JP4254147B2 - 画像情報符号化方法及び装置、並びにプログラム及び記録媒体 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、MPEG(Moving Picture Experts Group)、H.26xなどの様に、離散コサイン変換又はカルーネン・レーベ変換等の直交変換と動き補償とによって圧縮された画像情報(ビットストリーム)を、衛星放送、ケーブルTV若しくはインターネット等のネットワークメディアを介して受信する際に、又は光ディスク、磁気ディスク若しくはフラッシュメモリ等の記憶メディア上で処理する際に用いられる画像情報符号化方法及びその装置、並びにプログラム及び記録媒体に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、画像情報をデジタルとして取り扱い、その際、効率の高い情報の伝送、蓄積を目的とし、画像情報特有の冗長性を利用して、離散コサイン変換等の直交変換と動き補償とにより圧縮するMPEGなどの方式に準拠した装置が、放送局などの情報配信、及び一般家庭における情報受信の双方において普及しつつある。
【0003】
特に、MPEG2(ISO/IEC 13818-2)は、汎用画像符号化方式として定義されており、飛び越し走査画像及び順次走査画像の双方、並びに標準解像度画像及び高精細画像を網羅する標準で、プロフェッショナル用途及びコンシューマー用途の広範なアプリケーションに現在広く用いられている。MPEG2圧縮方式を用いることにより、例えば720×480画素を持つ標準解像度の飛び越し走査画像であれば4〜8Mbps、1920×1088画素を持つ高解像度の飛び越し走査画像であれば18〜22Mbpsの符号量(ビットレート)を割り当てることで、高い圧縮率と良好な画質の実現が可能である。
【0004】
MPEG2は、主として放送用に適合する高画質符号化を対象としていたが、MPEG1より低い符号量(ビットレート)、つまりより高い圧縮率の符号化方式には対応していなかった。携帯端末の普及により、今後そのような符号化方式のニーズは高まると思われ、これに対応してMPEG4符号化方式の標準化が行われた。画像符号化方式に関しては、1998年12月にISO/IEC 14496-2としてその規格が国際標準に承認された。
【0005】
さらに、近年、テレビ会議用の画像符号化を当初の目的として、JVT(ITU-T Q6/16 VCEG)という標準の規格化が進んでいる。このJVTは、MPEG2やMPEG4といった従来の符号化方式に比べ、その符号化、復号により多くの演算量が要求されるものの、より高い符号化効率が実現されることが知られている。また、現在、MPEG4の活動の一環として、このJVTをベースに、JVTではサポートされない機能をも取り入れ、より高い符号化効率を実現する標準化がJoint Model of Enhanced-Compression Video Codingとして行われている。
【0006】
ここで、離散コサイン変換又はカルーネン・レーベ変換等の直交変換と動き補償とにより画像圧縮を実現する画像情報符号化装置の概略構成を図11に示す。図11に示すように、画像情報符号化装置100は、A/D変換部101と、画面並べ替えバッファ102と、加算器103と、直交変換部104と、量子化部105と、可逆符号化部106と、蓄積バッファ107と、逆量子化部108と、逆直交変換部109と、フレームメモリ110と、動き予測・補償部111と、レート制御部112とにより構成されている。
【0007】
図11において、A/D変換部101は、入力された画像信号をデジタル信号に変換する。そして、画面並べ替えバッファ102は、当該画像情報符号化装置100から出力される画像圧縮情報のGOP(Group of Pictures)構造に応じて、フレームの並べ替えを行う。ここで、画面並び替えバッファ102は、イントラ(画像内)符号化が行われる画像に関しては、フレーム全体の画像情報を直交変換部104に供給する。直交変換部104は、画像情報に対して離散コサイン変換又はカルーネン・レーベ変換等の直交変換を施し、得られた直交変換係数を量子化部105に供給する。量子化部105は、直交変換部104から供給された直交変換係数に対して量子化処理を施す。
【0008】
可逆符号化部106は、量子化された直交変換係数に対して可変長符号化、算術符号化等の可逆符号化を施し、符号化された直交変換係数を蓄積バッファ107に供給して蓄積させる。この符号化された直交変換係数は、画像圧縮情報として出力される。
【0009】
量子化部105の挙動は、レート制御部112によって制御される。また、量子化部105は、量子化後の直交変換係数を逆量子化部108に供給し、逆量子化部108は、その直交変換係数を逆量子化する。逆直交変換部109は、逆量子化された直交変換係数に対して逆直交変換処理を施して復号画像情報を生成し、その情報をフレームメモリ110に供給して蓄積させる。
【0010】
一方、画面並び替えバッファ102は、インター(画像間)符号化が行われる画像に関しては、画像情報を動き予測・補償部111に供給する。動き予測・補償部111は、同時に参照される画像情報をフレームメモリ110より取り出し、動き予測・補償処理を施して参照画像情報を生成する。動き予測・補償部111は、この参照画像情報を加算器103に供給し、加算器103は、参照画像情報を当該画像情報との差分信号に変換する。また、動き補償・予測部111は、同時に動きベクトル情報を可逆符号化部106に供給する。
【0011】
可逆符号化部106は、その動きベクトル情報に対して可変長符号化又は算術符号化等の可逆符号化処理を施し、画像圧縮情報のヘッダ部に挿入される情報を形成する。なお、その他の処理については、イントラ符号化を施される画像圧縮情報と同様であるため、説明を省略する。
【0012】
続いて、上述した画像情報符号化装置100に対応する画像情報復号装置の概略構成を図12に示す。図12に示すように、画像情報復号装置120は、蓄積バッファ121と、可逆復号部122と、逆量子化部123と、逆直交変換部124と、加算器125と、画面並べ替えバッファ126と、D/A変換部127と、動き予測・補償部128と、フレームメモリ129とにより構成されている。
【0013】
図12において、蓄積バッファ121は、入力された画像圧縮情報を一時的に格納した後、可逆復号部14に転送する。可逆復号部122は、定められた画像圧縮情報のフォーマットに基づき、画像圧縮情報に対して可変長復号又は算術復号等の処理を施し、量子化された直交変換係数を逆量子化部123に供給する。また、可逆復号部122は、当該フレームがインター符号化されたものである場合には、画像圧縮情報のヘッダ部に格納された動きベクトル情報についても復号し、その情報を動き予測・補償部128に供給する。
【0014】
逆量子化部123は、可逆復号部122から供給された量子化後の直交変換係数を逆量子化し、得られた直交変換係数を逆直交変換部124に供給する。逆直交変換部124は、定められた画像圧縮情報のフォーマットに基づき、直交変換係数に対して逆離散コサイン変換又は逆カルーネン・レーベ変換等の逆直交変換を施す。
【0015】
ここで、当該フレームがイントラ符号化されたものである場合には、逆直交変換処理が施された画像情報は、画面並べ替えバッファ126に格納され、D/A変換部127におけるD/A変換処理の後に出力される。
【0016】
一方、当該フレームがインター符号化されたものである場合には、動き予測・補償部128は、可逆復号処理が施された動きベクトル情報とフレームメモリ129に格納された画像情報とに基づいて参照画像を生成し、加算器125に供給する。加算器125は、この参照画像と逆直交変換部124の出力とを合成する。なお、その他の処理については、イントラ符号化されたフレームと同様であるため、説明を省略する。
【0017】
ところで、MPEG2ビデオ規格においては、量子化についての直接的な規定はされておらず、逆量子化についてのみ、その詳細な規定がなされている。したがって、実際に量子化を行う際には、量子化の規定に含まれるいくつかの媒介変数を変化させ、その自由度内の範囲内で量子化特性を変化させることにより、高画質化や視覚特性を反映した符号化を行うことになる。以下、MPEG2における逆量子化処理について説明する。
【0018】
MPEG2ビデオ規格において、イントラマクロブロックのDC係数量子化では、ピクチャ単位にその量子化精度を指定することが可能であり、その他の係数の量子化では、ピクチャ単位で指定可能な量子化行列の各要素にマクロブロック単位で指定可能な量子化スケールを乗じた値により、各係数の量子化精度を制御することができる。
【0019】
イントラマクロブロックのDC係数は、以下の式(1)に従って逆量子化される。
【0020】
【数6】
【0021】
ここで、式(1)において、F"[0][0]はDC係数値の量子化代表値を示し、QF[0][0]はDC係数値の量子化代表値レベル番号を示す。また、intra_dc_multは、DC係数量子化精度を指定するためにピクチャ単位で設定可能な媒介変数であるintra_dc_precisionに従い、図13に示す関係で決まる値である。
【0022】
ここで、MPEG1においては、intra_dc_precisionが0に対応する精度(8ビット精度相当)のみであったが、輝度レベルが緩やかに変化する画像を高画質で符号化するためには、この精度では不十分であった。そこで、MPEG2においては、図13に示すように、本媒介変数を用いて8〜11ビット精度相当のDC係数量子化精度を指定することが可能となっている。但し、4:2:2フォーマットでの使用が可能であり画質への要求レベルが高いHighプロファイル以外では、最高10ビット精度で十分とし、8〜10ビット精度に制限されている。
【0023】
また、イントラマクロブロックのその他の係数は、以下の式(2)に従って逆量子化される。
【0024】
【数7】
【0025】
ここで、式(2)において、F"[u][v]は第(u,v)係数値の量子化代表値を示し、QF[u][v]は第(u,v)係数値の量子化代表値レベル番号を示す。また、kの値は、以下の式(3)により定義される。
【0026】
【数8】
【0027】
また、上述した式(2)において、W[w][u][v]及びquantiser_scaleは、それぞれ量子化行列及び量子化スケールを示し、これらの媒介変数によって量子化特性が制御される。
【0028】
また、媒介変数kは、非イントラマクロブロックにおいて、その値がQF[u][v]の符号に応じて1、0、−1となる。例えば、QF[u][v]が−2、−1、0、1、2である場合のF"[u][v]は、それぞれ−5m、−3m、0、3m、5m(mは定数)となり、零近傍にデッドゾーンが設けられている。
【0029】
ところで、量子化行列は、ブロック内での離散コサイン変換係数値間での相対的な量子化精度を設定するために設けられた行列である。この量子化行列を用いることにより、例えば視覚的に劣化の目立ちにくい高域離散コサイン係数値を、視覚的に劣化の目立ちやすい低域離散コサイン係数と比較して粗く量子化するといった処理が可能となり、量子化特性を視覚特性に合致させることができる。なお、量子化行列は、ピクチャ単位で設定することが可能である。
【0030】
MPEG1及びMPEG2の4:2:0フォーマットの場合、イントラマクロブロック用と非イントラマクロブロック用の2種類の量子化行列を設定することができ、4:2:2フォーマット及び4:4:4フォーマットの場合には、さらに輝度信号と色差信号とで独立に合計4種類の量子化行列を設定することができる。なお、W[w][u][v]におけるw(0,1,2,3)は、4種類の行列のうちの1つを意味する。
【0031】
ここで、MPEG2において定められているイントラマクロブロック及び非イントラマクロブロックの量子化行列のデフォルト値をそれぞれ図14(A)、(B)に示す。上述したように、量子化行列は、ユーザがピクチャ単位で設定可能であるが、設定されていない場合にはこのデフォルト値が用いられる。図14に示すように、デフォルト値ではイントラマクロブロックに対してのみ重みを有している。
【0032】
なお、MPEG2 Test Model 5(ISO/IEC JTC/SC29/WG11/N0400)においては、非イントラマクロブロックに対して図15に示すような量子化行列が定義されている。これは、図14(B)に示したデフォルト値とは異なり、重みを有した特性となっている。
【0033】
量子化スケール(quantiser_scale)は、量子化特性のスケーリングを行うことにより発生符号量を制御するための媒介変数であり、ピクチャ単位で設定される媒介変数q_scale_typeと、マクロブロック単位で設定される量子化スケールコードquantiser_scale_codeにより設定される。図16にこれらの関係を示す。
【0034】
ここで、q_scale_typeが0の場合には線形量子化となり、MPEG1と同様、quantiser_scale_code(1〜31)の2倍の値がquantiser_scale(2〜62)に設定される。
【0035】
また、q_scale_typeが1の場合には非線形量子化となり、quantiser_scale_code(1〜31)は、小さい量子化スケールコードではより細かく、大きな量子化スケールコードではより粗くスケーリングすることにより、線形量子化の場合に比べ、広い範囲のquantiser_scale(1〜112)に変換される。このモードは、MPEG2において新たに導入されたもので、特に高いレートで符号化する場合に、小さな量子化スケール領域でより細かな量子化スケール制御を行うことや、極めて複雑な画像を符号化する場合に、より粗い量子化スケールを用いることが可能となり、MPEG1と比較して、より安定した符号量制御を実現することができる。
【0036】
一方、JVTにおいては、量子化/逆量子化を行うための媒介変数QPには0〜51の52の異なる値が使われる。ここで、QPは、値が6増える毎に量子化スケールが2倍になるように設定されている。すなわち、QPが1増す毎に量子化スケールが約12%増加する。
【0037】
なお、色差成分に使用されるQPCは、輝度成分に使用されるQPYから、以下の表1に示す対照表に従って算出される。以下では、特に断りのない限り、QPYのことをQPと呼ぶことにする。
【0038】
【表1】
【0039】
ここで、JVTにおいては、4×4離散コサイン変換に基づく符号化が行われるが、輝度信号と色差信号とについて、実際には、以下の演算が行われる。すなわち、X=(x00,….x33)を画素値又は差分値とし、Yを直交変換係数とした場合に、以下の式(4)に示すような離散コサイン変換に相当する処理が実行される。
【0040】
【数9】
【0041】
次に量子化処理として、以下の式(5)に示すような処理が実行される。
【0042】
【数10】
【0043】
ここで、式(5)において、YQは量子化された直交変換係数を示し、Qは量子化ステップサイズに対応する量子化係数を示す。また、fはイントラマクロブロックでは215+QP/6/3、インターマクロブロックでは215+QP/6/6とし、量子化される直交変換係数Yと同じ正負の符号を持つとする。なお、Qは以下に示すように定義されている。
Q[QP%6][i][j]=quantMat[QP%6][0] for (i,j)={(0,0),(0,2),(2,0),(2,2)},
Q[QP%6][i][j]=quantMat[QP%6][1] for (i,j)={(1,1),(1,3),(3,1),(3,3)},
Q[QP%6][i][j]=quantMat[QP%6][2] otherwise.
quantMat[6][3]={{13107, 5243, 8224}, {11651, 4660, 7358}, {10486, 4143, 6554}, {9198, 3687, 5825}, {8322, 3290, 5243}, {7384, 2943, 4660}}
【0044】
また、量子化後の逆量子化処理として、以下の式(6)に示すような処理が実行される。
【0045】
【数11】
【0046】
ここで、式(6)において、Rは逆量子化係数を示し、以下に示すように定義されている。
R[QP%6][i][j]=dequantMat[QP%6][0] for (i,j)={(0,0),(0,2),(2,0),(2,2)},
R[QP%6][i][j]=dequantMat[QP%6][1] for (i,j)={(1,1),(1,3),(3,1),(3,3)},
R[QP%6][i][j]=dequantMat[QP%6][2] otherwise.
dequantMat[6][3]={{10, 16, 13}, {11, 18, 14}, {13, 20, 16}, {14, 23, 18}, {16, 25, 20}, {18, 29, 23}}
【0047】
次に逆離散コサイン変換処理として、以下の式(7)に示すような処理が実行され、正規化処理として、以下の式(8)に示すような処理が実行される。
【0048】
【数12】
【0049】
最後に、復号された予測残差値X"(i,j)は、以下の式(9)に示すように、動き補償予測値又は空間予測値P(i,j)と足し合わされ、0から255の範囲にクリッピングされて最終復号画素値が算出される。
【0050】
【数13】
【0051】
ところで、JVTでは、イントラ16×16モードにおいて、輝度信号のDC成分をさらに4×4単位のブロックに集め、アダマール変換を施して圧縮率を向上させている。輝度信号の4×4DC成分の直交変換及び量子化は、以下の手法に基づいて実行される。
【0052】
先ず、4×4変換によって算出された直交変換係数の16個の輝度信号DC成分が集められて4×4単位の入力マトリックスXDとされ、アダマール変換に相当する処理として、以下の式(10)に示すような処理が実行される。
【0053】
【数14】
【0054】
次に、量子化処理として、以下の式(11)に示すような処理が実行される。
【0055】
【数15】
【0056】
また、逆アダマール変換に相当する処理として、以下の式(12)に示すような処理が実行される。
【0057】
【数16】
【0058】
次に、QPが12以上である場合には、逆量子化処理として、以下の式(13)に示すような処理が実行され、QPが12未満である場合には、逆量子化処理として、以下の式(14)に示すような処理が実行される。
【0059】
【数17】
【0060】
また、JVTでは、色差信号のDC成分についても、さらに2×2画素のブロックに集め、アダマール変換を施して圧縮率を向上させている。色差信号の2×2DC成分の直交変換及び量子化は、以下の手法に基づいて実行される。
【0061】
先ず、4個の色差DC成分が集められて2×2画素の入力マトリックスXDとされ、アダマール変換に相当する処理として、以下の式(15)に示すような処理が実行される。
【0062】
【数18】
【0063】
次に、量子化処理として、以下の式(16)に示すような処理が実行される。
【0064】
【数19】
【0065】
また、逆アダマール変換に相当する処理として、以下の式(17)に示すような処理が実行される。
【0066】
【数20】
【0067】
次に、QPが6以上である場合には、逆量子化処理として、以下の式(18)に示すような処理が実行され、QPが6未満である場合には、逆量子化処理として、以下の式(19)に示すような処理が実行される。
【0068】
【数21】
【0069】
なお、直交変換及び量子化の一連の処理は、16ビット演算でオーバーフローが起こらないよう規格化されている。
【0070】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上述のJVTで規定されている量子化/逆量子化においては、MPEG2で規定されているような、量子化行列を用いた直交変換係数の重み付けや、量子化処理におけるデッドゾーンに関する機能が含まれていないため、視覚特性に基づいた効率的な量子化を行うことができない。
【0071】
本発明は、このような従来の実情に鑑みて提案されたものであり、視覚特性を考慮したデッドゾーンを設けて量子化することにより、低ビットレートでの高効率な圧縮を実現する画像情報符号化方法及びその装置、並びにそのような画像情報符号化処理をコンピュータに実行させるプログラム及びそのプログラムが記録されたコンピュータ読み取り可能な記録媒体を提供することを目的とする。
【0072】
【課題を解決するための手段】
上述した目的を達成するために、本発明に係る画像情報符号化方法は、入力画像信号をブロック化し、該ブロック単位で直交変換を施して量子化を行う画像情報符号化方法において、上記量子化の際に、上記ブロックの直交変換係数の成分毎に決定された量子化ステップサイズにおけるデッドゾーンに対して、上記量子化の際の上記量子化ステップサイズに対する仮想的な重み付け処理を考慮して、上記直交変換係数の成分毎に変更が加えられたデッドゾーンを設定するものであって、上記直交変換の単位となるブロックは、4×4画素からなり、上記量子化ステップサイズQを指定するための媒介変数QPに対して、上記直交変換係数の成分Y(i,j)毎に重み付けのための配列W(i,j)を加算して得られた変数QQP(i,j)を用いて、
T(i,j)=(2 15+QQP/6 −f)/Q ( i,j=0,1,2,3 )
ただし、fはイントラマクロブロックでは2 15+QQP/6 /3、インターマクロブロックでは2 15+QQP/6 /6とし、上記Y(i,j)と同じ正負の符号を持つ
のように閾値T(i,j)が算出され、上記Y(i,j)の絶対値が上記T(i,j)の絶対値よりも小さい場合に、当該Y(i,j)の量子化出力が0とされるものである。
また、本発明に係る画像情報符号化方法は、入力画像信号をブロック化し、該ブロック単位で直交変換を施して量子化を行う画像情報符号化方法において、上記量子化の際に、上記ブロックの直交変換係数の成分毎に決定された量子化ステップサイズにおけるデッドゾーンに対して所定の変更が加えたデッドゾーンを設定するものであって、上記デッドゾーンは、上記量子化後の輝度信号のDC成分を集めて構成された4×4画素単位のブロックの各DC成分を量子化する際の上記量子化ステップサイズに対する仮想的な重み付け処理を考慮して、上記DC成分毎に変更が加えられ、上記量子化ステップサイズQを指定するための媒介変数QPに対して、上記DC成分Y D (i,j)毎に重み付けのための配列W(i,j)を加算して得られた変数QQP(i,j)を用いて、
T D (i,j)=(2 16+QQP/6 −2・f)/Q ( i,j=0,1,2,3 )
ただし、fはイントラマクロブロックでは2 15+QQP/6 /3、インターマクロブロックでは2 15+QQP/6 /6とし、上記Y D (i,j)と同じ正負の符号を持つ
のように閾値T D (i,j)が算出され、上記Y D (i,j)の絶対値が上記T D (i,j)の絶対値よりも小さい場合に、当該Y D (i,j)の量子化出力が0とされるものである。
また、本発明に係る画像情報符号化方法は、入力画像信号をブロック化し、該ブロック単位で直交変換を施して量子化を行う画像情報符号化方法において、上記量子化の際に、上記ブロックの直交変換係数の成分毎に決定された量子化ステップサイズにおけるデッドゾーンに対して所定の変更が加えたデッドゾーンを設定するものであって、上記デッドゾーンは、上記量子化後の色差信号のDC成分を集めて構成された2×2画素単位のブロックの各DC成分を量子化する際の上記量子化ステップサイズに対する仮想的な重み付け処理を考慮して、上記DC成分毎に変更が加えられ、上記量子化ステップサイズQを指定するための媒介変数QPに対して、上記DC成分Y D (i,j)毎に重み付けのための配列W(i,j)を加算して得られた変数QQP(i,j)を用いて、
T D (i,j)=(2 16+QQP/6 −2・f)/Q ( i,j=0,1 )
ただし、fはイントラマクロブロックでは2 15+QQP/6 /3、インターマクロブロックでは2 15+QQP/6 /6とし、上記Y D (i,j)と同じ正負の符号を持つ
のように閾値T D (i,j)が算出され、上記Y D (i,j)の絶対値が上記T D (i,j)の絶対値よりも小さい場合に、当該Y D (i,j)の量子化出力が0とされるものである。
【0073】
このような画像情報符号化方法では、量子化の際の量子化ステップサイズに対する仮想的な重み付け処理を考慮して、例えば高域直交変換係数ほど量子化の出力が0となる入力の範囲であるデッドゾーンが広くなるように、直交変換係数の成分毎にデッドゾーンに対して所定の変更が加えられる。
【0074】
また、上述した目的を達成するために、本発明に係る画像情報符号化装置は、入力画像信号をブロック化し、該ブロック単位で直交変換を施して量子化を行う画像情報符号化装置において、上記量子化の際に、上記ブロックの直交変換係数の成分毎に決定された量子化ステップサイズにおけるデッドゾーンに対して、上記量子化の際の上記量子化ステップサイズに対する仮想的な重み付け処理を考慮して、上記直交変換係数の成分毎に変更が加えられたデッドゾーンを設定するデッドゾーン設定手段を備え、上記直交変換の単位となるブロックは、4×4画素からなり、上記デッドゾーン設定手段は、上記量子化ステップサイズQを指定するための媒介変数QPに対して、上記直交変換係数の成分Y(i,j)毎に重み付けのための配列W(i,j)を加算して得られた変数QQP(i,j)を用いて、
T(i,j)=(2 15+QQP/6 −f)/Q ( i,j=0,1,2,3 )
ただし、fはイントラマクロブロックでは2 15+QQP/6 /3、インターマクロブロックでは2 15+QQP/6 /6とし、上記Y(i,j)と同じ正負の符号を持つ
のように閾値T(i,j)を算出し、上記Y(i,j)の絶対値が上記T(i,j)の絶対値よりも小さい場合に、当該Y(i,j)の量子化出力を0とする。
また、本発明に係る画像情報符号化装置は、入力画像信号をブロック化し、該ブロック単位で直交変換を施して量子化を行う画像情報符号化装置において、上記量子化の際に、上記ブロックの直交変換係数の成分毎に決定された量子化ステップサイズにおけるデッドゾーンに対して所定の変更を加えたデッドゾーンを設定するデッドゾーン設定手段を備え、上記デッドゾーンは、上記量子化後の輝度信号のDC成分を集めて構成された4×4画素単位のブロックの各DC成分を量子化する際の上記量子化ステップサイズに対する仮想的な重み付け処理を考慮して、上記DC成分毎に変更が加えられ、上記デッドゾーン設定手段は、上記量子化ステップサイズQを指定するための媒介変数QPに対して、上記DC成分Y D (i,j)毎に重み付けのための配列W(i,j)を加算して得られた変数QQP(i,j)を用いて、
T D (i,j)=(2 16+QQP/6 −2・f)/Q ( i,j=0,1,2,3 )
ただし、fはイントラマクロブロックでは2 15+QQP/6 /3、インターマクロブロックでは2 15+QQP/6 /6とし、上記Y D (i,j)と同じ正負の符号を持つ
のように閾値T D (i,j)を算出し、上記Y D (i,j)の絶対値が上記T D (i,j)の絶対値よりも小さい場合に、当該Y D (i,j)の量子化出力を0とする。
また、本発明に係る画像情報符号化装置は、入力画像信号をブロック化し、該ブロック単位で直交変換を施して量子化を行う画像情報符号化装置において、上記量子化の際に、上記ブロックの直交変換係数の成分毎に決定された量子化ステップサイズにおけるデッドゾーンに対して所定の変更を加えたデッドゾーンを設定するデッドゾーン設定手段を備え、上記デッドゾーンは、上記量子化後の色差信号のDC成分を集めて構成された2×2画素単位のブロックの各DC成分を量子化する際の上記量子化ステップサイズに対する仮想的な重み付け処理を考慮して、上記DC成分毎に変更が加えられ、上記デッドゾーン設定手段は、上記量子化ステップサイズQを指定するための媒介変数QPに対して、上記DC成分Y D (i,j)毎に重み付けのための配列W(i,j)を加算して得られた変数QQP(i,j)を用いて、
T D (i,j)=(2 16+QQP/6 −2・f)/Q ( i,j=0,1 )
ただし、fはイントラマクロブロックでは2 15+QQP/6 /3、インターマクロブロックでは2 15+QQP/6 /6とし、上記Y D (i,j)と同じ正負の符号を持つ
のように閾値T D (i,j)を算出し、上記Y D (i,j)の絶対値が上記T D (i,j)の絶対値よりも小さい場合に、当該Y D (i,j)の量子化出力を0とする。
【0075】
このような画像情報符号化装置は、量子化の際の量子化ステップサイズに対する仮想的な重み付け処理を考慮して、例えば高域直交変換係数ほど量子化の出力が0となる入力の範囲であるデッドゾーンが広くなるように、直交変換係数の成分毎にデッドゾーンに対して所定の変更を加える。
【0076】
また、本発明に係るプログラムは、上述した画像情報符号化処理をコンピュータに実行させるものであり、本発明に係る記録媒体は、そのようなプログラムが記録されたコンピュータ読み取り可能なものである。
【0077】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を適用した具体的な実施の形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。この実施の形態は、本発明を、視覚特性を考慮したデッドゾーンを設けて量子化することにより、低ビットレートでの高効率な圧縮を実現する画像情報符号化方法及びその装置に適用したものである。具体的には、本実施の形態における画像情報符号化方法及びその装置では、量子化の際の量子化ステップサイズに対する仮想的な重み付け処理を考慮して、直交変換係数の成分毎にデッドゾーンが算出される。
【0078】
そこで、以下では、本実施の形態における画像情報符号化方法及びその方法の説明の前に、量子化ステップサイズに対する重み付けを実際に行って量子化及び逆量子化する画像情報符号化装置及び画像情報復号装置について説明する。
【0079】
先ず、本実施の形態の説明に供する画像情報符号化装置の概略構成を図1に示す。図1に示すように、画像情報符号化装置10は、A/D変換部11と、画面並べ替えバッファ12と、加算器13と、直交変換部14と、量子化部15と、重み付け部16と、可逆符号化部17と、蓄積バッファ18と、逆量子化部19と、重み付け部20と、逆直交変換部21と、フレームメモリ22と、動き予測・補償部23と、レート制御部24とにより構成されている。
【0080】
図1において、A/D変換部11は、入力された画像信号をデジタル信号に変換する。そして、画面並べ替えバッファ12は、当該画像情報符号化装置10から出力される画像圧縮情報のGOP(Group of Pictures)構造に応じて、フレームの並べ替えを行う。ここで、画面並び替えバッファ12は、イントラ(画像内)符号化が行われる画像に関しては、フレーム全体の画像情報を直交変換部14に供給する。直交変換部14は、画像情報に対して離散コサイン変換又はカルーネン・レーベ変換等の直交変換を施し、得られた直交変換係数を量子化部15に供給する。
【0081】
量子化部15は、直交変換部14から供給された直交変換係数に対して量子化処理を施す。その際、量子化部15の構成要素である重み付け部16は、後述するようにして、直交変換係数の成分毎に、量子化ステップサイズを指定するための媒介変数QPの重み付けを行う。
【0082】
可逆符号化部17は、量子化された直交変換係数に対して可変長符号化又は算術符号化等の可逆符号化を施し、符号化された直交変換係数を蓄積バッファ18に供給して蓄積させる。この符号化された直交変換係数は、画像圧縮情報として出力される。
【0083】
量子化部15の挙動は、レート制御部24によって制御される。また、量子化部15は、量子化後の直交変換係数を逆量子化部19に供給し、逆量子化部19は、その直交変換係数を逆量子化する。その際、逆量子化部19の構成要素である重み付け部20は、後述するようにして、量子化された直交変換係数の成分毎に、量子化ステップサイズを指定するための媒介変数QPの重み付けを行う。
【0084】
逆直交変換部21は、逆量子化された直交変換係数に対して逆直交変換処理を施して復号画像情報を生成し、その情報をフレームメモリ22に供給して蓄積させる。
【0085】
一方、画面並び替えバッファ12は、インター(画像間)符号化が行われる画像に関しては、画像情報を動き予測・補償部23に供給する。動き予測・補償部23は、同時に、参照される画像情報をフレームメモリ22より取り出し、動き予測・補償処理を施して参照画像情報を生成する。
【0086】
動き予測・補償部23は、この参照画像情報を加算器13に供給し、加算器13は、参照画像情報を当該画像情報との差分信号に変換する。また、動き補償・予測部23は、同時に動きベクトル情報を可逆符号化部17に供給する。
【0087】
可逆符号化部17は、その動きベクトル情報に対して可変長符号化又は算術符号化等の可逆符号化処理を施し、画像圧縮情報のヘッダ部に挿入される情報を形成する。なお、その他の処理については、イントラ符号化を施される画像圧縮情報と同様であるため、説明を省略する。
【0088】
次に、上述した画像情報符号化装置10から出力された画像圧縮情報を復号する画像情報復号装置の概略構成を図2に示す。図2に示すように、画像情報復号装置30は、蓄積バッファ31と、可逆復号部32と、逆量子化部33と、重み付け部34と、逆直交変換部35と、加算器36と、画面並べ替えバッファ37と、D/A変換部38と、動き予測・補償部39と、フレームメモリ40とにより構成されている。
【0089】
図2において、蓄積バッファ31は、入力された画像圧縮情報を一時的に格納した後、可逆復号部32に転送する。可逆復号部32は、定められた画像圧縮情報のフォーマットに基づき、画像圧縮情報に対して可変長復号又は算術復号等の処理を施し、量子化された直交変換係数を逆量子化部33に供給する。また、可逆復号部32は、当該フレームがインター符号化されたものである場合には、画像圧縮情報のヘッダ部に格納された動きベクトル情報についても復号し、その情報を動き予測・補償部39に供給する。
【0090】
逆量子化部33は、可逆復号部32から供給された量子化後の直交変換係数を逆量子化し、逆量子化後の直交変換係数を逆直交変換部35に供給する。その際、逆量子化部33の構成要素である重み付け部34は、後述するようにして、量子化された直交変換係数の成分毎に、量子化ステップサイズを指定するための媒介変数QPの重み付けを行う。逆直交変換部35は、定められた画像圧縮情報のフォーマットに基づき、直交変換係数に対して逆離散コサイン変換又は逆カルーネン・レーベ変換等の逆直交変換を施す。
【0091】
ここで、当該フレームがイントラ符号化されたものである場合には、逆直交変換部35は、逆直交変換処理後の画像情報を画面並べ替えバッファ37に供給する。画面並び替えバッファ37は、この画像情報を一時的に格納した後、D/A変換部38に供給する。D/A変換部38は、この画像情報に対してD/A変換処理を施して出力する。
【0092】
一方、当該フレームがインター符号化されたものである場合には、動き予測・補償部39は、可逆復号処理が施された動きベクトル情報とフレームメモリ40に格納された画像情報とに基づいて参照画像を生成する。加算器36は、この参照画像と逆直交変換部35の出力とを合成する。なお、その他の処理については、イントラ符号化されたフレームと同様であるため、説明を省略する。
【0093】
ところで、上述したように、画像情報符号化装置10及び画像情報復号装置30では、重み付け部16,20,34において、量子化ステップサイズを指定するための媒介変数QPの重み付け処理を行って、量子化及び逆量子化が行われている。そして、この重み付け処理によって、視覚的に劣化の目立ちにくい高域直交変換係数を、視覚的に劣化の目立ちやすい低域直交変換係数に比べて粗く量子化することが可能とされる。
【0094】
そこで、以下では、この重み付け処理について説明する。なお、重み付け部16,20,34の動作原理は同様であるため、以下では重み付け部16の動作原理についてのみ説明する。
【0095】
重み付け部16においては、イントラマクロブロックとインターマクロブロックのそれぞれに対して、デフォルトで、それぞれ図3(A)、(B)に示すようなWintra(i,j)及びWinter(i,j)(i,j=0,1,2,3)に関する情報が含まれている。
【0096】
また、輝度信号と色差信号のそれぞれに対して、デフォルトで、それぞれ図3(A),(B)に示すような、Wluma(i,j)及びWchroma(i,j)(i,j=0,1,2,3)に関する情報を含むようにすることもできる。
【0097】
以下では、Wintra(i,j)及びWinter(i,j)、或いはWluma(i,j)及びWchroma(i,j)に関する処理が同等であるため、特に断りのない限り、これらをW(i,j)と表記する。
【0098】
なお、Wintra(i,j)及びWinter(i,j)、或いはWluma(i,j)及びWchroma(i,j)は、図3に示したデフォルト値に限定されるものではなく、ユーザがピクチャ単位で設定することが可能である。その際、W(i,j)の値そのものを出力となる画像圧縮情報に埋め込むことも可能であるが、その差分値を生成し、又は可変長符号化、算術符号化等の可逆符号化方式を用いてその情報量を削減し、出力される画像圧縮情報に埋め込んでもよい。
【0099】
ここで、重み付け部16においては、画像圧縮情報中に格納される、マクロブロックごとの量子化のための媒介変数QPを元に、4×4離散コサイン変換係数のそれぞれの成分に対して、以下の式(20)に示すような変数QQP(i,j)が定義される。
【0100】
【数22】
【0101】
量子化/逆量子化処理に関しては、上述したJVTにおけるQ(QP%6,i,j)及びR(QP%6,i,j)に代え、各成分毎に、Q(QQP%6,i,j)及びR(QQP%6,i,j)を用いて、JVTと同様の処理を行う。
【0102】
なお、QPのダイナミックレンジは0〜51であるが、上述した式(20)においては、QQP(i,j)の値がこのダイナミックレンジから外れる可能性がある。そこで、QQP(i,j)の値が51を超えた場合にはQQP(i,j)=51とし、0を下回った場合にはQQP(i,j)=0とする。
【0103】
ここで、上述したように、画像情報符号化装置10及び画像情報復号装置30においては、デフォルトで使用される重み行列が、輝度信号及び色差信号の双方に対して、以下の式(21)、(22)のように定義されている。
【0104】
【数23】
【0105】
なお、実際に画像情報符号化装置10及び画像情報復号装置30で量子化/逆量子化に用いられる重み行列は必ずしもこの通りではなく、ピクチャ単位でユーザが設定することが可能である。
【0106】
この重み行列に関する情報を、画像圧縮情報中に埋め込むための構文の例を図4に示す。図4において、load_intra_quantiser_matrix、load_non_intra_quantiser_matrix、load_chroma_intra_quantiser_matrix、及びload_chroma_non_intra_quantiser_matrixは、それぞれ当該ピクチャで、輝度信号及び色差信号に対するイントラマクロブロック及びインターマクロブロックにおいて、デフォルトで定められた以外の重み行列が用いられるか否かを示す1ビットのフラグであり、その値が1を取るとき、当該ピクチャにおいてはデフォルト以外の重み行列が用いられる。
【0107】
例えばload_intra_quantiser_matrixの値が1であった場合、後続のintra_quantiser_matrix[16]において、それぞれの成分が4ビットで表された4×4の重み行列に関する情報が埋め込まれる。
【0108】
なお、上述のように、それぞれの成分が必ずしも4ビットである必要はなく、8ビット又は12ビット等で表されてもよい。
【0109】
また、差分を取り、又は可変長符号化若しくは算術符号化等の可逆符号化を施すことにより、intra_quantiser_matrix[16]に関する情報を圧縮してもよい。
【0110】
また、上述の説明では、入力としてそれぞれの画素値が8ビットで表される画像情報を対象にしているが、例えばそれぞれの画素値が10ビットで表される画像情報に対しても拡張可能である。
【0111】
以上説明したように、画像情報符号化装置10及び画像情報復号装置30によれば、量子化ステップサイズを指定するための媒介変数QPの重み付け処理を行って量子化処理及び逆量子化処理を行うことにより、視覚的に劣化の目立ちにくい高域直交変換係数を、視覚的に劣化の目立ちやすい低域直交変換係数に比べて粗く量子化することが可能とされる。
【0112】
ここで、上述の説明では、マクロブロックごとの量子化のための媒介変数QPに対して、4×4離散コサイン変換係数のそれぞれの成分について重み行列W(i,j)を加算し、得られた変数QQP(i,j)を用いて量子化処理及び逆量子化処理を行った。しかしながら、このように4×4直交変換係数の全ての成分について重み行列W(i,j)を定義する例に限定されるものではなく、視覚的に劣化の目立ちやすい低域直交変換係数についてのみ媒介変数QPに対してオフセット値を与え、量子化精度を向上させる処理を行うようにしても構わない。
【0113】
このような処理を行う画像情報符号化装置及びこの画像符号化装置から出力された画像圧縮情報を復号する画像情報復号装置の概略構成をそれぞれ図5、図6に示す。
【0114】
図5に示すように、画像情報符号化装置50の基本構成は、先に図1に示した画像情報符号化装置10と同様とするが、重み付け部16,20の代わりに、低域精度変更部51,52を備えており、低域直交変換係数の量子化精度を変更する点に特徴を有している。また、図6に示すように、画像情報復号装置60の基本構成は、先に図2に示した画像情報復号装置30と同様とするが、重み付け部34の代わりに、低域精度変更部61を備えており、低域直交変換係数の逆量子化精度を変更する点に特徴を有している。
【0115】
したがって、先に図1、2に示した画像情報符号化装置10及び画像情報復号装置30と同様の構成については同一符号を付して詳細な説明を省略し、以下では、低域精度変更部51,52,61における処理について説明する。なお、低域精度変更部51,52,61の動作原理は同様であるため、以下では低域精度変更部51の動作原理についてのみ説明する。
【0116】
低域精度変更部51においては、画像圧縮情報中に格納される、マクロブロックごとの量子化のための媒介変数QPを元に、4×4離散コサイン変換係数の指定された成分に対して、以下の式(23)に示すような変数QQP(i,j)が定義される。
【0117】
【数24】
【0118】
量子化/逆量子化処理に関しては、上述したJVTにおけるQ(QP%6,i,j)及びR(QP%6,i,j)に代え、指定された成分毎に、Q(QQP%6,i,j)及びR(QQP%6,i,j)を用いて、JVTと同様の処理を行う。
【0119】
なお、QPのダイナミックレンジは0〜51であるが、上述した式(23)においては、QQP(i,j)の値がこのダイナミックレンジから外れる可能性がある。そこで、QQP(i,j)の値が51を超えた場合にはQQP(i,j)=51とし、0を下回った場合にはQQP(i,j)=0とする。
【0120】
ここで、低域精度変更部51では、予測モード、量子化ステップサイズを変更する直交変換係数、及び量子化ステップサイズの各々の項目の組み合わせに準拠する構文を定義することができる。
【0121】
すなわち、例えば予測モードについては、16×16予測モード及び/又は4×4予測モード、或いはユーザが指定した上記予測モードの任意の組み合わせについての構文を定義することができる。
【0122】
また、量子化ステップサイズを変更する直交変換係数については、例えば図7左の斜線で示すようにDC係数のみを変更するモード1、図7中央の斜線で示すようにDC係数及び低域のAC係数2個を変更するモード2、図7右の斜線で示すようにDC係数及び低域のAC係数5個を変更するモード3、或いはユーザが指定した直交変換係数についての構文を定義することができる。
【0123】
また、量子化ステップサイズとしては、デフォルト値(例えば−6)や、ユーザが設定したオフセット値(offset_QP)についての構文を定義することができる。また、ユーザが指定した変数QQPの絶対値についての構文を定義するようにしても構わない。
【0124】
上述した予測モード、量子化ステップサイズを変更する直交変換係数、及び量子化ステップサイズについての情報を画像圧縮情報中に埋め込むための構文の例を図8に示す。なお、構文がこの例に限定されないのは勿論であり、上述した項目の任意の組み合わせに準拠する構文を定義することができる。
【0125】
図8において、load_16x16, load_4x4は、それぞれ当該ピクチャで、輝度信号及び色差信号に対するイントラマクロブロック及びインターマクロブロックにおいて、デフォルトで定められた以外の媒介変数QPが用いられるか否かを示す1ビットのフラグであり、その値が1を取るとき、当該ピクチャにおいてはデフォルト以外のQPが用いられる。
【0126】
例えばload_16x16の値が1であった場合、後続のoffset_QPにおいて、4ビットで表された媒介変数QPのオフセット値に関する情報が埋め込まれる。さらに、後続のcoef_numにおいて、2ビットで表された量子化ステップサイズを変更する直交変換係数に関する情報、例えば上述の図7におけるモード1乃至モード3の何れかに関する情報が埋め込まれる。
【0127】
なお、上述のように、それぞれの成分が必ずしも4ビットである必要はなく、8ビット又は12ビット等で表されてもよい。
【0128】
また、絶対値を取り、又は可変長符号化若しくは算術符号化等の可逆符号化を施すことにより、offset_QPに関する情報を圧縮してもよい。
【0129】
また、上述の説明では、入力としてそれぞれの画素値が8ビットで表される画像情報を対象にしているが、例えばそれぞれの画素値が10ビットで表される画像情報に対しても拡張可能である。
【0130】
以上説明したように、画像情報符号化装置50及び画像情報復号装置60によれば、低域直交変換係数についてのみ、量子化ステップサイズを指定するための媒介変数QPに対してオフセット値(offset_QP)を与えることにより、視覚的に劣化の目立ちやすい低域直交変換係数の量子化精度を上げ、復号画像の画質を向上させることが可能となる。
【0131】
ところで、上述の説明では、マクロブロックごとの量子化のための媒介変数QPに対して、4×4離散コサイン変換係数のそれぞれの成分、或いは指定された成分について重み付け処理を行うことで、視覚特性を考慮した量子化を実現しており、重み付け処理機能を有していることを前提としていた。
【0132】
しかしながら、JVTにおいて重み付け処理機能がない場合であっても、以下に説明するように、入力値の零近傍の直交変換係数について視覚特性を考慮したデッドゾーンを算出することによっても、上述と同様の効果を奏することができる。
【0133】
このようなデッドゾーン算出処理を行う本発明の実施の形態における画像情報符号化装置の概略構成を図9に示す。図9に示すように、画像情報符号化装置70の基本構成は、先に図1に示した画像情報符号化装置10と同様とするが、重み付け部16,20の代わりにデッドゾーン算出部71を備えており、視覚特性を考慮したデッドゾーンを算出する点に特徴を有している。
【0134】
したがって、先に図1に示した画像情報符号化装置10と同様の構成については同一符号を付して詳細な説明を省略し、以下では、このデッドゾーン算出部71におけるデッドゾーン算出処理についてのみ説明する。
【0135】
デッドゾーン算出部70においては、直交変換係数毎に以下の式(24)に従ってデッドゾーンの閾値T(i,j)を求める。
【0136】
【数25】
【0137】
ここで、式(24)において、fはイントラマクロブロックでは215+QQP/6/3、インターマクロブロックでは215+QQP/6/6とし、量子化される直交変換係数Yと同じ正負の符号を持つとする。また、QQPは、前述した重み付け処理で用いたWintra(i,j)及びWinter(i,j)(i,j=0,1,2,3)等を用いて、算出したものとする。
【0138】
このように算出されたデッドゾーンの閾値T(i,j)を用いて、入力値Y(i,j)の絶対値がT(i,j)の絶対値よりも小さい場合、量子化値YQ(i,j)を0とする。
【0139】
同様に、輝度のDC成分をさらに4×4単位のブロックに集めてアダマール変換を施した直交変換係数YD(i,j)については、以下の式(25)に従ってデッドゾーンの閾値TD(i,j)を算出する。また、色差のDC成分をさらに2×2単位のブロックに集めてアダマール変換を施した直交変換係数YD(i,j)については、以下の式(26)に従ってデッドゾーンの閾値TD(i,j)を算出する。
【0140】
【数26】
【0141】
そして、入力値YD(i,j)の絶対値がTD(i,j)の絶対値よりも小さい場合、量子化値YDQ(i,j)を0とする。
【0142】
入力値Y(i,j)と量子化値YQ(i,j)との対応グラフを図10に示す。図10に示すように、本実施の形態の対応グラフ(a)におけるデッドゾーンの閾値T(i,j)は、重み行列W(i,j)で重み付け処理を行った場合の対応グラフ(b)における量子化値がゼロとなる入力値の範囲において、同様に量子化値がゼロとなるように算出されている。
【0143】
以上説明したように、本実施の形態における画像情報符号化装置70によれば、視覚特性を考慮した重み付け処理のデッドゾーンと同等のデッドゾーンを算出することができ、視覚特性を考慮した量子化処理を行うことが可能となる。
【0144】
また、このような視覚特性を考慮したデッドゾーンを算出する手法では、従来通りのJVT復号器で復号処理を行えるため、処理量の増加を伴わないという利点がある。
【0145】
なお、本発明は上述した実施の形態のみに限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々の変更が可能であることは勿論である。
【0146】
例えば、本発明による手法は、任意の変換方式に適用可能である。すなわち、演算精度や、整数変換の変換マトリクスに依存せず、同様に適用可能である。
【0147】
また、本発明は、変換ブロックのサイズに依存せず、任意のサイズの変換に対して同様に適用可能である。また、4×4,4×8、8×4、8×8,16×16の任意のブロックサイズで適応的に周波数変換を行う適応可変ブロックサイズ変換方式にも同様に適用可能である。
【0148】
また、本発明、任意の処理をCPU(Central Processing Unit)にコンピュータプログラムを実行させることにより実現することも可能である。この場合、コンピュータプログラムは、記録媒体に記録して提供することも可能であり、また、インターネットその他の伝送媒体を介して伝送することにより提供することも可能である。
【0149】
【発明の効果】
以上詳細に説明したように本発明に係る画像情報符号化方法は、入力画像信号をブロック化し、該ブロック単位で直交変換を施して量子化を行う画像情報符号化方法において、上記量子化の際に、上記ブロックの直交変換係数の成分毎に決定された量子化ステップサイズにおけるデッドゾーンに対して所定の変更を加えたデッドゾーンを設定するものである。
【0150】
このような画像情報符号化方法では、量子化の際の量子化ステップサイズに対する仮想的な重み付け処理を考慮して、例えば高域直交変換係数ほど量子化の出力が0となる入力の範囲であるデッドゾーンが広くなるように、直交変換係数の成分毎にデッドゾーンに対して所定の変更が加えられる。
【0151】
これにより、視覚特性を考慮した重み付け処理のデッドゾーンと同等のデッドゾーンを算出することができ、視覚特性を考慮した量子化処理を行うことが可能となる。
【0152】
また、本発明に係る画像情報符号化装置は、力画像信号をブロック化し、該ブロック単位で直交変換を施して量子化を行う画像情報符号化装置において、上記量子化の際に、上記ブロックの直交変換係数の成分毎に決定された量子化ステップサイズにおけるデッドゾーンに対して所定の変更を加えたデッドゾーンを設定するデッドゾーン設定手段を備える。
【0153】
このような画像情報符号化装置は、量子化の際の量子化ステップサイズに対する仮想的な重み付け処理を考慮して、例えば高域直交変換係数ほど量子化の出力が0となる入力の範囲であるデッドゾーンが広くなるように、直交変換係数の成分毎にデッドゾーンに対して所定の変更を加える。
【0154】
これにより、視覚特性を考慮した重み付け処理のデッドゾーンと同等のデッドゾーンを算出することができ、視覚特性を考慮した量子化処理を行うことが可能となる。
【0155】
また、本発明に係るプログラムは、上述した画像情報符号化処理をコンピュータに実行させるものであり、本発明に係る記録媒体は、そのようなプログラムプログラムが記録されたコンピュータ読み取り可能なものである。
【0156】
このようなプログラム及び記録媒体によれば、上述した画像情報符号化処理をソフトウェアにより実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施の形態の説明に供する画像情報符号化装置の概略構成を説明する図である。
【図2】本実施の形態の説明に供する画像情報復号装置の概略構成を説明する図である。
【図3】同画像情報符号化装置の重み付け部に格納されている重み行列のデフォルト値を説明する図であり、同図(A)は、イントラマクロブロック用又は輝度信号用の重み行列を示し、同図(B)は、非イントラマクロブロック用又は色差信号用の重み行列を示す。
【図4】重み行列に関する情報を画像圧縮情報中に埋め込むための構文の例を説明する図である。
【図5】本実施の形態の説明に供する画像情報符号化装置の概略構成の他の例を説明する図である。
【図6】本実施の形態の説明に供する画像情報復号装置の概略構成の他の例を説明する図である。
【図7】量子化ステップサイズを変更する直交変換係数の例を示す図である。
【図8】予測モード、量子化ステップサイズを変更する直交変換係数、及び量子化ステップサイズについての情報を画像圧縮情報中に埋め込むための構文の例を説明する図である。
【図9】本実施の形態における画像情報符号化装置の概略構成を説明する図である。
【図10】同画像情報符号化装置の量子化部における入力値と量子化値との対応グラフを示す図である。
【図11】直交変換と動き補償とにより画像圧縮を実現する従来の画像情報符号化装置の概略構成を説明する図である。
【図12】直交変換と動き補償により圧縮された画像圧縮情報を復号する従来の画像情報復号装置の概略構成を説明する図である。
【図13】MPEG2において定められた、intra_dc_precisionと、ビット精度、逆量子化係数及びDC予測リセット値との関係を説明する図である。
【図14】MPEG2で定められているイントラマクロブロックとインターマクロブロックとに対する量子化行列のデフォルト値を説明する図である。
【図15】 MPEG2 Test Model 5において定められている非イントラマクロブロックに対する量子化行列を説明する図である。
【図16】MPEG2における、量子化スケール(quantiser_scale)、ピクチャ単位で設定される媒介変数q_scale_type、及びマクロブロック単位で設定される量子化スケールコードquantiser_scale_codeの関係を説明する図である。
【符号の説明】
10,50,70 画像情報符号化部、11 A/D変換部、12 画面並べ替えバッファ、13 加算器、14 直交変換部、15 量子化部、16 重み付け部、17 可逆符号化部、18 蓄積バッファ、19 逆量子化部、20 重み付け部、21 逆直交変換部、22 フレームメモリ、23 動き予測・補償部、24 レート制御部、30,60 画像情報復号装置、31 蓄積バッファ、32 可逆復号部、33 逆量子化部、34 重み付け部、35 逆直交変換部、36 加算器、37 画面並べ替えバッファ、38 D/A変換部、39動き予測・補償部、40 フレームメモリ、51,52,61 低域精度変更部、71 デッドゾーン算出部
Claims (11)
- 入力画像信号をブロック化し、該ブロック単位で直交変換を施して量子化を行う画像情報符号化方法において、
上記量子化の際に、上記ブロックの直交変換係数の成分毎に決定された量子化ステップサイズにおけるデッドゾーンに対して、上記量子化の際の上記量子化ステップサイズに対する仮想的な重み付け処理を考慮して、上記直交変換係数の成分毎に変更が加えられたデッドゾーンを設定するものであって、
上記直交変換の単位となるブロックは、4×4画素からなり、
上記量子化ステップサイズQを指定するための媒介変数QPに対して、上記直交変換係数の成分Y(i,j)毎に重み付けのための配列W(i,j)を加算して得られた変数QQP(i,j)を用いて、
T(i,j)=(2 15+QQP/6 −f)/Q ( i,j=0,1,2,3 )
ただし、fはイントラマクロブロックでは2 15+QQP/6 /3、インターマクロブロックでは2 15+QQP/6 /6とし、上記Y(i,j)と同じ正負の符号を持つ
のように閾値T(i,j)が算出され、
上記Y(i,j)の絶対値が上記T(i,j)の絶対値よりも小さい場合に、当該Y(i,j)の量子化出力が0とされること
を特徴とする画像情報符号化方法。 - 上記量子化ステップサイズQは、
Y(i,j) = {(0,0),(0,2),(2,0),(2,2)} の場合、 Q[QQP%6][i][j] = quantMat[QQP%6][0] 、
Y(i,j) = {(1,1),(1,3),(3,1),(3,3)} の場合、 Q[QQP%6][i][j] = quantMat[QQP%6][1] 、
Y(i,j) が上記以外の場合、 Q[QQP%6][i][j] = quantMat[QQP%6][2] であり、
上記 quantMat は、
quantMat[6][3] = {{13107, 5243, 8224}, {11651, 4660, 7358}, {10486, 4143, 6554}, {9198, 3687, 5825}, {8322, 3290, 5243}, {7384, 2943, 4660}} であること
を特徴とする請求項1記載の画像情報符号化方法。 - 上記ブロックを含む符号化単位としてのマクロブロック毎に画像内符号化又は画像間符号化が選択され、上記配列W(i,j)のデフォルト値又はピクチャ単位のユーザ設定値として、画像内符号化マクロブロックの場合にW intra (i,j) が用いられ、画像間符号化マクロブロックの場合にW inter (i,j) が用いられることを特徴とする請求項1記載の画像情報符号化方法。
- 入力画像信号をブロック化し、該ブロック単位で直交変換を施して量子化を行う画像情報符号化方法において、
上記量子化の際に、上記ブロックの直交変換係数の成分毎に決定された量子化ステップサイズにおけるデッドゾーンに対して所定の変更が加えたデッドゾーンを設定するものであって、
上記デッドゾーンは、上記量子化後の輝度信号のDC成分を集めて構成された4×4画素単位のブロックの各DC成分を量子化する際の上記量子化ステップサイズに対する仮想的な重み付け処理を考慮して、上記DC成分毎に変更が加えられ、
上記量子化ステップサイズQを指定するための媒介変数QPに対して、上記DC成分Y D (i,j)毎に重み付けのための配列W(i,j)を加算して得られた変数QQP(i,j)を用いて、
T D (i,j)=(2 16+QQP/6 −2・f)/Q ( i,j=0,1,2,3 )
ただし、fはイントラマクロブロックでは2 15+QQP/6 /3、インターマクロブロックでは2 15+QQP/6 /6とし、上記Y D (i,j)と同じ正負の符号を持つ
のように閾値T D (i,j)が算出され、
上記Y D (i,j)の絶対値が上記T D (i,j)の絶対値よりも小さい場合に、当該Y D (i,j)の量子化出力が0とされること
を特徴とする画像情報符号化方法。 - 入力画像信号をブロック化し、該ブロック単位で直交変換を施して量子化を行う画像情報符号化方法において、
上記量子化の際に、上記ブロックの直交変換係数の成分毎に決定された量子化ステップサイズにおけるデッドゾーンに対して所定の変更が加えたデッドゾーンを設定するものであって、
上記デッドゾーンは、上記量子化後の色差信号のDC成分を集めて構成された2×2画素単位のブロックの各DC成分を量子化する際の上記量子化ステップサイズに対する仮想的な重み付け処理を考慮して、上記DC成分毎に変更が加えられ、
上記量子化ステップサイズQを指定するための媒介変数QPに対して、上記DC成分Y D (i,j)毎に重み付けのための配列W(i,j)を加算して得られた変数QQP(i,j)を用いて、
T D (i,j)=(2 16+QQP/6 −2・f)/Q ( i,j=0,1 )
ただし、fはイントラマクロブロックでは2 15+QQP/6 /3、インターマクロブロックでは2 15+QQP/6 /6とし、上記Y D (i,j)と同じ正負の符号を持つ
のように閾値T D (i,j)が算出され、
上記Y D (i,j)の絶対値が上記T D (i,j)の絶対値よりも小さい場合に、当該Y D (i,j)の量子化出力が0とされること
を特徴とする画像情報符号化方法。 - 入力画像信号をブロック化し、該ブロック単位で直交変換を施して量子化を行う画像情報符号化装置において、
上記量子化の際に、上記ブロックの直交変換係数の成分毎に決定された量子化ステップサイズにおけるデッドゾーンに対して、上記量子化の際の上記量子化ステップサイズに対する仮想的な重み付け処理を考慮して、上記直交変換係数の成分毎に変更が加えられたデッドゾーンを設定するデッドゾーン設定手段を備え、
上記直交変換の単位となるブロックは、4×4画素からなり、
上記デッドゾーン設定手段は、上記量子化ステップサイズQを指定するための媒介変数QPに対して、上記直交変換係数の成分Y(i,j)毎に重み付けのための配列W(i,j)を加算して得られた変数QQP(i,j)を用いて、
T(i,j)=(2 15+QQP/6 −f)/Q ( i,j=0,1,2,3 )
ただし、fはイントラマクロブロックでは2 15+QQP/6 /3、インターマクロブロックでは2 15+QQP/6 /6とし、上記Y(i,j)と同じ正負の符号を持つ
のように閾値T(i,j)を算出し、
上記Y(i,j)の絶対値が上記T(i,j)の絶対値よりも小さい場合に、当該Y(i,j)の量子化出力を0とすること
を特徴とする画像情報符号化装置。 - 入力画像信号をブロック化し、該ブロック単位で直交変換を施して量子化を行う画像情報符号化装置において、
上記量子化の際に、上記ブロックの直交変換係数の成分毎に決定された量子化ステップサイズにおけるデッドゾーンに対して所定の変更を加えたデッドゾーンを設定するデッドゾーン設定手段を備え、
上記デッドゾーンは、上記量子化後の輝度信号のDC成分を集めて構成された4×4画素単位のブロックの各DC成分を量子化する際の上記量子化ステップサイズに対する仮想的な重み付け処理を考慮して、上記DC成分毎に変更が加えられ、
上記デッドゾーン設定手段は、上記量子化ステップサイズQを指定するための媒介変数QPに対して、上記DC成分Y D (i,j)毎に重み付けのための配列W(i,j)を加算して得られた変数QQP(i,j)を用いて、
T D (i,j)=(2 16+QQP/6 −2・f)/Q ( i,j=0,1,2,3 )
ただし、fはイントラマクロブロックでは2 15+QQP/6 /3、インターマクロブロックでは2 15+QQP/6 /6とし、上記Y D (i,j)と同じ正負の符号を持つ
のように閾値T D (i,j)を算出し、
上記Y D (i,j)の絶対値が上記T D (i,j)の絶対値よりも小さい場合に、当該Y D (i,j)の量子化出力を0とすること
を特徴とする画像情報符号化装置。 - 入力画像信号をブロック化し、該ブロック単位で直交変換を施して量子化を行う画像情報符号化装置において、
上記量子化の際に、上記ブロックの直交変換係数の成分毎に決定された量子化ステップサイズにおけるデッドゾーンに対して所定の変更を加えたデッドゾーンを設定するデッドゾーン設定手段を備え、
上記デッドゾーンは、上記量子化後の色差信号のDC成分を集めて構成された2×2画素単位のブロックの各DC成分を量子化する際の上記量子化ステップサイズに対する仮想的な重み付け処理を考慮して、上記DC成分毎に変更が加えられ、
上記デッドゾーン設定手段は、上記量子化ステップサイズQを指定するための媒介変数QPに対して、上記DC成分Y D (i,j)毎に重み付けのための配列W(i,j)を加算して得られた変数QQP(i,j)を用いて、
T D (i,j)=(2 16+QQP/6 −2・f)/Q ( i,j=0,1 )
ただし、fはイントラマクロブロックでは2 15+QQP/6 /3、インターマクロブロックでは2 15+QQP/6 /6とし、上記Y D (i,j)と同じ正負の符号を持つ
のように閾値T D (i,j)を算出し、
上記Y D (i,j)の絶対値が上記T D (i,j)の絶対値よりも小さい場合に、当該Y D (i,j)の量子化出力を0とすること
を特徴とする画像情報符号化装置。 - 入力画像信号をブロック化し、該ブロック単位で直交変換を施して量子化を行う画像情報符号化処理をコンピュータに実行させるプログラムにおいて、
上記量子化の際に、上記ブロックの直交変換係数の成分毎に決定された量子化ステップサイズにおけるデッドゾーンに対して、上記量子化の際の上記量子化ステップサイズに対する仮想的な重み付け処理を考慮して、上記直交変換係数の成分毎に変更が加えられたデッドゾーンを設定するものであって、
上記直交変換の単位となるブロックは、4×4画素からなり、
上記量子化ステップサイズQを指定するための媒介変数QPに対して、上記直交変換係数の成分Y(i,j)毎に重み付けのための配列W(i,j)を加算して得られた変数QQP(i,j)を用いて、
T(i,j)=(2 15+QQP/6 −f)/Q ( i,j=0,1,2,3 )
ただし、fはイントラマクロブロックでは2 15+QQP/6 /3、インターマクロブロックでは2 15+QQP/6 /6とし、上記Y(i,j)と同じ正負の符号を持つ
のように閾値T(i,j)が算出され、
上記Y(i,j)の絶対値が上記T(i,j)の絶対値よりも小さい場合に、当該Y(i,j)の量子化出力が0とされること
を特徴とするプログラム。 - 入力画像信号をブロック化し、該ブロック単位で直交変換を施して量子化を行う画像情報符号化処理をコンピュータに実行させるプログラムが記録されたコンピュータ読み取り可能な記録媒体において、
上記量子化の際に、上記ブロックの直交変換係数の成分毎に決定された量子化ステップサイズにおけるデッドゾーンに対して、上記量子化の際の上記量子化ステップサイズに対する仮想的な重み付け処理を考慮して、上記直交変換係数の成分毎に変更が加えられたデッドゾーンを設定するものであって、
上記直交変換の単位となるブロックは、4×4画素からなり、
上記量子化ステップサイズQを指定するための媒介変数QPに対して、上記直交変換係数の成分Y(i,j)毎に重み付けのための配列W(i,j)を加算して得られた変数QQP(i,j)を用いて、
T(i,j)=(2 15+QQP/6 −f)/Q ( i,j=0,1,2,3 )
ただし、fはイントラマクロブロックでは2 15+QQP/6 /3、インターマクロブロックでは2 15+QQP/6 /6とし、上記Y(i,j)と同じ正負の符号を持つ
のように閾値T(i,j)が算出され、
上記Y(i,j)の絶対値が上記T(i,j)の絶対値よりも小さい場合に、当該Y(i,j)の量子化出力が0とされること
を特徴とするプログラムが記録された記録媒体。
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