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JP4265861B2 - 光学読み取り・書き込み方法、情報記録媒体、及び光学装置 - Google Patents

光学読み取り・書き込み方法、情報記録媒体、及び光学装置 Download PDF

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淳二 富永
伸史 阿刀田
寛 藤
博之 片山
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Sharp Corp
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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、近接場光、すなわち光学的近接場(optical near field) の光を使用する光学読み取り・書き込み方法に関し、さらに、この方法により情報の読み取り、及び書き込みが行われる情報記録媒体、並びに光学装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、例えば、光ディスクなどの情報記録媒体に対し、近接場光を用いて高密度記録を行うために種々の方式が開発されている。
【0003】
例えば、Technical Digest of ISOM/ODS(International Symposium on Optical Memory and Optical Data Storage) '99 (シンポジウム開催日:1999年7月11〜15日)には、近接場光を使用した光メモリの読み取り・書き込み方法が開示されている。以下、図5(a)および図5(b)を用いてこれを説明する。
【0004】
情報の読み取り・書き込みの対象である光ディスク102は、ディスク基板(基板)111上に、第1の保護層112、再生層113、第2の保護層114、記録層115、並びに、第3の保護層116を、この順に積層することで構成されている。各層の厚みは、ディスク基板111が12mm、第1の保護層112が170nm、再生層113が15nm、第2の保護層114が40nm、記録層115が15nm、第3の保護層116は20nmである。また、ディスク基板111は透光性材料であるポリカーボネートにより、記録層115は結晶−アモルファス間の可逆な相変化を示す相変化材料であるGe2 Sb2 Te5 により、再生層113は、室温では光の透過率が高い酸化銀(AgOx )により構成されている。。
【0005】
対物レンズ(図示せず)で集光されたレーザビーム101は、例えば、上記ディスク基板111側から光ディスク102に照射される。そして、酸化銀膜からなる再生層113には、照射されたレーザビーム101によって温度分布117が生じる。
【0006】
図5(b)に示すように、再生層113に生じた温度分布117は、レーザビーム101の中心(レーザスポット中心)に位置する領域でピーク温度を示し、該中心位置から遠ざかるにしたがって低下するガウス型の温度分布であり、レーザスポットの中心近傍に位置するしきい値温度118を越えた領域では、再生層113をなす酸化銀が分解されて、銀粒子が析出する。
【0007】
これにより、再生層113の、上記しきい値温度を超えた領域の屈折率が変化し、レーザビーム101のスポット径R101 よりも小さな散乱体103が形成され、その周囲に近接場光105が発生する。そして、この近接場光105と、記録層115に記録されたマーク104との相互作用により伝搬光が生じ、該伝搬光の一部が反射光として読み出される。なお、保護層114の厚みは、散乱体103の周囲に発生した近接場光105が、記録層115に到達可能な距離に設定されている。これにより、光の回折限界を超えた大きさ、例えば、100nm以下のマーク長の記録マーク(マーク104に相当)が記録あるいは再生される。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上述の方式では、近接場光105とマーク104との相互作用により生じる散乱光(上記伝搬光)の強度が弱く、反射光として読み出された信号が微弱であった。したがって、例えば、ノイズの発生により、読み出された信号の特性が著しく劣化し、安定した読み取り・書き込みを実現することが困難となる場合があった。
【0009】
本発明は上記問題点を解決するためになされたものであって、その目的は、読み出される、または書き込まれる信号の強度を増大し、高いC/N比を実現可能な光学読み取り・書き込み方法、並びに情報記録媒体(光ディスク等)を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明にかかる光学読み取り・書き込み方法は、上記の課題を解決するために、情報の読み取り・書き込みの対象である試料層を、光あるいは熱により屈折率が変化する材料よりなる第1の再生記録補助層と第2の再生記録補助層との間に配して再生記録層部を構成し、上記再生記録層部に光ビームを照射することにより、該光ビームのスポット中心近傍に位置する上記第1および第2の再生記録補助層の領域のみに、屈折率が変化した変化領域をそれぞれ形成し、上記試料層と、光ビームの照射によって上記変化領域それぞれの周囲に発生する近接場光との間の相互作用により、該試料層を対象とする情報の読み取り、あるいは書き込みの少なくとも一方を行うことを特徴としている。
【0011】
上記の方法によれば、周囲に近接場光を発生する上記変化領域が光ビームの中心近傍に位置する領域のみに形成されるので、例えば、光の回折限界を超えた情報の書き込み・読み出しが可能となる。加えて、2つの変化領域それぞれの周囲に発生する近接場光が使用され、試料層と近接場光との相互作用が増強されるので、情報をノイズの少ないより大きな情報として書き込み、読み出しすることが可能となる。
【0012】
本発明にかかる光学読み取り・書き込み方法はまた、上記方法において、上記第1の再生記録補助層を構成する材料、並びに上記第2の再生記録補助層を構成する材料の少なくとも一方として、酸化銀、酸化アンチモン、および酸化テルルからなる群より選択される少なくとも一種類の金属酸化物が用いられることを特徴としている。
【0013】
これら金属酸化物は、室温では光の透過率が高いが、そのしきい値温度を越えた温度条件下で速やかに分解され、金属粒子が析出して散乱体(変化領域)が形成されるという特性を有する。また、形成される散乱体は散乱効率が高い。したがって、上記の方法によれば、変化領域の周囲に速やかに近接場光を発生させることができる。
【0014】
本発明にかかる光学読み取り・書き込み方法はまた、上記方法において、上記第1の再生記録補助層と試料層との間に第1の保護層を、試料層と第2の再生記録補助層との間に第2の保護層をさらに設けることにより上記再生記録層部が構成されてなることを特徴としている。
【0015】
上記の方法によれば、上記第1および第2の再生記録補助層に上記変化領域が形成される際の影響による試料層の損傷を防止することが可能となる。
【0016】
本発明にかかる光学読み取り・書き込み方法はまた、上記方法において、上記第1の再生記録補助層、第1の保護層、試料層、第2の保護層、並びに、第2の再生記録補助層が、この順に積層されており、上記第1の保護層の層厚をd1 、第2の保護層の層厚をd2 、第1の保護層の屈折率をn1 、第2の保護層の屈折率をn2 、光ビームの波長をλとするときに、
1 =a1 ×λ/n1 、および、d2 =a2 ×λ/n2
(式中、a1 、a2 はそれぞれ独立に1/30〜1/3の定数を表す)
の双方の関係を満足することを特徴としている。
【0017】
上記の方法によれば、試料層が発熱すればその熱が、第1の再生記録補助層および第2の再生記録補助層により確実に伝搬されて、上記2つの変化領域が効率良く形成される。また、2つの変化領域の周囲に発生した近接場光が試料層により確実に到達するので、両者の相互作用を増強することが可能となる。
【0018】
本発明にかかる情報記録媒体は、上記の課題を解決するために、情報の読み取り・書き込みの対象である試料層が、光あるいは熱により屈折率が変化する材料よりなる第1の再生記録補助層と第2の再生記録補助層との間に配されてなり、上記第1の再生記録補助層と試料層との距離、および、試料層と第2の再生記録補助層との距離はそれぞれ、光ビームが照射されることで、第1および第2の再生記録補助層に形成される屈折率が変化した変化領域の周囲に発生する近接場光それぞれが、上記試料層に到達可能に設定されていることを特徴としている。
【0019】
本発明にかかる情報記録媒体は、上記の課題を解決するために、光あるいは熱により屈折率が変化する材料よりなる第1の再生記録補助層および第2の再生記録補助層が、情報の読み取り・書き込みの対象である試料層を間に有してなる再生記録層部と、上記再生記録層部を支持する支持手段と、上記再生記録層部に光ビームを照射する光ビーム照射手段とを備えてなり、上記第1の再生記録補助層と試料層との距離、および、試料層と第2の再生記録補助層との距離はそれぞれ、上記光ビームの照射により、第1および第2の再生記録補助層に形成される屈折率が変化した変化領域の周囲に発生する近接場光それぞれが、上記試料層に到達可能に設定されていることを特徴としている。
【0020】
上記の構成によれば、光ビームが照射されることで2つの変化領域それぞれの周囲に近接場光が発生し、試料層と近接場光との相互作用が増強されるので、情報をノイズの少ないより大きな情報として書き込み、読み出しすることが可能な情報記録媒体や、光学装置を提供することが可能となる。
【0021】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の一形態について説明すれば、以下の通りである。尚、これによって、本発明が限定されるものではない。
【0022】
本願発明にかかる光学読み取り・書き込み方法は、1)情報(光学情報)の読み取り・書き込みの対象である試料層を、光あるいは熱により屈折率が変化する材料よりなる第1の再生記録補助層と第2の再生記録補助層との間に配して再生記録層部を構成し、2)上記再生記録層部に対し、上記第1の再生記録補助層側または第2の再生記録補助層側から、例えば、略垂直にレーザビームなどの光ビームを照射することにより、該光ビームのスポット中心近傍に位置する上記第1および第2の再生記録補助層の領域のみに、屈折率が変化した変化領域をそれぞれ形成し、3)上記試料層と、光ビームの照射によって上記変化領域それぞれの周囲に発生する近接場光(光学的近接場(optical near field)の光、すなわち、エバネセント光)との間の相互作用により、該試料層を対象とする情報の読み取り、あるいは書き込みの少なくとも一方を行う方法である。
【0023】
上記の再生記録層部に光ビームが照射されると、第1の再生記録補助層、および第2の再生記録補助層の双方に、照射された光ビームの光量や波長などに応じた温度分布が生じる。この温度分布は、光ビームの中心を通り、その照射方向に伸びる軸上(スポット中心)に位置する領域でピーク温度を示し、該中心位置から遠ざかるにしたがって低下するガウス型の温度分布である(図1(b)参照)。このため、上記第1および第2の再生記録補助層においては、光ビームの中心近傍に位置するしきい値温度を越えた領域でのみ、熱により光の屈折率が変化されてなる変化領域(より具体的には光ビームのスポット径より小さな微細領域)、例えば、該光ビームを散乱する散乱領域(散乱体)が形成される。
【0024】
このため、第1および第2の再生記録補助層に形成される上記変化領域の周囲にはそれぞれ、入射された光ビームにより近接場光が発生し、これら近接場光と試料層との間の相互作用を利用して光学情報の書き込みや、読み出しが行われる。
【0025】
すなわち上記の方法では、第1の再生記録補助層と第2の再生記録補助層とに形成された2つの変化領域の周囲に、光学情報の書き込みや読み出しに利用される近接場光が発生するので、1つの近接場光を利用する方法と比較して試料層と近接場光との相互作用が増強されて、光学情報をノイズの少ないより大きな情報として書き込み、読み出しすることが可能となる。
【0026】
また、上記変化領域は、光ビームの中心近傍に位置する領域のみに形成されるので、光ビームのスポット径より小さな光学情報の書き込み・読み出しが可能となる。例えば、光の回折限界を超えた光学読み取り・書き込み方法を実現することが可能となる。
【0027】
上記の光学読み取り・書き込み方法は、例えば、a)光ディスクなどを対象とする、光学情報の読み取り・書き込みの際や、b)光学顕微鏡を用いて、微小な試料を観察する(試料の有する光学情報を読み取る)際、また、c)高精度のリニアスケールや、d)リソグラフィの露光転写工程(パターンを光学情報として書き込む)等、幅広い分野に適用される。
【0028】
より具体的には、本発明にかかる方法は、「情報の読み取り・書き込みの対象である試料層が、光あるいは熱により屈折率が変化する材料よりなる第1の再生記録補助層と第2の再生記録補助層との間に配されてなり、上記第1の再生記録補助層と記録層との距離、および、記録層と第2の再生記録補助層との距離はそれぞれ、光ビームが照射されることにより、第1および第2の再生記録補助層に形成される屈折率が変化した変化領域の周囲に発生する近接場光それぞれが、記録層に到達可能に設定されている、本発明にかかる情報記録媒体」を対象として、光学読み取り・書き込みを行う、あらゆる場合につき適用可能である。
【0029】
情報の読み取り・書き込みの対象である、上記情報記録媒体に含まれる「試料層」とは、例えば、上記a)の場合では、光ディスク(情報記録媒体)などの有する記録層に、上記b)の場合では、上記第1および第2の再生記録補助層間に、観察対象である試料の層が挟持されてなる試料封入体(情報記録媒体)の有する試料の層に、上記c)の場合では、目盛りを溝状に記録したスケールの層に、上記d)の場合では、露光転写の対象物(情報記録媒体)の有する、露光パターンの転写層に相当する。なお、上記試料層の層面の面積などは特に限定されるものではない。
【0030】
また、上記第1の再生記録補助層と試料層との距離、および、試料層と第2の再生記録補助層との距離はそれぞれ、光ビームの照射によって第1および第2の再生記録補助層に形成される上記変化領域それぞれの周囲に発生する近接場光が、試料層に到達可能に設定されていればよい。
【0031】
なお、用いられる試料層の種類以外の点では、本発明にかかる方法や情報記録媒体は、その適用分野、使用分野によらず基本的に共通である。そこで、図1ないし図4に基づいて、本発明にかかる光学読み取り・書き込み方法が適用される光ディスク(本発明にかかる情報記録媒体の一例)を例に挙げ、本願発明についてさらに詳細に説明を行う。
【0032】
図1(a)に示すように、本発明にかかる光ディスク12は、ディスク基板(基体)13の片面上に、保護層14、第1の再生層(第1の再生記録補助層)15、第1の保護層としての保護層16、記録層(試料層)17、第2の保護層としての保護層18、第2の再生層(第2の再生記録補助層)19、保護層20が、この順に成膜されて積層構造をなしている。そして、第1の再生層15、保護層16、記録層17、保護層18、および第2の再生層19により、略垂直に光ビーム11が照射される再生記録層部28が構成されている。
【0033】
ディスク基板13には、例えば、透光性材料であるポリカーボネートを使用する。保護層14・16・18・20には、例えばZnS−SiO2 からなる誘電体膜を使用する。また、記録層17には、結晶−アモルファス間の可逆な相変化により光学情報の記録が可能なGe2 Sb2 Te5 (相変化材料)を、第1の再生層15および第2の再生層19には酸化銀(AgOx )膜を使用する。以下にも説明するが、酸化銀は、光あるいは熱により光の屈折率が変化する材料である。
【0034】
光ディスク12を対象として、情報(光学情報)の記録・再生を行うディスク装置は、図2に示すように、コントローラ31、記録回路(記録制御部)32、レーザ駆動回路33、光ピックアップ(レーザ照射手段、情報書き込み・読み取り手段)34、再生回路(再生制御部)35、回転制御回路36、並びに、スピンドルモータ(支持手段、光ディスクの回転手段)37を備えてなる。また、円盤状の光ディスク12は、その中心に設けられた穴にスピンドルモータ37の軸が挿入されることで、一方向に回転可能に支持されている。
【0035】
光ディスク12への光学情報の記録・再生(書き込み・読み取り)時には、該光ディスク12はスピンドルモータ37により一方向に回転される。記録時には、コントローラ31からの指令により記録回路32から出力された記録信号はレーザ駆動回路33に入力され、レーザ駆動回路33は入力された記録信号に応じた駆動電流を光ピックアップ34に出力する。これにより、光ピックアップ34内に設けられた半導体レーザ(図示せず)から、記録信号に応じた光量の記録光(光ビーム)が出射される。記録光は光ディスク12に照射され、図1(a)に示す記録層17への情報の記録が行われる。
【0036】
一方、光ディスク12に記録された光学情報の再生時には、コントローラ31からの指令により、レーザ駆動回路33から光ピックアップ34に対し、所定電圧の駆動電流が出力される。これにより、上記半導体レーザから、記録光より小さな光量の再生光(光ビーム)が出射される。再生光は光ディスク12に照射され、記録層17の有する情報に応じて得られる反射光が、光ピックアップ34内に設けられたフォトディテクタ(図示せず)に入力される。フォトディテクタにおいて反射光は電気信号に変換され、再生回路35は入力された該電気信号に基づいて再生情報を出力する。
【0037】
光学情報の再生・記録時には、光ピックアップ34が取得した光ディスク12の回転状態、再生・記録状態などがコントローラ31に入力され、該コントローラ31はこの入力情報に基づき、記録回路32やレーザ駆動回路33に対する指令を出す。回転制御回路36にもコントローラ31から指令が入力され、この指令に基づいて回転制御回路36よりスピンドルモータ37に制御信号が送られ、光ディスク12を所定の回転数で回転させる。以下、図1(a)や図1(b)なども参照しながら、上記再生・記録動作の詳細について説明を行う。
【0038】
光ピックアップ34内の半導体レーザより出射され、対物レンズ(図示せず)で集光された光ビーム(レーザビーム)11は、ディスク基板13側から光ディスク12に略垂直に照射される。この結果、第1の再生層15および第2の再生層19には、光ビーム11の波長や光量に応じた温度分布21が生じる。前述のように、この温度分布は、光ビーム11の中心に位置する領域でピーク温度を示し、該中心位置から遠ざかるにしたがって低下するパターンとなる。
【0039】
温度分布がこのようなパターンを示す理由は定かではないが、以下のように推察される。すなわち、記録層17は相変化材料よりなるため、光ビーム11が照射されると、そのスポット中心近傍に位置する領域(図1(a)に示す、記録・再生領域27)が発熱する。そして、発生した熱が第1の再生層15および第2の再生層19に伝わるので、これら2つの層においても光ビーム11のスポット中心近傍の領域で特に温度が上昇する。従って、記録層17と第1の再生層15との間、並びに、記録層17と第2の再生層19との間に保護層16・18を設ける場合には、該保護層16・18の層厚は、記録層17で発生する熱が、第1の再生層15及び第2の再生層19に伝達されるように設定されることがより好ましい。
【0040】
第1の再生層15および第2の再生層19をなす材料である酸化銀は、室温では光の透過率が高く、そのしきい値温度22を越えた温度条件下では分解され、銀粒子が析出する。したがって、光ビーム11のスポット中心近傍に位置する、第1の再生層15および第2の再生層19の領域では、銀粒子の析出により屈折率が変化した、スポット径R11よりも小さな散乱体(変化領域:散乱領域)23・24が形成される。そして、これら散乱体23・24に光ビーム11が入射されることで、その周囲に近接場光25・26が発生する。
【0041】
記録層17の記録・再生領域27から光学情報(記録マーク)を再生する際には、光ピックアップ34(図2参照)により、2つの近接場光25・26と、記録・再生領域27との相互作用により生じる伝搬光の一部を反射光として読み出す。このとき読み出される反射光は、第1の再生層15の光の透過性が高い領域(散乱体23の周辺領域)を透過してくるものである。また、記録・再生領域27への光学情報の記録は、照射される光ビーム11の波長や光量により発生量が変化する2つの近接場光25・26と、記録・再生領域27との相互作用により行われる。すなわち、スポット径R11よりも小さな散乱体23・24の周囲に発生する近接場光25・26を利用することで、小マーク長の光学情報の読み出し・書き込みが可能となる。
【0042】
また、ディスク12はスピンドルモータ37(図2参照)によって一方向に回転され、光ビーム11によるディスク12上の走査が行われる。前述のように、第1の再生層15および第2の再生層19における光ビーム11のスポット中心近傍の領域(散乱体23・24が形成される領域)では、酸化銀はそれぞれ保護層14・16、並びに、保護層18・20に挟まれた状態で酸素と銀とに分解し、光ビーム11が移動して該領域の温度が低下すると、両者が酸化反応により結合して酸化銀に戻る。すなわち、回転により光ディスク12上を光ビーム11が相対移動すると、散乱体23・24の形成位置も光ビーム11に追従して移動するので、近接場光による再生を繰り返し行うことが可能である。
【0043】
なお、光ディスク12が回転駆動されると、光ビーム11の照射により生じる散乱体23・24は、トラック方向(光ディスク2の周方向)に沿って略楕円形状に延びる。このとき、レーザビーム11のレーザパワーや、光ディスク12に対する相対線速度を適切に調整することで、略楕円形状の散乱体23・24の長軸長さも光ビームのスポット以下とすることが可能となる。
【0044】
図3は、本発明の光ディスク12、並びに、図5(a)に示した従来の光ディスク102に様々なマーク長で記録を行い、これを再生した時の、C/N比(Carrier to Noise Ratio)のマーク長依存性を示すグラフである。図中、光ディスク12に関するデータは黒ドットで、光ディスク102に関するデータは白抜きドットで示す。また、再生に使用したレーザ光(光ビーム)の波長は630nm、対物レンズの開口数(絞り値)は0.6、光ディスク12とレーザースポットとの相対線速度は6.0 m/sである。
【0045】
光の回折限界を越えた記録密度はマーク長が200nm以下であるが、この領域では従来の光ディスク102に比べ、本発明の光ディスク12の方がC/N比が常に高いことが判る。特に、マーク長が100nmの時は、その差が約20dBであり、本発明の光ディスク12の構成により再生信号の強度が著しく増大することが判る。
【0046】
この理由として、従来は1つの散乱体103の周囲に発生した近接場光105によりマーク104を再生していたが(図5(a)参照)、本発明では図1(a)に示すように、2つの散乱体23・24の周囲で発生した近接場光25・26によって相互作用を増強して再生する点が挙げられる。2つの近接場光25・26の利用で信号強度が従来の2倍になることが通常予想されるが、実際には図3に示すように、マーク長100nmの場合では約6倍(24dB/4dB)に増強されている。したがって、予想を遥かに超えた増強効果といえる。
【0047】
以下、光ディスク12をなす各層の厚さ等と、記録・再生能との関係について説明を行う。はじめに、各層の厚さを表1に示す。
【0048】
【表1】
Figure 0004265861
【0049】
表1に示すように、ディスク基板13は0.6mm、保護層14は170nm、第1の再生層15は15nm、保護層16は40nm、記録層17は15nm、保護層18は40nm、第2の再生層19は15nm、保護層20は100nmである。前記したように、保護層16、並びに保護層18の厚みは、近接場光25・26が記録層17に到達可能な距離に設定されている。なお、近接場光25・26の発生量は、照射される光ビーム11の波長や光量などに依存して決まり、これに応じて保護層16・18の層厚を決定すればよいが、一般には、それぞれ10nm〜100nmの範囲内とすることがより好適である。
【0050】
また、図1(a)に示す光ディスク12のように、再生記録層部28が、第1の再生層15、保護層16、記録層17、保護層18、並びに、第2の再生層19を、この順に積層した構造である場合には、上記保護層16の層厚をd1 、保護層18の層厚をd2 、保護層16の屈折率をn1 、保護層18の屈折率をn2 、照射される光ビーム11の波長をλとするときに、
1 =a1 ×λ/n1 、および、d2 =a2 ×λ/n2 ・・・・(1)
(式(1)中、a1 、a2 はそれぞれ独立に1/30〜1/3の定数を表す)
の双方の関係を満足するように設定されることがより好ましい。式(1)に示す関係が満たされることで、記録層17の発熱により発生した熱が、第1の再生層15および第2の再生層19により確実に伝搬されて、酸化銀が確実に化学分解される(散乱体23・24が効率良く形成される)。また、2つの散乱体23・24の周囲に発生した近接場光25・26が記録層17により確実に到達するので、記録マークとの相互作用を増強することが可能となる。
【0051】
さらに、一例として、保護層18の厚み(記録層17と第2の再生層19との距離)を変更して光ディスク12を構成し、該光ディスク12に異なるマーク長でなされた記録を再生する際の、C/N比の保護層18層厚依存性について調べた。なお、再生に使用したレーザ光(光ビーム)の波長は630nm、対物レンズの開口数(絞り値)は0.6、光ディスクとレーザースポットとの相対線速度は6.0m/sである。
【0052】
この結果、図4に示すように、マーク長が長い(400nm)の場合には、記録層17に伝搬された光による直接的な再生が支配的であり、保護層18の厚み(層厚)が変化してもC/N比の変化はあまり見られない。一方、マーク長が短く、光の回折限界を超える場合(マーク長200nm以下、特に100nm)には、上記直接的な再生のみでは併せてノイズを拾うのでC/N比が極めて低くなる。特に、保護層18が厚い(500nm)場合、散乱体23・24の周囲に発生した近接場光25・26が記録層17に到達せず、信号はほとんど再生されない。しかし、保護層18の厚みが次第に薄くなり、100nm以下となると、近接場光25・26が記録層17に到達し、C/N比が上昇する。このように、保護層18の厚みが100nm以下では近接場光25・26を用いた再生が行われていることが分かる。
【0053】
なお、近接場光25・26と記録層17との相互作用を確実に生じさせるためには保護層16・18を省略する、つまり、これらの層厚を0nmとしても良い。しかし、第1および第2の再生層15・19における酸化銀の分解・生成反応により、記録層17が破壊されることを防止する目的で、これら保護層16・18を少なくとも数nmの層厚で設けることがより好ましい。これにより、第1の再生層15と第2の再生層19とにおいて、より安定した散乱体23・24を形成することができる。
【0054】
また、近接場光23・24が記録層17に到達可能な限りにおいて、保護層16・18以外の機能層を、第1の再生層15と記録層17との間、および/または、第2の再生層19と記録層17との間に設けてもよい。
【0055】
さらに、保護層14は、第1の再生層15における酸化銀の分解・生成反応からディスク基板13を保護する目的で、保護層20は第2の再生層19を保護する目的でそれぞれ生成することがより好ましい。
【0056】
本発明においては、第1の再生層15を構成する材料、並びに第2の再生層19を構成する材料として、温度が上昇すると光の屈折率が変化する熱光学効果を示す材料か、あるいは光量が強い部分のみ光の屈折率が変化する熱光学効果を示す材料を使用すればよいが、該材料として、酸化銀、酸化アンチモン、および酸化テルルからなる群より選択される少なくとも一種類の金属酸化物が用いられることがより好ましい。これらの金属酸化物は、1)室温では光の透過率が高いが、そのしきい値温度22を越えた温度条件下で速やかに分解され、金属粒子が析出して散乱体が形成されるという特性を有する。また、形成される散乱体は散乱効率が高い。したがってその周囲に速やかに近接場光23・24を発生させることができる。加えて、2)スパッタ法などにより容易に成膜できるため、量産性にも優れている。
【0057】
また、記録層17として、ガウス分布に沿った温度上昇により相変化する材料(相変化材料)からなるものを例示したが、例えば、ガウス分布に沿った局部的な温度上昇による磁気特性の変化と外部磁場とによって、垂直磁化の方向がデジタル情報に応じて変化する光磁気記録材料(GdTeCo系など)を使用してもよい。光磁気記録材料を使用する場合には、デジタル情報に基づく垂直磁化の方向により、記録層17からの反射光においてカー回転角が変化する現象を利用し、情報が再生される。
【0058】
本願発明にかかる光学読み取り・書き込み方法を採用した光学装置として、図2に示す、光ディスク12を支持したディスク装置が挙げられる。図1(a)および図2に示すように、該光学装置は、1)光あるいは熱により屈折率が変化する材料よりなる第1の再生記録補助層(第1の再生層15)および第2の再生記録補助層(第2の再生層19)が、情報の読み取り・書き込みの対象である試料層(記録層17)を間に配してなる再生記録層部28と、2)再生記録層部28を支持する支持手段(スピンドルモータ37)と、3)上記再生記録層部28に、例えば、略垂直に光ビーム11を照射する光ビーム照射手段(光ピックアップ34)とを備えてなり、上記第1の再生記録補助層と試料層との距離、および、試料層と第2の再生記録補助層との距離はそれぞれ、上記光ビーム11の照射により、第1および第2の再生記録補助層に形成される屈折率が変化した変化領域(散乱体23・24)の周囲に発生する近接場光25・26それぞれが、上記試料層に到達可能に設定されているものである。
【0059】
なお、本発明にかかる光学読み取り・書き込み方法は、基体と、基体上に形成した光あるいは熱によって屈折率が変化する第1の再生記録補助層と、該第1の再生記録補助層と近接場光の到達距離以下の間隔をおいて設けられた第2の再生記録補助層とを使用し、光ビームを照射することによって前記第1および第2の再生記録補助層の屈折率が変化した変化領域を形成し、その周囲に発生した近接場光と試料層との相互作用によって光学情報を読み取りあるいは書き込みを行う方法であってもよい。
【0060】
【発明の効果】
本発明にかかる光学読み取り・書き込み方法は、以上のように、試料層を、光あるいは熱により屈折率が変化する第1と第2の再生記録補助層との間に配し、これに光ビームを照射することにより、上記第1および第2の再生記録補助層に屈折率が変化した変化領域をそれぞれ形成し、上記試料層と、変化領域それぞれの周囲に発生する近接場光との間の相互作用により、該試料層を対象とする情報の読み取り、あるいは書き込みの少なくとも一方を行う方法である。
【0061】
上記の方法によれば、2つの変化領域それぞれの周囲に発生する近接場光が使用され、試料層と近接場光との相互作用が増強されるので、情報をノイズの少ないより大きな情報として書き込み、読み出しすることが可能となるという効果を奏する。
【0062】
本発明にかかる光学読み取り・書き込み方法は、上記方法において、第1、第2の再生記録補助層を構成する材料の少なくとも一方として、酸化銀、酸化アンチモン、および酸化テルルからなる群より選択される金属酸化物が用いられる方法である。
【0063】
上記の方法によれば、変化領域として散乱体が形成され、この周囲に速やかに近接場光を発生させることができるという効果を加えて奏する。
【0064】
本発明にかかる光学読み取り・書き込み方法は、上記方法において、上記第1の再生記録補助層と試料層との間に第1の保護層を、試料層と第2の再生記録補助層との間に第2の保護層をさらに設ける方法である。
【0065】
上記の方法によれば、上記第1、第2の再生記録補助層に上記変化領域が形成される際の影響による、試料層の損傷を防止することが可能となるという効果を加えて奏する。
【0066】
本発明にかかる光学読み取り・書き込み方法は、上記方法において、上記第1の再生記録補助層、第1の保護層、試料層、第2の保護層、並びに、第2の再生記録補助層が、この順に積層されており、上記第1の保護層の層厚をd1 、第2の保護層の層厚をd2 、第1の保護層の屈折率をn1 、第2の保護層の屈折率をn2 、光ビームの波長をλとするときに、
1 =a1 ×λ/n1 、および、d2 =a2 ×λ/n2
(式中、a1 、a2 はそれぞれ独立に1/30〜1/3の定数を表す)
の双方の関係を満足する方法である。
【0067】
上記の方法によれば、試料層が発熱すればその熱が、第1、第2の再生記録補助層により確実に伝搬されて、上記2つの変化領域が効率良く形成されるという効果を加えて奏する。
【0068】
本発明にかかる情報記録媒体は、以上のように、試料層が、光あるいは熱により屈折率が変化する第1と第2の再生記録補助層との間に配されてなり、上記第1の再生記録補助層と試料層との距離、および、試料層と第2の再生記録補助層との距離はそれぞれ、光ビームが照射されることで、第1、第2の再生記録補助層に形成される屈折率の変化領域の周囲に発生する近接場光それぞれが、上記試料層に到達可能に設定されている構成である。
【0069】
本発明にかかる情報記録媒体は、以上のように、光あるいは熱により屈折率が変化する第1の再生記録補助層および第2の再生記録補助層が、試料層を間に有してなる再生記録層部と、再生記録層部の支持手段と、再生記録層部に光ビームを照射する照射手段とを備えてなり、上記第1の再生記録補助層と試料層との距離、および、試料層と第2の再生記録補助層との距離はそれぞれ、上記光ビームの照射により、第1、第2の再生記録補助層に形成される屈折率の変化領域の周囲に発生する近接場光それぞれが、上記試料層に到達可能に設定されている構成である。
【0070】
上記の構成によれば、光ビームが照射されることで2つの変化領域それぞれの周囲に近接場光が発生し、試料層と近接場光との相互作用が増強されるので、情報をノイズの少ないより大きな情報として書き込み、読み出しすることが可能な情報記録媒体や、光学装置を提供することが可能となるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態にかかる光学読み取り・書き込み方法、および情報記録媒体を示す説明図であって、(a)は光ビームに平行な平面で切断した概略断面図、(b)は第1および第2の再生層における温度分布を示すグラフである。
【図2】本発明の一実施の形態にかかる光学装置の概略構成を示すブロック図である。
【図3】図1および図5に示す情報記録媒体における、再生信号のC/N比のマーク長依存性を示すグラフである。
【図4】図1に示す情報記録媒体において、第2の保護層の厚みとC/N比との関係を示すグラフである。
【図5】従来の情報記録媒体を示す説明図であって、(a)は光ビームに平行な平面で切断した概略断面図、(b)は第1および第2の再生層における温度分布を示すグラフである。
【符号の説明】
11 光ビーム
12 光ディスク(情報記録媒体)
15 再生層(第1の再生記録補助層)
16 保護層(第1の保護層)
17 記録層(試料層)
18 保護層(第2の保護層)
19 再生層(第2の再生記録補助層)
23 散乱体(変化領域)
24 散乱体(変化領域)
25 近接場光
26 近接場光
28 再生記録層部
34 光ピックアップ(光ビーム照射手段)
37 スピンドルモータ(支持手段)

Claims (6)

  1. 情報の読み取り・書き込みの対象である試料層を、光あるいは熱により屈折率が変化する材料よりなる第1の再生記録補助層と第2の再生記録補助層との間に配して再生記録層部を構成し、
    上記再生記録層部に光ビームを照射することにより、該光ビームのスポット中心近傍に位置する上記第1および第2の再生記録補助層の領域のみに、屈折率が変化した変化領域をそれぞれ形成し、
    上記試料層と、光ビームの照射によって上記変化領域それぞれの周囲に発生する近接場光との間の相互作用により、該試料層を対象とする情報の読み取り、あるいは書き込みの少なくとも一方を行うことを特徴とする光学読み取り・書き込み方法。
  2. 上記第1の再生記録補助層を構成する材料、並びに上記第2の再生記録補助層を構成する材料の少なくとも一方として、酸化銀、酸化アンチモン、および酸化テルルからなる群より選択される少なくとも一種類の金属酸化物が用いられることを特徴とする請求項1記載の光学読み取り・書き込み方法。
  3. 上記第1の再生記録補助層と試料層との間に第1の保護層を、試料層と第2の再生記録補助層との間に第2の保護層をさらに設けることにより上記再生記録層部が構成されてなることを特徴とする請求項1または2に記載の光学読み取り・書き込み方法。
  4. 上記第1の再生記録補助層、第1の保護層、試料層、第2の保護層、並びに、第2の再生記録補助層が、この順に積層されており、
    上記第1の保護層の層厚をd1 、第2の保護層の層厚をd2 、第1の保護層の屈折率をn1 、第2の保護層の屈折率をn2 、光ビームの波長をλとするときに、
    1 =a1 ×λ/n1 、および、d2 =a2 ×λ/n2
    (式中、a1 、a2 はそれぞれ独立に1/30〜1/3の定数を表す)
    の双方の関係を満足することを特徴とする請求項3記載の光学読み取り・書き込み方法。
  5. 情報の読み取り・書き込みの対象である試料層が、光あるいは熱により屈折率が変化する材料よりなる第1の再生記録補助層と第2の再生記録補助層との間に配されてなり、
    上記第1の再生記録補助層と試料層との距離、および、試料層と第2の再生記録補助層との距離はそれぞれ、
    光ビームが照射されることで、第1および第2の再生記録補助層に形成される屈折率が変化した変化領域の周囲に発生する近接場光それぞれが、上記試料層に到達可能に設定されていることを特徴とする情報記録媒体。
  6. 光あるいは熱により屈折率が変化する材料よりなる第1の再生記録補助層および第2の再生記録補助層が、情報の読み取り・書き込みの対象である試料層を間に有してなる再生記録層部と、
    上記再生記録層部を支持する支持手段と、
    上記再生記録層部に光ビームを照射する光ビーム照射手段とを備えてなり、
    上記第1の再生記録補助層と試料層との距離、および、試料層と第2の再生記録補助層との距離はそれぞれ、
    上記光ビームの照射により、第1および第2の再生記録補助層に形成される屈折率が変化した変化領域の周囲に発生する近接場光それぞれが、上記試料層に到達可能に設定されていることを特徴とする光学装置。
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