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JP4258871B2 - 排気ガス浄化装置 - Google Patents

排気ガス浄化装置 Download PDF

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JP4258871B2
JP4258871B2 JP01152499A JP1152499A JP4258871B2 JP 4258871 B2 JP4258871 B2 JP 4258871B2 JP 01152499 A JP01152499 A JP 01152499A JP 1152499 A JP1152499 A JP 1152499A JP 4258871 B2 JP4258871 B2 JP 4258871B2
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catalyst
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智明 齊藤
保幸 寺沢
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Mazda Motor Corp
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    • Y02T10/10Internal combustion engine [ICE] based vehicles
    • Y02T10/12Improving ICE efficiencies

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  • Exhaust Gas After Treatment (AREA)
  • Air-Conditioning For Vehicles (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、自動車のエンジンの排気通路に該エンジンの排気ガス中の所定成分を低減させる浄化手段が配置されている排気ガス浄化装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
エンジンの排気ガス浄化装置において、HC(炭化水素)やCOの酸化を助けるための二次エアを排気通路に供給することは一般に知られている。
【0003】
特開平9−125939号公報には、燃料燃焼器を設けて、その排気ガスをエンジン運転前に該エンジン排気通路の触媒の上流側に供給することによって触媒温度を高めること、並びにエンジン排気通路の触媒よりも下流側に暖房用の熱交換器を設け、空調温度低温時に上記燃焼器を作動させて燃焼器の排気ガスによって空調用空気を加熱することが記載されている。
【0004】
特開平8−40049号公報には、自動車の車室暖房に燃焼式ヒータを用いること、並びに該燃焼式ヒータによって加熱された熱媒体の温度が所定値を越えたときには車外に放熱させることが記載されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
排気ガス浄化装置において二次エアを排気通路に供給すれば、HCやCOの酸化に有利になるものの、その二次エアが低温であれば、排気ガスがそれによって冷却され、触媒等の浄化性能が悪化する。これに対して、二次エアを加熱すれば浄化性能悪化の問題は避けられるものの、二次エア加熱のための燃焼器を別途必要とする。また、上記公報に記載されているような暖房用の燃焼器を設ければ、触媒の早期昇温及び車内暖房を図ることができるが、この燃焼器の排気ガスをエンジン排気通路に一旦流して該排気通路内で熱交換を行なうことから、暖房効率が低くなる。
【0006】
【課題を解決するための手段】
そこで、この出願の発明では、ヒータ排出ガスを排気ガスの浄化に利用するようにしたものである。
【0007】
すなわち、この出願の発明は、自動車のエンジンの排気通路に該エンジンの排気ガス中の所定成分を低減させる浄化手段が配置されている排気ガス浄化装置において、
車室に供給される空気を加熱する燃焼式ヒータと、
上記燃焼式ヒータから上記空気の加熱に使用されて排出されるヒータ排出ガスを上記排気通路の上記浄化手段よりも上流側の部位に供給するガス供給手段と
上記浄化手段の浄化に関する状態を検出する検出手段と、この検出手段によって検出された該浄化手段の状態に基いて上記ガス供給手段の作動を制御する制御手段とを備えている。
【0008】
従って、この発明によれば、燃焼式ヒータを本来の目的である空調用空気の加熱に有効に利用することができるとともに、エンジン排気ガスの浄化に利用することができる。すなわち、ヒータ排出ガスを排気通路の浄化手段よりも上流側の部位に供給することによって、エンジン排気ガスの温度を高め、さらには浄化手段の温度を高めることができ、エンジン冷間時の排気ガス浄化に有利になる。しかも、浄化手段が有効に働く適切な時機にヒータ排出ガスを該浄化手段に供給することができ、エンジン排気ガスの浄化に有利になる。
【0009】
上記燃焼式ヒータが、理論空燃比よりもリーンの燃焼性ガスを燃焼させて車室供給用空気を加熱するものであるときは、その排気ガスに酸素が多く含まれることになる。従って、このヒータ排出ガスは、これをエンジンの排気通路に供給するときは、ホットな二次エアになり、エンジン排気ガス中のHCやCOの酸化浄化に有利になる。
【0010】
次に、上記浄化手段が、上記エンジン排気ガス中のNOをNOに酸化する酸化触媒であれば、ヒータ排出ガスによってこの酸化触媒の早期活性を図ることができ、特にそのヒータ排出ガスに多量の酸素が含まれているときは当該酸化触媒によるNOの酸化に有利になる。
【0011】
次に、上記浄化手段として、酸化機能及び還元機能のうち少なくとも酸化機能を有する触媒を採用し、上記検出手段として、該触媒が活性を呈する状態になっているか否かを把握することができる温度等のパラメータを検出するものを採用し、上記制御手段として、該検出手段によって検出された上記触媒の状態が活性を呈する状態でないときに、上記ヒータ排出ガスが上記触媒に供給されるように上記ガス供給手段の作動を制御するものを採用すれば、上記触媒をヒータ排出ガスによって加熱してその早期活性を図ることができ、特に、燃焼式ヒータが理論空燃比よりもリーンの燃焼性ガスを燃焼させるものであるときは、そのヒータ排出ガスに含まれる酸素を当該触媒上での酸化反応に有効に利用することができる。
【0012】
次に、上記燃焼式ヒータは理論空燃比よりもリーンの燃焼性ガスを燃焼させて車室供給用空気を加熱するものを採用し、上記浄化手段として、上記エンジンの排気ガス中のHCを吸収するHC吸収材を採用し、上記検出手段として、上記HC吸収材がその吸収したHCを脱離する状態になっているか否かを把握することができる温度等のパラメータを検出するものを採用し、上記制御手段として、上記検出手段によって検出された上記HC吸収材の状態がHCを脱離する状態になっているときに、上記ヒータ排出ガスが上記HC吸収材に供給されるように上記ガス供給手段の作動を制御するものを採用すれば、脱離するHCをホットな二次エアによって効率良く酸化分解することができる。特に、HC吸収材が酸化触媒機能を有する触媒金属を担持したものであれば、脱離するHCをさらに効率良く酸化分解することができる。
【0013】
次に、上記燃焼式ヒータとして、理論空燃比よりもリーンの燃焼性ガスを燃焼させて車室供給用空気を加熱するものを採用し、
上記浄化手段として、酸化機能及び還元機能のうち少なくとも酸化機能を有する触媒と、該触媒よりも下流側に配設され上記エンジンの排気ガス中のHCを吸収するHC吸収材とを備え、
上記検出手段として、上記触媒が活性を呈する状態になっているか否かを検出するための触媒状態検出手段と、上記HC吸収材がその吸収したHCを脱離する状態になっているか否かを検出するための吸収材状態検出手段とを備え、
上記制御手段として、上記触媒状態検出手段によって検出された上記触媒の状態が活性を呈する状態でないときに、上記ヒータ排出ガスが上記触媒に供給され、上記吸収材状態検出手段によって検出された上記HC吸収材の状態がHCを脱離する状態になっているときに、上記ヒータ排出ガスが上記触媒と上記HC吸収材との間の上記排気通路に供給されるように上記ガス供給手段の作動を制御するものを採用すれば、
上記触媒をヒータ排出ガスによって加熱してその早期活性を図ることができるとともに、その排気ガスに含まれる酸素を当該触媒上での酸化反応に有効に利用することができ、しかも、HC吸収材から脱離するHCをホットな二次エアによって効率良く酸化分解することができる。特に、HC吸収材が酸化触媒機能を有する触媒を担持したものであれば、脱離するHCをさらに効率良く酸化分解することができる。
【0014】
次に、自動車のエンジンの排気通路に配置され該エンジンの排気ガス中の所定成分を低減させる浄化手段と、車室に供給される空気を加熱する燃焼式ヒータと、上記燃焼式ヒータから上記空気の加熱に使用されて排出されるヒータ排出ガスを上記排気通路の上記浄化手段よりも上流側の部位に供給するガス供給手段とを備えている排気ガス浄化装置において、上記エンジンを、少なくとも一部の運転領域において理論空燃比よりも所定比率以上にリーンの混合気によって運転されるものとし、上記浄化手段として、上記リーンで運転されたエンジンの排気ガス中のNOxを還元浄化する触媒を採用して、上記燃焼式ヒータの燃料を燃焼させる酸素を得るために上記NOx還元触媒よりも上流側の上記排気通路からエンジン排気ガスを上記燃焼式ヒータに導入するガス導入手段を設け、該燃焼式ヒータの燃焼にエンジン排気ガスを用いてその排気ガスを上記NOx還元触媒に供給するようにしたものであれば、該NOx還元触媒の早期活性を図ることができるとともに、酸素濃度の高いエンジン排気ガスが燃焼式ヒータでの燃焼によって酸素濃度の低い排気ガスに変わって上記NOx還元触媒に流れることになり、該触媒によるNOxの還元に有利になる。
【0015】
次に、上記NOx還元触媒よりも上流側の上記排気通路に酸化触媒を設ける場合には、上記ガス導入手段を、上記酸化触媒よりも上流側の上記排気通路からエンジン排気ガスを上記燃焼式ヒータに導入するものにすれば、エンジン排気ガス中の酸素を酸化触媒によって消費させることなく、酸素濃度の高いエンジン排気ガスを燃焼式ヒータに送ることができ、該ヒータでの燃焼に有利になるとともに、該ヒータでの燃焼後の排気ガスは酸素濃度が低くなるから、上記NOx還元触媒でのNOxの還元浄化は効率良く行なわれる。
【0016】
次に、自動車のエンジンの排気通路に配置され該エンジンの排気ガス中の所定成分を低減させる浄化手段と、車室に供給される空気を加熱する燃焼式ヒータと、上記燃焼式ヒータから上記空気の加熱に使用されて排出されるヒータ排出ガスを上記排気通路の上記浄化手段よりも上流側の部位に供給するガス供給手段とを備えている排気ガス浄化装置において、上記エンジンを、少なくとも一部の運転領域において理論空燃比よりも所定比率以上にリーンの混合気によって運転されるものとし、上記浄化手段として、上記リーンで運転されたエンジンの排気ガス中のNOxを吸収し該NOxを該排気ガス中の酸素濃度が低下したときに放出するNOx吸収材を採用して、上記燃焼式ヒータの燃料を燃焼させる酸素を得るために上記触媒よりも上流側の上記排気通路からエンジン排気ガスを上記燃焼式ヒータに導入するガス導入手段を設け、該燃焼式ヒータの燃焼にエンジン排気ガスを用いてその排気ガスを上記NOx吸収材に供給してNOxを放出させるようにしたものによれば、酸素濃度の高いエンジン排気ガスが燃焼式ヒータでの燃焼によって酸素濃度の低い排気ガスに変わっているために、NOx吸収材からのNOxの放出に有利になる。
【0017】
上記NOx吸収材よりも上流側の上記排気通路に酸化触媒を設ける場合には、上記ガス導入手段は、上記酸化触媒よりも上流側の上記排気通路からエンジン排気ガスを上記燃焼式ヒータに導入するようにすればよい。
【0018】
次に、上記ガス供給手段が上記エンジン排気ガスによる燃焼によって生じたヒータ排出ガスを該NOx吸収材に供給するときに、上記エンジンを上記リーンよりも空燃比が小さい混合気によって運転するようにすれば、該NOx吸収材に供給されるエンジン排気ガスの酸素濃度がさらに低くなり、該NOx吸収材からのNOxの放出にさらに有利になる。また、このことは、エンジンをλ=1(理論空燃比)で運転せずとも、NOx吸収材に供給されるエンジン排気ガスをエンジンがλ=1で運転されたときの排気ガスと同等の酸素濃度とすることができること、従って、NOx吸収材からのNOxの放出のためにエンジンの空燃比を大きく変える必要がなくなり、エンジン出力トルクの急変防止に有利になることを意味する。
【0019】
【発明の効果】
以上のように、この出願の発明によれば、車室に供給される空気を加熱する燃焼式ヒータと、該燃焼式ヒータから上記空気の加熱に使用されて排出されるヒータ排出ガスをエンジンの排気通路の上記浄化手段よりも上流側の部位に供給するガス供給手段と、上記浄化手段の浄化に関する状態を検出する検出手段と、この検出手段によって検出された該浄化手段の状態に基いて上記ガス供給手段の作動を制御する制御手段とを備えているから、燃焼式ヒータを本来の目的である空調用空気の加熱に有効に利用することができるとともに、浄化手段が有効に働く適切な時機にヒータ排出ガスを該浄化手段に供給することができ、エンジン排気ガスの浄化に有利になる。特に、上記燃焼式ヒータが、理論空燃比よりもリーンの燃焼性ガスを燃焼させて車室供給用空気を加熱するものであるときは、上記ヒータ排出ガスがホットな二次エアになり、エンジン排気ガス中のHCやCOの酸化浄化に有利になる。
【0020】
また、上記浄化手段として酸化触媒を採用し、該触媒が活性を呈する状態になっていないときに、上記ヒータ排出ガスをホットな二次エアとして当該酸化触媒に供給するようにしたものによれば、この触媒をヒータ排出ガスによって加熱してその早期活性を図ることができるとともに、その触媒上での酸化反応を促進するうえで有利になる。
【0021】
また、上記浄化手段としてHC吸収材を採用し、該HC吸収材がその吸収したHCを脱離する状態になっているときに、上記ヒータ排出ガスをホットな二次エアとして当該HC吸収材に供給するようにしたものによれば、このHC吸収材から脱離するHCを効率良く酸化分解することができる。
【0022】
また、リーン混合気によって運転されたエンジンの排気ガスをNOx還元触媒よりも上流側の排気通路から上記燃焼式ヒータに導入して該ヒータの燃料の燃焼に利用し、該ヒータ排出ガスを上記NOx還元触媒に供給するようにしたものによれば、該NOx還元触媒の早期活性を図ることができるとともに、該NOx還元触媒に供給されるエンジン排気ガスの酸素濃度が低くなるから、該触媒によるNOxの還元に有利になる。
【0023】
また、リーン混合気によって運転されたエンジンの排気ガスをNOx吸収材よりも上流側の排気通路から上記燃焼式ヒータに導入して該ヒータの燃料の燃焼に利用し、該ヒータ排出ガスを上記NOx吸収材に供給するようにしたものによれば、該NOx吸収材に供給されるエンジン排気ガスの酸素濃度が低くなるから、該NOx吸収材からのNOxの放出に有利になる。
【0024】
特に、上記エンジン排気ガスによる燃焼によって生じたヒータ排出ガスを該NOx吸収材に供給するときに、上記エンジンを上記リーンよりも空燃比が小さい混合気によって運転するようにすれば、該NOx吸収材に供給されるエンジン排気ガスの酸素濃度がさらに低くなり、該NOx吸収材からのNOxの放出にさらに有利になるとともに、該NOx吸収材からのNOxの放出のためにエンジンの空燃比を大きく変える必要がなくなり、エンジン出力トルクの急変防止に有利になる。
【0025】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
【0026】
<実施形態1>
図1は自動車のエンジン1の排気ガス浄化装置の全体構成を示し、エンジン1の排気通路2には直結三元触媒3、排気ガス中のHCを吸収するHCトラップ材(HC吸収材)4及び三元触媒5が上流側から順に設けられている。符号6は車室暖房のための燃焼式ヒータ、符号7は該燃焼式ヒータ6から排出されるガスを上記排気通路2に供給するガス供給手段である。上記三元触媒3,5はエンジン排気ガス中のHC、CO及びNOx(窒素酸化物)を浄化するものであり、従って酸化触媒機能及び還元触媒機能を有する。
【0027】
自動車は、エンジン1のみによって駆動されるエンジン車であっても、エンジン1と電動モータとを組み合わせて駆動される所謂ハイブリッド車であってもよい。エンジン1は、主としてλ=1で運転されるガソリンエンジンである。直結三元触媒3は、エンジン1の排気マニホールドに直結されたものであり、例えばアルミナ母材にPt及びRhを担持させたものとセリアとの混合物によって構成される。HCトラップ材4は、例えばゼオライトにPdを担持させたものによって構成される。三元触媒5は直結三元触媒3と同様の触媒によって構成される。
【0028】
燃焼式ヒータ6は、図2に示すように、燃焼器9に燃料タンク10を接続して構成されている。燃焼器9は、燃料タンク10から燃料ポンプ11によって送られる燃料(例えば軽油)と空気(外気)とを混合する混合室12、該混合気を燃焼させる燃焼室13、該混合のためのファン14、燃焼のための点火プラグ(図示省略)等を備え、さらに燃焼室13の周囲に熱媒体用ジャケット15が形成されている。上記燃料と空気とは空燃比が理論空燃比よりもリーンになるようにその量が調整される。
【0029】
また、図2において、符号16は熱媒体(例えば水)の循環路であり、上記ジャケット15、車室空調用エアダクト17に配設されたヒータコア19及び熱媒体循環用ポンプ20を管によって順に結んで構成されている。エアダクト17には、内気導入状態と外気導入状態との切換を行なうダンパ21と送風機22とが上記ヒータコア19よりも上流側に設けられ、該ヒータコア19よりも下流側に車室内の各部に空調用空気を切り換えて供給するためのダンパ23〜26が設けられている。そうして、上記燃焼室13から上記熱媒体の加熱(従って、空調用空気の加熱)に使用されたガスをエンジン排気通路2に供給するためのガス供給管27が延設されている。
【0030】
上記ガス供給管27は、上記ガス供給手段7を構成するものであり、図1に示すように、途中で分岐してその一方が上記排気通路2の直結三元触媒3よりも上流側の部位に接続され、他方が該排気通路2の直結三元触媒3とHCトラップ材4との間の部位に接続されている。このガス供給管27の上記分岐部よりも上流側の部位には、燃焼式ヒータ6から排出されるヒータ排出ガスを上記エンジン排気通路2に供給するガス供給位置と大気に放出する大気放出位置とに切り換わる第1バルブ29が設けられ、上記分岐部にはヒータ排出ガスを上記直結三元触媒3よりも上流側に供給する直結触媒上流位置と該直結三元触媒3とHCトラップ材4との間に供給するトラップ材上流位置とに切り換える第2バルブ30が設けられている。
【0031】
そうして、上記燃焼式ヒータ6及びガス供給手段7のバルブ29,30の作動を制御するために、マイクロコンピュータを利用した制御手段31、乗員が車室暖房の要否を決定して操作するヒータスイッチ32、並びに上記HCトラップ材4の温度を検出する検出手段33が設けられている。
【0032】
検出手段33としては、HCトラップ材4の温度を直接測定する温度センサであっても、該HCトラップ材4の温度を推定することができる排気ガス温度、エンジン水温、あるいはエンジン吸入空気量を検出するセンサであってもよい。排気ガス温度やエンジン水温はHCトラップ材4の温度と略比例する対応関係にあるから、そのまま制御に使用することができる。エンジン吸入空気量に関しては、エンジン始動時からの総吸入空気量に基いてHCトラップ材4の温度を推定することになる。ハイブリッド車の場合、エンジン1が起動された時点からの時間及び走行速度の平均値に基いてHCトラップ材4の温度を推定するようにしてもよい。
【0033】
制御の具体的な流れは図3に示されている。まず、上記ヒータスイッチ32、検出手段33等からデータ(スイッチのON(オン)・OFF(オフ)、検出データ、暖房要求度等)を入力し、ヒータスイッチ32の状態に基いて燃焼式ヒータ6のON・OFFを設定する(ステップA1〜A4)。続いて上記検出手段33のデータに基いてHCトラップ材4の温度Ttを推定する(ステップA5)。このトラップ材温度Ttが所定温度Tto以下であるときは、ヒータスイッチ32がONであれば燃焼式ヒータ6の出力を設定し、ヒータスイッチ32がOFFであれば、ヒータスイッチ32のON設定を行なって燃焼式ヒータ6の出力を設定する(ステップA5〜A9)。
【0034】
ここに、所定温度TtoにはHCトラップ材4がその吸収したHCを脱離し始める温度(例えば150℃)が与えられる。この温度Ttoは直結三元触媒3が実質的な活性を示し始める温度でもある。また、燃焼式ヒータ6の出力設定は、乗員がスイッチ等によって設定する暖房要求度や車内温度等の環境に基いて行なわれる。
【0035】
そうして、第1バルブ29をガス供給位置に、第2バルブ30を直結触媒上流位置にそれぞれ設定した後、上記ヒータのON・OFF設定、出力設定及び当該バルブ設定を実行する、つまり燃焼式ヒータ6及びバルブ29,30を作動させる(ステップA10,A11)。
【0036】
HCトラップ材4の温度Ttが上記Ttoよりも高く且つ所定温度Tt1以下であるときは、上記ステップA7〜A9と同様の燃焼式ヒータ6の設定を行なうとともに、第1バルブ29をガス供給位置に、第2バルブ30をトラップ材上流位置にそれぞれ設定して、それらの設定を実行する(ステップA12〜A16)。ここに、上記所定温度Tt1は後段の三元触媒5が実質的に活性を示し始める温度(例えば250℃)である。
【0037】
また、HCトラップ材4の温度Ttが上記所定温度Tt1を越えたときは、ヒータスイッチ32がON設定であれば、ヒータ出力を設定し、さらに第2バルブ30を大気放出位置に設定して、それらの設定を実行する(ステップA17〜A19)。
【0038】
以上のように、エンジン1の冷間時あるいはエンジン1が停止されているときのように、直結三元触媒3が実質的に活性を示す温度になっておらず、また、HCトラップ材4がその吸収したHCを脱離する温度に達していないときは、燃焼式ヒータ6の熱媒体の加熱に使用された比較的高温のガスが排気通路2における直結三元触媒3の上流側の部位に供給される。従って、燃焼式ヒータ6の作動によって空調用空気を加熱することができるとともに、この燃焼式ヒータ6からの排出ガスによって直結三元触媒3を加熱することができ、該触媒3の早期活性を図ることができ、エンジン排気ガスの浄化に有利になる。また、ヒータスイッチ32がOFFになっている場合でも、それが強制的にONに設定されて燃焼式ヒータ6が作動するから、エンジン排気ガスが未浄化のまま排出されることを避けるうえで有利になる。
【0039】
なお、燃焼式ヒータ6の出力設定は暖房要求度や車内温度等の環境に基いて行なわれるが、排気ガス浄化性能を高めるために、燃焼式ヒータ6に供給する燃料及びエアの量を増やすようにしてもよい。
【0040】
上記HCトラップ材4がその吸収したHCを脱離する温度に達すると、上記ヒータ排出ガスは排気通路2における直結三元触媒3とHCトラップ材4との間の部位に供給される。HCトラップ材4からHCが脱離するとき、このHCは該トラップ材4の触媒金属Pdによって酸化浄化されるが、ヒータ排出ガスは高温であり且つ酸素が多く含まれているから、ホットな二次エアということができ、HCトラップ材4からHCが脱離するときにこのホットな二次エアによってHCの酸化浄化が促進されることになる。
【0041】
なお、上記実施形態ではHCトラップ材4の温度がTt1を越えたときにヒータ排出ガスを大気放出するようにしたが、直結三元触媒3とHCトラップ材4との間に供給するようにして、該HCトラップ材4から脱離するHCの酸化促進を図るようにしてもよい。
【0042】
<実施形態2>
本形態は、自動車としては上述のエンジン車であってもハイブリッド車であってもよいが、エンジンはディーゼルエンジンや所謂リーンバーンのガソリンエンジンのように理論空燃比よりも所定比率以上(例えばA/F>16)にリーンで運転される領域を有するケースであり、図4に示されている。すなわち、エンジン1の排気通路2には酸化触媒35とNOx還元触媒36とが上流側から順に設けられ、燃焼式ヒータ6の排出ガスを酸化触媒35よりも上流側にガス供給手段7のガス供給管27によって供給するようになっている。
【0043】
酸化触媒35としては例えばアルミナとセリアとの混合物にPdを担持させたものが用いられる。NOx還元触媒36としては例えばゼオライトにPtを担持させたものが用いられる。ガス供給手段7のガス供給管27にはヒータ排出ガスを上記排気通路2に供給する位置と大気に放出する位置とに切り換わるバルブ37が設けられている。そして、上記燃焼式ヒータ6及びバルブ37をヒータスイッチ32及び検出手段33の出力に基いて制御手段31によって制御するようになっている。
【0044】
本形態の場合は、検出手段33によって酸化触媒35が実質的に活性を示す温度に達していないことが検出されているとき、制御手段31が燃焼式ヒータ6をヒータスイッチ32のON・OFFに拘わらず、強制的に作動させるとともに、バルブ37をヒータ排出ガスが排気通路2に供給させる位置とする。
【0045】
従って、エンジン冷間時において酸化触媒35の早期活性が図れるとともに、酸素量の多いヒータ排出ガスによって酸化触媒35における酸化反応が促進され、エンジン排気ガス中のHCやCOを効率良く浄化することができる。
【0046】
なお、ヒータ排出ガスは排気通路2の酸化触媒35とNOx還元触媒36との間にも供給するようにしてもよい。
【0047】
また、上記酸化触媒35に代えてNO酸化触媒(例えばアルミナにAgを担持させてなる触媒)を用い、NOx還元触媒としてNOをNに還元することに適した触媒、例えばゼオライトにAgを担持させたもの、ゼオライトにPtをイオン交換によって担持させたもの等を採用するようにしてもよい。
【0048】
<実施形態3>
本形態は、図5に示すように、実施形態2と同様のエンジン1において、その排気通路2に同様の酸化触媒35とNOx還元触媒36とが上流側から順に設けられているケースであるが、燃焼式ヒータ6の利用の態様が異なる。
【0049】
すなわち、本形態は、燃焼式ヒータ6の燃料を燃焼させる酸素を得るために排気通路2の酸化触媒35の上流側の部位からエンジン排気ガスを該燃焼式ヒータ6に導入するガス導入手段39と、燃焼式ヒータ6から排出されるガスを排気通路2の酸化触媒35とNOx還元触媒36との間の部位に供給するガス供給手段7とを備えている。ガス導入手段39を構成するガス導入管40には、エンジン排気ガスを燃焼式ヒータ6に導入するEガス導入位置と外気を燃焼式ヒータ6に導入する外気導入位置とにバルブ位置が切り換わる第1バルブ41が設けられ、ガス供給手段7を構成するガス供給管27にはヒータ排出ガスを排気通路2に供給するHガス供給位置と大気に放出するHガス放出位置とに切り換わる第2バルブ42が設けられている。
【0050】
また、上記排気通路2の酸化触媒35より上流側の部位は、その通路径が該酸化触媒35より下流側の通路径よりも小さく且つ湾曲していて、該上流側部位における排気ガスの流路抵抗は該下流側部位よりも大きくなっている。
【0051】
そうして、上記燃焼式ヒータ6及びバルブ41,42の作動を制御するために、制御手段31、ヒータスイッチ32及び検出手段43が設けられている。検出手段43は、NOx還元触媒36の温度Tnが実質的に活性を示す温度Tnoになっているか否かを判定するためのものであり、これには実施形態1の検出手段の場合と同様にエンジン水温、排気ガス温度、あるいはエンジン吸入空気量を検出するセンサ、あるいはNOx還元触媒36の温度を直接検出するセンサが用いられる。また、制御手段31はエンジン運転領域判定部を備えている。
【0052】
運転領域判定部は、エンジン1がNOx還元触媒36によるNOx浄化が難しい運転領域にあるか否かを判定するものであり、その判定にはエンジン運転状態を検出するセンサ(エンジン回転数センサ、エンジン負荷センサ)が用いられる。すなわち、NOx還元触媒36がNOxを浄化し難い状態は、エンジン排気ガス中のNOx量が多いとき及びエンジン排気ガス中の酸素濃度が高いときであり、エンジンの空燃比が高リーン(例えばA/F>30)の運転領域はエンジン排気ガス中の酸素濃度が高く、また、エンジン負荷が高いときはエンジン排気ガス中のNOx量が多く、いずれも制御手段31によってNOxを還元浄化し難い状態と判定される。
【0053】
制御の具体的な流れは図6に示されている。まず、上記ヒータスイッチ32、検出手段43等からデータ(スイッチのON・OFF、検出データ、暖房要求度等)を入力し、ヒータスイッチ32の状態に基いて燃焼式ヒータ6のON・OFFを設定する(ステップB1〜B4)。続いて上記検出手段43のデータに基いてNOx還元触媒36の温度Tnを推定する(ステップB5)。
【0054】
上記触媒温度Tnが所定温度Tno以上であるときは、エンジン運転状態がNOx浄化難の領域にあるか否かを判定する(ステップB6,B7)。NOx浄化難領域であるときは、ヒータスイッチ32がONであれば燃焼式ヒータ6の出力を設定し、ヒータスイッチ32がOFFであれば、ヒータスイッチ32のON設定を行なって燃焼式ヒータ6の出力を設定する(ステップB8〜B10)。
【0055】
そして、着火用タイマーtが設定時間to以上をカウントしているか否かをみて、設定時間以上になっていなければ、タイマーtをカウントし、第1バルブ41を外気導入位置に設定し、第2バルブ42をHガス放出位置に設定して、これら燃焼式ヒータ6及びバルブ41,42の設定を実行する(ステップB11〜B15)。タイマーtが設定時間to以上をカウントしている場合は第1バルブ41をEガス導入位置に設定し、第2バルブ42をHガス供給位置に設定して、それらの設定を実行する(ステップB16→B17→B15)。
【0056】
また、上記触媒温度Tnが所定温度Tnoに達していないとき、又はエンジン運転状態がNOx浄化難の領域にないときは、ヒータスイッチ32がONであればヒータ出力を設定して着火用タイマーtのカウントを行ない、ヒータスイッチ32がOFFであれば、着火用タイマーtのカウントをキャンセル(零に)する(ステップB18〜B20)。
【0057】
上記着火用タイマーtは、燃焼式ヒータ6の始動時にはエンジン排気ガスではなく酸素量が多い外気を燃焼式ヒータ6に導入してその着火性を良くするためのものであり、toとしては例えば1〜2秒が与えられる。
【0058】
従って、NOx還元触媒36が実質的に活性を示す温度になっており且つエンジン運転状態がNOx浄化難の領域にあるときは、エンジン排気ガスの一部が酸化触媒35をバイパスして燃焼式ヒータ6に導入され、該排気ガス中の酸素がヒータ6によって燃料の燃焼に使用され、酸素量の少ない排気ガスとなってNOx還元触媒36に供給される。このため、NOx還元触媒36は、ヒータ排出ガスによって加熱されて活性が促進されるとともに、該触媒36に供給されるエンジン排気ガスの酸素濃度が低くなるから、NOxの還元浄化に有利になる。
【0059】
また、上記NOx浄化難領域において、燃焼式ヒータ6が作動していないときはその着火性向上のために一時的に外気が該ヒータ6に導入されるが、該ヒータが既に作動しているときには、t≧toを条件としてエンジン排気ガスが燃焼式ヒータ6に速やかに導入されることになる。
【0060】
なお、上記NOx浄化難領域においては、NOx還元触媒36の浄化性能向上のために、燃焼式ヒータ6に供給する燃料を増量するようにしてもよい。
【0061】
また、上記NOx浄化難領域において着火性向上のために第1バルブ41を外気導入位置としたときは第2バルブ42をHガス供給位置としてNOx還元触媒36をヒータ排出ガスによって積極的に加熱しその活性を促進するようにしてもよい。
【0062】
また、本実施形態では排気通路2の酸化触媒35よりも上流側部位の排気ガスの流路抵抗を大として該排気ガスを燃焼式ヒータ6にバイパスさせるようにしたが、酸化触媒35に流れる排気ガス量を減少させ又は零にして排気ガスを強制的にバイパスさせるためのバルブを排気通路2の酸化触媒35の上流側又は下流側に設けるようにしてもよい。
【0063】
さらに、本実施形態では酸化触媒35を備えているが、該酸化触媒35を備えていない場合でも、上記NOx浄化難領域において排気ガスの一部又は全部を燃焼式ヒータ6に導入して燃焼に使用した後にNOx還元触媒に供給するようにしてもよい。
【0064】
<実施形態4>
本形態は、図7に示すように、実施形態2と同様のエンジン1において、その排気通路2に実施形態1と同様の直結三元触媒(低温活性触媒)3とNOx吸収触媒45とが上流側から順に設けられているケースであり、燃焼式ヒータ6の利用の態様は実施形態3に類似する。
【0065】
NOx吸収触媒45は、担体にアルミナ母材、Pt及びBaを有する内側コート層と、ゼオライト母材及びPtを有する外側コート層とが形成されたものである。この触媒において、Baは排気ガス中の酸素濃度が高いとき(エンジンが理論空燃比よりも所定比率以上にリーン(例えばA/F>16)で運転されたとき)にNOxを吸収し、排気ガス中の酸素濃度が低下すると(特にλ=1になると)吸収していたNOxを脱離するNOx吸収材であり、PtはBaから脱離するNOxを還元分解する触媒金属であり、ゼオライトに担持されたPtは排気ガス中のNOをNOに酸化させてBaに吸収させ易くする働きをする。
【0066】
この形態では、燃焼式ヒータ6の燃料を燃焼させる酸素を得るために排気通路2の三元触媒3の上流側の部位からエンジン排気ガスを該燃焼式ヒータ6に導入するガス導入手段39と、燃焼式ヒータ6から排出されるガスを排気通路2の三元触媒3とNOx吸収触媒45との間の部位に供給するガス供給手段7とを備えている。実施形態3と同様に、ガス導入手段39を構成するガス導入管40にはEガス導入位置と外気導入位置とに切り換わる第1バルブ41が設けられ、ガス供給手段7を構成するガス供給管27にはHガス供給位置とHガス放出位置とに切り換わる第2バルブ42が設けられている。
【0067】
そうして、上記燃焼式ヒータ6及びバルブ41,42の作動を制御するために、制御手段31、ヒータスイッチ32及び検出手段43が設けられている。検出手段43は、NOx吸収触媒45の温度Tnが実質的に活性を示す温度Tnoになっているか否かを判定するためのものであり、実施形態3の検出手段43と実質的に同じものである。また、制御手段31は、NOx吸収触媒45のNOxトラップ(吸収)量TR を推定するNOxトラップ量推定部を備え、それは当該トラップ開始からの経過時間に基いてその量TR を推定する。
【0068】
制御の具体的な流れは図8に示されている。まず、上記ヒータスイッチ32、検出手段43等からデータ(スイッチのON・OFF、検出データ、暖房要求度等)を入力し、ヒータスイッチ32の状態に基いて燃焼式ヒータ6のON・OFFを設定し、上記検出手段43のデータに基いてNOx吸収触媒45の温度Tnを推定する(ステップC1〜C5)。続いて、エンジン排気ガスを燃焼式ヒータ6にバイパス中であるか否かを判定し、バイパス中でなければ、NOxトラップ量TR を積算する(ステップC6,C7)。バイパス中か否かは後述するバイパスタイマーt1 が作動中(t10>t1 >0)か否かによって判定する。
【0069】
上記触媒温度Tnが所定温度Tno以上であり且つNOxトラップ量TR が予定トラップ量(NOx吸収材の飽和トラップ量又はそれよりも幾分少ないトラップ量)TRO以上であるときは、NOxトラップ量TR の積算をキャンセルし、エンジン排気ガスを燃焼式ヒータ6にバイパスさせるためのタイマーt1のカウントを開始する(ステップC8〜C11)。
【0070】
上記バイパスタイマーt1 が予定のバイパス時間t10(例えば数秒。なお、
t10>to )に達するまでは、ヒータスイッチ32がONであれば燃焼式ヒータ6の出力を設定し、ヒータスイッチ32がOFFであれば、ヒータスイッチ32のON設定を行なって燃焼式ヒータ6の出力を設定する(ステップC12〜C15)。
【0071】
そして、着火用タイマーtが設定時間to以上をカウントしているか否かをみて、設定時間以上になっていなければ、着火用タイマーtをカウントし、第1バルブ41を外気導入位置に設定し、第2バルブ42をHガス放出位置に設定して、これら燃焼式ヒータ6及びバルブ41,42の設定を実行する(ステップC16〜C20)。着火用タイマーtが設定時間to以上をカウントしている場合は第1バルブ41をEガス導入位置に設定し、第2バルブ42をHガス供給位置に設定して、それらの設定を実行する(ステップC21→C22→C20)とともに、エンジン1の空燃比を高リーン状態(例えばA/F≧22)から低リーン状態(例えばA/F=16)に変更する。ステップC6において既にバイパス中であれば、バイパスタイマーt1 のカウントを継続し、それが予定バイパス時間t10に達するまで上記処理を行なう(ステップC6→C11)。
【0072】
また、上記触媒温度Tnが所定温度Tnoに達していないとき、NOxトラップ量TR が予定トラップ量TROに達していないとき、又はバイパスタイマーt1 が予定バイパス時間t10に達している(バイパス終了)ときは、バイパスタイマーt1をキャンセル状態とし、ヒータスイッチ32がONであればヒータ出力を設定して着火用タイマーtのカウントを行ない、ヒータスイッチ32がOFFであれば、着火用タイマーtのカウントをキャンセル(零に)する(ステップC23〜C26)。
【0073】
従って、NOx吸収触媒45が実質的に活性を示す温度になっているときに、NOxトラップ量が飽和若しくはそれに近い状態になると、エンジン排気ガスの一部が三元触媒3をバイパスして燃焼式ヒータ6に導入され、該排気ガス中の酸素がヒータ6によって燃料の燃焼に使用され、酸素量の少ない排気ガス(エンジン1をλ=1で運転した場合と同等の排気ガス)となってNOx吸収触媒45に供給される。このため、NOx吸収触媒45は、吸収していたNOxを脱離し始め、この脱離するNOxが効率良く還元浄化される。また、排気ガスバイパス中はNOxトラップ量の積算はなされないため、次回のバイパスが予定トラップ量に達する前に始まることが避けられる。また、エンジン1の空燃比を高リーン状態から一気にλ=1にしなくてもよいから、エンジン出力トルクの急変を避けることができる。
【0074】
燃焼式ヒータ6が作動していないときに着火性向上のために外気が該ヒータ6に一時的に導入される点、燃焼式ヒータ6が既に作動しているときにはt≧toを条件としてエンジン排気ガスが燃焼式ヒータ6に速やかに導入される点、エンジン排気ガスのバイパス時に燃焼式ヒータ6に供給する燃料を増量するようにしてもよい点、本実施形態では排気通路2の三元触媒3よりも上流側部位の排気ガスの流路抵抗を大として該排気ガスを燃焼式ヒータ6にバイパスさせるようにしたが、排気ガスを強制的にバイパスさせるためのバルブを排気通路2の三元触媒3の上流側又は下流側に設けるようにしてもよい点、さらに、三元触媒3を備えていない場合でも上記バイパスを行なうことができる点は、実施形態3と同様である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施形態1に係る排気ガス浄化装置の構成を示すブロック図。
【図2】 燃焼式ヒータの一例を示す回路図。
【図3】 同形態の制御の流れ図。
【図4】 実施形態2に係る排気ガス浄化装置の構成を示すブロック図。
【図5】 実施形態3に係る排気ガス浄化装置の構成を示すブロック図。
【図6】 同形態の制御の流れ図。
【図7】 実施形態4に係る排気ガス浄化装置の構成を示すブロック図。
【図8】 同形態の制御の流れ図。
【符号の説明】
1 エンジン
2 排気通路
3 直結三元触媒
4 HCトラップ材
5 三元触媒
6 燃焼式ヒータ
7 ガス供給手段
27 ガス供給管
29 第1バルブ
30 第2バルブ
31 制御手段
32 ヒータスイッチ
33 検出手段
35 酸化触媒
36 NOx還元触媒
37 バルブ
39 ガス導入手段
40 ガス導入管
41 第1バルブ
42 第2バルブ
43 検出手段
44 運転領域判定手段
45 NOx吸収触媒
46 NOxトラップ量推定手段

Claims (11)

  1. 自動車のエンジンの排気通路に該エンジンの排気ガス中の所定成分を低減させる浄化手段が配置されている排気ガス浄化装置において、
    車室に供給される空気を加熱する燃焼式ヒータと、
    上記燃焼式ヒータから上記空気の加熱に使用されて排出されるヒータ排出ガスを上記排気通路の上記浄化手段よりも上流側の部位に供給するガス供給手段と
    上記浄化手段の浄化に関する状態を検出する検出手段と、
    上記検出手段によって検出された上記浄化手段の状態に基いて上記ガス供給手段の作動を制御する制御手段とを備えている排気ガス浄化装置。
  2. 請求項1に記載されている排気ガス浄化装置において、
    上記燃焼式ヒータは理論空燃比よりもリーンの燃焼性ガスを燃焼させて車室供給用空気を加熱する排気ガス浄化装置。
  3. 請求項1又は請求項2に記載されている排気ガス浄化装置において、
    上記浄化手段は、上記エンジン排気ガス中のNOをNOに酸化する酸化触媒である排気ガス浄化装置。
  4. 請求項1に記載されている排気ガス浄化装置において、
    上記浄化手段は、酸化機能及び還元機能のうち少なくとも酸化機能を有する触媒であり、
    上記検出手段は、上記触媒が活性を呈する状態になっているか否かを検出するためのものであり、
    上記制御手段は、上記検出手段によって検出された上記触媒の状態が活性を呈する状態でないときに、上記ヒータ排出ガスが上記触媒に供給されるように上記ガス供給手段の作動を制御する排気ガス浄化装置。
  5. 請求項1に記載されている排気ガス浄化装置において、
    上記燃焼式ヒータは理論空燃比よりもリーンの燃焼性ガスを燃焼させて車室供給用空気を加熱するものであり、
    上記浄化手段は、上記エンジンの排気ガス中のHCを吸収するHC吸収材であり、
    上記検出手段は、上記HC吸収材がその吸収したHCを脱離する状態になっているか否かを検出するためのものであり、
    上記制御手段は、上記検出手段によって検出された上記HC吸収材の状態がHCを脱離する状態になっているときに、上記ヒータ排出ガスが上記HC吸収材に供給されるように上記ガス供給手段の作動を制御する排気ガス浄化装置。
  6. 請求項1に記載されている排気ガス浄化装置において、
    上記燃焼式ヒータは理論空燃比よりもリーンの燃焼性ガスを燃焼させて車室供給用空気を加熱するものであり、
    上記浄化手段として、酸化機能及び還元機能のうち少なくとも酸化機能を有する触媒と、該触媒よりも下流側に配設され上記エンジンの排気ガス中のHCを吸収するHC吸収材とを備え、
    上記検出手段として、上記触媒が活性を呈する状態になっているか否かを検出するための触媒状態検出手段と、上記HC吸収材がその吸収したHCを脱離する状態になっているか否かを検出するための吸収材状態検出手段とを備え、
    上記制御手段は、上記触媒状態検出手段によって検出された上記触媒の状態が活性を呈する状態でないときに、上記ヒータ排出ガスが上記触媒に供給され、上記吸収材状態検出手段によって検出された上記HC吸収材の状態がHCを脱離する状態になっているときに、上記ヒータ排出ガスが上記触媒と上記HC吸収材との間の上記排気通路に供給されるように上記ガス供給手段の作動を制御する排気ガス浄化装置。
  7. 自動車のエンジンの排気通路に配置され該エンジンの排気ガス中の所定成分を低減させる浄化手段と、
    車室に供給される空気を加熱する燃焼式ヒータと、
    上記燃焼式ヒータから上記空気の加熱に使用されて排出されるヒータ排出ガスを上記排気通路の上記浄化手段よりも上流側の部位に供給するガス供給手段とを備えている排気ガス浄化装置において、
    上記エンジンは、少なくとも一部の運転領域において理論空燃比よりも所定比率以上にリーンの混合気によって運転されるものであり、
    上記浄化手段は、上記リーンで運転されたエンジンの排気ガス中のNOxを還元浄化する触媒であり、
    上記燃焼式ヒータの燃料を燃焼させる酸素を得るために上記触媒よりも上流側の上記排気通路からエンジン排気ガスを上記燃焼式ヒータに導入するガス導入手段を備え、
    上記ガス供給手段が、上記エンジン排気ガスによる燃焼によって生じたヒータ排出ガスを上記触媒に供給する排気ガス浄化装置。
  8. 請求項7に記載されている排気ガス浄化装置において、
    上記NOxを還元浄化する触媒よりも上流側の上記排気通路に酸化触媒が設けられ、
    上記ガス導入手段は、上記酸化触媒よりも上流側の上記排気通路からエンジン排気ガスを上記燃焼式ヒータに導入する排気ガス浄化装置。
  9. 自動車のエンジンの排気通路に配置され該エンジンの排気ガス中の所定成分を低減させる浄化手段と、
    車室に供給される空気を加熱する燃焼式ヒータと、
    上記燃焼式ヒータから上記空気の加熱に使用されて排出されるヒータ排出ガスを上記排気通路の上記浄化手段よりも上流側の部位に供給するガス供給手段とを備えている排気ガス浄化装置において、
    上記エンジンは、少なくとも一部の運転領域において理論空燃比よりも所定比率以上にリーンの混合気によって運転されるものであり、
    上記浄化手段は、上記リーンで運転されたエンジンの排気ガス中のNOxを吸収し該NOxを該排気ガス中の酸素濃度が低下したときに放出するNOx吸収材であり、
    上記燃焼式ヒータの燃料を燃焼させる酸素を得るために上記触媒よりも上流側の上記排気通路からエンジン排気ガスを上記燃焼式ヒータに導入するガス導入手段を備え、
    上記ガス供給手段が、上記NOx吸収材からNOxを放出させるために上記エンジン排気ガスによる燃焼によって生じたヒータ排出ガスを該NOx吸収材に供給する排気ガス浄化装置。
  10. 請求項9に記載されている排気ガス浄化装置において、
    上記NOx吸収材よりも上流側の上記排気通路に酸化触媒が設けられ、
    上記ガス導入手段は、上記酸化触媒よりも上流側の上記排気通路からエンジン排気ガスを上記燃焼式ヒータに導入する排気ガス浄化装置。
  11. 請求項9に記載されている排気ガス浄化装置において、
    上記ガス供給手段が上記エンジン排気ガスによる燃焼によって生じたヒータ排出ガスを該NOx吸収材に供給するときに、上記エンジンが上記リーンよりも空燃比が小さい混合気によって運転される排気ガス浄化装置。
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