JP4285128B2 - マロノニトリル化合物及びその用途 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明はマロノニトリル化合物及びその用途に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、有害生物の防除を目的として種々の有害生物防除剤が用いられている。
しかしながら、その効力は必ずしも十分ではない場合があり、新しい十分な効力を有する有害生物防除剤の開発が求められている。
【0003】
【非特許文献1】
ジャーナル オブ オーガニック ケミストリー、1971年、第36巻、第16号、2385−2387頁(J. Org. Chem., 36, 16, p.2385-2387)。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、新しい有害生物防除効力を有する化合物及びその化合物の有害生物防除用途を提供することを課題とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明者等は、優れた有害生物防除効力を有する化合物を見出すべく鋭意検討を重ねた結果、下記式(A)で示されるマロノニトリル化合物が昆虫並びにダニ等の節足動物及び線虫等の有害生物に対して優れた防除活性を有することを見出し本発明に至った。
即ち、本発明は、式(A)
[式中、
R1は水素原子、ハロゲン原子で置換されていてもよいC1−C6アルキル基、ハロゲン原子で置換されていてもよいC2−C6アルケニル基、ハロゲン原子で置換されていてもよいC2−C6アルキニル基、ハロゲン原子で置換されていてもよいC3−C6シクロアルキル基、またはC2−C4シアノアルキル基を表す。
R2は水素原子またはハロゲン原子で置換されていてもよいC1−C6アルキル基を表す。
R3は水素原子またはC1−C6アルキル基を表す。
R4は水素原子またはC1−C6アルキル基を表し、
R5はハロゲン原子で置換されていてもよいC1−C8アルキル基、ハロゲン原子で置換されていてもよいC3−C8アルケニル基、ハロゲン原子で置換されていてもよいC3−C8アルキニル基、ハロゲン原子で置換されていてもよいC3−C6シクロアルキル基、ハロゲン原子で置換されていてもよいC3−C6シクロアルキルの置換されたC1−C3アルキル基、C2−C8シアノアルキル基、またはC3−C8アルコキシアルキル基を表すか、
あるいはR4とR5とが末端で結合して、C1−C3アルキル基で置換されていてもよいエチレン基またはC1−C3アルキル基で置換されていてもよいトリメチレン基を表す。
Z1及びZ2は同一又は相異なり酸素原子若しくは硫黄原子を表す。]
で示されるマロノニトリル化合物(以下、本発明化合物と記す)、本発明化合物を有効成分として含有することを特徴とする有害生物防除剤及び本発明化合物の有効量を有害生物または有害生物の生息場所に施用することを特徴とする有害生物の防除方法を提供する。
【0006】
【発明の実施の形態】
本発明において、“C1−C6アルキル基”という表記は、全炭素数が1から6であるアルキル基を表す。同様に、“C2−C4シアノアルキル基”とは、シアノアルキル基における全炭素数が2から4である、即ちアルキル基に置換しているシアノ基を含めて全炭素数が2から4であることを意味する。
【0007】
R1で示されるハロゲン原子で置換されていてもよいC1−C6アルキル基としては例えばメチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基、イソペンチル基、ネオペンチル基、フルオロメチル基、クロロメチル基、トリフルオロメチル基、2−フルオロエチル基、2−クロロエチル基、2,2,2−トリフルオロエチル基、ペンタフルオロエチル基、3−フルオロプロピル基、3−クロロプロピル基、3,3,3−トリフルオロプロピル基、ヘプタフルオロプロピル基及び2−クロロ−1−メチルエチル基が挙げられ、
R1で示されるハロゲン原子で置換されていてもよいC2−C6アルケニル基としては例えばビニル基、アリル基、1−プロペニル基、2−メチル−1−プロペニル基、1−フルオロビニル基、2−フルオロビニル基、1−クロロビニル基、2−クロロビニル基、2,2−ジフルオロビニル基、2,2−ジクロロビニル基、2,2−ジブロモビニル基、3,3,3−トリフルオロ−1−プロペニル基及び2,3,3−トリフルオロ−2−プロペニル基が挙げられ、
R1で示されるハロゲン原子で置換されていてもよいC2−C6アルキニル基としては例えばエチニル基、1−プロピニル基、4,4,4−トリフルオロ−2−ブチニル基及び3−クロロ−2−プロピニル基が挙げられ、
ハロゲン原子で置換されていてもよいC3−C6シクロアルキル基としては例えばシクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、2,2−ジクロロシクロプロピル基及び2,2,3,3−テトラフルオロシクロプロピル基が挙げられ、
R1で示されるC2−C4シアノアルキル基としては例えばシアノメチル基、1−シアノエチル基及び2−シアノエチル基が挙げられる。
【0008】
R2で示されるハロゲン原子で置換されていてもよいC1−C6アルキル基としては例えばメチル基、エチル基及びプロピル基が挙げられる。
【0009】
R3で示されるC1−C6アルキル基としては例えばメチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、イソプロピル基、tert−ブチル基及びイソブチル基が挙げられる。
【0010】
R4で示されるC1−C6アルキル基としては例えばメチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、イソプロピル基、tert−ブチル基及びイソブチル基が挙げられる。
【0011】
R5で示されるハロゲン原子で置換されていてもよいC1−C8アルキル基としては、好ましくはハロゲン原子で置換されていてもよいC2−C6アルキル基が挙げられ、ハロゲン原子で置換されていてもよいC2−C6アルキル基としては例えばエチル基、2−クロロエチル基、2,2,2−トリフルオロエチル基、プロピル基、イソプロピル基、2−クロロ−1−メチルエチル基、3−クロロプロピル基、2,2,2−トリフルオロ−1−(トリフルオロメチル)エチル基、ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基、ネオペンチル基、tert−ペンチル基、1,2−ジメチルプロピル基、1,3−ジメチルブチル基及びヘキシル基が挙げられ、
R5で示されるハロゲン原子で置換されていてもよいC3−C8アルケニル基としては、好ましくはハロゲン原子で置換されていてもよいC3−C6アルケニル基が挙げられ、ハロゲン原子で置換されていてもよいC3−C6アルケニル基としては例えばアリル基、2−ブテニル基、3−ブテニル基、2−メチル−2−プロペニル基、1,1−ジメチル−2−プロペニル基及び3−メチル−2−ブテニル基が挙げられ、
R5で示されるハロゲン原子で置換されていてもよいC3−C8アルキニル基としては、好ましくはハロゲン原子で置換されていてもよいC3−C6アルキニル基が挙げられ、ハロゲン原子で置換されていてもよいC3−C6アルキニル基としては例えば2−プロピニル基、2−ブチニル基、1,1−ジメチル−2−プロピニル基、1−メチル−2−エチル−2−プロピニル基及び3−ブチニル基が挙げられ、
ハロゲン原子で置換されていてもよいC3−C6シクロアルキル基としては例えばシクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基及びシクロヘキシル基が挙げられ、
R5で示されるハロゲン原子で置換されていてもよいC3−C6シクロアルキルで置換されたC1−C3アルキル基としては例えばシクロプロピルメチル基、シクロブチルメチル基、シクロペンチルメチル基及びシクロヘキシルメチル基が挙げられ、
R5で示されるC2−C8シアノアルキル基としては例えばシアノメチル基、1−シアノエチル基、2−シアノエチル基及び1−シアノ−1−メチルエチル基が挙げられ、
R5で示されるC3−C8アルコキシアルキル基としては例えば2−メトキシエチル基、3−メトキシプロピル基、3−エトキシプロピル基及び3−メトキシ−3−メチルブチル基が挙げられる。
【0012】
R4とR5とが末端で結合した場合のC1−C3アルキル基で置換されていてもよいエチレン基としては例えばエチレン基及びプロピレン基が挙げられ、C1−C3アルキル基で置換されていてもよいトリメチレン基としては例えばトリメチレン基が挙げられる。
【0013】
本発明化合物の態様としては、例えば以下の化合物が挙げられる。
式(A)において、R3が水素原子であるマロノニトリル化合物;
式(A)において、R3及びR4が水素原子であるマロノニトリル化合物;
式(A)において、R2が水素原子であるマロノニトリル化合物;
式(A)において、R2及びR3が水素原子であるマロノニトリル化合物;
式(A)において、R2、R3及びR4が水素原子であるマロノニトリル化合物;
【0014】
式(A)において、R1がハロゲン原子で置換されていてもよいC1−C6アルキル基、ハロゲン原子で置換されていてもよいC2−C6アルケニル基、ハロゲン原子で置換されていてもよいC2−C6アルキニル基、ハロゲン原子で置換されていてもよいC3−C6シクロアルキル基またはC2−C4シアノアルキル基であるマロノニトリル化合物;
式(A)において、R1がC1−C3アルキル基であるマロノニトリル化合物;
式(A)において、R1がC1−C3ハロアルキル基であるマロノニトリル化合物;
式(A)において、R1がC2−C4アルケニル基であるマロノニトリル化合物;
式(A)において、R1がC2−C4ハロアルケニル基であるマロノニトリル化合物;
式(A)において、R1がC3−C6シクロアルキル基であるマロノニトリル化合物;
式(A)において、R1がC3−C6ハロシクロアルキル基であるマロノニトリル化合物;
【0015】
式(A)において、R1がエチル基であるマロノニトリル化合物:
式(A)において、R1がプロピル基であるマロノニトリル化合物;
式(A)において、R1が2,2,2−トリフルオロエチル基であるマロノニトリル化合物;
式(A)において、R1がビニル基であるマロノニトリル化合物;
式(A)において、R1が2−メチル−1−プロペニル基であるマロノニトリル化合物;
式(A)において、R1が1−プロペニル基であるマロノニトリル化合物;
式(A)において、R1が2,3,3−トリフルオロ−2−プロペニル基であるマロノニトリル化合物;
式(A)において、R1がシクロプロピル基であるマロノニトリル化合物;
式(A)において、R1が2,2−ジクロロ−1−シクロプロピル基であるマロノニトリル化合物;
【0016】
式(A)において、R1がハロゲン原子で置換されていてもよいC1−C6アルキル基、ハロゲン原子で置換されていてもよいC2−C6アルケニル基、ハロゲン原子で置換されていてもよいC2−C6アルキニル基、ハロゲン原子で置換されていてもよいC3−C6シクロアルキル基またはC2−C4シアノアルキル基であり、R3が水素原子であるマロノニトリル化合物;
式(A)において、R1がC1−C3アルキル基であり、R3が水素原子であるマロノニトリル化合物;
式(A)において、R1がC1−C3ハロアルキル基であり、R3が水素原子であるマロノニトリル化合物;
式(A)において、R1がC2−C4アルケニル基であり、R3が水素原子であるマロノニトリル化合物;
式(A)において、R1がC2−C4ハロアルケニル基であり、R3が水素原子であるマロノニトリル化合物;
式(A)において、R1がC3−C6シクロアルキル基であり、R3が水素原子であるマロノニトリル化合物;
式(A)において、R1がC3−C6ハロシクロアルキル基であり、R3が水素原子であるマロノニトリル化合物;
【0017】
式(A)において、R1がハロゲン原子で置換されていてもよいC1−C6アルキル基、ハロゲン原子で置換されていてもよいC2−C6アルケニル基、ハロゲン原子で置換されていてもよいC2−C6アルキニル基、ハロゲン原子で置換されていてもよいC3−C6シクロアルキル基またはC2−C4シアノアルキル基であり、R3及びR4が水素原子であるマロノニトリル化合物;
式(A)において、R1がC1−C3アルキル基であり、R3及びR4が水素原子であるマロノニトリル化合物;
式(A)において、R1がC1−C3ハロアルキル基であり、R3及びR4が水素原子であるマロノニトリル化合物;
式(A)において、R1がC2−C4アルケニル基であり、R3及びR4が水素原子であるマロノニトリル化合物;
式(A)において、R1がC2−C4ハロアルケニル基であり、R3及びR4が水素原子であるマロノニトリル化合物;
式(A)において、R1がC3−C6シクロアルキル基であり、R3及びR4が水素原子であるマロノニトリル化合物;
式(A)において、R1がC3−C6ハロシクロアルキル基であり、R3及びR4が水素原子であるマロノニトリル化合物;
【0018】
式(A)において、R1がハロゲン原子で置換されていてもよいC1−C6アルキル基、ハロゲン原子で置換されていてもよいC2−C6アルケニル基、ハロゲン原子で置換されていてもよいC2−C6アルキニル基、ハロゲン原子で置換されていてもよいC3−C6シクロアルキル基またはC2−C4シアノアルキル基であり、R2が水素原子であるマロノニトリル化合物;
式(A)において、R1がC1−C3アルキル基であり、R2が水素原子であるマロノニトリル化合物;
式(A)において、R1がC1−C3ハロアルキル基であり、R2が水素原子であるマロノニトリル化合物;
式(A)において、R1がC2−C4アルケニル基であり、R2が水素原子であるマロノニトリル化合物;
式(A)において、R1がC2−C4ハロアルケニル基であり、R2が水素原子であるマロノニトリル化合物;
式(A)において、R1がC3−C6シクロアルキル基であり、R2が水素原子であるマロノニトリル化合物;
式(A)において、R1がC3−C6ハロシクロアルキル基であり、R2が水素原子であるマロノニトリル化合物;
【0019】
式(A)において、R1がハロゲン原子で置換されていてもよいC1−C6アルキル基、ハロゲン原子で置換されていてもよいC2−C6アルケニル基、ハロゲン原子で置換されていてもよいC2−C6アルキニル基、ハロゲン原子で置換されていてもよいC3−C6シクロアルキル基またはC2−C4シアノアルキル基であり、R2及びR3が水素原子であるマロノニトリル化合物;
式(A)において、R1がC1−C3アルキル基であり、R2及びR3が水素原子であるマロノニトリル化合物;
式(A)において、R1がC1−C3ハロアルキル基であり、R2及びR3が水素原子であるマロノニトリル化合物;
式(A)において、R1がC2−C4アルケニル基であり、R2及びR3が水素原子であるマロノニトリル化合物;
式(A)において、R1がC2−C4ハロアルケニル基であり、R2及びR3が水素原子であるマロノニトリル化合物;
式(A)において、R1がC3−C6シクロアルキル基であり、R2及びR3が水素原子であるマロノニトリル化合物;
式(A)において、R1がC3−C6ハロシクロアルキル基であり、R2及びR3が水素原子であるマロノニトリル化合物;
【0020】
式(A)において、R1がハロゲン原子で置換されていてもよいC1−C6アルキル基、ハロゲン原子で置換されていてもよいC2−C6アルケニル基、ハロゲン原子で置換されていてもよいC2−C6アルキニル基、ハロゲン原子で置換されていてもよいC3−C6シクロアルキル基またはC2−C4シアノアルキル基であり、R2、R3及びR4が水素原子であるマロノニトリル化合物;
式(A)において、R1がC1−C3アルキル基であり、R2、R3及びR4が水素原子であるマロノニトリル化合物;
式(A)において、R1がC1−C3ハロアルキル基であり、R2、R3及びR4が水素原子であるマロノニトリル化合物;
式(A)において、R1がC2−C4アルケニル基であり、R2、R3及びR4が水素原子であるマロノニトリル化合物;
式(A)において、R1がC2−C4ハロアルケニル基であり、R2、R3及びR4が水素原子であるマロノニトリル化合物;
式(A)において、R1がC3−C6シクロアルキル基であり、R2、R3及びR4が水素原子であるマロノニトリル化合物;
式(A)において、R1がC3−C6ハロシクロアルキル基であり、R2、R3及びR4が水素原子であるマロノニトリル化合物;
【0021】
式(A)において、R1がエチル基であり、R3が水素原子であるマロノニトリル化合物:
式(A)において、R1がプロピル基であり、R3が水素原子であるマロノニトリル化合物;
式(A)において、R1が2,2,2−トリフルオロエチル基であり、R3が水素原子であるマロノニトリル化合物;
式(A)において、R1がビニル基であり、R3が水素原子であるマロノニトリル化合物;
式(A)において、R1が2−メチル−1−プロペニル基であり、R3が水素原子であるマロノニトリル化合物;
式(A)において、R1が1−プロペニル基であり、R3が水素原子であるマロノニトリル化合物;
式(A)において、R1が2,3,3−トリフルオロ−2−プロペニル基であり、R3が水素原子であるマロノニトリル化合物;
式(A)において、R1がシクロプロピル基であり、R3が水素原子であるマロノニトリル化合物;
式(A)において、R1が2,2−ジクロロ−1−シクロプロピル基であり、R3が水素原子であるマロノニトリル化合物;
【0022】
式(A)において、R1がエチル基であり、R3及びR4が水素原子であるマロノニトリル化合物:
式(A)において、R1がプロピル基であり、R3及びR4が水素原子であるマロノニトリル化合物;
式(A)において、R1が2,2,2−トリフルオロエチル基であり、R3及びR4が水素原子であるマロノニトリル化合物;
式(A)において、R1がビニル基であり、R3及びR4が水素原子であるマロノニトリル化合物;
【0023】
式(A)において、R1が2−メチル−1−プロペニル基であり、R3及びR4が水素原子であるマロノニトリル化合物;
式(A)において、R1が1−プロペニル基であり、R3及びR4が水素原子であるマロノニトリル化合物;
式(A)において、R1が2,3,3−トリフルオロ−2−プロペニル基であり、R3及びR4が水素原子であるマロノニトリル化合物;
式(A)において、R1がシクロプロピル基であり、R3及びR4が水素原子であるマロノニトリル化合物;
式(A)において、R1が2,2−ジクロロ−1−シクロプロピル基であり、R3及びR4が水素原子であるマロノニトリル化合物;
【0024】
式(A)において、R1がエチル基であり、R2が水素原子であるマロノニトリル化合物:
式(A)において、R1がプロピル基であり、R2が水素原子であるマロノニトリル化合物;
式(A)において、R1が2,2,2−トリフルオロエチル基であり、R2が水素原子であるマロノニトリル化合物;
式(A)において、R1がビニル基であり、R2が水素原子であるマロノニトリル化合物;
式(A)において、R1が2−メチル−1−プロペニル基であり、R2が水素原子であるマロノニトリル化合物;
式(A)において、R1が1−プロペニル基であり、R2が水素原子であるマロノニトリル化合物;
式(A)において、R1が2,3,3−トリフルオロ−2−プロペニル基であり、R2が水素原子であるマロノニトリル化合物;
式(A)において、R1がシクロプロピル基であり、R2が水素原子であるマロノニトリル化合物;
式(A)において、R1が2,2−ジクロロ−1−シクロプロピル基であり、R2が水素原子であるマロノニトリル化合物;
【0025】
式(A)において、R1がエチル基であり、R2及びR3が水素原子であるマロノニトリル化合物:
式(A)において、R1がプロピル基であり、R2及びR3が水素原子であるマロノニトリル化合物;
式(A)において、R1が2,2,2−トリフルオロエチル基であり、R2及びR3が水素原子であるマロノニトリル化合物;
式(A)において、R1がビニル基であり、R2及びR3が水素原子であるマロノニトリル化合物;
式(A)において、R1が2−メチル−1−プロペニル基であり、R2及びR3が水素原子であるマロノニトリル化合物;
式(A)において、R1が1−プロペニル基であり、R2及びR3が水素原子であるマロノニトリル化合物;
式(A)において、R1が2,3,3−トリフルオロ−2−プロペニル基であり、R2及びR3が水素原子であるマロノニトリル化合物;
式(A)において、R1がシクロプロピル基であり、R2及びR3が水素原子であるマロノニトリル化合物;
式(A)において、R1が2,2−ジクロロ−1−シクロプロピル基であり、R2及びR3が水素原子であるマロノニトリル化合物;
【0026】
式(A)において、R1がエチル基であり、R2、R3及びR4が水素原子であるマロノニトリル化合物:
式(A)において、R1がプロピル基であり、R2、R3及びR4が水素原子であるマロノニトリル化合物;
式(A)において、R1が2,2,2−トリフルオロエチル基であり、R2、R3及びR4が水素原子であるマロノニトリル化合物;
式(A)において、R1がビニル基であり、R2、R3及びR4が水素原子であるマロノニトリル化合物;
式(A)において、R1が2−メチル−1−プロペニル基であり、R2、R3及びR4が水素原子であるマロノニトリル化合物;
式(A)において、R1が1−プロペニル基であり、R2、R3及びR4が水素原子であるマロノニトリル化合物;
【0027】
式(A)において、R1が2,3,3−トリフルオロ−2−プロペニル基であり、R2、R3及びR4が水素原子であるマロノニトリル化合物;
式(A)において、R1がシクロプロピル基であり、R2、R3及びR4が水素原子であるマロノニトリル化合物;
式(A)において、R1が2,2−ジクロロ−1−シクロプロピル基であり、R2、R3及びR4が水素原子であるマロノニトリル化合物;
【0028】
式(A)において、R4が水素原子またはC1−C6アルキル基であり、R5がハロゲン原子で置換されていてもよいC1−C6アルキル基、ハロゲン原子で置換されていてもよいC3−C6アルケニル基、ハロゲン原子で置換されていてもよいC3−C6アルキニル基、ハロゲン原子で置換されていてもよいC3−C6シクロアルキル基またはハロゲン原子で置換されていてもよいC3−C6シクロアルキルの置換されたC1−C3アルキル基であるか、あるいはR4とR5とが末端で結合して、C1−C3アルキル基で置換されていてもよいエチレン基またはC1−C3アルキル基で置換されていてもよいトリメチレン基であるマロノニトリル化合物;
式(A)において、R5がハロゲン原子で置換されていてもよいC1−C6アルキル基、ハロゲン原子で置換されていてもよいC3−C6アルケニル基、ハロゲン原子で置換されていてもよいC3−C6アルキニル基、ハロゲン原子で置換されていてもよいC3−C6シクロアルキル基またはハロゲン原子で置換されていてもよいC3−C6シクロアルキルの置換されたC1−C3アルキル基であるマロノニトリル化合物;
【0029】
式(A)において、R5がハロゲン原子で置換されていてもよいC1−C6アルキル基であるマロノニトリル化合物;
式(A)において、R5がハロゲン原子で置換されていてもよいC1−C6アルキル基であり、Z1及びZ2が酸素原子であるマロノニトリル化合物;
式(A)において、R4およびR5が末端で結合して、C1−C3アルキル基で置換されていてもよいエチレン基であるマロノニトリル化合物;
式(A)において、R4およびR5が末端で結合して、C1−C3アルキル基で置換されていてもよいエチレン基であり、Z1及びZ2が酸素原子であるマロノニトリル化合物。
【0030】
次に本発明化合物の製造法について説明する。
本発明化合物は例えば、以下の(製造法1)〜(製造法3)にしたがって製造することができる。
【0031】
(製造法1)
本発明化合物は、化合物(a)と化合物(b)とを反応させることにより製造することができる。
[式中、X1は塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子又はメタンスルホニルオキシ基を表し、R1〜R5、Z1及びZ2は前記と同じ意味を表す。]
反応は、通常溶媒中、塩基の存在下で行われる。
反応に用いられる溶媒としては例えばヘキサン、ヘプタン、オクタン、シクロヘキサン等の脂肪族炭化水素類、トルエン、キシレン、メシチレン等の芳香族炭化水素類、ジエチルエーテル、メチル−tert−ブチルエーテル、テトラヒドロフラン、1,4−ジオキサン等のエーテル類、N,N−ジメチルホルムアミド等の酸アミド類、ジメチルスルホキシド等のジアルキルスルホキシド類及びこれらの混合物が挙げられる。
反応に用いられる塩基としては例えば炭酸ナトリウム、炭酸カリウム等の炭酸塩、水素化ナトリウム等のアルカリ金属水素化物及びトリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン等の第三級アミンが挙げられる。
反応に用いられる化合物(a)の量は、化合物(b)1モルに対して、化合物(a)が通常1〜10モルの割合であり、塩基の量は通常1〜10モルの割合である。
反応の反応温度は通常−20〜100℃の範囲であり、反応時間は通常0.1〜24時間の範囲である。
反応終了後は、反応混合物を水に注加し、有機溶媒抽出して得られた有機層を、乾燥、濃縮する等の後処理操作を行うことにより、本発明化合物を単離することができる。単離した本発明化合物は必要に応じてクロマトグラフィー、再結晶等の操作により精製することもできる。
【0032】
(製造法2)
本発明化合物は、化合物(c)と化合物(d)とを反応させることにより製造することができる。
[式中、X2は塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子又はメタンスルホニルオキシ基を表し、R1〜R5、Z1及びZ2は前記と同じ意味を表す。]
反応は、通常溶媒中、塩基の存在下で行われる。
反応に用いられる溶媒としては例えばヘキサン、ヘプタン、オクタン、シクロヘキサン等の脂肪族炭化水素類、トルエン、キシレン、メシチレン等の芳香族炭化水素類、ジエチルエーテル、メチル−tert−ブチルエーテル、テトラヒドロフラン、1,4−ジオキサン等のエーテル類、N,N−ジメチルホルムアミド等の酸アミド類、ジメチルスルホキシド等のジアルキルスルホキシド類及びこれらの混合物が挙げられる。
反応に用いられる塩基としては例えば炭酸ナトリウム、炭酸カリウム等の炭酸塩、水素化ナトリウム等のアルカリ金属水素化物及びトリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン等の第三級アミンが挙げられる。
反応に用いられる化合物(d)の量は、化合物(c)1モルに対して、通常1〜10モルの割合であり、塩基の量は通常1〜10モルの割合である。
反応の反応温度は通常−20〜100℃の範囲であり、反応時間は通常0.1〜24時間の範囲である。
反応終了後は、反応混合物を水に注加し、有機溶媒抽出して得られた有機層を、乾燥、濃縮する等の後処理操作を行うことにより、式(A)で示される本発明化合物を単離することができる。単離した式(A)で示される本発明化合物は必要に応じてクロマトグラフィー、再結晶等の操作により精製することもできる。
【0033】
(製造法3)
本発明化合物のうち、Z1及びZ2が酸素原子である化合物(A−1)は、化合物(e)とトリフルオロ酢酸とを反応させ(前半工程)、得られた化合物(f)と式R5OHで示されるアルコール化合物と反応させる(後半工程)ことにより製造することもできる。
[式中、R1〜R5は前記と同じ意味を表す。]
(前半工程)
前半工程の反応は例えば化合物(e)とトリフルオロ酢酸とを混合することにより行われる。
反応に用いられるトリフルオロ酢酸の量は、化合物(e)1モルに対して、通常1〜50モルの割合である。
反応の反応温度は通常0〜70℃の範囲であり、反応時間は通常0.1〜24時間の範囲である。
反応終了後は反応混合物をそのまま濃縮し、必要に応じてさらに残渣にトルエン等の有機溶媒を加えて再度濃縮してから後半工程に付すことができる。
【0034】
(後半工程)
後半工程の反応は前半工程で得られた化合物(f)と式R5OHで示されるアルコール化合物とを反応させることにより行われる。
反応には通常、更にトリフェニルホスフィン及びジアルキルアゾジカルボキシレート(ジイソプロピルアゾジカルボキシレート等)を用いて行われる。
反応は通常溶媒中で行われる。反応に用いられる溶媒としては例えばヘキサン、ヘプタン、オクタン等の脂肪族炭化水素類、トルエン、キシレン、メシチレン等の芳香族炭化水素類、酢酸エチル、酢酸ブチル等のエステル類及びこれらの混合物が挙げられる。
反応に用いられるトリフェニルホスフィンの量は、前半工程で用いた化合物(e)1モルに対して、通常1〜5モルの割合、ジアルキルアゾジカルボキシレートの量は通常1〜2モルの割合、式R5OHで示されるアルコール化合物の量は通常1〜10モルの割合である。
反応の反応温度は通常−20〜100℃の範囲であり、反応時間は通常0.1〜24時間の範囲である。
反応終了後は、例えば反応混合物にヘキサン等の脂肪族炭化水素化合物を加えてから濾過し、濾液を必要に応じて濃縮した後、シリカゲルカラムクロマトグラフィーに付す等の後処理操作を行うことにより化合物(A−1)を単離することができる。
【0035】
(製造法3)の原料化合物である化合物(e)は、例えば(製造法1)又は(製造法2)にしたがって製造することができる。
【0036】
次に本発明化合物の製造中間体の製造について説明する。
化合物(b)は例えば化合物(d)とマロノニトリルとを反応させることにより製造することができる。
[式中、R3〜R5、Z1、Z2及びX2は前記と同じ意味を表す。]
反応は、通常溶媒中、塩基の存在下で行われる。
反応に用いられる溶媒としては例えばヘキサン、ヘプタン、オクタン、シクロヘキサン等の脂肪族炭化水素類、トルエン、キシレン、メシチレン等の芳香族炭化水素類、ジエチルエーテル、メチル−tert−ブチルエーテル、テトラヒドロフラン、1,4−ジオキサン等のエーテル類、N,N−ジメチルホルムアミド等の酸アミド類及びこれらの混合物が挙げられる。
反応に用いられる塩基としては例えば炭酸ナトリウム、炭酸カリウム等の炭酸塩、水素化ナトリウム等のアルカリ金属水素化物及びトリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン等の第三級アミンが挙げられる。
反応に用いられる化合物(d)の量は、マロノニトリル1モルに対して、通常1〜10モルの割合であり、塩基の量は通常0.2〜1モルの割合である。
反応の反応温度は通常−20〜100℃の範囲であり、反応時間は通常0.1〜24時間の範囲である。
反応終了後は、反応混合物を水に注加し、有機溶媒抽出して得られた有機層を、乾燥、濃縮する等の後処理操作を行うことにより、化合物(b)を単離することができる。単離した化合物(b)は必要に応じてクロマトグラフィー、再結晶等の操作により精製することもできる。
【0037】
化合物(c)は例えば化合物(a)とマロノニトリルとを反応させることにより製造することができる。
[式中、R1、R2及びX1は前記と同じ意味を表す。]
反応は、通常溶媒中、通常塩基の存在下で行われる。
反応に用いられる溶媒としては例えばヘキサン、ヘプタン、オクタン、シクロヘキサン等の脂肪族炭化水素類、トルエン、キシレン、メシチレン等の芳香族炭化水素類、ジエチルエーテル、メチル−tert−ブチルエーテル、テトラヒドロフラン、1,4−ジオキサン等のエーテル類、N,N−ジメチルホルムアミド等の酸アミド類及びこれらの混合物が挙げられる。
反応に用いられる塩基としては例えば炭酸ナトリウム、炭酸カリウム等の炭酸塩、水素化ナトリウム等のアルカリ金属水素化物及びトリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン等の第三級アミンが挙げられる。
反応に用いられる化合物(a)の量は、マロノニトリル1モルに対して、通常0.2〜1モルの割合であり、塩基が通常1〜10モルの割合である。
反応の反応温度は通常−20〜100℃の範囲であり、反応時間は通常0.1〜24時間の範囲である。
反応終了後は、反応混合物を水に注加し、有機溶媒抽出して得られた有機層を、乾燥、濃縮する等の後処理操作を行うことにより、化合物(c)を単離することができる。単離した化合物(c)は必要に応じてクロマトグラフィー、再結晶等の操作により精製することもできる。
【0038】
また、化合物(c)はJ.Chem.Soc.Perkin Trans.1,2589−2592(1991)に記載された方法により製造することもできる。
【0039】
本発明化合物が防除効力を示す有害生物としては、例えば昆虫並びにダニ等の節足動物及び線虫が挙げられる。より具体的には例えば下記のものが挙げられる。
【0040】
半翅目害虫:ヒメトビウンカ(Laodelphax striatellus)、トビイロウンカ(Nilaparvata lugens)、セジロウンカ(Sogatella furcifera)等のウンカ類、ツマグロヨコバイ(Nephotettix cincticeps)、タイワンツマグロヨコバイ(Nephotettix virescens)等のヨコバイ類、ワタアブラムシ(Aphis gossypii)、モモアカアブラムシ(Myzus persicae)等のアブラムシ類、アオクサカメムシ(Nezara antennata)、ホソヘリカメムシ(Riptortus clavetus)、オオトゲシラホシカメムシ(Eysarcoris lewisi)、トゲシラホシカメムシ(Eysarcoris parvus)、チャバネアオカメムシ(Plautia stali)、クサギカメムシ(Halyomorpha mista)等のカメムシ類、オンシツコナジラミ(Trialeurodes vaporariorum)、シルバーリーフコナジラミ(Bemisia argentifolii)等のコナジラミ類、アカマルカイガラムシ(Aonidiella aurantii)、サンホーゼカイガラムシ(Comstockaspis perniciosa)、シトラススノースケール(Unaspis citri)、ルビーロウムシ(Ceroplastes rubens)、イセリヤカイガラムシ(Icerya purchasi)等のカイガラムシ類、グンバイムシ類、キジラミ類等;
【0041】
鱗翅目害虫:ニカメイガ(Chilo suppressalis)、コブノメイガ(Cnaphalocrocis medinalis)、ワタノメイガ(Notarcha derogata)、ノシメマダラメイガ(Plodia interpunctella)等のメイガ類、ハスモンヨトウ(Spodoptera litura)、アワヨトウ(Pseudaletia separata)、トリコプルシア属、ヘリオティス属、ヘリコベルパ属等のヤガ類、モンシロチョウ(Pieris rapae)等のシロチョウ類、アドキソフィエス属、ナシヒメシンクイ(Grapholita molesta)、コドリンガ(Cydia pomonella)等のハマキガ類、モモシンクイガ(Carposina niponensis)等のシンクイガ類、リオネティア属等のハモグリガ類、リマントリア属、ユープロクティス属等のドクガ類、コナガ(Plutella xylostella)等のスガ類、ワタアカミムシ(Pectinophora gossypiella)等のキバガ類、アメリカシロヒトリ(Hyphantria cunea)等のヒトリガ類、イガ(Tinea translucens)、コイガ(Tineola bisselliella)等のヒロズコガ類等;
【0042】
双翅目害虫:アカイエカ(Culex pipiens pallens)、コガタアカイエカ(Culex tritaeniorhynchus)、ネッタイイエカ(Culex quinquefasciatus)等のイエカ類、ネッタイシマカ(Aedes aegypti)、ヒトスジシマカ(Aedes albopictus)等のエーデス属、(Anopheles sinensis)等のアノフェレス属、ユスリカ類、イエバエ(Musca domestica)、オオイエバエ(Muscina stabulans)等のイエバエ類、クロバエ類、ニクバエ類、ヒメイエバエ類、タネバエ(Delia platura)、タマネギバエ(Delia antiqua)等のハナバエ類、ミバエ類、ショウジョウバエ類、チョウバエ類、ブユ類、アブ類、サシバエ類、ハモグリバエ類等;
【0043】
鞘翅目害虫:ウエスタンコーンルートワーム(Diabrotica virgifera virgifera)、サザンコーンルートワーム(Diabrotica undecimpunctata howardi)等のコーンルートワーム類、ドウガネブイブイ(Anomala cuprea)、ヒメコガネ(Anomala rufocuprea)等のコガネムシ類、メイズウィービル(Sitophilus zeamais)、イネミズゾウムシ(Lissorhoptrus oryzophilus)、アズキゾウムシ(Callosobruchuys chienensis)等のゾウムシ類、チャイロコメノゴミムシダマシ(Tenebrio molitor)、コクヌストモドキ(Tribolium castaneum)等のゴミムシダマシ類、イネドロオイムシ(Oulema oryzae)、ウリハムシ(Aulacophora femoralis)、キスジノミハムシ(Phyllotreta striolata)、コロラドハムシ(Leptinotarsa decemlineata)等のハムシ類、シバンムシ類、ニジュウヤホシテントウ(Epilachna vigintioctopunctata)等のエピラクナ類、ヒラタキクイムシ類、ナガシンクイムシ類、カミキリムシ類、アオバアリガタハネカクシ(Paederus fuscipes)等。
ゴキブリ目害虫:チャバネゴキブリ(Blattella germanica)、クロゴキブリ(Periplaneta fuliginosa)、ワモンゴキブリ(Periplaneta americana)、トビイロゴキブリ(Periplaneta brunnea)、トウヨウゴキブリ(Blatta orientalis)等;
【0044】
アザミウマ目害虫:ミナミキイロアザミウマ(Thrips palmi)、ネギアザミウマ(Thrips tabaci)、ミカンキイロアザミウマ(Frankliniella occidentalis)、ヒラズハナアザミウマ(Frankliniella intonsa)等;
膜翅目害虫:アリ類、スズメバチ類、アリガタバチ類、ニホンカブラバチ(Athalia japonica)等のハバチ類等;
直翅目害虫:ケラ類、バッタ類等;
隠翅目害虫:ネコノミ(Ctenocephalides felis)、イヌノミ(Ctenocephalides canis)、ヒトノミ(Pulex irritans)、ケオプスネズミノミ(Xenopsylla cheopis)等。
シラミ目害虫:コロモジラミ(Pediculus humanus corporis)、ケジラミ (Phthirus pubis)、ウシジラミ(Haematopinus eurysternus)、ヒツジジラミ(Dalmalinia ovis)等;
シロアリ目害虫:ヤマトシロアリ(Reticulitermes speratus)、イエシロアリ(Coptotermes formosanus)等;
【0045】
ダニ目害虫:ナミハダニ(Tetranychus urticae)、カンザワハダニ(Tetranychus kanzawai)、ミカンハダニ(Panonychus citri)、リンゴハダニ(Panonychus ulmi)、オリゴニカス属等のハダニ類、ミカンサビダニ(Aculops pelekassi)、リンゴサビダニ(Aculus schlechtendali)等のフシダニ類、チャノホコリダニ(Polyphagotarsonemus latus)等のホコリダニ類、ヒメハダニ類、ケナガハダニ類、フタトゲチマダニ(Haemaphysalis longicornis)、ヤマトチマダニ(Haemaphysalis flava)、タイワンカクマダニ(Dermacentor taiwanicus)、ヤマトマダニ(Ixodes ovatus)、シュルツマダニ(Ixodes persulcatus) 、オウシマダニ(Boophilus microplus)等のマダニ類、ケナガコナダニ(Tyrophagus putrescentiae)等のコナダニ類、コナヒョウヒダニ(Dermatophagoides farinae)、ヤケヒョウヒダニ(Dermatophagoides ptrenyssnus)等のヒョウヒダニ類、ホソツメダニ(Cheyletus eruditus)、クワガタツメダニ(Cheyletus malaccensis)、ミナミツメダニ(Cheyletus moorei)等のツメダニ類、ワクモ類等;
【0046】
クモ類:カバキコマチグモ(Chiracanthium japonicum)、セアカゴケグモ(Latrodectus hasseltii)等;
唇脚綱類:ゲジ(Thereuonema hilgendorfi)、トビスムカデ(Scolopendra subspinipes)等;
倍脚綱類:ヤケヤスデ(Oxidus gracilis)、アカヤスデ(Nedyopus tambanus)等;
等脚目類:オカダンゴムシ(Armadillidium vulgare)等;
腹足綱類:チャコウラナメクジ(Limax marginatus)、キイロコウラナメクジ(Limax flavus)等;
線虫類:ミナミネグサレセンチュウ(Pratylenchus coffeae)、キタネグサレセンチュウ(Pratylenchus fallax)、ダイズシストセンチュウ(Heterodera glycines)、ジャガイモシストセンチュウ(Globodera rostochiensis)、キタネコブセンチュウ(Meloidogyne hapla)、サツマイモネコブセンチュウ(Meloidogyne incognita)等。
【0047】
本発明の有害生物防除剤は本発明化合物そのものであってもよいが、一般的には、本発明化合物と、固体担体、液体担体及び/又はガス状担体とを混合し、更に必要に応じて界面活性剤その他の製剤用補助剤を添加して得られる製剤である。製剤としては、例えば乳剤、油剤、シャンプー剤、フロアブル剤、粉剤、水和剤、粒剤、ペースト状製剤、マイクロカプセル製剤、泡沫剤、エアゾール製剤、炭酸ガス製剤、錠剤、樹脂製剤等の形態があげられ、これらの製剤は、毒餌、殺虫線香、電気殺虫マット、燻煙剤、燻蒸剤、シートに加工されて、使用されることもある。
【0048】
本発明の有害生物防除剤は、本発明化合物を通常0.1〜95重量%含有する。
製剤化の際に用いられる固体担体としては、例えば粘土類(カオリンクレー、珪藻土、ベントナイト、フバサミクレー、酸性白土等)、合成含水酸化珪素、タルク、セラミック、その他の無機鉱物(セリサイト、石英、硫黄、活性炭、炭酸カルシウム、水和シリカ等)、化学肥料(硫安、燐安、硝安、塩安、尿素等)等の微粉末及び粒状物が挙げられる。
【0049】
液体担体としては、例えば芳香族または脂肪族炭化水素類(キシレン、トルエン、アルキルナフタレン、フェニルキシリルエタン、ケロシン、軽油、ヘキサン、シクロヘキサン等)、ハロゲン化炭化水素類(クロロベンゼン、ジクロロメタン、ジクロロエタン、トリクロロエタン等)、アルコール類(メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール、ブタノール、ヘキサノール、エチレングリコール等)、エーテル類(ジエチルエーテル、エチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン等)、エステル類(酢酸エチル、酢酸ブチル等)、ケトン類(アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン等)、ニトリル類(アセトニトリル、イソブチロニトリル等)、スルホキシド類(ジメチルスルホキシド等)、酸アミド類(N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド等)、植物油(大豆油、綿実油等)、植物精油(オレンジ油、ヒソップ油、レモン油等)および水などが挙げられる。
【0050】
ガス状担体としては、例えばブタンガス、フロンガス、液化石油ガス(LPG)、ジメチルエーテル、炭酸ガス等を挙げることができる。
【0051】
界面活性剤としては、例えばアルキル硫酸エステル塩、アルキルスルホン酸塩、アルキルアリールスルホン酸塩、アルキルアリールエーテル類及びそのポリオキシエチレン化物、ポリエチレングリコールエーテル類、多価アルコールエステル類及び糖アルコール誘導体が挙げられる。
【0052】
その他の製剤用補助剤としては、固着剤、分散剤及び安定剤等、具体的には例えばカゼイン、ゼラチン、多糖類(澱粉、アラビアガム、セルロース誘導体、アルギン酸等)、リグニン誘導体、ベントナイト、糖類、合成水溶性高分子(ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ポリアクリル酸類等)、PAP(酸性リン酸イソプロピル)、BHT(2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェノール)、BHA(2−t−ブチル−4−メトキシフェノールと3−t−ブチル−4−メトキシフェノールとの混合物)、植物油、鉱物油、脂肪酸及び脂肪酸エステルが挙げられる。
【0053】
樹脂製剤の基材としては、例えば塩化ビニル系重合体、ポリウレタン等を挙げることができ、これらの基材には必要によりフタル酸エステル類(フタル酸ジメチル、フタル酸ジオクチル等)、アジピン酸エステル類、ステアリン酸等の可塑剤が添加されていてもよい。樹脂製剤は該基材中に化合物を通常の混練装置を用いて混練した後、射出成型、押出成型、プレス成型等により成型することにより得られ、必要により更に成型、裁断等の工程を経て、板状、フィルム状、テープ状、網状、ひも状等の樹脂製剤に加工できる。これらの樹脂製剤は、例えば動物用首輪、動物用イヤータッグ、シート製剤、誘引ひも、園芸用支柱として加工される。
【0054】
毒餌の基材としては、例えば穀物粉、植物油、糖、結晶セルロース等が挙げられ、更に必要に応じて、ジブチルヒドロキシトルエン、ノルジヒドログアイアレチン酸等の酸化防止剤、デヒドロ酢酸等の保存料、トウガラシ末等の子供やペットによる誤食防止剤、チーズ香料、タマネギ香料ピーナッツオイル等の害虫誘引性香料等が添加される。
【0055】
本発明化合物の有効量を、有害生物に直接、及び/または有害生物の生息場所(植物体、動物体、土壌等)に施用することにより、有害生物を防除することができる。通常、本発明化合物として、本発明の有害生物防除剤の製剤を使用する。
【0056】
本発明の有害生物防除剤を農林害虫の防除に用いる場合は、その施用量は有効成分量として通常1〜10000g/haである。乳剤、水和剤、フロアブル剤、マイクロカプセル製剤等は通常有効成分濃度が0.01〜1000ppmとなるように水で希釈して使用し、油剤、粉剤、粒剤等は通常そのまま使用する。これらの製剤を有害生物から保護すべき植物に対して直接散布してもよい。これらの製剤を土壌に処理することにより土壌に棲息する有害生物を防除することもでき、またこれらの製剤を植物を植え付ける前の苗床に処理したり、植付時に植穴や株元に処理することもできる。さらに、本発明の有害生物防除剤のシート製剤を植物に巻き付けたり、植物の近傍に設置したり、株元の土壌表面に敷くなどの方法でも施用することができる。
【0057】
本発明の有害生物防除剤を防疫用として用いる場合は、その施用量は空間に適用するときは有効成分量として通常0.001〜100mg/m3であり、平面に適用するときは0.001〜100mg/m2である。乳剤、水和剤、フロアブル剤等は通常有効成分濃度が0.01〜10000ppmとなるように水で希釈して施用し、油剤、エアゾール、燻煙剤、毒餌等は通常そのまま施用し、殺虫線香、電気殺虫マット等は形態に応じて加熱により有効成分を揮散させて施用する。
【0058】
本発明の有害生物防除剤をウシ、ウマ、ブタ、ヒツジ、ヤギ、ニワトリ用の家畜、イヌ、ネコ、ラット、マウス等の小動物の外部寄生虫防除に用いる場合は、獣医学的に公知の方法で動物に使用することができる。具体的な使用方法としては、全身抑制(systemic control)を目的にする場合には、例えば錠剤、飼料混入、坐薬、注射(筋肉内、皮下、静脈内、腹腔内等)により投与され、非全身的抑制(non-systemic control)を目的とする場合には、例えば油剤若しくは水性液剤を噴霧する、ポアオン(pour-on)処理若しくはスポットオン(spot-on)処理する、シャンプー製剤で動物を洗う又は樹脂製剤を首輪や耳札にして動物に付ける等の方法により用いられる。動物体に投与する場合の本発明化合物の量は、通常動物の体重1kgに対して、0.1〜1000mgの範囲である。
【0059】
本発明の有害生物防除剤は他の殺虫剤、殺線虫剤、殺ダニ剤、殺菌剤、除草剤、植物生長調節剤、共力剤、肥料、土壌改良剤、動物用飼料等と混用又は併用することもできる。
【0060】
かかる他の殺虫剤、殺ダニ剤の有効成分としては、例えば、アレスリン、テトラメスリン、プラレトリン、フェノトリン、レスメトリン、シフェノトリン、ペルメトリン、シペルメトリン、アルファシペルメトリン、ゼータシペルメトリン、デルタメトリン、トラロメトリン、シフルトリン、ベータシフルトリン、シハロトリン、ラムダシハロトリン、フラメトリン、イミプロトリン、エトフェンプロクス、フェンバレレート、エスフェンバレレート、フェンプロパトリン、シラフルオフェン、ビフェントリン、トランスフルスリン、フルシトリネート、タウフルバリネート、アクリナトリン、テフルトリン等のピレスロイド化合物、ジクロルボス、フェニトロチオン、シアノホス、プロフェノホス、スルプロホス、フェントエート、イソキサチオン、テトラクロロビンホス、フェンチオン、クロルピリホス、ダイアジノン、アセフェート、テルブホス、フォレート、クロルエトキシホス、ホスチアゼート、エトプロホス、カズサホス、メチダチオン等の有機燐化合物、プロポキサー、カルバリル、メトキサジアゾン、フェノブカルブ、メソミル、チオジカルブ、アラニカルブ、ベンフラカルブ、オキサミル、アルジカルブ、メチオカルブ等のカーバメート化合物、ルフェヌロン、クロルフルアズロン、ヘキサフルムロン、ジフルベンズロン、トリフルムロン、テフルベンズロン、フルフェノクスロン、フルアズロン、ノバルロン、トリアズロン等のベンゾイルフェニルウレア化合物、ピリプロキシフェン、メトプレン、ハイドロプレン、フェノキシカルブ等の幼若ホルモン様物質、アセタミプリド、ニテンピラム、チアクロプリド、チアメトキサム、ジノテフラン等のネオニコチノイド系化合物、アセトプロール、エチプロール等のN-フェニルピラゾール系化合物、テブフェノジド、クロマフェノジド、メトキシフェノジド、ハロフェノジド等のベンゾイルヒドラジン化合物、ジアフェンチウロン、ピメトロジン、フロニカミド、トリアザメート、ブプロフェジン、スピノサド、エマメクチン安息香酸塩、クロルフェナピル、インドキサカルブMP、ピリダリル、シロマジン、フェンピロキシメート、テブフェンピラド、トルフェンピラド、ピリダベン、ピリミジフェン、フルアクリピリム、エトキサゾール、フェナザキン、アセキノシル、ヘキシチアゾクス、クロフェンテジン、酸化フェンブタスズ、ジコホル、プロパルギット、エバーメクチン、ミルベメクチン、アミトラズ、カルタップ、ベンスルタップ、チオシクラム、エンドスルファン、スピロジクロフェン、スピロメシフェン及びアザジラクチンがあげられる。
【0061】
かかる他の殺菌剤の有効成分としては、例えば、アゾキシストロビン等のストロビルリン化合物、トリクロホスメチル等の有機リン化合物、トリフルミゾール、ペフラゾエート、ジフェノコナゾール等のアゾール化合物、フサライド、フルトラニル、バリダマイシン、プロベナゾール、ジクロメジン、ペンシクロン、ダゾメット、カスガマイシン、IBP、ピロキロン、オキソリニック酸、トリシクラゾール、フェリムゾン、メプロニル、EDDP、イソプロチオラン、カルプロパミド、ジクロシメット、フラメトピル、フルジオキソニル、プロシミドン及びジエトフェンカルブがあげられる。
【0062】
【実施例】
以下、本発明を製造例、製剤例および試験例によりさらに詳しく説明するが、本発明は、これらの例のみに限定されるものではない。まず、本発明化合物の製造例を示す。
【0063】
製造例1
(1)水素化ナトリウム(60%油性)1.4gをN,N−ジメチルホルムアミド10mlに懸濁し、約0℃で2−アリルマロノニトリル3.35gをN,N−ジメチルホルムアミド20mlに溶解した溶液を加えた。これを室温まで昇温してからN,N−ジメチルホルムアミドを加え、全量を42mlとした。(このようにして得られた溶液を以下溶液Aと記す。)
(2)ブロモ酢酸tert−ブチル0.3gをN,N−ジメチルホルムアミド1mlに溶解し、ここに溶液A 1.5mlを加え、室温で4時間撹拌した。その後、反応混合物に希塩酸を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を水、飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した後、減圧下濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付して、2−(tert−ブチルオキシカルボニル)メチル−2−アリルマロノニトリル
(以下、本発明化合物(1)と記す。)0.27gを得た。
本発明化合物(1)
1H−NMR(CDCl3,TMS)δ(ppm):1.53(9H,s)、2.79(2H,d)、2.86(2H,s)、5.39〜5.48(2H,m)、5.82〜5.98(1H,m)
【0064】
製造例2
ブロモ酢酸tert−ブチルの代わりに2−ブロモプロピオン酸エチル0.27gを用いて、製造例1(2)に準じて、2−(1−(エトキシカルボニル)エチル)−2−アリルマロノニトリル
(以下、本発明化合物(2)と記す。)0.17gを得た。
本発明化合物(2)
1H−NMR(CDCl3,TMS)δ(ppm):1.33(3H,t)、1.56(3H,d)、2.74〜2.84(2H,m)、2.95(1H,q)、4.26(2H,q)、5.38〜5.47(2H,m)、5.85〜5.98(1H,m)
【0065】
製造例3
ブロモ酢酸tert−ブチルの代わりに2−ブロモ酪酸エチル0.29gを用いて、製造例1(2)に準じて、2−(1−(エトキシカルボニル)プロピル)−2−アリルマロノニトリル
(以下、本発明化合物(3)と記す。)0.16gを得た。
本発明化合物(3)
1H−NMR(CDCl3,TMS)δ(ppm):1.06(3H,t)、1.34(3H,t)、1.92〜2.09(2H,m)、2.66〜2.78(3H,m)、4.30(2H,q)、5.38〜5.46(2H,m)、5.84〜5.98(1H,m)
【0066】
製造例4
ブロモ酢酸tert−ブチルの代わりに2−ブロモ吉草酸エチル0.31gを用いて、製造例1(2)に準じて、2−(1−(エトキシカルボニル)ブチル)−2−アリルマロノニトリル
(以下、本発明化合物(4)と記す。)0.16gを得た。
本発明化合物(4)
1H−NMR(CDCl3,TMS)δ(ppm):0.99(3H,t)、1.31(3H,t)、1.36〜1.50(2H,m)、1.81〜2.04(2H,m)、2.70〜2.74(2H,m)、2.81(1H,dd)、4.28(2H,q)、5.38〜5.47(2H,m)、5.85〜5.96(1H,m)
【0067】
製造例5
ブロモ酢酸tert−ブチルの代わりにα−ブロモ−γ−ブチロラクトン0.25gを用いて、製造例1(2)に準じて、α−(1,1−ジシアノ−3−ブテニル)−γ−ブチロラクトン
(以下、本発明化合物(5)と記す。)0.1gを得た。
本発明化合物(5)
1H−NMR(CDCl3,TMS)δ(ppm):2.41〜2.73(2H,m)、2.98〜3.20(3H,m)、4.26〜4.35(1H,m)、4.52〜4.58(1H,m)、5.48〜5.53(2H,m)、5.86〜6.00(1H,m)
【0068】
製造例6
ブロモ酢酸tert−ブチルの代わりにα−ブロモ−γ−バレロラクトン0.27gを用いて、製造例1(2)に準じて、α−(1,1−ジシアノ−3−ブテニル)−γ−バレロラクトン
(以下、本発明化合物(6)と記す。)0.12gを得た。
本発明化合物(6)
1H−NMR(CDCl3,TMS)δ(ppm):1.55(3H,dd)、1.98〜2.10(1H,m)、2.70〜2.78(1H,m)、2.98〜3.26(3H,m)、4.58〜4.65(1H,m)、5.47〜5.52(2H,m)、5.85〜5.99(1H,m)
【0069】
製造例7
(1)N,N−ジメチルホルムアミド32mlと2−(3,3,3−トリフルオロプロピル)マロノニトリル5.2gとを混合した。(このようにして得られた溶液を以下、溶液Bと記す。)
(2)溶液B 2ml、炭酸カリウム0.4g及び2−ブロモプロピオン酸エチル0.36gを混合し、室温で4時間撹拌した。その後、反応混合物に希塩酸を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を水、飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した後、減圧下濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付して、2−(1−(エトキシカルボニル)エチル)−2−(3,3,3−トリフルオロプロピル)マロノニトリル
(以下、本発明化合物(7)と記す。)0.25gを得た。
本発明化合物(7)
1H−NMR(CDCl3,TMS)δ(ppm):1.33(3H,t)、1.60(3H,d)、2.21〜2.35(2H,m)、2.51〜2.62(2H,m)、2.98(1H,q)、4.29(2H,q)
【0070】
製造例8
2−ブロモプロピオン酸エチルの代わりに2−ブロモ酪酸エチル0.39gを用いて、製造例7(2)に準じて、2−(1−(エトキシカルボニル)プロピル)−2−(3,3,3−トリフルオロプロピル)マロノニトリル
(以下、本発明化合物(8)と記す。)0.4gを得た。
本発明化合物(8)
1H−NMR(CDCl3,TMS)δ(ppm):1.10(3H,t)、1.34(3H,t)、1.95〜2.13(2H,m)、2.20〜2.30(2H,m)、2.48〜2.65(2H,m)、2.75(1H,dd)、4.33(2H,q)
【0071】
製造例9
2−ブロモプロピオン酸エチルの代わりに2−ブロモ吉草酸エチル0.42gを用いて、製造例7(2)に準じて、2−(1−(エトキシカルボニル)ブチル)−2−(3,3,3−トリフルオロプロピル)マロノニトリル
(以下、本発明化合物(9)と記す。)0.35gを得た。
本発明化合物(9)
1H−NMR(CDCl3,TMS)δ(ppm):0.90〜1.05(3H,m)、1.25〜1.35(3H,m)、1.30〜1.55(2H,m)、1.80〜1.90(1H,m)、1.95〜2.10(1H,m)、2.20〜2.33(2H,m)、2.48〜2.65(2H,m)、2.83(1H,dd)、4.20〜4.35(2H,m)
【0072】
製造例10
2−ブロモプロピオン酸エチルの代わりに2−ブロモヘキサン酸エチル0.45gを用いて、製造例7(2)に準じて、2−(1−(エトキシカルボニル)ペンチル)−2−(3,3,3−トリフルオロプロピル)マロノニトリル
(以下、本発明化合物(10)と記す。)0.51gを得た。
本発明化合物(10)
1H−NMR(CDCl3,TMS)δ(ppm):0.94(3H,m)、1.25〜1.55(7H,m)、1.80〜2.15(2H,m)、2.20〜2.33(2H,m)、2.48〜2.65(2H,m)、2.81(1H,dd)、4.20〜4.33(2H,m)
【0073】
製造例11
2−ブロモプロピオン酸エチルの代わりにクロロ酢酸エチル0.45gを用いて、製造例7(2)に準じて、2−(エトキシカルボニル)メチル−2−(3,3,3−トリフルオロプロピル)マロノニトリル
(以下、本発明化合物(11)と記す。)0.33gを得た。
本発明化合物(11)
1H−NMR(CDCl3,TMS)δ(ppm):1.34(3H,t)、2.32〜2.36(2H,m)、2.51〜2.62(2H,m)、3.04(2H,s)、4.31(2H,q)
【0074】
製造例12
(1)2−(tert−ブチルオキシカルボニルメチル)−2−(3,3,3−トリフルオロプロピル)マロノニトリル2.76g及びトリフルオロ酢酸20mlの混合物を室温で15分間撹拌した後、減圧下濃縮した。残渣にトルエンを加え、再び減圧下濃縮した。得られた残渣を酢酸エチル10mlに溶解した。(このようにして得られた溶液を以下溶液Cと記す。)
(2)溶液C 1ml、メタノール0.2ml、トリフェニルホスフィン0.46g、酢酸エチル2ml及びジイソプロピルアゾジカルボキシレート(40%トルエン溶液)0.5mlを混合し、室温で15分間撹拌した。その後、反応混合物にヘキサン10mlを加え、濾過した。濾液をシリカゲルカムクロマトグラフィーに付し、2−(メトキシカルボニル)メチル−2−(3,3,3−トリフルオロプロピル)マロノニトリル
(以下、本発明化合物(12)と記す。)0.17gを得た。
本発明化合物(12)
1H−NMR(CDCl3,TMS)δ(ppm):2.32〜2.36(2H,m)、2.51〜2.62(2H,m)、3.06(2H,s)、3.85(3H,s)
【0075】
製造例13
溶液B 1ml、炭酸カリウム0.27g及びクロロ酢酸ブチル0.15gを混合し、室温で4時間撹拌した。その後、反応混合物に希塩酸を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を水、飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した後、減圧下濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付して、2−(ブチルオキシカルボニル)メチル−2−(3,3,3−トリフルオロプロピル)マロノニトリル
(以下、本発明化合物(13)と記す。)0.18gを得た。
本発明化合物(13)
1H−NMR(CDCl3,TMS)δ(ppm):0.94(3H,t)、1.36〜1.47(2H,m)、1.62〜1.71(2H,m)、2.32〜2.36(2H,m)、2.50〜2.61(2H,m)、3.07(2H,s)、4.24(2H,t)
【0076】
製造例14
メタノールの代わりにイソプロパノール0.2mlを用いて、製造例12(2)に準じて、2−(イソプロポキシカルボニル)メチル−2−(3,3,3−トリフルオロプロピル)マロノニトリル
(以下、本発明化合物(14)と記す。)0.16gを得た。
本発明化合物(14)
1H−NMR(CDCl3,TMS、δ(ppm)):1.32(6H,d)、2.31〜2.35(2H,m)、2.51〜2.62(2H,m)、3.00(2H,s)、5.16(1H,m)
【0077】
製造例15
メタノールの代わりにイソブタノール0.2mlを用いて、製造例12(2)に準じて、2−(イソブチルオキシカルボニル)メチル−2−(3,3,3−トリフルオロプロピル)マロノニトリル
(以下、本発明化合物(15)と記す。)0.14gを得た。
本発明化合物(15)
1H−NMR(CDCl3,TMS)δ(ppm):0.97(6H,d)、1.95〜2.05(1H,m)、2.32〜2.36(2H,m)、2.51〜2.62(2H,m)、3.06(2H,s)、4.03(2H,d)
【0078】
製造例16
メタノールの代わりにsec−ブチルアルコール0.2mlを用いて、製造例12(2)準じて、2−(sec−ブチルオキシカルボニル)メチル−2−(3,3,3−トリフルオロプロピル)マロノニトリル
(以下、本発明化合物(16)と記す。)0.12gを得た。
本発明化合物(16)
1H−NMR(CDCl3,TMS)δ(ppm):0.94(3H,t)、1.31(3H,d)、1.55〜1.72(2H,m)、2.31〜2.35(2H,m)、2.50〜2.62(2H,m)、3.02(2H,s)、4.99〜5.03(1H,m)
【0079】
製造例17
メタノールの代わりにアリルアルコール0.2mlを用いて、製造例12(2)に準じて、2−(アリルオキシカルボニル)メチル−2−(3,3,3−トリフルオロプロピル)マロノニトリル
(以下、本発明化合物(17)と記す。)0.18gを得た。
本発明化合物(17)
1H−NMR(CDCl3,TMS)δ(ppm):2.32〜2.36(2H,m)、2.53〜2.60(2H,m)、3.08(2H,s)、4.72〜4.74(2H,m)、5.32〜5.42(2H,m)、5.88〜5.98(1H,m)
【0080】
製造例18
メタノールの代わりに2−ブチン−1−オール0.2mlを用いて、製造例12(2)に準じて、2−((2−ブチニル)オキシカルボニル)メチル−2−(3,3,3−トリフルオロプロピル)マロノニトリル
(以下、本発明化合物(18)と記す。)0.17gを得た。
本発明化合物(18)
1H−NMR(CDCl3,TMS)δ(ppm):1.87(3H,t)、2.33〜2.37(2H,m)、2.51〜2.62(2H,m)、3.09(2H,s)、4.80(2H,q)
【0081】
製造例19
メタノールの代わりに1−ヘキサノール0.2mlを用いて、製造例12(2)に準じて、2−(ヘキシルオキシカルボニル)メチル−2−(3,3,3−トリフルオロプロピル)マロノニトリル
0.18g(以下、本発明化合物(19)と記す。)を得た。
本発明化合物(19)
1H−NMR(CDCl3,TMS)δ(ppm):0.90(3H,m)、1.29〜1.41(6H,m)、1.62〜1.72(2H、m)、2.32〜2.36(2H,m)、2.51〜2.62(2H,m)、3.04(2H,s)、4.24(2H,t)
【0082】
製造例20
メタノールの代わりにシクロヘキサノール0.2mlを用いて、製造例12(2)に準じて、2−(シクロヘキシルオキシカルボニル)メチル−2−(3,3,3−トリフルオロプロピル)マロノニトリル
(以下、本発明化合物(20)と記す。)0.09gを得た。
本発明化合物(20)
1H−NMR(CDCl3,TMS)δ(ppm):1.26〜1.57(6H,m)、1.74〜1.77(2H,m)、1.87〜1.92(2H,m)、2.32〜2.35(2H,m)、2.53〜2.59(2H,m)、3.02(2H,s)、4.92〜4.96(1H,m)
【0083】
製造例21
(1)N,N−ジメチルホルムアミド21mlと2−((tert−ブチルオキシカルボニル)メチル)マロノニトリル4.32gとを混合した。(このようにして得られた溶液を以下溶液Dと記す。)
(2)溶液D 1ml、炭酸カリウム0.27g及び3−ブロモプロピオニトリル0.14gを混合し、室温で4時間撹拌した。その後、反応混合物に希塩酸を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を水、飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した後、減圧下濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付して、2−(tert−ブチルオキシカルボニル)メチル−2−(2−シアノエチル)マロノニトリル
(以下、本発明化合物(21)と記す。)0.15gを得た。
本発明化合物(21)
1H−NMR(CDCl3,TMS)δ(ppm):1.53(9H,s)、2.45〜2.49(2H,m)、2.78〜2.82(2H,m)、2.96(2H,s)
【0084】
製造例22
3−ブロモプロピオニトリルの代わりに4−ブロモブチロニトリル0.15gを用い、製造例21(2)に準じて、2−(tert−ブチルオキシカルボニル)メチル−2−(3−シアノプロピル)マロノニトリル
(以下、本発明化合物(22)と記す。)0.24gを得た。
本発明化合物(22)
1H−NMR(CDCl3,TMS)δ(ppm):1.53(9H,s)、2.06〜2.16(2H,m)、2.17〜2.22(2H,m)、2.54〜2.60(2H,m)、2.92(2H,s)
【0085】
製造例23
3−ブロモプロピオニトリルの代わりに1−ブロモ−2−フルオロエタン0.13gを用い、製造例21(2)に準じて、2−(tert−ブチルオキシカルボニル)メチル−2−(2−フルオロエチル)マロノニトリル
(以下、本発明化合物(23)と記す。)0.12gを得た。
本発明化合物(23)
1H−NMR(CDCl3,TMS)δ(ppm):1.52(9H,s)、2.49(1H,t)、2.56(1H,t),2.99(2H,s)、4.74(1H,t)、4.86(1H,t)
【0086】
製造例24
3−ブロモプロピオニトリルの代わりに1−ブロモ−3−クロロプロパン0.16gを用い、製造例21(2)に準じて、2−(tert−ブチルオキシカルボニル)メチル−2−(3−クロロプロピル)マロノニトリル
(以下、本発明化合物(24)と記す。)0.17gを得た。
本発明化合物(24)
1H−NMR(CDCl3,TMS)δ(ppm):1.52(9H,s)、2.18〜2.27(4H,m)、2.91(2H,s)、3.63〜3.69(2H,m)
【0087】
製造例25
3−ブロモプロピオニトリルの代わりに1−ブロモ−3−クロロ−2−メチルプロパン0.18gを用い、製造例21(2)に準じて、2−(tert−ブチルオキシカルボニル)メチル−2−(3−クロロ−2−メチルプロピル)マロノニトリル
(以下、本発明化合物(25)と記す。)0.21gを得た。
本発明化合物(25)
1H−NMR(CDCl3,TMS)δ(ppm):1.29(3H,d)、1.53(9H,s)、1.91〜1.96(1H,m)、2.29〜2.42(2H,m)、2.92(2H,s)、3.49〜3.55(1H,m)、3.66〜3.70(1H,m)
【0088】
製造例26
3−ブロモプロピオニトリルの代わりに1−ブロモ−4−クロロブタン0.18gを用い、製造例21(2)に準じて、2−(tert−ブチルオキシカルボニル)メチル−2−(4−クロロブチル)マロノニトリル
(以下、本発明化合物(26)と記す。)0.19gを得た。
本発明化合物(26)
1H−NMR(CDCl3,TMS)δ(ppm):1.53(9H,s)、1.87〜1.92(4H,m)、2.04〜2.08(2H,m)、2.89(2H,s)、3.59(2H,t)
【0089】
製造例27
3−ブロモプロピオニトリルの代わりに1−ブロモ−3−メチル−2−ブテン0.15gを用い、製造例21(2)に準じて、2−(tert−ブチルオキシカルボニル)メチル−2−(3−メチル−2−ブテニル)マロノニトリル
(以下、本発明化合物(27)と記す。)0.13gを得た。
本発明化合物(27)
1H−NMR(CDCl3,TMS)δ(ppm):1.53(9H,s)、1.76(3H,s)、1.82(3H,s)、2.11〜2.34(1H,m)、2.77(2H,d)、2.85(2H,s)
【0090】
製造例28
3−ブロモプロピオニトリルの代わりに1−ブロモブタン0.15gを用い、製造例21(2)に準じて、2−(tert−ブチルオキシカルボニル)メチル−2−ブチルマロノニトリル
(以下、本発明化合物(28)と記す。)0.15gを得た。
本発明化合物(28)
1H−NMR(CDCl3,TMS)δ(ppm):0.98(3H,t)、1.40〜1.50(2H,m)、1.53(9H,s)、1.55〜1.76(2H,m)、1.98〜2.02(2H,m)、2.87(2H,s)
【0091】
製造例29
3−ブロモプロピオニトリルの代わりに1−ブロモペンタン0.15gを用い、製造例21(2)に準じて、2−(tert−ブチルオキシカルボニル)メチル−2−ペンチルマロノニトリル
(以下、本発明化合物(29)と記す。0.19gを得た。
本発明化合物(29)
1H−NMR(CDCl3,TMS)δ(ppm):0.90〜0.96(3H,m)、1.35〜1.43(4H,m)、1.53(9H,s)、1.66〜1.73(2H,m)、1.97〜2.01(2H,m)、2.86(2H,s)
【0092】
製造例30
3−ブロモプロピオニトリルの代わりに1−ブロモヘキサン0.17gを用い、製造例21(2)に準じて、2−(tert−ブチルオキシカルボニル)メチル−2−ヘキシルマロノニトリル
(以下、本発明化合物(30)と記す。)0.26gを得た。
本発明化合物(30)
1H−NMR(CDCl3,TMS)δ(ppm):0.88〜0.92(3H,m)、1.31〜1.44(6H,m)、1.53(9H,s)、1.65〜1.73(2H,m)、1.97〜2.01(2H,m)、2.86(2H,s)
【0093】
製造例31
3−ブロモプロピオニトリルの代わりに1−ブロモ−3−メチルブタン0.15gを用い、製造例21(2)に準じて、2−(tert−ブチルオキシカルボニル)メチル−2−(3−メチルブチル)マロノニトリル
(以下、本発明化合物(31)と記す。)0.16gを得た。
本発明化合物(31)
1H−NMR(CDCl3,TMS)δ(ppm):0.96(6H,d)、1.53(9H,s)、1.50〜1.71(3H,m)、1.98〜2.02(2H,m)、2.86(2H,s)
【0094】
製造例32
3−ブロモプロピオニトリルの代わりに2−ブロモブタン0.16gを用い、製造例21(2)に準じて、2−(tert−ブチルオキシカルボニル)メチル−2−(1−メチルプロピル)マロノニトリル
(以下、本発明化合物(32)と記す。)0.13gを得た。
本発明化合物(32)
1H−NMR(CDCl3,TMS)δ(ppm):1.04(3H,t)、1.22(3H,d)、1.33〜1.45(1H,m)、1.53(9H,s)、1.83〜1.92(1H,m)、1.97〜2.06(1H,m)、2.86(2H,dd)
【0095】
製造例33
3−ブロモプロピオニトリルの代わりに2−ブロモヘキサン0.17gを用い、製造例21(2)に準じて、2−(tert−ブチルオキシカルボニル)メチル−2−(1−メチルペンチル)マロノニトリル
(以下、本発明化合物(33)と記す。)0.11gを得た。
本発明化合物(33)
1H−NMR(CDCl3,TMS)δ(ppm):0.93(3H,t)、1.21(3H,d)、1.27〜1.59(5H,m)、1.53(9H,s)、1.70〜1.80(1H,m)、2.03〜2.15(1H,m)、2.86(2H,dd)
【0096】
製造例34
3−ブロモプロピオニトリルの代わりに(ブロモメチル)シクロプロパン0.15gを用い、製造例21(2)に準じて、2−(tert−ブチルオキシカルボニル)メチル−2−(シクロプロピルメチル)マロノニトリル
(以下、本発明化合物(34)と記す。)0.2gを得た。
本発明化合物(34)
1H−NMR(CDCl3,TMS)δ(ppm):0.37〜0.43(2H,m)、0.69〜0.77(2H,m)、1.00〜1.10(1H,m)、1.53(9H,s)、2.02(2H,d)、2.93(2H,s)
【0097】
製造例35
3−ブロモプロピオニトリルの代わりに、2,2−ジクロロ−1−(ブロモメチル)シクロプロパン0.2gを用い、製造例21(2)に準じて、2−(tert−ブチルオキシカルボニル)メチル−2−((2,2−ジクロロシクロプロピル)メチル)マロノニトリル
(以下、本発明化合物(35)と記す。)0.22gを得た。
本発明化合物(35)
1H−NMR(CDCl3,TMS)δ(ppm):1.42〜1.50(1H,m)、1.53(9H,s)、1.87〜1.96(2H,m)、2.11〜2.21(1H,m)、2.53〜2.58(1H,m)、2.96(2H,dd)
【0098】
製造例36
3−ブロモプロピオニトリルの代わりに1−ブロモ−2−ブテン0.15gを用い、製造例21(2)に準じて、2−(tert−ブチルオキシカルボニル)メチル−2−(2−ブテニル)マロノニトリル
(以下、本発明化合物(36)と記す。)0.16gを得た。
本発明化合物(36)
1H−NMR(CDCl3,TMS)δ(ppm):1.52(9H,s)、1.79(3H,d)、2.71(2H,d)、2.84(2H,s)、5.34〜5.56(1H,m)、5.70〜6.00(1H、m)
【0099】
製造例37
溶液D 2ml、炭酸カリウム0.42g及び1−ブロモプロパン0.15gを混合し、室温で4時間撹拌した。その後、反応混合物に希塩酸を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を水、飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した後、減圧下濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付して、2−(tert−ブチルオキシカルボニル)メチル−2−プロピルマロノニトリル
(以下、本発明化合物(37)と記す。)0.14gを得た。
本発明化合物(37)
1H−NMR(CDCl3,TMS)δ(ppm):1.06(3H,t)、1.53(9H,s)、1.68〜1.82(2H,m)、1.96〜2.05(2H,m)、2.87(2H,s)
【0100】
製造例38
(1)N,N−ジメチルホルムアミド24mlと2−ブチルマロノニトリル2.93gとを混合した。(このようにして得られた溶液を以下、溶液Eと記す。)(2)溶液E 1ml、炭酸カリウム0.27g及び2−ブロモプロピオン酸エチル0.18gを混合し、室温で4時間撹拌した。その後、反応混合物に希塩酸を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を水、飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した後、減圧下濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付して、2−(1−(エトキシカルボニル)エチル)−2−ブチルマロノニトリル
(以下、本発明化合物(38)と記す。)0.15gを得た。
本発明化合物(38)
1H−NMR(CDCl3,TMS)δ(ppm):0.98(3H,t)、1.31(3H,t)、1.42(2H,q)、1.55(3H,d)、1.60〜1.80(2H,m)、1.95〜2.00(2H,m)、2.93(1H,q)、4.27(2H,q)
【0101】
製造例39
2−ブロモプロピオン酸エチルの代わりに2−ブロモプロピオン酸tert−ブチル0.21gを用いて、製造例38(2)に準じて、2−(1−(tert−ブチルオキシカルボニル)エチル)−2−ブチルマロノニトリル
(以下、本発明化合物(39)と記す。)0.14gを得た。
本発明化合物(39)
1H−NMR(CDCl3,TMS)δ(ppm):0.98(3H,t)、1.35〜1.50(2H,m)、1.48(3H,d)、1.50(9H,s)、1.63〜1.73(2H,m)、1.92〜2.02(2H,m)、2.81(1H,q)
【0102】
製造例40
1−ブロモプロパンの代わりに1−ブロモ−3,4,4−トリフルオロ−3−ブテン0.19gを用い、製造例37に準じて、2−(tert−ブチルオキシカルボニル)メチル−2−(3,4,4−トリフルオロ−3−ブテニル)マロノニトリル
(以下、本発明化合物(40)と記す。)0.13gを得た。
本発明化合物(40)
1H−NMR(CDCl3,TMS)δ(ppm):1.53(9H,s)、2.27〜2.31(2H,m)、2.68〜2.79(2H,m)、2.93(2H,s)
【0103】
製造例41
2−ブロモプロピオン酸エチルの代わりに2−ブロモ酪酸エチル0.2gを用いて、製造例38(2)に準じて、2−(1−(エトキシカルボニル)プロピル)−2−ブチルマロノニトリル
(以下、本発明化合物(41)と記す。)0.19gを得た。
本発明化合物(41)
1H−NMR(CDCl3,TMS)δ(ppm):0.97(3H,t)、1.05(3H,t)、1.35(3H,t)、1.43(2H,q)、1.65〜1.73(2H,m)、1.88〜2.04(4H,m)、2.71(1H,dd)、4.28(2H,q)
【0104】
製造例42
2−ブロモプロピオン酸エチルの代わりにα−ブロモ−γ−ブチロラクトン0.17gを用いて、製造例38(2)に準じて、α−(1,1−ジシアノヘキシル)−γ−ブチロラクトン
(以下、本発明化合物(42)と記す。)0.1gを得た。
本発明化合物(42)
1H−NMR(CDCl3,TMS)δ(ppm):0.99(3H,t)、1.48(2H,q)、1.67〜1.75(2H,m)、2.02〜2.09(1H,m)、2.40〜2.50(2H,m)、2.65〜2.69(1H,m)、3.12〜3.17(1H,dd)、4.27〜4.34(1H,m)、4.52〜4.57(1H,m)
【0105】
製造例43
2−ブロモプロピオン酸エチルの代わりにα−ブロモ−γ−バレロラクトン0.18gを用いて、製造例38(2)に準じて、α−(1,1−ジシアノヘキシル)−γ−バレロラクトン
(以下、本発明化合物(43)と記す。)0.15gを得た。
本発明化合物(43)
1H−NMR(CDCl3,TMS)δ(ppm):0.99(3H,t)、1.48(2H,q)、1.53(3H,d)、1.66〜1.73(2H,m)、1.96〜2.08(2H,m)、2.41〜2.50(1H,m)、2.71〜2.77(1H,m)、3.19〜3.24(1H,dd)、4.59〜4.64(1H,m)
【0106】
製造例44
2−ブロモプロピオン酸エチルの代わりにブロモ酢酸tert−ブチル0.2gを用いて、製造例7(2)に準じて、2−(tert−ブチルオキシカルボニル)メチル−2−(3,3,3−トリフルオロプロピル)マロノニトリル
(以下、本発明化合物(44)と記す。)0.18gを得た。
本発明化合物(44)
1H−NMR(CDCl3,TMS)δ(ppm):1.53(9H,s)、2.28〜2.32(2H,m)、2.49〜2.61(2H,m)、2.94(2H,s)
【0107】
製造例45
2−ブロモプロピオン酸エチルの代わりにブロモチオ−O−酢酸tert−ブチル(BrCH2C(=S)OC(CH3)3)0.07gを用いて、製造例7(2)に準じて、2−(tert−ブチルオキシチオカルボニル)メチル−2−(3,3,3−トリフルオロプロピル)マロノニトリル
(以下、本発明化合物(45)と記す。)0.03gを得た。
本発明化合物(45)
1H−NMR(CDCl3,TMS)δ(ppm):1.53(9H,s)、2.28〜2.30(2H,m)、2.49〜2.60(2H,m)、3.14(2H,s)
【0108】
製造例46
2−ブロモプロピオン酸エチルの代わりに1−ブロモプロピオン酸tert−ブチル0.21gを用いて、製造例7(2)に準じて、2−(1−(tert−ブチルオキシカルボニル)エチル)−2−(3,3,3−トリフルオロプロピル)マロノニトリル
(以下、本発明化合物(46)と記す。)0.12gを得た。
本発明化合物(46)
1H−NMR(CDCl3,TMS)δ(ppm):1.51(9H,s)、1.55(3H,d)、2.22〜2.28(2H,m)、2.51〜2.69(2H,m)、2.85(1H,q)
【0109】
製造例47
N,N−ジメチルホルムアミド15mlに2−(3,3,3−トリフルオロプロピル)マロノニトリル2.8g及びブロモチオ−S−酢酸tert−ブチル(BrCH2C(=O)SC(CH3)3)3.5gを溶解し、炭酸カリウム2.3gを加えて室温で5時間撹拌した。その後、反応混合物に希塩酸を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を水、飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した後、減圧下濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付して、2−((tert−ブチルチオ)カルボニル)メチル−2−(3,3,3−トリフルオロプロピル)マロノニトリル
(以下、本発明化合物(47)と記す。)0.4gを得た。
本発明化合物(47)
1H−NMR(CDCl3,TMS)δ(ppm):1.52(9H,s)、2.25〜2.33(2H,m)、2.48〜2.61(2H,m)、3.13(2H,s)
【0110】
製造例48
2−ブロモプロピオン酸エチルの代わりにクロロ酢酸メチル0.13gを用いて、製造例38(2)に準じて、2−(メトキシカルボニル)メチル−2−ブチルマロノニトリル
(以下、本発明化合物(48)と記す。)0.15gを得た。
本発明化合物(48)
1H−NMR(CDCl3,TMS)δ(ppm):0.93(3H,t)、1.38〜1.49(2H,m)、1.68〜1.74(2H,m)、1.97〜2.09(2H,m)、2.97(2H,s)、3.82(3H,s)
【0111】
製造例49
2−ブロモプロピオン酸エチルの代わりにクロロ酢酸エチル0.14gを用いて、製造例38(2)に準じて、2−(エトキシカルボニル)メチル−2−ブチルマロノニトリル
(以下、本発明化合物(49)と記す。)0.18gを得た。
本発明化合物(49)
1H−NMR(CDCl3,TMS)δ(ppm):0.98(3H,t)、1.35(3H,t)、1.47〜1.86(2H,m)、1.61〜1.72(2H,m)、1.98〜2.07(2H,m)、2.97(2H,s)、4.32(2H,q)
【0112】
製造例50
2−ブロモプロピオン酸エチルの代わりにクロロ酢酸ブチル0.15gを用いて、製造例38(2)に準じて、2−(ブトキシカルボニル)メチル−2−ブチルマロノニトリル
(以下、本発明化合物(50)と記す。)0.17gを得た。
本発明化合物(50)
1H−NMR(CDCl3,TMS)δ(ppm):0.91〜1.06(6H,m)、2.38〜2.50(4H,m)、1.59〜1.72(4H,m)、2.01〜2.08(2H,m)、2.97(2H,s)、4.23(2H,s)
【0113】
製造例51
N,N−ジメチルホルムアミド2mlに2−(tert−ブチルオキシカルボニルメチル)マロノニトリル0.48g及び1,1,1−トリフルオロ−4−ブロモブタン0.32gを溶解し、炭酸カリウム0.40gを加えて室温で5時間撹拌した。その後、反応混合物に希塩酸を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を水、飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した後、減圧下濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付して、2−(tert-ブトキシカルボニル)メチル−2−(4,4,4−トリフルオロブチル)マロノニトリル
(以下、本発明化合物(51)と記す。)0.33gを得た。
本発明化合物(51)
1H−NMR(CDCl3,TMS)δ(ppm):1.53(9H,s)、1.92〜2.04(2H,m)、2.07〜2.12(2H,m)、2.16〜2.26(2H、m)、2.88(2H、s)
【0114】
製造例52
メタノールの代わりに、2,2,2−トリフルオロエタノール0.10gを用いて、製造例12(2)に準じて、2−(2,2,2−トリフルオロエトキシカルボニル)メチル−2−(3,3,3−トリフルオロプロピル)マロノニトリル
(以下、本発明化合物(52)と記す。)0.06gを得た。
本発明化合物(52)
1H−NMR(CDCl3,TMS)δ(ppm):2.31〜2.36(2H,m)、2.48〜2.61(2H,m)、3.18(2H,m)、4.62(2H,q)
【0115】
製造例53
メタノールの代わりに、2,2−ジメチルプロパノ−ル0.09gを用いて、製造例12(2)に準じて、2−(2,2−ジメチルプロピルオキシカルボニル)メチル−2−(3,3,3−トリフルオロプロピル)マロノニトリル
(以下、本発明化合物(53)と記す。)0.03gを得た。
本発明化合物(53)
1H−NMR(CDCl3,TMS)δ(ppm): 0.97(9H,s)、2.28〜2.33(2H,m)、2.49〜2.62(2H,m)、3.08(2H,s)、3.90(2H,s)
【0116】
製造例54
メタノールの代わりに、2−クロロエタノール0.08gを用いて、製造例12(2)に準じて、2−(2−クロロエトキシカルボニル)メチル−2−(3,3,3−トリフルオロプロピル)マロノニトリル
(以下、本発明化合物(54)0.06gを得た。
本発明化合物(54)
1H−NMR(CDCl3,TMS)δ(ppm): 2.28〜2.33(2H,m)、2.49〜2.61(2H,m)、3.09(2H,s)、3.72(2H,t)、4.49(2H,t)
【0117】
製造例55
メタノールの代わりに、1−クロロ−2−プロパノール0.09gを用いて、製造例12(2)に準じて、2−(2−クロロ−1−メチルエトキシカルボニル)メチル−2−(3,3,3−トリフルオロプロピル)マロノニトリル
(以下、本発明化合物(55)と記す。)0.03gを得た。
本発明化合物(55)
1H−NMR(CDCl3,TMS)δ(ppm):1.39(3H,d)、2.28〜2.32(2H,m)、2.48〜2.57(2H,m)、3.06(2H,s)、3.52〜3.66(2H,m)、5.18〜5.26(1H,m)製造例56
メタノールの代わりに、3−クロロプロパノール0.09gを用いて、製造例12(2)に準じて、2−(3−クロロプロピルオキシカルボニルメチル)−2−(3,3,3−トリフルオロプロピル)マロノニトリル
(以下、本発明化合物(56)と記す。)0.07gを得た。
本発明化合物(56)
1H−NMR(CDCl3,TMS)δ(ppm):2.16〜2.21(2H,m)、2.26〜2.32(2H,m)、2.48〜2.60(2H,m)、3.04(2H,s)、3.62(2H,t)、4.37(2H,t)
【0118】
製造例57
2−メチル−3−ブチン−2−オール0.17g、トリエチルアミン0.3ml、4−ジメチルアミノピリジン0.12g及びクロロ酢酸クロライド0.16mlの混合物を、室温で5分間、更に60℃で2時間撹拌した。室温まで冷却した後、該混合物に溶液B 2ml及び炭酸カリウム0.4gを加え、室温で4時間撹拌した。反応混合物に水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を水、飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した後、減圧下濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付して、2−(1,1−ジメチル−2−プロピニルオキシカルボニル)メチル−2−(3,3,3−トリフルオロプロピル)マロノニトリル
(以下、本発明化合物(57)と記す。)0.02gを得た。
本発明化合物(57)
1H−NMR(CDCl3,TMS)δ(ppm):1.52(6H,s)、2.57〜2.81(2H,m)、2.48〜2.58(2H,m)、2.61(1H,s)、2.98(2H,s)
【0119】
製造例58
2−メチル−3−ブチン−2−オールの代わりに、3−メチル−1−ペンチン−3−オ−ル0.20gを用い、製造例57に準じて、2−(1−エチル−1−メチル−2−プロピニルオキシカルボニル)メチル−2−(3,3,3−トリフルオロプロピル)マロノニトリル
(以下、本発明化合物(58)と記す。)0.01gを得た。
本発明化合物(58)
1H−NMR(CDCl3,TMS)δ(ppm):1.02(3H,t)、1.73(3H,s)、1.87〜2.18(2H,m)、2.26〜2.31(2H,m)、2.47〜2.55(2H,m)、2.60(1H,s)、3.01(2H,s)
【0120】
製造例59
2−メチル−3−ブチン−2−オールの代わりに、3−メチル−3−メトキシブタノール0.24gを用い、製造例57に準じて、2−(3−メチル−3−メトキシブチルオキシカルボニル)メチル−2−(3,3,3−トリフルオロプロピル)マロノニトリル
(以下、本発明化合物(59)と記す。)0.11gを得た。
本発明化合物(59)
1H−NMR(CDCl3,TMS)δ(ppm):1.18(6H,s)、1.84(2H,t)、2.27〜2.31(2H,m)、2.47〜2.58(2H,m)、3.02(3H,s)、3.17(2H,s)、4.31(2H,t)
【0121】
製造例60
2−メチル−3−ブチン−2−オールの代わりに、1,1−ジメチル−2−プロペニルアルコール0.17gを用い、製造例57に準じて、2−(1,1−ジメチル−2−プロペニルオキシカルボニル)メチル−2−(3,3,3−トリフルオロプロピル)マロノニトリル
(以下、本発明化合物(60)と記す。)0.01gを得た。
本発明化合物(60)
1H−NMR(CDCl3,TMS)δ(ppm):1.60(6H,s)、2.30〜2.38(2H,m)、2.47〜2.57(2H,m)、2.95(2H,s)、5.27(2H,dd)、6.08(1H,dd)
【0122】
製造例61
2−メチル−3−ブチン−2−オールの代わりに、1,3−ジメチルブタノール0.20gを用い、製造例57に準じて、2−(1,3−ジメチルブチルオキシカルボニル)メチル−2−(3,3,3−トリフルオロプロピル)マロノニトリル
(以下、本発明化合物(61)と記す。)0.11gを得た。
本発明化合物(61)
1H−NMR(CDCl3,TMS)δ(ppm):0.98(6H,d)、1.26(3H,d)、1.28〜1.37(1H,m)、1.58〜1.65(2H、m)、2.23〜2.31(2H,m)、2.44〜2.56(2H,m)、2.97(2H,s)、5.13(1H,m)
【0123】
製造例62
2−メチル−3−ブチン−2−オールの代わりに、1,2−ジメチルプロパノール0.18gを用い、製造例57に準じて、2−(1,2−ジメチルプロピルオキシカルボニル)メチル−2−(3,3,3−トリフルオロプロピル)マロノニトリル
(以下、本発明化合物(62)と記す。)0.10gを得た。
本発明化合物(62)
1H−NMR(CDCl3,TMS)δ(ppm):0.93(6H,d)、1.21(3H,d)、1.81〜1.89(1H,m)、2.23〜2.31(2H,m)、2.47〜2.58(2H,m)、3.02(2H、s)、4.88(1H,m)
【0124】
製造例63
溶液B 2ml、炭酸カリウム0.42g及びクロロ酢酸(1−シアノ−1−メチルエチル)0.20gを混合し、室温で4時間、更に50℃で3時間撹拌した。反応混合物に水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を水、飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した後、減圧下濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付して、2−(1−シアノ−1−メチルエトキシカルボニル)メチル−2−(3,3,3−トリフルオロプロピル)マロノニトリル
0.03g(以下、本発明化合物(63)と記す。)を得た。
本発明化合物(63)
1H−NMR(CDCl3,TMS)δ(ppm):1.82(6H,s)、2.32〜2.38(2H,m)、2.52〜2.61(2H,m)、3.09(2H,s)
【0125】
製造例64
クロロ酢酸(1−シアノ−1−メチルエチル)の代わりに、2−クロロプロピオン酸(1,1−ジメチル−2−プロピニル)0.17gを用いて、製造例63に準じて、2−(1−(1,1−ジメチル−2−プロピニルオキシカルボニル)エチル)−2−(3,3,3−トリフルオロプロピル)マロノニトリル
(以下、本発明化合物(64)と記す。)0.11gを得た。
本発明化合物(64)
1H−NMR(CDCl3,TMS)δ(ppm):1.56(3H,d)、1.68(6H,s)、2.21〜2.29(2H,m)、2.48〜2.59(2H,m)、2.60(1H,s)、2.91(1H,q)
【0126】
製造例65
クロロ酢酸(1−シアノ−1−メチルエチル)の代わりに、2−クロロプロピオン酸(1−エチル−1−メチル−2−プロピニル)0.19gを用いて、製造例63に準じて、2−(1−(1−エチル−1−メチル−2−プロピニルオキシカルボニル)エチル)−2−(3,3,3−トリフルオロプロピル)マロノニトリル
(以下、本発明化合物(65)と記す。)0.09gを得た。
本発明化合物(65)
1H−NMR(CDCl3,TMS)δ(ppm):1.03(3H,t)、1.56(3H,d)、1.68(3H,s)、1.88〜2.03(2H,m)、2.18〜2.27(2H,m)、2.46〜2.54(2H,m)、2.55(1H,s)、2.89(1H,q)
【0127】
製造例66
クロロ酢酸(1−シアノ−1−メチルエチル)の代わりに、2−クロロプロピオン酸(1−シアノ−1−メチルエチル)0.18gを用いて、製造例63に準じて、2−(1−(1−シアノ−1−メチルエチルオキシカルボニル)エチル)−2−(3,3,3−トリフルオロプロピル)マロノニトリル
(以下、本発明化合物(66)と記す。)0.07gを得た。
本発明化合物(66)
1H−NMR(CDCl3,TMS)δ(ppm):1.58(3H,d)、1.78(6H,s)、2.21〜2.26(2H,m)、2.48〜2.59(2H,m)、3.01(1H,q)
【0128】
製造例67
クロロ酢酸(1−シアノ−1−メチルエチル)の代わりに、2−クロロプロピオン酸(1,1−ジメチル−2−プロペニル)0.18gを用いて、製造例63に準じて、2−(1−(1,1−ジメチル−2−プロペニルオキシカルボニル)エチル)−2−(3,3,3−トリフルオロプロピル)マロノニトリル
(以下、本発明化合物(67)と記す。)0.12gを得た。
本発明化合物(67)
1H−NMR(CDCl3,TMS)δ(ppm):1.54(3H,d)、1.58(6H,s)、2.18〜2.24(2H,m)、2.42〜2.51(2H,m)、2.85(1H,q)、5.19(2H,dd)、6.06(1H,dd)
【0129】
製造例68
クロロ酢酸(1−シアノ−1−メチルエチル)の代わりに、2−クロロプロピオン酸(3−メチル−3−メトキシブチル)0.21gを用いて、製造例63に準じて、2−(1−(3−メチル−3−メトキシブチルオキシカルボニル)エチル)−2−(3,3,3−トリフルオロプロピル)マロノニトリル
(以下、本発明化合物(68)と記す。)0.13gを得た。
本発明化合物(68)
1H−NMR(CDCl3,TMS)δ(ppm):1.20(6H,s)、1.57(3H,d)、1.83(2H,t)、2.07〜2.29(2H,m)、2.48〜2.56(2H,m)、2.92(1H,q)、3.13(3H,s)、4.32(2H,t)
【0130】
製造例69
クロロ酢酸(1−シアノ−1−メチルエチル)の代わりに、2−クロロプロピオン酸(1,3−ジメチルブチル)0.19gを用いて、製造例63と同様にして、2−(1−(1,3−ジメチルブチルオキシカルボニル)エチル)−2−(3,3,3−トリフルオロプロピル)マロノニトリル
(以下、本発明化合物(69)と記す。)0.20gを得た。
本発明化合物(69)
1H−NMR(CDCl3,TMS)δ(ppm):0.83〜0.93(6H,m)、1.24(3H,d)、1.23〜1.32(1H,m)、1.48〜1.70(5H,m)、2.16〜2.24(2H,m)、2.47〜2.58(2H,m)、2.91(1H,q)、5.01〜5.16(1H,m)
【0131】
製造例70
クロロ酢酸(1−シアノ−1−メチルエチル)の代わりに、2−クロロプロピオン酸(2,2−ジメチルプロピル)0.19gを用いて、製造例63に準じて、2−(1−(2,2−ジメチルプロピルオキシカルボニル)エチル)−2−(3,3,3−トリフルオロプロピル)マロノニトリル
(以下、本発明化合物(70)と記す。)0.20gを得た。
本発明化合物(70)
1H−NMR(CDCl3,TMS)δ(ppm):0.96(9H,s)、1.62(3H,d)、2.21〜2.30(2H,m)、2.52〜2.59(2H,m)、3.02(1H,q)、3.89(2H,s)
【0132】
製造例71
2−ブロモプロピオン酸エチルの代わりに、2−ブロモプロピオン酸メチル0.33gを用いて、製造例7(2)に準じて、2−((1−メトキシカルボニル)エチル)−2−(3,3,3−トリフルオロプロピル)マロノニトリル
(以下、本発明化合物(71)と記す。)0.39gを得た。
本発明化合物(71)
1H−NMR(CDCl3,TMS)δ(ppm):1.59(3H,d)、2.18〜2.32(2H,m)、2.55〜2.62(2H,m)、2.98(1H,q)、3.82(3H,s)
【0133】
製造例72
2−ブロモプロピオン酸エチルの代わりに、2−ブロモ酪酸メチル0.54gを用いて、製造例7(2)に準じて、2−((1−メトキシカルボニル)プロピル)−2−(3,3,3−トリフルオロプロピル)マロノニトリル
(以下、本発明化合物(72)と記す。)0.42gを得た。
本発明化合物(72)
1H−NMR(CDCl3,TMS)δ(ppm):1.02(3H,t)、1.97〜2.06(2H,m)、2.14〜2.24(2H,m)、2.49〜2.58(2H,m)、2.77(1H,q)、3.81(3H,s)
【0134】
製造例73
メタノールの代わりに、1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロ−2−プロパノ−ル0.17gを用いて、製造例12(2)に準じて、2−(2,2,2−トリフルオロ−1−(トリフルオロメチル)エトキシカルボニル)メチル−2−(3,3,3−トリフルオロプロピル)マロノニトリル
(以下、本発明化合物(73)と記す。)0.02gを得た。
本発明化合物(73)
1H−NMR(CDCl3,TMS)δ(ppm):2.32〜2.38(2H,m)、2.49〜2.56(2H,m)、3.29(2H,s)、5.82(1H,q)
【0135】
製造例74
2−メチルマロノニトリル2.0g、ブロモ酢酸エチル4.2gをジメチルスルホキシド10ml中に溶解させた。これに炭酸カリウム3.4gを加え、室温で4時間撹拌した。その後、反応混合物に希塩酸を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を水、飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した後、減圧下濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付して、2−(エトキシカルボニル)メチル−2−メチルマロノニトリル
(以下、本発明化合物(74)と記す。)1.0gを得た。
本発明化合物(74)
1H−NMR(CDCl3,TMS)δ(ppm):1.33(3H,t)、1.92(3H,s)、2.97(2H,s)、4.30(2H,q)
【0136】
次に、本発明化合物の中間体の製造につき、参考製造例を示す。
【0137】
参考製造例1
マロノニトリル13.2gをN,N−ジメチルホルムアミド50mlに溶解し、炭酸カリウム28gを加え、室温で1時間撹拌した。ここに約0℃でブロモ酢酸tert−ブチル19.6gを加え、同温で15分間、さらに室温で4時間撹拌した。その後、反応混合物を水に注加し、酢酸エチルで抽出した。有機層を水、飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した後、減圧下濃縮した。残渣にヘキサンと酢酸エチルの混合液(ヘキサン/酢酸エチル=3/1)約50mlを加えてから濾過した。濾液を減圧下濃縮して得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付し、2−(tert−ブチルオキシカルボニルメチル)マロノニトリル6.13gを得た。
2−(tert−ブチルオキシカルボニルメチル)マロノニトリル
1H−NMR(CDCl3,TMS)δ(ppm):1.51(9H,s)、2.98(2H,d)、4.12(1H,t)
【0138】
参考製造例2
マロノニトリル26.4gをN,N−ジメチルホルムアミド60mlに溶解し、炭酸カリウム56gを加え、室温で1時間撹拌した。ここに約0℃で1−ヨードブタン40gを加え、同温で30分間、さらに室温で4時間撹拌した。その後、反応混合物を水に注加し、酢酸エチルで抽出した。有機層を水、飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した後、減圧下濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付し、2−ブチルマロノニトリル17gを得た。
2−ブチルマロノニトリル
1H−NMR(CDCl3,TMS)δ(ppm):0.97(3H,t)、1.38〜1.48(2H,m)、1.58〜1.69(2H,m)、2.01〜2.06(2H,m)、3.74(1H,t)
【0139】
参考製造例3
マロノニトリル27.6gをN,N−ジメチルホルムアミド50mlに溶解し、炭酸カリウム27.6gを加え、室温で1時間撹拌した。その後、1−ブロモ−3,3,3−トリフルオロプロパン17.7gとN,N−ジメチルホルムアミド20mlとの混合物を加え、さらに1時間撹拌した。その後、反応混合物を水に注加し、ジエチルエーテルで抽出した。有機層を水、飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した後、減圧下濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付し、2−(3,3,3−トリフルオロプロピル)マロノニトリル11.3gを得た。
2−(3,3,3−トリフルオロプロピル)マロノニトリル
1H−NMR(CDCl3,TMS)δ(ppm):2.32〜2.42(2H,m)、2.43〜2.52(2H,m)、3.91(1H,t)
【0140】
参考製造例4
窒素雰囲気下、マロノニトリル11g、3−ブロモ−1−プロペン10g及びテトラブチルアンモニウムブロミド1.1gの混合物にカリウムtert−ブトキシド9.3gを加え、室温で12時間撹拌した。その後、反応混合物を水に注加し、tert−ブチルメチルエーテルで抽出した。有機層を水、飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した後、減圧下濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付し、2−アリルマロノニトリル5gを得た。
2−アリルマロノニトリル
1H−NMR(CDCl3,TMS)δ(ppm):2.75(2H,dd)、3.79(1H,t)、5.36〜5.45(2H,m)、5.75〜5.94(1H,m)
【0141】
参考製造例5
(1)テトラヒドロフラン50ml、ピリジン10mlと4−ジメチルアミノピリジン1.22gとを混合した。(このようにして得られた溶液を以下、溶液Fと記す。)
(2)2−シアノ−2−プロパノール0.85g及び溶液Fを混合し、0℃で15分撹拌した。該混合物にクロロ酢酸クロライド0.8mlを加え、0℃で5分間、室温で2時間、70℃で1時間撹拌した。その後、反応混合物に1N塩酸水、水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を水、重曹水で順次洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した後、減圧下濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付して、クロロ酢酸(1−シアノ−1−メチルエチル)0.25gを得た。
クロロ酢酸(1−シアノ−1−メチルエチル)
1H−NMR(CDCl3,TMS)δ(ppm):1.79(6H,s)、4.03(2H,s)
【0142】
参考製造例6
1,1−ジメチル−2−プロピノール0.84g及び溶液Fを混合し、0℃で15分撹拌した。該混合物に2−クロロプロピオン酸クロライド0.97mlを加え、0℃で5分間、室温で5時間撹拌した。その後、反応混合物に1N塩酸水、水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を水、重曹水で順次洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した後、減圧下濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付して、2−クロロプロピオン酸(1,1−ジメチル−2−プロピニル)1.06gを得た。
2−クロロプロピオン酸(1,1−ジメチル−2−プロピニル)
1H−NMR(CDCl3,TMS)δ(ppm):1.68(3H,d)、1.70(6H,s)、2.52(1H,s)、4.31(1H,q)
【0143】
参考製造例7
1,1−ジメチル−2−プロピノールの代わりに、1−エチル−1−メチル−2−プロピノール0.98gを用い、参考製造例6に準じて、2−クロロプロピオン酸(1−エチル−1−メチル−2−プロピニル)1.06gを得た。
2−クロロプロピオン酸(1−エチル−1−メチル−2−プロピニル)
1H−NMR(CDCl3,TMS)δ(ppm):1.02(3H,t)、1.67(2H,q)、1.73(3H,s)、1.87〜2.08(2H,m)、2.52(1H,s)、4.32(1H,q)
【0144】
参考製造例8
1,1−ジメチル−2−プロピノールの代わりに、2−シアノ−2−プロパノール0.85gを用い、参考製造例6に準じて、2−クロロプロピオン酸(1−シアノ−1−メチルエチル)1.15gを得た。
2−クロロプロピオン酸(1−シアノ−1−メチルエチル)
1H−NMR(CDCl3,TMS)δ(ppm):1.70(3H,d)、1.79(6H,s)、4.32(1H,q)
【0145】
参考製造例9
1,1−ジメチル−2−プロピノールの代わりに、1,1−ジメチル−2−プロペノール0.86gを用い、参考製造例6に準じて、2−クロロプロピオン酸(1,1−ジメチル−2−プロペニル)0.69gを得た。
2−クロロプロピオン酸(1,1−ジメチル−2−プロペニル)
1H−NMR(CDCl3,TMS)δ(ppm):1.59(6H,s)、1.62(3H,d)、4.25(1H,q)、5.14(2H,dd)、6.03(1H,dd)
【0146】
参考製造例10
1,1−ジメチル−2−プロピノールの代わりに、3−メチル−3−メトキシブタノール1.19gを用い、参考製造例6に準じて、2−クロロプロピオン酸(3−メチル−3−メトキシブチル)1.22gを得た。
2−クロロプロピオン酸(3−メチル−3−メトキシブチル)
1H−NMR(CDCl3,TMS)δ(ppm):1.12(6H,s)、1.62(3H,d)、1.83(2H,t)、3.13(3H,s)、4.23(2H,t)、4.32(1H,q)
【0147】
参考製造例11
1,1−ジメチル−2−プロピノールの代わりに、1,3−ジメチルブタノール1.02gを用い、参考製造例6に準じて、2−クロロプロピオン酸(1,3−ジメチルブチル)1.10gを得た。
2−クロロプロピオン酸(1,3−ジメチルブチル)
1H−NMR(CDCl3,TMS)δ(ppm):0.89〜0.92(6H,d)、1.26(3H,d)、1.28〜1.32(1H,m)、1.57〜1.71(2H,m)、1.71(3H,t)、4.31(1H,q)、4.97〜5.05(1H,m)
【0148】
参考製造例12
1,1−ジメチル−2−プロピノールの代わりに、2,2−ジメチルプロパノ−ル0.88gを用い、参考製造例6に準じて、2−クロロプロピオン酸(2,2−ジメチルプロピル)0.96gを得た。
2−クロロプロピオン酸(2,2−ジメチルプロピル)
1H−NMR(CDCl3,TMS)δ(ppm):0.94(9H,s)、1.69(3H,d)、3.83(2H,q)、4.38(1H,q)
【0149】
参考製造例13
ヨードメタン9.3g、マロノニトリル4.3gをジメチルスルホキシド30ml中に溶解した。炭酸カリウム9.0gを加え、室温で5時間撹拌した。その後、反応混合物に希塩酸を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を水、飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した後、減圧下濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付し、2−メチルマロノニトリル2.0gを得た。
2−メチルマロノニトリル
1H−NMR(CDCl3,TMS)δ(ppm):1.78(3H,d)、3.78(1H,q)
【0150】
次に製剤例を示す。なお、部は重量部を表す。また、本発明化合物は前記の化合物番号で表す。
【0151】
製剤例1
本発明化合物(1)〜(74)9部を、キシレン37.5部およびジメチルホルムアミド37.5部に溶解し、これにポリオキシエチレンスチリルフェニルエーテル10部およびドデシルベンゼンスルホン酸カルシウム6部を加え、よく撹拌混合して乳剤を得る。
【0152】
製剤例2
本発明化合物(1)〜(74) 40部にソルポール5060(東邦化学登録商標名)5部を加え、よく混合して、カープレックス#80(塩野義製薬登録商標名、合成含水酸化ケイ素微粉末)32部、300メッシュ珪藻土23部を加え、ジュースミキサーで混合して、水和剤を得る。
【0153】
製剤例3
本発明化合物(1)〜(74)3部、合成含水酸化珪素微粉末5部、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム5部、ベントナイト30部およびクレー57部を加え、よく撹拌混合し、ついでこれらの混合物に適当量の水を加え、さらに撹拌し、増粒機で製粒し、通風乾燥して粒剤を得る。
【0154】
製剤例4
本発明化合物(1)〜(74)4.5部、合成含水酸化珪素微粉末1部、凝集剤としてドリレスB(三共社製)1部、クレー7部を乳鉢でよく混合した後にジュースミキサーで撹拌混合する。得られた混合物にカットクレー86.5部を加えて、充分撹拌混合し、粉剤を得る。
【0155】
製剤例5
本発明化合物(1)〜(74)10部、ポリオキシエチレンアルキルエーテルサルフェートアンモニウム塩50部を含むホワイトカーボン35部及び水55部を混合し、湿式粉砕法で微粉砕することにより、製剤を得る。
【0156】
製剤例6
本発明化合物(1)〜(74) 0.5部をジクロロメタン10部に溶解し、これをアイソパーM(イソパラフィン:エクソン化学登録商標名)89.5部に混合して油剤を得る。
【0157】
製剤例7
本発明化合物(1)〜(74) 0.1部、ネオチオゾール(中央化成株式会社)49.9部をエアゾール缶に入れ、エアゾールバルブを装着した後、25部のジメチルエーテル及び25部のLPGを充填し、振とうを加え、アクチュエータを装着することにより油性エアゾールを得る。
【0158】
製剤例8
本発明化合物(1)〜(74) 0.6部、BHT0.01部、キシレン5部、脱臭灯油3.39部および乳化剤{アトモス300(アトモスケミカル社登録商標名)}1部を混合溶解したものと、蒸留水50部とをエアゾール容器に充填し、バルブ部分を取り付け、該バルブを通じて噴射剤(LPG)40部を加圧充填して、水性エアゾールを得る。
【0159】
次に、本発明化合物が有害生物防除剤の有効成分として有効であることを試験例により示す。なお、本発明化合物は前記の化合物番号で表す。
【0160】
また、本発明化合物の有害生物に対する防除活性を明確にする為、J. Org. Chem., 36, (16) p.2385-2387 (1971) に記載の2−(2−(エトキシカルボニル)エチル)マロノニトリル
(以下、比較化合物(1)と記す。)を比較対照化合物として用いた。
【0161】
試験例1
製剤例5により得られた本発明化合物(24)、(25)、(28)、(29)、(31)、(34)、(35)、(37)、(40)、(44)〜(46)(51)、(53)、(55)、(57)〜(62)、(64)、(65)、(66)、(69)および(70)の製剤を有効成分濃度が500ppmとなるように希釈し、試験用薬液を調製した。
一方、ポリエチレンカップに培土ボンソル2号(住友化学工業(株)製)50gを入れて種子を10〜15粒播種し、第2本葉が展開するまで生育させた後、高さを5cmに切り揃えたイネに対し、上記のように調製した試験用薬液を20ml/カップの割合で散布した。イネに散布処理された薬液が乾燥した後、供試虫逃亡防止のためのプラスチックカップに入れ、トビイロウンカの初齢幼虫を30頭放して蓋をし、その後温室内〈25℃〉に静置した。トビイロウンカの幼虫を放してから6日後に当該イネに寄生するトビイロウンカの数を調査した。
その結果、本発明化合物(24)、(25)、(28)、(29)、(31)、(34)、(35)、(37)、(40)、(44)〜(46)(51)、(53)、(55)、(57)〜(62)、(64)、(65)、(66)、(69)および(70)の処理において、寄生する虫数は3頭以下であった。
【0162】
試験例2
製剤例5により得られた本発明化合物(23)の製剤を有効成分濃度が500ppmとなるように水で希釈し、試験用薬液を調製した。
一方、90mlのポリエチレンカップに培土愛菜1号(片倉チッカリン(株)製)を入れて、キュウリを植え、第1本葉が展開するまで生育させ、そこにワタアブラムシ約20頭を寄生させた。1日後、そのキュウリに上記の試験用薬液を20ml/カップの割合で散布した。散布6日後にワタアブラムシの数を調査した。
その結果、本発明化合物(23)の処理において、処理6日後に寄生する虫数は3頭以下であった。
【0163】
試験例3
製剤例5により得られた本発明化合物(1)、(7)、(13)〜(17)、(20)、(28)、(32)、(36)、(37)、(39)、(44)〜(46)、(53)、(55)、(57)〜(62)、(64)〜(70)および(71)の製剤を有効成分濃度が500ppmとなるように水で希釈し、試験用薬液を調製した。
直径5.5cmのポリエチレンカップの底に同大の濾紙を敷き、上記試験用薬液0.7mlを濾紙上に滴下し、餌としてショ糖30mgを均一に入れた。該ポリエチレンカップ内にイエバエ(Musca domestica)雌成虫10頭を放ち、蓋をした。24時間後にイエバエの生死を調査し死虫率を求めた。
その結果、本発明化合物(1)、(7)、(13)〜(17)、(20)、(28)、(32)、(36)、(37)、(39)、(44)〜(46)、(53)、(55)、(57)〜(62)、(64)〜(70)および(71)の処理においては死虫率90%以上を示した。
【0164】
試験例4
製剤例5により得られた本発明化合物(1)、(25)、(28)、(36)、(39)、(40)、(44)〜(46)、(47)、(57)、(58)、(64)、(65)および(67)の製剤を有効成分濃度が500ppmとなるように水で希釈し、試験用薬液を調製した。
直径5.5cmのポリエチレンカップの底に同大の濾紙を敷き、上記試験用薬液0.7mlを濾紙上に滴下し、餌としてショ糖30mgを均一に入れた。該ポリエチレンカップ内にチャバネゴキブリ(Blattalla germanica)雄成虫2頭を放ち、蓋をした。6日後にチャバネゴキブリの生死を調査し死虫率を求めた。
その結果、本発明化合物(1)、(25)、(28)、(36)、(39)、(40)、(44)〜(46)、(47)、(57)、(58)、(64)、(65)および(67)の処理においては死虫率100%を示した。
【0165】
試験例5
製剤例5により得られた本発明化合物(7)、(8)〜(11)、(14)〜(16)、(20)、(21)、(24)〜(26)、(28)、(29)、(31)、(37)〜(39)、(44)〜(47)、(51)、(53)、(55)、(57)、(58)、(60)〜(67)、(69)、(70)および(71)の製剤を有効成分濃度が500ppmとなるように水で希釈し、試験用薬液を調製した。
上記試験用薬液0.7mlをイオン交換水100mlに加えた(有効成分濃度3.5ppm)。該液中にアカイエカ(Culex pipiens pallens)終令幼虫20頭を放ち、1日後にその生死を調査し死虫率を求めた。
その結果、本発明化合物(7)、(8)〜(11)、(14)〜(16)、(20)、(21)、(24)〜(26)、(28)、(29)、(31)、(37)〜(39)、(44)〜(47)、(51)、(53)、(55)、(57)、(58)、(60)〜(67)、(69)、(70)および(71)の処理においては死虫率100%を示した。
【0166】
試験例6
製剤例5により得られた本発明化合物(74)および比較化合物(1)の製剤を有効成分濃度が2000ppmとなるように希釈し、試験用薬液を調製した。
一方、ポリエチレンカップに培土ボンソル2号(住友化学工業(株)製)50gを入れて種子を10〜15粒播種し、第2本葉が展開するまで生育させた後、高さを5cmに切り揃えたイネに対し、上記のように調製した試験用薬液を20ml/カップの割合で散布した。イネに散布処理された薬液が乾燥した後、供試虫逃亡防止のためのプラスチックカップに入れ、トビイロウンカの初齢幼虫を30頭放して蓋をし、その後温室内〈25℃〉に静置した。トビイロウンカの幼虫を放してから6日後に当該イネに寄生するトビイロウンカの数を調査した。
その結果、本発明化合物(74)の処理において、寄生する虫数は3頭以下であった。対して、比較化合物(1)の処理において、寄生する虫数は20頭以上であった。
【0167】
【発明の効果】
本発明により、昆虫、ダニおよび線虫等の有害生物を効果的に防除することができる。
Claims (4)
- 式(A)
[式中、
R1は水素原子、ハロゲン原子で置換されていてもよいC1−C6アルキル基、ハロゲン原子で置換されていてもよいC2−C6アルケニル基、ハロゲン原子で置換されていてもよいC2−C6アルキニル基、ハロゲン原子で置換されていてもよいC3−C6シクロアルキル基、またはC2−C4シアノアルキル基を表す。
R2は水素原子またはハロゲン原子で置換されていてもよいC1−C6アルキル基を表す。
R3は水素原子またはC1−C6アルキル基を表す。
R4は水素原子またはC1−C6アルキル基を表し、
R5はハロゲン原子で置換されていてもよいC1−C8アルキル基、ハロゲン原子で置換されていてもよいC3−C8アルケニル基、ハロゲン原子で置換されていてもよいC3−C8アルキニル基、ハロゲン原子で置換されていてもよいC3−C6シクロアルキル基、ハロゲン原子で置換されていてもよいC3−C6シクロアルキルの置換されたC1−C3アルキル基、C2−C8シアノアルキル基、またはC3−C8アルコキシアルキル基を表すか、
あるいはR4とR5とが末端で結合して、C1−C3アルキル基で置換されていてもよいエチレン基またはC1−C3アルキル基で置換されていてもよいトリメチレン基を表す。
Z1及びZ2は同一又は相異なり酸素原子若しくは硫黄原子を表す。]
で示されるマロノニトリル化合物を有効成分として含有することを特徴とする有害生物防除剤。 - 式(A)において、R4が水素原子またはC1−C6アルキル基であり、R5がハロゲン原子で置換されていてもよいC1−C6アルキル基、ハロゲン原子で置換されていてもよいC3−C6アルケニル基、ハロゲン原子で置換されていてもよいC3−C6アルキニル基、ハロゲン原子で置換されていてもよいC3−C6シクロアルキル基またはハロゲン原子で置換されていてもよいC3−C6シクロアルキルの置換されたC1−C3アルキル基であるか、
あるいはR4とR5とが末端で結合して、C1−C3アルキル基で置換されていてもよいエチレン基またはC1−C3アルキル基で置換されていてもよいトリメチレン基である、請求項1記載の有害生物防除剤。 - 式(A)において、R1がハロゲン原子で置換されていてもよいC1−C6アルキル基、ハロゲン原子で置換されていてもよいC2−C6アルケニル基、ハロゲン原子で置換されていてもよいC2−C6アルキニル基、ハロゲン原子で置換されていてもよいC3−C6シクロアルキル基、またはC2−C4シアノアルキル基である、請求項1または2に記載の有害生物防除剤。
- 請求項1〜3いずれか一項記載の有害生物防除剤を、有害生物又は有害生物の生息場所に施用することを特徴とする有害生物の防除方法。
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