JP4326127B2 - 半導体記憶装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、半導体記憶装置に関し、特に、メモリセルのデータを差動増幅するセンスアンプ回路を備えるダイナミック型半導体記憶装置に関する。より特定的には、この発明は、センスアンプ回路の電源電圧を発生するセンス電源回路の構成に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年のコンピュータおよび情報処理端末の発展に伴い、これらの機器において主記憶として採用されるデバイスへの要求は、より一層高度なものになってきている。すなわち、大規模容量だけでなく、実効的なデータ転送速度の高速化および携帯機器においても利用可能なように低消費電力化が強く求められている。主記憶装置として最も広く利用されているDRAM(ダイナミック・ランダム・アクセス・メモリ)を例にとると、クロック信号に同期してデータの入出力を行なうSDRAM(クロック同期型DRAM)およびクロック信号の立上がりエッジおよび立下がりエッジ両者に同期してデータの入出力を行なうDDR(ダブル・データ・レート)SDRAMなどに代表される高速データ転送が可能なDRAMが普及し始めている。
【0003】
DRAMにおいては、メモリセルのキャパシタに電荷の形態で情報を記憶している。このため、DRAMセルに書込まれたH(ハイ)レベルデータは、そのまま放置するとリーク電流により自然に消滅するため、リフレッシュと呼ばれるデータの再書込動作が定期的に必要となる。
【0004】
最近のDRAMにおいては、セルフリフレッシュと呼ばれる動作が仕様で定められている。このセルフリフレッシュ動作モードにおいては、DRAM内部においてタイマにより自動的にリフレッシュタイミングが設定され、この設定されたリフレッシュタイミングで自動的にリフレッシュ動作が行なわれる。このセルフリフレッシュ動作は、DRAMへのアクセスが行なわれていない待機時に行なわれる。したがって、このセルフリフレッシュ動作時に消費されるセルフリフレッシュ電流を抑制することにより、DRAMの消費電流を低減し、たとえば携帯型の通信情報端末などにおける連続待ち受け時間をより長くすることができる(電池寿命を長くすることができるため)。
【0005】
セルフリフレッシュ電流の値を決める基本要素は、ビット線の振幅、ビット線の負荷およびリフレッシュ周期である。リフレッシュ周期は、メモリセルのデータ保持能力と密接な関係があり、メモリセルのデータ保持能力が高いほど、リフレッシュ周期を長く設定することができる。このメモリセルのデータ保持能力を回路的に高くする方式として、朝倉らによってBSG(ブースティッド・センス・グラウンド)方式が提案されている。このBSG方式の内容については、たとえば、ISCC ダイジェスト・オブ・テクニカル・ペーパーズ、1994、第1303頁−第1308頁に詳細に説明されているが、以下に、このBSG方式の原理について説明する。
【0006】
図35は、従来のBSG方式を用いたDRAMのメモリセルアレイの構成を示す図である。図35において、DRAMは、行および列のマトリックス状に配列されるメモリセルMCと、各列に対応して配置されるビット線対BLおよび/BLと、メモリセルMCの各行に対応して配置されるワード線WLを含む。図35においては1つのメモリセルMCを代表的に示す。メモリセルMCは、情報を記憶するためのメモリセルキャパシタCsと、ワード線WL上の信号電圧に応答して導通してメモリセルキャパシタCsをビット線BLに接続するNチャネルMOSトランジスタ(絶縁ゲート型電界効果型トランジスタ)で構成されるアクセストランジスタMTを含む。ビット線BLおよび/BLには、寄生容量(ビット線容量)Cbがそれぞれ存在する。
【0007】
ビット線BLおよび/BLに対し、ビット線イコライズ指示信号BLEQに応答してビット線BLおよび/BLを中間電圧Vbleにプリチャージしかつイコライズするビット線イコライズ/プリチャージ回路E/Pと、センスアンプ活性化信号SONおよびZSOPに応答してビット線BLおよび/BLの電圧を差動増幅するセンスアンプ回路S/Aが設けられる。
【0008】
ビット線イコライズ/プリチャージ回路E/Pは、ビット線イコライズ指示信号BLEQに応答してビット線BLおよび/BLそれぞれへ、中間電圧Vbleを伝達するプリチャージトランジスタTQ7およびTQ8と、ビット線イコライズ指示信号BLEQに応答してビット線BLおよび/BLを電気的に短絡するイコライズトランジスタTQ9を含む。これらのトランジスタTQ7−TQ9は、NチャネルMOSトランジスタで構成される。中間電圧Vbleは、センス電源電圧Vddsと接地電圧GNDよりも高い電圧Vbsgの中間値、すなわち(Vdds+Vbsg)/2の電圧レベルに等しい。
【0009】
センスアンプ回路S/Aは、センスアンプ活性化信号SONの活性化時活性化され、ビット線BLおよび/BLのうちの低電位のビット線を放電するNセンスアンプと、センスアンプ活性化信号ZSOPの活性化時活性化され、ビット線BLおよび/BLの高電位のビット線を充電するPセンスアンプを含む。Nセンスアンプは、ドレインがビット線BLに接続され、ゲートがビット線/BLに接続されるNチャネルMOSトランジスタTQ1と、ドレインがビット線/BLに接続され、ゲートがビット線BLに接続されるNチャネルMOSトランジスタTQ2と、センスアンプ活性化信号SONの活性化時導通し、MOSトランジスタTQ1およびTQ2のソースへセンス電源電圧Vsan(=Vbsg)を伝達するNチャネルMOSトランジスタTQ3を含む。BSG方式においては、センス電源電圧Vsanが、接地電圧GNDよりも高い昇圧電圧Vbsgの電圧レベルに設定される。
【0010】
Pセンスアンプは、ドレインがビット線BLに接続され、ゲートがビット線/BLに接続されるPチャネルMOSトランジスタTQ4と、ドレインがビット線/BLに接続され、ゲートがビット線BLに接続されるPチャネルMOSトランジスタTQ5と、センスアンプ活性化信号ZSOPの活性化時導通し、MOSトランジスタTQ4およびTQ5のソースへセンス電源電圧Vsapを伝達するPチャネルMOSトランジスタTQ6を含む。このセンス電源電圧Vsapは、センス電源電圧Vddsレベルである。次に、図36に示す信号波形図を参照して、このメモリセルMCのリフレッシュ動作について説明する。
【0011】
スタンバイ状態時においては、センスアンプ活性化信号SONは、接地電圧GNDレベルのLレベルであり、またセンスアンプ活性化信号ZSOPも、センス電源電圧VddsレベルのHレベルにあり、センスアンプ回路S/Aは非活性状態にある。ビット線イコライズ指示信号BLEQは、Hレベルの活性状態にあり、ビット線イコライズ/プリチャージ回路E/Pに含まれるMOSトランジスタTQ7−TQ9がすべて導通状態となり、ビット線BLおよび/BLは、中間電圧Vbleの電圧レベルにプリチャージされかつイコライズされる。また、ワード線WLは、接地電圧GNDレベルにあり、メモリセルMCのアクセストランジスタMTは、非導通状態を維持する。
【0012】
メモリセルへのアクセスが始まると(リフレッシュサイクルが始まると)、ビット線イコライズ指示信号BLEQがLレベルに立下がり、ビット線イコライズ/プリチャージ回路E/Pが非活性化され、ビット線BLおよび/BLが、中間電圧Vbleレベルでフローティング状態となる。
【0013】
次いで図示しない行選択回路により、アドレス信号に従ってワード線WLが選択状態へ駆動され、その電圧レベルが上昇する。ワード線WLの電圧レベルが、ビット線BLの電圧レベルよりこのアクセストランジスタのしきい値電圧分高くなると、アクセストランジスタMTが導通し始め、ビット線BLとメモリセルキャパシタCsの間で電荷が移動する。図36においては、メモリセルMCがHレベルのデータを記憶しており、ビット線BLの電圧レベルが上昇する場合の動作波形が示される。
【0014】
ビット線/BLには、メモリセルは接続されていないため、ビット線/BLは、中間電圧Vbleレベルを維持する。
【0015】
ビット線BLおよび/BLの電圧差が十分に拡大されると、センスアンプ活性化信号SONおよびZSOPが活性化される。センスアンプ活性化信号SONが活性化されてHレベルとなると、センスアンプ回路S/AにおいてはMOSトランジスタTQ3が導通し、MOSトランジスタTQ1およびTQ2のソースへセンス電源電圧Vsanを伝達する。Nセンスアンプが活性化され、低電位のビット線/BLがセンス電源電圧Vsan(=Vbsg)レベルへ放電される。一方、センスアンプ活性化信号ZSOPが活性化されてLレベルとなると、センスアンプ回路S/AにおいてMOSトランジスタTQ6が導通し、MOSトランジスタTQ4およびTQ5のソースへセンス電源電圧Vsapが伝達され、Pセンスアンプが活性化される。このPセンスアンプにより、高電位のビット線BLがセンス電源電圧Vsap(=Vdds)レベルに充電される。
【0016】
ワード線WLは、センス電源電圧Vddsよりも高い高電圧Vppレベルにある。したがって、ビット線BL上のセンス電源電圧VddsレベルのHレベルデータは、アクセストランジスタMTにおけるしきい値電圧損失の影響を受けることなくメモリセルキャパシタCsへ伝達される。これにより、メモリセルMCのHレベルデータの再書込およびリフレッシュが完了する。メモリセルMCがLレベルデータを格納している場合には、同様、メモリセルキャパシタCsへセンス電源電圧Vsan(=Vbsg)レベルの電圧が伝達されて同様にリフレッシュが行なわれる。したがって、メモリセルに格納されるデータの電圧レベルについては、Hレベルデータの電圧レベルは、センス電源電圧Vddsのレベルに等しく、また、Lレベルデータは、センス電源電圧Vsan(Vbsg)の電圧レベルに等しくなる。
【0017】
リフレッシュサイクルが完了すると、まず、ワード線WLが非選択状態へ駆動され、次いでセンスアンプ活性化信号SONおよびZSOPが順次非活性化される。これにより、メモリセルMCには、リフレッシュされたデータが格納される。次いで、ビット線イコライズ指示信号BLEQが活性状態のHレベルとなり、ビット線イコライズ/プリチャージ回路E/Pが活性化され、ビット線BLおよび/BLが中間電圧Vbleレベルにプリチャージされかつイコライズされる。
【0018】
BSG方式においては、センス電源電圧Vsanを接地電圧GNDよりも高い電圧Vbsgレベルに設定する。以下、このBSG方式においてセンス電源電圧Vsanを接地電圧GNDよりも高い電圧レベルに設定した場合の効果について説明する。
【0019】
図37は、メモリセルMCの断面構造を概略的に示す図である。図37において、メモリセルMCは、半導体基板表面に間をおいて形成される高濃度N型不純物領域502aおよび502bと、これらの不純物領域502aおよび502bの間のチャネル領域上にゲート絶縁膜503を介して形成される導電層504と、不純物領域502aに電気的に接続される導電層505を含む。これらの導電層504および505上に、2層の層間絶縁膜506aおよび506bが形成される。導電層504がワード線WLとなり、導電層505がビット線BLとなる。
【0020】
メモリセルMCは、さらに、層間絶縁膜506aおよび506bに形成されるコンタクト孔を介して不純物領域502bに電気的に接続する導電層510と、導電層510の上部に対向して配置される導電層514を含む。導電層510は、その上部断面形状がU字形状に形成されており、導電層514は、この導電層510の上部領域においてキャパシタ絶縁膜512を介してU字形状内に延在する突出部514aを含む。導電層510が、アクセストランジスタMTとメモリセルキャパシタCsの接続ノード、すなわちストレージノードSNとして作用する。メモリセルキャパシタCsは、この導電層510と導電層514がキャパシタ絶縁膜512を介して対向する領域において形成される。
【0021】
この図37においては、メモリセルMCは、スタックトキャパシタ構造を有しているが、このスタックトキャパシタは、他の円筒形、フィン形、断面T字形状などのいずれの構成を有してもよい。
【0022】
今、この図37に示すメモリセルMCにおいて、ワード線WLが接地電圧GNDレベルに保持されており、ビット線BLには、ビット線電圧Vblが印加され、ストレージノードSNには、Hレベルデータに対応する電圧Vchが保持されている状態を考える。セルプレート電極層CPとして作用する導電層514へは、セルプレート電圧Vcp(=(Vbsg+Vdds)/2)が印加される。
【0023】
メモリセルMCにおける主なリーク源としては、(1)メモリセルキャパシタCsにおける不純物領域502bとP基板(P型半導体基板)500の間のPN接合を介してP基板500へ流れるリーク電流Ils、および(2)アクセストランジスタのサブスレッショルド特性により決定されるビット線BL方向へのリーク電流Ilbが挙げられる。
【0024】
P型基板500へのリーク電流Ilsの大きさは、不純物領域502bとP型基板500の間のPN接合に印加される電圧差Vpnに依存し、この電圧差Vpnが大きいほどリーク電流Ilsが大きくなる。図37においては、ストレージノードSNの電圧が、Hレベルデータに相当する電圧Vchであり、P型基板500へは、バイアス電圧Vbbが印加されているため、この電圧差Vpnは、次式で表わされる。
【0025】
Vpn=Vch−Vbb
一方、アクセストランジスタを介してビット線BLへ流れるリーク電流Ilbは、アクセストランジスタのゲート−ソース間電圧Vgsとしきい値電圧Vthの差により、次式で表わされる。
【0026】
Ilb=Ilb0・10^(VGS−Vth)/S…(1)
ここで、「^」は、べき乗を示す。上式(1)において、Ilb0は、しきい値電圧Vthを定義する電流値、Sは、トランジスタ構造およびプロセス的に決定される係数であり、dVgs/dlogIdで表わされる。ここで、Idは、ドレイン電流を示す。
【0027】
上式(1)においては、リーク電流Ilbは、一見、アクセストランジスタが接続するビット線BLの電圧Vblに依存しないように見える。しかしながら、しきい値電圧Vthは、基板−ソース間電圧Vbs=Vbb−Vblに依存しており、ビット線電圧、すなわちソース電圧Vblが低いほど、基板−ソース間電圧Vbsの絶対値が小さくなり、しきい値電圧Vthは小さくなる。
【0028】
たとえば、リフレッシュ対象となっているメモリブロック内において、非選択ワード線に接続されるメモリセルのうち対応のビット線BLがLレベルデータ(従来の場合、このビット線電圧Vblは、接地電圧GNDに等しい)に振れている場合、この非選択ワード線に接続されるメモリセルのアクセストランジスタは、ワード線WLが接地電圧GNDレベルであっても、その基板−ソース間電圧Vbsの絶対値が小さくなり、ビット線リーク電流Ilbが大きくなる。上式(1)から理解されるように、しきい値電圧Vthが僅か0.1V振れたとしても、通常、Sファクタは0.1V程度であるため、ビット線リーク電流Ilbは10倍程度変動する。
【0029】
上述のようなビット線リーク電流Ilbを抑制するために、図38(A)に示すように、P型基板500へのバイアス電圧Vbbを負電圧に設定することが考えられる。この基板バイアス電圧Vbbを負方向に深いバイアス電圧に設定すれば、基板−ソース間電圧Vbsの絶対値を大きくでき、応じてしきい値電圧Vthを大きくでき、ビット線リーク電流Ilbを抑制することができる。しかしながら、逆に、この不純物領域502bとP型基板500の間のPN接合に印加される電圧差Vpnが大きくなり、基板リーク電流Ilsが増加する。センス電源電圧Vddsは、ストレージノードSNのHレベルデータに対応する電圧Vchの電圧レベルを決定している。この深い負方向の基板バイアスにより、基板リーク電流Ilsが大きくなった場合、センス電源電圧Vddsを低くすると、Hレベルデータを長期にわたって保持するのが困難となる。一方、BSG方式は以下の利点を与える。
【0030】
(a) 図38(B)に示すように、バックゲートバイアス電圧(P型基板のバイアス電圧Vbb)が、接地電圧GNDレベルに設定され、一方、ビット線BL(または/BL)にLレベルデータに対応する電圧として正の電圧Vbsgが印加される。ワード線WLは、非選択状態のときには、接地電圧GNDレベルである。したがって、このアクセストランジスタMTのゲート−ソース間電圧Vgsは、負電圧の−Vbsgとなる。
【0031】
すなわち、負電圧をP型基板500に印加しなくても、アクセストランジスタMTのゲート−ソース間電圧Vgsを負に設定することができ、またこのアクセストランジスタのソース不純物領域502aとP型基板500の間のPN接合に印加される電圧Vbsも逆バイアス状態となり、ビット線リーク電流Ilbを低減することができる。
【0032】
(b) また、P型基板500へは接地電圧GNDが印加されるため、このストレージノードSNにおける不純物領域502bとP型基板500の間のPN接合に印加される電圧差Vpnは、Hレベルデータの電圧Vchに等しくなる。この基板電圧の負電圧から接地電圧への変更分だけ、このストレージノードのPN接合に印加される電圧差を小さくすることができ、応じて、ストレージノードSNのPN接合を介して流れる基板リーク電流Ilsを低減することができる。
【0033】
(c) また、ビット線BLのプリチャージ電圧は、ビット線振幅の1/2とする必要があるため、図36に示すように、ビット線プリチャージ電圧(中間電圧)Vbleは、Vdds/2+Vbsg/2となる。このプリチャージ電圧が、センス電源電圧Vddsレベルにまで充電されるため、このビット線振幅dVblを、ビット線を接地電圧GNDレベルにまで駆動する構成に比べて、Vbsg/2だけ小さくすることができ、応じて消費電流を低減することができる。
【0034】
上記(a)および(b)により、Hレベルデータが消失する速度が緩和されるため、応じてリフレッシュ間隔を長く設定することができる。逆に言えば、従来と同じリフレッシュ間隔が許されるならば、センス電源電圧Vddsを低下させることができる。したがって、この場合、上記(c)により、ビット線振幅dVblを低減することができ、応じてセンスアンプ回路動作時におけるビット線充放電時のセンス電流を大幅に低減することができる。
【0035】
【発明が解決しようとする課題】
上述のように、BSG方式は、センス電流の低減およびリフレッシュ特性の改善という優れた利点を有している。アクセストランジスタの基板領域すなわちバックゲートへ印加されるバイアス電圧Vbbは、接地電圧GNDに等しく、負のバイアス電圧を印加する必要がなく、回路構成が簡略化される。しかしながら、このビット線BLのLレベル電圧(=Vbsg)は、接地電圧GNDよりも、0.4−0.5V程度高い電圧レベルである。中間電圧レベルにプリチャージされたビット線を放電してビット線を電圧Vbsgレベルに保持する必要があり、このビット線昇圧センス接地電圧Vbsgを発生する回路は、比較的大きな電流駆動力を有することが要求される(一度に多数のビット線の放電が行なわれるため、このビット線放電電流を吸収する必要がある)。したがって、たとえば、PチャネルMOSトランジスタをダイオード接続して利用する場合、そのしきい値電圧のばらつきおよび温度依存性などの問題があり、直流的に安定なビット線昇圧センス接地電圧Vbsgを発生させるのが困難である。
【0036】
また、センスアンプ回路が活性化されてセンス動作を開始した直後に、大きなビット線放電電流が流れる。このビット線放電電流による影響を抑制して、昇圧センス接地電圧Vbsgの過渡的な変動を抑制するために、この昇圧センス接地電圧Vbsgを発生する回路に、非常に高い電流駆動能力およびその安定に電圧レベルを保持する能力が要求される。したがって、このBSG方式においては、過渡的な変動を含め、常に安定して昇圧センス接地電圧Vbsgをセンス接地電圧として発生しかつ供給することが大きな技術的な課題となる。
【0037】
このようなBSG方式の課題を解決するために、河野等により、1999シンポジウム・オン・VLSIサーキッツ、ダイジェスト・オブ・テクニカル・ペーパーズ、「低電力DRAM用の新規なレベルコントローラを備えるプリチャージキャパシタ補助センス(PCAS)方式(“A Precharged-Capacitor-Assisted Sensing(PCAS)scheme with Novel Level Controller for Low Power DRAMs”)」、第123頁ないし第124頁に新規なセンス方式(PCAS方式と以下称す)が提案されている。
【0038】
このPCAS方式においては、センス動作時に必要となるビット線充放電電荷に合わせて、予めデカップル容量をプリチャージしておき、センスアンプ回路動作時に、このデカップル容量をセンス電源線/センス接地線に結合することにより、ビット線BLまたは/BL上に、正確な電圧レベルの昇圧センス接地電圧Vbsgを発生させる。また、センス電源線/センス接地線の電圧変動に起因してセンスアンプ回路のMOSトランジスタのゲート−ソース電圧Vgsの絶対値が小さくなるのを防止でき、センス動作を高速化することができる。
【0039】
しかしながら、この昇圧センス接地電圧Vbsgの電圧レベルが変動するのは、センスアンプ回路が動作するセンス期間のみならず、選択列に対応するセンスアンプ回路を内部データ線に結合する場合にも生じる。すなわち、内部データ線対は、通常、Hレベルにプリチャージされており、この内部電源線のプリチャージ電圧より、センスアンプ回路およびビット線対に電荷が流入し、このため、昇圧センス接地電圧Vbsgの電圧レベルが変動する。
【0040】
上述のPCAS方式の場合、センス期間中の過渡期においては、昇圧センス接地電圧Vbsgを安定化させることはできる。このデータの書込/読出を行なう際の昇圧センス接地電圧Vbsgの安定化については、デカップル容量がセンス電源線/センス接地線に、このセンスアンプ回路の活性化期間中結合されるため、センス電源線およびセンス接地線上の電圧の変動を抑制することができるものの、十分にこのデータの書込/読出時においても昇圧センス接地電圧の電圧レベルを安定化させることに対する有効な対策については、特に考慮していなかった。
【0041】
特に、このデータ書込/読出時において、昇圧センス接地電圧Vbsgの電圧レベルが上昇した場合、ビット線間の電圧差が小さくなることにより、センスアンプ回路の安定性が悪くなる可能性がある。また、メモリセルのLレベルデータの電圧レベルが上昇するため、Lレベルデータの読出しマージンが失われ、データ誤読出しなどの不良が発生する原因となる可能性がある。
【0042】
それゆえ、この発明の目的は、センスアンプ回路の電源供給電圧(ハイレベル電源電圧およびローレベル電源電圧両者を含む)を安定に一定レベルに保持することのできる半導体記憶装置を提供することである。
【0043】
この発明の他の目的は、センス動作時およびデータアクセス時において安定にセンスアンプ回路の電源供給電圧を保持することのできる半導体記憶装置を提供することである。
【0044】
この発明のさらに他の目的は、センスアンプ回路の活性化期間中全体にわたって安定にセンスアンプ回路の電源供給電圧を発生することのできる半導体記憶装置を提供することである。
【0045】
【課題を解決するための手段】
この発明に係る半導体記憶装置は、要約すれば、第1のセンス電源電圧供給線の電荷移動量をモニタし、このモニタした移動電荷量に応じた電荷移動を第2のセンス電源電圧供給線においても生じさせる。
【0046】
すなわち、この発明の第1の観点に係る半導体記憶装置は、第1および第2のセンス電源電圧供給線と、行列状に配列される複数のメモリセルと、メモリセル各列に対応して設けられ、各々に対応の列のメモリセルが接続する複数のビット線対と、ビット線対に対応して設けられ、活性化時第1および第2のセンス電源電圧供給線から動作電源電圧を受けて対応のビット線対の電圧を差動増幅するためのセンスアンプ回路と、センスアンプの活性化時、基準電圧と第1のセンス電源電圧供給線の電圧とを比較し、該比較結果に従って第1のセンス電源電圧供給線と第1の電源ノードとの間で電荷を移動させるセンス電源回路と、このセンス電源回路の移動電荷量をモニタし、該モニタした電荷量に応じた量の電荷を第2のセンス電源電圧供給線と第2の電源ノードとの間で移動させるレベル制御回路を備える。
【0047】
好ましくは、センス電源回路は、基準電圧と第1のセンス電源電圧供給線の電圧とを比較し、該比較結果を示す信号を出力するための比較回路と、第1の電源ノードと第1のセンス電源電圧供給線との間に結合され、この比較回路の出力信号に従ってコンダクタンスが変化する第1の可変コンダクタンス素子を備える。この第1の可変コンダクタンス素子を介して第1の電源ノードと第1のセンス電源電圧供給線との間で電荷が移動する。
【0048】
レベル制御回路は、好ましくは、この比較回路の出力信号に応答してコンダクタンスが変化する第2の可変コンダクタンス素子と、この第2の可変コンダクタンス素子と第2のセンス電源電圧供給線と第2の電源ノードとの間に結合され、第2の可変コンダクタンス素子を介して移動する電荷が形成する電流のミラー電流を第2のセンス電源電圧供給線と第2の電源ノードとの間で流すカレントミラー回路を備える。
【0049】
好ましくは、カレントミラー回路のミラー比は、第1の可変コンダクタンス素子の電荷供給力と第2の可変コンダクタンス素子の電荷供給力の比の逆数に実質的に等しくされる。
【0050】
レベル制御回路は、好ましくは、センスアンプ回路がセンス動作を行なうセンス期間を含む所定期間活性化され、またセンス電源回路は、センスアンプ回路が活性状態にある間活性化される。
【0051】
好ましくは、さらに、レベル制御回路の非活性化時活性化され、第2の基準電圧と第2のセンス電源電圧供給線の電圧とを比較し、該比較結果に従って第2のセンス電源電圧供給線の電圧レベルを調整する電圧調整回路が設けられる。
【0052】
この発明の別の観点に係る半導体記憶装置は、行列状に配列される複数のメモリセルと、各列に対応して配置され、各々に対応の列のメモリセルが接続する複数のビット線対と、第1のセンス電源電圧供給線と、第2のセンス電源電圧供給線と、複数のビット線対に対応して設けられ、かつ活性化時第1および第2のセンス電源電圧供給線の電圧を動作電源電圧として使用して対応のビット線対の電圧を差動増幅するための複数のセンスアンプ回路と、列選択時、複数のビット線対の選択列に対応して配置されたビット線対に結合される内部データ線対と、この内部データ線対の読出されたデータを増幅するための読出アンプ回路と、この読出アンプ回路の活性化時、第1のセンス電源電圧供給線の電圧と第1の基準電圧とを比較し、該比較結果に従って第1の電源ノードと第1のセンス電源電圧供給線との間で電荷の移動を生じさせるセンス電源回路と、このセンス電源回路の移動電荷量をモニタし、このモニタした移動電荷量に応じた量の電荷の移動を、第2のセンス電源電圧供給線と第2の電源ノードとの間で生じさせるレベル制御回路とを備える。
【0053】
好ましくは、読出アンプ回路は、内部データ線対とアンプ内部ノードとを結合する読出ゲートと、このアンプ内部ノードのデータを増幅しかつラッチする読出アンプと、読出アンプの非活性化時読出データ線対を第1のセンス電源電圧供給線の電圧レベルに等しい電圧レベルにプルアップするプルアップ回路とを含む。
【0054】
好ましくは、内部データ線対を第1のセンス電源電圧供給線の電圧レベルに設定する電圧設定回路が設けられる。この電圧設定回路は、列選択時非活性化される。
【0055】
この発明のさらに他の観点に従う半導体記憶装置は、行列状に配列される複数のメモリセルと、メモリセル列に対応して配置され、各々に対応の列のメモリセルが接続する複数のビット線対と、第1のセンス電源電圧供給線と、第2のセンス電源電圧供給線と、ビット線対に対応して設けられ、活性化時第1および第2のセンス電源電圧供給線の電圧を動作電源電圧として使用して対応のビット線対の電圧を差動増幅してラッチする複数のセンスアンプ回路と、列選択時、選択列に接続される内部データ線対と、書込動作時活性化され、この内部データ線対を書込データに応じて駆動する書込ドライバと、この書込ドライバの活性化時活性化され、第1のセンス電源電圧供給線と第1の電源ノードとの間で電荷を移動させるセンス電源回路と、このセンス電源回路の移動させる電荷量をモニタし、該モニタした電荷量に応じた量の電荷を第2のセンス電源電圧供給線と第2の電源ノードとの間で生じさせるレベル制御回路を備える。
【0056】
好ましくは、このセンス電源回路およびレベル制御回路は、センスアンプ回路のセンス動作期間さらに活性化される。
【0057】
好ましくは、第1のセンス電源電圧供給線は、ハイレベルのセンス電源電圧を伝達し、第2のセンス電源電圧供給線は、接地電圧よりも高いローレベル電圧を伝達する。
【0058】
好ましくは、容量素子と、第2のセンス電源電圧供給線にセンスアンプ回路の活性化時この容量素子を結合しかつセンスアンプ回路の非活性化時この容量素子を第2の電源ノードに結合する切換回路が設けられる。
【0059】
好ましくは、さらに、活性化時選択メモリセルの読出データを増幅するための読出アンプ回路が設けられる。レベル制御回路は、このセンスアンプ回路の活性化時において読出回路の活性化時に活性化される。
【0060】
また好ましくは、さらに、第2のセンス電源電圧供給線に結合される容量素子と、センスアンプ回路の非活性化時この第2のセンス電源電圧供給線を第2の電源ノードに結合するプリチャージ回路がさらに設けられる。
【0061】
また、好ましくは、第1のセンス電源電圧供給線に結合される容量素子と、このセンスアンプ回路の非活性化時第1のセンス電源電圧供給線を第3の電源ノードに結合するプリチャージ回路が設けられる。
【0062】
また、好ましくは、活性化時選択メモリセルへ書込データを伝達するための書込ドライブ回路が設けられる。レベル制御回路は、このセンスアンプ回路の活性化時において読出ドライブ回路の活性化時活性化される。
【0063】
この書込ドライブ回路が設けられる構成においても、好ましくは、さらに、第2のセンス電源電圧供給線に結合される容量素子と、センスアンプ回路の非活性化時この第2のセンス電源電圧供給線を第2の電源ノードに結合するプリチャージ回路が設けられる。
【0064】
また、好ましくは、書込ドライブ回路を設ける構成においても、第1のセンス電源電圧に供給される容量素子と、このセンスアンプ回路の非活性化時第1のセンス電源電圧供給線を第3の電源ノードに結合するためのプリチャージ回路がさらに設けられる。
【0065】
好ましくは、列選択動作の非活性化時、内部データ線対を周辺電源電圧レベルに設定する電圧設定回路と、この内部データ線へデータの書込または読出を行なうための書込/読出回路と、この書込/読出回路の活性化時活性化され、第2の基準電圧と周辺電源電圧供給線の電圧とを比較し、該比較結果に従って周辺電源電圧伝達線と第4の電源ノードとの間に電荷の移動を生じさせる周辺電源回路と、書込/読出回路により第3の電源電圧供給線において移動した電荷量をモニタし、該モニタした移動電荷量に対応する量の電荷を、第2のセンス電源電圧供給線と第5の電源ノードとの間で生じさせる第2のレベル制御回路がさらに設けられる。この第4の電源ノードは、第2の電源ノードと同じ電圧レベルの電圧を供給する。
【0066】
好ましくは、センス電源回路は、各バンクごとに設けられ、また、レベル制御回路は複数のバンクに共通に設けられる。
【0067】
好ましくは、センス電源回路およびレベル制御回路は、一方が対応のセンス電源電圧供給線から対応の電源ノードへの電荷を移動させるとき、他方が、対応の電源ノードから対応のセンス電源電圧供給線へ電荷を移動させる。
【0068】
一方のセンス電源電圧供給線の移動電荷量は、センスアンプ回路により消費される電荷量に対応しており、このセンスアンプ回路の使用する電荷が、第2のセンス電源電圧供給線に伝達される。したがって、このセンス電源回路において生じた電荷移動量に対応する電荷移動量を、第2のセンス電源電圧供給線においても生じさせることにより、第2のセンス電源電圧供給線の第2のセンス電源電圧の電圧レベルを安定化させることができる。これにより、たとえ昇圧センス接地電圧が用いられる構成であっても、このセンス動作時またはデータの書込/読出時においてローレベルセンス電源電圧を安定化させることができ、高速かつ正確なセンス動作およびデータの書込/読出を行なうことができる。
【0069】
【発明の実施の形態】
[実施の形態1]
図1は、この発明の実施の形態1に従う半導体記憶装置の要部の構成を概略的に示す図である。図1において、半導体記憶装置は、行列状に配列される複数のメモリセルを有するメモリセルアレイ1を含む。このメモリセルアレイ1においては、メモリセルMCの各行に対応してワード線WLが配設され、またメモリセルMCの各列に対応してビット線対BLPが配置される。
【0070】
この半導体記憶装置は、さらに、メモリセルアレイ1のアドレス指定された行に対応するワード線WLを選択状態へ駆動するための行選択回路2と、メモリセルアレイ1のビット線対BLPにそれぞれ対応するセンスアンプ回路を含み、活性化時ビット線対BLPの電圧を差動増幅するセンスアンプ回路群3と、外部から与えられる動作モード指示信号(コマンド)CMDが行選択を指示するとき行選択回路2の動作を制御し、かつセンス動作活性化信号SEを活性化する行系制御回路4と、この行系制御回路4からのセンス動作活性化信号SEの活性化に応答してセンスアンプ活性化信号SONおよびZSOPを活性化してセンスアンプ回路群3へ与えるセンス制御回路5を含む。センスアンプ回路群3に含まれるセンスアンプ回路は、このセンスアンプ活性化信号SONおよびZSOPの活性化時、センス電源電圧供給線HPLおよびLPLの電圧を動作電源電圧として使用して、対応のビット線対BLPの電圧を差動増幅する。
【0071】
この半導体記憶装置は、さらに、センス動作活性化信号SEの活性化時、このセンス電源電圧供給線(以下、ハイレベルセンス電源線と称す)HPLの電圧レベルを調整するHPLレベル制御回路6と、センス動作活性化信号SEの活性化時このHPLレベル制御回路6によりハイレベルセンス電源線HPLに供給された電荷量をモニタし、該モニタした電荷量に応じた量の電荷を、センス電源電圧供給線(以下、ローレベルセンス電源線と称す)LPLから放出する、LPL制御回路7を含む。HPLレベル制御回路6は、外部電源電圧Vexからセンス電源電圧を生成して、ハイレベルセンス電源線HPLに伝達する。ローレベルセンス電源線LPLには、電源投入時に昇圧センス接地電圧Vbsgを発生するスタートアップ回路8が結合される。電源投入時などの場合において、通常動作が開始される前に接地電圧GNDよりも高い昇圧センス接地電圧Vbsgレベルまでにローレベルセンス電源線LPLを充電する。
【0072】
図2は、図1に示すメモリセルアレイ1およびセンスアンプ回路群3の構成を示す図である。図2においては、ビット線対BLおよびZBLに関連する部分の構成を示す。このビット線BLとワード線WLの交差部に対応してメモリセルMCが配置され、ビット線対BLおよびZBLに対してセンスアンプ回路S/Aが配置される。ビット線BLおよびZBLには、またビット線イコライズ指示信号BLEQの活性化に応答して、中間電圧Vbleレベルにビット線BLおよびZBLレベルにプリチャージしかつイコライズするビット線イコライズ/プリチャージ回路E/Pが設けられる。
【0073】
センスアンプ回路S/Aは、図35に示す従来と同様、NチャネルMOSトランジスタTQ1およびTQ2で構成されるNセンスアンプと、PチャネルMOSトランジスタTQ4およびTQ5で構成されるPセンスアンプを含む。このPセンスアンプおよびNセンスアンプによりセンスアンプSAが形成される。
【0074】
センスアンプ回路S/Aは、さらに、センスアンプ活性化信号ZSOPの活性化に応答してMOSトランジスタTQ4およびTQ5のソースノードをハイレベルセンス電源線HPLに結合するセンスアンプ活性化トランジスタ(PチャネルMOSトランジスタ)TQ6と、センスアンプ活性化信号SONの活性化に応答して導通し、MOSトランジスタTQ1およびTQ2のソースをローレベルセンス電源線LPLに結合するセンスアンプ活性化トランジスタ(NチャネルMOSトランジスタ)TQ3を含む。
【0075】
ビット線イコライズ/プリチャージ回路E/Pは、図35に示す従来の構成と同様、プリチャージ用のNチャネルMOSトランジスタTQ7およびTQ8と、イコライズ用のNチャネルMOSトランジスタTQ9を含む。メモリセルMCは、メモリセルキャパシタCsと、ワード線WLの電圧に応答してビット線BLにキャパシタCsを結合するアクセストランジスタMTを含む。ビット線BLおよびZBLには、それぞれ寄生容量(ビット線容量)Cbが存在する。なお、センスアンプ回路S/Aにおいてセンスアンプ活性化トランジスタTQ6およびTQ3が設けられる様に説明している。しかしながら、通常は、メモリブロック(サブワード線単位のブロック)などの複数のセンスアンプSAに対しこれらのトランジスタTQ3およびTQ6の対が1つ設けられる。次に、この図2に示すセンスアンプ回路の動作を、図3に示す信号波形図を参照して説明する。
【0076】
今、メモリセルMCに、Lレベルデータが格納されている状態を考える。時刻T1以前は、この半導体記憶装置はスタンバイ状態時にあり、ビット線イコライズ指示信号BLEQはHレベルである。したがってビット線BLおよびZBLは、ともに、中間電圧Vbleにプリチャージされかつイコライズされている。ここで、中間電圧Vbleは、メモリセルMCに格納されるHレベルデータとLレベルデータの中間値Vbleq(=(Vdds+Vbsg)/2)に保持されている。なお、基板バイアス電圧Vbbは、接地電圧GNDに設定されているBSG方式を想定する。
【0077】
外部からのロウアクセス(行選択)を指示するロウアクセスコマンドが与えられると、ビット線イコライズ指示信号BLEQがまず、Lレベルの非活性状態となり、ビット線イコライズ/プリチャージ回路E/Pが非活性化される。応じて、ビット線BLおよびZBLへのプリチャージ動作が停止され、これらのビット線BLおよびZBLは、中間電圧Vbleqレベルでフローティング状態となる。
【0078】
次いで、ローアクセスコマンドに従ってそのときに与えられたアドレス信号に従って行選択動作が行なわれる。この行選択動作に従って、時刻T2において、アドレス指定された行に対応するワード線WLの電圧レベルが上昇する。このワード線WLの電圧レベルが上昇すると、メモリセルMCにおいてアクセストランジスタMTが導通し、メモリセルキャパシタCsに格納されるデータの論理レベルに応じてビット線BLおよびZBLに電圧差が生じる。今、メモリセルMCには、Lレベルデータが格納されており、ビット線BLの電圧レベルが低下する。
【0079】
時刻T3において、センス動作活性化信号SEに従ってセンスアンプ活性化信号ZSOPおよびSONが活性状態のLレベルおよびHレベルへそれぞれ駆動される。センスアンプSAが、センスアンプ活性化トランジスタTQ3およびTQ6を介してローレベルセンス電源線LPLおよびハイレベルセンス電源線HPLにそれぞれ結合されて、センス動作を開始する。ハイレベルセンス電源線HPLおよびローレベルセンス電源線LPL上の電圧は、メモリセルMCに書込まれる(またはリストアされる)HレベルデータおよびLレベルデータの電圧レベルに等しく、初期状態(センス動作前)は、それぞれ、センス電源電圧Vddsおよび昇圧センス接地電圧Vbsgの電圧レベルに設定されている。
【0080】
これらのセンス電源線HPLおよびLPL上の電圧レベルは、図1に示すHPLレベル制御回路6およびLPLレベル制御回路7により保持される。
【0081】
時刻T3においてセンスアンプSAが活性化すると、ビット線ZBLへ、PセンスのPMOSトランジスタTQ5を介してハイレベルセンス電源線HPLから電荷が流入し、一方、ビット線BLから、センスアンプSAのMOSトランジスタTQ1を介して、電荷がローレベルセンス電源線LPLに流出する。この電荷の流入・流出により、一時的に、ハイレベルセンス電源線Hレベルの電圧レベルが低下し、一方、ローレベルセンス電源線LPLは、その電圧レベルが上昇する。これらのセンス電源線HPLおよびLPL上の電圧変動は、これらのセンス電源線HPLおよびLPLに接続するデカップル容量(図示せず)によりある程度緩和することができる。しかしながら、最終的には、図1に示すHPLレベル制御回路6およびLPLレベル制御回路7により補償して、これらのセンス電源線の電圧変動を抑制する。
【0082】
また、センス動作時にHPLレベル制御回路6がハイレベルセンス電源線HPLに供給しかつLPLレベル制御回路7がローレベルセンス電源線LPLに放出する電荷量を求める。
【0083】
ビット線BLあたりの寄生容量(センスアンプ回路の寄生容量も含む)をCbとし、メモリセルキャパシタCsの容量値をCsとし、選択ワード線WLに接続されるメモリセルの数をX、ハイレベルセンス電源線HPLから供給される電荷量をQh、ローレベルセンス電源線LPLに放電される電荷量をQlとする。センス動作完了後に、ハイレベルセンス電源線HPLおよびローレベルセンス電源線LPL上の電圧がそれぞれ、センス電源電圧Vddsおよび昇圧センス接地電圧Vbsgに保持されている。したがって、電荷の保存則から次式が導出される。
【0084】
Qh=X・Cb・(Vdds−Vbleq)…(2)
Ql=X・Cb・(Vbleq−Vbsg)…(3)
ここで、BSG方式が採用されており、メモリセルからの電荷流出はほとんど生じず、その電荷保持時間は十分長く、Hレベルデータの電圧レベルは、ワード線選択直前においてもセンス電源電圧Vddsからほとんど変化していないと仮定している。中間電圧Vbleの電圧レベルVbleqは、HレベルデータよりLレベルデータの電圧の中間値であり、したがって上式より次式が成立する。
【0085】
Qh=Ql=X・Cb・(Vdds−Vbsg)/2…(4)
ハイレベルセンス電源線HPLをセンス電源電圧Vddsレベルに保持するために供給される電荷量と、LPLレベル制御回路が、ローレベルセンス電源線の電圧レベルを保持するために放電する電荷量は等しいことがわかる。
【0086】
センスアンプSAのセンス動作時においては、このセンスアンプSAが活性化されてからビット線BLおよびZBLの電圧レベルがそれぞれLレベルおよびHレベルに完全に確定するまでの期間において、これらのビット線BLおよびZBLの電圧レベルが中間的な電圧レベルとなる。したがって、センスアンプ回路S/Aにおいて、ビット線負荷Cbの充放電以外の電荷消費が発生する。この余分の電荷消費においては、ハイレベルセンス電源線HPLからローレベルセンス電源線LPLへ、直接、貫通電流が流れるだけであり、貫通電流による電荷移動量をQdfとすれば、上述の電荷量QhおよびQlは、次式で表される。
【0087】
Qh=Ql=X・Cb・(Vdds−Vbsg)/2+Qdf…(5)
すなわち、貫通電流に相当する電荷量Qdfをハイレベルセンス電源線に供給し、またLPLレベル制御回路7が、このローレベルセンス電流線に流入したハイレベルセンス電源線に流入した貫通電流分の電荷量Qdfを放電する。したがって、「HPLレベル制御回路6が、このHPLの電圧レベルを保持するために供給する電荷量とLPLレベル制御回路7がローレベルセンス電源線の電圧レベルを保持するために放電する電荷量は等しい」という条件は変化しない。
【0088】
したがって、理想的なハイレベルセンス電源線HPLおよびローレベルセンス電源線LPLの電圧レベルの制御の方式として、以下の方法が考えられる。すなわち、ハイレベルセンス電源線HPLまたはローレベルセンス電源線LPLのいずれか一方の電圧レベルの過渡変動を何らかの方法で補償する。他方のセンス電源線の電圧レベル補償は、一方のセンス電源線の電圧レベル補償のために必要とされた電荷量を正確にモニタし、そのモニタ結果から必要となる電荷量を再発生して行なう。従来、このローレベルセンス電源線の電圧制御方法としては以下の方法があった:(i)センス動作開始後予め定められた一定期間ローレベルセンス電源線の電圧レベルを放電する放電用MOSトランジスタを導通状態とさせる、または(ii)昇圧センス接地電圧Vbsgと同じ電圧レベルの基準電圧を参照して、このローレベルセンス電源線の電圧レベルを調整するなどの方法が行なわれている。しかしながら、これらの従来のローレベルセンス電源線の電圧制御方法においては、ハイレベルセンス電源線HPLへの供給電荷量と独立に、ローレベルセンス電源線の電圧レベルの制御が行なわれており、本発明のように、これらのハイレベルセンス電源線の電荷補償量をモニタすることは行なわれておらず、これらと従来のローレベルセンス電源線の制御方法とは全く異なる。以下に、具体的に説明する。
【0089】
図4は、図1に示すHPLレベル制御回路6およびLPLレベル制御回路7の概略構成を示す図である。図4において、HPLレベル制御回路6は、基準電圧Vrefsを発生する基準電圧発生回路6aと、基準電圧Vrefsとハイレベルセンス電源線HPLの電圧Vsapとを比較し、その比較結果に従ってハイレベルセンス電源線HPLへ電荷を供給する内部降圧回路(VDC)6bを含む。この内部降圧回路(VDC)6bの構成については後に詳細に説明するが、基準電圧Vrefsとハイレベルセンス電源線HPL上の電圧Vsapとを比較する比較回路と、この比較回路の出力信号に従ってたとえば外部電源ノードからハイレベルセンス電源線HPLへ電荷を供給する電流ドライブトランジスタを含む。
【0090】
LPLレベル制御回路7は、この内部降圧回路6bの比較回路の比較結果を示す信号DOに従って内部降圧回路がハイレベルセンス電源線HPLへ供給する電荷量をモニタし、そのモニタ結果に応じた電荷量Qlをローレベルセンス電源線LPLに供給する。内部降圧回路6bおよびLPLレベル制御回路7は、センス動作活性化信号SEの活性化に応答して活性化される。
【0091】
これらの内部降圧回路6bおよびLPLレベル制御回路7は、センスアンプ回路S/Aが活性状態の間動作する。したがって、センス動作時における電荷の補償のみならず、データの書込/読出において選択列のビット線対(センスアンプ回路)が内部データ線対に結合されて、センス電源電圧VsapおよびVsanの電圧レベルが変化しても、即座にこれらの内部降圧回路6bおよびLPLレベル制御回路7により、元の電圧レベルに高速で復帰させることができる。
【0092】
図5は、図4に示す基準電圧発生回路6aの構成の一例を示す図である。図5において、基準電圧発生回路6aは、外部電源ノードに結合され、定電流Irを生成する定電流発生回路6aaと、定電流発生回路6aaからの定電流Irを電圧に変換して基準電圧Vrefsを発生する出力回路6abを含む。定電流発生回路6aaは、外部電源電圧Vexの交流ノイズ成分を除去して伝達してノードND1に電源電圧を生成するローパスフィルタ回路LPFと、ノードND1とノードND2の間に直列に接続される抵抗素子RおよびPチャネルMOSトランジスタP2と、ノードND1とノードND3の間に接続されるPチャネルMOSトランジスタP1を含む。MOSトランジスタP1は、そのゲートおよびドレインがダイオード接続される。MOSトランジスタP2は、そのゲートがND3に結合される。MOSトランジスタP1およびP2の電流駆動力(チャネル幅)はたとえば1:10に設定される。
【0093】
定電流発生回路6aaは、さらに、ノードND3と接地ノードの間に結合され、かつそのゲートがノードND2に接続されるNチャネルMOSトランジスタTQ10と、ノードND2と接地ノードの間に接続されかつそのゲートがノードND2に接続されるNチャネルMOSトランジスタPQ11を含む。これらのMOSトランジスタTQ10およびTQ11はカレントミラー回路を構成し、同じ大きさの電流をノードND2およびND3から接地ノードへ流す。
【0094】
MOSトランジスタP1およびP2のチャネル幅をW1およびW2に設定し(これらのチャネル長は同じとする)かつW1<W2に設定し、これらのMOSトランジスタP1およびP2をサブスレッショルド領域で使用する。すなわち、カレントミラー回路を構成するMOSトランジスタTQ10およびTQ11のチャネル抵抗を十分大きくし、微小電流のみをノードND1から接地ノードへ流す。この場合、MOSトランジスタP1およびP2には、同じ大きさの電流が流れ、また、これらのMOSトランジスタP1およびP2の電流駆動能力が異なっているため、これらのMOSトランジスタP1およびP2のソース電圧が異なる。この結果、抵抗素子Rの両端には、次式で表わされる電圧差dVが発生する。
【0095】
dV=k・T/q・ln(W2/W1)…(6)
ここで、kはボルツマン定数、Tは絶対温度、qは電子の電荷量を示す。抵抗素子Rの両端に電圧dVが発生するため、次式で表わされる電流Irが発生する。
【0096】
Ir=dV/R
ここで、Rは抵抗素子Rの抵抗値を示す。この抵抗素子の抵抗値Rの温度依存性を無視することができれば、定電流発生回路6aaからの電流Irは正の温度特性を有する。
【0097】
出力回路6abは、外部電源ノードとノードND4の間に接続されかつそのゲートがノードND3に接続されるPチャネルMOSトランジスタP3と、ノードND4と接地ノードの間に直列に接続されるPチャネルMOSトランジスタTQ12−TQ14を含む。MOSトランジスタTQ12およびTQ13は抵抗素子として機能し、そのチャネル抵抗により電圧降下を生じさせる。一方、MOSトランジスタTQ14は、そのゲートが接地ノードに接続され、チャネル抵抗は十分小さく、しきい値成分の電圧降下を生じさせる。MOSトランジスタP3は、MOSトランジスタP1と同じサイズ(チャネル幅とチャネル長の比)を有し、MOSトランジスタP1およびP3がカレントミラー回路を構成し、同じ大きさの電流が、これらのMOSトランジスタP1およびP3に流れる。MOSトランジスタTQ12およびTQ13のチャネル抵抗成分は、定電流Irが有する正の温度特性を継承する。
【0098】
一方、MOSトランジスタTQ14は、十分大きなサイズ(チャネル幅とチャネル長の比)を有し、そのチャネル抵抗成分は、MOSトランジスタTQ12およびTQ13のそれらに比べて無視することができ、しきい値電圧の絶対値Vthpの電圧降下を生じさせる。PチャネルMOSトランジスタTQ14のしきい値電圧の絶対値Vthpは負の温度特性を有し、したがってMOSトランジスタTQ12およびTQ13のチャネル抵抗成分による正の温度特性およびMOSトランジスタTQ14のしきい値電圧成分の負の温度特性とを釣合うように設定する。これにより、ノードND4からの基準電圧Vrefsの温度特性をなくすことができ、動作温度に関わらず、この基準電圧Vrefsの電圧レベルを一定に保持することができる。
【0099】
図6は、図4に示す内部降圧回路(VDC)の構成の一例を示す図である。図6において内部降圧回路6bは、ハイレベルセンス電源線HPLの電圧Vsapと基準電圧Vrefsを比較する比較回路6baと、比較回路6baの出力信号DOに従って外部電源ノードからハイレベルセンス電源線HPLへ電荷を供給するPチャネルMOSトランジスタ(電流ドライブトランジスタ)P4を含む。比較回路6baは、外部電源ノードに結合されてカレントミラー回路を構成するPチャネルMOSトランジスタTQ15およびTQ16と、ノードND5とノードND7の間に接続されかつそのゲートに基準電圧Vrefsを受けるNチャネルMOSトランジスタTQ17と、ノードND6とノードND7の間に接続されかつそのゲートにハイレベルセンス電源線HPL上のセンス電源電圧Vsapを受けるNチャネルMOSトランジスタTQ18と、ノードND7と接地ノードの間に接続されかつそのゲートにセンス動作活性化信号SEを受けるNチャネルMOSトランジスタTQ19を含む。次に、この図6に示す内部降圧回路の動作について簡単に説明する。
【0100】
センス動作活性化信号SEがLレベルのときには、NチャネルMOSトランジスタTQ19はオフ状態であり、この比較回路6baにおいて電流が流れる経路は遮断され、ノードND5およびND6は外部電源電圧Vexレベルに保持される。この状態では、MOSトランジスタP4もオフ状態であり、ハイレベルセンス電源線HPLへの電荷供給は行なわれない。
【0101】
センス動作活性化信号SEがHレベルの活性状態となると、MOSトランジスタTQ19がオン状態となり、比較回路6baが活性化され、基準電圧Vrefsとハイレベルセンス電源線HPL上の電圧Vsapとの比較動作を行なう。ハイレベルセンス電源電圧Vsapが基準電圧Vrefsよりも高い場合には、MOSトランジスタTQ18のコンダクタンスが、MOSトランジスタTQ17のコンダクタンスよりも大きくなり、MOSトランジスタTQ16およびTQ18を介して流れる電流が、MOSトランジスタTQ17を介して流れる電流よりも大きくなる。MOSトランジスタTQ15およびTQ16はカレントミラー回路を構成し、MOSトランジスタTQ16がカレントミラー回路のマスタ段を構成しており、MOSトランジスタTQ15には、MOSトランジスタTQ16を介して流れる電流と同じ大きさの電流が流れ、応じて、ノードND5の電圧レベル、すなわち信号DOの電圧レベルが上昇する。
【0102】
一方、電圧Vsapが基準電圧Vrefsよりも低い場合には、逆に、MOSトランジスタTQ17を介して流れる電流が、MOSトランジスタTQ18を介して流れる電流よりも多くなる。この場合、MOSトランジスタTQ16は、MOSトランジスタTQ18を介して流れる電流を供給するだけであり、ノードND5の電圧レベルが低下する。応じて、MOSトランジスタP4のコンダクタンスが大きくなり、外部電源ノードからハイレベルセンス電源線HPLへ電荷を供給し、その電圧Vsapの電圧レベルを上昇させる。
【0103】
すなわち、比較回路6baからは、ハイレベルセンス電源線HPL上の電圧Vsapと基準電圧Vrefsの差に応じたアナログ信号が比較結果を示す信号DOとして発生される。この比較回路6baからの出力信号DOは、またLPLレベル制御回路7へ与えられる。LPLレベル制御回路7が、この比較結果を示す信号DOに従って、MOSトランジスタP4が供給する電荷量と実質的に等しい量の電荷を、ローレベルセンス電源線LPLから接地ノードへ放電する。
【0104】
図7は、図4に示すLPLレベル制御回路7の構成の一例を示す図である。図7において、LPLレベル制御回路7は、図6に示す比較回路6baからの出力信号DOに従って外部電源ノードからノードND8へ電流を供給するPチャネルMOSトランジスタP5と、ノードND8とノードND9の間に接続されかつそのゲートがノードND8に接続されるNチャネルMOSトランジスタN1と、ローレベルセンス電源線LPLとノードND9との間に接続されかつそのゲートがノードND8に接続されるNチャネルMOSトランジスタN2と、ノードND9と接地ノードの間に接続されかつそのゲートのセンス動作活性化信号SEを受けるNチャネルMOSトランジスタTQ20を含む。MOSトランジスタN1およびN2は、カレントミラー回路を構成する。
【0105】
MOSトランジスタP5は、図6に示す比較回路6baからの出力信号DOに従って、外部電源ノードからノードND8へ電荷を供給する。このMOSトランジスタP5がノードND8へ供給する電荷量は、図6に示す内部降圧回路のMOSトランジスタP4が供給する電荷量に対応している。すなわち、MOSトランジスタP5は、比較回路6ba(図6参照)の出力信号DOに従って、MOSトランジスタP4が供給する電荷量をモニタし、そのモニタ結果に従って、電荷を、外部電源ノードからノードND8へ供給している。MOSトランジスタP5を介して流れる電流は、MOSトランジスタP4を介して流れる電流の定数倍に設定されている。MOSトランジスタN1およびN2はカレントミラー回路を構成しており、したがって、MOSトランジスタP5が供給する電流に応じた電流をローレベルセンス電源線LPLから接地ノードへ放電する。このMOSトランジスタN1およびN2で構成されるカレントミラー回路のミラー比が、MOSトランジスタP4およびP5の電荷供給能力の比の逆数であると、正確に、このローレベルセンス電源線LPLから接地ノードへ放電される電荷量とハイレベルセンス電源線HPLへ供給される電荷量とを等しくすることができる。すなわち、MOSトランジスタP4、P5、N1およびN2は、次式で示される関係を満たすことが要求される。
【0106】
P5(W/L)/P4(W/L)=N1(W/L)/N2(W/L)…(7)P5(W/L)、P4(W/L)、N1(W/L)およびN2(W/L)は、それぞれMOSトランジスタP5、P4、N1、およびN2のチャネル幅Wとチャネル長Lの比を示す。センスアンプ回路S/Aのセンス時間内におけるLPLレベル制御回路7の外部電源ノードから接地ノードへ流れる貫通電流を抑制するため、LPLレベル制御回路7の反応速度などに影響が生じない程度にまで、MOSトランジスタP5およびN1のサイズ(チャネル幅とチャネル長の比)を小さくすることができる。センス動作活性化信号SEがHレベルになっても、ハイレベルセンス電源線HPL上の電圧Vsapが基準電圧Vrefsと等しいレベルにまで回復した時点で、MOSトランジスタP4がオフ状態となり、MOSトランジスタP4を介して流れる電流は0となるため、同時に、LPLレベル制御回路7におけるMOSトランジスタP5もオフ状態となり、貫通電流も0となる。
【0107】
MOSトランジスタN1およびN2も、その動作期間中、カレントミラー回路として動作するためには、飽和領域で動作する必要がある。このため、MOSトランジスタN1およびN2は、他の周辺回路において用いられるNチャネルMOSトランジスタよりもそのしきい値電圧を低く設定するのが望ましい。すなわち、これらのMOSトランジスタN1およびN2として、低しきい値電圧(Low_Vth)のMOSトランジスタを使用する。ここで、飽和領域は、次式で表わされる領域である。
【0108】
|Vds|≧|Vgs−Vth|
ここで、Vdsは、MOSトランジスタのドレイン−ソース間電圧を示し、Vgsは、MOSトランジスタのゲート−ソース間電圧を示し、VthはMOSトランジスタのしきい値電圧を示す。
【0109】
すなわち、ローレベルセンス電源線LPL上の電圧Vsanが低くなっても、MOSトランジスタN2を飽和領域で動作させて、ミラー電流をローレベル電源線LPLから接地ノードに放電する。
【0110】
センス動作活性化信号SEは、ワード線が選択状態となった後に、ビット線の電圧を差動増幅するセンス動作開始時に活性化され、センスアンプ活性化信号SONおよびZSOPがセンス動作活性化信号とたとえば行ブロック選択信号(メモリアレイがブロック分割構造の場合)とに従って発生されてもよい。
【0111】
また、このLPL制御回路7と、HPL制御回路6は、同じタイミングで活性化されている。しかしながら、HPL制御回路7は、たとえば、ローアクセスコマンドが与えられて行なわれる行選択動作開始時に活性化され、LPL制御回路7はセンス動作開始時に活性化されるように構成されてもよい。すなわち、HPL制御回路6が標準DRAMにおける内部ロウアドレスストローブ信号RASの活性化に従って活性化され、一方、LPL制御回路7は、内部ロウアドレスストローブ信号RASの活性化から所定期間経過後に活性化されてもよい。
【0112】
以上のように、この発明の実施の形態1に従えば、接地線の電圧が接地電圧GNDよりも高い電圧レベルに設定されるメモリアレイ電源構成において、ハイレベルセンス電源線HPLの電圧を制御するために必要な電流をモニタし、このモニタ結果に応じてローレベルセンス電源線の放電電流を発生させている。したがって、センス動作に起因するセンス接地線の電圧レベル変動を正確に補償することができ、たとえBSG方式によりローレベルセンス電源線が接地電圧よりも高い電圧レベルに設定されていても、正確に所定の昇圧接地電圧レベルにローレベルセンス電源線の電圧レベルを設定することができる。また、制御回路の回路構成は簡単である。また、ビット線BLおよびZBL上のデータが完全に増幅されてその電圧レベルがHレベルデータおよびLレベルデータに確定した段階になると、すなわち、ハイレベルセンス電源線HPLの電圧が元の電圧レベルに復帰すると、自動的にLPL制御回路の外部電源ノードから接地ノードへの貫通電流も停止され、消費電流が低減されるという効果を有する。
【0113】
[実施の形態2]
図8は、この発明の実施の形態2に従うLPL制御回路の構成を示す図である。図8において、LPL制御回路7の活性化用のMOSトランジスタTQ20のゲートへ、パルス状の制御信号PSEが与えられる。パルス制御信号PSEを発生する回路は、センス動作活性化信号SEを所定時間Td遅延する遅延回路7aと、遅延回路7aの出力信号を反転するインバータ7bと、インバータ7bの出力信号とセンス動作活性化信号SEを受けるAND回路7cを含む。このAND回路7cから、パルス制御信号PSEが出力される。HPL制御回路は実施の形態1と同様である。次に、この図8に示す回路の動作を図9に示す信号波形図を参照して説明する。
【0114】
LPL制御回路7は、MOSトランジスタTQ20が、パルス制御信号PSEの活性化(Hレベル)に応じて導通しているときに、内部降圧回路がハイレベルセンス電源線HPLに供給する電荷量を信号DOでモニタし、そのモニタ結果に応じて、同じ電荷量をローレベルセンス電源線LPLから接地ノードへ放電する。パルス制御信号PSEは、センス動作活性化信号SEがHレベルに立上がると同時に立上がり、また遅延回路7aが有する遅延時間Tdが経過するとLレベルに低下する。この遅延回路7aが有する遅延時間Tdは、センスアンプ回路のセンス動作が完了し、ビット線BLおよびZBLの電圧レベルがHレベルデータおよびLレベルデータに応じた電圧レベルに確定するまでに要する時間であればよい。ここで、図9においては、ビット線BLおよびZBLの一方に、Lレベルデータが読出された場合の信号波形を一例として示す。
【0115】
HPLレベル制御回路またはハイレベルセンス電源線において接地ノードへリーク電流が流れるリークパスが存在した場合、HPLレベル制御回路は、センス動作の完了後においても、ハイレベルセンス電源線HPL上の電圧Vsapが基準電圧Vrefsに等しくなるように、リークパスを介して電流を供給し続ける。LPLレベル制御回路7は、HPLレベル制御回路がハイレベルセンス電源線に供給する電荷と同量の電荷を、ローレベルセンス電源線LPLから引抜く。したがって、LPLレベル制御回路は、リークパスを流れるリーク電流と同様の電流を、ローレベルセンス電源線LPLから引抜くことになり、ローレベルセンス電源線LPL上の電圧Vsanは最終的に接地電圧GNDレベルにまで低下してしまう。したがって、パルス制御信号PSEをセンス動作活性化信号SEに従って発生してLPLレベル制御回路をセンス動作時の所定期間のみ活性化することにより、必要以上にローレベルセンス電源線LPLから電荷が引抜かれることを防止することができ、安定にローレベルセンス電源線LPL上の電圧Vsanを所定の昇圧センス接地電圧Vbsgレベルに保持することができる。
【0116】
以上のように、この発明の実施の形態2に従えば、LPLレベル制御回路をセンス動作開始から一定期間のみ動作させて、ビット線BLおよびZBL上のデータのセンス動作完了後にたとえばリークパスにより生じるハイレベルセンス電源線の電圧レベルの変動が、ローレベルセンス電源線LPLに伝達されるのを防止することができ、安定にローレベルセンス電源線の電圧を所望の電圧レベルに保持することができる。
【0117】
[実施の形態3]
図10は、この発明の実施の形態3に従う半導体記憶装置の要部の構成を示す図である。図10に示す構成においては、ローレベルセンス電源線LPLの電圧Vsanのセンス動作時の変動を抑制するためのLPLレベル制御回路7と、センス動作時非活性化されかつ残りの期間活性化され、このローレベルセンス電源線LPLの電圧Vsanを基準電圧Vref2に応じた電圧レベルに設定する補助LPLレベル発生回路20が、ローレベルセンス電源線の電圧調整のために設けられる。すなわち、LPLレベル制御回路7と補助LPLレベル発生回路20とは、互いに相補的に活性化される。
【0118】
LPLレベル制御回路7は、活性化時、図示しないセンス電源回路の比較回路の出力信号DOに従ってローレベルセンス電源線LPLから電荷を引抜くLPLレベル発生回路17aと、センス動作活性化信号SEの活性化に応答して所定期間(少なくともセンス期間を含む一定期間)活性化するパルス制御信号PSEを生成してLPLレベル発生回路17aを活性化する活性制御回路17bを含む。
【0119】
LPLレベル発生回路17aは、図7および図8に示すMOSトランジスタP5、およびN1およびN2およびTQ20を含む構成と同じである。活性制御回路17bは、図8に示す遅延回路7a、インバータ7bおよびAND回路7cを含む構成と同じである。したがって、LPLレベル制御回路7は、センス動作時、センス電源回路がハイレベルセンス電源線に供給する電荷量と実質的に等しい量の電荷をローレベルセンス電源線LPLから接地ノードへ放出する。
【0120】
補助レベル発生回路20は、基準電圧Vref2を発生する基準電圧発生回路20aと、基準電圧発生回路20aの発生する基準電圧Vref2とローレベルセンス電源線LPL上の電圧Vsanとを比較する比較回路20bと、比較回路20bの出力信号に従ってローレベルセンス電源線LPLから接地ノードへ電流を放電する電流ドライバ20cを含む。基準電圧発生回路20aは、昇圧センス接地電圧Vbsgと等しい電圧レベルの基準電圧Vref2を発生する。この基準電圧発生回路20aは、たとえば、図5に示すような構成を用いて実現されてもよい。
【0121】
比較回路20bは、活性化用のPチャネルMOSトランジスタTQ21と、基準電圧Vref2とローレベルセンス電源線LPL上の電圧Vsanとを比較する比較段を構成するPチャネルMOSトランジスタTQ22およびTQ23と、これらのMOSトランジスタTQ22およびTQ23から同じ大きさの電流を接地ノードへ放電するカレントミラー回路を構成するNチャネルMOSトランジスタTQ24およびTQ25を含む。MOSトランジスタTQ25が、このカレントミラー回路のマスタ段を構成する。MOSトランジスタTQ22およびTQ24の接続ノードにこの比較回路20bの出力信号が生成される。電流ドライバ20cは、比較回路20bの出力信号に従ってそのコンダクタンスが変化し、ローレベルセンス電源線LPLから接地ノードへ電流を放電するNチャネルMOSトランジスタTQ26を含む。
【0122】
LPLレベル制御回路7は、センス動作時に、ローレベルセンス電源線LPLから電荷を放出し、ローレベルセンス電源線LPLの電圧Vsanを昇圧センス接地電圧Vbsgレベルに保持する。LPLレベル制御回路7において、LPLレベル発生回路17aの活性化トランジスタはNチャネルMOSトランジスタであり、一方、補助LPLレベル発生回路20の比較回路の活性化トランジスタTQ21はPチャネルMOSトランジスタである。したがって、補助LPLレベル発生回路20は、このLPLレベル制御回路7の活性化期間中非活性状態となる。
【0123】
ローレベルセンス電源線LPLに、たとえば電源ノードとの間のマイクロショートZRが存在し、このマイクロショートZRにより、ローレベルセンス電源線LPLに微小リーク電流Ilmが流れ込む場合を考える。このようなマイクロショートZRは、その抵抗値は十分大きく、通常動作にはほとんど影響を及ぼさないため、センス動作に影響を及ぼさない。したがって、このセンス期間中、LPLレベル制御回路7により、ローレベルセンス電源線LPLの電圧Vsanを、昇圧センス接地電圧Vbsgレベルに設定することができる。しかしながら、センス動作期間が完了し、LPLレベル制御回路7が非活性化された場合、このローレベルセンス電源線LPLには、マイクロショートZRを介して微小リーク電流Ilmが流入し、電圧Vsanの電圧レベルが昇圧センス接地電圧Vbsgの電圧レベルからずれることになる。
【0124】
このLPLレベル制御回路7の非活性時に、補助LPLレベル発生回路20を活性化する。この補助LPLレベル発生回路20は、活性化時、ローレベルセンス電源線LPLの電圧Vsanが、基準電圧Vref2(=Vbsg)よりも高くなると、比較回路20bの出力信号がハイレベルとなり(アナログ信号)、電流ドライバ20cに含まれるNチャネルMOSトランジスタTQ26のコンダクタンスが大きくなり、このローレベルセンス電源線LPLから電荷を放出し、ローレベルセンス電源線LPL上の電圧Vsanを基準電圧Vref2(=Vbsg)レベルに設定する。
【0125】
この補助LPLレベル発生回路20に要求される能力は、マイクロショートなどのリークパスによるローレベルセンス電源線の電圧変動を補償する程度の電荷駆動能力であり、その回路規模および貫通電流をともに小さくすることができる。
【0126】
また、この図10に示すように補助LPLレベル発生回路20を用いる場合、以下の利点をも実現する。実施の形態1に示す構成においては、センス電源回路に含まれる電流ドライブトランジスタ(PチャネルMOSトランジスタP4)およびLPLレベル制御回路7に含まれる電流モニタ用のトランジスタ(PチャネルMOSトランジスタP5)は、理想的に動作するためには、飽和領域で動作する必要がある。飽和領域動作時においては、MOSトランジスタのゲート−ソース間電圧としきい値電圧とにより、ドレイン電流が決定されるためであり、非飽和領域の場合、ドレイン−ソース間電圧の影響により、正確に電流をモニタすることができなくなる。
【0127】
しかしながら、この図6に示す内部降圧回路(VDC)の構成等の理由から、内部降圧回路の電流ドライブトランジスタP4が、飽和領域で動作しない場合が考えられる(|Vds|≧|Vgs−Vthp|が成立しない場合が考えられる:たとえば、外部電源電圧Vexとセンス電源電圧Vddsの電圧レベルの差が小さいとき)。この場合、ローレベルセンス電源線LPLに流入した電荷を常に正確にモニタすることができなくなる。LPLレベル制御回路7により、センス電源回路がハイレベルセンス電源線HPLに供給する電荷量をモニタした結果に応じた電荷を、ローレベルセンス電源線LPLから引抜く。必要量からのずれを、この補助LPLレベル発生回路20により補償する。この場合においても、基本的には、LPLレベル制御回路7が支配的な役割を演じるため、補助LPLレベル制御回路20に求められる能力は、それほど大きなものではない。
【0128】
[変更例]
図11は、この発明の実施の形態3の変更例を示す図である。この図11に示す構成においては、ローレベルセンス電源線LPLの電圧Vsanが昇圧センス接地電圧Vbsgレベルよりも低下したときに電荷を供給し、このローレベルセンス電源線LPLの電圧Vsanのレベル低下を抑制するために、補助LPL発生回路25が設けられる。この補助LPLレベル発生回路25は、基準電圧Vref2(=Vbsg)を発生する基準電圧発生回路25aと、基準電圧Vref2とローレベルセンス電源線LPL上の電圧Vsanと比較する比較回路25bと、比較回路25bの出力信号に従って、外部電源ノードからローレベルセンス電源線へ電荷を供給する電流ドライバ25cを含む。
【0129】
比較回路25bは、基準電圧Vref2とローレベルセンス電源線LPLの電圧Vsanとを比較するPチャネルMOSトランジスタTQ30およびTQ31と、これらのMOSトランジスタTQ30およびTQ31から同じ大きさの電流を引抜くカレントミラー回路を構成するNチャネルMOSトランジスタTQ32およびTQ33と、パルス制御信号PSEの反転信号に従って導通し、これらのMOSトランジスタTQ32およびTQ33のソースノードを接地ノードに結合するNチャネルMOSトランジスタTQ34を含む。MOSトランジスタTQ33がカレントミラー段のマスタ段を構成する。MOSトランジスタTQ30およびTQ32の接続ノードから比較回路25bの出力信号が出力される。
【0130】
電流ドライバ25cは、比較回路25bの出力信号をゲートに受けるPチャネルMOSトランジスタTQ35を含む。
【0131】
このローレベルセンス電源線LPLには、実施の形態1と同様、LPLレベル制御回路7が設けられる。センス動作期間、このLPLレベル発生回路25は非活性状態になる。したがってセンス期間中においてはLPLレベル制御回路7により、HPLレベル制御回路がハイレベルセンス電源線に供給した電荷量と同量の電荷を、ローレベルセンス電源線LPLから引抜く。
【0132】
センス動作が完了し、パルス制御信号PSEがLレベルとなると、LPLレベル制御回路7は非活性化される。一方、補助LPL発生回路25が活性化される。すなわち、比較回路25bにおいてMOSトランジスタTQ34がオン状態となり、比較回路25bに動作電流が流れる。基準電圧Vref2が、ローレベルセンス電源線LPLの電圧Vsanよりも高い場合には、比較回路25bにおいてMOSトランジスタTQ31のコンダクタンスがMOSトランジスタTQ30のコンダクタンスよりも大きくなり、MOSトランジスタTQ31からMOSトランジスタTQ33へ大きな電流が流れる。MOSトランジスタTQ32は、このMOSトランジスタTQ33を流れる電流と同じ大きさの電流を引抜く。したがって、この比較回路25bからの出力信号の電圧レベルが低下し、電流ドライバ25cのMOSトランジスタTQ35のコンダクタンスが大きくなり、ローレベルセンス電源線LPLへ電流が供給され、ローレベルセンス電源線LPLの電圧レベルが上昇する。
【0133】
一方、基準電圧Vref2がローレベルセンス電源線LPLの電圧Vsanよりも低い場合、MOSトランジスタTQ31のコンダクタンスがMOSトランジスタTQ31のコンダクタンスよりも大きくなる。この場合には、MOSトランジスタTQ32は、MOSトランジスタTQ30から供給される電流をすべて放電することができず、比較回路25bの出力信号の電圧レベルが上昇する。したがって、ローレベルセンス電源線LPLの電圧Vsanが基準電圧Vref2の電圧レベルに保持される。
【0134】
ローレベルセンス電源線LPLに、接地ノードに結合するマイクロショートRZZが存在した場合、微小リーク電流がローレベルセンス電源線LPLから接地ノードへ流れる。したがってこの場合、図10に示す構成と逆に、LPLレベル制御回路7が、センス電源回路の供給電荷量をモニタし、そのモニタした電荷量に応じた電荷をローレベルセンス電源線LPLから引抜き、この電圧Vsanの昇圧センス接地電圧Vbsgレベルに設定しても、センス期間完了後、マイクロショートRZZを介してリーク電流が流れ、電圧Vsanの電圧レベルが低下する。この場合に、補助LPL発生回路25を用いて、ローレベルセンス電源線LPLの電圧Vsanのレベル低下を抑制する。
【0135】
図11に示す補助LPL発生回路25においても、図10に示す構成と同様、LPL制御回路7が正確に、センス電源回路の供給電荷量に応じた電荷量を引抜くことができず、過剰に電荷をローレベルセンス電源線LPLから引抜いた場合においても、補助LPL発生回路25により過剰に引抜いた電荷量を補償して、ローレベルセンス電源線LPLの電圧Vsanを所定の昇圧ソース接地電圧Vbsgレベルに維持することができる。補助LPL発生回路25も、その電流駆動力は小さくて済み、回路占有面積は小さい。
【0136】
図12は、この発明の実施の形態3に従う半導体記憶装置の全体の構成を概略的に示す図である。図12においては、半導体記憶装置は、4つのバンク♯0−♯3を含む。これらのバンク♯0−♯3共通に、センス電源線SPL(HPLおよびLPL)が配設される。センス電源線SPLは、バンク♯0−♯3のそれぞれ上にわたって延在してかつたとえばメッシュ状に配置される。センス電源線SPLに対し、バンク♯0−♯3それぞれに対応して内部降圧回路(VDC)(HPLレベル制御回路)6♯0−6♯3が配置され、また同様に、バンク♯0−♯3に対応して、LPL制御回路7♯0−7♯3が配置される。したがって、各バンク単位で、ハイレベルセンス電源線HPLおよびローレベルセンス電源線LPLの電荷移動量をモニタして、ローレベルセンス電源線LPLの電圧レベルを調整する。
【0137】
一方、補助LPL発生回路30(20および/または25)が、これらのバンク♯0−♯3に共通に設けられる。補助LPL発生回路30(20および/または25)は、単にセンス動作完了後のアクティブスタンバイ状態および半導体記憶装置の非活性状態時のローレベルセンス電源線LPLの電圧レベルの変化を抑制するだけであり、単にリーク電流を補償するだけであり、補助LPL発生回路30は、バンク♯0−♯3に共通に設けられる。一方、バンク♯0−♯3は、行選択動作(センスアンプの活性化)は、互いに独立に実行されるため、これらのLPL制御回路7♯0−7♯3およびHPL制御回路(内部降圧回路(VDC))6♯0−6♯3はバンク♯0−♯3それぞれに対応して設けられる。
【0138】
以上のように、発明の実施の形態3に従えば、ローレベルセンス電源線の電圧レベルを、センス動作が行なわれていない期間補償するための補助LPL発生回路を設けているため、リークパスなどの、ローレベルセンス電源線の電圧レベルが変動する要因の有無に関わらず、半導体記憶装置のスタンバイ期間およびアクティブ期間に関わらず全期間にわたってローレベルセンス電源電圧Vsanを昇圧センス接地電圧Vbsgレベルに維持することができる。
【0139】
なお、図12に示す構成において、バンクの数は4に限定されない。また、補助LPL発生回路30は、バンク♯0−♯3の中央部に配置されてもよい。
【0140】
[実施の形態4]
図13は、この発明の実施の形態4に従う半導体記憶装置の全体の構成を概略的に示す図である。メモリアレイは、複数の列ブロックCB♯0−CB♯nに分割される。列ブロックCB♯0−CB♯nにそれぞれ対応して内部データ線対IOPが配置される。列ブロックCB♯0−CB♯nに対応して、プリアンプ/ライトドライバ回路PW♯0−PW♯nが設けられる。プリアンプ/ライトドライバ回路PW♯0−PW♯nは、列ブロック選択信号CBSにより選択され、選択時、プリアンプ活性化信号PAEに従ってプリアンプ回路が対応の内部データ線対のデータの増幅動作を行なう。一方、ライトドライバ回路は、ライトアンプ回路からの内部書込データに従って、選択時、対応の内部データ線対を駆動する。
【0141】
この半導体記憶装置はさらに、出力イネーブル信号ZOEの活性化時、選択プリアンプ/ライトドライバ回路のプリアンプ回路により内部リードデータバスRDBに読出されたデータを増幅して外部へ出力する出力回路326と、外部からのデータをバッファ処理する入力回路35と、入力回路35からの内部書込データに従って、ライトドライバイネーブル信号WEDEに従って活性化され、相補内部書込データを生成してライトデータバスWDBに伝達するライトアンプ回路37を含む。
【0142】
これらのリードデータバスRDBおよびライトデータバスWDBは内部信号の振幅が異なるため別々に設けられる。データの書込/読出時においては、列ブロックCB♯0−CB♯nにおいて選択列が対応の内部データ線対IOPに結合される。このため、センスアンプ回路のセンスノード(ビット線対)と内部データ線対IOPの接続時、内部データ線対IOPから電荷が流入し、応じてセンスアンプ回路を通してセンス電源電圧が変動する。
【0143】
なお、図13においては、リードデータバスとデータライトバスとが別々に設けられるリード/ライト分離型のバス配置を示しているが、リードデータとライトデータが共通のデータバスを介して伝達されるリード/ライト共有型のバス配置であっても、プリアンプおよびライトドライバの動作は同じである。以下、この書込/読出動作時のセンス電源電圧の変動およびその補償方法について説明する。
【0144】
図14は、図13に示す半導体記憶装置のデータの書込/読出に関連する部分の構成を示す図である。図14において、ビット線BLおよびZBLにセンスアンプ回路S/Aが設けられる。このセンスアンプ回路S/Aは、ビット線BLおよびZBLの電圧を差動増幅するためのセンスアンプSAと、センスアンプ活性化信号ZSOPおよびSONに応答してハイレベルセンス電源線HPLおよびローレベルセンス電源線LPLをセンスアンプSAに結合するセンスアンプ活性化用MOSトランジスタTQ6およびTQ3を含む。センスアンプSAは、先の実施の形態1から3と同様、交差結合されるNチャネルMOSTQ1およびTQ2と、交差結合されるPチャネルMOSトランジスタTQ4およびTQ5を含む。
【0145】
ビット線BLおよびZBLは、列選択信号CSLに応答して導通する列選択ゲートCSGを介して内部データ線IOおよびZIOに結合される。内部データ線IOおよびZIOには、活性化時内部データ線IOおよびZIOを、センス電源電圧Vddsレベルにプリチャージしかつイコライズするデータ線プリチャージ/イコライズ回路IOEQが設けられる。データ線プリチャージ/イコライズ回路IOEQは、データ線イコライズ指示信号ZIOEQの活性化に応答して導通し、ハイレベルセンス電源線HPL上の電圧Vddsを内部データ線IOおよびZIOに伝達するPチャネルMOSトランジスタPQ1およびPQ2と、データ線イコライズ指示信号ZIOEQの活性化に応答して導通し、内部データ線IOおよびZIOを短絡するPチャネルMOSトランジスタPQ3を含む。
【0146】
内部データ線IOおよびZIOに対し、プリアンプ/ライトドライバ回路PW♯に含まれるプリアンプ/ライトドライバPA/WDVが設けられる。プリアンプ/ライトドライバPA/WDVは、プリアンプ活性化信号PAEおよび列ブロック選択信号CBSに応答して活性化されるプリアンプPAと、列ブロック選択信号CBSにより選択されると内部書込データWDおよびZWDに従って内部データ線IOおよびZIOを駆動するライトドライバWDVを含む。ライトドライバWDVは、その構成は後に詳細に説明するが、ハイレベルセンス電源線HPLおよびローレベルセンス電源線LPL上の電圧レベルに内部データ線IOおよびZIOを駆動する。
【0147】
データ線イコライズ指示信号ZIOEQは、列選択動作開始時に非活性化される。したがって、内部データ線IOおよびZIOは、センス電源電圧Vddsレベルにプリチャージされかつイコライズされる。
【0148】
図15は、図14に示す読出回路プリアンプ/ライトドライバPA/WDVに含まれるプリアンプPAの構成を示す図である。図15において、プリアンプPAは、導通時内部データ線IOおよびZIOをプリアンプノードPANおよびZPANに結合する読出ゲート40と、プリアンプの非活性化時活性化され、プリアンプノードPANおよびZPANをノード43の電圧Vddsレベル(ハイレベルセンス電源線HPLの電圧Vsanとは独立)にプルアップするためのプルアップ回路42と、活性化時プリアンプノードPANおよびZPANに生じた電圧差を差動増幅する差動増幅器44と、プリアンプ活性化信号PAEの活性化に応答して差動増幅器44を活性化するMOSトランジスタ45および46と、プリアンプノードPANおよびZPAN上の増幅されたデータを受けてリードデータバスを駆動するドライバ48を含む。
【0149】
読出ゲート40は、PチャネルMOSトランジスタで構成され、プリアンプ活性化信号PAEと列ブロック選択信号CBSを受けるゲート回路47の出力信号がLレベルとなると導通する。このゲート回路47は、プリアンプ活性化信号PAEがLレベルにありかつ列ブロック選択信号CBSがHレベルの時にLレベルの信号を発生する。すなわち、この読出ゲート40は、対応の列ブロックが選択され、差動増幅器44が活性化されるまでの期間だけ導通し、内部データ線IOおよびZIOをプリアンプノードPANおよびZPANに結合する。
【0150】
プルアップ回路42は、PチャネルMOSトランジスタで構成され、プリアンプ活性化信号PAEおよび列ブロック選択信号CBSを受けるOR回路49の出力信号がLレベルとなると活性化される。すなわち、プルアップ回路42は、対応の列ブロックが選択されかつ差動増幅器44が活性化される期間は、非活性状態にあり、プリアンプノードPANおよびZPANのプリチャージを停止する。したがって、列ブロック選択信号CBSまたはプリアンプ活性化信号PAEの一方がHレベルの時には、プリアンプノードPAEおよびZPAEをプリチャージ電源ノード43から切り離す。
【0151】
差動増幅器44は、交差結合されるPチャネルMOSトランジスタ対および交差結合されるNチャネルMOSトランジスタ対を含む。MOSトランジスタ45は、プリアンプ活性化信号PAEを受けるインバータ41の出力信号がLレベルとなると導通して、この差動増幅器44に周辺電源電圧Vddpを供給し、MOSトランジスタ46は、プリアンプ活性化信号PAEがHレベルになると導通し、差動増幅器44に接地電圧を供給する。次に、図15に示すプリアンプの動作について、図16に示す信号波形図を参照して説明する。
【0152】
まず、時刻T4以前において、ビット線BLおよびZBLのセンス動作が完了し、ビット線BLがHレベル、ビット線ZBLがLレベルに保持されている状態を考える。また、ハイレベルセンス電源線HPLおよびローレベルセンス電源線LPLの電圧は、それぞれセンス電源電圧Vddsおよび昇圧センス接地電圧Vbsgレベルに復帰している。また、データ線イコライズ指示信号ZIOEQはLレベルであり、内部データ線IOおよびZIOは、ハイレベルセンス電源線HPL上の電圧Vddsレベルにプリチャージされている。
【0153】
列選択動作が始まるとき、まず時刻T4前において、データ線イコライズ指示信号ZIOEQがHレベルに立上がり内部データ線のプリチャージが終了し、続いて、列選択信号CSLおよび列ブロック選択信号CBSがHレベルとなる。時刻T4において、列選択信号CSLに従って、ビット線BLおよびZBLが内部データ線IOおよびZIOに接続される。Lレベルに保持されているビット線ZBLは、電圧Vddsレベルにプリチャージされていた内部データ線ZIOに結合される。内部データ線ZIO上の電荷(寄生容量に蓄積されている)は、センスアンプ回路S/AのNチャネルMOSトランジスタTQ2およびTQ3を介してローレベルセンス電源線LPLに放電される。その結果、内部データ線ZIOの電圧レベルが低下し、逆に、ローレベルセンス電源線LPLは、その電圧レベル電圧Vsanが、昇圧センス接地電圧Vbsgから上昇する。
【0154】
一方、ビット線BLは、センスアンプ回路S/Aにより、センス電源電圧Vddsレベルに設定されている。したがって、列選択ゲートCSGが列選択信号CSLに従ってオン状態となっても、内部データ線IOの電圧レベルは変化しない。
【0155】
この内部データ線IOおよびZIOに生じた電圧変化が、すでに導通状態にある読出しゲート40を介してプリアンプノードPANおよびZPANに伝達される。
【0156】
時刻T4'において、プリアンプ活性化信号PAEがHレベルになると、応じて、読出しゲート40が非導通状態となり、内部データ線IOおよびZIOの電圧を反映した電圧差が、プリアンプノードPANおよびZPANに閉じ込められ、プリアンプPAにより増幅される。このプリアンプノードPANおよびZPANの電圧にしたがってドライバ48が駆動され、リードデータバスRDおよびZRDに増幅データが送出される。
【0157】
時刻T5において、列選択線CSLがLレベルとなり、またデータ線イコライズ指示信号ZIOEQもLレベルとなり、再び、この内部データ線IOおよびZIOの電圧レベルがハイレベルセンス電源線HPL上の電圧Vsapに等しい電圧レベルに向かって上昇する。この動作において、ハイレベルセンス電源線HPLの電圧Vsapおよび内部データ線IOおよびZIOの電圧が共に電圧Vddsに復帰するためには、時刻T4から時刻T5の間に内部データ線ZIOからローレベルセンス電源線LPLに放電された電荷量を、補償しなければならないことは明らかである。
【0158】
図17は、図14に示すプリアンプ/ライトドライバPA/WDVに含まれるライトドライバWDVの構成を示す図である。図17において、ライトドライバWDVは、内部データ線IOおよびZIOの間に直列に接続されるPチャネルMOSトランジスタPQ4およびPQ5と、インバータ50を介して与えられる列ブロック信号CBSの反転信号と内部書込データWDとを受けるNOR回路NG0と、インバータ50の出力信号と内部書込データZWDを受けるNOR回路NG1と、内部データ線IOおよびZIOの間に直列に接続されるNチャネルMOSトランジスタNQ0およびNQ1を含む。NOR回路NG0の出力信号がPチャネルMOSトランジスタPQ4へ与えられ、NOR回路NG1の出力信号がPチャネルMOSトランジスタPQ5のゲートへ与えられる。MOSトランジスタNQ0は補の内部書込データZWDをゲートに受け、MOSトランジスタNQ1は、ゲートに書込データWDを受ける。
【0159】
PチャネルMOSトランジスタPQ4およびPQ5は、導通時、ハイレベルセンス電源線HPL上の電圧Vsap(=Vdds)を対応の内部データ線IOおよびZIOへ伝達する。NチャネルMOSトランジスタNQ0およびNQ1は、導通時、ローレベルセンス電源線LPL上の電圧Vsan(=Vbsg)を対応の内部データ線IOおよびZIOに伝達する。
【0160】
内部書込データWDおよびZWDは、書込前はともにローレベルに設定される。図13に示すライトアンプ回路37が、活性化時、この内部書込データWDおよびZWDを、外部からの書込データに応じて、ハイレベルまたはローレベルに設定する。次に、この図17に示すライトドライバWDVの動作を、図18に示す信号波形図を参照して説明する。
【0161】
内部データ線IOおよびZIOには、図14に示すように、内部データ線プリチャージ/イコライズ回路IOEQが設けられている。したがって、時刻T6以前においては、データ線イコライズ指示信号ZIOEQに従って内部データ線IOおよびZIOはともにセンス電源電圧Vddsレベルにプリチャージされかつイコライズされている。今、ビット線BLにはHレベルデータが保持され、また補のビット線ZBLには、Lレベルデータが保持されている状態を考える。
【0162】
時刻T6において、データ線イコライズ指示信号ZIOEQがHレベルとなり、内部データ線IOおよびZIOのプリチャージ/イコライズ動作が完了し、またライトドライバWDVが、内部データ線IOにLレベルデータを、補の内部データ線ZIOにHレベルデータを伝達する。すなわち、内部書込データWDがLレベル、内部書込データZWDがHレベルのとき、図17のライトドライバWDVにおいて、MOSトランジスタNQ0およびPQ5がオン状態となり、内部データ線IOからローレベルセンス電源線LPLに電荷が流出し、一方、内部データ線ZIOの電圧レベルは、MOSトランジスタPQ5により、ハイレベルセンス電源線HPL上の電圧Vsap、すなわち、センス電源電圧Vddsに維持される。
【0163】
内部データ線IOおよびZIOは、センス電源電圧Vddsレベルにプリチャージされているため、内部データ線IOの電圧レベルが低下し、一方、補の内部データ線ZIOは、セス電源電圧Vddsレベルを維持する。
【0164】
時刻T7において、列選択信号CSLがHレベルに立上がり、選択ビット線BLおよびZBLが内部データ線IOおよびZIOに接続される。ライトドライバWDの電流駆動能力はセンスアンプ回路S/Aの電流駆動能力より大きいため、ビット線BLおよびZBLの電圧レベルは、内部データ線IOおよびZIOの電圧レベルに応じて変化する。すなわちビット線BLが、Lレベルに駆動され、補のビット線ZBLの電圧レベルが上昇する。この場合、ライトドライバWDVおよびセンスアンプ回路S/Aにおいて、過渡的に、ハイレベルセンス電源線HPLからローレベルセンス電源線LPLに電荷が移動する(貫通電流が流れる)が、最終的に、ビット線BLが、ローレベルセンス電源線LPLの電圧Vsapに、ビット線ZBLがハイレベルセンス電源線HPL上の電圧Vsapに駆動されて、センスアンプ回路S/Aによりビット線BLおよびZBLの電圧レベルがラッチされる。
【0165】
時刻T8において列選択信号CSLをLレベルに立下げ、続いて、ライトドライバイネーブル信号WDEをLレベルに立下げて、内部書込データWDおよびZWDをともにLレベルに設定する。したがって、再び、内部データ線IOの電圧レベルが、データ線プリチャージ/イコライズ回路IOEQにより、ハイレベルセンス電源線HPLの電圧Vsapに復帰する。
【0166】
したがって、データ書込動作時においても、電荷は、ハイレベルセンス電源線HPLからローレベルセンス電源線LPLに移動するだけであり、ハイレベルセンス電源線HPLから流出した電荷量は、ローレベルセンス電源線LPLに流入した電荷量と等しい。時刻T6からT7におけるライトドライバWDVによる内部データ線IOの放電動作時のローレベルセンス電源線LPLへの流入電荷量および、時刻T7からT8におけるセンスアンプ回路S/Aのラッチデータの反転動作の途中で発生するハイレベルセンス電源線HPLからローレベルセンス電源線LPLへの流入電荷量の合計は、この時刻T8以降にけるデータ線プリチャージ動作時に内部データ線IOおよびハイレベルセンス電源線HPLを元の電圧Vddsに復帰させるのに必要な電荷量に等しい。
【0167】
図19は、この発明の実施の形態4に従うセンス電源電圧発生部の構成を概略的に示す図である。この図19に示すセンス電源電圧発生部は、ハイレベルセンス電源線HPLの電圧レベルを基準電圧Vrefsに設定するためのHPLレベル制御回路60と、このHPLレベル制御回路60のハイレベルセンス電源線HPLへの電荷供給量をモニタし、そのモニタ結果に応じた電荷をローレベルセンス電源線LPLから接地ノードへ放電するLPLレベル制御回路70を含む。
【0168】
このHPLレベル制御回路60は、実施の形態1と同様、基準電圧Vrefsを発生する基準電圧発生回路60aと、基準電圧Vrefsとハイレベルセンス電源線HPL上の電圧Vsapとを比較し、その比較結果に従ってハイレベルセンス電源線HPLに電荷を供給する内部降圧回路(VDC)60bを含む。これらの基準電圧発生回路60aおよび内部降圧回路60bの構成は、図5および図6に示す構成と同じである。
【0169】
内部降圧回路60bは、センス動作活性化信号SEに代えて列アクセス指示信号RWに応答して活性化される。この列アクセス指示信号RWは、外部からのデータの書込または読出を指示するコラムアクセス指示信号(コラムアクセスコマンド)が与えられたときに、内部の書込/読出動作が完了するまで活性化される。LPLレベル制御回路70も、この列アクセス指示信号RWの活性化に応答して活性化され、内部降圧回路50bに含まれる比較回路からの比較結果指示信号DOに従って、ローレベルセンス電源線LPLから接地ノードヘ電荷を放電する。このLPLレベル制御回路70は、先の図7に示す構成と同様であり、モニタ用の電流ドライブトランジスタおよびこの電流ドライブトランジスタの供給電流のミラー電流をローレベルセンス電源線LPLと接地ノードの間に流すカレントミラー回路を含む。
【0170】
図20は、データ書込/読出に関連する動作を制御する列アクセス制御部の構成を概略的に示す図である。図20において、列アクセス制御部は、外部からのデータ読出を指示するリードコマンドREADとデータの書込を指示するライトコマンドWRITEとを受け、列選択を行なう列アクセスが指定されたことを検出する列アクセス検出回路72と、リードコマンドREADに従ってデータ読出に必要な信号を生成する読出制御回路76と、ライトコマンドWRITEに従ってデータ書込に必要な制御信号を生成する書込制御回路78を含む。列アクセス検出回路72から列アクセス指示信号RWが発生されて列系制御回路74へ与えられる。列系制御回路74は、この列アクセス指示信号RWが活性化されると、データ線イコライズ指示信号ZIOEQを非活性化し、またコラムデコーダイネーブル信号CDEを活性化する。コラムデコーダイネーブル信号CDEの活性化に従って、コラムデコーダが活性化され、列アドレス信号をデコードして対応の列選択信号CSLおよび列ブロック選択信号CBSを選択状態へ駆動する。
【0171】
読出制御回路76は、リードコマンドREADが与えられると、所定のタイミングでプリアンプ活性化信号PAEおよび出力イネーブル信号ZOEを活性化する。書込制御回路78は、ライトコマンドWRITEが与えられると、ライトドライバイネーブル信号WDEを所定のタイミングで活性化する。したがって、この列アクセス指示信号RWは、データ読出時においては、内部データ線へのデータの読出および増幅が行なわれ、次いで内部データ線とプリアンプとの分離が完了するまでの期間少なくとも活性化される。データ書込時においては、この列アクセス指示信号RWは、少なくとも、図18に示す時刻T6から時刻T8の後の内部データ線プリチャージ完了時まで活性化される。
【0172】
図21(A)は、図19に示す内部降圧回路60bの構成を示す図である。この図21(A)に示す内部降圧回路60bは、図6に示す実施の形態1の内部降圧回路と同様の構成を備える。センス動作活性化信号SEに代えて、活性化用のMOSトランジスタTQ19のゲートへ、列アクセス指示信号RWが与えられる。電流ドライブトランジスタTQ16が信号DOに従ってハイレベルセンス電源線HPLへ電流を供給する。
【0173】
図21(B)は、図19に示すLPLレベル制御回路70の構成を示す図である。この図21(B)に示すLPLレベル制御回路70は、その構成は、図7に示すLPLレベル制御回路7と同じである。単に、センス動作活性化信号SEに代えて列アクセス指示信号RWが、活性化用のMOSトランジスタTQ20のゲートへ与えられる。図21(A)に示す内部降圧回路60bに含まれる比較回路の出力信号DOに従って、図21(B)に示すLPLレベル制御回路70において、ドライブ用のPチャネルMOSトランジスタP5で内部降圧回路60bの電流ドライブ用のMOSトランジスタPQ16が供給する電荷量をモニタし、モニタ結果に従ってローレベルセンス電源線LPLの電圧レベルを調節する。
【0174】
[変更例]
図22は、この発明の実施の形態4の変更例の構成を概略的に示す図である。この図22に示す構成においては、列アクセス指示信号RWの反転信号ZRWの活性化時起動されて、ローレベルセンス電源線LPLに昇圧センス接地電圧Vbsgを発生する補助LPLレベル発生回路80が設けられる。この補助LPLレベル発生回路80の構成は、図10または図11に示す補助LPLレベル発生回路の構成と同様である。基準電圧との比較により、ローレベルセンス電源線LPLに、昇圧センス接地電圧Vbsgを発生する。この補助LPLレベル発生回路80を用いて、列アクセス指示信号RWの非活性化時、ローレベルセンス電源線LPLの電圧レベルを調節することにより、より正確に、昇圧センス接地電圧Vbsgレベルに、ローレベルセンス電源線LPLの電圧を維持することができる。
【0175】
以上のように、この発明の実施の形態4に従えば、データの書込または読出が行なわれる列アクセス動作時において、ハイレベルセンス電源線の移動電荷量をモニタし、モニタ結果に応じてローレベルセンス電源線の電荷を移動させており、データの書込および読出に起因するローレベルセンス電源線の電圧レベル変動を補償することができる。
【0176】
[実施の形態5]
図23は、この発明の実施の形態5に従うセンス電源電圧制御部の構成を概略的に示す図である。この図23においては、HPLレベル制御回路60およびLPLレベル制御回路70に対し、センス動作期間および列アクセス期間活性化する電源調節制御部が設けられる。HPLレベル制御回路60およびLPLレベル制御回路70の構成は、図19および図20(A)および図21(B)に示す構成と同じである。
【0177】
センス電源電圧制御部は、列アクセス指示信号RWを受けるインバータ84と、センス動作活性化信号SEの活性化に応答してワンショットのパルス信号を発生するワンショットパルス発生回路82と、インバータ84の出力信号とワンショットパルス発生回路82の出力信号とを受けるNAND回路86を含む。このNAND回路86から、HPLレベル制御回路60およびLPLレベル制御回路70に対する制御信号CTLが出力される。
【0178】
ワンショットパルス発生回路82は、センス動作活性化信号SEを受けるインバータ82aと、インバータ82aの出力信号を遅延時間Td遅延する遅延回路82bと、遅延回路82bの出力信号とセンス動作活性化信号SEとを受けるNAND回路82cを含む。このワンショットパルス発生回路82からは、センス動作活性化信号SEがHレベルに立上がると、センス動作期間を含む所定期間Lレベルとなる信号が出力される。次に、この図23に示すセンス電源電圧制御部の動作を図24に示す信号波形図を参照して説明する。
【0179】
行選択を指示するロウアクセスコマンド(アクティブコマンド)が与えられると、内部の行選択動作を活性化するロウ活性化信号ACTが活性化される。このロウ活性化信号ACTが活性化されると行選択動作が行なわれ、所定のタイミングでセンス動作活性化信号SEがHレベルの活性状態へ駆動される。このセンス動作活性化信号SEがHレベルの活性状態となると、ワンショットパルス発生回路82(NAND回路82cから)から、所定期間Lレベルに立下がるワンショットのパルス信号が出力される。このワンショットパルス発生回路82の発生するパルス信号のパルス幅は遅延回路82bの有する遅延時間Tdである。このパルス幅Tdは、センスアンプ回路がセンス動作を行なう期間、すなわちセンス電流が流れる期間を含む。
【0180】
センスアンプ回路の動作時においては、したがって、NAND回路86からの制御信号CTLがHレベルとなり、HPLレベル制御回路60およびLPLレベル制御回路70が活性化され、センス電源線HPLおよびLPLの電圧レベル調節を実行する。センス動作が完了し、センスアンプ回路がラッチ状態となると、ワンショットパルス信号がHレベルとなり、制御信号CTLはLレベルとなる。応じて、HPLレベル制御回路60およびLPLレベル制御回路70が非活性化され、電圧調節動作が停止される。
【0181】
次いで、この列選択を指示するコラムアクセスコマンド(データ読出のリードコマンドまたはデータ書込を示すライトコマンド)が与えられると、列アクセス指示信号RWが活性化され、内部で列の選択およびデータの書込または読出が実行される。この列アクセス指示信号RWの活性化に応答して、NAND回路86からの制御信号CTLがHレベルとなり、再びHPLレベル制御回路60およびLPLレベル制御回路70が活性化され、センス電源線HPLおよびLPLの電圧レベル調節を実行する。したがって、センス動作時およびデータの書込/読出時というセンス電源線の電圧レベルが変動する期間のみ、HPLレベル制御回路60およびLPLレベル制御回路70を活性化し、HPLレベル制御回路60がハイレベルセンス電源線HPLに供給する電荷量に相当する電荷量を、ローレベルセンス電源線LPLから放出することにより、必要最小限の消費電流(HPLレベル制御回路60およびLPLレベル制御回路70の貫通電流)で、安定に、ローレベルセンス電源線LPLの電圧を、昇圧センス接地電圧Vbsgレベルに設定することができる。
【0182】
[実施の形態6]
図25は、この発明の実施の形態6において用いられるPCAS方式センス電源回路の構成を概略的に示す図である。図25においては、1つのビット線対BLおよびZBLに関連する部分の構成を示す。ハイレベルセンス電源線HPLに内部降圧回路90が結合され、またローレベルセンス電源線LPLに、ローレベルセンス電源回路92が結合される。
【0183】
ローレベルセンス電源回路92は、容量値Cdを有するキャパシタ92bと、スタンバイ状態時、ローレベルセンス電源線LPLを接地ノードに結合しかつアクティブサイクル時、ローレベルセンス電源線LPLと接地ノードとを切り離すスイッチ回路92aを含む。
【0184】
ビット線対BLおよびZBLには、ビット線プリチャージ/イコライズ回路E/Pが設けられる。図25においては、各回路のMOSトランジスタを機械的スイッチで示す。
【0185】
今、図25において、スタンバイ状態時の各信号線の電圧を考える。スタンバイ状態時においては、センスアンプ回路S/Aは非活性状態であり、センス活性化トランジスタはオフ状態であり、センス電源線HPLおよびLPLはビット線BLおよびZBLから分離されている。また、ビット線プリチャージ/イコライズ回路E/Pにおいては、内部のプリチャージトランジスタおよびイコライズトランジスタはすべてオン状態であり、中間電圧Vbleを、ビット線BLおよびZBLに伝達する。メモリセルMCにおいては、アクセストランジスタMTがオフ状態であり、メモリセルキャパシタCsのストレージノードSNには、今、電圧Vbsgが格納されている。
【0186】
ローレベルセンス電源回路92においては、スイッチ回路92aがローレベルセンス電源線LPLを接地ノードに結合しており、キャパシタ92bの電極ノードには、接地電圧GNDが伝達される。ローレベルセンス電源回路92において、キャパシタ92bは、その両電極ノードの電圧は、接地電圧であり、これらの電極ノード間の電圧差は0となるため、蓄積電荷量は0である。このプリチャージ状態においては、ビット線BLおよびZBLの寄生容量Cbに、中間電圧Vbleによる電荷が蓄積され、またメモリセルキャパシタCsにおいては、セルプレート電圧Vcpと昇圧センス接地電圧Vbsgの差に応じた電荷がストレージノードSNに格納される。
【0187】
図26は、センス動作完了時における各回路の状態および電圧分布を概念的に示す図である。センス動作時においては、まずローレベルセンス電源回路92においてスイッチ回路92aが非導通状態となり、ローレベルセンス電源線LPLが接地ノードから分離される。メモリセルMCには、Lレベルデータが格納されており、ビット線BLは、ハイレベルに駆動される。ビット線イコライズ/プリチャージ回路E/Pは非活性状態にあり、各トランジスタはオフ状態にある。
【0188】
センス動作完了時においては、ビット線BLの電圧Vblhは、ハイレベルセンス電源電圧Vddsに等しく、またビット線ZBLの電圧Vbllは、昇圧センス接地電圧Vbsgレベルとなる。ビット線ZBLの電圧Vbllは、メモリセルキャパシタCsおよびビット線負荷容量Cbとキャパシタ92bとの間の電荷の再配分により生じる。キャパシタ92bの容量値がCdとすると、電荷の保存則から次式が得られる。
【0189】
Cb・Vble+Cd・0+Cs・Vbsg
=(Cb+Cd+Cs)・Vbsg …(8)
上式(8)を整理すると、次式(9)が得られる。
【0190】
Cb・(Vdds−Vbsg)/2=Cd・Vbsg …(9)
上式(9)において、左辺はビット線ZBL上での電荷の移動、右辺はキャパシタ92bにおける電荷の移動量を示す。ビット線ZBLの電圧Vbllは、ビット線ZBLおよびキャパシタ92bにおける移動電荷量が等しくなるように、その電圧レベルが設定される。ここで、中間電圧Vbleは、(Vdds+Vbsg)/2である。
【0191】
すなわちメモリセルのデータ保持特性から必要とされる電圧Vbsgのレベルが決定されれば、キャパシタ92bの必要な容量値Cdの値を一意的に決定することができる。
【0192】
上式(9)においては、メモリセルキャパシタCsの項が存在しない。したがって、センス動作対象となるブロック(ブロック分割動作を想定する)内においてビット線対のうちLレベルデータが書込まれたメモリセルの数に依存せずに、全体として必要なキャパシタ92bの容量値Cdの値が決定される。センス動作対象となるメモリブロック内のビット線対の数をNとし、キャパシタ92bの必要な容量値をCdlとすれば、上式(9)から、次式(10)が得られる。
【0193】
N・Cb・(Vdds−Vbsg)/2=Cdl・Vbsg …(10)
上式(10)に従えば、このキャパシタ92bの容量値Cdとして容量値Cdlを実現できれば、センス動作によってLレベルデータの電圧Vbsgを正確に発生することができる。
【0194】
また、センス動作開始時におけるセンスアンプ回路S/A内のNチャネルMOSトランジスタのゲート−ソース間電圧Vgsに注目すると、この昇圧センス接地電圧Vbsgの値だけ大きくすることができ、センス動作を高速化することができる。すなわち、スタンバイ状態時においてローレベルセンス電源線LPLを昇圧センス接地電圧Vbsgレベルに保持している場合、センスアンプ回路のNチャネルMOSトランジスタのゲート−ソース間電圧Vgsは、Vble−Vbsgとなる。一方、スタンバイ状態時、このローレベルセンス電源線LPLを接地電圧GNDにプリチャージすることにより、センス動作開始直前においては、センスアンプ回路内のNチャネルMOSトランジスタのゲート−ソース間電圧Vgsは、中間電圧Vbleに等しくなる。
【0195】
すなわち、このPCAS方式に従えば、プリチャージ期間中は、ローレベルセンス電源線LPLが接地電圧GNDレベルに保持されており、このローレベルセンス電源線を昇圧センス接地電圧Vbsgレベルに保持する必要はなく、Vbsg発生回路が不要となり消費電流が低減できる。
【0196】
このローレベルセンス電源回路92を利用して、センス動作時において、昇圧センス接地電圧Vbsgレベルにビット線ZBLの電圧レベルを設定する。一方、書込/読出時においては、先の実施の形態4と同様、ハイレベルセンス電源電圧を発生する回路のハイレベルセンス電源線HPLへの供給電荷量をモニタし、そのモニタした電荷量に応じた電荷を、ローレベルセンス電源線LPLから引き抜く。
【0197】
図27は、この発明の実施の形態6におけるセンス電源電圧制御部の構成を概略的に示す図である。図27において、センス電源電圧制御部は、センス動作活性化信号SEの活性化時活性化され、ハイレベルセンス電源線HPLへ電荷を供給するHPLレベル制御回路100と、センス動作活性化信号SEと列アクセス指示信号RWとに従って活性化され、ローレベルセンス電源線LPLから電荷を放出するLPLレベル制御回路110を含む。このLPLレベル制御回路110は、図26に示すローレベルセンス電源回路92を含み、センス動作活性化信号SEが非活性状態のときにローレベルセンス電源線LPLを接地ノードに結合し、一方、センス動作活性化信号SEがHレベルの活性状態のときには、このキャパシタより電荷を吸収する。また、LPLレベル制御回路110は、列アクセス指示信号RWの活性化時には、HPLレベル制御回路100の出力信号DOに従ってハイレベルセンス電源線HPLへの供給電荷量をモニタし、モニタ結果に応じてローレベルセンス電源線LPLから電荷を放出する。
【0198】
HPLレベル制御回路100は、基準電圧Vrefsを発生する基準電圧発生回路110aと、基準電圧Vrefsとハイレベルセンス電源線HPLの電圧とを比較し該比較結果に従って電荷をハイレベルセンス電源線HPLに供給するとともに、好ましくは、センス動作活性化信号SEの活性化に応答して内部のキャパシタの充電電荷をハイレベルセンス電源線HPLへ供給する内部降圧回路100bを含む。
【0199】
図28は、図27に示すLPLレベル制御回路110の構成を示す図である。図28において、LPLレベル制御回路110は、HPLレベル制御回路100に含まれる内部降圧回路100bからの比較結果出力信号DOに従って外部電源ノードから電流を供給するPチャネルMOSトランジスタ110aと、このMOSトランジスタ110aからの電流のミラー電流を生成するカレントミラー段を構成するNチャネルMOSトランジスタ110bおよび110cと、カレントミラー回路を、列アクセス指示信号RWの活性化に応答して活性化するNチャネルMOSトランジスタ110dと、ローレベルセンス電源線LPLに結合されるキャパシタ110eと、センス動作活性化信号SEを受けるインバータ110gと、インバータ110gの出力信号に従ってローレベルセンス電源線LPLを接地ノードに結合するNチャネルMOSトランジスタ110fを含む。
【0200】
この図28に示すLPLレベル制御回路110の構成においては、スタンバイ状態時においては、センス動作活性化信号SEおよび列アクセス指示信号RWはともにLレベルである。したがって、ローレベルセンス電源線LPLは、MOSトランジスタ110fにより接地ノードに結合され、ローレベルセンス電源線LPL上の電圧Vsanは接地電圧レベルとなる。
【0201】
センス動作活性化信号SEがHレベルとなると、インバータ110gの出力信号がLレベルとなり、MOSトランジスタ110fがオフ状態となる。列アクセス指示信号RWは、Lレベルの非活性状態である。したがって、このセンス動作時においては、ローレベルセンス電源線LPLに供給される電荷は、キャパシタ110eにより吸収される。このローレベルセンス電源線LPLの電圧Vsanを、昇圧センス接地電圧Vbsgとするために、このキャパシタ110eの容量値Cdlが前述の式(10)を満たす容量値に設定される。
【0202】
センス動作活性化信号SEがHレベルの活性状態の間、したがって、このキャパシタ110eにより、ローレベルセンス電源線LPLの電圧レベルは、昇圧センス接地電圧Vbsgレベルに保持される。
【0203】
データの書込/読出が行なわれる列アクセス時においては、列アクセス指示信号RWがHレベルとなり、MOSトランジスタ110bおよび110cによるカレントミラー回路段が動作する。このデータの書込/読出を行なう列アクセス時においては、HPLレベル制御回路100はセンス動作活性化信号SEにより活性化されており、データの書込/読出を行なうときにもHPLレベル制御回路が動作している。したがって、このデータの書込/読出を行なう列アクセス時においては、HPLレベル制御回路100がハイレベルセンス電源線HPLに供給する電荷量をモニタし、そのモニタ結果に応じた電荷を、このMOSトランジスタ110cおよび110dを介してローレベルセンス電源線LPLから接地ノードへ放電する。したがって、センス動作完了後の列アクセス動作に起因するハイレベルセンス電源線の電圧変動によるローレベルセンス電源線LPLの電圧変動を、MOSトランジスタ110a−110dにより補償する。なお、MOSトランジスタ110f、およびキャパシタ110eは、図26に示すローレベルセンス電源回路92に相当する。
【0204】
図29は、図27に示すHPLレベル制御回路100に含まれる内部降圧回路(VDC)100bの構成を示す図である。図29において、内部降圧回路100bは、実施の形態1と同様、センス動作活性化信号SEの活性化に応答して、ハイレベルセンス電源線HPL上の電圧と基準電圧Vrefsとを比較する比較回路6baと、比較回路6baの出力信号DOに従って外部電源ノードからハイレベルセンス電源線HPLへ電流を供給する電流ドライブ回路6bbと、周辺電源ノードとハイレベルセンス電源線HPLの間に接続されるキャパシタ100baと、センス動作活性化信号SEの非活性化時導通し、ハイレベルセンス電源線HPLを周辺電源ノードに結合するPチャネルMOSトランジスタ100bbを含む。キャパシタ100baは、容量値Cdhを有する。周辺電源ノードには、周辺電源電圧Vddpが与えられる。この周辺電源電圧Vddpは、たとえばデコーダなどで使用される電圧であり、内部で外部電源電圧から生成される。
【0205】
ハイレベルセンス電源線HPLは、スタンバイ状態時においては、MOSトランジスタ100bbにより周辺電源ノードに結合され、周辺電源電圧Vddpレベルにプリチャージされる。センス動作が始まると、このセンス動作開始時において、このキャパシタ100baを用いて電荷の再配分が行なわれる。ハイレベルセンス電源線HPLは、センス動作時、センス電源電圧Vddsレベルに設定される。したがって、このキャパシタ100baの容量値Cdhは、先の式(10)との類推から、次式(11)で表わされる。
【0206】
N・Cb・(Vdds−Vbsg)/2
=Cdh・(Vddp−Vdds) …(11)
この式(11)に従って、周辺電源電圧Vddpとキャパシタ100baの容量値Cdhを適切に組合せることにより、このハイレベルセンス電源線HPL上の電圧Vsapを、正確にセンス電源電圧Vddsレベルに設定することができる。
【0207】
また、式(10)および(11)を組合せて用いることにより、センス電源線HPLおよびLPLの電圧安定化のために必要な電荷を、キャパシタ110eおよび100baによりすべて供給することができる。
【0208】
このようなキャパシタ100baを用いた場合、比較回路6baおよび電流ドライブ回路6bbの応答速度および電流供給能力は十分小さくすることができる。すなわち、この電流ドライブ回路6bbのサイズ(チャネル幅)を小さくすることができ、また応じて、比較回路6baのトランジスタのサイズ(チャネル幅)および貫通電流を低減することができ、応じて占有面積および消費電流を低減することができる。
【0209】
センス動作活性化信号SEは、列アクセス動作時においても活性状態を維持しており、したがって、ハイレベルセンス電源線HPLの電圧レベルが、このデータの書込/読出時に変動しても、HPLレベル制御回路100bが動作して、比較回路6baおよび電流ドライブ回路6bbにより、ハイレベルセンス電源線HPLの電圧変動を補償することができる。また、このとき、キャパシタ100baの容量値が十分大きければ、このハイレベルセンス電源線HPLの電圧変動を十分小さくすることもできる。
【0210】
以上のように、この発明の実施の形態6に従えば、ローレベルセンス電源電圧発生のために、キャパシタを利用しており、正確に、ローレベルセンス電源線の電圧を低消費電流で所望の電圧レベルに設定することができる。また、ハイレベルセンス電源線にキャパシタを設けることにより、HPLレベル制御回路のセンス電源回路の規模を低減でき、応じて消費電流を低減できる。さらに、列アクセス動作時には、このハイレベルセンス電源線の電荷移動の供給量をモニタし、そのモニタ結果に従って、ローレベルセンス電源線から接地ノードへ電荷を放出しており、センス動作開始時から、列アクセス動作に至るローレベルセンス電源線の電圧レベルの変動を十分に正確に抑制することができる。
【0211】
[実施の形態7]
図30は、この発明の実施の形態7に従う半導体記憶装置のデータ書込/読出部の構成を示す図である。この図30に示す構成においては、内部データ線IOおよびZIOに対応して設けられるデータ線プリチャージ/イコライズ回路IOEQは、NチャネルMOSトランジスタNQ1−NQ3を含む。このデータ線プリチャージ/イコライズ回路IOEQは、周辺電源線PPL上の周辺電源電圧VddpレベルよりもMOSトランジスタNQ1−NQ3のしきい値電圧Vthだけ低い電圧レベルに、内部データ線IOおよびZIOをプリチャージしかつイコライズする。この周辺電源電圧Vddpは、センス電源電圧Vddsよりも高い電圧であるが、以下の関係を満たす。
【0212】
Vddp>Vdds>Vddp−Vth
ここで、Vthは、列選択ゲートCSGに含まれる転送ゲートトランジスタおよびビット線プリチャージ/イコライズ回路IOEQに含まれるMOSトランジスタNQ1−NQ3のしきい値電圧を示す。読出アンプ回路/書込ドライブ回路PA/WDは、先の図15および図17に示す構成と同じである。ただし、読出アンプ回路の読出データ線も、図30に示す構成においては、センス電源電圧Vddsではなく、電圧Vddp−Vthレベルにプリチャージされる。このビット線BLおよびZBLに対して設けられるセンスアンプ回路S/Aの構成は、先の実施の形態と同様であり、センスアンプ活性化トランジスタTQ3およびTQ6と、交差結合トランジスタ対TQ1およびTQ2と交差結合トランジスタ対TQ4およびTQ5を含む。次に、この図30に示す書込/読出系のデータ読出時の動作について図31に示す波形図を参照して説明する。
【0213】
列選択信号CSLのHレベルは、周辺電源電圧Vddpレベルである。
ビット線BLが、今、センス電源電圧Vddsレベルにあり、またビット線ZBLが、昇圧センス接地電圧Vbsgレベルにあるとする。列選択信号CSLはLレベルであり、列選択ゲートCSGは非導通状態である。データ線プリチャージ/イコライズ回路IOEQにおいては、データ線イコライズ指示信号φIOEQがHレベルであり、MOSトランジスタNQ1−NQ3がすべてオン状態であり、内部データ線IOおよびZIOは、電圧Vddp−Vthレベルにプリチャージしかつイコライズされる。
【0214】
データ読出動作を行なう場合、時刻T10において、データ線イコライズ指示信号φIOEQがLレベルとなり、内部データ線IOおよびZIOのプリチャージ/イコライズ動作が完了し、次いで、列選択信号CSLを周辺電源電圧Vddpレベルに立上げる。
【0215】
ビット線BLは、センス電源電圧Vddsレベルにセンスアンプ回路S/Aにより保持されている。したがって、列選択ゲートCSGにおけるトランスファゲートトランジスタTXaは、ゲート−ソース間電圧Vgsが、そのしきい値電圧Vthに等しいため、オフ状態にあり、ビット線BLと内部データ線IOとの間に電荷の移動は生じない。したがって、ビット線BLは、センス電源電圧Vddsレベルを維持し、内部データ線IOは、電圧Vddp−Vthの電圧レベルを維持する。一方、内部データ線ZIOは、ビット線ZBLが昇圧センス接地電圧Vbsgレベルであり、センスアンプ回路S/AのNチャネルMOSトランジスタTQ2およびTQ3を介して電荷が放電され、その電圧レベルが低下する。この内部データ線ZIOの電圧レベルの低下に応じて、ローレベルセンス電源線LPLの電圧が上昇し、応じてビット線ZBLの電圧レベルも上昇する。
【0216】
この列選択信号CSLがHレベルの状態で、内部データ線IOおよびZIOの電圧レベルの差が十分大きくなると、所定のタイミングで、プリアンプ活性化信号PAEおよび列ブロック選択信号CBSが活性化され、読出アンプ回路(プリアンプ)PAによりデータの読出、増幅が行なわれ、その増幅データが出力回路へ転送される。
【0217】
時刻T11になると、列選択信号CSLがLレベルとなり、またデータ線プリチャージ/イコライズ指示信号φIOEQがHレベルとなり、内部データ線IOおよびZIOの電圧Vddp−Vthレベルへのプリチャージ/イコライズが行なわれる。
【0218】
この時刻T11において、内部データ線ZIOへ、データ線プリチャージ/イコライズ回路IOEQにより供給される電荷量は、このデータ読出時において、内部データ線ZIOから、センスアンプ回路S/Aを介して、ローレベルセンス電源線LPLへ放出された電荷量に等しい。したがって、この図30に示すように、内部データ線IOおよびZIOが、センス電源電圧と異なる電圧レベルにプリチャージされる場合においても、内部データ線IOおよびZIOを電圧Vddp−Vthまでプリチャージするために、周辺電源線PPLから内部データ線IOおよびZIOへ供給される電荷量をモニタし、そのモニタ結果に従って、供給された電荷量と同量の電荷を、ローレベルセンス電源線から引き抜くことにより、ローレベルセンス電源線LPLの電圧Vsanを、昇圧センス接地電圧Vbsgレベルに設定することができる。プリアンプPAの構成が図15に示す構成と同じであり、プリアンプPAの動作時周辺電源線PPLから内部データ線ZIOへ電荷が供給される(プルアップ回路の動作により)。プリチャージ時には、ローレベルセンス電源線LPLへ放出された電荷を補償して内部データ線ZIOを周辺電源電圧Vddpからしきい値電圧Vth低い電圧レベルにプリチャージする。したがって、この場合でも、図31に示すようにQD=QCとなる。
【0219】
図32は、この発明の実施の形態7に従うセンス電源回路の構成を概略的に示す図である。図32において、HPLレベル制御回路200は、ハイレベルセンス電源線Vddsに対する基準電圧Vrefsおよび周辺電源電圧Vddpに対する基準電圧Vrefpを発生する基準電圧発生回路200aと、このセンス動作活性化信号SEおよび列アクセス指示信号RWの活性化時、ハイレベルセンス電源線HPLおよび周辺電源線PPLの電圧レベルを、これらの基準電圧VrefsおよびVrefpの電圧レベルに調節する内部降圧回路(VDC)200bを含む。この内部降圧回路200bは、その詳細構成は後に説明するが、ハイレベルセンス電源線HPLおよび周辺電源線PPLそれぞれに対応して設けられる比較回路および電流ドライブトランジスタの組を含み、比較回路が対応の電流ドライブトランジスタを制御するための比較結果指示信号DOおよびDOPを生成する。
【0220】
LPLレベル制御回路210は、この内部降圧回路200bからの比較結果を示す信号DOおよびDOPに従って、ローレベルセンス電源線LPLの電圧レベルを調節する。このLPLレベル制御回路210は、またセンス動作活性化信号SEおよび列アクセス指示信号RWの活性化時活性化される。したがって、センス動作時においては、ハイレベルセンス電源線HPLの電荷移動量に等しい電荷量を、LPLレベル制御回路210がローレベルセンス電源線LPLから放電し、一方、列アクセス時においては、この周辺電源線PPLの移動電荷量のモニタ結果に応じて、LPLレベル制御回路210が、ローレベルセンス電源線LPLから電荷を放出する。
【0221】
図33は、図32に示すHPLレベル制御回路200に含まれる内部降圧回路200bの構成の一例を示す図である。図33において、内部降圧回路(VDC)200bは、センス動作活性化信号SEの活性化に応答して活性化され、基準電圧Vrefsとハイレベルセンス電源線HPL上の電圧とを比較して比較結果を示す信号DOを生成する比較回路215aと、比較回路215aの出力信号DOに従って外部電源ノードからハイレベルセンス電源線HPLへ電流を供給する電流ドライブトランジスタ215bを含む。この電流ドライブトランジスタ215bは、PチャネルMOSトランジスタで構成される。
【0222】
内部降圧回路200bは、さらに、列アクセス指示信号RWの活性化に応答して活性化され、基準電圧Vrefpと周辺電源線PPL上の電圧Vddpとを比較する比較回路215cと、比較回路215cの出力信号DOPに従って外部電源ノードから周辺電源線PPLへ電流を供給する電流ドライブトランジスタ215dを含む。この電流ドライブトランジスタ215dは、PチャネルMOSトランジスタで構成される。
【0223】
比較回路215aおよび215cの出力信号DOおよびDOPが、LPLレベル制御回路210へ与えられる。これらの比較回路215aおよび215cと電流ドライブトランジスタ215bおよび215dの動作は、先の実施の形態1等において説明したものと同じである。比較回路215aおよび電流ドライブトランジスタ215bにより、ハイレベルセンス電源線HPLの電圧レベルが基準電圧Vrefsの電圧レベルに設定され、また比較回路215cおよび電流ドライブトランジスタ215dにより、周辺電源線PPLの電圧Vddpが、基準電圧Vrefpの電圧レベルに設定される。
【0224】
図34は、図32に示すLPLレベル制御回路210の構成を示す図である。図34において、LPLレベル制御回路210は、図33に示す比較回路215aの出力信号DOに従って外部電源ノードから電流を供給する電流モニタ用トランジスタ220aと、センス動作活性化信号SEの活性化に応答して活性化され、この電流モニタ用トランジスタ220aの供給する電流のミラー電流をローレベルセンス電源線LPLから接地ノードへ流すカレントミラー段220bを含む。電流モニタ用トランジスタ220aは、PチャネルMOSトランジスタで構成される。図33に示す電流ドライブトランジスタ215bとこの電流モニタ用のトランジスタ220aの電流駆動能力(サイズ;チャネル幅とチャネル長の比)は、その比が、カレントミラー段220bのミラー比の逆数となるように設定される。この関係は、前述の式(7)と同様である。
【0225】
LPLレベル制御回路210は、さらに、図33に示す比較回路215cからの出力信号DOPに従って外部電源ノードから電流を供給する電流モニタ用トランジスタ220cと、列アクセス指示信号RWの活性化に応答して電流モニタ用トランジスタ220cの供給する電流のミラー電流をローレベルセンス電源線LPLから接地ノードへ流すカレントミラー段220dを含む。電流モニタ用トランジスタ220cは、PチャネルMOSトランジスタで構成される。この図33に示す電流ドライブトランジスタ215dと電流モニタ用トランジスタ220cの電流駆動能力(チャネル幅とチャネル長の比)の比は、カレントミラー段220dのミラー比の逆数に等しくなるように設定される。これらのカレントミラー段220bおよび220dのミラー比を適当に調整することにより、図33に示す比較回路215aおよび215cの出力する信号DOおよびDOPに従って、電流ドライブトランジスタ215bおよび215dが供給する電荷と同量の電荷をローレベルセンス電源線LPLから接地ノードへ放出することができる。
【0226】
なお、この図32に示す構成においては、センス動作活性化信号SEが用いられている。しかしながら、このセンス動作が行なわれる期間内のみ活性化されるパルス状の制御信号PSEを用いてハイレベルセンス電源線の電圧レベルの調整を行ない、それに応じて、ローレベルセンス電源線の電圧レベルの調整が行なわれてもよい。
【0227】
また、この実施の形態7においても、PCAS方式に従って、ハイレベルセンス電源線HPL、ローレベルセンス電源線LPLおよび周辺電源線PPLに対しキャパシタを設け、このキャパシタの充電電荷を利用して、各電源電圧を補償してもよい。
【0228】
このキャパシタを用いる場合、図32に示すスタートアップ回路250は不要である。また、スタートアップ回路250は、電源投入時またはスタンバイ時に、このローレベルセンス電源電圧Vsanの電圧レベルを、昇圧センス接地電圧Vbsgレベルに設定する。また、スタンバイ時のローレベルセンス電源電圧Vsanの電圧レベルの変動を補償するためには、[実施の形態3]および図10,図11において説明したような構成を採用すれば良い。
【0229】
以上のように、この発明の実施の形態7に従えば、内部データ線がセンス電源電圧と異なる電圧レベルにプリチャージされる構成においても、センス動作時および列アクセス時に、このセンス電源線および内部データ線の供給電荷量をモニタし、そのモニタ結果に応じた電荷量を、ローレベルセンス電源線から引き抜いており、全期間にわたって、このローレベルセンス電源線の電圧レベルを所定の電圧レベルに設定することができる。
【0230】
[その他の適用例]
上述の説明においては、ローレベルセンス電源電圧Vsanは、接地電圧GNDより高い電圧Vbsgレベルに設定されている。しかしながら、この電圧Vbsgが接地電圧GNDの場合であっても、原理的には、このローレベルセンス電源電圧の接地電圧レベルからの浮き上がりを防止することができ、したがって、通常のローレベルセンス電源電圧が接地電圧GNDに設定されるDRAMにおいても、本発明は適用可能である。ただし、LPL制御回路に含まれるカレントミラーを安定に動作させるためには、負電圧を接地電圧に代えてその一方動作電源電圧として利用する必要がある。また、基板バイアス電圧Vbbは負電圧であってもよい。
【0231】
【発明の効果】
以上のように、この発明に従えば、ハイレベル電源線または周辺電源線の供給電荷量をモニタし、そのモニタ結果に応じた電荷を、ローレベルセンス電源線から引き抜いているため、このローレベルセンス電源電圧の変動を抑制することができ、安定に所定電圧レベルのローレベルセンス電源電圧を維持することができる。
【0232】
すなわち、第1の電源電圧供給線から流出した電荷量をモニタし、そのモニタ結果に応じた電荷量を第2のセンス電源電圧供給線から引き抜くことにより、この第1のセンス電源電圧供給線と第2のセンス電源電圧供給線との間の電荷移動量を補償でき、第2のセンス電源電圧供給線の電圧レベルを安定に所望の電圧レベルに維持することができる。
【0233】
また、センス電源回路を、比較回路と比較回路の出力信号に応答する可変コンダクタンス素子とで構成し、この比較回路の出力信号に応じて別の可変コンダクタンス素子を制御し、この別の可変コンダクタンス素子の電流のミラー電流を利用して、第2のセンス電源電圧供給線の電荷の移動を生じさせることにより、簡易な回路構成で正確に、必要とされる電荷量を移動させることができる。
【0234】
また、これらの可変コンダクタンス素子の電流供給能力をカレントミラー回路のミラー比の逆数に設定することにより、正確に、同じ電荷量の移動を第1および第2のセンス電源電圧供給線に生じさせることができる。
【0235】
また、このレベル制御回路を所定期間必要とされる期間のみ活性化することにより、センス電源電圧の変動の生じさせる期間のみ、電圧調整動作を行ない、不要な期間における回路動作を防止でき、応じて消費電流を低減することができる。
【0236】
また、レベル制御回路を所定期間のみ活性化し、その非活性化時には、別の電源調整回路により、第2のセンス電源電圧供給線の電圧レベルを調整することにより、正確に、消費電流を増大させることなく正確に第2のセンス電源電圧供給線の電圧レベルを所望の電圧レベルに設定することができる。
【0237】
また、データ読出動作が行なわれるときにセンス電源電圧供給線の電圧レベルを調整し、この調整時に、第1のセンス電源電圧供給線の移動電荷量をモニタし、そのモニタ結果に応じた電流を、第2のセンス電源電圧供給線において流すことにより、正確にデータ読出時におけるセンス電源電圧の変動を抑制することができる。
【0238】
また、読出回路において、プリアンプノードが、第1のセンス電源電圧に等しい電圧にプルアップされる構成の場合においても、正確に、データ読出時において、第2のセンス電源電圧供給線から放出すべき電荷量もモニタでき、応じて、一定の電圧レベルに第2のセンス電源電圧供給線の電圧レベルを維持することができる。
【0239】
また、内部データ線対を、この第1のセンス電源電圧レベルにプリチャージする構成においても、正確に、第2のセンス電源電圧供給線に、内部データ線との間で移動した電荷を、この第1のセンス電源電圧供給線と内部データ線との間で移動した電荷量の量に対応させることができ、安定に、所定の電圧レベルに第2のセンス電源電圧供給線の電圧レベルを維持することができる。
【0240】
また、書込ドライバによるデータ書込時においてデータ書込時に、この第1のセンス電源電圧供給線の移動電荷量と同量の電荷を、第2のセンス電源電圧供給線に生じさせるように電荷の移動を生じさせるように構成しており、データ書込時においても、安定に、所定の電圧レベルに、センス電源電圧供給線の電圧レベルを維持することができる。
【0241】
また、この書込ドライバによるデータ書込時においてもさらに、センス動作時に、このレベルセンス電源電圧のレベル調整動作を行なうことにより、全期間にわたって安定に第2のセンス電源電圧供給線の電圧レベルを所定の電圧レベルに維持することができる。
【0242】
また、第2のセンス電源電圧供給線を、接地電圧よりも高い昇圧センス接地電圧レベルに設定することにより、BSG方式を利用する記憶装置においても、安定に必要とされる電圧を、ローレベルセンス電源線(第2のセンス電源電圧供給線)に供給することができる。
【0243】
また、これらのセンス電源線に容量素子を接続し、この容量素子の充電電荷を利用することにより、特別の、センス電源電圧発生回路を用いることなく、必要とされる電圧を生成することができる。
【0244】
また、この容量素子によりセンス電源電圧のレベル調整用の回路の電流駆動能力を小さくでき、回路占有面積および消費電流を低減することができる。
【0245】
また、データ読出時に、このセンス電源電圧レベルの調整を行なうことにより、データ読出時におけるセンス電源電圧の変動を抑制することができる。
【0246】
また、この場合において、センス電源電圧供給線に容量素子を格納し、この容量素子の充電電荷を利用することにより、簡易な回路構成で必要とされる電圧レベルに、センス電源電圧を保持することができる。
【0247】
また、第1のセンス電源電圧供給線においても、容量素子を接続し、この容量素子の充電電荷を利用した第1のセンス電源電圧の電圧レベルを補償することにより、センス電源電圧の規模を低減でき、回路占有面積および消費電流の低減を図ることができる。
【0248】
データ書込時において、このセンス電源電圧の調整を行なうことにより、データ書込時においても安定にセンス電源電圧レベルを所望の電圧レベルに維持することができる。
【0249】
また、この場合においても、センス電源線に容量素子を接続し、この容量素子の充電電荷を利用することにより、センス動作時において、安定に所望の電圧レベルに、センス電源電圧を維持することができる。
【0250】
また、内部データ線を、センス電源電圧と異なる電圧レベルに設定する場合においても、この内部電源電圧の移動電荷に応じた電荷量を、第2のセンス電源電圧において生じさせており、正確に、データ読出時においても、第2のセンス電源電圧を所望の電圧レベルに保持することができる。
【0251】
また、各バンクに対し、センス電源回路を設け、レベル制御回路を、1つだけバンク共通に設けることにより、回路占有面積を低減することができかつ安定にセンス電源電圧を所望の電圧レベルに保持することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の実施の形態1に従う半導体記憶装置の全体の構成を概略的に示す図である。
【図2】 図1に示すメモリセルアレイおよびセンスアンプ回路群の構成を示す図である。
【図3】 図2に示す回路の動作を示す信号波形図である。
【図4】 この発明の実施の形態1に従うセンス電源制御回路の構成を概略的に示す図である。
【図5】 図4に示す基準電圧発生回路の構成の一例を示す図である。
【図6】 図4に示す内部降圧回路の構成を示す図である。
【図7】 図4に示すLPLレベル制御回路の構成を示す図である。
【図8】 この発明の実施の形態2に従うLPLレベル制御回路の構成を示す図である。
【図9】 図8に示す回路の動作を示す信号波形図である。
【図10】 この発明の実施の形態3に従うLPLレベル制御回路の構成を示す図である。
【図11】 この発明の実施の形態3の変更例を示す図である。
【図12】 この発明の実施の形態3に従う半導体記憶装置のセンス電源電圧制御回路の配置を概略的に示す図である。
【図13】 この発明の実施の形態4に従う半導体記憶装置の要部の構成を概略的に示す図である。
【図14】 図13に示す半導体記憶装置のデータ書込/読出に関連する部分の構成を概略的に示す図である。
【図15】 図13に示す半導体記憶装置のデータ書込/読出に関連する部分の構成を概略的に示す図である。
【図16】 図15に示す回路の動作時のセンス電源線および内部データ線の電圧変化を示す図である。
【図17】 図14に示す読出アンプ回路/書込ドライブ回路の書込ドライブ回路の構成を示す図である。
【図18】 図15および図17に示す回路の動作を示す信号波形図である。
【図19】 この発明の実施の形態4に従うセンス電源電圧制御回路の構成を概略的に示す図である。
【図20】 図14に示す各制御信号を発生する部分の構成を概略的に示す図である。
【図21】 (A)は、図19に示す内部降圧回路の構成を示し、(B)は、図19に示すLPLレベル制御回路の構成を示す図である。
【図22】 この発明の実施の形態4の変更例を示す図である。
【図23】 この発明の実施の形態5に従うセンス電源電圧制御回路の構成を概略的に示す図である。
【図24】 図23に示す回路の動作を示す信号波形図である。
【図25】 この発明の実施の形態6に用いられるPCAS方式を説明するための図である。
【図26】 PCAS方式のセンス動作完了時の各信号線の電圧を示す図である。
【図27】 この発明の実施の形態6に従うセンス電源電圧制御回路の構成を概略的に示す図である。
【図28】 図27に示すLPLレベル制御回路の構成を示す図である。
【図29】 図27に示す内部降圧回路の構成を示す図である。
【図30】 この発明の実施の形態7に従う半導体記憶装置のデータ書込/読出に関連する部分の構成を概略的に示す図である。
【図31】 図30に示す構成の動作を示す信号波形図である。
【図32】 この発明の実施の形態7に従うセンス電源電圧制御回路の構成を概略的に示す図である。
【図33】 図32に示す内部降圧回路の構成を示す図である。
【図34】 図32に示すLPLレベル制御回路の構成を示す図である。
【図35】 従来の半導体記憶装置のメモリアレイ部の構成を概略的に示す図である。
【図36】 図35に示す回路の動作を示す信号波形図である。
【図37】 従来のメモリセルの断面構造を概略的に示す図である。
【図38】 (A)および(B)は、非選択メモリセルのアクセストランジスタの印加電圧を示す図である。
【符号の説明】
1 メモリセルアレイ、2 行選択回路、3 センスアンプ回路群、4 行系制御回路、5 センス制御回路、6 HPLレベル制御回路、7 LPLレベル制御回路、8 スタートアップ回路、MC メモリセル、S/A センスアンプ回路、SA センスアンプ、6a 基準電圧発生回路、6b 内部降圧回路、6ba 比較回路、6bb 電流ドライバ、P4、P5 PチャネルMOSトランジスタ、N1、N2 NチャネルMOSトランジスタ、7a 遅延回路、7b インバータ、7c AND回路、17 LPLレベル制御回路、17a LPLレベル発生回路、17b 制御信号発生回路、20 補助LPLレベル発生回路、20a 基準電圧発生回路、20b 比較回路、20c 電流ドライバ、25補助LPLレベル制御回路、25c 電流ドライバ、6♯0−6♯3 内部降圧回路、7♯0−7♯3 LPLレベル制御回路、30 補助LPLレベル発生回路、PW♯0−PW♯n 読出アンプ回路/書込ドライブ回路、IOEQ データ線プリチャージ/イコライズ回路、CSG 列選択ゲート、PA/WD プリアンプ/書込(ライト)ドライバ、40 読出ゲート、42 プルアップ回路、44 差動増幅回路、60 HPLレベル制御回路、60a 基準電圧発生回路、60b 内部降圧回路、70 LPLレベル制御回路、80 補助LPLレベル発生回路、82 ワンショットパルス発生回路、84 インバータ、86 NAND回路、100 HPLレベル制御回路、100a 基準電圧発生回路、100b 内部降圧回路、110 LPLレベル制御回路、HPL ハイレベルセンス電源線、LPL ローレベルセンス電源線、PPL 周辺電源線、200HPLレベル制御回路、200a 基準電圧発生回路、200b 内部降圧回路、210 LPLレベル制御回路、250 スタートアップ回路。
Claims (21)
- 第1のセンス電源電圧供給線、
第2のセンス電源電圧供給線、
行列状に配列される複数のメモリセル、
各列に対応して設けられ、各々に対応の列のメモリセルが接続する複数のビット線対、
前記ビット線対に対応して設けられ、活性化時前記第1および第2のセンス電源電圧供給線から動作電源電圧を受けて対応のビット線対の電圧を差動増幅するセンスアンプ回路、
前記センスアンプ回路の活性化時、基準電圧と前記第1のセンス電源電圧供給線の電圧とを比較し、該比較結果に従って前記第1のセンス電源電圧供給線と第1の電源ノードとの間で電荷を移動させるセンス電源回路、
前記センス電源回路の移動電荷量をモニタし、該モニタした電荷量に応じた量の電荷を前記第2のセンス電源電圧供給線と第2の電源ノードとの間で移動させるためのレベル制御回路を備える、半導体記憶装置。 - 前記センス電源回路は、
前記基準電圧と前記第1のセンス電源電圧供給線の電圧とを比較し、該比較結果を示す信号を出力するための比較回路と、
前記第1の電源ノードと前記第1のセンス電源電圧供給線との間に結合され、前記比較回路の出力信号に従ってコンダクタンスが変化する第1の可変コンダクタンス素子とを備え、前記第1の可変コンダクタンス素子を介して前記第1の電源ノードと前記第1のセンス電源電圧供給線との間で電荷が移動し、
前記レベル制御回路は、
前記比較回路の前記出力信号に応答してコンダクタンスが変化する第2の可変コンダクタンス素子と、
前記第2の可変コンダクタンス素子と前記第2のセンス電源電圧供給線と前記第2の電源ノードとに結合され、前記第2の可変コンダクタンス素子を介して移動する電荷が形成する電流のミラー電流を前記第2のセンス電源電圧供給線と前記第2の電源ノードとの間で流すためのカレントミラー回路を備える、請求項1記載の半導体記憶装置。 - 前記カレントミラー回路のミラー比は、前記第1の可変コンダクタンス素子の電荷供給力と前記第2の可変コンダクタンス素子の電荷供給力との比の逆数に実質的に等しい、請求項2記載の半導体記憶装置。
- 前記レベル制御回路を前記センスアンプ回路がセンス動作を行なうセンス期間を含む所定期間活性化し、かつ前記センス電源回路を前記センスアンプ回路が活性状態にある間活性化するための電源制御回路をさらに備える、請求項1記載の半導体記憶装置。
- 前記レベル制御回路の非活性化時活性化され、第2の基準電圧と前記第2のセンス電源電圧供給線の電圧とを比較し、該比較結果に従って前記第2のセンス電源電圧供給線の電圧レベルを調整するための電圧調整回路をさらに備える、請求項1記載の半導体記憶装置。
- 行列状に配列される複数のメモリセル、
各前記列に対応して配置され、各々に対応の列のメモリセルが接続する複数のビット線対、
第1のセンス電源電圧供給線、
第2のセンス電源電圧供給線、
前記複数のビット線対に対応して設けられ、活性化時前記第1および第2のセンス電源電圧供給線の電圧を動作電源電圧として受けて対応のビット線対の電圧を差動増幅するための複数のセンスアンプ回路、
列選択時前記複数のビット線対の選択列に対応して配置されたビット線対と結合される内部データ線対、
読出データ線対、
活性化時前記内部データ線対のデータを受けて増幅しかつラッチする読出アンプ、
前記読出アンプの活性化時活性化され、前記第1のセンス電源電圧供給線と基準電圧とを比較し、該比較結果に従って前記第1のセンス電源電圧供給線と第1の電源ノードとの間で電荷を移動させるセンス電源回路、
前記センス電源回路が移動させる電荷量をモニタし、該モニタした電荷量に応じた量の電荷を前記第2のセンス電源電圧供給線と第2の電源ノードとの間で移動させるためのレベル制御回路を備える、半導体記憶装置。 - 前記読出アンプ回路は、
活性化時前記内部データ線対とアンプ内部ノードとを結合するための読出ゲートと、
活性化時前記アンプ内部ノードのデータを増幅しかつラッチするための読出アンプと、
前記読出アンプの非活性化時、前記アンプ内部ノードを前記第1のセンス電源電圧供給線の電圧レベルと等しい電圧レベルにするためのプルアップ回路を備える、請求項6記載の半導体記憶装置。 - 前記内部データ線対を第1のセンス電源電圧供給線の電圧レベルに設定するための電圧設定回路をさらに備え、前記電圧設定回路は、前記列選択時非活性化される、請求項6記載の半導体記憶装置。
- 行列状に配列される複数のメモリセル、
各前記列に対応して配置され、各々に対応の列のメモリセルが接続する複数のビット線対、
第1のセンス電源電圧供給線、
第2のセンス電源電圧供給線、
前記複数のビット線対に対応して設けられかつ活性化時前記第1および第2のセンス電源電圧供給線の電圧を動作電源電圧として受けて対応のビット線対の電圧を差動増幅するための複数のセンスアンプ回路、
列選択時、前記複数のビット線対の選択列に対応して配置されたビット線対と結合される内部データ線対、
活性化時内部書込データに応じて前記内部データ線対を前記第1および第2のセンス電源電圧供給線の電圧レベルに設定するための書込ドライバ、
前記書込ドライバの活性化時活性化され、前記第1のセンス電源電圧供給線の電圧を基準電圧と比較し、該比較結果に従って前記第1のセンス電源電圧供給線と第1の電源ノードとの間で電荷を移動させるセンス電源回路と、および
前記センス電源回路が移動させる電荷量をモニタし、該モニタした電荷量に応じた電荷を前記第2のセンス電源電圧供給線と第2の電源ノードとの間で移動させるレベル制御回路を備える、半導体記憶装置。 - 前記センスアンプ回路の活性化時前記センス電源回路を活性化するための制御手段をさらに備える、請求項6または9記載の半導体記憶装置。
- 前記第1のセンス電源電圧供給線は、前記メモリセルの記憶データのハイレベルに対応する電圧を伝達し、前記第2のセンス電源電圧供給線は、接地電位よりも高くかつ前記メモリセルの記憶データのローレベルに対応する電圧を伝達する、請求項1、6または9記載の半導体記憶装置。
- 容量素子、
前記第2のセンス電源電圧供給線に前記センスアンプ回路の活性化時前記容量素子を結合し、かつ前記センスアンプ回路の非活性化時前記容量素子を前記第2の電源ノードに結合するための切換回路をさらに備える、請求項1、6または9記載の半導体記憶装置。 - 活性化時選択メモリセルから読出されたデータを増幅するための読出アンプ回路をさらに備え、
前記レベル制御回路は、前記センスアンプ回路の活性化時において、前記読出アンプ回路の活性化時活性化される、請求項1記載の半導体記憶装置。 - 前記第2のセンス電源電圧供給線に結合される容量素子と、
前記センスアンプ回路の非活性化時前記第2のセンス電源電圧供給線を前記第2の電源ノードに結合するプリチャージ回路をさらに備える、請求項13記載の半導体記憶装置。 - 前記第1のセンス電源電圧供給線に結合される容量素子と、
前記センスアンプ回路の非活性化時前記第1のセンス電源電圧供給線を、第3の電源ノードに結合するプリチャージ回路をさらに備える、請求項13記載の半導体記憶装置。 - 活性化時、選択メモリセルへ書込データを伝達するための書込ドライブ回路をさらに備え、
前記レベル制御回路は、前記センスアンプ回路の活性化時において前記書込ドライブ回路の活性化時活性化される、請求項1記載の半導体記憶装置。 - 前記第2のセンス電源電圧供給線に結合される容量素子と、
前記センスアンプ回路の非活性化時前記第2のセンス電源電圧供給線を前記第2の電源ノードに結合するためにプリチャージ回路をさらに備える、請求項16記載の半導体記憶装置。 - 前記第1のセンス電源電圧供給線に結合される容量素子と、
前記センスアンプ回路の非活性化時前記第1のセンス電源電圧供給線を第3の電源ノードに結合するためにプリチャージ回路をさらに備える、請求項16記載の半導体記憶装置。 - 周辺電源電圧伝達線、
列選択動作時、選択列に結合される内部データ線対と、
前記列選択動作の非活性化時活性化され、前記内部データ線対を前記周辺電源電圧伝達線の電圧に基づいて形成される電圧のレベルに設定するための電圧設定回路と、
前記内部データ線対に結合され、活性化時前記内部データ線対のデータの増幅および前記内部データ線対への書込データの伝達の一方を行なう書込/読出回路と、
前記書込/読出回路の活性化時、第2の基準電圧と前記周辺電源電圧伝達線の電圧とを比較し、該比較結果に従って第4の電源ノードと前記周辺電源電圧伝達線の間で電荷の移動を生じさせるための周辺電源回路と、
前記書込/読出回路の活性化時活性化され、前記周辺電源回路が生じさせる電荷量をモニタし、該モニタした電荷量に応じた電荷の移動を前記第2のセンス電源電圧供給線と第5の電源ノードとの間に生じさせる第2のレベル制御回路をさらに備える、請求項1記載の半導体記憶装置。 - 前記メモリアレイは互いに独立に活性/非活性化される複数のバンクに分割され、
前記センス電源回路は、各前記バンクに対応して設けられ、前記レベル制御回路は、前記複数のバンクに共通に設けられる、請求項1記載の半導体記憶装置。 - 前記センス電源回路およびレベル制御回路は、一方が対応のセンス電源電圧供給線から対応の電源ノードへ電荷を移動させるとき、他方が、対応の電源ノードから対応のセンス電源電圧供給線へ電荷を移動させる、請求項1記載の半導体記憶装置。
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