JP4255767B2 - 走行作業機のカバー装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、トラクタ、モーア(芝刈機)等の乗用型の走行作業機、土木用走行作業機のカバー装置の構成に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来から乗用型田植機等の走行作業機等の機体フレームの上面側を覆うカバー装置として、例えば、特許文献1〜3では、機体フレームの上の内前部寄り部位にエンジン及び操舵コラムを配置し、その後方に操縦者の座る運転席を設け、機体フレームの後部に苗植付装置を昇降動可能に連結してあり、前記エンジンや操舵コラムの部分を除く機体フレームの上面及び左右両側部分をステップカバー体にて覆うように機体フレームに固定する。また、複数の分割可能なボンネット及びカバー体にて前記エンジンや操舵コラムの部分を覆う。さらに、前記操舵コラムの後方には、ステップ台及び後輪部分や機体フレームの上面後部を覆うステップフェンダカバー体が機体フレームに対して着脱自在可能に取付けられた構成が開示されている。
【0003】
【特許文献1】
特開平11−318134号公報
【特許文献2】
特開2000−125622号公報
【特許文献3】
特開2003−2243号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前記各先行技術では、ボンネット、カバー体、ステップカバー体、ステップフェンダカバー体等は機体フレーム等に対して複数箇所のノブネジ等を介してロック固定するものであったから、そのノブネジの頭がカバー体などの外面に顕れて外観が悪いし、複数箇所のノブネジを締めつけたり、緩めたりする等の着脱作業に手間取り、外したノブネジを紛失するおそれもあり、メンテナンス作業が煩雑になるという問題もあった。
【0005】
本発明は、以上の問題点を解消すべく成されたものであり、前記ノブネジを使用せず、複数のカバー体の着脱作業が容易にできる走行作業機のカバー装置を提供することを目的とするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するため、請求項1に記載の発明の走行作業機のカバー装置は、四輪式走行作業機における機体フレームの上面を覆うカバー装置であって、前記機体フレームの左右両側の前部寄り部位及び後部寄り部位に前後走行車輪を備え、前記機体フレームの前部寄り部位に動力源とその後部の操舵コラム部とを有し、前記動力源及び操舵コラム部を平面視で囲むように前記機体フレームの前部寄り部位の上面を前下カバー体にて覆い、該前下カバー体の後端を境にして、前記後走行車輪を覆い且つ上面に座席部を有するステップフェンダカバー体を配置し、前記動力源及び操舵コラム部を前後から囲むためのボンネットカバー体とコラムカバー体とを互いに分離可能に配置し、前記コラムカバー体の下端縁を前記前下カバー体の上端面に縦方向に嵌め込み装着させ、前記ボンネットカバー体を前記前下カバー体の上端面に略水平方向に嵌め込み装着する一方、前記機体フレームから立設した支持フレーム構成体にて前記動力源の前方側及び操舵コラム部の下方側を囲むように構成し、前記ボンネットカバー体の内面に設けた係止部を前記支持フレーム構成体に設けたロック機構に対して係脱可能に構成し、前記ロック機構を、前記コラムカバー体の外側に設けた操作レバーに連動連結させ、前記ボンネットカバー体の内面には、前記支持フレーム構成体を構成する横ステーに設けた複数の係止孔にそれぞれ前方から挿入できる複数の係止ピンを後向きに突設すると共に、前記横ステーに設けられた電源供給用の雌コネクタに前方から嵌まって、前記ボンネットカバー体の前面に設けられた灯具に電気を供給可能にする雄コネクタを後向きに突設し、前記複数の係止ピンの後向き突出量を、前記雄コネクタの後向き突出量より長く形成したものである。
【0007】
【0008】
【0009】
【発明の効果】
請求項1の発明によれば、機体フレームの上面側の前部を前下カバー体で覆い、後側をステップフェンダカバー体で覆うようにカバー体が前後に分割されている。さらに、機体フレームの上面より上向きに突出している動力源及び操舵コラム部は、コラムカバー体とボックスとにより前後で挟むように囲んで覆うというように、分割されている。従って、これらのカバー体が4つの着脱し易い大きさに分割しているからメンテナンス作業が容易となる。
【0010】
そして、前記コラムカバー体の下端縁を前記前下カバー体の上端面に縦方向に嵌め込み装着させる一方、前記ボンネットカバー体を前記前下カバー体の上端面に略水平方向に嵌め込み装着したものであるから、走行機体の前部側の複数のカバー体のつなぎ目が目立たず、一体感を奏する外観に仕上げることができるという効果を奏する。
【0011】
また、前記機体フレームから立設した支持フレーム構成体にて前記動力源の前方側及び操舵コラム部の下方側を囲むから、ボンネットカバー体で動力源等の覆うときに、当該ボンネットカバー体が動力源に直接接触せず、接触による部品等の損傷が無くなる。また、ボンネットカバー体の内面の後部側に設けた係止部を前記支持フレーム構成体に設けたロック機構に対して係脱可能に構成し、前記ロック機構は、前記コラムカバー体の外側に設けた操作レバーに連動連結されているものであるから、ボンネットカバー体の着脱自在作業が至極簡単にできるという効果も奏する。
【0012】
更に、前記ボンネットカバー体の内面には、前記支持フレーム構成体を構成する横ステーに設けた複数の係止孔にそれぞれ前方から挿入できる複数の係止ピンを後向きに突設したものであるから、ボンネットカバー体を走行機体の前側から後向きに押し込むと、複数係止ピンと係止孔との関係から、ボンネットカバー体の位置決め及びボンネットカバー体の取付け姿勢が簡単に保持されて、装着作業が至極簡単にできるという効果を奏する。
しかも、前記ボンネットカバー体の内面には、前記横ステーに設けられた電源供給用の雌コネクタに前方から嵌まって、前記ボンネットカバー体の前面に設けられた灯具に電気を供給可能にする雄コネクタを後向きに突設し、前記複数の係止ピンの後向き突出量を、前記雄コネクタの後向き突出量より長く形成しているから、前記ボンネットカバー体を前記前下カバー体の上端面に略水平方向に嵌め込み装着するとき、前記複数の係止ピンが先に前記横ステーに設けた前記複数の係止孔に嵌まって位置決めされた状態で、前記雄コネクタが前記雌コネクタに嵌まることができる。従って、作業者が前記ボンネットカバー体装着時の微妙な位置合わせ作業の手間も省ける。しかも、このように前記ボンネットカバー体の着脱と同時に、前記雄雌コネクタの着脱作業も行えるから、配線の接続忘れや逆にボンネットを外すときに配線を引きちぎる等の事故も無くせる。
【0013】
【発明の実施の形態】
次に、本発明を具体化した実施形態を、走行作業機械としての乗用型芝刈機(ロータリモーア)に適用した場合の図面(図1〜図10)に基づいて説明する。
【0014】
図1は芝刈機の全体側面図、図2は芝刈機の全体平面図、図3は芝刈機の動力伝達系統を示す平面図、図4はカバー体の概略分離状態を示す平面図、図5(a)は機体フレームの前部側のボンネットカバー体、コラムカバー体等の側面図、図5(b)は平面図である。
【0015】
図1及び図2に示すように、この実施形態の芝刈機においては、走行機体1は平面視略門型の機体フレーム2を有し、その左右両側の前後に配置した前後四輪3,3,4,4にて機体フレーム2が支持されている。走行機体1の上面前部には動力源としてのエンジン7と、操向丸ハンドル10aを有する操縦コラム部10が搭載されている。走行機体1の上面後部には、エンジン7からの出力を適宜変速して左右両後輪4,4に伝達するHST(静油圧式無断変速機構)等のミッションケース8が配置されている。
【0016】
前記機体フレーム2の上面は後に詳述するように複数のカバー体にて覆われ、それぞれのカバー体ごとに分割、且つ着脱可能に構成されている。例えば、前記エンジン7及び操縦コラム部10の箇所は、フロントカウル5としてのボンネットカバー体11とコラムカバー体12とに分割でき、それぞれが着脱自在である。また、平面視で機体フレーム2の上面前寄り部位であって前記フロントカウル5の下端の外周(前記エンジン7及び操舵コラム部10)を囲むように前記機体フレーム2の前部寄り部位の上面を平面視略コ字型の前下カバー体13にて覆う。該前下カバー体13の後端を境にして、前記左右の後走行車輪4、4及を覆い且つ上面に運転座席部を有するリヤカウルとしてのステップフェンダカバー体6を配置する。ステップフェンダカバー体6上の左右中央前寄り部位には運転座席体9が設けられている。この運転座席体9に座ったオペレータが前記操向丸ハンドル10aを回動操作することにより、その操作量(回動量)に応じて左右両前輪3,3のかじ取り角(操向角度)を変えるように構成されている。運転座席体9より左側には、モーア昇降レバー14が前後回動可能に設けられ、後述するモーア装置(芝刈取装置)20が昇降機構(図示せず)を介して上下動可能に構成されている。
【0017】
なお、車速を適宜調節するための変速ペダル15と、走行機体1を制動操作するためのブレーキペダル16との各操作杆が、前下カバー体13の後端縁とステップフェンダカバー体6の前端縁との間(隙間)から立設されている。
【0018】
機体フレーム2の下面のうち左右両前輪3,3と左右両後輪4,4との間には、芝刈り用のモーア装置20が前後一対のリンク杆17,18を介して昇降動可能に装着されている。モーア装置20は、下向き開口椀状のモーアケース21内に、水平回転可能な左右一対のロータリ刈刃22,22を備えている。
【0019】
また、モーアケース21の左右両側の前後には、下降時にモーア装置20の高さを調節する4つのゲージ車輪23が取付けられている。モーアケース21には、後向きに延びるダクト部25が設けられている。各ロータリ刈刃22で刈取った芝草は、前記ダクト部25から機体フレーム2の下面のうち左右両後輪4,4の間に配置した中継ダクト26を介して、走行機体1の後部に着脱可能に設けたキャッチャーボックス27に送られて堆積される。
【0020】
次に、主として図1及び図3を参照しながら、芝刈機の動力伝達系統を説明する。この実施形態の芝刈機では、エンジン7の回転動力の一部を左右両後輪4,4に配分する二輪駆動方式が採用されている。
【0021】
すなわち、エンジン7の回転動力の一部は、当該エンジン7から前後外向きに突出する出力軸31の後端部から、前後両端に自在継手33,33を備えた推進軸32、ミッションケース8よりも前方の部位に配置した走行用ギヤボックス34及び無端ベルト35を介して、ミッションケース8に伝達される。そして、このミッションケース8に左右外向きに突設した水平軸36から無端チェーン37を介して走行機体1の後ろ寄り部位に設けた左右長手の後輪駆動軸38に伝達される。その結果、後輪駆動軸38の左右両端に取付けた後輪4,4が回転駆動する。
【0022】
他方、エンジン7の他の回転動力は、出力軸31の前端部から、動力伝達用ベルト等の無端帯40を介して、機体フレーム2の前部に軸支したPTO軸42に伝達される。次いで、このPTO軸42から、前後両端に自在継手を備えた中間軸43、モーアケース21の上面のうち機体フレーム2よりも右側の部位に配置したモーア用ギヤボックス44及び無端ベルト45を介して、モーアケース21のうち平面視で機体フレーム2を挟んだ両側に回転可能に軸支した縦長のロータリ軸47,47に動力伝達される。その結果、左ロータリ刈刃22は平面視で時計方向に回転駆動し、右ロータリ刈刃22は平面視で反時計方向に回転駆動するから、これら両ロータリ刈刃22,22の回転により、モーアケース21からキャッチャーボックス27に向かって後向きに流れる搬送風が形成される。この搬送風が各ロータリ刈刃22で刈取った芝草をキャッチャーボックス27までスムーズに搬送することができる。
【0023】
次に、図1、図2及び図4〜図10を参照しながら、機体フレーム2上のカバー装置の構成について詳述すると、図1、図2、図4及び図5(a)、図5(b)に示すように、上端に操向丸ハンドル10aを有するステアリングシャフト(図示せず)を内蔵するステアリングポスト50がエンジン7の搭載位置より後方の機体フレーム2上に立設しており、そのステアリングポスト50の上部寄りには、各種計測表示装置やエンジンキースイッチ等が上面に配置された前記操縦コラム部10が走行機体1の前方に向かって突出している。この操縦コラム部10は平面視で略楕円形の形態である。
【0024】
そして、支持フレーム構成体としての側面視横向きL字状の左右一対のカバー支持フレーム51、51は、その基端がエンジン7の配置位置より前方で、機体フレーム2から上向きに突出させ、カバー支持フレーム51、51の上部後向き支柱部51a,51aの後端は、前記操縦コラム部10より下方のステアリングポスト50の前方に突出するブラケット52に取付けられた左右方向に延びる横梁53の両端に連結されている。また、前記一対のカバー支持フレーム51、51の前部寄り部位間と上部後向き支柱部51a,51aの前後中途部位間とは、それぞれ第1横ステー54と第2横ステー55にて連結されて、格子状に形成され剛性を高めている。
【0025】
他方、平面視略コ字型の前下カバー体13は、前記エンジン7及びステアリングポスト50の配置部を除く、機体フレーム2の上面のうち左右両側部位及び前端部位を一体的に囲むように配置される。この前下カバー体13は図示しないボルト・ナットにより機体フレーム2の上面等に固定されている。また、前下カバー体13の前部及び左右両側部は機体フレーム2の上面より高い位置であり、前下カバー体13の左右両側の後端部は機体フレーム2の上面に近くなるように下向き傾斜している。
【0026】
前記コラムカバー体12は前記操縦コラム部10及びステアリングポスト50の後端及び左右両側を囲むように平面視で略円弧状に形成されている。また、コラムカバー体12の左右両側の前縁12aは、上側から下に行くに従って機体フレーム2の前方になる後傾状に形成されている。コラムカバー体12の下端縁12bは、前下カバー体13における水平状の上面縁13aと一致するように水平に形成され、且つコラムカバー体12の下端縁12bには、複数箇所に下向きの係止舌片56が一体的に突出されており(図5(a)参照)、これらの係止舌片56は、前記前下カバー体13における上面縁13aまたはその近傍に穿設された係止孔(図示せず)に上方から嵌合できるように構成されている。また、前記コラムカバー体12の上端縁は、前記操縦コラム部10の下端縁のうち後端部及び左右両側端部にぴったりと当接できるように形成されている。そして、前記第2横ステー55の左右両側部位に基端が連結された一対のコイルバネ付き係止棒57の先端鉤部を、前記コラムカバー体12の内面に固定された係止ブラケット58に係止することにより、前記コラムカバー体12を前方に付勢して、当該コラムカバー体12の上端縁は、前記操縦コラム部10の下端縁のうち後端部等に密接できて装着姿勢が一定になり、且つガタつかないように構成されている(但し、図5(a)では片方のみ示す)。
【0027】
ボンネットカバー体11は、先端(前端)に向かって先細になる流線型(楕円殻状)に形成され、ボンネットカバー体11の後縁11aは前記コラムカバー体12の前縁12aとぴったり重なるように後傾状に形成されている。前記前下カバー体13の水平な上面縁13aに摺接可能なように、ボンネットカバー体11の下端縁11bは水平状に形成されている。ボンネットカバー体11の前端には、ヘッドライトや方向指示のための灯具59が備えられている。そして、ボンネットカバー体11の内面の前後部位には、後向きに突出する左右一対の第1係止ピン60と、左右一対の第2係止ピン61とがそれぞれ前後部位のブラケット62、63に備えられている(図5(a)及び図8(a)参照)。他方、前記第1横ステー54及び第2横ステー55には、前記各第1係止ピン60及び第2係止ピン61がきっちりと嵌まり得るテーパ孔(係止孔)64a,65aを有するゴム製等の弾性係合部材64、65が取付けられている(図8(a)、図8(b)参照)。これにより、機体フレーム2が振動で揺れても、弾性係合部材64、65から係止ピン60、61を介してボンネットカバー体11にびびり音を伝達しないから静粛である。
【0028】
また、前記第1横ステー54には、前記一対の弾性係合部材64の配置の間位置に走行機体1に搭載されたバッテリ(図示せず)に接続された電源供給用の雌コネクタ66が固定されている。この雌コネクタ66は前向きに広がる截頭円錐状の凹部66aを有し、その凹部66aの底面に電気接点が設けられている(図8(a)参照)。前記ボンネットカバー体11の内面のブラケット62には、同じく一対の第1係止ピン60の配置の間位置に、前記雌コネクタ66の凹部66aにきっちりと嵌まる截頭円錐状突起からなる雄コネクタ67が後向きに固定されている。この雄コネクタ67の頭部に電気接点を有し、この雄コネクタ67から前記灯具59に電気を供給できるように配線されている。また、前記第1係止ピン60及び第2係止ピン61の長さ(後向き突出量)は前記雄コネクタ67の後向き突出量より長く形成されているため、ボンネットカバー体11をコラムカバー体12方向に押し込んで装着するとき、第1係止ピン60及び第2係止ピン61がそれぞれ先に弾性係合部材64、65のテーパ孔状の係止孔64a,65aに嵌まって位置決めされた状態で、雄コネクタ67が雌コネクタ66の凹部66aにきっちりと嵌まることができる。従って、作業者がボンネットカバー体11装着時の微妙な位置合わせ作業の手間も省ける。しかも、このようにボンネットカバー体11の着脱と同時に、雄雌コネクタ66、67の着脱作業も行えるから、配線の接続忘れや逆にボンネットを外すときに配線を引きちぎる等の事故も無くせる。
【0029】
ボンネットカバー体11を固定(ロック)し、ロック解除するためのロック機構70は、図5(a)、図5(b)、図6及び図7に示すように、前記第2横ステー55の下方に設けた横長シャーシ72の左右両側片72aに形成された走行機体1の進行方向に沿い且つ前方開放状(前向きU字状)の溝からなる固定ロック爪73(図6及び図7では右側のみ示す)と、前記左右両側片72aの内面に支軸74を介して上下回動可能に取付けられた回動ロック爪75(図6及び図7では右側のみ示す)と、この各回動ロック爪75の後端腕77に先端を連結した作動杆76と、該作動杆76の後端が回動可能に連結された回動アーム78と、該回動アーム78の基端が取り付き、前記横梁53に回動自在に軸支された回動軸79と、該回動軸79に基端が固定されて前記コラムカバー体12の後方向に突出する操作レバー80と、ボンネットカバー体11の内面に設けられたブラケット81から横向きに突設するピン状の係合ピン82とから構成されている。
【0030】
前記回動ロック爪75の前縁には、当該回動ロック爪75が支軸74周りで下向き回動したときに、前記固定ロック爪73の前向きU字状の奥底に嵌まる係合ピン82の前方を囲む下向き鉤状75aと、回動ロック爪75が支軸74周りで上向き回動するにつれて、前記U字状溝の奥底に嵌まる係合ピン82の後面を前方に押し出すように、前記支軸74からの寸法が下方で次第に大きくなるように凸湾曲成形された押出面75bとからなる。また、前記支軸74より後側に穿設された円弧状のガイド溝83には、回動ロック爪75の側面から突出するガイドピン84が嵌まり、回動ロック爪75の上下回動角度が規制されている。なお、図示しないねじりばねにより、回動ロック爪75は下向き回動方向に付勢されている。
【0031】
従って、ボンネットカバー体11を走行機体2の前方から後に向かって斜め下向きに押し込むと、まず、前記第1係止ピン60及び第2係止ピン61が弾性係合部材64、65に挿入されて、ボンネットカバー体11の左右位置が決まり、次いで、前記係合ピン82が固定ロック爪73の前方向から嵌まり、前記ねじりばねの付勢力に抗して回動ロック爪75を上向きに回動させる。係合ピン82が固定ロック爪73のU字状溝の奥底に嵌まると、前記ねじりばねの付勢力にて回動ロック爪75が下向き回動して自動的に係合ピン82を係合するから、ボンネットカバー体11は前向きに抜け出さないようにロックできる。ボンネットカバー体11を外すには、前記操作レバー80を下向きに回動すると、回動ロック爪75が上向き回動して、自動的に係合ピン82を前方に押出し、ロック解除できる。このようにボンネットカバー体11の着脱作業が至極簡単となるのである。
【0032】
図9はステップフェンダカバー体6の前部を機体フレーム2の上面に取付けした箇所の拡大断面図、図10(a)及び図10(b)はステップフェンダカバー体6の後部を機体フレーム2の上面に取付けした箇所の断面図である。ステップフェンダカバー体6の前部の左右両側の上面はオペレータが乗り降りするときのステップ箇所となり、前下カバー体13の上端縁13aの面より低い位置であり、実施形態では、120〜250mm程度の落差がある。機体フレーム2の上面に防振用のゴム板85を貼着し、ステップフェンダカバー体6の前部の凹所6a内にて係止ピン86の頭を係止し、係止ピン86下端を貫通孔を介して機体フレーム2の下面に突出させ、抜け止めピン87にて抜け不能とする。なお、前記凹所6aの上面等のステップ箇所は滑り難い材料からなるステップ板90を張設しておく。また、ステップフェンダカバー体6の前縁と前下カバー体13の後縁との間(隙間)には前記変速ペダル15とブレーキペダル16の各操作杆が突出するので、ステップフェンダカバー体6及び前下カバー体13の着脱作業時に前記各操作杆を取り外す手間が省ける。
【0033】
ステップフェンダカバー体6の後部の内面には、板バネ材からなる断面Ω状の弾性クリップ88の基端をボルト等で固定する一方、機体フレーム2の後部に走行機体2の前後方向に伸びるように丸軸又は丸パイプ状の係合片89を設ける(図10(a)及び図10(b)参照)。ステップフェンダカバー体6を機体フレーム2の上方から被せると、係合片89に弾性クリップ88が嵌まるが、ステップフェンダカバー体6の前後方向には移動可能となる。従って、ステップフェンダカバー体6の製作誤差で走行機体1の前後方向の寸法が若干狂っても、請求項カバー体6の前端側で位置合わせして、ステップフェンダカバー体6の後部側で前後方向の取付け誤差を吸収できる。なお、前記弾性クリップ88を機体フレーム2側に固定し、前記係合片89をステップフェンダカバー体6の内面に固定するという取り付け関係を上記と逆にしても良い。
【0034】
図11及び図12は、走行機体1の後端に装着されたキャッチャーボックス(刈取芝草を回収して集積しておくボックス)27とその上面の蓋体92との取付け関係を示す図であって、キャッチャーボックス27は前記中継ダクト26と連通するために前方と上方とが開放された箱体である。キャッチャーボックス27内に溜まった刈取芝草を排出するために、当該キャッチャーボックス27の前記前開放部分が下向きになるように、機体フレーム2の後端上部の横支軸93の箇所を中心に回動可能にキャッチャーボックス27の枠体94が装着されている。他方、機体フレーム2の後端から上向きに立設するパイプ門型フレーム94の水平軸94aに対して蓋体92の基端(走行機体2の後端寄り部位)内面に突設した断面Ω型の弾性クリップ95を回動可能、且つ着脱可能に被嵌させる。前記水平軸94aの位置は、前記横支軸93の位置より上側であって、ステップフェンダカバー体6の後端縁最上部の近傍である。また、キャッチャーボックス27の枠体94の上部後端にはローラ体96を回転可能に支持させ、蓋体92の下面には、その後端に前後に短い第1ガイド板97と前後に長い第2ガイド板98とを固定する。第1ガイド板97は前記ローラ体96の下側にて摺接可能であり、第2ガイド板98は前記ローラ体96の上側にて摺接可能に配置されている。この構成により、図11の実線状態では、キャッチャーボックス27の前端開放部が中継ダクト26と連通する水平状態であり、キャッチャーボックス27の上面を蓋体92で覆っている。このとき、ローラ体96が第1ガイド板97の上側に位置するので、蓋体92は上向き回動不能である。但し、前記弾性クリップ95を水平軸94aの位置から外すと、蓋体92は前記ローラ体96箇所を中心に開くことができ、且つ蓋体92のみを外すこともできる。
【0035】
図示しない操作レバーの操作で、キャッチャーボックス27の前端側を下向きになるように回動させると、当該キャッチャーボックス27の後端側が上向きになるように回動し、その回動角度が所定以上になると、前記ローラ体96が第1ガイド板97から外れる一方、当該ローラ体96で第2ガイド板98を滑りながら押し上げる(図11の一点鎖線状態参照)。キャッチャーボックス27の前端が完全に下向きになると、蓋体92も略垂直状に起立するように、前記ローラ体96で第2ガイド板98を滑りながら押し上げるのである(図11の二点鎖線状態参照)。
【0036】
なお、本発明は、芝刈機ばかりでなく、乗用型の田植機や管理機、小型の土木作業機等にも適用できることはいうまでもない。
【図面の簡単な説明】
【図1】乗用型芝刈機の側面図である。
【図2】同じく平面図である。
【図3】モーア装置の部分を示す平面図である。
【図4】カバー装置の分離状態を示す側面図である。
【図5】(a)はボンネットカバー体及びコラムカバー体の装着部を示す側面図、(b)は平面図である。
【図6】ロック機構の側面図である。
【図7】ロック機構の一部拡大斜視図である。
【図8】(a)は係止ピン等の連結部を示す平面図、(b)は図8(a)の VIIIb−VIIIb 線矢視拡大断面図である。
【図9】ステップフェンダカバー体の前部の取付け箇所を示す拡大側断面図である。
【図10】(a)はステップフェンダカバー体の後部の取付け箇所を示す断面図、(b)はXb−Xb線矢視断面図である。
【図11】キャッチャーボックス及び蓋体の回動関係を示す側断面図である。
【図12】キャッチャーボックス及び蓋体の回動関係を示す平面図図である。
【符号の説明】
1 走行機体
2 機体フレーム
3、4 走行車輪
5 フロントカウル
6 ステップフェンダカバー体
7 動力源としてのエンジン
9 運転座席体
10 操縦コラム部
11 ボンネットカバー体
12 コラムカバー体
13 前下カバー体
50 ステアリングポスト
51 カバー支持フレーム
54 第1ステー
55 第2ステー
60 第1係止ピン
61 第2係止ピン
64、65 弾性係合部材
70 ロック機構
80 操作レバー
Claims (1)
- 四輪式走行作業機における機体フレームの上面を覆うカバー装置であって、
前記機体フレームの左右両側の前部寄り部位及び後部寄り部位に前後走行車輪を備え、前記機体フレームの前部寄り部位に動力源とその後部の操舵コラム部とを有し、前記動力源及び操舵コラム部を平面視で囲むように前記機体フレームの前部寄り部位の上面を前下カバー体にて覆い、該前下カバー体の後端を境にして、前記後走行車輪を覆い且つ上面に座席部を有するステップフェンダカバー体を配置し、前記動力源及び操舵コラム部を前後から囲むためのボンネットカバー体とコラムカバー体とを互いに分離可能に配置し、前記コラムカバー体の下端縁を前記前下カバー体の上端面に縦方向に嵌め込み装着させ、前記ボンネットカバー体を前記前下カバー体の上端面に略水平方向に嵌め込み装着する一方、
前記機体フレームから立設した支持フレーム構成体にて前記動力源の前方側及び操舵コラム部の下方側を囲むように構成し、前記ボンネットカバー体の内面に設けた係止部を前記支持フレーム構成体に設けたロック機構に対して係脱可能に構成し、前記ロック機構を、前記コラムカバー体の外側に設けた操作レバーに連動連結させ、
前記ボンネットカバー体の内面には、前記支持フレーム構成体を構成する横ステーに設けた複数の係止孔にそれぞれ前方から挿入できる複数の係止ピンを後向きに突設すると共に、前記横ステーに設けられた電源供給用の雌コネクタに前方から嵌まって、前記ボンネットカバー体の前面に設けられた灯具に電気を供給可能にする雄コネクタを後向きに突設し、前記複数の係止ピンの後向き突出量を、前記雄コネクタの後向き突出量より長く形成したことを特徴とする走行作業機のカバー装置。
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