JP4352194B2 - 基板乾燥装置及び基板乾燥方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば液晶パネルを構成するガラス基板のように四角形状の基板,ウエハ等のように円形の基板等からなる薄板基板を搬送する間に、この薄板基板を乾燥する基板乾燥装置及び乾燥方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
薄板基板として、例えば液晶パネルを構成するガラス基板があり、例えば、TFT型の液晶パネルはTFT基板とカラーフィルタとからなる2枚の基板で構成される。このTFT基板を製造するに当っては、成膜、レジスト膜形成、露光、現像、エッチング、レジスト膜の剥離等の工程を順次経ることにより基板表面にTFT素子を形成するが、これらの工程において、処理の前や後に繰り返し洗浄が行われ、また基板洗浄後にはその乾燥が行われる。一方、カラーフィルタはフォトリソグラフィ法等により製造されるが、その前工程及び工程間において、適宜基板の洗浄及び乾燥がなされる。さらに、TFT型以外の液晶パネル、その他四角形状のガラス,樹脂等からなる基板に対して所定の処理を行う際にも洗浄及び乾燥が行われる。さらにまた、ウエハ等のように円形その他の形状の基板についても、同様に所定の処理を行い、かつ洗浄及び乾燥がなされる。
【0003】
基板の洗浄後に行われる乾燥方法は様々なものが知られているが、処理乃至加工におけるライン上を搬送する間に連続的に洗浄及び乾燥を行う場合、つまりインライン処理を行う場合には、エアナイフ効果を利用した乾燥を行うのが一般的である。このエアナイフによる乾燥は次のようにして行われる。
【0004】
基板を水平または僅かに搬送方向と直交する方向(左右方向)に傾けた状態にして搬送するローラやベルト等からなる基板搬送手段の所定の位置に、エア吹き付け領域が設定される。このエア吹き付け領域には、基板の表面に対向するようにして細長いスリット状の通路からなるノズル口を有するエアナイフノズルが配置される。このエアナイフノズルからは高い圧力のクリーンエアを基板の搬送方向に対して直交する方向における全長に及ぶように吹き付けることによって、基板の表面に付着している液滴や液膜等が基板表面から剥離されるようにして乾燥される。
【0005】
ここで、エアナイフノズルから噴出するエアの方向としては、搬送手段による基板の搬送方向とは反対方向に向けて比較的浅い角度となし、しかもエアナイフノズルのノズル口を基板表面に近接させるようにする。これによって、エアナイフノズルからは細い帯状のエアが基板の表面に入射されるようになる結果、このエアの圧力で基板表面の液は、この基板の搬送方向における後方側に向けて移動し、この基板のエッジ部分から排出されることになる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
而して、エアナイフ方式の乾燥装置の原理としては、図6に示したように、基板Sの表面に液膜が形成されていたとし、エアナイフノズルNからエアを吹き付けることによって、基板Sの表面から液膜を剥離するようにして乾燥させるものである。そして、基板Sは同図に矢印Cで示した方向に搬送されるようになっている。エアナイフノズルNからのエアの流れは、同図に矢印F1 で示したように、基板Sの搬送方向に対向うる方向で、入射角θで基板Sに入射される。この入射角θの延長線の位置Pで基板Sに突入して、この突入位置Pから基板Sの表面に沿うように流れることになり、この流れ方向F2 は基板Sの搬送方向Cとは反対向きとなる。つまり、エアは基板Sへの突入位置Pで斜め上方から水平方向に方向転換する。そして、基板Sの表面において、少なくとも突入位置Pより下流側の領域DAは完全に乾燥している既乾燥領域である。また、エアナイフノズルNによる加圧エアの作用が及ばない領域WAは未乾燥領域である。そして、これら既乾燥領域DAと未乾燥領域WAとの間に、乾燥が進行している領域がある。この乾燥進行領域では、基板Sと平行な方向F2 に向けてエアが流れる結果、基板Sの表面から液の剥離が実行される。
【0007】
前述した乾燥進行領域においては、液の付着があるか否かによって、液除去領域RAと、液流動化領域FAとに分けることができる。従って、液除去領域RAでは、基板Sの表面に液膜は既に存在しなくなっているが、なおエアが吹き付けによる乾燥が進行していることになる。また、液流動化領域FAでは、基板Sの表面は濡れた状態になっている。
【0008】
エアナイフノズルNの角度にもよるが、基板Sの表面に入射されたエアにより液がミスト化する可能性がある。また、乾燥直前の工程で洗浄水シャワー等が行われると、やはり液のミストが発生する。さらに、乾燥工程は完全に開放された空間で行われるのではなく、搬送方向の左右両側等に壁が設けられており、エアにより基板Sのエッジから飛散した液がこの壁に衝突した時にも、やはりミストが発生する。このように、エアナイフノズルNの作用で基板Sを乾燥している間には、様々な理由で液のミストが発生することになり、このミストが基板Sの上部位置に浮遊する可能性がある。
【0009】
ここで、図6に示したように、エアナイフノズルNからは加圧したエアが噴射しており、この噴射方向は基板Sに対して入射角θをもった矢印F1 で示した方向である。このために、このエアの噴射方向の上部空間は負圧になり、この空間にミストMが位置していると、噴射エアに巻き込まれて、基板Sに向けて進行することになる。エアが基板Sに向けて吹き付けられているので、噴射エアに運ばれたミストMがこのエアの流れを通過して乾燥領域DAに付着する可能性はない。未乾燥領域WA及び乾燥進行領域のうちの液流動化領域FAではなお基板Sが濡れた状態になっているので、この部分にミストMが付着しても格別問題とはならない。さらに、ミストMは液除去領域RAにも付着する可能性がある。液除去領域RAは、なおエアの吹き付けによる乾燥が進行している領域であるから、ミストMが付着しても、このエアの作用で乾燥されることになり、従って乾燥むらが発生することはない。
【0010】
ただし、液除去領域RAにおいては、基板Sの表面から既に液が取り除かれているので、ミストMが付着した後に乾燥されると、その部分がしみとして残る、所謂ウォータマークが生じることになる。ただし、このようなミストMに起因する極微小なウォータマークの発生は極微小で薄いものであり、従来はこの程度のウォータマークの存在は顧みられることはなくそのまま放置されていた。ただし、たとえ僅かであっても、また極めて薄いものであっても、基板表面に汚れが存在することは、基板としての品質を低下させることになる。とりわけ、液晶パネル等の基板としては、ファインピッチ化等の観点から、この程度の汚れもないように処理することが要求されるようになってきている。
【0011】
本発明は以上の点に鑑みてなされたものであって、その目的とするところは、エアナイフ効果で薄板基板の乾燥を行うに当って、一度液が除去された位置に再度液が付着するのを確実に防止できるようにすることにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】
前述した目的を達成するために、本発明の基板乾燥装置は、薄板基板を、基板搬送手段により水平方向または搬送方向と直交する方向に所定角度傾斜した状態で搬送する間に、エアナイフノズルから噴射するエアの作用で乾燥させるものであって、前記エアナイフノズルは、少なくとも基板搬送方向と直交する方向の全長にわたってエアを噴射するスリット状のエア噴射口を有し、薄板基板の搬送方向に対向する方向に所定の入射角で乾燥のためのエアを吹き付けるものであり、このエアナイフノズルにより前記薄板基板にエアが突入することによりミストが発生して既に乾燥した領域に回り込むのを防止するために、前記薄板基板の搬送方向に対向する方向に斜め上方からこの基板搬送方向と直交する方向の全長に水を噴射させることによって、噴射水カーテンを形成するアクアナイフノズルを設け、前記アクアナイフノズルからの噴射水カーテンは、前記薄板基板のうち、前記エアナイフノズルからのエアによる乾燥進行領域内であって、加圧エアの突入により前記薄板基板の表面から液の除去が進行している領域から未乾燥領域への移行部に噴射する構成としたことをその特徴とするものである。
【0014】
さらに、基板処理方法の発明としては、概略水平状態または水平状態から搬送方向と直交する方向に僅かに傾斜した状態にして薄板基板を搬送する間に、この薄板基板を乾燥させるために、前記薄板基板の搬送方向と対向する方向であって、搬送方向と直交する方向の全長に及ぶように、斜め上方からエアと水とが薄膜状となるように噴射させるようになし、前記薄板基板のうち、エアの突入により乾燥が進行している乾燥進行領域であって、加圧エアの突入により薄板基板の表面から液の除去が進行している部位を液除去領域としたときに、この液除去領域から未乾燥領域への移行部となり、エアにより液が流動している液流動化領域に向けて、薄板基板の搬送方向に対向する方向に斜め上方から所定の角度をもって、この基板搬送方向と直交する方向の全長にわたって噴射水カーテンを形成することをその特徴としている。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、図面に基づいて本発明の実施の形態について説明する。なお、本発明は以下に示す実施の形態に限定されるものでないことは言うまでもない。
【0016】
まず、図1に基板の洗浄・乾燥工程の概略構成を示す。図中において、Sは基板、1は洗浄領域、2は乾燥領域であって、洗浄領域1及び乾燥領域2はそれぞれ周囲を囲壁で覆われており、洗浄領域1には基板Sの搬入部1aが、また乾燥領域2には基板Sの搬出部2aが設けられている。また、洗浄領域1と乾燥領域2とは、隔壁3により区画形成されており、かつ隔壁3には基板Sの搬送路を構成する細い開口3aが形成されている。洗浄領域1には洗浄液供給手段4が設置されており、また乾燥領域2内には、基板Sを挟むように上下に乾燥装置5が設けられている。そして、乾燥領域2内は洗浄液のミスト等が入り込まないようにするために陽圧状態となし、また洗浄領域1内は陰圧状態にする。このために、乾燥領域2には雰囲気加圧装置6が設置されており、また洗浄領域1には排気部7が装着されている。さらに、洗浄領域1の下部に余剰の洗浄液の排液部8が設けられている。
【0017】
ここで、基板Sは例えば長方形の薄板ガラス基板等からなり、この基板Sは、前工程から、洗浄領域1及び乾燥領域2を経て、後工程に至るまで、概略水平状態乃至僅かに左右に傾斜させた状態で搬送される。従って、基板Sを搬送するために、図2に示した搬送手段としてのコンベア手段10を備えている。コンベア手段10は、例えばローラコンベアで構成されており、このコンベア手段10は所定のピッチ間隔をもって設けた回転軸11にその長手方向に複数のローラ12を装着したもので構成され、両端のローラ12a,12aには鍔部13が連設されている。基板Sは、その長辺を両鍔部13,13に当接するようにして位置決めされ、その表面を水平にした状態で図2の矢印方向に搬送されることになる。このために、各回転軸11の一端にはギア14が連結して設けられ、これら各回転軸11のギア14は伝達ギア15を介して順次係合しており、従って1本の回転軸11のギア14を回転駆動すると、全ての回転軸11が回転して、基板Sが搬送されることになる。
【0018】
洗浄領域1で洗浄された基板Sは隔壁3の開口から乾燥領域2に移行して、この乾燥領域2に設けた乾燥装置5を用いて乾燥される。乾燥装置5は、図3から明らかなように、エアナイフノズル20を有し、このエアナイフノズル20は、細長い長尺筒状のケーシング21を有し、このケーシング21内には加圧したエアが導入される加圧エアチャンバ22が形成されている。そして、ケーシング21の側面部にはエア流出通路23が形成されており、その先端は細いスリット状のノズル口24となっている。エア流出通路23は、ノズル口24からエアが噴出する際に細いライン状となるように整流するために必要な通路長を有するものである。さらに、ケーシング21には加圧エアチャンバ22内に加圧エアを供給するためのエア供給配管25が1乃至複数箇所接続されている。そして、エア供給配管25の他端はクリーンエア圧送源26に接続されている。このクリーンエア圧送源26は埃等を含まないクリーンエアを高圧状態で供給するものであり、この高圧のクリーンエアはエア供給配管25からエアナイフ20に供給されるようになっている。
【0019】
以上の構成を有するエアナイフノズル20は、乾燥領域2内において、コンベア手段10からなる基板Sの搬送経路を挟んで上下に配置されており、ノズル口24は、基板Sの表面に対してほぼ均等な高さ位置からエアを吹き付けることができるようになっている。しかも、エアナイフノズル20は基板Sの搬送方向と直交する方向に配置されているのではなく、基板Sの搬送面と平行な面内で所定角度斜めに配置されている。しかも、ノズル口24は、コンベア手段10上を搬送される基板Sの表面に対して、その搬送方向と交差する方向の全長に及ぶようになっている。従って、コンベア手段10により搬送される基板Sがエアナイフノズル20から吹き出される領域、つまりエア吹き付け領域にまず突入するのは、図4に示した角隅部E1 であり、またエア吹き付け領域から最後に離脱する位置は角隅部E2 である。
【0020】
従って、基板SがC方向に搬送されて、エア吹き付け領域に到達すると、最初にその角隅部E1 に向けてエアが噴射され、基板Sの進行と共に基板Sの表面全体にエアが吹き付けられる。エアナイフノズル20からのエア圧によって、基板Sの表面に付着している液滴や液膜等からなる付着液は、基板Sの搬送方向とは反対方向に向けて移動することになるが、エアナイフノズル20は基板Sの搬送方向に対して斜めに配置されているので、付着液の移動方向は矢印で示したように、斜め方向となり、付着液は基板Sの後端エッジL1 と一方側の長辺側の側部エッジL2 から排出されることになる。これによって、基板Sの表面から液が極めて効率的に除去されて、エアナイフノズル20が通過した部分から順次乾燥されることになる。
【0021】
また、乾燥領域2には、加圧したエアを基板Sに吹き付けるエアナイフノズル20に加えて、アクアナイフノズル30が設けられている。このアクアナイフノズル30は、その構造としては、エアナイフノズル20とほぼ同じものであり、ケーシング31内に、加圧水チャンバ32を形成すると共に、この加圧水チャンバ32に接続して加圧水流出通路33が設けられている。そして、加圧水流出通路33の先端は細いスリット状のノズル口34となっている。さらに、ケーシング31からは、加圧水チャンバ32に接続するようにして加圧水供給管35が引き出されている。この加圧水供給管35の他端は純水供給手段を有する加圧水圧送源36に接続されている。この加圧水圧送源36からは加圧された純水が供給されるようになっており、従って基板Sの表面に加圧された純水を噴射できるようになる。
【0022】
ここで、アクアナイフノズル30はエアナイフノズル20と接合した状態にして一体的に支持させるか、または別々に支持させて設けるようにする。さらに、これらアクアナイフノズル30とエアナイフノズル20とのケーシング31,21は一体化しても良い。いずれにしろ、コンベア手段10による基板Sの搬送方向において、エアナイフノズル20は下流側、即ち前方側に、またアクアナイフノズル30はエアナイフノズル20より上流側、即ち後方側に配置されている。そして、アクアナイフノズル30から噴射される加圧純水の基板Sへの突入位置は、エアナイフノズル20からのエアの基板Sへの突入位置より上流側に位置させるようにしている。
【0023】
以上の点を要件として、さらにアクアナイフノズル30から噴射される加圧純水はエアナイフノズル20から噴射されるエアに近接した位置で基板Sに突入するように設定するのが望ましい。このためには、図5に示したように、エアナイフノズル20のノズル口24から基板Sへのエアの入射角をθ1 とした時に、アクアナイフノズル30のノズル口34から噴射した加圧純水の基板Sへの入射角θ2 は望ましくはθ1 ±20°とするのが望ましい。入射角θ2 がθ1 +20°以上になると、アクアナイフノズル30から噴射した加圧純水が基板Sの表面から跳ね返る可能性があり、また噴射水の基板Sへの突入位置P2 が噴射エアの突入位置P1 に近づき過ぎることにもなる。一方、入射角θ2 がθ1 −20°にすると、噴射水の基板Sへの突入位置P2 が噴射エアの突入位置P1 から遠くなり過ぎて、所期の目的を達成することができなくなってしまう。なお、入射角θ1 ,θ2 は、ケーシング21,31の傾き角と、エア流出通路23,加圧水流出通路33の角度により定まる。そして、噴射エア及び噴射水の基板Sへの突入位置P1 ,P2 は、エアナイフノズル20及びアクアナイフノズル30のノズル口24,34からそれぞれ入射角θ1 ,θ2 方向の延長線と基板Sの表面との交差位置である。
【0024】
以上の条件を満足するようにアクアナイフノズル30側の入射角θ2 を設定する。これによって、エアナイフノズル20のノズル口24から噴射されるエアと、アクアナイフノズル30のノズル口34から噴射される加圧純水との基板Sへの突入位置P1 ,P2 が最適な位置関係となる。ただし、アクアナイフ30側の突入位置P2 はエアナイフ20側の突入位置P1 より基板Sの搬送方向の上流側に位置していなければならない。
【0025】
このように、エアナイフノズル20より基板Sの搬送方向の上流側において、アクアナイフノズル30のノズル口34から加圧純水を噴射させると、薄膜状の噴射水カーテンが形成されるようになる。そこで、この噴射水カーテンは、少なくとも基板Sの幅、つまりコンベア手段10による基板Sの搬送方向と直交する方向の全長に及ぶようにする。
【0026】
乾燥領域2内は陽圧状態となり、洗浄領域1内は陰圧状態となっているので、洗浄領域1内に生じる洗浄液のミスト等は乾燥領域2側に入り込まないようにしているが、乾燥領域2の内部になおミストが発生する可能性がある。即ち、図4から明らかなように、基板Sから洗浄水を除去するに当って、液の流れは斜め方向に向いていることから、基板Sの側部から飛散した洗浄水は乾燥領域1の囲壁に衝突して、その衝撃によりミストが発生する。乾燥領域2の内部と洗浄領域1の内部との差圧によって、乾燥領域2内で発生したミストの大半は洗浄領域側に移行するものの、なお囲壁からの跳ね返りでミストが乾燥装置5の配設位置方向に飛散することもある。エアナイフノズル20に加えてアクアナイフノズル30を設けたのはこのためである。
【0027】
而して、図5に示したように、基板Sには、エアナイフノズル20の作用によって、未乾燥領域WAと、既乾燥領域DAと、エアが吹き付けられている乾燥進行領域とに分かれるが、さらにアクアナイフノズル30からは加圧純水が噴射されて、噴射水カーテンが形成される。従って、液流動化領域FAは基板Sに対するアクアナイフノズル30からの加圧純水の突入位置P2 から基端側の領域であり、また液除去領域RAはアクアナイフノズル30による噴射水の突入位置P2 とエアナイフノズル20によるエアの突入位置P1 との間の僅かな領域となる。つまり、基板Sにおいては、アクアナイフノズル30からの加圧純水の突入位置P2 を境として、その後方側には水が付着し、それより前方側では水の付着がない状態となっている。
【0028】
以上のことから、乾燥領域2の囲壁から飛散したミストが基板Sの搬送方向において、噴射水カーテンが形成されている位置より上流側、つまり後方側に浮遊している限りは、たとえ基板Sに付着したとしても、元々表面に水が付着しているのであるから、何等問題とはならない。一方、それより前方側ではアクアナイフノズル30からの噴射水で形成される噴射水カーテンに遮られて、ミストがそれより前方側への回り込みが阻止される。しかも、乾燥進行領域における液除去領域RAの範囲は最小限に抑制されている。さらに、既乾燥領域DAは、ミストが発生する領域から噴射水カーテン及びエア吹き付けによるカーテンの2重のカーテンにより遮られているので、この既乾燥領域DAにミストが回り込むことはない。従って、エアナイフノズル20からエアが噴射されて、基板Sが乾燥しているか、または少なくとも水膜が除去された状態となっている位置にミストが付着する可能性がなくなり、乾燥後の基板Sにミストの付着によるウォータマークからなるしみが発生することはない。
【0029】
以上のように、基板Sには、エアナイフノズル20による乾燥が行われている乾燥進行領域に向けて加圧純水が供給される。従って、エアナイフノズル20からのエアにより排除しなければならない基板Sべの付着液量が増大する。しかしながら、アクアナイフノズル30から供給された加圧純水は、エアナイフノズル20により基板S上の付着液を排除する方向の流れを促進する機能を発揮する。その結果、アクアナイフノズル30から噴射される加圧純水はむしろエアナイフノズル20による基板Sへの付着液の排出方向への流れを加速する機能を発揮することになり、むしろ基板Sの乾燥作用を向上させることができる。
【0030】
ここで、基板Sの表面状態は様々であり、この表面には処理液等が塗布された状態もあり、また何等の膜も形成されていないものもある。表面に適用した処理液等によっては、洗浄液に対する濡れ性が悪い場合もある。その結果、洗浄工程1において、洗浄液供給手段4から基板Sの表面に洗浄液が供給されても、この洗浄液が基板Sの表面全体にむらなく広がらず、一部において気泡が巻き込まれることによって、洗浄液が濡れない部分が生じる可能性もない訳ではない。このように、洗浄液が付着している領域と付着していない領域とがあれば、乾燥を行った時にしみが発生することになる。
【0031】
エアナイフノズル20による乾燥の直前で、アクアナイフノズル30から所定の圧力の加圧純水が噴射され、このようにして噴射された加圧純水は基板Sの表面に沿って流れることから、たとえ気泡等によって、基板Sの表面の一部が濡れていない場合でも、このアクアナイフノズル30からの加圧純水により基板Sの表面に液膜がむらなく形成されることになる。従って、洗浄液の付着むらに起因するしみの発生を防止することができる。
【0032】
【発明の効果】
本発明は以上のように構成したので、エアナイフ効果で薄板基板の乾燥を行うに当って、一度液が除去された位置にミストが付着するのを確実に防止できる等の効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】基板の洗浄・乾燥機構を示す概略構成図である。
【図2】基板乾燥装置の平面図である。
【図3】エアナイフノズルの断面図である。
【図4】基板の表面に対するエア圧の作用方向を示す作用説明図である。
【図5】エアナイフノズルとアクアナイフノズルとによる基板への作用状態を示す説明図である。
【図6】アクアナイフノズルを備えない場合のエアナイフノズルによる基板への作用状態を示す説明図である。
【符号の説明】
1 洗浄領域 2 乾燥領域
3 隔壁 5 乾燥装置
10 コンベア手段 20 エアナイフノズル
21 ケーシング 22 加圧エアチャンバ
23 エア流出通路 24 ノズル口
25 エア供給配管 26 クリーンエア圧送源
30 アクアナイフノズル 31 ケーシング
32 加圧水チャンバ 33 加圧水流出通路
34 ノズル口 35 加圧水供給管
36 加圧水圧送源
Claims (8)
- 薄板基板を、基板搬送手段により水平方向または搬送方向と直交する方向に所定角度傾斜した状態で搬送する間に、エアナイフノズルから噴射するエアの作用で乾燥させる基板乾燥装置において、
前記エアナイフノズルは、少なくとも基板搬送方向と直交する方向の全長にわたってエアを噴射するスリット状のエア噴射口を有し、薄板基板の搬送方向に対向する方向に所定の入射角で乾燥のためのエアを吹き付けるものであり、
このエアナイフノズルにより前記薄板基板にエアが突入することによりミストが発生して既に乾燥した領域に回り込むのを防止するために、前記薄板基板の搬送方向に対向する方向に斜め上方からこの基板搬送方向と直交する方向の全長に水を噴射させることによって、噴射水カーテンを形成するアクアナイフノズルを設け、
前記アクアナイフノズルからの噴射水カーテンは、前記薄板基板のうち、前記エアナイフノズルからのエアによる乾燥進行領域内であって、加圧エアの突入により前記薄板基板の表面から液の除去が進行している領域から未乾燥領域への移行部に噴射する
構成としたことを特徴とする基板乾燥装置。 - 前記エアナイフノズル及びアクアナイフノズルは同じ構造のものからなり、エアナイフノズルはクリーンエア圧送源に接続し、またアクアナイフノズルは純水圧送源に接続する構成としたことを特徴とする請求項1記載の基板乾燥装置。
- 前記アクアナイフノズルによる噴射水と、前記エアナイフノズルによる噴射エアとの前記薄板基板への入射角は同じか、またはその近似角度の範囲とする構成としたことを特徴とする請求項1記載の基板乾燥装置。
- 前記アクアナイフノズルの薄板基板への突入位置は、前記エアナイフノズルからの噴射エアが薄板基板に突入した後に、この薄板基板と平行な方向に流れるようにエアが方向転換する位置より搬送方向の上流側であり、かつエアの方向転換位置に近接した位置とする構成としたことを特徴とする請求項1記載の基板乾燥装置。
- それぞれ囲壁により囲まれた液供給領域と乾燥領域とを形成し、前記基板搬送手段は、液供給領域で薄板基板の表面に液を滴下した後に、乾燥領域で乾燥する構成としたことを特徴とする請求項1記載の基板乾燥装置。
- 前記液供給領域と乾燥領域との間には、前記薄板基板を通過させる開口を形成した仕切り壁を配置し、かつ乾燥領域を液供給領域より高圧状態に保持する構成としたことを特徴とする請求項5記載の基板処理装置。
- 前記薄板基板の裏面側に向けてエアを噴射する裏面側エアナイフノズルを設ける構成としたことを特徴とする請求項1または請求項5記載の基板処理装置。
- 概略水平状態または水平状態から搬送方向と直交する方向に僅かに傾斜した状態にして薄板基板を搬送する間に、この薄板基板を乾燥させるために、
前記薄板基板の搬送方向と対向する方向であって、搬送方向と直交する方向の全長に及ぶように、斜め上方からエアと水とが薄膜状となるように噴射させるようになし、
前記薄板基板のうち、エアの突入により乾燥が進行している乾燥進行領域であって、加圧エアの突入により薄板基板の表面から液の除去が進行している部位を液除去領域としたときに、この液除去領域から未乾燥領域への移行部となり、エアにより液が流動している液流動化領域に向けて、薄板基板の搬送方向に対向する方向に斜め上方から所定の角度をもって、この基板搬送方向と直交する方向の全長にわたって噴射水カーテンを形成する
ことを特徴とする基板乾燥方法。
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