JP4314763B2 - 四輪駆動車の駆動力配分制御装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、四輪駆動車の駆動力配分制御装置の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】
車両の走行状態に応じてトルク配分用クラッチの締結力を調整する駆動力配分制御装置としては、特開昭61−157437号公報に記載されるように、駆動輪と副駆動輪との間の回転速度偏差の大きさに略比例してトルク配分用クラッチの締結力を増大させるようにした駆動力配分制御装置や、更には、特開昭63−141831号公報に記載されるように、駆動輪となる後輪と副駆動輪となる前輪の間の回転速度偏差の大きさに略比例してトルク配分用クラッチの締結力を増大させると共に加速度検出手段によって横加速度を検出し、横加速度の増大に応じてトルク配分用クラッチの締結力を減少させるようにした駆動力配分制御装置が既に提案されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、特開昭61−157437号公報の駆動力配分制御装置の場合、駆動輪と副駆動輪との間の回転速度偏差のみに基いてトルク配分用クラッチの締結力を調整していたため、駆動輪と副駆動輪との間に回転速度偏差が生じていない状況下では副駆動輪に駆動力が伝達されず、四輪駆動車として十分な牽引力を発揮できなくなる問題がある。一方、駆動輪と副駆動輪との間に回転速度偏差が生じるような状況下では副駆動輪に駆動力を伝達することは可能であるが、この場合、駆動輪の側に必ずスリップが生じているので、前記と同様、四輪駆動車として十分な牽引力を発揮できなくなるといった不都合が生じる。
【0004】
特開昭63−141831号公報の駆動力配分制御装置は、専ら、後輪を駆動輪として前輪を副駆動輪とした四輪駆動車の運動性能を向上させるためのもので、慣性ドリフトが生じ難く大きな横加速度が検出され易い高μ路においてトルク配分用クラッチの締結力を減少させて駆動輪である後輪の駆動力を相対的に増大させることにより危険な慣性ドリフトが発生する前にパワードリフトによる走行を許容し、また、これとは逆に、慣性ドリフトが生じ易く大きな横加速度が検出され難い低μ路においてトルク配分用クラッチの締結力を増大させて副駆動輪となる前輪の駆動力を相対的に増大させることでアンダーステア気味の走行安定性を確保しようとするものであるが、専用の横加速度検出手段が必要となるため車両の製造コストが増大するといった弊害が生じる。
【0005】
【発明の目的】
そこで、本発明の目的は、前記従来技術の欠点を解消し、四輪がグリップした状態で十分な牽引力を発揮することができ、また、複雑な横加速度検出手段を設けなくても路面状況に応じて適切にトルク配分用クラッチの締結力を調整することのできる四輪駆動車の駆動力配分制御装置を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明は、エンジンによって直接的に駆動される駆動輪とトルク配分用クラッチを介してエンジンに接続された副駆動輪とを備えた四輪駆動車に配備され、車両の走行状態に応じてトルク配分用クラッチの締結力を調整する四輪駆動車の駆動力配分制御装置であり、前記目的を達成するため、
特に、駆動輪に与えられる駆動トルクの増大に対応させて値を増加させるかたちでトルク対応締結力調整指令値の値を設定するトルク対応指令値算出手段と、駆動輪と副駆動輪との間の回転速度偏差の増大に対応させて値を増加させるかたちで回転速度偏差対応締結力調整指令値の値を設定する回転速度偏差対応指令値算出手段と、トルク対応指令値算出手段で設定されたトルク対応締結力調整指令値と回転速度偏差対応指令値算出手段で設定された回転速度偏差対応締結力調整指令値とを加算して最終的な締結力調整指令値を求め、この締結力調整指令値の大きさに対応させてトルク配分用クラッチの締結力を調整する締結力調整手段とを備え、
前記トルク対応指令値算出手段および前記回転速度偏差対応指令値算出手段は、前記駆動輪の回転速度に基づいて前記トルク配分用クラッチの締結力を補正する機能を備え、
前記トルク対応指令値算出手段は、エンジン出力トルクとトランスミッションの減速比を乗じて前記駆動トルクを推定する駆動トルク推定機能を備えるとともに、前記駆動輪の回転速度が高速走行判定値を超過した場合と前記駆動輪の回転速度が前記高速走行判定値よりも値の小さな低速走行判定値に不足した場合に回転速度の超過量および不足量の大きさに対応させて前記トルク対応締結力調整指令値の値を減少方向に補正する走行速度・トルク対応指令値補正機能を備え、
前記回転速度偏差対応指令値算出手段は、前記駆動輪の回転速度が高速走行判定値を超過した場合に回転速度の超過量の大きさに対応させて前記回転速度偏差対応締結力調整指令値の値を減少方向に補正する走行速度・回転速度偏差対応指令値補正機能を備えたことを特徴とする構成を有する。
【0007】
以上の構成により、トルク対応指令値算出手段は、駆動輪に与えられる駆動トルクの増大に対応させて値を増加させるかたちでトルク対応締結力調整指令値の値を設定する。従って、駆動輪と副駆動輪との間に回転速度偏差が生じていない場合であっても、駆動輪に与えられる駆動トルクが増大すれば、これに応じてトルク対応締結力調整指令値の値が増大し、必然的に、トルク対応締結力調整指令値と回転速度偏差対応締結力調整指令値との和である締結力調整指令値の値も増大する。従って、駆動輪と副駆動輪との間に回転速度偏差が生じていない状態、要するに、駆動輪がスリップしていない状況下においても副駆動輪に駆動力を伝達することが可能となり、四輪がグリップした状態で十分な牽引力を発揮することが可能となる。更に、駆動輪と副駆動輪との間に回転速度偏差が生じた場合、つまり、駆動輪がスリップした場合においては、回転速度偏差対応指令値算出手段が設定する回転速度偏差対応締結力調整指令値の値も増大するため、トルク対応締結力調整指令値と回転速度偏差対応締結力調整指令値との和である締結力調整指令値の値が更に増大し、副駆動輪に一層の駆動力が伝達され、エンジン出力が全ての車輪に効果的に伝達されるようになって牽引力が増大する。
また、駆動輪と副駆動輪との間の回転速度偏差が増大した場合には、回転速度偏差対応指令値算出手段が設定する回転速度偏差対応締結力調整指令値の値が増大し、これに応じて、トルク対応締結力調整指令値と回転速度偏差対応締結力調整指令値との和である締結力調整指令値の値が増大するので、特に、前輪を駆動輪として後輪を副駆動輪とした構成において、専用の横加速度検出手段を設けることなく、前輪の過剰な空転や過剰なアンダーステア傾向を防止して路面状況に応じた走行安定性を確保することができる。
【0008】
また、トルク対応指令値算出手段には、エンジン出力トルクとトランスミッションの減速比を乗じて駆動トルクを推定する駆動トルク推定機能を配備している。
【0009】
変速操作を行ってトランスミッションの減速比を変化させてもエンジン出力トルクとトランスミッションの減速比とを乗じて得られる駆動トルクの値は減速比に応じた値となるため、変速の前後で締結力調整指令値の値を適切に変化させて駆動輪と副駆動輪に対する駆動力の配分を一定の状態に保持したまま安定した走行を実現することができる。また、高速走行時にはエンジン出力トルクおよび減速比が共に低めの状態となって駆動トルクの値が相対的に低下するめ、副駆動輪に対する駆動力の配分が抑制され、高速走行時の燃費の向上にも有益である。
【0010】
更に、トルク対応指令値算出手段には、駆動輪の回転速度が高速走行判定値を超過した場合と駆動輪の回転速度が高速走行判定値よりも値の小さな低速走行判定値に不足した場合に回転速度の超過量および不足量の大きさに対応させてトルク対応締結力調整指令値の値を減少方向に補正する走行速度・トルク対応指令値補正機能を設けるようにしている。
【0011】
このような構成を適用すれば、車両が高速で走行している場合と低速で走行している場合に副駆動輪に対する駆動力の配分を減少させることができるので、低速走行時におけるタイトコーナーブレーキ現象を軽減することができ、特に、前輪を駆動輪として後輪を副駆動輪とした構成においては、高速走行時のハンドリング特性をアンダーステア傾向として走行安定性を高めることができる。
【0012】
また、回転速度偏差対応指令値算出手段には、駆動輪の回転速度が高速走行判定値を超過した場合に回転速度の超過量の大きさに対応させて回転速度偏差対応締結力調整指令値の値を減少方向に補正する走行速度・回転速度偏差対応指令値補正機能を配備している。
【0013】
前記と同様、車両が高速で走行している場合に副駆動輪に対する駆動力の配分を減少させることができるので、前輪を駆動輪として後輪を副駆動輪とした構成において、高速走行時のハンドリング特性をアンダーステア傾向として走行安定性を高めることができる。特に、この走行速度・回転速度偏差対応指令値補正機能と前述した走行速度・トルク対応指令値補正機能を併設した構成においては、高速走行時における副駆動輪への駆動力の配分を大幅に減少させることができるので、燃費の向上の面で有利である。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の実施形態について詳細に説明する。図1は本発明を適用した一実施形態の四輪駆動車の主要部を概略で示したシステムブロック図である。
【0015】
エンジン1からの出力はトランスミッション2を介して駆動輪である前輪3,3に伝達され、また、エンジン1からの出力の一部はトランスファ4およびトルク配分用クラッチ5とデファレンシャルギア6を介して副駆動輪となる後輪7,7に伝達される。トルク配分用クラッチ5は、従来と同様、電子制御可能なクラッチ等によって構成されるもので、トルク配分用クラッチ5の締結力、つまり、前後輪への動力配分の割合は、駆動力配分制御装置8からの制御信号によって設定される。
【0016】
右前車輪回転速度検出センサ9,左前車輪回転速度検出センサ10,右後車輪回転速度検出センサ11,左後車輪回転速度検出センサ12は、通常の四輪駆動車が備えるアンチ・ロック・ブレーキシステム(ABS)のセンサを流用したもので、各車輪の回転速度を検出する。車輪回転速度検出センサ9,10,11,12から出力された回転速度信号は駆動力配分制御装置8に入力され、駆動力配分制御装置8は、右前車輪回転速度検出センサ9で検出された回転速度と左前車輪回転速度検出センサ10で検出された回転速度の平均を前車輪回転速度として、また、右後車輪回転速度検出センサ11で検出された回転速度と左後車輪回転速度検出センサ12で検出された回転速度の平均を後車輪回転速度として認識する。
【0017】
また、エンジン1にはスロットル開度検出センサとエンジン回転速度検出センサとが設けられており、これらのセンサからの出力は、エンジン1に併設されたエンジン・コントロールユニット(ECU)を介して駆動力配分制御装置8に入力される。
【0018】
駆動力配分制御装置8は、演算処理用のCPUと制御プログラムを格納したROMおよび演算データの一時記憶に用いられるRAM等によって構成され、前輪3,3に与えられる駆動トルクの大きさ、および、前輪3,3と後輪7,7との間に生じる回転速度偏差の大きさ等に基いてトルク配分用クラッチ5を制御することにより、エンジン1によって直接的に駆動される前輪3,3と、デファレンシャルギア6およびトルク配分用クラッチ5とトランスファ4を介してエンジン1に接続された後輪7,7との間の駆動力の配分を調整する。
【0019】
図2は、駆動力配分制御装置8の演算機能の概略を示した機能ブロック図である。
【0020】
駆動力配分制御装置8のエンジントルク算出手段13は、エンジン・コントロールユニットを経由してスロットル開度検出センサから入力されたスロットル開度と、エンジン・コントロールユニットを経由してエンジン回転速度検出センサから入力されたエンジン回転速度とに基いてエンジン出力トルクを求める。
【0021】
駆動力配分制御装置8の減速比算出手段14は、エンジン・コントロールユニットを経由してエンジン回転速度検出センサから入力されたエンジン回転速度と、右前車輪回転速度検出センサ9で検出された回転速度と左前車輪回転速度検出センサ10で検出された回転速度の平均である前車輪回転速度とに基いてトランスミッション2の減速比を算出する。
【0022】
駆動力配分制御装置8の駆動トルク推定手段(駆動トルク推定機能実現手段)15は、エンジントルク算出手段13で求められたエンジン出力トルクに減速比算出手段14で求められたトランスミッション2の減速比を乗じて最終的な駆動トルクを求める。
【0023】
そして、駆動力配分制御装置8のトルク対応指令値算出手段16は、駆動トルク推定手段15で求められた駆動トルクの大きさに略比例してトルク対応締結力調整指令値の値を設定する。
このトルク対応指令値算出手段16には、駆動輪となる前輪3,3の回転速度に応じてトルク対応締結力調整指令値の値を補正するための走行速度・トルク対応指令値補正機能が設けられている。
【0024】
また、駆動力配分制御装置8の回転速度偏差算出手段17は、右前車輪回転速度検出センサ9で検出された回転速度と左前車輪回転速度検出センサ10で検出された回転速度の平均である前車輪回転速度と、右後車輪回転速度検出センサ11で検出された回転速度と左後車輪回転速度検出センサ12で検出された回転速度の平均である後車輪回転速度とに基いて、前輪3,3と後輪7,7との間の回転速度偏差の大きさを求める。
【0025】
駆動力配分制御装置8の回転速度偏差対応指令値算出手段18は、回転速度偏差算出手段17で求められた回転速度偏差の大きさに略比例して回転速度偏差対応締結力調整指令値の値を設定する。
この回転速度偏差対応指令値算出手段18には、駆動輪となる前輪3,3の回転速度に応じて回転速度偏差対応締結力調整指令値の値を補正するための走行速度・回転速度偏差対応指令値補正機能が設けられている。
【0026】
そして、最終的に、駆動力配分制御装置8の締結力調整手段19は、トルク対応指令値算出手段16によって求められたトルク対応締結力調整指令値の値と回転速度偏差対応指令値算出手段18によって求められた回転速度偏差対応締結力調整指令値の値を加算して締結力調整指令値を求め、この締結力調整指令値を制御信号としてトルク配分用クラッチ5に出力することで、トルク配分用クラッチ5の締結力、要するに、後輪7,7に対する駆動力の配分を調整する。
【0027】
次に、駆動力配分制御装置8のCPUによって所定周期毎に繰り返し実行される締結力調整処理の概略を示した図3のフローチャートを参照して、エンジントルク算出手段13,減速比算出手段14,駆動トルク推定手段(駆動トルク推定機能実現手段)15,トルク対応指令値算出手段16,回転速度偏差算出手段17,回転速度偏差対応指令値算出手段18,締結力調整手段19,トルク対応指令値算出手段16における走行速度・トルク対応指令値補正機能実現手段、および、回転速度偏差対応指令値算出手段18における走行速度・回転速度偏差対応指令値補正機能実現手段として機能するCPUの処理動作について詳細に説明する。
【0028】
所定周期毎の締結力調整処理を開始したCPUは、まず、車輪回転速度検出センサ9,10,11,12から出力された回転速度信号と、エンジン・コントロールユニットを経由して入力されたスロットル開度およびエンジン回転速度を読み込んで一時記憶すると共に、右前車輪回転速度検出センサ9で検出された回転速度と左前車輪回転速度検出センサ10で検出された回転速度の値を平均して前車輪回転速度を求め、同時に、右後車輪回転速度検出センサ11で検出された回転速度と左後車輪回転速度検出センサ12で検出された回転速度の値を平均して後車輪回転速度を求める(ステップs1)。
【0029】
次いで、エンジントルク算出手段13として機能するCPUは、ステップs1の処理で読み込んだスロットル開度とエンジン回転速度とに基いて図4に示されるようなエンジントルクマップを参照し、スロットル開度とエンジン回転速度の現在値に対応するエンジン出力トルクを求める(ステップs2)。
本実施形態においては、スロットル開度を一定にしてエンジン回転速度のみを変化させた時のエンジン出力トルクの変化を示す複数の関数f1〜f5(但し、f1〜f5はエンジン回転速度の関数)が駆動力配分制御装置8のROMにエンジントルクマップとして記憶されており、CPUが、スロットル開度の現在値に最も近似した関数をf1〜f5の内から選択し、この選択された関数にエンジン回転速度の現在値を代入することによってエンジン出力トルクが求められるようになっている。
【0030】
次いで、減速比算出手段14として機能するCPUは、ステップs1の処理で読み込んだエンジン回転速度の値をステップs1の処理で求めた前車輪回転速度の値で除し、更に、この値に比例定数k1を乗じてトランスミッション2の減速比を算出する(ステップs3)。
【0031】
そして、駆動トルク推定手段(駆動トルク推定機能実現手段)15として機能するCPUは、ステップs2の処理で求められたエンジン出力トルクにステップs3の処理で求められた減速比を乗じて最終的な駆動トルクの値を算出する(ステップs4)。
定速走行でシフトアップ操作を行った場合にはトランスミッション2の減速比が減少して駆動トルクが減少し、また、シフトダウン操作を行った場合にはトランスミッション2の減速比が増大して駆動トルクが増大するので、変速操作の前後においてもトルク配分は略一定に保持されることになる。
【0032】
次いで、トルク対応指令値算出手段16として機能するCPUは、ステップs4の処理で求められた駆動トルクの値に基いて図5に示されるようなトルク対応締結力調整基本指令値のマップを参照し、駆動トルクの現在値に対応するトルク対応締結力調整基本指令値の値を求める(ステップs5)。
本実施形態においては、駆動トルクとトルク対応締結力調整基本指令値との対応関係を示す関数が、例えば、関数f6(但し、f6は駆動トルクの関数)として駆動力配分制御装置8のROMに記憶されており、この関数に駆動トルクの現在値を代入することによってトルク対応締結力調整基本指令値が求められるようになっている。図5に示される通り、駆動トルクの増大に略比例してトルク対応締結力調整基本指令値の値も増大する。
【0033】
そして、トルク対応指令値算出手段16の走行速度・トルク対応指令値補正機能実現手段の一部として機能するCPUは、ステップs1の処理で求められた前車輪回転速度の値に基いて図6に示されるようなトルク対応指令値補正マップを参照し、前車輪回転速度の現在値に対応するトルク対応指令値補正係数を求める(ステップs6)。
本実施形態においては、前車輪回転速度とトルク対応指令値補正係数との対応関係を示す関数が、例えば、関数f7(但し、f7は前車輪回転速度の関数)として駆動力配分制御装置8のROMに記憶されており、この関数に前車輪回転速度の現在値を代入することによってトルク対応指令値補正係数が求められるようになっている。
図6に示される通り、前車輪回転速度が低速走行判定値と高速走行判定値との間にある場合のトルク対応指令値補正係数の値は1で、前車輪回転速度が高速走行判定値を超過した場合には、その超過量に略比例してトルク対応指令値補正係数の値が減少し、また、前車輪回転速度が低速走行判定値に満たない場合にも、その不足量に略比例してトルク対応指令値補正係数の値が減少するようになっている。
低速走行判定値は車両が低速走行を行っているか否かを識別するための値であり、実質的な値としては、一般的な公道に設定されたタイトコーナーを車両が安全に走行できる最高速度に相当する程度の前車輪回転速度の値である。また、高速走行判定値は車両が高速走行を行っているか否かを識別するための値であり、実質的な値としては、車両が高速道路を普通に走行するときの速度に相当する程度の前車輪回転速度の値である。
【0034】
次いで、トルク対応指令値算出手段16の走行速度・トルク対応指令値補正機能実現手段の主要部として機能するCPUは、ステップs5の処理で求められたトルク対応締結力調整基本指令値にステップs6の処理で求められたトルク対応指令値補正係数を乗じ、車両の走行速度を加味した最終的なトルク対応締結力調整指令値を算出する(ステップs7)。
前車輪回転速度が低速走行判定値と高速走行判定値との間にある場合はトルク対応指令値補正係数の値が1であるから、ステップs5の処理で求められたトルク対応締結力調整基本指令値の値が最終的なトルク対応締結力調整指令値としてそのまま反映される。また、前車輪回転速度が高速走行判定値を超過した場合、あるいは、前車輪回転速度が低速走行判定値に満たない場合には、トルク対応指令値補正係数の値は0以上1未満の値となるので、何れの場合においても、最終的なトルク対応締結力調整指令値の値は、トルク対応締結力調整基本指令値を基準として減少方向に補正されることになる。
【0035】
次いで、回転速度偏差算出手段17として機能するCPUは、ステップs1の処理で求められた前車輪回転速度から後車輪回転速度を減じ、更に、この値に比例定数k2を乗じて前輪3,3と後輪7,7との間の回転速度偏差の大きさを求める(ステップs8)。
【0036】
そして、回転速度偏差対応指令値算出手段18として機能するCPUは、ステップs8の処理で求められた回転速度偏差の値に基いて図7に示されるような回転速度偏差対応締結力調整基本指令値のマップを参照し、回転速度偏差の現在値に対応する回転速度偏差対応締結力調整基本指令値の値を求める(ステップs9)。
本実施形態においては、回転速度偏差と回転速度偏差対応締結力調整基本指令値との対応関係を示す関数が、例えば、関数f8(但し、f8は回転速度偏差の関数)として駆動力配分制御装置8のROMに記憶されており、この関数に回転速度偏差の現在値を代入することによって回転速度偏差対応締結力調整基本指令値が求められるようになっている。図7に示される通り、前車輪回転速度と後車輪回転速度が一致して回転速度偏差が発生していない状態では回転速度偏差対応締結力調整基本指令値の値は0で、前輪3,3のスリップ等によって前車輪回転速度が後車輪回転速度を上回って回転速度偏差が増大した場合、あるいは、ブレーキング等によって後車輪回転速度が前車輪回転速度を上回って回転速度偏差が増大した場合の何れにおいても、回転速度偏差の大きさ(絶対値)に略比例して回転速度偏差対応締結力調整基本指令値の値が増大する。
【0037】
そして、回転速度偏差対応指令値算出手段18の走行速度・回転速度偏差対応指令値補正機能実現手段の一部として機能するCPUは、ステップs1の処理で求められた前車輪回転速度の値に基いて図8に示されるような回転速度偏差対応指令値補正マップを参照し、前車輪回転速度の現在値に対応する回転速度偏差対応指令値補正係数を求める(ステップs10)。
本実施形態においては、前車輪回転速度と回転速度偏差対応指令値補正係数との対応関係を示す関数が、例えば、関数f9(但し、f9は前車輪回転速度の関数)として駆動力配分制御装置8のROMに記憶されており、この関数に前車輪回転速度の現在値を代入することによって回転速度偏差対応指令値補正係数が求められるようになっている。
図8に示される通り、前車輪回転速度が高速走行判定値以下の場合の回転速度偏差対応指令値補正係数の値は1で、前車輪回転速度が高速走行判定値を超過した場合には、その超過量に略比例して回転速度偏差対応指令値補正係数の値が減少するようになっている。
高速走行判定値は車両が高速走行を行っているか否かを識別するための値であり、実質的な値としては、車両が高速道路を普通に走行するときの速度に相当する程度の前車輪回転速度の値である。但し、この高速走行判定値と前述したトルク対応指令値補正マップにおける高速走行判定値とが必ずしも同一である必要はない。
【0038】
次いで、回転速度偏差対応指令値算出手段18の走行速度・回転速度偏差対応指令値補正機能実現手段の主要部として機能するCPUは、ステップs9の処理で求められた回転速度偏差対応締結力調整基本指令値にステップs10の処理で求められた回転速度偏差対応指令値補正係数を乗じ、車両の走行速度を加味した最終的な回転速度偏差対応締結力調整指令値を算出する(ステップs11)。
前車輪回転速度が高速走行判定値以下の場合は回転速度偏差対応指令値補正係数の値が1であるから、ステップs9の処理で求められた回転速度偏差対応締結力調整基本指令値の値が最終的な回転速度偏差対応締結力調整指令値としてそのまま反映される。また、前車輪回転速度が高速走行判定値を超過した場合には、回転速度偏差対応指令値補正係数の値は0以上1未満の値となるので、最終的な回転速度偏差対応締結力調整指令値の値は、回転速度偏差対応締結力調整基本指令値を基準として減少方向に補正されることになる。
【0039】
そして、最終的に、締結力調整手段19として機能するCPUが、ステップs7の処理で求められたトルク対応締結力調整指令値にステップs11の処理で求められた回転速度偏差対応締結力調整指令値を加算して締結力調整指令値を求め(ステップs12)、この締結力調整指令値を制御信号としてトルク配分用クラッチ5に出力することで、トルク配分用クラッチ5の締結力、要するに、後輪7,7に対する駆動力の配分を調整する(ステップs13)。
【0040】
以上に述べた通り、トルク対応締結力調整基本指令値の値は回転速度偏差対応締結力調整基本指令値と独立して求められ、駆動トルクの増加に応じてトルク対応締結力調整基本指令値の値が増大するようになっているので、特に、駆動輪である前輪3,3の回転速度が高速走行判定値と低速走行判定値との間にある通常の走行状態においては、駆動輪である前輪3,3と副駆動輪である後輪7,7との間に回転速度偏差が生じていない場合であっても、駆動輪である前輪3,3に与えられる駆動トルクが増大すれば、これに応じてトルク対応締結力調整基本指令値の値が増大し、これに伴って締結力調整指令値の値も増大する。従って、駆動輪である前輪3,3がスリップしていない状況下においても副駆動輪である後輪7,7に駆動力を伝達することができ、四輪がグリップした状態で十分な牽引力を発揮することが可能となる。
更に、牽引の負荷等によって前輪3,3に空転が生じたような場合には、回転速度偏差対応締結力調整基本指令値の値も増大して締結力調整指令値の値が一層大きくなるので、後輪7,7に一層の駆動力が伝達され、エンジン出力が全ての車輪に効果的に伝達されるようになって牽引力が増大する。この場合、結果として前輪3,3に伝達される駆動力が相対的に減少するため、前輪3,3のスリップを解消することも可能であって、四輪が共に静止摩擦係数で路面にグリップした状態で効率よく駆動力を路面に伝達することが可能となる。
【0041】
一方、車両が低速で走行している場合と高速で走行している場合には、トルク対応締結力調整基本指令値の値を減少方向に補正したトルク対応締結力調整指令値を採用するようにしているので、低速走行時におけるタイトコーナーブレーキ現象を軽減することができ、更に、高速走行に際しては、駆動輪である前輪3,3の駆動力を相対的に増大させた状態でアンダーステア傾向のハンドリング特性を得て走行安定性を高めることができる。
【0042】
更に、トルク対応締結力調整基本指令値と独立して求められる回転速度偏差対応締結力調整基本指令値に関しても、車両の走行速度を代表する前車輪回転速度の大小に応じ、車両が高速で走行している場合には、回転速度偏差対応締結力調整基本指令値の値を減少方向に補正した回転速度偏差対応締結力調整指令値を採用するようにしているので、高速走行時におけるアンダーステア傾向のハンドリング特性による走行安定性が保証され、同時に、後輪7,7への駆動力の配分制限により燃費が向上するメリットがある。特に、本実施形態においては、車両の高速走行時に回転速度偏差対応締結力調整指令値およびトルク対応締結力調整指令値が共に減少方向に補正されるようになっているので、高速走行における燃費を大幅に向上させることができる。
【0043】
また、前輪3,3の回転速度が高速走行判定値と低速走行判定値との間にある通常の走行状態においては、前車輪回転速度と後車輪回転速度との間に生じる回転速度偏差の大きさに略比例して回転速度偏差対応締結力調整基本指令値の値が線形的に増大するようになっているので、専用の横加速度検出手段を設けることなく、前輪3,3の過剰な空転や過剰なアンダーステア傾向を防止して路面状況に応じた走行安定性を確保することができる。
【0044】
前述した通り、図3の締結力調整処理は所定周期毎に繰り返し実行され、その都度、新たに求められた締結力調整指令値によってトルク配分用クラッチ5の締結力が調整されることになるが、定速走行中のシフトアップ操作やシフトダウン操作を行っても減速比に基いて駆動力を算出するので、締結力調整指令値の値は減速比に応じて変更され、駆動輪である前輪3,3と副駆動輪である後輪7,7に対する駆動力の配分を一定の状態に保持したまま安定した走行を実現することができる。
【0045】
以上、一実施形態として、スロットル開度とエンジン回転速度とに基いてエンジン出力トルクを推定する例を示したが、エンジン1の吸入空気量や燃料噴射量を用いてエンジン出力トルクを推定するようにしてもよい。
【0046】
また、前述の実施形態では、エンジン回転速度と駆動輪である前車輪回転速度とに基いてトランスミッション2の減速比を算出するようにしているが、オートマチック車の場合にはエンジン・コントロールユニットの内部処理で減速比を算出してトランスミッション2に設定するようになっているので、ステップs3の演算処理に代え、エンジン・コントロールユニットの内部処理で求められた減速比の値を駆動力配分制御装置8に取り込んで利用するようにしてもよい。また、トランスミッション2となるトルクコンバータのトルク比をコンバータの特性から算出して減速比を求めるようにしてもよい。
【0047】
【発明の効果】
本発明による四輪駆動車の駆動力配分制御装置は、駆動トルクの増大に対応して値が増加するトルク対応締結力調整指令値と、駆動輪と副駆動輪との間の回転速度偏差の増大に対応して値が増加する回転速度偏差対応締結力調整指令値とによって締結力調整指令値を構成し、この締結力調整指令値に対応させてトルク配分用クラッチの締結力を調整するようにしているので、駆動輪と副駆動輪との間に回転速度偏差が生じていない状態、つまり、駆動輪がスリップしていない状況下においても、駆動トルクの増大でトルク対応締結力調整指令値を増加させて副駆動輪に駆動力を伝達し、路面をグリップした状態にある四輪を有効に利用して十分な牽引力を発揮することができる。更に、駆動輪と副駆動輪との間に回転速度偏差が生じて駆動輪がスリップした場合においては、回転速度偏差対応締結力調整指令値の値も増大するため、トルク対応締結力調整指令値と回転速度偏差対応締結力調整指令値との和である締結力調整指令値の値が更に増大し、副駆動輪に一層の駆動力を伝達してエンジン出力を全ての車輪に効果的に伝達させて牽引力を増大させることができる。
また、駆動輪と副駆動輪との間の回転速度偏差が増大した場合には、回転速度偏差対応締結力調整指令値の値が増大し、これに応じて締結力調整指令値の値も増大するので、特に、前輪を駆動輪として後輪を副駆動輪とした四輪駆動車の構成において、専用の横加速度検出手段を設けることなく、前輪の過剰な空転や過剰なアンダーステア傾向を防止して路面状況に応じた走行安定性を確保することが可能となる。
【0048】
更に、駆動トルクはエンジン出力トルクとトランスミッションの減速比を乗じて推定するようにしているので、変速操作を行ってトランスミッションの減速比を変化させても駆動トルクの値は減速比に応じた値となり、変速の前後でトルク対応締結力調整指令値が適切に変更され、駆動輪と副駆動輪に対する駆動力の配分を一定の状態に保持したまま安定した走行を実現することができる。
【0049】
更に、駆動輪の回転速度が高速走行判定値を超過した場合あるいは駆動輪の回転速度が低速走行判定値に不足した場合には、トルク対応締結力調整指令値の値を減少方向に補正するようにしたので、低速走行時におけるタイトコーナーブレーキ現象を軽減することができ、特に、前輪を駆動輪として後輪を副駆動輪とした四輪駆動車の構成においては、高速走行時のハンドリング特性をアンダーステア傾向として走行安定性を高めることができる。
【0050】
また、駆動輪の回転速度が高速走行判定値を超過した場合には回転速度偏差対応締結力調整指令値およびトルク対応締結力調整指令値の値を共に減少方向に補正するようにしているので、車両が高速で走行している場合に副駆動輪に対する駆動力の配分を減少させることができ、前輪を駆動輪として後輪を副駆動輪とした四輪駆動車の構成において、高速走行時のハンドリング特性をアンダーステア傾向として走行安定性を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用した一実施形態の四輪駆動車の主要部を概略で示したシステムブロック図である。
【図2】同実施形態の駆動力配分制御装置の演算機能の概略を示した機能ブロック図である。
【図3】同実施形態の駆動力配分制御装置のCPUが所定周期毎に繰り返し実行する締結力調整処理の概略を示したフローチャートである。
【図4】同実施形態の駆動力配分制御装置のROMに記憶されたエンジントルクマップを示した概念図である。
【図5】同実施形態の駆動力配分制御装置のROMに記憶されたトルク対応締結力調整基本指令値のマップを示した概念図である。
【図6】同実施形態の駆動力配分制御装置のROMに記憶されたトルク対応指令値補正マップを示した概念図である。
【図7】同実施形態の駆動力配分制御装置のROMに記憶された回転速度偏差対応締結力調整基本指令値のマップを示した概念図である。
【図8】同実施形態の駆動力配分制御装置のROMに記憶された回転速度偏差対応指令値補正マップを示した概念図である。
【符号の説明】
1 エンジン
2 トランスミッション
3 前輪(駆動輪)
4 トランスファ
5 トルク配分用クラッチ
6 デファレンシャルギア
7 後輪
8 駆動力配分制御装置
9 右前車輪回転速度検出センサ
10 左前車輪回転速度検出センサ
11 右後車輪回転速度検出センサ
12 左後車輪回転速度検出センサ
13 エンジントルク算出手段
14 減速比算出手段
15 駆動トルク推定手段(駆動トルク推定機能実現手段)
16 トルク対応指令値算出手段
17 回転速度偏差算出手段
18 回転速度偏差対応指令値算出手段
19 締結力調整手段
Claims (1)
- エンジンによって直接的に駆動される駆動輪とトルク配分用クラッチを介して前記エンジンに接続された副駆動輪とを備えた四輪駆動車に配備され、車両の走行状態に応じて前記トルク配分用クラッチの締結力を調整する四輪駆動車の駆動力配分制御装置であって、
前記駆動輪に与えられる駆動トルクの増大に対応させて値を増加させるかたちでトルク対応締結力調整指令値の値を設定するトルク対応指令値算出手段と、駆動輪と副駆動輪との間の回転速度偏差の増大に対応させて値を増加させるかたちで回転速度偏差対応締結力調整指令値の値を設定する回転速度偏差対応指令値算出手段と、前記トルク対応指令値算出手段で設定されたトルク対応締結力調整指令値と前記回転速度偏差対応指令値算出手段で設定された回転速度偏差対応締結力調整指令値とを加算して最終的な締結力調整指令値を求め、この締結力調整指令値の大きさに対応させて前記トルク配分用クラッチの締結力を調整する締結力調整手段とを備え、
前記トルク対応指令値算出手段および前記回転速度偏差対応指令値算出手段は、前記駆動輪の回転速度に基づいて前記トルク配分用クラッチの締結力を補正する機能を備え、
前記トルク対応指令値算出手段は、エンジン出力トルクとトランスミッションの減速比を乗じて前記駆動トルクを推定する駆動トルク推定機能を備えるとともに、前記駆動輪の回転速度が高速走行判定値を超過した場合と前記駆動輪の回転速度が前記高速走行判定値よりも値の小さな低速走行判定値に不足した場合に回転速度の超過量および不足量の大きさに対応させて前記トルク対応締結力調整指令値の値を減少方向に補正する走行速度・トルク対応指令値補正機能を備え、
前記回転速度偏差対応指令値算出手段は、前記駆動輪の回転速度が高速走行判定値を超過した場合に回転速度の超過量の大きさに対応させて前記回転速度偏差対応締結力調整指令値の値を減少方向に補正する走行速度・回転速度偏差対応指令値補正機能を備えたことを特徴とする四輪駆動車の駆動力配分制御装置。
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