JP4306124B2 - 縦形製袋充填包装機の製袋チューブ - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は縦形製袋充填包装機の製袋チューブに係わり、特にフォーマにより筒状に成形された包材の繰り出しを案内する一方、包材つまりパック内に対する給気や排気のための給排手段を備えた製袋チューブに関する。
【0002】
【従来の技術】
この種の製袋チューブを備えた縦形製袋充填包装機は、例えば特許第2926690号公報や特開昭54-33188号公報に開示されている。
前者の包装機は製袋チューブ内に排気パイプを備え、この排気パイプを通じて包材内の空気を排気し、疑似真空パックを製造する。一方、後者の包装機は製袋チューブ内の給気パイプを通じて包材内に不活性ガスを供給し、その内部を不活性ガスで置換したガス封入パックを製造する。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
上述した両者の包装機は何れも包材内に対する排気又は給気のために、製袋チューブ内に排気又は給気パイプを配置しているため、これら排気又は給気パイプは製袋チューブ内の横断面積を減少させることになる。
このため、製袋チューブを通じて包材内に物品が充填される際、排気又は給気パイプと製袋チューブの内周面との間に物品が引っ掛かって物品の充填に障害となり、物品の充填速度を高速化する上で大きな妨げとなる。
【0004】
また、充填時、排気又は給気パイプに対する物品の衝突を避けることができないので、ポテトチップス等の潰れやすい物品の場合にはその衝突により物品の破損を招く。このような破損は物品の粉粒体を包材内に浮遊させてしまうので、これら粉粒体が包材の内面に付着し易い。このため、包材の横シール時、その横シール域に粉粒体が噛み込んでしまい、シール不良を発生させる。
【0005】
一方、上述の不具合を解消するために、製袋チューブを2重管構造として内管と外管との間に環状通路を確保し、この環状通路を通じて包材内に対する給気又は排気を可能とした包装機(例えば実開昭62-127903号公報)も知られている。しかしながら、このような2重管構造の製袋チューブの場合、その環状通路は包材内への排気又は給気にしか使用できないので、汎用性に欠けるばかりでなく、環状通路へのアクセスが容易ではないので、その清掃を容易に行えない。
【0006】
本発明は上述の事情に基づいてなされたもので、その目的とするところは簡単な構造で、物品の充填速度を容易に高速化できるとともに包材内に対する給気又は排気処理に対する汎用性に優れた縦形製袋充填包装機の製袋チューブを提供することにあり、更には、横シール時における物品又は物品から生じた粉粒体の噛み込み防止や、給気又は排気経路の清掃対策にも優れた縦形製袋充填包装機の製袋チューブを提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するため、本発明の縦形製袋充填包装機の製袋チューブ(請求項1)は、包材を円筒状の成形するためのフォーマを通過して延びるチューブ本体と、このチューブ本体の外周面に設けられ、チューブ本体の下端面からフォーマの上方までチューブ本体の軸線方向に延びる一方、チューブ本体の周方向でみて円弧形状をなす凹所と、この凹所に設けられた複数の縦溝であって、チューブ本体の軸線方向に延びるとともに、凹所よりも上側にてチューブ本体の外面に開口した上端開口及びチューブ本体の下端面に開口した下端開口を有する複数の縦溝と、凹所内に取外し可能に装着され、装着されたときにはその外周面がチューブ本体の外周面の一部を形成する一方、その内周面により複数の縦溝を包材内に対する給気及び排気の少なくとも一方に使用される軸方向孔に形成する円弧形状のカバー部材とを備え、このカバー部材は弾性変形可能であって、チューブ本体の周方向でみてその半周以上に亘る円弧形状をなすとともに、凹所に対する装着及び取外し時には弾性変形を伴って拡開され、装着後にはその弾性変形の復元力により内周面にて凹所を挟み付けることでチューブ本体に保持されるものとなっている。
【0008】
上述の製袋チューブによれば、軸方向孔は製袋チューブの横断面積を減少させたり、物品の充填を阻害するものではないので、物品は製袋チューブを通じて円滑に充填され、その充填速度の高速化が図られる。そして、軸方向孔は複数設けられているので、これら軸方向通路を給気又は排気のために独立して使用可能となる。
【0009】
軸方向孔は製袋チューブの下端面にて開口しているので、軸方向孔の下端開口と横シール直前のパックとの間の距離は短い。それ故、パック内に対する排気又は給気が速やかに実施され、その給排効率や置換効率の向上が図られる。
【0010】
上述の製袋チューブによれば、チューブ本体に凹所及び縦溝を形成するための溝加工を施すだけで、製袋チューブ内に簡単にして軸方向孔が確保される。
【0011】
また、カバー部材は弾性変形可能であるから、チューブ本体に対するカバー部材の脱着が簡単となり、軸方向孔、つまり、縦溝に対するアクセスが容易となり、その清掃に優れる。
更に、軸方向孔における上端開口の各々は、給気源又は排気源に分けて接続されているのが好ましく(請求項2)、この場合、包材内に対する給気及び排気を共に実施可能となる。
更にまた、製袋チューブは、軸方向孔の下端開口から包材内への給気の方向を制御する気流制御手段を更に含むことができる(請求項3)。この場合、気流制御手段はその給気の方向を包材内面の横シール域に向けて、その横シール域に付着した粉粒体等の異物を吹き飛ばし、横シール域への噛み込みを防止する。
【0012】
【発明の実施の形態】
図1は縦形製袋充填包装機を概略的に示す。この包装機は製袋チューブ2を備え、この製袋チューブ2は鉛直に配置されている。製袋チューブ2の上方には計量器4が備えられ、計量器4は物品を計量した上で、アッパホッパ6、シャッタ8及びロアホッパ10を介して製袋チューブ2に投入する。なお、計量器4は、物品の投入時、その投入信号を制御装置(図示しない)に出力する。
【0013】
製袋チューブ2はロアホッパ10の下側にフォーマ12を備え、このフォーマ12は製袋チューブ2の上端部を囲むようにして取り付けられている。フォーマ12には包材Fが包材ロールRから所定の供給経路を介して導かれている。
フォーマ12を通過する際、包材Fは製袋チューブ2を囲むような円筒状に成形され、そして、製袋チューブ2に沿って更に下方に引き出されている。なお、フォーマ12の直下には、包材Fの両側縁を案内する側縁ガイド(図示しない)が配置され、これら側縁ガイドは包材Fの両側縁を所定の形態、いわゆるフィンシール又はラップシールの形態で重ね合わせる。
【0014】
そして、側縁ガイドの下方には製袋チューブ2の近傍に縦シーラ14が配置されている。この縦シーラ14は、互いに重ね合わされた包材Fの両側縁をヒートシールつまり縦シールし、包材Fを完全な円筒状に成形する。
また、縦シーラ14の近傍には左右一対のフィードユニット16が設けられており、これらフィードユニット16は縦シーラ14から製袋チューブ2の周方向に離間し、且つ、製袋チューブ2を両側から挟み付けるようにして配置されている。各フィードユニット16は無端状のサクションベルトからなり、これらサクションベルトは互いに同期して走行し、この走行に伴い、包材Fを吸着しながら製袋チューブ2に沿って更に下方に繰り出す。
【0015】
更に、製袋チューブ2の下方には横シーラ18が配置されており、この横シーラ18は包材Fに対し、所定の長さ毎にヒートシールつまり横シールし、この横シールの完了後、横シール域の中央にて包材Fを切断し、個々のパックPを形成する。ここで、包材Fの横シールは前述した物品の充填動作と交互に行われ、これにより、個々のパックP内に物品が充填されることになる。
【0016】
なお、横シーラ18の下方にはシュート20が配置され、このシュート20は横シーラ18から落下するパックPをコンベアベルト22に導き、コンベアベルト22はパックPを箱詰め機(図示しない)に向けて搬送する。
図2は製袋チューブ2の周辺をより具体的に示す。
製袋チューブ2はその上端がクランプホルダ24に取り付けられ、このクランプホルダ24はフレーム26に支持されている。クランプホルダ24からは複数のロッド28が垂下されて、これらロッド28の下端に取り付け板30が水平に支持されている。取り付け板30はその中央に製袋チューブ2を貫通させるセンタ孔32を有し、そして、取り付け板30上に前述したフォーマ12が取り付けられている。
【0017】
図2から明らかなように製袋チューブ2の外周面はフィードユニット16と対向する部位が平坦面として形成され、各フィードユニット16のサクションベルトは包材Fを良好に吸着することができる。また、製袋チューブ2の下端からは必要に応じて一対の拡開フィン33が下方に延びており、これら拡開フィン33は横シールに備え、製袋チューブ2を通過した包材Fを扁平な袋状に拡開する。なお、図2中、一対のフィードユニット16はその一方が製袋チューブ2に近接した閉位置にある状態、そして、その他方が製袋チューブ2から離間した開位置にある状態で示されている。
【0018】
図3及び図4を参照すると、製袋チューブ2の構造が更に詳しく示されている。
製袋チューブ2はチューブ本体34を備え、チューブ本体34は製造すべきパックPの大きさに応じた外径を有する。チューブ本体34の外周面には断面円弧状の凹所36が形成されており、この凹所36はチューブ本体34の上部、つまり、フォーマ12の上方からその下端に至るまで延びている。この実施形態の場合、図4から明らかなように凹所36はチューブ本体2の周方向でみて、その半周以上の領域に亘る円弧状をなしている。
【0019】
凹所36には複数の縦溝38が形成されており、これら縦溝38はチューブ本体34の周方向に所定の間隔を存して平行に延びている。各縦溝38上端は凹所36を越えてチューブ本体34の外周面に開口し、一方、その下端はチューブ本体34の下端面にて開口する。
凹所36には同じく断面円弧状をなすカバー部材40が装着されており、カバー部材40は凹所36に合致することで前述した縦溝38を覆い、これにより、各縦溝38は製袋チューブ2の内部に軸方向孔42を形成する。ここで、前述の説明から明らかなように各軸方向孔42の上端はフォーマ12の上方にてカバー部材40から露出して、チューブ本体34つまり製袋チューフ2の外周面に開口しており、一方、その下端は製袋チューブ2の環状下端面に開口している。
【0020】
ここで、カバー部材40はばね鋼からなる板材を円弧状に成形して得られ、凹所36に装着されたとき、その弾性変形に伴う復元力によりチューブ本体34を挟み付けて保持されている。したがって、カバー部材40はチューブ本体34に取外し可能にして装着され、また、その脱着は容易であるので、軸方向孔42の清掃を容易に行うことができる。
【0021】
なお、カバー部材40は必ずしもばね鋼からなるものに限らず、弾性変形可能なプラスチック材からなるものであってよいし、そのプラスチック材が透明であれば、製袋チューブ2の外側から軸方向孔42を視認可能となり、軸方向方向42の清掃を適切な時期に行うことが可能となる。
更に、図5に示されるように製袋チューブ2の上部にはシールリング44が取り付けられており、このシールリング44は各軸方向孔42の上端開口を覆っている。シールリング44には各軸方向孔42の上端開口にそれぞれ連通する孔46が形成され、これら孔46はソケット48を介して接続プラグ50にそれぞれ接続されている。各接続プラグ50からは接続ホース52がそれぞれ延び、これら接続ホース52はガス(エアを含む)供給源又は負圧源に接続可能となっている。
【0022】
上述の製袋チューブ2を備えた縦形製袋充填包装機の種々の包装形態を以下に順次説明する。
エアパック
図6の包装機はその製袋チューブ2の各軸方向孔42がガス供給源としてエア供給源に接続されている。この場合、図6(a)に示されるように製袋チューブ2を通じて物品が投入される際、製袋チューブ2の下端、つまり、各軸方向孔42の下端開口からは包材F内にエアが矢印Aで示されるように噴出される。このようなエアの噴出を受け、包材Fの下部は風船状に膨らみ、これにより、包材F内への物品の充填が円滑に行われる。ここで、エアの噴出は製袋チューブ2の下端から実施されるので、包材F内のエアの供給効率は高い。
【0023】
この後、図6(b)に示されるように包材F内へのエアの噴出が停止されると、横シーラ18が作動し、包材Fの横シール及び切断が実施され、物品を充填したパックPが得られる。このようなパックPは物品とともにエアが充填されたエアバック包装となり、充填時に潰れ易いポテトチップス等の物品の包装に好適したものとなる。
【0024】
疑似真空パック
図7の包装機はその製袋チューブ2の各軸方向孔42が負圧源に接続されている。そして、製袋チューブ2の上端は軸方向孔42の上方にて所定のギャップを存した分割構造をなし、このギャップに対し、シャッタプレート54が進退可能となっている。より詳しくは、図8に示されるように、シャッタプレート54はその基端が回動軸56に取り付けられ、この回動軸56はギヤ58,60の噛み合いを介して駆動軸62に接続されている。駆動軸62はモータ(図示しない)により正逆方向に回転可能であり、その回転に伴い、シャッタプレート54は製袋チューブ2に向けて接離する方向に回動し、製袋チューブ2を開閉する。
【0025】
また、包装機は、横シーラ18の上下に一対ずつの押えプレート64を更に備え、各対の押えプレート64は互いに接離する方向に移動可能となっている。
図7の包装機によれば、製袋チューブ2を通じて物品が投入される際、図7(a)に示されるようにシャッタプレート54は製袋チューブ2の上端を開放した状態にある。この後、物品の投入が完了すると、図7(b)に示されるようにシャッタプレート54は製袋チューブ2を閉塞し、一方、上下の各対の押えプレート64は互いに近接し、そして、上下の押えプレート64間に所定の隙間が確保される。
【0026】
この状態で、負圧源は製袋チューブ2の軸方向孔42を通じて包材F内を矢印Sで示すように排気し、これにより、包材Fの下端部は充填された物品に密着する。この際、製袋チューブ2内もまた同時に排気される。この後、横シーラ18の作動により、包材Fの横シール及び切断が実施され、物品を充填したパックが得られる。ここで、包材F内の排気は製袋チューブ2の下端から実施されるので、その排気効率は高い。
【0027】
横シール時、包材Fは物品の自重を受け、上下の押えプレート64により拘束された状態、つまり、引っ張られた状態にあるので、包材Fの横シール域に皺が生じることはない。
図7の包装機の場合、押えプレート64は図9に示す押えプレート66に置き換えることもできる。対をなす押えプレート66は互いに合致する切欠68を有し、これにより、押えプレート66が包材Fを挟んで互いに接触しても、切欠68により包材F内を排気するための排気通路が確保される。
【0028】
オーガスクリュー+エアパック
図10の包装機はその製袋チューブ2の軸方向孔42がエア供給源に接続されている。そして、製袋チューブ2内にはファネル70が同心的に挿通され、このファネル70はその上端に蓋付きのホッパ72を有し、その下端は製袋チューブ2の下端から突出している。ホッパ72からは上方に供給パイプ74が延びており、この供給パイプ74は充填すべき物品としての粉粒体をホッパ72を通じてファネル70内に供給する。
【0029】
ファネル70内にはオーガスクリュー76が回転自在に収容されており、オーガスクリュー76の上部はホッパ72内に延びている。オーガスクリュー76の回転軸はその上端がホッパ72から突出し、モータ78に連結されている。したがって、モータ78によりオーガスクリュー76が回転されると、図10(a)に示されるようにファネル70の下端から包材F内に粉粒体が吐出つまり充填される。なお、粉粒体の充填量はオーガスクリュー76の回転回数により決定される。
【0030】
また、ホッパ72と製袋チューブ2の上端との間にて、ファネル70の上部にシャッタリング80が上下方向に摺動可能に取り付けられており、シャッタリング80は製袋チューブ2の内径よりも大径である。したがって、シャッタリング80はその上下動により製袋チューブ2とファネル70との間に形成される環状ギャップを開閉することができる。
【0031】
更に、横シーラ18の下方には一対の規制ガイド82が配置され、これら規制ガイド82は包材Fの繰り出し軸線に沿って延びる一方、その繰り出し軸線を挟んで離間対向し、互いに接離する方向に移動可能である。
図10の包装機によれば、オーガスクリュー76の回転動作が停止し、包材F内への粉粒体の充填動作が完了すると、図10(b)に示されるように包材Fが一対のフィードユニット16により所定の長さだけ繰り出され、そして、一対の規制ガイド82は互いに接離する方向に移動され、包材Fの下端部両側にそれぞれ位置付けられる。
【0032】
一方、シャッタリング80は下降して製袋チューブ2の上端を閉じる。この状態で、エア供給源は製袋チューブ2の軸方向孔42を通じて、包材F内にエアを矢印Aで示すように噴出する。この際、製袋チューブ2の上端からエアが抜け出ることはないので、エアの噴出により、包材Fは一対の規制ガイド82により規制される所定の風船形状に膨らむことになる。
【0033】
この後、図10(c)に示されるように横シーラ18が作動し始めても、シャッタリング80は製袋チューブ2の上端を閉じているので、製袋チューブ2内は加圧状態に維持され、これにより、包材Fの膨らみ状態は横シーラ18の作動に拘わらず保持される。そして、図10(d)に示されるように横シーラ18が包材Fを完全に挟み込み、包材Fの横シールが完了した時点で、シャッタリング80は製袋チューブ2の上端を開放して製袋チューブ2内を大気に開放し、減圧する。したがって、製造されたパックは所定の形状に膨らんだ状態に維持される。
【0034】
オーガスクリュー+製袋チューブの冷却
図11の包装機は図10の包装機と同様にオーガスクリュー76を使用し、包材F内に粉粒体を充填する。図11の包装の場合、その製袋チューブ2の軸方向孔42はその上端が製袋チューブ2の環状上端面に開口し、これら軸方向孔42の幾つかはその上端が分岐管路84を介してガス供給管路86に接続されている。そして、ガス供給管路86はクーラ88を介して窒素ガス源90に接続されている。一方、軸方向孔42の残りはその上端が分岐管路92を介してガス回収管路94に接続され、このガス回収管路94はホッパ72に接続されている。
【0035】
図11の包装機の場合、包材F内への粉粒体の充填と同時に製袋チューブ2の幾つかの軸方向孔42を使用し、包材F内にクーラ88により冷却した窒素ガスを供給し、これにより、包材Fの空気は窒素ガスで置換されると同時に、軸方向孔42内を流れる窒素ガスは製袋チューブ2を冷却する。
この後、図11に示されるように粉粒体の充填動作が完了しても、包材F内の窒素ガスの供給は維持され、製袋チューブ2を冷却し続けると同時に、このような窒素ガスの供給は包材Fの内面に付着した粉粒体を除去する。一方、包材F内が窒素ガスにより完全に置換されると、余剰の窒素ガスは残りの軸方向孔42を通じてオーバフローし、そして、ホッパ72に回収される。
【0036】
この後、横シーラ18が作動し、包材Fの横シール及び切断が実施されることでパックが製造される。
上述した図11の包装機によれば、製袋チューブ2の下端から窒素ガスが供給されるので、窒素ガスの置換効率に優れるばかりでなく、また、包材Fの横シールに先立ち、包材Fの内面、即ち、その横シール域が窒素ガスの吹き付けにより清掃される。この結果、横シール域への粉粒体の噛み込みが避けられ、横シール不良の発生を防止することができる。
【0037】
更に、製袋チューブ2はその軸方向孔42内を流れる窒素ガスにより冷却されるので、熱変形を受け易い粉粒体や物品の充填に好適したものとなる。
図11の包装機の場合、包材内面の横シール域を効率良く清掃するには、図12に示されているように製袋チューブ2の直径方向に離間した部位、つまり、横シーラ18の上方領域に窒素ガス供給側の軸方向孔42を複数個ずつ分配して配置しておくのが好ましい。なお、図12には、窒素ガスオーバフロー側の軸方向孔は図示されていない。
【0038】
オーガスクリュー+清掃
図13の包装機は、製袋チューブ2の下端面に複数の偏向ノズル96を更に備え、これら偏向ノズル96は軸方向孔42に接続されている。各偏向ノズル96は軸方向孔42を通じてエアの供給を受け、そして、図14中の矢印で示すように包材Fの内周に沿ってエアを吹き出し、包材F内にエアの旋回流を発生させる。このようなエアの旋回流は包材Fの内面に沿って流れ、この内面、つまり、その横シール域に付着した粉粒体を効率良く除去することができる。なお、図14中、偏向ノズル96間に位置する軸方向孔42は排気に利用することができる。
【0039】
図14の製袋チューブ2はその周方向全域に分配された軸方向孔42を有しているので、チューブ本体34の凹所36及びカバー部材40はそれぞれ断面円形となる。この場合、カバー部材40はチューブ本体34の凹所36に脱着可能に嵌合されることになる。
更に、軸方向孔42に供給されるエアがイオン化装置98によりイオン化されていれば、包材F内の旋回流は粉粒体の除去効率を更に改善することができる。
【0040】
また、図14の製袋チューブ2の場合、その周方向に隣接する軸方向孔に対してエアの供給及び排出が交互に割り当てられているが、図15(a)に示されるようにエアの供給領域及び排出領域を製袋チューブ2の周方向に区画し、各領域に1個以上の軸方向孔42を配置するようにしてもよい。
また、図15(b)に示されるように、エアの供給領域及び排出領域は製袋チューブ2の直径方向に離間するように1個ずつ設けられていてもよいし、更には、図15(c)に示されるようにその供給及び排出領域が1個ずつの軸方向孔42により得られるものであってもよい。
【0041】
図15の製袋チューブ2から明らかなように、チューブ本体34の凹所36及びカバー部材40は必ずしも1個ずつに限らず、複数個ずつ備えられていてもよい。
更に、軸方向孔42を形成するための縦溝は必ずしも真っ直ぐな溝に限らず、その下端開口が湾曲し、包材内への給気方向を偏向させるものであってもよい。
【0042】
【発明の効果】
以上説明したように本発明の縦形製袋充填包装機の製袋チューブ(請求項1)によれば、その内部に複数の軸方向孔を形成してあるので、製袋チューブを通じての物品の充填速度を向上できるばかりでなく、その充填時、物品の損傷を防止することができる。また、軸方向孔は包材内に対する給気又は排気に使用できるので、エアパック、窒素ガス充填パック、又は、疑似真空パック等の種々のパック包装に適用でき、その汎用性に優れたものなり、しかも、軸方向孔は製袋チューブの環状下端面に開口しているので、その給排効率をも高い。
【0043】
また、軸方向孔はチューブ本体における凹所の縦溝とカバー部材とにより形成されているので、製袋チューブ内に軸方向孔を容易に得ることができる。
そして、カバー部材は弾性変形可能であるので、チューブ本体に対するカバー部材の脱着が簡単となり、その軸方向孔の清掃に関して優れたものとなる。
更に、複数の縦溝の上端開口、つまり、複数の軸方向孔が給気源又は排気源に分けて接続されていれば(請求項2)、包材内に対する給気及び排気をともに実施可能となる。
【0044】
更にまた、製袋チューブがノズルなどの気流制御手段を備えていれば(請求項3)、横シール時、包材内面の横シール域に付着した粉粒体を給気により吹き飛ばして除去することができ、横シール域への粉粒体の噛み込みを防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】縦形製袋充填包装機の一例を示した概略図である。
【図2】図1の製袋チューブの周辺を拡大して示した図である。
【図3】一実施形態の製袋チューブを一部破断して示した斜視図である。
【図4】図3の製袋チューブの横断面図である。
【図5】製袋チューブ上部の縦断面図である。
【図6】製袋チューブをエアパック包装に適用した例を示す図である。
【図7】製袋チューブを疑似真空パック包装に適用した例を示す図である。
【図8】図7のシャッタプレートの開閉機構を示した図である。
【図9】図7の押えプレートの変形例を示した斜視図である。
【図10】オーガスクリューを使用したエアパック包装に適用した例を示す図である。
【図11】製袋チューブを窒素ガス充填パック包装に適用した例を示す図である。
【図12】図11のパック包装に適用される変形例の製袋チューブの上面を示す図である。
【図13】更に別の変形例の製袋チューブの一部を示す図である。
【図14】図13の製袋チューブの下面図である。
【図15】製袋チューブの給気系及び排気系に関し、種々のレイアウトを示した図である。
【符号の説明】
2 製袋チューブ
34 チューブ本体
36 凹所
38 縦溝
40 カバー部材
42 軸方向孔
96 偏向ノズル(気流制御手段)
Claims (3)
- フォーマを介して円筒状に成形された包材を製袋チューブの外側に沿って繰り出しながらパックを成形する一方、パックの成形過程にて前記製袋チューブの内部を通じて前記包材内に物品を充填する縦形製袋充填包装機において、
前記製袋チューブは、前記フォーマを通過して延びるチューブ本体と、
前記チューブ本体の外周面に設けられ、前記チューブ本体の下端面から前記フォーマの上方まで前記チューブ本体の軸線方向に延びる一方、前記チューブ本体の周方向でみて円弧形状をなす凹所と、
前記凹所に設けられた複数の縦溝であって、前記チューブ本体の軸線方向に延びるとともに、前記凹所よりも上側にて前記チューブ本体の外面に開口した上端開口及び前記チューブ本体の前記下端面に開口した下端開口を有する複数の縦溝と、
前記凹所内に取外し可能に装着され、装着されたときにはその外周面が前記チューブ本体の外周面の一部を形成する一方、その内周面により前記複数の縦溝を前記包材内に対する給気及び排気の少なくとも一方に使用される軸方向孔に形成する円弧形状のカバー部材と
を備え、
前記カバー部材は弾性変形可能であって、前記チューブ本体の周方向でみて、その半周以上に亘る円弧形状をなすとともに、前記凹所に対する装着及び取外し時には弾性変形を伴って拡開され、装着後には前記弾性変形の復元力により前記内周面にて前記凹所を挟み付けることで前記チューブ本体に保持されることを特徴とする縦形製袋充填包装機の製袋チューブ。 - 前記軸方向孔における前記上端開口の各々は、給気源又は排気源に分けて接続されていることを特徴とする請求項1に記載の縦形製袋充填包装機の製袋チューブ。
- 製袋チューブは、前記軸方向孔の下端開口から前記包材内への給気の方向を制御する気流制御手段を更に含むことを特徴とする請求項1又は2に記載の縦形製袋充填包装機の製袋チューブ。
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