JP4250726B2 - パワーステアリング装置及びパワーステアリング装置を有する産業用車両 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、フォークリフト等のパワーステアリング装置及びそのパワーステアリング装置を有する産業用車両に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、ステアリングホイールの操舵量をセンサにより検出し、検出した操舵量に応じて油圧機構を制御するパワーステアリング機構が知られている。
USP,542,490号(特許文献1)には、1つのモータで荷役とステアリングの油圧を制御し、ステアリング用の油圧機構に優先して作動油を供給することが記載されている。この特許文献1の発明は、ステアリングホイールの回転を光学センサにより検出している。
【0003】
我々は、先にタイヤ角センサにより操舵輪の角度を検出し、車輪の角速度に基づいてパワーステアリング用の油圧機構に作動油を供給するパワーステアリング装置を提案した。
【0004】
【特許文献1】
USP5,542,490(図1、ABSTRACT、2頁)
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上記の油圧機構に作業油を供給する油圧用モータを制御する場合、ディレクションレバーが走行状態に設定されていないときには、油圧用モータを停止させておき、ディレクションレバーが走行位置に切り替えられたときに、油圧用モータを低速で回転させることが考えられる。
【0006】
図8は、始動時の油圧用モータの回転数の変化を示す図である。バッテリフォークリフトなどでは、油圧用モータによる消費電力を減らすために、油圧用モータを低い回転数で起動させることが行われる。この場合、油圧用モータの回転数は、0から一定の傾きで上昇して一定のアイドル回転数になる。
【0007】
しかしながら、このようなモータ制御を行うと、油圧用モータの回転の立ち上がりが遅くなるので、ディレクションレバーを走行位置に切り替えた直後にステアリング操作を行った場合、パワーステアリング装置の油圧機構に十分に作動油が供給されないのでステアリング操作に引っ掛かりが生じてしまう。
【0008】
本発明の課題は、油圧用モータの始動時からステアリング操作を円滑に行えるようにすることである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明は、ステアリングホイールの操作を操舵輪に伝達する油圧機構を有するパワーステアリング装置において、前記油圧機構に作動油を供給する油圧ポンプと、前記油圧ポンプを駆動して前記油圧機構に作動油を供給させる油圧用モータと、前記油圧用モータが停止した状態で、ディレクションレバーが走行位置に切り換えられたとき、始動時は前記油圧用モータの回転数を高く設定して前記油圧機構への作動油の供給量を多くし、一定時間後にステアリング操作に応じた回転数に前記油圧用モータの回転数を制御するモータ制御回路とを備える。
【0010】
この発明によれば、油圧用モータの始動時から油圧機構に作動油を十分に供給することができるので、車両の走行を開始させるための操作を行った直後にステアリング操作を行った場合でも、パワーステアリングを働かせることができる。これにより、例えば、油圧用モータが停止した状態で、走行方向を指示するディレクションレバーを中立位置から走行位置に切り替えたときにも、ステアリングの引っ掛かりを軽減し、ステアリング操作を円滑に行うことができる。
【0011】
本発明の他のパワーステアリング装置は、操舵輪の車輪の角度を検出するセンサと、ステアリングホイールの操作を操舵輪に伝達する油圧機構と、前記油圧機構に作動油を供給する油圧ポンプと、前記油圧ポンプを駆動して前記油圧機構に作動油を供給させる油圧用モータと、前記油圧用モータが停止した状態で、ディレクションレバーが走行位置に切り替えられたとき、または前記センサで検出される前記操舵輪の角度から求められる角速度が0より大きいとき、始動時は前記油圧用モータの回転数を高く設定して前記油圧機構への作動油の供給量を多くし、一定時間後に、前記操舵輪の角速度が0のときには、前記油圧用モータの回転数を始動時より低い回転数に設定し、前記操舵輪の角速度が0より大きいときには、前記操舵輪の角速度に応じた回転数に前記油圧用モータの回転数を制御するモータ制御回路とを備える。
【0012】
この発明によれば、油圧用モータが停止した状態から、ディレクションレバーが走行位置に切り替えられたとき、あるいは操舵輪の角速度が0より大きいときには、油圧用モータの回転数を高く設定することにより、油圧機構に十分に作動油を供給し、始動時からパワーステアリングを働かせることができる。
【0013】
本発明のパワーステアリング装置を有する産業用車輌は、荷役用油圧機構とパワーステアリング用油圧機構の両方に1つの油圧ポンプから作動油を供給する産業用車両のパワーステアリング装置であって、操舵輪の車輪の角度を検出するセンサと、ステアリングホイールの操作を操舵輪に伝達する油圧機構と、前記油圧機構に作動油を供給する油圧ポンプと、前記油圧ポンプを駆動して前記油圧機構に作動油を供給させる油圧用モータと、前記油圧用モータが停止した状態で、ディレクションレバーが走行位置に切り替えられたとき、または前記センサで検出される前記操舵輪の角度から求められる角速度が0より大きいとき、始動時は前記油圧用モータの回転数を高く設定して前記油圧機構への作動油の供給量を多くし、一定時間後に、前記操舵輪の角速度が0のときには、前記油圧用モータの回転数を始動時より低い回転数に設定し、前記操舵輪の角速度が0より大きいときには、前記操舵輪の角速度に応じた回転数に前記油圧用モータの回転数を制御するモータ制御回路とを備える。
【0014】
この発明によれば、油圧用モータが停止した状態から、ディレクションレバーが走行位置に切り替えられたとき、あるいは操舵輪の角速度が0より大きいときには、油圧用モータの回転数を高く設定することにより、油圧機構に十分に作動油を供給し、始動時からパワーステアリングを働かせることができる。
【0015】
本発明のパワーステアリング装置を有する他の産業用車両は、荷役作業をおこなうための荷役用油圧機構と、ステアリングホイールの操作を操舵輪に伝達するパワーステアリング用油圧機構と、前記荷役用油圧機構及びパワーステアリング用油圧機構に作動油を供給する油圧ポンプと、前記油圧ポンプを駆動して前記荷役用油圧機構と前記パワーステアリング用油圧機構に作動油を供給させる1つの油圧用モータと、操舵輪の角度を検出するセンサと、前記油圧用モータが停止した状態で、ディレクションレバーが走行位置に切り替えられたとき、または前記センサで検出される前記操舵輪の角度から求められる角速度が0より大きいとき、始動時は前記油圧用モータの回転数を高く設定して前記油圧機構への作動油の供給量を多くし、一定時間後に、前記操舵輪の角速度が0のときには、前記油圧用モータの回転数を始動時より低い回転数に設定し、前記操舵輪の角速度が0より大きいときには、前記操舵輪の角速度に応じた回転数に前記油圧用モータの回転数を制御するモータ制御回路とを備える。
【0016】
この発明によれば、油圧用モータの始動時の回転数を高く設定することで、油圧機構に作動油を十分に供給することができるので、始動直後からパワーステアリングを十分に働かせることができる。また、一定時間後に操舵輪の角速度に応じて、油圧用モータの回転数を始動時以下に設定することで、油圧用モータを駆動するための消費電力を少なくできる。
【0017】
例えば、請求項1の油圧機構は、図2のパワーステアリングバルブ24及びパワーステアリングシリンダ26に対応し、操舵輪は、図2のタイヤ14に対応する。また、油圧用モータは、図2の油圧用モータ22に対応し、モータ制御回路は、図2の制御部28に対応する。
【0018】
請求項2のセンサは、図2のタイヤ角センサ27に対応し、油圧機構は、図2のパワーステアリングバルブ24,パワーステアリングシリンダ26に対応する、また、油圧ポンプは、図2の油圧ポンプ21に対応し、油圧用モータは、図2の油圧用モータ22に対応し、ディレクションは、図1のディレクションレバー18に対応し、モータ制御回路は、図2の制御部28に対応する。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面を参照しながら説明する。図1(A)、(B)は、実施の形態のバッテリフォークリフト11の外観上面図及び側面図である。
【0020】
バッテリフォークリフト11は、車体の前部に一対の左右の駆動輪12,13を有し、後部に操舵輪14を有する3輪構成となっている。左右駆動輪12,13は、図示しない左輪駆動モータ及び右輪駆動モータによりそれぞれ駆動される。操舵輪であるタイヤ14は、左駆動輪12と右駆動輪13を連結する軸の中央部を通る位置に設けられている。
【0021】
左右駆動輪12,13の前方に荷物を運搬するためのマスト装置15が設けられ、左右駆動輪12,13とタイヤ14のとの間に運転席が設けられている。運転席には、ステアリングホイール16と、マスト装置15を昇降させるときに操作する荷役レバー17と、走行方向を指示するディレクションレバー18と、アクセルペダル、ブレーキペダル等が設けられている。ディレクションレバー18は、前進、中立、後進の3つ位置を切り替えることができる。
【0022】
図2は、バッテリフォークリフト11のパワーステアリング装置に関わる主要部の構成を示す図であり、図3は、図2の制御部28の構成を示す図である。
油圧ポンプ21は、パワーステアリング装置の油圧機構と荷役を行うマスト装置15の油圧機構に作動油を供給するものであり、油圧用モータ22により駆動される。油圧用モータ22は、油圧ポンプ21の動作を制御して油圧ポンプ21から油圧機構に供給する作動油の量を制御する。
【0023】
プライオリティバルブ23は、一方の油圧機構(実施の形態では、パワーステアリング装置の油圧機構)に優先して作動油を供給するバルブであり、パワーステアリング(PS)バルブ24が必要とする作動油を優先的に供給し、残りの作動油を荷役シリンダ25に供給する。
【0024】
パワーステアリングバルブ24は、ステアリングホイール16の左右の操舵速度に応じた作動油をパワーステアリングシリンダ26に供給する。
パワーステアリングシリンダ26は、パワーステアリングバルブ24から操舵方向を区別して供給される作動油によって動作し、タイヤ14を右方向、あるいは左方向に回転させる。
【0025】
タイヤ角センサ27は、タイヤ14の回転軸上に設けられたポテンショメータなどで構成され、タイヤ14の回転角を検出し、検出した回転角を制御部28に出力する。
制御部28は、図3に示すようにCPU31と、RAM32と、モータ制御プログラム等が格納されているROM33と、入出力部(I/O)34とからなる。制御部28の入出力部34にはタイヤ角センサ27からタイヤ14の角度を示す制御信号a、ディレクションレバー18の操作信号b、荷役レバー17の操作信号等が入力される。また、制御部28のCPU31は、タイヤ角センサ27で検出されるタイヤ14の角度から角速度を求め、角速度に応じて回転数を制御する制御信号cを入出力部34を介して油圧用モータ22に出力する。
【0026】
次に、図4は、本発明の第1の実施の形態のパワーステアリング装置の制御フローチャートである。この第1の実施の形態は、ディレクションレバー18が中立位置から走行位置に切り替えられたときに、油圧用モータ22の始動時の回転数を高く設定するものである。
【0027】
制御部28は、油圧用モータ22が停止状態か、あるいは停止状態から起動された直後の状態かを判別する(図4,S11)。
油圧用モータ22が停止状態、あるいは起動直後のときには(S11,YES)、ディレクションレバー18から出力される制御信号bに基づいてディレクションレバー18がオンされたか否か、つまりディレクションレバー18が中立位置から走行位置(前進または後進の位置)に切り替えられたか否かを判別する(図4,S12)。
【0028】
ディレクションレバー18が走行位置に切り替えられたときには(S12,YES)、次に、油圧用モータ22を起動させてから一定時間経過したか否かを判別する(図4,S13)。
一定時間経過していない場合には(S13,NO)、油圧用モータ22を高い回転数で回転させる(図4,S14)。
【0029】
ステップS14の処理により、始動時に油圧ポンプ21からプライオリティバルブ23に多くの作動油が供給され、その結果パワーステアリングバルブ24に多くの作動油が供給されるので、油圧用モータ22を起動してから短時間でパワーステアリングを働かせることができる。
【0030】
他方、油圧用モータ22が停止していないとき、かつ起動直後でないとき(S11,NO)、油圧用モータ22が停止または起動直後で、かつディレクションレバー18の切り替えが行われていないとき(S12,NO)、または油圧用モータ22が停止または起動直後で、ディレクションレバー18が走行位置に切り替えられ、かつ油圧用モータ22の始動時から一定時間経過したと判別されたときには(S13,YES)、ステップS15に進み、タイヤ14の角速度に応じたモータ回転処理を実行する。
【0031】
ステップS15の処理では、例えば、油圧用モータ22が起動直後で、ディレクションレバー18が走行位置に切り替えられ、かつ始動時から一定時間経過しタイヤ14の角速度が0のときには、始動時より低いアイドル回転数に切り替えて油圧用モータ22を回転させる。あるいは、タイヤ角速度が0より大きいときには、タイヤ14の角速度に応じた回転数で油圧モータ22の回転を制御する。
【0032】
図5は、油圧用モータ22の始動時からの回転数の変化を示す図である。
油圧用モータ22が停止した状態で、ディレクションレバー18が走行位置に切り替えられると、制御部28から油圧用モータ22にアイドル回転数(ステアリング操作が行われていないときの低い回転数)より高い回転数で回転させる制御信号cが出力される。これにより、油圧用モータ22はアイドル回転数より高い回転数で回転する。
【0033】
始動時から一定時間経過しタイヤ角速度が0のとき、制御部28から油圧用モータ22に始動時より低いアイドル回転数で回転させる制御信号cが出力される。これにより、油圧用モータ22は始動時より低いアイドル回転数で回転する。上述した第1の実施の形態によれば、タイヤ14の角速度に応じてパワーステアリングバルブ24に作動油を供給するパワーステアリング装置において、油圧用モータ22を停止状態から起動させるときにアイドル回転数より高い回転数で回転させる。これにより、油圧用モータ22の回転数の立ち上がりを早くして、パワーステアリングが短時間で働くようにできる。従って、ディレクションレバー18を走行位置に切り替えた直後にステアリング操作を行った場合でも、ステアリング操作を円滑に行えるようにし、ステアリングの引っ掛かりを軽減できる。
【0034】
また、ディレクションレバー18が切り替えられてから、一定時間後にステアリング操作が行われず、タイヤ角速度が0のときには、始動時より低いアイドル回転数に設定するようにしたので、油圧用モータ22を回転させ続けることによる消費電力を少なくできる。
【0035】
次に、図6は、本発明の第2の実施の形態のパワーステアリング装置の制御フローチャートである。この第2の実施の形態は、ディレクションレバー18が走行位置に切り替えられたとき、あるいはタイヤ角速度が0でないときに、油圧用モータ22を高い回転数で起動させるものである。
【0036】
制御部28は、油圧用モータ22が停止しているか否か、または起動直後かを判別する(図6,S21)。
油圧用モータ22が停止しているとき、あるいは起動直後のときには(S21,YES)、ディレクションレバー18がオンされたか否か、つまりディレクションレバー18が中立位置から走行位置に切り替えられたか否か、あるいはタイヤ角速度が0より大きいか否かを判別する(図6,S22)。
【0037】
ディレクションレバー18が走行位置に切り替えられたとき、またはタイヤ角速度が0より大きいときには(S22,YES)、油圧用モータ22を起動させてから一定時間が経過したか否かを判別する(図6,S23)。
一定時間経過していないときには(S23,NO)、モータ高回転処理を実行し、油圧用モータ22をアイドル回転数より高い回転数で回転させる(図6,S24)。
【0038】
油圧用モータ22が停止していないとき、かつ起動直後でないとき(S21,NO)、油圧用モータ22が停止中または起動直後で、かつディレクションレバー18が走行位置に切り替えられていない、かつタイヤ角速度が0と判別されたとき(S22,NO)、あるいは油圧用モータ22が停止中または起動直後で、ディレクションレバー18が走行位置に切り替えられ、またはタイヤ角速度が0で、かつ油圧用モータ22を起動させてから一定時間経過したと判別されたときには(S23,YES)、ステップS25に進み、タイヤ角速度に応じた適正回転処理を実行する。
【0039】
ステップS25の処理では、例えば、油圧用モータ22が停止中に、ディレクションレバー18が中立位置から走行位置に切り替えられ、あるいはタイヤ角速度が0より大きく、アイドル回転数より高い回転数で起動した後、一定時間経過した後のタイヤ角速度が0のときには、始動時の回転数より低いアイドル回転数になるように油圧用モータ22の回転を制御する。また、油圧用モータ22が起動直後ではなく、かつタイヤ角速度が0でないときには、タイヤ角速度に応じた回転数になるように油圧用モータ22の回転を制御する。
【0040】
この第2の実施の形態によれば、油圧用モータ22が停止した状態で、ディレクションレバー18を走行位置に設定した直後にステアリングの操作を行った場合、あるいはディレクションレバー18を切り替えずに、ステアリング操作を行って操舵輪のタイヤ14の角度を変化させた場合に、始動時はアイドル回転数より高い回転数で油圧用モータ22を回転させる。これにより、パワーステアリング用の油圧機構に作動油を十分に供給し、始動直後からパワーステアリングが働くようにできる。よって、ステアリング操作の引っ掛かりを軽減することができる。また、一定時間後にステアリング操作が行われず、タイヤ角速度が0のときには、始動時より低いアイドル回転数で油圧用モータ22を回転させるようにしたので、油圧用モータ22を回転させ続けることによる消費電力を少なくできる。
【0041】
次に、図7は、本発明の第3の実施の形態のパワーステアリング装置に関わる主要部の構成の示す図である。
この第3の実施の形態と、図2に示す第2の実施の形態との相違点は、油圧ポンプ21からパワーステアリングバルブ24にのみ作動油を供給している点である。この場合、油圧ポンプ21から荷役シリンダ25とパワーステアリングバルブ24の両方に作動油を供給する必要がないので、プライオリティバルブ23は不要となる。
【0042】
この第3の実施の形態においても、上述した第1及び第2の実施の形態と同様に、油圧用モータ22が停止状態で、ディレクションレバー18が走行位置に設定されたときに、油圧用モータ22をアイドル回転数より高い回転数で回転させることにより、ディレクションレバー18を走行位置に切り替えた直後にステアリング操作を行った場合でも、ステアリング操作に引っ掛かりが生じるのを軽減できる。
【0043】
本発明は、上述した実施形態に限らず、以下のように構成しても良い。
(a)上述した実施の形態は、タイヤ角センサの角速度に基づいて油圧用モータ22の回転数を制御しているが、ステアリングホイールの操作量をセンサで検出するパワーステアリング装置において、油圧用モータが停止状態のときに、ステアリング操作を検出したときに油圧用モータ22を起動させる場合にも、本発明を適用できる。
(b)本発明は、フォークリフトに限らず、他の産業用車両にも適用できる。また、3輪式のフォークリフトに限らない。
【0044】
【発明の効果】
本発明によれば、始動時に油圧用モータを高い回転数で回転させ、パワーステアリング用の油圧機構に作動油を十分に供給することで、油圧用モータの始動時からステアリング操作を円滑に行えるようにできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1(A)、(B)は、フォークリフトの外観上面図及び側面図である。
【図2】パワーステアリング装置に関わる主要部の構成を示す図である。
【図3】制御部の構成を示す図である。
【図4】第1の実施の形態のパワーステアリング装置の制御フローチャートである。
【図5】油圧用モータの始動時の回転数の変化を示す図である。
【図6】第2の実施の形態のパワーステアリング装置の制御フローチャートである。
【図7】第3の実施の形態のパワーステアリング装置に関わる主要部の構成を示す図である。
【図8】油圧用モータの始動時の回転数の変化を示す図である。
【符号の説明】
11 フォークリフト
14 タイヤ
16 ステアリングホイール
18 ディレクションレバー
21 油圧ポンプ
22 油圧用モータ
23 プライオリティバルブ
24 パワーステアリングバルブ
26 パワーステアリングシリンダ
27 タイヤ角センサ
28 制御部
Claims (4)
- ステアリングホイールの操作を操舵輪に伝達する油圧機構を有するパワーステアリング装置において、
前記油圧機構に作動油を供給する油圧ポンプと、
前記油圧ポンプを駆動して前記油圧機構に作動油を供給させる油圧用モータと、
前記油圧用モータが停止した状態で、ディレクションレバーが走行位置に切り換えられたとき、始動時は前記油圧用モータの回転数を高く設定して前記油圧機構への作動油の供給量を多くし、一定時間後にステアリング操作に応じた回転数に前記油圧用モータの回転数を制御するモータ制御回路とを備えるパワーステアリング装置。 - 操舵輪の車輪の角度を検出するセンサと、
ステアリングホイールの操作を操舵輪に伝達する油圧機構と、
前記油圧機構に作動油を供給する油圧ポンプと、
前記油圧ポンプを駆動して前記油圧機構に作動油を供給させる油圧用モータと、
前記油圧用モータが停止した状態で、ディレクションレバーが走行位置に切り替えられたとき、または前記センサで検出される前記操舵輪の角度から求められる角速度が0より大きいとき、始動時は前記油圧用モータの回転数を高く設定して前記油圧機構への作動油の供給量を多くし、一定時間後に、前記操舵輪の角速度が0のときには、前記油圧用モータの回転数を始動時より低い回転数に設定し、前記操舵輪の角速度が0より大きいときには、前記操舵輪の角速度に応じた回転数に前記油圧用モータの回転数を制御するモータ制御回路とを備えるパワーステアリング装置。 - 荷役用油圧機構とパワーステアリング用油圧機構の両方に1つの油圧ポンプから作動油を供給する産業用車両のパワーステアリング装置であって、
操舵輪の車輪の角度を検出するセンサと、
ステアリングホイールの操作を操舵輪に伝達する油圧機構と、
前記油圧機構に作動油を供給する油圧ポンプと、
前記油圧ポンプを駆動して前記油圧機構に作動油を供給させる油圧用モータと、
前記油圧用モータが停止した状態で、ディレクションレバーが走行位置に切り替えられたとき、または前記センサで検出される前記操舵輪の角度から求められる角速度が0より大きいとき、始動時は前記油圧用モータの回転数を高く設定して前記油圧機構への作動油の供給量を多くし、一定時間後に、前記操舵輪の角速度が0のときには、前記油圧用モータの回転数を始動時より低い回転数に設定し、前記操舵輪の角速度が0より大きいときには、前記操舵輪の角速度に応じた回転数に前記油圧用モータの回転数を制御するモータ制御回路とを備えるパワーステアリング装置を有する産業用車両。 - 荷役作業をおこなうための荷役用油圧機構と、
ステアリングホイールの操作を操舵輪に伝達するパワーステアリング用油圧機構と、
前記荷役用油圧機構及びパワーステアリング用油圧機構に作動油を供給する油圧ポンプと、
前記油圧ポンプを駆動して前記荷役用油圧機構と前記パワーステアリング用油圧機構に作動油を供給させる1つの油圧用モータと、
操舵輪の角度を検出するセンサと、
前記油圧用モータが停止した状態で、ディレクションレバーが走行位置に切り替えられたとき、または前記センサで検出される前記操舵輪の角度から求められる角速度が0より大きいとき、始動時は前記油圧用モータの回転数を高く設定して前記油圧機構への作動油の供給量を多くし、一定時間後に、前記操舵輪の角速度が0のときには、前記油圧用モータの回転数を始動時より低い回転数に設定し、前記操舵輪の角速度が0より大きいときには、前記操舵輪の角速度に応じた回転数に前記油圧用モータの回転数を制御するモータ制御回路とを備えるパワーステアリング装置を有する産業用車両。
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