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JP4323838B2 - 内燃機関のシリンダ内に吸入された空気へ同シリンダから伝達される熱の流量を推定する伝達熱流量推定装置、及び内燃機関の吸入空気量推定装置 - Google Patents

内燃機関のシリンダ内に吸入された空気へ同シリンダから伝達される熱の流量を推定する伝達熱流量推定装置、及び内燃機関の吸入空気量推定装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、内燃機関のシリンダとシリンダ内の空気との間で交換される熱の単位時間あたりの量を推定する伝達熱流量推定装置、及び、その推定された熱流量を用いて内燃機関のシリンダ内に吸入される空気の量(筒内吸入空気量)を推定する内燃機関の吸入空気量推定装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
内燃機関により燃焼される混合気の空燃比を所定の値とするためには、同内燃機関のシリンダ内に吸入される空気の量(以下、「筒内吸入空気量Mc」と称呼する。)を精度良く求める必要がある。通常、この筒内吸入空気量Mcは、内燃機関の吸気通路に設けられた空気流量センサの出力値により推定される。ところが、スロットルバルブ開度が急激に変化する過渡運転状態においては、空気流量センサの出力値の挙動と実際の吸入空気量の挙動とが一致しなくなるため、空気流量センサの出力値に基いて筒内吸入空気量Mcを精度良く求めることは一般に困難である。
【0003】
そこで、近年においては、エネルギー保存則や運動量保存則等の物理法則に基づいて得られた式により吸気系における空気の挙動を表すモデルを構築し、このモデルを用いることにより、筒内吸入空気量Mcに応じた値を精度良く推定する種々の試みがなされている。本出願人は、このようなモデルの一つとして、エネルギー保存則に基いてシリンダ(シリンダ内の空気)に関するモデルを構築し、このモデルを用いて筒内吸入空気量Mcを推定する技術を検討している。かかるシリンダのモデルにおいては、シリンダとシリンダ内の空気との間で交換される熱の量(単位時間あたりの熱の流れ、以下単に「伝達熱流量Q」という。)を推定する必要がある。
【0004】
ところで、伝達熱流量Qは、定義式である下記(1)式により与えられる。ここで、Aは燃焼室を構成するシリンダ壁の面積、hwはシリンダ壁面での熱伝達率、Tcはシリンダ内の空気温度(筒内空気温度)、Twはシリンダ壁温度である。
【0005】
【数1】
Q =A・hw・(Tc-Tw) …(1)
【0006】
そして、従来の技術によれば、(1)式の熱伝達率hwは、下記の(2)式により与えられる。ここで、dはシリンダボア径、pcはシリンダ内空気圧力、C1は定数、Cwはピストンの平均速度である(例えば、非特許文献1参照。)。
【0007】
【数2】
Figure 0004323838
【0008】
【非特許文献1】
G. Woschni, A Universally Applicable Equation for the Instantaneous Heat Transfer Coefficient in the Internal Combustion Engine, SAEペーパー670931, 第3065頁-第3083頁
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
上記(2)式は、熱伝達率hwがシリンダ内の空気の流速(空気の代表速度)に依存するとの考えに基いている。また、上記(2)式は、シリンダ内の空気の流れはピストンの動きにしたがって変化するから、シリンダ内の空気の流速はピストンの平均速度Cwにより表されるとの考えに基いている。即ち、(2)式においては、シリンダ内の空気の流速が定数C1とピストン平均速度Cwの積(C1・Cw)で表されている。定数C1は実験的に決定される値である。
【0010】
しかしながら、吸気弁のリフト量が極めて小さい場合、シリンダ内へ流れ込む空気の通路が吸気弁により極端に絞られることになる。換言すると、吸気弁の開弁により形成される同吸気弁の周囲の空気通路断面積が極めて小さくなる。かかる状況では、吸気弁の周囲を通過する空気の速度(以下、「吸気弁通過流速」という。)は音速に達するので、シリンダ内の空気の流速は吸気弁通過流速に依存し、ピストンの速度とは無関係となる。従って、上記従来の技術による(2)式に基づいて求めた熱伝達率hwは不正確な値となるから、伝達熱流量Qが精度良く推定されず、その結果、筒内吸入空気量Mcが精度良く推定され得ないという問題がある。かかる問題は、吸気弁のリフト量を制御可能な可変バルブリフトエンジンにおいて、吸気弁のリフト量が開弁期間のほぼ全域に渡って極めて小さくなる場合、特に顕著となる。
【0011】
【発明の概要】
本発明による伝達熱流量推定装置は、上記課題に対処するためになされたものであって、シリンダ内の空気について成立する運動方程式を用いて筒内空気流速を精度良く求め、この筒内空気流速に基いてシリンダからシリンダ内の空気へ伝達される熱の伝達率を推定することにより、シリンダからシリンダ内の空気へ伝達される熱流量を精度良く推定する。
【0012】
より具体的に述べると、本発明の伝達熱流量推定装置は、内燃機関のシリンダ内に吸入された空気へ同シリンダから伝達される熱の流量を推定する伝達熱流量推定装置であって、前記内燃機関の吸気弁の周囲を通過して前記シリンダ内に吸入される空気の同吸気弁の周囲を通過する際の速度である吸気弁通過流速を推定する吸気弁通過流速推定手段と、前記推定された吸気弁通過流速を考慮した前記シリンダ内の空気について成立する運動方程式に基いて同シリンダ内の空気の平均速度である筒内空気流速を推定する筒内空気流速推定手段と、前記推定された筒内空気流速に基いて前記シリンダから同シリンダ内の空気へ伝達される熱の伝達率を推定する熱伝達率推定手段と、前記推定された熱の伝達率に基いて前記シリンダから同シリンダ内の空気へ伝達される単位時間あたりの熱量である熱流量を推定する伝達熱流量推定手段と、を備えている。
【0013】
これによれば、先ず、内燃機関の吸気弁の周囲を通過してシリンダ内に吸入される空気の同吸気弁の周囲を通過する際の速度である吸気弁通過流速が推定され、推定された吸気弁通過流速を考慮したシリンダ内の空気について成立する運動方程式に基いて同シリンダ内の空気の平均速度である筒内空気流速が推定される。そして、推定された筒内空気流速に基いて同シリンダから同シリンダ内の空気へ伝達される熱の伝達率が推定され、推定された熱の伝達率に基いてシリンダから同シリンダ内の空気へ伝達される熱流量が推定される。
【0014】
このように、本発明の装置は、シリンダ内の空気について成立する運動方程式に基いて同シリンダ内の空気の平均速度である筒内空気流速を推定する。この運動方程式は、吸気弁通過流速を考慮したシリンダ内の空気についての運動方程式であるから、吸気弁通過流速が音速であるか否かに関わらず成立する。従って、吸気弁のリフト量が極めて小さく、吸気弁通過流速が音速に達する場合においても、筒内空気流速が精度よく求められるので、熱の伝達率(従って、熱流量)が精度良く推定され得る。
【0015】
この場合、前記運動方程式は、前記シリンダ内の空気の質量をMct、前記筒内空気流速をu、前記吸気弁の周囲を通過して前記シリンダ内に吸入される空気の流量をmc、前記吸気弁通過流速をuc及び前記シリンダ内における空気の粘性による同空気の流速を減衰させる力をfpとするとき、Mct・(du/dt)=mc・uc−fpである。
【0016】
かかる運動方程式によれば、シリンダ内における空気の粘性による同空気の流速を減衰させる力fpも考慮されるので、筒内空気流速uが一層精度良く求められ得る。
【0017】
また、本発明によれば、内燃機関の吸気弁の周囲を通過してシリンダに吸入される空気の量を推定する内燃機関の吸入空気量推定装置であって、前記内燃機関の吸気弁の周囲を通過して前記シリンダ内に吸入される空気の同吸気弁の周囲を通過する際の速度である吸気弁通過流速を推定する吸気弁通過流速推定手段と、前記推定された吸気弁通過流速を考慮した前記シリンダ内の空気について成立する運動方程式に基いて同シリンダ内の空気の平均速度である筒内空気流速を推定する筒内空気流速推定手段と、前記推定された筒内空気流速に基いて同シリンダから同シリンダ内の空気へ伝達される熱の伝達率を推定する熱伝達率推定手段と、前記推定された熱の伝達率に基いて前記シリンダから同シリンダ内の空気へ伝達される単位時間あたりの熱量である熱流量(伝達熱流量)を推定する伝達熱流量推定手段と、前記推定された熱流量を考慮した前記シリンダ内の空気についてのエネルギー保存則を表す式を少なくとも使用して前記シリンダ内の圧力である筒内圧力及び前記吸気弁の周囲を通過して前記シリンダ内に吸入される空気の流量である筒内吸入空気流量を算出するととともに、同算出された筒内吸入空気流量を吸気弁開弁時から吸気弁閉弁時まで時間積分することにより前記シリンダに吸入される空気の量である筒内吸入空気量を推定する筒内吸入空気量推定手段と、を備えた吸入空気量推定装置が提供される。
【0018】
これによれば、上述した伝達熱流量推定装置と同様に、吸気弁通過流速を考慮したシリンダ内の空気について成立する運動方程式に基いて、シリンダ内の空気の平均速度である筒内空気流速が推定され、この筒内空気流速に基いて、順に熱の伝達率、熱流量、及び筒内吸入空気量が推定される。従って、吸気弁通過流速が音速の場合であっても、筒内吸入空気量が精度良く推定され得る。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下、本発明による内燃機関の伝達熱流量推定装置(熱伝達率推定装置、吸入空気量推定装置)の実施形態について図面を参照しつつ説明する。この伝達熱流量推定装置は燃料噴射量制御装置の一部である。図1は、係る燃料噴射量制御装置を火花点火式多気筒(4気筒)内燃機関10に適用したシステムの概略構成を示している。なお、図1は、特定気筒の断面のみを示しているが、他の気筒も同様な構成を備えている。
【0020】
内燃機関10は、シリンダブロック、シリンダブロックロワーケース、及びオイルパン等を含むシリンダブロック部20と、シリンダブロック部20の上に固定されるシリンダヘッド部30と、シリンダブロック部20にガソリン混合気を供給するための吸気系統40と、シリンダブロック部20からの排ガスを外部に放出するための排気系統50とを含んでいる。
【0021】
シリンダブロック部20は、シリンダ21、ピストン22、コンロッド23、及びクランク軸24を含んでいる。ピストン22はシリンダ21内を往復動し、ピストン22の往復動がコンロッド23を介してクランク軸24に伝達され、これにより同クランク軸24が回転するようになっている。シリンダ21とピストン22のヘッドは、シリンダヘッド部30とともに燃焼室25を形成している。
【0022】
シリンダヘッド部30は、燃焼室25に連通した吸気ポート31、吸気ポート31を開閉する吸気弁32、吸気弁32を駆動するインテークカムシャフトを含むとともに同インテークカムシャフトの位相角及び同吸気弁32の吸気弁リフト量(最大吸気弁リフト量)を連続的に変更し得る吸気弁制御装置33、吸気弁制御装置33のアクチュエータ33a、燃焼室25に連通した排気ポート34、排気ポート34を開閉する排気弁35、排気弁35を駆動するエキゾーストカムシャフト36、点火プラグ37、点火プラグ37に与える高電圧を発生するイグニッションコイルを含むイグナイタ38、及び燃料を吸気ポート31内に噴射するインジェクタ(燃料噴射手段)39を備えている。
【0023】
吸気系統40は、吸気ポート31に連通し同吸気ポート31とともに吸気通路を形成するインテークマニホールドを含む吸気管41、吸気管41の端部に設けられたエアフィルタ42、吸気管41内にあって吸気通路の開口断面積を可変とするスロットルバルブ43、及びスワールコントロールバルブ(以下、「SCV」と称呼する。)44を備えている。スロットルバルブ43は、DCモータからなるスロットルバルブアクチュエータ43aにより吸気管41内で回転駆動されるようになっている。SCV44は、前記スロットルバルブ43よりも下流で前記インジェクタ39よりも上流の位置にて前記吸気管41に対し回動可能に支持されるとともに、DCモータからなるSCVアクチュエータ44aにより回転駆動されるようになっている。
【0024】
排気系統50は、排気ポート34に連通したエキゾーストマニホールド51、エキゾーストマニホールド51に接続されたエキゾーストパイプ52、及びエキゾーストパイプ52に介装された触媒コンバータ(三元触媒装置)53を備えている。
【0025】
一方、このシステムは、熱線式エアフローメータ61、吸気温センサ62、大気圧センサ(スロットルバルブ上流圧力センサ)63、スロットルポジションセンサ64、SCV開度センサ65、カムポジションセンサ66、吸気弁リフト量センサ67、クランクポジションセンサ68、水温センサ69、空燃比センサ(O2センサ)70、及びアクセル開度センサ71を備えている。
【0026】
エアフローメータ61は、内燃機関10の吸気通路内を流れる空気の流量(吸入空気流量)を実際に測定し、測定した吸入空気流量AFMを表す信号を出力するようになっている。吸気温センサ62は、実際にはエアフローメータ61内に備えられていて、吸入空気の温度を検出し、吸気温度Taを表す信号を出力するようになっている。大気圧センサ63は、スロットルバルブ43の上流の圧力(即ち、大気圧)を検出し、スロットルバルブ上流圧力Paを表す信号を出力するようになっている。スロットルポジションセンサ64は、スロットルバルブ43の開度(スロットルバルブ開度)を検出し、スロットルバルブ開度TAを表す信号を出力するようになっている。SCV開度センサ65は、SCV44の開度を検出し、SCV開度θivを表す信号を出力するようになっている。
【0027】
カムポジションセンサ66は、インテークカムシャフトが90°回転する毎に(即ち、クランク軸24が180°回転する毎に)一つのパルスを有する信号(G2信号)を発生するようになっている。吸気弁リフト量センサ67は、吸気弁32のリフト量を検出し、吸気弁32が全閉のとき「0」の値をとる吸気弁リフト量Lを表す信号を出力するようになっている。クランクポジションセンサ(エンジン回転速度センサ)68は、クランク軸24が10°回転する毎に幅狭のパルスを有するとともに同クランク軸24が360°回転する毎に幅広のパルスを有する信号を出力するようになっている。この信号は、エンジン回転速度Neを表す。水温センサ69は、内燃機関10の冷却水の温度を検出し、冷却水温THWを表す信号を出力するようになっている。O2センサ70は、触媒コンバータ53に流入する排ガス中の酸素濃度に応じた信号(排ガスの空燃比に応じた値)を出力するようになっている。アクセル開度センサ71は、運転者によって操作されるアクセルペダルの操作量Accpを表す信号を出力するようになっている。
【0028】
電気制御装置80は、互いにバスで接続された、CPU81、ROM82、RAM83、バックアップRAM84、及びインターフェース85等からなるマイクロコンピュータである。ROM82は、テーブル(マップ)及び定数等を予め記憶するようになっている。RAM83は、CPU81が必要に応じてデータを一時的に格納するようになっている。バックアップRAM84は、電源が投入された状態でデータを格納するとともに同格納したデータを電源が遮断されている間も保持するようになっている。インターフェース85は、ADコンバータを含み、前記センサ61〜71と接続され、CPU81にセンサ61〜71からの信号を供給するとともに、CPU81の指示に応じて吸気弁制御装置33のアクチュエータ33a、イグナイタ38、インジェクタ39、スロットルバルブアクチュエータ43a、及びSCVアクチュエータ44a等に駆動信号を送出するようになっている。
【0029】
次に、上記のように構成された燃料噴射量制御装置による燃料噴射量の決定方法(筒内吸入空気量Mcの推定方法)について説明する。
【0030】
(燃料噴射量fcの決定方法・筒内吸入空気量の推定方法)
燃料噴射量制御装置は、吸気行程にある気筒の吸気弁32が閉じる前に同気筒に対して燃料を噴射しなければならない。このため、燃料噴射量制御装置は、吸気弁32が閉じた時点で(即ち、吸気弁閉時に)同気筒内に吸入されているであろう筒内吸入空気量Mcを吸気弁が閉弁する前に予測し、fc=K・Mcなる式に基いて燃料噴射量(基本噴射量)fcを決定する。ここで、Kは運転状態に応じて変化する設定空燃比に基づく係数である。そして、燃料噴射量制御装置は、吸気行程にある気筒のインジェクタ39から、その気筒の吸気弁32が閉弁するよりも前の時点で決定された燃料噴射量fcの燃料を噴射する。
【0031】
以下、燃料噴射量制御装置について具体的に説明する。図2は、この燃料噴射量制御装置の機能ブロック図である。燃料噴射量制御装置は、電子制御スロットルモデルM1、スロットルモデルM2、吸気管モデルM3、吸気弁モデルM4、シリンダモデルM5、及び熱伝達モデルM6からなるシミュレーションモデルを用いて筒内吸入空気量Mcを推定する。吸気弁モデルM4は吸気弁通過流速推定手段としても機能する。シリンダモデルM5は筒内圧力推定手段として機能する。熱伝達モデルM6は伝達熱流量推定手段(熱伝達率推定手段)として機能する。モデルM1〜M6は、シリンダ21内に吸入される吸入空気量を推定する吸入空気量推定手段を構成する。これらのモデルM1〜M6における計算は、CPU81が所定時間(プログラム実行間隔時間)の経過毎に各モデルに対応するプログラムを実行することにより達成される。また、以下に述べる微分方程式は、実際には離散化されることにより、その解が求められる。更に、燃料噴射量制御装置は、電子スロットルバルブ電子制御ロジックA1を備え、スロットルバルブアクチュエータ43aを介してスロットルバルブ43の開度を制御する。
【0032】
(電子制御スロットルモデルM1)
電子制御スロットルモデルM1は、現時点までのアクセルペダル操作量Accpに基づいて現時点から所定時間T0先の時刻tにおけるスロットルバルブ開度θtを推定するモデルである。
【0033】
具体的に述べると、スロットルバルブ電子制御ロジックA1は、図3に示したアクセルペダル操作量Accpと目標スロットルバルブ開度θrとの関係を規定するテーブル及びアクセル開度センサ71により検出された実際の(現時点の)アクセルペダル操作量Accpに基づいて暫定的な目標スロットルバルブ開度θr1を所定時間(例えば、2msec)の経過毎に決定する。また、スロットルバルブ電子制御ロジックA1は、暫定的な目標スロットルバルブ開度θr1を所定時間T(例えば、64msec)だけ遅延させた値、即ち、現時点より所定時間Tだけ前の時点にて決定された暫定的な目標スロットルバルブ開度θr1を、現時点での最終的な目標スロットルバルブ開度θrとして決定する。そして、スロットルバルブ電子制御ロジックA1は、実際のスロットルバルブ開度TAが現時点の目標スロットルバルブ開度θrとなるようにスロットルバルブアクチュエータ43aに対して駆動信号を送出する。
【0034】
このように、目標スロットルバルブ開度θrは、現時点から所定時間Tだけ前の時点におけるアクセルペダル操作量Accpに応じて決定された暫定的な目標スロットルバルブ開度θr1と等しいから、現時点から所定時間T0だけ先の時刻tにおける目標スロットルバルブ開度θrは現時点から時間(T−T0)前における暫定的な目標スロットルバルブ開度θr1と等しい。また、現時点から時間(T−T0)前における暫定的な目標スロットルバルブ開度θr1は、スロットルバルブアクチュエータ43aの作動遅れ時間を無視すれば、時刻tにおけるスロットルバルブ開度θtと等しい。このような考えに基づき、電子制御スロットルモデルM1は、現時点から所定時間T0だけ先の時刻tにおけるスロットルバルブ開度θtを推定する。即ち、現時点から時間(T−T0)前における暫定的な目標スロットルバルブ開度θr1を現時点から所定時間T0だけ先の時刻tにおけるスロットルバルブ開度θtとして推定する。なお、スロットルバルブアクチュエータ43aの作動遅れ時間を考慮に加えて、スロットルバルブ開度θtを推定してもよい。
【0035】
(スロットルモデルM2)
スロットルモデルM2は、スロットルバルブ43を通過する空気流量(スロットル通過空気流量)mtを、エネルギー保存則、運動量保存則、質量保存則、及び状態方程式等の物理法則に基づいて得られた下記(3)式及び下記(4)式に基づいて推定するモデルである。下記(3)式及び下記(4)式において、Ct(θt)はスロットルバルブ開度θtに応じて変化する流量係数、At(θt)はスロットルバルブ開度θtに応じて変化するスロットル開口面積(吸気管41の開口面積)、Paはスロットルバルブ上流圧力(即ち、大気圧)、Pmは吸気管内空気圧力(吸気管圧力)、Taは吸気温度(大気温度)、Tmはスロットルバルブ43の下流の吸気管内空気温度、Rは気体定数、及びκは比熱比(以下、κを一定値として扱う。)である。スロットルモデルM2は、スロットルバルブ上流圧力Paが吸気管内空気圧力Pmより大きい順流の場合に(3)式を使用し、スロットルバルブ上流圧力Paが吸気管内空気圧力Pmより小さい逆流の場合に(4)式を使用する。
【0036】
【数3】
Figure 0004323838
【0037】
【数4】
Figure 0004323838
【0038】
上記(3)式及び(4)式において、θtは電子制御スロットルモデルM1により推定された現時点から所定時間T0だけ先の時刻tにおける推定スロットルバルブ開度である。スロットルモデルM2は、スロットルバルブ開度θtと流量係数Ct(θt)との関係を規定した図4に示すテーブル及び前記推定したスロットルバルブ開度θtを用いて流量係数Ct(θt)を求めるとともに、スロットルバルブ開度θtと開口面積At(θt)との関係を規定した図5に示すテーブル及び前記推定したスロットルバルブ開度θtとを用いて開口面積At(θt)を求める。
【0039】
なお、スロットルモデルM2は、スロットルバルブ開度θtと積値Ct(θt)・At(θt)との関係を規定した図6に示すテーブル及び前記推定したスロットルバルブ開度θtを用いて積値Ct(θt)・At(θt)を一時に求めるように構成してもよい。また、スロットルモデルM2は、スロットルバルブ開度θt及び吸気管内空気圧力Pmと流量係数Ct(θt,Pm)との関係を規定したテーブルMapCt(θt,Pm)と、前記推定したスロットルバルブ開度θt及び後述する吸気管モデルM3から取得される吸気管内空気圧力Pmと、を用いて、流量係数Ct(θt)に代わる流量係数Ct(θt,Pm)を求めるように構成されていてもよい。
【0040】
スロットルモデルM2は、スロットルバルブ上流圧力Pa及び吸気温度Taを大気圧センサ63及び吸気温センサ62からそれぞれ取得するとともに、吸気管内空気圧力Pmと吸気管内空気温度Tmとを後述する吸気管モデルM3から取得し、これらの値を用いて上記(3)式又は(4)式を計算し、時刻tにおけるスロットル通過空気流量mtを推定する。なお、吸気管モデルM3は、後述するように、スロットルモデルM2の出力であるスロットル通過空気流量mtを用いて計算を行う。従って、スロットルモデルM2が吸気管モデルM3から取得する吸気管内空気圧力Pmと吸気管内空気温度Tmは、前回の(現時点からプログラム実行間隔時間だけ前の)計算タイミングにて同吸気管モデルM3が計算していた値である。かかる計算手法は、他のモデルにおいても同様に使用される。
【0041】
ここで、上記スロットルモデルM2を記述した(3)式及び(4)式の導出過程について説明する。いま、スロットルバルブ43の上流の開口断面積をAu、空気密度をρu、空気の流速をvuとし、スロットルバルブ43による吸気管41の開口断面積をAd、そこでの空気密度をρd、スロットルバルブ43を通過する空気の流速をvdとすると、スロットル通過空気流量mtは、下記(5)式で表される。(5)式は質量保存則を記述した式と言える。
【0042】
【数5】
mt=Ad・ρd・vd=Au・ρu・vu …(5)
【0043】
一方、運動エネルギーは、空気の質量をmとすると、スロットルバルブ43の上流でm・vu2/2であり、スロットルバルブ43を通過する場所でm・vd2/2である。他方、熱エネルギーは、スロットルバルブ43の上流でm・Cp・Tuであり、スロットルバルブ43を通過する場所でm・Cp・Tdである。従って、エネルギー保存則により、下記(6)式が得られる。なお、Tuはスロットルバルブ上流の空気温度、Tdはスロットルバルブ下流の空気温度、Cpは定圧比熱である。
【0044】
【数6】
m・vu2/2+m・Cp・Tu=m・vd2/2+m・Cp・Td …(6)
【0045】
ところで、状態方程式は下記(7)式、比熱比κは下記(8)式、マイヤーの関係は下記(9)式で示されるから、(7)式〜(9)式よりCp・Tは下記(10)式のように表される。なお、Pは気体の圧力、ρは気体の密度、Tは気体の温度、Rは気体定数、Cvは定容比熱である。
【0046】
【数7】
P=ρ・R・T …(7)
【0047】
【数8】
κ=Cp/Cv …(8)
【0048】
【数9】
Cp=Cv+R …(9)
【0049】
【数10】
Cp・T={κ/(κ-1)}・(P/ρ) …(10)
【0050】
上記(10)式の関係を用いて上記エネルギー保存則に基づく(6)式を書換えると、下記(11)式が得られる。
【0051】
【数11】
vu2/2+{κ/(κ-1)}・(Pu/ρu)=vd2/2+{κ/(κ-1)}・(Pd/ρd) …(11)
【0052】
そして、スロットルバルブ43の無限上流を考えると、Au=∞、vu=0であるから、エネルギー保存則に基づく上記(11)式は下記(12)式に書き換えられる。
【0053】
【数12】
{κ/(κ-1)}・(Pu/ρu)=vd2/2+{κ/(κ-1)}・(Pd/ρd) …(12)
【0054】
次に、運動量について記述する。断面積Auの部分に加わる圧力をPu、断面積Adの部分に加わる圧力をPd、断面積Auの部分と断面積Adの部分との間をつなぐ固定された空間の平均圧力をPmeanとすると、下記(13)式が得られる。
【0055】
【数13】
ρd・vd2・Ad−ρu・vu2・Au=Pu・Au−Pd・Ad+Pmean・(Ad−Au) …(13)
【0056】
上記(13)式で、Au=∞、vu=0を考慮すると、下記(14)式が得られるので、同(14)式と上記(13)式とから下記(15)式の運動量に関する関係(運動量保存則に基づく関係)が得られる。
【0057】
【数14】
Pmean=Pu …(14)
【0058】
【数15】
ρd・vd2=Pu−Pd …(15)
【0059】
従って、上記(5)式、上記(12)式、及び上記(15)式から、下記(16)式が得られる。
【0060】
【数16】
Figure 0004323838
【0061】
上記(16)式において、Puはスロットルバルブ上流圧力Paであり、Pdは吸気管内空気圧力Pmであるから、流量係数をCt(θt)を適合のための係数として導入し、開口断面積Adを開口面積At(θt)とおきなおして整理すると、上記(3)式が得られる。上記(4)式の導出過程は、上記(3)式の導出過程と同様であるので省略する。
【0062】
(吸気管モデルM3)
吸気管モデルM3は、質量保存則とエネルギー保存則とにそれぞれ基づいた下記(17)式及び下記(18)式、スロットル通過空気流量mt、スロットル通過空気温度(即ち、吸入空気温度)Ta、及び吸気管から流出する空気流量mc(即ち、シリンダ内に吸入される空気流量である筒内吸入空気流量、吸気弁32の周囲を通過する空気の流量)から、吸気管内空気圧力Pm、及び吸気管内空気温度Tmを求めるモデルである。なお、下記(17)式及び下記(18)式において、Vmはスロットルバルブ43から吸気弁32までの吸気管41(以下、単に「吸気管部」と称呼する。)の容積である。
【0063】
【数17】
d(Pm/Tm)/dt=(R/Vm)・(mt−mc) …(17)
【0064】
【数18】
dPm/dt=κ・(R/Vm)・(mt・Ta−mc・Tm) …(18)
【0065】
吸気管モデルM3は、上記(17)式及び上記(18)式におけるスロットル通過空気流量mtをスロットルモデルM2から取得し、筒内吸入空気流量mcを後述する吸気弁モデルM4から取得する。そして、(17)式及び(18)式に基づく計算を行って、現時点から所定時間T0だけ先の時刻tにおける吸気管内空気圧力Pm及び吸気管内空気温度Tmを求める。
【0066】
ここで、上記吸気管モデルM3を記述した(17)式及び(18)式の導出過程について説明する。いま、吸気管部の総空気量をMとすると、総空気量Mの時間的変化は、吸気管部に流入する空気量に相当するスロットル通過空気流量mtと同吸気管部から流出する空気量に相当する筒内吸入空気流量mcの差であるから、質量保存則に基づく下記(19)式が得られる。
【0067】
【数19】
dM/dt=mt−mc …(19)
【0068】
また、状態方程式は下記(20)式となるから、上記(19)式と下記(20)式とから総空気量Mを消去することにより、質量保存則に基づく上記(17)式が得られる。
【0069】
【数20】
Pm・Vm=M・R・Tm …(20)
【0070】
次に、吸気管部に関するエネルギー保存則について検討する。この場合、吸気管部の容積Vmは変化せず、また、エネルギーの殆どが温度上昇に寄与する(運動エネルギーは無視し得る)と考えられる。従って、吸気管部の空気のエネルギーM・Cv・Tmの時間的変化量は、同吸気管部に流入する空気のエネルギーCp・mt・Taと同吸気管部から流出する空気のエネルギーCp・mc・Tmとの差に等しいので、下記(21)式が得られる。
【0071】
【数21】
d(M・Cv・Tm)/dt=Cp・mt・Ta−Cp・mc・Tm …(21)
【0072】
この(21)式を、上記(8)式(κ=Cp/Cv)と、上記(20)式(Pm・Vm=M・R・Tm)とを用いて変形することにより、上記(18)式が得られる。
【0073】
(吸気弁モデルM4)
吸気弁モデルM4は、吸気弁32の周囲を通過する空気流量(即ち、筒内吸入空気流量)mcを、エネルギー保存則、運動量保存則、質量保存則、及び状態方程式等に基づいて得られた下記(22)式及び下記(23)式にしたがって推定するモデルである。(22),(23)式の導出過程は、上記スロットルモデルM2の場合と同様である。(22)式及び(23)式において、Cv(L)は吸気弁32のリフト量Lに応じて変化する流量係数、Av(L)は同リフト量Lに応じて変化する吸気弁32の周囲に形成される開口の面積、及びPcは筒内圧力(シリンダ21内の圧力Pc)である。吸気弁モデルM4は、吸気管内空気圧力Pmが筒内圧力Pcより大きい順流の場合に(22)式を使用し、吸気管内空気圧力Pmが筒内圧力Pcより小さい逆流の場合に(23)式を使用する。
【0074】
【数22】
Figure 0004323838
【0075】
【数23】
Figure 0004323838
【0076】
吸気弁モデルM4は、現時点から所定時間T0だけ先の時刻tにおける吸気弁リフト量L(t)を推定する。この推定は、吸気弁リフト量センサ67が検出している現時点のリフト量Lとエンジン回転速度Neとに基づいてなされてもよく、現時点のクランク角とエンジン回転速度Neを含む運転状態に応じて予め設定されるリフト量マップとに基いてなされてもよい。そして、吸気弁モデルM4は、吸気弁リフト量Lと積値Cv(L)・Av(L)との関係を規定した図7に示したテーブルと、前記推定した吸気弁リフト量L(t)とに基づいて、上記(22)式及び上記(23)式にて使用する積値Cv(L)・Av(L)を求める。
【0077】
また、吸気弁モデルM4は、吸気管内空気圧力Pmと吸気管内空気温度Tmとを吸気管モデルM3から取得するとともに、筒内圧力Pcと筒内空気温度Tcを後述するシリンダモデルM5から取得し、これらの変数を用いて上記(22)式又は上記(23)式を計算することで、時刻tにおける筒内吸入空気流量mcを推定する。更に、吸気弁モデルM4は、吸気弁32の開弁により形成された空間(つまり、吸気弁32の周囲)を通過してシリンダ21内に流入する空気の同吸気弁32の周囲を通過する際の速度(以下、単に「吸気弁通過流速」という。)ucを、後述する(37)式に基いて求める。
【0078】
(シリンダモデルM5)
シリンダモデルM5は、シリンダ21内の空気についてのエネルギー保存則に基づいた下記(24)式にしたがって、筒内圧力Pcと筒内空気温度Tcを求めるモデルである。図8に示したように、下記(24)式におけるVcはシリンダ21(燃焼室25)の容積、Tmはシリンダ21に吸入される空気の温度Tiと等しい吸気管内空気温度、mcはシリンダ21内に吸入される空気流量(吸気弁23の周囲を通過する空気の流量)miと等しい前記吸気管部から流出する空気流量、Qはシリンダ21内の空気に同シリンダ21(シリンダ壁面)から伝達される単位時間あたりの熱量(伝達熱流量、熱流)である。
【0079】
【数24】
Figure 0004323838
【0080】
上記(24)式における時刻tの筒内吸入空気流量mcは吸気弁モデルM4により与えられ、同時刻tの吸気管内空気温度Tmは吸気管モデルM3により与えられる。また、時刻tのシリンダ容積Vcはクランク角度に基づいて知ることができる。伝達熱流量Qは、後述する熱伝達モデルM6により求められる。従って、(24)式に基き、時刻tにおける筒内圧力Pcが得られる。
【0081】
ここで、上記(24)式の導出過程について説明する。先ず、Eを筒内のエネルギー、hをエンタルピー、Wをピストンに対する仕事とすると、シリンダ21についてエネルギー保存則により下記(25)式を得ることができる。
【0082】
【数25】
dE/dt=mc・h−dW/dt+Q …(25)
【0083】
いま、内部エネルギーをUとすれば下記(26)式が成立し、状態方程式は下記(27)式の通りである。また、比熱比κの式である上記(8)式(κ=Cp/Cv)と、マイヤーの関係式である上記(9)式(Cp=Cv+R)とから、下記(28)式及び下記(29)式が成立する。なお、Mcyをシリンダ21内の空気量とする。
【0084】
【数26】
U=Cv・Tc …(26)
【0085】
【数27】
Mcy・Tc=Pc・Vc/R …(27)
【0086】
【数28】
Cv=R/(κ−1) …(28)
【0087】
【数29】
Cp=κ・R/(κ−1) …(29)
【0088】
(26)式〜(28)式から(25)式の左辺dE/dtについて、下記(30)式が成立する。
【0089】
【数30】
Figure 0004323838
【0090】
一方、(25)式の右辺第1項mc・hについて、下記(31)式のエンタルピーの定義と上記(29)式から、下記(32)式が成立する。
【0091】
【数31】
h=Cp・Tm …(31)
【0092】
【数32】
mc・h=mc・Cp・Tm=mc・{κ・R/(κ−1)}・Tm …(32)
【0093】
更に、仕事Wは下記(33)式で表されるから、上記(25)式の右辺第2項dW/dtについて下記(34)式が成立する。
【0094】
【数33】
dW=Pc・dVc …(33)
【0095】
【数34】
dW/dt=Pc・dVc/dt …(34)
【0096】
(30)式、(32)式、及び(34)式で(25)式を書き直して整理すると上記(24)式が得られる。
【0097】
また、シリンダモデルM5は、筒内空気温度Tcを状態方程式である下記(35)式にしたがって求める。(35)式のMc1は、(22)式又は(23)式の筒内吸入空気流量mcを吸気弁32が開弁してから筒内空気温度Tcを求める時点まで時間積分して求める。
【0098】
【数35】
Tc=(Pc・Vc)/(Mc1・R) …(35)
【0099】
上記原理によれば、シリンダモデルM5の上記(24)式及び上記(35)式により、筒内圧力Pc及び筒内空気温度Tcがそれぞれ求められる。
【0100】
本燃料噴射量制御装置は、このような一連の計算により、(22)式又は(23)式に基づいて求められる筒内吸入空気流量mcを吸気弁23が開弁する時刻toから同吸気弁32が閉弁する時刻tfまで時間積分することにより、一吸気行程にてシリンダ21内に吸入される筒内吸入空気量Mcを推定し、この値Mcに基づいて燃料噴射量fcを決定する。
【0101】
(熱伝達モデルM6)
熱伝達モデルM6は、筒内空気流速uを求め、その筒内空気流速uに基いて熱伝達率hwを求め、その熱伝達率hwを用いて伝達熱流量Qを求めるモデルである。
【0102】
具体的に述べると、先ず、熱伝達モデルM6は下記(36)式に基いて筒内空気流速uを求める。Mctは筒内空気流速uを求める際にシリンダ21(燃焼室25)内に存在する空気の質量であり、吸気弁32の開弁後から筒内空気流速uを求める時点まで吸気弁32の周囲を通過する空気流量(筒内吸入空気流量)mcを時間積分することにより求められる。筒内吸入空気流量mcは吸気弁モデルM4により計算されている値を用いる。ucは前述した吸気弁通過流速ucであり、後述する(37)式に基いて吸気弁モデルM4が求めている値を使用する。
【0103】
【数36】
Figure 0004323838
【0104】
(36)式はシリンダ内の空気についての運動方程式である。一般に、ニュートン力学によれば、力F(=質量・加速度=Mct・du/dt)は運動量Pの時間変化率(ΔP/Δt)と等しい。一方、時間Δtの間に質量mの空気がシリンダ21内へ流れ込むとすると、シリンダ21内の空気の運動量は同時間Δtの間に(m・uc)だけ変化している。従って、シリンダ21内の空気の運動量Pの時間変化率は、(m・uc)/Δt=(m/Δt)・uc = mc・uc となる。以上から、シリンダ21内における空気の粘性による筒内空気流速を減衰させる力fpを考慮しなければ、Mct・du/dt=mc・ucが成立する。
【0105】
次に、シリンダ21内における空気の粘性による筒内空気流速を減衰させる力fpについて考える。このような力は、一般に、密度ρの流体が流速vで流路内を通過するとき、ρ及びvの関数となる。そこで、(36)式においては、この力fpはρc・u2(ρcはシリンダ21内における空気密度)に比例すると考え、fp=α・ρc・u2とおく。なお、係数αは、シリンダの表面積等を考慮するための適合定数である。なお、空気密度ρcは、筒内空気流速uを求める時点での筒内圧力Pc、シリンダ容積Vct、及び気体の状態方程式とから求められる。以上が、(36)式の根拠である。(36)式はシリンダ21に吸入される空気の運動量保存に基く式であると言うことも出来る。
【0106】
実際上の計算においては、熱伝達モデルM6は(36)式を離散化して(解析的でなく数値的)に筒内空気流速uを求める。即ち、Δtを計算時間間隔(プログラム実行間隔時間)を示す微小な時間とすると、左辺のdu/dtは{u(t0+Δt)‐u(t0)}/Δtとおかれ、右辺の筒内空気流速uを含むその他の値には時刻t0での値(一回前の計算において求められている値)が使用されて、新たな筒内空気流速u(t0+Δt)が求められる。次に、吸気弁通過流速ucの求め方について述べる。吸気弁通過流速ucは、下記(37)式により求められる。
【0107】
【数37】
Figure 0004323838
【0108】
上記(37)式は、下記(38)式及び下記(39)式に基いて得られる。ρmは吸気弁32の周囲の吸気管内空気密度であるが、上述したスロットルバルブ43を通過する部分の空気密度ρdと等しいとして扱う。(38)式は上記(12)式と同様なエネルギー保存則に基く考え方を、空気が吸気弁32の周囲を通過する部分について適用した式である。(39)式は上記(15)式と同様な運動量保存則に基く考え方を、空気が吸気弁32の周囲を通過する部分について適用した式である。
【0109】
【数38】
{κ/(κ-1)}・(Pm/ρm)=uc2/2+{κ/(κ-1)}・(Pc/ρc) …(38)
【0110】
【数39】
ρc・uc2=Pm−Pc …(39)
【0111】
(38)式及び(39)式から(37)式を求める際の式の変形の詳細については省略するが、以下に簡単に述べる。先ず、(38)式を(Pc/ρc)のみを左辺とする式に変形し、(39)式をρcのみを左辺とする式に変形する。次いで、これら両式の左辺同士及び右辺同士を掛け合わせて得た式を得て、この式をucについて解くことにより、(37)式を得ることができる。以上により、(36)式を計算するための各パラメータが得られるので、同(36)式から筒内空気流速uが求められる。
【0112】
次に、熱伝達モデルM6は下記(40)式(実験式)に基いて熱伝達率hwを求め、定義式である下記(41)式に基いて伝達熱流量Qを求める。(41)式におけるシリンダ壁温Twは、冷却水温THWとシリンダ壁温Twとの関係を予めマップ(テーブル)として記憶しておき、水温センサ69が検出した水温THWとこのマップとにより推定する。Aは燃焼室を形成するシリンダの壁面積であり、時間(シリンダの位置)とともに変化する値である。C2は予め定められた定数である。上述したように、この伝達熱流量QがシリンダモデルM5により使用されて、筒内圧力Pcが求められる。
【0113】
【数40】
Figure 0004323838
【0114】
【数41】
Q=A・hw・(Tc‐Tw) …(41)
【0115】
以上、説明したように、上記熱伝達モデルM6は、シリンダ21内の空気について成立する運動方程式であって、吸気弁通過流速uc(筒内に吸入される空気の運動量mc・uc)を考慮して成立する運動方程式である(36)式により筒内空気流速uを求め、この筒内空気流速uに基いて熱伝達率hw及び伝達熱流量Qを算出している。(36)式は吸気弁通過流速ucが音速であるか否かに関わらず成立する。従って、幅広い運転状態に対して精度良く筒内空気流速uが求められる(従って、熱伝達率hw、伝達熱流量Q、筒内圧力Pc、筒内吸入空気流量mc、及び筒内吸入空気量Mc等が精度良く求められる)ので、機関の空燃比を所望の値に精度良く制御することが可能となる。
【0116】
次に、従来の技術による各推定値と本発明による上記実施形態の装置(以下、「本発明のモデル」という。)による各推定値とを比較した結果について説明する。
【0117】
図9は可変バルブリフトエンジンにおける同一のエンジン回転速度でのクランク角に対するリフト量を示している。曲線L1及び曲線L2は、標準リフト状態及び小リフト状態でのリフト量をそれぞれ表す。図10は、可変バルブリフトエンジンにおける同一のエンジン回転速度でのクランク角に対する吸気弁通過流速ucを示している。曲線L3及び曲線L4は、標準リフト状態及び小リフト状態での吸気弁通過流速ucをそれぞれ表す。これらの図からも理解されるように、小リフト状態ではリフト量が極めて小さいので、吸気弁通過流速ucは音速に達する程の極めて大きな速度となる。
【0118】
図11は、小リフト状態におけるクランク角に対する熱伝達率hwを示している。曲線L5及び曲線L6は、上述した従来の技術により推定された熱伝達率及び実際の熱伝達率(3次元での熱流体シミュレーション結果による熱伝達率)をそれぞれ示している。このように、従来の技術では、推定される熱伝達率hwが実際の値と大きく乖離する。この原因は、筒内空気流速uの推定誤差に起因するものである。
【0119】
図12は、可変バルブリフトエンジンにおけるクランク角に対する筒内空気流速uの本発明のモデルによる推定値を示している。曲線L7及び曲線L8は、同一のエンジン回転速度における標準リフト状態及び小リフト状態での筒内空気流速uをそれぞれ表す。図13は、可変バルブリフトエンジンにおけるクランク角に対する熱伝達率hwの本発明のモデルによる推定値を示している。曲線L9及び曲線L10は、図12と同一の回転速度における標準リフト状態及び小リフト状態での熱伝達率hwをそれぞれ表す。
【0120】
図12からも理解されるように、本発明のモデルによれば、同一回転速度(即ち、同一のピストン速度)においても、筒内空気流速uがリフト状態により大きく異なる値をとるように求められる。その結果、図13に示したように、同一回転速度においても、リフト状態に応じて熱伝達率hwが大きく異なる値をとるように求められる。
【0121】
図14は、小リフト状態におけるクランク角に対する熱伝達率hwの推定値を示している。曲線L11及び曲線L12は、本発明のモデルより推定された熱伝達率hw及び従来の技術により推定された熱伝達率hwをそれぞれ表す。図14の曲線L11及び曲線L12と図11の曲線L6(熱伝達率hwの実際値)とを比較すると、本発明のモデルによる熱伝達率は従来の技術による熱伝達率よりも実際の熱伝達率に極めて近い値となっていることが理解される。
【0122】
以上、説明したように、本発明による伝達熱流量推定装置によれば、リフト量やエンジン回転速度等のエンジン運転状態に関わらず、筒内空気流速uが精度良求められ、従って、この筒内空気流速uに基いて求められる熱伝達率hw、伝達熱流量Q、筒内圧力Pc、筒内吸入空気流量mc、及び筒内吸入空気量Mc等が精度良く求められるので、機関の空燃比を所望の値に精度良く制御することが可能となる。
【0123】
なお、本発明は上記実施形態に限定されることはなく、本発明の範囲内において種々の変形例を採用することができる。例えば、(37)式に基いて求められた吸気弁通過流速ucが、上記(2)式にて説明したピストン平均速度Cwと上記C1との積(C1・Cw)よりも大きい場合は上記(36)式に基いて求めた筒内空気流速uを上記(40)式に適用して熱伝達率hwを求め、その他の場合には上記(2)式に基いて熱伝達率hwを求めるように構成してもよい。
【0124】
また、上記(36)式においては、筒内空気流速を減衰させる力fpを筒内空気流速uの2次式(fp=α・ρc・u2)で表しているが、これを1次式(fp=α・Mc・u)で表した下記(42)式を上記(36)式に代えて用いてもよい。(42)式中のβは適合定数である。更に、上記(36)式を汎用的に表した下記(43)式を上記(36)式に代えて用いてもよい。(43)式のα12…,αnn+1は適合定数である。
【0125】
【数42】
Figure 0004323838
【0126】
【数43】
Figure 0004323838
【0127】
また、熱伝達率hwは、一般にシリンダ21内における空気密度ρcと筒内空気流速uの関数であるから、上記(40)式に代えて下記(44)式により求めてもよい。この場合、k1,b0,b1…,bn-1,bnは、適合定数である。
【0128】
【数44】
hw=ρck1(b0+b1un+b2un-1+…+bnu) …(44)
【0129】
また、上記実施形態の本発明による装置は、内燃機関のシリンダ内に吸入された空気へ同シリンダから伝達される熱の流量を推定する伝達熱流量推定装置であって、前記内燃機関の吸気弁の周囲を通過して前記シリンダ内に吸入される空気の同吸気弁の周囲を通過する際の速度である吸気弁通過流速を推定するとともに、同吸気弁の周囲を通過して同シリンダ内に吸入される空気の流量である筒内吸入空気流量を推定し、同推定された吸気弁通過流速と同推定された筒内吸入空気流量とに基いて(これらの積に基いて)同シリンダ内に吸入される空気の運動量を推定する運動量推定手段と、前記推定された運動量を考慮した前記シリンダ内の空気について成立する運動方程式(シリンダ内に流入する空気の運動量を考慮して立てられたシリンダ内の空気についての運動方程式)に基いて同シリンダ内の空気の平均速度である筒内空気流速を推定する筒内空気流速推定手段と、前記推定された筒内空気流速に基いて前記シリンダから同シリンダ内の空気へ伝達される熱の伝達率を推定する熱伝達率推定手段と、前記推定された熱の伝達率に基いて前記シリンダから同シリンダ内の空気へ伝達される単位時間あたりの熱量である熱流量を推定する伝達熱流量推定手段と、を備えた伝達熱流量推定装置であると言うこともできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明による伝達熱量推定装置を含む燃料噴射量制御装置を火花点火式多気筒内燃機関に適用したシステムの概略構成図である。
【図2】 図1に示した電気制御装置が筒内吸入空気量等を推定するために採用した各種モデルの接続関係を示した機能ブロック図である。
【図3】 図1に示したCPUが参照するアクセルペダル操作量と目標スロットルバルブ開度との関係を規定したテーブルを示す図である。
【図4】 スロットルバルブ開度と流量係数との関係を規定したテーブルを示す図である。
【図5】 スロットルバルブ開度と開口面積との関係を規定したテーブルを示す図である。
【図6】 スロットルバルブ開度と、流量係数と開口面積の積値との関係を規定したテーブルを示す図である。
【図7】 吸気弁リフト量と、流量係数と開口面積の積値との関係を規定したテーブルを示す図である。
【図8】 シリンダモデル及び熱伝達モデルで使用する変数を説明するためシリンダ及びその近傍を概念的に示した図である。
【図9】 可変バルブリフトエンジンにおいて、標準リフト状態及び小リフト状態でのクランク角に対する吸気弁のリフト量を示すグラフである。
【図10】 可変バルブリフトエンジンにおいて、標準リフト状態及び小リフト状態でのクランク角に対する吸気弁通過流速の本発明のモデルによる推定値を示すグラフである。
【図11】 可変バルブリフトエンジンが小リフト状態にあるとき、従来技術により推定された熱伝達率と実際の熱伝達率とをクランク角に対して示すグラフである。
【図12】 可変バルブリフトエンジンにおいて、標準リフト状態及び小リフト状態でのクランク角に対する筒内空気流速の本発明のモデルによる推定値を示すグラフである。
【図13】 可変バルブリフトエンジンにおいて、標準リフト状態及び小リフト状態でのクランク角に対する熱伝達率の本発明のモデルによる推定値を示すグラフである。
【図14】 可変バルブリフトエンジンが小リフト状態にあるとき、本発明のモデル及び従来技術によりそれぞれ推定された熱伝達率をクランク角に対して示すグラフである。
【符号の説明】
10…内燃機関、21…シリンダ、25…燃焼室、32…吸気弁、33…吸気弁制御装置、39…インジェクタ、69…水温センサ、80…電気制御装置、81…CPU。

Claims (2)

  1. 内燃機関のシリンダ内に吸入された空気へ同シリンダから伝達される熱の流量を推定する伝達熱流量推定装置であって、
    前記内燃機関の吸気弁の周囲を通過して前記シリンダ内に吸入される空気の同吸気弁の周囲を通過する際の速度である吸気弁通過流速を推定する吸気弁通過流速推定手段と、
    前記推定された吸気弁通過流速を考慮した前記シリンダ内の空気について成立する運動方程式に基いて同シリンダ内の空気の平均速度である筒内空気流速を推定する筒内空気流速推定手段と、
    前記推定された筒内空気流速に基いて前記シリンダから同シリンダ内の空気へ伝達される熱の伝達率を推定する熱伝達率推定手段と、
    前記推定された熱の伝達率に基いて前記シリンダから同シリンダ内の空気へ伝達される単位時間あたりの熱量である熱流量を推定する伝達熱流量推定手段と、
    を備えた伝達熱流量推定装置。
  2. 請求項1に記載の伝達熱流量推定装置において、
    前記運動方程式は、前記シリンダ内の空気の質量をMct、前記筒内空気流速をu、前記吸気弁の周囲を通過して前記シリンダ内に吸入される空気の流量をmc、前記吸気弁通過流速をuc、及び前記シリンダ内における空気の粘性による同空気の流速を減衰させる力をfpとするとき、Mct・(du/dt)=mc・uc−fpである伝達熱流量推定装置。
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