JP4297543B2 - アルミナ・ジルコニア・シリカ質溶融鋳造耐火物およびそれを使用したガラス溶融窯 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、主としてガラス溶融窯の溶融ガラスとの接触部位や上部構造部位に使用されるアルミナ・ジルコニア・シリカ質溶融鋳造耐火物であって、高温におけるマトリックスガラスの滲出量が少ない溶融耐火物、およびそれを使用したガラス溶融窯に関する。
【0002】
【従来の技術】
溶融鋳造耐火物は、所定の化学組成となるように調合された耐火物の混合原料を例えば黒鉛からなる電極を有するアーク電気炉中に投入して溶融し、得られた溶湯を、あらかじめ保温材に埋め込まれた、所定の内寸法を有する鋳型中に流し込み、常温まで冷却固化することによって製造される。このようにして得られる鋳塊からなる耐火物は、緻密な結晶構造を有するので、通常の結合耐火物に比較し、溶融ガラスに対する耐素地汚染性に優れる。
【0003】
本発明により得られる溶融鋳造耐火物は、上記のように一般的には電気炉で溶融した耐火原料を所望形状に鋳込んで造られるものであるため、溶融後炉内でそのまま固化したもの、または粉砕して結合耐火物の骨材としたものも有用である。
【0004】
溶融鋳造耐火物のなかでも、ガラス溶融窯には、特に耐食性が優れていることから、ZrO2を相対的に多く含有する耐火物が好んで使用される。ZrO2は、900℃〜1200℃程度の温度域で、単斜晶系と正方晶系との相転移による不可逆的膨張・収縮を起こす。しかし、ZrO2の粒子周辺をマトリックスガラスが取り囲む構造にし、上記温度域で、ZrO2の膨張、収縮を緩和させる組織にできることが知られている。その典型的な耐火物は、ZrO2を33〜41重量%含有するアルミナ・ジルコニア・シリカ質溶融鋳造耐火物およびZrO2を80〜95重量%含有する高ジルコニア質溶融鋳造耐火物である。
【0005】
アルミナ・ジルコニア・シリカ質溶融鋳造耐火物は、最も広汎に使用されているが、コランダムおよびバッデレアイトの結晶相を取り囲むマトリックスガラス相が、高温条件下で滲出する問題がある。このマトリックスガラスの滲出は、溶融ガラスに対して、直接的にはグラスノットやコード、間接的にはストーンやブリスタ等のガラス欠点を生じさせる。
【0006】
一方、高ジルコニア質溶融鋳造耐火物は、バッデレアイト結晶相を取り囲むマトリックスガラス相の量が少ないことなどの理由から、上記ガラス欠点を引き起こす確率が低く、近年、特に高品位ガラス溶融のために用いられるようになった。しかし、ZrO2含量が極めて高いため高価である。
【0007】
アルミナ・ジルコニア・シリカ質溶融鋳造耐火物におけるマトリックスガラスが滲出する原因は複雑であるが、マトリックスガラスの粘性低下や耐火物から発生する気体によるマトリックスガラスの押し出し等が挙げられる。マトリックスガラス中には、Na2O等のガラス骨格修飾(ネットワークモディファイア)成分が多く含まれるため、マトリックスガラスの粘性が低く、マトリックスガラスまたはその反応生成物が、気体発生等にともなって、耐火物の容積外に移動する。
【0008】
例えば、耐火物原料の溶融中に黒鉛電極から溶湯に混入する炭素は、高温で酸化して二酸化炭素または一酸化炭素の気体となって発生し、この気体がマトリックスガラスを押し出す。
したがって、マトリックスガラスの滲出量を低減させるには、マトリックスガラスの粘性低下を抑制すること、気体発生源となる物質の混入を極力低減させること、鋳塊をできるだけ酸化状態にすることなどが必要である。
【0009】
マトリックスガラスの粘性を上昇させるには、マトリックスガラス中のNa2O等のガラス骨格修飾成分の量を減らすこと、極端な場合はシリカガラス組成に近づけることが考えられる。しかし、このようにすると溶湯を冷却、固化させるときにムライトが生成して鋳塊に亀裂が発生するため、使用に耐えうる大きさ、形状の鋳塊は得られない。
【0010】
また、亀裂のない鋳塊を得ることができ、さらに、高温においてマトリックスガラスを高い粘性に保つ方法が、特公昭42−15603に提案されている。この方法においては、マトリックスガラス成分として、SiO2以外にP2O5および/またはV2O5を含み、さらに、これらに加えてB2O3またはR2O(R;Li,Na,K)を含有するものを用いる。
【0011】
しかし、R2O含量が0.6重量%以下の場合、P2O5およびB2O3の少なくとも一方が多く含有され、これらの合量は2.1重量%以上とされる。このようなマトリックスガラスの組成では、高温でマトリックスガラスの粘性を高く維持できない。一方、P2O5含量およびB2O3含量が低い場合には、R2O含量が高く、上記同様、マトリックスガラスの粘性を高く保てない。さらに、V2O5は溶融ガラスに混入すると、これを着色させる原因となるので好ましくない。
また、鋳塊をより酸化状態にするために、従来より、出湯直前に溶湯に酸素を吹き込むことがなされているが、この処理のみでは充分にマトリックスガラスの滲出量を低減できない。
【0012】
さらに、以下の溶融鋳造耐火物の製造方法が提案されている。原料を微粒子にし、比表面積を大きくして酸化度を高くし、かつ、これに酸化性ガスを吸着させる方法(特公平5−8143)、原料に低温で酸化作用を示す酸化剤を添加する方法(特公平5−30793)、原料中のFeの酸化物およびTiの酸化物の不純物含量を抑える方法(特公平4−26928)、さらに、これらのみならず他の不純物(例えばCrやCuの酸化物)の含量を制限する方法(特公平5−7350)。
【0013】
前二者の酸化性ガスを吸着させる方法および酸化剤を添加する方法は、用いられる酸化性ガスおよび酸化剤が、耐火物原料の溶融温度に対しかなり低い温度で、脱離または分解するので、溶融原料中で連続して平均的に酸化作用を示さない。後二者の不純物含量を抑える方法は、炭素等の混入を低減できないのでマトリックスガラスの滲出量を充分には低減できない。さらに、原料の高純度化は価格の上昇に密接に結びつくので好ましくない。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】
このように、マトリックスガラスの滲出量の低減するという課題に関し多くの提案があるが、この課題を完全に解決したアルミナ・ジルコニア・シリカ質溶融鋳造耐火物は開発されていない。よって、溶融ガラスにおけるノット、コード、ブリスタ、ストーン、さらには着色性等のガラス欠点を充分に低減するにいたっていない。
本発明は、マトリックスガラスの滲出量が少なく、溶融ガラスにおけるガラス欠点の発生を低減したアルミナ・ジルコニア・シリカ質溶融鋳造耐火物の提供を主な目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】
本発明は、亀裂がない鋳塊からなる耐火物であって、かつ、高温下でもマトリックスガラスの粘性を比較的高く維持させることによって、マトリックスガラスの滲出量を低減し、溶融ガラスにおけるガラス欠点の発生を低減させたことを主な特徴とするアルミナ・ジルコニア・シリカ質溶融鋳造耐火物、およびそれを利用したガラス溶融窯である。
【0016】
本発明のアルミナ・ジルコニア・シリカ質溶融鋳造耐火物は、本質的にコランダム結晶、バッデレアイト結晶およびマトリックスガラス相からなるアルミナ・ジルコニア・シリカ質溶融鋳造耐火物であって、化学組成が重量%で、Al2O3:30〜70%、ZrO2:20〜59%、SiO2:5〜12%、Na2O:0.15〜0.60%、K2O:0〜0.50%、Li2O:0〜0.40%、B2O3:0.05〜0.80%、P2O5:0.05〜0.80%、SnO2、ZnO、CuOおよびMnO2からなる群から選ばれる1種以上の合量:0.05〜0.50%であり、他の成分は1重量%未満であることを特徴とする。
【0017】
また、本発明の溶融鋳造耐火物の好ましい態様の一つは、本質的にコランダム結晶、バッデレアイト結晶およびマトリックスガラス相からなるアルミナ・ジルコニア・シリカ質溶融鋳造耐火物であって、化学組成が重量%で、Al2O3:30〜70%、ZrO2:20〜59%、SiO2:5〜12%、Na2O:0.15〜0.60%、K2O:0〜0.50%、B2O3:0.05〜0.80%、P2O5:0.05〜0.80%、SnO2:0.05〜0.50%であり、他の成分は1重量%未満であることを特徴とする。
【0018】
また、本発明の溶融鋳造耐火物の好ましい態様の一つは、本質的にコランダム結晶、バッデレアイト結晶およびマトリックスガラス相からなるアルミナ・ジルコニア・シリカ質溶融鋳造耐火物であって、化学組成が重量%で、Al2O3:30〜70%、ZrO2:20〜59%、SiO2:5〜12%、Na2O:0.15〜0.60%、K2O:0〜0.50%、Li2O:0〜0.40%、B2O3:0.05〜0.80%、P2O5:0.05〜0.80%、ZnO、CuO、MnO2のうちいずれか1種または2種以上の合量:0.05〜0.50%であり、他の成分は1重量%未満であることを特徴とする。
【0019】
また、本発明の溶融鋳造耐火物の好ましい態様の一つでは、SiO2含量が7〜10重量%であり、かつSiO2/(Na2O+0.66K2O)重量比が20〜30である。
また、本発明の溶融鋳造耐火物の好ましい態様の他の一つでは、SiO2含量が7〜10重量%であり、かつSiO2/(Na2O+0.66K2O+2.1Li2O)重量比が20〜30である。
さらに、本発明の溶融鋳造耐火物の好ましい態様の他の一つでは、(B2O3含量+P2O5含量)が0.30〜0.80重量%であり、かつP2O5/B2O3重量比が0.3〜1.0である。
【0020】
以下に各成分を所定量含有させる理由を述べる。
Al2O3は、ZrO2と並び重要な成分である。Al2O3はコランダム結晶を構成し、このコランダム結晶は強い耐食性を示し、かつ温度変化に伴う異常な膨張、収縮を示さない特性を有する。しかし、Al2O3の含有量が70重量%を超えるとムライトが生成しやすくなり、亀裂のない鋳塊を得ることが難しくなる。逆にAl2O3の含有量が30重量%より少ないと、相対的にZrO2の含量が高くなりすぎ、この場合も亀裂のない鋳塊を得ることが困難となる。
【0021】
ZrO2は、耐食性を向上させるという点からは多く含まれるほうが好ましいが、その含量が59重量%を超えると、後述のマトリックスガラス量の範囲においては、ZrO2の相転移による膨張および収縮が緩和されず、亀裂のない鋳塊が得られない。逆に、ZrO2の含量が20重量%より少ないと耐食性が著しく低下する。
【0022】
SiO2は、マトリックスガラスの骨格を形成する主成分であり、その含量は5〜12重量である。5重量%に満たないと、マトリックスガラスの絶対量が少なくなり、亀裂のない鋳塊が得にくく、得られたとしても良好な組織を呈さない。逆に12重量%を超えると、ムライトが生成しやすくなるうえ、マトリックスガラスの滲出量の絶対量が増加する。
【0023】
Na2Oは、マトリックスガラスの骨格を修飾する構造をなし、マトリックスガラスの粘性を制御する作用、およびムライト生成を抑制する作用を示す。Na2Oの含有量は0.15〜0.60重量%である。0.6重量%を超えると、従来のアルミナ・ジルコニア・シリカ質溶融鋳造耐火物に対し、マトリックスガラスの滲出特性が優位性を示せない。逆に0.15重量%に満たないと、ムライト生成が促進され、亀裂のない鋳塊が得られにくい。
【0024】
K2Oは必須成分ではないが、Na2Oと同じような作用を示すので、0〜0.50重量%の範囲で含有されるのが好ましい。
Li2Oは必須成分ではないが、Na2Oと同じような作用を示し、さらにマトリックスガラス相の熱膨張係数を小さくする作用があるので、0〜0.40重量%の範囲で含有されるのが好ましい。
【0025】
Na2O、K2OおよびLi2Oは、いずれも同様の作用を示すが、Na2Oを単独で含有させるよりも、Na2OとK2O、Na2OとLi2O、またはNa2OとK2OとLi2Oのように併用で含有させる方が、マトリックスガラスのガラス化範囲を広げ、かつ、ムライト生成を抑制するという観点から好ましい。
しかし、Na2O、K2OおよびLi2Oの合量が多すぎるとマトリックスガラスの粘性が低下するので、これらの合量は0.6重量%未満とするのが好ましい。
【0026】
通常のマトリックスガラスはナトリウムアルミノシリケートからなるが、B2O3およびP2O5は、いずれも単一で、または共働してマトリックスガラスのガラス化範囲を広げる。すなわち、B2O3およびP2O5は、より低いNa2O含量の組成域でもガラス化させる役割を果たし、さらに、高温で適正な粘性を維持させる作用を示す。B2O3およびP2O5は、それぞれ、0.05重量%に満たないと、上記作用を示し難い。逆に0.6重量%を超えるとマトリックスガラスの粘性が低下し、マトリックスガラスの滲出量が増加する。
【0027】
SnO2、ZnO、CuO、およびMnO2は、鋳塊からなる耐火物の亀裂発生防止および組織の緻密化に有効な成分である。本発明において、SnO2、ZnO、CuOおよびMnO2からなる群から選ばれる1種以上の合量は0.05〜0.50重量%であり、好ましくは0.15〜0.40重量%である。
特には、SnO2単独の含量が0.05〜0.50重量%であるものが好ましいが、実質的にSnO2を含まず、ZnO、CuO、MnO2のうちいずれか1種または2種以上の合量が0.05〜0.50重量%であるものも使用できる。
【0028】
本発明の耐火物中のマトリックスガラスは、通常よりNa2Oの含量が少ない状態で、B2O3およびP2O5を含有しているので、ガラス骨格形成イオンであるSi+4に対するチャージが必ずしもバランスよく整っているとはいえない。
【0029】
ここで、SnO2、ZnO、CuO、およびMnO2は、ガラス骨格形成イオンのチャージをバランスよく整える役目を果たすのに有効であり、Na2O等に比較して、マトリックスガラスの粘性を低下させる作用が小さい。SnO2、ZnO、CuO、およびMnO2からなる群から選ばれる1種以上の合量が0.05重量%に満たないと、上記作用を示しにくく、逆に0.50重量%を超えると、マトリックスガラスの粘性が低下し、マトリックスガラスの滲出量が増加し、さらに、着色の原因ともなりうる。
【0030】
SnO2、CuOおよびMnO2は、高温で酸化作用を示し、原料混合物の溶融物をより酸化状態に保つことができるので好ましく、なかでもSnO2は特に好ましい。
【0031】
さらに、SiO2含量が7〜10重量%であり、かつSiO2/(Na2O+0.66K2O+2.1Li2O)重量比が20〜30であることが好ましい。この比は、K2Oおよび/またはLi2Oが含まれない場合は、SiO2/Na2O重量比でよいが、これらが含まれる場合は、SiO2/(Na2O+0.66K2O+2.1Li2O)重量比を用いる。後者において、Na2Oの1分子あたりの作用が厳密ではないが、K2Oの1分子またはLi2Oの1分子のそれにほぼ相当すると考えられる。そこで、分子量からの重量換算で、Na2O=0.66(=61.98/94.20)K2Oであり、Na2O=2.1(61.98/29.88)Li2Oであるので、分母は(Na2O重量%+0.66K2O重量%+2.1Li2O重量%)を用いる。
【0032】
このような組成域では、マトリックスガラスの滲出特性が非常に優れ、1500℃では、マトリックスガラスの滲出がないに等しくなる。
同様に、B2O3含量とP2O5含量との合量が0.30〜0.70重量%であり、かつP2O5/B2O3重量比が0.3〜1.0であることが好ましい。この組成域では、安定して亀裂のない鋳塊が得られ、かつ優れたマトリックスガラスの滲出特性を示す。
【0033】
また、このような化学組成を有するアルミナ・ジルコニア・シリカ質溶融鋳造耐火物は、その結晶組織は本質的にコランダム結晶、バッデレアイト結晶およびマトリックスガラス相からなる。なお、組成によっては若干他の結晶を含有することはあるが、実際の使用において支障はない。上記以外の成分については、本発明の目的、効果を損なわない程度において少量含むことは支障ないが、なるべく少量、望ましくは1重量%未満、にするのがよい。
【0034】
上記のアルミナ・ジルコニア・シリカ質溶融鋳造耐火物をガラス溶融窯用の耐火物として使用すれば、マトリックスガラスの滲出量が少ないので、ノット、ストーン、ブリスタ等のガラス欠点発生のポテンシャルを確実に低減させうる。
【0035】
アルミナ・ジルコニア・シリカ質溶融鋳造耐火物をガラス溶融窯用の耐火物と使用する場合、使用部位によって、大別して、溶融ガラス非接触部位用と溶融ガラス接触部位用とがある。
【0036】
溶融ガラス非接触部位用の耐火物とは、例えば上部構造や大迫等に使用される耐火物である。近年酸素付加燃焼方式が導入されたことにより、ガラス溶融は従来より温度条件の厳しい環境で行われている。このような条件下ではZrO2含量が低く、相対的にAl2O3含量が高い耐火物を使用するのが好ましい。これは、温度変化に対してコランダムが構造的に強く維持されること、コランダムに由来する高温生成物が溶融ガラス中に冷却時残存しにくいこと、得られる耐火物の体積残存膨張率が小さくなること、によると考えられる。
【0037】
そこで、このように使用される耐火物としては、Al2O3含量が50〜70重量%であり、かつZrO2含量が20〜38重量%であるものが好ましい。このような耐火物を、上部構造、大迫り等の溶融ガラスとの非接触部に使用すれば、溶融ガラスにおけるノット、ストーン等のガラス欠点発生のポテンシャルを確実に低減させうる。
【0038】
一方、溶融ガラス接触部位用耐火物とは、例えば種瓦や敷瓦等と称されるものであり、特に耐食性が必要とされる。溶融ガラスとの接触部位で高い耐食性を示すためには、ZrO2は含量が高いことが好ましい。そこで、このように使用される耐火物としては、Al2O3含量が30〜53重量%であり、かつZrO2含量35〜59重量%であることが好ましい。このような耐火物を、種瓦、敷瓦等の溶融ガラスとの接触部位用の耐火物として使用すれば、ノット、ブリスタ等のガラス欠点発生のポテンシャルを確実に低減させうる。
【0039】
【実施例】
Al2O3源としてバイヤー法アルミナ、低アルカリアルミナ等、ZrO2源として脱ケイ酸ジルコニア、バッデレアイト鉱、ジルコン等、SiO2源としてケイ砂等、Na2O源として炭酸ナトリウム等、K2O源として炭酸カリウム等、Li2O源として炭酸リチウム等、B2O3源およびP2O5源としてリン酸ホウ素、酸化ホウ素、リン酸ナトリウム等、およびSnO2源として酸化スズ、ZnO源として酸化亜鉛、CuO源として酸化銅、およびMnO2源として二酸化マンガンを所定量秤取し、混合した。
【0040】
これを、黒鉛電極を有する500kVAの単相アーク電気炉にて、約1900℃で完全に溶融して溶湯とした。この溶湯をシリカ・アルミナボールに埋めてある、内寸が縦160mm×横130mm×高さ350mmの砂型に出湯し、室温まで冷却して鋳塊を得た。
【0041】
まず、得られた鋳塊を160mmの二辺の中央付近に沿って鋳塊を2等分するように切断し、亀裂の有無を調べ、組織を観察した。結果(1〜40)を表1〜表4に示す。
【0042】
なお、光学顕微鏡にて得られた鋳塊の組織を観察したところ、すべての鋳塊が本質的にコランダム結晶、バッデレアイト結晶およびマトリックスガラス相からなるものであった。
次いで、鋳塊の底部の表皮を含まない部分から、化学組成を定量する試料を採取した。各成分の化学組成は以下の装置を用いて測定した。
【0043】
ZrO2含量、SiO2含量、P2O5含量、SnO2含量、ZnO含量、CuO含量、およびMnO2含量は蛍光X線分析装置を用いて測定した。Na2O含量、K2O含量およびLi2O含量は試料をフッ化水素酸−硫酸で分解後、原子吸光分析計を用いて測定した。B2O3含量は試料をアルカリ溶融後、ICP発光分析装置を用いて測定した。なお、鋳塊中には上記測定成分以外に微量のFe2O3、TiO2等が含まれるが、Al2O3含量は、全体から上記測定成分を差し引いて算出した。化学組成の測定結果を表1〜表4に示す。
【0044】
表中、「−−−」は当該成分を含まないことを示し、「S/N」はSiO2/(Na2O+0.66K2O+2.1Li2O)重量比を示し、「P+B」はP2O5含量とB2O3含量との合量を示し、「P/B」はP2O5/B2O3重量比を示し、「ND」は組織が不良のため、測定用の試料が採取できなかったことを示す。
【0045】
また、得られた鋳塊についてマトリックスガラスの滲出量を測定した。結果を表1に示す。マトリックスガラスの滲出量は、底面から30〜100mmの高さの横断面において、表皮部分を含まない(側面より20mm以上離れた部分)部位から一辺が30mmの立方体の試料を切り出し、この試料を1500℃および1600℃にて、48時間加熱することによって行った。評価は、加熱による質量減少の加熱前質量に百分率比で算出する方法によった。
【0046】
なお、比較例として、SnO2、ZnO、CuOおよびMnO2と、B2O3およびP2O5とを含まない場合(41、42)、SnO2、ZnO、CuOまたはMnO2を含むが、B2O3およびP2O5の組成が本発明の組成範囲外である場合(43〜48)を、実施例と同様に作成および分析した。それらの結果を表5(41〜48)に示す。
【0047】
表1〜表4より本発明品は、明確に優れたマトリックスガラスの滲出特性(マトリックスガラスの滲出量が少ない、または1500℃において滲出がない)を示すことがわかる。
【0048】
本発明品は、主にマトリックスガラス中のNa2O含量および/またはK2O含量を減らすことによって、高温でマトリックスガラスが高い粘性を示すと考えられる。通常は、このようにすると冷却する際に鋳塊に亀裂が発生するが、本発明では、B2O3、P2O5、SnO2、ZnO、CuOおよびMnO2のうち1種以上を適量添加することで、亀裂がなく、かつ組織が良好な鋳塊が安定して得られる。さらに、SiO2含量すなわちマトリックスガラス含量をも減少させることができ、マトリックスガラスの滲出量の絶対量を減らせると期待される。
【0049】
以上より、本発明品をガラス溶融槽窯の炉材、特に溶融ガラスとの接触部位または上部構造部位に使用すれば、溶融ガラスに対して、泡、筋、砂利等のガラス欠点を生じさせるおそれを低減できる。
【0050】
【表1】
【0051】
【表2】
【0052】
【表3】
【0053】
【表4】
【0054】
【表5】
【0055】
【発明の効果】
本発明のアルミナ・ジルコニア・シリカ質溶融鋳造耐火物は、従来使用されているそれらに比較して、高温でのマトリックスガラスの滲出特性が極めて優れている。したがって、上部構造用等の溶融ガラスとの非接触部分のみならず、敷瓦等の溶融ガラスとの接触部分に適切に使用でき、本発明品の使用によって、溶融ガラスのガラス欠点が大いに低減すると考えられ、本発明品の工業的価値は多大である。
Claims (10)
- 本質的にコランダム結晶、バッデレアイト結晶およびマトリックスガラス相からなるアルミナ・ジルコニア・シリカ質溶融鋳造耐火物であって、化学組成が重量%で、Al2O3:30〜70%、ZrO2:20〜59%、SiO2:5〜12%、Na2O:0.15〜0.60%、K2O:0〜0.50%、Li2O:0〜0.40%、B2O3:0.05〜0.80%、P2O5:0.05〜0.80%、SnO2、ZnO、CuOおよびMnO2からなる群から選ばれる1種以上の合量:0.05〜0.50%であり、他の成分は1重量%未満であることを特徴とするアルミナ・ジルコニア・シリカ質溶融鋳造耐火物。
- 本質的にコランダム結晶、バッデレアイト結晶およびマトリックスガラス相からなるアルミナ・ジルコニア・シリカ質溶融鋳造耐火物であって、化学組成が重量%で、Al2O3:30〜70%、ZrO2:20〜59%、SiO2:5〜12%、Na2O:0.15〜0.60%、K2O:0〜0.50%、B2O3:0.05〜0.80%、P2O5:0.05〜0.80%、SnO2:0.05〜0.50%であり、他の成分は1重量%未満であることを特徴とするアルミナ・ジルコニア・シリカ質溶融鋳造耐火物。
- 本質的にコランダム結晶、バッデレアイト結晶およびマトリックスガラス相からなるアルミナ・ジルコニア・シリカ質溶融鋳造耐火物であって、化学組成が重量%で、Al2O3:30〜70%、ZrO2:20〜59%、SiO2:5〜12%、Na2O:0.15〜0.60%、K2O:0〜0.50%、B2O3:0.05〜0.80%、P2O5:0.05〜0.80%、ZnO、CuO、MnO2のうちいずれか1種または2種以上の合量:0.05〜0.50%であり、他の成分は1重量%未満であることを特徴とするアルミナ・ジルコニア・シリカ質溶融鋳造耐火物。
- SiO2含量が7〜10重量%であり、かつSiO2/(Na2O+0.66K2O+2.1Li2O)重量比が20〜30である請求項1、2または3に記載のアルミナ・ジルコニア・シリカ質溶融鋳造耐火物。
- B2O3含量とP2O5含量との合量が0.30〜0.80重量%であり、かつP2O5/B2O3重量比が0.3〜1.0である請求項1、2、3または4に記載のアルミナ・ジルコニア・シリカ質溶融鋳造耐火物。
- Al2O3含量が50〜70重量%であり、ZrO2含量が20〜38重量%である請求項1〜5のいずれかに記載のアルミナ・ジルコニア・シリカ質溶融鋳造耐火物。
- Al2O3含量が30〜53重量%であり、ZrO2含量が35〜59重量%である請求項1〜5のいずれかに記載のアルミナ・ジルコニア・シリカ質溶融鋳造耐火物。
- 請求項1〜7のいずれかに記載のアルミナ・ジルコニア・シリカ質溶融鋳造耐火物を使用したガラス溶融窯。
- 請求項6に記載のアルミナ・ジルコニア・シリカ質溶融鋳造耐火物を、溶融ガラスとの非接触部に使用したガラス溶融窯。
- 請求項7に記載のアルミナ・ジルコニア・シリカ質溶融鋳造耐火物を、溶融ガラスとの接触部に使用したガラス溶融窯。
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