JP4313366B2 - トナーおよびその製造方法 - Google Patents
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Description
(イ)懸濁安定剤によって水中に分散させた結着樹脂のモノマーを着色剤の存在下に重合させ、生成する結着樹脂粒子中に着色剤を包含させてトナーを得る懸濁重合法、
(ロ)結着樹脂のモノマーを乳化重合させて得た樹脂粒子の水分散液と、着色剤の水分散液などとを混合して凝集粒子を形成し、この凝集粒子を加熱融合してトナーを得る乳化重合凝集法、
(ハ)水分散性樹脂および着色剤を有機溶媒に溶解または分散させ、これに撹拌下に該水分散性樹脂の解離基を中和する中和剤および水を加え、着色剤などを内包する樹脂滴を生成させ、これを転相乳化させてトナーを得る転相乳化法、
(ニ)結着樹脂および着色剤を含むトナー材料を結着樹脂が溶解可能な有機溶剤中に溶解または分散させ、得られた溶液または分散液と、無機分散剤たとえばリン酸カルシウム、炭酸カルシウムなどの難水溶性アルカリ土類金属塩などの水分散液とを混合して造粒を行った後、有機溶媒を除去してトナーを得る溶解懸濁法、
(ホ)結着樹脂および着色剤などを結着樹脂が溶解可能な非水溶性有機溶剤に溶解または分散させ、得られた溶液または分散液を水性分散液中に乳化分散させた後、有機溶剤を除去してトナーを得る乳化分散法などが提案されている。
得られた混練物を分散媒に混合し、混練物が混合された分散媒を加熱するとともに撹拌することによって、分散媒中に混練物を分散させて混練物粒子を生成させる造粒工程と、
生成された混練物粒子を分散媒から分離する分離工程とを含み、
溶融混練工程では、
ポリエステル樹脂を含む結着樹脂が用いられ、
結着樹脂と相溶可能な相溶部分と、相溶部分に化学的に結合し、離型性を有する離型性部分とを含む離型剤であって、
主鎖と側鎖とを有する分岐状樹脂から成り、
主鎖が相溶部分を含み、側鎖が離型性部分を含み、
離型性部分を含む側鎖の重量平均分子量が、500以上、5000以下であり、
相溶部分が、ポリエステル樹脂で形成され、
離型性部分が、エステル結合を有するエステル化合物で形成されている離型剤が用いられることを特徴とするトナーの製造方法である。
また本発明は、離型性部分を含む側鎖の分子量が、前記トナーに含まれる結着樹脂の分子量より小さいことを特徴とする。
また本発明は、相溶部分を含む主鎖の分子量が、前記トナーに含まれる結着樹脂の分子量より小さいことを特徴とする。
結着樹脂は、ポリエステル樹脂を含み、
結着樹脂と相溶可能な相溶部分と、相溶部分に化学的に結合し、離型性を有する離型性部分とを含む離型剤であって、
主鎖と側鎖とを有する分岐状樹脂から成り、
主鎖が相溶部分を含み、側鎖が離型性部分を含み、
離型性部分を含む側鎖の重量平均分子量が、500以上、5000以下であり、
相溶部分が、ポリエステル樹脂で形成され、
離型性部分が、エステル結合を有するエステル化合物で形成されている離型剤を含むことを特徴とするトナーである。
また本発明は、離型性部分を含む側鎖の分子量が、前記主鎖の分子量より小さいことを特徴とする。
また本発明は、相溶部分を含む主鎖の分子量が、前記トナーに含まれる結着樹脂の分子量より小さいことを特徴とする。
また本発明は、主鎖が相溶部分を含み、側鎖に反応性官能基を有する反応性樹脂と、反応性樹脂の反応性官能基と反応可能な反応性官能基を有し、かつ離型性を有する離型性化合物とを、反応性樹脂の反応性官能基の反応率が90%以上になるように反応させて得られることを特徴とする。
また本発明は、主鎖の重量平均分子量は、2500以上、50000以下であることを特徴とする。
また本発明は、相溶部分は、結着樹脂を構成する構成単位の化学構造と同種の構成単位の化学構造を含む樹脂で形成されることを特徴とする。
離型剤は、結着樹脂と相溶可能な相溶部分と、相溶部分に化学的に結合し、離型性を有する離型性部分とを含む。このような離型剤は、離型剤を含むトナーが加熱されて定着されるときに、離型性部分が軟化または融解することによって、結着樹脂、着色剤および離型剤を含む混練物粒子で構成されるトナーの溶融粘度を低下させることができるので、低温オフセット現象が発生し始める温度(以後、「低温オフセット開始温度」と称する)を低下させ、耐低温オフセット性を向上させることができる。また、前記離型剤は、相溶部分によって結着樹脂と相溶することができるので、少なくとも結着樹脂、着色剤および離型剤を含む混練物が混合された分散媒を加熱するとともに撹拌することによって混練物粒子を生成させるときに、混練物から分散媒中に脱離することはない。よって、前記離型剤は、遊離した離型剤の混練物粒子への付着による高温オフセット現象および感光体のフィルミングを引起すことがない。したがって、前記離型剤を用いることによって、製造時の離型剤の脱離を防ぐことができるので、所望の粘弾性を有し、前記離型剤を用いない場合に比べて定着可能温度範囲が広く、また感光体へのフィルミングを引起すことのないトナーを容易に、かつ安定して提供することができる。
また、前記離型剤は、相溶部分を含む主鎖と、離型性部分を含む側鎖とを有する分岐状樹脂から成る。このことによって、主鎖が相溶部分を含み、その相溶部分を含む主鎖の末端に末端基として離型性部分を含む基が結合した樹脂から成る離型剤に比べて、離型剤中における離型性部分の割合を高めることができるので、低温オフセット開始温度をより確実に低下させることのできる離型剤を実現することができる。また、混練物中において離型剤の離型性部分を凝集させ、相溶部分を含む主鎖を結着樹脂側に向け、離型性部分を含む側鎖を主鎖よりも内側に向けてミセル状に分散させることができるので、離型剤と結着樹脂との相溶性が高くなりすぎることを防ぐことができる。これによって、離型性部分を、離型性を発現できる程度の分散粒径、たとえば0.1μm以上0.8μm以下の分散粒径で結着樹脂中にドメインとして分散させることができるので、相溶部分を含む主鎖の末端に末端基として離型性部分を含む基が結合した樹脂から成る離型剤を用いる場合に比べて、低温オフセット開始温度をより確実に低下させることができる。また高温オフセット現象が発生し始める温度(以後、「高温オフセット開始温度」と称する)を高め、耐高温オフセット性を向上させることができる。したがって、定着可能温度範囲を広げることができる。
また、離型性部分を含む側鎖の重量平均分子量は、500以上、5000以下である。このことによって、離型性部分同士の凝集力を好適なものとし、混練物中における離型剤の離型性部分の分散粒径を、離型性を発現するのに好適な範囲にすることができるので、耐オフセット性をより確実に向上させることのできる離型剤を実現することができる。また、離型剤の離型性部分が軟化または融解したときの粘度を、トナーの溶融粘度を低下させるのに好適な範囲にすることができるので、低温オフセット開始温度を一層確実に低下させることができる。
また、前記離型剤は、相溶部分がポリエステル樹脂で形成され、離型性部分がエステル結合を有するエステル化合物で形成されるので、ポリエステル樹脂との相溶性に優れる。よって、離型剤を、結着樹脂としてポリエステル樹脂を含むトナーの原料として用いることによって、結着樹脂、着色剤および離型剤を含む混練物が混合された分散媒を加熱するときの混練物からの離型剤の脱離を一層確実に防止することができる。
溶融混練工程で前記前記離型剤が用いられるので、造粒工程において混練物が混合された分散媒を加熱するとともに撹拌することによって混練物粒子を生成させるときに、混練物から離型剤が脱離することを防ぐことができる。よって、遊離した離型剤の混練物粒子への付着による高温オフセット現象および感光体へのフィルミングの発生を防止することができる。したがって、所望の粘弾性を有し、離型剤を用いない場合に比べて定着可能温度範囲が広く、また感光体へのフィルミングを生じることのないトナーを安定して提供することができる。
ここで、トナー粒子とは、少なくとも結着樹脂、着色剤および離型剤を含む混練物を造粒して得られる粒子のことであり、トナーとは、トナー粒子に表面改質剤などの外添剤が外添されない場合にはトナー粒子そのもののことであり、トナー粒子に表面改質剤などの外添剤が外添される場合にはトナー粒子と外添剤とを含む組成物のことである。
前記離型剤は、結着樹脂と相溶可能な相溶部分と、相溶部分に化学的に結合し、離型性を有する離型性部分とを含む。このような離型剤は、離型剤を含むトナーが加熱されて定着されるときに、離型性部分が軟化または融解することによって、結着樹脂、着色剤および離型剤を含む混練物粒子で構成されるトナーの溶融粘度を低下させることができるので、低温オフセット開始温度を低下させ、耐低温オフセット性を向上させることができる。また、離型剤は、相溶部分によって結着樹脂と相溶することができるので、少なくとも結着樹脂、着色剤および前記離型剤を含む混練物が混合された分散媒を加熱するとともに撹拌することによって混練物粒子を生成させるときに、混練物から分散媒中に脱離することはない。よって、離型剤は、遊離した離型剤の混練物粒子への付着による高温オフセット現象および感光体のフィルミングを引起すことがない。したがって、前記離型剤を用いることによって、製造時の離型剤の脱離を防ぐことができるので、所望の粘弾性を有し、離型剤を用いない場合に比べて定着可能温度範囲が広く、また感光体へのフィルミングを引起すことのないトナーを容易に、かつ安定して提供することができる。
また、前記離型剤は、相溶部分を含む主鎖と、離型性部分を含む側鎖とを有する分岐状樹脂から成る。このことによって、主鎖が相溶部分を含み、その相溶部分を含む主鎖の末端に末端基として離型性部分を含む基が結合した樹脂から成る離型剤に比べて、離型剤中における離型性部分の割合を高めることができるので、低温オフセット開始温度をより確実に低下させることのできる離型剤を実現することができる。また、混練物中において離型剤の離型性部分を凝集させ、相溶部分を含む主鎖を結着樹脂側に向け、離型性部分を含む側鎖を主鎖よりも内側に向けてミセル状に分散させることができるので、離型剤と結着樹脂との相溶性が高くなりすぎることを防ぐことができる。これによって、離型性部分を、離型性を発現できる程度の分散粒径、たとえば0.1μm以上0.8μm以下の分散粒径で結着樹脂中にドメインとして分散させることができるので、相溶部分を含む主鎖の末端に末端基として離型性部分を含む基が結合した樹脂から成る離型剤を用いる場合に比べて、低温オフセット開始温度をより確実に低下させることができる。また高温オフセット開始温度を高め、耐高温オフセット性を向上させることができる。したがって、定着可能温度範囲を広げることができる。
また、離型性部分を含む側鎖の重量平均分子量は、500以上、5000以下である。このことによって、離型性部分同士の凝集力を好適なものとし、混練物中における離型剤の離型性部分の分散粒径を、離型性を発現するのに好適な範囲にすることができるので、耐オフセット性をより確実に向上させることのできる離型剤を実現することができる。また、離型剤の離型性部分が軟化または融解したときの粘度を、トナーの溶融粘度を低下させるのに好適な範囲にすることができるので、低温オフセット開始温度を一層確実に低下させることができる。
また、前記離型剤は、相溶部分がポリエステル樹脂で形成され、離型性部分がエステル結合を有するエステル化合物で形成されるので、ポリエステル樹脂との相溶性に優れる。よって、離型剤を、結着樹脂としてポリエステル樹脂を含むトナーの原料として用いることによって、結着樹脂、着色剤および離型剤を含む混練物が混合された分散媒を加熱するときの混練物からの離型剤の脱離を一層確実に防止することができる。
このような離型剤を用いるので、混練物が混合された分散媒を加熱するとともに撹拌することによって混練物粒子を生成させるときに、混練物から脱離することはない。したがって、離型剤を用いることによって、所望の粘弾性を有し、離型剤を用いない場合に比べて定着可能温度範囲が広く、また感光体へのフィルミングを生じることのないトナーを得ることができる。
温度のことである。離型剤が後述するように結着樹脂と相溶可能な樹脂に離型性化合物を結合させて得られる樹脂である場合、「離型性部分の融点」とは、離型剤の原料である離型性化合物の融点のことを意味する。
ステップs1の溶融混練工程では、少なくとも結着樹脂、着色剤および離型剤を含むトナー組成物を溶融混練し、混練物を得る。トナー組成物は、帯電制御剤などの、離型剤以外の添加剤を含んでもよい。これらの添加剤は、結着樹脂および着色剤とともに混練されて、混練物中に分散される。
結着樹脂としては、加熱によって溶融可能な樹脂であれば特に制限されず用いることができる。
結着樹脂と混合される着色剤としては、トナー用着色剤として用いられる公知の染料、有機系顔料、無機系顔料などをいずれも使用できる。着色剤の具体例としては、以下の各色の着色剤が挙げられる。なお以下において、C.I.とは、カラーインデックス(
Color Index)のことである。
離型剤としては、前述の離型剤が用いられる。離型剤は、結着樹脂として使用される樹脂の種類および軟化温度などに応じて適宜選択されて使用される。たとえば、結着樹脂としてポリエステル樹脂を用いる場合には、相溶部分がポリエステル樹脂で形成される離型剤を用いることが好ましい。
離型剤以外の添加剤としては、帯電制御剤などの一般的なトナー用添加剤を用いることができる。帯電制御剤としては、この分野で常用されるものを使用でき、たとえば、カリックスアレン類、4級アンモニウム塩化合物、ニグロシン系化合物、有機金属錯体、キレート化合物、サリチル酸亜鉛などのサリチル酸の金属塩、スルホン酸基、アミノ基などのイオン性基を有するモノマーを単独重合または共重合させた高分子化合物などが挙げられる。帯電制御剤は、1種が単独で用いられてもよく、また2種以上が併用されてもよい。帯電制御剤の配合量は特に制限されず、結着樹脂、着色剤などの他の成分の種類および含有量、作製しようとするトナーに要求される特性などの各種条件に応じて広い範囲から適宜選択することができるけれども、好ましくは、結着樹脂100重量部に対して、0.5重量部以上5重量部以下である。
本実施態様では、造粒工程において混練物を分散させる分散媒として、分散剤および水を含む水性媒体が用いられる。ステップs2の水性媒体調製工程では、この分散剤および水を含有する水性媒体(以後、「分散剤含有水性媒体」と称する)を調製する。分散剤含有水性媒体中において、分散剤は、水に溶解した状態であってもよく、分散された状態であってもよいけれども、後述するステップs3の造粒工程における混練物の造粒を効率的に行なうためには、水に溶解した状態であることが好ましい。すなわち、分散剤としては、水に溶解する物質を用いることが好ましい。水に溶解しない物質を分散剤として用いた場合、混練物と分散剤含有水性媒体との混合物中に分散剤が固体として存在するので、造粒工程において分散剤が沸騰石と同様に働き、分散剤表面に微小な気泡が発生し、この気泡が活性点になって発泡が起こり、撹拌装置による撹拌、ひいては混練物の解砕が阻害され、造粒できなくなる恐れがある。分散剤として水に溶解する物質を用いることによって、造粒工程において分散剤から気泡が発生することを防ぐことができるので、混練物の造粒を効率的に行なうことができる。また、水に溶解する物質は、後述するステップs6の洗浄工程において容易に除去することができるので、得られたトナーへの分散剤の残留を防ぐことができるという利点も有する。
ステップs3の造粒工程では、ステップs1の溶融混練によって得た混練物と、ステップs2で調製した分散剤含有水性媒体とを混合した後、得られた混合物を加熱するとともに撹拌することによって、混練物を造粒し、混合物中にトナー粒子である混練物粒子を生成させる。
ステップs4の冷却工程では、造粒された混練物粒子を含有する混合物(以後、水性スラリーとも称する)を冷却する。水性スラリーの冷却は、ステップs3の造粒工程において混練物粒子を生成させた後に、加熱を停止して、冷媒を用いて強制的に冷却する強制冷却またはそのまま放冷する自然冷却によって行なわれることが好ましい。
ステップs5の分離工程では、冷却後の混合物中から、混練物粒子を分離し、回収する。混合物中からの混練物粒子の分離は公知の方法に従って実施でき、たとえば、濾過、吸引濾過、遠心分離などによって行なうことができる。
ステップs6の洗浄工程では、混合物中から分離された混練物粒子の洗浄を行なう。混練物粒子の洗浄は、分散剤および分散剤などに由来する不純物類を除去するために実施される。分散剤および前記不純物類がトナー粒子に残留すると、得られるトナー粒子の帯電性能が不安定になり、また空気中の水分の影響によって帯電性が低下する恐れもある。
ステップs8の乾燥工程では、洗浄後の混練物粒子を乾燥させる。トナー粒子である混練物粒子の乾燥は、凍結乾燥法、気流式乾燥法などの公知の方法に従って実施できる。
以下の製造例、実施例および比較例で使用した離型性化合物および樹脂の軟化温度は以下のようにして測定した。流動特性評価装置(商品名:フローテスターCFT−500C、株式会社島津製作所製)を用い、試料1gをシリンダに挿入し、ダイから押出されるように荷重10kgf/cm2を与えながら、昇温速度毎分6℃(6℃/min)で加熱し、ダイから試料の半分が流出したときの温度を軟化温度として求めた。なお、ダイには、口径1mm、長さ1mmのものを用いた。
以下の製造例、実施例および比較例で使用した離型化合物および樹脂のガラス転移温度(Tg)は以下のようにして測定した。示差走査熱量計(商品名:DSC220、セイコー電子工業株式会社製)を用い、日本工業規格(JIS)K7121−1987に準じ、試料1gを昇温速度毎分10℃で加熱してDSC曲線を測定した。得られたDSC曲線のガラス転移に相当する吸熱ピークの高温側のベースラインを低温側に延長した直線と、ピークの立ち上がり部分から頂点までの曲線に対して勾配が最大になるような点で引いた接線との交点の温度をガラス転移温度(Tg)として求めた。
以下の製造例で離型性化合物として使用したワックスの融点は、以下のようにして測定した。示差走査熱量計(商品名:DSC220、セイコー電子工業株式会社製)を用い、試料1gを温度20℃から昇温速度毎分10℃で150℃まで昇温させ、次いで150℃から20℃に急冷させる操作を2回繰返し、DSC曲線を求めた。2回目の操作で測定されるDSC曲線の融解に相当する吸熱ピークの頂点の温度をワックスの融点として求めた。
以下の製造例、実施例および比較例で使用した離型性化合物および樹脂の酸価は、以下のようにして中和滴定法によって測定した。キシレンとジメチルホルムアミドとの混合溶剤(重量比1:1)50mLに、試料5gを溶解させ、指示薬としてフェノールフタレインのエタノール溶液を数滴加えた後、0.1モル/Lの水酸化カリウム(KOH)水溶液で滴定を行なった。試料溶液の色が無色から紫色に変化した点を終点とし、終点に達するまでに要した水酸化カリウム水溶液の量と滴定に供した試料の重量とから、酸価(mgKOH/g)を算出した。
以下の製造例、実施例および比較例で使用した離型性化合物および樹脂の水酸基価は、以下のようにして逆滴定法によって測定した。試料2gに、別途調製したアセチル化試薬5mLを加えて溶解させた後、得られた試料溶液を、液温を100℃に保って1時間静置させた。アセチル化試薬は、ピリジン500mL、フタル酸70gおよびイミダゾール10gを混合して調製した。次いで、試料溶液に水1mL、テトラヒドロフラン70mLおよび、フェノールフタレインのエタノール溶液数滴を加え、0.4モル/Lの水酸化ナトリウム(NaOH)水溶液で滴定を行なった。試料溶液の色が無色から紫色に変化した点を終点とし、終点に達するまでに要した水酸化ナトリウム水溶液の量と滴定に供した試料の量とから、水酸基価(mgKOH/g)を算出した。
以下の製造例、実施例および比較例で使用した離型性化合物、樹脂および分散剤、ならびに製造例で作製した離型剤の重量平均分子量および数平均分子量は、以下のようにして測定した。GPC装置(商品名:HLC−8220GPC、東ソー株式会社製)を用い、温度40℃において、試料の0.25重量%のテトラヒドロフラン溶液を試料溶液とし、注入量100mLで測定した。なお、分子量校正曲線は標準ポリスチレンを用いて作成した。
以下の製造例で作製した分岐状樹脂から成る離型剤(以後、ワックス変性樹脂とも称する)の側鎖の重量平均分子量は、以下のようにして測定した。
Mg=(M2−M1)/λ …(1)
以下の実施例および比較例で作製した混練物粒子(トナー粒子)の体積平均粒子径(D50)および変動係数(CV)は、粒度分布測定装置(商品名オ:コールターマルチサイザーII、コールター株式会社製)を用いて測定した。測定粒子数は50000カウントとし、アパーチャ径は100μmとした。変動係数は、その値が小さいほど、粒度分布が狭いことを意味する。
以下の実施例および比較例で作製した混練物粒子(トナー粒子)中における離型剤の離型性部分の分散粒径は、以下のようにして測定した。
(製造例1)
[ワックス変性ポリエステル樹脂A1の製造]
反応性樹脂として、ポリエチレングリコール、トリメチロールプロパンおよびアジピン酸を原料とする重量平均分子量5000、酸価0mgKOH/g、水酸基価55mgKOH/gのポリエステル樹脂100部に、離型性化合物であるワックスとして、末端カルボキシル基タイプポリエステル樹脂(ユニチカ株式会社製、商品名:ER−8101(数平均分子量2000、軟化温度83℃、ガラス転移温度(Tg)64℃、酸価62mgKOH/g、水酸基価0mgKOH/g))85部を反応させてワックス変性ポリエステル樹脂A1(酸価0mgKOH/g、水酸基価3mgKOH/g、重量平均分子量9500、側鎖反応率90%以上、側鎖の重量平均分子量4100、Mb/Ma=0.82)を得た。ここで、側鎖反応率は、反応に使用する原材料の投入量に対して、反応結果を基に計算により求められる。
[ワックス変性ポリエステル樹脂A2の製造]
反応性樹脂として、ビスフェノールA、ポリエチレングリコール、トリメチロールプロパンおよびアジピン酸を原料とする重量平均分子量35000、酸価0mgKOH/g、水酸基価59mgKOH/gのポリエステル樹脂100部に、離型性化合物であるワックスとして、末端カルボキシル基タイプポリエステル樹脂(ユニチカ株式会社製、商品名:ER−8155(数平均分子量3300、軟化温度87℃、ガラス転移温度(Tg)64℃、酸価37mgKOH/g、水酸基価0mgKOH/g))170部を反応させてワックス変性ポリエステル樹脂A2(酸価5mgKOH/g、水酸基価0mgKOH/g、重量平均分子量43000、側鎖反応率90%以上、側鎖の重量平均分子量6100、Mb/Ma=0.17)を得た。
[ワックス変性ポリエステル樹脂A3の製造]
反応性樹脂として、ビスフェノールA、ポリエチレングリコール、トリメチロールプロパンおよびアジピン酸を原料とする重量平均分子量35000、酸価0mgKOH/g、水酸基価59mgKOH/gのポリエステル樹脂100部に、離型性化合物であるワックスとして、末端カルボキシル基タイプポリエステル樹脂(ユニチカ株式会社製、商品名:ER−8101(数平均分子量2000、軟化温度83℃、ガラス転移温度(Tg)64℃、酸価62mgKOH/g、水酸基価0mgKOH/g))100部を反応させてワックス変性ポリエステル樹脂A3(酸価4mgKOH/g、水酸基価0mgKOH/g、重量平均分子量36000、側鎖反応率90%以上、側鎖の重量平均分子量2850、Mb/Ma=0.08)を得た。
〔水の調製〕
以下の実施例および比較例において、分散剤含有水性媒体の調製および混練物粒子(トナー粒子)の洗浄に用いた水は、超純水製造装置(商品名:ミニピュア TW−300RU、野村マイクロ・サイエンス株式会社製)を用いて水道水から調製した。水の導電率は、ラコムテスター EC−PHCON10(商品名、株式会社井内盛栄堂製)を用いて測定した。
[溶融混練工程]
製造例1で作製したワックス変性ポリエステル樹脂A1の20部と、結着樹脂として、ビスフェノールA(PO付加物)、トリメチロールプロパンおよびイソフタル酸を原料とするポリエステル樹脂(花王株式会社製)80部と、着色剤としてカーボンブラック(商品名:NIPX60、デグザ社製)8部と、帯電制御剤(商品名:TRH、保土谷化学工業株式会社製)2部と、低分子量離型剤としてエステルワックス(商品名:WEP−5、日本油脂社製)5部とを混合機(商品名:ヘンシェルミキサー、三井鉱山株式会社製)にて3分間混合分散した後、二軸押出機(商品名:PCM−30、株式会社池貝製)を用いて温度130℃に加熱して溶融混練し、混練物を調製した。
イオン交換水(導電率8μS/cm)に、分散剤としてジョンクリル61/ジョンクリル52混合分散剤(ジョンソンポリマー株式会社製)を固形分濃度が20重量%になるように混合して溶解させ、分散剤含有水性媒体として分散剤水溶液(分散剤濃度20重量%)を調製した。
圧力調整弁、加熱手段およびロータステータ式撹拌手段を備える金属製の混合容器に、以上のようにして調製した混練物100部と分散剤水溶液(分散剤濃度20重量%)400部とを投入し、混合容器内の混合物を温度150℃に加熱しながら10分間撹拌し、混練物粒子を生成させた。このときのロータステータ式撹拌手段のロータ(外径30mm)の回転速度は、毎分10,000回転(10,000rpm)とした。
前述のようにして混練物粒子を生成させた後、加熱を停止し、生成した混練物粒子を含む混合物を撹拌しながら温度20℃になるまで冷却した。冷却工程におけるロータステータ式撹拌手段のロータの回転速度は、毎分10,000回転(10,000rpm)とした。
冷却後、混練物粒子を含む混合物を濾過し、混練物粒子を分取した。次いで、温度20℃のイオン交換水(導電率0.5μS/cm)を用いて、混練物粒子の洗浄を行った。洗浄は、混練物粒子を洗浄した後の洗浄水の導電率が10μS/cm以下になるまで繰返し行なった。洗浄後の混練物粒子を凍結乾燥し、体積平均粒子径(D50)5.0μm、変動係数(CV)26のトナー粒子を得た。
ワックス変性ポリエステル樹脂A1の配合量を10部に変更し、結着樹脂であるポリエステル樹脂の配合量を90部に変更する以外は実施例1と同様にして、トナー粒子を得た。得られたトナー粒子100部にシリカ粒子(商品名:アエロジルR976S、アエロジル社製)0.6部を混合して、本発明のトナーを得た。
低分子量離型剤であるエステルワックスの配合量を15部に変更する以外は実施例1と同様にして、トナー粒子を得た。得られたトナー粒子100部にシリカ粒子(商品名:アエロジルR976S、アエロジル社製)0.6部を混合して、本発明のトナーを得た。
ワックス変性ポリエステル樹脂A1に代えてワックス変性ポリエステル樹脂A2を用いる以外は実施例1と同様にして、トナー粒子を得た。得られたトナー粒子100部にシリカ粒子(商品名:アエロジルR976S、アエロジル社製)0.6部を混合して、本発明のトナーを得た。
ワックス変性ポリエステル樹脂A1に代えてワックス変性ポリエステル樹脂A3を用いる以外は実施例1と同様にして、トナー粒子を得た。得られたトナー粒子100部にシリカ粒子(商品名:アエロジルR976S、アエロジル社製)0.6部を混合して、本発明のトナーを得た。
ワックス変性ポリエステル樹脂A1を用いない以外は実施例1と同様にして、トナー粒子を得た。得られたトナー粒子100部にシリカ粒子(商品名:アエロジルR976S、アエロジル社製)0.6部を混合して、トナーを得た。
実施例1〜5および比較例1で得られた各トナーについて、以下のようにして耐オフセット性および耐フィルミング性を評価した。
得られたトナーを、非磁性一成分現像方式の現像装置を備える市販の画像形成装置(商品名:LIBRE AR−C260、シャープ株式会社製)から定着装置を取除いて得た試験用画像形成装置の現像装置に投入し、未定着の状態でのトナー付着量が0.5mg/cm2になるように調整して、日本工業規格(JIS)P0138に規定されるA4判の記録用紙の通紙方向先端側に、通紙先端部から5mmの余白を設けて縦20mm、横10mmの長方形状のべた画像を未定着の状態で形成した。外部定着装置を用い、記録用紙の通紙速度を毎秒120mm(120mm/sec)として、形成された未定着トナー画像の定着を行ない、評価用画像を形成した。外部定着機には、前述の画像形成装置(商品名:LIBRE AR−C260、シャープ株式会社製)に搭載されていたオイルレス方式の定着装置を外部駆動できるように、また加熱ローラの表面温度を任意の値に設定できるように改造したものを用いた。なお、この定着装置の加熱ローラの外径は40mmである。ここで、オイルレス方式の定着装置とは、加熱ローラにシリコーンオイルなどの離型剤を塗布することなく定着を行なう定着装置のことである。
得られた二成分現像剤を、市販の画像形成装置(商品名:LIBRE AR−S505、シャープ株式会社製)の現像装置に投入し、未定着の状態でのトナー付着量が0.5mg/cm2になるように調整して、べた部および文字部を含むサンプル画像を記録用紙10,000枚に形成する連続実写テストを行なった。連続実写テスト後、画像形成装置から感光体を取出し、感光体表面を光学顕微鏡によって観察し、フィルミングが発生しているか否かを判断した。耐フィルミング性は、フィルミングが発生していない場合を良好(○)と評価し、フィルミングが発生している場合を不良(×)と評価した。
以上の評価結果を表1に示す。
Claims (12)
- 少なくとも結着樹脂、着色剤および離型剤を溶融混練することによって、混練物を調製する溶融混練工程と、
得られた混練物を分散媒に混合し、混練物が混合された分散媒を加熱するとともに撹拌することによって、分散媒中に混練物を分散させて混練物粒子を生成させる造粒工程と、
生成された混練物粒子を分散媒から分離する分離工程とを含み、
溶融混練工程では、
ポリエステル樹脂を含む結着樹脂が用いられ、
結着樹脂と相溶可能な相溶部分と、相溶部分に化学的に結合し、離型性を有する離型性部分とを含む離型剤であって、
主鎖と側鎖とを有する分岐状樹脂から成り、
主鎖が相溶部分を含み、側鎖が離型性部分を含み、
離型性部分を含む側鎖の重量平均分子量が、500以上、5000以下であり、
相溶部分が、ポリエステル樹脂で形成され、
離型性部分が、エステル結合を有するエステル化合物で形成されている離型剤が用いられることを特徴とするトナーの製造方法。 - 離型性部分を含む側鎖の分子量が、前記主鎖の分子量より小さいことを特徴とする請求項1に記載のトナーの製造方法。
- 相溶部分を含む主鎖の分子量が、前記トナーに含まれる結着樹脂の分子量より小さいことを特徴とする請求項1または2に記載のトナーの製造方法。
- 主鎖が相溶部分を含み、側鎖に反応性官能基を有する反応性樹脂と、反応性樹脂の反応性官能基と反応可能な反応性官能基を有し、かつ離型性を有する離型性化合物とを、反応性樹脂の反応性官能基の反応率が90%以上になるように反応させて得られることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1つに記載のトナーの製造方法。
- 主鎖の重量平均分子量は、2500以上、50000以下であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1つに記載のトナーの製造方法。
- 相溶部分は、結着樹脂を構成する構成単位の化学構造と同種の構成単位の化学構造を含む樹脂で形成されることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1つに記載のトナーの製造方法。
- 少なくとも結着樹脂、着色剤および離型剤を含む混練物を分散媒に混合し、混練物が混合された分散媒を加熱するとともに撹拌することによって混練物粒子を生成させ、混練物粒子を分散媒から分離することによって得られるトナーであって、
結着樹脂は、ポリエステル樹脂を含み、
結着樹脂と相溶可能な相溶部分と、相溶部分に化学的に結合し、離型性を有する離型性部分とを含む離型剤であって、
主鎖と側鎖とを有する分岐状樹脂から成り、
主鎖が相溶部分を含み、側鎖が離型性部分を含み、
離型性部分を含む側鎖の重量平均分子量が、500以上、5000以下であり、
相溶部分が、ポリエステル樹脂で形成され、
離型性部分が、エステル結合を有するエステル化合物で形成されている離型剤を含むことを特徴とするトナー。 - 離型性部分を含む側鎖の分子量が、前記主鎖の分子量より小さいことを特徴とする請求項7に記載のトナー。
- 相溶部分を含む主鎖の分子量が、前記トナーに含まれる結着樹脂の分子量より小さいことを特徴とする請求項7または8に記載のトナー。
- 主鎖が相溶部分を含み、側鎖に反応性官能基を有する反応性樹脂と、反応性樹脂の反応性官能基と反応可能な反応性官能基を有し、かつ離型性を有する離型性化合物とを、反応性樹脂の反応性官能基の反応率が90%以上になるように反応させて得られることを特徴とする請求項7〜9のいずれか1つに記載のトナー。
- 主鎖の重量平均分子量は、2500以上、50000以下であることを特徴とする請求項7〜10のいずれか1つに記載のトナー。
- 相溶部分は、結着樹脂を構成する構成単位の化学構造と同種の構成単位の化学構造を含む樹脂で形成されることを特徴とする請求項7〜11のいずれか1つに記載のトナー。
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