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JP4290925B2 - 過電圧保護回路及びスイッチング電源 - Google Patents

過電圧保護回路及びスイッチング電源 Download PDF

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JP4290925B2
JP4290925B2 JP2002124958A JP2002124958A JP4290925B2 JP 4290925 B2 JP4290925 B2 JP 4290925B2 JP 2002124958 A JP2002124958 A JP 2002124958A JP 2002124958 A JP2002124958 A JP 2002124958A JP 4290925 B2 JP4290925 B2 JP 4290925B2
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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、過電圧保護回路及びスイッチング電源に関し、特に、過電圧発生時にスイッチング動作をラッチ停止する機能を有した過電圧保護回路及びスイッチング電源に関する。
【0002】
【従来の技術】
スイッチング電源とは、スイッチング型電圧安定化回路を組み込んだ安定化電源という。つまり、スイッチング電源は、入力電圧が変動しても、機器(負荷)に対しては、安定的な直流電圧を供給する機能を有する。
このスイッチング電源において、何らかの異常が発生した場合は、機器(負荷)の安全を確保するために、過電圧保護回路を動作させてスイッチング動作を停止するのが一般的である。
【0003】
こうした従来の一般的なスイッチング電源の回路構成を図5に示す。
同図に示すように、スイッチング電源1は、出力側の電圧値を検出する出力定電圧制御手段10と、この出力定電圧制御手段10からの信号にもとづいて、メイントランジスタ43をON/OFF動作させて出力電圧を調整するスイッチング制御手段20とを有している。
【0004】
さらに、スイッチング電源1は、保護回路30として、出力過電圧を検出する過電圧検出手段31と、過電流を検出する過電流検出手段32と、これら過電圧検出手段31又は過電流検出手段32からの信号にもとづいてスイッチング動作を停止するラッチ停止手段33とを有している。
【0005】
また、従来のスイッチング電源のより具体的な回路構成を図6に示す。
同図に示すスイッチング電源1は、過電圧検出手段50が、出力過電圧を検出して電流を出力するツェナーダイオード51と、出力過電圧を分圧してツェナーダイオード51等を保護する抵抗52と、出力過電圧を受けて発光するフォトサイリスタ(発光側)53とを有している。
【0006】
さらに、同図に示すラッチ停止手段60が、フォトサイリスタ(発光側)53からの光(検出信号)を受光して電流を出力するフォトサイリスタ(受光側)61と、メイントランジスタ82のゲートとソースとを短絡して、このメイントランジスタ83をOFFにするトランジスタ62と、フォトサイリスタ(受光側)61からの電流にもとづいてトランジスタ62のゲートに電圧を加える抵抗63及びコンデンサ64とを有している。
そして、これら過電圧検出手段50及びラッチ停止手段60は、図5の保護回路30に対応する。
【0007】
このような構成を有するスイッチング電源1においては、出力過電圧が発生すると、この発生した過電圧にもとづいて、ツェナーダイオード51が電流を出力し、さらに、フォトサイリスタ(発光側)53が検出信号を発光し、この検出信号を受けたフォトサイリスタ(受光側)61が制御電流を出力し、この制御電流にもとづいて、トランジスタ62がメイントランジスタ82をOFFにして、スイッチング動作を停止させる。
このような動作により、スイッチング電源1は、発生した出力過電圧が負荷200にかかることを防止して、この負荷200を安全に保護している。
【0008】
なお、図5に示すスイッチング電源1が、一般的な保護機能をブロック化して図示したものであるのに対し、図6に示すスイッチング電源1は、具体的な電子素子を用いた保護回路を含むスイッチング電源1の構成を図示したものである。そして、電子素子及びその構成によっては、一つの電子素子(あるいは一つの電子回路)が、二以上の機能を有する場合もある。
これらのことから、図5に示すスイッチング電源と図6に示すスイッチング電源とは、各回路構成が、必ずしも整合するものではない。
【0009】
また、たとえば、図5に示す過電流検出手段12は、図6では示していないが、過電流検出手段を同図のスイッチング電源に設けて過電流を検出させることは、勿論可能である。この場合、ラッチ停止手段60は、過電流検出手段からの検出信号にもとづいてスイッチング動作を停止する。
【0010】
ところで、スイッチング電源のラッチ停止手段は、一般に、過電圧保護回路だけでなく他の保護回路においても共通して使用されている。
このため、図7に示すように、出力過電圧の発生(同図▲1▼)からスイッチング動作のラッチ停止(同図▲2▼)までの間には、ディレー時間Aが設けられている。また、過敏反応により、頻繁に電源が停止するといった不具合を防止するために、ラッチ停止手段のマスク時間Aが確保されている。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来の過電圧保護回路においては、図7に示すように、その確保されたディレー時間(あるいはマスク時間)という短時間のうちに、急激に、出力電圧が上昇していた。この現象は、スイッチング電源において何らかの異常が発生したために生じた過電圧によるものであった。
そして、このディレー時間等における上昇電圧が、機器(負荷)を破損させる原因の一つとなっていた。
【0012】
本来、過電圧保護回路がスイッチング電源に設けられるのは、出力過電圧から機器(負荷)を保護するためである。にもかかわらず、過敏反応等の防止に必要なディレー時間やマスク時間を確保したことで、却って、出力過電圧による機器(負荷)の破損の可能性を高める結果となっていた。
かといって、マスク時間は、適度な長さを確保した方が、誤動作が少なくなり、スイッチング電源の信頼性を高めることができた。
【0013】
本発明は、上記の事情にかんがみなされたものであり、ディレー時間等における過電圧を抑制して、機器(負荷)を安全に保護しながら、スイッチング動作のラッチ停止を行えるとともに、スイッチング電源の信頼性の維持・向上を可能とする過電圧保護回路及びスイッチング電源の提供を目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】
この目的を達成するため、本発明の請求項1記載の過電圧保護回路は、過電圧の発生を検出すると検出信号を出力する過電圧検出手段と、この過電圧検出手段からの検出信号にもとづいて、スイッチング動作を停止させるラッチ停止手段とを有した過電圧保護回路であって、過電圧が発生してからスイッチング動作が停止するまでの間をディレー時間とし、過電圧検出手段からの検出信号にもとづいて、ディレー時間におけるスイッチング動作を制御するディレー時電圧制御手段を有し、過電圧検出手段が、検出信号を出力する信号送出部を有し、ディレー時電圧制御手段が、信号送出部からの検出信号にもとづいて、スイッチング素子の接続動作と切断動作とを繰り返して当該過電圧保護回路の出力電圧をクランプするスイッチング制御部を有し、信号送出部が、フォトカプラの発光側からなり、スイッチング制御部が、フォトカプラの受光側からなり、スイッチング素子が、電界効果トランジスタからなり、フォトカプラの受光側の有する一方の端子が、電界効果トランジスタのベースと接続され、他方の端子が、電界効果トランジスタのソースと接続され、過電圧の発生によりフォトカプラの発光側が発光すると、フォトカプラの受光側がONとなり、電界効果トランジスタがOFFとなって、負荷への出力電圧の供給が一時的に停止して出力電圧が低下し、過電圧検出状態が解除され、この解除により、フォトカプラの発光側が発光を停止すると、電界効果トランジスタがONとなり、負荷への出力電圧の供給が再開され、出力電圧が上昇して再び過電圧検出状態となり、フォトカプラの発光側が発光し、フォトカプラの受光側がONとなり、電界効果トランジスタがOFFとなり、この動作をスイッチング動作が停止するまで続けることで、出力電圧が所定電圧付近で低下と上昇を繰り返してクランプされる構成としてある。
【0015】
過電圧保護回路をこのような構成とすると、過電圧保護回路に出力電圧クランプ機能(過電圧が発生してからスイッチング動作が停止するまでの間、過電圧検出手段からの検出信号にもとづいて、スイッチング動作を制御する機能)が付加されるため、より安全に負荷となる装置を保護し、電源回路の動作を停止させることができる。
【0016】
つまり、出力過電圧の発生からラッチ停止までの間(ディレー時間あるいはマスク時間)における過電圧を、ディレー時電圧制御手段におけるスイッチング素子の動作制御によってクランプできるため、その過電圧が負荷に加わることがなくなる。したがって、負荷を安全に保護しつつ、電源回路のスイッチング動作を停止させることができる。
【0017】
さらに、マスク時間における出力電圧が過電圧でなくなるため、そのマスク時間を安全に長くすることができる。
したがって、一過性の誤動作を防止することができ、ひいては電源システムの信頼性の維持・向上を図ることができる。
【0018】
過電圧保護回路をこのような構成とすれば、何らかの原因で電源の出力電圧が異常に上昇すると、過電圧検出手段から検出信号が出力され、この検出手段にもとづいて、信号送出部からスイッチング制御部へ制御信号が送られて、このスイッチング制御部がスイッチング素子の動作を制御するため、ディレー時間における過電圧をクランプして、負荷の破損を防止できる。
【0019】
したがって、このような出力電圧クランプ機能により、負荷が安全に保護されつつ、電源回路の動作を停止させることができる。
【0020】
また、信号送出部が、フォトカプラの発光側からなり、スイッチング制御部が、フォトカプラの受光側からなる構成としてあるため、フォトカプラの発行側及び受光側が、スイッチング素子の動作に即座に対応して、制御信号(送受信光)を発光・受光するため、ラッチ停止時のディレー時間内における出力過電圧をクランプ制御することができる。
【0021】
また、スイッチング素子が、電界効果トランジスタからなり、フォトカプラの受光側の有する一方の端子が、電界効果トランジスタのベースと接続され、他方の端子が、電界効果トランジスタのソースと接続された構成としてあるため、フォトカプラの受光素子が制御信号を受けているときは、スイッチング素子のベースとソースとが短絡するため、このスイッチング素子をOFFにすることができる。また、フォトカプラの受光素子が制御信号を受けていないときは、スイッチング素子のベースとソースとが短絡しないため、このスイッチング素子をONにすることができる。
【0022】
このように、クランプ制御部を構成するフォトカプラの動作により、スイッチング素子の動作を制御できるため、ディレー時間等における過電圧を抑制して、機器(負荷)を安全に保護しながら、スイッチング動作をラッチ停止させることができる。
【0023】
また、請求項2記載のスイッチング電源は、請求項1における過電圧保護回路を有した構成としてある。
スイッチング電源をこのような構成とすれば、何らかの異常が発生して出力過電圧が生じた場合であっても、スイッチング電源は、自ら有する過電圧保護回路を用いて、ディレー時間等における過電圧を抑制し、機器(負荷)を安全に保護しながら、スイッチング動作をラッチ停止させることができる。
【0024】
なお、ディレー時電圧制御手段に代えて、過電圧が発生してからスイッチング動作が停止するまでの間、過電圧検出手段からの検出信号にもとづいて、スイッチング素子におけるオンオフパルスのデューティを制御するPWM制御手段を有した構成とすることもできる。
過電圧保護回路をこのような構成とすると、PWM制御部が、過電圧検出部からの検出信号にもとづいて、スイッチング素子におけるオンオフパルスのデューティを制御して、過電圧発生時の出力電力を抑制することができる。このため、負荷(機器)を安全に保護しつつ、電源を停止させることができる。
【0025】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して説明する。
[第一実施形態]
まず、本発明の過電圧保護回路及びスイッチング電源の第一の実施形態について、図1を参照して説明する。
同図は、本実施形態のスイッチング電源の構成を示す電気回路図である。
【0026】
同図に示すように、スイッチング電源1は、出力定電圧制御手段10と、スイッチング制御手段20と、保護回路30と、整流用ブリッジダイオード41と、平滑用コンデンサ42と、メイントランジスタ43と、トランス44と、ダイオード45及び46と、チョークコイル47と、平滑用コンデンサ48とを有しており、入力源100からの交流電圧を整流し、直流定電圧を負荷200へ供給している。
【0027】
ここで、出力定電圧制御手段10は、出力側の電圧値を検出する。
スイッチング制御手段20は、出力定電圧制御手段10からの信号にもとづいて、メイントランジスタ43をON/OFF動作させて出力電圧を調整する。
保護回路30は、過電圧又は過電流を検出してスイッチング動作を停止させる機能を有する回路であって、過電圧検出手段31と、過電流検出手段32と、ラッチ停止手段33と、ディレー時電圧制御手段34とを有している。
【0028】
過電圧検出手段31は、出力過電圧を検出すると、ラッチ停止手段33へ検出信号を送る。過電流検出手段32は、過電流を検出すると、ラッチ停止手段33へ検出信号を送る。
ラッチ停止手段33は、過電圧検出手段31又は過電流検出手段32からの検出信号にもとづいて、スイッチング動作をラッチ停止する。
【0029】
ディレー時電圧制御手段34は、過電圧検出手段31からの検出信号にもとづき、この検出信号の発生(出力過電圧の発生)からスイッチング動作のラッチ停止までの間(ディレー時間あるいはマスク時間)において、スイッチング制御手段20を制御して出力過電圧を抑制する。
なお、保護回路30は、過電圧又は過電流を検出してスイッチング動作を停止させる機能を有する回路であるため、過電圧保護回路としての機能をも包有する。つまり、本実施形態の過電圧保護回路は、過電圧検出手段31と、ラッチ停止手段33と、ディレー時電圧制御手段34とを有して構成することができる。
【0030】
次に、図1に示すスイッチング電源の動作について説明する。
入力源100からの交流電圧が整流用ブリッジダイオード41で直流電圧に整流され、この直流電圧が平滑用コンデンサ42で平滑化され、トランス44で変圧される。
このトランス44の二次電圧が、平滑用コンデンサ48でさらに平滑化され、出力定電圧制御手段10で、精度の高い電圧値に定電圧化されて、負荷200へ供給される。
【0031】
出力電圧が負荷200へ供給されている間、この出力電圧が過電圧か否かが過電圧検出手段31で検出される。また、出力電流が過電流か否かが過電流検出手段32で検出される。
これらの検出回路31,32において過電圧又は過電流が検出されると、検出信号がラッチ停止手段33へ送られる。
【0032】
ラッチ停止手段33において、入力した検出信号にもとづき、スイッチング制御手段20におけるスイッチング動作がラッチ停止される。つまり、スイッチング素子であるトランジスタ43が、スイッチング制御手段20の制御によって、OFFとなり、トランス44の一次側への電圧が停止されて、負荷200への直流電圧の供給が停止する。
ただし、ディレー時間(マスク時間)が設けられているため、検出信号が発生してから、スイッチング動作がラッチ停止するまでの間には、タイムラグが生じる。
【0033】
また、過電圧検出手段31からの検出信号が、ディレー時電圧制御手段34へ送られる。
このディレー時電圧制御手段34において、入力した検出信号にもとづき、ディレー時間(あるいはマスク時間)の間中、スイッチング制御手段20が制御されて出力過電圧が抑制される。
このため、ディレー時間における過電圧をクランプするため、負荷を安全に保護しつつ、スイッチング動作をラッチ停止することができる。
【0034】
次に、スイッチング電源の具体的な回路構成例について、図2を参照して説明する。
同図に示すように、スイッチング電源1は、過電圧検出手段50と、ラッチ停止手段60と、スイッチング制御手段70と、平滑用コンデンサ81と、メイントランジスタ(スイッチング素子)82と、抵抗83と、トランス84と、トランジスタ85と、平滑用コンデンサ86と、ディレー時電圧制御手段90とを有しており、直流入力源300からの直流電圧を定電圧化して、負荷200へ供給している。
【0035】
過電圧検出手段50は、出力過電圧を検出して電流を出力するツェナーダイオード51と、出力過電圧を分圧してツェナーダイオード51等を保護する抵抗52と、出力過電圧を受けて検出信号を出力する信号送出部53とを有している。信号送出部53は、検出信号をラッチ停止手段60へ送るフォトサイリスタ(発光側)53−1と、検出信号をディレー時電圧制御手段90へ送るフォトカプラ(発光側)53−2とを有している。
【0036】
ラッチ停止手段60は、フォトサイリスタ(発光側)53−1からの光(検出信号)を受光して電流を出力するフォトサイリスタ(受光側)61と、メイントランジスタ82のゲートとソースとを短絡して、このメイントランジスタ82をOFFにするトランジスタ62と、フォトサイリスタ(受光側)61からの電流にもとづいてトランジスタ62のゲートに電圧を加える抵抗63及びコンデンサ64と、コンデンサ65と、抵抗66及び67とを有している。
【0037】
スイッチング制御手段70は、トランジスタ71と、コンデンサ72及び73と、抵抗74及び75とを有しており、RCC方式の同期整流により、自励式コンバータを形成した構成となっている。
メイントランジスタ(スイッチング素子)82には、電界効果トランジスタ(FET)を用いることができる。
【0038】
ディレー時電圧制御手段90は、フォトカプラ(受光側、スイッチング制御部)91を有している。
フォトカプラ(受光側)91は、フォトカプラ(発光側)53−2からの検出信号を受光すると、メイントランジスタ82のゲートとソースとを短絡して、このメイントランジスタ82をOFFにする。
そして、これら過電圧検出手段50,ラッチ停止手段60及びディレー時電圧制御手段90が、図1に示す保護回路30に相当する。
【0039】
なお、図1に示すスイッチング電源1が、ディレー時電圧制御手段34を用いた過電圧保護機能をブロック化して図示したものであるのに対し、図2に示すスイッチング電源1は、具体的な電子素子で組まれたディレー時電圧制御手段90を含むスイッチング電源1の構成を図示したものである。そして、電子素子及びその構成によっては、一つの電子素子(あるいは一つの電子回路)が、二以上の機能を有する場合もある。
これらのことから、図1に示すスイッチング電源と図2に示すスイッチング電源とは、各回路構成が、必ずしも整合するものではない。
【0040】
また、たとえば、図1に示す過電流検出手段32は、図2では示していないが、過電流検出手段を図2のスイッチング電源1に設けて過電流を検出させることは、勿論可能である。この場合、ラッチ停止手段60は、過電流検出手段からの検出信号にもとづいてスイッチング動作を停止する。
【0041】
さらに、図1に示すディレー時電圧制御手段34は、検出信号を入力すると、スイッチング制御手段20を制御して、メイントランジスタ43にON/OFF動作をさせているのに対し、図2に示すディレー時電圧制御手段90は、スイッチング制御手段20を介さず、直接メイントランジスタ82にON/OFF動作をさせている。
ただし、回路構成によっては、たとえば、フォトカプラ(受光側)91が、トランジスタ71を制御して、メイントランジスタ82のON/OFF動作をさせることもできる。
【0042】
次に、図2に示すスイッチング電源の動作について説明する。
ツェナーダイオード51のツェナー電圧と、フォトサイリスタ(発光側)53−1の順電圧と、フォトカプラ(発光側)53−2の順電圧とを総和した電圧値以上の出力電圧が、何らかの異常によって発生すると、フォトサイリスタ(発光側)53−1及びフォトカプラ(発光側)53−2が発光する。
【0043】
これらのうちフォトサイリスタ(発光側)53−1が発光することで、ラッチ停止手段60のフォトサイリスタ(受光側)61が、ワンパルスでON状態となり継続される。
そして、フォトサイリスタ(受光側)61からの電流にもとづいて、トランジスタ62がONとなり、メイントランジスタ82のゲートとソースとがショートして、このメイントランジスタ82がOFFとなり、電源がラッチ停止する。
【0044】
ただし、フォトサイリスタ(発光側)53−1が発光(過電圧の発生)してから、スイッチング動作がラッチ停止するまで間には、ディレー時間(マスク時間)が設けられているため、タイムラグが生じている。
このディレー時間(あるいはマスク時間)においては、フォトカプラ(発光側)53−2の発光にもとづく動作が行われる。
【0045】
このフォトカプラ(発光側)53−2が発光することにより、フォトカプラ(受光側)91がONとなり、メイントランジスタ82がOFFとなって、負荷200への出力電圧の供給が一時的に停止する。この結果、出力電圧は低下する。これにより、過電圧検出状態は解除されるため、フォトカプラ(発光側)53−2は、発光を停止する。そして、メイントランジスタ82は、再びONとなり、負荷200へ出力電圧の供給が再開される。すると、出力電圧が、再び過電圧状態となるため、フォトカプラ(発光側)53−2がONとなって発光する。
【0046】
このような動作が繰り返されると、図3に示すように、出力電圧は結果的にクランプされた状態となる。
この動作は、ラッチ停止手段60が動作して電源がラッチ停止するまで続く。このため、負荷200には過電圧が加わらなくなるため、その負荷200を過電圧から保護できる。
【0047】
なお、図3における出力クランプ電圧は、ツェナーダイオード51のツェナー電圧と、フォトサイリスタ(発光側)53−1の順電圧と、フォトカプラ(発光側)53−2の順電圧とを総和した電圧値を示すようになる。
また、同図の▲1▼は、過電圧の発生時を、▲2▼は、スイッチング動作の停止時(スイッチング素子のOFF時、あるいは電源のラッチ停止時)をそれぞれ示す。
【0048】
[第二実施形態]
次に、本発明の過電圧保護回路及びスイッチング電源の第二の実施形態について、図4を参照して説明する。
同図は、本実施形態のスイッチング電源の回路構成を示す電気回路図である。
【0049】
本実施形態は、第一実施形態と比較して、スイッチング制御手段及び過電圧検出手段の構成が相違する。すなわち、第一実施形態では、スイッチング制御手段が自励式であり、保護回路にディレー時電圧制御手段を設けていたのに対し、本実施形態では、スイッチング制御手段がPWM制御手段からなり、過電圧保護回路の過電圧検出手段等がPWM制御手段へ検出信号を送る構成としてある。他の構成要素は第一実施形態と同様である。
したがって、図4において、図1と同様の構成部分については同一の符号を付して、その詳細な説明を省略する。
【0050】
図4に示すように、スイッチング電源1は、スイッチング制御手段20として、PWM(Pulse−width modulation:パルス幅変調)制御手段20aを有している。
ここで、PWM制御手段20aは、スイッチング素子におけるオンオフパルスのデューティ(duty)を制御する。特に、PWM制御手段20aは、過電圧が発生してからスイッチング動作が停止するまでの間、過電圧検出手段からの検出信号にもとづいて、スイッチング素子におけるオンオフパルスのデューティを制御する。
【0051】
保護回路30は、過電圧検出手段31と、過電流検出手段32と、ラッチ停止手段33と、PWM制御手段20a(の一部)とを有している。
過電圧検出手段31は、検出信号をラッチ停止手段33及びPWM制御手段20aへ送る。つまり、過電圧検出手段31より送出される検出信号は共通とされて、ラッチ停止手段33及びスイッチング制御手段20へ送られる。
【0052】
保護回路30に含まれるPWM制御手段20a(の一部)とは、このPWM制御手段20aの有する機能のうち、ディレー時間(あるいはマスク時間)における出力過電圧をクランプする機能(すなわち、過電圧が発生してからスイッチング動作が停止するまでの間に、過電圧検出手段からの検出信号にもとづいて、スイッチング素子におけるオンオフパルスのデューティを制御する機能)をいう。これ以外の機能(すなわち、通常のスイッチング動作において、スイッチング素子におけるオンオフパルスのデューティを制御する機能)については、出力定電圧制御手段10からの信号にもとづいて動作するスイッチング制御手段20として機能する。
【0053】
なお、保護回路30は、過電圧又は過電流を検出してスイッチング動作を停止させる機能を有する回路であるため、過電圧保護回路としての機能をも包有する。つまり、本実施形態の過電圧保護回路は、過電圧検出手段31と、ラッチ停止手段33と、PWM制御手段20a(の一部)とを有して構成することができる。
【0054】
また、第一実施形態における検出信号は、図2に示すスイッチング電源1の場合、フォトサイリスタ53−1及び61あるいはフォトカプラ53−2及び91で送受光される光信号であるのに対し、本実施形態における検出信号は、PWM制御手段20aを動作させる信号であれば電流や電圧等で構成してもよい。
【0055】
スイッチング電源をこのような構成とすることで、デューテーを絞る機能を有したPWM制御手段20aが、特に過電圧発生時に出力パワーを絞ることで、出力過電圧をクランプすることができる。
また、本実施形態の構成は、電源回路方式にとらわれず、あらゆる電源に応用可能である。
【0056】
【発明の効果】
以上のように、本発明によれば、スイッチング電源が何らかの原因で過電圧状態となった場合でも、ラッチ停止手段動作のディレー時間に発生する出力過電圧をクランプすることができるため、負荷となる装置が、その過電圧で破損することを防止でき、安全に電源を停止させることができる。
また、出力過電圧がクランプされて負荷が保護されるためマスク時間を安全に長くすることができる。このため、一過性の誤動作を防止することができ、電源システムの信頼性を向上することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第一実施形態のスイッチング電源の回路構成を示す電気回路図である。
【図2】本発明の第一実施形態のスイッチング電源の具体的な回路構成例を示す電気回路図である。
【図3】本発明の過電圧保護回路によりクランプされた出力電圧の変化を示すグラフである。
【図4】本発明の第二実施形態のスイッチング電源の回路構成を示す電気回路図である。
【図5】従来のスイッチング電源の回路構成を示す電気回路図である。
【図6】従来のスイッチング電源の具体的な回路構成例を示す電気回路図である。
【図7】従来のスイッチング電源から出力される出力電圧の変化を示すグラフである。
【符号の説明】
1 スイッチング電源
10 出力定電圧制御手段
20 スイッチング制御手段
20a PWM制御手段
30 保護回路
31 過電圧検出手段
32 過電流検出手段
33 ラッチ停止手段
34 ディレー時電圧制御手段
41 整流用ブリッジダイオード
42 平滑用コンデンサ
43 メイントランジスタ
44 トランス
45 ダイオード
46 ダイオード
47 チョークコイル
48 平滑用コンデンサ
50 過電圧検出手段
51 ツェナーダイオード
52 抵抗
53 信号送出部
53−1 フォトサイリスタ(発光側)
53−2 フォトカプラ(発光側)
60 ラッチ停止手段
61 フォトサイリスタ(受光側)
62 トランジスタ
63 抵抗
64 コンデンサ
65 コンデンサ
66 抵抗
67 抵抗
70 スイッチング制御手段
71 トランジスタ
72 コンデンサ
73 コンデンサ
74 抵抗
75 抵抗
81 平滑用コンデンサ
82 メイントランジスタ
83 抵抗
84 トランス
85 トランジスタ
86 平滑用コンデンサ
90 ディレー時電圧制御手段
91 フォトカプラ(受光側、スイッチング制御部)
100 入力源
200 負荷
300 直流入力源

Claims (2)

  1. 過電圧の発生を検出すると検出信号を出力する過電圧検出手段と、
    この過電圧検出手段からの前記検出信号にもとづいて、スイッチング動作を停止させるラッチ停止手段とを有した過電圧保護回路であって、
    前記過電圧が発生してから前記スイッチング動作が停止するまでの間をディレー時間とし、
    前記過電圧検出手段からの前記検出信号にもとづいて、前記ディレー時間における前記スイッチング動作を制御するディレー時電圧制御手段を有し、
    前記過電圧検出手段が、前記検出信号を出力する信号送出部を有し、
    前記ディレー時電圧制御手段が、前記信号送出部からの前記検出信号にもとづいて、スイッチング素子の接続動作と切断動作とを繰り返して当該過電圧保護回路の出力電圧をクランプするスイッチング制御部を有し、
    前記信号送出部が、フォトカプラの発光側からなり、
    前記スイッチング制御部が、前記フォトカプラの受光側からなり、
    前記スイッチング素子が、電界効果トランジスタからなり、
    前記フォトカプラの受光側の有する一方の端子が、前記電界効果トランジスタのベースと接続され、他方の端子が、前記電界効果トランジスタのソースと接続され、
    前記過電圧の発生により前記フォトカプラの発光側が発光すると、前記フォトカプラの受光側がONとなり、前記電界効果トランジスタがOFFとなって、負荷への出力電圧の供給が一時的に停止して前記出力電圧が低下し、過電圧検出状態が解除され、この解除により、前記フォトカプラの発光側が発光を停止すると、前記電界効果トランジスタがONとなり、前記負荷への出力電圧の供給が再開され、出力電圧が上昇して再び過電圧検出状態となり、前記フォトカプラの発光側が発光し、前記フォトカプラの受光側がONとなり、前記電界効果トランジスタがOFFとなり、
    この動作を前記スイッチング動作が停止するまで続けることで、前記出力電圧が所定電圧付近で低下と上昇を繰り返してクランプされる
    ことを特徴とする過電圧保護回路。
  2. 前記請求項1における過電圧保護回路を有した
    ことを特徴とするスイッチング電源。
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