JP4287131B2 - 真偽判定体 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は真偽判定体に関する。
詳しくは、基材表面に三角柱状プリズム構造体を有し基材または認証媒体面に視角によって異なる色彩を呈する色材による情報表示がされているため、認証媒体に使用した場合、目視方向によって認証媒体の外観状態が変化することを特徴とする真偽判定体に関する。
このような真偽判定体は、証券、株券、商品券、ギフト券などの金券類、クレジットカード、プリペイドカード、パスポート、IDカードなどの各種カード、ビデオソフト、パソコン用ソフトなどに使用する真偽判定用シールなどの、偽造防止、真贋証明用途、等に使用される。
【0002】
【従来技術】
従来から、証券、株券、商品券、ギフト券などの金券類、クレジットカード、プリペイドカード、パスポート、IDカードなどの各種カード、ビデオソフト、パソコン用ソフトなどの認証シールなど、偽造防止・真偽判定機能の付与が求められる分野において、ホログラムは優れた意匠性、およびカラー複写機においても複製できない偽造・変造の困難性から数多く利用されてきた。
しかし、近年、ホログラムにも巧妙な偽造品が出現し、一見しただけでは真偽の判別ができない場合があり、目視で容易に判別できる真偽判定体が求められてきている。
【0003】
一方、ホログラムとは異なり視角により異なる色彩を呈する顔料インキを使用して印刷表示や塗膜を形成して真偽判別をする試みも各種行われている。
例えば、特許文献1には、コレステリック液晶顔料を使用した偽造防止印刷物が記載され、特許文献2には、高虹彩色効果を有するパール顔料が記載され、特許文献3には、視角に依存して色シフトを呈する光学的可変性顔料が記載されている。
また、特許文献4には、光拡散シートの製造技術が記載されていて本発明の真偽判定体の製造に参照することができる。
【0004】
【特許文献1】
特開2000−1071号公報
【特許文献2】
特開平10−279828号公報
【特許文献3】
特表2002−523606号公報
【特許文献4】
特開平5−169015号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、視角により色変化を呈する顔料インキによる印刷表示や塗膜のみでは、材料さえ入手すれば模造や偽造も比較的容易である。
そこで、本発明では、視角により異なる色彩を呈する色材による情報表示と光学的機能を組み合わせることで、高度の偽造防止効果を図れることを着想し、鋭意研究の結果、本発明の完成に至ったものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するための本発明の要旨の第1は、高分子フィルムからなる基材面上に、略直線状であって紫外線硬化性樹脂液を硬化させた透明な材質からなり、断面が二等辺三角形である微小な三角柱状プリズムが、該二等辺三角形の等辺でない辺を前記基材面に並行して配列し、かつ基材面上における稜線間が互いに接するようにされてなる真偽判定体において、当該基材の前記三角柱状プリズムと接する面には、視角によって異なる色彩を呈するコレステリック液晶フィルムまたはコレステリック液晶インキによる情報表示がされている、ことを特徴とする真偽判定体、にある。
【0007】
上記課題を解決するための本発明の要旨の第2は、高分子フィルムからなる基材面上に、略直線状であって紫外線硬化性樹脂液を硬化させた透明な材質からなり、断面が二等辺三角形である微小な三角柱状プリズムが、該二等辺三角形の等辺でない辺を前記基材面に並行して配列し、かつ基材面上における稜線間が互いに接するようにされてなる真偽判定体において、当該基材の前記三角柱状プリズムと接する面には、視角によって異なる色彩を呈するパール顔料インキによる情報表示がされている、ことを特徴とする真偽判定体、にある。
【0009】
上記において、三角柱状プリズムの長さ方向に直交する断面において、二等辺三角形の二等辺を挟む頂角が60度〜120度の範囲である、ようにでき、三角柱状プリズムの長さ方向に直交する断面が直角二等辺三角形である、ようにすることもできる。
【0010】
また、上記において、三角柱状プリズムの材質が着色透明である、ようにでき、三角柱状プリズムの高さが、基材面から1μm〜100μmの範囲にされている、ようにすることもできる。
【0011】
【発明の実施の形態】
本発明は、視角によって異なる色彩を呈する色材による情報表示がされる部位によって3種の実施形態があるので、以下、場合を分けて順次説明する。
図1は、第1の実施形態における本発明の真偽判定体、図2は、第2の実施形態における本発明の真偽判定体、図3は、第3の実施形態における本発明の真偽判定体、を示す図である。
図4は、三角柱状プリズムの断面図、図5は、三角柱状プリズムを観察する状態を示す図である。
【0012】
第1、第2の実施形態では、図1、図2のように、基材2面上に略直線状であって透明な材質からなる微小な三角柱状プリズム3が並行して配列した部材4が形成され、当該部材4自体が真偽判定体1になっている。
そして、第1の実施形態の特徴は、当該基材2の三角柱状プリズム3が基材2と接する面に、視角によって異なる色彩を呈する色材による情報表示6がされていることにある。この第1の実施形態に対し、第2の実施形態は、図2のように当該基材2の三角柱状プリズム3とは反対側面に、当該情報表示6がされている特徴がある。
第1の実施形態の場合は、三角柱状プリズムを形成する前に基材2面に情報表示6を設ける必要があるのに対し、第2の実施形態はプリズム形成後に情報表示6を設けることもできる。従って、偽造防止の観点からは第1の実施形態の場合がより偽造を困難にすることが理解できる。
【0013】
第3の実施形態では、図3のように、透明基材2面上に略直線状であって透明な材質からなる微小な三角柱状プリズム3が並行して配列してなる部材4を、ヒートシール剤7等を介して認証媒体5に貼着したものが真偽判定体1となっている。
そして、第3の実施形態の特徴は、当該透明基材2下の認証媒体5の表面に、視角によって異なる色彩を呈する色材による情報表示6がされていることにある。この情報表示6は認証媒体5自体に印刷等して設けるものであっても、情報表示がされたラベル等を貼着するものであってもよい。
【0014】
次に、本発明の真偽判定体の構成要素である、微小な三角柱状プリズムについて説明する。
三角柱状プリズムは、図4のように、例えば、断面が二等辺三角形等の微小三角柱状プリズム3であって、基材2の面上に形成されている。
基材2のプリズム面側2aには絵柄、文字等の情報表示6がされていても良く、この場合は、前記のように、本発明の第1の実施形態に該当する。第1の実施形態の場合、基材2の下面が透視可能であることが要求されなければ、基材2は透明であっても不透明であっても良い。
【0015】
第2の実施形態や第3の実施形態の場合は、基材2は透明なシート材料やフィルム基材が使用され、基材2の下面側2bが真偽判定の対象となる認証媒体に貼着等されて使用され、基材2の微小三角柱状プリズム3とは反対側面(下面側2b)か認証媒体面に設けた情報表示6を観察できるようにする。
従って、図示していないが、いずれの場合も基材2の下面側2bに接して粘着剤による層、あるいは再湿性やホットメルト型の接着剤層が形成されていることが実際には必要となる。
【0016】
微小な三角柱状プリズム3は、透明または着色透明なプラスチック材質から構成されている。ここで、「透明」とは、三角柱状プリズム3を透して基材2a面を明瞭に視認できる程度な透明性をいう。
三角柱状のプリズムは、基材面上における稜線間が互いに接するようにされているのが色変化の分離を良くして好ましいが、稜線の間に多少の平坦域を有するように配列されていても良い。
三角柱状プリズム3の基材2a面からの高さは、1μm〜100μm程度が好ましい。1μm以下では、回折現象が生じ効果が現われなくなり、100μm以上では認証媒体に貼着する媒体にしては厚みが厚くなり過ぎるからである。
【0017】
図5は、図4の三角柱状プリズムを通して観察する状態を示す図である。
図5の場合、直角二等辺三角形の面3cが基材2a面に接するようにされ直角を挟む面3a,3bが透明にされている。この状態で三角柱状プリズム3の真上から照明Iをして、面3aに直交する方向(A方向)、または面3bに直交する方向(B方向)から情報表示6を観察する場合には、いずれの方向であっても当該情報表示6を観察することができる。
【0018】
しかし、情報表示6が、視角により異なる色彩を呈する色材で印刷されている場合、例えば、コレステリック液晶フィルムやコレステリック液晶インキ、パール顔料インキ、あるいはアルミニウム合金を蒸着により被覆した光学的可変性顔料インキである場合は、表面から観察した場合であっても、図5のように、入射光Iが情報表示6表面で反射した光Rを観察することになるので、三角柱状プリズム3を介さずに表面から観察した場合とは、異なる色彩の情報表示6を観察することになる。すなわち、三角柱状プリズム3を視角により異なる色彩を呈する色材で印刷されている面に部分的に設ければ、当該部分だけが異なる色彩を呈することになる。従って、そのような色彩変化を生じる部分のない通常の表示や印刷と明瞭に区別することができる。
【0019】
なお、図4、図5においては直角二等辺三角形を図示しているが、二等辺を挟む頂角が直角であることに限られず、60度〜120度程度の範囲で任意の角度を採用できる。また、三角形が等しい二辺を有しない場合でも同様の効果を奏しえることは容易に想像できる。
【0020】
次に、真偽判定体の製造方法について説明する。
図6は、三角柱状プリズムの製造装置を示す図である。三角柱状プリズムの製造工程は、三角柱状プリズムの凹部が形成されたロール凹版を使用して行うが、凹部に樹脂を充填する充填工程、樹脂とシート基材を接触させる接触工程、樹脂を硬化させる硬化工程、樹脂とシート基材を密着する密着工程、凹版ロールからシート基材を剥離する剥離工程、とから構成されている。
シート基材2には、通常は透明なプラスチック基材等を使用するが、シート基材2に情報表示6を設ける場合、特に三角柱状プリズムが密着する面に設ける場合は、あらかじめ当該シート基材2に印刷等による情報表示6を施しておくことが必要になる。
【0021】
図6の製造装置において、10は三角柱状プリズムの凹部が形成されたロール凹版、11はそのロール凹版の凹部、12は電離放射線硬化性樹脂液をロール凹版10に塗工するための塗工装置、13は電離放射線硬化性樹脂液、2はシート基材、14は溶剤乾燥装置、15,16は硬化装置、17はロール凹版に当接してロール凹版10を押圧する押圧ロール、18は送りロール、である。
なお、図6において、三角柱状プリズムを形成するための凹部11がシート基材2の流れ方向に直交するように図示されているが、シート基材2の流れ方向に平行に形成されていても良いものとする。
【0022】
三角柱状プリズム製造工程における充填工程は、三角柱状プリズムの型が形成されたロール凹版10を回転させ、そのロール凹版10の少なくとも凹部11に電離放射線硬化性樹脂液13を充填する工程である。
接触工程22は、充填工程で充填された電離放射線硬化性樹脂液13に対して、ロール凹版10の回転方向に同期して走行するシート基材2を接触させる工程である。
【0023】
硬化工程は、接触工程でシート基材2がロール凹版10に接触している間に、ロール凹版10とシート基材2間にある電離放射線硬化性樹脂液13に、硬化装置15からの電離放射線を照射して硬化させる工程である。
密着工程は、硬化工程で硬化する電離放射線硬化性樹脂液13とシート基材2とを密着させる工程である。なお、硬化工程と密着工程は、通常同時に進行する。剥離工程は、密着工程で密着した電離放射線硬化性樹脂液13の半硬化物13aとシート基材2をロール凹版10から剥離する工程である。
【0024】
ロール凹版10は、円筒状の版材に所定形状の凹部11を設けたものである。このロール凹版は、版材を旋盤等で直接切削したり、電鋳法で型付けしたりして製造することができる。
塗工装置12は、電離放射線硬化性樹脂液13をロール凹版10に塗工するための装置であって、ノズル塗工装置を用いることが多い。ノズル塗工装置は、所定寸法のノズルがTダイ状の長方形または線状の吐出口を有し、その吐出口の長手方向がロール凹版回転方向と直交する方向に設置されていて、ロール凹版の全幅のうち所定の幅部分にのみ樹脂液を吐出するようにされている。
【0025】
溶剤乾燥装置14は、樹脂の溶剤を揮発させるための装置である。溶剤乾燥装置14としては、温風や赤外線ヒータ等を用いることができる。この溶剤乾燥装置14を設けることにより、溶剤型の樹脂を用いることができ、使用する樹脂の選択の幅を広げることができる。なお、無溶剤型の電離放射線硬化性樹脂液13を用いる場合には、溶剤乾燥装置14は不使用となる。
【0026】
硬化装置15は、電離放射線を照射して、電離放射線硬化性樹脂液13を硬化させる装置である。なお、剥離工程後に脱離した電離放射線硬化性樹脂液の半硬化物13aを完全に硬化させるために、硬化装置16を設けてもよい。
ここで、電離放射線とは、電磁波または荷電粒子線のうち、分子を重合、架橋し得るエネルギー量子を有するものを意味し、通常、紫外線、電子線等が用いられる。硬化装置15,16として紫外線の場合には、超高圧水銀灯、ブラックライトランプ、キセノンランプ、メタルハライドランプ灯の光源を用いることができる。
【0027】
<三角柱状プリズムの製造>
上記装置による三角柱状プリズムの製造方法は、まず、ロール凹版10の凹部11に、電離放射線硬化性樹脂液13を塗工装置12により充填し、シート基材2をロール凹版10の凹部11に充填させた電離放射線硬化性樹脂液13に接するように接触させる。
電離放射線硬化性樹脂液13を凹部11に充填する方法としては、ロール凹版10の表面に予め電離放射線硬化性樹脂液13を所定量塗工しておいて、シート基材2をロール凹版10面に供給したときに、押圧ロール7の押圧により、シート基材を介して、塗工されている電離放射線硬化性樹脂液13を凹部11内に配分充填させる。
【0028】
この場合に、溶剤タイプの硬化性樹脂も使用でき、シート基材2に塗工された電離放射線硬化性樹脂液13は、流動性をある程度制御するために、その樹脂液の溶剤を希釈するために使用した溶剤などを溶剤乾燥装置14により乾燥除去し、さらに硬化装置15により溶剤を乾燥した樹脂液を半硬化させる。
【0029】
シート基材2がロール凹版10に接している間に、硬化装置15により電離放射線硬化性樹脂液13を硬化させる。硬化装置は必要により、ロール凹版の回転方向に沿って複数個設けることができる。多段による硬化により硬化物の歪みやシート基材2のカール等を低減させることができる。
また、ロール凹版10を石英、ガラス等の電離放射線の透過性がよい材質により形成して、ロール凹版10の内部側から照射することもできる。
【0030】
硬化装置15により、ロール凹版10の凹部11内にある電離放射線硬化性樹脂液13をシート基材2に密着させる。このとき、硬化度合は、少なくとも樹脂の流動性を失わせ、かつ、シート基材2との密着性を生じさせる程度であればよい。硬化装置15を通過した後、シート基材2をロール凹版10から剥離する。
これにより、半硬化した電離放射線硬化性樹脂液13aがシート基材2と一体になって、凹部11から脱離され、プリズム化された表面を有する真偽判定体シートが得られる。
【0031】
次に、本発明に使用する、視角によって異なる色彩を呈する色材について説明する。視角によって異なる色彩を呈する色材には、各種の材料があるが、本発明では、コレステリック液晶フィルムとコレステリック液晶インキ、パール顔料インキ、およびアルミニウム合金を蒸着により被覆した光学的可変性顔料が使用されるので、それらについて以下、順次説明する。
【0032】
<コレステリック液晶フィルム、コレステリック液晶インキ>
コレステリック液晶は、コレステリック液晶片を顔料としたインキを使用してもよいし、コレステリック液晶そのものを基材に塗布しフィルム状としたものやコレステリック液晶フィルムを転写したもの等でも良い。
コレステリック液晶層は、その螺旋構造に基づき選択反射性を有することが知られている。入射する光がコレステリック液晶層に対して、入射角θを有している場合には、液晶の螺旋周期をP、液晶の平均屈折率をn、波長をλ、とすると、P・cosθ=λ/n、のBraggの反射条件を満足する波長の光を選択的に反射する。したがって、コレステリック液晶層を有する媒体を傾けると当初の表面から観察した場合に視認される色彩とは異なる色彩を示すようになる。
【0033】
反射するスペクトル領域は、左および右螺旋に偏光した光線成分に分割され、その際、螺旋の回転方向に応じて一方は反射され他方は透過する。すなわち、反射領域中で単に左螺旋偏光された光線成分だけが反射され、光線スペクトルの残りである右螺旋に偏光された成分は完全に透過することになる。
本発明の真偽判定体の場合は、図5のように、真上から照明Iをした場合の反射光Rを真上から観察する場合は、情報表示6面で所定の角度で反射した光を観察することになるので、三角柱状プリズムが無い場合とは異なる色彩の反射光を観察することになる。
【0034】
コレステリック液晶による小板状構造の顔料については、特開平7-304983号公報等により周知であるが、その性質をいかすために鱗片状としてサイズを大きくする必要があり、通常はシルクスクリーンまたはグラビアによる印刷で比較的大きな面積を有するベタ状パターンに印刷される。
コレステリック液晶層の背面に黒色の印刷をする場合には、透過光を吸収し色鮮やかなブルーシフトを確認できる。
このような色材は、ヘキストワッカー社の「ヘリコーン(商標)」等のように市中で入手できるものがある。
【0035】
<パール顔料インキ>
パール印刷のためのパールインキは、ビヒクル中に高屈折率の金属酸化物、例えば、酸化ケイ素、酸化チタン、酸化鉄などで被覆した低屈折率のマイカ(雲母)やPET、合成マイカなどの薄片状基質を有する顔料を分散した材料である。
被覆材料として高屈折率の金属酸化物を用いる理由は、屈折率が高いほど下記(1)式により入射した光の表面反射率が高くなること、すなわち光沢が上がること、また薄い厚さで干渉色(虹彩色ともいう。)が発現し、そのため、光の散乱が防止され、かつ彩度の高い顔料が得られるためとされている。
(1)式: R=(n−1)2 /(n+1)2 〔Rは反射率、nは屈折率〕
【0036】
干渉による虹彩色の発現は、入射した光が、これらの表面に被覆されている金属酸化物被覆層の表面および薄片状基質表面と金属酸化物との被覆界面での反射光が相互に干渉し合って起こるとされている。従って被覆層としては、屈折率が高く、透明で、より平滑かつ均一な光学的性質を有する材料を用いれば、高光沢で、干渉による虹彩色の高い顔料が得られることになる。
【0037】
図7は、パール顔料の構成例を示す図である。パール顔料20は、図7の断面に示すように薄片状基質表面からなるコア部分21に金属酸化物薄膜22を形成している。薄片状基質には、1〜50μmの粒径で、粒径が小さくできるだけ偏平な雲母(白雲母系雲母や黒雲母等)が使用される。
この顔料20に光L1が当たると、コア部分21から反射する光と金属酸化物薄膜22の表面で反射する光とで干渉光L2を生じることになる。
【0038】
白色光が薄膜を透過する際は薄膜による特定色光の吸収が生じ、薄膜の表面で反射する場合も吸収が生じる場合があるので、強調される波長の光は金属酸化物薄膜22の材質や膜厚により様々であり一様ではない。
また、光が通過する光路長は薄膜の厚さのみならず、入射角によっても変わるので、薄膜が同一の幾何学的厚さであっても入射角の変化に伴って、光路差が変化し波長が増幅する部分と相殺される部分が交互に生じて色彩が変化することになる。
【0039】
図8は、パール顔料による色彩変化を説明する図である。パール顔料は反射光(干渉色)L2を示す他に、パール顔料を透過する際に透過光L3も生じる。
透過光はパール顔料20で反射または吸収される色光の余色が強調されるので、干渉光とは異なる色光を生じることになる。すなわち、顔料に入射した光は、第1の角度α方向に出射する光を生じるとともに、顔料20を高屈折率で透過したのちに、基材2の表面で正反射して、第2の角度β方向に出射する光を生じる。したがって、例えば、パール印刷層3は、第1の角度αで金色に見えた場合には、第2の角度βでは紫色に見えることになる。
このようなパールインキは、株式会社資生堂製の商品名;インフィニットカラーや、メルク社(独国)製の商品名;イリオジン等のパールインキなどとして入手できる。
【0040】
<アルミニウム合金を蒸着により被覆した光学的可変性顔料>
当該顔料は、前記した特許文献 (特表2002−523606号公報)に記載されるSICPA社の顔料である。
同公報には、「二つの異なる色の間でカラーシフトを示す光学的可変性顔料であって、該光学的可変性顔料は、物理的蒸着により耐蝕性のアルミニウム合金から作られている不透明な全反射性層を含む多層薄膜干渉スタックを含み、該不透明な全反射性層は、少くとも一期間の間、周りの全てが配置されており、その全反射性層上に最初に配置されている誘電体層と共に、屈折率が1.65もしくはそれ以下の誘電体層と半透明な部分反射層を含む、光学的可変性顔料。」であることが記載されている。
【0041】
アルミニウム合金には、アルミニウムに加えて、珪素、マグネシウム、マンガン、銅、亜鉛、ニッケル、バナジウム、鉛、アンチモン、スズ、カドミウム、ビスマス、チタン、クロム、鉄、ベリリウムからなる群から選ばれる一種またはそれ以上の元素が含まれるものが使用されることが記載されている。
また、薄板のアルミニウム合金板に上記の周囲層を被覆した後、粉砕して顔料にするものと、アルミニウム合金の微小板に周囲層を被覆してそのまま顔料とする形態、とが記載されている。
【0042】
薄板のアルミニウム合金板からなる顔料の場合は、50〜150nmの厚みの板に誘電体材料として、MgF2 からなる層を物理的蒸着法により被覆し、半透明で部分的に反射性の層には、Crからなる20nm程度の層が、やはり物理的蒸着法により被覆されるようである。
このようなインキは、SICPA社(スイス国)の「OVI(商標)」として入手することができる。
【0043】
<その他の材質に関する実施形態>
(1)基材
基材としては、高分子フィルム、紙、金属、布地等、特に制約はないが、透明性が求められる場合は高分子フィルムが加工適性の点から好ましい。
高分子フィルムの素材のプラスチックとしてはポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリメチルペンテン樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリ塩化ビニリデン樹脂、ポリビニルアルコール樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合樹脂、エチレン−酢酸ビニル共重合樹脂、エチレン−ビニルアルコール共重合樹脂、ポリエチレンテレフタレート樹脂、ポリブチレンテレフタレート樹脂、ポリエチレンナフタレート−イソフタレート共重合樹脂、ポリメタクリル酸メチル樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリアリレート樹脂、ポリイミド樹脂、ポリスルホン樹脂、アクリル樹脂等が使用できる。また、液晶材料を使用することもできる。
この基材の厚みは、加工のしやすさ等の観点から12〜200μm程度の範囲のものが好ましい。
【0044】
実施形態1の場合の基材は、透明であっても不透明であっても良いが、透明な基材を使用した場合は、絵柄、文字などの情報が表示されている認証媒体と組合せし、透過時にその情報を視認することができる。基材が不透明である場合は、基材下の認証媒体の絵柄等を視認することはできないが、基材面上に情報表示6を付与することにより、これらの情報を視認することができる。
【0045】
(2)三角柱状プリズム体
三角柱状プリズム体の素材は加工適性の点から樹脂材料が好ましい。また、プリズム特性から透明または着色透明であることが求められる。
上述した紫外線硬化樹脂でプリズム形状を形成する製造方法では、紫外線硬化型の電離放射線硬化性樹脂液が好ましく使用される。
このような樹脂液の具体例としては、分子中に重合性不飽和結合またはエポキシ基を有するプレポリマー、オリゴマーおよび/または単量体を適宜混合した組成物を用いることができる。
【0046】
前記プレポリマー、オリゴマーとしては、不飽和ジカルボン酸と多値アルコールの縮合物等の不飽和ポリエステル類、エポキシ樹脂、ポリエステルメタクリレート、ポリエーテルメタクリレート、ポリオールメタクリレート、メラミンメタクリレート等のメタクリレート類、ポリエステルアクリレート、エポキシアクリレート、ウレタンアクリレート、ポリエーテルアクリレート、ポリオールアクリレート、メラミンアクリレート等のアクリレート類等があげられる。
【0047】
また、単量体としては、スチレン、α−メチルスチレン等のスチレン系単量体、アクリル酸メチル、アクリル酸−2−エチルヘキシル、アクリル酸メトキシエチル、アクリル酸ブチル、等のアクリル酸エステル類、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸メトキシエチル、メタクリル酸メトキシメチル等のメタクリル酸エステル類、アクリル酸−2−(N,N−ジエチルアミノ)エチル等の不飽和の置換アミノアルコールエステル類、アクリルアミド、メタクリルアミド等の不飽和カルボン酸アミド、ジプロピレングリコールジアクリレート、エチレングリコールアクリレート、プロピレングリコールジメタクリレート、ジエチレングリコールジメタクリレート等の多官能性化合物、ビニルピロリドン、および/または分子中に2個以上のチオール基を有するポリチオール化合物、例えば、トリメチロールプロパントリチオグリコレート、トリメチロールプロパントリチオプロピレート、ペンタエリスリトールテトラチオグリコール等があげられる。
【0048】
特に、紫外線によって硬化させる場合には、前記電離放射線硬化性樹脂の組成物に光重合開始剤として、アセトフェノン類、ベンゾフェノン類、ミヒラーベンゾイルベンゾエート、α−アミロキシムエステル、テトラメチルメウラムモノサルファイド、チオキサントン類、及び/又は光増感剤としてn−ブチルアミン、トリエチルアミン、トリ−n−ブチルホスフィン等を混合して用いることもできる。また、プリズムの微細の凹部11を持ったロール凹版10の形状を忠実に再現するためには、粘度は5000cps以下、特に1000cps以下にすることが好ましい。なお、プリズムを着色透明にする場合は硬化を阻害しない染料を添加しても良い。
【0049】
【実施例】
図2、図3、図5等を参照して本発明の実施例を説明する。
(実施例1)
厚み100μmのポリエチレンテレフタレートフィルム(PET)基材2上に、ウレタンアクリレート系の紫外線硬化性樹脂液を硬化させる方法によって、図2のように、基材2面からの高さが50μm、頂角が90度の直角二等辺三角柱状プリズム3を形成した。
その後、基材2の三角柱状プリズム3を形成した面とは反対側の面に、選択反射波長が500nmになるように設計された、コレステリック液晶樹脂をグラビア印刷で直接塗工して硬化させ、厚み約8μmの塗膜層を形成した。これにより真偽判定体1が完成した。
リファレンスとして、PET基材上に、コレステリック液晶樹脂の、厚み約8μmの塗膜層のみを形成した。PET基材上に形成したものを正面から観察すると緑色に見えるのに対し、作製した真偽判定体1を正面から観察すると青色となり、異なる色彩効果が得られることが確認できた。
【0050】
(実施例2)
厚み100μmのポリエチレンテレフタレートフィルム(PET)基材2上に、ウレタンアクリレート系の紫外線硬化性樹脂液を硬化させる方法によって、図3のように、基材2面からの高さが50μm、頂角が90度の直角二等辺三角柱状プリズム3を形成した。
一方、認証媒体5には、黄色(金色)の干渉色で透過光が紫色の発色をするパール顔料(メルク社製「イリオジン201」)をアクリル系ビヒクルを使用して印刷して製造した印刷面を作製して準備した。
【0051】
基材2と直角二等辺三角柱状プリズム3からなる前記部材の基材面にポリエステル系ヒートシール剤を塗工してから、認証媒体5の前記印刷面に加熱加圧して、部分的に三角柱状プリズム3を貼着した。
この真偽判定体1を、真上から照明して、真偽判定体の正面から観察すると黄色(金色)の干渉色を視認することができた。しかし、印刷面の直角二等辺三角柱状プリズム3の無い部分では、パール顔料による白色の印刷面が観察できるだけであった。
【0052】
【発明の効果】
以上、詳述のように本発明の真偽判定体によれば以下の効果が得られる。
本発明の真偽判定体は、真偽判定体上から観察した場合と真偽判定体以外の部分とでは異なる色彩を呈するので、そのような状態変化を伴わない物品と対比して、直ちに真偽を判定することができる。
また、真偽判定体の貼着された認証媒体等は複写機で正常に複写することができず、偽造、模造を防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 第1の実施形態における本発明の真偽判定体を示す図である。
【図2】 第2の実施形態における本発明の真偽判定体を示す図である。
【図3】 第3の実施形態における本発明の真偽判定体を示す図である。
【図4】 三角柱状プリズムの断面図である。
【図5】 三角柱状プリズムを通して観察する状態を示す図である。
【図6】 三角柱状プリズムの製造装置を示す図である。
【図7】 パール顔料の構成例を示す図である。
【図8】 パール顔料による色彩変化を説明する図である。
【符号の説明】
1 真偽判定体
2 基材、シート基材
3 三角柱状プリズム
4 部材
5 認証媒体
6 情報表示
7 ヒートシール剤
10 ロール凹版
11 凹部
12 塗工装置
13 電離放射線硬化性樹脂液
14 溶剤乾燥装置
15,16 硬化装置
17 押圧ロール
18 送りロール
Claims (6)
- 高分子フィルムからなる基材面上に、略直線状であって紫外線硬化性樹脂液を硬化させた透明な材質からなり、断面が二等辺三角形である微小な三角柱状プリズムが、該二等辺三角形の等辺でない辺を前記基材面に並行して配列し、かつ基材面上における稜線間が互いに接するようにされてなる真偽判定体において、当該基材の前記三角柱状プリズムと接する面には、視角によって異なる色彩を呈するコレステリック液晶フィルムまたはコレステリック液晶インキによる情報表示がされている、ことを特徴とする真偽判定体。
- 高分子フィルムからなる基材面上に、略直線状であって紫外線硬化性樹脂液を硬化させた透明な材質からなり、断面が二等辺三角形である微小な三角柱状プリズムが、該二等辺三角形の等辺でない辺を前記基材面に並行して配列し、かつ基材面上における稜線間が互いに接するようにされてなる真偽判定体において、当該基材の前記三角柱状プリズムと接する面には、視角によって異なる色彩を呈するパール顔料インキによる情報表示がされている、ことを特徴とする真偽判定体。
- 三角柱状プリズムの長さ方向に直交する断面において、二等辺三角形の二等辺を挟む頂角が60度〜120度の範囲であることを特徴とする請求項1または請求項2記載の真偽判定体。
- 三角柱状プリズムの長さ方向に直交する断面が直角二等辺三角形であることを特徴とする請求項1または請求項2記載の真偽判定体。
- 三角柱状プリズムの材質が着色透明であることを特徴とする請求項1または請求項2記載の真偽判定体。
- 三角柱状プリズムの高さが、基材面から1μm〜100μmの範囲にされていることを特徴とする請求項1または請求項2記載の真偽判定体。
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