。24時間撹拌後、反応液を減圧下濃縮した。残さに水 (500 mL) を加え、酢酸エチルにて抽出した。抽出液を飽和食塩水にて洗浄後、無水硫酸ナトリウムにて乾燥し、減圧下溶媒を留去した。残さを塩基性シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン−酢酸エチル 10:1)に付し、標題化合物のフリーベースをオイル状残さとして得た。残さを酢酸エチルに溶解し、4N−塩酸/酢酸エチルにて処理し、標題化合物10.3g(収率26%)を得た。 融点 224−225 ℃ (ヘキサン−エタノール)。
1H−NMR (CDCl3) δ: 0.99 (3H, s), 1.48 (3H, s), 1.87 (3H, s), 2.14 (3H, s), 2.26 (3H, s), 2.31 (3H, s), 2.85−3.05 (8H, m), 4.07 (1H, s), 6.65 (2H, br), 7.03 (2H, br)。
【0115】
実施例2
(1−(2,2,4,6,7−ペンタメチル−3−(4−メチルフェニル)−2,3−ジヒドロ−1−ベンゾフラン−5−イル)−4−(フェニルメチル))ピペラジン 塩酸塩
実施例1で得た、1−(2,2,4,6,7−ペンタメチル−3−(4−メチルフェニル)−2,3−ジヒドロ−1−ベンゾフラン−5−イル)ピペラジン 塩酸塩 (364 mg, 1 mmol) と炭酸カリウム (138 mg, 1 mmol) をDMF (5 mL) に懸濁し、ベンジルブロマイド (119 mL, 1 mmol) を加え、室温にて5時間撹拌した。反応液に水を加え、酢酸エチルにて抽出した。抽出液を飽和食塩水にて洗浄後、無水硫酸ナトリウムにて乾燥し、減圧下溶媒を留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン−酢酸エチル 10:1)に付し、標題化合物のフリーベースをオイル状残さとして得た。残さを酢酸エチルに溶解し、4N−塩酸/酢酸エチルにて処理し、標題化合物218mg(収率44%)を得た。 融点 278−280 ℃ (ヘキサン−エタノール)。
1H−NMR (CDCl3) δ : 0.98 (3H, s), 1.47 (3H, s), 1.87 (3H, s), 2.13 (3H, s), 2.25 (3H, s), 2.30 (3H, s), 2.45−2.56 (4H, m), 3.00−3.16 (4H, m), 3.56 (2H, s), 4.06 (1H, s), 6.78 (2H, br), 7.04 (2H, d, J=7.0 Hz), 7.23−7.40 (5H, m)。
【0116】
実施例3
4−(4−メトキシフェニルメチル)−1−(2,2,4,6,7−ペンタメチル−3−(4−メチルフェニル)−2,3−ジヒドロ−1−ベンゾフラン−5−イル)ピペラジン 塩酸塩
4−メトキシベンジルブロミドを用い、実施例2と同様に標題化合物を得た。収率70% 融点 229−230 ℃ (ヘキサン−エタノール)。
1H−NMR (CDCl3) δ: 0.98 (3H, s), 1.47 (3H, s), 1.86 (3H, s), 2.13 (3H, s), 2.24 (3H, s), 2.30 (3H, s), 2.42−2.52 (4H, m), 2.98−3.07 (4H, m), 3.48 (2H, s), 3.80 (3H, s), 4.06 (1H, s), 6.70 (2H, br), 6.86 (2H, d, J=8.7 Hz), 7.03 (2H, br), 7.25 (2H, d, J=7.7 Hz)。
【0117】
実施例4
4−(4−フルオロフェニルメチル)−1−(2,2,4,6,7−ペンタメチル−3−(4−メチルフェニル)−2,3−ジヒドロ−1−ベンゾフラン−5−イル)ピペラジン 塩酸塩
4−フルオロベンジルブロミドを用い、実施例2と同様に標題化合物を得た。収率44% 融点 272−274 ℃ (ヘキサン−エタノール)。
1H−NMR (CDCl3) δ: 0.98 (3H, s), 1.47 (3H, s), 1.86 (3H, s), 2.13 (3H, s), 2.25 (3H, s), 2.30 (3H, s), 2.43−2.51 (4H, m), 2.98−3.07 (4H, m), 3.50 (2H, s), 4.06 (1H, s), 6.70 (2H, br), 6.95−7.08 (4H, m), 7.25−7.35 (4H, m)。
【0118】
実施例5
4−(2−メトキシフェニルメチル)−1−(2,2,4,6,7−ペンタメチル−3−(4−メチルフェニル)−2,3−ジヒドロ−1−ベンゾフラン−5−イル)ピペラジン 塩酸塩
2−メトキシベンジルブロミドを用い、実施例2と同様に標題化合物を得た。収率64% 融点 122−123 ℃ (ヘキサン−エタノール)。
1H−NMR (CDCl3) δ: 0.98 (3H, s), 1.47 (3H, s), 1.87 (3H, s), 2.13 (3H, s), 2.25 (3H, s), 2.30 (3H, s), 2.52−2.59 (4H, m), 3.01−3.12 (4H, m), 3.61 (2H, s), 3.82 (3H, s), 4.06 (1H, s), 6.70 (2H, br), 6.87 (1H, d, J=8.1 Hz), 6.93 (1H, dt, J=0.9 Hz, 7.6 Hz), 7.03 (2H, br), 7.18−7.24 (1H, m), 7.41 (1H, dd, J=1.7 Hz, 7.6 Hz)。
【0119】
実施例6
4−(3−メトキシフェニルメチル)−1−(2,2,4,6,7−ペンタメチル−3−(4−メチルフェニル)−2,3−ジヒドロ−1−ベンゾフラン−5−イル)ピペラジン 塩酸塩
3−メトキシベンジルブロミドを用い、実施例2と同様に標題化合物を得た。収率64% 融点 234−236 ℃ (ヘキサン−エタノール)。
1H−NMR (CDCl3) δ: 0.98 (3H, s), 1.47 (3H, s), 1.87 (3H, s), 2.13 (3H, s), 2.25 (3H, s), 2.30 (3H, s), 2.46−2.53 (4H, m), 3.00−3.07 (4H, m), 3.52 (2H, s), 3.81 (3H, s), 4.06 (1H, s), 6.75 (2H, br), 6.79 (1H, dd, J=2.5 Hz, 8.0 Hz), 6.92−6.95 (2H, m), 7.03 (2H, br), 7.22 (1H, t, J=8.0 Hz)。
【0120】
実施例7
1−(2,2,4,6,7−ペンタメチル−3−(4−メチルフェニル)−2,3−ジヒドロ−1−ベンゾフラン−5−イル)−4−(3−ピリジルメチル)ピペラジン 二塩酸塩
3−(クロロメチル)ピリジン塩酸塩を用い、実施例2と同様に標題化合物を得た。 収率62% 融点 226−229 ℃ (酢酸エチル−エタノール)。
1H−NMR (CDCl3) δ: 0.99 (3H, s), 1.47 (3H, s), 1.86 (3H, s), 2.13 (3H, s), 2.25 (3H, s), 2.30 (3H, s), 2.43−2.55 (4H, m), 2.98−3.10 (4H, m), 3.55 (2H, s), 4.06 (1H, s), 6.85 (2H, br), 7.00−7.09 (2H, m), 7.235−7.30 (1H, m) 7.66−7.75 (1H, m), 8.50 (1H, dd, J=1.8 Hz, 4.8 Hz), 8.56 (d, J=1.8 Hz)。
【0121】
実施例8
4−メチル−1−(2,2,4,6,7−ペンタメチル−3−(4−メチルフェニル)−2,3−ジヒドロ−1−ベンゾフラン−5−イル)ピペラジン
ヨウ化メチルを用い、実施例2と同様に標題化合物を得た。 収率51% 融点 188−190 ℃ (ヘキサン−エタノール)。
1H−NMR (CDCl3) δ: 0.99 (3H, s), 1.48 (3H, s), 1.87 (3H, s), 2.14 (3H, s), 2.25 (3H, s), 2.31 (3H, s), 2.35 (3H, s), 2.45−2.57 (4H, m), 3.00−3.15 (4H, m), 4.06 (1H, s), 6.85 (2H, br), 7.04 (2H, d, J=6.8 Hz)。
【0122】
実施例9
(4−ベンゾイル−1−(2,2,4,6,7−ペンタメチル−3−(4−メチルフェニル)−2,3−ジヒドロ−1−ベンゾフラン−5−イル))ピペラジン
実施例1で得た、1−(2,2,4,6,7−ペンタメチル−3−(4−メチルフェニル)−2,3−ジヒドロ−1−ベンゾフラン−5−イル)ピペラジン 塩酸塩 (301 mg, 0.75 mmol) をTHF (5 mL) に懸濁し、トリエチルアミン (0.31 mL, 2.25 mmol) 、ベンゾイルクロリド (96 mL) を室温にて加え、同温にて5時間撹拌した。反応液に飽和重曹水を加え、酢酸エチルにて抽出した。抽出液を飽和食塩水にて洗浄後、無水硫酸ナトリウムにて乾燥し、減圧下溶媒を留去した。残さをシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン−酢酸エチル 10:1)に付し、ヘキサンより結晶化することによって、標題化合物350mg(収率100%)を得た。 融点 137−138 ℃ (ヘキサン−酢酸エチル)。
1H−NMR (CDCl3) δ: 0.99 (3H, s), 1.48 (3H, s), 1.87 (3H, s), 2.14 (3H, s), 2.25 (3H, s), 2.31 (3H, s), 2.92−3.20 (4H, m), 3.38−3.55 (2H, m), 3.70−4.02 (2H, m), 4.07 (1H, s), 6.70 (2H, br), 7.05 (2H, br), 7.41 (5H, s)。
【0123】
実施例10
4−(4−フルオロベンゾイル)−1−(2,2,4,6,7−ペンタメチル−3−(4−メチルフェニル)−2,3−ジヒドロ−1−ベンゾフラン−5−イル)ピペラジン
4−フルオロベンゾイルクロリドを用い、実施例9と同様に標題化合物を得た。 収率52% 融点 241−142 ℃ (ヘキサン−酢酸エチル)。
1H−NMR (CDCl3) δ: 1.00 (3H, s), 1.47 (3H, s), 1.86 (3H, s), 2.14 (3H, s), 2.24 (3H, s), 2.31 (3H, s), 3.06 (4H, br), 3.60 (4H, br), 4.06 (1H, s), 6.80 (2H, br), 7.00−7.14 (4H, m), 7.43 (2H, dd, J=5.4 Hz, 8.6 Hz)。
【0124】
実施例11
4−アセチル−1−(2,2,4,6,7−ペンタメチル−3−(4−メチルフェニル)−2,3−ジヒドロ−1−ベンゾフラン−5−イル)ピペラジン
無水酢酸を用い、実施例9と同様に標題化合物を得た。 収率83% 融点 272−274 ℃ (ヘキサン−酢酸エチル)。
1H−NMR (CDCl3) δ: 1.00 (3H, s), 1.48 (3H, s), 1.84 (3H, s), 2.11 (3H, d, J=2.6 Hz), 2.14 (3H, s), 2.23 (3H, s), 2.31 (3H, s), 2.95−3.08 (4H, m), 3.43−3.57 (2H, m), 3.62−3.73 (2H, m), 4.06 (1H, s), 6.80 (2H, br), 7.05 (2H, d, J=7.2 Hz)。
【0125】
実施例12
4−(4−メトキシベンゾイル)−1−(2,2,4,6,7−ペンタメチル−3−(4−メチルフェニル)−2,3−ジヒドロ−1−ベンゾフラン−5−イル)ピペラジン
4−メトキシベンゾイルクロリドを用い、実施例9と同様に標題化合物を得た。 収率58% 融点 163−165 ℃ (ヘキサン−酢酸エチル)。
1H−NMR (CDCl3) δ: 0.99 (3H, s), 1.48 (3H, s), 1.86 (3H, s), 2.14 (3H, s), 2.24 (3H, s), 2.31 (3H, s), 3.05 (4H, br), 3.65 (4H, br), 3.83 (3H, s), 4.06 (1H, s), 6.80 (2H, br), 6.90 (2H, d, J=8.8 Hz), 7.04 (2H, d, J=7.2Hz), 7.40 (2H, d, J=8.8 Hz)。
【0126】
実施例13
4−(4−シアノベンゾイル)−1−(2,2,4,6,7−ペンタメチル−3−(4−メチルフェニル)−2,3−ジヒドロ−1−ベンゾフラン−5−イル)ピペラジン
4−シアノベンゾイルクロリドを用い、実施例9と同様に標題化合物を得た。
収率49% 融点 159−161 ℃ (ヘキサン−酢酸エチル)。
1H−NMR (CDCl3) δ: 1.00 (3H, s), 1.48 (3H, s), 1.86 (3H, s), 2.14 (3H, s), 2.24 (3H, s), 2.31 (3H, s), 3.05 (4H, br), 3.38 (2H, br), 3.80 (2H, br), 4.06 (1H, s), 6.80 (2H, br), 7.04 (2H, d, J=7.2 Hz), 7.52 (2H, d, J=7.9 Hz), 7.71 (2H, d, J=7.9 Hz)。
【0127】
実施例14
1−(2,2,4,6,7−ペンタメチル−3−(4−メチルフェニル)−2,3−ジヒドロ−1−ベンゾフラン−5−イル)−4−(4−ニトロフェニル)ピペラジン
実施例1で得た、1−(2,2,4,6,7−ペンタメチル−3−(4−メチルフェニル)−2,3−ジヒドロ−1−ベンゾフラン−5−イル)ピペラジン 塩酸塩 (301 mg, 0.75 mmol) をアセトニトリル (6 mL) に懸濁し、トリエチルアミン (0.31 mL, 2.25 mmol) 、4−フロオロニトロベンゼン (159 オL, 1.5 mmol) を室温にて加え、10時間加熱、還流した。反応液を冷却後、飽和重曹水を加え、酢酸エチルにて抽出した。有機層を飽和食塩水にて洗浄後、無水硫酸ナトリウムにて乾燥し、減圧下溶媒を留去した。残さをシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン−酢酸エチル 4:1)に付し、ヘキサンより結晶化することによって、標題化合物312mg(収率86%)を得た。 融点 203−205 ℃(ヘキサン−酢酸エチル)。
1H−NMR (CDCl3) δ: 1.00 (3H, s), 1.49 (3H, s), 1.88 (3H, s), 2.15 (3H, s), 2.26 (3H, s), 2.31 (3H, s), 3.16−3.25 (4H, m), 3.42−3.53 (4H, m), 4.07 (1H, s), 6.75 (2H, br), 6.84 (2H, d, J=9.6 Hz), 7.05 (2H, brd, J=6.6Hz), 8.12 (2H, d, J=9.6 Hz)。
【0128】
実施例15
1−(2,2,4,6,7−ペンタメチル−3−(4−メチルフェニル)−2,3−ジヒドロ−1−ベンゾフラン−5−イル)−4−(2−ニトロフェニル)ピペラジン
2−フルオロニトロベンゼンを用い、実施例14と同様に標題化合物を得た。収率91% 融点 178−180 ℃ (ヘキサン−酢酸エチル)。
1H−NMR (CDCl3) δ: 1.00 (3H, s), 1.49 (3H, s), 1.90 (3H, s), 2.15 (3H, s), 2.28 (3H, s), 2.31 (3H, s), 3.05−3.22 (8H, m), 4.08 (1H, s), 6.75 (2H, br), 7.01−7.09 (3H, m), 7.17 (1H, d, J=8.24 Hz), 7.47 (1H, t, J=8.8 Hz), 7.77 (1H, d, J=8.8 Hz)。
【0129】
実施例16
1−(2,2,4,6,7−ペンタメチル−3−(4−メチルフェニル)−2,3−ジヒドロ−1−ベンゾフラン−5−イル)−4−(4−メチルフェニル)ピペラジン
実施例1で得た、1−(2,2,4,6,7−ペンタメチル−3−(4−メチルフェニル)−2,3−ジヒドロ−1−ベンゾフラン−5−イル)ピペラジン 塩酸塩 (301 mg, 0.75 mmol) とナトリウム tert−ブトキシド (360 mg, 3.75 mmol) をトルエン (6 mL) に懸濁し、4−ブロモトルエン (185 オL, 1.5 mmol) 、酢酸パラジウム (17 mg, 0.075 mmol) およびBINAP (140 mg, 0.225 mmol) を室温にて加え、アルゴン雰囲気下24時間加熱、還流した。反応液を冷却後、飽和重曹水を加え、酢酸エチルにて抽出した。有機層を飽和食塩水にて洗浄後、無水硫酸ナトリウムにて乾燥し、減圧下溶媒を留去した。残さをシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン−酢酸エチル 4:1)に付し、ヘキサンより結晶化することによって、標題化合物281mg(収率82%)を得た。 融点 157−158 ℃ (ヘキサン−酢酸エチル)。
1H−NMR (CDCl3) δ: 1.00 (3H, s), 1.49 (3H, s), 1.89 (3H, s), 2.15 (3H, s), 2.27 (6H, s), 2.31 (3H, s), 3.10−3.28 (8H, m), 4.08 (1H, s), 6.88 (2H, d, J=8.7 Hz), 7.00 (2H, br), 7.05 (2H, br), 7.08 (2H, d, J=8.7 Hz)。
【0130】
実施例17
4−(アセトアミドフェニル)−1−(2,2,4,6,7−ペンタメチル−3−(4−メチルフェニル)−2,3−ジヒドロ−1−ベンゾフラン−5−イル)ピペラジン
4−ブロモアセトアニリドを用い、実施例16と同様に標題化合物を得た。 収率17%
1H−NMR (CDCl3) δ: 1.00 (3H, s), 1.49 (3H, s), 1.89 (3H, s), 2.15 (3H, s), 2.27 (3H, s), 2.31 (3H, s), 3.13−3.25 (8H, m), 4.07 (1H, s), 6.80 (2H, br), 6.85−7.08 (5H, m), 7.36 (2H, d, J=8.4 Hz)。
【0131】
実施例18
4−(4−(トリフルオロメチル)フェニル)−1−(2,2,4,6,7−ペンタメチル−3−(4−メチルフェニル)−2,3−ジヒドロ−1−ベンゾフラン−5−イル)ピペラジン
4−トリフルオロメチル−1−ブロモベンゼンを用い、実施例16と同様に標題化合物を得た。 収率67% 融点 180−181 ℃ (ヘキサン−酢酸エチル)。
1H−NMR (CDCl3) δ: 1.00 (3H, s), 1.49 (3H, s), 1.89 (3H, s), 2.15 (3H, s), 2.27 (3H, s), 2.31 (3H, s), 3.15−3.25 (4H, m), 3.28−3.38 (4H, m), 4.08 (1H, s), 6.80 (2H, br), 6.95 (2H, d, J=8.6 Hz), 7.05 (2H, brd, J=6.9 Hz), 7.48 (2H, d, J=8.6 Hz)。
【0132】
実施例19
4−(3,4−ジメトキシフェニル)−1−(2,2,4,6,7−ペンタメチル−3−(4−メチルフェニル)−2,3−ジヒドロ−1−ベンゾフラン−5−イル)ピペラジン
4−ブロモベラトロールを用い、実施例16と同様に標題化合物を得た。 収率35% 融点 136−139 ℃ (ヘキサン−酢酸エチル)。
1H−NMR (CDCl3) δ: 1.00 (3H, s), 1.49 (3H, s), 1.91 (3H, s), 2.15 (3H, s), 2.29 (3H, s), 2.31 (3H, s), 3.07−3.30 (8H, m), 3.84 (3H, s), 3.87 (1H, s), 6.49 (1H, dd, J=2.6 Hz, 8.8 Hz), 6.62 (1H, d, J=2.6 Hz), 6.79 (1H, d, J=8.8 Hz), 6.85 (2H, br), 7.06 (2H, brd, J=7.7 Hz), 8.12 (2H, d, J=9.6 Hz)。
【0133】
実施例20
4−(4−シアノフェニル)−1−(2,2,4,6,7−ペンタメチル−3−(4−メチルフェニル)−2,3−ジヒドロ−1−ベンゾフラン−5−イル)ピペラジン
4−ブロモベンゾニトリルを用い、実施例16と同様に標題化合物を得た。 収率45% 融点 216−217 ℃ (ヘキサン−酢酸エチル)。
1H−NMR (CDCl3) δ: 1.00 (3H, s), 1.48 (3H, s), 1.87 (3H, s), 2.15 (3H, s), 2.26 (3H, s), 2.31 (3H, s), 3.13−3.25 (4H, m), 3.30−3.43 (4H, m), 4.07 (1H, s), 6.80 (2H, br), 6.87 (2H, d, J=9.2 Hz), 7.05 (2H, brd, J=7.0 Hz), 7.49 (2H, d, J=9.2 Hz)。
【0134】
実施例21
1−(2,2,4,6,7−ペンタメチル−3−(4−メチルフェニル)−2,3−ジヒドロ−1−ベンゾフラン−5−イル)−4−(3−ピリジル)ピペラジン
3−ブロモピリジンを用い、実施例16と同様に標題化合物を得た。 収率40% 融点 136−137 ℃ (ヘキサン−酢酸エチル)。
1H−NMR (CDCl3) δ: 1.00 (3H, s), 1.49 (3H, s), 1.89 (3H, s), 2.15 (3H, s), 2.28 (3H, s), 2.31 (3H, s), 3.18−3.34 (8H, m), 4.08 (1H, s), 6.80 (2H, br), 7.05 (2H, brd, J=7.6Hz), 7.10−7.21 (2H, m), 8.10 (1H, dd, J=1.8 Hz, 4.6 Hz), 8.35 (1H, d, J=1.8 Hz)。
【0135】
実施例22
1−(2,2,4,6,7−ペンタメチル−3−(4−メチルフェニル)−2,3−ジヒドロ−1−ベンゾフラン−5−イル)−4−(2−ピリジル)ピペラジン
2−ブロモピリジンを用い、実施例16と同様に標題化合物を得た。 収率63% 融点 190−191 ℃ (ヘキサン−酢酸エチル)。
1H−NMR (CDCl3) δ: 1.00 (3H, s), 1.48 (3H, s), 1.88 (3H, s), 2.15 (3H, s), 2.27 (3H, s), 2.31 (3H, s), 3.10−3.21 (8H, m), 3.45−3.70 (4H, m), 4.08 (1H, s), 6.80 (2H, br), 7.05 (2H, brd, J=7.6Hz), 7.10−7.21 (2H, m), 8.10 (1H, dd, J=1.8 Hz, 4.6 Hz), 8.35 (1H, d, J=1.8 Hz)。
【0136】
実施例23
(3R)−1−(2,2,4,6,7−ペンタメチル−3−(4−メチルフェニル)−2,3−ジヒドロ−1−ベンゾフラン−5−イル)−4−フェニルピペリジン−2,6−ジオン
アルゴン雰囲気下で、(3R)−2,2,4,6,7−ペンタメチル−3−(4−メチルフェニル)−2,3−ジヒドロ−1−ベンゾフラン−5−アミン (700 mg, 2.4 mmol) 、4−フェニルグルタル酸無水物 (500 mg, 2.6 mmol)およびTHF (7 mL) の混合物を2時間加熱還流した。反応液を室温まで冷却後、1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド(WSC)塩酸塩 (550 mg, 2.9 mmol) および1−ヒドロキシ−1H−ベンゾトリアゾール(HOBt)一水和物 (450 mg, 2.9 mmol)を加えた。反応液を12時間加熱還流後、室温まで冷却し、水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を1規定塩酸、水、飽和重曹水、水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムにて乾燥した。溶媒を減圧下留去し、得られた残さをシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン−酢酸エチル 5:1)により精製後、再結晶(酢酸エチル−ヘキサン)を経て標題化合物780mg(収率70%)を得た。 融点 118−122 ℃。
1H−NMR (CDCl3) δ: 0.99 (3H, s), 1.49 (1.5H, s), 1.53 (3H, s), 1.61 (1.5H, s), 1.83 (1.5H, s), 2.02 (1.5H, s), 2.16 (1.5H, s), 2.18 (1.5H, s), 2.30 (3H, s), 2.84−3.28 (4H, m), 3.32−3.68 (1H, m), 4.19 (0.5H, s), 4.20 (0.5H, s), 6.50−7.50 (9H, m)。
【0137】
実施例24
(3R)−4−(4−フルオロフェニル)−1−(2,2,4,6,7−ペンタメチル−3−(4−メチルフェニル)−2,3−ジヒドロ−1−ベンゾフラン−5−イル)ピペリジン−2,6−ジオン
参考例5で得た、3−(4−フルオロフェニル)グルタル酸無水物を用い、実施例23に従い、標題化合物を合成した。 収率82%。 融点 151−154 ℃ (酢酸エチル−ヘキサン)。
[α]D=+65.1°(c=0.491,クロロホルム)。
1H−NMR (CDCl3) δ: 0.99 (3H, s), 1.47 (1.5H, s), 1.53 (3H, s), 1.60 (1.5H, s), 1.88 (1.5H, s), 2.01 (1.5H, s), 2.16 (1.5H, s), 2.18 (1.5H, s), 2.30 (3H, s), 2.80−3.26 (4H, m), 3.34−3.68 (1H, m), 4.18 (0.5H, s), 4.20 (0.5H, s), 6.50−7.50 (8H, m)。
【0138】
実施例25
(3R)−1−(2,2,4,6,7−ペンタメチル−3−(4−メチルフェニル)−2,3−ジヒドロ−1−ベンゾフラン−5−イル)−4−(4−メチルフェニル)ピペリジン−2,6−ジオン
参考例6で得た、3−(4−メチルフェニル)グルタル酸無水物を用い、実施例23に従い、標題化合物を合成した。 収率 97%。 非晶状粉末。
[α]D=+68.2°(c=0.4925,クロロホルム)。
1H−NMR (CDCl3) δ: 0.99 (3H, s), 1.50 (1.5H, s), 1.53 (3H, s), 1.60 (1.5H, s), 1.89 (1.5H, s), 2.01 (1.5H, s), 2.16 (1.5H, s), 2.18 (1.5H, s), 2.29 (3H, s), 2.34 (1.5H, s), 2.35 (1.5H, s), 2.80−3.26 (4H, m), 3.30−3.64 (1H, m), 4.18 (0.5H, s), 4.20 (0.5H, s), 6.50−7.40 (8H, m)。
【0139】
実施例26
(3R)−4−(4−メトキシフェニル)−1−(2,2,4,6,7−ペンタメチル−3−(4−メチルフェニル)−2,3−ジヒドロ−1−ベンゾフラン−5−イル)ピペリジン−2,6−ジオン
参考例7で得た、3−(4−メトキシフェニル)グルタル酸無水物を用い、実施例23に従い、標題化合物を合成した。 収率87%。 融点 207−209 ℃ (酢酸エチル−ヘキサン)。
[α]D=+66.6°(c=0.496,クロロホルム)。
1H−NMR (CDCl3) δ: 0.99 (3H, s), 1.48 (1.5H, s), 1.53 (3H, s), 1.60 (1.5H, s), 1.88 (1.5H, s), 2.01 (1.5H, s), 2.16 (1.5H, s), 2.18 (1.5H, s), 2.30 (3H, s), 2.80−3.24 (4H, m), 3.28−3.64 (1H, m), 3.80 (1.5H, s), 3.82 (1.5H, s), 4.18 (0.5H, s), 4.20 (0.5H, s), 6.50−7.40 (8H, m)。
【0140】
実施例27
(3R)−4−(3,4−ジメトキシフェニル)−1−(2,2,4,6,7−ペンタメチル−3−(4−メチルフェニル)−2,3−ジヒドロ−1−ベンゾフラン−5−イル)ピペリジン−2,6−ジオン
参考例8で得た、3−(3,4−ジメトキシフェニル)グルタル酸無水物を用い、実施例23に従い、標題化合物を合成した。 収率100%。 非晶状粉末。
[α]D=+63.3°(c=0.499,クロロホルム)。
1H−NMR (CDCl3) δ: 0.99 (3H, s), 1.49 (1.5H, s), 1.54 (3H, s), 1.61 (1.5H, s), 1.89 (1.5H, s), 2.01 (1.5H, s), 2.16 (1.5H, s), 2.18 (1.5H, s), 2.29 (3H, s), 2.80−3.26 (4H, m), 3.30−3.64 (1H, m), 3.87 (1.5H, s), 3.89 (4.5H, s), 4.19 (0.5H, s), 4.20 (0.5H, s), 6.50−7.30 (7H, m)。
【0141】
実施例28
(3R)−1−(2,2,4,6,7−ペンタメチル−3−(4−メチルフェニル)−2,3−ジヒドロ−1−ベンゾフラン−5−イル)−4−フェニルピペリジン
THF (10 mL) に塩化アルミニウム (913 mg, 6.9 mmol) を氷冷下加えた後、反応液を室温まで昇温し塩化アルミニウムを溶解した。反応液を再び氷冷し、水素化アルミニウムリチウム (260 mg, 6.9 mmol) を加え15分間撹拌した。さらに反応液に、氷冷下、実施例23で得た(3R)−1−(2,2,4,6,7−ペンタメチル−3−(4−メチルフェニル)−2,3−ジヒドロ−1−ベンゾフラン−5−イル)−4−フェニルピペリジン−2,6−ジオン (640 mg, 1.4 mmol) のTHF (5 mL) 溶液を加えた後、2時間加熱還流した。反応液を室温まで冷却した後、水に加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を水、飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムにて乾燥し、減圧下濃縮した。得られた残さをシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン−酢酸エチル 25:1)により精製後、再結晶(ヘキサン)を経て標題化合物350mg(収率58%)を得た。 融点 137−140 ℃。
1H−NMR (CDCl3) δ: 0.99 (1.5H, s),1.00 (1.5H, s), 1.49 (3H, s), 1.64−2.06 (4H, m), 1.88 (1.5H, s), 1.91 (1.5H, s), 2.14 (1.5H, s), 2.17 (1.5H, s), 2.22 (1.5H, s), 2.31 (3H, s), 2.32 (1.5H, s), 2.44−2.70 (1H, m), 2.84−3.08 (2H, m), 3.12−3.46 (2H, m), 4.08 (1H, s), 6.40−7.40 (9H, m)。
【0142】
実施例29
(3R)−4−(4−フルオロフェニル)−1−(2,2,4,6,7−ペンタメチル−3−(4−メチルフェニル)−2,3−ジヒドロ−1−ベンゾフラン−5−イル)ピペリジン
実施例28と同様にして、実施例24で得た(3R)−4−(4−フルオロフェニル)−1−(2,2,4,6,7−ペンタメチル−3−(4−メチルフェニル)−2,3−ジヒドロ−1−ベンゾフラン−5−イル)ピペリジン−2,6−ジオンを用いて、標題化合物を合成した。 収率76%。 融点 141−144 ℃ (ヘキサン)。
[α]D=+59.7°(c=0.495,クロロホルム)。
1H−NMR (CDCl3) δ: 0.99 (1.5H, s),1.00 (1.5H, s), 1.49 (3H, s), 1.64−1.96 (4H, m), 1.88 (1.5H, s), 1.90 (1.5H, s), 2.13 (1.5H, s), 2.17 (1.5H, s), 2.22 (1.5H, s), 2.31 (4.5H, s), 2.40−2.68 (1H, m), 2.84−3.08 (2H, m), 3.12−3.44 (2H, m), 4.08 (1H, s), 6.50−7.40 (8H, m)。
【0143】
実施例30
(3R)−1−(2,2,4,6,7−ペンタメチル−3−(4−メチルフェニル)−2,3−ジヒドロ−1−ベンゾフラン−5−イル)−4−(4−メチルフェニル)ピペリジン
実施例28と同様にして、実施例25で得た(3R)−1−(2,2,4,6,7−ペンタメチル−3−(4−メチルフェニル)−2,3−ジヒドロ−1−ベンゾフラン−5−イル)−4−(4−メチルフェニル)ピペリジン−2,6−ジオンを用いて、標題化合物を合成した。 収率65%。融点 165−167 ℃。(ヘキサン)
[α]D=+62.9°(c=0.4965,クロロホルム)。
1H−NMR (CDCl3) δ: 0.99 (1.5H, s),1.00 (1.5H, s), 1.49 (3H, s), 1.64−1.96 (4H, m), 1.88 (1.5H, s), 1.90 (1.5H, s), 2.13 (1.5H, s), 2.17 (1.5H, s), 2.22 (1.5H, s), 2.31 (3H, s), 2.32 (4.5H, s), 2.40−2.66 (1H, m), 2.84−3.06 (2H, m), 3.12−3.46 (2H, m), 4.08 (1H, s), 6.40−7.40 (8H, m)。
【0144】
実施例31
(3R)−4−(4−メトキシフェニル)−1−(2,2,4,6,7−ペンタメチル−3−(4−メチルフェニル)−2,3−ジヒドロ−1−ベンゾフラン−5−イル)ピペリジン
実施例28と同様にして、実施例26で得た(3R)−4−(4−メトキシフェニル)−1−(2,2,4,6,7−ペンタメチル−3−(4−メチルフェニル)−2,3−ジヒドロ−1−ベンゾフラン−5−イル)ピペリジン−2,6−ジオンを用いて、標題化合物を合成した。 収率59%。 融点 183−185 ℃(酢酸エチル−ヘキサン)。
[α]D=+60.6°(c=0.505,クロロホルム)。
1H−NMR (CDCl3) δ: 0.99 (1.5H, s),1.00 (1.5H, s), 1.49 (3H, s), 1.62−1.96 (4H, m), 1.88 (1.5H, s), 1.90 (1.5H, s), 2.14 (1.5H, s), 2.17 (1.5H, s), 2.22 (1.5H, s), 2.31 (3H, s), 2.32 (1.5H, s), 2.40−2.66 (1H, m), 2.82−3.06 (2H, m), 3.12−3.46 (2H, m), 3.79 (1.5H, s), 3.80 (1.5H, s), 4.08 (1H, s), 6.40−7.40 (8H, m)。
【0145】
実施例32
(3R)−4−(3,4−ジメトキシフェニル)−1−(2,2,4,6,7−ペンタメチル−3−(4−メチルフェニル)−2,3−ジヒドロ−1−ベンゾフラン−5−イル)ピペリジン
実施例28と同様にして、実施例27で得た(3R)−4−(3,4−ジメトキシフェニル)−1−(2,2,4,6,7−ペンタメチル−3−(4−メチルフェニル)−2,3−ジヒドロ−1−ベンゾフラン−5−イル)ピペリジン−2,6−ジオンを用いて、標題化合物を合成した。 収率54%。 融点 102−106 ℃(ヘキサン)。
[α]D=+60.5°(c=0.4915,クロロホルム)。
1H−NMR (CDCl3) δ: 0.99 (1.5H, s),1.00 (1.5H, s), 1.49 (3H, s), 1.62−1.96 (4H, m), 1.89 (1.5H, s), 1.91 (1.5H, s), 2.14 (1.5H, s), 2.17 (1.5H, s), 2.22 (1.5H, s), 2.31 (3H, s), 2.33 (1.5H, s), 2.36−2.68 (1H, m), 2.82−3.08 (2H, m), 3.12−3.46 (2H, m), 3.86 (1.5H, s), 3.87 (1.5H, s), 3.88 (1.5H, s), 3.91 (1.5H, s), 4.08 (1H, s), 6.40−7.40 (7H, m)。
【0146】
実施例33
1−(3−ヒドロキシ−2,2,4,6,7−ペンタメチル−3−(4−メチルフェニル)−2,3−ジヒドロ−1−ベンゾフラン−5−イル)−4−(4−メトキシフェニル)ピペラジン
4−ブロモトルエン (1.10 g, 6.43 mmol) のTHF (10 mL) 溶液に、アルゴン気流下n−ブチルリチウムのヘキサン (1.50 M, 3.40 mL, 5.10 mmol) 溶液を−70℃以下で滴下し、30分間撹拌した。さらに反応液に、参考例13で得た−4−(4−メトキシフェニル)−1−(2,2,4,6,7−ペンタメチル−2,3−ジヒドロ−1−ベンゾフラン−3−オン−5−イル)ピペラジン (1.00 g, 2.5 mmol) のTHF (3 mL) 溶液を−70℃以下で滴下し、0℃まで昇温した。反応液を氷冷下30分間撹拌後、水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を水、飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムにて乾燥し、減圧下濃縮した。得られた残さをシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン−酢酸エチル 5:1)により精製後、酢酸エチル−ヘキサンより再結晶して標題化合物1.11g(収率90%)を得た。 融点 145−147 ℃。
1H−NMR (CDCl3) δ: 0.86 (3H, s), 1.51 (3H, s), 1.97 (3H, s), 2.08 (1H, s), 2.15 (3H, s), 2.30 (3H, s), 2.35 (3H, s), 3.02−3.36 (8H, m), 3.77 (3H, s), 6.60−7.90 (4H, m), 6.84 (2H, d, J=9.1 Hz), 6.95 (2H, d, J=9.1 Hz)。
【0147】
実施例34
1−(3−ヒドロキシ−2,2,4,6,7−ペンタメチル−3−(2−ナフチル)−2,3−ジヒドロ−1−ベンゾフラン−5−イル)−4−(4−メトキシフェニル)ピペラジン
実施例33と同様にして、2−ブロモナフタレンを用いて、標題化合物を合成した。 収率89%。 融点 189−190 ℃(酢酸エチル−ヘキサン)。
1H−NMR (CDCl3) δ: 0.90 (3H, br s), 1.58 (3H, s), 1.96 (3H, br s), 2.19 (3H, s), 2.21 (1H, s), 2.33 (3H, s), 3.02−3.36 (8H, m), 3.77 (3H, s), 6.84 (2H, d, J=9.4 Hz), 6.95 (2H, d, J=9.4 Hz), 7.00−8.40 (7H, m)。
【0148】
実施例35
1−(3−ヒドロキシ−2,2,4,6,7−ペンタメチル−3−(1,1’−ビフェニル−4−イル)−2,3−ジヒドロ−1−ベンゾフラン−5−イル)−4−(4−メトキシフェニル)ピペラジン
実施例33と同様にして、4−ブロモビフェニルを用いて、標題化合物を合成した。 収率89%。 融点 182−184 ℃(酢酸エチル−ヘキサン)。
1H−NMR (CDCl3) δ: 0.92 (3H, s), 1.56 (3H, s), 2.02 (3H, s), 2.12 (1H, s), 2.17 (3H, s), 2.31 (3H, s), 3.02−3.40 (8H, m), 3.77 (3H, s), 6.85 (2H, d, J=9.2 Hz), 6.95 (2H, d, J=9.2 Hz), 6.80−8.00 (9H, m)。
【0149】
実施例36
1−(3−ヒドロキシ−2,2,4,6,7−ペンタメチル−3−(3−チエニル)−2,3−ジヒドロ−1−ベンゾフラン−5−イル)−4−(4−メトキシフェニル)ピペラジン
実施例33と同様にして、3−ブロモチオフェンを用いて、標題化合物を合成した。 収率76%。 融点131−133 ℃(ジイソプロピルエーテル−ヘキサン)。
1H−NMR (CDCl3) δ: 0.97 (3H, s), 1.52 (3H, s), 2.02 (3H, s), 2.10 (1H, s), 2.14 (3H, s), 2.29 (3H, s), 3.00−3.38 (8H, m), 3.78 (3H, s), 6.80−7.04 (1H, m), 6.85 (2H, d, J=9.2 Hz), 6.96 (2H, d, J=9.2 Hz), 7.12−7.34 (2H, m)。
【0150】
実施例37
1−(3−(3−フリル)−3−ヒドロキシ−2,2,4,6,7−ペンタメチル−2,3−ジヒドロ−1−ベンゾフラン−5−イル)−4−(4−メトキシフェニル)ピペラジン
実施例33と同様にして、3−ブロモフランを用いて、標題化合物を合成した。 収率90%。 融点 148−149 ℃(ヘキサン)。
1H−NMR (CDCl3) δ: 1.09 (3H, s), 1.50 (3H, s), 2.00 (1H, s), 2.10 (3H, s), 2.13 (3H, s), 2.28 (3H, s), 3.02−3.36 (8H, m), 3.78 (3H, s), 6.23 (1H, dd, J=1.6, 1.0 Hz), 6.85 (2H, d, J=9.3 Hz), 6.96 (2H, d, J=9.3 Hz), 7.30−7.44 (2H, m)。
【0151】
実施例38
1−(3−ヒドロキシ−2,2,4,6,7−ペンタメチル−3−(1−ナフチル)−2,3−ジヒドロ−1−ベンゾフラン−5−イル)−4−(4−メトキシフェニル)ピペラジン
実施例33と同様にして、1−ブロモナフタレンを用いて、標題化合物を合成した。 収率60%。 非晶状粉末。
1H−NMR (CDCl3) δ: 0.88 (1.5H, s), 0.95 (1.5H, s), 1.59 (1.5H, s), 1.73 (1.5H, s), 1.79 (1.5H, s), 2.06 (1.5H, s), 2.16 (1.5H, s), 2.23 (1.5H, s), 2.34 (1.5H, s), 2.35 (1.5H, s), 2.48 (1Hラ2/3, s), 2.96−3.44 (8H, m), 3.76 (1.5H, s), 3.77 (1.5H, s), 6.7−8.0 (10H, m), 8.10−8.22 (0.5H, m), 8.88−9.04 (0.5H, m)。
【0152】
実施例39
1−(3−ヒドロキシ−2,2,4,6,7−ペンタメチル−3−フェニル−2,3−ジヒドロ−1−ベンゾフラン−5−イル)−4−(4−メトキシフェニル)ピペラジン
実施例33と同様にして、3−ブロモベンゼンを用いて、標題化合物を合成した。 収率86%。 融点 123−125 ℃(ヘキサン)。
1H−NMR (CDCl3) δ: 0.86 (3H, s), 1.53 (3H, s), 1.97 (3H, s), 2.09 (1H, s), 2.15 (3H, s), 2.30 (3H, s), 3.04−3.36 (8H, m), 3.77 (3H, s), 6.4−8.2 (5H, m), 6.85 (2H, d, J=9.2 Hz), 6.95 (2H, d, J=9.2 Hz)。
【0153】
実施例40
1−(3−ヒドロキシ−2,2,4,6,7−ペンタメチル−3−(3−メチルフェニル)−2,3−ジヒドロ−1−ベンゾフラン−5−イル)−4−(4−メトキシフェニル)ピペラジン
実施例33と同様にして、3−ブロモトルエンを用いて、標題化合物を合成した。 収率92%。融点 122−125 ℃(ヘキサン)。
1H−NMR (CDCl3) δ: 0.86 (3H, s), 1.53 (3H, s), 1.97 (3H, s), 2.07 (1H, s), 2.15 (3H, s), 2.30 (3H, s), 2.35 (3H, br s), 3.02−3.38 (8H, m), 3.78 (3H, s), 6.40−8.00 (4H, m), 6.85 (2H, d, J=9.4 Hz), 6.96 (2H, d, J=9.4 Hz)。
【0154】
実施例41
1−(3−ヒドロキシ−2,2,4,6,7−ペンタメチル−3−(2−チエニル)−2,3−ジヒドロ−1−ベンゾフラン−5−イル)−4−(4−メトキシフェニル)ピペラジン
実施例33と同様にして、チオフェンを用いて、標題化合物を合成した。 収率87%。融点 154−155 ℃(酢酸エチル−ヘキサン)。
1H−NMR (CDCl3) δ: 1.02 (3H, s), 1.54 (3H, s), 2.09 (3H, s), 2.14 (3H, s), 2.29 (3H, s), 2.33 (1H, s), 3.00−3.38 (8H, m), 3.78 (3H, s), 6.64−6.78 (1H, m), 6.85 (2H, d, J=9.2 Hz), 6.88−7.02 (1H, m), 6.96 (2H, d, J=9.2 Hz), 7.20−7.36 (1H, m)。
【0155】
実施例42
1−(3−(2−フリル)−3−ヒドロキシ−2,2,4,6,7−ペンタメチル−2,3−ジヒドロ−1−ベンゾフラン−5−イル)−4−(4−メトキシフェニル)ピペラジン
実施例33と同様にして、フランを用いて、標題化合物を合成した。 収率91%。 融点 111−112 ℃(ヘキサン)。
1H−NMR (CDCl3) δ: 1.04 (3H, s), 1.53 (3H, s), 2.06 (3H, s), 2.12 (3H, s), 2.27 (1H, s), 2.28 (3H, s), 3.04−3.36 (8H, m), 3.78 (3H, s), 6.27 (1H, dd, J=2.2, 0.4 Hz), 6.39 (1H, dd, J=2.2, 1.4 Hz), 6.85 (2H, d, J=9.2 Hz), 6.96 (2H, d, J=9.2 Hz), 7.36−7.44 (1H, m)。
【0156】
実施例43
1−(3−シクロヘキシル−3−ヒドロキシ−2,2,4,6,7−ペンタメチル−2,3−ジヒドロ−1−ベンゾフラン−5−イル)−4−(4−メトキシフェニル)ピペラジン
参考例13で得た4−(4−メトキシフェニル)−1−(2,2,4,6,7−ペンタメチル−2,3−ジヒドロ−1−ベンゾフラン−3−オン−5−イル)ピペラジン (1.00 g, 2.53 mmol) のTHF (10 mL) 溶液に、シクロヘキシルマグネシウムブロミドのTHF (1.0 M, 35 mL, 35 mmol) 溶液を氷冷下加えた後、反応液を室温まで昇温し、1時間間撹拌した。反応液を水に加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を水、飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムにて乾燥し、減圧下濃縮した。得られた残さをシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン−酢酸エチル 8:1)により精製後、再結晶(ヘキサン)を経て標題化合物970mg(収率80%)を得た。 融点 166−167 ℃。
1H−NMR (CDCl3) δ: 0.40−2.50 (11H, m), 1.30 (3H, s), 1.50 (3H, s), 1.75 (1H, s), 2.04 (3H, s), 2.24 (3H, s), 2.38 (3H, s), 3.02−3.42 (8H, m), 3.79 (3H, s), 6.86 (2H, d, J=9.1 Hz), 6.98 (2H, d, J=9.1 Hz)。
【0157】
実施例44
1−(3−メトキシ−2,2,4,6,7−ペンタメチル−3−(4−メチルフェニル)−2,3−ジヒドロ−1−ベンゾフラン−5−イル)−4−(4−メトキシフェニル)ピペラジン
塩酸のメタノール (10%, 7 mL) 溶液に、実施例33で得た1−(3−ヒドロキシ−2,2,4,6,7−ペンタメチル−3−(4−メチルフェニル)−2,3−ジヒドロ−1−ベンゾフラン−5−イル)−4−(4−メトキシフェニル)ピペラジン (350 mg, 0.72 mmol) を加えた後、30分間加熱還流した。反応液を減圧下濃縮後、残さに炭酸カリウム水溶液を加え、水層をアルカリ性とし、酢酸エチルで抽出した。有機層を水、飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムにて乾燥し、減圧下濃縮した。得られた残さをヘキサンより結晶化させ標題化合物320mg(収率89%)を得た。 融点 180−182 ℃。
1H−NMR (CDCl3) δ: 0.75 (3H, s), 1.50 (3H, s), 1.96 (3H, s), 2.15 (3H, s), 2.31 (3H, s), 2.35 (3H, s), 3.01 (3H, s), 3.00−3.40 (8H, m), 3.78 (3H, s), 6.5−7.8 (4H, m), 6.85 (2H, d, J=9.3 Hz), 6.96 (2H, d, J=9.3 Hz)。
【0158】
実施例45
1−(3−シクロヘキシリデン−2,2,4,6,7−ペンタメチル−2,3−ジヒドロ−1−ベンゾフラン−5−イル)−4−(4−メトキシフェニル)ピペラジン 塩酸塩
実施例43で得た1−(3−シクロヘキシル−3−ヒドロキシ−2,2,4,6,7−ペンタメチル−2,3−ジヒドロ−1−ベンゾフラン−5−イル)−4−(4−メトキシフェニル)ピペラジン(670 mg, 1.4 mmol)のTHF (5 mL) 溶液に、メタノール (5 mL) および濃塩酸 (0.5 mL) を加え、室温で12時間撹拌した。反応液を減圧下濃縮後、残さに10%炭酸カリウム水溶液を加え、水層をアルカリ性とし、酢酸エチルで抽出した。有機層を水、飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムにて乾燥し、減圧下濃縮した。得られた粗生成物を塩酸塩とし、エタノール−ジイソプロピルエーテルより結晶化させ標題化合物520mg(収率75%)を得た。 融点220−222 ℃。
1H−NMR (CDCl3) δ: 1.30−2.50 (10H, m), 1.58 (6H, s), 2.09 (3H, s), 2.17 (3H, s), 2.25 (3H, s), 3.02−3.46 (8H, m), 3.78 (3H, s), 6.86 (2H, d, J=9.4 Hz), 6.98 (2H, d, J=9.4 Hz)。
【0159】
実施例46
1−(2,2,4,6,7−ペンタメチル−3−(4−メチルフェニル)−2,3−ジヒドロ−1−ベンゾフラン−5−イル)−4−(4−メトキシフェニル)ピペラジン
トリフルオロ酢酸 (3.5 mL) に、実施例33で得た1−(3−ヒドロキシ−2,2,4,6,7−ペンタメチル−3−(4−メチルフェニル)−2,3−ジヒドロ−1−ベンゾフラン−5−イル)−4−(4−メトキシフェニル)ピペラジン (350 mg, 0.72 mmol) を氷冷下加え、室温まで昇温した。反応液に、トリエチルシラン (0.3 mL, 1.9 mmol) を室温下加え、15分間撹拌した。反応液を減圧下濃縮後、残さに飽和重曹水を加え、水層をアルカリ性とし、酢酸エチルで抽出した。有機層を水、飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムにて乾燥し、減圧下濃縮した。得られた残さをヘキサンより結晶化させ標題化合物270mg(収率80%)を得た。融点 189−191 ℃。
1H−NMR (CDCl3) δ: 1.00 (3H, s), 1.49 (3H, s), 1.90 (3H, s), 2.15 (3H, s), 2.28 (3H, s), 2.31 (3H, s), 2.96−3.36 (8H, m), 3.77 (3H, s), 4.08 (1H, s), 6.40−7.40 (4H, m), 6.84 (2H, d, J=9.2 Hz), 6.95 (2H, d, J=9.2 Hz)。
【0160】
実施例47
1−(2,2,4,6,7−ペンタメチル−3−(2−ナフチル)−2,3−ジヒドロ−1−ベンゾフラン−5−イル)−4−(4−メトキシフェニル)ピペラジン
実施例46と同様にして、実施例34で得た1−(3−ヒドロキシ−2,2,4,6,7−ペンタメチル−3−(2−ナフチル)−2,3−ジヒドロ−1−ベンゾフラン−5−イル)−4−(4−メトキシフェニル)ピペラジンを用いて、標題化合物を合成した。 収率88%。 融点 170−171 ℃(エタノール)。
1H−NMR (CDCl3) δ: 1.03 (3H, s), 1.55 (3H, s), 1.89 (3H, s), 2.19 (3H, s), 2.31 (3H, s), 2.96−3.36 (8H, m), 3.76 (3H, s), 4.28 (1H, s), 6.60−8.20 (7H, m), 6.83 (2H, d, J=9.2 Hz), 6.93 (2H, d, J=9.2 Hz)。
【0161】
実施例48
1−(2,2,4,6,7−ペンタメチル−3−(1,1’−ビフェニル−4−イル)−2,3−ジヒドロ−1−ベンゾフラン−5−イル)−4−(4−メトキシフェニル)ピペラジン
実施例46と同様にして、実施例35で得た1−(3−ヒドロキシ−2,2,4,6,7−ペンタメチル−3−(1,1’−ビフェニル−4−イル)−2,3−ジヒドロ−1−ベンゾフラン−5−イル)−4−(4−メトキシフェニル)ピペラジンを用いて、標題化合物を合成した。 収率82%。 融点 147−148 ℃(エタノール)。
1H−NMR (CDCl3) δ: 1.06 (3H, s), 1.53 (3H, s), 1.94 (3H, s), 2.17 (3H, s), 2.30 (3H, s), 2.96−3.38 (8H, m), 3.77 (3H, s), 4.15 (1H, s), 6.5−7.8 (9H, m), 6.84 (2H, d, J=9.0 Hz), 6.95 (2H, d, J=9.0 Hz)。
【0162】
実施例49
1−(2,2,4,6,7−ペンタメチル−3−(3−チエニル)−2,3−ジヒドロ−1−ベンゾフラン−5−イル)−4−(4−メトキシフェニル)ピペラジン
実施例46と同様にして、実施例36で得た1−(3−ヒドロキシ−2,2,4,6,7−ペンタメチル−3−(3−チエニル)−2,3−ジヒドロ−1−ベンゾフラン−5−イル)−4−(4−メトキシフェニル)ピペラジンを用いて、標題化合物を合成した。 収率77%。 融点128−131 ℃(エタノール)。
1H−NMR (CDCl3) δ: 1.07 (3H, s), 1.47 (3H, s), 1.95 (3H, s), 2.13 (3H, s), 2.27 (3H, s), 2.96−3.38 (8H, m), 3.78 (3H, s), 4.22 (1H, s), 6.70 (1H, dd, J=4.8, 1.2 Hz), 6.76−6.90 (1H, m), 6.84 (2H, d, J=9.1 Hz), 6.95 (2H, d, J=9.1 Hz), 7.20 (1H, dd, J=4.8, 3.0 Hz)。
【0163】
実施例50
1−(3−(3−フリル)−2,2,4,6,7−ペンタメチル−2,3−ジヒドロ−1−ベンゾフラン−5−イル)−4−(4−メトキシフェニル)ピペラジン
実施例46と同様にして、実施例37で得た1−(3−(3−フリル)−3−ヒドロキシ−2,2,4,6,7−ペンタメチル−2,3−ジヒドロ−1−ベンゾフラン−5−イル)−4−(4−メトキシフェニル)ピペラジンを用いて、標題化合物を合成した。 収率72%。 融点 110−113 ℃(メタノール)。
1H−NMR (CDCl3) δ: 1.18 (3H, s), 1.45 (3H, s), 2.02 (3H, s), 2.12 (3H, s), 2.26 (3H, s), 2.98−3.38 (8H, m), 3.78 (3H, s), 4.03 (1H, s), 6.03−6.12 (1H, m), 6.85 (2H, d, J=9.2 Hz), 6.96 (2H, d, J=9.2 Hz), 7.11 (1H, s), 7.30−7.35 (1H, m)。
【0164】
実施例51
1−(2,2,4,6,7−ペンタメチル−3−(1−ナフチル)−2,3−ジヒドロ−1−ベンゾフラン−5−イル)−4−(4−メトキシフェニル)ピペラジン
実施例46と同様にして、実施例38で得た1−(3−ヒドロキシ−2,2,4,6,7−ペンタメチル−3−(1−ナフチル)−2,3−ジヒドロ−1−ベンゾフラン−5−イル)−4−(4−メトキシフェニル)ピペラジンを用いて、標題化合物を合成した 。収率63%。 融点 165−166 ℃(エタノール)。
1H−NMR (CDCl3) δ: 0.92 (3H, s), 1.68 (3H, s), 1.81 (3H, s), 2.19 (3H, s), 2.32 (3H, s), 2.96−3.40 (8H, m), 3.76 (3H, s), 5.03 (1H, s), 6.64−6.82 (1H, m), 6.83 (2H, d, J=9.1 Hz), 6.94 (2H, d, J=9.1 Hz), 7.22−7.38 (1H, m), 7.42−7.68 (2H, m), 7.72 (1H, d, J=8.6 Hz), 7.84−7.96 (1H, m), 8.14 (1H, d, J=8.6 Hz)。
【0165】
実施例52
1−(2,2,4,6,7−ペンタメチル−3−フェニル−2,3−ジヒドロ−1−ベンゾフラン−5−イル)−4−(4−メトキシフェニル)ピペラジン
実施例46と同様にして、実施例39で得た1−(3−ヒドロキシ−2,2,4,6,7−ペンタメチル−3−フェニル−2,3−ジヒドロ−1−ベンゾフラン−5−イル)−4−(4−メトキシフェニル)ピペラジンを用いて、標題化合物を合成した。 収率84%。 融点 126−128 ℃(メタノール)。
1H−NMR (CDCl3) δ: 1.00 (3H, s), 1.50 (3H, s), 1.90 (3H, s), 2.16 (3H, s), 2.28 (3H, s), 3.02−3.32 (8H, m), 3.77 (3H, s), 4.11 (1H, s), 6.40−7.60 (5H, m), 6.84 (2H, d, J=9.3 Hz), 6.94 (2H, d, J=9.3 Hz)。
【0166】
実施例53
1−(2,2,4,6,7−ペンタメチル−3−(3−メチルフェニル)−2,3−ジヒドロ−1−ベンゾフラン−5−イル)−4−(4−メトキシフェニル)ピペラジン
実施例46と同様にして、実施例40で得た1−(3−ヒドロキシ−2,2,4,6,7−ペンタメチル−3−(3−メチルフェニル)−2,3−ジヒドロ−1−ベンゾフラン−5−イル)−4−(4−メトキシフェニル)ピペラジンを用いて、標題化合物を合成した。 収率86%。 融点 159−161 ℃(エタノール)。
1H−NMR (CDCl3) δ: 1.01 (3H, s), 1.49 (3H, s), 1.90 (3H, s), 2.16 (3H, s), 2.29 (6H, br s), 3.00−3.34 (8H, m), 3.77 (3H, s), 4.07 (1H, s), 6.20−7.40 (4H, m), 6.84 (2H, d, J=9.1 Hz), 6.95 (2H, d, J=9.1 Hz)。
【0167】
実施例54
1−(2,2,4,6,7−ペンタメチル−3−(2−チエニル)−2,3−ジヒドロ−1−ベンゾフラン−5−イル)−4−(4−メトキシフェニル)ピペラジン
実施例46と同様にして、実施例41で得た1−(3−ヒドロキシ−2,2,4,6,7−ペンタメチル−3−(2−チエニル)−2,3−ジヒドロ−1−ベンゾフラン−5−イル)−4−(4−メトキシフェニル)ピペラジンを用いて、標題化合物を合成した。 収率78%。 融点 139−141 ℃(エタノール)。
1H−NMR (CDCl3) δ: 1.14 (3H, s), 1.48 (3H, s), 2.00 (3H, s), 2.14 (3H, s), 2.28 (3H, s), 3.04−3.34 (8H, m), 3.78 (3H, s), 4.37 (1H, s), 6.66 (1H, d, J=2.7 Hz), 6.85 (2H, d, J=9.0 Hz), 6.90−7.00 (1H, m), 6.95 (2H, d, J=9.0 Hz), 7.15 (1H, dd, J=5.0, 1.1 Hz)。
【0168】
実施例55
1−(3−(2−フリル)−2,2,4,6,7−ペンタメチル−2,3−ジヒドロ−1−ベンゾフラン−5−イル)−4−(4−メトキシフェニル)ピペラジン
実施例46と同様にして、実施例42で得た1−(3−(2−フリル)−3−ヒドロキシ−2,2,4,6,7−ペンタメチル−2,3−ジヒドロ−1−ベンゾフラン−5−イル)−4−(4−メトキシフェニル)ピペラジンを用いて、標題化合物を合成した。 収率67%。 融点 110−111 ℃(エタノール)。
1H−NMR (CDCl3) δ: 1.15 (3H, s), 1.48 (3H, s), 2.00 (3H, s), 2.12 (3H, s), 2.27 (3H, s), 3.04−3.36 (8H, m), 3.78 (3H, s), 4.24 (1H, s), 5.84−5.90 (1H, m), 6.28 (1H, dd, J=3.0, 1.8 Hz), 6.85 (2H, d, J=9.3 Hz), 6.96 (2H, d, J=9.3 Hz), 7.34 (1H, dd, J=1.8, 0.9 Hz)。
【0169】
実施例56
1−(3−シクロヘキシル−2,2,4,6,7−ペンタメチル−2,3−ジヒドロ−1−ベンゾフラン−5−イル)−4−(4−メトキシフェニル)ピペラジン
実施例45で得た1−(3−シクロヘキシリデン−2,2,4,6,7−ペンタメチル−2,3−ジヒドロ−1−ベンゾフラン−5−イル)−4−(4−メトキシフェニル)ピペラジン 塩酸塩 (390 mg, 0.79 mmol) 、10%パラジウムー炭素 (300 mg) 、エタノール (10 mL)およびメタノール (10 mL) の混合物を4−5気圧の水素圧下、室温で8時間撹拌した。触媒をろ過して除去し、ろ液を減圧下濃縮した。残さに10%炭酸カリウム水溶液を加え、水層をアルカリ性とし、酢酸エチルで抽出した。有機層を水、飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムにて乾燥し、減圧下濃縮した。得られた残さをシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン−酢酸エチル 20:1)により精製後、再結晶(エタノール)を経て標題化合物95mg(収率26%)を得た。 融点 119−121 ℃。
1H−NMR (CDCl3) δ: 0.40−2.40 (11H, m), 1.21 (3H, s), 1.56 (3H, s), 2.06 (3H, s), 2.24 (6H, s), 2.64 (1H, d, J=2.6 Hz), 3.02−3.44 (8H, m), 3.79 (3H, s), 6.86 (2H, d, J=9.1 Hz), 6.98 (2H, d, J=9.1 Hz)。
【0170】
実施例57
N−ベンジル−5−(4−(4−メトキシフェニル)ピペラジン−1−イル)−2,2,4,6,7−ペンタメチル−2,3−ジヒドロ−1−ベンゾフラン−3−アミン
参考例18で得た、5−(4−(4−メトキシフェニル)ピペラジン−1−イル)−2,2,4,6,7−ペンタメチル−2,3−ジヒドロ−1−ベンゾフラン−3−オール (300 mg, 0.757 mmol) のTHF (3 mL) 溶液に、トリエチルアミン (0.4 mL, 2.87 mmol) を加えた後、氷冷下塩化メタンスルホニル (0.12 mL, 1.55 mmol) を滴下した。反応液を氷冷下10分間攪拌後、ベンジルアミン (0.4 mL, 3.66 mmol) を加え、氷冷下1時間攪拌した。反応液に1規定炭酸カリウム水溶液を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を水、飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムにて乾燥し、減圧下濃縮した。得られた残さをシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン〜ヘキサン:酢酸エチル=5:1)により精製後、再結晶(エタノール)を経て、標題化合物280mg(収率 76%)を得た。 融点 93−95 ℃。
1H−NMR (CDCl3) δ: 1.32 (3H, s), 1.62 (3H, s), 2.08 (3H, s), 2.23 (3H, s), 2.27 (3H, s), 3.00−3.36 (8H, m), 3.78 (5H, s), 3.89 (1H, s), 6.86 (2H, d, J=9.2 Hz), 6.97 (2H, d, J=9.2 Hz), 7.14−7.42 (5H, m)。
【0171】
実施例58
N−フェニル−5−(4−(4−メトキシフェニル)ピペラジン−1−イル)−2,2,4,6,7−ペンタメチル−2,3−ジヒドロ−1−ベンゾフラン−3−アミン
参考例18で得た、5−(4−(4−メトキシフェニル)ピペラジン−1−イル)−2,2,4,6,7−ペンタメチル−2,3−ジヒドロ−1−ベンゾフラン−3−オール (260 mg, 0.656 mmol) のメタノール (3 mL) 溶液に、アニリン (120 mg, 1.29 mmol) およびp−トルエンスルホン酸一水和物 (25.0 mg, 0.131 mmol) を加え、60℃で120時間攪拌した。反応液を減圧下濃縮後、1規定炭酸カリウム水溶液を加え水層の液性をアルカリ性とし、酢酸エチルで抽出した。有機層を水、飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムにて乾燥し、減圧下濃縮した。得られた残さを塩基性カラムクロマトグラフィー(ヘキサン〜ヘキサン:酢酸エチル=25:1)により精製後、再結晶(メタノール)を経て標題化合物270mg(収率 87%)を得た。 融点 90−94 ℃。
1H−NMR (CDCl3) δ: 1.44 (3H, s), 1.47 (3H, s), 2.11 (3H, s), 2.21 (3H, s), 2.28 (3H, s), 3.00−3.40 (8H, m), 3.75 (1H, d, J=8.4 Hz), 3.78 (3H, s), 4.63 (1H, d, J=8.4 Hz), 6.58 (2H, d, J=7.6 Hz), 6.70 (1H, t, J=7.6 Hz), 6.85 (2H, d, J=9.1 Hz), 6.97 (2H, d, J=9.1 Hz), 7.19 (2H, t, J=7.6 Hz)。
【0172】
実施例59
4−(4−メトキシフェニル)−1−(2,2,4,6,7−ペンタメチル−3−ピペリジノ−2,3−ジヒドロ−1−ベンゾフラン−5−イル)ピペラジン参考例18で得た、5−(4−(4−メトキシフェニル)ピペラジン−1−イル)−2,2,4,6,7−ペンタメチル−2,3−ジヒドロ−1−ベンゾフラン−3−オールとピペリジンを用いて、実施例57と同様に標題化合物を合成した。 収率 80%。 融点 146−148 ℃(エタノール)。
1H−NMR (CDCl3) δ: 1.00−3.50 (18H, m), 1.21 (3H, s), 1.50 (3H, s), 2.07 (3H, s), 2.25 (3H, s), 2.30 (3H, s), 3.67 (1H, s), 3.79 (3H, s), 6.87 (2H, d, J=9.0 Hz), 6.98 (2H, d, J=9.0 Hz)。
【0173】
実施例60
4−(4−メトキシフェニル)−1−(2,2,4,6,7−ペンタメチル−3−(4−フェニルピペリジノ)−2,3−ジヒドロ−1−ベンゾフラン−5−イル)ピペラジン
参考例18で得た、5−(4−(4−メトキシフェニル)ピペラジン−1−イル)−2,2,4,6,7−ペンタメチル−2,3−ジヒドロ−1−ベンゾフラン−3−オールと4−フェニルピペリジンを用いて、実施例57と同様に標題化合物を合成した。 収率 45%。
1H−NMR (CDCl3) δ: 1.24 (3H, s), 1.40−3.50 (17H, m), 1.54 (3H, s), 2.08 (3H, s), 2.26 (3H, s), 2.34 (3H, s), 3.71 (1H, s), 3.79 (3H, s), 6.87 (2H, d, J=9.2 Hz), 6.99 (2H, d, J=9.2 Hz), 7.10−7.40 (5H, m)。
【0174】
実施例61
4−(4−メトキシフェニル)−1−(2,2,4,6,7−ペンタメチル−3−モルホリノ−2,3−ジヒドロ−1−ベンゾフラン−5−イル)ピペラジン参考例18で得た、5−(4−(4−メトキシフェニル)ピペラジン−1−イル)−2,2,4,6,7−ペンタメチル−2,3−ジヒドロ−1−ベンゾフラン−3−オールとモルホリンを用いて、実施例57と同様に標題化合物を合成した。 収率 80%。 融点 181−182 ℃(エタノール)。
1H−NMR (CDCl3) δ: 1.23 (3H, s), 1.54 (3H, s), 1.60−4.00 (16H, m), 2.07 (3H, s), 2.25 (3H, s), 2.32 (3H, s), 3.65 (1H, s), 3.79 (3H, s), 6.87 (2H, d, J=9.2 Hz), 6.99 (2H, d, J=9.2 Hz)。
【0175】
実施例62
3−(4−クロロフェニル)−5−(4−(4−メトキシフェニル)ピペラジン−1−イル)−2,2,4,6,7−ペンタメチル−2,3−ジヒドロ−1−ベンゾフラン−3−オール
参考例13で得た、4−(4−メトキシフェニル)−1−(2,2,4,6,7−ペンタメチル−2,3−ジヒドロ−1−ベンゾフラン−3−オン−5−イル)ピペラジンと1−ブロモ−4−クロロベンゼンを用いて、実施例33と同様に標題化合物を合成した。 収率 71%。 融点 153−155 ℃(ヘキサン)。
1H−NMR (CDCl3) δ: 0.87 (3H, s), 1.50 (3H, s), 1.96 (3H, s), 2.10 (1H, s), 2.14 (3H, s), 2.29 (3H, s), 2.98−3.38 (8H, m), 3.77 (3H, s), 6.60−8.20 (4H, m), 6.85 (2H, d, J=9.2 Hz), 6.95 (2H, d, J=9.2 Hz)。
【0176】
実施例63
1−(3−(4−クロロフェニル)−2,2,4,6,7−ペンタメチル−2,3−ジヒドロ−1−ベンゾフラン−5−イル)−4−(4−メトキシフェニル)ピペラジン
実施例62で得られた、3−(4−クロロフェニル)−5−(4−(4−メトキシフェニル)ピペラジン−1−イル)−2,2,4,6,7−ペンタメチル−2,3−ジヒドロ−1−ベンゾフラン−3−オールを、実施例46と同様に標題化合物を合成した。収率 62%。 融点 181−183 ℃(エタノール)。
1H−NMR (CDCl3) δ: 1.00 (3H, s), 1.49 (3H, s), 1.89 (3H, s), 2.15 (3H, s), 2.28 (3H, s), 3.02−3.32 (8H, m), 3.78 (3H, s), 4.07 (1H, s), 6.40−7.60 (4H, m), 6.85 (2H, d, J=9.3 Hz), 6.96 (2H, d, J=9.3 Hz)。
【0177】
実施例64
3−(4−フルオロフェニル)−5−(4−(4−メトキシフェニル)ピペラジン−1−イル)−2,2,4,6,7−ペンタメチル−2,3−ジヒドロ−1−ベンゾフラン−3−オール
参考例13で得た、4−(4−メトキシフェニル)−1−(2,2,4,6,7−ペンタメチル−2,3−ジヒドロ−1−ベンゾフラン−3−オン−5−イル)ピペラジンと1−ブロモ−4−フルオロベンゼンを用いて、実施例33と同様に標題化合物を合成した。 収率 84%。 融点 142−144 ℃(ヘキサン)。
1H−NMR (CDCl3) δ: 0.86 (3H, s), 1.51 (3H, s), 1.96 (3H, s), 2.10 (1H, s), 2.14 (3H, s), 2.30 (3H, s), 2.98−3.38 (8H, m), 3.77 (3H, s), 6.60−8.20 (4H, m), 6.85 (2H, d, J=9.4 Hz), 6.95 (2H, d, J=9.4 Hz)。
【0178】
実施例65
3−(4−(トリフルオロメトキシ)フェニル)−5−(4−(4−メトキシフェニル)ピペラジン−1−イル)−2,2,4,6,7−ペンタメチル−2,3−ジヒドロ−1−ベンゾフラン−3−オール
参考例13で得た、4−(4−メトキシフェニル)−1−(2,2,4,6,7−ペンタメチル−2,3−ジヒドロ−1−ベンゾフラン−3−オン−5−イル)ピペラジンと1−ブロモ−4−(トリフルオロメトキシ)ベンゼンを用いて、実施例33と同様に標題化合物を合成した。収率 82%。 融点 175−176 ℃(ヘキサン)。
1H−NMR (CDCl3) δ: 0.86 (3H, s), 1.51 (3H, s), 1.96 (3H, s), 2.11 (1H, s), 2.15 (3H, s), 2.30 (3H, s), 3.00−3.38 (8H, m), 3.78 (3H, s), 6.60−8.20 (4H, m), 6.85 (2H, d, J=9.6 Hz), 6.95 (2H, d, J=9.6 Hz)。
【0179】
実施例66
3−(4−メトキシフェニル)−5−(4−(4−メトキシフェニル)ピペラジン−1−イル)−2,2,4,6,7−ペンタメチル−2,3−ジヒドロ−1−ベンゾフラン−3−オール
参考例13で得た、4−(4−メトキシフェニル)−1−(2,2,4,6,7−ペンタメチル−2,3−ジヒドロ−1−ベンゾフラン−3−オン−5−イル)ピペラジンと4−ブロモアニソールを用いて、実施例33と同様に標題化合物を合成した。 収率 95%。 融点 157−159 ℃(ヘキサン)。
1H−NMR (CDCl3) δ: 0.86 (3H, s), 1.51 (3H, s), 1.99 (3H, s), 2.05 (1H, s), 2.15 (3H, s), 2.30 (3H, s), 2.98−3.38 (8H, m), 3.78 (3H, s), 3.82 (3H, s), 6.60−8.20 (4H, m), 6.85 (2H, d, J=9.4 Hz), 6.96 (2H, d, J=9.4 Hz)。
【0180】
実施例67
1−(3−(4−(トリフルオロメトキシ)フェニル)−2,2,4,6,7−ペンタメチル−2,3−ジヒドロ−1−ベンゾフラン−5−イル)−4−(4−メトキシフェニル)ピペラジン
実施例65で得られた、3−(4−(トリフルオロメチル)フェニル)−5−(4−(4−メトキシフェニル)ピペラジン−1−イル)−2,2,4,6,7−ペンタメチル−2,3−ジヒドロ−1−ベンゾフラン−3−オールを、実施例46と同様に標題化合物を合成した。 収率 70%。融点 147−148 ℃(エタノール)。
1H−NMR (CDCl3) δ: 1.00 (3H, s), 1.49 (3H, s), 1.90 (3H, s), 2.15 (3H, s), 2.28 (3H, s), 2.98−3.36 (8H, m), 3.77 (3H, s), 4.10 (1H, s), 6.40−7.60 (4H, m), 6.84 (2H, d, J=9.1 Hz), 6.95 (2H, d, J=9.1 Hz)。
【0181】
実施例68
4−(4−メトキシフェニル)−1−(3−(4−メトキシフェニル)−2,2,4,6,7−ペンタメチル−2,3−ジヒドロ−1−ベンゾフラン−5−イル)ピペラジン
実施例66で得られた、3−(4−メトキシフェニル)−5−(4−(4−メトキシフェニル)ピペラジン−1−イル)−2,2,4,6,7−ペンタメチル−2,3−ジヒドロ−1−ベンゾフラン−3−オールを、実施例46と同様に標題化合物を合成した。 収率 88%。 融点 205−207 ℃(エタノール)。
1H−NMR (CDCl3) δ: 1.00 (3H, s), 1.48 (3H, s), 1.91 (3H, s), 2.15 (3H, s), 2.28 (3H, s), 2.98−3.36 (8H, m), 3.77 (3H, s), 3.78 (3H, s), 4.06 (1H, s), 6.30−7.60 (4H, m), 6.84 (2H, d, J=9.1 Hz), 6.95 (2H, d, J=9.1 Hz)。
【0182】
実施例69
3−(4−(トリフルオロメチル)フェニル)−5−(4−(4−メトキシフェニル)ピペラジン−1−イル)−2,2,4,6,7−ペンタメチル−2,3−ジヒドロ−1−ベンゾフラン−3−オール
参考例13で得た、4−(4−メトキシフェニル)−1−(2,2,4,6,7−ペンタメチル−2,3−ジヒドロ−1−ベンゾフラン−3−オン−5−イル)ピペラジンと1−ブロモ−4−(トリフルオロメチル)ベンゼンを用いて、実施例33と同様に標題化合物を合成した。収率 91%。 融点 181−183 ℃(ヘキサン)。
1H−NMR (CDCl3) δ: 0.86 (3H, s), 1.52 (3H, s), 1.94 (3H, s), 2.15 (3H, s), 2.16 (1H, s), 2.30 (3H, s), 2.98−3.38 (8H, m), 3.77 (3H, s), 6.60−8.20 (4H, m), 6.84 (2H, d, J=9.0 Hz), 6.95 (2H, d, J=9.0 Hz)。
【0183】
実施例70
1−(3−(4−(トリフルオロメチル)フェニル)−2,2,4,6,7−ペンタメチル−2,3−ジヒドロ−1−ベンゾフラン−5−イル)−4−(4−メトキシフェニル)ピペラジン
実施例69で得られた、3−(4−(トリフルオロメチル)フェニル)−5−(4−(4−メトキシフェニル)ピペラジン−1−イル)−2,2,4,6,7−ペンタメチル−2,3−ジヒドロ−1−ベンゾフラン−3−オールを、実施例46と同様に標題化合物を合成した。 収率 93%。 融点 208−211 ℃(エタノール)。
1H−NMR (CDCl3) δ: 1.00 (3H, s), 1.52 (3H, s), 1.88 (3H, s), 2.16 (3H, s), 2.29 (3H, s), 2.98−3.36 (8H, m), 3.77 (3H, s), 4.16 (1H, s), 6.40−7.80 (4H, m), 6.84 (2H, d, J=9.1 Hz), 6.95 (2H, d, J=9.1 Hz)。
【0184】
実施例71
1−(3−(4−フルオロフェニル)−2,2,4,6,7−ペンタメチル−2,3−ジヒドロ−1−ベンゾフラン−5−イル)−4−(4−メトキシフェニル)ピペラジン
実施例64で得られた、3−(4−フルオロフェニル)−5−(4−(4−メトキシフェニル)ピペラジン−1−イル)−2,2,4,6,7−ペンタメチル−2,3−ジヒドロ−1−ベンゾフラン−3−オールを、実施例46と同様に標題化合物を合成した。 収率 78%。 融点 139−141 ℃(エタノール)。
1H−NMR (CDCl3) δ: 1.00 (3H, s), 1.49 (3H, s), 1.89 (3H, s), 2.15 (3H, s), 2.28 (3H, s), 2.98−3.36 (8H, m), 3.77 (3H, s), 4.08 (1H, s), 6.30−7.60 (4H, m), 6.84 (2H, d, J=9.3 Hz), 6.95 (2H, d, J=9.3 Hz)。
【0185】
実施例72
3−(4−(2,2,4,6,7−ペンタメチル−3−(4−メチルフェニル)−2,3−ジヒドロ−1−ベンゾフラン−5−イル))ピペラジン−1−イル)安息香酸
3−ブロモ安息香酸エチルを用い、実施例16と同様に標題化合物を得た。 収率16% 融点 175−179 ℃(分解) (ヘキサン−酢酸エチル)。
1H−NMR (CDCl3) δ : 1.00 (3H, s), 1.49 (3H, s), 1.90 (3H, s), 2.15 (3H, s), 2.28 (3H, s), 2.31 (3H, s), 3.15−3.35 (8H, m), 4.08 (1H, s), 6.80 (2H, br), 7.05 (2H, brd, J=7.8 Hz), 7.20−7.38 (2H, m), 7.60 (2H, d, J=6.6 Hz), 7.70 (1H, s)。
【0186】
実施例73
5−(4−(4−メトキシフェニル)ピペラジン−1−イル)−2,2,4,6,7−ペンタメチル−3−(4−(ジメチルアミノ)フェニル)−2,3−ジヒドロ−1−ベンゾフラン−3−オール
参考例13で得た、4−(4−メトキシフェニル)−1−(2,2,4,6,7−ペンタメチル−2,3−ジヒドロ−1−ベンゾフラン−3−オン−5−イル)ピペラジンと4−ブロモ−N,N−ジメチルアニリンを用いて、実施例33と同様に標題化合物を合成した。 収率 73%。 融点 144−146 ℃(酢酸エチル−ヘキサン)。
1H−NMR (CDCl3) δ: 0.87 (3H, s), 1.52 (3H, s), 2.02 (4H, s), 2.15 (3H, s), 2.30 (3H, s), 2.96 (6H, s), 3.02−3.38 (8H, m), 3.78 (3H, s), 6.30−8.00 (4H, m), 6.85 (2H, d, J=9.2 Hz), 6.96 (2H, d, J=9.2 Hz)。
【0187】
実施例74
1−(3−(ベンジルオキシ)−2,2,4,6,7−ペンタメチル−2,3−ジヒドロ−1−ベンゾフラン−5−イル)−4−(4−メトキシフェニル)ピペラジン
参考例18で得た、5−(4−(4−メトキシフェニル)ピペラジン−1−イル)−2,2,4,6,7−ペンタメチル−2,3−ジヒドロ−1−ベンゾフラン−3−オール (0.30 g, 0.75 mmol) のDMF (5 mL) 溶液に、水素化ナトリウム (60%, 0.06 g, 1.5 mmol) を氷冷下加え、30分間攪拌した。反応液にベンジルブロマイド (0.14 g, 0.84 mmol) を加え30分間攪拌した。更に室温で30分間攪拌後、反応液に水を加え、酢酸エチルで抽出し、有機層を水、飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムにて乾燥した。得られた残さをシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=9:1)により精製後、ジイソプロピルエーテル−メタノールより再結晶し、表題化合物0.23g(収率62%)を得た。 融点 98−99 ℃。
1H−NMR (CDCl3) δ: 1.37 (3H, s), 1.60 (3H, s), 2.08 (3H, s), 2.24 (3H, s), 2.26 (3H, s), 3.09−3.30 (8H, m), 3.79 (3H, s), 4.53 (2H, s), 4.68 (1H, s), 6.86 (2H, d, J=9.0 Hz), 6.97 (2H, d, J=9.0 Hz), 7.26−7.34 (5H, m)。
【0188】
実施例75
1−(4−メトキシフェニル)−4−(2,2,4,6,7−ペンタメチル−3−(2−ピリジルメチル)オキシ−2,3−ジヒドロ−1−ベンゾフラン−5−イル)ピペラジン
参考例18で得た、5−(4−(4−メトキシフェニル)ピペラジン−1−イル)−2,2,4,6,7−ペンタメチル−2,3−ジヒドロ−1−ベンゾフラン−3−オールと2−クロロメチルピリジン塩酸塩を用いて、実施例74と同様に標題化合物を合成した。収率 86%。融点 120−121 ℃。(ヘキサン−酢酸エチル)
1H−NMR (CDCl3) δ: 1.37 (3H, s), 1.59 (3H, s), 2.09 (3H, s), 2.25 (3H, s), 2.28 (3H, s), 3.05−3.28 (8H, m), 3.79 (3H, s), 4.67 (2H, s), 4.75 (1H, s), 6.86 (2H, d, J=9.2 Hz), 6.97 (2H, d, J=9.2 Hz), 7.15−7.21 (1H, m), 7.48(1H, d, J=7.6 Hz), 7.68(1H, t, J=7.6 Hz), 8.52(1H, d, J=4.4 Hz)。
【0189】
実施例76
1−(2,2,4,6,7−ペンタメチル−3−(4−メチルフェニル)−2,3−ジヒドロ−1−ベンゾフラン−5−イル)−4−(3,5−ジメチルフェニル)ピペラジン
5−ブロモ−m−キシレンを用い、実施例16と同様に標題化合物を得た。 収率46% 融点 147−149 ℃ (ヘキサン−酢酸エチル)。
1H−NMR (CDCl3) δ : 1.00 (3H, s), 1.49 (3H, s), 1.89 (3H, s), 2.15 (3H, s), 2.28 (9H, s), 2.31 (3H, s), 3.15−3.27 (8H, m), 4.08 (1H, s), 6.53 (1H, s), 6.60 (2H, s), 6.80 (2H, br), 7.05 (2H, brd, J=7.4 Hz)。
【0190】
実施例77
4−(4−フルオロフェニル)−1−(2,2,4,6,7−ペンタメチル−3−(4−メチルフェニル)−2,3−ジヒドロ−1−ベンゾフラン−5−イル)ピペラジン
4−ブロモフルオロベンゼンを用い、実施例17と同様に標題化合物を得た。収率38% 融点 159−162 ℃ (ヘキサン−酢酸エチル)。
1H−NMR (CDCl3) δ : 1.00 (3H, s), 1.49 (3H, s), 1.90 (3H, s), 2.15 (3H, s), 2.28 (3H, s), 2.31 (3H, s), 3.07−3.25 (8H, m), 4.08 (1H, s), 6.80 (2H, br), 6.88−6.98 (4H, m), 7.05 (2H, brd, J=7.6 Hz)。
【0191】
実施例78
5−(4−(3,4−ジメトキシフェニル)ピペリジノ)−3−(4−メチルフェニル)−2,2,4,6,7−ペンタメチル−2,3−ジヒドロ−1−ベンゾフラン−3−オール
参考例17で得られた、5−(4−(3,4−ジメトキシフェニル)ピペリジノ)−2,2,4,6,7−ペンタメチル−2,3−ジヒドロ−1−ベンゾフラン−3(2H)−オンと4−ブロモトルエンを用いて、実施例33と同様に標題化合物を合成した 収率 89% 融点 133−135 ℃。
1H−NMR (CDCl3) δ: 0.85 (3H×0.5, s), 0.86 (3H×0.5, s), 1.52 (3H, s), 1.64−2.00 (4H, m), 1.96 (3H×0.5, s), 1.99 (3H×0.5, s), 2.06 (1H×0.5, s), 2.07 (1H×0.5, s), 2.13 (3H×0.5, s), 2.17 (3H×0.5, s), 2.24 (3H×0.5, s), 2.346 (3H, s), 2.353 (3H×0.5, s), 2.40−2.68 (1H, m), 2.84−3.14 (2H, m), 3.16−3.48 (2H, m), 3.86 (3H×0.5, s), 3.87 (3H×0.5, s), 3.88 (3H×0.5, s), 3.91 (3H×0.5, s), 6.00−8.20 (7H, m)。
【0192】
実施例79
4−(3,4−ジメトキシフェニル)−1−(3−(4−メチルフェニル)−2,2,4,6,7−ペンタメチル−2,3−ジヒドロ−1−ベンゾフラン−5−イル)ピペリジン
実施例78で得られた、5−(4−(3,4−ジメトキシフェニル)ピペリジノ)−3−(4−メチルフェニル)−2,2,4,6,7−ペンタメチル−2,3−ジヒドロ−1−ベンゾフラン−3−オールを、実施例46と同様に標題化合物を合成した。 収率 51%。 融点 103−105 ℃(ヘキサン−メタノール)。
1H−NMR (CDCl3) δ: 0.99 (3H×0.5, s), 1.00 (3H×0.5, s), 1.49 (3H, s), 1.62−1.96 (4H, m), 1.89 (3H×0.5, s), 1.91 (3H×0.5, s), 2.14 (3H×0.5, s), 2.17 (3H×0.5, s), 2.22 (3H×0.5, s), 2.31 (3H, s), 2.33 (3H×0.5, s), 2.36−2.68 (1H, m), 2.82−3.08 (2H, m), 3.12−3.46 (2H, m), 3.86 (3H×0.5, s), 3.87 (3H×0.5, s), 3.88 (3H×0.5, s), 3.91 (3H×0.5, s), 4.08 (1H, s), 6.40−7.40 (7H, m)。
【0193】
実施例80
5−(4−(3,4−ジメトキシフェニル)ピペリジノ)−2,2,4,6,7−ペンタメチル−3−フェニル−2,3−ジヒドロ−1−ベンゾフラン−3−オール
参考例17で得られた、5−(4−(3,4−ジメトキシフェニル)ピペリジノ)−2,2,4,6,7−ペンタメチル−2,3−ジヒドロ−1−ベンゾフラン−3(2H)−オンとブロモベンゼンを用いて、実施例33と同様に標題化合物を合成した。収率 96%。 融点 143−145 ℃(ヘキサン)。
1H−NMR (CDCl3) δ: 0.85 (3H×0.5, s), 0.86 (3H×0.5, s), 1.53 (3H, s), 1.64−2.00 (4H, m), 1.95 (3H×0.5, s), 1.99 (3H×0.5, s), 2.10 (1H×0.5, s), 2.11 (1H×0.5, s), 2.14 (3H×0.5, s), 2.17 (3H×0.5, s), 2.25 (3H×0.5, s), 2.35 (3H×0.5, s), 2.40−2.68 (1H, m), 2.84−3.14 (2H, m), 3.16−3.48 (2H, m), 3.86 (3H×0.5, s), 3.87 (3H×0.5, s), 3.88 (3H×0.5, s), 3.91 (3H×0.5, s), 6.30−8.10 (8H, m)。
【0194】
実施例81
4−(3,4−ジメトキシフェニル)−1−(2,2,4,6,7−ペンタメチル−3−フェニル−2,3−ジヒドロ−1−ベンゾフラン−5−イル)ピペリジン
実施例80で得られた、5−(4−(3,4−ジメトキシフェニル)ピペリジノ)−2,2,4,6,7−ペンタメチル−3−フェニル−2,3−ジヒドロ−1−ベンゾフラン−3−オールを、実施例46と同様に標題化合物を合成した。収率 65%。 融点 118−120 ℃(エタノール)。
1H−NMR (CDCl3) δ: 0.99 (3H×0.5, s), 1.00 (3H×0.5, s), 1.51 (3H, s), 1.62−2.00 (4H, m), 1.88 (3H×0.5, s), 1.90 (3H×0.5, s), 2.14 (3H×0.5, s), 2.17 (3H×0.5, s), 2.23 (3H×0.5, s), 2.33 (3H×0.5, s), 2.36−2.68 (1H, m), 2.82−3.08 (2H, m), 3.12−3.46 (2H, m), 3.86 (3H×0.5, s), 3.87 (3H×0.5, s), 3.88 (3H×0.5, s), 3.90 (3H×0.5, s), 4.11 (1H×0.5, s), 4.12 (1H×0.5, s), 6.00−8.00 (8H, m)。
【0195】
実施例82
3−(4−フルオロフェニル)−5−(4−(3,4−ジメトキシフェニル)ピペリジノ)−2,2,4,6,7−ペンタメチル−2,3−ジヒドロ−1−ベンゾフラン−3−オール
参考例17で得られた、5−(4−(3,4−ジメトキシフェニル)ピペリジノ)−2,2,4,6,7−ペンタメチル−2,3−ジヒドロ−1−ベンゾフラン−3(2H)−オンと1−ブロモ−4−フルオロベンゼンを用いて、実施例33と同様に標題化合物を合成した。収率 99%。 融点 150−152 ℃(ヘキサン)。
1H−NMR (CDCl3) δ: 0.85 (3H, s), 1.51 (3H, s), 1.64−2.00 (4H, m), 1.94 (3H×0.5, s), 1.98 (3H×0.5, s), 2.10 (1H×0.5, s), 2.11 (1H×0.5, s), 2.13 (3H×0.5, s), 2.16 (3H×0.5, s), 2.24 (3H×0.5, s), 2.34 (3H×0.5, s), 2.40−2.68 (1H, m), 2.84−3.14 (2H, m), 3.16−3.48 (2H, m), 3.86 (3H×0.5, s), 3.87 (3H×0.5, s), 3.88 (3H×0.5, s), 3.91 (3H×0.5, s), 6.20−8.20 (7H, m)。
【0196】
実施例83
3−(4−イソプロピルフェニル)−5−(4−(3,4−ジメトキシフェニル)ピペリジノ)−2,2,4,6,7−ペンタメチル−2,3−ジヒドロ−1−ベンゾフラン−3−オール
参考例17で得られた、5−(4−(3,4−ジメトキシフェニル)ピペリジノ)−2,2,4,6,7−ペンタメチル−2,3−ジヒドロ−1−ベンゾフラン−3(2H)−オンと1−ブロモ−4−イソプロピルベンゼンを用いて、実施例33と同様に標題化合物を合成した。収率 94%。非晶状粉末。
1H−NMR (CDCl3) δ: 0.84 (3H×0.5, s), 0.85 (3H×0.5, s), 1.25 (6H, d, J=7.0 Hz), 1.52 (3H, s), 1.64−2.00 (4H, m), 1.96 (3H×0.5, s), 2.00 (3H×0.5, s), 2.08 (1H×0.5, s), 2.10 (1H×0.5, s), 2.13 (3H×0.5, s), 2.17 (3H×0.5, s), 2.24 (3H×0.5, s), 2.35 (3H×0.5, s), 2.40−2.68 (1H, m), 2.76−3.14 (3H, m), 3.16−3.48 (2H, m), 3.85 (3H×0.5, s), 3.87 (3H×0.5, s), 3.88 (3H×0.5, s), 3.91 (3H×0.5, s), 6.20−8.00 (7H, m)。
【0197】
実施例84
1−(3−(4−イソプロピルフェニル)−2,2,4,6,7−ペンタメチル−2,3−ジヒドロ−1−ベンゾフラン−5−イル)−4−(3,4−ジメトキシフェニル)ピペリジン
実施例83で得られた、3−(4−イソプロピルフェニル)−5−(4−(3,4−ジメトキシフェニル)ピペリジノ)−2,2,4,6,7−ペンタメチル−2,3−ジヒドロ−1−ベンゾフラン−3−オールを、実施例46と同様に標題化合物を合成した。 収率 90%。 融点 129−132 ℃(ヘキサン−メタノール)。
1H−NMR (CDCl3) δ: 0.98 (3H, s), 1.22 (6H, d, J=7.0 Hz), 1.49 (3H, s), 1.62−2.00 (4H, m), 1.89 (3H×0.5, s), 1.91 (3H×0.5, s), 2.13 (3H×0.5, s), 2.17 (3H×0.5, s), 2.22 (3H×0.5, s), 2.33 (3H×0.5, s), 2.36−2.68 (1H, m), 2.70−3.08 (3H, m), 3.12−3.46 (2H, m), 3.86 (3H×0.5, s), 3.87 (3H×0.5, s), 3.88 (3H×0.5, s), 3.90 (3H×0.5, s), 4.09 (1H, s), 6.20−7.80 (7H, m)。
【0198】
実施例85
3−(4−メトキシフェニル)−5−(4−(3,4−ジメトキシフェニル)ピペリジノ)−2,2,4,6,7−ペンタメチル−2,3−ジヒドロ−1−ベンゾフラン−3−オール
参考例17で得られた、5−(4−(3,4−ジメトキシフェニル)ピペリジノ)−2,2,4,6,7−ペンタメチル−2,3−ジヒドロ−1−ベンゾフラン−3(2H)−オンと4−ブロモアニソールを用いて、実施例33と同様に標題化合物を合成した。収率 98%。 非晶状粉末。
1H−NMR (CDCl3) δ: 0.85 (3H×0.5, s), 0.86 (3H×0.5, s), 1.51 (3H, s), 1.64−2.00 (4H, m), 1.97 (3H×0.5, s), 2.00 (3H×0.5, s), 2.08 (1H×0.5, s), 2.10 (1H×0.5, s), 2.13 (3H×0.5, s), 2.17 (3H×0.5, s), 2.24 (3H×0.5, s), 2.34 (3H×0.5, s), 2.40−2.68 (1H, m), 2.84−3.14 (2H, m), 3.16−3.48 (2H, m), 3.81 (3H×0.5, s), 3.82 (3H×0.5, s), 3.86 (3H×0.5, s), 3.87 (3H×0.5, s), 3.88 (3H×0.5, s), 3.91 (3H×0.5, s), 6.00−8.20 (7H, m)。
【0199】
実施例86
1−(3−(4−メトキシフェニル)−2,2,4,6,7−ペンタメチル−2,3−ジヒドロ−1−ベンゾフラン−5−イル)−4−(3,4−ジメトキシフェニル)ピペリジン
実施例85で得られた、3−(4−メトキシフェニル)−5−(4−(3,4−ジメトキシフェニル)ピペリジノ)−2,2,4,6,7−ペンタメチル−2,3−ジヒドロ−1−ベンゾフラン−3−オールを、実施例46と同様に標題化合物を合成した。 収率 82%。 融点 154−156 ℃(ヘキサン−メタノール)。
1H−NMR (CDCl3) δ: 1.00 (3H, s), 1.48 (3H, s), 1.62−2.00 (4H, m), 1.89 (3H×0.5, s), 1.91 (3H×0.5, s), 2.13 (3H×0.5, s), 2.17 (3H×0.5, s), 2.22 (3H×0.5, s), 2.33 (3H×0.5, s), 2.36−2.68 (1H, m), 2.82−3.08 (2H, m), 3.12−3.46 (2H, m), 3.778 (3H×0.5, s), 3.784 (3H×0.5, s), 3.86 (3H×0.5, s), 3.87 (3H×0.5, s), 3.88 (3H×0.5, s), 3.91 (3H×0.5, s), 4.07 (1H×0.5, s), 4.08 (1H×0.5, s), 6.20−7.80 (7H, m)。
【0200】
実施例87
1−(3−(4−フルオロフェニル)−2,2,4,6,7−ペンタメチル−2,3−ジヒドロ−1−ベンゾフラン−5−イル)−4−(3,4−ジメトキシフェニル)ピペリジン
実施例82で得られた、3−(4−フルオロフェニル)−5−(4−(3,4−ジメトキシフェニル)ピペリジノ)−2,2,4,6,7−ペンタメチル−2,3−ジヒドロ−1−ベンゾフラン−3−オールを、実施例46と同様に標題化合物を合成した。 収率 72%。 非晶状粉末。
1H−NMR (CDCl3) δ: 0.99 (3H, s), 1.49 (3H, s), 1.62−2.00 (4H, m), 1.88 (3H×0.5, s), 1.90 (3H×0.5, s), 2.13 (3H×0.5, s), 2.16 (3H×0.5, s), 2.22 (3H×0.5, s), 2.32 (3H×0.5, s), 2.36−2.68 (1H, m), 2.82−3.08 (2H, m), 3.12−3.46 (2H, m), 3.86 (3H×0.5, s), 3.87 (3H×0.5, s), 3.88 (3H×0.5, s), 3.91 (3H×0.5, s), 4.09 (1H×0.5, s), 4.10 (1H×0.5, s), 6.20−7.80 (7H, m)。
【0201】
実施例88
5−(4−(3,4−ジメトキシフェニル)ピペリジノ)−2,2,4,6,7−ペンタメチル−3−(3−チエニル)−2,3−ジヒドロ−1−ベンゾフラン−3−オール
参考例17で得られた、5−(4−(3,4−ジメトキシフェニル)ピペリジノ)−2,2,4,6,7−ペンタメチル−2,3−ジヒドロ−1−ベンゾフラン−3(2H)−オンと3−ブロモチオフェンを用いて、実施例33と同様に標題化合物を合成した。 収率 91%。 融点 125−128 ℃(ヘキサン)。
1H−NMR (CDCl3) δ: 0.96 (3H×0.5, s), 0.97 (3H×0.5, s), 1.52 (3H, s), 1.64−2.00 (4H, m), 2.00 (3H×0.5, s), 2.03 (3H×0.5, s), 2.11 (1H, s), 2.12 (3H×0.5, s), 2.16 (3H×0.5, s), 2.23 (3H×0.5, s), 2.33 (3H×0.5, s), 2.40−2.68 (1H, m), 2.84−3.14 (2H, m), 3.16−3.48 (2H, m), 3.86 (3H×0.5, s), 3.87 (3H×0.5, s), 3.89 (3H×0.5, s), 3.91 (3H×0.5, s), 6.70−7.36 (6H, m)。
【0202】
実施例89
4−(3,4−ジメトキシフェニル)−1−(2,2,4,6,7−ペンタメチル−3−(3−チエニル)−2,3−ジヒドロ−1−ベンゾフラン−5−イル)ピペリジン
実施例88で得られた、5−(4−(3,4−ジメトキシフェニル)ピペリジノ)−2,2,4,6,7−ペンタメチル−3−(3−チエニル)−2,3−ジヒドロ−1−ベンゾフラン−3−オールを、実施例46と同様に標題化合物を合成した。 収率 82% 融点 111−113 ℃(ヘキサン−メタノール)。
1H−NMR (CDCl3) δ: 1.10 (3H, s), 1.51 (3H, s), 1.62−2.00 (4H, m), 1.96 (3H×0.5, s), 1.98 (3H×0.5, s), 2.15 (3H×0.5, s), 2.18 (3H×0.5, s), 2.24 (3H×0.5, s), 2.34 (3H×0.5, s), 2.36−2.68 (1H, m), 2.82−3.12 (2H, m), 3.14−3.48 (2H, m), 3.89 (3H×0.5, s), 3.90 (3H×0.5, s), 3.91 (3H×0.5, s), 3.93 (3H×0.5, s), 4.25 (1H×0.5, s), 4.26 (1H×0.5, s), 6.66−6.96 (5H, m), 7.14−7.34 (1H, m)。
【0203】
実施例90
N−フェニル−5−(4−(3,4−ジメトキシフェニル)ピペリジノ)−2,2,4,6,7−ペンタメチル−2,3−ジヒドロ−1−ベンゾフラン−3−アミン
参考例19で得た、5−(4−(3,4−ジメトキシフェニル)ピペリジノ)−2,2,4,6,7−ペンタメチル−2,3−ジヒドロ−1−ベンゾフラン−3−オールとアニリンを用いて、実施例58と同様に標題化合物を合成した。収率 60%。 融点 138−140 ℃(メタノール)。
1H−NMR (CDCl3) δ: 1.44 (3H, s), 1.47 (3H, s), 1.70−1.96 (4H, m), 2.10 (3H×0.5, s), 2.13 (3H×0.5, s), 2.21 (3H×1.5, s), 2.32 (3H×0.5, s), 2.36−2.70 (1H, m), 2.86−3.08 (2H, m), 3.18−3.48 (2H, m), 3.68−3.84 (1H, m), 3.87 (3H×0.5, s), 3.88 (3H×0.5, s), 3.90 (3H×0.5, s), 3.91 (3H×0.5, s), 4.63 (1H, d, J=8.0 Hz), 6.59 (2H, d, J=7.7 Hz), 6.70 (1H, t, J=7.7 Hz), 6.74−6.90 (3H, m), 7.20 (2H, t, J=7.7 Hz)。
【0204】
実施例91
N−ベンジル−5−(4−(3,4−ジメトキシフェニル)ピペリジノ)−2,2,4,6,7−ペンタメチル−2,3−ジヒドロ−1−ベンゾフラン−3−アミン
参考例19で得た、5−(4−(3,4−ジメトキシフェニル)ピペリジノ)−2,2,4,6,7−ペンタメチル−2,3−ジヒドロ−1−ベンゾフラン−3−オールとベンIジルアミンを用いて、実施例57と同様に標題化合物を合成した。 収率 80%。 非晶状粉末。
1H−NMR (CDCl3) δ: 1.32 (3H, s), 1.61 (3H, s), 1.62−2.00 (4H, m), 2.06 (3H×0.5, s), 2.10 (3H×0.5, s), 2.18 (3H×0.5, s), 2.26 (3H×0.5, s), 2.27 (3H×0.5, s), 2.28 (3H×0.5, s), 2.40−2.68 (1H, m), 2.84−3.08 (2H, m), 3.16−3.46 (2H, m), 3.79 (2H, d, J=1.8 Hz), 3.84−3.96 (1H, m), 3.87 (3H, s), 3.91 (3H, s), 6.76−6.92 (3H, m), 7.14−7.46 (5H, m)。
【0205】
実施例92
3−(5−(4−(3,4−ジメトキシフェニル)ピペリジノ)−2,2,4,6,7−ペンタメチル−2,3−ジヒドロ−1−ベンゾフラン−3−イル)−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンゾアゼピン
参考例19で得た、5−(4−(3,4−ジメトキシフェニル)ピペリジノ)−2,2,4,6,7−ペンタメチル−2,3−ジヒドロ−1−ベンゾフラン−3−オールと2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンズアゼピンを用いて、実施例57と同様に標題化合物を合成した。 収率 54%。 融点 136−138 ℃(ヘキサン−メタノール)。
1H−NMR (CDCl3) δ: 1.24 (3H, s), 1.53 (3H×0.5, s), 1.54 (3H×0.5, s), 1.62−2.00 (4H, m), 2.07 (3H×0.5, s), 2.11 (3H×0.5, s), 2.19 (3H×0.5, s), 2.25 (3H, s), 2.30 (3H×0.5, s), 2.34−3.50 (13H, m), 3.70−4.06 (1H, m), 3.87 (3H, s), 3.90 (3H×0.5, s), 3.91 (3H×0.5, s), 6.66−7.24 (7H, m)。
【0206】
実施例93
1−(7−(1,3−ジオキソラン−2−イル)−2,2,4,6−テトラメチル−3−(4−メチルフェニル)−2,3−ジヒドロ−1−ベンゾフラン−5−イル)−4−(4−メトキシフェニル)ピペラジン
参考例34で得た、5−ブロモ−7−(1,3−ジオキソラン−2−イル)−2,2,4,6−テトラメチル−3−(4−メチルフェニル)−2,3−ジヒドロ−1−ベンゾフランおよび1−(4−メトキシフェニル)ピペラジンを用い、参考例13と同様にして、標題化合物を得た。 収率59% 非晶状粉末。
1H−NMR (CDCl3) δ : 0.99 (3H, s), 1.47 (3H, s), 1.92 (3H, s), 2.31 (3H, s), 2.44 (3H, s), 3.03−3.30 (8H, m), 3.77 (3H, s), 3.99−4.32 (5H, m), 6.18 (1H, s), 6.40−7.20 (8H, m)。
【0207】
実施例94
1−(2,2,4,6,7−ペンタメチル−3−(4−メチルフェニル)−2,3−ジヒドロ−1−ベンゾフラン−5−イル)−3−フェニルピロリジン−2,5−ジオン
2,2,4,6,7−ペンタメチル−3−(4−メチルフェニル)−2,3−ジヒドロ−1−ベンゾフラン−5−アミン (2.95 g, 10 mmol) とフェニルコハク酸無水物(1.94 g, 11 mmol) のトルエン溶液を6時間加熱、還流した。反応液を減圧下濃縮し、残さに水を加え、酢酸エチルにて抽出した。抽出液を飽和食塩水にて洗浄後、無水硫酸ナトリウムにて乾燥し、減圧下溶媒を留去した。残渣を無水酢酸(60 mL)に溶解し、酢酸ナトリウム (0.86 g, 10.5 mmol) を加え、90 ℃にて1時間撹拌した。反応液を減圧下濃縮し、残さに水を加え、酢酸エチルにて抽出した。抽出液を飽和食塩水にて洗浄後、無水硫酸ナトリウムにて乾燥し、減圧下溶媒を留去した。得られた残さをシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン−酢酸エチル 4:1)により精製し、標題化合物を2.27g(収率50%)を得た。 融点 130−131 ℃。
低極性成績体:
1H−NMR (CDCl3) δ : 1.00 (3H, s), 1.52 (3H, s), 1.64 (3H, s), 2.02 (3H, s), 2.16 (3H, s), 2.30 (3H, s), 3.00 (1H, dd, J=4.7, 18.5 Hz), 3.36 (1H, dd, J=9.5, 18.5 Hz), 4.15−4.25 (2H, m), 6.85 (2H, br), 7.06 (2H, brd, J=6.6 Hz), 7.30−7.47 (5H, m)。
【0208】
実施例95
1−(2,2,4,6,7−テトラメチル−3−(4−メチルフェニル)−2,3−ジヒドロ−1−ベンゾフラン−5−イル)−3−フェニルピロリジン
実施例94で得た、1−(2,2,4,6,7−ペンタメチル−3−(4−メチルフェニル)−2,3−ジヒドロ−1−ベンゾフラン−5−イル)−3−フェニルピロリジン−2,5−ジオン (2.27 g, 5 mmol) を塩化アルミニウム (3.33 g, 25 mmol) とリチウムアルミニウムハイドライド (0.95 g, 25 mmol) のTHF (30 mL) 溶液に0 ℃にて加えた後、1時間加熱還流した。反応液を0 ℃に冷却し、過剰の還元剤を飽和食塩水にて分解後、ろ過にて除いた。ろ液に水を加え、酢酸エチルにて抽出した。抽出液を飽和食塩水にて洗浄後、無水硫酸ナトリウムにて乾燥し、減圧下溶媒を留去し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン−酢酸エチル 8:1)により精製し、標題化合物を1.21g(収率57%)を得た。 融点 73−76 ℃。
1H−NMR (CDCl3) δ : 1.05 (3H, s), 1.48 (3H, s), 1.91 (3H, s), 2.20 (3H, s), 2.31 (3H, s), 2.40−2.81 (4H, m), 3.31−3.85 (2H, m), 4.09 (1H, s), 4.25 (1H, br), 4.78 (1H, br), 4.97 (1H, br), 6.70 (2H, br), 7.06 (2H, br), 7.22−7.40 (3H, m), 7.76 (1H, br)。
【0209】
実施例96
1−(4−メトキシフェニル)−4−(2,2,4,6,7−ペンタメチル−3−(4−メチルピペラジン−1−イル)−2,3−ジヒドロ−1−ベンゾフラン−5−イル)ピペラジン
参考例18で得た5−(4−(4−メトキシフェニル)ピペラジン−1−イル)−2,2,4,6,7−ペンタメチル−2,3−ジヒドロ−1−ベンゾフラン−3−オールおよび1−メチルピペラジンを用い、実施例57と同様に標題化合物を得た。 収率52% 融点 94−96 ℃(メタノール)。
1H−NMR (CDCl3) δ: 1.22 (3H, s), 1.50 (3H, s), 1.82−2.72 (18H, m), 2.82−3.35 (10H, m), 3.70 (1H, s), 3.79 (3H, s), 6.87 (2H, d, J=9.0 Hz), 6.98 (2H, d, J=9.0 Hz)。
【0210】
実施例97
5−(4−(4−メトキシフェニル)ピペラジン−1−イル)−4−(2,2,4,6,7−ペンタメチル−3−(3−ピリジル)−2,3−ジヒドロ−1−ベンゾフラン−3−オール
参考例13で得た、4−(4−メトキシフェニル)−1−(2,2,4,6,7−ペンタメチル−2,3−ジヒドロ−1−ベンゾフラン−3−オン−5−イル)ピペラジンおよび3−ブロモピリジンを用い、実施例33と同様に標題化合物を得た。 収率27% 融点 210−212 ℃(ヘキサン−酢酸エチル)。
1H−NMR (CDCl3) δ: 0.89 (3H, s), 1.53 (3H, s), 1.95 (3H, s), 2.15 (3H, s), 2.26 (1H, s), 2.30 (3H, s), 3.08−3.35 (8H, m), 3.77 (3H, s), 6.85 (2H, d, J=9.0 Hz), 6.95 (2H, d, J=9.0 Hz), 7.28 (1H, br s), 8.10 (2H, br s), 8.52 (1H, d, J=6.2 Hz)。
【0211】
実施例98
1−(4−メトキシフェニル)−4−(2,2,4,6,7−ペンタメチル−3−(3−ピリジル)−2,3−ジヒドロ−1−ベンゾフラン−5−イル)ピペラジン
実施例97で得た、5−(4−(4−メトキシフェニル)ピペラジン−1−イル)−4−(2,2,4,6,7−ペンタメチル−3−(3−ピリジル)−2,3−ジヒドロ−1−ベンゾフラン−3−オールを用い、実施例46と同様に標題化合物を得た。 収率79% 融点 159−161 ℃(ヘキサン−酢酸エチル)。
1H−NMR (CDCl3) δ: 1.03 (3H, s), 1.52 (3H, s), 1.90 (3H, s), 2.15 (3H, s), 2.28 (3H, s), 3.05−3.27 (8H, m), 3.77 (3H, s), 4.12 (1H, s), 6.84 (2H, d, J=9.0 Hz), 6.94 (2H, d, J=9.0 Hz), 7.14−7.22 (2H, m), 8.30 (1H, br s), 8.47 (1H, t, J=3.0 Hz)。
【0212】
実施例99
1−(4−メトキシフェニル)−4−(2,2,4,6,7−ペンタメチル−3−(ピロリジニル)−2,3−ジヒドロ−1−ベンゾフラン−5−イル)ピペラジン
参考例18で得た、5−(4−(4−メトキシフェニル)ピペラジン−1−イル)−2,2,4,6,7−ペンタメチル−2,3−ジヒドロ−1−ベンゾフラン−3−オールおよびピロリジンを用い、実施例57と同様に標題化合物を得た。 収率48% 融点 124−126 ℃(メタノール)。
1H−NMR (CDCl3) δ: 1.24 (3H, s), 1.48 (3H, s), 1.62−1.78 (4H, m), 2.07 (3H, s), 2.20 (3H, s), 2.25 (3H, s), 2.48−2.75 (4H, m), 3.08−3.35 (8H, m), 3.78 (3H, s), 3.98 (1H, s), 6.85 (2H, d, J=9.0 Hz), 6.96 (2H, d, J=9.0 Hz)。
【0213】
実施例100
1−(5−(4−(4−メトキシフェニル)ピペラジン−1−イル)−2,2,4,6,7−ペンタメチル−2,3−ジヒドロ−1−ベンゾフラン−3−イル)インドリン
参考例18で得た、5−(4−(4−メトキシフェニル)ピペラジン−1−イル)−2,2,4,6,7−ペンタメチル−2,3−ジヒドロ−1−ベンゾフラン−3−オールおよびインドリンを用い、実施例57と同様に標題化合物を得た。 収率33% 融点 166−168 ℃(メタノール)。
1H−NMR (CDCl3) δ: 1.40 (6H, s), 2.08 (3H, s), 2.10 (3H, s), 2.27 (3H, s), 2.82−2.97 (3H, m), 3.05−3.30 (9H, m), 3.77 (3H, s), 4.69 (1H, s), 6.42 (1H, d, J=8.1 Hz), 6.55 (1H, d, J=7.2 Hz), 6.84 (2H, d, J=9.0 Hz), 6.91−7.09 (4H, m)。
【0214】
実施例101
1−(5−(4−(4−メトキシフェニル)ピペラジン−1−イル)−2,2,4,6,7−ペンタメチル−2,3−ジヒドロ−1−ベンゾフラン−3−イル)−1,2,3,4−テトラヒドロキノリン
参考例18で得た、5−(4−(4−メトキシフェニル)ピペラジン−1−イル)−2,2,4,6,7−ペンタメチル−2,3−ジヒドロ−1−ベンゾフラン−3−オールおよび1,2,3,4−テトラヒドロキノリンを用い、実施例57と同様に標題化合物を得た。 収率52% 融点 188−190 ℃(メタノール)。
1H−NMR (CDCl3) δ: 1.39 (3H, s), 1.46 (3H, s), 1.68−1.82 (2H, m), 2.08 (3H, s), 2.11 (3H, s), 2.28 (3H, s), 2.60−2.90 (4H, m), 3.00−3.38 (8H, m), 3.78 (3H, s), 4.90 (1H, s), 6.56 (1H, d, J=7.0 Hz), 6.64 (1H, d, J=8.2 Hz), 6.85 (2H, d, J=9.2 Hz), 6.93−7.02 (3H, m), 7.08 (1H, t, J=8.2 Hz)。
【0215】
実施例102
2−(5−(4−(4−メトキシフェニル)ピペラジン−1−イル)−2,2,4,6,7−ペンタメチル−2,3−ジヒドロ−1−ベンゾフラン−3−イル)−1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン
参考例18で得た、5−(4−(4−メトキシフェニル)ピペラジン−1−イル)−2,2,4,6,7−ペンタメチル−2,3−ジヒドロ−1−ベンゾフラン−3−オールおよび1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリンを用い、実施例57と同様に標題化合物を得た。 収率63% 融点 144−145 ℃(メタノール)。
1H−NMR (CDCl3) δ: 1.27 (3H, s), 1.52 (3H, s), 2.12 (3H, s), 2.27 (3H, s), 2.29 (3H, s), 1.68−1.82 (2H, m), 2.50−3.60 (13H, m), 3.78 (3H, s), 3.92 (1H, s), 4.18 (1H,br s), 6.85 (1H, d, J=9.0 Hz), 6.96 (1H, d, J=9.0 Hz), 7.07 (4H, s)。
【0216】
実施例103
5−(4−(4−メトキシフェニル)ピペラジン−1−イル)−2,2,4,6,7−ペンタメチル−3−(2−ピリジル)−2,3−ジヒドロ−1−ベンゾフラン−3−オール
参考例13で得た、4−(4−メトキシフェニル)−1−(2,2,4,6,7−ペンタメチル−2,3−ジヒドロ−1−ベンゾフラン−3−オン−5−イル)ピペラジンおよび2−ブロモピリジンを用い、実施例33と同様に標題化合物を得た。 収率34% 融点 113−115 ℃(ヘキサン−酢酸エチル)。
1H−NMR (CDCl3) δ: 0.90 (3H, s), 1.51 (3H, s), 1.91 (3H, s), 2.15 (3H, s), 2.28 (3H, s), 3.07−3.30 (8H, m), 3.76 (3H, s), 5.92 (1H, br s), 6.78−7.01 (5H, m), 7.16−7.01 (1H, m), 7.60 (1H, dt, J=7.8, 1.5 Hz), 8.56 (1H, dd, J=5.1, 1.5 Hz)。
【0217】
実施例104
1−(4−メトキシフェニル)−4−(2,2,4,6,7−ペンタメチル−3−(2−ピリジル)−2,3−ジヒドロ−1−ベンゾフラン−5−イル)ピペラジン
実施例103で得た、5−(4−(4−メトキシフェニル)ピペラジン−1−イル)−2,2,4,6,7−ペンタメチル−3−(2−ピリジル)−2,3−ジヒドロ−1−ベンゾフラン−3−オールを用い、実施例46と同様に標題化合物を得た。 収率37% 融点 123−125 ℃(ヘキサン−酢酸エチル)。
1H−NMR (CDCl3) δ: 1.04 (3H, s), 1.55 (3H, s), 1.91 (3H, s), 2.15 (3H, s), 2.28 (3H, s), 3.05−3.30 (8H, m), 3.77 (3H, s), 4.37 (1H, s), 6.75 (1H, d, J=7.8 Hz), 6.83 (2H, d, J=9.0 Hz), 6.94 (2H, d, J=9.0 Hz), 7.08−7.16 (1H, m), 7.53 (1H, dt, J=7.8, 1.8 Hz), 8.55 (1H, d, J=5.6 Hz)。
【0218】
実施例105
5−(4−(4−メトキシフェニル)ピペラジン−1−イル)−2,2,4,6−テトラメチル−3−(4−メチルフェニル)−2,3−ジヒドロ−1−ベンゾフラン−7−カルバルデヒド
実施例93で得た、1−(7−(1,3−ジオキソラン−2−イル)−2,2,4,6−テトラメチル−3−(4−メチルフェニル)−2,3−ジヒドロ−1−ベンゾフラン−5−イル)−4−(4−メトキシフェニル)ピペラジン (1.41 g, 2.67 mmol)のアセトン (15 mL)と水 (1 mL)溶液にp−トルエンスルホン酸ピリジニウム (20 mg, 80 μmol)を加え、30分間加熱還流した。反応液を減圧下濃縮後、残さに水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を水、飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムにて乾燥し、減圧下濃縮した。得られた残さをヘキサン−酢酸エチルより結晶化させて、標題化合物1.04g(収率81%)を得た。 融点 175−177 ℃。
1H−NMR (CDCl3) δ: 1.06 (3H, s), 1.54 (3H, s), 1.98 (3H, s), 2.32 (3H, s), 2.64 (3H, s), 3.00−3.30 (8H, m), 3.77 (3H, s), 4.07 (1H, s), 6.60−7.17 (8H, m), 10.4 (1H, s)。
【0219】
実施例106
1−(5−(4−(4−メトキシフェニル)ピペラジン−1−イル)−2,2,4,6−テトラメチル−3−(4−メチルフェニル)−2,3−ジヒドロ−1−ベンゾフラン−7−イル)エタノール
メチルマグネシウムブロミドのTHF (3.0 M, 1.0 mL, 3.0 mmol) 溶液のTHF (5 mL) 溶液に、実施例105で得た5−(4−(4−メトキシフェニル)ピペラジン−1−イル)−2,2,4,6−テトラメチル−3−(4−メチルフェニル)−2,3−ジヒドロ−1−ベンゾフラン−7−カルバルデヒド (310 mg, 640 μmol)を−30℃で加えた後、反応液を同温下で、20分間撹拌した。反応液を水に加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を水、飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムにて乾燥し、減圧下濃縮した。得られた残さをヘキサン−酢酸エチルより結晶化させて、標題化合物195mg(収率61%)を得た。 融点 149−151 ℃。
1H−NMR (CDCl3) δ: 1.02 (3H, s), 1.50−1.60 (6H, m), 1.91 (3H, s), 2.31 (6H, s), 2.26 (1H, s), 3.00−3.30 (8H, m), 3.77 (3H, s), 3.92−4.04 (1H, m), 4.97−5.10 (1H, m), 6.50−7.17 (8H, m)。
【0220】
実施例107
1−(5(4−(4−メトキシフェニル)ピペラジン−1−イル)−2,2,4,6,7−ペンタメチル−2,3−ジヒドロ−1−ベンゾフラン−3−イル)−2,3,4,5,6,7−ヘキサヒドロ−1H−アゼピン
参考例18で得た、5−(4−(4−メトキシフェニル)ピペラジン−1−イル)−2,2,4,6,7−ペンタメチル−2,3−ジヒドロ−1−ベンゾフラン−3−オールおよび2,3,4,5,6,7−ヘキサヒドロ−1H−アゼピンを用い、実施例57と同様に標題化合物を得た。 収率52% 融点 127−128 ℃(メタノール)。
1H−NMR (CDCl3) δ: 1.00−1.80 (14H, m), 2.08 (3H, s), 2.20−2.60 (8H, m), 2.83−3.37 (10H, m), 3.79 (3H, s), 3.86 (1H, s), 6.86 (2H, d, J=9.2 Hz), 6.98 (2H, d, J=9.2 Hz)。
【0221】
実施例108
1−エチル−4−(5−(4−(4−メトキシフェニル)ピペラジン−1−イル)−2,2,4,6,7−ペンタメチル−2,3−ジヒドロ−1−ベンゾフラン−3−イル)ピペラジン
参考例18で得た、5−(4−(4−メトキシフェニル)ピペラジン−1−イル)−2,2,4,6,7−ペンタメチル−2,3−ジヒドロ−1−ベンゾフラン−3−オールおよび1−エチルピペラジンを用い、実施例57と同様に標題化合物を得た。 収率46% 融点 98−100 ℃(メタノール)。
1H−NMR (CDCl3) δ: 1.04 (3H, t, J=7.2 Hz), 1.21 (3H, s), 1.51 (3H, s), 1.85−3.30 (27H, m), 3.69 (1H, s), 3.78 (3H, s), 6.85 (2H, d, J=9.0 Hz), 6.97 (2H, d, J=9.0 Hz)。
【0222】
実施例109
1−アセチル−4−(5−(4−(4−メトキシフェニル)−1−ピペラジニル)−(2,2,4,6,7−ペンタメチル−2,3−ジヒドロ−1−ベンゾフラン−3−イル)ピペラジン
参考例18で得た、5−(4−(4−メトキシフェニル)ピペラジン−1−イル)−2,2,4,6,7−ペンタメチル−2,3−ジヒドロ−1−ベンゾフラン−3−オールおよび1−アセチルピペラジンを用い、実施例57と同様に標題化合物を得た。 収率60% 融点 178−179 ℃(メタノール)。
1H−NMR (CDCl3) δ: 1.23 (3H, s), 1.52 (3H, s), 2.03 (3H, s), 2.07 (3H, s), 2.25 (3H, s), 2.27 (3H, s), 2.40−3.40 (16H, m), 3.71 (1H, s), 3.78 (3H, s), 6.86 (2H, d, J=9.2 Hz), 6.98 (2H, d, J=9.2 Hz)。
【0223】
実施例110
1−(5−(4−(4−メトキシフェニル)ピペラジン−1−イル)−(2,2,4,6,7−ペンタメチル−2,3−ジヒドロ−1−ベンゾフラン−3−イル)−4−フェニルピペラジン
参考例18で得た、5−(4−(4−メトキシフェニル)ピペラジン−1−イル)−2,2,4,6,7−ペンタメチル−2,3−ジヒドロ−1−ベンゾフラン−3−オールおよび1−フェニルピペラジンを用い、実施例57と同様に標題化合物を得た。 収率45% 融点 144−145 ℃(ヘキサン−酢酸エチル)。
1H−NMR (CDCl3) δ: 1.25 (3H, s), 1.54 (3H, s), 2.09 (3H, s), 2.26 (3H, s), 2.33 (3H, s), 2.40−3.37 (16H, m), 3.76 (1H, s), 3.78 (3H, s), 6.80−7.02 (7H, m), 7.21 (2H, d, J=8.6 Hz)。
【0224】
実施例111
1−ベンジル−4−(5−(4−(4−メトキシフェニル)ピペラジン−1−イル)−2,2,4,6,7−ペンタメチル−2,3−ジヒドロ−1−ベンゾフラン−3−イル)ピペラジン
参考例18で得た、5−(4−(4−メトキシフェニル)ピペラジン−1−イル)−2,2,4,6,7−ペンタメチル−2,3−ジヒドロ−1−ベンゾフラン−3−オールおよび1−ベンジルピペラジンを用い、実施例57と同様に標題化合物を得た。 収率46% 融点 112−116 ℃(メタノール)。
1H−NMR (CDCl3) δ: 1.20 (3H, s), 1.50 (3H, s), 1.80−3.38 (25H, m), 3.46 (2H, s), 3.68 (1H, s), 3.78 (3H, s), 6.86 (1H, d, J=9.0 Hz), 6.97 (1H, d, J=9.0 Hz), 7.18−7.30 (5H, m)。
【0225】
実施例112
3−(6−フルオロピリジン−3−イル)−5−(4−(4−メトキシフェニル)ピペラジン−1−イル)−2,2,4,6,7−ペンタメチル−2,3−ジヒドロ−1−ベンゾフラン−3−オール
参考例13で得た、4−(4−メトキシフェニル)−1−(2,2,4,6,7−ペンタメチル−2,3−ジヒドロ−1−ベンゾフラン−3−オン−5−イル)ピペラジンおよび5−ブロモ−2−フルオロピリジンを用い、実施例33と同様に標題化合物を得た。 収率67% 融点 129−131 ℃(ヘキサン−酢酸エチル)。
1H−NMR (CDCl3) δ : 0.90 (3H, s), 1.51 (3H, s), 1.96 (3H, s), 2.14 (3H, s), 2.19 (1H, s), 2.29 (3H, s), 3.08−3.28 (8H, m), 3.77 (3H, s), 6.84 (2H, d, J=9.0 Hz), 6.94 (2H, d, J=9.0 Hz), 7.60−8.70 (3H, m)。
【0226】
実施例113
1−(3−(6−フルオロピリジン−3−イル)−2,2,4,6,7−ペンタメチル−2,3−ジヒドロ−1−ベンゾフラン−5−イル)−4−(4−メトキシフェニル)ピペラジン
実施例112で得た、3−(6−フルオロピリジン−3−イル)−5−(4−(4−メトキシフェニル)ピペラジン−1−イル)−2,2,4,6,7−ペンタメチル−2,3−ジヒドロ−1−ベンゾフラン−3−オールを用い、実施例46と同様に標題化合物を得た。 収率72% 融点 87−88 ℃(ヘキサン−酢酸エチル)。
1H−NMR (CDCl3) δ: 1.04 (3H, s), 1.51 (3H, s), 1.91 (3H, s), 2.14 (3H, s), 2.28 (3H, s), 3.05−3.24 (8H, m), 3.77 (3H, s), 4.11 (1H, s), 6.76−6.86 (3H, m), 6.94 (2H, d, J=9.3 Hz), 7.25 (1H, br s), 7.95 (1H, br s)。
【0227】
実施例114
1−(3−メトキシフェニル)−4−(2,2,4,6,7−ペンタメチル−3−(ピロリジニル)−2,3−ジヒドロ−1−ベンゾフラン−5−イル)ピペラジン
参考例42で得た、5−(4−(3−メトキシフェニル)ピペラジン−1−イル)−2,2,4,6,7−ペンタメチル−1−ベンゾフラン−3−オールおよびピロリジンを用い、実施例57と同様に標題化合物を得た。 収率39% 融点 106−107 ℃(メタノール)。
1H−NMR (CDCl3) δ: 1.23 (3H, s), 1.48 (3H, s), 1.60−1.78 (4H, m), 2.07 (3H, s), 2.21 (3H, s), 2.24 (3H, s), 2.47−2.77 (4H, m), 3.15−3.37 (8H, m), 3.80 (3H, s), 3.98 (1H, s), 6.43 (1H, dd, J=8.1, 2.1 Hz), 6.53 (1H, d, J=2.1 Hz), 6.60 (1H, dd, J=8.1, 2.1 Hz), 7.18 (1H, t, J=8.1 Hz)。
【0228】
実施例115
4−(4−フルオロフェニル)−1−(2,2,4,6,7−ペンタメチル−3−(ピロリジニル)−2,3−ジヒドロ−1−ベンゾフラン−5−イル)ピペラジン 塩酸塩
参考例45で得た、5−(4−(4−フルオロフェニル)ピペラジン−1−イル)−2,2,4,6,7−ペンタメチル−1−ベンゾフラン−3(2H)−オン (268 mg, 0.7 mmol) のTHF (1.5 mL) 溶液 にメタノール (4.5 mL) を加えた後、水素化ホウ素ナトリウム (106 mg, 2.8 mmol) を室温下加え、16時間撹拌した。反応液を氷冷後、1規定塩酸にて酸性とした後、酢酸エチルで抽出した。有機層を、飽和重曹水、飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムにて乾燥し、減圧下濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン−酢酸エチル 4:1)により精製し、得られた結晶をジクロロメタン (1 mL) に溶解した。トリエチルアミン (0.084 mL, 0.6 mmol) を加えた後、氷冷下塩化メタンスルホニル (0.023 mL, 0.3 mmol) を滴下した。反応液を氷冷下30分間攪拌後、ピロリジン (0.125 mL, 1.5 mmol) を加え、氷冷下1時間攪拌した。反応液に飽和重曹水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を水、飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムにて乾燥し、減圧下濃縮した。得られた残さをシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=1:1)により精製後、塩酸/酢酸エチル溶液にて塩酸塩とし、標題化合物27mg(収率 8%)を得た。
1H−NMR (CDCl3) δ: 1.24 (3H, s), 1.48 (3H, s), 1.64−1.75 (4H, m), 2.08 (3H, s), 2.22 (3H, s), 2.24 (3H, s), 2.45−2.62 (2H, m), 2.64−2.78 (2H, m), 3.12−3.35 (8H, m), 3.98 (1H, s), 6.92−7.02 (4H, m)。
【0229】
実施例116
1−(2,2,4,6,7−ペンタメチル−3−(ピロリジニル)−2,3−ジヒドロ−1−ベンゾフラン−5−イル)−4−フェニルピペラジン 塩酸塩
参考例30で得た、2,2,4,6,7−ペンタメチル−5−(4−フェニルピラジン−1−イル)−2,3−ジヒドロベンゾフラン−3−オールとピロリジンを用いて、実施例57と同様に処理した後、4規定塩酸/酢酸エチル溶液にて塩酸塩とし、標題化合物を合成した。 収率 80%。 無晶状粉末。
1H−NMR (CDCl3) δ: 1.24 (3H, s), 1.48 (3H, s), 1.64−1.73 (4H, m), 2.04 (3H, s), 2.22 (3H, s), 2.24 (3H, s), 2.45−2.78 (2H, m), 3.17−3.36 (8H, m), 3.98 (1H, s), 6.87, t, J=7.3 Hz), 6.99 (2H, d, J=8.6 Hz,), 7.28 (2H, dd, J=7.3, 8.6 Hz)。
【0230】
実施例117
4−(2−メトキシフェニル)フェニル−1−(2,2,4,6,7−ペンタメチル−3−(ピロリジニル)−2,3−ジヒドロ−1−ベンゾフラン−5−イル)ピペラジン 塩酸塩
参考例31で得た、5−(4−(2−メトキシフェニル)ピラジン−1−イル)−2,2,4,6,7−ペンタメチル−2,3−ジヒドロベンゾフラン−3−オールとピロリジンを用いて、実施例57と同様に処理した後、4規定塩酸/酢酸エチル溶液にて塩酸塩とし、標題化合物を合成した。 収率 62%。 無晶状粉末。
1H−NMR (CDCl3) δ: 1.24 (3H, s), 1.48 (3H, s), 1.64−1.71 (4H, m), 2.08 (3H, s), 2.25 (3H, s), 2.27 (3H, s), 2.50−2.80 (2H, m), 3.07−3.38 (8H, m), 3.89 (3H, s), 3.98 (1H, s), 6.83−7.03 (4H, m)。
【0231】
実施例118
1−(3,4−ジメトキシフェニル)−4−(2,2,4,6,7−ペンタメチル−3−ピペリジノ−2,3−ジヒドロ−1−ベンゾフラン−5−イル)ピペラジン
参考例37で得た、5−(4−(3、4−ジメトキシフェニル)ピペラジン−1−イル)−2,2,4,6,7−ペンタメチル−1−ベンゾフラン−3−オールを用い、実施例57と同様に標題化合物を得た。 収率34% 融点 134−135 ℃(メタノール)。
1H−NMR (CDCl3) δ: 1.17−1.90 (13H, m), 2.07 (3H, s), 2.25 (3H, s), 2.29 (3H, s), 2.35 (1H, br s), 2.78 (1H, br s), 2.92 (1H, br s), 3.07−3.39 (8H, m), 3.66 (1H, s), 3.85 (3H, s), 3.89 (3H, s), 6.52 (1H, dd, J=8.4, 2.7 Hz), 6.65 (1H, d, J=2.7 Hz), 6.81 (1H, d, J=8.4 Hz)。
【0232】
実施例119
1−(3,4−ジメトキシフェニル)−4−(2,2,4,6,7−ペンタメチル−3−(ピロリジニル)−2,3−ジヒドロ−1−ベンゾフラン−5−イル)ピペラジン
参考例37で得た、5−(4−(3、4−ジメトキシフェニル)ピペラジン−1−イル)−2,2,4,6,7−ペンタメチル−1−ベンゾフラン−3−オールおよびピロリジンを用い、実施例57と同様に標題化合物を得た。 収率39% 融点 128−130 ℃(メタノール)。
1H−NMR (CDCl3) δ: 1.24 (3H, s), 1.48 (3H, s), 1.60−1.72 (4H, m), 2.08 (3H, s), 2.22 (3H, s), 2.25 (3H, s), 2.48−2.79 (4H, m), 3.30−3.78 (8H, m), 3.85 (3H, s), 3.89 (3H, s), 3.98 (1H, s), 6.52 (1H, dd, J=8.7, 2.7 Hz), 6.64 (1H, d, J=2.7 Hz), 6.81 (1H, d, J=8.7 Hz)。
【0233】
実施例120
1−(2,2,4,6,7−ペンタメチル−3−ピペリジノ−2,3−ジヒドロ−1−ベンゾフラン−5−イル)−4−(4−(トリフルオロメチル)フェニル)ピペラジン
参考例38で得た、2,2,4,6,7−ペンタメチル−5−(4−(4−(トリフルオロメチル)フェニル)ピペラジン−1−イル)−1−ベンゾフラン−3−オールおよびピペリジンを用い、実施例57と同様に標題化合物を得た。 収率61% 融点 182−183 ℃(メタノール)。
1H−NMR (CDCl3) δ: 1.10−1.82 (13H, m), 2.07 (3H, s), 2.23 (3H, s), 2.28 (3H, s), 2.38 (1H, br s), 2.78 (1H, br s), 2.92 (1H, br s), 3.18−3.42 (8H, m), 3.66 (1H, s), 6.98 (2H, d, J=8.7 Hz), 7.49 (2H, d, J=8.7 Hz)。
【0234】
実施例121
1−(2,2,4,6,7−ペンタメチル−3−(ピロリジニル)−2,3−ジヒドロ−1−ベンゾフラン−5−イル)−4−(4−(トリフルオロメチル)フェニル)ピペラジン
参考例38で得た、2,2,4,6,7−ペンタメチル−5−(4−(4−(トリフルオロメチル)フェニル)ピペラジン−1−イル)−1−ベンゾフラン−3−オールおよびピロリジンを用い、実施例57と同様に標題化合物を得た。 収率66% 融点 140−141 ℃(メタノール)。
1H−NMR (CDCl3) δ: 1.24 (3H, s), 1.48 (3H, s), 1.60−1.78 (4H, m), 2.07 (3H, s), 2.21 (3H, s), 2.23 (3H, s), 2.46−2.78 (4H, m), 3.18−3.45 (8H, m), 3.98 (1H, s), 6.97 (2H, d, J=8.4 Hz), 7.48 (2H, d, J=8.4 Hz)。
【0235】
実施例122
1−(4−メトキシフェニル)−4−(2,2,4,6,7−ペンタメチル−3−(6−メチルピリジン−3−イル)−2,3−ジヒドロ−1−ベンゾフラン−5−イル)ピペラジン
5−ブロモ−2−メチルピリジン (0.80 g, 4.65 mmol) のジエチルエーテル (20 mL) 溶液に、アルゴン気流下n−ブチルリチウムのヘキサン (1.60 M, 2.90 mL, 4.65 mmol) 溶液を−70℃以下で滴下し、30分間撹拌した。さらに反応液に参考例13で得た、1−(2,2,4,6,7−ペンタメチル−2,3−ジヒドロ−1−ベンゾフラン−3−オン−5−イル)−4−(4−メトキシフェニル)ピペラジン (734 mg, 1.86 mmol) のTHF (5 mL) 溶液を−70℃以下で滴下し、0℃まで昇温した。反応液を氷冷下30分間撹拌後、水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を水、飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムにて乾燥し、減圧下濃縮した。得られた残さをヘキサンより結晶化を経て、5−(4−(4−メトキシフェニル)ピペラジン−1−イル)−(2,2,4,6,7−ペンタメチル−3−(6−メチルメチルピリジン−3−イル)−2,3−ジヒドロ−1−ベンゾフラン−3−オール(520mg)を得た。トリフルオロ酢酸 (5.0 mL) に、この化合物を氷冷下加え、室温まで昇温した。反応液に、トリエチルシラン (0.5 mL, 3.2 mmol) を室温下加え、15分間撹拌した。反応液を減圧下濃縮後、残さに飽和重曹水溶液を加え、水層をアルカリ性とし、酢酸エチルで抽出した。有機層を水、飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムにて乾燥し、減圧下濃縮した。得られた残さをヘキサンより結晶化させ標題化合物370mg(収率42%)を得た。 融点 131−133 ℃(メタノール)。
1H−NMR (CDCl3) δ: 1.02 (3H, s), 1.51 (3H, s), 1.90 (3H, s), 2.15 (3H, s), 2.28 (3H, s), 2.54 (3H, s), 3.08−3.26 (8H, m), 3.78 (3H, s), 4.10 (1H, s), 6.82−7.10 (6H, m), 8.23 (1H, br s)。
【0236】
実施例123
(−)−1−(4−メトキシフェニル)−4−(2,2,4,6,7−ペンタメチル−3−(ピロリジニル)−2,3−ジヒドロ−1−ベンゾフラン−5−イル)ピペラジン
実施例99で得た、1−(4−メトキシフェニル)−4−(2,2,4,6,7−ペンタメチル−3−(ピロリジニル)−2,3−ジヒドロ−1−ベンゾフラン−5−イル)ピペラジンを高速液体クロマトグラフィー(機器:日立 L−7100、L−7405、カラム:CHIRALCEL OJ(4.6(i,d)x 250mm)ダイセル化学工業株式会社製)、移動層:ヘキサン:エタノール=95:5,流速:0.5mL/min、カラム温度:25℃、注入量:10μL)を用いて保持時間の小さい方を分取した。 融点 93−94 ℃(エタノール)。
[α]D=−9.3°(c=1.01,クロロホルム)。
1H−NMR (CDCl3) δ: 1.23 (3H, s), 1.48 (3H, s), 1.62−1.77 (4H, m), 2.07 (3H, s), 2.22 (3H, s), 2.24 (3H, s), 2.44−2.78 (4H, m), 3.07−3.39 (8H, m), 3.78 (3H, s), 3.98 (1H, s), 6.85 (2H, d, J=9.0 Hz), 6.97 (2H, d, J=9.0 Hz)。
【0237】
実施例124
(+)−1−(4−メトキシフェニル)−4−(2,2,4,6,7−ペンタメチル−3−(ピロリジニル)−2,3−ジヒドロ−1−ベンゾフラン−5−イル)ピペラジン
実施例99で得た、1−(4−メトキシフェニル)−4−(2,2,4,6,7−ペンタメチル−3−(ピロリジニル)−2,3−ジヒドロ−1−ベンゾフラン−5−イル)ピペラジンを高速液体クロマトグラフィー(機器:日立 L−7100、L−7405、カラム:CHIRALCEL OJ(4.6(i,d)x 250mm)ダイセル化学工業株式会社製)、移動層:ヘキサン:エタノール=95:5,流速:0.5mL/min、カラム温度:25℃、注入量:10μL)を用いて保持時間の大きい方を分取した。 融点 90−92 ℃ (エタノール)。
[α]D=+8.8°(c=0.87,クロロホルム)。
1H−NMR (CDCl3) δ: 1.23 (3H, s), 1.48 (3H, s), 1.62−1.78 (4H, m), 2.07 (3H, s), 2.22 (3H, s), 2.24 (3H, s), 2.44−2.80 (4H, m), 3.09−3.35 (8H, m), 3.78 (3H, s), 3.98 (1H, s), 6.85 (2H, d, J=9.0 Hz), 6.97 (2H, d, J=9.0 Hz)。
【0238】
実施例125
3−(6−フルオロピリジン−3−イル)−5−(4−ベンジルピペラジン−1−イル)−2,2,4,6,7−ペンタメチル−2,3−ジヒドロ−1−ベンゾフラン−3−オール
参考例41で得た、5−(4−ベンジルピペラジン−1−イル)−2,2,4,6,7−ペンタメチル−2,3−ジヒドロ−1−ベンゾフラン−3(2H)−オンと2−フルオロ−5−ブロモピリジンを用いて、実施例33と同様に標題化合物を合成した。 収率 79%。 融点 105−109 ℃(ヘキサン)。
1H−NMR (CDCl3) δ: 0.89 (3H, s), 1.50 (3H, s), 1.93 (3H, s), 2.12 (3H, s), 2.20 (1H, br), 2.26 (3H, s), 2.43−2.60 (4H, m), 3.00−3.15 (4H, m), 3.55 (2H, s), 6.91 (1H, br), 7.20−7.40 (5H, m), 7.85 (2H, br)。
【0239】
実施例126
4−ベンジル−1−(3−(6−フルオロピリジン−3−イル)−2,2,4,6,7−ペンタメチル−2,3−ジヒドロ−1−ベンゾフラン−5−イル)ピペラジン
実施例125で得た、3−(6−フルオロピリジン−3−イル)−5−(4−ベンジルピペラジン−1−イル)−2,2,4,6,7−ペンタメチル−2,3−ジヒドロ−1−ベンゾフラン−3−オールを、実施例46と同様に標題化合物を合成した。収率 78%。 融点 76−79 ℃(ヘキサン)。
1H−NMR (CDCl3) δ: 1.02 (3H, s), 1.49 (3H, s), 1.87 (3H, s), 2.12 (3H, s), 2.24 (3H, s), 2.45−2.58 (4H, m), 2.98−3.12 (4H, m), 3.55 (2H, s), 4.10 (1H, s), 6.80 (1H, dd, J=2.8, 8.2 Hz), 7.20−7.40 (6H, m), 7.91 (1H, br)。
【0240】
実施例127
1−(3−(6−フルオロピリジン−3−イル)−2,2,4,6,7−ペンタメチル−2,3−ジヒドロ−1−ベンゾフラン−5−イル)ピペラジン
実施例126で得た、4−ベンジル−1−(3−(6−フルオロピリジン−3−イル)−2,2,4,6,7−ペンタメチル−2,3−ジヒドロ−1−ベンゾフラン−5−イル)ピペラジン (1.83 g, 4 mmol) とギ酸アンモニウム (505 mg, 8 mmol) のメタノール (50 mL) 溶液に10%パラジウム炭素 (50%含水, 183 mg) を加え、窒素雰囲気下2時間加熱還流した。反応液を室温に冷却後、触媒をろ過にて除き、ろ液を減圧下濃縮した。残さを酢酸エチルにて希釈し、飽和重曹水にて洗浄後、無水硫酸ナトリウムにて乾燥した。溶媒を減圧下留去し、得られた残さを塩基性シリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル)により精製し、標題化合物1.3g(収率 88%)を得た。無晶状粉末。
11H−NMR (CDCl3) δ: 1.03 (3H, s), 1.50 (3H, s), 1.79 (1H, br), 1.88 (3H, s), 2.13 (3H, s), 2.26 (3H, s), 2.83−3.05 (8H, m), 4.11 (1H, s), 6.81 (1H, dd, J=2.9, 8.7 Hz), 7.23 (1H, br), 7.92 (1H, br)。
【0241】
実施例128
1−ベンジル−4−(2,2,4,6,7−ペンタメチル−3−(ピロリジニル)−2,3−ジヒドロ−1−ベンゾフラン−5−イル)ピペラジン 二塩酸塩参考例42で得た、5−(4−ベンジルピペラジン−1−イル)−2,2,4,6,7−ペンタメチル−2,3−ジヒドロ−1−ベンゾフラン−3−オールとピロリジンを用いて、実施例57と同様に処理した後、4規定塩酸/酢酸エチル溶液にて塩酸塩とし、標題化合物を合成した。 収率 93%。 融点 224−227 ℃(分解)(酢酸エチル−エタノール)。
1H−NMR (CDCl3) δ: 1.22 (3H, s), 1.47 (3H, s), 1.60−1.75 (4H, m), 2.06 (3H, s), 2.19 (3H, s), 2.22 (3H, s), 2.45−2.60 (4H, m), 2.61−2.77 (2H, m), 3.02−3.20 (4H, m), 3.56 (2H, s), 3.96 (1H, s), 7.21−7.42 (5H, m)。
【0242】
実施例129
4−(4−フルオロフェニル)−1−(3−(6−フルオロピリジン−3−イル)−2,2,4,6,7−ペンタメチル−2,3−ジヒドロ−1−ベンゾフラン−5−イル)ピペラジン
実施例127で得た、1−(3−(6−フルオロピリジン−3−イル)−2,2,4,6,7−ペンタメチル−2,3−ジヒドロ−1−ベンゾフラン−5−イル)ピペラジンとフルオロベンゼンを用いて、実施例16と同様に標題化合物を得た。 収率50% 無晶状粉末。
1H−NMR (CDCl3) δ: 1.03 (3H, s), 1.51 (3H, s), 1.90 (3H, s), 2.14 (3H, s), 2.27 (3H, s), 3.10−3.26 (8H, m) 4.11 (1H, s), 6.81 (1H, dd, J=2.7, 8.3 Hz), 6.83−7.00 (4H, m), 7.20 (1H, br), 7.93 (1H, br)。
【0243】
実施例130
1−(4−メトキシフェニル)−4−(2,2,4,6,7−ペンタメチル−3−(4−メチルベンジル)オキシ−2,3−ジヒドロ−1−ベンゾフラン−5−イル)ピペラジン
参考例18で得た、5−(4−(4−メトキシフェニル)ピペラジン−1−イル)−2,2,4,6,7−ペンタメチル−2,3−ジヒドロ−1−ベンゾフラン−3−オールとα−ブロモ−p−キシレンを用いて、実施例74と同様に標題化合物を合成した。収率 68%。融点 84−85 ℃。(ジイソプロピルエーテル−メタノール)
1H−NMR (CDCl3) δ: 1.36 (3H, s), 1.59 (3H, s), 2.07 (3H, s), 2.24 (3H, s), 2.25 (3H, s), 2.33 (3H, s), 3.05−3.35 (8H, m), 3.78 (3H, s), 4.49 (2H, s), 4.66 (1H, s), 6.86 (2H, d, J=9.2 Hz), 6.97 (2H, d, J=9.2 Hz), 7.13 (2H, d, J=8.2 Hz), 7.23 (2H, d, J=8.2 Hz)。
【0244】
実施例131
1−(3−(6−フルオロピリジン−3−イル)−2,2,4,6,7−ペンタメチル−2,3−ジヒドロ−1−ベンゾフラン−5−イル)−4−(4−メトキシフェニル)メチルピペラジン 二塩酸塩
実施例127で得た、1−(3−(6−フルオロピリジン−3−イル)−2,2,4,6,7−ペンタメチル−2,3−ジヒドロ−1−ベンゾフラン−5−イル)ピペラジン (369 mg, 1 mmol) と炭酸カリウム (138 mg, 1 mmol) のDMF (5 mL) 溶液に、4−メトキシベンジルクロリド (0.16 mL, 1.2 mmol) を加え、室温にて3時間撹拌した。反応液を水で希釈後、酢酸エチルにて抽出した。有機層を飽和食塩水にて3回洗浄後、無水硫酸ナトリウムにて乾燥し、減圧下溶媒を留去した。得られた残さをシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン−酢酸エチル 4:1)により精製し、標題化合物のフリー塩を365mg(収率 75%)を得た。次いで、4規定塩酸/酢酸エチル溶液にて塩酸塩とし、標題化合物を得た。 融点 218−221 ℃(分解)(酢酸エチル−エタノール)。
1H−NMR (CDCl3) δ: 1.02 (3H, s), 1.49 (3H, s), 1.87 (3H, s), 2.12 (3H, s), 2.24 (3H, s), 2.40−2.53 (4H, m), 2.90−3.10 (4H, m), 3.48 (2H, s), 3.80 (3H, s), 4.10 (1H, s), 6.76−6.95 (3H, m), 7.20−7.35 (3H, m), 7.91 (1H, br)。
【0245】
実施例132
tert−ブチル 4−(2,2,4,6,7−ペンタメチル−3−ピロリジニル−2,3−ジヒドロ−1−ベンゾフラン−5−イル)ピペラジンカルボキシレート
参考例44で得た、tert−ブチル 4−(3−ヒドロキシ−2,2,4,6,7−ペンタメチル−2,3−ジヒドロ−1−ベンゾフラン−5−イル)ピペラジンカルボキシレートとピロリジンを用い、実施例57と同様に標題化合物を合成した。 収率 89%。 融点 127−128 ℃(酢酸エチル−ヘキサン)。
1H−NMR (CDCl3) δ: 1.22 (3H, s), 1.47 (3H, s), 1.49 (9H, s), 1.63−1.79 (4H, m), 2.06 (3H, s), 2.17 (3H, s), 2.19 (3H, s), 2.55 (2H, br), 2.66−2.74 (2H, m), 2.98−3.06 (4H, m), 3.42−3.59 (4H, m), 3.96 (1H, s)。
【0246】
実施例133
tert−ブチル 4−(2,2,4,6,7−ペンタメチル−3−ピペリジノ−2,3−ジヒドロ−1−ベンゾフラン−5−イル)ピペラジンカルボキシレート
参考例44で得た、tert−ブチル 4−(3−ヒドロキシ−2,2,4,6,7−ペンタメチル−2,3−ジヒドロ−1−ベンゾフラン−5−イル)ピペラジンカルボキシレートとピペリジンを用い、実施例57と同様に標題化合物を合成した。 収率 89%。 融点 167−168 ℃(酢酸エチル−ヘキサン)。
1H−NMR (CDCl3) δ: 1.19 (3H, s), 1.45−1.83 (18H, m), 2.05 (3H, s), 2.20 (3H, s), 2.24 (3H, s), 2.30−2.43 (2H, br), 2.65−3.10 (6H, m), 3.45−3.58 (4H, m), 3.65 (1H, s)。
【0247】
実施例134
(2,2,4,6,7−ペンタメチル−3−ピロリジニル−2,3−ジヒドロ−1−ベンゾフラン−5−イル)ピペラジン
実施例132で得た、tert−ブチル 4−(2,2,4,6,7−ペンタメチル−3−ピロリジニル−2,3−ジヒドロ−1−ベンゾフラン−5−イル)ピペラジンカルボキシレート (3.55 g, 8 mmol) をTHF (20 mL)−酢酸エチル (20 mL) に溶解し、4規定塩酸/酢酸エチル溶液 (20 mL) を加え、60℃にて3時間撹拌した。反応液を0℃に冷却後、1規定水酸化ナトリウム水溶液にて弱アルカリ性とし、酢酸エチルにて抽出した。有機層を飽和食塩水にて洗浄後、無水硫酸ナトリウムにて乾燥し、減圧下溶媒を留去した。得られた残さを塩基性シリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル)により精製し、標題化合物を2.72g(収率 100%)を非晶状粉末として得た。
1H−NMR (CDCl3) δ: 1.22 (3H, s), 1.47 (3H, s), 1.63−1.72 (4H, m), 2.06 (3H, s), 2.20 (3H, s), 2.21 (3H, s), 2.50−2.74 (4H, m), 3.04−3.27 (8H, m) 3.97 (1H, s)。
【0248】
実施例135
4−(((5−(4−(4−メトキシフェニル)ピペラジン−1−イル)−2,2,4,6,7−ペンタメチル−2,3−ジヒドロ−1−ベンゾフラン−3−イル)オキシ)メチル)安息香酸メチル
参考例18で得た、5−(4−(4−メトキシフェニル)ピペラジン−1−イル)−2,2,4,6,7−ペンタメチル−2,3−ジヒドロ−1−ベンゾフラン−3−オールと4−(ブロモメチル)安息香酸メチルを用いて、実施例94と同様に標題化合物を合成した。油状物。収率 76%
1H−NMR (CDCl3) δ: 1.36 (3H, s), 1.59 (3H, s), 2.09 (3H, s), 2.26 (6H, s), 3.10−3.30 (8H, m), 3.79 (3H, s), 3.91 (3H, s), 4.57 (2H, s), 4.69 (1H, s), 6.86 (2H, d, J=9.2 Hz), 6.97 (2H, d, J=9.2 Hz), 7.39 (2H, d, J=8.0 Hz), 7.99 (2H, d, J=8.0 Hz)。
【0249】
実施例136
4−(2,2,4,6,7−ペンタメチル−3−ピロリジニル−2,3−ジヒドロ−1−ベンゾフラン−5−イル)−1−(フェニルエチル)ピペラジン 二塩酸塩
フェネチルアルコール (0.14 mL, 1.2 mmol) とトリエチルアミン (0.21 mL, 1.5 mmo) のアセトニトリル (5 mL) 溶液に、室温にてメタンスルホニルクロリド (0.09 mL, 1.2 mmol) を加え、1時間撹拌した。反応液に実施例134で得た、(2,2,4,6,7−ペンタメチル−3−ピロリジニル−2,3−ジヒドロ−1−ベンゾフラン−5−イル)ピペラジン (343 mg, 1 mmol) を加え、室温にて16時間撹拌した。反応液を減圧下濃縮後、残さに水を加え酢酸エチルにて抽出した。有機層を飽和重曹水および飽和食塩水にて洗浄後、無水硫酸ナトリウムにて乾燥し、減圧下溶媒を留去した。得られた残さを塩基性シリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル−ヘキサン 4:1)により精製し、フリー塩基として166mgを得た。4規定塩酸/酢酸エチル溶液にて塩酸塩とし、標題化合物を96mg(収率 18%)を得た。 融点 176−180 ℃(分解)(エタノール−酢酸エチル)。
1H−NMR (CDCl3) δ: 1.23 (3H, s), 1.48 (3H, s), 1.60−1.75 (4H, m), 2.06 (3H, s), 2.21 (3H, s), 2.23 (3H, s), 2.45−2.76 (10H, m), 2.80−2.95 (2H, m), 3.03−3.26 (4H, m),3.97 (1H, s), 7.18−7.38 (5H, m)。
【0250】
実施例137
1−(4−メトキシフェニルエチル)−4−(2,2,4,6,7−ペンタメチル−3−ピロリジニル−2,3−ジヒドロ−1−ベンゾフラン−5−イル)ピペラジン 二塩酸塩
4−メトキシフェネチルアルコールを用いて、実施例136と同様に標題化合物を得た。 収率24% 融点 190−195 ℃(分解)(エタノール−酢酸エチル)。
1H−NMR (CDCl3) δ: 1.23 (3H, s), 1.48 (3H, s), 1.60−1.73 (4H, m), 2.07 (3H, s), 2.20 (3H, s), 2.23 (3H, s), 2.45−2.87 (12H, m), 3.03−3.24 (4H, m), 3.79 (3H, s), 3.97 (1H, s), 6.85 (2H, d, J=8.7 Hz), 7.15 (2H, d, J=8.7 Hz)。
【0251】
実施例138
1−(4−フルオロベンジル)−4−(2,2,4,6,7−ペンタメチル−3−ピロリジニル−2,3−ジヒドロ−1−ベンゾフラン−5−イル)ピペラジン 二塩酸塩
実施例134で得た、(2,2,4,6,7−ペンタメチル−3−ピロリジニル−2,3−ジヒドロ−1−ベンゾフラン−5−イル)ピペラジンと4−フルオロベンジルクロリドを用いて、実施例2と同様に処理した後、4規定塩酸/酢酸エチル溶液にて塩酸塩とし、標題化合物を得た。 収率25% 融点 227−232 ℃(分解)(エタノール−酢酸エチル)。
1H−NMR (CDCl3) δ: 1.22 (3H, s), 1.47 (3H, s), 1.60−1.71 (4H, m), 2.06 (3H, s), 2.18 (3H, s), 2.21 (3H, s), 2.45−2.59 (6H, m), 2.63−2.77 (2H, m), 3.00−3.18 (4H, m), 3.53 (2H, s), 3.96 (1H, s), 6.00 (2H, t, J=8.6 Hz), 7.30−7.35 (2H, m)。
【0252】
実施例139
1−(3−メトキシフェニルエチル)−4−(2,2,4,6,7−ペンタメチル−3−ピロリジニル−2,3−ジヒドロ−1−ベンゾフラン−5−イル)ピペラジン 二塩酸塩
実施例134で得た、(2,2,4,6,7−ペンタメチル−3−ピロリジニル−2,3−ジヒドロ−1−ベンゾフラン−5−イル)ピペラジンと炭酸カリウム (207 mg, 1.1 mmol) のアセトニトリル (5 mL) 溶液に、3−メトキシフェネチル メタンスルホネート (253 mg) を室温にて加え16時間撹拌した。反応液を減圧下濃縮後、残さに水を加え酢酸エチルにて抽出した。有機層を飽和重曹水および飽和食塩水にて洗浄後、無水硫酸ナトリウムにて乾燥し、減圧下溶媒を留去した。得られた残さを塩基性シリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル−ヘキサン 4:1)により精製し、フリー塩基として186mgを得た。4規定塩酸/酢酸エチル溶液にて塩酸塩とし、標題化合物を137mg(収率 25%)を得た。 融点 183−185 ℃(分解)(エタノール−酢酸エチル)。
1H−NMR (CDCl3) δ: 1.23 (3H, s), 1.48 (3H, s), 1.60−1.70 (4H, m), 2.06 (3H, s), 2.20 (3H, s), 2.23 (3H, s), 2.40−2.76 (10H, m), 2.81−2.88 (2H, m), 3.05−3.27 (4H, m), 3.80 (3H, s), 3.97 (1H, s), 6.83−6.92 (2H, m), 7.21 (1H, t, J=7.8 Hz)。
【0253】
実施例140
6−(4−(4−メトキシフェニル)ピペラジン−1−イル)−2,2,4,5,7−ペンタメチル−3−(4−メチルフェニル)−2,3−ジヒドロ−1−ベンゾフラン−3−オール
参考例25で得られた、6−(4−(4−メトキシフェニル)ピペラジン−1−イル−2,2,4,5,7−ペンタメチル−2,3−ジヒドロ−1−ベンゾフラン−3(2H)−オンと4−ブロモトルエンを用いて、実施例33と同様に標題化合物を合成した。 収率87% 融点 162−164 ℃。
1H−NMR (CDCl3) δ: 0.86 (3H, s), 1.52 (3H, s), 1.88 (3H, s), 2.07 (1H, s), 2.19 (3H, s), 2.24 (3H, s), 2.35 (3H, s), 3.00−3.52 (8H, m), 3.79 (3H, s), 6.20−8.20 (4H, m), 6.86 (2H, d, J=9.1 Hz), 6.98 (2H, d, J=9.1 Hz)。
【0254】
実施例141
4−(4−メトキシフェニル)−1−(2,2,4,5,7−ペンタメチル−3−(4−メチルフェニル)−2,3−ジヒドロ−1−ベンゾフラン−6−イル)ピペラジン
実施例140で得られた、6−(4−(4−メトキシフェニル)ピペラジン−1−イル)−2,2,4,5,7−ペンタメチル−3−(4−メチルフェニル)−2,3−ジヒドロ−1−ベンゾフラン−3−オールを、実施例46と同様に標題化合物を合成した。 収率 85% 融点 160−162 ℃(エタノール)。
1H−NMR (CDCl3) δ: 1.00 (3H, s), 1.49 (3H, s), 1.81 (3H, s), 2.16 (3H, s), 2.25 (3H, s), 2.31 (3H, s), 3.00−3.52 (8H, m), 3.79 (3H, s), 4.10 (1H, s), 6.40−7.40 (4H, m), 6.86 (2H, d, J=9.2 Hz), 6.98 (2H, d, J=9.2 Hz)。
【0255】
実施例142
3−ベンジル−5−(4−(4−メトキシフェニル)−1−ピペラジニル)−2,2,4,6,7−ペンタメチル−2,3−ジヒドロ−1−ベンゾフラン−3−オール
参考例13で得た、4−(4−メトキシフェニル)−1−(2,2,4,6,7−ペンタメチル−2,3−ジヒドロ−1−ベンゾフラン−3−オン−5−イル)ピペラジンおよびベンジルマグネシウムクロリドを用い、実施例43と同様に標題化合物を得た。 収率70% 融点 152−153 ℃(酢酸エチル−ヘキサン)。
1H−NMR (CDCl3) δ: 1.27 (3H, s), 1.39 (3H, s), 1.55 (3H, s), 1.58 (1H, s), 2.09 (3H, s), 2.23 (3H, s), 2.92−3.22 (10H, m), 3.77 (3H, s), 6.84 (2H, d, J=9.0 Hz), 6.86−6.97 (4H, m), 7.12−7.26 (3H, m)。
【0256】
実施例143
1−(3−ベンジル−2,2,4,6,7−ペンタメチル−2,3−ジヒドロ−1−ベンゾフラン−5−イル)−4−(4−メトキシフェニル)ピペラジン
実施例142で得た、3−ベンジル−5−(4−(4−メトキシフェニル)−1−ピペラジニル)−2,2,4,6,7−ペンタメチル−2,3−ジヒドロ−1−ベンゾフラン−3−オールを用い、実施例46と同様に標題化合物を得た。収率59% 融点 146−148 ℃(酢酸エチル−ヘキサン)。
1H−NMR (CDCl3) δ: 1.27 (3H, s), 1.43 (3H, s), 1.80 (3H, s), 2.10 (3H, s), 2.24 (3H, s), 2.75 (1H, dd, J=14.4, 6.3 Hz), 2.90 (1H, dd, J=14.4, 8.4 Hz), 3.00−3.30 (9H, m), 3.78 (3H, s), 6.84 (2H, d, J=9.0 Hz), 6.98 (2H, d, J=9.0 Hz), 7.07−7.28 (5H, m)。
【0257】
実施例144
1−(4−メトキシフェニル)−4−(2,2,4,6,7−ペンタメチル−3−(5−メチルピリジン−2−イル)−2,3−ジヒドロ−1−ベンゾフラン−5−イル)ピペラジン
参考例13で得た、4−(4−メトキシフェニル)−1−(2,2,4,6,7−ペンタメチル−2,3−ジヒドロ−1−ベンゾフラン−3−オン−5−イル)ピペラジンおよび2−ブロモ−5−メチルピリジンを用い、実施例122と同様に標題化合物を得た。 収率20% 融点 186−187 ℃(酢酸エチル−ヘキサン)。
1H−NMR (CDCl3) δ: 1.03 (3H, s), 1.54 (3H, s), 1.90 (3H, s), 2.14 (3H, s), 2.28 (3H, s), 2.30 (3H, s), 3.07−3.30 (8H, m), 3.77 (3H, s), 4.34 (1H, s), 6.64 (1H, d, J=8.4 Hz), 6.83 (2H, d, J=9.0 Hz), 6.94 (2H, d, J=9.0 Hz), 7.33 (1H, d, J=8.4 Hz), 8.37 (1H, s)。
【0258】
実施例145
1−(4−メトキシフェニル)−4−(2,2,4,6,7−ペンタメチル−3−(1−ピロリジニルメチル)−2,3−ジヒドロ−1−ベンゾフラン−5−イル)ピペラジン
参考例40で得た、メタンスルホン酸(5−(4−(4−メトキシフェニル)ピペラジン−1−イル)−2,2,4,6,7−ペンタメチル−2,3−ジヒドロ−1−ベンゾフラン−3−イル)メチル (0.35 g, 0.716 mmol) のアセトニトリル (10 mL) 溶液に、炭酸カリウム (396 mg, 2.86 mmol)、ピロリジン (0.12 mL, 1.43 mmol)を加え、16時間加熱還流した。水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を水、飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムにて乾燥し、減圧下濃縮した。得られた残さを塩基性シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=5:1)により精製後、再結晶(酢酸エチル−ヘキサン)を経て標題化合物175 mg(収率53%)を得た。 融点 94−96 ℃(メタノール)。
1H−NMR (CDCl3) δ: 1.33 (3H, s), 1.59 (3H, s), 1.62−1.82 (4H, m), 2.07 (3H, s), 2.17−2.32 (7H, m), 2.38−2.51 (2H, m), 2.55−2.65 (2H, m), 2.81−2.90 (1H, m), 3.02−3.35 (9H, m), 3.78 (3H, s), 6.85 (2H, d, J=9.0 Hz), 6.96 (2H, d, J=9.0 Hz)。
【0259】
実施例146
1−(4−メトキシフェニル)−4−(2,2,4,6,7−ペンタメチル−3−(ピペリジノメチル)−2,3−ジヒドロ−1−ベンゾフラン−5−イル)ピペラジン
参考例40で得た、メタンスルホン酸(5−(4−(4−メトキシフェニル)ピペラジン−1−イル)−2,2,4,6,7−ペンタメチル−2,3−ジヒドロ−1−ベンゾフラン−3−イル)メチル を用い、実施例145と同様に標題化合物を得た。 収率75% 融点 144−145 ℃(メタノール)。
1H−NMR (CDCl3) δ: 1.33 (3H, s), 1.40−1.70 (9H, m), 2.07 (3H, s), 2.18−2.35 (9H, m), 2.42−2.62 (3H, m), 3.02−3.35 (9H, m), 3.78 (3H, s), 6.85 (2H, d, J=9.0 Hz), 6.96 (2H, d, J=9.0 Hz)。
【0260】
実施例147
1−(4−メトキシフェニル)−4−(2,2,4,6,7−ペンタメチル−3−((4−メチルフェノキシ)メチル)−2,3−ジヒドロ−1−ベンゾフラン−5−イル)ピペラジン
参考例39で得た、(5−(4−(4−メトキシフェニル)ピペラジン−1−イル)−2,2,4,6,7−ペンタメチル−2,3−ジヒドロ−1−ベンゾフラン−3−イル)メタノール (0.15 g, 0.365 mmol)、4−メチルフェノール (59 mg, 0.548 mmol)、トリフェニルホスフィン (144 mg, 0.548 mmol)のTHF (10 mL) 溶液に、アゾジカルボン酸 ジエチル (40% トルエン溶液, 239 mg, 0.548 mmol) を氷冷下で加え、室温で3時間撹拌した。溶媒を減圧下濃縮し、水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を1規定水酸化ナトリウム水溶液、水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムにて乾燥し、減圧下濃縮した。得られた残さをシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=10:1)により精製後、再結晶(メタノール)を経て標題化合物45 mg(収率25%)を得た。 融点 149−150 ℃。
1H−NMR (CDCl3) δ: 1.39 (3H, s), 1.55 (3H, s), 2.08 (3H, s), 2.24 (3H, s), 2.27 (3H, s), 2.31 (3H, s), 3.08−3.32 (8H, m), 3.36 (1H, d, J=6.3 Hz), 3.78 (3H, s), 3.95 (2H, d, J=6.3 Hz), 6.76 (2H, d, J=8.1 Hz), 6.85 (2H, d, J=9.0 Hz), 6.96 (2H, d, J=9.0 Hz), 7.06 (2H, d, J=8.1 Hz)。
【0261】
実施例148
1−(3−((4−ベンジルオキシ)メチル)−2,2,4,6,7−ペンタメチル−2,3−ジヒドロ−1−ベンゾフラン−5−イル)−4−(4−メトキシフェニル)ピペラジン
参考例39で得た、(5−(4−(4−メトキシフェニル)ピペラジン−1−イル)−2,2,4,6,7−ペンタメチル−2,3−ジヒドロ−1−ベンゾフラン−3−イル)メタノール (0.20 g, 0.487 mmol) のDMF (10 mL) 溶液に、アルゴン気流下水素化ナトリウム (60%, 23 mg, 0.584 mmol) を氷冷下で加え、室温で30分間撹拌した。この混合物に臭化ベンジル (92 mg, 0.536 mmol) を氷冷下で滴下し、反応液を60℃で16時間撹拌した。水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を水、飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムにて乾燥し、減圧下濃縮した。得られた残さをシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=10:1)により精製後、再結晶(酢酸エチル−ヘキサン)を経て標題化合物155 mg(収率64%)を得た。 融点 159−160 ℃。
1H−NMR (CDCl3) δ: 1.33 (3H, s), 1.58 (3H, s), 2.06 (3H, s), 2.22 (6H, s), 3.05−3.31 (9H, m), 3.51 (2H, d, J=6.6 Hz), 3.78 (3H, s), 4.44 (1H, d, J=11.7 Hz), 4.50 (1H, d, J=11.7 Hz), 6.85 (2H, d, J=9.0 Hz), 6.96 (2H, d, J=9.0 Hz), 7.24−7.38 (5H, m)。
【0262】
実施例149
5−(4−(4−メトキシフェニル)−1−ピペラジニル)−2,2,4,6,7−ペンタメチル−3−(2−フェニルエチル)−2,3−ジヒドロ−1−ベンゾフラン−3−オール
参考例13で得た、4−(4−メトキシフェニル)−1−(2,2,4,6,7−ペンタメチル−2,3−ジヒドロ−1−ベンゾフラン−3−オン−5−イル)ピペラジンおよびフェネチルマグネシウムクロリドを用い、実施例43と同様に標題化合物を得た。 収率83% 融点 124−126 ℃(メタノール)。
1H−NMR (CDCl3) δ : 1.41 (3H, s), 1.59 (3H, s), 1.81 (1H, s), 2.08 (3H, s), 2.15 (1H, dt, J=13.2, 5.1 Hz), 2.25 (3H, s), 2.34 (1H, dt, J=13.2, 5.1 Hz), 2.42 (3H, s), 2.51 (1H, dt, J=13.2, 5.1 Hz), 2.73 (1H, dt, J=13.2, 5.1 Hz), 3.10−3.30 (8H, m), 3.78 (3H, s), 6.85 (2H, d, J=9.0 Hz), 6.96 (2H, d, J=9.0 Hz), 7.10−7.18 (3H, m), 7.20−7.28 (2H, m)。
【0263】
実施例150
1−(4−メトキシフェニル)−4−(2,2,4,6,7−ペンタメチル−3−(2−フェニルエチリデン)−2,3−ジヒドロ−1−ベンゾフラン−5−イル)ピペラジン
実施例149で得た5−(4−(4−メトキシフェニル)−1−ピペラジニル)−2,2,4,6,7−ペンタメチル−3−(2−フェニルエチル)−2,3−ジヒドロ−1−ベンゾフラン−3−オールを用い、実施例45と同様に標題化合物を得た。 収率67% 融点 166−167 ℃(エタノール)。
1H−NMR (CDCl3) δ: 1.65 (6H, s), 2.11 (3H, s), 2.27 (3H, s), 2.41 (3H, s), 3.08−3.32 (8H, m), 3.69 (2H, d, J=8.1 Hz), 3.78 (3H, s), 6.02 (1H, t, J=8.1 Hz), 6.85 (2H, d, J=9.0 Hz), 6.96 (2H, d, J=9.0 Hz), 7.18−7.37 (5H, m)。
【0264】
実施例151
1−(4−メトキシフェニル)−4−(2,2,4,6,7−ペンタメチル−3−(2−フェニルエチル)−2,3−ジヒドロ−1−ベンゾフラン−5−イル)ピペラジン
実施例149で得た5−(4−(4−メトキシフェニル)−1−ピペラジニル)−2,2,4,6,7−ペンタメチル−3−(2−フェニルエチル)−2,3−ジヒドロ−1−ベンゾフラン−3−オールを用い、実施例46と同様に標題化合物を得た。 収率59% 融点 92−94 ℃(メタノール)。
1H−NMR (CDCl3) δ: 1.31 (3H, s), 1.60 (3H, s), 1.70−1.90 (1H, m), 1.92−2.06 (1H, m), 2.08 (3H, s), 2.18 (3H, s), 2.23 (3H, s), 2.48−2.62 (2H, m), 2.91 (1H, dd, J=7.8, 3.0 Hz), 3.08−3.32 (8H, m), 3.78 (3H, s), 6.85 (2H, d, J=9.0 Hz), 6.96 (2H, d, J=9.0 Hz), 7.10−7.27 (5H, m)。
【0265】
実施例152
(2,2,4,6,7−ペンタメチル−3−ピペリジノ−2,3−ジヒドロ−1−ベンゾフラン−5−イル)ピペラジン
実施例133で得た、tert−ブチル 4−(2,2,4,6,7−ペンタメチル−3−ピペリジノ−2,3−ジヒドロ−1−ベンゾフラン−5−イル)ピペラジンカルボキシレート (1.37 g, 3 mmol) をTHF (10 mL)−メタノール (10 mL) に溶解し、4規定塩酸/酢酸エチル溶液 (10 mL) を加え、60℃にて3時間撹拌した。反応液を0℃に冷却後、1規定水酸化ナトリウム水溶液にて弱アルカリ性とし、酢酸エチルにて抽出した。有機層を飽和食塩水にて洗浄後、無水硫酸ナトリウムにて乾燥し、減圧下溶媒を留去した。得られた残さを塩基性シリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル)により精製し、標題化合物を0.89g(収率 83%)を非晶状粉末として得た。
1H−NMR (CDCl3) δ: 1.15−1.93 (11H, m), 2.05 (3H, s), 2.21 (3H, s), 2.27 (3H, s), 2.35 (1H, br), 2.78 (1H, br), 2.95 (1H, br), 3.13−3.39 (8H, m), 3.66 (1H, s), 4.75 (2H, br)。
【0266】
実施例153
1−ベンジル−4−(2,2,4,6,7−ペンタメチル−3−ピペリジノ−2,3−ジヒドロ−1−ベンゾフラン−5−イル)ピペラジン 二塩酸塩
実施例152で得た、(2,2,4,6,7−ペンタメチル−3−ピペリジノ−2,3−ジヒドロ−1−ベンゾフラン−5−イル)ピペラジンとベンジルクロリドを用いて、実施例2と同様に処理した後、4規定塩酸/酢酸エチル溶液にて塩酸塩とし、標題化合物を得た。 収率64% 非晶状粉末。
1H−NMR (CDCl3) δ: 1.10−1.80 (12H, m), 2.05 (3H, s), 2.21 (3H, s), 2.26 (3H, s), 2.32 (1H, br), 2.48−2.60 (5H, br), 2.77 (1H, br), 2.93 (1H, br), 3.08−3.22 (4H, m), 3.58 (2H, s), 3.64 (1H, s), 7.25−7.40 (5H, m)。
【0267】
実施例154
4−(((5−(4−(4−メトキシフェニル)ピペラジン−1−イル)−2,2,4,6,7−ペンタメチル−2,3−ジヒドロ−1−ベンゾフラン−3−イル)オキシ)メチル)安息香酸
実施例135で得た、4−(((5−(4−(4−メトキシフェニル)ピペラジン−1−イル)−2,2,4,6,7−ペンタメチル−2,3−ジヒドロ−1−ベンゾフラン−3−イル)オキシ)メチル)安息香酸メチル (0.18 g, 0.33 mmol) のメタノール (1 mL) −THF (1 mL) 溶液に1規定水酸化ナトリウム水溶液 (0.5 mL) を加え、室温で16時間攪拌した。反応液を1規定塩酸で酸性にし、酢酸エチルで抽出し、有機層を水、飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムにて乾燥した。残さをヘキサン−酢酸エチルより再結晶し表題化合物0.13g(収率75%)を得た。 融点 162−163 ℃。
1H−NMR (CDCl3) δ: 1.36 (3H, s), 1.59 (3H, s), 2.09 (3H, s), 2.25 (6H, s), 3.05−3.35 (8H, m), 3.77 (3H, s), 4.56 (2H, dd, J=14.7, 12.0 Hz), 4.68 (1H, s), 6.84 (2H, d, J=9.0 Hz), 6.98 (2H, d, J=9.0 Hz), 7.39 (2H, d, J=7.8 Hz), 8.03 (2H, d, J=7.8 Hz)。
【0268】
前記実施例で得られた化合物の化学構造式を以下に示す。
表中の各記号は以下のものを意味する。
Me:メチル
Et:エチル
iPr:イソプロピル
Ph:フェニル
【表1】
【0269】
常法に従い前記(1)ないし(6)を混合し、打錠機により打錠し、錠剤を製造する。
【0270】
実験例1
ヒト・ニューロブラストーマSK−N−SH細胞におけるPI−3キナーゼ阻害剤LY−294002に対する細胞保護作用
a)実験材料
ヒト・ニューロブラストーマSK−N−SH細胞はアメリカン・タイプ・セルカルチャー(ATCC)より購入した。DMEM/F−12培地およびカルウム・マグネシウム不含リン酸生理食塩水(PBS(−))は日研生物医学研究所(株)より、N2添加物およびEDTA溶液はギブコBRL社より、牛胎児血清(FCS)およびペニシリン(5000U/mL)ストレプトマイシン(5mg/mL)混液はバイオホワイタッカー社より、アラマーブルーTM試薬は和光純薬工業(株)より、培養フラスコはファルコン社より、96穴コラーゲンコート・マルチプレートはイワキガラス社より、LY−294002はアレキシス社よりそれぞれ購入した。他の試薬は市販の特級品を用いた。
b)実験方法
(1)SK−N−SH細胞の培養
SK−N−SH細胞は5%FCS、0.5%N2、10mM HEPESおよび1%ペニシリン(5000U/mL)ストレプトマイシン(5mg/mL)混液を含むDMEM/F−12培地を用い、10%二酸化炭素/90%空気混合ガス下にて炭酸ガス恒温器で継代培養を行った。サブコンフルエント状態まで培養したのち、2.5mM EDTAを含むPBS(−)溶液で剥離した細胞を104個/100μL/ウエルの割合で96穴コラーゲンコート・マルチプレートに播種、その後24時間培養したものを細胞毒性試験に使用した。
(2)LY−294002誘発神経細胞毒性に対する保護作用
前記のようにして96穴コラーゲンコート・マルチプレートで培養したSK−N−SH細胞の培養液80μMを除去し、終濃度30μMのLY−294002と終濃度1.0μMになるように調製した化合物を40μLづつ同時添加し細胞毒性試験を開始した。なお、化合物はジメチルスルホキシドで10mMの濃度に調製したものを使用し、LY−294002はジメチルスルホキシドで100mMの濃度に調製したものを希釈して使用した。
(3)細胞生存活性の評価
細胞毒性試験を開始した1日後に生存している神経細胞の生存活性はアラマーブルーTM試薬の細胞による還元活性を指標に測定した。細胞培養液の20μLを除去し20μLのアラマーブルーTM試薬を添加し、4時間に還元されるアラマーブルーTM試薬をプレートリーダー(WAKO SPECTRAMAX 250マイクロプレートリーダー)にて比色定量(測定波長 570nm、参照波長 600nm)した。細胞保護作用は下記の式により算出した。
化合物の細胞保護活性=(A−B)/(C−B)×100(%)
A:化合物+LY−294002添加群の生存活性
B:LY−294002添加群の生存活性
C:コントロールの生存活性
(結果)
化合物1用量につき最低4ウエルを用い、化合物の細胞保護活性を求めた。結果を表00に示す。
【0271】
【表2】
以上の結果より、化合物(I)は、神経栄養因子と同様にPI−3キナーゼの阻害剤で神経変性を惹起するLY−294002による細胞毒性に対して保護作用を有し、神経変性を抑制することがわかる。
【0272】
実験例2
ラット混合グリア培養における神経新生促進作用
a)実験材料
SD系新生児ラットは日本チャールスリバー株式会社より購入。40 mmナイロンセルストレイナーはベクトン・ディキンソンより購入。DMEM/F12培地、抗生物質、N2添加物はライフテクノロジー社より購入。抗βIII−tubulin抗体はシグマ社より購入。DAKO EnVision+/HRP kitはダコジャパン社より購入した。他の試薬は市販の特級品を用いた。
b)実験方法
1.ラットグリア混合培養
ラット混合グリア培養はSD系2日齢新生仔の大脳より調製。新生仔は氷冷にて麻酔し、断頭屠殺を行い、脳をすばやく取り出した。髄膜を注意深く除去し、大脳皮質を分離した。大脳皮質は40ミクロン径のナイロンメッシュを通し、物理的に破砕した。血清の上に細胞分散液に重層し、非連続密度勾配遠心にて細胞を分画。沈澱を成長培地(DMEM/F12に10% FBSと抗生物質を添加)で2回洗浄し、分散した。混合グリア培養はコラーゲン覆被96穴マルチプレートの上にウエル当たり1x105細胞の割合で播種し、5日間培養を行った。
2.分化アッセイ
5日間培養を行った後に、混合グリア培養は分化アッセイに用いた。成長培地を無血清培地(DMEM/F12にN2添加物と抗生物質を添加)に置換し、化合物も同時添加した。5日間分化させた後に4%パラホルムアルデヒドで固定を行い、マウス抗βIII−tubulin モノクローナル抗体およびDAKO EnVison+ /HRP キットで免疫染色を行った。
βIII−tubulin陽性細胞領域を画像解析により定量化し化合物(I)添加時 (1μM) と非添加時(コントロール)との比較を行った。結果を下表に示す。
【0273】
【表3】
以上の結果より、化合物(I)は、βIII−tubulin陽性の神経前駆細胞への分化・新生促進作用を有することがわかる。
【0274】
【発明の効果】
本発明の化合物、その塩またはそのプロドラッグは、優れた神経変性抑制作用等および脳内移行性を有し、低毒性であり、神経変性疾患予防・治療剤等として有用である。また、幹細胞および/または神経前駆細胞の増殖・分化促進作用を有し、神経新生促進剤または神経再生促進剤等として有用である。
Claims (46)
- 式:
− − − は単結合を示す。〕で表わされる化合物またはその塩。 - R1およびR2が、同一または異なって、(i)水素原子、(ii)(1)ハロゲン、(2)C1−3アルキレンジオキシ、(3)ニトロ、(4)シアノ、(5)ハロゲン化されていてもよいC1−6アルキル、(6)ハロゲン化されていてもよいC2−6アルケニル、(7)ハロゲン化されていてもよいC2−6アルキニル、(8)ハロゲン化されていてもよいC3−8シクロアルキル、(9)ハロゲンで置換されていてもよいC6−14アリール、(10)ハロゲン化されていてもよいC1−6アルコキシ、(11)ハロゲン化されていてもよいC1−6アルキルチオまたはメルカプト、(12)ヒドロキシ、(13)アミノ、(14)モノ−C1−6アルキルアミノ、(15)モノ−C6−14アリールアミノ、(16)ジ−C1−6アルキルアミノ、(17)ジ−C6−14アリールアミノ、(18)ホルミル、カルボキシ、カルバモイル、C1−6アルキル−カルボニル、C3−8シクロアルキル−カルボニル、C1−6アルコキシ−カルボニル、C6−14アリール−カルボニル、C7−16アラルキル−カルボニル、C6−14アリールオキシ−カルボニル、C7−16アラルキルオキシ−カルボニル、炭素原子以外に窒素原子、硫黄原子および酸素原子から選ばれるヘテロ原子を1ないし4個含む5または6員複素環カルボニル、モノ−C1−6アルキル−カルバモイル、ジ−C1−6アルキル−カルバモイル、C6−14アリール−カルバモイル、チオカルバモイル、炭素原子以外に窒素原子、硫黄原子および酸素原子から選ばれるヘテロ原子を1ないし4個含む5または6員複素環カルバモイル、C1−6アルキルスルホニル、C6−14アリールスルホニル、C1−6アルキルスルフィニルおよびC6−14アリールスルフィニルから選ばれるアシル、(19)ホルミルアミノ、C1−6アルキル−カルボキサミド、C6−14アリール−カルボキサミド、C1−6アルコキシ−カルボキサミド、C1−6アルキルスルホニルアミノおよびC6−14アリールスルホニルアミノから選ばれるアシルアミノ、(20)C1−6アルキル−カルボニルオキシ、C6−14アリール−カルボニルオキシ、C1−6アルコキシ−カルボニルオキシ、モノ−C1−6アルキル−カルバモイルオキシ、ジ−C1−6アルキル−カルバモイルオキシ、C6−14アリール−カルバモイルオキシおよびニコチノイルオキシから選ばれるアシルオキシ、(21)C1−6アルキル、C6−14アリールおよび炭素原子以外に窒素原子、硫黄原子および酸素原子から選ばれるヘテロ原子を1ないし4個含む5ないし10員芳香族複素環基から選ばれる置換基を1ないし3個有していてもよい4ないし8員飽和環状アミノ、(22)炭素原子以外に窒素原子、硫黄原子および酸素原子から選ばれるヘテロ原子を1ないし4個含む5ないし10員芳香族複素環基、(23)スルホおよび(24)C6−14アリールオキシ、から選ばれる置換基を1ないし5個それぞれ有していてもよいC1−6アルキル基、C2−6アルケニル基、C2−6アルキニル基、C3−8シクロアルキル基またはC6−14アリール基;または
(iii)(1)ハロゲン、(2)C1−3アルキレンジオキシ、(3)ニトロ、(4)シアノ、(5)ハロゲン化されていてもよいC1−6アルキル、(6)ハロゲン化されていてもよいC2−6アルケニル、(7)ハロゲン化されていてもよいC2−6アルキニル、(8)ハロゲン化されていてもよいC3−8シクロアルキル、(9)ハロゲンで置換されていてもよいC6−14アリール、(10)ハロゲン化されていてもよいC1−6アルコキシ、(11)ハロゲン化されていてもよいC1−6アルキルチオまたはメルカプト、(12)ヒドロキシ、(13)アミノ、(14)モノ−C1−6アルキルアミノ、(15)モノ−C6−14アリールアミノ、(16)ジ−C1−6アルキルアミノ、(17)ジ−C6−14アリールアミノ、(18)ホルミル、カルボキシ、カルバモイル、C1−6アルキル−カルボニル、C3−8シクロアルキル−カルボニル、C1−6アルコキシ−カルボニル、C6−14アリール−カルボニル、C7−16アラルキル−カルボニル、C6−14アリールオキシ−カルボニル、C7−16アラルキルオキシ−カルボニル、炭素原子以外に窒素原子、硫黄原子および酸素原子から選ばれるヘテロ原子を1ないし4個含む5または6員複素環カルボニル、モノ−C1−6アルキル−カルバモイル、ジ−C1−6アルキル−カルバモイル、C6−14アリール−カルバモイル、チオカルバモイル、炭素原子以外に窒素原子、硫黄原子および酸素原子から選ばれるヘテロ原子を1ないし4個含む5または6員複素環カルバモイル、C1−6アルキルスルホニル、C6−14アリールスルホニル、C1−6アルキルスルフィニルおよびC6−14アリールスルフィニルから選ばれるアシル、(19)ホルミルアミノ、C1−6アルキル−カルボニルアミノ、C6−14アリール−カルボニルアミノ、C1−6アルコキシ−カルボニルアミノ、C1−6アルキルスルホニルアミノおよびC6−14アリールスルホニルアミノから選ばれるアシルアミノ、(20)C1−6アルキル−カルボニルオキシ、C6−14アリール−カルボニルオキシ、C1−6アルコキシ−カルボニルオキシ、モノ−C1−6アルキル−カルバモイルオキシ、ジ−C1−6アルキル−カルバモイルオキシ、C6−14アリール−カルバモイルオキシおよびニコチノイルオキシから選ばれるアシルオキシ、(21)C1−6アルキル、C6−14アリールおよび炭素原子以外に窒素原子、硫黄原子および酸素原子から選ばれるヘテロ原子を1ないし4個含む5ないし10員芳香族複素環基から選ばれる置換基を1ないし3個有していてもよい4ないし8員飽和環状アミノ、(22)炭素原子以外に窒素原子、硫黄原子および酸素原子から選ばれるヘテロ原子を1ないし4個含む5ないし10員芳香族複素環基、(23)スルホおよび(24)C6−14アリールオキシ、から選ばれる置換基を1ないし5個有していてもよい炭素原子以外に窒素原子、硫黄原子および酸素原子から選ばれるヘテロ原子を1ないし4個含む5ないし14員複素環基を示すか、あるいは
(iv)R1とR2が隣接する炭素原子と共に、(1)ハロゲン、(2)C1−3アルキレンジオキシ、(3)ニトロ、(4)シアノ、(5)ハロゲン化されていてもよいC1−6アルキル、(6)ハロゲン化されていてもよいC2−6アルケニル、(7)ハロゲン化されていてもよいC2−6アルキニル、(8)ハロゲン化されていてもよいC3−8シクロアルキル、(9)ハロゲンで置換されていてもよいC6−14アリール、(10)ハロゲン化されていてもよいC1−6アルコキシ、(11)ハロゲン化されていてもよいC1−6アルキルチオまたはメルカプト、(12)ヒドロキシ、(13)アミノ、(14)モノ−C1−6アルキルアミノ、(15)モノ−C6−14アリールアミノ、(16)ジ−C1−6アルキルアミノ、(17)ジ−C6−14アリールアミノ、(18)ホルミル、カルボキシ、カルバモイル、C1−6アルキル−カルボニル、C3−8シクロアルキル−カルボニル、C1−6アルコキシ−カルボニル、C6−14アリール−カルボニル、C7−16アラルキル−カルボニル、C6−14アリールオキシ−カルボニル、C7−16アラルキルオキシ−カルボニル、炭素原子以外に窒素原子、硫黄原子および酸素原子から選ばれるヘテロ原子を1ないし4個含む5または6員複素環カルボニル、モノ−C1−6アルキル−カルバモイル、ジ−C1−6アルキル−カルバモイル、チオカルバモイル、C6−14アリール−カルバモイル、炭素原子以外に窒素原子、硫黄原子および酸素原子から選ばれるヘテロ原子を1ないし4個含む5または6員複素環カルバモイル、C1−6アルキルスルホニル、C6−14アリールスルホニル、C1−6アルキルスルフィニルおよびC6−14アリールスルフィニルから選ばれるアシル、(19)ホルミルアミノ、C1−6アルキル−カルボニルアミノ、C6−14アリール−カルボニルアミノ、C1−6アルコキシ−カルボニルアミノ、C1−6アルキルスルホニルアミノおよびC6−14アリールスルホニルアミノから選ばれるアシルアミノ、(20)C1−6アルキル−カルボニルオキシ、C6−14アリール−カルボニルオキシ、C1−6アルコキシ−カルボニルオキシ、モノ−C1−6アルキル−カルバモイルオキシ、ジ−C1−6アルキル−カルバモイルオキシ、C6−14アリール−カルバモイルオキシおよびニコチノイルオキシから選ばれるアシルオキシ、(21)C1−6アルキル、C6−14アリールおよび炭素原子以外に窒素原子、硫黄原子および酸素原子から選ばれるヘテロ原子を1ないし4個含む5ないし10員芳香族複素環基から選ばれる置換基を1ないし3個有していてもよい4ないし8員飽和環状アミノ、(22)炭素原子以外に窒素原子、硫黄原子および酸素原子から選ばれるヘテロ原子を1ないし4個含む5ないし10員芳香族複素環基、(23)スルホおよび(24)C6−14アリールオキシ、から選ばれる置換基を1ないし5個それぞれ有していてもよいC3−8シクロアルカンまたは炭素原子以外に窒素原子、硫黄原子および酸素原子から選ばれるヘテロ原子を1ないし4個含む3ないし8員複素環を形成していてもよく;
R3が、(1)ハロゲン、(2)C1−3アルキレンジオキシ、(3)ニトロ、(4)シアノ、(5)ハロゲン化されていてもよいC1−6アルキル、(6)ハロゲン化されていてもよいC2−6アルケニル、(7)ハロゲン化されていてもよいC2−6アルキニル、(8)ハロゲン化されていてもよいC3−8シクロアルキル、(9)ハロゲンで置換されていてもよいC6−14アリール、(10)ハロゲン化されていてもよいC1−6アルコキシ、(11)ハロゲン化されていてもよいC1−6アルキルチオまたはメルカプト、(12)ヒドロキシ、(13)アミノ、(14)モノ−C1−6アルキルアミノ、(15)モノ−C6−14アリールアミノ、(16)ジ−C1−6アルキルアミノ、(17)ジ−C6−14アリールアミノ、(18)ホルミル、カルボキシ、カルバモイル、C1−6アルキル−カルボニル、C3−8シクロアルキル−カルボニル、C1−6アルコキシ−カルボニル、C6−14アリール−カルボニル、C7−16アラルキル−カルボニル、C6−14アリールオキシ−カルボニル、C7−16アラルキルオキシ−カルボニル、炭素原子以外に窒素原子、硫黄原子および酸素原子から選ばれるヘテロ原子を1ないし4個含む5または6員複素環カルボニル、モノ−C1−6アルキル−カルバモイル、ジ−C1−6アルキル−カルバモイル、C6−14アリール−カルバモイル、チオカルバモイル、炭素原子以外に窒素原子、硫黄原子および酸素原子から選ばれるヘテロ原子を1ないし4個含む5または6員複素環カルバモイル、C1−6アルキルスルホニル、C6−14アリールスルホニル、C1−6アルキルスルフィニルおよびC6−14アリールスルフィニルから選ばれるアシル、(19)ホルミルアミノ、C1−6アルキル−カルボニルアミノ、C6−14アリール−カルボニルアミノ、C1−6アルコキシ−カルボニルアミノ、C1−6アルキルスルホニルアミノおよびC6−14アリールスルホニルアミノから選ばれるアシルアミノ、(20)C1−6アルキル−カルボニルオキシ、C6−14アリール−カルボニルオキシ、C1−6アルコキシ−カルボニルオキシ、モノ−C1−6アルキル−カルバモイルオキシ、ジ−C1−6アルキル−カルバモイルオキシ、C6−14アリール−カルバモイルオキシおよびニコチノイルオキシから選ばれるアシルオキシ、(21)C1−6アルキル、C6−14アリールおよび炭素原子以外に窒素原子、硫黄原子および酸素原子から選ばれるヘテロ原子を1ないし4個含む5ないし10員芳香族複素環基から選ばれる置換基を1ないし3個有していてもよい4ないし8員飽和環状アミノ、(22)炭素原子以外に窒素原子、硫黄原子および酸素原子から選ばれるヘテロ原子を1ないし4個含む5ないし10員芳香族複素環基、(23)スルホおよび(24)C6−14アリールオキシ、から選ばれる置換基を1ないし5個それぞれ有していてもよい(1)C6−14アリール、(2)ハロゲン化されていてもよいC3−8シクロアルキルまたは(3)炭素原子以外に窒素原子、硫黄原子および酸素原子から選ばれるヘテロ原子を1ないし4個含む5ないし10員複素環基を示し;
Xが、結合手、
R4が水素原子あるいは(1)ハロゲン、(2)C1−3アルキレンジオキシ、(3)ニトロ、(4)シアノ、(5)ハロゲン化されていてもよいC1−6アルキル、(6)ハロゲン化されていてもよいC2−6アルケニル、(7)ハロゲン化されていてもよいC2−6アルキニル、(8)ハロゲン化されていてもよいC3−8シクロアルキル、(9)ハロゲンで置換されていてもよいC6−14アリール、(10)ハロゲン化されていてもよいC1−6アルコキシ、(11)ハロゲン化されていてもよいC1−6アルキルチオまたはメルカプト、(12)ヒドロキシ、(13)アミノ、(14)モノ−C1−6アルキルアミノ、(15)モノ−C6−14アリールアミノ、(16)ジ−C1−6アルキルアミノ、(17)ジ−C6−14アリールアミノ、(18)ホルミル、カルボキシ、カルバモイル、C1−6アルキル−カルボニル、C3−8シクロアルキル−カルボニル、C1−6アルコキシ−カルボニル、C6−14アリール−カルボニル、C7−16アラルキル−カルボニル、C6−14アリールオキシ−カルボニル、C7−16アラルキルオキシ−カルボニル、炭素原子以外に窒素原子、硫黄原子および酸素原子から選ばれるヘテロ原子を1ないし4個含む5または6員複素環カルボニル、モノ−C1−6アルキル−カルバモイル、ジ−C1−6アルキル−カルバモイル、C6−14アリール−カルバモイル、チオカルバモイル、炭素原子以外に窒素原子、硫黄原子および酸素原子から選ばれるヘテロ原子を1ないし4個含む5または6員複素環カルバモイル、C1−6アルキルスルホニル、C6−14アリールスルホニル、C1−6アルキルスルフィニルおよびC6−14アリールスルフィニルから選ばれるアシル、(19)ホルミルアミノ、C1−6アルキル−カルボニルアミノ、C6−14アリール−カルボニルアミノ、C1−6アルコキシ−カルボニルアミノ、C1−6アルキルスルホニルアミノおよびC6−14アリールスルホニルアミノから選ばれるアシルアミノ、(20)C1−6アルキル−カルボニルオキシ、C6−14アリール−カルボニルオキシ、C1−6アルコキシ−カルボニルオキシ、モノ−C1−6アルキル−カルバモイルオキシ、ジ−C1−6アルキル−カルバモイルオキシ、C6−14アリール−カルバモイルオキシおよびニコチノイルオキシから選ばれるアシルオキシ、(21)C1−6アルキル、C6−14アリールおよび炭素原子以外に窒素原子、硫黄原子および酸素原子から選ばれるヘテロ原子を1ないし4個含む5ないし10員芳香族複素環基から選ばれる置換基を1ないし3個有していてもよい4ないし8員飽和環状アミノ、(22)炭素原子以外に窒素原子、硫黄原子および酸素原子から選ばれるヘテロ原子を1ないし4個含む5ないし10員芳香族複素環基、(23)スルホおよび(24)C6−14アリールオキシ、から選ばれる置換基を1ないし5個それぞれ有していてもよいC1−6アルキル基、C2−6アルケニル基、C2−6アルキニル基またはC3−8シクロアルキル基、C6−14アリール基、ヒドロキシ基、オキソ化されていてもよいメルカプト基またはアミノ基を示すか、あるいはR2とR4は一緒になって二重結合を形成していてもよく;
B環は−Y−を介して、(i)水素原子、(ii)ハロゲン、(iii)オキソ、(iv)(a)ハロゲンまたは(b)(1)ハロゲン、(2)C1−3アルキレンジオキシ、(3)ニトロ、(4)シアノ、(5)ハロゲン化されていてもよいC1−6アルキル、(6)ハロゲン化されていてもよいC2−6アルケニル、(7)ハロゲン化されていてもよいC2−6アルキニル、(8)ハロゲン化されていてもよいC3−8シクロアルキル、(9)ハロゲンで置換されていてもよいC6−14アリール、(10)ハロゲン化されていてもよいC1−6アルコキシ、(11)ハロゲン化されていてもよいC1−6アルキルチオまたはメルカプト、(12)ヒドロキシ、(13)アミノ、(14)モノ−C1−6アルキルアミノ、(15)モノ−C6−14アリールアミノ、(16)ジ−C1−6アルキルアミノ、(17)ジ−C6−14アリールアミノ、(18)ホルミル、カルボキシ、カルバモイル、C1−6アルキル−カルボニル、C3−8シクロアルキル−カルボニル、C1−6アルコキシ−カルボニル、C6−14アリール−カルボニル、C7−16アラルキル−カルボニル、C6−14アリールオキシ−カルボニル、C7−16アラルキルオキシ−カルボニル、炭素原子以外に窒素原子、硫黄原子および酸素原子から選ばれるヘテロ原子を1ないし4個含む5または6員複素環カルボニル、モノ−C1−6アルキル−カルバモイル、ジ−C1−6アルキル−カルバモイル、C6−14アリール−カルバモイル、チオカルバモイル、炭素原子以外に窒素原子、硫黄原子および酸素原子から選ばれるヘテロ原子を1ないし4個含む5または6員複素環カルバモイル、C1−6アルキルスルホニル、C6−14アリールスルホニル、C1−6アルキルスルフィニルおよびC6−14アリールスルフィニルから選ばれるアシル、(19)ホルミルアミノ、C1−6アルキル−カルボキサミド、C6−14アリール−カルボキサミド、C1−6アルコキシ−カルボキサミド、C1−6アルキルスルホニルアミノおよびC6−14アリールスルホニルアミノから選ばれるアシルアミノ、(20)C1−6アルキル−カルボニルオキシ、C6−14アリール−カルボニルオキシ、C1−6アルコキシ−カルボニルオキシ、モノ−C1−6アルキル−カルバモイルオキシ、ジ−C1−6アルキル−カルバモイルオキシ、C6−14アリール−カルバモイルオキシおよびニコチノイルオキシから選ばれるアシルオキシ、(21)C1−6アルキル、C6−14アリールおよび炭素原子以外に窒素原子、硫黄原子および酸素原子から選ばれるヘテロ原子を1ないし4個含む5ないし10員芳香族複素環基から選ばれる置換基を1ないし3個有していてもよい4ないし8員飽和環状アミノ、(22)炭素原子以外に窒素原子、硫黄原子および酸素原子から選ばれるヘテロ原子を1ないし4個含む5ないし10員芳香族複素環基、(23)スルホおよび(24)C6−14アリールオキシから選ばれる置換基を1ないし5個それぞれ有していてもよいC1−6アルキル基、C2−6アルケニル基、C2−6アルキニル基、C3−8シクロアルキル基、C6−14アリール基または炭素原子以外に窒素原子、硫黄原子および酸素原子から選ばれるヘテロ原子を1ないし4個含む5ないし10員芳香族複素環基を1ないし5個有していてもよい4ないし8員含窒素環であり;ここに、Yは結合手、−CO−、−O−、−S−、−SO−、−SO2−または−NR6−(式中R6は水素原子または(1)ハロゲン、(2)C1−3アルキレンジオキシ、(3)ニトロ、(4)シアノ、(5)ハロゲン化されていてもよいC1−6アルキル、(6)ハロゲン化されていてもよいC2−6アルケニル、(7)ハロゲン化されていてもよいC2−6アルキニル、(8)ハロゲン化されていてもよいC3−8シクロアルキル、(9)ハロゲンで置換されていてもよいC6−14アリール、(10)ハロゲン化されていてもよいC1−6アルコキシ、(11)ハロゲン化されていてもよいC1−6アルキルチオまたはメルカプト、(12)ヒドロキシ、(13)アミノ、(14)モノ−C1−6アルキルアミノ、(15)モノ−C6−14アリールアミノ、(16)ジ−C1−6アルキルアミノ、(17)ジ−C6−14アリールアミノ、(18)ホルミル、カルボキシ、カルバモイル、C1−6アルキル−カルボニル、C3−8シクロアルキル−カルボニル、C1−6アルコキシ−カルボニル、C6−14アリール−カルボニル、C7−16アラルキル−カルボニル、C6−14アリールオキシ−カルボニル、C7−16アラルキルオキシ−カルボニル、炭素原子以外に窒素原子、硫黄原子および酸素原子から選ばれるヘテロ原子を1ないし4個含む5または6員複素環カルボニル、モノ−C1−6アルキル−カルバモイル、ジ−C1−6アルキル−カルバモイル、C6−14アリール−カルバモイル、チオカルバモイル、炭素原子以外に窒素原子、硫黄原子および酸素原子から選ばれるヘテロ原子を1ないし4個含む5または6員複素環カルバモイル、C1−6アルキルスルホニル、C6−14アリールスルホニル、C1−6アルキルスルフィニルおよびC6−14アリールスルフィニルから選ばれるアシル、(19)ホルミルアミノ、C1−6アルキル−カルボキサミド、C6−14アリール−カルボキサミド、C1−6アルコキシ−カルボキサミド、C1−6アルキルスルホニルアミノおよびC6−14アリールスルホニルアミノから選ばれるアシルアミノ、(20)C1−6アルキル−カルボニルオキシ、C6−14アリール−カルボニルオキシ、C1−6アルコキシ−カルボニルオキシ、モノ−C1−6アルキル−カルバモイルオキシ、ジ−C1−6アルキル−カルバモイルオキシ、C6−14アリール−カルバモイルオキシおよびニコチノイルオキシから選ばれるアシルオキシ、(21)C1−6アルキル、C6−14アリールおよび炭素原子以外に窒素原子、硫黄原子および酸素原子から選ばれるヘテロ原子を1ないし4個含む5ないし10員芳香族複素環基から選ばれる置換基を1ないし3個有していてもよい4ないし8員飽和環状アミノ、(22)炭素原子以外に窒素原子、硫黄原子および酸素原子から選ばれるヘテロ原子を1ないし4個含む5ないし10員芳香族複素環基、(23)スルホおよび(24)C6−14アリールオキシから選ばれる置換基を1ないし5個それぞれ有していてもよいC1−6アルキル基、C2−6アルケニル基、C2−6アルキニル基、C3−8シクロアルキル基、C6−14アリール基を示す。)であり;
C環がB環の他にさらに、(1)ハロゲン、(2)C1−3アルキレンジオキシ、(3)ニトロ、(4)シアノ、(5)ハロゲン化されていてもよいC1−8アルキル、(6)ハロゲン化されていてもよいC2−8アルケニル、(7)ハロゲン化されていてもよいC2−8アルキニル、(8)ハロゲン化されていてもよいC3−8シクロアルキル、(9)ハロゲンで置換されていてもよいC6−14アリール、(10)ハロゲン化されていてもよいC1 −6アルコキシ、(11)ヒドロキシ、(12)アミノ、(13)モノ−C1−6アルキルアミノ、(14)モノ−C6−14アリールアミノ、(15)ジ−C1−6アルキルアミノ、(16)ジ−C6−14アリールアミノ、(17)ホルミル、カルボキシ、カルバモイル、C1−6アルキル−カルボニル、C3−8シクロアルキル−カルボニル、C1−6アルコキシ−カルボニル、C6−14アリール−カルボニル、C7−16アラルキル−カルボニル、C6−14アリールオキシ−カルボニル、C7−16アラルキルオキシ−カルボニル、炭素原子以外に窒素原子、硫黄原子および酸素原子から選ばれるヘテロ原子を1ないし4個含む5または6員複素環カルボニル、モノ−C1−6アルキル−カルバモイル、ジ−C1−6アルキル−カルバモイル、C6−14アリール−カルバモイル、チオカルバモイル、炭素原子以外に窒素原子、硫黄原子および酸素原子から選ばれるヘテロ原子を1ないし4個含む5または6員複素環カルバモイル、C1−6アルキルスルホニル、C6−14アリールスルホニル、C1−6アルキルスルフィニルおよびC6−14アリールスルフィニルから選ばれるアシル、(18)ホルミルアミノ、C1−6アルキル−カルボキサミド、C6−14アリール−カルボキサミド、C1−6アルコキシ−カルボキサミド、C1−6アルキルスルホニルアミノおよびC6−14アリールスルホニルアミノから選ばれるアシルアミノ、(19)C1−6アルキル、C6−14アリールおよび炭素原子以外に窒素原子、硫黄原子および酸素原子から選ばれるヘテロ原子を1ないし4個含む5ないし10員芳香族複素環基から選ばれる置換基を1ないし3個有していてもよい4ないし8員飽和環状アミノ、(20)炭素原子以外に窒素原子、硫黄原子および酸素原子から選ばれるヘテロ原子を1ないし4個含む5ないし10員芳香族複素環基および(21)スルホから選ばれる置換基を1ないし3個有していてもよいベンゼン環である請求項1記載の化合物。 - Wが酸素原子である請求項1記載の化合物。
- Xが結合手である請求項1記載の化合物。
- R3が置換基を有していてもよいC6−14アリール基である請求項1記載の化合物。
- R3が置換基を有していてもよい複素環基である請求項1記載の化合物。
- Xが結合手であり、R3が置換基を有していてもよいフェニル基である請求項1記載の化合物。
- Xが結合手であり、R3が(1)ハロゲン、(2)ハロゲン化されていてもよいC1−6アルキル、(3)ハロゲンで置換されていてもよいC6−14アリール、(4)ハロゲン化されていてもよいC1−6アルコキシ、(5)ジ−C1−6アルキルアミノ、から選ばれる置換基を1ないし5個それぞれ有していてもよいフェニル基である請求項1記載の化合物。
- Xが結合手であり、R3が(1)ハロゲン、(2)C1−3アルキレンジオキシ、(3)ニトロ、(4)シアノ、(5)ハロゲン化されていてもよいC1−6アルキル、(6)ハロゲン化されていてもよいC2−6アルケニル、(7)ハロゲン化されていてもよいC2−6アルキニル、(8)ハロゲン化されていてもよいC3−8シクロアルキル、(9)ハロゲンで置換されていてもよいC6−14アリール、(10)ハロゲン化されていてもよいC1−6アルコキシ、(11)ハロゲン化されていてもよいC1−6アルキルチオまたはメルカプト、(12)ヒドロキシ、(13)アミノ、(14)モノ−C1−6アルキルアミノ、(15)モノ−C6−14アリールアミノ、(16)ジ−C1−6アルキルアミノ、(17)ジ−C6−14アリールアミノ、(18)ホルミル、カルボキシ、カルバモイル、C1−6アルキル−カルボニル、C3−8シクロアルキル−カルボニル、C1−6アルコキシ−カルボニル、C6−14アリール−カルボニル、C7−16アラルキル−カルボニル、C6−14アリールオキシ−カルボニル、C7−16アラルキルオキシ−カルボニル、炭素原子以外に窒素原子、硫黄原子および酸素原子から選ばれるヘテロ原子を1ないし4個含む5または6員複素環カルボニル、モノ−C1−6アルキル−カルバモイル、ジ−C1−6アルキル−カルバモイル、C6−14アリール−カルバモイル、チオカルバモイル、炭素原子以外に窒素原子、硫黄原子および酸素原子から選ばれるヘテロ原子を1ないし4個含む5または6員複素環カルバモイル、C1−6アルキルスルホニル、C6−14アリールスルホニル、C1−6アルキルスルフィニルおよびC6−14アリールスルフィニルから選ばれるアシル、(19)ホルミルアミノ、C1−6アルキル−カルボニルアミノ、C6−14アリール−カルボニルアミノ、C1−6アルコキシ−カルボニルアミノ、C1−6アルキルスルホニルアミノおよびC6−14アリールスルホニルアミノから選ばれるアシルアミノ、(20)C1−6アルキル−カルボニルオキシ、C6−14アリール−カルボニルオキシ、C1−6アルコキシ−カルボニルオキシ、モノ−C1−6アルキル−カルバモイルオキシ、ジ−C1−6アルキル−カルバモイルオキシ、C6−14アリール−カルバモイルオキシおよびニコチノイルオキシから選ばれるアシルオキシ、(21)C1−6アルキル、C6−14アリールおよび炭素原子以外に窒素原子、硫黄原子および酸素原子から選ばれるヘテロ原子を1ないし4個含む5ないし10員芳香族複素環基から選ばれる置換基を1ないし3個有していてもよい4ないし8員飽和環状アミノ、(22)炭素原子以外に窒素原子、硫黄原子および酸素原子から選ばれるヘテロ原子を1ないし4個含む5ないし10員芳香族複素環基、(23)スルホおよび(24)C6−14アリールオキシ、から選ばれる置換基を1ないし5個それぞれ有していてもよい、環構成へテロ原子として窒素原子を1ないし3個含む5ないし8員の複素環基である請求項1記載の化合物。
- Xが結合手であり、R3が(1)ハロゲン、(2)ハロゲン化されていてもよいC1−6アルキル、(3)ハロゲンで置換されていてもよいC6−14アリールおよび(4)ホルミル、カルボキシ、カルバモイル、C1−6アルキル−カルボニル、C3−8シクロアルキル−カルボニル、C1−6アルコキシ−カルボニル、C6−14アリール−カルボニル、C7−16アラルキル−カルボニル、C6−14アリールオキシ−カルボニルおよびC7−16アラルキルオキシ−カルボニルから選ばれるアシル、から選ばれる置換基を1ないし3個それぞれ有していてもよい、から選ばれる置換基を1ないし3個それぞれ有していてもよい、ピペリジノ、モルホリノ、ピペラジニル、ピリジル、またはピロリジニル基である請求項1記載の化合物。
- B環が式−Y−Ar〔式中Yは−(CH2)m−(mは1ないし6の整数を示す)、−CO−、−O−、−S−、−SO−、−SO2−または−NR6−(式中R6は水素原子または置換されていてもよい炭化水素基を示す。)または結合手を示し、Arは置換されていてもよい芳香環基を示す〕で表わされる基を1ないし4個有する(複数有する場合それぞれ同一であっても異なっていてもよい)請求項1記載の化合物。
- B環がピペリジン環、ピペラジン環またはピロリジン環である請求項1記載の化合物。
- B環がジヒドロベンゾフラン環またはジヒドロベンゾチオフェン環の5位に置換している請求項1記載の化合物。
- Arで表わされる芳香環基が置換基を有していてもよいフェニル基である請求項13記載の化合物。
- Yが結合手である請求項13記載の化合物。
- R1およびR2がそれぞれC1−6アルキル基である請求項1記載の化合物。
- R4が水素原子である請求項1記載の化合物。
- C環がB環の他に、さらに1〜3個の(1)ハロゲン、(2)C1−3アルキレンジオキシ、(3)ニトロ、(4)シアノ、(5)ハロゲン化されていてもよいC1−8アルキル、(6)ハロゲン化されていてもよいC2−8アルケニル、(7)ハロゲン化されていてもよいC2−8アルキニル、(8)ハロゲン化されていてもよいC3−8シクロアルキル、(9)ハロゲンで置換されていてもよいC6−14アリール、(10)ハロゲン化されていてもよいC1−6アルコキシ、(11)ヒドロキシ、(12)アミノ、(13)モノ−C1−6アルキルアミノ、(14)モノ−C6−14アリールアミノ、(15)ジ−C1−6アルキルアミノ、(16)ジ−C6−14アリールアミノ、(17)ホルミル、カルボキシ、カルバモイル、C1−6アルキル−カルボニル、C3−8シクロアルキル−カルボニル、C1−6アルコキシ−カルボニル、C6−14アリール−カルボニル、C7−16アラルキル−カルボニル、C6−14アリールオキシ−カルボニル、C7−16アラルキルオキシ−カルボニル、炭素原子以外に窒素原子、硫黄原子および酸素原子から選ばれるヘテロ原子を1ないし4個含む5または6員複素環カルボニル、モノ−C1−6アルキル−カルバモイル、ジ−C1−6アルキル−カルバモイル、C6−14アリール−カルバモイル、チオカルバモイル、炭素原子以外に窒素原子、硫黄原子および酸素原子から選ばれるヘテロ原子を1ないし4個含む5または6員複素環カルバモイル、C1−6アルキルスルホニル、C6−14アリールスルホニル、C1−6アルキルスルフィニルおよびC6−14アリールスルフィニルから選ばれるアシル、(18)ホルミルアミノ、C1−6アルキル−カルボキサミド、C6−14アリール−カルボキサミド、C1−6アルコキシ−カルボキサミド、C1−6アルキルスルホニルアミノおよびC6−14アリールスルホニルアミノから選ばれるアシルアミノ、(19)C1−6アルキル、C6−14アリールおよび炭素原子以外に窒素原子、硫黄原子および酸素原子から選ばれるヘテロ原子を1ないし4個含む5ないし10員芳香族複素環基から選ばれる置換基を1ないし3個有していてもよい4ないし8員飽和環状アミノ、(20)炭素原子以外に窒素原子、硫黄原子および酸素原子から選ばれるヘテロ原子を1ないし4個含む5ないし10員芳香族複素環基および(21)スルホから選ばれる置換基を有する請求項1記載の化合物。
- C環がB環の他にさらに1ないし3個の(1)ハロゲン、(2)C1−3アルキレンジオキシ、(3)ニトロ、(4)シアノ、(5)C1−8アルキル、(6)C2−8アルケニル、(7)C2−8アルキニル、(8)ハロゲン化されていてもよいC3−8シクロアルキル、(9)ハロゲンで置換されていてもよいC6−14アリール、(10)C1−6アルコキシ、(11)ヒドロキシ、(12)アミノ、(13)モノ−C1−6アルキルアミノ、(14)モノ−C6−14アリールアミノ、(15)ジ−C1−6アルキルアミノ、(16)ジ−C6−14アリールアミノ、(17)ホルミル、カルボキシ、カルバモイル、C1−6アルキル−カルボニル、C3−8シクロアルキル−カルボニル、C1−6アルコキシ−カルボニル、C6−14アリール−カルボニル、C7−16アラルキル−カルボニル、C6−14アリールオキシ−カルボニル、C7−16アラルキルオキシ−カルボニル、モノ−C1−6アルキル−カルバモイル、ジ−C1−6アルキル−カルバモイル、C6−14アリール−カルバモイル、チオカルバモイル、C1−6アルキルスルホニル、C6−14アリールスルホニル、C1−6アルキルスルフィニルおよびC6−14アリールスルフィニルから選ばれるアシル、(18)ホルミルアミノ、C1−6アルキル−カルボキサミド、C6−14アリール−カルボキサミド、C1−6アルコキシ−カルボキサミド、C1−6アルキルスルホニルアミノおよびC6−14アリールスルホニルアミノから選ばれるアシルアミノおよび(19)スルホから選ばれる置換基から選ばれる置換基で置換されている請求項1記載の化合物。
- C環がB環の他にさらに1ないし3個のC1−6アルキル基で置換されている請求項1記載の化合物。
- C環がB環の他にさらに3個のC1−6アルキル基で置換されている請求項1記載の化合物。
- C環がB環の他にさらに3個のメチル基で置換されている請求項1記載の化合物。
- 4−(3,4−ジメトキシフェニル)−1−(2,2,4,6,7−ペンタメチル−3−(4−メチルフェニル)−2,3−ジヒドロ−1−ベンゾフラン−5−イル)ピペラジン、
(3R)−4−(4−メトキシフェニル)−1−(2,2,4,6,7−ペンタメチル−3−(4−メチルフェニル)−2,3−ジヒドロ−1−ベンゾフラン−5−イル)ピペリジン、
1−(2,2,4,6,7−ペンタメチル−3−(4−メチルフェニル)−2,3−ジヒドロ−1−ベンゾフラン−5−イル)−4−(4−メトキシフェニル)ピペラジン、
N−フェニル−5−(4−(4−メトキシフェニル)ピペラジン−1−イル)−2,2,4,6,7−ペンタメチル−2,3−ジヒドロ−1−ベンゾフラン−3−アミン、
4−(4−メトキシフェニル)−1−(2,2,4,6,7−ペンタメチル−3−ピペリジノ−2,3−ジヒドロ−1−ベンゾフラン−5−イル)ピペラジン、
1−(3−(4−(トリフルオロメチル)フェニル)−2,2,4,6,7−ペンタメチル−2,3−ジヒドロ−1−ベンゾフラン−5−イル)−4−(4−メトキシフェニル)ピペラジン、
4−(3,4−ジメトキシフェニル)−1−(3−(4−メチルフェニル)−2,2,4,6,7−ペンタメチル−2,3−ジヒドロ−1−ベンゾフラン−5−イル)ピペリジン、
1−(3−(4−イソプロピルフェニル)−2,2,4,6,7−ペンタメチル−2,3−ジヒドロ−1−ベンゾフラン−5−イル)−4−(3,4−ジメトキシフェニル)ピペリジン、
1−(4−メトキシフェニル)−4−(2,2,4,6,7−ペンタメチル−3−(ピロリジン−1−イル)−2,3−ジヒドロ−1−ベンゾフラン−5−イル)ピペラジン、
1−(5−(4−(4−メトキシフェニル)1−ピペラジニル)−(2,2,4,6,7−ペンタメチル−2,3−ジヒドロ−1−ベンゾフラン−3−イル)インドリン、
1−(4−メトキシフェニル)−4−(2,2,4,6,7−ペンタメチル−3−ピリジン−2−イル−2,3−ジヒドロ−1−ベンゾフラン−5−イル)ピペラジン、
1−(3−(6−フルオロピリジン−3−イル)−2,2,4,6,7−ペンタメチル−2,3−ジヒドロ−1−ベンゾフラン−5−イル)−4−(4−メトキシフェニル)ピペラジン、
1−(3,4−ジメトキシフェニル)−4−(2,2,4,6,7−ペンタメチル−3−ピペリジノ−2,3−ジヒドロ−1−ベンゾフラン−5−イル)ピペラジン、
1−(4−メトキシフェニル)−4−(2,2,4,6,7−ペンタメチル−3−(6−メチル−3−ピリジニル)−2,3−ジヒドロ−1−ベンゾフラン−5−イル)ピペラジン、
4−(4−メトキシフェニル)−1−(2,2,4,5,7−ペンタメチル−3−(4−メチルフェニル)−2,3−ジヒドロ−1−ベンゾフラン−6−イル)ピペラジン、
1−(3−ベンジル−2,2,4,6,7−ペンタメチル−2,3−ジヒドロ−1−ベンゾフラン−5−イル)−4−(4−メトキシフェニル)ピペラジン、または
1−(4−メトキシフェニル)−4−(2,2,4,6,7−ペンタメチル−3−((4−メチルフェノキシ)メチル)−2,3−ジヒドロ−1−ベンゾフラン−5−イル)ピペラジン。 - 請求項1記載の化合物またはその塩を含有してなる神経変性抑制剤。
- βアミロイド毒性抑制剤である請求項25記載の抑制剤。
- 神経栄養因子様作用剤である請求項25記載の抑制剤。
- 神経変性疾患予防・治療剤である請求項25記載の抑制剤。
- アルツハイマー病またはパーキンソン病の予防・治療剤である請求項25記載の抑制剤。
- 軽度認知障害または軽症記憶障害の治療薬である請求項25記載の抑制剤。
- 請求項1記載の化合物またはその塩を含有してなる神経新生促進剤または神経再生促進剤。
- 幹細胞および/または神経前駆細胞の増殖・分化促進剤である請求項31記載の剤。
- 幹細胞が胚性幹細胞または神経幹細胞である請求項31記載の剤。
- 神経幹細胞および/または神経細胞移植における生着・分化促進剤である請求項31記載の剤。
- 神経幹細胞および/または神経細胞における増殖・分化促進剤である請求項31記載の剤。
- 内因性神経幹細胞の増殖・分化促進剤である請求項31記載の剤。
- 中枢神経系疾患の予防・治療用である請求項31記載の剤。
- 請求項1記載の化合物またはその塩を含有してなる移植用の神経幹細胞および/または神経前駆細胞の培養時における増殖・分化促進剤。
- 移植用の神経幹細胞および/または神経前駆細胞の培養時における増殖・分化促進剤としての請求項1記載の化合物またはその塩の使用。
- 請求項1記載の化合物またはその塩を含有してなるプロテインキナーゼB(PKB)活性化剤。
- パーキンソン病、アルツハイマー病、筋萎縮性側索硬化症(ALS)またはハンチントン病の予防・治療剤である請求項40記載のPKB活性化剤。
- うつ病、不安症、躁うつ病またはPTSD(心的外傷後ストレス障害)の予防・治療剤である請求項40記載のPKB活性化剤。
- 請求項40記載のPKB活性化剤のパーキンソン病、アルツハイマー病、ALSまたはハンチントン病予防・治療剤製造のための使用。
- 請求項40記載のPKB活性化剤の、うつ病、不安症、躁うつ病またはPTSD予防・治療剤製造のための使用。
- 塩基の存在下に反応させる請求項45記載の製造法。
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