JP4299298B2 - 防振装置 - Google Patents
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Description
【0001】
本発明は、振動や騒音を遮断する防振装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来より、自動車などの車両においては、振動体であるエンジンや足回り部品等からの振動を車体等の支持体に伝達させないようにするために防振装置が用いられている。このような防振装置として、内筒と、その外周を取り囲む外筒等の外周部材と、内筒の外周面に加硫接着されて内筒と外周部材とを弾性的に結合するゴム弾性体からなる防振基体とを備えてなるものがあり、種々の構造が提案されている(例えば、日本国実公昭46−29289号公報、日本国実開昭57−134号公報、日本国実開昭59−145408号、日本国特開昭62−35126号公報、日本国特開2000−74115号公報、日本国特開2002−147512号など)。
【0003】
このような内筒の外周面に防振基体を加硫接着する場合、防振基体の軸方向端面における内筒との接着部近傍の耐久性が不十分となりやすく、長期使用によりこの部分のゴムに亀裂が発生するといった問題がある。
【0004】
ところで、日本国実開平4−113344号公報や日本国実開昭62−126635号公報には、この種の内筒と外周部材とを両者間に介在するゴム弾性体からなる防振基体で結合してなる防振装置において、防振基体の軸方向端面を、内筒端面を越えて軸方向に突出するように設け、このようにして突出させた防振基体の端面を、内筒端面に当接配置される当接部材により軸方向に圧縮させるという技術が開示されている。しかしながら、これらに開示された技術は、防振基体の軸方向端面をその径方向の全体にわたって突出させて、当接部材により軸方向に圧縮した状態に組付けるというものである。そのため、防振基体は径方向の全体で予圧縮(プリロード)されることになり、防振装置としての基本性能も該予圧縮により必然的に変更を伴うことになる。
【発明の開示】
本発明は、このような点に鑑みてなされたものであり、防振装置としての基本性能や重量、コストなどを変更することなく、耐久性を効果的に向上することができる防振装置を提供することを目的とする。
【0005】
本発明の防振装置は、内筒と、該内筒の外周を取り囲む外周部材と、前記内筒の外周面に加硫接着されて前記内筒と前記外周部材とを結合するゴム弾性体からなる防振基体と、前記内筒の軸方向端面に当接配置される当接部材とを備える防振装置において、前記内筒の少なくとも一方の軸方向端部の外周面に全周にわたって切欠部が設けられ、前記切欠部は、前記軸方向端部に設けられた段差部を介して半径方向内方に落ち込んで形成され、前記段差部の先端側が小径の外周面を持つ小径部となるように形成され、前記防振基体は、前記切欠部を設けた側の軸方向端面に、前記当接部材により軸方向に圧縮される凸条を備え、該凸条は、前記防振基体の軸方向端面における前記内筒近傍の縁部に限定して設けられるものであって、前記内筒の外周縁に沿って周方向に延び、かつ前記内筒の軸方向端面を越えて軸方向に突出形成されており、前記当接部材を前記内筒の軸方向端面に当接配置することで前記凸条が軸方向に圧縮されており、これにより、前記切欠部の段差部と前記当接部材との間でゴム弾性体が圧縮されるとともに、前記防振基体の前記軸方向端面における前記内筒との加硫接着端部に限定して予圧縮が付与されたものである。
【0006】
このように本発明では、防振基体の軸方向端面における内周縁部に軸方向に突出する凸条を設け、この凸条を内筒の端面に当接配置させる当接部材により軸方向に圧縮した状態に組付けるので、防振基体における内筒との接着部近傍を予圧縮して耐久性を飛躍的に向上することができる。しかも、この凸条は、防振基体の軸方向端面の全体ではなく、内筒近傍の縁部に限定して設けられており、その部分に限定した予圧縮を付与することができるので、防振装置としての基本性能を変更することなく、耐久性を飛躍的に向上することができる。
【0007】
また、前記内筒の少なくとも一方の軸方向端部の外周面に全周にわたって切欠部が設けられ、この切欠部を設けた側の防振基体の軸方向端面に前記凸条が設けられたので、一層効果的に耐久性を向上することができる。
【0008】
また、本発明の防振装置において、前記内筒は、軸方向一端部に前記切欠部が設けられ、軸方向他端部が先端ほど外径が漸次大きくなるように形成されてもよい。
【0009】
また、本発明の防振装置においては、前記凸条の前記内筒端面からの軸方向における突出高さをH1とし、前記切欠部の前記内筒端面からの軸方向における形成幅をH2として、H2/H1=1〜3の範囲内に設定されてもよい。
【0010】
また、本発明の防振装置において、前記当接部材は、前記外周部材に対する前記内筒の軸方向変位を制限するストッパ部材であってもよい。
【0011】
本発明の防振装置においては、前記内筒が軸方向を上下方向に向けて配されて振動体側に取り付けられ、前記外周部材が前記内筒を取り囲む開口部を備えて支持体側に取り付けられ、前記防振基体が前記内筒と前記外周部材の開口部との間に介設されて前記内筒を前記外周部材に対して上下方向に弾性支持するものであってもよい。
【0012】
また、この場合、前記外周部材における前記開口部の開口縁から下方に筒状部が延設され、前記当接部材が、前記内筒の下端面に当接配置される当接面部と、その周縁部から下方に延設されて前記外周部材の筒状部の内側に対向配置される内側筒部と、該内側筒部の下端に設けられて前記外周部材の筒状部の下方を外方に向けて延びる延設部とを備えてなり、前記外周部材の筒状部と前記当接部材の内側筒部との間に第1ストッパゴムが設けられるとともに軸直角方向に空隙が確保されることで、前記内筒と前記外周部材との水平方向における変位を制限する第1のストッパが設けられ、前記外周部材の筒状部の下端と前記当接部材の延設部との間に第2ストッパゴムが設けられるとともに軸方向に空隙が確保されることで、前記内筒の前記外周部材に対する上方への変位を制限する第2のストッパが設けられてもよい。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
以下、本発明の1実施形態に係る防振装置について図1〜6に基づいて説明する。
【0014】
この実施形態の防振装置は、FF車のエンジンの右側部分を車体側のメンバーに対して防振的に支承するエンジンマウントであり、図1において矢印Xで示す方向が車両前方である。
【0015】
この防振装置は、振動体であるエンジン1側に取り付けられる金属製の内筒10と、支持体である車体メンバー2側に取り付けられる金属製の外周部材12と、内筒10と外周部材12との間に介設されて両者を防振的に結合するゴム弾性体からなる防振基体14とを備えてなる。
【0016】
内筒10は、軸方向を上下方向に向けて配されており、上端面にエンジン1との間を連結するブラケット16が取り付けられ、下端面に外周部材12に対する内筒10の軸方向変位を制限するストッパ部材18が取り付けられている。これらの部材10,16,18は、図4及び図6に示すように、ストッパ部材18の下方から挿入したボルト20により締結一体化されて振動体側の取付部材22を構成する。ブラケット16は、内筒10との結合部から軸直角方向に外れた位置にエンジン1への取付部24を備える。
【0017】
内筒10は、ブラケット16に固定される上端部11において、先端ほど外径が漸次大きくなるような逆テーパ状に形成されている。一方、ストッパ部材18が固定される下端部には、図5に拡大して示すように、外周面に全周にわたって切欠部26が設けられている。切欠部26は、内筒10の下端部に設けた段差部28を介して半径方向内方に落ち込んでおり、段差部28の先端側が小径の外周面を持つ小径部となるように形成されている。
【0018】
外周部材12は、平板状をなし、中央部に内筒10が上方から差し入れられる略円形の開口部30が設けられ、その径方向に相対する2箇所に車体2への取付面部32が設けられている。外周部材12の周縁部34は、補強のために上方に折曲されたフランジ状に形成されている。
【0019】
外周部材12の開口部30は内筒10を軸平行かつ略同軸に取り囲んでおり、その開口縁は内側ほど下方に傾斜したテーパ面状をなすテーパ面部36として形成されている。そして、このテーパ面部36の下端から下方に向けて短筒状の筒状部38が延設されており、更に筒状部38の下端は外側に折曲されたフランジ部40として形成されている。
【0020】
防振基体14は、内筒10の全周を取り囲む略傘形状をなして、上記した内筒10と外周部材12の開口部30とを結合しており、これにより内筒10を外周部材12に対して上下方向に弾性的に支持している。詳細には、防振基体14は、外周部材12のテーパ面部36と、該テーパ面部36を含むこれよりも上側の内筒10の周面との間を結合している。防振基体14は、この実施形態では内筒10と外周部材12の双方に加硫接着手段により固定されている。
【0021】
図4に示すように、内筒10の下端は外周部材12のテーパ面部36付近の高さで終端しており、内筒10の外周面には軸方向の全体にわたって防振基体14が加硫接着されている。
【0022】
ストッパ部材18は、内筒10の下端面に当接配置される円板状の当接面部42と、その周縁部から下方に延設されて外周部材12の筒状部38の内側に対向配置された短筒状の内側筒部44と、該内側筒部44の下端に設けられて外周部材12のフランジ部40の下方を半径方向外方に向けて延びる略半円板状の延設部46とを備え、これらが金属板のプレス加工により一体に形成されている。
【0023】
外周部材12の筒状部38とストッパ部材18の内側筒部44との間には、第1ストッパゴム48が設けられるとともに、軸直角方向に所定の空隙50が確保されることで、内筒10と外周部材12との水平方向における過大変位を制限する第1のストッパ52が設けられている。第1ストッパゴム48は、この実施形態では、防振基体14から連なるゴムにより、外周部材12の筒状部38の内周面を被覆して設けられており、このゴム48とストッパ部材18の内側筒部44との間隙によりストッパクリアランスである上記空隙50が設定されている。
【0024】
また、外周部材12のフランジ部40とストッパ部材18の延設部46との間には、第2ストッパゴム54が設けられるとともに、軸方向に所定の空隙56が確保されており、これにより、内筒10の外周部材12に対する上方への過大変位を制限する第2のストッパ58が設けられている。第2ストッパゴム54は、この実施形態では、上記第1ストッパゴム48から連なるゴムによりフランジ部40の下面を被覆して設けられている。なお、図4は、エンジンの荷重が負荷されていない未荷重の状態が示されており、上記空隙56はエンジンの荷重が負荷されたときに所定の寸法確保されるように設定すればよい。従って、未荷重時においては第2ストッパゴム54と延設部46とは当接していてもよい。
【0025】
図1及び図3に示されるように、外周部材12における開口部30近傍の上面には、ブロック状の第3ストッパゴム60が設けられている。この第3ストッパゴム60は、外周部材12の開口部30からその外側の2箇所の車体への取付面部32に至る領域にそれぞれ設けられており、防振基体14から連なるゴムにより形成されている。上記ブラケット16には、第3ストッパゴム60に対して所定の空隙62を介して対向するストッパ受け部64が下方に突出して設けられている。そして、第3ストッパゴム60とストッパ受け部64とで、内筒10の外周部材12に対する下方への変位を制限する第3のストッパ66が設けられている。なお、この第3のストッパ66においても、図3はエンジンの荷重が負荷されていない未荷重の状態が示されており、第3ストッパゴム60とストッパ受け部64との空隙62はエンジンの荷重が負荷されたときに所定の寸法確保されるように設定すればよい。
【0026】
かかる防振装置において、本実施形態では、特に、図5及び図6に示すように、防振基体14の下側の軸方向端面である下端面に、内筒10下端面の外周縁に沿って周方向に延び、かつ、内筒10の下端面を越えて軸方向下方に突出する凸条68が設けられている。
【0027】
より詳細には、凸条68は、内筒10の外周面を下端まで被覆する防振基体14と一体のゴムによって、防振基体14の下端面における内周縁部、即ち内筒10近傍の縁部に、全周にわたって設けられている。従って、凸条68は、防振基体14の下端面の全体ではなく、内筒10近傍の縁部に限定して設けられている。この凸条68は、耐久性の観点より内筒10にできるだけ近づけて設けることが好ましく、この例では凸条68の斜面が内筒10との界面からそのまま外方かつ軸方向下方に向けて立ち上がるように形成している。
【0028】
なお、凸条68を内筒10の下端面に被せるように設けると、ストッパ部材18を組付けたときに、その当接面部42と内筒10との間にゴムが挟まってしまい、そうなるとゴムの経時的なへたりによりボルト20による締結が緩んでしまうため、凸条68は内筒10の下端面に載らないように設けることが好ましい。
【0029】
凸条68の内筒10下端面からの突出高さH1は特に限定されない。例えば、本実施形態のエンジンマウントの場合、1mm程度の突出高さH1でも飛躍的な耐久性向上効果が得られるので、好ましい突出高さH1は0.5〜2mm程度である。
【0030】
この防振基体14の下端面の凸条68は、ストッパ部材18を内筒10の下端面に組付けることにより、ストッパ部材18の平坦な当接面部42により押しつぶされて軸方向に圧縮された状態となっている。
【0031】
これにより、本実施形態の防振装置であると、本来であれば耐久性に劣る防振基体14の下端面における内筒10との加硫接着端部において、当該加硫接着端部のゴムを予圧縮した状態とすることができ、耐久性を飛躍的に向上することができる。より詳細には、上記のような凸条68であれば、耐久性に劣る部分に対して限定して予圧縮を与えることができ、この部分の耐久性を上げることができるので、防振特性を変えることなく、即ち、防振装置としての基本性能や重量、コストなどを変更することなく、防振基体14全体としての耐久性を大幅に底上げすることができる。
【0032】
また、本実施形態の防振装置では、図5に示すように、内筒10の下端部外周面に全周にわたって切欠部26を設け、この切欠部26の外周縁に沿って凸条68を設けているので、凸条68がストッパ部材18により押しつぶされたとき、切欠部26と内筒本体部との境界に位置する段差部28との間で上記加硫接着端部のゴムを効果的に圧縮することができるので、この部分の耐久性を一層飛躍的に向上することができる。また、内筒10の下端部を、切欠部26を設けたことで内筒本体部の外径よりも小径にしたことにより、このような切欠部を設けない場合に比べて、防振基体14の下端面の半径方向における自由長を大きく確保することができ、この点も耐久性に寄与する。
【0033】
ここで、切欠部26の内筒10下端面からの軸方向における形成幅H2は、凸条68の突出高さH1に対して、H2/H1=1〜3の範囲内に設定されていることが好ましく、かかる範囲内に設定することにより、上記した加硫接着端部の圧縮効果を一層高めることができる。
【0034】
また、本実施形態の防振装置であると、使用状態において、エンジンまたは車体からの通常の振動に対しては防振基体14によりその振動を減衰することができる。そして、内筒10に対して水平方向に過大変位が生じたときには、第1のストッパ52においてストッパ部材18の内側筒部44が第1ストッパゴム48を介して外周部材12の筒状部38に当接することによりストッパ作用が果たされ、それ以上の変位が制限される。その際、第1のストッパ52は全周にわたって設けられているため、車両前後方向の過大変位だけでなく左右方向の過大変位に対してもストッパ作用を果たすことができる。
【0035】
また、内筒10に対して上方への過大変位が生じたときには、第2のストッパ58においてストッパ部材18の延設部46が第2ストッパゴム54を介して上方のフランジ部40に当接することによりストッパ作用が果たされ、それより上方への変位が制限される。
【0036】
更に、内筒10に対して下方への過大変位が生じたときには、第3のストッパ66においてブラケット16のストッパ受け部64がその下方の第3ストッパゴム60に当接することでストッパ作用が果たされ、それより下方への変位が制限される。
【0037】
このように、本実施形態の防振装置であると、外周部材12に設けた簡易な構造により水平方向における過大変位を制限するストッパ作用を発揮させることができるとともに、内筒10に取り付けたコンパクトなストッパ部材18により上方への過大変位を制限するストッパ作用を発揮させることができ、そのため、コンパクトで軽量化された構造でありながら、防振基体14の上方及び水平方向への過大変位に対するストッパ作用を発揮させることができる。
【0038】
特に、本実施形態では、ストッパ部材18に内側筒部44を設けて、この内側筒部44と外周部材12の筒状部38との間で第1のストッパ52を構成するようにしたので、次の効果が得られる。すなわち、この場合、内筒10の外径に関係なく内側筒部44の外径を設定することができるので、内側筒部44で第1のストッパ52のための所定寸法の隙間50を確保しつつ、内筒10の下端部を小径にして防振基体14の下面側のゴムの自由長を長くすることができ、耐久性を向上することができる。
【0039】
なお、このように本実施形態では、第1のストッパ52を、外周部材12の筒状部38とストッパ部材18の内側筒部44との間で形成したが、外周部材12の筒状部38の内側に内筒10が対向配置している場合には、外周部材12の筒状部38と内筒10との間で第1のストッパ52を形成することもできる。
【0040】
なお、上記実施形態では、防振基体14の下端面のみに凸条68を設けた場合について説明したが、防振基体14の上端面にも同じような凸条を設けて、ブラケット16の下面で該凸条を軸方向に圧縮させて組付けるようにし、これにより防振基体14の上端面における耐久性を向上することも可能である。
【0041】
更に、上記実施形態では、エンジンマウントを例に挙げて説明したが、本発明はエンジンマウントには限定されず、例えば、内筒と、これを軸平行に取り囲む外筒と、内筒と外筒との間を結合する防振基体とを備えてなり、例として足回り部品を結合するために用いられるような、各種防振ブッシュにも適用することができる。
【産業上の利用可能性】
【0042】
本発明によれば、防振装置としての基本性能や重量、コストなどを変更することなく、耐久性を大幅に向上することができる。
【図面の簡単な説明】
【0043】
図1は、本発明の1実施形態に係る防振装置の平面図、
図2は、同防振装置の底面図、
図3は、図1の矢印III方向から見た側面図、
図4は、図1のIV−IV線断面図、
図5は、図4の要部拡大図、
図6は、同防振装置の分解断面図である。
Claims (6)
- 内筒と、該内筒の外周を取り囲む外周部材と、前記内筒の外周面に加硫接着されて前記内筒と前記外周部材とを結合するゴム弾性体からなる防振基体と、前記内筒の軸方向端面に当接配置される当接部材とを備える防振装置において、
前記内筒の少なくとも一方の軸方向端部の外周面に全周にわたって切欠部が設けられ、前記切欠部は、前記軸方向端部に設けられた段差部を介して半径方向内方に落ち込んで形成され、前記段差部の先端側が小径の外周面を持つ小径部となるように形成され、
前記防振基体は、前記切欠部を設けた側の軸方向端面に、前記当接部材により軸方向に圧縮される凸条を備え、
該凸条は、前記防振基体の軸方向端面における前記内筒近傍の縁部に限定して設けられるものであって、前記内筒の外周縁に沿って周方向に延び、かつ前記内筒の軸方向端面を越えて軸方向に突出形成されており、前記当接部材を前記内筒の軸方向端面に当接配置することで前記凸条が軸方向に圧縮されており、これにより、前記切欠部の段差部と前記当接部材との間でゴム弾性体が圧縮されるとともに、前記防振基体の前記軸方向端面における前記内筒との加硫接着端部に限定して予圧縮が付与された
ことを特徴とする防振装置。 - 前記内筒は、軸方向一端部に前記切欠部が設けられ、軸方向他端部が先端ほど外径が漸次大きくなるように形成されたことを特徴とする請求項1記載の防振装置。
- 前記凸条の前記内筒端面からの軸方向における突出高さをH1とし、前記切欠部の前記内筒端面からの軸方向における形成幅をH2として、H2/H1=1〜3の範囲内に設定されたことを特徴とする請求項1又は2記載の防振装置。
- 前記当接部材が、前記外周部材に対する前記内筒の軸方向変位を制限するストッパ部材であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の防振装置。
- 前記内筒が軸方向を上下方向に向けて配されて振動体側に取り付けられ、前記外周部材が前記内筒を取り囲む開口部を備えて支持体側に取り付けられ、前記防振基体が前記内筒と前記外周部材の開口部との間に介設されて前記内筒を前記外周部材に対して上下方向に弾性支持することを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の防振装置。
- 前記外周部材における前記開口部の開口縁から下方に筒状部が延設され、
前記当接部材が、前記内筒の下端面に当接配置される当接面部と、その周縁部から下方に延設されて前記外周部材の筒状部の内側に対向配置される内側筒部と、該内側筒部の下端に設けられて前記外周部材の筒状部の下方を外方に向けて延びる延設部とを備えてなり、
前記外周部材の筒状部と前記当接部材の内側筒部との間に第1ストッパゴムが設けられるとともに軸直角方向に空隙が確保されることで、前記内筒と前記外周部材との水平方向における変位を制限する第1のストッパが設けられ、
前記外周部材の筒状部の下端と前記当接部材の延設部との間に第2ストッパゴムが設けられるとともに軸方向に空隙が確保されることで、前記内筒の前記外周部材に対する上方への変位を制限する第2のストッパが設けられたことを特徴とする請求項5記載の防振装置。
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