JP4352218B2 - Oaローラ及びoaローラの製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、複写機、ファクシミリ、プリンター等の電子写真方式あるいは静電記録方式の画像形成装置に用いられるトナー供給ローラ、現像ローラ、帯電ローラ、転写ローラ、バイアスローラ、バックアップローラ、クリーニングローラ、給紙ローラ等として用いられるスキンレスタイプのウレタンフォーム層を有するOAローラ及びその製造方法に関し、更に詳述すれば、ワンショット法により効率的に製造することができる上記OAローラ及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
複写機やプリンター等の電子写真方式あるいは静電記録方式の画像形成装置においては、トナー供給ローラ、帯電ローラ、転写ローラ、バイアスローラ、バックアップローラ、クリーニングローラ、給紙ローラ等のOAローラが用いられている。
【0003】
これらのOAローラとして、シャフトの外周にウレタンフォーム層を形成したものが知られており、特にトナー供給ローラ等では、上記ウレタンフォーム層の発泡セルがローラの外周面に開口したスキンレス発泡体層で外周面が形成されたローラが用いられている。
【0004】
従来、このようなウレタンフォーム層を有するローラの製造方法としては、ポリオール、イソシアネート、水、及び整泡剤を含有する発泡性組成物を攪拌し、これをシャフトを配置した金型内に注入し、該発泡性組成物を発生した炭酸ガスにより発泡させると共に固化させて、シャフトの外周にウレタンフォーム層を形成する方法が知られている(特許文献1:特開2000−320536号、特許文献2:特開2000−347496号、特許文献3:特開2000−219717号、等参照)。
【0005】
【特許文献1】
特開2000−320536号
【特許文献2】
特開2000−347496号
【特許文献3】
特開2000−219717号
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
この場合、ウレタンフォーム層を発泡セルがローラ外周面に開口したスキンレス発泡体層とするためには、成形を行う毎に離型剤を金型内周面に塗布する必要があり、これが生産性を低下させる原因の一つとなっている。
【0007】
また、フッ素樹脂コートやPTFE含有Niメッキ処理による撥水化処理を金型内周面に施して金型内面の離型性を高めることにより、離型剤を用いることなく、スキンレスタイプのウレタンフォーム層を成形することが可能であるが、金型にこのような撥水化処理を施しても通常10〜15ショットでその撥水性(離型性)が劣化し、良好なスキンレス発泡体層を得ることができなくなる。このため、撥水化処理を施した金型を用いても目標とする製品物性を安定的に達成するには、場合によっては成形毎に毎回金型の洗浄を行わなければならず、この方法による量産化は、事実状困難であるのが現状である。
【0008】
本発明は、上記事情に鑑みなされたもので、発泡セルが外周面に開口したスキンレスタイプのポリウレタンフォーム層で外周面が形成されたトナー供給ローラ等のOAローラを効率よく得ることを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明者は、上記目的を達成するため鋭意検討を行った結果、ポリオール、イソシアネート、水及び整泡剤を含有する発泡性組成物を金型内で成形発泡させ、発泡セルが外周面に開口したスキンレスタイプのウレタンフォーム層で外周面が形成されたOAローラを得る場合に、上記発泡性組成物のポリオール成分として、エチレンオキサイド含有量0〜20質量%のメインポリオールとエチレンオキサイド含有量25〜100質量%のサブポリオールとを併用すること共に、このサブポリオールの配合量を上記メインポリオール100重量部に対して2〜20重量部とし、かつシリコーン整泡剤を上記メインポリオール100重量部に対し2〜10重量部添加して上記発泡性組成物を調製することにより、フッ素樹脂コートやPTFE含有Niメッキ等の撥水化処理を施した金型で、離型剤を用いることなく、発泡セルの開口部の開口全面積がローラ外周面の55%以上となるスキンレスタイプのウレタンフォーム層を得ることができ、しかも金型の洗浄を行うことなく50ショット以上の連続成形を行うことが可能であり、極めて効率的に上記スキンレスタイプのウレタンフォーム層を有するOAローラが得られることを見出し、本発明を完成したものである。
【0010】
従って、本発明は、少なくとも外周面が、ポリオール、イソシアネート、水及び整泡剤を含有する発泡性組成物を成形発泡させたウレタンフォーム層で形成され、かつ該ウレタンフォーム層の発泡セルが外周面に開口したスキンレス発泡体層であるOAローラにおいて、上記ウレタンフォーム層を成形する発泡性組成物が、エチレンオキサイド含有量0〜20質量%のメインポリオール100重量部に対して、エチレンオキサイド含有量25〜100質量%のサブポリオール2〜20重量部、及びシリコーン整泡剤2〜10重量部を含有するものであり、かつ上記ウレタンフォーム層の上記発泡セルの開口部の開口全面積がローラ外周面の55%以上であることを特徴とするOAローラを提供する。
【0011】
更に、本発明は、金型内にシャフト又はその他の基体を配置し、該金型内にポリオール、イソシアネート、水及び整泡剤を含有する発泡性組成物を注入して、上記シャフト又はその他の基体の外周にウレタンフォーム層を発泡成形し、外周面が、発泡セルが外周面に開口したスキンレスウレタンフォーム層で形成されたOAローラを得る、OAローラの製造方法において、上記金型として、キャビティー内周面に撥水化処理を施したものを用いると共に、該キャビティー内周面に離型剤を塗布することなく、上記発泡性組成物として、エチレンオキサイド含有量0〜20質量%のメインポリオール100重量部に対して、エチレンオキサイド含有量25〜100質量%のサブポリオール2〜20重量部、及びシリコーン整泡剤2〜10重量部を含有する発泡性組成物を上記金型内に注入して上記発泡セルの開口部の開口全面積がローラ外周面の55%以上であるスキンレスウレタンフォーム層を成形することを特徴とするOAローラの製造方法を提供する。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明につき、更に詳しく説明する。
本発明のOAローラは、上記のように、ポリオール、イソシアネート、水及び整泡剤を含有する発泡性組成物を成形発泡させたスキンレスタイプのウレタンフォーム層でローラ外周面を形成したものである。
【0013】
上記発泡性組成物の上記ポリオール成分としては、特に制限はなく、ウレタンフォーム製造の原料ポリオールとして公知のものを用いることができ、ポリエーテル系ポリオール、ポリエステル系ポリオール、ポリエステルポリエーテル系ポリオール等をローラの用途等に応じて適宜選択することができる。例えば、トナー供給ローラとする場合には、特に制限されるものではないが、耐久性の点でポリエーテル系ポリオールが特に好ましく用いられる。
【0014】
ここで、本発明では、このポリオール成分として、エチレンオキサイド含有量(「EO含有量」と略記する)が0〜20質量%、好ましくは10〜20質量%、より好ましくは10〜15質量%のメインポリオールと、EO含有量25〜100質量%、好ましくは50〜85質量%、より好ましくは60〜85質量%のサブポリオールとを併用するものである。この場合、上記メインポリオールとサブポリオールとは同種のものであっても、異種のものであってもよいが、通常は同種のポリオールを用いることが好ましい。
【0015】
上記メインポリオールは、特に制限させるものではないが、数平均分子量2000〜10000、特に5000〜8000であることが好ましく、また1級OH価は0〜90、特に75〜90であることが好ましい。一方上記サブポリオールは、特に制限されるものではないが、数平均分子量2000〜10000、特に3000〜6000であることが好ましく、また1級OH価は10〜50、特に15〜45であることが好ましい。
【0016】
上記メインポリオールとサブポリオールとの混合割合は、上記メインポリオール100重量部に対してサブポリオールを2〜20重量部とする。この場合、サブポリオールの使用量が2重量部未満であると、独気性が強くなりすぎて本発明の目的を良好に達成することが困難となり、一方20重量部を超えるとセル荒れという不都合を生じることとなる。なお、より好ましいサブポリオールの使用量は、メインポリオール100重量部に対して3〜15重量部、更には5〜10重量部である。
【0017】
次に、上記発泡性組成物の上記イソシアネート成分としては、特に制限はなく公知のイソシアネートを使用することができ、例えば、トリレンジイソシアネート(TDI)、粗製TDI、ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)、粗製MDI、トリフェニルジイソシアネート、キシレンジイソシアネート、ポリメチレンポリフェニレンポリイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート等が例示され、これらの1種又は2種以上を混合して用いることができる。
【0018】
上記イソシアネートの配合量は、上記ポリオール成分の官能基数などに応じて適宜設定され、に制限されるものではないが、通常はNCO Indexで80〜120、特に90〜100とすることが好ましく、NCO Indexが80未満では、硬度が低くなり過ぎて、製品毎の目標硬度が得られない場合があり、一方NCO Indexが120を超えると硬度が高くなりすぎて、同じく製品毎の目標硬度が得られない場合がある。
【0019】
上記発泡性組成物に配合される整泡剤としては、シリコーン整泡剤が用いられる。シリコーン整泡剤としては、オルガノポリシロキサン、変性シリコーンオイルや界面活性剤などが用いられ、より具体的には、東レ・ダウコーニング・シリコン(株)社製「SRX274C」などが挙げられる。
【0020】
このシリコーン整泡剤の配合量は、上記メインポリオール100重量部に対して2〜10重量部とされ、2重量部未満であると撥水処理を施した金型を用いても10〜15ショット程度で金型の撥水性が低下して、良好にスキンレスタイプの発泡体層を得ることができなくなり、本発明の目的を達成することができない。一方、10重量部を超えると、独気性が必要以上に高くなってしまう。なお、より好ましい配合量は、メインポリオール100重量部に対して3〜9重量部、特に5〜8重量部である。
【0021】
上記発泡性組成物には、上記シリコーン整泡剤以外の整泡剤を併用することもできる。この場合、その他の整泡剤としては、アルキルカルボン酸塩、アルキルベンゼンスルホン酸塩などが挙げられ、これらその他の整泡剤の配合量は、特に制限されるものではないが、上記メインポリオール100重量部に対して0.1〜3重量部、特に0.1〜1重量部とすることが好ましい。
【0022】
この発泡性組成物には、水が必須成分として配合されるが、この水の配合量は、通常上記メインポリオール100重量部に対して1〜4重量部、特に1.5〜2.5重量部とすることが好ましい。
【0023】
この発泡性組成物には、上記ポリオール成分、イソシアネート成分、整泡剤、及び水の他に、触媒、充填剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、難燃剤、導電剤等の公知の添加剤を必要に応じて適量添加配合することができる。
【0024】
この場合、上記触媒は、特に制限させるものではないが、良好な発泡成形を促す点から適量を添加配合することが好ましい。触媒としては、アミン系、錫系のいずれの触媒も用いることができ、アミン系触媒としては、テトラメチルヘキサメチレンジアミン、ペンタメチルジエチレントリアミン、ジメチルシクロヘキシルアミン、ビス−(ジメチルアミノエチル)エーテル、テトラメチルプロピレンジアミン、トリメチルアミノエチルピペラジン、トリメチルエチレンジアミン、ジメチルベンジルアミン、メチルモルホリン、エチルモルホリン、トリエチレンジアミン等が挙げられ、錫系触媒としては、スタナスオクテート、ジブチルチンジラウレート等が挙げられる。これら触媒の配合量は、上記メインポリオール100重量部に対して0.1〜2重量部、特に0.5〜1.5重量部とすることができる。
【0025】
本発明のOAローラは、上記発泡性組成物を成形発泡させたスキンレスタイプのウレタンフォーム層で外周面を形成したものであり、この場合、このウレタンフォーム層は、上記発泡性組成物を構成する各成分を混合攪拌し、これをシャフト又はその他の基体を配置した金型内に注入し、該金型内で発泡性組成物を成形発泡させることにより、シャフト又はその他の基体の外周にOAローラの表面を構成する発泡体層として形成することができる。
【0026】
この場合、金型としてキャビティー内面にフッ素樹脂コートやPTFE含有Niメッキなどの撥水化処理を施した金型を用いることにより、離型剤を要することなくワンショット法により、容易に発泡セルが外周面に開口したスキンレス発泡体層とすることができる。しかも、10〜15ショット程度で金型の洗浄が必要になるようなこともなく、50〜200ショットもの連続成形を行っても良好なスキンレス発泡体層を確実に得ることができるものである。なお、本発明によれば、金型の洗浄を省略することが可能なものであるが、勿論10〜15ショット毎又は毎回金型を洗浄してもよく、その場合には金型の寿命を延長化することができるものである。
【0027】
ここで、上記金型のキャビティー内面に施す撥水化処理は、上記フッ素樹脂コートやPTFE含有Niメッキに制限されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない限り、適宜選択することができる。
【0028】
なお、上記発泡性組成物を金型内で成形発泡し、スキンレスタイプのウレタンフォーム層を形成する際の成形温度や圧縮率などの成形条件に特に制限はなく、成形条件は、発泡性組成物の組成やウレタンフォーム層に求められる物性等に応じて適宜設定すればよい。また、ローラの軸心となる基体は、金属等からなるシャフト又は、このシャフトの外周に他の発泡体やエラストマーなどからなる中間層を設けたものを用いることもできるが、通常はシャフトのみを用い、シャフトの外周に直接上記ウレタンフォーム層を形成することが好ましい。
【0029】
本発明のOAローラは、上記のように、発泡セルが外周面に開口したスキンレスタイプのウレタンフォーム層でローラ外周面を構成したものである。この場合、このウレタンフォーム層の物性は特に制限されるものではなく、ローラの用途等に応じて適宜選定される。例えば、トナー供給ローラの場合、ローラ外周面に開口した発泡セルの開口径は100〜800μm、特に200〜400μmとすることが好ましく、また発泡セルは、その開口部の開口全面積がローラ外周面の55%以上とされ、特に55〜70%であることが好ましい。更に硬度は350g以下、特に50〜200gとすることが好ましい。
【0030】
なお、硬度の測定は、図2に示したように、ローラ1のシャフト両端部を支持し、50mm角(厚さ7mm)の押圧板10を10mm/minの速度でローラ1の表面に押圧し、1mm変位時の押圧加重を硬度として測定したものである。この場合、ローラ1の軸方向に沿った2箇所で、それぞれ周方向に90°ずつ変位させて4箇所を測定し、これら8箇所の平均値をローラの硬度とする。
【0031】
本発明のOAローラは、複写機やプリンター等の電子写真方式あるいは静電記録方式の画像形成装置における、トナー供給ローラ、帯電ローラ、転写ローラ、バイアスローラ、バックアップローラ、クリーニングローラ、給紙ローラ等に用いられるものであるが、これらの中では特にトナー供給ローラとして好適に用いられるものである。
【0032】
この場合、上記トナー供給ローラとは、電子写真装置や静電記録装置の現像機構部で、現像ローラ表面に当接して回転し、トナー溜り内のトナーを外周面に担持して搬送し、上記現像ローラ表面にトナーを供給するローラであり、このようなトナー供給ローラを用いた現像機構部としては、図1に示した現像機構を例示することができる。即ち、図1の機構では、感光ドラム(潜像保持体)3に現像ローラ2を当接又は近接させた状態に配置すると共に、更にこの現像ローラ2にトナー供給ローラ1を当接させた状態に配置して、これら感光ドラム3、現像ローラ2、及びトナー供給ローラ1をそれぞれ図中矢印方向に回転させることにより、トナーカセット内のトナー溜りからトナー供給ローラ1によってトナーtを現像ローラ2の表面に供給し、このトナーtを成層ブレード4により均一な薄層に整え、この状態で現像ローラ2が感光ドラム3と接触又は近接した状態で回転することにより、薄層に形成されたトナーtが現像ローラ2から感光ドラム3の潜像に付着して、該潜像を可視化することにより、現像が行われるようになっている。そして、本発明のOAローラは、上記トナー供給ローラ1として好適に用いられるものである。なお、図中5は転写部であり、ここで紙等の記録媒体6にトナー画像を転写するようになっており、また7はクリーニング部であり、そのクリーニングブレード8により転写後に感光ドラム3表面に残留するトナーを除去するようになっている。
【0033】
【発明の効果】
本発明のOAローラは、上記特定組成の発泡性組成物から形成されたスキンレスタイプのウレタンフォーム層で外周面が形成されたものであり、本発明によればこのOAローラを良好な物性を保持したままワンショット法により生産性よく製造することができる。
【0034】
【実施例】
内周面をフッ素樹脂でコートした円筒状の金型(16mmφ)内に金属製のシャフトをセットし、この金型内に下記表1に示した組成のウレタンフォーム発泡性組成物をよく攪拌して注入し、離型剤を用いることなくワンショット法によりシャフトの外周にスキンレスタイプのウレタンフォーム層(厚さ5.5mm)を形成して、トナー供給ローラを作製した。この場合、金型の洗浄を行うことなくこの操作を連続的に繰り返し、金型内周面に施したフッ素樹脂コートの撥水性(離型性)が低下して、良好なスキンレスタイプのウレタンフォーム層が得られなくなるショット数(コーティング耐久性)を調べた。結果を表1に示す。なお、表1中の「TDI/粗MDI」の欄はTDIと粗MDIとの重量混合比、「NCO Index」の欄はTDI/粗MDI混合物の配合量をNCO Indexで示したものであり、その他の配合割合は全て重量部である。
【0035】
次に、得られた各ローラのウレタンフォーム層について、上述の測定法による硬度、ローラ外周面に開口した発泡セルの開口部の開口全面積がローラ外周面に占める割合(開口率)を調べた。また、各ローラを図1に示された構成の現像装置にトナー供給ローラ1として装着し、3枚の画像出しを行って画像ムラの有無及び程度を、◎:全くなし、○:ほとんどなし、×:ムラあり、の三段階で評価した。結果を表1に示す。
【0036】
【表1】
*1:三洋化成(株)社製「FT703」(EO/PO質量比:13/87)
*2:三洋化成(株)社製「FT103」(EO/PO質量比:75/25)
*3:東レ・ダウコーニング・シリコン(株)社製「SRX274C」
*4:花王(株)社製「カオライザー No.31」
*5:花王(株)社製「カオライザー No.1」
【0037】
表1に示されているように、本発明にかかる実施例1〜9のOAローラ(トナー供給ローラ)は、表面のスキンレスウレタンフォーム層が良好な物性を有し、良好な性能を確実に発揮し得ると共に、フッ素樹脂コートを施した金型を用いて離型剤を用いることなく、ワンショット法によって50〜200ショットの連続成形を行うことができ、非常に効率よく生産し得ることが確認された。一方、比較例1のローラは、シリコーン整泡剤の作用により良好なコーティング耐久性を示すものの、サブポリオールを用いていないためにスキンレスウレタンフォーム層の物性及びローラの性能に劣るものであった。また、比較例2のローラは、良好なスキンレスウレタンフォーム層の物性及びローラ性能が得られるものの、シリコーン整泡剤の使用量が足りないために、コーティング耐久性に著しく劣り、10ショット毎に金型の洗浄を行う必要が生じて、生産性が非常に悪いものであった。
【図面の簡単な説明】
【図1】トナー供給ローラを用いた現像機構の一例を示す概略図である。
【図2】ローラ表面に形成されたウレタンフォーム層の硬度の測定方法を示す概略図である。
【符号の説明】
1 トナー供給ローラ
2 現像ローラ
3 感光ドラム
4 成層ブレード
5 転写部
6 記録媒体
7 クリーニング部
8 クリーニングブレード
t トナー
Claims (6)
- 少なくとも外周面が、ポリオール、イソシアネート、水及び整泡剤を含有する発泡性組成物を成形発泡させたウレタンフォーム層で形成され、かつ該ウレタンフォーム層の発泡セルが外周面に開口したスキンレス発泡体層であるOAローラにおいて、
上記ウレタンフォーム層を成形する発泡性組成物が、エチレンオキサイド含有量0〜20質量%のメインポリオール100重量部に対して、エチレンオキサイド含有量25〜100質量%のサブポリオール2〜20重量部、及びシリコーン整泡剤2〜10重量部を含有するものであり、かつ上記ウレタンフォーム層の上記発泡セルの開口部の開口全面積がローラ外周面の55%以上であることを特徴とするOAローラ。 - 上記ウレタンフォーム層の上記発泡セルの開口部の開口全面積がローラ外周面の55〜70%である請求項1記載のOAローラ。
- 上記ウレタンフォーム層が、硬度350g以下である請求項1又は2記載のOAローラ。
- シャフト又はその他の基体を配置した金型に、上記発泡性組成物を注入して、上記シャフト又はその他の基体の外周に上記ウレタンフォーム層を発泡成形したものである請求項1〜3のいずれか1項に記載のOAローラ。
- 電子写真装置や静電記録装置の現像機構部で、現像ローラ表面に当接して回転し、トナー溜り内のトナーを外周面に担持して搬送し、上記現像ローラ表面にトナーを供給するトナー供給ローラである、請求項1〜4のいずれか1項に記載のOAローラ。
- 金型内にシャフト又はその他の基体を配置し、該金型内にポリオール、イソシアネート、水及び整泡剤を含有する発泡性組成物を注入して、上記シャフト又はその他の基体の外周にウレタンフォーム層を発泡成形し、外周面が、発泡セルが外周面に開口したスキンレスウレタンフォーム層で形成されたOAローラを得る、OAローラの製造方法において、
上記金型として、キャビティー内周面に撥水化処理を施したものを用いると共に、該キャビティー内周面に離型剤を塗布することなく、上記発泡性組成物として、エチレンオキサイド含有量0〜20質量%のメインポリオール100重量部に対して、エチレンオキサイド含有量25〜100質量%のサブポリオール2〜20重量部、及びシリコーン整泡剤2〜10重量部を含有する発泡性組成物を上記金型内に注入して上記発泡セルの開口部の開口全面積がローラ外周面の55%以上であるスキンレスウレタンフォーム層を成形することを特徴とするOAローラの製造方法。
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