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JP4284789B2 - 冷蔵庫 - Google Patents

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JP4284789B2
JP4284789B2 JP31056899A JP31056899A JP4284789B2 JP 4284789 B2 JP4284789 B2 JP 4284789B2 JP 31056899 A JP31056899 A JP 31056899A JP 31056899 A JP31056899 A JP 31056899A JP 4284789 B2 JP4284789 B2 JP 4284789B2
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泰樹 浜野
義人 木村
哲哉 斎藤
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Panasonic Holdings Corp
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Panasonic Corp
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、冷凍室と冷蔵室とを互いに独立に冷却を行う冷却システムの高効率化と冷媒量削減および安全性向上に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
図16に従来の冷却サイクル並びに冷蔵庫の一例として、特公昭62−22396号公報に開示されている冷蔵庫の冷却サイクル図を示す。
【0003】
1は圧縮機、2は凝縮器、3は冷蔵室4内に配設された第一の蒸発器であり、5は冷凍室6内に配設された第二の蒸発器である。
【0004】
7は冷蔵室冷却用である第一の蒸発器3の冷媒回路上流側に配設された第一のキャピラリであり、8は冷凍室冷却用である第二の蒸発器5の冷媒回路上流側に配設された第二のキャピラリであり、9は冷凍室冷却用の第二の蒸発器5の下流側に設けた逆止弁である。
【0005】
10は第一の蒸発器3の冷媒回路下流側に配設された第一の開閉弁であり、11は第二のキャピラリ8の冷媒回路上流側に設けられた第二の開閉弁である。
【0006】
以上のように構成された従来例の冷蔵庫について、以下その動作を説明する。
【0007】
冷凍サイクルの運転は以下のように行われる。まず圧縮機1により圧縮された冷媒が凝縮器2で凝縮液化される。凝縮された冷媒は第一のキャピラリ7もしくは第二のキャピラリ8で減圧されて、それぞれ第一の蒸発器3、第二の蒸発器5へ流入,蒸発気化された後、再び圧縮機1へと吸入される。
【0008】
冷媒が蒸発気化することにより比較的低温となった第一の蒸発器3、第二の蒸発器5と冷蔵室4,冷凍室6の空気が熱交換することにより各室が冷却される。
【0009】
冷蔵庫の冷却運転は図示しない各室の温度検知手段と制御手段により以下のように行われる。
【0010】
冷蔵室4,冷凍室6の各温度検知手段が所定値以上の温度手段を検知すると圧縮機1が起動し、冷凍サイクルの運転が行われる。冷蔵室4の温度検知手段が所定値以下となるまで第一の開閉弁10が開放となり、第二の開閉弁11は閉止となる。
【0011】
これにより冷媒は第二の蒸発器5には流入することなく、第一の蒸発器3へのみ流れる。このときの冷凍サイクルの蒸発温度の設定は、冷蔵室4の温度設定が5℃程度に対して−5〜0℃であり、通常の−30〜−25℃の蒸発温度に対して2〜2.5倍の成績係数で圧縮機の運転が可能である。
【0012】
冷蔵室4が冷却されて温度が低下し、温度検知手段が所定値以下を検知すると、第一の開閉弁10が閉止し、第二の開閉弁11が開放となる。
【0013】
これにより冷媒は第二の蒸発器5へと流入し、冷凍室6の冷却が行われる。このときの冷凍サイクルの蒸発温度は冷凍室の温度設定が−18℃程度に対し通常の蒸発温度(−30〜−25℃)で冷却される。
【0014】
以上のように冷蔵室4と冷凍室6とを蒸発器への冷媒供給時間を分配して、交互に繰り返し冷却するので、冷蔵室4冷却時は独立的に冷媒を第一の蒸発器へと循環させることで低圧圧力調整弁が不要で高蒸発温度(−5〜0℃)が可能であり、圧縮機1の圧縮比を小さくでき、高い成績係数で運転を行い効率化を図るものである。
【0015】
さらに、逆止弁9は冷蔵室4冷却中の蒸発温度が高いので、第二の蒸発器5に冷媒が流れ込むのを防止するものである。
【0016】
また、冷凍室6の冷却を行う場合、冷蔵室4の冷却中に比較して冷媒量が少なくてすむので、通常は冷媒量過多となる。しかしながら第一の開閉弁10が第一の蒸発器3の下流側に設けてあり、これを閉止するので第一の蒸発器3に冷媒を溜め込むことが可能であり、冷媒量調節ができる。
【0017】
【発明が解決しようとする課題】
上記従来の冷蔵庫にあっては、冷蔵室4と冷凍室6とを蒸発器への冷媒供給時間を分配して、交互に繰り返し冷却することで冷蔵室4冷却時の冷凍サイクルを圧縮機1の成績係数がよい比較的高蒸発温度(−5〜0℃)で運転することを可能としている。
【0018】
しかし、冷凍室6内に配設された第二の蒸発器5の蒸発温度(−30〜−25℃)は、冷蔵室4内に配設された第一の蒸発器3の蒸発温度(−5〜0℃)と比較してかなり低い温度であり圧力も低い状態となっている。
【0019】
また、冷蔵室4の冷却中は冷蔵室4内に配設された第一の蒸発器3の温度は−5〜0℃であるが、冷凍室6内の温度は例えば約−18℃と低いために冷凍室6内に配設された第二の蒸発器5の温度も約−18℃程度であり、第一の蒸発器3の温度と比較して第二の蒸発器5の温度がかなり低いため、圧力も低い状態となっているので、第二の蒸発器5に滞留した冷媒は第二の蒸発器5から流出しにくい。その結果、第一の蒸発器3に充分な冷媒が供給されず、冷媒循環量不足となり冷蔵室4の冷却効率が低下することとなる。
【0020】
特に、冷蔵室4の冷却を行う場合の必要冷媒量が冷凍室6の冷却を行う場合の必要冷媒量と比較して多い場合は、冷蔵室4の冷却時において、冷凍室6内に配設された低温,低圧の第二の蒸発器5に滞留した冷媒を第一の蒸発器3から全て回収しなければならないため、第一の蒸発器3に充分な冷媒が供給されず、冷媒循環量不足となり冷蔵室4の冷却効率が低下する傾向は強くなる。
【0021】
また、上記した冷蔵室4の冷却時の冷媒循環量不足による冷却効率低下を防止する施策として、第一の蒸発器3の出口側または第二の蒸発器5の出口側に冷媒貯留手段を設け、必要以上に冷媒を封入する方法が考えられるが、この方法では冷却サイクル内に存在する冷媒量が増大するため、可燃性自然冷媒を用いる場合には冷媒漏洩時の危険性が高く問題がある。
【0022】
本発明は、以上のような従来の課題を解決するもので、冷蔵室と冷凍室の冷却を切り替えて行う冷却システムの効率向上を行うことで、省エネルギーが可能である冷蔵庫を提供することを目的とする。
【0023】
また、上記の結果より冷媒を効率よく利用することができるので冷媒量を削減でき、特に可燃性自然冷媒(イソブタン,プロパン等)を用いる場合には、その冷媒量削減により、冷媒漏洩時の安全性を高めることが可能な冷蔵庫を提供することを目的とする。
【0024】
【課題を解決するための手段】
この目的を達成するために本発明の冷蔵庫は、圧縮機と、凝縮器と、流路制御手段と、第一の減圧手段と、冷蔵室内に配設された第一の蒸発器と、第一の送風手段と、第二の減圧手段と、冷凍室内に配設された第二の蒸発器と、第二の送風手段と、逆止弁とを備え、前記圧縮機と前記凝縮器と前記流路制御手段と前記第一の減圧手段と前記第一の蒸発器とで冷蔵室側冷却回路を形成するとともに、前記第一の減圧手段と前記第一の蒸発器に並列となるように前記第二の減圧手段と前記第二の蒸発器と前記逆止弁とを接続し、前記圧縮機と前記凝縮器と前記流路制御手段と前記第二の減圧手段と前記第二の蒸発器と前記逆止弁とで冷凍室側冷却回路を形成し、前記流路制御手段により各冷却回路への冷媒の流れを切り替えることで前記冷蔵室と前記冷凍室の冷却を互いに独立して行うものであり、第一の蒸発器を構成する配管内の容量が第二の蒸発器を構成する配管内の容量と比較して小容量とすることで、前記冷蔵室を冷却するための前記冷蔵室冷却回路の必要冷媒量が前記冷凍室を冷却するための前記冷凍室側冷却回路の必要冷媒量と比較して少なくし、圧縮機は能力可変型であり、冷蔵室の冷却を開始する際に、所定時間のあいだ圧縮機を通常の回転数より高い回転数で運転することで、前記冷凍室の冷却から前記冷蔵室の冷却へ切り換わった時に、第二の蒸発器に滞留した冷媒の一部を第一の蒸発器に循環させて、前記冷蔵室を冷却するための必要冷媒量を確保したことを特徴とする。
【0026】
また、第一の減圧手段による減圧量が0.2MPa以上0.5MPa以下であることを特徴とする。
【0028】
また、第二の蒸発器の除霜を定期的に行う除霜ヒータを備え、冷蔵室の冷却を開始する際に、所定時間のあいだ除霜ヒータに通電することを特徴とする。
【0029】
また、第二の蒸発器の除霜を定期的に行う除霜ヒータを備え、冷蔵室の冷却を開始する際に、所定時間のあいだ除霜ヒータに断続的に通電することを特徴とする。
【0030】
さらに、冷蔵室の冷却を開始する際に、所定時間のあいだ第二の送風手段を運転することを特徴とする。
【0031】
また、圧縮機は低圧容器型であり、冷却サイクルの冷媒に可燃性自然冷媒(イソブタン,プロパン等)を用いたことを特徴とする。
【0032】
この本発明によれば、冷蔵室と冷凍室の冷却を切り替えて行う冷却システムの冷媒量削減と効率向上を行うことで、省エネルギーが可能である冷蔵庫を提供することができる。
【0033】
また、上記の結果より冷媒を効率よく利用することができるので冷媒量を削減でき、特に可燃性自然冷媒(イソブタン,プロパン等)を用いる場合には、その冷媒量削減により、冷媒漏洩時の安全性を高めることが可能な冷蔵庫を提供することができる。
【0034】
【発明の実施の形態】
本発明の請求項1に記載の発明は、圧縮機と、凝縮器と、流路制御手段と、第一の減圧手段と、冷蔵室内に配設された第一の蒸発器と、第一の送風手段と、第二の減圧手段と、冷凍室内に配設された第二の蒸発器と、第二の送風手段と、逆止弁とを備え、前記圧縮機と前記凝縮器と前記流路制御手段と前記第一の減圧手段と前記第一の蒸発器とで冷蔵室側冷却回路を形成するとともに、前記第一の減圧手段と前記第一の蒸発器に並列となるように前記第二の減圧手段と前記第二の蒸発器と前記逆止弁とを接続し、前記圧縮機と前記凝縮器と前記流路制御手段と前記第二の減圧手段と前記第二の蒸発器と前記逆止弁とで冷凍室側冷却回路を形成し、前記流路制御手段により各冷却回路への冷媒の流れを切り替えることで前記冷蔵室と前記冷凍室の冷却を互いに独立して行うものであり、第一の蒸発器を構成する配管内の容量が第二の蒸発器を構成する配管内の容量と比較して小容量とすることで、前記冷蔵室を冷却するための前記冷蔵室冷却回路の必要冷媒量が前記冷凍室を冷却するための前記冷凍室側冷却回路の必要冷媒量と比較して少なくし、圧縮機は能力可変型であり、冷蔵室の冷却を開始する際に、所定時間のあいだ圧縮機を通常の回転数より高い回転数で運転することで、前記冷凍室の冷却から前記冷蔵室の冷却へ切り換わった時に、第二の蒸発器に滞留した冷媒の一部を第一の蒸発器に循環させて、前記冷蔵室を冷却するための必要冷媒量を確保したことを特徴とする。
【0035】
以上の構成により、冷蔵室を冷却するための必要冷媒量が冷凍室を冷却するための必要冷媒量と比較して少ないことにより、冷蔵室の冷却を行う際に、低温,低圧の第二の蒸発器に滞留した冷媒の一部が第一の蒸発器に循環すれば、冷蔵室を冷却するための必要冷媒量を確保できるため、第一の蒸発器の循環量不足を解消し、冷蔵室の冷却効率を向上することで省エネルギー化が可能となる。
【0036】
また、上記の結果より冷媒を効率よく利用することができるので冷媒量を削減でき、特に可燃性自然冷媒(イソブタン,プロパン等)を用いる場合には、その冷媒量削減により、冷媒漏洩時の安全性を高めることが可能となる。
冷却システムにおいて蒸発器を構成する配管内の容量が小さいほど、必要冷媒量が減少する傾向があるため、第一の蒸発器を構成する配管内の容量が第二の蒸発器を構成する配管内の容量と比較して小容量である場合には、冷蔵室を冷却するための必要冷媒量が冷凍室を冷却するための必要冷媒量と比較して少ない傾向となり、冷蔵室の冷却を行う際に、低温,低圧の第二の蒸発器に滞留した冷媒の一部が第二の蒸発器に循環すれば、冷蔵室を冷却するための必要冷媒量を確保できるため、第一の蒸発器の循環量不足を解消し、冷蔵室の冷却効率を向上することで省エネルギー化が可能となる。
冷蔵室の冷却を開始する際に、所定時間のあいだ圧縮機を通常の回転数より高い回転数で運転することにより、低温,低圧の第二の蒸発器に滞留した冷媒の回収能力を高めるとともに、冷媒を強い力で多量に第一の蒸発器に押し出すことができるため、冷媒循環量不足にならず、冷蔵室の冷却効率向上が可能となる。
【0039】
請求項に記載の発明は、第一の減圧手段による減圧量が0.2MPa以上0.5MPa以下であることを特徴とする。
【0040】
第一の減圧手段による減圧量を通常の減圧量(0.6MPa程度)より小さい0.2MPa以上0.5MPa以下とすることで冷媒が第一の減圧手段を通過する際の抵抗が小さく、冷媒が流れ易くなり、冷蔵室の冷却を開始した際、冷媒が抵抗の小さい第一の減圧手段を介して第一の蒸発器に速やかに移動するため冷媒循環量不足にならず、冷蔵室の冷却効率向上が可能となる。
【0043】
請求項に記載の発明は、第二の蒸発器の除霜を定期的に行う除霜ヒータを設け、冷蔵室の冷却を開始する際に、所定時間のあいだ除霜ヒータに通電することを特徴とする。
【0044】
冷蔵室の冷却を行う際に、所定時間のあいだ除霜ヒータに通電することにより、冷蔵室の冷却中に第二の蒸発器の温度及び圧力の上昇を促進できるため、第二の蒸発器に滞留した冷媒を回収する効率を向上させることができ、第一の蒸発器の冷媒循環量不足の時間を短縮し、冷蔵室の冷却効率向上が可能となる。
【0045】
請求項に記載の発明は、第二の蒸発器の除霜を定期的に行う除霜ヒータを設け、冷蔵室の冷却を開始する際に、所定時間のあいだ除霜ヒータに断続的に通電することを特徴とする。
【0046】
冷蔵室の冷却を行う際に、除霜ヒータに通電することにより、冷蔵室の冷却中に第二の蒸発器の温度及び圧力の上昇を促進できるため、第二の蒸発器に滞留した冷媒を回収する効率を向上させることができ、第一の蒸発器の冷媒循環量不足の時間を短縮することができるが、例えば冷凍室内及び冷蔵室内の温度差が小さい場合のように、負荷状態によってはポンプダウン後の冷蔵室の冷却時に所定時間のあいだ連続して通電しなくても、冷媒循環量不足の時間が充分に短い場合がある。このような場合には、ポンプダウン後の冷蔵室の冷却時の除霜ヒータの通電を、例えばデューティ制御等により断続的に行うことにより、除霜ヒータによる消費電力を低減することが可能となる。
【0047】
請求項に記載の発明は、冷蔵室の冷却を開始する際に、所定時間のあいだ第二の送風手段を運転することを特徴とする。
【0048】
冷蔵室の冷却を行う際に、所定時間のあいだ第二の送風手段を運転することにより、冷蔵室の冷却中に第二の蒸発器の温度及び圧力の上昇を促進できるため、第二の蒸発器に滞留した冷媒を回収する効率を向上させることができ、第一の蒸発器の冷媒循環量不足の時間を短縮し、冷蔵室の冷却効率向上が可能な冷蔵庫を提供できる。
【0049】
請求項に記載の発明は、圧縮機は低圧容器型であり、冷却サイクルの冷媒に可燃性自然冷媒(イソブタン,プロパン等)を用いたことを特徴とする。
【0050】
上記の結果より、冷凍室の冷却から冷蔵室の冷却に切り替わる際の第一の蒸発器の冷媒循環量不足を解消または緩和することにより、冷媒を効率よく利用できるので冷媒量を削減でき、特に可燃性自然冷媒(イソブタン,プロパン等)を用いる場合には、その冷媒量削減により、冷媒漏洩時の安全性を高めることが可能となる。
【0051】
以下、本発明の実施の形態について図1から図15を用いて説明する。従来例と同一構成についてはその詳細な説明を省略し、同一符号を付す。
【0052】
(実施の形態1)
図1は本発明の一実施の形態による冷蔵庫の冷却サイクル図、図2は同実施の形態による流路制御手段の概略断面図、図3は同実施の形態による第一の蒸発器の冷媒封入量特性図、図4は同実施の形態による第二の蒸発器の冷媒封入量特性図、図5は同実施の形態による冷蔵庫の運転タイムチャートである。
【0053】
圧縮機1と、凝縮器2と、流路制御手段12と、第一の減圧手段7と、冷蔵室4内に配設された第一の蒸発器3と、第一の送風手段13と、第二の減圧手段8と、冷凍室6内に配設された第二の蒸発器5と、第二の送風手段14と、逆止弁9とを備え、圧縮機1と凝縮器2と第一の減圧手段7と第一の蒸発器3とで冷蔵室側冷却回路を形成するとともに、第一の減圧手段7と第一の蒸発器3に並列となるように第二の減圧手段8と第二の蒸発器5と逆止弁9とを接続し、圧縮機1と凝縮器2と第二の減圧手段8と第二の蒸発器5と逆止弁9とで冷凍室側冷却回路を形成している。
【0054】
15は冷蔵庫箱体であり、上方部に比較的高温の区画である冷蔵室4を、下方部に比較的低温の区画である冷凍室6を配置してあり、例えばウレタンのような断熱材で周囲と断熱して構成している。食品等の収納物の出し入れは図示しない断熱ドアを介して行われる。
【0055】
圧縮機1と凝縮器2と流路制御手段12は可燃性自然冷媒を使用した場合に安全性向上の面から冷蔵庫箱体15内での配管接続箇所削減のために機械室16に配設されている。
【0056】
冷蔵室4と冷凍室6には区画内温度を検出する図示しない温度検出手段をそれぞれ設けてあり、圧縮機1と流路制御手段12と第一の送風手段13と第二の送風手段14を制御する図示しない制御手段とを備えている。
【0057】
図2に示すように、流路制御手段12は三方弁であり、凝縮器2から第二の減圧手段8への冷媒の流れを遮断し、第一の減圧手段7への冷媒の流れを開放(第一の状態)し、冷蔵室側冷却回路を形成する第一の位置17と、凝縮器2から第一の減圧手段7への冷媒の流れを遮断し、第二の減圧手段8への冷媒の流れを開放(第二の状態)し、冷凍室側冷却回路を形成する第二の位置18と、凝縮器2の出口側を閉止することにより第一の減圧手段7と第二の減圧手段8への冷媒の流れをともに遮断し、冷却サイクルの高圧側と低圧側を遮断(第三の状態)する第三の位置19とを備えている。回転軸20に偏芯して固定されたシール部材21がシリンダ22内を回転移動し、第一,第二,第三の位置にそれぞれ停止することで各位置に接続された配管を閉止するものである。回転は図示しない駆動手段と伝達手段により行われる。各位置への位置決めは、例えばパルスモーターの駆動パルス数により制御される。
【0058】
冷蔵室4を冷却するための冷蔵室側冷却回路の必要冷媒量について図3を用いて説明する。
【0059】
図3は、例えば外気温度が30℃程度において、流路制御手段12を第一の状態とし、冷蔵室4を冷却するための冷蔵室側冷却回路を形成し、圧縮機1及び第一の送風手段13を連続して運転させた状態で、冷蔵室側冷却回路に封入する冷媒量(冷媒封入量)を変化させた場合の安定時における第一の蒸発器3の冷媒入口温度,冷媒出口温度、及び冷蔵室4の庫内温度の関係を表す。
【0060】
冷媒封入量が40gの場合は、第一の蒸発器3の冷媒出口温度が冷媒入口温度と比較して高く、冷媒循環量が不足している状態であり、冷蔵室4の冷却効率が悪く、冷蔵室4の庫内温度も高い状態となっている。
【0061】
冷媒封入量が50gにおいて、第一の蒸発器3の冷媒入口温度と冷媒出口温度は同等の温度となり、冷媒循環量が過不足のない状態であり、冷蔵室4の冷却効率が良く、冷蔵室4の庫内温度も低い状態となっている。
【0062】
一般的には、圧縮機1の起動時等の過渡運転状態における圧縮機1への液バック現象を防止するために、第一の蒸発器3の冷媒出口側には冷媒貯留手段が設けられる。冷媒封入量が60g〜80gのあいだは、冷媒封入量としては過封入の状態であるが、この冷媒貯留手段による貯留効果(余裕度)により、第一の蒸発器3の冷媒入口温度と冷媒出口温度は同等の温度を保ち、冷蔵室4の冷却効率が良く、冷蔵室4の庫内温度も低い状態を保つ。冷媒封入量が90gをこえると、冷媒貯留手段による貯留効果(余裕度)以上の冷媒が存在することになり、圧縮機1に液冷媒が吸入されるという液バック現象を起こし、第一の蒸発器3の蒸発温度は上昇し、冷蔵室4の冷却効率も悪化する。
【0063】
冷蔵室4を冷却するための冷蔵室側冷却回路の冷媒循環量が過不足のない状態における冷媒封入量(この場合は50g)を冷蔵室4を冷却するための必要冷媒量とする。
【0064】
図4は、例えば外気温度が30℃程度において、流路制御手段12を第二の状態とし、冷凍室6を冷却するための冷凍室側冷却回路を形成し、圧縮機1及び第二の送風手段14を連続して運転させた状態で、冷凍室側冷却回路に封入する冷媒量(冷媒封入量)を変化させた場合の安定時における第二の蒸発器5の冷媒入口温度,冷媒出口温度、及び冷凍室6の庫内温度の関係を表す。
【0065】
冷媒封入量が70gの場合は、第二の蒸発器5の冷媒出口温度が冷媒入口温度と比較して高く、冷媒循環量が不足している状態であり、冷凍室5の冷却効率が悪く、冷凍室5の庫内温度も高い状態となっている。
【0066】
冷媒封入量が80gにおいて、第二の蒸発器5の冷媒入口温度と冷媒出口温度は同等の温度となり、冷媒循環量が過不足のない状態であり、冷凍室6の冷却効率が良く、冷凍室6の庫内温度も低い状態となっている。
【0067】
一般的には、圧縮機1の起動時等の過渡運転状態における圧縮機1への液バック現象を防止するために、第二の蒸発器5の冷媒出口側には冷媒貯留手段が設けられる。冷媒封入量が90g〜110gのあいだは、冷媒封入量としては過封入の状態であるが、この冷媒貯留手段による貯留効果(余裕度)により、第二の蒸発器5の冷媒入口温度と冷媒出口温度は同等の温度を保ち、冷凍室6の冷却効率が良く、冷凍室6の庫内温度も低い状態を保つ。冷媒封入量が120gをこえると、冷媒貯留手段による貯留効果(余裕度)以上の冷媒が存在することになり、圧縮機1に液冷媒が吸入されるという液バック現象を起こし、第二の蒸発器5の蒸発温度は上昇し、冷凍室6の冷却効率も悪化する。
【0068】
冷凍室6を冷却するための冷凍室側冷却回路の冷媒循環量が過不足のない状態における冷媒封入量(この場合は80g)を冷凍室6を冷却するための必要冷媒量とする。
【0069】
上記したように、冷蔵室4を冷却するための必要冷媒量(この例では50g)が冷凍室6を冷却するための必要冷媒量(この例では80g)と比較して少ないことを特徴とする。
【0070】
以上のように構成された冷蔵庫について、冷蔵室4と冷凍室6の冷却のタイミングについて図5のタイムチャートを元に説明する。
【0071】
冷凍室6の冷却中は、流路制御手段12は第二の状態であり、第二の蒸発器5へと冷媒が流れ、第二の送風手段14は運転している。
【0072】
圧縮機1の運転により吐出された高温高圧の冷媒は、凝縮器2により凝縮液化し、流路制御手段12を経て第二の減圧手段8で減圧された後、第二の蒸発器5へと流入し、第二の送風手段14の運転により、冷凍室6内の空気と熱交換することで、第二の蒸発器5内の冷媒は蒸発気化し、熱交換された空気は、より低温の空気となり冷凍室6の冷却を行う。
【0073】
冷凍室6の冷却中に冷蔵室4の温度検知手段が予め設定された所定の温度を越えていることを検知すると、流路制御手段12は第一の状態となり、第一の蒸発器3に冷媒が流れ、第一の送風手段13を運転し、第二の送風手段14を停止する(T01)。
【0074】
冷媒は、圧縮機1,凝縮器2,流路制御手段12を経て第一の減圧手段7で減圧された後、第一の蒸発器3へと流入し、第一の送風手段13の運転により、冷蔵室4内の空気と熱交換することで、第一の蒸発器3内の冷媒は蒸発気化し、熱交換された空気は、より低温の空気となり冷蔵室4の冷却を行う。
【0075】
冷蔵室4の冷却中に冷凍室6の温度検知手段が予め設定された所定の温度を越えていることを検知すると、流路制御手段12は第二の状態となり第二の蒸発器5に冷媒が流れ、第一の送風手段13を停止し、第二の送風手段14を運転し、冷凍室6の冷却を開始する(T02)。
【0076】
冷媒は、圧縮機1,凝縮器2,第二の開閉弁11を経て第二の減圧手段8で減圧された後、第二の蒸発器5へと流入し、第二の送風ファン14の運転により、冷凍室6内の空気と熱交換することで、第二の蒸発器5内の冷媒は蒸発気化し、熱交換された空気は、より低温の空気となり冷凍室6の冷却を行う。
【0077】
以上の動作を繰り返し、流路制御手段12により冷媒の流れを切り替えることで冷蔵室4と冷凍室6を交互に冷却し、冷蔵室4と冷凍室6の温度検知手段が予め設定された所定の温度より低いことを検知すると、流路制御手段は第三の状態となり、第一の送風手段13と第二の送風手段14をともに停止し、圧縮機1を停止する(T03)。
【0078】
以上述べたように、冷蔵室4の冷却を行う際に、低温,低圧の第二の蒸発器5に滞留した冷媒の一部が第一の蒸発器3に循環すれば、冷蔵室を冷却するための必要冷媒量を確保できるため、第一の蒸発器3の循環量不足を解消し、冷蔵室4の冷却効率を向上することで省エネルギー化が可能となる。
【0079】
また、上記の結果より冷媒を効率よく利用することができるので冷媒量を削減でき、特に可燃性自然冷媒(イソブタン,プロパン等)を用いる場合には、その冷媒量削減により、冷媒漏洩時の安全性を高めることが可能となる。
【0080】
なお、流路制御手段12は三方弁としたが、第一の減圧手段7,第二の減圧手段8の入口側にそれぞれ二方弁を設置しても同等の効果が得られる。
【0081】
(実施の形態2)
図6(a)は他の実施の形態による第一の蒸発器の正面図、図6(b)は同実施の形態による第二の蒸発器の正面図である。
【0082】
図6に示すように、第一の蒸発器3を構成する配管の長さをL1、内径をD1、内容量をV1とし、第二の蒸発器5を構成する配管の長さをL2、内径をD2、内容量をV2とすると、第一の蒸発器3,第二の蒸発器5を構成する配管の内容量はそれぞれV1=1/4πD12L1,V2=1/4πD22L2であらわされ、第一の蒸発器3の配管の内容量V1と第二の蒸発器5の配管の内容量V2はV1<V2となるように構成されている。
【0083】
冷却システムにおいて蒸発器を構成する配管内の容量が小さいほど、必要冷媒量が減少する傾向があるため、第一の蒸発器3を構成する配管内の容量が第二の蒸発器5を構成する配管内の容量と比較して小容量である場合には、冷蔵室4を冷却するための必要冷媒量が冷凍室6を冷却するための必要冷媒量と比較して少ない傾向となり、冷蔵室4の冷却を行う際に、低温,低圧の第二の蒸発器5に滞留した冷媒の一部を回収すれば、冷蔵室4を冷却するのに必要な冷媒量を確保できるため、凝縮器2の出口側流路を、流路制御手段12により閉鎖した状態で圧縮機1を運転するポンプダウンによる冷媒回収効率を向上することができ、冷蔵室4の冷却効率を向上することで省エネルギー化が可能となる。
【0084】
また、上記の結果より冷媒を効率よく利用することができるので冷媒量を削減でき、特に可燃性自然冷媒(イソブタン,プロパン等)を用いる場合には、その冷媒量削減により、冷媒漏洩時の安全性を高めることが可能となる。
【0085】
(実施の形態3)
図7は本発明の他の実施の形態による冷蔵庫の冷却サイクル図、図8は同実施の形態による冷蔵庫の運転タイムチャートである。
【0086】
図7に示すように、第一の減圧手段7による減圧量R1は0.2MPa〜0.5MPa、通常の減圧量である第二の減圧手段8による減圧量R2は0.6MPa程度でありR1<R2という構成になっている。
【0087】
冷蔵室4と冷凍室6の冷却のタイミングについて図8のタイムチャートを元に説明する。
【0088】
冷凍室6の冷却中に冷蔵室4の温度検知手段が予め設定された所定の温度を越えていることを検知すると、流路制御手段12は第一の状態となり、第一の蒸発器3に冷媒が流れ、第一の送風手段13を運転し、第二の送風手段14を停止し、冷蔵室4の冷却を開始する(T11)。
【0089】
冷蔵室4の冷却中に冷凍室6の温度検知手段が予め設定された所定の温度を越えていることを検知すると、流路制御手段12は第二の状態となり第二の蒸発器5に冷媒が流れ、第一の送風手段13を停止し、第二の送風手段14を運転し、冷凍室6の冷却を開始する(T12)。
【0090】
以上の動作を繰り返し、流路制御手段12により冷媒の流れを切り替えることで冷蔵室4と冷凍室6を交互に冷却し、冷蔵室4と冷凍室6の温度検知手段が予め設定された所定の温度より低いことを検知すると、流路制御手段は第三の状態となり、第一の送風手段13と第二の送風手段14をともに停止し、圧縮機1を停止する(T13)。
【0091】
第一の減圧手段7による減圧量を第二の減圧手段8のような通常の減圧量(0.6MPa程度)より小さい0.2MPa〜0.5MPaとすることで冷媒が第一の減圧手段7を通過する際の抵抗が小さく、冷媒が流れ易くなり、冷蔵室4の冷却を行う際に、冷媒が抵抗の小さい第一の減圧手段7を介して第一の蒸発器3に速やかに移動するため冷媒循環量不足にならず、冷蔵室4の冷却効率を向上することで省エネルギー化が可能となる。
【0092】
また、冷媒を効率よく利用することができるので冷媒量を削減でき、特に可燃性自然冷媒(イソブタン,プロパン等)を用いる場合には、その冷媒量削減により、冷媒漏洩時の安全性を高めることが可能となる。
【0093】
尚、ここでいう減圧手段の減圧量は、減圧手段の入口に窒素ガスにより1.2MPa(12kgf/cm2G)の圧力をかけた場合における減圧手段の入口と出口の圧力差(差圧)とする。
【0094】
また、減圧量が0.2MPa〜0.5MPaの状態では、減圧手段による窒素ガスの流量は12L/min〜30L/minである。
【0095】
(実施の形態4)
図9は本発明の他の実施の形態による冷蔵庫の冷却サイクル図、図10は同実施の形態による冷蔵庫の運転タイムチャートである。
【0096】
23は能力可変型の圧縮機である。
【0097】
冷蔵室4と冷凍室6の冷却のタイミングについて図10のタイムチャートを元に説明する。
【0098】
冷凍室6の冷却中に冷蔵室4の温度検知手段が予め設定された所定の温度を越えていることを検知すると、流路制御手段12は第一の状態となり、第一の蒸発器3に冷媒が流れ、第一の送風手段13を運転し、第二の送風手段14を停止し、冷蔵室4の冷却を開始する(T21)。
【0099】
冷蔵室の冷却を開始すると同時に、圧縮機1は通常の回転数より高い回転数で所定の時間(Tb0)のあいだ運転する。
【0100】
冷蔵室4の冷却中に冷凍室6の温度検知手段が予め設定された所定の温度を越えていることを検知すると、流路制御手段12は第二の状態となり第二の蒸発器5に冷媒が流れ、第一の送風手段13を停止し、第二の送風手段14を運転し、冷凍室6の冷却を開始する(T22)。
【0101】
以上の動作を繰り返し、流路制御手段12により冷媒の流れを切り替えることで冷蔵室4と冷凍室6を交互に冷却し、冷蔵室4と冷凍室6の温度検知手段が予め設定された所定の温度より低いことを検知すると、流路制御手段は第三の状態となり、第一の送風手段13と第二の送風手段14をともに停止し、圧縮機1を停止する(T23)。
【0102】
冷蔵室4の冷却を行う際に、所定時間のあいだ圧縮機1を通常の回転数より高い回転数で運転することにより、冷媒を強い力で多量に第一の蒸発器3に押し出すことができるため、冷媒循環量不足にならず、冷蔵室4の冷却効率を向上することで省エネルギー化が可能となる。
【0103】
また、冷媒を効率よく利用することができるので冷媒量を削減でき、特に可燃性自然冷媒(イソブタン,プロパン等)を用いる場合には、その冷媒量削減により、冷媒漏洩時の安全性を高めることが可能となる。
【0104】
(実施の形態5)
図11は本発明の他の実施の形態による冷蔵庫の冷却サイクル図、図12は同実施の形態による冷蔵庫の運転タイムチャートである。
【0105】
24は第二の蒸発器5の除霜を定期的に行う除霜ヒータである。
【0106】
冷蔵室4と冷凍室6の冷却のタイミングについて図12のタイムチャートを元に説明する。
【0107】
冷凍室6の冷却中に冷蔵室4の温度検知手段が予め設定された所定の温度を越えていることを検知すると、流路制御手段12は第一の状態となり、第一の蒸発器3に冷媒が流れ、第一の送風手段13を運転し、第二の送風手段14を停止し、冷蔵室4の冷却を開始する(T31)。
【0108】
冷蔵室の冷却を開始すると同時に、除霜ヒータ24を所定の時間(Tb1)のあいだ通電する。
【0109】
冷蔵室4の冷却中に冷凍室6の温度検知手段が予め設定された所定の温度を越えていることを検知すると、流路制御手段12は第二の状態となり第二の蒸発器5に冷媒が流れ、第一の送風手段13を停止し、第二の送風手段14を運転し、冷凍室6の冷却を開始する(T32)。
【0110】
以上の動作を繰り返し、流路制御手段12により冷媒の流れを切り替えることで冷蔵室4と冷凍室6を交互に冷却し、冷蔵室4と冷凍室6の温度検知手段が予め設定された所定の温度より低いことを検知すると、流路制御手段は第三の状態となり、第一の送風手段13と第二の送風手段14をともに停止し、圧縮機1を停止する(T33)。
【0111】
冷蔵室4の冷却を行う際、所定時間のあいだ除霜ヒータ24に通電することにより、冷蔵室4の冷却中に第二の蒸発器5の温度及び圧力の上昇を促進できるため、第二の蒸発器5に滞留した冷媒を回収する効率を向上させることができ、第一の蒸発器3の冷媒循環量不足の時間を短縮し、冷蔵室4の冷却効率を向上することで省エネルギー化が可能となる。
【0112】
また、冷媒を効率よく利用することができるので冷媒量を削減でき、特に可燃性自然冷媒(イソブタン,プロパン等)を用いる場合には、その冷媒量削減により、冷媒漏洩時の安全性を高めることが可能となる。
【0113】
(実施の形態6)
図13は本発明の他の実施の形態による冷蔵庫の運転タイムチャートである。
【0114】
冷蔵室4と冷凍室6の冷却のタイミングについて図13のタイムチャートを元に説明する。
【0115】
冷凍室6の冷却中に冷蔵室4の温度検知手段が予め設定された所定の温度を越えていることを検知すると、流路制御手段12は第一の状態となり、第一の蒸発器3に冷媒が流れ、第一の送風手段13を運転し、第二の送風手段14を停止し、冷蔵室4の冷却を開始する(T41)。
【0116】
冷蔵室の冷却を開始すると同時に、除霜ヒータ24を所定の時間(Tb2)のあいだデューティ制御等により断続的に通電する。
【0117】
冷蔵室4の冷却中に冷凍室6の温度検知手段が予め設定された所定の温度を越えていることを検知すると、流路制御手段12は第二の状態となり第二の蒸発器5に冷媒が流れ、第一の送風手段13を停止し、第二の送風手段14を運転し、冷凍室6の冷却を開始する(T42)。
【0118】
以上の動作を繰り返し、流路制御手段12により冷媒の流れを切り替えることで冷蔵室4と冷凍室6を交互に冷却し、冷蔵室4と冷凍室6の温度検知手段が予め設定された所定の温度より低いことを検知すると、流路制御手段は第三の状態となり、第一の送風手段13と第二の送風手段14をともに停止し、圧縮機1を停止する(T43)。
【0119】
冷蔵室4の冷却を行う際に、除霜ヒータ24に通電することにより、冷蔵室4の冷却中に第二の蒸発器5の温度及び圧力の上昇を促進できるため、第二の蒸発器5に滞留した冷媒を回収する効率を向上させることができ、第一の蒸発器の冷媒循環量不足の時間を短縮することができるが、例えば冷凍室6内及び冷蔵室4内の温度差が小さい場合のように、負荷状態によっては冷蔵室4の冷却時に所定時間のあいだ連続して通電しなくても、冷媒循環量不足の時間が充分に短い場合がある。このような場合には、ポンプダウン後の冷蔵室4の冷却時の除霜ヒータ23の通電を、例えばデューティ制御等により断続的に行うことにより、除霜ヒータ23による消費電力を低減することが可能となる。
【0120】
また、冷媒を効率よく利用することができるので冷媒量を削減でき、特に可燃性自然冷媒(イソブタン,プロパン等)を用いる場合には、その冷媒量削減により、冷媒漏洩時の安全性を高めることが可能となる。
【0121】
(実施の形態7)
図14は本発明の他の実施の形態による冷蔵庫の運転タイムチャートである。
【0122】
冷蔵室4と冷凍室6の冷却のタイミングについて図14のタイムチャートを元に説明する。
【0123】
冷凍室6の冷却中に冷蔵室4の温度検知手段が予め設定された所定の温度を越えていることを検知すると、流路制御手段12は第一の状態となり、第一の蒸発器3に冷媒が流れ、第一の送風手段13を運転し、冷蔵室4の冷却を開始する(T51)。
【0124】
冷蔵室の冷却を開始後、所定の時間(Tb3)のあいだ第二の送風手段14は運転する。
【0125】
冷蔵室4の冷却中に冷凍室6の温度検知手段が予め設定された所定の温度を越えていることを検知すると、流路制御手段12は第二の状態となり第二の蒸発器5に冷媒が流れ、第一の送風手段13を停止し、第二の送風手段14を運転し、冷凍室6の冷却を開始する(T52)。
【0126】
以上の動作を繰り返し、流路制御手段12により冷媒の流れを切り替えることで冷蔵室4と冷凍室6を交互に冷却し、冷蔵室4と冷凍室6の温度検知手段が予め設定された所定の温度より低いことを検知すると、流路制御手段は第三の状態となり、第一の送風手段13と第二の送風手段14をともに停止し、圧縮機1を停止する(T53)。
【0127】
冷蔵室4の冷却を行う際に、所定時間のあいだ第二の送風手段14を運転することにより、冷蔵室4の冷却中に第二の蒸発器5の温度及び圧力の上昇を促進できるため、第二の蒸発器5に滞留した冷媒を回収する効率を向上させることができ、第一の蒸発器5の冷媒循環量不足の時間を短縮し、冷蔵室4の冷却効率を向上することで省エネルギー化が可能となる。
【0128】
また、冷媒を効率よく利用することができるので冷媒量を削減でき、特に可燃性自然冷媒(イソブタン,プロパン等)を用いる場合には、その冷媒量削減により冷媒漏洩時の安全性を高めることが可能となる。
【0129】
(実施の形態8)
図15は本発明の他の実施の形態による冷蔵庫の冷却サイクル概略図である。
【0130】
25は低圧容器型の圧縮機である。
【0131】
冷却サイクルの冷媒に図示しない可燃性自然冷媒(イソブタン,プロパン等)を用いている。
【0132】
冷蔵室4の冷却時における冷媒循環量不足を解消することにより、冷蔵室4の冷却効率を向上することで、冷媒量を削減でき、特に可燃性自然冷媒(イソブタン,プロパン等)を用いる場合には、その冷媒量削減により、冷媒漏洩時の安全性を高めることが可能となる。
【0133】
【発明の効果】
以上のように本発明によれば、冷蔵室と冷凍室の冷却を切り替えて行う冷却システムの冷媒量削減と効率向上を行うことで、省エネルギーが可能である冷蔵庫を提供することができる。
【0134】
また、上記の結果より冷媒を効率よく利用することができるので冷媒量を削減でき、特に可燃性自然冷媒(イソブタン,プロパン等)を用いる場合には、その冷媒量削減により、冷媒漏洩時の安全性を高めることが可能な冷蔵庫を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態による冷蔵庫の冷却サイクル図
【図2】同実施の形態による流路制御手段の概略断面図
【図3】同実施の形態による第一の蒸発器の冷媒封入量特性図
【図4】同実施の形態による第二の蒸発器の冷媒封入量特性図
【図5】同実施の形態による冷蔵庫の運転タイムチャート
【図6】本発明の他の実施の形態による第一,第二の蒸発器の正面図
【図7】本発明の他の実施の形態による冷蔵庫の冷却サイクル図
【図8】同実施の形態による冷蔵庫の運転タイムチャート
【図9】本発明の他の実施の形態による冷蔵庫の冷却サイクル図
【図10】同実施の形態による冷蔵庫の運転タイムチャート
【図11】本発明の他の実施の形態による冷蔵庫の冷却サイクル図
【図12】同実施の形態による冷蔵庫の運転タイムチャート
【図13】本発明の他の実施の形態による冷蔵庫の運転タイムチャート
【図14】本発明の他の実施の形態による冷蔵庫の運転タイムチャート
【図15】本発明の他の実施の形態による冷蔵庫の冷却サイクル図
【図16】従来の冷蔵庫の冷却サイクル図
【符号の説明】
1 圧縮機
2 凝縮器
3 第一の蒸発器
4 冷蔵室
5 第二の蒸発器
6 冷凍室
7 第一の減圧手段
8 第二の減圧手段
9 逆止弁
10 第一の開閉弁
11 第二の開閉弁
12 流路制御手段
13 第一の送風手段
14 第二の送風手段
15 冷蔵庫箱体
16 機械室
17 第一の位置
18 第二の位置
19 第三の位置
20 回転軸
21 シール部材
22 シリンダ
23 能力可変型の圧縮機
24 除霜ヒータ
25 低圧容器型の圧縮機

Claims (6)

  1. 圧縮機と、凝縮器と、流路制御手段と、第一の減圧手段と、冷蔵室内に配設された第一の蒸発器と、第一の送風手段と、第二の減圧手段と、冷凍室内に配設された第二の蒸発器と、第二の送風手段と、逆止弁とを備え、前記圧縮機と前記凝縮器と前記流路制御手段と前記第一の減圧手段と前記第一の蒸発器とで冷蔵室側冷却回路を形成するとともに、前記第一の減圧手段と前記第一の蒸発器に並列となるように前記第二の減圧手段と前記第二の蒸発器と前記逆止弁とを接続し、前記圧縮機と前記凝縮器と前記流路制御手段と前記第二の減圧手段と前記第二の蒸発器と前記逆止弁とで冷凍室側冷却回路を形成し、前記流路制御手段により各冷却回路への冷媒の流れを切り替えることで前記冷蔵室と前記冷凍室の冷却を互いに独立して行うものであり、第一の蒸発器を構成する配管内の容量が第二の蒸発器を構成する配管内の容量と比較して小容量とすることで、前記冷蔵室を冷却するための前記冷蔵室冷却回路の必要冷媒量が前記冷凍室を冷却するための前記冷凍室側冷却回路の必要冷媒量と比較して少なくし、圧縮機は能力可変型であり、冷蔵室の冷却を開始する際に、所定時間のあいだ圧縮機を通常の回転数より高い回転数で運転することで、前記冷凍室の冷却から前記冷蔵室の冷却へ切り換わった時に、第二の蒸発器に滞留した冷媒の一部を第一の蒸発器に循環させて、前記冷蔵室を冷却するための必要冷媒量を確保したことを特徴とする冷蔵庫。
  2. 第一の減圧手段による減圧量が0.2MPa以上0.5MPa以下であることを特徴とする請求項に記載の冷蔵庫。
  3. 第二の蒸発器の除霜を定期的に行う除霜ヒータを設け、冷蔵室の冷却を開始する際に、所定時間のあいだ除霜ヒータに通電することを特徴とする請求項1または2に記載の冷蔵庫。
  4. 第二の蒸発器の除霜を定期的に行う除霜ヒータを設け、冷蔵室の冷却を開始する際に、所定時間のあいだ除霜ヒータに断続的に通電することを特徴とする請求項1から請求項のいずれか一項に記載の冷蔵庫。
  5. 冷蔵室の冷却を開始する際に、所定時間のあいだ第二の送風手段を運転することを特徴とする請求項1から請求項のいずれか一項に記載の冷蔵庫。
  6. 圧縮機は低圧容器型であり、冷却サイクルの冷媒に可燃性自然冷媒を用いたことを特徴とする請求項1から請求項のいずれか一項に記載の冷蔵庫。
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