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JP4322170B2 - 磁気軸受装置および磁気軸受を備えたエキシマレーザ装置 - Google Patents

磁気軸受装置および磁気軸受を備えたエキシマレーザ装置 Download PDF

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Description

本発明は、回転軸を支持する能動型磁気軸受装置の構造に係り、特にレーザガス循環ファンの回転軸を能動型磁気軸受で支持するエキシマレーザ装置の構造に関するものである。
図10は、従来のエキシマレーザ装置の概略構造を示す。エキシマレーザ装置20においては、例えば腐食性ガスであるハロゲン系ガス(F、Cl等)がレーザガスとして使用される。レーザガスを収容したレーザ容器101内には、レーザガスを予備電離する予備電離電極(不図示)、及びレーザガスを放電してレーザ光を発振する一対の主放電電極102,102等が備えられている。レーザ容器101の両端部には、レーザ光取り出し窓105,105が設けられている。
レーザ容器101には、一対の主放電電極102,102の下方にレーザガスを高速に循環させるための循環ファン103が備えられている。循環ファン103はレーザ容器101の内部を貫通する回転軸104を備えており、回転軸104の両端はレーザ容器101の両側ケーシング部に突出する。回転軸104の突出部は、一端がラジアル磁気軸受106及びアキシャル磁気軸受108と、他端がラジアル磁気軸受107とにより回転自在に非接触で支持されている。ラジアル磁気軸受107の軸端側には、回転軸104を回転駆動するモータ109が備えられている。
磁気軸受は、接触形のすべり軸受や玉軸受と異なり、ロータを非接触で回転支持するため、(1)機械的損失が少ない、(2)摩擦、摩耗がない、(3)潤滑油が不要である、(4)低振動・低騒音である、(5)メンテナンスフリーである、等の利点を有している。
ラジアル磁気軸受106,107は、誘導型変位センサ106a,107a、電磁石106b,107b、センサターゲット106c,107c、及び電磁石ターゲット106d,107d等で構成される。電磁石ターゲット106d,107dは、回転軸104に取り付けられており、電磁石106b,107bにそれぞれ対面するように備えられている。電磁石106b,107bと軸方向に所定間隔離れて誘導型変位センサ106a,107aが備えられており、これに対面するように、センサターゲット106c,107cが回転軸104に取り付けられている。
図示しないコントローラは、誘導型変位センサ106a,107a等により検出される回転軸の変位信号に基づいて励磁電流をラジアル磁気軸受106,107の電磁石106b,107bに供給する。これにより、回転軸104が所定の浮上位置に制御される。
アキシャル磁気軸受108は、誘導型変位センサ108a、電磁石108b,108c、電磁石ターゲット108e等で構成される。電磁石ターゲット108eは、回転軸104の端部に取り付けられており、電磁石108b,108cに対面する位置に備えられている。電磁石108b,108cに離れて誘導型変位センサ108aが備えられており、これに対面する位置に回転軸104の軸端にセンサターゲット108dが配置され、回転軸104の軸方向位置が検出される。上記構成により、回転軸104は、剛体運動6自由度のうち回転軸回りの回転自由度を除いた5自由度が磁気軸受106,107,108にて拘束され、非接触支持されて回転する。
しかしながら、不純物を極端に嫌う環境や腐食環境下で磁気軸受を使用する場合は、これを構成する材料(例えば電磁鋼板や銅線コイル、有機材料等)からのガス放出や腐食が問題となる。このため、磁気軸受表面に被覆材を設け、腐食環境下から上記構成材料を保護することが一般的に行われている。
このため、電磁石106b,107b、誘導型変位センサ106a,107a、及びモータステータ109aの内周面は、薄肉円筒形状で厚さが一様の保護隔壁110,111等で覆われており、レーザガス容器101に収容されるレーザガスに対して接触しないように保護される。保護隔壁110,111は、例えばオーステナイト系ステンレス鋼等の非磁性金属材料から構成される。アキシャル磁気軸受108の電磁石108b,108cの内周面も保護隔壁112により被覆され保護されている。この保護隔壁112も同様に、例えばオーステナイト系ステンレス鋼等の非磁性金属材料から構成される。
しかしながら、変位センサ106c,107cが配置された部分の金属材料の保護隔壁110,111には、それぞれのキャリア周波数を起因として発生する磁界により渦電流が発生する。このため、誘導型変位センサ106a,107aの発生する磁界分布に影響を及ぼし、検出信号の感度が低下する、即ち、S/N比が劣化するという問題がある。
また、渦電流により誘導型変位センサ106a,107aの周波数特性に位相の遅れが生じ、その結果、ラジアル磁気軸受106,107のフィードバック制御上の安定性の余裕が少なくなり、回転軸104の浮上制御が困難になるという問題がある。
本発明は、上述した事情に鑑みて為されたもので、安定した動作が可能な磁気軸受装置および係る構成の磁気軸受を備えたエキシマレーザ装置を提供することを目的とする。
本発明の第1の態様は、回転軸を磁力により支持する電磁石と、前記回転軸の変位を検出する変位センサとを具備した磁気軸受装置において、前記磁気軸受装置は、前記回転軸を囲む円筒状の保護隔壁を備え、前記変位センサは前記保護隔壁を介して前記回転軸の変位を検出するように配置され、前記保護隔壁は、円筒状の薄肉部及び厚肉部を有し、前記変位センサは前記薄肉部に配置され、前記電磁石は前記厚肉部に配置されることを特徴とする磁気軸受装置である
この構成によると、変位センサ表面付近の保護隔壁に薄肉部を設けることで、電気抵抗が大きくなり、渦電流の発生が抑制される。このことにより、変位センサの検出感度が向上し、S/N比が向上する。また、制御系における周波数特性の位相遅れが減少し、磁気軸受のフィードバック制御の安定余裕が拡大し、安定した回転軸の浮上制御が可能となる。
また、本発明の第2の態様は、レーザガスを封入するレーザ容器と、該レーザ容器内に配置される一対の主放電電極と、前記レーザガスを循環させる循環ファンと、該循環ファンの回転軸を支持する磁気軸受とを具備したエキシマレーザ装置において、前記磁気軸受に支持された回転軸の変位を検出する変位センサが前記レーザガスと接触しないように金属材料の保護隔壁を介して配置され、前記保護隔壁の前記変位センサの配置部分周辺に薄肉部を備えたことを特徴とするエキシマレーザ装置である。
この構成によると、保護隔壁に薄肉部を設けることで、変位センサの感度が向上し、制御の安定性が向上する。従って、エキシマレーザ装置の運転の安定性が向上する。
上述したように、本発明の磁気軸受装置によれば、誘導型変位センサ表面付近の金属材料の保護隔壁に薄肉部を設けることで、渦電流の発生が抑制され、変位センサの検出感度が向上し、制御の安定性が向上する。従って、腐食性のレーザガスを用い、循環ファンの回転軸を磁気軸受で支持したエキシマレーザ装置において、上記磁気軸受装置を採用することでその運転の安定性が向上する。
以下、本発明の実施形態について、図1乃至図7を参照して詳細に説明する。なお、図1、図2、図3、図5は、本発明の第1の実施形態に係るエキシマレーザ装置を示すもので、図1は全体断面図で、図2、図3、図5は要部の拡大図である。
本発明の第1の実施形態に係るエキシマレーザ装置20は、図1に示すように、ハロゲン系ガス、例えばフッ素ガスを含むレーザガスを封入するレーザ容器1と、容器内部のレーザガスを予備電離する予備電離電極(図示せず)と、レーザ光の発振を可能とする放電を得るためのレーザ容器1内に配置された一対の主放電電極2,2等を備えている。そして、レーザ容器1内には、一対の主放電電極2,2の間に高速のガス流を形成するための循環ファン3が配置されている。循環ファン3の動作により、主放電電極2,2間に新鮮なレーザガスを供給し、安定した放電を維持でき、これにより安定したレーザ光の放出が窓5,5から行える。
循環ファン3の回転軸4は、ラジアル磁気軸受8、ラジアル磁気軸受9、及びアキシャル磁気軸受10により支持されている。ラジアル磁気軸受8、ラジアル磁気軸受9、及びアキシャル磁気軸受10は、能動型磁気軸受であり、回転軸4の浮上位置を検出する誘導型変位センサ8a,9a,10aの検出信号により浮上制御される。
ラジアル磁気軸受9の軸端側には、回転軸4を回転駆動するモータ11が備えられている。循環ファン3の回転軸4は、軸受ハウジング6及びモータハウジング本体7とレーザ容器1との接合部において、ハウジング内へのダスト混入防止のためのネジ溝ラビリンス14,15が取り付けられている。ネジ溝ラビリンス14,15により、レーザ容器1内で発生したダストが軸受ハウジング6及びモータハウジング本体7内へ進入することを防止している。
さらに、レーザガスは、レーザ容器1の略中央に設けられたガス流出口16から流出し、ガス流出口16の左右に備えられたガス導入室17,17に流れる。各々のガス導入室17,17内にはダスト除去フィルタ18,18が設けられており、ガスの流動に伴いレーザガスからダストが除去される。ダスト除去フィルタ18,18を通過したレーザガスは、ガス導入管19,19を介して、回転軸4の両端側から軸受ハウジング6及びモータハウジング本体7内に流入して、さらにレーザ容器1内に循環する。なお、ガス流出口16に記載されている矢印は、レーザガスの流動方向を示す。
モータハウジング本体7は、図2に示すように、軸受ハウジング本体7aと、モータハウジング本体7bと、モータカバー7cとから構成されている。両側が開放した空洞である軸受ハウジング本体7aの一方の開口部がシール材53を介してレーザ容器1の外壁に取り付けられ、他方の開口部がシール材54を介して同様な形状のモータハウジング本体7bに取り付けられている。モータハウジング本体7bの他方の開口部には、円板状のモータカバー7cがシール材57を介して取り付けられ、モータカバー7cの略中央には、ガス導入管19が接続されている。シール材53は軸受ハウジング本体7aに設けられたシール用溝52に、シール材54は側板42に設けられたシール用溝54に、シール材57は側板56に設けられたシール用溝52に、各々装着されている。なお、シール材53,54,57の材質は、レーザガスを汚染するガス、例えば水蒸気等が放出しない金属材料、例えばステンレス鋼、アルミニウム等である。
軸受ハウジング本体7aの内部には、ラジアル磁気軸受9が具備されており、ラジアル磁気軸受9は、誘導型変位センサ9a、電磁石9b等から構成されている。誘導型変位センサ9a及び電磁石9bは、スペーサ41及び側板42等に溶接等で固着され、内周面に保護隔壁44aが配設されている。保護隔壁44aの両端は、軸受ハウジング7a及び側板42等に溶接等で気密に固着されており、保護隔壁44aはレーザガスに対して耐腐食性を有する非磁性材料、例えばオーステナイト系ステンレス鋼で構成されている。即ち、保護隔壁44aは、誘導型変位センサ9a及び電磁石9bがレーザガスに曝されて腐食されることを防止している。
モータハウジング本体7bの内部には、側板43及びモータ11が収容されており、モータ11は、モータステータ11a等を備える。モータステータ11aは、内周面に円筒状の保護隔壁45が配設されている。保護隔壁45の両端は、モータハウジング本体7b及び側板45等に溶接等で気密に固着され、保護隔壁45は、モータステータ11aがレーザガスに曝されて腐食されることを防止する。
モータロータ11bは、外周面に保護隔壁48が配設され、保護隔壁48の両端はモータロータ11bの両端の側板49,50等に溶接等により固着され、気密封止されている。これにより、モータロータ11bがレーザガスに曝されて腐食されることを防止する。
磁気軸受部の保護隔壁44a及びモータ部の保護隔壁45は一体成形せず分離して配置されている。この理由は、モータステータ11aに回転駆動電流が流れて励磁した場合に、モータステータ11aが形成する交流磁束により発生する保護隔壁45内の渦電流及び電磁ノイズ等が、保護隔壁44aに伝達され、誘導型変位センサ9aの検出信号の感度に影響を及ぼすことを回避するためである。
一方、回転軸4には、変位センサターゲット9e、電磁石ターゲット9f、モータロータ11bが固着され、レーザ容器1内と連通した気密空間内に配置されている。ここで、変位センサターゲット9eおよび電磁石ターゲット9fを構成する材料として、この渦電流損失を低減するため、パーマロイ(30乃至80%Niを含むFe―Ni合金)からなる薄板を積層した構造が採用されている。なお、パーマロイ(30乃至80%Niを含むFe―Ni合金)は、レーザガス中に含まれるフッ素ガスに対して耐腐食性が良好な磁性材料である。なお、積層した薄板の間にガス溜りができレーザガスを汚染する等の問題が生じる場合は、変位センサターゲット9e及び電磁石ターゲット9fを一体材料で構成してもよい。
モータロータ11bは、積層した珪素鋼板とアルミニウムの複合材から構成されている。しかしながら、この表面に耐腐食処理のためのNiめっきを均一性よく良好な密着性で施すことが難しいため、その表面に保護隔壁48を配置し、レーザガスと接触することを防止している。保護隔壁48は、オーステナイト系ステンレス鋼で構成されている。
保護用軸受12,13は、機械的な軸受で、停止時等にラジアル磁気軸受8,9が作動しないときに回転軸4を支持する。また、ラジアル磁気軸受8,9の電源が切断した場合等に回転軸4を支持して損傷を防止する。保護用軸軸受12は、図2に示すように、内輪12bと外輪12cとの間に転動体12aが介在しており、転動体12aはアルミナセラミックス、内輪12b及び外輪12cはSUS440C等のステンレス鋼で構成されている。
次に、図3(a)〜(c)を参照して、変位センサの内周面に設けられた保護隔壁の構造の詳細について説明する。誘導型変位センサ9aは、その内周面に保護隔壁44aが配設されており、保護隔壁44aの、変位センサ9aの配置部分の周辺に、隔壁の厚さが薄い薄肉部40aを備えている。この薄肉部40aは、円周方向に沿ってスリット状に形成されたものである。なお、図3(b)は図3(a)のA―A断面を示す。また、図3(c)に示すように、スリット状の薄肉部40aは、複数本が並列に配置されたものであってもよい。また、スリット状の薄肉部40aは、円周方向に沿って連続的に設けても良いが、各変位センサ9aの配置部分周辺のみに断続的に設けても良い。
誘導型変位センサ9aとこれに対面するように配設された変位センサターゲット9eとの間に設けられる保護隔壁44aにスリット状の薄肉部を形成したことにより、誘導型変位センサ9aのキャリア周波数を起因とする磁界により発生する渦電流が低減する。これにより、誘導型変位センサ9aの感度が向上し、ひいては、フィードバック浮上制御上の安定余裕をより多く確保することが可能となる。
本発明では、保護隔壁44aにスリット状の薄肉部40aを設け、誘導型変位センサ9aのキャリア周波数を起因とする渦電流を低減させているが、保護隔壁44a自体の板厚を全体的に薄くしても渦電流を低減させることは可能である。しかしながら、薄肉円管の材料力学的観点から、前者が後者よりも強度的に有利である。
そこで、薄肉円管の強度計算について説明する。薄肉円管の必要とされる管厚は、内圧を受ける場合よりも外圧を受ける(圧縮荷重を受ける)場合の強度計算により決定する場合が多い。その理由は、内圧を受ける場合は薄肉円管の周方向応力のみを考慮すればよいのに対し、圧縮荷重を受ける場合には座屈強度を考慮し許容外圧を決定しなければならないためである。
座屈強度は、薄肉円管の長さ(管長)が関係する。図4は、外径50mm、管厚0.15mmであるSUS316L(許容外圧0.6MPa)からなる薄肉円管における座屈を考慮した許容外圧を一例として示す。管長が座屈限界長さ以上では、許容外圧は座屈強度で決まり、約0.01MPaで一定である。しかしながら、管長が短くなるに伴い、座屈強度の影響が低減し許容外圧が上昇する。管長が約15mm以下では座屈が起きず、周方向応力のみを考慮すればよく、許容外圧は約0.6MPaで一定である。
図4において、例えば、管長が100mmの場合、許容外圧は0.1MPaであるのに対し、管長が15mmの場合、許容外圧は0.6MPaとなる。即ち、管長を短くすることで許容外圧が6倍になる。つまり、渦電流の発生を低減するため、全体を薄く形成した保護隔壁よりも、全体の肉厚は厚く形成し円周方向に沿って形成され、軸方向長さが短いスリット状の薄肉部を部分的に設けた保護隔壁の方が、渦電流の低減という同様の効果を得つつ、強度的に有利であることが解る。
ついで、保護隔壁44aに薄肉部を形成する変形例を、図5(a)乃至図5(d)を参照して説明する。図5(a)は、スリット状の薄肉部40aが、変位センサ9aの内周面に軸方向に沿って、円周方向に4本形成された例を示すものである。なお、図5(b)は図5(a)のB―B断面を示す。
回転軸4の浮上制御を厳密に行うには、図5(b)に示すように、スリット状の薄肉部40aの中心と対面する変位センサ9aの中心軸とを合致させ、円周方向に沿って複数箇所に配置されている各変位センサ9aの特性が等しくなるようにしなければならない。
また、スリット状の薄肉部40aは、4本に限らず、図5(c)に示すように、各変位センサ9aに対応させて、合計8本を配置するようにしてもよい。また、図5(d)に示すように、各変位センサ9aについて複数本を並列に配置するようにしてもよい。
なお、スリット状の薄肉部40aが軸方向に形成された場合も、円周方向に形成された場合と同様に座屈を考慮してスリット長およびスリット幅を決定する必要がある。また、上述の説明は、変位センサ9aについてのものであるが、変位センサ8aについても同様に適用できることは勿論である。
ついで、本発明の第2の実施形態について、図6及び図7を参照して説明する。なお、図6,図7は、本発明の第2の実施形態に係るエキシマレーザ装置を示すもので、図6は要部の拡大図、図7は図6のC―C断面を示す。
本実施形態と第1実施形態との相違点は、ラジアル磁気軸受の電磁石9bが保護隔壁44aから突出した点にある。図7に示すように、電磁石9bの鉄心は断面が矩形状であり、保護隔壁44aは電磁石9bの鉄心が配置される位置に切り欠きが設けられる。電磁石9bの鉄心を、保護隔壁44aの切り欠きに挿入し、保護隔壁44aの内周面まで鉄心を突出させ、磁極面を露出する。なお、ガス導入室17からのレーザガスがレーザ容器1内に循環する過程で、レーザガスに曝されるため電磁石9bの鉄心はパーマロイで構成されている。そして、保護隔壁44aの切り欠きと電磁石9bの鉄心とは溶接等により気密に封止されているので、電磁石9のコイル巻き線9d等がレーザガスに曝されることはない。
本実施形態においても、誘導型変位センサ9aとこれに対面するように配設された変位センサターゲット9eとの間に設けられる保護隔壁44aにスリット状の薄肉部40aを形成することは同様である。これにより、誘導型変位センサ9aのキャリア周波数を起因とする磁界により発生する渦電流が低減する。また、誘導型変位センサ9aの感度が向上し、ひいては、フィードバック浮上制御上の安定余裕をより多く確保することが可能となるという効果も同様である。
本実施形態によれば、電磁石9bの鉄心と電磁石ターゲット9fとの磁気ギャップが近接するため、磁力が強まり制御効率が向上する。また、従来の構造で生じていた渦電流による損失が無くなり、制御精度が向上する。これにより、ひいては、消費電力の省エネルギーを図ることができる。
次に、本発明の第3の実施形態について、図8を参照して説明する。この実施形態においては、変位センサ9aが配置された部分の保護隔壁薄肉部を、スリット状ではなく、一様な厚さの薄肉部40bとしている。すなわち、図8(a)においては、保護隔壁厚肉部44aの外周側に円筒状薄肉部40bを配置している。図8(b)(c)においては、保護隔壁厚肉部44aの内周側に円筒状薄肉部40bを配置している。上記第1及び第2の実施形態においては、スリット状の薄肉部40aを設けているが、これは上述の材料力学的な観点からの保護隔壁の強度確保のためである。一様な厚さの薄肉部40bを設けても、十分な強度が確保できるのであれば、複雑な加工を必要とするスリット状の薄肉部は必ずしも必要ではなく、一様な厚さの円筒状薄肉部40bで同等以上の渦電流低減効果が得られる。
次に、本発明の第4の実施形態について、図9を参照して説明する。この実施形態においては、変位センサ9aが配置された部分の保護隔壁薄肉部を、スリット状ではなく、一様な厚さの薄肉部40bとしていることは、上記第3の実施形態と同様である。すなわち、図9(a)においては、保護隔壁厚肉部44aの外周側に円筒状薄肉部40bを配置している。この実施形態においては、上記第2の実施形態と同様に、保護隔壁44aの電磁石9bの鉄心が配置される位置に切り欠きが設けられ、電磁石9bの鉄心を保護隔壁44aの切り欠きに挿入し、保護隔壁44aの内周面まで鉄心を突出させている。従って、電磁石9bの磁極面が露出し、電磁石9bの鉄心と電磁石ターゲット9fとの磁気ギャップが近接するため、磁力が強まり、制御効率が向上する。
以上に、上記保護隔壁の変位センサの配置部分に薄肉部を設けた磁気軸受装置について説明したが、上記保護隔壁の変位センサの配置部分に切り欠きを設け、変位センサの鉄心を挿入するようにしてもよい。これにより、さらに渦電流が低減し、制御精度が向上する。また、上記保護隔壁の電磁石の配置部分に一様な厚さの薄肉部、またはスリット状の薄肉部を設けるようにしてもよい。これにより、この部分において、渦電流が低減し、制御効率が向上する。
これまで本発明の一実施形態について説明したが、本発明は上述の実施形態に限定されず、その技術的思想の範囲内において種々異なる形態にて実施されてよいことは言うまでもない。すなわち、上記磁気軸受装置は、エキシマレーザ装置のみならず、広く産業機械全般の磁気軸受に適用が可能なことは勿論である。
本発明の第1の実施形態におけるエキシマレーザ装置の構成を示す断面図である。 図1におけるモータハウジングの構成を示す拡大図である。 図1における誘導型変位センサ周辺を示す拡大図であり、スリット状の薄肉部を円周方向に沿って設けた場合を示す。(a)(c)は、軸方向に沿った断面図であり、(b)は、(a)のA−A線に沿った断面図である。 薄肉円管の管長と許容応力の関係を示すグラフである。 図1における誘導型変位センサ周辺の変形例を示す拡大図であり、スリット状の薄肉部を軸方向に沿って設けた場合を示す。(a)(c)(d)は、変位センサ部分の軸方向に垂直な面の断面図であり、(b)は、(a)のB−B線に沿った(軸方向に沿った)断面図である。 本発明の第2の実施形態におけるエキシマレーザ装置のモータハウジング部の構成を示す拡大断面図である。 図6のC−C線に沿った断面図である。 本発明の第3の実施形態における磁気軸受装置の構成例を示す断面図である。 本発明の第4の実施形態における磁気軸受装置の構成例を示す断面図である。 従来のエキシマレーザ装置の構成を示す断面図である。
符号の説明
1 レーザ容器
2 主放電電極
3 循環ファン
4 回転軸
8,9 ラジアル磁気軸受
8a,9a 変位センサ
8b,9b 電磁石
9d コイル(巻き線)
9e センサターゲット
9f 電磁石ターゲット
10 アキシャル磁気軸受
20 エキシマレーザ装置
40a スリット状の薄肉部
40b 一様な厚さの薄肉部
44a,45,48 保護隔壁

Claims (5)

  1. 回転軸を磁力により支持する電磁石と、前記回転軸の変位を検出する変位センサを具備した磁気軸受装置において、
    前記磁気軸受装置は、前記回転軸を囲む円筒状の保護隔壁を備え、前記変位センサは前記保護隔壁を介して前記回転軸の変位を検出するように配置され、
    記保護隔壁は、円筒状の薄肉部及び厚肉部を有し、前記変位センサは前記薄肉部に配置され、前記電磁石は前記厚肉部に配置されることを特徴とする磁気軸受装置。
  2. 前記電磁石の鉄心は、前記保護隔壁の内周面まで突出していることを特徴とする請求項1記載の磁気軸受装置。
  3. 前記薄肉部は、一様に薄く形成されていることを特徴とする請求項1記載の磁気軸受装置。
  4. 前記薄肉部の内径は、前記厚肉部の内径と同一または前記厚肉部の内径よりも小さいことを特徴とする請求項1記載の磁気軸受装置。
  5. レーザガスを封入するレーザ容器と、該レーザ容器内に配置される一対の主放電電極と、前記レーザガスを循環させる循環ファンと、該循環ファンを支持する請求項1乃至4のいずれか一項に記載の磁気軸受装置を備えたことを特徴とするエキシマレーザ装置。
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