JP4316700B2 - 超音波診断装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、超音波診断装置に関し、特に、被検体内が不均一媒質であることに起因する探触子受波信号の遅延時間分布の補正に適用して有効な技術に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来の超音波診断装置は、複数の超音波振動子(素子)を配列した超音波探触子から被検体に超音波を送波し、その反射波を受波し受波信号として遅延時間分布を与え、所定方向に指向性を持つ超音波ビームを生成することによって、当該被検体の断層像を構成していた。このように、超音波診断装置は他の診断装置のような放射線被曝がなく、また造影剤等を使用することもなく手軽に軟部組織を鮮明に描写できるということから、広範な領域で欠かすことのできない診断装置になっている。しかしながら、超音波診断装置の分解能は、X線装置等と比較した場合にはまだ低く、更なる分解能の向上が期待されている。超音波診断装置の分解能を向上させる技術としては、たとえば、被検体内の不均一媒質によって生じた位相ズレ量を計測し、この位相ズレ量に基づいて受波信号に与える遅延時間分布を補正した後に、各超音波振動子の対応する受波信号を加算するいう技術がある。
【0003】
まず、図9に不均一媒質である人体において、高分解能の超音波ビームを形成するための遅延時間分布を説明するための図を示し、不均一媒質におけるパルス波面の補正について説明する。ただし、以下の説明においては、簡単のために受波時の動作についてのみ説明する。
【0004】
媒質が音速既知で均一の場合には、反射体906からの反射パルス波面(受波信号波面)は理想波面909として振動子901〜905に到達する。このとき、反射体906と振動子901〜905の位置関係により振動子903には最も早く、振動子901,905には最も遅く反射パルスが到達する。そのため、全ての反射パルスの到達時間をそろえるために、振動子902〜904が受信するパルスに適当な遅延を与える。これにより、全反射パルスの到達時間をあわせ、その後加算することにより、目的方向からの受波パルスのみを増幅し、高分解能の断層像を構成していた。ここで、音速既知の均一媒質ならば、以下に示すように、与えるべき遅延は解析的に求めることができた。
【0005】
振動子901〜905と反射体906との距離をLi(ただし、1≦i≦5)、超音波診断装置の設定音速をc、振動子901〜905の受波信号に与える遅延時間をτi(ただし、1≦i≦5)、Li(ただし、1≦i≦5)の中で最大のものをLmaxとおくと、τiは下記の数1で表せる。
【0006】
【数1】
τi=(Lmax−Li)/c
しかしながら、実際には振動子901〜905と反射体906との間に不均一媒質907が存在するために、パルス波面は歪み波面908に示すようになる。このため、τiは各振動子受波信号に与える初期遅延時間としては最適であるが、高分解能の断層像を得るためには、初期遅延時間に対して、さらに歪み波面908を考慮した遅延時間の補正量を与える必要があった。
【0007】
この補正量を計測する技術として、たとえば、「IEEE Transactions on Ultrasonic,Ferroelectrics,and Frequency Control,Vol.39 No.6 pp.700-707(1992)」(以下、「文献1」と記す)、あるいは「IEEE 1991 Ultrasonics Symposium Proceeding pp.1189-1193(1991)」(以下、「文献2」と記す)に記載の遅延時間の補正技術があった。これらの文献に記載の技術は、超音波を送受波する振動子と該超音波を反射する反射体との間に音速が異なる物体すなわち不均一媒質が存在する場合における、不均一媒質のパルス波面に及ぼす影響を補正する技術に関するものである。この補正技術によれば、まず、全隣接振動子間の相関演算によって、不均一媒質による超音波の伝搬速度のズレに伴う反射パルスの位相ズレ量を計算する。次に、該計算結果に基づいて、遅延手段の遅延時間を補正することによって、不均一媒質を超音波が伝搬することによるパルス波面の歪みを補正し、超音波画像の分解能を向上するというものであった。
【0008】
位相ズレ量は、たとえば、振動子の受波信号に遅延を与える遅延手段の出力の内で、隣接する出力をそれぞれ相関器で検出していた。この相関器を用いた位相ズレ量の計測法として、たとえば、特開平1−135333号公報(以下、「文献3」と記す)に記載の計測技術があった。この文献3に記載の技術では、まず、遅延時間分布を与える遅延手段の初期値として、生体を音速既知の均一媒質とみなした遅延時間(初期遅延時間)を設定し、受波信号の遅延処理すなわち受波整相を行う。次に、遅延処理後の受波信号の内で隣接する信号間すなわち遅延手段の出力信号の間の位相ズレ量を相関器を用いて演算し、その演算出力に基づいて初期遅延時間に対する位相ズレ量を補正することによって、生体内の不均一媒質によって生じる位相ズレを補正し、超音波画像の分解能を向上させていた。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
本発明者は、前記従来技術を検討した結果、以下の問題点を見いだした。
従来の超音波診断装置では、前述するように、遅延手段の全隣接出力間の相関を演算を行うために遅延手段の出力数すなわち超音波振動子数から1を引いた数の相関器が必要となり、信号処理に要する回路規模が大きくなってしなうという問題があった。
【0010】
この問題を解決する技術として、たとえば、同一出願人による特開平9−103429号公報(以下、「文献4」と記す)に記載の超音波診断装置があった。この文献4に記載の超音波診断装置では、各超音波振動子から出力される受波信号にそれぞれ異なる遅延時間分布を与える遅延手段と、該遅延手段から出力される受波信号すなわち受波整相後の受波信号を束ねて信号数を減少させる第1の加算手段と、該第1の加算手段から出力される受波信号を束ねて1本の超音波ビームを生成する第2の加算手段と、第1の加算手段から出力される受波信号から隣接出力信号(隣接受波信号)に対する相関演算を行い、隣接出力信号間の位相ズレ量を計測する相関手段とから構成されていた。この超音波診断装置では、たとえば、遅延手段はNa個の超音波振動子に対応するためにNa個の遅延手段が設けられており、第1の加算手段はNa個の入力を隣接する2以上ずつを束ねることによって、出力数Nbを減少させる構成であった。したがって、文献4に記載の超音波診断装置では、第1の加算手段に対応するNb−1個の相関器で相関手段を構成することを可能とし、小さい回路規模での初期遅延時間の補正量すなわち位相ズレ量の計測を可能としていた。
【0011】
この文献4に記載の超音波診断装置では、各相関器で演算された位相ズレ量と遅延手段との数が一致していないので、相関手段で検出された位相ズレ量から各遅延手段に与える補正量を設定するための手段が必要となる。しかしながら、文献4には各遅延手段に与える補正量の演算方法については何等の記載もされておらず、当然ながらそれを解決するための構成も記載されていなかったので、各相関器で検出された位相ズレ量を各遅延手段に反映させることができないという問題があった。
【0012】
本発明の目的は、小さい回路規模で精度よく生体内不均一に伴う受波信号の歪みを小さくすることが可能な技術を提供することにある。
【0013】
本発明の他の目的は、超音波像の解像度を向上することが可能な技術を提供することにある。
【0014】
本発明のその他の目的は、検者の診断効率を向上させることが可能な技術を提供することにある。
【0015】
本発明の前記ならびにその他の目的と新規な特徴は、本明細書の記述及び添付図面によって明らかになるであろう。
【0016】
【課題を解決するための手段】
本願において開示される発明のうち、代表的なものの概要を簡単に説明すれば、下記のとおりである。
【0017】
(1)被検体内に超音波パルスを送受信する配列素子からなる探触子と、該探触子の各素子からの受波信号に遅延を与える遅延手段と、該遅延手段の出力に直列に複数個接続され、前段の出力信号を加算し超音波ビームを形成する加算手段とを有する超音波診断装置において、出力信号数が2以上である何れかの前記加算手段の出力信号の相関演算を行う相関手段と、該相関手段から出力された隣接信号間の時間差から前記遅延手段への入力信号数と同数の遅延補正量を推定し、受波信号に与える遅延時間を補正する遅延補正手段とを具備する。
【0018】
(2)前述した(1)に記載の超音波診断装置において、前記遅延補正手段は、線形演算手段からなる。
【0019】
(3)前述した(1)もしくは(2)に記載の超音波診断装置において、前記遅延手段の入力信号数が前記相関手段の入力信号の2のベキ乗倍である。
【0020】
(4)前述した(1)乃至(3)の内の何れか1項に記載の超音波診断装置において、前記遅延補正手段は、最も外側に配列される素子の内の何れか一方の側の素子に対する遅延時間を基準として他の素子の遅延補正量を推定する。
【0021】
前述した(1)〜(4)の手段によれば、相関手段が2以上の出力信号数である加算手段の出力信号の相関演算により隣接信号間の時間差を演算し、遅延補正手段がこの時間差に基づいて遅延手段への入力信号数と同数の遅延補正量を推定し、遅延手段が遅延補正量に基づいて受波信号に与える遅延時間を補正することによって、相関手段が演算する時間差数すなわち相関手段に入力される隣接信号数を減少させることができるので、相関手段の回路規模を小さくすることができる。このとき、遅延補正手段が加算後の隣接信号間時間差から各超音波振動子毎の遅延補正量を推定することによって、加算に伴い失われた各超音波振動子毎の音速情報を復元させることができるので、小さい回路規模で精度よく生体内不均一に起因する受波信号の歪みすなわち受波信号の位相ズレを除去することができる。したがって、加算手段から出力される超音波ビームの歪みを小さくすることができ、超音波像の解像度を向上することができる。この結果、超音波像のS/Nを向上することができる。よって、検者の診断効率を向上させることができる。
【0022】
このとき、遅延補正手段を線形演算で構成することによって回路構成を簡単化させることができるので、高速演算が可能となる。また、遅延補正手段の回路規模も小さくすることができるので、超音波診断装置を小型化するができる。
【0023】
【発明の実施の形態】
以下、本発明について、発明の実施の形態(実施例)とともに図面を参照して詳細に説明する。
【0024】
なお、発明の実施の形態を説明するための全図において、同一機能を有するものは同一符号を付け、その繰り返しの説明は省略する。
【0025】
(実施の形態1)
図1は本発明の実施の形態1の超音波診断装置の概略構成を説明するためのブロック図であり、101は探触子、102は遅延部、103は第1の加算部、104は第2の加算部、105は相関部、106は拡張部を示す。なお、図1に示す本実施の形態の超音波診断装置においては、その説明を簡単にするために要部の構成のみを図示し、他の周知の構成要素である増幅部、検波部および表示部等を省略するものとする。また、送波時の動作は従来の超音波診断装置と同様となるので、以下の説明においては受波時についてのみ説明する。さらには、本実施の形態1では、第1の加算部103と第2の加算部104と加算手段を構成する。
【0026】
図1において、探触子101はNa個の超音波振動子(配列素子)を有する周知の探触子であり、各超音波振動子は遅延部102に接続される。なお、超音波振動子数Naとしては、たとえば、64あるいは128が一般的ではあるが、これ以外の振動子数であっても本願発明を適用可能なことはいうまでもない。
【0027】
遅延部102は、探触子101の各超音波振動子から入力されたアナログ信号である受波信号をデジタル信号(受波デジタル信号)に変換した後に、初期遅延時間あるいは拡張部106から出力される補正された遅延時間(以下、「補正遅延時間」と記す)での遅延処理を行う手段であり、遅延処理後の受波デジタル信号を第1の加算部103に出力する。
【0028】
第1の加算部103は遅延部102から入力された遅延処理後の受波デジタル信号を順次加算する周知の加算手段であり、本実施の形態においては、たとえば、遅延部102のNa本の出力の内で隣接する奇数番目と偶数番目との2つ受波デジタル信号を加算しNb=Na/2個の加算器でこうせいされる。したがって、第1の加算部103の入力数はNa本分であり、出力数はNb=Na/2本分となる。なお、第1の加算部103の詳細については後述する。
【0029】
第2の加算部104は第1の加算部103から入力された第1の加算後の受波デジタル信号を1本に加算し超音波ビームを形成するための周知の加算手段である。
【0030】
相関部105は第1の加算部103から出力されたNb本の受波デジタル信号の内、隣接する受波デジタル信号間の相関演算によって信号間の位相ズレ量の演算を行う周知の相関手段であり、隣接する受波デジタル信号間の位相ズレ量の演算を行うNb−1個の相関器からなり、その演算結果は拡張部106に出力する。ただし、相関部105の入力端子数はNb本であり、出力端子数はNb−1本である。なお、相関器による位相ズレ量の演算法の詳細は、たとえば、文献3の特開平1−135333号公報に開示されているので、その詳細な説明は省略する。
【0031】
拡張部106は相関部105によって演算されたNb−1個の位相ズレ量に基づいて、Na個の各超音波振動子に対応する遅延時間を演算し該遅延時間を遅延部102に設定する手段であり、たとえば、周知の情報処理装置上で動作する内挿演算手段と外挿演算手段とによって構成可能である。なお、詳細については後述する。
【0032】
図2は本実施の形態1の遅延部の概略構成を説明するためのブロック図であり、201はADC、202は遅延手段を示す。
【0033】
図2に示すように、本実施の形態の遅延部は、Na個の各超音波振動子に1対1で対応するADC201と遅延手段202とからなる。
【0034】
ADC201は、探触子101を構成する各超音波振動子が受波した反射波に対応するアナログ電気信号である受波信号をデジタル信号である受波デジタル信号に変換する周知のA/D変換器である。
【0035】
遅延手段202は、たとえば、SRAM等からなる周知のデジタル遅延手段であり、SRAMに格納した受波デジタル信号の読み出しアドレスを遅延制御手段203が制御することによって、所定時間の遅延を行う。
【0036】
遅延制御手段203は、たとえば、超音波計測開始直後の遅延処理に対しては図示しない磁気ディスク装置等の格納手段に格納された初期遅延時間に基づいて各遅延手段における受波デジタル信号の読み出しアドレスを設定する手段である。また、以降の遅延処理に対しては、たとえば、初期遅延時間に拡張部106から入力された補正量を加算して得られた時間を遅延時間とし、該遅延時間に基づいて各遅延手段における受波デジタル信号の読み出しアドレスを設定する手段である。ただし、本実施の形態における初期遅延時間は、生体を音速既知の均一媒質とみなした遅延時間である。
【0037】
次に、図1および図2に基づいて、本実施の形態の超音波診断装置の受波時の動作を説明する。なお、本動作説明においては、まず、計測開始直後の受波動作について説明した後に、それ以降の受波動作について説明する。
【0038】
探触子101で受波された反射波は、各超音波振動子で受波信号に変換され遅延部102に入力され、それぞれの超音波振動子に対応する各ADC201が受波信号を受波デジタル信号に変換した後に、各ADC201に接続される遅延手段202に出力し、各遅延手段202に受波デジタル信号を順番に書き込む。
【0039】
各遅延手段202のSRAMに書き込まれた受波デジタル信号は、予め設定された所定の時間経過後に、遅延制御手段203の読み出し指示に基づいて、全ての遅延手段202からの読み出しが開始され、第1の加算部103に出力される。ただし、このときの読み出し開始アドレスは、図示しない格納手段から読み出された初期遅延時間に基づいて、遅延制御手段203が決定したアドレス値となる。また、このときの読み出しアドレスは、本実施の形態においては、たとえば、送波の中心に一番近い超音波振動子を基準とする。
【0040】
各遅延手段202から読み出された受波デジタル信号は、第1の加算部103により遅延部102のNa本の出力の内で奇数番目と偶数番目との2つの出力が順次加算されNb本の受波デジタル信号に束ねられた後に、第2の加算部104で一本に束ねられ超音波ビームが形成される。このとき、相関部105は第1の加算部103が出力したNb本の受波デジタル信号の内、隣接する受波データ信号間の位相ズレ量を演算する。
【0041】
拡張部106は次の受波信号に対する遅延時間として、この位相ズレ量に基づいて各超音波振動子に対応するNa本分の補正量を演算し遅延部102に出力し、遅延部102がこの補正量に基づいて次の受波デジタル信号の読み出しアドレスを補正し読み出す。
【0042】
このように、本実施の形態の超音波診断装置では、第1の加算部103の出力から演算された隣接受波デジタル信号間の位相ズレ量に基づいて、拡張部106が各超音波振動子毎の補正量を計算し、遅延制御手段203が順次この補正量に基づいて遅延手段から受波デジタル信号を読み出すときのアドレスを順次変更していくので、相関器数を低減させることが可能となり回路規模を低減させることができる。また、本願発明では、束ねた後の受波デジタル信号に対して、相関部105が位相ズレ量を演算する構成となっているので、信号線の断線等に伴う特定振動子からの応答すなわち信号入力が失われた場合であっても、演算精度を低下させることなく位相ズレ量を求めることができる。したがって、拡張部106による補正精度の低下を防止でき、超音波像の画質が低下してしまうことを防止できる。
【0043】
《拡張動作》
図3に本実施の形態の第1の加算部の概略構成を説明するためのブロック図を、図4に本実施の形態1の拡張部の概略構成を説明するための図を示し、以下、図3および図4に基づいて本実施の形態の拡張部の補正動作を説明する。なお、以下の説明では、探触子101の超音波振動子数が4の場合についてのみ説明するが、これに限定されるものではない。
【0044】
図3および図4において、Saは第1番目の超音波振動子からの遅延処理後の受波デジタル信号、Sbは第2番目の超音波振動子からの遅延処理後の受波デジタル信号、Scは第3番目の超音波振動子からの遅延処理後の受波デジタル信号、Sdは第4番目の超音波振動子からの遅延処理後の受波デジタル信号、Sabは第1番目の受波デジタル信号Saと第2番目の受波デジタル信号Sbとを加算して得られた第1の加算信号、Scdは第3番目の受波デジタル信号Scと第4番目の受波デジタル信号Sdとを加算して得られた第2の加算信号、Daは第1番目の超音波振動子に対応する補正量、Dbは第2番目の超音波振動子に対応する補正量、Dcは第3番目の超音波振動子に対応する補正量、Ddは第4番目の超音波振動子に対応する補正量、401は補正量演算手段、402は分配手段を示す。
【0045】
まず、本実施の形態の拡張部による拡張動作説明の前に、遅延部102の出力に基づいて、隣接信号間の位相ズレ量を演算し該演算結果に基づいて遅延時間を補正する場合について説明する。
【0046】
第1の加算部103による束ねがない場合、すなわち、遅延部102の出力に基づいて相関部105に位相ズレ量を検出させる場合では、相関部105は図3における第1番目の受波デジタル信号Saと第2番目の受波デジタル信号Sbとの隣接相関演算、第2番目の受波デジタル信号Sbと第3番目の受波デジタル信号Scとの隣接相関演算、および、第3番目の受波デジタル信号Scと第4番目の受波デジタル信号Sdとの隣接相関演算を実行する。これにより第1番目の受波デジタル信号Saと第2番目の受波デジタルSbとの時間差(位相ズレ量)Tab、第2番目の受波デジタル信号Sbと第3番目の受波デジタル信号Scとの時間差Tbc、および、第3番目の受波デジタル信号Scと第4番目の受波デジタル信号Sdの時間差Tcdが求められる。ここで、各時間差Tab,Tbc,Tcdは隣接信号間の時間差であるから、遅延の補正量として用いるときには特定の信号を基準とした時間差に換算する必要がある。よって、従来では第1番目の受波デジタル信号Saを基準とし、第1番目の受波デジタル信号Saの補正量として0(ゼロ)、第2番目の受波デジタル信号Sbの補正量としてTab、第3番目の受波デジタル信号Scの補正量としてTab+Tbc、第4番目の受波デジタル信号Sdの補正量としてTab+Tbc+Tcdが求められる。このとき、第1〜4番目の各受波デジタル信号Sa,Sb,Sc,Sdは、遅延部102の入力信号に1対1で対応していたので、遅延部102の4つの入力信号全てが独立に補正できていた。
【0047】
本実施の形態1の超音波診断装置すなわち加算部103により束ねを行う場合では、相関部105は第1の加算部301から出力される第1の加算信号Sabと第2の加算信号Scdとの隣接相関演算を実行する。このときに得られる位相ズレ量すなわち時間差をTsumとすると、この時間差Tsumは隣接信号間の時間差であるから、遅延の補正量として用いるときには特定の信号を基準とした時間差に換算する必要がある。よって、本実施の形態では、補正量演算手段401が第1の加算信号Sabを基準とし、第1の加算信号Sabの補正量を0(ゼロ)に、第2の加算信号Scdの補正量をTsumにそれぞれ設定する。しかしながら、第1および第2の加算信号Sab,Scdは遅延部102の入力信号に1対1で対応しないので、相関演算から求めた遅延補正量0,Tsumを第1〜4の受波デジタル信号Sa,Sb,Sc,Sdの補正量に拡張(変換)する必要が生じる。
【0048】
次に、図4に基づいて、本実施の形態の超音波診断装置における補正量の拡張について説明する。
【0049】
図4において、分配手段402は、たとえば入力された受波デジタル信号Sabを同値の2つに分配し出力する周知の分配器からなる手段である。
【0050】
したがって、本実施の形態の超音波診断装置では、分配手段402が第1の加算信号Sabの補正量である0を第1および第2番目の超音波振動子に対応する補正量Da,Dbとし、第2の加算信号Scdの補正量であるTsumを第3および第4番目の超音波振動子に対応する補正量Dc,Ddとし、遅延部102の遅延制御手段203に出力する。すなわち、本実施の形態の拡張部106では、まず、補正量演算手段401が第1の加算信号Sabを基準として、第1の加算信号Sabの補正量(第1の補正量)として0(ゼロ)、第2の加算信号Scdの補正量(第2の補正量)としてTsumを求める。次に、分配手段402が補正量0(ゼロ)を第1の加算信号Sabに係わる第1および第2の超音波振動子に対応する補正量とし、補正量Tsumを第2の加算信号Scdに係わる第3および第4の超音波振動子に対応する補正量とすることにより、各超音波振動子に次の受波信号に対する遅延時間を設定する。
【0051】
この補正後の遅延時間と遅延部の入力端子との関係では、隣接する超音波振動子に2つずつ同じ補正量を与えた場合であっても、初期遅延時間が異なる場合には補正後の遅延時間も異なる値となるので、第2の加算部104から出力される超音波ビームの精度を向上することができる。したがって、超音波像の画像歪みを高精度に補正することができ、解像度を向上させることができる。このとき、画像歪みの改善に伴い、超音波像のS/Nも向上できる。
【0052】
以上の説明では束ね後の信号数を2としたため、隣接信号間の時間差Tsumがそのまま拡張演算の対象となった。しかしながら、拡張演算の対象は相関演算で求められる隣接信号間の時間差ではなく、あくまでも特定の信号を基準とした時間差である。よって、例えば束ね後の信号数を4とし、束ね後信号に対する相関演算でT1,T2,T3の3つの時間差が検知された場合、拡張演算の対象は(0,T1,T2,T3)ではなく、特定の信号を基準とした時間差である(0,T1,T1+T2,T1+T2+T3)である。これは、以下に説明する実施の形態2および3においても同様である。
【0053】
以上説明したように、本実施の形態1の超音波診断装置では、相関部105がNb本の出力数となる第1の加算部103の出力信号の相関演算により隣接する加算信号間の時間差を演算し、拡張部106の補正量演算手段401がこの時間差に基づいて、まず、隣接する加算信号間の補正量を演算する。次に、拡張部106の分配手段402が加算信号間の補正量を各超音波振動子毎の補正量に分配し、遅延手段102の遅延制御手段203がこの補正量に従い次に受波する受波信号に与える遅延時間を設定することによって、相関手段105から出力される信号数すなわち相関器数をNb−1個に減少させることができるので、相関手段105の回路規模を小さくすることができる。このとき、拡張部106が加算後の加算信号間時間差から各超音波振動子毎の補正量を推定することによって、受波信号の加算に伴い失われた各超音波振動子毎の音速情報を復元させることができるので、小さい回路規模で精度よく生体内不均一に起因する受波信号の歪み、すなわち受波信号の位相ズレを除去することができる。したがって、第2の加算部104から出力される超音波ビームの歪みを小さくすることができ、超音波像の解像度を向上することができる。この結果、超音波像のS/Nを向上することができる。
【0054】
このとき、本実施の形態1では、加算信号から得た補正量を各加算信号の対応する超音波振動子に分配するのみの構成となるので、拡張部106の構成を簡単化させることができるので、高速演算が可能となる。また、拡張部106の回路規模も小さくすることができるので、超音波診断装置を小型化することができる。
【0055】
ただし、本願発明は、ハードウェアの構成上Na/Nbは2のベキ乗数になることが望ましい。これは、図1に示す超音波診断装置をデジタル信号処理で実現する場合、入出力信号数を2のベキ乗数でそろえることによって、回路設計が容易になるからである。さらには、補正精度および回路規模を総合的に考えると、Na/Nbは2が最適である。なお、第1の加算部103を複数個の直列接続された加算部で構成してもよいことは言うまでもない。また、第2の加算部104が複数個の直列接続された加算部で構成してもよいことは言うまでもない。
【0056】
(実施の形態2)
図5は本発明の実施の形態2の超音波診断装置における拡張部の概略構成を説明するための図であり、501は補間演算手段を示す。ただし、本実施の形態の超音波診断装置は、拡張部106の構成が異なるのみで、他の構成は実施の形態1の超音波診断装置と同様となるので、本実施の形態においては、構成が異なる拡張部106についてのみ詳細に説明する。なお、以下の説明では、探触子101の超音波振動子数が4の場合についてするが、4以上の場合にも適用可能なことはいうまでもない。
【0057】
図5において、補間手段501は、たとえば、周知の線形補間手段であり、補正量演算手段401から入力された第1の位相ズレ量に対応する第1の補正量と、第2の位相ズレ量に対応する第2の補正量とから線形補間によって第1〜4の超音波振動子に対応する各補正量Da,Db,Dc,Ddを計算する。
【0058】
たとえば、前述の実施の形態1と同様に、相関部105が第1の受波デジタル信号Sabと第2の受波デジタル信号Scdとの隣接相関演算を実行し、第1の受波デジタル信号Sabと第2の受波デジタル信号Scdとの時間差Tsumが求められた場合について説明する。
【0059】
この場合には、前述の実施の形態1と同様に、この時間差Tsumは隣接信号間の時間差であるから、遅延の補正量として用いるときには特定の信号を基準とした時間差に換算する必要がある。よって、本実施の形態では補正量演算手段401が第1の受波デジタル信号Sabを基準とし、第1の受波デジタル信号Sabの補正量として0(ゼロ)を、第2の受波デジタル信号Scdの補正量としてTsumをそれぞれ設定する。
【0060】
次に、本実施の形態2の補間演算手段501は、第1の受波デジタル信号Sabの補正量である0(ゼロ)を第1の超音波振動子に対応する補正量Daとし、第2の受波デジタル信号Scdの補正量であるTsumを第3の超音波振動子に対応する補正量Dcとし、この補正量に基づいて線形補間演算によって、第2および第4の超音波振動子に対応する補正量Db,Ddを計算する。この場合には、補正量Dbに対応する値としてTsum/2が、補正量Ddに対応する値として3Tsum/2がそれぞれ計算され、補間演算手段501は第1〜4の超音波振動子に対応する第1〜第4の補正量Da,Db,Dc,Ddとして0(ゼロ),Tsum/2,Tsum,3Tsum/2を出力する。このとき、本実施の形態の遅延部102にはそれぞれ異なる遅延時間が設定されることとなるので、グレーティングローブ強度を小さくすることができる。その結果、前述する実施の形態1の超音波診断装置よりもさらに超音波像の解像度を向上することができる。
【0061】
なお、本実施の形態の超音波診断装置では、補間演算手段501における補間演算として線形補間演算としたが、これに限定されることはなく、たとえば、放物線補間、スプライン補間、ニュートン補間およびベッセル補間等の他の補間法でも良いことはいうまでもない。
【0062】
また、図6に示すように、横軸に遅延部102の各受波信号を、縦軸に補正後の遅延時間をとり、束ねた信号に同じ補正量を使用した場合には、遅延部102が各信号に与える補正後の遅延時間は階段状になり、階段の隔は束ねた信号の超音波振動子幅に等しくなる。ここで超音波の波長をλ、階段の隔をd、グレーティングローブが出現するメインビーム方向からの角度をθとおくと、sinθ=λ/dが成立する。すなわち、束ねる信号の数が増え階段の隔dが大きくなるほど、メインビームのより近傍にグレーティングローブが出現する。よって、拡張を行う際に同じ補正量を並べる方法は、演算速度が高速であるが、グレーティングローブの出現位置、並びにその強度に注意を払う必要がある。
【0063】
(実施の形態3)
図7は本発明の実施の形態3の超音波診断装置における拡張部の概略構成を説明するための図であり、701は内挿演算手段、702は外挿手段を示す。ただし、本実施の形態3の超音波診断装置は、拡張部106の構成が異なるのみで、他の構成は実施の形態1の超音波診断装置と同様となるので、本実施の形態においては、構成が異なる拡張部106についてのみ詳細に説明する。なお、以下の説明では、探触子101の超音波振動子数が4の場合についてするが、これに限定されるものではない。
【0064】
図7に示すように、本実施の形態3の超音波診断装置の拡張部では、時間差Tsumに基づいて、補正量演算手段401が第1の加算信号を基準とした補正量Daを算出する。このときの奇数番目の超音波振動子に対応する補正量すなわち基準となる第1番目の超音波振動子に対応する第1の補正量Daは0であり、第3番目超音波振動子に対応する第3の補正量DcはTsumである。
【0065】
一方、偶数番目である第2番目の超音波振動子に対応する補正量Dbは、周知の内挿演算器からなる内挿演算手段701が隣接する第1の補正量Daと第3の補正量Dcとの平均すなわちTsum/2を第2の補正量Dbとする。また、第4番目の超音波振動子に対応する補正量Ddは、周知の外挿演算器からなる外挿演算手段702が隣接する第3の補正量Dcと次に近い奇数番目の補正量である第1番目の補正量Daとから3Tsum/2を第4の補正量Ddとする。
【0066】
このように、本実施の形態3においても、探触子101の各超音波振動子毎に異なる値を設定することができるので、前述する実施の形態2と同様に、グレーティンググローブ強度を小さくできると共に、束ね信号に対する相関演算から求めた位相ズレ量から全受波信号の初期遅延時間補正量を演算することができる。したがって、小さい回路規模で精度よく生体内不均一の影響を除去することができる。また、その結果として超音波像の解像度を向上することができる。
【0067】
なお、本実施の形態3では、内挿演算手段701は2つの隣接データの平均値をその間の補正量とする構成としたが、これに限定されることはなく、たとえば、周知の加重平均等でも良いことはいうまでもない。
【0068】
(実施の形態4)
図8は本発明の実施の形態4の超音波診断装置における拡張部の概略構成を説明するための図であり、801はFFT手段、802はIFFT手段を示す。ただし、本実施の形態の超音波診断装置は、拡張部106の構成が異なるのみで、他の構成は実施の形態1の超音波診断装置と同様となるので、本実施の形態においては、構成が異なる拡張部106についてのみ詳細に説明する。なお、以下の説明では、探触子101の超音波振動子数が8の場合すなわち第1の加算部103の出力が4の場合について説明するが、それ以上の場合にも適用可能なことはいうまでもない。
【0069】
図8において、FFT手段801は4入力4出力の周知のFFT演算器(高速フーリエ変換器)であり、IFFT手段802は8入力8出力の周知のIFFT演算器(逆高速フーリエ変換器)である。
【0070】
次に、図8に基づいて、本実施の形態の超音波診断装置における拡張部106の動作すなわち相関器105からの位相ズレ量がd1,d2,d3,d4の4データの場合において、これらを8データすなわち8個分の超音波振動子の補正量に拡張するときの動作を説明する。
【0071】
まず、位相ズレ量d1,d2,d3,d4に対し、FFT手段801がFFT演算を実行する。その結果すなわち演算値をf1,f2,f3,f4とする。ここでFFTの結果をゼロづめで(f1,f2,0,0,0,0,f3,f4)に拡張する。(f1,f2,0,0,0,0,f3,f4)に対しIFFT(逆高速フーリエ変換)を実行し、演算結果の実部を2倍した値が位相ズレ量d1,d2,d3,d4を8データに拡張した補正量Da,Db,Dc,Dd,De,Df,Dg,Dhとなる。ただし、IFFT後に乗ずる定数は、FFTの定義より、補正後データ数と補正前データ数の比から決まる。
【0072】
このように、本実施の形態4の超音波診断装置では、拡張部106をFFT手段801とIFFT手段802とで構成することによって、各超音波振動子毎の補正量を正確に求めることができるので、さらに精度よく生体内不均一に起因する受波信号の歪み、すなわち受波信号の位相ズレを除去することができる。したがって、第2の加算部104から出力される超音波ビームの歪みを小さくすることができ、超音波像の解像度をさらに向上することができる。この結果、超音波像のS/Nをさらに向上することができる。
【0073】
なお、本実施の形態1〜4の超音波診断層においては、拡張部106において遅延部102に設定する遅延時間を計算される構成としたが、これに限定されることはなく、たとえば、拡張部106が演算した補正量に基づいて、遅延部102に設けた制御手段が初期遅延時間に補正量を加算し、各遅延素子に遅延時間を設定する構成としてもよいことはいうまでもない。
【0074】
また、本実施の形態1〜4の超音波診断装置においては、拡張部106は直前に受波した受波データ信号に基づいて次の受波データ信号に対する補正量を演算する構成としたが、これに限定されることはなく、たとえば、2以上前の受波データ信号あるいはそれらの組み合わせでも良いことはいうまでもない。
【0075】
以上、本発明者によってなされた発明を、前記発明の実施の形態に基づき具体的に説明したが、本発明は、前記発明の実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々変更可能であることは勿論である。
【0076】
【発明の効果】
本願において開示される発明のうち代表的なものによって得られる効果を簡単に説明すれば、下記の通りである。
【0077】
(1)小さい回路規模で精度よく生体内不均一に伴う受波信号の歪みを小さくすることができる。
【0078】
(2)超音波像の解像度を向上することができる。
【0079】
(3)検者の診断効率を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1の超音波診断装置の概略構成を説明するためのブロック図である。
【図2】本実施の形態1の遅延部の概略構成を説明するためのブロック図である。
【図3】本実施の形態1の第1の加算部の概略構成を説明するためのブロック図である。
【図4】本実施の形態1の拡張部の概略構成を説明するための図である。
【図5】本発明の実施の形態2の超音波診断装置における拡張部の概略構成を説明するための図である。
【図6】各受波信号と補正後の遅延時間との関係を説明するための図である。
【図7】本発明の実施の形態3の超音波診断装置における拡張部の概略構成を説明するための図である。
【図8】本発明の実施の形態4の超音波診断装置における拡張部の概略構成を説明するための図である。
【図9】不均一媒質である人体において、高分解能の超音波ビームを形成するための遅延時間分布を説明するための図である。
【符号の説明】
101…探触子、102…遅延部、103,301…第1の加算部、104…第2の加算部、105…相関部、106…拡張部、201…ADC、202…遅延手段、401…補正量演算手段、402…分配手段、501…補間演算手段、601…信号の遅延量を表すグラフ、701…内挿演算手段、702…外挿手段、801…FFT手段、802…IFFT手段、901〜905…振動子(超音波振動子)、906…反射体、907…不均一媒質、908…歪み波面、909…理想波面。
Claims (1)
- 被検体内に超音波パルスを送受信する複数の配列素子を有する探触子と、
前記探触子の各素子からの受波信号に対し、初期遅延時間での遅延を与える遅延手段と、
前記初期遅延時間が与えられた受波信号を順次加算する第1の加算手段と、
前記第1の加算手段によって加算された受波信号を更に加算し、超音波ビームを形成する第2の加算手段と、
前記第1の加算手段によって出力された受波信号の内、隣接する受波信号間の相関演算によって信号間の位相ズレ量の演算を行う相関手段と、
前記相関手段によって演算された位置ズレ量に基づいて、前記探触子の各素子に対応する遅延時間を演算し、前記遅延手段の初期遅延時間を補正する拡張手段とを備えた超音波診断装置であって、前記遅延を与えられた前記受波信号の中で、隣接するそれぞれの受波信号を、受波信号1、受波信号2、受波信号3、受波信号4とし、受波信号1をSa,受波信号2をSb,受波信号3をSc,受波信号4をSdとした場合に、
前記相関手段は、SaとSbの加算信号Sabと、ScとSdの加算信号Scdとの位相ズレ量Tsumを算出し、前記SaおよびSbに対応する第1及び第2の配列素子の補正量をゼロとし、前記ScおよびSdに対応する第3および第4の配列素子の補正量をTsumとすることを特徴とする超音波診断装置。
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