JP4310387B2 - ω−3系高度不飽和脂肪酸含有部分グリセリド組成物及びその製造方法 - Google Patents
ω−3系高度不飽和脂肪酸含有部分グリセリド組成物及びその製造方法 Download PDFInfo
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、ω-3系高度不飽和脂肪酸含有部分グリセリド組成物及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、エイコサペンタエン酸(以下、「EPA」という。)やドコサヘキサエン酸(以下、「DHA」という。)等のω-3系高度不飽和脂肪酸が動脈硬化症、血栓症等の成人病に対する予防効果や制ガン作用、学習能の増強作用等の多くの生理作用を有することが報告されており、医薬品、健康補助食品、特定保健用食品等の素材として注目されている。最近では、EPAやDHAをゼラチンカプセルに充填した商品以外にも、ソーセージ、みそ、缶詰、パン等の食品に添加したEPA、DHA強化食品が数多く開発されている。
【0003】
EPAやDHAは天然ではトリグリセリドの中に存在するため水に対する親和性が低く、清涼飲料水等の水系の食品に添加する場合は大量の乳化剤を使用しないと添加することができない。また、このような方法でEPAやDHAを水系の食品に添加したとしてもせいぜい10mg/100ml程度であり、生理活性が発現する程度の量を添加できない。
【0004】
モノグリセリドが乳化作用を有することは従来より知られており、EPA、DHA含有モノグリセリドの形態であれば生理活性が発現する程度の量のEPAやDHAを清涼飲料水等の水系の食品添加するのに極めて有利である。
【0005】
モノグリセリドの製造方法は古くから研究されており、既に工業化もされている。例えば、油脂とグリセリンとの混合物に約0.1%の金属触媒を加え、撹拌しながら200〜240℃で反応させてモノグリセリドを合成するグリセロリシス法が知られており、この合成法ではパルミチン酸やステアリン酸等の飽和脂肪酸のモノグリセリドや、オレイン酸やエルシン酸等の一価の不飽和脂肪酸のモノグリセリドは高品質で製造することができる。しかしながら、この合成法は高温下で反応を行うので、多くの二重結合を有する高度不飽和脂肪酸は熱による重合を受けやすく、高品質の高度不飽和脂肪酸のモノグリセリドを製造することはできない。
【0006】
そこで、反応条件が穏和な酵素を用いて天然油脂を加水分解してモノグリセリドを製造する方法が注目されてきている。この方法では、油脂の加水分解過程においてある程度のモノグリセリドを蓄積させることは可能である。しかしながら、加水分解の進行とともにモノグリセリドも加水分解されるため、工業的コストに見合う十分量のモノグリセリドを製造することは困難である。
【0007】
一方、山根らは、高度不飽和脂肪酸を含有する脂肪酸又はそのエステルとグリセリンとを原料にリパーゼによる高度不飽和脂肪酸含有部分グリセリドの製造方法を提案している(特開平10-265795)。この方法によれば高度不飽和脂肪酸を脂肪酸中に濃縮して用いることも可能で、また、部分グリセリドの合計がトリグリセリドよりも多い組成を有するグリセリド組成物を製造することができる。しかしながら、山根らの方法によってもトリグリセリドが生成した全グリセリドのうちの約40%を占め、モノグリセリドはわずか20%程度である。これでは十分な乳化力を発揮することはできないため用途は限られる。さらに、山根らの方法では、グリセリンの添加量は高度不飽和脂肪酸に対してモル比で30倍以上の量が必要であり実用的な方法とはいえない。
【0008】
また、山口らは、脂肪酸とグリセリンとを原料にリパーゼを用いた部分グリセリドの製造方法を提案している(特許第1724053号)。この方法によれば、ペニシリウム属のリパーゼを用いることにより95%以上がモノグリセリドである部分グリセリドを製造することができる。しかしながら、山口らの方法で用いられた脂肪酸は飽和脂肪酸や1価の不飽和脂肪酸がほとんどであり、高度不飽和脂肪酸の例としてはわずかにリノール酸、リノレン酸の例があるにすぎず、EPAやDHAを含有する脂肪酸を原料とした例はない。
【0009】
【特許文献1】
特開平10−265795号公報
【特許文献2】
特許第1724053号公報
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、ω-3系高度不飽和脂肪酸含有部分グリセリド、特にモノグリセリドを効率的に製造できる方法を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明者等は上記課題を解決するために鋭意研究を重ねた結果、トリグリセリドを基質として実質的に認識せず、モノグリセリド及び/又はジグリセリドを基質として認識するリパーゼの存在下、ω-3系高度不飽和脂肪酸を含有する脂肪酸及び/又はそのエステルとグリセリンとを減圧雰囲気下で反応させることにより、トリグリセリドをほとんど含有せず、かつモノグリセリドがジグリセリドの2倍以上の質量比でω-3系高度不飽和脂肪酸含有部分グリセリド生成物を得ることに成功した。
【0012】
即ち、本発明は以下の発明を含有する。
(1)トリグリセリドを基質として実質的に認識せず、モノグリセリド及び/又はジグリセリドを基質として認識するリパーゼの存在下、ω-3系高度不飽和脂肪酸を含有する脂肪酸及び/又はそのエステルとグリセリンとを減圧雰囲気下で反応させて得られるω-3系高度不飽和脂肪酸含有部分グリセリド組成物。
(2)トリグリセリドを基質として実質的に認識せず、モノグリセリド及び/又はジグリセリドを基質として認識するリパーゼの存在下、ω-3系高度不飽和脂肪酸を含有する脂肪酸及び/又はそのエステルとグリセリンとを減圧雰囲気下で反応させることを特徴とするω-3系高度不飽和脂肪酸含有部分グリセリド組成物の製造方法。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を詳細に説明する。
【0014】
本明細書でいう部分グリセリドとはモノグリセリド若しくはジグリセリド又は両者の混合物のことをいう。また、ω-3系高度不飽和脂肪酸とは2つ以上の二重結合を有し、メチル基末端側からの最初の二重結合が3番目と4番目の炭素との間に存在する脂肪酸のことをいい、例えばDHA、EPA等が挙げられる。そして、ω-3系高度不飽和脂肪酸を含有する脂肪酸とは、構成脂肪酸の一つとしてDHA、EPA等のω-3系高度不飽和脂肪酸を含有する脂肪酸の混合物のことをいう。さらに、ω-3系高度不飽和脂肪酸含有部分グリセリドとは、その部分グリセリドの脂肪酸成分としてω-3系高度不飽和脂肪酸を含有する部分グリセリド、即ち、部分グリセリドを構成する脂肪酸の組成分析を実施したときにその構成脂肪酸の一つとしてω-3系高度不飽和脂肪酸を含有する部分グリセリドのことをいう。
【0015】
本発明の方法では純粋なω-3系高度不飽和脂肪酸又はそのエステルだけでなく、ω-3系高度不飽和脂肪酸又はそのエステルを含む油脂から調製したものも用いることができる。そのような油脂としてはω-3系高度不飽和脂肪酸類を含む油脂であれば特に限定されないが、例えばイワシ油、マグロ油、カツオ油等の魚油、又はオキアミ油等の海産物由来の油脂や微生物由来の油脂等が挙げられる。
【0016】
本発明で原料として用いられるω-3系高度不飽和脂肪酸を含有する脂肪酸及び/又はそのエステルは、例えば以下のようにして得ることができる。
【0017】
上述のような海産物由来の油脂や微生物由来の油脂等から調製する場合は、これらの油脂を加水分解又はエステル化してω-3系高度不飽和脂肪酸を含有する脂肪酸及び/又はそのエステルを得ることができる。この加水分解反応又はエステル化反応は公知の方法で行うことができるが、常温で反応を進行させることが可能な酵素、例えばリパーゼを用いて行う方法が好ましい。なお、エステル化のためのアルコール成分としてはメタノール、エタノール等の一価アルコールを用いることができる。
【0018】
加水分解反応又はエステル化反応終了後、生成したω-3系高度不飽和脂肪酸を含有する脂肪酸及び/又はそのエステルは、そのまま次の反応に本発明の方法の原料として用いることもできるし、あるいはω-3系高度不飽和脂肪酸又はそのエステルを公知の方法により濃縮して、若しくは精製してω-3系高度不飽和脂肪酸又はそのエステルの濃度を高めたものを原料として用いてもよい。濃縮法又は精製法としては、蒸留法、ウインタリング法、超臨界抽出法、クロマトグラフ法等の方法が挙げられる。
【0019】
次いで、ω-3系高度不飽和脂肪酸を含有する脂肪酸及び/又はそのエステルをリパーゼの存在下にグリセリンと反応させる。本発明で用いるリパーゼとしてはモノグリセリド及び/又はジグリセリドは基質として認識するがトリグリセリドは基質として実質的に認識しないリパーゼ、即ちモノグリセリド及び/又はジグリセリドに特異性を有するリパーゼが好ましい。そのようなリパーゼとしては、例えば、ペニシリウム・サイクロピウム、ペニシリウム・カマンベルチィー等のペニシリウム属由来のリパーゼやバチルス ステアロサーモフィラス等のバチルス属由来のリパーゼ等が挙げられる。リパーゼはそのまま用いてもよいが、例えば、セライト、炭酸カルシウム、イオン交換樹脂等の担体に固定化して用いれば、繰り返し使用することができるためより経済的である。
【0020】
リパーゼの添加量は反応条件により適宜決定すればよく、特に限定されるものではないが、前記脂肪酸及び/又はそのエステルとグリセリンとの混合物1gに対し100U以上が好ましく、200〜1000Uがより好ましい。なお、酵素1Uとは、モノオレインを基質とした加水分解において1分間に1μmolのオレイン酸を遊離する酵素量である。本発明に用いるグリセリンとしては特に限定されるものではなく市販のものを利用することができる。グリセリンの使用量は脂肪酸に対してモル比で当量以上、より好ましくは3〜10倍量である。これ以上の量でも特に反応に影響を及ぼすことなく使用できるが経済的ではない。
【0021】
反応温度は反応が進行する温度であれば特に限定されないが50℃を超える温度では反応性が低下するので、通常は5〜40℃、好ましくは10〜35℃である。また、反応時間はその他の反応条件を考慮して適宜決定できるが、通常は10時間以上、好ましくは24時間以上である。
【0022】
なお、ω-3系高度不飽和脂肪酸及び/又はそのエステルとグリセリンとの反応は減圧下で行う。減圧条件としては常圧未満であれば特に制限されないが、通常30mmHg以下であり、好ましくは15mmHg以下の減圧雰囲気下で反応を行う。減圧下で行うことによりモノグリセリドの生成量を増やすことが可能となる。
【0023】
反応終了後、常法、例えばヘキサン等の有機溶媒による抽出、真空蒸留、アルカリ処理等により未反応の脂肪酸及びそのエステル等を除去してω-3系高度不飽和脂肪酸含有部分グリセリド組成物を得ることができる。このようにして得られる本発明のω-3系高度不飽和脂肪酸含有部分グリセリド組成物は、モノグリセリド成分としてDHAのモノグリセリド、EPAのモノグリセリド、及びその他の脂肪酸のモノグリセリド、並びにジグリセリド成分としてDHA及び/又はEPAを含むジグリセリド、DHA又はEPAとそれ以外の脂肪酸とを含むジグリセリド、その他の脂肪酸を含むジグリセリドを含有し、トリグリセリドを実質的に含有しない。
【0024】
上記のようにして得られたω-3系高度不飽和脂肪酸含有部分グリセリドを含む組成物を、例えば蒸留等の公知の方法によりそのモノグリセリドとジグリセリドとにさらに分離精製して用いることもできるが、そのモノグリセリド及びジグリセリドを含む混合物・組成物のままで用いても十分な乳化作用を発揮することができる。また、必要に応じて常法により脱色、脱臭等の精製操作を行ってもよい。
【0025】
本発明の方法によれば、ω-3系高度不飽和脂肪酸含有部分グリセリド、特にω-3系高度不飽和脂肪酸含有モノグリセリドを選択的に得ることができ、例えば、生成するω-3系高度不飽和脂肪酸含有部分グリセリドのうち80%以上をモノグリセリドとして得ることも可能である。具体的には、実質的にトリグリセリドをほとんど生成させることなく、しかもω-3系高度不飽和脂肪酸含有モノグリセリドをそのジグリセリドに対して2倍量以上、好ましくは3倍量以上、さらに好ましくは5倍量以上の質量比で得ることが可能である。
【0026】
【実施例】
以下、本発明を実施例により説明するが、本発明は、以下の実施例に限定されるものではない。
なお、下記の実施例において、TGはトリグリセリドを、DGはジグリセリドを、MGはモノグリセリドを意味する。
【0027】
(実施例1)
イワシ油をリパーゼにより加水分解し、分子蒸留によりEPAの濃度を高めた脂肪酸混合物を得た(EPA33.2質量%、平均分子量295)。次いで、脂肪酸混合物とモル比で5倍量のグリセリンとを混合し、この混合物1gに対して400Uのペニシリウム属由来のリパーゼ(リパーゼG 天野エンザイム)を加え、反応温度30℃、撹拌速度500rpm、5mmHgの減圧雰囲気下で24時間反応させた。
【0028】
反応終了後、得られたグリセリド画分の脂質組成(質量%)を調べたところ、TG:DG:MG=0:14.6:85.4であった。また、グリセリド画分中のEPA組成比(グリセリドを構成する脂肪酸のうちEPAの占める割合)は35.6質量%であった。
【0029】
(比較例1)
反応を減圧雰囲気下で行わずに常圧下で行なう以外は実施例1と同様にして反応を行なった。
【0030】
反応終了後、得られたグリセリド画分の脂質組成(質量%)を調べたところ、TG:DG:MG=0:40.3:59.7であった。また、グリセリド画分中のEPA組成比は36.5質量%であった。
【0031】
実施例1と比較例1との結果を比較すると、グリセリド画分中のEPA組成比に大きな差はみられないが、得られたグリセリド画分中の脂質組成は大きく異なっており、減圧雰囲気下で反応を行った実施例1では常圧下で反応を行った比較例1と比較してMGの生成比率が顕著に増加することが確認できた。
【0032】
(比較例2)
酵素としてペニシリウム属由来のリパーゼに代えてリゾムコール属由来のリパーゼ(ノボザイム388 ノボザイムズ ジャパン)を用いる以外は実施例1と同様にして反応を行った。
【0033】
即ち、脂肪酸(EPA33.2質量%、平均分子量295)とモル比で5倍量のグリセリンとを混合し、この混合物1gに対して400Uのリゾムコール属由来のリパーゼ(ノボザイム388 ノボザイムズ ジャパン)を加え、反応温度30℃、撹拌速度500rpm、5mmHgの減圧雰囲気下で24時間反応させた。
【0034】
反応終了後、得られたグリセリド画分の脂質組成(質量%)を調べたところ、TG:DG:MG=0:45.9:54.1であった。
【0035】
(比較例3)
反応を減圧雰囲気下で行わずに常圧下で行なう以外は比較例2と同様にして反応を行なった。
【0036】
即ち、脂肪酸(EPA33.2%、平均分子量295)とモル比で5倍量のグリセリンとを混合し、この混合物1gに対して400Uのリゾムコール属由来のリパーゼ(ノボザイム388 ノボザイムズ ジャパン)を加え、反応温度30℃、撹拌速度500rpm、常圧雰囲気下で24時間反応させた。
【0037】
反応終了後、得られたグリセリド画分の脂質組成(質量%)を調べたところ、TG:DG:MG=9:45.5:45.5であった。
【0038】
比較例2及び比較例3の実験結果から、リゾムコール属由来のリパーゼを用いた場合では、減圧雰囲気下で反応を行っても生成物のグリセリド画分中のMGの比率にはそれ程変化はなく、また、DGとMGとの比は約1:1であった。
【0039】
(実施例2)
マグロ油を常法によりエチルエステル化し、分子蒸留によりDHAのエチルエステル(DHA-EE)の濃度を高めたエステル混合物を得た(DHA-EE68.2質量%)。次いで、このDHA-EEとモル比で5倍量のグリセリンとを混合し、この混合物1gに対して400Uのペニシリウム属由来のリパーゼ(リパーゼG 天野エンザイム)を加え、反応温度30℃、撹拌速度500rpm、5mmHgの減圧雰囲気下で24時間反応させた。
【0040】
反応終了後、得られたグリセリド画分の脂質組成(質量%)を調べたところ、TG:DG:MG=0:17.6:82.4であった。また、グリセリド画分中のDHA組成比は64.1質量%であった。
【0041】
【発明の効果】
本発明の方法によれば、ω-3系高度不飽和脂肪酸含有部分グリセリドを効率的に製造することができる。具体的には、本発明の方法ではトリグリセリドはほとんど生成せず、しかもω-3系高度不飽和脂肪酸含有モノグリセリドをそのジグリセリドに対して2倍以上の質量比で生成させることが可能であり、ω-3系高度不飽和脂肪酸のモノグリセリドを効率的に製造することができる。
【0042】
また、本発明のω-3系高度不飽和脂肪酸含有部分グリセリド組成物は、優れた生理活性を有するDHAやEPA等のω-3系高度不飽和脂肪酸をグリセリドの脂肪酸成分として含有し、さらに乳化作用のあるモノグリセリドを多く含有しているため、ω-3系高度不飽和脂肪酸を高濃度で含む水系の食品を提供することが可能である。
Claims (1)
- トリグリセリドを基質として実質的に認識せず、モノグリセリド及び/又はジグリセリドを基質として認識するリパーゼの存在下、ω-3系高度不飽和脂肪酸を含有する脂肪酸及び/又はそのエステルとそれに対してモル比で3〜10倍量のグリセリンとを減圧雰囲気下で反応させて得られる実質的にトリグリセリドをほとんど含有せず、ω-3系高度不飽和脂肪酸含有モノグリセリドをそのジグリセリドに対して2倍量以上含有するω-3系高度不飽和脂肪酸含有部分グリセリド組成物の製造方法。
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