JP4332691B2 - Mg−Al系ハイドロタルサイト型粒子粉末、塩素含有樹脂安定剤及びMg−Al系ハイドロタルサイト型粒子粉末の製造法 - Google Patents
Mg−Al系ハイドロタルサイト型粒子粉末、塩素含有樹脂安定剤及びMg−Al系ハイドロタルサイト型粒子粉末の製造法 Download PDFInfo
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、板面径が大きく、適度な厚みを有し、しかも、塩素含有樹脂の安定剤として好適なMg−Al系ハイドロタルサイト型粒子粉末を提供するものである。
【0002】
【従来の技術】
周知の通り、層状化合物には、粘土鉱物等の他、種々の化合物が存在するが、その内、ハイドロタルサイト等の層状複水酸化物(Layered Double Hydroxide)は、層間に種々のイオンや分子等を挿入できる構造を有しているのでアニオン交換機能を発現させることができる。
【0003】
一般に、ハイドロタルサイトの構造は、日本化学会誌、1995(8)、p622〜628に記載されている通り、
「 〔M2+ 1−xM3+ x(OH)2〕x +〔An− x/n・yH2O〕x −ここでM2+は、Mg2+、Co2+、Ni2+、Zn2+などの二価金属イオン、M3+は、Al3+、Fe3+、Cr3+などの三価金属イオン、An−は、OH−、Cl−、CO3 2−、SO4 2−などのn価の陰イオンで、xは一般に0.2〜0.33の範囲である。結晶構造は、正の電荷をもつ正八面体のbrucite単位が並んだ二次元基本層と負の電荷を持つ中間層からなる積層構造をとっている。」とされている。
【0004】
ハイドロタルサイトは、そのアニオン交換機能を生かした様々な用途への展開、例えば、イオン交換材、吸着剤、脱臭剤等の用途に使用されてきた。また、ポリエチレン、ポリプロピレン及び塩素含有樹脂(代表例として、塩化ビニル樹脂)等の樹脂・ゴムの安定剤、更には、塗料、各種触媒、農業用フィルム、インキなど多種多様な用途に用いられている。
【0005】
また、近年は、環境への配慮が求められており、触媒等においても毒性のある金属が含まれていないものが望まれることから、毒性がほとんどなく、しかも、触媒等としての機能も優れるハイドロタルサイト型粒子粉末は、このような期待に応えられるものといえる。
【0006】
殊に、ハイドロタルサイト型粒子粉末の中でも、二価金属イオンとしてMg2+、三価金属イオンとしてAl3+を有するMg−Al系ハイドロタルサイト型粒子粉末は、安定であるため、最も注目されているものである。また、ハイドロタルサイト型粒子粉末としては、鉄系のハイドロタルサイト型粒子粉末も挙げられる(特開平9−227127号公報)が、鉄を有していることから樹脂に練り込んだ場合に着色した樹脂となり、Mg−Al系ハイドロタルサイト型粒子粉末に比べて塩素含有樹脂の安定化剤として用いた場合に耐熱性が十分とは言い難いものである。
【0007】
ハイドロタルサイトの製造法としては、基本層を構成する二価金属イオン及び三価金属イオンとを含む金属塩水溶液と、中間層を構成する炭酸イオンを含む炭酸塩水溶液とを混合して、温度、pH値等を制御して共沈反応により得る方法が一般的である。また、常圧での反応以外にも、オートクレーブを使用しての水熱反応により得る方法も知られている。
【0008】
従来、樹脂練り込み用のハイドロタルサイト型粒子粉末としては、樹脂練り込み時の分散性を考慮して、板面径が大きく、適度な厚みを有する粒子粉末が要求されているが、板面径が大きなハイドロタルサイト型粒子粉末の製造には、水熱合成などの特殊な反応条件が必要とされている。
【0009】
また、塩化ビニル樹脂等の塩素を含有した樹脂・ゴムの安定剤としてハイドロタルサイト型粒子粉末を用いる場合、耐熱性に優れた樹脂・ゴム製品を得るためには、樹脂・ゴム中に十分に分散され、且つ、塩素イオンを捕捉する能力がより高いことが必要とされている。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
板面径が大きく、適度な厚みを有し、塩素含有樹脂の安定剤として好適なMg−Al系ハイドロタルサイト型粒子粉末は現在最も要求されているところであるが、この要求を満たすようなMg−Al系ハイドロタルサイト型粒子粉末は未だ得られていない。
【0011】
即ち、従来の共沈反応による方法では、板面径の大きなハイドロタルサイト型粒子粉末を得ることができず、また、水熱合成などの特殊な反応条件下では板面径の大きなハイドロタルサイト型粒子粉末を得ることができるが、該粒子粉末を安定剤として用いた塩素含有樹脂の耐熱性は十分とは言い難いものである。
【0012】
本発明は、板面径が大きく、適度な厚みを有し、塩素含有樹脂の安定剤として好適なMg−Al系ハイドロタルサイト型粒子粉末を得ることを技術的課題とする。
【0013】
【課題を解決する為の手段】
前記技術的課題は、次の通りの本発明によって達成できる。
【0014】
即ち、本発明は、板面径が0.1〜1.0μmであり、厚みが0.02〜0.08μmであって、カルシウムをMg及びAlの合計モル数に対してモル比で0.01〜0.20含有しているMg−Al系ハイドロタルサイト型粒子粉末であって、該粒子粉末を下記測定方法で測定した耐熱時間が4時間以上であることを特徴とするMg−Al系ハイドロタルサイト型粒子粉末である(本発明1)。
▲1▼塩化ビニル樹脂中にハイドロタルサイト型粒子粉末及び添加剤を下記の組成割合で混合し、得られた混合物50gを熱間ロールを用いて練り込み、練り込みシートを得た。練り込む条件は、練り込み温度155℃、ロール間隙0.75mm、練り込み時間3minである。
ハイドロタルサイト型粒子粉末: 3重量部、
塩化ビニル樹脂(重合度1300)
(商品名:TK−1300、信越化学製): 100重量部、
フタル酸ジエチルヘキシル(DOP、大八化学製): 50重量部、
ステアリン酸カルシウム(一級試薬): 2重量部、
ステアリン酸亜鉛(一級試薬): 0.4重量部、
1、3ジフェニル−1、3プロパンジオン(一級試薬):0.2重量部、
亜リン酸ジエチル(一級試薬): 0.5重量部。
▲2▼得られた練り込みシートを熱間プレスで加圧処理し、シート片(厚さ1.5mm)を作成した。加圧条件は、プレス温度160℃、プレス圧100kg/cm2、プレス時間1分、プレス間隙1.5mm、処理量35gである。
▲3▼得られたシート片(20mm×20mm)を空気中180℃のオーブンに入れ、耐熱テストを行う。シート片全体が黒変した時間を耐熱時間とする。
【0015】
また、本発明は、粒子表面がケイ素の水酸化物又はケイ素の酸化物、高級脂肪酸、有機シラン化合物、ロジン類から選ばれる1種以上で被覆されている本発明1のMg−Al系ハイドロタルサイト型粒子粉末であって、該粒子粉末を本発明1記載の測定方法で測定した耐熱時間が4時間以上であることを特徴とするMg−Al系ハイドロタルサイト型粒子粉末である(本発明2)。
【0016】
また、本発明は、本発明1又は本発明2のMg−Al系ハイドロタルサイト型粒子粉末からなる塩素含有樹脂安定剤である。
【0017】
また、本発明は、アニオンを含有したアルカリ性水溶液、マグネシウム塩水溶液及びアルミニウム塩水溶液とを混合し、該混合溶液にMgとAlの合計モル数に対してモル比で0.01〜0.20のカルシウム塩水溶液を添加し、pH値が10〜14であり、60〜105℃の温度範囲で熟成することを特徴とする上記のMg−Al系ハイドロタルサイト型粒子粉末の製造法である。
【0018】
本発明の構成をより詳しく説明すれば次の通りである。
【0019】
先ず、本発明に係るMg−Al系ハイドロタルサイト型粒子粉末について述べる。
【0020】
本発明に係るMg−Al系ハイドロタルサイト型粒子粉末は、板状であって、板面径が0.1〜1.0μm、厚みが0.02〜0.08μmである。
【0021】
本発明に係るMg−Al系ハイドロタルサイト型粒子粉末の板面径が0.1μm未満の場合には、樹脂に練り込む際の分散性が不十分である。1.0μmを超える場合には、工業的に生産することが困難である。好ましくは0.2〜0.8μmである。
【0022】
本発明に係るMg−Al系ハイドロタルサイト型粒子粉末の厚みが0.02μm未満の場合には、樹脂に練り込む際の分散性が不十分である。0.08μmを超える場合には、工業的に生産することが困難である。好ましくは0.025〜0.075μmである。
【0023】
本発明に係るMg−Al系ハイドロタルサイト型粒子粉末は、カルシウムをMg及びAlの合計モル数に対してモル比で0.01〜0.20含有する。好ましくは0.03〜0.15である。
【0024】
本発明に係るMg−Al系ハイドロタルサイト型粒子粉末のカルシウム含有量が、Mg及びAlの合計モル数に対してモル比で0.01未満の場合及び0.20を超える場合には、Mg−Al系ハイドロタルサイト型粒子粉末の板面径を十分に大きくすることができない。
【0025】
本発明に係るMg−Al系ハイドロタルサイト型粒子粉末は、該粒子粉末を塩化ビニル樹脂100重量部に対して3重量部混合して作成した樹脂シートを180℃で加熱した場合の耐熱時間が4時間以上である。
【0026】
この耐熱時間が4時間未満のものは、塩素含有樹脂の安定剤とした場合に該樹脂の耐熱性が十分とは言い難いものとなる。好ましくは5時間以上のものである。耐熱時間の上限は10時間である。
【0027】
本発明に係るMg−Al系ハイドロタルサイト型粒子粉末の組成式は下記の通りである。
【0028】
[MgxCay]・Alz・(OH)2・An− p・mH2O
0.2≦z/(x+z)≦0.6、
0.01≦y/(x+z)≦0.20、
x+y+z=1
p=(2(x+y−1)+3z)/n、
A:n価のアニオン、m>0。
【0029】
本発明に係るMg−Al系ハイドロタルサイト型粒子粉末のMgとAl含有量の割合は、Al/(Mg+Al)=z/(x+z)とした場合に、z/(x+z)は0.2〜0.6である。z/(x+z)が0.2未満の場合(Mg:Al=4:1)及び0.6を超える場合(Mg:Al=2:3)には、ハイドロタルサイト型粒子粉末の単相が得られにくい。z/(x+z)の好ましい範囲は、0.2〜0.56である。
【0030】
なお、x、y及びzの合計は1である。
【0031】
本発明に係るMg−Al系ハイドロタルサイト型粒子粉末に含有されているアニオン(An−)の種類は、水酸イオン(OH−)、炭酸イオン(CO3 2−)及び硫酸イオン(SO4 2−)などであり、特に好ましくは炭酸イオンである。
【0032】
本発明に係るMg−Al系ハイドロタルサイト型粒子粉末は、板状比(板面径/厚み)は2〜15が好ましく、より好ましくは2〜13であり、BET比表面積値は8〜90m2/gが好ましく、より好ましくは8〜70m2/gであり、粉体pH値は9.0〜10.8が好ましく、より好ましくは9.0〜10.5である。
【0033】
本発明に係るMg−Al系ハイドロタルサイト型粒子粉末は、必要により、粒子表面がケイ素の水酸化物又はケイ素の酸化物もしくはケイ素の水酸化物及びケイ素の酸化物(以下、「ケイ素の水酸化物等」という)、高級脂肪酸、有機シラン化合物、ロジン類から選ばれる1種以上によって被覆されてもよい。表面被覆物で被覆されたMg−Al系ハイドロタルサイト型粒子粉末を塩素含有樹脂安定剤として用いた場合には、塩素含有樹脂中により均一に分散し、塩素イオンを捕捉する能力がより向上し、樹脂の安定性及び耐熱性がより向上する。
【0034】
本発明に係るMg−Al系ハイドロタルサイト型粒子粉末の粒子表面のケイ素の水酸化物等による被覆量は、Mg−Al系ハイドロタルサイト型粒子粉末に対してSiO2換算で0.05〜50重量%が好ましく、より好ましくは0.05〜45重量%である。ケイ素化合物の被覆量が0.05重量%未満の場合には、ケイ素化合物による被覆効果が得られない。50重量%を超える場合には、被覆効果が飽和するため、必要以上に被覆する意味がない。
【0035】
本発明に係るMg−Al系ハイドロタルサイト型粒子粉末表面への高級脂肪酸による被覆量は、Mg−Al系ハイドロタルサイト型粒子粉末に対してC換算で0.2〜20.0重量%が好ましく、より好ましくは0.5〜18.0重量%である。被覆量が0.2重量%未満の場合には、高級脂肪酸による被覆効果が得られない。20.0重量%を超える場合には、被覆効果が飽和するため、必要以上に被覆する意味がない。
【0036】
本発明に係るMg−Al系ハイドロタルサイト型粒子粉末表面への有機シラン化合物による被覆量は、Mg−Al系ハイドロタルサイト型粒子粉末に対してC換算で0.2〜18.0重量%が好ましく、より好ましくは0.4〜16.5重量%である。被覆量が0.2重量%未満の場合には、有機シラン化合物による被覆効果が得られない。18.0重量%を超える場合には、被覆効果が飽和するため、必要以上に被覆する意味がない。
【0037】
本発明に係るMg−Al系ハイドロタルサイト型粒子粉末表面へのロジン類による被覆量は、Mg−Al系ハイドロタルサイト型粒子粉末に対してC換算で0.2〜25.0重量%が好ましく、より好ましくは0.5〜20.0重量%である。被覆量が0.2重量%未満の場合には、ロジン類による被覆効果が得られない。25.0重量%を超える場合には、被覆効果が飽和するため、必要以上に被覆する意味がない。
【0038】
本発明に係るケイ素の水酸化物等、高級脂肪酸、有機シラン化合物、ロジン類で表面被覆されているMg−Al系ハイドロタルサイト型粒子粉末は、表面被覆されていない本発明に係るMg−Al系ハイドロタルサイト型粒子粉末とほぼ同程度の板面径、厚み、板状比及びBET比表面積値を有している。
【0039】
本発明に係るケイ素の水酸化物等、高級脂肪酸、有機シラン化合物、ロジン類で表面被覆されているMg−Al系ハイドロタルサイト型粒子粉末は、粉体pH値が7.5〜9.5が好ましく、より好ましくは7.5〜9.0であり、表面被覆されていない本発明に係るMg−Al系ハイドロタルサイト型粒子粉末に比べて粉体pH値が低下する。
【0040】
本発明に係るMg−Al系ハイドロタルサイト型粒子粉末を塩化ビニル樹脂安定剤として用いる場合の混合割合は、塩化ビニル樹脂100重量部に対して、Mg−Al系ハイドロタルサイト型粒子粉末が0.5〜10重量部である。混合割合が0.5重量部未満の場合には、樹脂の耐熱性向上効果が期待できず、10重量部を超える場合には、耐熱性向上の効果が飽和するため必要以上に添加する意味がない。好ましくは1〜8重量部であり、より好ましくは1〜6重量部である。
【0041】
次に、本発明に係るMg−Al系ハイドロタルサイト型粒子粉末の製造法について述べる。
【0042】
本発明に係るMg−Al系ハイドロタルサイト型粒子粉末は、アニオンを含有したアルカリ性水溶液とマグネシウム塩水溶液とアルミニウム塩水溶液とを混合し、混合水溶液にカルシウム塩水溶液を添加し、pH値が10〜14、60〜105℃の温度範囲で、2〜24時間熟成することにより得ることができる。
【0043】
本発明におけるアニオンを含むアルカリ性水溶液としては、アニオンを含む水溶液と水酸化アルカリ水溶液との混合アルカリ水溶液が好ましい。
【0044】
アニオンを含む水溶液としては、炭酸ナトリウム水溶液、炭酸カリウム水溶液、炭酸水素ナトリウム水溶液、炭酸水素カリウム水溶液などを使用することができ、好ましくは炭酸ナトリウム水溶液である。
【0045】
水酸化アルカリ水溶液としては、水酸化ナトリウム水溶液が好ましい。
【0046】
本発明におけるマグネシウム塩水溶液としては、硫酸マグネシウム水溶液、塩化マグネシウム水溶液及び硝酸マグネシウム水溶液などを使用することができ、好ましくは硫酸マグネシウム水溶液、塩化マグネシウム水溶液である。
【0047】
本発明におけるアルミニウム塩水溶液としては、硫酸アルミニウム水溶液、塩化アルミニウム水溶液及び硝酸アルミニウム水溶液などを使用することができ、好ましくは硫酸アルミニウム水溶液、塩化アルミニウム水溶液である。
【0048】
アニオンを含有するアルカリ水溶液、マグネシウム塩水溶液及びアルミニウム塩水溶液の混合順序は、特に限定されるものではなく、また、各水溶液を同時に混合してもよい。好ましくはアニオンを含有するアルカリ水溶液に、あらかじめマグネシウム塩水溶液とアルミニウム塩水溶液を混合した水溶液を添加する。
【0049】
また、各水溶液を添加する場合には、該水溶液を一度に添加する場合、2回以上に分割して添加する場合又は連続的に滴下する場合のいずれで行ってもよい。
【0050】
本発明におけるカルシウム塩水溶液は、アニオンを含有したアルカリ性水溶液、マグネシウム塩水溶液及びアルミニウム塩水溶液との混合溶液に添加する。
【0051】
本発明におけるカルシウム塩水溶液としては、塩化カルシウム水溶液、硝酸カルシウム水溶液などを使用することができ、好ましくは塩化カルシウム水溶液である。
【0052】
カルシウム塩水溶液の添加量は、Mg及びAlの合計モル数に対してモル比で0.01〜0.20であり、好ましくは0.03〜0.15である。
【0053】
本発明におけるアニオンを含有するアルカリ水溶液、マグネシウム塩水溶液、アルミニウム塩水溶液及びカルシウム塩水溶液を混合した反応溶液中の濃度は、マグネシウム塩は0.1〜1.5mol/lが好ましく、より好ましくは0.1〜1.2mol/lであり、アルミニウム塩は0.03〜1.0mol/lが好ましく、より好ましくは0.04〜0.8mol/lであり、カルシウム塩は0.001〜0.2mol/lが好ましく、より好ましくは0.01〜0.15mol/lであり、アニオンは0.05〜1.4mol/lが好ましく、より好ましくは0.06〜1.2mol/lであり、水酸化アルカリ水溶液は0.5〜8mol/lが好ましく、より好ましくは0.8〜6mol/lである。なお、反応溶液中のアニオンとアルミニウムとの比は0.5〜2.0が好ましく、より好ましくは0.5〜1.5である。
【0054】
本発明における熟成反応中の温度は60〜105℃であり、好ましくは80〜105℃である。60℃未満の場合にもハイドロタルサイト型粒子粉末は生成するが、板面径の大きなハイドロタルサイト型粒子粉末を得ることができない。105℃を越える場合には、オートクレーブ等の耐圧容器が必要となり経済的ではない。
【0055】
本発明における熟成反応中のpH値は10〜14であり、好ましくは11〜14である。pH値が10未満の場合、板面径が大きく、適度な厚みを有したハイドロタルサイト型粒子粉末が得られない。
【0056】
本発明における熟成反応の反応時間は2〜24時間が好ましい。熟成時間が2時間未満の場合には、板面径が大きく、適度な厚みを有したハイドロタルサイト型粒子粉末が得られ難い。24時間を超える熟成は経済的ではない。
【0057】
熟成反応終了後においては、常法により水洗、乾燥をすれば、Mg−Al系ハイドロタルサイト型粒子粉末が得られる。
【0058】
ケイ素の水酸化物等によるMg−Al系ハイドロタルサイト型粒子粉末の表面被覆処理は、本発明に係るMg−Al系ハイドロタルサイト粒子粉末を分散して得られる水懸濁液に、ケイ素化合物を添加して水懸濁液の温度を20〜90℃に調整して混合攪拌することにより、又は、必要により、混合攪拌後に水懸濁液のpH値を調整することにより、前記Mg−Al系ハイドロタルサイト型粒子粉末の粒子表面を、ケイ素の水酸化物又はケイ素の酸化物もしくはケイ素の水酸化物及びケイ素の酸化物で被覆し、次いで、濾別、水洗、乾燥、粉砕する。
【0059】
ケイ素化合物としては、3号水ガラス、オルトケイ酸ナトリウム、メタケイ酸ナトリウム、コロイダルシリカ等が使用できる。好ましくは3号水ガラスである。
【0060】
ケイ素化合物の添加量は、Mg−Al系ハイドロタルサイト型粒子粉末に対し、SiO2換算で0.05〜50.00重量%である。0.05重量%未満である場合には、粒子表面に充分な量のケイ素の水酸化物等を被覆することが困難である。50.00重量%を超える場合には、被覆効果が飽和するため、必要以上に添加する意味がない。
【0061】
高級脂肪酸による粒子表面の被覆は、乾式表面処理、湿式表面処理いずれでも行うことができる。乾式表面処理を行う場合は、Mg−Al系ハイドロタルサイト型粒子粉末をヘンシェルミキサー、サンドミル、エッジランナー、タニナカ式粉砕機、らいかい機等に入れ、高級脂肪酸を添加して乾式混合する。
【0062】
高級脂肪酸としては、ステアリン酸、ラウリン酸、オレイン酸等が使用できる。好ましくはステアリン酸、ラウリン酸である。
【0063】
湿式表面処理を行う場合は、Mg−Al系ハイドロタルサイト粒子粉末を分散して得られる水懸濁液に、高級脂肪酸塩水溶液を添加して水温を20〜90℃に調整して混合攪拌することにより、又は、必要により、混合攪拌後にpH値を調整することにより、前記Mg−Al系ハイドロタルサイト型粒子粉末の粒子表面を、高級脂肪酸で被覆し、次いで、濾別、水洗、乾燥、粉砕する。
【0064】
高級脂肪酸塩としては、ステアリン酸ナトリウム、ラウリル酸ベンゼンスルホン酸ナトリウム、オレイン酸ナトリウム等が使用できる。好ましくはステアリン酸ナトリウム、ラウリル酸ベンゼンスルホン酸ナトリウムである。
【0065】
高級脂肪酸塩又は高級脂肪酸の添加量は、Mg−Al系ハイドロタルサイト型粒子粉末に対し、C換算で0.2〜20.0重量%である。0.2重量%未満である場合には、粒子表面に充分な量の高級脂肪酸を被覆することが困難である。20.0重量%を超える場合には、被覆効果が飽和するため、必要以上に添加する意味がない。
【0066】
有機シラン化合物よる粒子表面の被覆は、Mg−Al系ハイドロタルサイト型粒子粉末をヘンシェルミキサー、サンドミル、エッジランナー、タニナカ式粉砕機、らいかい機等に入れ、有機シラン化合物を添加して乾式混合する。
【0067】
有機シラン化合物としては、デシルトリメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、γ−アミノプロピルトリメトキシシラン等が使用できる。好ましくはデシルトリメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリエトキシシランである。
【0068】
有機シラン化合物の添加量は、Mg−Al系ハイドロタルサイト型粒子粉末に対し、C換算で0.2〜18.0重量%である。0.2重量%未満である場合には、粒子表面に充分な量の有機シラン化合物を被覆することが困難である。18.0重量%を超える場合には、被覆効果が飽和するため、必要以上に添加する意味がない。
【0069】
ロジン類による粒子表面の被覆は、湿式表面処理、乾式表面処理いずれでも行うことができる。湿式表面処理を行う場合は、Mg−Al系ハイドロタルサイト粒子粉末を分散して得られる水懸濁液に、水溶性ロジンの水溶液を添加して水温を20〜90℃に調整して混合攪拌することにより、又は、必要により、混合攪拌後にpH値を調整することにより、前記Mg−Al系ハイドロタルサイト型粒子粉末の粒子表面を、ロジン類で被覆し、次いで、濾別、水洗、乾燥、粉砕する。
【0070】
乾式表面処理を行う場合は、Mg−Al系ハイドロタルサイト型粒子粉末をヘンシェルミキサー、サンドミル、エッジランナー、タニナカ式粉砕機、らいかい機等に入れ、ロジン類を添加して乾式混合する。
【0071】
ロジン類としては、湿式表面処理を行う場合は水溶性ロジン、乾式表面処理を行う場合は、天然ロジン、水添ロジン等が使用できる。
【0072】
ロジン類の添加量は、Mg−Al系ハイドロタルサイト型粒子粉末に対し、C換算で0.2〜25.0重量%である。0.2重量%未満である場合には、粒子表面に充分な量を被覆することが困難である。25.0重量%を超える場合には、被覆効果が飽和するため、必要以上に添加する意味がない。
【0073】
【発明の実施の形態】
本発明の代表的な実施の形態は次の通りである。
【0074】
ハイドロタルサイト型粒子粉末の板面径は電子顕微鏡写真から測定した数値の平均値で示したものである。
【0075】
ハイドロタルサイト型粒子粉末の粒子の厚みは、「X線回折装置RAD−2A(理学電機(株)製)」(管球:Fe、管電圧:40kV、管電流:20mA、ゴニオメーター:広角ゴニオメーター、サンプリング幅:0.010°、走査速度:0.5°/min、発散スリット:1°、散乱スリット:1°、受光スリット:0.30mm)を使用し、ハイドロタルサイト粒子の(003)結晶面の回折ピーク曲線から、シェラーの式を用いて計算した値で示したものである。
【0076】
ハイドロタルサイト型粒子粉末の同定はX線回折測定で行った。X線回折測定は、前記X線回折装置を使用し、回折角2θが5〜90°で測定した。
【0077】
Mg−Al系ハイドロタルサイト型粒子粉末における組成式
[MgxCay]・Alz・(OH)2・An− p・mH2O
における指数x、y及びzは、Mg−Al系ハイドロタルサイト型粒子粉末を酸で溶解し、「プラズマ発光分光分析装置 SPS4000(セイコー電子工業(株))」で測定して求めた。
【0078】
なお、アニオン(An−)としてCO3 2−用いた場合の炭酸イオン含有量、及び粒子表面の高級脂肪酸、有機シラン化合物、ロジン類による被覆量は、カーボン・サルファーアナライザー:EMIA−2200(HORIBA製)により、炭素含有量(重量%)測定して評価した。粒子表面の高級脂肪酸、有機シラン化合物、ロジン類による被覆量は、表面処理の前後での炭素含有量の増加分から評価した。
【0079】
Mg−Al系ハイドロタルサイト型粒子粉末の粒子表面に存在するSi量は、「蛍光X線分析装置3063M型(理学電機(株)製)」を使用し、JIS K0119の「蛍光X線分析通則」に従って測定した。
【0080】
比表面積値はBET法により測定した値で示した。
【0081】
粉体pH値は、試料5gを300mlの三角フラスコに秤り取り、煮沸した純水100mlを加え、加熱して煮沸状態を約5分間保持した後、栓をして常温まで放冷し、減量に相当する水を加えて再び栓をして1分間振り混ぜ、5分間静置した後、得られた上澄み液のpH値をJIS Z 8802−7に従って測定し、得られた値を粉体pH値とした。
【0082】
Mg−Al系ハイドロタルサイト型粒子粉末の塩化ビニル樹脂中の耐熱時間は前記の方法で評価した。
【0083】
<Mg−Al系ハイドロタルサイト型粒子粉末の製造>
CO3 2−イオン濃度が0.875mol/lの炭酸ナトリウム水溶液500mlと5.308mol/lの水酸化ナトリウム水溶液3l(pH値=14.2)を混合し、60℃に保持して、反応容器中で撹拌しておく。これに3.75mol/lの硫酸マグネシウム水溶液500mlと0.625mol/lの硫酸アルミニウム水溶液500mlの混合溶液を添加した後、0.75mol/lの塩化カルシウム水溶液200mlを添加し、全量を5lとした。反応容器内を撹拌しながらpH値が12.5、95℃で18時間熟成して白色沈殿物を生成した。この白色沈殿物を濾過、水洗の後、60℃にて乾燥することにより白色粒子粉末を得た。この白色粒子粉末を同定した結果、ハイドロタルサイト型粒子粉末であることが認められた。
【0084】
得られたMg−Al系ハイドロタルサイト型粒子粉末は、平均板面径が0.40μm、厚みが0.0605μmであり、BET比表面積が11.6m2/gであった。
【0085】
上記Mg−Al系ハイドロタルサイト型粒子粉末3重量部を上記組成割合で混合し練り込みシートを作成した。得られたシート片の180℃での耐熱時間は6時間であった。
【0086】
【作用】
本発明において重要な点は、共沈反応においてカルシウム塩水溶液を特定量添加することにより、常圧下で板面径が大きく、適度な厚みを有するMg−Al系ハイドロタルサイト型粒子粉末が得られる点である。
【0087】
板面径が大きく、適度な厚みを有するMg−Al系ハイドロタルサイト型粒子粉末が得られる理由は未だ不明であるが、本発明者は、カルシウム塩水溶液を添加することによって、大きなイオン半径を有するカルシウムがMg−Al層(brucite層)のネットワーク中に入り込むことによって、イオン半径の小さいアルミニウムがもたらす結晶構造の歪みを解消し、結晶成長を促進するものと考えている。
【0088】
本発明に係るMg−Al系ハイドロタルサイト型粒子粉末を塩素含有樹脂などの樹脂練り込み用途に用いた場合に、耐熱性が向上する理由として、本発明者は、brucite層にカルシウムが取り込まれ、ハイドロタルサイト型粒子粉末がより高い塩素イオン捕捉能力を有することにより、塩素含有樹脂中の不安定な塩素イオンを捕捉する能力が高くなり、熱や光による塩素含有樹脂の分解に伴って発生する塩素含有樹脂中の不安定な塩素イオンを容易に捕捉することができ、塩素イオンによって連鎖的に進行する塩素含有樹脂の分解を抑制できるので、樹脂の安定性が向上したものと考えている。
【0089】
本発明に係る粒子表面がケイ素の水酸化物等、高級脂肪酸、有機シラン化合物及びロジン類から選ばれる1種以上で被覆されたMg−Al系ハイドロタルサイト型粒子粉末を塩素含有樹脂などの樹脂練り込み用途に用いた場合に、耐熱性がさらに向上する理由として、本発明者は、ハイドロタルサイト型粒子粉末の樹脂への分散性が改良され、塩素含有樹脂中に均一に分散すること、及び粒子粉末自体の塩素含有樹脂中の不安定な塩素イオンを捕捉する能力が向上したことに起因して、樹脂の安定性、更には耐熱性も向上するものと考えている。また、前記被覆により、Mg−Al系ハイドロタルサイト型粒子粉末の表面塩基性が低下することによって、樹脂の分解が抑制され、樹脂の安定性、耐熱性が向上するものと考えている。
【0090】
【実施例】
次に、実施例並びに比較例を挙げる。
【0091】
実施例1〜8、比較例1〜7
マグネシウム化合物の種類、濃度、アルミニウム化合物の種類、濃度、炭酸ナトリウム塩の濃度、アルカリ水溶液の濃度、カルシウム塩の添加量、カルシウム塩の濃度、カルシウム塩添加時期及び熟成温度を種々変化させた以外は、前記発明の実施の形態と同様にしてMg−Al系ハイドロタルサイト型粒子粉末を得た。なお、比較例7はオートクレーブを使用してMg−Al系ハイドロタルサイト型粒子粉末を得た。
【0092】
実施例9
実施例1で得られたMg−Al系ハイドロタルサイト型粒子粉末を含有する懸濁液(濃度:56.7g/l)を加熱して70℃とし、3号水ガラス8.9gを徐々に加え、添加終了後、60分間熟成した。次いで、濾別、水洗、乾燥、粉砕して、粒子表面がケイ素の水酸化物等で被覆されたMg−Al系ハイドロタルサイト型粒子粉末を得た。
【0093】
実施例10、11
Mg−Al系ハイドロタルサイト型粒子粉末、3号水ガラスの添加量を変化させた以外は、実施例9と同様にして、粒子表面がケイ素の水酸化物等で被覆されたMg−Al系ハイドロタルサイト型粒子粉末を得た。
【0094】
実施例12
実施例1で得られたのと同じMg−Al系ハイドロタルサイト型粒子粉末500gとステアリン酸15gをヘンシェルミキサーに入れ、5分間粉砕混合して、粒子表面がステアリン酸で被覆されたMg−Al系ハイドロタルサイト型粒子粉末を得た。
【0095】
実施例13、14
Mg−Al系ハイドロタルサイト型粒子粉末、ステアリン酸の添加量を変化させた以外は、実施例12と同様にして、粒子表面がステアリン酸で被覆されたMg−Al系ハイドロタルサイト型粒子粉末を得た。
【0096】
実施例15〜19
表面処理剤の種類、添加量を変化させた以外は、実施例9、12と同様にして、粒子表面が各種表面処理剤で被覆されたMg−Al系ハイドロタルサイト型粒子粉末を得た。
【0097】
このときの製造条件を表1、2に、得られたMg−Al系ハイドロタルサイト型粒子粉末の諸特性を表3、4に示した。
【0098】
【表1】
【0099】
【表2】
【0100】
【表3】
【0101】
【表4】
【0102】
【発明の効果】
本発明に係るMg−Al系ハイドロタルサイト型粒子粉末は、板面径が大きく、適度な厚みを有し、塩素含有樹脂に練り込んだ場合には耐熱性が優れるため、塩素含有樹脂用の安定剤として好適である。
Claims (4)
- 板面径が0.1〜1.0μmであり、厚みが0.02〜0.08μmであって、カルシウムをMg及びAlの合計モル数に対してモル比で0.01〜0.20含有しているMg−Al系ハイドロタルサイト型粒子粉末であって、該粒子粉末を下記測定方法で測定した耐熱時間が4時間以上であることを特徴とするMg−Al系ハイドロタルサイト型粒子粉末。
▲1▼塩化ビニル樹脂中にハイドロタルサイト型粒子粉末及び添加剤を下記の組成割合で混合し、得られた混合物50gを熱間ロールを用いて練り込み、練り込みシートを得た。練り込む条件は、練り込み温度155℃、ロール間隙0.75mm、練り込み時間3minである。
ハイドロタルサイト型粒子粉末: 3重量部、
塩化ビニル樹脂(重合度1300)
(商品名:TK−1300、信越化学製): 100重量部、
フタル酸ジエチルヘキシル(DOP、大八化学製): 50重量部、
ステアリン酸カルシウム(一級試薬): 2重量部、
ステアリン酸亜鉛(一級試薬): 0.4重量部、
1、3ジフェニル−1、3プロパンジオン(一級試薬):0.2重量部、
亜リン酸ジエチル(一級試薬): 0.5重量部。
▲2▼得られた練り込みシートを熱間プレスで加圧処理し、シート片(厚さ1.5mm)を得た。加圧条件は、プレス温度160℃、プレス圧100kg/cm2、プレス時間1分、プレス間隙1.5mm、処理量35gである。
▲3▼得られたシート片(20mm×20mm)を空気中180℃のオーブンに入れ、耐熱テストを行う。シート片全体が黒変した時間を耐熱時間とする。 - 粒子表面がケイ素の水酸化物又はケイ素の酸化物、高級脂肪酸、有機シラン化合物、ロジン類から選ばれる1種以上で被覆されている請求項1記載のMg−Al系ハイドロタルサイト型粒子粉末であって、該粒子粉末を請求項1記載の測定方法で測定した耐熱時間が4時間以上であることを特徴とするMg−Al系ハイドロタルサイト型粒子粉末。
- 請求項1又は請求項2記載のMg−Al系ハイドロタルサイト型粒子粉末からなる塩素含有樹脂安定剤。
- アニオンを含有したアルカリ性水溶液、マグネシウム塩水溶液及びアルミニウム塩水溶液とを混合し、該混合溶液にMgとAlの合計モル数に対してモル比で0.01〜0.20のカルシウム塩水溶液を添加し、pH値が10〜14であり、60〜105℃の温度範囲で熟成することを特徴とする請求項1記載のMg−Al系ハイドロタルサイト型粒子粉末の製造法。
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