JP4304554B2 - ズームレンズ装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明はズームレンズ装置に係り、特に操作棒の押し引き操作による手動操作方式及びズームレートデマンド等の操作部材からのズーム指令信号に基づくサーボ方式の両方式でそれぞれズーム駆動が可能なズームレンズ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、放送用テレビカメラに使用される箱型のズームレンズ装置(EFPレンズ)において、ズーム操作等のレンズ操作を手動で行うものと電動で行うものとがある。手動で行うものとしては、1軸2操作式と呼ばれる操作方式が知られている。1軸2操作式は、ズームレンズ装置から延設された操作棒の押し引きでズーム操作を行い、操作棒の回転駆動力でフォーカス操作を行うようにしたものである。
【0003】
このような1軸2操作式の操作は、操作棒の押し引き位置によってズーム位置の見当がつき、また、迅速なズーム操作が可能であるためスポーツ中継等のように瞬時の画角調整が要求される撮影において多く使用されている。
一方、レンズ操作を電動で行うものとしては、ズームレートデマンド等の専用のコントローラからの指令信号によりサーボモータを駆動し、その駆動力によってズームレンズを駆動させるサーボ方式と呼ばれる操作方式が知られている。ドラマ撮影のようにスローなズーム操作が要求される撮影の場合には、このサーボ方式が多く使用されている。また、サーボ方式の場合には、ズームレンズをスムーズに止めたり、元のズーム位置に戻したりする場合に有利である。
【0004】
従来、このような1軸2操作式の手動操作方式及びサーボ方式のいずれの方式でも撮影状況やカメラマンの好みに応じて選択できるようにするため、1台のズームレンズ装置に手動操作方式とサーボ方式の両方の駆動機構を設けるようにしたものが提案されている(実公昭60−27366号公報)。
この実公昭60−27366号公報に記載のズームレンズ装置は、手動操作方式によって回転させられるワイヤ巻付部と、サーボモータによって回転させられるサーボ駆動ギアとの間にスラスト方向に移動自在な移動リングが設けられ、この移動リングがスラスト方向に移動してワイヤ巻付部又はサーボ駆動ギアと係合し、ワイヤ巻付部又はサーボ駆動ギアから回転駆動力が伝達されるようになっている。そして、移動リングに伝達された回転駆動力は、この移動リングと噛合するズーム用のカム筒の外周に設けられたリングギアを介してカム筒に伝達されるようになっている。
【0005】
前記ワイヤ巻付部及びサーボ駆動ギアには、バネによって突出する方向に付勢されたクラッチピンが設けられ、移動リングの両側面には、前記クラッチピンが収納される孔が形成されており、この移動リングをワイヤ巻付部側又はサーボ駆動ギア側に移動させ、前記クラッチピンと孔とを係合させることにより、移動リングとワイヤ巻付部又はサーボ駆動ギアとを連結するようにしている。
【0006】
また、移動リングは、その外周に環状の溝が形成されており、その溝には切換操作ノブによって移動させられる切換軸の先端が係合できるようになっている。そして、切換操作ノブを移動させることにより、切換軸を介して移動リングを前記クラッチピンと孔とが係合する所定の位置まで移動させるようにしている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、実公昭60−27366号公報に記載のズームレンズ装置は、移動リングを切換軸を介して付勢していないため、移動リング側の孔と、ワイヤ巻付部又はサーボ駆動ギア側のクラッチピンとの係合が外れるおそれがあった。一方、移動リングを切換軸を介して付勢すると、切換軸が移動リングの溝と常時所定の付勢力をもって摺動することになり、摩擦力によるエネルギロスや磨耗等の問題が生じる。
【0008】
本発明はこのような事情に鑑みてなされたもので、前記エネルギロスや磨耗等の問題を解決することができるとともに、操作棒による手動操作方式とズームレートデマンド等の操作部材によるサーボ方式の両方式でズーム駆動する際に、駆動源を切り換えるクラッチ部での係合を良好に行うことができるズームレンズ装置を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するために本願請求項1に係るズームレンズ装置は、操作棒の押し引き操作に伴って移動するワイヤが巻き付けられ、該操作棒の押し引き操作に伴ってワイヤ巻付部を回転させるマニュアルズーム手段と、前記操作棒とは異なるズーム操作部材の操作に応じたズーム指令信号に基づいて回転部材をサーボモータによって回転させるズームサーボ手段と、前記ワイヤ巻付部又は前記回転部材と選択的に噛合係合する移動リングと、前記移動リングの回転に伴って回転するベアリングを介して該移動リングを前記ワイヤ巻付部又は前記回転部材に噛合係合させるための付勢力を付与する付勢手段とを有するクラッチ部と、前記クラッチ部の移動リングを介して回転駆動力をズームレンズのズームカムに伝達する動力伝達手段と、を備え、
前記クラッチ部は、前記ワイヤ巻付部と前記回転部材との間で移動自在に配設されるとともに、その外周に凹溝が形成された前記移動リングと、前記移動リングの凹溝と対向する位置に回動自在に配設された部材であって、その下面側の偏心した位置に前記凹溝に入る前記ベアリングが設けられた部材と、前記ベアリングが設けられた部材を一方の方向又は他方の方向に回動させ、前記ベアリングを介して前記移動リングを前記ワイヤ巻付部側又は前記回転部材側に移動させる切換操作部と、前記ベアリングが設けられた部材の回動位置に応じて、該部材を一方の方向又は他方の方向に回動させるように常時バネ付勢する付勢手段であって、前記ベアリングを前記移動リングの凹溝の一方の側面又は他方の側面に当接させる前記付勢手段と、を有することを特徴としている。
【0010】
即ち、移動リングをワイヤ巻付部又は回転部材に係合させる際に、該移動リングを係合する方向に常時付勢し、移動リングとワイヤ巻付部又は回転部材との係合が外れないようにしている。また、移動リングに付勢力を加える部分にはベアリングを設け、移動リングの回転に伴ってベアリングが回転できるようにし、これにより回転する移動リングを付勢していても摩擦力等の発生を抑制できるようにしている。
【0011】
本願請求項2に示すように、前記移動リングと前記ワイヤ巻付部とは互いに1つの回転位置でのみ噛み合う第1の噛合部を有することを特徴としている。これにより、操作棒の位置とズーム位置との関係が変化しないようにしている。
一方、本願請求項3に示すように前記移動リングと前記回転部材とは互いに複数の回転位置で噛み合う第2の噛合部を有することを特徴としている。前記回転部材はサーボ方式で制御されるため、移動リングに対してどの位置で噛み合ってもよいからである。
【0012】
前記第1の噛合部は、本願請求項4に示すように1本のテーパーピンと1つのテーパー孔とからなり、前記テーパーピンは金属材料からなるテーパーピン本体の先端部に潤滑性材料が設けられた複合構造を有することを特徴としている。前記テーパーピンは、テーパー孔と係合するまでテーパー孔が形成されている面上を付勢された状態で摺動するが、先端部の潤滑性材料により円滑に摺動することができる。また、本願請求項5に示すようにテーパー孔が設けられた端面に前記テーパーピンの摺動を円滑にする潤滑性材料を設けるようにしてもよい。
【0013】
また、本願請求項6に係るズームレンズ装置は、操作棒の押し引き操作に伴って移動するワイヤが巻き付けられ、該操作棒の押し引き操作に伴ってワイヤ巻付部を回転させるマニュアルズーム手段と、前記操作棒とは異なるズーム操作部材の操作に応じたズーム指令信号に基づいて回転部材をサーボモータによって回転させるズームサーボ手段と、前記ワイヤ巻付部又は前記回転部材と選択的に係合する移動リングと、前記移動リングの回転に伴って回転するベアリングを介して該移動リングを前記ワイヤ巻付部又は前記回転部材に係合させるための付勢力を付与する付勢手段とを有するクラッチ部と、前記クラッチ部の移動リングを介して回転駆動力をズームレンズのズームカムに伝達する動力伝達手段と、前記操作棒の回転操作に応じた第1のフォーカス指令信号を出力するフォーカス指令出力手段と、前記フォーカス指令出力手段からの第1のフォーカス指令信号及び前記操作棒とは異なるフォーカス操作部材の操作に応じた第2のフォーカス指令信号のうちのいずれか一方のフォーカス指令信号に基づいてフォーカスレンズを駆動するフォーカスサーボ手段と、を有することを特徴としている。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下添付図面に従って本発明に係るズームレンズ装置の好ましい実施の形態について詳述する。
本発明に係るズームレンズ装置は、撮影状況やカメラマンの好みで1軸2操作式の操作方式と、1軸2操作式ではないズームレートデマンド及びフォーカスポジションデマンドの操作方式のいずれかを選択し、その選択した操作方式によりズーム操作及びフォーカス操作を行えるようにしたもので、図1は1軸2操作式の操作方式を使用する場合、図2はズームレートデマンド及びフォーカスポジションデマンドの操作方式を使用する場合についてテレビカメラシステム全体の構成を示した斜視図である。
【0015】
これらの図に示すようにテレビカメラ10は、ズームレンズ装置12と、カメラ本体14とから構成され、ズームレンズ装置12は、雲台22に載置されたカメラ本体14の正面側に装着される。図1に示すように1軸2操作式で操作を行う場合、ズームレンズ装置12の背面側(カメラ本体14に装着される面)には操作棒16が設置され、その操作棒16は、カメラ本体14に形成された操作棒挿通孔14A(図2参照)を貫通してカメラ本体14の背面側に突出される。カメラマンは、カメラ本体14のビューファインダ20に映る映像を見ながら、この操作棒16の指掛部18を把持して操作棒16を押し引き操作することでズーム操作を行うことができ、また、指掛部18を回転操作し、操作棒16の軸を回転させることでフォーカス操作を行うことができる。尚、操作棒16はズームレンズ装置12に対して着脱自在になっている。
【0016】
上記1軸2操作式の操作棒16とは異なるズーム操作部材及びフォーカス操作部材で操作を行う場合には、図2に示すように雲台22から延設されたパンチルト棒24A、24Bの先端にそれぞれズームレートデマンド26とフォーカスポジションデマンド28が設置される。ズームレートデマンド26及びフォーカスポジションデマンド28からは、それぞれズーム速度を指令するズーム速度指令信号とフォーカス位置を指令するフォーカス位置指令信号が出力され、これらの指令信号はケーブルを介してズームレンズ装置12に送信される。カメラマンは、ズームレートデマンド26のサムリング26Aを親指で回動操作することによりズーム操作を行うことができ、フォーカスポジションデマンド28のフォーカスノブ28Aを回動操作することでフォーカス操作を行うことができる。
【0017】
図3は本発明に係るズームレンズ装置の内部構成を示す全体構成図である。
このズームレンズ装置12は、図3に示すように主としてレンズ鏡胴30と、1軸2操作式の操作ユニット32と、ズーム駆動切換用のクラッチ部34と、制御回路36と、上記ズームレートデマンド26及びフォーカスポジションデマンド28とから構成されている。
【0018】
レンズ鏡胴30には、前方から順にフォーカスレンズ40、バリエータレンズ42A、コンペンセータレンズ42B等のズーム系レンズ42、及びマスターレンズ44が配置される。フォーカスレンズ40は、その支持枠40Aにリードスクリュー46が螺合しており、サーボモータが内蔵されているフォーカスサーボモジュール48の回転出力部48Aから回転入力部50、プーリー52、歯付きベルト54及びプーリー56を介してリードスクリュー46に回転駆動力が伝達されると、光軸方向に沿って前後動するようになっている。尚、上記歯付きベルト54等により、フォーカスサーボモジュール48からリードスクリュー46までの動力伝達系はバックラッシなしで回転駆動力を伝達できるようになっている。
【0019】
上記リードスクリュー46にはフォーカス位置センサ58が設けられており、このフォーカス位置センサ58は、リードスクリュー46の回転量(フォーカスレンズ40のフォーカス位置)を検出し、そのフォーカス位置を示す信号を制御回路36に出力する。
ズーム系レンズ42のバリエータレンズ42A及びコンペンセータレンズ42Bは、これらの支持枠に植設されたカムピン42C、42Dがズームカム60のカム溝60A、60Bに係合しており、後述するクラッチ部34を介してズームカム60が回動すると、これらのバリエータレンズ42A及びコンペンセータレンズ42Bがカム溝60A、60Bで規制される位置関係により光軸に沿って前後動するようになっている。このズームカム60には、ズーム位置センサ62が設けられており、このズーム位置センサ62は、ズームカム60の回転位置(ズーム系レンズ42のズーム位置)を検出し、そのズーム位置を示す信号を制御回路36に出力する。
【0020】
次に、1軸2操作式の操作ユニット32について説明する。
操作ユニット32の操作棒16は、回転自在に軸支された中空軸64の内部に摺動自在に挿入されている。中空軸64には、長手方向のキー溝64Aが形成されており、操作棒16の先端に固着されたピン66がキー溝64Aに係合している。従って、操作棒16が回転操作されると、これに連動して中空軸64が回転する。
【0021】
尚、中空軸64の一端側にはピン64Bが配設されており、このピン64Bは、所定量回転するとストッパ68に当接する。これにより中空軸64(操作棒16)の回転範囲が規制されている。また、中空軸64の他端側には、フォーカス用位置センサ70が設けられており、このフォーカス用位置センサ70は、中空軸64の回転位置(フォーカス位置)を検出し、そのフォーカス位置を示すフォーカス位置指令信号を制御回路36に出力する。
【0022】
一方、中空軸64には、移動枠72が軸方向に移動自在に挿通されており、操作棒16のピン66の先端は、その移動枠72の内周に形成された周方向の溝72Aと係合している。この移動枠72には、ワイヤ巻付部80に所定量巻き付け固定されるとともに、プーリー73、74、75及び76を介して張設されたワイヤ78の一部が固着されている。従って、操作棒16を押し引き操作すると、これに連動してワイヤ78が移動し、ワイヤ巻付部80が回転する。
【0023】
次に、ズーム駆動切換用のクラッチ部34について説明する。
このクラッチ部34は、主として支軸82を中心にして回転自在に配設された第1のプーリー84と、この第1のプーリー84と一体形成された支軸84Aにそれぞれ回転自在に配設されたワイヤ巻付部80及び第3のプーリー86と、支軸84Aの軸方向に移動自在に配設されて移動リング88と、この移動リング88を移動させる切換ツマミ90等から構成されている。
【0024】
ワイヤ巻付部80には、前述したように操作ユニット32の操作棒16を押し引き操作によって移動するワイヤ78により回転駆動力が加えられるようになっており、第3のプーリー86には、サーボモータが内蔵されているズームサーボモジュール92の回転出力部92Aから回転入力部93、第4のプーリー95、及び歯付きベルト97を介して回転駆動力が加えられるようになっている。尚、上記歯付きベルト97等により、ズームサーボモジュール92から第3のプーリー86までの動力伝達系はバックラッシなしで回転駆動力を伝達できるようになっている。
【0025】
一方、移動リング88には、キー88Aが設けられており、このキー88Aは、支軸84Aの長手方向に形成されたキー溝84Bと係合している。また、移動リング88は、支軸84Aの軸方向に移動することによりワイヤ巻付部80又は第3のプーリー86と係合できるようになっている。従って、ワイヤ巻付部80又は第3のプーリー86から移動リング88に回転駆動力が伝達され、移動リング88が回転すると、これに連動して支軸84A(第1のプーリー84)も回転する。
【0026】
そして、第1のプーリー84が回転すると、その回転駆動力は、第1のプーリー84から歯付きベルト83を介してズームカム60に固定された第2のプーリー85にバックラッシなしで伝達される。これによりズームカム60が回動し、ズーム系レンズ42が駆動される。
さて、上記移動リング88を移動させるための切換ツマミ90は、その切換ツマミ90の軸にギア91が固定されており、このギア91の偏心した位置にはベアリング94が設けられている。尚、ベアリング94は、移動リング88の外周に形成された溝88Bに当接し、移動リング88の回転に伴って回転できるようになっている。
【0027】
また、ギア91にはギア96が噛み合っており、このギア96には、ギア96の回動位置(切換ツマミ90の回動位置)に応じてコイルバネ98により常時、時計回り方向(CW方向)又は反時計回り方向(CCW方向)に付勢力が加えられるようになっている。
図4は図3上の矢印A方向から上記ギア91及び96等を見た要部矢視図である。図4上で、ギア96はコイルバネ98によってCW方向に回動するように付勢されており、その結果、ギア91はCCW方向に回動するように付勢される。そして、ギア91の下面側の偏心した位置に設けられたベアリング94は、点線で示すように移動リング88の溝88Bの右側面に当接し、移動リング88を右方向に移動させるとともに右方向に付勢する。これにより、移動リング88は、ワイヤ巻付部80と所定の付勢力をもって係合する。
【0028】
一方、切換ツマミ90(ギア91)をCW方向に回動させ、ギア96を付勢するコイルバネ98が点線で示す位置にくると、このコイルバネ98によってギア96はCCW方向に回動するように付勢され、その結果、ギア91はCW方向に回動するように付勢される。そして、ギア91の下面側の偏心した位置に設けられたベアリング94は、一点鎖線で示すように移動リング88の溝88Bの左側面に当接し、移動リング88を左方向に移動させるとともに左方向に付勢する。これにより、移動リング88は、第3のプーリー86と所定の付勢力をもって係合する。
【0029】
尚、図4上で99は、ギア96と共に回転する突起部96Aによって動作する切換スイッチであり、この切換スイッチ99は、ズーム操作が1軸2操作式の手動側に切り換えられたか、サーボ側に切り換えられたかを検出する。即ち、切換スイッチ99は、図4に示す状態(移動リング88がワイヤ巻付部80と係合する状態)ではスイッチONとなり、手動側に切り換えられたことを示す信号を制御回路36に出力し、移動リング88が第3のプーリー86と係合する状態ではスイッチOFFとなり、サーボ側に切り換えられたことを示す信号を制御回路36に出力する。
【0030】
次に、移動リング88とワイヤ巻付部80及び第3のプーリー86との係合部について説明する。
図5は移動リング88の右側面とワイヤ巻付部80の左側面の要部拡大図である。同図に示すように移動リング88の右側面には、1本のテーパーピン89が植設されており、ワイヤ巻付部80の左側面には、上記テーパーピン89と係合する1つのテーパー孔81が穿設されている。
【0031】
このテーパーピン89は、金属材料からなるテーパーピン本体89Aと、潤滑性材料からなる先端部89Bとの複合構造となっている。従って、テーパーピン89は、ワイヤ巻付部80のテーパー孔81と係合するまでは、ワイヤ巻付部80の側面に当接した状態で摺動するが、その摺動動作を円滑に行うことができる。また、テーパーピン89はテーパー孔81とバックラッシなしで係合することができ、更に移動リング88とワイヤ巻付部80とは、互いに所定の回転位置関係にあるときのみ係合する。
【0032】
図6はワイヤ巻付部80の左側面の他の実施の形態を示す要部拡大図であり、テーパー孔81が穿設されたワイヤ巻付部80の側面に、テーパーピンの摺動を円滑にする潤滑性材料からなる板材81Aが設けられている。
一方、移動リング88と第3のプーリー86との係合部は、図3に示すように移動リング88の左側面に設けられた歯付きギア87Aと、第3のプーリー86の右側面に設けられた歯付きギア87Bとによって構成されている。そして、これらの歯付きギア87Aと87Bとは、バックラッシなしで、かつ歯のピッチに応じた複数の回転位置で噛み合うことができる。
【0033】
尚、移動リング88とワイヤ巻付部80とを互いに所定の回転位置関係にあるときのみ係合可能にした理由は、操作棒16の位置とズーム位置との関係が変化しないようにするためである。一方、第3のプーリー86は、サーボ方式で速度制御されるため、移動リング88に対してどの位置で係合してもよく、そのため任意の回動位置(多数の回動位置)で係合できる構造となっている。
【0034】
また、この実施の形態では、移動リング88とワイヤ巻付部80とを歯付きギアによって係合させるようにしたが、これに限らず、複数のテーパーピンとテーパー孔、又は1本のテーパーピンと複数のテーパー孔によって複数の位置で係合できるようにしてもよい。更に、前記コイルバネ98による移動リング88の付勢力は、前記テーパーピン89とテーパー孔81、あるいは歯付きギア87Aと歯付きギア87Bとが回転駆動力の伝達時に外れないように設定する必要がある。
【0035】
次に、図3に示した制御回路36について説明する。
この制御回路36には、前述したようにフォーカス位置センサ58及びズーム位置センサ62からそれぞれ現在のフォーカス位置及びズーム位置を示す信号が加えられ、ズームレートデマンド26及びフォーカスポジションデマンド28からは、それぞれズーム速度を指令するズーム速度指令信号とフォーカス位置を指令するフォーカス位置指令信号が加えられ、操作ユニット32に設けたフォーカス用位置センサ70からは、フォーカス位置を示すフォーカス位置指令信号が加えられている。また、切換スイッチ99からは、ズーム操作が1軸2操作式の手動側に切り換えられたか、サーボ側に切り換えられたかを示す信号が加えられている。
【0036】
制御回路36は、切換スイッチ99からズーム操作が1軸2操作式の手動側に切り換えられたことを示す信号を入力すると、ズームレートデマンド26及びフォーカスポジションデマンド28からの入力信号を無効とし、フォーカス用位置センサ70からの入力信号を有効とする。
従って、操作棒16を回転操作すると、制御回路36にはフォーカス用位置センサ70から操作棒16(中空軸64)の回転位置(フォーカス位置)を示すフォーカス位置指令信号が加えられ、制御回路36は、このフォーカス位置指令信号と、フォーカス位置センサ58から加えられる現在のフォーカス位置を示す信号とに基づいてフォーカスサーボモジュール48に制御信号を出力し、フォーカスレンズ40がフォーカス位置指令信号に応じたフォーカス位置になるようにサーボ制御する。
【0037】
また、切換スイッチ99からズーム操作が1軸2操作式の手動側に切り換えられたことを示す信号を入力している場合には、移動リング88はワイヤ巻付部80と係合している。
従って、操作棒16を押し引き操作すると、ワイヤ78を介してワイヤ巻付部80が回転する。このワイヤ巻付部80の回転駆動力は、ワイヤ巻付部80と係合している移動リング88、移動リング88のキー88A、及びキー溝84Bを介して第1のプーリー84に伝達され、更に第1のプーリー84から歯付きベルト83を介して第2のプーリー85及びズームカム60に伝達される。これによりズームカム60が回動し、ズーム系レンズ42が手動駆動される。
【0038】
一方、制御回路36は、切換スイッチ99からズーム操作がサーボ側に切り換えられたことを示す信号を入力すると、ズームレートデマンド26及びフォーカスポジションデマンド28からの入力信号を有効とし、フォーカス用位置センサ70からの入力信号を無効とする。
従って、ズームレートデマンド26の操作に基づいてズームレートデマンド26からズーム速度指令信号を入力すると、制御回路36は、このズーム速度指令信号と、ズーム位置センサ62から加えられる現在のズーム位置を示す信号(この信号を時間微分した信号はズーム速度信号)とに基づいてズームサーボモジュール92に制御信号を出力し、ズームサーボモジュール92を駆動する。
【0039】
このズームサーボモジュール92の回転駆動力は、回転出力部92Aから回転入力部93、第4のプーリー95、及び歯付きベルト97を介して第3のプーリー86に伝達される。また、切換スイッチ99からズーム操作がサーボ側に切り換えられたことを示す信号を入力している場合には、移動リング88は第3のプーリー86と係合しているため、第3のプーリー86に伝達された回転駆動力は、第3のプーリー86と係合している移動リング88、移動リング88のキー88A、及びキー溝84Bを介して第1のプーリー84に伝達され、更に第1のプーリー84から歯付きベルト83を介して、第2のプーリー85及びズームカム60に伝達される。これによりズームカム60が回動し、ズーム系レンズ42がサーボ駆動される。
【0040】
また、フォーカスポジションデマンド28の操作に基づいてフォーカスポジションデマンド28からフォーカス位置指令信号を入力すると、制御回路36は、このフォーカス位置指令信号と、フォーカス位置センサ58から加えられる現在のフォーカス位置を示す信号とに基づいてフォーカスサーボモジュール48に制御信号を出力し、フォーカスレンズ40がフォーカス位置指令信号に応じたフォーカス位置になるようにサーボ制御する。
【0041】
更に、この制御回路36は、表示器100の表示内容を制御する。即ち、図7に示すように表示器100は、操作棒(ズーム)、操作棒(フォーカス)、ズームレートデマンド、フォーカスポジションデマンドを示す4つの表示パネル100A〜100Dを有しており、制御回路36は、切換スイッチ99からの入力信号に基づいて現在使用可能状態となっている操作部材を示す表示パネルを点灯させる。これにより、操作者は、いずれの操作部材が使用可能状態となっているかを容易に確認することができる。
【0042】
また、制御回路36は、切換スイッチ99からズーム操作が1軸2操作式の手動側に切り換えられたことを示す信号を入力している場合において、断線等によってフォーカス用位置センサ70からフォーカス位置指令信号を受入できないときには、自動的にフォーカスポジションデマンド28からのフォーカス位置指令信号を有効とし、フォーカスポジションデマンド28によるフォーカス制御を可能にしている。同様に、切換スイッチ99からズーム操作がサーボ側に切り換えられたことを示す信号を入力している場合において、フォーカスポジションデマンド28の未装着あるいは断線等によりフォーカスポジションデマンド28からフォーカス位置指令信号を受入できないときには、自動的にフォーカス用位置センサ70からフォーカス位置指令信号を有効とし、操作棒16によるフォーカス制御を可能にしている。尚、制御回路36は、この場合も上記と同様に表示器100に現在使用可能状態となっている操作部材を示す表示パネルを点灯させる。
【0043】
図8は操作ユニット32の操作棒16を固定する操作棒固定装置102の実施の形態を示す構成図である。
同図に示すように、この操作棒固定装置102は、制御回路36と、切換スイッチ99と、鉄系のロックレバー104と、ロックレバー104によるロックを解除する方向にバネ付勢するコイルバネ106と、コイルバネ106の付勢力に抗してロックレバー104をロック方向に回動させるソレノイド108とから構成されている。尚、図8上で、109はゴムである。
【0044】
制御回路36は、切換スイッチ99からズーム操作がサーボ側に切り換えられたことを示す信号を入力すると、ソレノイド108を励磁し、ロックレバー104をソレノイド108に吸引させる。これにより、操作棒16は、ゴム109によって挟持され、押し引き不能に固定される。
一方、切換スイッチ99からズーム操作が1軸2操作式の手動側に切り換えられたことを示す信号を入力すると、制御回路36はソレノイド108を消磁する。これによりロックレバー104は、コイルバネ106の付勢力によってロック解除方向に回動し、操作棒16の押し引き操作を可能にする。
【0045】
図9は第1のプーリー84からズームカム60に固定された第2のプーリー85に回転駆動力を伝達する歯付きベルト83の張力を調整する張力調整装置110の実施の形態を示す構成図である。
同図に示すように、この張力調整装置110は、制御回路36と、切換スイッチ99と、歯付きベルト83に当接するローラ112Aが先端に設けられ、後端に圧縮バネ114が設けられたアーム112と、このアーム112を回動させるために進退するネジ116と、このネジ116をギア118、120を介して回転させるモータ122と、ネジ116の回転量(移動位置)を検出する位置センサ124とから構成されている。
【0046】
制御回路36は、切換スイッチ99からズーム操作がサーボ側に切り換えられたことを示す信号を入力すると、位置センサ124によってネジ116が図9上で右側に所定量移動したことが検出されるまでモータ122を駆動する。これにより、アーム112はネジ116によってCW方向に所定量回動し、ローラ112Aを介して歯付きベルト83を押圧し、歯付きベルト83の張力が大きくなるように変更する。
【0047】
一方、切換スイッチ99からズーム操作が1軸2操作式の手動側に切り換えられたことを示す信号を入力すると、制御回路36はネジ116が元の位置に戻るようにモータ122を逆転駆動する。これにより、アーム112はネジ116の後退により圧縮バネ114によってCCW方向に所定量回動し、歯付きベルト83への押圧力を減じ又は解除する。
【0048】
このようにズーム操作がサーボ側に切り換えられたときに歯付きベルト83の張力を大きくする理由は、第1のプーリー84をサーボ駆動する場合には、負荷が大きくても歯付きベルト83を介して回転駆動力を確実に伝達するためである。一方、ズーム操作が1軸2操作式の手動側に切り換えられたときに歯付きベルト83の張力を減じる理由は、第1のプーリー84を手動で駆動する場合には、負荷が大きくなり過ぎないようにするためである。
【0049】
図10はレンズ鏡胴30の重量バランスをとるバランス調整装置130の実施の形態を示す要部構成図である。
同図に示すように、このバランス調整装置130は、制御回路36と、切換スイッチ99と、ズームカム60と並設され、該ズームカム60からギア132、134を介して回転駆動力が伝達されるキー136A付きの回転軸136と、この回転軸136に挿通され前記キー136Aと係合するキー溝138Aを有する移動リング138と、回転軸136に対して回転自在に配設されたバランサカム140と、キー142A付きの支軸142に沿って移動自在に配設され、前記バランサカム140のカム溝140Aと係合するカムピン144A及び前記キー142Aと係合するキー溝144Bを有するバランサ(重り)144と、バランサ144との動的接続を断続する切換部146等から構成されている。
【0050】
前記切換部146は、移動リング138の外周に形成された溝138Bに当接する偏心ピン148Aを有する回転板148と、この回転板148をギア150、152を介して回転させるモータ154と、回転板148の回転位置を検出する位置センサ156とから構成されている。従って、モータ154を回転させると、ギア150、152を介して回転板148が回転し、この回転板148の回転によって回転板148上の偏心ピン148Aが移動リング138の溝138Bに当接して移動リング138を移動させる。
【0051】
制御回路36には、前記位置センサ156及び切換スイッチ99からの検出信号が加えられており、制御回路36は、切換スイッチ99からズーム操作がサーボ側に切り換えられたことを示す信号を入力すると、移動リング138がバランサカム140から離間するようにモータ154を制御する。
一方、切換スイッチ99からズーム操作が1軸2操作式の手動側に切り換えられたことを示す信号を入力すると、制御回路36は、移動リング138の右側面がバランサカム140の左側面に当たる位置まで移動リング138を移動させるようにモータ154を制御する。
【0052】
図11に示すように移動リング138の右側面には、テーパー孔139が形成されており、バランサカム140の左側面には、バネ141によって突出するように付勢されたテーパーピン143が設けられている。
従って、ズームカム60の回転にともなって移動リング138が回転し、移動リング138のテーパー孔139が、バランサカム140のテーパーピン143の位置と一致すると、テーパーピン143が突出してテーパー孔139と係合し、移動リング138とバランサカム140とが動的に接続される。これにより、移動リング138(ズームカム60)とともにバランサカム140が回転し、バランサカム140のカム溝140Aにカムピン144Aが係合しているバランサ144が支軸142に沿って移動し、ズーム系レンズ42の移動位置に関わらず重心が移動しないように重量バランスが調整される。
【0053】
尚、ズーム操作がサーボ側に切り換えられたときにズームカム60とバランサ144との動的接続を切り離すようにした理由は、サーボ駆動時にイナーシャが大きいと止めにくくなるからである。
図12は前記移動リング138をバランサカム140から離間させた場合に、バランサカム140(バランサ144)を固定する固定機構を示す図である。
【0054】
即ち、バランサカム140は、回転軸136に対してスライドブッシュ160によって回転自在かつ軸方向に移動自在に設けられ、コイルバネ162によって矢印A方向に付勢されている。また、バランサカム140の一端には、フランジ部140Bが形成されるとともに、このフランジ部140Bにはゴム164が貼付されている。
【0055】
従って、移動リング138がバランサカム140から離間する方向に移動すると、バランサカム140は、コイルバネ162の付勢力によって矢印A方向に移動し、フランジ部140Bのゴム164がストッパ166に当接して停止する。これにより、バランサカム140(バランサ144)は、コイルバネ162の付勢力によってストッパ166に押圧された状態で固定される。
【0056】
尚、フォーカスサーボモジュール48及びズームサーボモジュール92は、それぞれズームレンズ装置に対して着脱自在となっている。これにより、サーボモジュール48又は92の代わりに、手動による回転駆動力をフレキシブルワイヤを介して回転入力部50又は回転入力部93に伝達するマニュアルモジュールを適用することが可能となり、サーボ系を1軸2操作式とは異なる手動操作系に変更することができる。
【0057】
また、ズームサーボモジュール92は、ズーム駆動切換用のクラッチ部34を有するズームレンズ装置以外に、クラッチ部34を有しないズームレンズ装置にも使用可能であるが、クラッチ部34を介してズームカム60を回転させる場合と、直接ズームカム60を回転させる場合とではイナーシャが異なる。そこで、ズームサーボモジュール92は、前者のズームレンズ装置に装着する場合と、後者のズームレンズ装置に装着する場合とで、止まり特性等(速度指令に対する加減速カーブ等)を変更する手段が設けられており、使用するズームレンズ装置に応じて止まり特性等を変更できるようになっている。
【0058】
【発明の効果】
以上説明したように本発明に係るズームレンズ装置によれば、操作棒の押し引き操作に伴って移動するワイヤによって回転させられるワイヤ巻付部、又はサーボモータによって回転駆動力が伝達される回転部材に対して移動リングを選択的に係合させる際に、該移動リングを所定の付勢力をもって押圧係合させるようにしているため、移動リングとワイヤ巻付部又は回転部材との係合が外れないようにすることができる。また、移動リングに付勢力を加える部分にはベアリングを設け、移動リングの回転に伴ってベアリングが回転できるように構成されているため、回転する移動リングを付勢していても摩擦力や磨耗等の発生を抑制することができる。
【0059】
また、ワイヤ巻付部と移動リングとの係合は、1本のテーパーピンと1つのテーパー孔とによって行われるが、前記テーパーピンの先端部又はテーパー孔が設けられた端面に潤滑性材料を設けるようにしたため、前記テーパーピンはテーパー孔と係合するまでテーパー孔が形成されている面上を付勢された状態で円滑に摺動することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】1軸2操作式の操作方式を使用した場合のテレビカメラシステム全体の構成を示した斜視図
【図2】ズームレートデマンド及びフォーカスポジションデマンドの操作方式を使用した場合のテレビカメラシステム全体の構成を示した斜視図
【図3】本発明に係るズームレンズ装置の内部構成を示す全体構成図
【図4】図3の矢印A方向から見た要部矢視図
【図5】図3に示した移動リングの右側面とワイヤ巻付部の左側面の要部拡大図
【図6】図3に示したワイヤ巻付部の左側面の他の実施の形態を示す要部拡大図
【図7】図3に示した表示器における表示内容の一例を示す図
【図8】1軸2操作式の操作ユニットの操作棒を固定する操作棒固定装置の実施の形態を示す構成図
【図9】ズームカムに固定されたプーリーに回転駆動力を伝達する歯付きベルトの張力を調整する張力調整装置の実施の形態を示す構成図
【図10】レンズ鏡胴の重量バランスをとるバランス調整装置の実施の形態を示す要部構成図
【図11】図10に示した移動リングの右側面とバランサカムの左側面の要部拡大図
【図12】図10に示したバランサカムを固定する固定機構を示す図
【符号の説明】
10…テレビカメラ、12…ズームレンズ装置、14…カメラ本体、16…操作棒、26…ズームレートデマンド、30…レンズ鏡胴、32…操作ユニット、34…クラッチ部、36…制御回路、42…ズーム系レンズ、83、97…歯付きベルト、60…ズームカム、62…ズーム位置センサ、64…中空軸、78…ワイヤ、80…ワイヤ巻付部、81…テーパー孔、81A…潤滑性材料からなる板材、81A、82、84A…支軸、84…第1のプーリー、84B…キー溝、86…第2のプーリー、87A、87B…歯付きギア、88…移動リング、88A…キー、88B…溝、89…テーパーピン、89A…テーパーピン本体、89B…潤滑性材料からなる先端部、90…切換ツマミ、94…ベアリング、98…コイルバネ
Claims (6)
- 操作棒の押し引き操作に伴って移動するワイヤが巻き付けられ、該操作棒の押し引き操作に伴ってワイヤ巻付部を回転させるマニュアルズーム手段と、
前記操作棒とは異なるズーム操作部材の操作に応じたズーム指令信号に基づいて回転部材をサーボモータによって回転させるズームサーボ手段と、
前記ワイヤ巻付部又は前記回転部材と選択的に噛合係合する移動リングと、前記移動リングの回転に伴って回転するベアリングを介して該移動リングを前記ワイヤ巻付部又は前記回転部材に噛合係合させるための付勢力を付与する付勢手段とを有するクラッチ部と、
前記クラッチ部の移動リングを介して回転駆動力をズームレンズのズームカムに伝達する動力伝達手段と、を備え、
前記クラッチ部は、
前記ワイヤ巻付部と前記回転部材との間で移動自在に配設されるとともに、その外周に凹溝が形成された前記移動リングと、
前記移動リングの凹溝と対向する位置に回動自在に配設された部材であって、その下面側の偏心した位置に前記凹溝に入る前記ベアリングが設けられた部材と、
前記ベアリングが設けられた部材を一方の方向又は他方の方向に回動させ、前記ベアリングを介して前記移動リングを前記ワイヤ巻付部側又は前記回転部材側に移動させる切換操作部と、
前記ベアリングが設けられた部材の回動位置に応じて、該部材を一方の方向又は他方の方向に回動させるように常時バネ付勢する付勢手段であって、前記ベアリングを前記移動リングの凹溝の一方の側面又は他方の側面に当接させる前記付勢手段と、を有することを特徴とするズームレンズ装置。 - 前記移動リングと前記ワイヤ巻付部とは互いに1つの回転位置でのみ噛み合う第1の噛合部を有することを特徴とする請求項1のズームレンズ装置。
- 前記移動リングと前記回転部材とは互いに複数の回転位置で噛み合う第2の噛合部を有することを特徴とする請求項2のズームレンズ装置。
- 前記第1の噛合部は1本のテーパーピンと1つのテーパー孔とからなり、前記テーパーピンは金属材料からなるテーパーピン本体の先端部に潤滑性材料が設けられた複合構造を有することを特徴とする請求項2のズームレンズ装置。
- 前記第1の噛合部は1本のテーパーピンと1つのテーパー孔とからなり、前記テーパー孔が設けられた端面には、前記テーパーピンの摺動を円滑にする潤滑性材料が設けられていることを特徴とする請求項2のズームレンズ装置。
- 操作棒の押し引き操作に伴って移動するワイヤが巻き付けられ、該操作棒の押し引き操作に伴ってワイヤ巻付部を回転させるマニュアルズーム手段と、
前記操作棒とは異なるズーム操作部材の操作に応じたズーム指令信号に基づいて回転部材をサーボモータによって回転させるズームサーボ手段と、
前記ワイヤ巻付部又は前記回転部材と選択的に係合する移動リングと、前記移動リングの回転に伴って回転するベアリングを介して該移動リングを前記ワイヤ巻付部又は前記回転部材に係合させるための付勢力を付与する付勢手段とを有するクラッチ部と、
前記クラッチ部の移動リングを介して回転駆動力をズームレンズのズームカムに伝達する動力伝達手段と、
前記操作棒の回転操作に応じた第1のフォーカス指令信号を出力するフォーカス指令出力手段と、
前記フォーカス指令出力手段からの第1のフォーカス指令信号及び前記操作棒とは異なるフォーカス操作部材の操作に応じた第2のフォーカス指令信号のうちのいずれか一方のフォーカス指令信号に基づいてフォーカスレンズを駆動するフォーカスサーボ手段と、
を有することを特徴とするズームレンズ装置。
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