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JP4254949B2 - アルカロイドアシル転移酵素をコードする遺伝子 - Google Patents

アルカロイドアシル転移酵素をコードする遺伝子 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、アルカロイドの生合成酵素をコードする遺伝子に関する。より詳細には、本発明は、マメ科ルピナス属植物のエステル型アルカロイドの生合成に関わる13α−ヒドロキシマルチフロリン/13α−ヒドロキシルパニン −チグロイル転移酵素(以下、HMT/HLTaseという。)をコードする遺伝子に関する。また、本発明は、当該遺伝子を含有してなるベクター、それを用いて形質転換された形質転換細胞、それを用いてHMT/HLTaseを製造する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
アルカロイドは、天然に存在する含窒素二次代謝物の総称で、もともとは「アルカリ様物質」の意味として使用されていたものである。現在までに知られているアルカロイドは、約1万種類にものぼり、その大部分は高等植物が産生するものであるが、麦角菌が産生する麦角アルカロイド、動物の両生類の一部が産生するサンショウウオアルカロイドなどがある。自然界におけるアルカロイドの役割としては、一部については個体を防衛するための自己防御機構に作用するとされているが、多くの植物についてはアルカロイドの役割は不明のものが多い。多くの植物では、アルカロイドは根、皮、種子などに局在化しており、死細胞よりも生きた細胞の方が多量に含有している。また、その含有量は一般に時間と共に激しく変化し、合成の場と蓄積の場が必ずしも一致していない。
アルカロイドは、抽出母体となる植物の系統に基づいて、アヘンアルカロイド、トコンアルカロイドなどのように呼ばれることも多いが、化学構造に基づいてピリジン系アルカロイド、キノリン系アルカロイドなどのように呼ばれる。
このようなアルカロイドは、ヒトや動物に対して顕著な生理活性を示すものが多く、医薬品の有効成分として今日でも多数のものが使用されている。
【0003】
一般のアルカロイドは極めて特異的な化学構造を有するものが多く、また構造中に多数の光学活性炭素原子を有することから、工業的にこれを合成することは困難な場合が多く、現在でもその多くは植物から抽出して製造されている。植物体の中では、これらのアルカロイドは多数の酵素の反応により生合成されているが、現在においてもこれらの酵素の多くは未解明である。これらの酵素群の解明ができれば、アンモニアや、オルニチン、トリプトファン、アントラニル酸などのアミノ酸を原料として各種のアルカロイドを工業的な規模で製造することが可能となる。しかし、これらの酵素は植物の特定の時期に、特定の器官に極微量しか存在しておらず、これを単離し同定することは極めて困難なことである。そして、当該酵素をコードする遺伝子を見出すことも、通常のクローニングには無い多くの困難性を伴い、今日に至ってもこれらの酵素の単離・同定のみならず、遺伝子のクローニングもほとんどなされていないのが現状である。
【0004】
本発明は、このようなアルカロイドの生合成酵素の1種に関するものである。
ルピン系アルカロイド(キノリチジンアルカロイド)は分子内にキノリチジン環を有する一群の植物アルカロイドであり、マメ科植物に豊富に存在する。一般に、この群のアルカロイドは鎮痛作用や血糖降下作用を始めとする動物に対する多様な薬理作用のほか、昆虫や線虫に対する忌避作用や他の植物の発芽を抑制するアレロパシー作用を有することも知られている。
ルピン系アルカロイドに関する研究は、1890年代の長井長義らによるマトリンの単離に端を発する。これらアルカロイドについてその単離や構造解析・合成、そして、トレーサーを使った生合成研究が古くから行われてきた。一方で、詳細な生合成反応のメカニズムや制御に関する生化学的・分子生物学的研究は少ない。特に、その生合成の各段階を触媒する酵素をコードする遺伝子はこれまで単離されていなかった。
【0005】
本発明者らは、ルピン系アルカロイド生合成に関わる遺伝子を単離することを目的とした研究を行い、マメ科ルピナス属植物よりエステル型アルカロイドの生合成に関わる13α−ヒドロキシマルチフロリン/13α−ヒドロキシルパニン−チグロイル転移酵素(以下、HMT/HLTaseという。)を単離してきた(非特許文献1参照)。HMT/HLTaseは次式、
【0006】
【化1】
Figure 0004254949
【0007】
で表される反応における酵素である。(−)−13α−ヒドロキシマルチフロリンの13位の水酸基をチグロイル基でエステル化し、また同様に(+)−13α−ヒドロキシルパニンの13位の水酸基をチグロイル基でエステル化する酵素である。この酵素の基質となる(−)−13α−ヒドロキシマルチフロリン及び(+)−13α−ヒドロキシルパニンは、いずれも四環性のキノリジジン環の7位及び9位の炭素原子の立体配置が(7S,9S)のものである。その対掌体である(7R,9R)体に対してはこの酵素は活性を持っていない。
【0008】
本発明者らは、1994年にこの酵素を単離した。得られた酵素は、分子量が約50kDaで、等電点が7.8と7.6の2種の異性体から成っていた(非特許文献1参照)。得られた酵素についてN末端のアミノ酸配列を知るためにエドマン分解を試みたが、この酵素は通常のエドマン分解をすることができなかった。また、他の方法でアミノ酸配列の一部を知ろうと努力したが、得られた酵素の量も極微量であり、アミノ酸配列の一部も知ることができなかった。そこで本発明者らは、マメ科植物のLupinus termis(以下、L. termisともいう。)よりHMT/HLTaseの精製を改めて行った。非特許文献1に記載の方法では極微量のHMT/HLTaseしか得ることができないので、新たな精製方法を開発してきたが、この方法では、HMT/HLTase活性のある画分には、SDS−PAGE分析により30kDaと25kDaのバンドが検出され、約50kDaのシングルバンドのものを得ることが困難であった。
【0009】
【非特許文献1】
Suzuki, H., Murakoshi, I. and Saito, K. (1994) J. Biol. Chem., 269, 15853-15860
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
アルカロイドを立体選択的に工業的に生産するには、酵素反応を利用しなければならないが、天然物から得られる酵素の量は極微量に過ぎず、かつその精製方法が技術的にも困難なものが多く、コスト的にも工業的な製造は不可能なのが現実であり、天然物からの抽出に限定されているのが現状である。しかし、生理活性を有する有効な成分を安価に供給することができれば、より多くの人が安価に健康を維持することが可能となり、またアルカロイドの生理学的な研究のためにも大量の安価なアルカロイドの供給が望まれている。
アルカロイドを工業的に製造するには、酵素が必要であり、これを工業的な規模で供給するには遺伝子工学的な手法による酵素の生産が必要であり、当該酵素をコードする遺伝子を提供することが必要である。
本発明者らは、アルカロイドの生合成酵素のひとつであるHMT/HLTaseを精製・単離してきたが、この酵素は精製が難しく、精製された酵素は極微量しか得ることができず、エドマン分解することができず、また経時安定性が悪く長期間に亘って保存することができず、比較的短時間で25kDaと30kDaに分解するなど、その一部のアミノ酸配列を決定することも困難なものであった。 本発明は、アルカロイドの工業的な製造のために必須のアルカロイド合成酵素の遺伝子を提供することを目的としている。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、単離精製してきたHMT/HLTaseのN末端のアミノ酸配列を解明するために、最初このHMT/HLTaseをエドマン分解法によりN末端のアミノ酸を解明しようとした。しかし、HMT/HLTaseはエドマン分解することができなかった。この原因について長年に亘って検討して来た結果、HMT/HLTaseのN末端のアミノ基は遊離の形ではなく、N末端のアミノ基が何らかの原因によりブロックされているために分解できないことがわかった。
また、その当時の精製技術のレベルでは、3キログラムの植物体(Lupinus termis)より9段階の精製手順を経て、30マイクログラム(10分の1)の収量を得ることが限界であり、最終的な収量を得ることや、精製タンパク質の解析などの一連の実験を行うために4年以上の期間を要した。そして、このような一連の実験を進めてきたにもかかわらず、精製タンパク質のN末端側のブロッキングにより、当時のアミノ酸配列解析技術ではHMT/HLTaseタンパク質の内部アミノ酸配列の決定に至らなかった。
そのため、HMT/HLTaseタンパク質の精製、および、アミノ酸配列解析を完遂するためには、これらの手法の技術的な進歩を必要とした。その後、そういった条件がほぼ満たされたと考えた本発明者らは、1994年の精製方法とは別の異なった技術・手法を用いて、HMT/HLTaseを多量に得るための新たな精製方法を開発してきた。この新たな手法の概要とその結果を次の表1に示す。
【0012】
【表1】
Figure 0004254949
【0013】
この手法の開発により比較的多量のHMT/HLTaseタンパク質を精製することが可能となった。HMT/HLTaseは、50kDaの単量体であることがすでに示されているが、この方法で精製されたHMT/HLTase活性のある画分には、SDS−PAGE分析により30kDaと25kDaのバンドが検出され、さらに約60kDaのバンドも検出された。得られたSDS−PAGE分析の結果を図1に図面に代わる写真で示す。図1の左側のレーンは分子量マーカーであり、右側のレーンが精製されたHMT/HLTaseのものである。30kDaと25kDaのバンドで示されるものは、単独ではHMT/HLTaseの活性を示さないが、両者を共存させるとHMT/HLTaseを示した。また、約60kDaのバンドのものも弱いながらもHMT/HLTase活性があると思われる挙動パターンを示した。
本発明者らは、これらの内部アミノ酸配列を決定した。その結果、25kDaのバンドより決定したアミノ酸配列中に、ある種の植物由来アシル基転移酵素間に保存されているアミノ酸配列のモチーフが存在した(2002年3月、日本薬学会、第122年会、26[P]I−171)。
【0014】
得られた3箇所のバンドから、次の内部アミノ酸配列が決定された。決定されたアミノ酸配列をアミノ酸の1文字表記で次に示す。
Figure 0004254949
25kDaのバンドのDVDFGWGK、特にDFGWGKのアミノ酸配列が、ある種の植物由来アシル基転移酵素間に保存されているアミノ酸配列のモチーフであると推察された部分である。
【0015】
得られたアミノ酸配列の部分を用いて、常法にしたがってオリゴヌクレオチドプローブを調製し、L. termisのcDNAライブラリーをスクリーニングしたが、目的の遺伝子を得ることはできなかった。また、同様に、オリゴヌクレオチドプライマーを調製し、L. termisのゲノムDNAを鋳型としたPCRを試みたが、この方法によっても目的の遺伝子を得ることはできなかった。さらに、あらゆる種類のオリゴヌクレオチドプライマーを用いて、L. termis のmRNAを鋳型としたRT−PCRを試みたが、やはり目的の遺伝子を得ることはできなかった。
この原因については様々なことが考えられるが、HMT/HLTase遺伝子のmRNAへの発現量が低いことがタンパク精製などから推測されるため、cDNAライブラリーのスクリーニングやmRNAを鋳型としたRT−PCRでは、特異的にHMT/HLTaseの単離を行うことが困難であることが最も大きな理由であろうと思われる。また、ゲノムPCRについては、何度も試みたが、プライマーのアニーリング位置がイントロンの重複により阻害されている可能性、および、PCR増幅部位に配置されているイントロンの長さによる反応阻害などとの関連が示唆される。
このように、HMT/HLTase遺伝子の単離は困難を極めたのであるが、酵素の単離精製から約9年を経て、遂に本発明者らにより、この遺伝子の単離・同定に成功し、この酵素を遺伝子工学的方法により大量に製造できる手法を確立することが初めて可能となった。
【0016】
即ち、本発明は、マメ科ルピナス属植物のエステル型アルカロイドの生合成に関わる13α−ヒドロキシマルチフロリン/13α−ヒドロキシルパニン −チグロイル転移酵素(HMT/HLTase)をコードする遺伝子、当該遺伝子を含有してなるベクター、当該遺伝子で形質転換してなる形質転換細胞、及び当該形質転換細胞を培養して、13α−ヒドロキシマルチフロリン/13α−ヒドロキシルパニン −チグロイル転移酵素(HMT/HLTase)を製造する方法に関する。
本発明のマメ科ルピナス属植物のエステル型アルカロイドの生合成に関わる13α−ヒドロキシマルチフロリン/13α−ヒドロキシルパニン −チグロイル転移酵素(HMT/HLTase)をコードする遺伝子としては、当該酵素活性を有するものであって、配列表の配列番号1に示される塩基配列、又はこの相補配列を有するDNAとストリンジェントな条件下でハイブリダイズし得る塩基配列を有するものなどが挙げられる。
【0017】
本発明者らは、当初、30kDaと25kDaのバンドのアミノ酸配列に基づいてデザインしたオリゴヌクレオチドプライマーを用いて、考えられる全ての組み合わせによりRT−PCRを行った。しかしながら、上述の通りmRNAの発現量が低いこと、また、プライマーの縮重度のため、遺伝子の単離には至らなかった。
しかしながら、得られた酵素の量には限りがあり、さらなる別のアミノ酸配列を決定するだけの酵素の量も無かった。そこで、本発明者らは、得られたアミノ酸配列をさらに詳細に検討した結果、25kDaのバンドより決定したアミノ酸配列中に、植物由来のアシル基転移酵素間に保存されているアミノ酸配列のモチーフが存在することに着目した。本発明者らは、この25kDaのバンドから得られたアミノ酸配列に基づいてデザインしたオリゴヌクレオチドプライマーに絞ってさらに精密なRT−PCRを行うことにした。その方法を以下に示す。
まず、逆転写に関して、mRNAの3’側のポリAテイルに特異的にアニーリングする、ポリT−アダプタープライマーを用いた逆転写反応を行った。次いで、得られた逆転写産物を鋳型とした、25kDaのバンドのアミノ酸配列に基づいてデザインしたオリゴヌクレオチドプライマーのフォワード側プライマーと、ポリTの後のアダプター領域にアニーリングするアダプタープライマーとのPCRを行った。そして、そのPCR産物を鋳型として、25kDaのバンドのアミノ酸配列に基づいてデザインしたオリゴヌクレオチドプライマーのフォワード側プライマーと、リバース側プライマーによるネストPCRを行った。
このときに使用した25kDaのバンドのアミノ酸配列に基づいてデザインしたオリゴヌクレオチドプライマーを次の表2に示す。
【0018】
Figure 0004254949
【0019】
表2中におけるアミノ酸配列はアミノ酸の1文字表記で示す。また、塩基配列における、NはG、T、C、又はAを示し、WはA又はTを示し、SはC又はGを示し、YはC又はTを示し、RはA又はGをそれぞれ示す。
これらの縮重度を組み合わせて、ほとんど天文学的数の組み合わせについて、ネストPCRを行った結果、P25K3−2−Fのフォワード側プライマーに対して、P25K1−R、および、P25K2−Rの2種類のリバース側プライマーを用いた組み合わせでのPCR産物として図2に示すそれぞれ242bpおよび89bpのフラグメントを得た。図2の右向きの太い矢印はP25K3−2−Fのフォワード側プライマーを示す。そのあとの点線で示した部位は、内部アミノ酸配列解析により同定したアミノ酸配列との一致を示している。このとき用いたプライマーは縮重型であり、プライマーのアニーリング部位は塩基置換が起こる可能性があり、P25K3−2−Fのアミノ酸コードのN末端から2番目の「S」が「R」に変化したものが得られた。しかし、幸運にも結果的にはその後の実験に影響を与えなかった。
図2の89番目からの左側向きの矢印はP25K2−Rのリバース側プライマーを示し、末端側の左側向きの矢印はP25K1−Rのリバース側プライマーを示す。そして、このうちの塩基配列の長いPCR産物、つまり242bpのフラグメントを用いて、これをプローブとしたL.termisのcDNAライブラリーからのスクリーニングを行い、HMT/HLTase遺伝子を単離することに成功した。
【0020】
即ち、242bpのPCR産物をプローブとして、L. termisのcDNAライブラリーのスクリーニングを行い、陽性クローンを単離した。このクローンの完全長cDNAを得るために5’RACEを行い、1362bpのORFを得た。さらに、25kDaと30kDaの両ペプチドについてN末端アミノ酸配列解析を行い、HMT/HLTaseの分解位置を同定した。
また、このORF内には、25kDaのバンドをコードする領域のさらに上流側に30kDaのバンドより得られた内部アミノ酸配列をコードする領域が存在した。つまり、25kDaと30kDaの両ペプチドは、同一の遺伝子によりコードされていることが明らかとなった。
得られたHMT/HLTaseをコードする遺伝子の塩基配列を配列表の配列番号1に示し、そのアミノ酸配列を配列番号2に示す。
そして、図3にその塩基配列とアミノ酸配列をアミノ酸の1文字表記によるカラー表示で示す。図3における696番目の塩基と697番目の塩基の間の上下の赤い矢印は、N末端アミノ酸配列解析より明らかとなったHMT/HLTaseの分解される位置を示し、その前半部分が30kDaの部分を示し、図3ではオレンジ色でアミノ酸を表示している。その後半部分は25kDaの部分を示し、図3では青色でアミノ酸を表示している。オレンジ色(2カ所)と青色(3カ所)の点線で囲まれたボックス部分は、それぞれ30kDaのバンドと25kDaのバンドの内部アミノ酸配列を示す。1165から1182番までの下線部分は、ある種の植物に共通しているアシルトランスフェラーゼの保存領域を示す。1093から1334番までの下線部分は、cDNAライブラリーのスクリーニングに用いたプローブとのハイブリダイゼーション部位を示す。
プローブに用いた242bpの配列は、1093から1334番の配列が該当している。図2に示す242bpのプローブでは、1〜10番目がCCCAGGTATT(アミノ酸配列ではPRY・・)となっていたが、図3に示す遺伝子ではCCCTCATACT(アミノ酸配列ではPSY・・)となっており、最初に決定されたアミノ酸配列のほうが結果的に正しいこともわかったが、242bpのプローブが機能したことは幸運であった。
【0021】
このようにして得られた遺伝子のORF領域をpGEXベクターに組み込み、これを用いて大腸菌BL21株を形質転換した。比較対照として外来遺伝子を導入していないpGEXベクターで形質転換した大腸菌株を用いてHMT/HLTase遺伝子の発現を確認するために、形質転換された大腸菌の培養物からの粗抽出物の酵素活性を測定した。(−)−13α−ヒドロキシマルチフロリンの13位の水酸基をチグロイル基でエステル化する酵素反応におけるエステル化生成物、即ち、(−)−13α−チグロイルオキシマルチフロリンに特異的なピークをHPLCにより測定した。結果を図4に示す。図4の左側の(a)は外来遺伝子を導入していないpGEXベクターで形質転換した大腸菌株からの抽出物を使用した場合であり、図4の右側の(b)はpGEX−HMT/HLTaseベクターを用いて形質転換した大腸菌株からの抽出物を使用した場合を示す。検出は327nmのUVで行った。図4の縦軸は吸収強度を示し、横軸はリテンションタイム(分)を示す。この結果、外来遺伝子を導入していないベクターからの抽出物では反応生成物のピークは見られなかったが、pGEX−HMT/HLTaseベクターを用いて形質転換した大腸菌株からの抽出物の場合には、リテンションタイムが13.18のところに生成物の大きなピークを確認することができた。即ち、pGEX−HMT/HLTaseベクターを用いて形質転換した大腸菌株からの抽出物の場合には酵素活性を確認することができ、酵素の発現が確認された。
HPLCのピークをなしている生成物を更に、確認するために、ピークの分取質量分析を行った。結果を図5に示す。図5の上段は分取用に行ったHPLCの結果を示し、中段はESI−MSの結果を示し、下段はESI−MS/MSの結果を示す。得られたエステル体のスペクトルを[M+H]= 345.23(計算値:345.2178)に確認できた。また、そのフラグメンテーションにより生成するエステル部分がキノリチジン環より解裂した分子のスペクトルを[M−C5H7O2]= 245.15(計算値:245.1654)に確認することができた。
【0022】
本発明者らは、さらに、HMT/HLTase組換えタンパク質を用いて基質特異性の検討を行うと同時に、サザン解析、ノーザン解析などを行っている。また、このアミノ酸配列のN末端には、細胞内タンパク質のミトコンドリアへの輸送に関わるシグナルペプチド領域が存在した。このことは、HMT/HLTaseの細胞内におけるミトコンドリア局在性を示唆しており、生化学的実験により示唆されていた結果と一致する。これらの結果をもとに、分子レベルでのHMT/HLTaseの細胞内局在性についての検討も行っている。
また、精製の過程における約60kDaのバンド(図1参照)には弱いながらもHMT/HLTaseの活性があると思われる挙動パターンを示したが、このバンドが何であるかということは現段階では解明されていない。しかしながら、約30kDa、及び約25kDaのバンドは、全長の453個のアミノ酸のうち第一番目のメチオニンの解裂を考慮して考えると、それぞれ227個のアミノ酸からなるペプチドと、225個のアミノ酸からなるペプチドに分解した結果であることが判明した。このことより、本来50kDaの単量体であるHMT/HLTaseが、今回の精製過程において何らかの分解を受けた結果、25kDaと30kDaのヘテロ二量体として観察されたことが示される。そして、この酵素は、全長のアミノ酸配列を維持しなくても、約30kDaと約25kDaの部分に分解していても両者が共存している限り活性を示すものであることも判明した。
したがって、本発明のHMT/HLTase遺伝子は、配列表の配列番号1に示される全長を一度に発現させる方法の他、227個のアミノ酸からなるペプチドと、225個のアミノ酸からなるペプチドをそれぞれコードする遺伝子としてこれらを共発現させたときにも、同様に活性を保持していることが考えられる。
【0023】
【発明の実施の形態】
以上のように、本発明者らは、ルピン系アルカロイド生合成に関わる遺伝子を単離することを目的とした研究を行い、マメ科ルピナス属植物よりエステル型アルカロイドの生合成に関わる13α−ヒドロキシマルチフロリン/13α−ヒドロキシルパニン −チグロイル転移酵素(HMT/HLTase)遺伝子を世界で初めて単離し、その機能解析を行った。
このことはアルカロイドの工業的な製造を可能とすることを示しており、アルカロイドの生合成に関与する一連の酵素類の遺伝子の単離の可能性を本発明は提供するものである。
【0024】
本発明の13α−ヒドロキシマルチフロリン/13α−ヒドロキシルパニン −チグロイル転移酵素(HMT/HLTase)をコードする遺伝子としては、具体的には配列表の配列番号1に示される塩基配列が挙げられるが、この配列に限定されるものではなく、HMT/HLTaseの活性を有する酵素を発現することができ、配列表の配列番号1に示される塩基配列と相同性を有するものであれば、本発明のHMT/HLTaseをコードする遺伝子に包含されるものである。また、配列表の配列番号1に示される塩基配列の相補配列を有するDNAとストリンジェントな条件下でハイブリダイズし得る塩基配列を有し、HMT/HLTaseの活性を有する酵素を発現することができるものであれば、当然に本発明の遺伝子に包含されるものである。
これらの遺伝子は必要に応じてプロモーター部分が接続されていてもよく、プロモーターとしては発現可能なものであれば特に制限はない。
【0025】
また、本発明は、前記してきた本発明のHMT/HLTaseをコードする遺伝子を含有してなるベクターを提供するものである。本発明のベクターとしては、プラスミド以外にも通常のベクターを使用することができる。これらのベクターは宿主細胞において発現可能なプロモーターを有するものであってもよい。このような場合には、本発明のHMT/HLTaseをコードする遺伝子としては翻訳領域(ORF)のみからなるものであってもよい。
本発明の遺伝子をベクターに挿入する方法としては、通常の制限酵素を用いた手法により行うことができる。
【0026】
また本発明は、前記してきた本発明の遺伝子を含有するベクターを用いて宿主細胞を形質転換してなる形質転換細胞を提供する。本発明の宿主細胞としては、動物細胞や植物細胞や微生物の細胞などを使用することができるが、発現の容易さや、抽出の容易さなどを考慮すれば植物細胞や大腸菌などの微生物の細胞が好ましい。植物細胞としては、各種の高等植物の細胞や下等植物の細胞を使用することができる。
さらに、本発明は、前記してきた本発明の形質転換細胞を培養して、13α−ヒドロキシマルチフロリン/13α−ヒドロキシルパニン −チグロイル転移酵素(HMT/HLTase)を製造する方法を提供するものである。本発明の製造方法は、通常の遺伝子工学的手法による方法を適用することができ、本発明のHMT/HLTaseをコードする遺伝子を発現ベクターなどに組み込み、これを用いて宿主細胞を形質転換し、得られた形質転換細胞を培養又は育成等して、発現するHMT/HLTaseを精製・分離することを包含するものである。本発明のこの方法によって製造された酵素は、必ずしも十分に精製されたものでなくともよく、当該酵素反応に悪影響を与えないのであれば粗抽出物をそのまま本発明の酵素として使用することもできる。
【0027】
【実施例】
以下、実施例により本発明をより具体的に説明するが、本発明はこれら実施例により何ら限定されるものではない。
【0028】
実施例1 (HMT/HLTaseの精製・分離)
13日齢の実生L. termisの根及び胚軸を、緩衝液A(200mM リン酸カリウム緩衝液[pH 8.0]、10mM 2−メルカプトエタノール、0.5mMEDTA[pH 8.0]、250mM シュークロース)中、ポリビニルポリピロリドンの存在下ホモジナイズし、濾過する。この濾液に最終濃度30%になるよう硫酸アンモニウムを加え生成した沈殿を除去した後、分取した上清に最終濃度80%になるよう硫酸アンモニウムを加えて生成する沈殿を分取する。
これを緩衝液B(20mM リン酸カリウム緩衝液[pH 6.3]、10mM 2−メルカプトエタノール)に溶解する。セファデックス G−25で脱塩した後、前記表1に記載されているように、HiPrep 16/10 ブチルで精製し、HiLoad 26/20 スーパーデックス200pgで精製し、HiPrep 16/10 SP XLで精製し、スーパーデックス200HR 10/30で精製し、さらにリソースSで精製した。
精製の結果を表1に示す。
また、得られた精製HMT/HLTaseのSDS−PAGEによる分析結果を図1に示す。
【0029】
実施例2 (各バンドのアミノ酸配列の決定)
図1に示される約60kDaのバンド、30kDaと25kDaのバンドの各々について、これらの内部アミノ酸配列を決定した。
得られた3箇所のバンドから、次の内部アミノ酸配列を決定した。決定したアミノ酸配列をアミノ酸の1文字表記で次に示す。
Figure 0004254949
であった。
【0030】
実施例3(オリゴヌクレオチドプライマーを用いた、10日齢のL. termisの根由来mRNAを鋳型としたRT−PCR)
(1)mRNAの3’側のポリA末端領域に特異的にアニーリングする、次に示すポリT−アダプタープライマーを用いて、AMV逆転写酵素XL(AMV Reverse Transcriptase XL(TaKaRa社))の逆転写酵素により逆転写反応を行った。
アダプターの塩基配列 GTTTTCCCAGTCACGAC・・・
(式中、・・・はpolyTを示す。)
(2)前記(1)の逆転写産物を鋳型とした、25kDaのバンドのアミノ酸配列に基づいてデザインしたオリゴヌクレオチドプライマーのフォワード側プライマーと、ポリTの後のアダプター領域にアニーリングするアダプタープライマーとを用いて次に示す条件でPCRを行った。
Figure 0004254949
(3)前記(2)のPCR産物を鋳型とした、25kDaのバンドのアミノ酸配列に基づいてデザインしたオリゴヌクレオチドプライマーのフォワード側プライマーと、リバース側プライマー、各4種類間について、理論的に考え得る全ての組み合わせにより、次の条件でPCRを行った。但し、P25K3−1−F及びR、並びにP25K3−2−F及びRは共に同アミノ酸配列由来であるため、これらのプライマー間についてはPCRを行わなかった。
Figure 0004254949
【0031】
実施例4 (L. termisのcDNAライブラリーからのスクリーニング)
実施例3で得られた242bpのフラグメントを用いて、これをプローブとしたL. termis cDNAライブラリーからのスクリーニングを行い、HMT/HLTase遺伝子を単離した。
即ち、10日齢の実生L. termisの根より、フェノール・グアニジンイソチオシアネート試薬を用いてトータルRNAを抽出した後、オリゴdT−セルロースカラムを用いてmRNAの精製を行った。これを鋳型として、逆転写酵素(StrataScript RT(Stratagene社))を用いた逆転写反応を行った。逆転写反応からcDNAの合成、制限酵素認識部位を持つアダプターの連結を経た後、ラムダファージタイプベクターであるλZAPIIベクター(Stratagene社)に、T4DNAリガーゼの存在下で導入した。この組換えλZAPIIベクターに対して、インビトロ(in vitro)パッケージング(Gigapack III Gold packaging extract(Stratagene社))を行い、cDNAライブラリーを作成した。
スクリーニングのプローブには、P25K3−2−Fのフォワード側プライマーとP25K1−Rのリバース側プライマーを用いた組み合わせにより得られた242bpのPCR産物を[α−32P]dCTPにより標識したものを用いた。
cDNAライブラリーのスクリーニングは2.0×10のプラーク群に対して行った。核酸転写用ナイロンメンブレンへの転写後のプローブとのハイブリダイゼーション条件は以下の通りである。
ハイブリダイゼーション:65℃にて以下の溶液中一晩ハイブリダイゼーション。5×SSPE、0.5%SDS、5×デンハルト溶液、20μg/μL サケ精子DNA溶液。
メンブレン洗浄 :65℃にて以下の溶液中15分洗浄した後さらに10分洗浄。0.2×SSPE、0.1%SDS。
上記の条件下、一次スクリーニングに続いて二次スクリーニングを行い、陽性クローンを単離した。単離したクローンはインビボ(in vivo)エキシジョン法によりサブクローニングした後、塩基配列の解析を行った。
次に5’末端部を得るために5’RACEを行った。10日齢の実生L. termisの根より抽出したトータルRNAを鋳型として、cDNAライブラリーのスクリーニングより得られた陽性クローンの塩基配列に特異的な5’リン酸化逆転写用プライマーを用いてcDNAを合成した。
5’リン酸化逆転写用プライマー:ATCACACATAGCAT
次に、T4RNAリガーゼの存在下、5’リン酸化cDNAの環化、あるいは、コンカテマ−化を行う。このようにして生成した5’未知領域を含む環化、あるいは、コンカテマー化cDNAに対して、5’未知領域を含む領域が増幅するように陽性クローンの既知の塩基配列よりデザインしたプライマーを用いて、次の条件でPCRを行った。
PCR(一回目)
センス鎖側プライマー;
ACACTTGATCAGTTTGGTATTGATCTT
アンチセンス鎖側プライマー;
CTAAGTCTTCCAGCAAATGGATAGTAA
ネストPCR(二回目)
センス鎖側プライマー;
TTCTCCACTCCTTCTTATACAGGTAAC
アンチセンス鎖側プライマー;
AGAAAGTGCTTCTCTAATGATTTCAAC
得られた遺伝子の塩基配列を配列表の配列番号1に示す。また、この塩基配列を図3に図示する。
【0032】
実施例5 (大腸菌による発現)
(1)ベクターの構築
cDNAライブラリーのスクリーニング、および、5’RACEの結果より、HMT/HLTase遺伝子は1362bpのORFによりコードされていることが明らかになった。このORFを発現ベクターpGEX(アマシャム・バイオサイエンス社)に導入するためにその5’末端領域、および、3’末端領域の塩基配列に基づいてプライマーをデザインし、エンドツーエンド(end-to-end)PCRを行った。また、ここでデザインした両プライマーの5’末端領域には制限酵素認識部位が存在しており、これを利用してpGEXベクターへの導入を行った。
(2)形質転換・培養
宿主である大腸菌(E.coli)BL 21をコンピテント細胞にした後、熱ショック法により形質転換を行った。形質転換後、2×YT液体培地(100μg/μLアンピシリン含有)に接種して20℃で振とう培養する。波長600nmの吸光度が0.7から1.0に達するまで培養した後、組換えタンパク質への発現を誘導するために最終濃度が0.5mMになるようにIPTGを加え、さらに6時間振とう培養する。培養後、超音波処理により細胞を破砕して組換えタンパク質を含む細胞抽出液を得る。
(3)酵素反応
以下の反応溶液中で、30℃で1時間酵素反応を行った。
100mM リン酸カリウム緩衝液 [pH 8.0]
0.5mM EDTA
1mM DTT
0.15mM チグロイルCoA
0.15mM (−)−13α−ヒドロキシマルチフロリン前記(2)から得られた酵素抽出液
(4)測定
上記酵素反応により生成する(−)−13α−チグロイルオキシマルチフロリン(C20H28N2O3 = 344)をHPLC、および、LC/ESI‐MSにより測定した。実験対照として、外来遺伝子を導入していないpGEXベクターにより形質転換された宿主大腸菌の、同条件での培養細胞の抽出液を用いた。
Figure 0004254949
HPLCの結果を図4に示す。
質量分析法:前記のHPLC(ただし、溶離液としては、15%アセトニトリル、及び0.1%TFAを用い、流速は0.5 mL/分として。)により分離された画分を、ESI−MS分析により、陽イオン化した物質のスペクトルを測定した。また、ESI−MS/MS分析によりフラグメンテーション後のスペクトルについても測定した。
分取用HPLC及び質量分析の結果を図5に示す。
Figure 0004254949
【0033】
【発明の効果】
本発明は、マメ科ルピナス属植物よりエステル型アルカロイドの生合成に関わる13α−ヒドロキシマルチフロリン/13α−ヒドロキシルパニン −チグロイル転移酵素(HMT/HLTase)遺伝子を世界で初めて単離したものである。本発明の遺伝子によりHMT/HLTaseを工業的規模で製造することが可能となり、さらに、アルカロイドの人工的な製造に必要な酵素を本発明の遺伝子により提供することが可能となった。
【0034】
【配列表】
Figure 0004254949
Figure 0004254949
Figure 0004254949
Figure 0004254949
Figure 0004254949
Figure 0004254949
Figure 0004254949
Figure 0004254949

【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明の方法により精製されたHMT/HLTaseのSDS−PAGEの分析結果を示す図面に代わる写真である。
【図2】図2は、本発明の遺伝子を単離するために使用された242bpのプローブの配列を示す。
【図3】図3は、本発明の遺伝子の翻訳領域を主とした塩基配列及びアミノ酸配列を示す。
【図4】図4は、本発明の遺伝子を大腸菌で発現させたHMT/HLTaseを用いた酵素反応の生成物のHPLCの結果を示す。(a)は対照である。
【図5】図5は、本発明の遺伝子を大腸菌で発現させたHMT/HLTaseを用いた酵素反応の生成物の質量分析の結果を示す。

Claims (7)

  1. 配列表の配列番号2の2〜228番目のアミノ酸で表されるアミノ酸配列からなるポリペプチド。
  2. 配列表の配列番号2の229〜453番目のアミノ酸で表されるアミノ酸配列からなるポリペプチド。
  3. 配列表の配列番号1の16〜696番目の塩基で表される塩基配列からなるDNA。
  4. 配列表の配列番号1の697〜1371番目の塩基で表される塩基配列からなるDNA。
  5. 請求項3又は4に記載のDNA含有してなるベクター。
  6. 請求項に記載の組換えベクターを含む形質転換細胞。
  7. 請求項3に記載のDNAを含有してなるベクター及び請求項4に記載のDNAを含有してなるベクターを含む形質転換細胞を培養して、13α−ヒドロキシマルチフロリン/13α−ヒドロキシルパニン O−チグロイル転移酵素(HMT/HLTase)を製造する方法。
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