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JP4253409B2 - ポジ型感光性組成物 - Google Patents

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JP4253409B2
JP4253409B2 JP28985499A JP28985499A JP4253409B2 JP 4253409 B2 JP4253409 B2 JP 4253409B2 JP 28985499 A JP28985499 A JP 28985499A JP 28985499 A JP28985499 A JP 28985499A JP 4253409 B2 JP4253409 B2 JP 4253409B2
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健一郎 佐藤
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Description

【発明の属する技術分野】
本発明は、IC等の半導体製造工程、液晶、サーマルヘッド等の回路基板の製造、更にその他のフォトファブリケーション工程に使用されるポジ型感光性組成物に関するものである。
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、IC等の半導体製造工程、液晶、サーマルヘッド等の回路基板の製造、更にその他のフォトファブリケーション工程に使用されるポジ型感光性組成物に関するものである。更に詳しくは250nm以下の遠紫外線等を露光光源とする場合に好適なポジ型感光性組成物に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来のノボラックとナフトキノンジアジド化合物から成るレジストを遠紫外光やエキシマレーザー光を用いたリソグラフィーのパターン形成に用いると、ノボラック及びナフトキノンジアジドの遠紫外領域に於ける吸収が強いために光がレジスト底部まで到達しにくくなり、低感度でテーパーのついたパターンしか得られない。
【0003】
このような問題を解決する手段の一つが、米国特許第4,491,628号、欧州特許第249,139号等に記載されている化学増幅系レジスト組成物である。
化学増幅系ポジ型レジスト組成物は、遠紫外光等の放射線の照射により露光部に酸を生成させ、この酸を触媒とする反応によって、活性放射線の照射部と非照射部の現像液に対する溶解性を変化させ、パターンを基板上に形成させるパターン形成材料である。
【0004】
このような例として、光分解により酸を発生する化合物と、アセタール又はO,N−アセタール化合物との組合せ(特開昭48−89003号公報)、オルトエステル又はアミドアセタール化合物との組合せ(特開昭51−120714号公報)、主鎖にアセタール又はケタール基を有するポリマーとの組合せ(特開昭53−133429号公報)、エノールエーテル化合物との組合せ(特開昭55−12995号公報)、N−アシルイミノ炭酸化合物との組合せ(特開昭55−126236号公報)、主鎖にオルトエステル基を有するポリマーとの組合せ(特開昭56−17345号公報)、第3級アルキルエステル化合物との組合せ(特開昭60−3625号公報)、シリルエステル化合物との組合せ(特開昭60−10247号公報)、及びシリルエーテル化合物との組合せ(特開昭60−37549号、特開昭60−121446号各公報)等を挙げることができる。これらは原理的に量子収率が1を越えるため、高い感光性を示す。
【0005】
同様に、酸存在下加熱することにより分解し、アルカリ可溶化する系として、例えば、特開昭59−45439号、特開昭60−3625号、特開昭62−229242号、特開昭63−27829号、特開昭63−36240号、特開昭63−250642号、特開平5−181279号各公報、Polym.Eng.Sce.,23巻、1012頁(1983);ACS.Sym.242巻、11頁(1984);Semiconductor World 1987年、11月号、91頁;Macromolecules,21巻、1475頁(1988);SPIE,920巻、42頁(1988)等に記載されている露光により酸を発生する化合物と、第3級又は2級炭素(例えばt−ブチル、2−シクロヘキセニル)のエステル又は炭酸エステル化合物との組合せ系、特開平4−219757号、同5−249682号、同6−65332号各公報等に記載されているアセタール化合物との組み合わせ系、特開平4−211258号、同6−65333号各公報等に記載されているt−ブチルエーテル化合物との組み合わせ系等が挙げられる。
【0006】
これらの系は、主として248nm領域での吸収の小さい、ポリ(ヒドロキシスチレン)を基本骨格とする樹脂を主成分に使用するため、KrFエキシマレーザーを露光光源とする場合には、高感度、高解像度で、且つ良好なパターンを形成し、従来のナフトキノンジアジド/ノボラック樹脂系に比べて良好な系となり得る。
【0007】
しかしながら、更なる短波長の光源、例えばArFエキシマレーザー(193nm)を露光光源として使用する場合は、芳香族基を有する化合物が本質的に193nm領域に大きな吸収を示すため、上記化学増幅系でも十分ではなかった。
また、193nm波長領域に吸収の小さいポリマーとして、ポリ(メタ)アクリレートの利用がJ.Vac.Sci.Technol.,B9,3357(1991). に記載されているが、このポリマーは一般に半導体製造工程で行われるドライエッチングに対する耐性が、芳香族基を有する従来のフェノール樹脂に比べ低いという問題があった。
【0008】
これに対し、脂環炭化水素基を有するポリマーが、芳香族基と同様の耐ドライエッチング性を示し、且つ193nm領域の吸収が小さいことがProc.ofSPIE,1672,66(1992)で報告され、近年同ポリマーの利用が精力的に検討されるに至った。具体的には、特開平4−39665号、同5−80515号、同5−265212号、同5−297591号、同5−346668号、同6−289615号、同6−324494号、同7−49568号、同7−185046号、同7−191463号、同7−199467号、同7−234511号、同7−252324号等の公報に記載されているポリマーが挙げられる。
これらのポリマーは疎水性の非常に高い脂環炭化水素を有しているが、ハーフ露光部では露光により発生した酸量がすくないため、触媒反応の進行が不十分であり、未分解の酸分解基が多数残存する。脂環基を酸分解結合で連結し、脂環基の酸分解による樹脂からの脱離を利用してアルカリ現像液への溶解性を増大させるような上述の樹脂では、ハーフ露光部においては脂環基の脱離が十分に進行せず、樹脂中に脂環基が多数残存してしまう。その結果ハーフ露光部の現像液に対する溶解速度が遅くなってしまうため、感度が低くなるという問題があった。同様にハーフ露光部の現像液に対する溶解速度が遅いことに起因して、現像残査の発生や解像力低下が起こっていた。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
そこで本発明は、ハーフ露光部の現像液に対する溶解性が向上し、高いディスクリミネーションが得られ、高感度、高い解像力でパターンプロファイルの形状も優れたポジ型感光性組成物を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記の課題を解決するため以下の手段を採った。
(1)
(A)活性光線または放射線の照射により酸を発生する化合物と、
(B)酸の作用により分解し、アルカリ現像液中での溶解度が増大する樹脂と、
(C)アルカリの作用により分解しアルカリ現像液中での溶解度が増大する分子量3000以下の化合物、あるいはアルカリの作用により分解しアルカリ現像液への親和性が増大する分子量3000以下の化合物と、を含有し、
該樹脂(B)が単環または多環の脂環炭化水素構造を有する樹脂であり、
該化合物(C)が下式 ( I)の構造が飽和脂環炭化水素構造原子団又は脂肪族鎖状構造原子団と結合した化合物であることを特徴とするポジ型感光性組成物。
【化1】
Figure 0004253409
1 〜R 5 は、同一でも異なっていてもよく、水素原子、直鎖、分岐、環状アルキル基、ハロゲン原子、水酸基、直鎖、分岐、環状アルコキシ基を表す。m+n≧1である。
(2)
(D)酸により分解しうる基を有し、アルカリ現像液中での溶解速度が酸の作用により増大する、分子量3000以下の低分子溶解阻止化合物を更に含有することを特徴とする上記(1)に記載のポジ型感光性組成物
【0012】
(3
(A)活性光線または放射線の照射により酸を発生する化合物と、
(B)酸の作用により分解し、アルカリ現像液中での溶解度が増大する樹脂と、
(C)アルカリの作用により分解しアルカリ現像液中での溶解度が増大する分子量3000以下の化合物、あるいはアルカリの作用により分解しアルカリ現像液への親和性が増大する分子量3000以下の化合物と、を含有し、
該樹脂(B)が単環または多環の脂環炭化水素構造を有する樹脂であり、
該化合物(C)が脂環式骨格原子団の一部にハロゲン化アルコキシカルボニル基が置換した化合物であることを特徴とするポジ型感光性組成物。
(4)
化合物(C)の分子量が200〜3000であることを特徴とする、請求項1〜3のいずれかに記載のポジ型感光性組成物。
(5)
化合物(C)がpH10〜14のアルカリの作用により分解する化合物であることを特徴とする、上記(4)に記載のポジ型感光性組成物。
(6)
化合物(C)が2.38重量%濃度のテトラメチルアンモニウムヒドロキシド水溶液により分解する化合物であることを特徴とする、上記(4)に記載のポジ型感光性組成物
(7
樹脂(B)が、更に、ラクトン構造を含有する樹脂であることを特徴とする上記(1)〜(6)のいずれかに記載のポジ型感光性組成物。

(F)含窒素塩基性化合物をさらに含有する上記(1)〜()のいずれかに記載のポジ型感光性組成物。

(G)フツ素系および/またはシリコン系界面活性剤をさらに含有する上記(1)〜()のいずれかに記載のポジ型感光性組成物。
(1
照射光線が、250nm以下の波長の遠紫外光であることを特徴とする上記(1)〜()のいずれかに記載のボジ型感光性組成物。
(1
照射光線が、220nm以下の波長の遠紫外光であることを特徴とする上記(1)〜()のいずれかに記載のポジ型感光性組成物。
【0013】
【発明の実施の形態】
≪光酸発生剤≫
まず、(A)活性光線又は放射線の照射により酸を発生する化合物(光酸発生剤)について説明する。
本発明で用いられる光酸発生剤は、活性光線又は放射線の照射により酸を発生する化合物である。
本発明で使用される活性光線又は放射線の照射により分解して酸を発生する化合物としては、光カチオン重合の光開始剤、光ラジカル重合の光開始剤、色素類の光消色剤、光変色剤、あるいはマイクロレジスト等に使用されている公知の光(400〜200nmの紫外線、遠紫外線、特に好ましくは、g線、h線、i線、KrFエキシマレーザー光)、ArFエキシマレーザー光、電子線、X線、分子線又はイオンビームにより酸を発生する化合物及びそれらの混合物を適宜に選択して使用することができる。
【0014】
また、その他の本発明に用いられる活性光線又は放射線の照射により酸を発生する化合物としては、たとえば S.I.Schlesinger,Photogr.Sci.Eng.,18,387(1974)、T.S.Bal etal,Polymer,21,423(1980)等に記載のジアゾニウム塩、米国特許第4,069,055号、同4,069,056号、同 Re 27,992号、特開平3−140,140号等に記載のアンモニウム塩、D.C.Necker etal,Macromolecules,17,2468(1984)、C.S.Wen etal,Teh,Proc.Conf.Rad.Curing ASIA,p478 Tokyo,Oct(1988)、米国特許第4,069,055 号、同4,069,056号等に記載のホスホニウム塩、J.V.Crivello etal,Macromorecules,10(6),1307(1977) 、Chem.&Eng.News,Nov.28,p31(1988)、欧州特許第104,143 号、同第339,049号、同第410,201号、特開平2−150,848号、特開平2−296,514 号等に記載のヨードニウム塩、J.V.Crivello etal,Polymer J.17,73 (1985)、J.V.Crivello etal.J.Org.Chem.,43,3055(1978)、W.R.Watt etal,J.Polymer Sci.,Polymer Chem.Ed.,22,1789(1984)、J.V.Crivello etal,Polymer Bull.,14,279(1985)、J.V.Crivello etal,Macromorecules,14(5),1141(1981)、J.V.Crivello etal,J.PolymerSci.,Polymer Chem.Ed.,17,2877(1979)、欧州特許第370,693 号、同161,811号、同410,201号、同339,049号、同233,567号、同297,443号、同297,442号、米国特許第3,902,114号、同4,933,377号、同4,760,013号、同4,734,444号、同2,833,827号、独国特許第2,904,626号、同3,604,580号、同3,604,581号、特開平7−28237号、同8−27102号等に記載のスルホニウム塩、J.V.Crivello etal,Macromorecules,10(6),1307(1977)、J.V.Crivello etal,J.PolymerSci.,Polymer Chem.Ed., 17,1047(1979)等に記載のセレノニウム塩、C.S.Wen etal,Teh,Proc.Conf.Rad.Curing ASIA,p478 Tokyo,Oct(1988)等に記載のアルソニウム塩等のオニウム塩、米国特許第3,905,815号、特公昭46−4605号、特開昭48−36281号、特開昭55−32070号、特開昭60−239736号、特開昭61−169835号、特開昭61−169837号、特開昭62−58241号、特開昭62−212401号、特開昭63−70243号、特開昭63−298339号等に記載の有機ハロゲン化合物、K.Meier et al,J.Rad.Curing,13(4),26(1986) 、T.P.Gill et al,Inorg.Chem.,19,3007(1980)、D.Astruc,Acc.Chem.Res.,19(12),377(1896)、特開平2−161445号等に記載の有機金属/有機ハロゲン化物、S.Hayase etal,J.Polymer Sci.,25,753(1987)、E.Reichmanis etal,J.Pholymer Sci.,Polymer Chem.Ed.,23,1(1985)、Q.Q.Zhu etal,J.Photochem.,36,85,39,317(1987)、 B.Amit etal,Tetrahedron Lett.,(24)2205(1973)、D.H.R.Barton etal,J.Chem Soc.,3571(1965)、P.M.Collins et al, J.Chem.SoC.,Perkin I,1695(1975)、M.Rudinstein etal,Tetrahedron Lett.,(17),1445(1975)、J.W.Walker etalJ.Am.Chem.Soc.,110,7170(1988)、S.C.Busman etal,J.Imaging Technol.,11(4),191(1985)、H.M.Houlihan etal,Macormolecules,21,2001(1988)、 P.M.Collins etal,J.Chem.Soc.,Chem.Commun.,532(1972)、S.Hayase etal,Macromolecules,18,1799(1985)、E.Reichmanis etal,J.Electrochem.Soc.,Solid State Sci.Technol.,130(6)、F.M.Houlihan etal,Macromolcules,21,2001(1988)、 欧州特許第0290,750号、同046,083号、同156,535号、同271,851号、同0,388,343号、 米国特許第3,901,710号、同4,181,531号、特開昭60−198538号、特開昭53−133022号等に記載のO−ニトロベンジル型保護基を有する光酸発生剤、M.TUNOOKA etal,Polymer Preprints Japan,35(8)、G.Berner etal,J.Rad.Curing,13(4)、 W.J.Mijs etal,Coating Technol.,55(697),45(1983),Akzo、H.Adachi etal,Polymer Preprints,Japan,37(3)、欧州特許第0199,672号、同84515号、同044,115号、同第618,564号、同0101,122号、米国特許第4,371,605号、同4,431,774 号、特開昭64−18143号、特開平2−245756号、特開平3−140109号等に記載のイミノスルフォネ−ト等に代表される光分解してスルホン酸を発生する化合物、特開昭61−166544 号、特開平2−71270号等に記載のジスルホン化合物、特開平3−103854号、同3−103856号、同4−210960号等に記載のジアゾケトスルホン、ジアゾジスルホン化合物を挙げることができる。
【0015】
また、これらの光により酸を発生する基、あるいは化合物をポリマーの主鎖又は側鎖に導入した化合物、たとえば、M.E.Woodhouse et al,J.Am.Chem.Soc.,104,5586(1982)、S.P.Pappas et al,J.Imaging Sci.,30(5),218(1986)、S.Kondo etal,Makromol.Chem.,Rapid Commun.,9,625(1988)、Y.Yamada etal,Makromol.Chem.,152,153,163(1972)、J.V.Crivello et al,J.PolymerSci.,Polymer Chem.Ed.,17,3845(1979)、米国特許第3,849,137号、独国特許第3914407、特開昭63−26653号、特開昭55−164824号、特開昭62−69263号、特開昭63−146038 、特開昭63−163452 号、特開昭62−153853号、特開昭63−146029号等に記載の化合物を用いることができる。
たとえば、 ジアゾニウム塩、アンモニウム塩、ホスホニウム塩、ヨードニウム塩、スルホニウム塩、セレノニウム塩、アルソニウム塩等のオニウム塩、有機ハロゲン化合物、有機金属/有機ハロゲン化物、o−ニトロベンジル型保護基を有する光酸発生剤、イミノスルフォネート等に代表される光分解してスルホン酸を発生する化合物、ジスルホン化合物、ジアゾケトスルホン、ジアゾジスルホン化合物を挙げることができる。
また、これらの光により酸を発生する基、あるいは化合物をポリマーの主鎖又は側鎖に導入した化合物を用いることができる。
【0016】
さらにV.N.R.Pillai,Synthesis,(1),1(1980)、A.Abad etal,Tetrahedron Lett.,(47)4555(1971)、D.H.R.Barton et al,J.Chem.Soc.,(C),329(1970)、米国特許第3,779,778号、欧州特許第126,712号等に記載の光により酸を発生する化合物も使用することができる。
【0017】
上記活性光線又は放射線の照射により分解して酸を発生する化合物の中で、特に有効に用いられるものについて以下に説明する。
(1)トリハロメチル基が置換した下記一般式(PAG1)で表されるオキサゾール誘導体又は一般式(PAG2)で表されるS−トリアジン誘導体。
【0018】
【化3】
Figure 0004253409
【0019】
式中、R201 は置換もしくは未置換のアリール基、アルケニル基、R202 は置換もしくは未置換のアリール基、アルケニル基、アルキル基、−C(Y)3を示す。Yは塩素原子又は臭素原子を示す。
具体的には以下の化合物を挙げることができるがこれらに限定されるものではない。
【0020】
【化4】
Figure 0004253409
【0021】
【化5】
Figure 0004253409
【0022】
【化6】
Figure 0004253409
【0023】
(2)下記の一般式(PAG3)で表されるヨードニウム塩、又は一般式(PAG4)で表されるスルホニウム塩。
【0024】
【化7】
Figure 0004253409
【0025】
ここで式Ar1、Ar2は、同一又は異なって、置換もしくは未置換のアリール基を示す。好ましい置換基としては、アルキル基、ハロアルキル基、シクロアルキル基、アリール基、アルコキシ基、ニトロ基、カルボキシル基、アルコキシカルボニル基、ヒロドキシ基、メルカプト基及びハロゲン原子が挙げられる。
203 、R204 、R205 は、同一又は異なって、置換もしくは未置換のアルキル基、アリール基を示す。好ましくは、炭素数6〜14のアリール基、炭素数1〜8のアルキル基及びそれらの置換誘導体である。好ましい置換基としては、アリール基に対しては炭素数1〜8のアルコキシ基、炭素数1〜8のアルキル基、ニトロ基、カルボキシル基、ヒロドキシ基及びハロゲン原子であり、アルキル基に対しては炭素数1〜8のアルコキシ基、カルボキシル基、アルコシキカルボニル基である。
【0026】
-は対アニオンを示し、例えばBF4 -、AsF6 -、PF6 -、SbF6 -、SiF6 2-、ClO4 -、置換してもよいアルカンスルホン酸、パーフロロアルカンスルホン酸、置換していてもよいベンゼンスルホン酸、ナフタレンスルホン酸、アントラセンスルホン酸、樟脳スルホン酸などが挙げられるがこれらに限定されるものではない。好ましくは、アルカンスルホン酸、パーフロロアルカンスルホン酸、アルキル置換ベンゼンスルホン酸、ペンタフロロベンゼンスルホン酸である。
【0027】
またR203 、R204 、R205 のうちの2つ及びAr1、Ar2はそれぞれの単結合又は置換基を介して結合してもよい。
【0028】
具体例としては以下に示す化合物が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
【0029】
【化8】
Figure 0004253409
【0030】
【化9】
Figure 0004253409
【0031】
【化10】
Figure 0004253409
【0032】
【化11】
Figure 0004253409
【0033】
【化12】
Figure 0004253409
【0034】
【化13】
Figure 0004253409
【0035】
【化14】
Figure 0004253409
【0036】
【化15】
Figure 0004253409
【0037】
【化16】
Figure 0004253409
【0038】
【化17】
Figure 0004253409
【0039】
【化18】
Figure 0004253409
【0040】
一般式(PAG3)、(PAG4)で示される上記オニウム塩は公知であり、例えばJ.W.Knapczyk etal,J.Am.Chem.Soc.,91,145(1969)、A.L.Maycok etal, J.Org.Chem.,35,2532,(1970)、E.Goethas etal ,Bull.Soc.Chem.Belg.,73,546,(1964) 、H.M.Leicester、J.Ame.Chem.Soc.,51,3587(1929)、J.V.Crivello etal,J.Polym.Chem.Ed.,18,2677(1980)、米国特許第2,807,648 号及び同4,247,473号、特開昭53−101,331号等に記載の方法により合成することができる。
【0041】
(3)下記一般式(PAG5)で表されるジスルホン誘導体又は一般式(PAG6)で表されるイミノスルホネート誘導体。
【0042】
【化19】
Figure 0004253409
【0043】
式中、Ar3、Ar4は、同一又は異なって、置換もしくは未置換のアリール基を示す。R206 は置換もしくは未置換のアルキル基、アリール基を示す。Aは置換もしくは未置換のアルキレン基、アルケニレン基、アリーレン基を示す。
具体例としては以下に示す化合物が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
【0044】
【化20】
Figure 0004253409
【0045】
【化21】
Figure 0004253409
【0046】
【化22】
Figure 0004253409
【0047】
【化23】
Figure 0004253409
【0048】
【化24】
Figure 0004253409
【0049】
【化25】
Figure 0004253409
【0050】
(4)下記一般式(PAG7)で表されるジアゾジスルホン誘導体。
【0051】
【化26】
Figure 0004253409
【0052】
ここでRは、直鎖状、分岐状又は環状アルキル基、あるいは置換していてもよいアリール基を表す。
具体例としては以下に示す化合物が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
【0053】
【化27】
Figure 0004253409
【0054】
これらの活性光線又は放射線の照射により分解して酸を発生する化合物の添加量は、本発明のポジ型感光性組成物の全組成物の固形分に対し、通常0.001〜40重量%の範囲で用いられ、好ましくは0.01〜20重量%、更に好ましくは0.01〜5重量%の範囲で使用される。活性光線又は放射線の照射により分解して酸を発生する化合物の添加量が、0.01重量%より少ないと感度が低くなり、また添加量が40重量%より多いとレジストの光吸収が高くなりすぎ、プロファイルの悪化や、プロセス(特にベーク)マージンが狭くなり好ましくない。
【0055】
≪酸分解性樹脂≫
本発明において、酸の作用によりアルカリ現像液に対する溶解度が増大する樹脂(「酸分解性樹脂」とも言う)は、酸の作用により分解する基を有する樹脂である。
酸の作用により分解する基(「酸分解性基」ともいう)とは、例えば、酸の作用により加水分解し酸を形成する基、更には酸の作用により炭素カチオンが脱離し酸を形成する基が挙げられる。好ましくは下記一般式(x)、(y)で表される基、ラクトン構造を含む酸分解性基、脂環式構造を含む酸分解性基である。これにより、経時安定性が優れるようになる。
【0056】
【化28】
Figure 0004253409
【0057】
ここで、Ra、Rb、Rcは、同一又は異なって、水素原子、又は置換基を有していてもよい、アルキル基、シクロアルキル基もしくはアルケニル基を表す。但し、式(x)のRa、Rb、Rcのうち、少なくとも1つは水素原子以外の基である。Rdは置換基を有していてもよい、アルキル基、シクロアルキル基又はアルケニル基を表す。また式(x)のRa、Rb、Rcのうちの2つ、又は式(y)のRa、Rb、Rdのうちの2つの基が結合して3〜8個の炭素原子、ヘテロ原子から成る環構造を形成してもよい。このような環としては具体的にはシクロプロピル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基、1−シクロヘキセニル基、2−テトラヒドロフラニル基、2−テトラヒドロピラニル基等が挙げられる。
Za、Zbは、同一又は異なって、酸素原子又はイオウ原子を表す。
Ra〜Rdのアルキル基としては、好ましくは置換基を有していてもよい、メチル基、エチル基、プロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、ヘキシル基、2−エチルヘキシル基、オクチル基のような炭素数1〜8個のものが挙げられる。シクロアルキル基としては、好ましくは置換基を有していてもよい、シクロプロピル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基のような炭素数3〜8個のものが挙げられる。アルケニル基としては、好ましくは置換基を有していてもよい、ビニル基、プロペニル基、アリル基、ブテニル基、ペンテニル基、ヘキセニル基、シクロヘキセニル基の様な炭素数2〜6個のものが挙げられる。
【0058】
また上記詳述した各置換基における更なる置換基としては、好ましくは水酸基、ハロゲン原子(フッ素、塩素、臭素、ヨウ素)、ニトロ基、シアノ基、アミド基、スルホンアミド基、メチル基、エチル基、プロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、ヘキシル基、2−エチルヘキシル基、オクチル基等のアルキル基、メトキシ基、エトキシ基、ヒドロキシエトキシ基、プロポキシ基、ヒドロキシプロポキシ基、ブトキシ基等のアルコキシ基、メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基等のアルコキシカルボニル基、ホルミル基、アセチル基、ベンゾイル基等のアシル基、アセトキシ基、ブチリルオキシ基等のアシロキシ基、カルボキシ基が挙げられる。
【0059】
以下、酸分解性基を有する繰り返し単位の具体例を示すが、本発明の内容はこれらに限定されるものではない。
【0060】
【化29】
Figure 0004253409
【0061】
【化30】
Figure 0004253409
【0062】
【化31】
Figure 0004253409
【0063】
【化32】
Figure 0004253409
【0064】
本発明において、酸分解性樹脂には単環または多環の脂環炭化水素構造及び/又はラクトン構造を含有することが好ましい。ここでラクトン構造としては、樹脂の側鎖に有するものが好ましく、具体的には、下記に示した側鎖にラクトン構造を有する繰り返し単位(a1)から(a20)を例示することができる。
【0065】
【化33】
Figure 0004253409
【0066】
【化34】
Figure 0004253409
【0067】
酸分解性樹脂に含有される単環又は多環の脂環式炭化水素構造としては、単環型としては、炭素数3以上、好ましくは炭素数3〜8の単環型の脂環式骨格を有する基を挙げることができ、たとえばシクロプロパン、シクロブタン、シクロペンタン、シクロヘキサン等の環状炭化水素骨格を挙げることができる。多環型としては、炭素数5個以上、好ましくは炭素数7〜25個の脂環式骨格を有するものを挙げることができる。たとえばビシクロ、トリシクロ、テトラシクロ等の脂環式の環状炭化水素骨格を挙げることができる。より具体的には、後述の構造で挙げたものが挙げられる。
このような単環又は多環の脂環式炭化水素構造を有する繰り返し単位としては、好ましくは下記一般式(II)、(III)、又は(IV)で表される構造単位である。
【0068】
【化35】
Figure 0004253409
【0069】
式(II)〜(IV)中、R11、R12、R14〜R16は、同一又は異なって、水素原子、ハロゲン原子、シアノ基、アルキル基又はハロアルキル基を表す。
13は、シアノ基、−CO−OR23又は−CO−NR2425を表す。
1〜X3は、同一又は異なって、単結合であるか、置換基を有していてもよい、2価のアルキレン基、アルケニレン基もしくはシクロアルキレン基、−O−、−SO2−、−O−CO−R26−、−CO−O−R27−、又は−CO−NR28−R29−を表す。
23は、水素原子、置換基を有していてもよい、アルキル基、シクロアルキル基もしくはアルケニル基、又は酸の作用により分解してアルカリ現像液中で溶解性を増大させる基を表す。
24、R25、R28は、同一又は異なって、水素原子、置換基を有していてもよい、アルキル基、シクロアルキル基もしくはアルケニル基を表す。またR24とR25が結合して環を形成してもよい。
26、R27、R29は、同一又は異なって、単結合もしくは2価のアルキレン基、アルケニレン基又はシクロアルキレン基を表し、さらにこれらの基は、エーテル基、エステル基、アミド基、ウレタン基あるいはウレイド基とともに2価の基を形成してもよい。
Aは、単環又は多環の環状炭化水素基を表す。
【0070】
23〜R25、R28のアルキル基としては、好ましくは置換基を有していてもよい、メチル基、エチル基、プロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、ヘキシル基、2−エチルヘキシル基、オクチル基のような炭素数1〜8個のものが挙げられる。シクロアルキル基としては、好ましくは置換基を有していてもよい、シクロプロピル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基のような炭素数3〜8個のものが挙げられる。アルケニル基としては、好ましくは置換基を有していてもよい、ビニル基、プロペニル基、アリル基、ブテニル基、ペンテニル基、ヘキセニル基、シクロヘキセニル基の様な炭素数2〜6個のものが挙げられる。
【0071】
11、R12、R14〜R16のアルキル基としては、好ましくは置換基を有していてもよいメチル基、エチル基、プロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基のような炭素数1〜4個のものが挙げられる。ハロアルキル基としては、好ましくはフッ素原子、塩素原子、臭素原子が置換した炭素数1〜4個のアルキル基、例えばフルオロメチル基、クロロメチル基、ブロモメチル基、フルオロエチル基、クロロエチル基、ブロモエチル基等が挙げられる。
【0072】
またR26、R27、R29及びX1、X2、X3のアルキレン基、アルケニレン基、シクロアルキレン基は、上記で示したアルキル基、アルケニル基、シクロアルキル基の二価のものが挙げられ、R26、R27、R29は更にそれらの基と、エーテル基、エステル基、アミド基、ウレタン基、ウレイド基の少なくとも1つの基とが一緒になって2価の基を形成したものも挙げられる。
また、R24とR25とが結合して窒素原子とともに形成する環としては、5〜8員環を形成するものが好ましく、具体的にはピロリジン、ピペリジン、ピペラジン等が挙げられる。
【0073】
23の酸の作用により分解してアルカリ現像液中での溶解性を増大させる基(酸分解性基)は、上述の酸分解性基と同義であり、好ましい基もまた同義である。
【0074】
Aで示される単環型の環状炭化水素基としては、置換基を有していてもよい炭素数3以上のシクロプロパン、シクロブタン、シクロペンタン、シクロヘキサン等の環状炭化水素骨格を有する基であり、好ましくは置換基を有していてもよい炭素数3〜8の脂環式基である。
Aで示される多環型の環状炭化水素基としては、好ましくは置換基を有していてもよい炭素数5個以上のビシクロ、トリシクロ、テトラシクロ等の脂環式基であり、好ましくは置換基を有していてもよい炭素数6〜30個、更に好ましくは置換基を有していてもよい炭素数7〜25個の多環型の脂環式基を表す。
上記多環型の脂環式基の好ましい置換基としては、水酸基、ハロゲン原子(フッ素、塩素、臭素、ヨウ素)、ニトロ基、シアノ基、アミド基、スルホンアミド基、上記R23のところで記載したアルキル基、メトキシ基、エトキシ基、ヒドロキシエトキシ基、プロポキシ基、ヒドロキシプロポキシ基、ブトキシ基等炭素数1〜8個のアルコキシ基、メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基等のアルコキシカルボニル基、ホルミル基、アセチル基、ベンゾイル基等のアシル基、アセトキシ基、ブチリルオキシ基等のアシロキシ基、カルボキシ基が挙げられる。
上記多環または単環型の環状炭化水素基のうちの多環または単環型脂環式部分の代表的な構造としては、例えば下記に示すものが挙げられる。
【0075】
【化36】
Figure 0004253409
【0076】
【化37】
Figure 0004253409
【0077】
酸分解性樹脂分子中に占める酸分解性基を有する繰り返し単位の含有量は、耐ドライエッチング性、アルカリ現像性とのバランスにより調整されるが、全繰り返し単位に対して20モル%以上含有することが好ましく、より好ましくは30〜80モル%、更に好ましくは40〜70モル%の範囲である。
(B)酸分解アルカリ可溶性樹脂中、上記環状炭化水素基を有する構造単位(好ましくは一般式(II)〜(IV)で表される繰り返し構造単位)の含有量は、耐ドライエッチング性、アルカリ現像性等とのバランスにより調整されるが、全繰り返し構造単位に対して20モル%以上含有することが好ましい。該含有量はより好ましくは30〜80モル%、更に好ましくは35〜70モル%、また更に好ましくは40〜60モル%の範囲である。
【0078】
また、(B)酸分解アルカリ可溶性樹脂において、ラクトン構造を有する繰り返し構造単位と単環又は多環の環状炭化水素基を有する繰り返し単位の使用割合は、好ましくは80:20〜20:80であり、更に好ましくは70:30〜30:70である。また、ラクトン構造を有する繰り返し構造単位中に単環又は多環の環状炭化水素部分が存在してもよい。
【0079】
脂環炭化水素構造を有する繰り返し構造単位の代表的なものを下記に例示するが、これに制限されない。
【0080】
【化38】
Figure 0004253409
【0081】
【化39】
Figure 0004253409
【0082】
【化40】
Figure 0004253409
【0083】
【化41】
Figure 0004253409
【0084】
【化42】
Figure 0004253409
【0085】
【化43】
Figure 0004253409
【0086】
【化44】
Figure 0004253409
【0087】
【化45】
Figure 0004253409
【0088】
【化46】
Figure 0004253409
【0089】
本発明では、全組成物中、(B)酸の作用によりアルカリ現像液に対する溶解度が増大する樹脂の含有割合は、全固形分に対して60重量%以上がよい。60重量%未満の場合にはドライエッチング耐性の劣化や、成膜性が悪くなり好ましくない
【0090】
≪アルカリ分解性低分子化合物≫
(C)アルカリの作用により分解し、アルカリ現像液中での溶解度が増大する分子量3000以下の化合物、アルカリ現像液への親和性が増大する分子量3000以下の化合物(以下、「アルカリ分解性低分子化合物」ということがある)は、以下の通りである。
アルカリ現像液中での溶解度は、アルカリ現像液中に溶解可能な量を重量%で表すが、アルカリ現像液への親和性は官能基の無機性すなわちI/O値で定義できる。
【0091】
アルカリ分解性低分子化合物は、アルカリの作用により分解する。ここでいうアルカリとは、pH8〜14、好ましくは10〜14、具体的には例えば、現像液にも用いられるテトラメチルアンモニウムヒドロキシド水溶液、濃度2.38重量%などを挙げることができる。
分解とは、特定の官能基の一部が開裂し、開裂部分にアルカリ可溶性又は親和性の官能基が出現する反応を言う。特定の官能基とは、ラクトン基またはハロゲン化アルコキシカルボニル基である。ラクトン基を有する化合物が安定性、アルカリ分解性の観点から好ましい。また、ドライエツチング耐性向上の観点から、アルカリ分解性低分子化合物はアルカリ分解性基の他に単環または多環の環状炭化水素基を有するのが好ましい。
【0092】
このアルカリ分解性低分子化合物は、例えば式(I)の構造を有する原子団を含むことが望ましい。R1〜R5は、同一でも異なっていてもよく、水素原子、直鎖、分岐、環状アルキル基、ハロゲン原子、水酸基、直鎖、分岐、環状アルコキシ基を表す。直鎖あるいは分岐のアルキル基としては炭素数1〜10のものが好ましく、具体的にはメチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、t−ブチル基、n−オクチル基などが挙げられる。その中でもメチル基が最も好ましい。環状アルキル基としては、炭素数4〜9のものが好ましく、シクロペンチル基、シクロヘキシル基が最も好ましい。m+n≧1、好ましくは2又は3である。m+nが1であればβ−ラクトン(4員環)、2であればγ−ラクトン(5員環)である。3であればδ−ラクトン(6員環)である。m+nの値の増減で環状原子団の大きさが増減する。
式(I)が示す構造の原子団は、骨格として飽和脂環炭化水素構造原子団又は脂肪族鎖状構造原子団と結合してアルカリ分解性低分子化合物を形成する。脂肪族鎖状構造原子団としては、炭素数2以上の直鎖または分岐のアルキレン基が好ましい。その構造中にオキソメチレン基、エーテル結合、エステル結合を含んでいてもよく、また水酸基が置換していてもよい。。
骨格である飽和脂環炭化水素構造原子団は、縮合環でもよく単環でもよい。橋かけ環式炭化水素でもよい。環状構造は、一部にオキソメチレン基又はエーテル基を含んで環状体を形成していてもよい。水酸基を置換していてもよい。例えば、酸分解性樹脂の説明中で上記した一般式(II)(III)(IV)中、総称基Aで明示した内訳例の中の多環または単環型脂環式部分の例群(1)〜(50)と実質的には同一範囲の例群をここでも例示できる。特に好ましいものとしては、例えばアダマンタン構造、ステロイド構造などを挙げることが望ましい。
1分子中に含まれるアルカリ分解基の数は、1〜4がよい。その中でも好ましくは2又は3が望ましい。
【0093】
式(I)が示す構造の原子団と骨格である飽和脂環炭化水素構造原子団との結合は、例えばアルキレン基、ケト基、エーテル基、(ポリ)オキソアルキレン基又はこれらの組み合わせを介して結合していてもよい。(C)の化合物の分子量は200〜3000、好ましくは300〜1500が望ましい。
アルカリ分解性低分子化合物の添加量は、ボジ型感光性組成物の全組成物の固形分に対して1〜50重量%であり、より好ましくは5〜40重量%、更に好ましくは10〜30重量%である。
アルカリ分解性低分子化合物の具体例を順次説明する。なお、アルカリ分解性低分子化合物の例はこれに限定されない。
【0094】
【化47】
Figure 0004253409
【0095】
【化48】
Figure 0004253409
【0096】
【化49】
Figure 0004253409
【0097】
このような化合物は単独で用いてもよく、互いに組み合わせて用いても良い。
また、このような化合物は、例えば次のような方法で調製できる。
アダマンタンジカルボン酸と、α−ハロロ−ラクトンをメチルイソブチルケトンに溶解し、得られたこの溶液にトリエチルアミンを滴下する。次いでその反応液を塩酸水溶液に注ぎ、生成物を酢酸エチルで抽出し、ついで精製する。
このようにすると、例えばアダマンタンジカルボン酸−ラクトン−α−イルが得られる。
【0098】
≪酸分解性溶解阻止化合物≫
本発明のポジ型感光性組成物は、(D)酸の作用により分解してアルカリ現像液中での溶解性を増大させる基を有し、分子量3000以下の溶解阻止低分子化合物(以下、「(D)酸分解性溶解阻止化合物」ともいう)を含有することが好ましい。
特に220nm以下の透過性を低下させないため、Proceeding of SPIE, 2724,355 (1996)に記載されている酸分解性基を含むコール酸誘導体の様な脂環族又は脂肪族化合物が(D)酸分解性溶解阻止化合物として好ましい。
(D)酸分解性溶解阻止化合物の添加量は、ポジ型感光性組成物の全組成物の固形分に対し、好ましくは3〜50重量%であり、より好ましくは5〜40重量%である。
以下に(D)酸分解性溶解阻止化合物の具体例を示すが、これらに限定されない。
【0099】
【化50】
Figure 0004253409
【0100】
≪界面活性剤≫
次に本発明のポジ型感光性樹脂組成物に含有される(G)フッ素系界面活性剤とシリコン系界面活性剤について説明する。
本発明のポジ型感光性樹脂組成物には、フッ素系界面活性剤及びシリコン系界面活性剤のいずれか、あるいは両方を含有することができる。
本発明のポジ型感光性組成物が上記(B)酸分解性樹脂と上記(G)界面活性剤とを含有することにより、250nm以下、特に220nm以下の露光光源の使用時に、良好な感度及び解像度で、密着性及び現像欠陥の少ないレジストパターンを与えることが可能となる。
これらの(G)界面活性剤として、例えば特開昭62-36663号、特開昭61-226746号、特開昭61-226745号、特開昭62-170950号、特開昭63-34540号、特開平7-230165号、特開平8-62834号、特開平9-54432号、特開平9-5988号記載の界面活性剤を挙げることができ、下記市販の界面活性剤をそのまま用いることもできる。
使用できる市販の界面活性剤として、例えばエフトップEF301、EF303、(新秋田化成(株)製)、フロラードFC430、431(住友スリーエム(株)製)、メガファックF171、F173、F176、F189、R08(大日本インキ(株)製)、サーフロンS−382、SC101、102、103、104、105、106(旭硝子(株)製)等のフッ素系界面活性剤又はシリコン系界面活性剤を挙げることができる。またポリシロキサンポリマーKP−341(信越化学工業(株)製)、トロイゾルS−366(トロイケミカル(株)製)もシリコン系界面活性剤として用いることができる。
界面活性剤の使用量は、ポジ型感光性組成物全量中の固形分に対して0.0001〜2重量%、好ましくは0.001〜1重量%がよい。
【0101】
≪含窒素塩基性化合物≫
本発明のポジ型感光性組成物は、露光から加熱までの経時による性能変化を低減するために、(F)含窒素塩基性化合物を含有することができる。
好ましい構造として、下記式(A)〜(E)で示される構造を挙げることができる。
【0102】
【化51】
Figure 0004253409
【0103】
ここでR250、R251およびR252は、同一または異なり、水素原子、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数1〜6アミノアルキル基、炭素数1〜6のヒドロキシアルキル基または炭素数6〜20の置換もしくは非置換のアリール基であり、ここでR250とR251は互いに結合して環を形成してもよい。
【0104】
【化52】
Figure 0004253409
【0105】
(式中、R253、R254、R255およびR256は、同一または異なり、炭素数1〜6のアルキル基を示す)。
好ましい具体例としては、置換もしくは未置換のグアニジン、置換もしくは未置換のアミノピリジン、置換もしくは未置換のアミノアルキルピリジン、置換もしくは未置換のアミノピロリジン、置換もしくは未置換のインダーゾル、置換もしくは未置換のピラゾール、置換もしくは未置換のピラジン、置換もしくは未置換のピリミジン、置換もしくは未置換のプリン、置換もしくは未置換のイミダゾリン、置換もしくは未置換のピラゾリン、置換もしくは未置換のピペラジン、置換もしくは未置換のアミノモルフォリン、置換もしくは未置換のアミノアルキルモルフォリン等が挙げられ、モノ、ジ、トリアルキルアミン、置換もしくは未置換のアニリン、置換もしくは未置換のピペリジン、モノあるいはジエタノールアミン等が挙げられる。好ましい置換基は、アミノ基、アミノアルキル基、アルキルアミノ基、アミノアリール基、アリールアミノ基、アルキル基、アルコキシ基、アシル基、アシロキシ基、アリール基、アリールオキシ基、ニトロ基、水酸基、シアノ基である。
【0106】
特に好ましい化合物として、グアニジン、1,1−ジメチルグアニジン、1,1,3,3,−テトラメチルグアニジン、2−アミノピリジン、3−アミノピリジン、4−アミノピリジン、2−ジメチルアミノピリジン、4−ジメチルアミノピリジン、2−ジエチルアミノピリジン、2−(アミノメチル)ピリジン、2−アミノ−3−メチルピリジン、2−アミノ−4−メチルピリジン、2−アミノ−5−メチルピリジン、2−アミノ−6−メチルピリジン、3−アミノエチルピリジン、4−アミノエチルピリジン、3−アミノピロリジン、ピペラジン、N−(2−アミノエチル)ピペラジン、N−(2−アミノエチル)ピペリジン、4−アミノ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、4−ピペリジノピペリジン、2−イミノピペリジン、1−(2−アミノエチル)ピロリジン、ピラゾール、3−アミノ−5−メチルピラゾール、5−アミノ−3−メチル−1−p−トリルピラゾール、ピラジン、2−(アミノメチル)−5−メチルピラジン、ピリミジン、2,4−ジアミノピリミジン、4,6−ジヒドロキシピリミジン、2−ピラゾリン、3−ピラゾリン、N−アミノモルフォリン、N−(2−アミノエチル)モルフォリン、1,5−ジアザビシクロ〔4,3,0〕ノナ−5−エン、1,8−ジアザビシクロ〔5,4,0〕ウンデカ−7−エン、2,4,5−トリフェニルイミダゾール、トリ(n−ブチル)アミン、トリ(n−オクチル)アミン、N−フェニルジエタノールアミン、N−ヒドロキシエチルピペリジン、2,6−ジイソプロピルアニリン、N−シクロヘキシル−N’−モルホリノエチルチオ尿素等が挙げられるがこれに限定されるものではない。
これらの(F)含窒素塩基性化合物は、単独であるいは2種以上一緒に用いられる。(F)含窒素塩基性化合物の使用量は、感光性樹脂組成物の固形分を基準として、通常、0.001〜10重量%、好ましくは0.01〜5重量%である。0.001重量%未満では上記含窒素塩基性化合物の添加の効果が得られない。一方、10重量%を超えると感度の低下や非露光部の現像性が悪化する傾向がある。
【0107】
≪その他の物質≫
本発明のポジ型フォトレジスト組成物は、酸分解性基を含有していない、(E)水に不溶でアルカリ現像液に可溶な樹脂を含有することができ、これにより感度が向上する。
本発明においては、分子量1000〜20000程度のノボラック樹脂類、分子量3000〜50000程度のポリヒドロキシスチレン誘導体をこのような樹脂として用いることができるが、これらは250nm以下の光に対して吸収が大きいため、一部水素添加して用いるか、又は全樹脂量の30重量%以下の量で使用するのが好ましい。
また、カルボキシル基をアルカリ可溶性基として含有する樹脂も用いることができる。カルボキシル基を含有する樹脂中にはドライエッチング耐性向上のために単環、または多環の脂環炭化水素基を有していることが好ましい。具体的には酸分解性を示さない脂環炭化水素のメタクリル酸エステルと(メタ)アクリル酸の共重合体あるいは末端にカルボキシル基を有する脂環炭化水素基の(メタ)アクリル酸エステルの樹脂などを挙げることができる。
【0108】
本発明のポジ型感光性組成物には、必要に応じて更に酸分解性溶解促進化合物、染料、可塑剤、上記(D)成分以外の界面活性剤、光増感剤、及び現像液に対する溶解性を促進させる化合物等を含有させることができる。
本発明で使用できる現像液に対する溶解促進性化合物は、フェノール性OH基を2個以上、又はカルボキシ基を1個以上有する分子量1,000以下の低分子化合物である。カルボキシ基を有する場合は上記と同じ理由で脂環族又は脂肪族化合物が好ましい。
これら溶解促進性化合物の好ましい添加量は、(B)酸の作用により分解し、アルカリ現像液中での溶解度が増大する樹脂に対して2〜50重量%であり、更に好ましくは5〜30重量%である。50重量%を越えた添加量では、現像残渣が悪化し、また現像時にパターンが変形するという新たな欠点が発生して好ましくない。
【0109】
このような分子量1000以下のフェノール化合物は、例えば、特開平4−122938、特開平2−28531、米国特許第4916210、欧州特許第219294等に記載の方法を参考にして、当業者において容易に合成することができる。
フェノール化合物の具体例を以下に示すが、本発明で使用できる化合物はこれらに限定されるものではない。
【0110】
レゾルシン、フロログルシン、2,3,4−トリヒドロキシベンゾフェノン、2,3,4,4′−テトラヒドロキシベンゾフェノン、2,3,4,3′,4′,5′−ヘキサヒドロキシベンゾフェノン、アセトン−ピロガロール縮合樹脂、フロログルコシド、2,4,2′,4′−ビフェニルテトロール、4,4′−チオビス(1,3−ジヒドロキシ)ベンゼン、2,2′,4,4′−テトラヒドロキシジフェニルエーテル、2,2′,4,4′−テトラヒドロキシジフェニルスルフォキシド、2,2′,4,4′−テトラヒドロキシジフェニルスルフォン、トリス(4−ヒドロキシフェニル)メタン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン、4,4−(α−メチルベンジリデン)ビスフェノール、α,α′,α″−トリス(4−ヒドロキシフェニル)−1,3,5−トリイソプロピルベンゼン、α,α′,α″−トリス(4−ヒドロキシフェニル)−1−エチル−4−イソプロピルベンゼン、1,2,2−トリス(ヒドロキシフェニル)プロパン、1,1,2−トリス(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2,5,5−テトラキス(4−ヒドロキシフェニル)ヘキサン、1,2−テトラキス(4−ヒドロキシフェニル)エタン、1,1,3−トリス(ヒドロキシフェニル)ブタン、パラ〔α,α,α′,α′−テトラキス(4−ヒドロキシフェニル)〕−キシレン等を挙げることができる。
カルボキシル基を有する脂環族、又は脂肪族化合物の具体例としてはコール酸、デオキシコール酸、リトコール酸などのステロイド構造を有するカルボン酸誘導体、アダマンタンカルボン酸誘導体、アダマンタンジカルボン酸、シクロヘキサンカルボン酸、シクロヘキサンジカルボン酸などが挙げられるがこれらに限定されるものではない。
【0111】
好適な染料としては油性染料及び塩基性染料がある。具体的にはオイルイエロー#101、オイルイエロー#103、オイルピンク#312、オイルグリーンBG、オイルブルーBOS,オイルブルー#603、オイルブラックBY、オイルブラックBS、オイルブラックT−505(以上オリエント化学工業株式会社製)、クリスタルバイオレット(CI42555)、メチルバイオレット(CI42535)、ローダミンB(CI45170B)、マラカイトグリーン(CI42000)、メチレンブルー(CI52015)等を挙げることができる。
【0112】
露光による酸発生率を向上させるため、さらに下記に挙げるような光増感剤を添加することができる。好適な光増感剤としては、具体的にはベンゾフェノン、p,p’−テトラメチルジアミノベンゾフェノン、p,p’−テトラエチルエチルアミノベンゾフェノン、2−クロロチオキサントン、アントロン、9−エトキシアントラセン、アントラセン、ピレン、ペリレン、フェノチアジン、ベンジル、アクリジンオレンジ、ベンゾフラビン、セトフラビン−T、9,10−ジフェニルアントラセン、9−フルオレノン、アセトフェノン、フェナントレン、2−ニトロフルオレン、5−ニトロアセナフテン、ベンゾキノン、2−クロロ−4−ニトロアニリン、N−アセチル−p−ニトロアニリン、p−ニトロアニリン、、N−アセチル−4−ニトロ−1−ナフチルアミン、ピクラミド、アントラキノン、2−エチルアントラキノン、2−tert−ブチルアントラキノン1,2−ベンズアンスラキノン、3−メチル−1,3−ジアザ−1,9−ベンズアンスロン、ジベンザルアセトン、1,2−ナフトキノン、3,3’−カルボニル−ビス(5,7−ジメトキシカルボニルクマリン)及びコロネン等であるがこれらに限定されるものではない。
また、これらの光増感剤は、光源の遠紫外光の吸光剤としても使用可能である。この場合、吸光剤は基板からの反射光を低減し、レジスト膜内の多重反射の影響を少なくさせることで、定在波改良の効果を発現する。
【0113】
≪使用方法≫
本発明の感光性組成物は、上記の成分を所定の溶媒に混合状態で溶解してなる。所定の支持体上に塗布して用いる。ここで使用する溶媒としては、エチレンジクロライド、シクロヘキサノン、シクロペンタノン、2−ヘプタノン、γ−ブチロラクトン、メチルエチルケトン、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、2−メトキシエチルアセテート、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、トルエン、酢酸エチル、乳酸メチル、乳酸エチル、メトキシプロピオン酸メチル、エトキシプロピオン酸エチル、ピルビン酸メチル、ピルビン酸エチル、ピルビン酸プロピル、N,N−ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、N−メチルピロリドン、テトラヒドロフラン等が好ましく、これらの溶媒を単独あるいは混合して使用する。
これらの中でもシクロヘキサノン、2−ヘプタノン、プロピレングリコールメチルエーテルアセテート、乳酸エチル、エトキシプロピオン酸エチルを単独あるいは2種を1/9〜9/1の割合で混合して使用するのが好ましい。
【0114】
本発明においては、上記(D)フッ素系及び/又はシリコン系界面活性剤以外の他の界面活性剤を加えることもできる。具体的には、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンステアリルエーテル、ポリオキシエチレンセチルエーテル、ポリオキシエチレンオレイルエーテル等のポリオキシエチレンアルキルエーテル類、ポリオキシエチレンオクチルフェノールエーテル、ポリオキシエチレンノニルフェノールエーテル等のポリオキシエチレンアルキルアリルエーテル類、ポリオキシエチレン・ポリオキシプロピレンブロックコポリマー類、ソルビタンモノラウレート、ソルビタンモノパルミテート、ソルビタンモノステアレート、ソルビタンモノオレエート、ソルビタントリオレエート、ソルビタントリステアレート等のソルビタン脂肪酸エステル類、ポリオキシエチレンソルビタンモノラウレート、ポリオキシエチレンソルビタンモノパルミテ−ト、ポリオキシエチレンソルビタンモノステアレート、ポリオキシエチレンソルビタントリオレエート、ポリオキシエチレンソルビタントリステアレート等のポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル類等のノニオン系界面活性剤等を挙げることができる。
これらの界面活性剤は単独で添加してもよいし、また、いくつかの組み合わせで添加することもできる。
【0115】
溶媒に溶解したポジ型感光性組成物は、所定の基板上に次のようにして塗布する。
すなわち、上記感光性組成物を精密集積回路素子の製造に使用されるような基板(例:シリコン/二酸化シリコン被覆)上にスピナー、コーター等の適当な塗布方法により塗布する。
塗布後、所定のマスクを通して露光し、ベークを行い現像する。このようにすると、良好なレジストパターンを得ることができる。ここで露光光としては、好ましくは250nm以下、より好ましくは220nm以下の波長の遠紫外線である。具体的には、KrFエキシマレーザー(248nm)、ArFエキシマレーザー(193nm)、F2 エキシマレーザー(157nm)、X線、電子ビーム等が挙げられる。
【0116】
現像工程では、現像液を次のように用いる。感光性組成物の現像液としては、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、ケイ酸ナトリウム、メタケイ酸ナトリウム、アンモニア水等の無機アルカリ類、エチルアミン、n−プロピルアミン等の第一アミン類、ジエチルアミン、ジ−n−ブチルアミン等の第二アミン類、トリエチルアミン、メチルジエチルアミン等の第三アミン類、ジメチルエタノールアミン、トリエタノールアミン等のアルコールアミン類、テトラメチルアンモニウムヒドロキシド、テトラエチルアンモニウムヒドロキシド等の第四級アンモニウム塩、ピロール、ピヘリジン等の環状アミン類等のアルカリ性水溶液を使用することができる。
更に、上記アルカリ性水溶液にアルコール類、界面活性剤を適当量添加して使用することもできる。
【0117】
【実施例】
<アルカリ分解性化合物の合成>
〔化合物例(I−5)〕
1,3−アダマンタンジカルボン酸10g、α−ブロモ−γ−ブチロラクトン18.4gをメチルイソブチルケトン100mlに溶解させた。この溶液にトリエチルアミン14.6gを30分かけて滴下し、そのまま室温で15時間反応させた。反応液を塩酸20mlの蒸留水500ml溶液に注ぎ、これを酢酸エチルで抽出した。有機相を水洗、乾燥、濃縮すると粗生成物か得られた。これをカラムクロマトグラフィーて精製すると化合物例(1−5)で示す化合物と同一の化合物10.2gが得られた。
【0118】
〔化合物例(I−21〕
α−ブロモ−γ−ブチロラクトン150g、α−ヒドロキシイソ酪酸189gをメチルイソブチルケトン600mlに溶解させた。この溶液にトリエチルアミン276gを60分かけて滴下し、そのまま室温で15時間反応させた。反応液を濃縮し、これに酢酸エチル1.5L加えて溶解させた。有機相を蒸留水、炭酸水素ナトリウム水溶液、蒸留水の順で洗浄し乾燥、濃縮すると粗生成物が得られた。これをカラムクロマトグラフィーで精製すると縮合物が136g得られた。この縮合物をTHFに溶解させ1/2等量のアジビン酸ジクロリド、次いで1.05等量のトリエチルアミン滴下して加え、室温で24時間反応した。反応液に塩酸水溶液を加えて酸性にした後、これを酢酸エチルて抽出した。有機相を蒸留水、炭酸水素ナトリウム水溶液、蒸留水の順で洗浄し乾燥、濃縮すると粗生成物が得られた。これをカラムクロマトグラフィーで精製すると化合物例(I−21)で示す化合物と同一の化合物87gが得られた。
〔化合物例(I−1)〕〜〔化合物例(I−24)〕
同様の手法を用いることで化合物例(I−1)〜(I−24)で示す化合物と同一の化合物それぞれを合成した。
【0119】
<樹脂の合成例>
〔樹脂(P−1)の合成(a1)/(b1)=50/50〕
窒素気流下60℃に加熱したN,N一ジメチルアセトアミド7.0gに2−メチル−2−アダマンタンメタクリレート5.0g、メバロニックラクトンメタクリレート4.23g、重合開始剤2,2'−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)(和光純薬製;V−65)0.534gをN,N−ジメチルアセトアミド30.0gに溶解させた溶液を4時間かけて滴下した。さらに60℃で2時間反応させた後、V−65を0.267g加え、さらに2時間反応させた。反応液をイオン交換水1000m1に注ぎ、析出した粉体をろ取した。これをTHFに溶解させて、ヘキサン1500m1に注ぎ、得られた粉体を乾燥して樹脂(I−1)を得た。
得られた樹脂の分子量は5500、分散度(Mw/Mn)は1.9であった。
〔樹脂(P−2)〜樹脂(P−12)の合成〕
ほぼ同様の手法で、樹脂(P−2)〜樹脂(P−12)を順に合成した。
【0120】
【表1】
Figure 0004253409
【0121】
<レジスト調整>
〔実施例1〕〜〔実施例14〕
表2に示す素材をプロピレングリコールメチルエーテルアセテートに溶解させ固形分濃度15%の溶液を調整し、これを0.1μmのテフロンフィルターでろ過して感光性組成物を調製した。
【0122】
【表2】
Figure 0004253409
【0123】
TPSTF;トリフエニルスルホニウムトリフレート
TPSPFB;トリフェニルスルホニウムパーフルオロブタンスルホネート
DBN;1,5−ジアザビシクロ[4.3.0]−5−ノネン
DIA;2,6−ジイソプロピルアニリン
TPI;TPI:2,4,5−トリフェニルイミダゾール
W−1;メガファックF176(大日本インキ(株)製)(フッ素系)
W−2;メガファックR08(大日本インキ(株)製)(フッ素及びシリコーン系)
W−3;ポリシロキサンポリマーKP−341(信越化学工業(株)製)(シリコーン系)
W‐4;トロイゾルS−366(トロイケミカル(株)製)(シリコーン系)
【0124】
(現像欠陥数の評価方法)
(1)現像欠陥数
感光性樹脂組成物をスピンコーターによりヘキサメチルジシラザン処理を施したシリコン基板上に均一に塗布し、120℃で90秒間ホットプレート上で加熱、乾燥を行い、0.50μmのレジスト膜を形成した。このレジスト膜を、マスクを通してArFエキシマレーザー光で露光し、露光後直ぐに110℃で90秒間ホットプレート上で加熱した。更に2.38重量%濃度のテトラメチルアンモニウムヒドロキシド水溶液で23℃で60秒間現像し、30秒間純水にてリンスした後、乾燥した。このようにして得られたコンタクトホールパターンの形成されたサンプルを、KLA2112機(KLAテンコール(株)製)により現像欠陥数を測定した(Threshold12、Pixcel Size=0.39)。
【0125】
(画像評価法)
スピンコーターにてヘキサメチルジシラザン処理を施したシリコン基板上にブリューワーサイエンス社製反射防止膜DUV−42を600オングストローム均一に塗布し、100℃で90秒間ホットプレート上で乾燥した後、190℃で240秒間加熱乾燥を行った。その後、各感光性樹脂組成物をスピンコーターで塗布し120℃で90秒乾燥を行い0.50μmのレジスト膜を形成させた。このレジスト膜に対し、マスクを通してArFエキシマレーザーステッパー(ISI社製 NA=0.6)で露光し、露光後直ぐに120℃で90秒間ホットプレート上で加熱した。更に2.38%テトラメチルアンモニウムヒドロキシド水溶液で23℃で60秒間現像し、30秒間純水にてリンスした後、乾燥し、レジストラインパターンを得た。
感度は0.20μmのマスクパターンを再現する露光量を示す。
解像力は0.20μmのマスクパターンを再現する露光量における限界解像力を示す。
【0126】
【表3】
Figure 0004253409
【0127】
現像残査の評価を〇×△の3段階で行った。現像残査が全くないものを〇、パターン形成しているものの現像残査が見られるものを△、現像残査がひどく底まで解像しない部分が存在するものをものを×として3段階評価した。
【0128】
【発明の効果】
本発明は、上記の構成でなるから、ハーフ露光部の現像液に対する溶解性が向上し高いディスクリミネーションが得られ、高感度、高い解像力でパターンプロファイルの形状も優れたポジ型感光性組成物を提供できる。

Claims (11)

  1. (A)活性光線または放射線の照射により酸を発生する化合物と、
    (B)酸の作用により分解し、アルカリ現像液中での溶解度が増大する樹脂と、
    (C)アルカリの作用により分解しアルカリ現像液中での溶解度が増大する分子量3000以下の化合物、あるいはアルカリの作用により分解しアルカリ現像液への親和性が増大する分子量3000以下の化合物と、を含有し、
    該樹脂(B)が単環または多環の脂環炭化水素構造を有する樹脂であり、
    該化合物(C)が下式 ( I)の構造が飽和脂環炭化水素構造原子団又は脂肪族鎖状構造原子団と結合した化合物であることを特徴とするポジ型感光性組成物。
    Figure 0004253409
    1 〜R 5 は、同一でも異なっていてもよく、水素原子、直鎖、分岐、環状アルキル基、ハロゲン原子、水酸基、直鎖、分岐、環状アルコキシ基を表す。m+n≧1である。
  2. (D)酸により分解しうる基を有し、アルカリ現像液中での溶解速度が酸の作用により増大する、分子量3000以下の低分子溶解阻止化合物を更に含有することを特徴とする請求項1に記載のポジ型感光性組成物
  3. (A)活性光線または放射線の照射により酸を発生する化合物と、
    (B)酸の作用により分解し、アルカリ現像液中での溶解度が増大する樹脂と、
    (C)アルカリの作用により分解しアルカリ現像液中での溶解度が増大する分子量3000以下の化合物、あるいはアルカリの作用により分解しアルカリ現像液への親和性が増大する分子量3000以下の化合物と、を含有し、
    該樹脂(B)が単環または多環の脂環炭化水素構造を有する樹脂であり、
    該化合物(C)が脂環式骨格原子団の一部にハロゲン化アルコキシカルボニル基が置換した化合物であることを特徴とするポジ型感光性組成物。
  4. 化合物(C)の分子量が200〜3000であることを特徴とする、請求項1〜3のいずれかに記載のポジ型感光性組成物。
  5. 化合物(C)がpH10〜14のアルカリの作用により分解する化合物であることを特徴とする、請求項4に記載のポジ型感光性組成物。
  6. 化合物(C)が2.38重量%濃度のテトラメチルアンモニウムヒドロキシド水溶液により分解する化合物であることを特徴とする、請求項4に記載のポジ型感光性組成物
  7. 樹脂(B)が、更に単環または多環の脂環炭化水素構造およびラクトン構造を含有する樹脂であることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載のポジ型感光性組成物。
  8. (F)含窒素塩基性化合物をさらに含有する請求項1〜のいずれかに記載のポジ型感光性組成物。
  9. (G)フツ素系および/またはシリコン系界面活性剤をさらに含有する請求項1〜のいずれかに記載のポジ型感光性組成物。
  10. 照射光線が、250nm以下の波長の遠紫外光であることを特徴とする請求項1〜のいずれかに記載のボジ型感光性組成物。
  11. 照射光線が、220nm以下の波長の遠紫外光であることを特徴とする請求項1〜のいずれかに記載のポジ型感光性組成物。
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