JP4249995B2 - 車輌の運行状況監視システム及びその構成装置、運行状況監視方法及びコンピュータプログラム - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、車輌関連保険の保険料、例えば自動車保険の保険料を、契約者が交通事故を起こすリスクを考慮して正しく算定するために必要とされるデータ(以下、このようなデータを「リスクデータ」という)を得るための技術に関する。リスクデータは、契約者の実際の運転により、交通事故を起こす可能性を定量的に表して、リスクに関する情報処理を行うことができる形態にしたデータである。
【0002】
【発明の背景】
自動車保険は、法的に契約が義務づけられている自動車損害賠償責任保険(自賠責保険)と、任意に契約することができる任意自動車保険(任意保険)とに大別される。自賠責保険は、車輌の運行によって誤って他人を負傷させたり死亡させたりした場合に、その損害に応じて法的に定められた限度額内で保険料が支払われるものである。
【0003】
これに対して、任意保険は、保険契約者が任意に契約できるものであり、その契約内容も多岐にわたる。例えば、自賠責保険によって支払われる保険金を超える人身事故の損害を賠償するための対人賠償保険、他人の物的損害を賠償するための対物賠償保険、自分の車輌の損害を賠償するための車輌保険等がある。
【0004】
任意保険の保険料は、対人補償額、対物補償額、搭乗者補償額、車輌保険の有無等の補償の内容及び各種特約の有無のほかに、契約者(保険会社と契約した顧客、以下同じ)が事故を起こすリスクがパラメータとなって算出される。契約者が事故を起こすリスクを表すパラメータとして、契約者の年齢、交通事故歴(いわゆる「等級」で表される)、契約車輌(契約した車輌、以下同じ)の安全装備(エアバッグ、アンチロックブレーキシステム等)等がある。
また、近年は、更に契約者による契約車輌の使い方、例えば、休日のみの車輌使用、などを考慮した保険料の算出が行われるようになっている。
【0005】
従来、事故を起こすリスクを求めるために、事故歴、車輌の安全装備等を考慮しているが、これらは、必ずしも実際の運転内容に完全に即しているとは言い難い。例えば、事故歴は、どのような運転を行っているかではなく、結果として事故を起こしているかどうかが等級として表されているだけであり、契約者がどの程度の事故を起こしやすい運転を行っているかを表しているわけではない。
【0006】
契約者が実際にどのような運転を行い、その運転により事故が起こるリスクを定量的に知るには、契約車輌の運行状況(速度、加速度等)、走行場所、走行時間等の、契約者の実際の運行状況についてのデータ(以下、「運行状況データ」という)が必要になる。このように運行状況を把握し、そのデータに基づいて保険料を算定するという技術に関して、従来、特表平11−511581号公報、特開2000−171267号公報などに開示された先行技術が存在する。
しかし、契約者の実際の運行状況データをそのまま保険会社等に報告すると、契約者が何処へ行ったかなどが保険会社等に知られることになる。これは契約者のプライバシーを保護するといった観点から、有効な手段とはいえない。
上記の先行技術も、こうした観点からは、課題提起もその解決手段も開示されていない。
【0007】
本発明は、契約者のプライバシーを保護しつつ、契約者の実際の運転により交通事故発生のリスクを定量的に把握することができる具体的な仕組みを提供することを課題とするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため、本発明は、1又は複数の車輌搭載型車載端末装置と、車輌の運行状況監視用サーバとを有し、上記のリスクを車輌とは離れた場所で定量的に把握する運行状況監視システムを提供する。
車載端末装置は、監視対象となる車輌に搭載される装置であって、前記車輌の車輌関連保険についての保険料算定の根拠情報を当該車輌とは離れた場所において生成するサーバと通信を行う通信手段と、前記車輌の所在地と当該所在地における当該車輌の走行状態及び停止状態を含む運行状況とを検出するセンサと、車輌の走行が予定される位置毎に、交通事故発生のリスクを所定の基準データに基づいて定量化したリスク値が設定されている第1テーブルと、車輌の運行状況に応じたリスク調整値が設定されている第2テーブルと、前記センサで検出された所在地に応じたリスク値を前記第1テーブルにより特定するとともに当該所在地において前記センサで検出された車輌の実際の運行状況に応じたリスク調整値を前記第2テーブルにより特定し、この特定されたリスク値を前記特定されたリスク調整値で補正して前記車輌の所在地毎のリスクデータを時系列に導出する端末側処理手段と、を備え、この端末側処理手段で導出されたリスクデータを前記通信手段を通じて前記サーバへ伝達することにより、前記車輌の実際の運行状況によらず、前記伝達したリスクデータ及び/又はその時系列の変化度合いのみを前記根拠情報に変換させるように構成されているものである。
リスク値を定量化するための基準データとしては、過去に生じた交通事故との因果関係と検査目的とに応じて算定した数値データその他の統計データを用いることができる。
このように、実際に検出した車輌の運行状況ではなく、時系列に導出したリスクデータを伝達し、これに基づいて保険料算定の根拠情報をサーバ側で把握できるようにしたので、車輌を運転する者のプライバシーを守りながらサーバ側でリスクを定量的に把握できるようになる。
【0009】
リスクデータが正当なものか、すなわち改竄されたものかどうかをもチェックすることができる。この場合は、端末側処理手段において前記サーバが保持するものと同一の検査情報であって位置及び運行状況を擬似的に表す情報と前記第1テーブル及び前記第2テーブルの設定情報とにより擬似リスクデータを導出するようにし、サーバに、伝達したリスクデータの正当性を前記擬似リスクデータに基づいて判定させるように構成する。セキュリティ性を向上させる観点からは、前記検査情報の内容を、定期的に更新されるものとする。
【0010】
前記第1テーブルは、具体的には、都道府県、市町村のような地理属性、一般道か高速道かを表す第1道路属性、交差点のような道路の構造及び当該構造の道路上における走行部位を表す第2道路属性、市街地か郊外かを表す場所属性、過去の交通事故件数、車輌通行量、制限速度、急激な加減速又は超過速度による危険度合いを表す数値のパラメータのすべて又は一部のパラメータに基づく交通事故発生のリスクを所定の基準データに基づいて定量化したリスク値が設定されているものである。
【0011】
前記第1テーブルは単独であってもよいが、予め定めたリスク値をランク付けたリスクレベルごとに前記リスク値及び駐車時にリスク値を調整するための駐車係数が設定されたリスク値テーブルと、位置毎にその前記地理属性、前記第1及び第2道路属性、前記場所属性及び前記リスクレベルが設定された地理テーブルと、位置毎に前記交通事故件数、前記車輌通行量、前記制限速度及び前記危険度合いを表す数値が設定された交通情報テーブルとを、共通の設定情報を関連付け情報(キー情報)として組合せて構成してもよい。
【0012】
センサにより検出される運行状況は瞬間的に変動することが予想されるため、前記端末側処理手段は、前記センサで検出した運行状況の所定時間毎の平均値を算出し、算出した運行状況の平均値を前記車輌の実際の運行状況を表すデータとして扱うようにする。これにより、処理対象データの減少も可能となり、処理負荷の軽減も可能になる。
【0013】
一方、車輌の運行状況監視用サーバは、監視対象となる車輌に搭載された上述の車載端末装置より通信により伝達されたデータを蓄積するデータ蓄積手段と、前記データ蓄積手段に蓄積されているデータを前記車輌の車輌関連保険についての保険料算定の根拠情報に変換するサーバ側処理手段とを備えてなるものであって、
前記サーバ側処理手段が、前記車輌の実際の運行状況によらず、前記データ蓄積手段に蓄積されているリスクデータ及び/又はその時系列の変化度合いのみを前記根拠情報に変換するように構成されているものである。
このように、実際に検出した車輌の運行状況ではなく、時系列に導出されたリスクデータに基づいて保険料算定の根拠情報を把握できるようにしたので、車輌を運転する者のプライバシーを守りながらサーバ側でリスクを定量的に把握できるようになる。
【0014】
車載端末装置が、上述したように擬似リスクデータをも導出するものである場合は、伝達されたリスクデータと共に擬似リスクデータもデータ蓄積手段に蓄積し、さらに、所定のテーブル保持手段を備えて前記車載端末装置が備える前記第1テーブルと前記第2テーブルと同じ内容のサーバ側テーブルを保持するようにし、前記サーバ側処理手段が、伝達されたリスクデータの正当性を前記擬似リスクデータに基づいて判定させるように構成する。より具体的には、前記車載端末装置側のものと同一の検査情報と前記サーバ側テーブルの設定情報とにより検査用リスクデータを導出し、この検査用リスクデータと前記伝達された擬似リスクデータとの同一性を判別することにより前記伝達されたリスクデータの正当性を判定するようにする。
【0015】
なお、運行状況監視用サーバの前記サーバ側処理手段は、好ましくは、前記サーバ側テーブルの内容に変更が生じたときに変更の差分データを前記車載端末装置に通知して前記第1テーブル及び前記第2テーブルの内容を前記差分データにより更新させるように構成する。これにより、車載端末装置に保持される前記第1テーブル及び前記第2テーブルの内容と前記サーバ側テーブルの内容とが同じであることが保証される。
【0016】
上述した車輌搭載型車載端末装置と、車輌の運行状況監視用サーバは、それぞれ、コンピュータとコンピュータプログラムとの協働によっても実現が可能である。本発明は、車輌搭載型車載端末装置を実現するための第1のコンピュータプログラムと、車輌の運行状況監視用サーバを実現するための第2のコンピュータプログラムをも提供する。
第1のコンピュータプログラムは、監視対象となる車輌に搭載され、前記車輌の車輌関連保険についての保険料算定の根拠情報を当該車輌とは離れた場所において生成するサーバと通信を行う通信手段と、前記車輌の所在地と当該所在地における当該車輌の走行状態及び停止状態を含む運行状況とを検出するセンサと、記憶装置とを有する装置に組み込まれるコンピュータに、(1)車輌の走行が予定される位置毎に交通事故発生のリスクを所定の基準データに基づいて定量化したリスク値が設定されている第1テーブルと、車輌の運行状況に応じたリスク調整値が設定されている第2テーブルとを前記記憶装置に格納する処理、(2)前記センサで検出された所在地に応じたリスク値を前記第1テーブルにより特定するとともに当該所在地において前記センサで検出された車輌の実際の運行状況に応じたリスク調整値を前記第2テーブルにより特定し、特定されたリスク値を前記特定されたリスク調整値で補正して前記車輌の所在地毎のリスクデータを時系列に導出する処理、(3)前記サーバが保持するものと同一の検査情報であって位置及び運行状況を擬似的に表す情報と前記第1テーブル及び前記第2テーブルの設定情報とにより擬似リスクデータを導出し、導出されたリスクデータ及び擬似リスクデータを前記通信手段を通じて前記サーバへ伝達することにより、前記車輌の実際の運行状況によらず、前記伝達したリスクデータ及び/又はその時系列の変化度合いのみを前記根拠情報に変換させるとともに当該伝達したリスクデータの正当性を前記擬似リスクデータに基づいて判定させる処理を実行させるためのコンピュータプログラムである。
【0017】
第2のコンピュータプログラムは、通信機能を備えたコンピュータに、監視対象となる車輌に搭載された車載端末装置より伝達されたデータを蓄積するデータ蓄積手段と、所定のテーブル保持手段と、前記データ蓄積手段に蓄積されているデータを前記車輌の車輌関連保険についての保険料算定の根拠情報に変換するサーバ側処理手段とを構築するためのコンピュータプログラムであって、前記車載端末装置は、前記車輌の所在地と当該所在地における当該車輌の走行状態及び停止状態を含む運行状況とを検出するセンサと、車輌の走行が予定される位置毎に交通事故発生のリスクを所定の基準データに基づいて定量化したリスク値が設定されている第1テーブルと、車輌の運行状況に応じたリスク調整値が設定されている第2テーブルと、前記センサで検出された所在地に応じたリスク値を前記第1テーブルにより特定するとともに当該所在地において前記センサで検出された車輌の実際の運行状況に応じたリスク調整値を前記第2テーブルにより特定し、この特定されたリスク値を前記特定されたリスク調整値で補正して前記車輌の所在地毎のリスクデータを時系列に導出し、さらに、位置及び運行状況を擬似的に表す所定の検査情報と前記第1テーブル及び前記第2テーブルの設定情報とにより擬似リスクデータを導出する端末側処理手段と、この端末側処理手段で導出されたリスクデータ及び前記擬似リスクデータを前記サーバへ伝達する通信手段とを備えるものであり、前記コンピュータにより構築される前記テーブル保持手段は、前記車載端末装置が備える前記第1テーブルと前記第2テーブルと同じ内容のサーバ側テーブルを保持するものであり、前記コンピュータにより構築されるサーバ側処理手段は、前記車輌の実際の運行状況によらず、前記データ蓄積手段に蓄積されているリスクデータ及び/又はその時系列の変化度合いのみを前記根拠情報に変換するとともに、前記車載端末装置側のものと同一の検査情報と前記サーバ側テーブルの設定情報とにより検査用リスクデータを導出し、この検査用リスクデータと前記伝達された擬似リスクデータとの同一性を判別することにより前記伝達されたリスクデータの正当性を判定するように構成されているものである。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の車両の運行状況監視システムの実施形態を詳細に説明する。
<第1実施形態>
図1は、第1実施形態による運行状況監視システムの全体構成図である。
運行状況監視システムは、保険会社等に設けられるサーバ1と、保険の契約車輌に搭載され、サーバ1に対して当該契約車輌の運行状況に関する各種データを送信する車載端末装置2とを有するものであり、必要に応じて、サーバ1に対して交通情報に関する統計データを提供する交通情報処理装置3が接続できるようになっている。交通情報処理装置3は、例えば交通事故の発生件数や車輌の通行量を調査している調査機関、あるいは、保険会社内に設けられる。
サーバ1と車載端末装置2は、互いに無線通信によりデータの送受を行い、サーバ1と交通情報処理装置3は、例えば有線通信又は無線通信によりデータの送受を行う。
【0019】
サーバ1は、図1に示されるように、サーバ用プログラムによって動作するコンピュータであるサーバ処理装置10と大容量ハードディスク等からなる外部記憶装置とを有し、外部記憶装置には、サーバ用プログラム及び後述する検査情報が記録されており、さらに、サーバ用プログラムの実行により構築される、リスク値テーブルを保持するリスク値データベース(リスク値DB)11と、地理テーブルを保持する地理データベース(地理DB)12と、交通情報テーブルを保持する交通情報データベース(交通情報DB)13と、リスク値を調整するためのテーブルを保持するリスク調整値データベース(リスク調整値DB)14とが互いに関連付けられて格納されている。
サーバ1には、また、複数の車載端末装置2及び交通情報処理装置3との間でデータの送受を行うための送受信機15も備えられている。
【0020】
各データベース11〜14に保持される各テーブルは、前述の通り、これらと同じ内容のテーブルが車載端末装置2にも保持されている。
なお、図1では、各データベース11〜14を1つの外部記憶装置内に形成した場合の例を示しているが、異なる複数の記憶装置内に構成するようにしてもよい。各テーブルの詳細については、後述する。
【0021】
サーバ処理装置10は、各データベース11〜14に保持される各テーブルについて設定データの更新等の管理を行うとともに、送受信機15の動作を制御して、車載端末装置2、交通情報処理装置3との間でデータの送受を行うコンピュータであり、上記の外部記憶装置とは別に、破線で示される記憶部101を内蔵しており、車載端末装置2から送られてくるリスクデータをこの記憶部101に保存できるようになっている。
なお、この実施形態では、複数の車載端末装置2からデータが伝達されてくることを想定しているため、どの車載端末装置2から伝達されたデータかを識別できるようにするため、データに車載端末装置2の識別データを付して記憶部101に保存するようにしている。
サーバ処理装置10は、また、車載端末装置2から送られてくる擬似リスクデータ、すなわち、位置及び運行状況を擬似的に表す検査情報をもとにリスクデータと同じ手順で作成したデータと、自装置で上記検査情報と同じ内容の検査情報とサーバ側テーブルとに基づいて導出した検査用リスクデータとの同一性を判別することにより、車載端末装置2から送信されたリスクデータに改竄等の不正が行われているか否かを検査する処理をも行う。リスクデータに不正があるとされた場合、サーバ処理装置10は、図外の表示装置に、データに不正がある旨の警告を表示すると共に、不正があると思われるデータを通知する。
【0022】
送受信機15は、サーバ1と車載端末装置2及び交通情報処理装置3との間の各種データの送受信を行う。より具体的には、サーバ1と車載端末装置2との間の通信手順を制御して、車載端末装置2から送信されてくるリスクデータ、車輌の運行状況データをサーバ処理装置10へ伝達する。また、サーバ1と交通情報処理装置3との間の通信手順を制御して、交通情報処理装置3から送られた交通事故の発生件数や車輌の通行量等のデータをサーバ処理装置10へ伝達する。
【0023】
車載端末装置2は、端末処理装置20、速度センサ21、加速度センサ22、GPS(Global Positioning System)23及び送受信機24を備える装置であって、車輌に事後的に装着することができる。
速度センサ21は車輌の走行速度を検出するものであり、加速度センサ22は車輌の発進、走行、停止時の加速度を検出するものであり、GPS23は車輌の位置(経度及び緯度)及び時刻を検出するものである。速度センサ21、加速度センサ22、GPS23で測定された、車輌の速度、加速度、位置は、それぞれ速度データ、加速度データ、位置データとして端末処理装置20に通知される。なお、この実施形態では、運行状況を検出するセンサとして、速度センサ21、加速度センサ22及びGPS23を設けている場合の例を示すが、搭載する車輌に、現在位置、走行速度、加速度を計測するための計器が設けられている場合には、その一部又は全部をセンサとして利用することができる。特に、カーナビゲーションシステムや携帯電話端末と携帯電話基地局を利用して位置や時刻を検出するようにしてもよい。
【0024】
端末処理装置20は、車載端末装置用プログラムによって動作するコンピュータと、メモリカードないしハードディスク等の記憶装置とを搭載しており、図2のようにコンピュータが車載端末装置用プログラムを実行することにより、ハードウェア部分と協働で形成される入力部201、処理部202、通信制御部203及び制御部207の機能を有し、さらに記憶装置内に構築されるテーブル保持部204と、CD−ROM又はDVD−ROMなどの記録媒体206から記録データを読み出すメディア制御部205とを備えている。これらのうちハードウェア部分はバスB1を介して接続されている。
【0025】
入力部201には、速度センサ21、加速度センサ22及びGPS23から通知された車輌の速度データ、加速度データ、及び位置データが入力される。入力部201は、これらの入力データを処理部202へ送る。
テーブル保持部204は、サーバ1の各データベース11〜14に保持される各テーブル(サーバ側テーブル)と同じ内容の端末装置側テーブルを保持する。テーブル保持部204に保持される端末装置側テーブルは、例えば、記録媒体206に記録されて配付されている場合には、メディア制御部205により記録媒体206から取得したり、或いは通信制御部203により送受信機24を介してサーバ1から取得するようにする。
【0026】
処理部202は、入力部201を通じて通知された車輌の速度データ、加速度データ、及び位置データとテーブル保持部204に保持された端末装置側テーブルとによる、車輌が事故を起こす可能性を定量的に表すリスクデータと、検査情報と端末装置側テーブルとによる、リスクデータとほぼ同じ手順で導出される擬似リスクデータとを導出する。また、入力部201を通じて通知された位置データ又は速度データを用いて車輌が駐車中であるか否かを判定し、この判定結果に基づいてリスクデータや擬似リスクデータを導出する。
【0027】
通信制御部203は、送受信機24を制御して、処理部202により得られたリスクデータ、擬似リスクデータをサーバ1へ送信する。
【0028】
メディア制御部205は、記録媒体206に記録されている各種テーブル(サーバ側テーブルと同じ内容のテーブル)、車載端末装置用プログラム、必要に応じて記録される検査情報その他のデータを読み出し、読み出したデータを制御部207に通知する。これらのデータのうち、テーブルは、制御部207によりテーブル保持部204に書き込まれる。
【0029】
制御部207は、以上のような端末処理装置20の各構成要素の動作を制御する。また、テーブル保持部204に保持された各テーブルに、内容の更新等の原因が発生した場合に、その更新内容を各テーブルの記録内容に反映させる。つまり更新させる。更新等の原因は、例えば、サーバ側テーブルが更新されたときに発生する。更新のためのデータは、更新前のデータとの差分を送受信機24を介して受信することにより行う。
【0030】
図1に戻り、交通情報処理装置3の構成について説明する。
交通情報処理装置3は、交通情報制御装置30と、交通情報統計データベース(交通情報統計DB)31と、送受信機32とを備えている。
【0031】
交通情報制御装置30は、交通情報処理装置3全体の動作を制御する情報処理装置である。例えば、交通情報統計DB31に記録される各種データの読み出し、書き込みを制御するとともに、これにより読み出されたデータを送受信機32を制御してサーバ1へ送信する。
交通情報統計DB31には、道路交通に関する様々なデータ、例えば、全国の道路の交通事故件数、車輌通行量等が記録されている。交通事故件数は、過去の所定の期間、例えば20年間で発生した件数である。車輌通行量は、例えば、1日(1ヶ月、1年)当たりの平均の車輌通行量である。これらのデータは、交通情報制御装置30により書換可能なものである。
【0032】
送受信機32は、交通情報制御装置30の制御により、サーバ1との間でデータの送受信を行う。例えば、交通情報統計DB31に記録されている交通事故件数を表すデータ、車輌通行量を表すデータなどをサーバ1へ送信する。
【0033】
次に、サーバ1のリスク値DB11、地理DB12、交通情報DB13、リスク調整値DB14に保持されるサーバ側テーブルの内容について、より具体的に説明する。なお、前述した通り、これらのデータベース11〜14に保持されるサーバ側テーブルと同じ内容の端末装置側テーブルが車載端末装置2の端末処理装置20内に備えられるテーブル保持部204にも保持されるものとする。
【0034】
リスク値DB11に保持されるリスク値テーブルは、図3に例示される内容のものである。このリスク値テーブルには、リスクレベルA〜J・・・ごとに「リスク値」及び「駐車係数」が設定される。リスク値は、リスクレベル毎に決められる事故を起こすリスクを定量的に表す値である。駐車係数は、例えばリスク値に乗ぜられる値であり、車輌が駐車していると判断されたときにリスク値を補正するために用いられる。リスクレベル、リスク値及び駐車計数は、例えば、保険会社が過去の事故件数その他統計データを基準データとして当該位置の危険性を判断し、それによって設定される。
【0035】
地理DB12に保持される地理テーブルは、図4に例示される内容のものである。この地理テーブルには、「緯度」、「経度」で表される位置毎に、その「所在地」、「道路属性」、「場所属性」、「リスクレベル」、「リスク値」が設定されている。この例の場合、「リスクレベル」がリスク値テーブルとの関連付け情報となる。
「所在地」は、車輌の位置が何処であるかを表し、都道府県、市町村、或いはより細かい単位で設定することができる。「道路属性」は、車輌の位置が表す道路、つまり走行ないし停止している道路が一般道か或いは高速道か等を表す第1道路属性である。「場所属性」は、車輌の位置が市街地か或いは郊外か等を表す。「リスクレベル」は、当該位置に設定されるリスクレベル(図3のA〜J・・・)を表す。「リスク値」には、「リスクレベル」に対応するリスク値が、図3のリスク値テーブルを参照して自動的に設定される。このように、地理テーブルを参照しることにより、車輌の位置に基づくリスク値がわかるようになっている。
【0036】
交通情報DB13に保持される交通情報テーブルは、図5に例示される内容のものである。交通情報テーブルには、「緯度」、「経度」で表される位置毎に、その「所在地」、「交通事故件数(事故件数)」、「車輌通行量」、「制限速度」、「その他のリスク」、「最終リスク調整値」が設定される。この例の場合、「所在地」が地理テーブルとの関連付け情報となる。
「事故件数」、「車輌通行量」及び「制限速度」のデータは、交通情報処理装置3から提供されるもので、「緯度」、「経度」で表される位置を通る道路の事故件数、車輌通行量、及び制限速度を表している。これらは、交通情報処理装置3の交通情報統計DB31が更新されるたびに随時更新される。
「その他のリスク」は、例えば走行中に発生した急激な加減速、超過速度等によるリスクを定量化したデータであり、後述の加速度係数テーブル、制限速度超過係数テーブルを参照して設定される。「最終リスク調整値」は、「その他のリスク」と、後述のリスク調整値テーブルとにより設定されるもので、リスク値を実際の運行状況に応じて補正して求める最終リスク調整値である。
以上の各テーブルが、リスク値を定量化するための第1テーブルとして用いられる。
【0037】
リスク調整値DB14には、リスク調整値テーブル、加速度係数テーブル及び制限速度超過係数テーブルが保持される。
リスク調整値テーブル、加速度係数テーブル、及び制限速度超過係数テーブルは、それぞれ図6、図7、及び図8に例示する内容のものである。これらのテーブルは、上記の最終リスク調整値を求めるためのテーブル(第2テーブル)として用いられる。
リスク調整値テーブルには、図6に示されるように、「事故件数」と「車輌通行量」に応じて、統計データに基づく「通行量による調整値」が設定される。
加速度係数テーブルには、車輌の種類及びその加速度に応じて「加速度による係数(加速度リスク係数)」が設定される。より具体的には、図7に示されるように、発進時テーブル(駐車又は停車から発進時の車輌の種類別の加速度リスク係数設定用)と、運行時テーブル(スピードアップ時の車輌の種類別の加速度リスク係数設定用)とが用意される。
制限速度超過係数テーブルには、図8に示されるように、「制限速度」とそれに対する「超過速度」に応じて速度リスク係数が設定される。
なお、リスク調整値DB14は、この他にも、車輌の走行状況、走行場所、走行時刻に基づいて、他のリスク調整値が設定されたテーブルを保持するようにしてもよい。
【0038】
車載端末装置2では、上述した各テーブルと同じ内容の端末装置側テーブルの内容と、速度センサ21から通知される速度データ、加速度センサ22から通知される加速度データ、GPS23から通知される、緯度、経度で表される位置データ等とにより、リスクデータを導出し、これをサーバ1に向けて送信する。
【0039】
車載端末装置2においてリスクデータを導出して送信するときの動作手順を図9〜図11を参照して説明する。図9は、全体的な処理の手順説明図。図10は、車輌が常に走行している場合の各種データの例、図11は車輌が途中で駐車する場合の各種データの例を示している。以後の説明では、(1)〜(22)は、図10及び図11における項目を表すものとする。
【0040】
図9において、車載端末装置2は、自装置が搭載された車輌の運行状況、具体的には、車輌の速度、加速度、位置を、それぞれ速度センサ21、加速度センサ22、GPS23により検出する(ステップS10)。検出された車輌の速度、加速度、位置は、それぞれ速度データ、加速度データ、位置データとして、端末処理装置20に通知される。また、GPS23等から、時刻を表す時刻データも端末処理装置20に通知される(ステップS20)。端末処理装置20では、速度データ、加速度データ、位置データを入力部201により受け取ると、処理部202がこれらのデータを用いて、テーブル保持部204に保持された各テーブルを参照することによって、リスクデータ導出のための処理を行う。
【0041】
リスクデータの導出は、所定の周期で行う(ステップS30)。この実施形態では、例えば10秒間隔でそれを行う。前回リスクデータを導出してから10秒経過したかどうかは、(1)時刻のデータにより判別することができる。なお、この間隔は、要求される精度に応じて任意に決めてよい。速度データ及び加速度データとしては、この10秒間の平均値、最高値、通知時の計測値を用いることができる。位置データとしては、例えば、リスクデータの導出を行う時点の位置の計測値、すなわち(2)緯度、(3)経度のデータと、図4の地理テーブルにより特定される(5)所在地、(6)道路属性、(7)場所属性のデータを用いる。
処理部202は、時刻が前回リスクデータを導出してから10秒経過したら(ステップS30:Y)、上述した位置データとリスク値テーブルとを参照して、現在の車輌の位置における今回のリスク値を導出する(ステップS40)。
なお、端末処理装置20でリスクデータの導出を所定間隔で行うのではなく、速度センサ21、加速度センサ22、GPS23が、速度データ、加速度データ、位置データを所定周期間隔で、端末処理装置20に通知するようにしてもよい。
【0042】
リスク値の導出(ステップS40)は、以下のようにして行う。
処理部202は、直前の時刻の位置データを記憶しており、この直前の時刻の位置データと現在の時刻の位置データとを比較することにより、(4)緯度経度変化を判定する。緯度経度が変化している場合(図10及び図11中、○で示される)には、(16)駐車係数に「1」を設定して、車輌が移動していることを表し、緯度経度に変化がない場合には、(16)駐車係数に、(8)リスクレベルに設定されたリスクレベルの駐車係数をリスク値テーブルから読み出して設定し、車輌が駐車していることを表す。
図11の例の場合、時刻「11:01:10」〜「11:11:20」の間緯度及び経度が変化していないので、リスクレベル「G」の駐車係数「0.3」が(16)駐車係数に設定される。これにより、車輌が現在走行している位置における(17)リスク値を、車輌の駐車状態を考慮した上で求めることができる。
【0043】
なお、端末処理装置20が、車両が駐車しているかどうかを判定するうえで、車両の緯度と経度が一定時間にわたって変化していない場合に駐車と判定するようしてもよい。そうすることで、単なる駐車状態と一時停車状態とを区別して認識することができる。例えば、10分間にわたって緯度と経度の変化が継続してない場合に駐車と判定する。この場合、図11のように時刻「11:01:10」と時刻「11:01:20」における緯度経度が同じであった場合、端末処理装置20の処理部202は図11の該当時刻「11:01:20」列の(4)緯度経度変化に変化なしを示す例えば「−」のフラグを立てる。その際、同時刻列の(16)駐車係数には例えば「−」がデフォルトとして表示される。そして、時刻「11:11:20」まで緯度経度に変化がなかったため、この間の時刻について同様に、(4)緯度経度変化に「−」と記録し、また(16)駐車係数に「−」をデフォルトとして記録する。
時刻「11:11:30」に至って緯度と経度に変化が生じたため、処理部202は時刻「11:11:30」の列の(4)緯度経度変化には「○」を、またリスク情報DB11と地理情報DB12に格納された図3乃至図4のテーブルに基づいて「1」を(16)駐車係数の値として特定し記録する。
この時点で、処理部202は最初に緯度経度に変化のなかった時刻「11:01:20」から最後に緯度経度の変化のなかった時刻「11:11:20」の次の時刻「11:11:30」までの時間が10分以上であったかどうかを判定する。
なお、ここでの緯度経度変化のなかった時間を判定するための各時刻の採用方法は一例であって、例えば最初に緯度経度に変化のなかった時刻「11:01:20」から最後に緯度経度の変化のなかった時刻「11:11:20」の間の時間や、最初に緯度経度に変化のなかった時刻「11:01:20」の前の時刻「11:01:10」から最後に緯度経度の変化のなかった時刻「11:11:20」の間の時間のなど、任意に測定時間の採用ルールを設定することができる。
【0044】
処理部202は、継続して緯度経度の変化のなかった時間が10分以上であったことを確認すると、(5)所在地、(6)道路属性、(7)場所属性に基づいて図4に示した地理テーブル参照してリスクレベルを特定し、当該リスクレベルに対応する駐車係数を図3に示したリスク値テーブルから求めて、当該時刻の列の(16)駐車係数の行に記録する。この時点で、デフォルトで表示されていた「−」に代えて、駐車係数として「0.3」を記録する。
また、処理部202は緯度経度の変化によって車輌が駐車中であるかどうかを判定することに代えて、図11の(12)走行速度に関する情報に基づいて駐車中であるかどうかを判定することもできる。
図11において、時刻「11:01:20」の列の(12)走行速度が「0」になっている。そのため、処理部202は時刻「11:01:20」の列の(16)駐車係数に「−」をデフォルトとして記録する。以後、時刻「11:11:20」まで継続的に(12)走行速度が「0」であったため、同様に(16)駐車係数に「−」をデフォルトとして記録する。そして、時刻「11:11:30」に至って(12)走行速度が「70」となり、(12)走行速度「0」状態の継続が終わると、処理部202は最初に(12)走行速度が「0」となった時刻「11:01:20」から最後に(12)走行速度「0」となった時刻「11:11:20」の次の時刻「11:11:30」までの時間が10分以上であったかどうかを判定する。駐車時間判定に採用する時刻は、緯度経度による判定の際と同様に、任意に採用ルールを設定することができる。
(12)走行速度「0」の継続時間が10分以上であったことを確認すると、処理部202は(16)駐車係数として「−」をデフォルト記録していた時刻列の(16)駐車係数を同様に「0.3」に代えて記録する。
このように、一定時間以上のデータを継続してとることによって、車輌の停止が一時的なものであるか、あるいは駐車であるかを正確に判定することができる。このようにして、処理部202は、車輌の駐車状態に関するデータを含めて(17)リスク値を算出する。
【0045】
処理部202は、その後、現在の位置データ、速度データ、及び加速度データにより、以下の手順でリスク調整値を導出する(ステップS50)。
すなわち、位置データにより図5の交通情報テーブルを参照し、所在地、(9)事故件数、(10)車輌通行量、及び(11)制限速度を特定する。(9)事故件数及び(10)車輌通行量により図6のリスク調整値テーブルを参照し、(18)通行量による調整値を特定する。また、速度データから(12)走行速度を特定し、これと(11)制限速度により(13)制限速度超過を特定する。また、(11)制限速度と(13)制限速度超過により図8の制限速度超過係数テーブルを参照し、車輌の速度が制限速度に対して超過している場合のリスクを表す(19)速度リスク係数を導出する。さらに、加速度データから(14)加速度を特定し、これにより図7の加速度係数テーブルを参照して急発進、急制動などによる加速度に対する(20)加速度リスク係数を導出する。そして、(18)通行量による調整値、(19)速度リスク係数及び(20)加速度リスク係数により、リスク調整値である(21)最終リスク調整値を導出する。
なお、図10、図11の例では、(18)通行量による調整値、(19)速度リスク係数及び(20)加速度リスク係数の積により(21)最終リスク調整値を算出しているが、これらの和であってもよい。
【0046】
処理部202は、(17)リスク値及び(21)最終リスク調整値を導出すると、これらから(22)リスクデータを導出する(ステップS60)。リスクデータは、(22)リスクデータを(17)リスク値及び(21)リスク調整値の積、あるいは、これらの和により導出することができる。
【0047】
車載端末装置2は、導出された(22)リスクデータを通信制御部203の制御により動作する送受信機24を通じてサーバ1へ送信する(ステップS70)。
このように、実際の運行状況についてはサーバ1へ送信されないので、契約者のプライバシーを保護しつつ、実際の運転によるリスクを表すリスクデータのみを時系列にサーバ1へ送ることができる。また、この(22)リスクデータは、車輌が駐車中の状態も考慮しているので、保険料の算定の際には、時系列に変化する車輌の使用状況をも考慮した正確なリスクデータを用いることができる。
なお、(22)リスクデータの送信は、リスクデータを導出するたびにリアルタイムに行ってもよいが、一定期間蓄積した後に、まとめて送信するようにしてもよい。但し、先に述べたように駐車状態であるかどうかを所定時間分のデータによって判定する場合は、リスクデータを導出するベースとなるリスク値を一定期間分まとめて処理する必要があることから、リスクデータの導出自体が一定期間毎に行われることになる。
リスクデータを暗号化して送信してもよい。このようにすると、通信過程で第三者にリスクデータが漏れることを防止することができ、この点からも契約者のプライバシーが保護される。
【0048】
次に、車載端末装置2からサーバ1へ送信されるリスクデータに改竄等の不正が加えられていないかどうかを検査するときの動作を説明する。この検査は、検査情報と端末装置側テーブルとを基に生成した擬似リスクデータと、検査情報とサーバ側テーブルとを基に生成した検査用リスクデータとの同一性をサーバ1において判別することによって行う。
検査情報は、通常は、サーバ1側で用意して車載端末装置2側に伝達する、位置及び運行状況を擬似的に表す擬似データであるが、本発明を実施するうえでは、サーバ1と車載端末装置2とで共通の検査情報であれば、同一性を判別できるので、サーバ1と車載端末装置2との協働、あるいは車載端末装置2で生成してサーバ1に伝達した擬似データを検査情報として用いることもできる。
以下、便宜上、図12に例示される擬似リスクデータ及び検査用リスクデータを参照して検査の手順を説明する。図12の各種データは、図10、図11に示した各種データと比較して、(1)時刻が省かれている点が異なる。
【0049】
(2)緯度、(3)経度、(12)走行速度、さらに(14)加速度については、任意の値が疑似データとしてサーバ1側で設定される。(5)所在地、(6)道路属性、(7)場所属性、(8)リスクレベル、(9)事故件数、(10)車輌通行量、(11)制限速度は、(2)緯度と(3)経度を設定することで、端末処理装置20のテーブル保持部204又はサーバ1の各データベースのデータを参照して導出される。(13)制限速度超過は、(2)緯度、(3)経度と(12)走行速度とから導出される。
【0050】
サーバ1は、個々の車輌に対して任意の(2)緯度、(3)経度、(12)走行速度、さらに(14)加速度データを擬似データとして送受信機15を介して車載端末装置2に送信する。サーバ1が生成する疑似データとしての(2)緯度、(3)経度は、例えば各車輌に関する自動車保険の契約者の住所等の所在地を基に、当該所在地の近隣エリアの範囲内、例えば、緯度、経度が当該所在地から一定範囲内の位置に該当する緯度、経度を疑似検査必須エリアとして必ず含むように設定する。この場合、自動車保険の契約者等の所在地等やその緯度、経度の情報は、車載端末2の識別データと関連付けて記憶部101に保存しておくことができる。
下の表1は記憶部101に格納された所在地及び疑似検査必須エリア等に関するデータのうち、一つの車載端末装置に関するものをテーブル化した場合の例を示している。下の表1のようなデータテーブルが各車載端末装置毎に記録される。
【0051】
【表1】
【0052】
例えば、車載端末装置識別データと、所在地の住所(例えば東京都港区芝・・など)、緯度(N36.22とする)、経度(E138.56とする)が関連付けて記憶部101に格納され、当該緯度、経度に基づいて疑似検査必須エリア(例えば、緯度がN35.22〜N37.22で、経度がE137.56〜E139.56など)が設定されて、同様に例えば車載端末識別データと関連付けて記憶部101に格納される。
サーバ1のサーバ処理部10は、契約者等の所在地等に基づいて設定された疑似検査必須エリア内の緯度、経度と、さらにその他のエリアの任意の緯度、経度を適宜組み合わせた複数のデータを疑似データとして生成する。
(12)走行速度と(14)加速度についても、任意の値をデータとして設定する。(12)走行速度と(14)加速度については、交通情報統計DB31から得られる統計データに基づいて、各走行速度と各加速度の値についての発生確率分布を導出して記憶部101に格納しておき、サーバ処理部10で、その発生確率に準じて走行速度と加速度に関する疑似データを生成する。発生確率分布は、正規分布、ポアソン分布、対数正規分布等の複数の分布の中で、実際の統計データにもっとも近似するものを選択し、その確率分布に基づいて疑似データを生成する。
また、所定の時間継続した疑似データを生成して、適宜、緯度経度の変化がなく(又は速度が0である)、駐車として認識されるべき疑似データも生成する。
【0053】
サーバ処理部10は、生成した疑似データを送受信機15を介して車載端末装置2に送信する。
なお、上述したように、疑似データをサーバ1で生成する代わりに、車載端末装置2で生成する場合は、車載端末装置毎の所在地及び疑似検査必須エリア等に関するデータと、各走行速度と各加速度の発生確率分布を、予め車載端末装置2の例えばテーブル保持部204に記憶させておき、処理部202において、適宜、疑似データを生成する。
【0054】
車載端末装置2の端末処理装置20は、疑似データとテーブル保持部に記録されている各種テーブルとに基づいて擬似リスクデータを生成する。そして、生成した擬似リスクデータを通信制御部203の制御によりサーバ1に送信する。
一方、サーバ1では、サーバ処理装置10により、擬似データとサーバ側テーブルとにより検査用リスクデータを生成し、この検査用リスクデータと車載端末装置2より伝達された擬似リスクデータとの同一性を判別する。
すなわち、サーバ処理装置10は、(2)緯度、(3)経度、(12)走行速度、(14)加速度と、リスク値DB11、地理DB12、交通情報DB13、リスク調整値DB14が保持する各テーブルとから生成した(2)〜(22)までの各項目のデータが、車載端末装置2より伝達されてきた内容と同一かどうかを確認する。不一致となった場合は、車載端末装置2において記録されている端末装置側テーブルが改竄されたか、あるいは、データの入力ないし処理過程に不正があることが考えられるため、不一致となった結果データと、その原因データの両方の数値や文字の字色又は枠の背景の色を他とは違えて表示するなどして、不正の可能性があることを警告表示する。図外の表示装置等に不正の表示を行ってもよい。
不一致の原因データとは、例えば(2)緯度、(3)経度、(12)走行速度、さらに(14)加速度といった疑似データであり、結果データとは、疑似データによって特定される(5)所在地、(6)道路属性、(7)場所属性、(9)事故件数、(10)車輌通行量、(11)制限速度、さらにこれら(2)緯度乃至 (14)加速度といった各データによって特定される(15)リスク値から (22)リスクデータまでのデータである。
なお、例えば疑似データとして設定される(2)緯度、(3)経度に対して、(9)事故件数、(10)車輌通行量、さらに(11)制限速度等が特定される段階で、データの改竄等の不正が行われている場合は、(2)緯度、(3)経度が原因データとなり、(9)事故件数、(10)車輌通行量、さらに(11)制限速度等が結果データとして、不正のあることを警告表示する対象となる。
【0055】
<第2実施形態>
次に、本発明の運行状況監視システムの第2実施形態を説明する。
図13は、サーバ1及び車載端末装置2に保持される第1テーブルの別の例を示している。このテーブル内容が異なる以外は、先に説明した第1実施形態の運行状況監視システムの構成要素を用いることができ、処理手順も同様となる。
この実施形態では、車輌の走行する場所を正確に把握して、交差点のような道路の構造及び当該道路上の走行部位に応じてリスク値を設定するようにする。道路の構造及び走行部位(エリア)に応じたリスク値を設定するテーブルとしては、上述した地理テーブルであってもよく、リスク値テーブルであってもよい。図13は、リスク値テーブルの内容として設定した場合の例を示している。
なお、この実施形態においても、図7、図8と同様の加速度係数テーブル、制限速度超過係数テーブルを用いることができる。
【0056】
図13に例示されるリスク値テーブルには、道路のエリア毎に「リスク値」が定められている。例えば、交差点の中では、他のエリアよりもリスク値が高くなるように設定されている。「リスクレベル」は、そのエリアに対応している。図14を例にとると、交差点の中のリスクレベルが「G」でリスク値が「7」、交差点の入り口がリスクレベル「E」でリスク値が「5」、2車線道路の他の部分がリスクレベル「A」でリスク値が「2」、1車線道路がリスクレベル「C」でリスク値が「3」となっている。
【0057】
またリスク値テーブルには、各エリアおける「制限速度」も設定されている。上述した「駐車係数」も設定されており、車輌が所定の時間移動していないときには、駐車していると判断してリスク値に駐車係数を乗じる。車輌が走行中に対向車線にはみ出す場合のリスクも「対向車線出係数」として定量化されており、対向車線にはみ出して走行していると判断した場合に、リスク値に対向車線出係数を乗じる。
【0058】
図14、図15は、車輌が交差点を左折する運行状況のときのリスクデータを説明するための図である。これらの図では、車輌がリスクレベル「A」の位置からリスクレベル「E」、リスクレベル「G」、リスクレベル「A」を通る際のリスクデータを表している。速度センサ21、加速度センサ22、及びGPS23からは、先の実施形態の例と同様に、速度データ、加速度データ、位置データ、及び時刻データが端末処理装置20に入力される。
【0059】
第1実施形態において説明した場合と同様の処理の手順により、時刻データ及び位置データから(1)時刻、(2)緯度、(3)経度、(5)リスクレベルを特定することができる。また、端末処理装置20は、直前の時刻の位置データと現在の時刻の位置データとを比較して、位置に変化があるか否かを判断する。位置データに変化がない場合には、車輌が駐車しているものと判断し、位置データが変化している場合には、車輌が走行中と判断する。判断結果は、(4)緯度経度変化に反映される(つまり、更新される)。
【0060】
(5)リスクレベルにより図13のリスク値テーブルを参照し、(10)リスク値を特定する。図14では、車輌がリスクレベルが「A」→「E」→「G」→「A」の位置を走行するので、リスク値は、「2」→「5」→「7」→「2」と変化することになる。
また、(5)リスクレベルにより図13のリスク値テーブルを参照し、(6)制限速度を特定する。速度データにより(7)走行速度が設定されるので、これと(6)制限速度により(8)制限速度超過を特定する。(6)制限速度と(8)制限速度超過とにより制限速度超過係数テーブルを参照し、(11)速度リスク係数を導出する。
【0061】
(12)駐車係数は、(4)経度緯度変化又は(7)走行速度により、車輌が駐車中と判断される場合に、リスク値テーブルを参照して導出される。(13)対向車線係数は、車輌が対向車線にはみ出したときに考慮される係数であり、対向車線にはみ出したと判断されると、リスク値テーブルを参照して導出される。加速度データにより(9)加速度がわかるので、これにより加速度係数テーブルを参照し、(14)加速度リスク係数を導出する。
【0062】
(15)リスクデータは、(10)リスク値、(11)速度リスク係数、(12)駐車係数、(13)対向車線係数、(14)加速度リスク係数により導出する。図15の例では、それぞれの積で表されるが、常に積算による必要はなく、加減算その他の演算によることもできる。(15)リスクデータにより、実際の走行による走行エリア毎のリスクを定量化して表すことができる。(15)リスクデータは、送受信機24からサーバ1へ送信される。
【0063】
図16、図17は、車輌が交差点を右折して駐車する場合のリスクデータを説明する図である。これらの図では、車輌がリスクレベル「B」→「F」→「H」→「B」の位置を走行し、その後駐車する場合のリスクデータを表す。
この例では、時刻「11:01:20」〜「11:11:20」の間、車輌がリスクレベル「B」の位置に駐車している。そのために、この間の(12)駐車係数は、「0.3」となる。(12)駐車係数が、駐車していないときの0.3倍になるので、(15)リスクデータは、車輌が駐車していないときの0.3倍の値になる。
【0064】
図18、図19は、車輌が交差点を直進して対向車線にはみ出し、別の車輌を追い越した場合のリスクデータを説明する図である。これらの図では、車輌がリスクレベル「A」→「E」→「G」→「A」の位置を走行後に他車を追い越す場合のリスクデータを表す。
この例では、時刻「10:01:20」〜「10:01:30」の間、車輌が対向車線にはみ出ている。この間車輌はリスクレベル「A」の位置から対向車線にはみ出しているので、リスク値テーブルを参照すると、この間の(13)対向車線係数は「1.5」になる。(13)対向車線係数が、車両が対向車線にはみ出していないときの1.5倍になるので、(15)リスクデータは、車輌が対向車線にはみ出していないときの1.5倍の値となる。
【0065】
以上のように、第2実施形態では、(15)リスクデータを、車輌が走行するエリア毎に導出するようにしたので、より実際の走行(駐車、追い越し)に即したリスクデータを取得することが可能となる。この例の場合も、(15)リスクデータのみがサーバ1へ送信されることになる。そのためにサーバ1は、契約者のプライバシーを保護しつつ、実際の運転によるリスクを定量化して取得することができる。また、サーバ1に、(1)時刻以外の項目を送信することにより、サーバ1は、(15)リスクデータに加えられた不正の有無を確認することができる。
また、擬似リスクデータを時系列に生成して、駐車情報をも含めたデータの整合性を確認して、不正の有無をチェックすることもできる。
【0066】
以上説明した各データベース上のテーブルの構成は一例であって、例示された内容に限定されるものではない。例えば、本実施形態では、車輌の位置と駐車状態に応じた駐車係数に基づいてリスク値を算定したが、駐車係数はリスク調整値の1つとして導出するようにしてもよい。また、リスクデータの算定において、各リスク値やリスク調整値の計算の仕方は任意であり、乗算、加算、減算、除算等、任意の計算方法を採用できるものである。
また、図3、図4、図13に示される各テーブルのリスクレベルは、車輌の位置に応じてリスク値を指定するものであるが、季節や日時に応じてリスク値を変更するようにしてもよい。例えば、所定の位置(所在地)が、冬季に雪や凍結の影響で事故を起こすリスクが高くなる場合には、冬季だけ、その位置のリスク値を高くする。これにより、現実に即したリスク値を設定できるようになる。
また、図8に示す制限速度超過係数テーブルの速度リスク値も、時刻に応じて変更するようにしてもよい。例えば、同じ道路でも、昼間と夜間とでは同じ速度でも事故を起こすリスクが異なるので、昼間と夜間とで速度リスク値を異なるものとする。加速度についても同様である。
【0067】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように、本発明によれば、車輌運転者のプライバシーを保護しつつ、車輌運転による交通事故発生のリスクを定量化して収集することができるという効果を奏することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1実施形態による運行状況監視システムの全体構成図。
【図2】 端末処理装置の構成図。
【図3】 リスク値テーブルの例示図。
【図4】 地理テーブルの例示図。
【図5】 交通情報テーブルの例示図。
【図6】 リスク調整値テーブルの例示図。
【図7】 加速度係数テーブルの例示図。
【図8】 制限速度超過係数テーブルの例示図。
【図9】 リスクデータを導出する処理手順を示す図。
【図10】 リスクデータの導出を説明するための図。
【図11】 リスクデータの導出を説明するための図。
【図12】 リスクデータの不正の有無を確認する際にサーバへ送信されるデータの例示図。
【図13】 本発明の第2実施形態による他のリスク値テーブルの例示図。
【図14】 車輌が交差点を左折する場合のリスクデータの算出を説明する図。
【図15】 車輌が交差点を左折する場合のリスクデータの算出を説明する図。
【図16】 車輌が交差点を右折して駐車する場合のリスクデータの算出を説明する図。
【図17】 車輌が交差点を右折して駐車する場合のリスクデータの算出を説明する図。
【図18】 車輌が対向車線にはみ出して走行する場合のリスクデータの算出を説明する図。
【図19】 車輌が対向車線にはみ出して走行する場合のリスクデータの算出を説明する図。
【符号の説明】
1:サーバ、10:サーバ処理装置、11:リスク値DB、12:地理DB、13:交通情報DB、14:リスク調整値DB、15:送受信機、101:記憶部、2:車載端末装置、20:端末処理装置、21:速度センサ、22:加速度センサ、23:GPS、24:送受信機、3:交通情報処理装置、30:交通情報制御装置、31:交通情報統計DB、32:送受信機、201:入力部、202:処理部、203:通信制御部、204:テーブル保持部、205:メディア制御部、206:記録媒体、207:制御部
Claims (14)
- 監視対象となる車輌に搭載される車載端末装置と、前記車輌の車輌関連保険についての保険料算定の根拠情報を当該車輌とは離れた場所において生成するサーバとを有し、
前記車載端末装置は、
前記車輌の所在地と当該所在地における当該車輌の走行状態及び停止状態を含む運行状況とを検出するセンサと、
車輌の走行が予定される位置毎に、都道府県、市町村のような地理属性、一般道か高速道かを表す第1道路属性、交差点のような道路の構造及び当該構造の道路上における走行部位を表す第2道路属性、市街地か郊外かを表す場所属性、過去の交通事故件数、車輌通行量、制限速度、急激な加減速又は超過速度による危険度合いを表す数値のパラメータのすべて又は一部のパラメータに基づく交通事故発生のリスクを所定の基準データに基づいて定量化したリスク値が設定されている第1テーブルと、
車輌の運行状況に応じたリスク調整値が設定されている第2テーブルと、
前記センサで検出された所在地に応じたリスク値を前記第1テーブルにより特定するとともに当該所在地において前記センサで検出された車輌の実際の運行状況に応じたリスク調整値を前記第2テーブルにより特定し、この特定されたリスク値を前記特定されたリスク調整値で補正して前記車輌の所在地毎のリスクデータを時系列に導出する端末側処理手段と、
前記車輌の実際の運行状況ではなく前記端末側処理手段で導出されたリスクデータを前記サーバへ伝達する通信手段とを備え、
前記サーバは、
前記車載端末装置から通信により伝達された前記リスクデータを時系列に蓄積するリスクデータ蓄積手段と、
前記車輌の実際の運行状況によらず、前記リスクデータ蓄積手段に蓄積されているリスクデータ及び/又はその時系列の変化度合いのみを前記根拠情報に変換するサーバ側処理手段とを備えている、
車輌の運行状況監視システム。 - 前記端末側処理手段は、前記センサで検出した運行状況の所定時間毎の平均値を算出し、算出した運行状況の平均値を前記車輌の実際の運行状況を表すデータとして扱う、
請求項1記載の運行状況監視システム。 - 前記サーバは、前記車載端末装置が備える前記第1テーブルと前記第2テーブルと同じ内容のサーバ側テーブルを保持するテーブル保持手段と、前記車載端末装置より伝達された前記リスクデータの正当性を判定する正当性判定手段とをさらに備えており、
前記車載端末装置は、位置及び運行状況を擬似的に表す所定の検査情報と前記第1テーブル及び前記第2テーブルの設定情報とにより擬似リスクデータを導出するとともに、この擬似リスクデータを前記リスクデータと共に伝達するように構成されており、
前記正当性判定手段は、前記車載端末装置が用いた検査情報と同一の検査情報と前記テーブル保持手段に保持されているサーバ側テーブルの設定情報とに基づいて検査用リスクデータを導出し、導出した検査用リスクデータと前記伝達された擬似リスクデータとの同一性を判別することにより前記正当性を判定するように構成されている、
請求項1記載の運行状況監視システム。 - 前記検査情報の内容が定期的に更新されるものである、
請求項3記載の運行状況監視システム。 - 前記第1テーブルは、予め定めたリスク値をランク付けたリスクレベルごとに前記リスク値及び駐車時にリスク値を調整するための駐車係数が設定されたリスク値テーブルと、位置毎にその前記地理属性、前記第1及び第2の道路属性、前記場所属性及び前記リスクレベルが設定された地理テーブルと、位置毎に前記交通事故件数、前記車輌通行量、前記制限速度及び前記危険度合いを表す数値が設定された交通情報テーブルとを、共通の設定情報を関連付け情報として組合せて構成されるものである、
請求項1ないし4のいずれかの項記載の運行状況監視システム。 - 前記地理テーブル又は前記交通情報テーブルの設定情報が、季節及び時間帯に応じて書換可能に構成されている、
請求項5記載の運行状況監視システム。 - 監視対象となる車輌に搭載される車載端末装置と、前記車輌の交通事故発生のリスクを当該車輌とは離れた場所において把握するサーバとを有し、
前記車載端末装置は、
前記車輌の所在地と当該所在地における当該車輌の走行状態及び停止状態を含む運行状況とを検出するセンサと、
車輌の走行が予定される位置毎に交通事故発生のリスクを所定の基準データに基づいて定量化したリスク値が設定されている第1テーブルと、
車輌の運行状況に応じたリスク調整値が設定されている第2テーブルと、
前記センサで検出された所在地に応じたリスク値を前記第1テーブルにより特定するとともに当該所在地において前記センサで検出された車輌の実際の運行状況に応じたリスク調整値を前記第2テーブルにより特定し、この特定されたリスク値を前記特定されたリスク調整値で補正して前記車輌の所在地毎のリスクデータを時系列に導出する端末側処理手段と、
前記車輌の実際の運行状況ではなく前記端末側処理手段で導出されたリスクデータを前記サーバへ伝達する通信手段とを備え、
前記サーバは、
前記車載端末装置から通信により伝達された前記リスクデータを時系列に蓄積するデータ蓄積手段と、
前記車輌の実際の運行状況によらず、前記データ蓄積手段に蓄積されているリスクデータ及び/又はその時系列の変化度合いのみによって前記リスクを把握するサーバ側処理手段とを備えている、
車輌の運行状況監視システム。 - 監視対象となる車輌に搭載される装置であって、
前記車輌の車輌関連保険についての保険料算定の根拠情報を当該車輌とは離れた場所において前記車輌の実際の運行状況によらずに生成するサーバと通信を行う通信手段と、
前記車輌の所在地と当該所在地における当該車輌の走行状態及び停止状態を含む運行状況とを検出するセンサと、
車輌の走行が予定される位置毎に、交通事故発生のリスクを所定の基準データに基づいて定量化したリスク値が設定されている第1テーブルと、
車輌の運行状況に応じたリスク調整値が設定されている第2テーブルと、
前記センサで検出された所在地に応じたリスク値を前記第1テーブルにより特定するとともに当該所在地において前記センサで検出された車輌の実際の運行状況に応じたリスク調整値を前記第2テーブルにより特定し、この特定されたリスク値を前記特定されたリスク調整値で補正して前記車輌の所在地毎のリスクデータを時系列に導出し、さらに、前記サーバが保持するものと同一の検査情報であって位置及び運行状況を擬似的に表す情報と前記第1テーブル及び前記第2テーブルの設定情報とにより擬似リスクデータを導出する端末側処理手段と、を備え、
前記車輌の実際の運行状況ではなく前記端末側処理手段で導出されたリスクデータ及び擬似リスクデータを前記通信手段を通じて前記サーバへ伝達するように構成されている、
車載端末装置。 - 監視対象となる車輌に搭載された車載端末装置より通信により伝達されたデータを蓄積するデータ蓄積手段と、所定のテーブル保持手段と、前記データ蓄積手段に蓄積されているデータを前記車輌の車輌関連保険についての保険料算定の根拠情報に変換するサーバ側処理手段とを備えてなる車輌の運行状況監視用サーバであって、
前記車載端末装置は、前記車輌の所在地と当該所在地における当該車輌の走行状態及び停止状態を含む運行状況とを検出するセンサと、車輌の走行が予定される位置毎に交通事故発生のリスクを所定の基準データに基づいて定量化したリスク値が設定されている第1テーブルと、車輌の運行状況に応じたリスク調整値が設定されている第2テーブルと、前記センサで検出された所在地に応じたリスク値を前記第1テーブルにより特定するとともに当該所在地において前記センサで検出された車輌の実際の運行状況に応じたリスク調整値を前記第2テーブルにより特定し、この特定されたリスク値を前記特定されたリスク調整値で補正して前記車輌の所在地毎のリスクデータを時系列に導出し、さらに、位置及び運行状況を擬似的に表す所定の検査情報と前記第1テーブル及び前記第2テーブルの設定情報とにより擬似リスクデータを導出する端末側処理手段と、前記車輌の実際の運行状況ではなく前記端末側処理手段で導出されたリスクデータ及び前記擬似リスクデータを前記サーバへ伝達する通信手段とを備えるものであり、
前記テーブル保持手段は、前記車載端末装置が備える前記第1テーブルと前記第2テーブルと同じ内容のサーバ側テーブルを保持するものであり、
前記データ蓄積手段は、前記車載端末装置より受領したリスクデータを時系列に蓄積するものであり、
前記サーバ側処理手段は、前記車輌の実際の運行状況によらず、前記データ蓄積手段に蓄積されているリスクデータ及び/又はその時系列の変化度合いのみを前記根拠情報に変換するとともに、前記車載端末装置側のものと同一の検査情報と前記サーバ側テーブルの設定情報とにより検査用リスクデータを導出し、この検査用リスクデータと前記伝達された擬似リスクデータとの同一性を判別することにより前記伝達されたリスクデータの正当性を判定するように構成されているものである、
車輌の運行状況監視用サーバ。 - 前記サーバ側処理手段は、前記サーバ側テーブルの内容に変更が生じたときに変更の差分データを前記車載端末装置に通知して前記第1テーブル及び前記第2テーブルの内容を前記差分データにより更新させるように構成されている、
請求項9記載の運行状況監視用サーバ。 - 車輌に搭載される車載端末装置と、所定の場所に設置されるサーバとの協働により、前記車輌の交通事故発生のリスクを当該車輌とは離れた場所において検査する方法であって、
前記車載端末装置には、車輌の走行が予定される位置毎に交通事故発生のリスクを所定の基準データに基づいて定量化したリスク値が設定されている第1テーブルと、車輌の運行状況に応じたリスク調整値が設定されている第2テーブルとが格納されており、
前記車載端末装置が、前記車輌の所在地と当該所在地における当該車輌の走行状態及び停止状態を含む運行状況とをセンサで検出し、検出した所在地に応じたリスク値を前記第1テーブルにより特定するとともに当該所在地において前記センサで検出された車輌の実際の運行状況に応じたリスク調整値を前記第2テーブルにより特定し、この特定されたリスク値を前記特定されたリスク調整値で補正して前記車輌の所在地毎のリスクデータを時系列に導出し、前記車輌の実際の運行状況ではなく前記導出したリスクデータを前記サーバへ伝達する段階と、
前記サーバが、
前記車載端末装置から伝達された前記リスクデータを所定のメモリに時系列に蓄積し、前記車輌の実際の運行状況によらず、蓄積されているリスクデータ及び/又はその時系列の変化度合いのみを前記検査の対象として読み出す段階とを有する、
車輌の運行状況監視方法。 - 前記サーバは、位置及び運行状況を擬似的に表す所定の検査情報を保持するとともに、前記第1テーブル及び前記第2テーブルと同じ内容のサーバ側テーブルが格納されており、
前記車載端末装置が、前記サーバが保持する検査情報と同一の検査情報と前記第1テーブル及び前記第2テーブルとから擬似リスクデータを導出し、この擬似リスクデータを前記車載端末装置へ伝達する段階と、
前記サーバが、自己が保持する前記検査情報と前記サーバ側テーブルとから検査用リスクデータを導出するとともに導出した検査用リスクデータと前記車載端末装置から伝達された擬似リスクデータとの同一性を判別することにより前記第1テーブル及び前記第2テーブルの内容が改竄されているかどうかを判定する段階と、をさらに有する、
請求項11記載の運行状況監視方法。 - 監視対象となる車輌に搭載され、前記車輌の車輌関連保険についての保険料算定の根拠情報を当該車輌とは離れた場所において前記車輌の実際の運行状況によらずに生成するサーバと通信を行う通信手段と、前記車輌の所在地と当該所在地における当該車輌の走行状態及び停止状態を含む運行状況とを検出するセンサと、記憶装置とを有する装置に組み込まれるコンピュータに、
(1)車輌の走行が予定される位置毎に交通事故発生のリスクを所定の基準データに基づいて定量化したリスク値が設定されている第1テーブルと、車輌の運行状況に応じたリスク調整値が設定されている第2テーブルとを前記記憶装置に格納する処理、
(2)前記センサで検出された所在地に応じたリスク値を前記第1テーブルにより特定するとともに当該所在地において前記センサで検出された車輌の実際の運行状況に応じたリスク調整値を前記第2テーブルにより特定し、特定されたリスク値を前記特定されたリスク調整値で補正して前記車輌の所在地毎のリスクデータを時系列に導出する処理、
(3)前記サーバが保持するものと同一の検査情報であって位置及び運行状況を擬似的に表す情報と前記第1テーブル及び前記第2テーブルの設定情報とにより擬似リスクデータを導出し、前記車輌の実際の運行状況ではなく前記導出されたリスクデータ及び擬似リスクデータを前記通信手段を通じて前記サーバへ伝達する処理
を実行させるためのコンピュータプログラム。 - 通信機能を備えたコンピュータを、監視対象となる車輌に搭載された車載端末装置より伝達されたデータを蓄積するデータ蓄積手段、所定のテーブル保持手段、及び、前記データ蓄積手段に蓄積されているデータを前記車輌の車輌関連保険についての保険料算定の根拠情報に変換するサーバ側処理手段として機能させるコンピュータプログラムであって、
前記車載端末装置は、前記車輌の所在地と当該所在地における当該車輌の走行状態及び停止状態を含む運行状況とを検出するセンサと、車輌の走行が予定される位置毎に交通事故発生のリスクを所定の基準データに基づいて定量化したリスク値が設定されている第1テーブルと、車輌の運行状況に応じたリスク調整値が設定されている第2テーブルと、前記センサで検出された所在地に応じたリスク値を前記第1テーブルにより特定するとともに当該所在地において前記センサで検出された車輌の実際の運行状況に応じたリスク調整値を前記第2テーブルにより特定し、この特定されたリスク値を前記特定されたリスク調整値で補正して前記車輌の所在地毎のリスクデータを時系列に導出し、さらに、位置及び運行状況を擬似的に表す所定の検査情報と前記第1テーブル及び前記第2テーブルの設定情報とにより擬似リスクデータを導出する端末側処理手段と、前記車輌の実際の運行状況ではなく前記端末側処理手段で導出されたリスクデータ及び前記擬似リスクデータを前記サーバへ伝達する通信手段とを備えるものであり、
前記テーブル保持手段は、前記車載端末装置が備える前記第1テーブルと前記第2テーブルと同じ内容のサーバ側テーブルを保持するものであり、
前記データ蓄積手段は、前記車載端末装置より受領したリスクデータを時系列に蓄積するものであり、
前記サーバ側処理手段は、前記車輌の実際の運行状況によらず、前記データ蓄積手段に蓄積されているリスクデータ及び/又はその時系列の変化度合いのみを前記根拠情報に変換するとともに、前記車載端末装置側のものと同一の検査情報と前記サーバ側テーブルの設定情報とにより検査用リスクデータを導出し、この検査用リスクデータと前記伝達された擬似リスクデータとの同一性を判別することにより前記伝達されたリスクデータの正当性を判定するものである、コンピュータプログラム。
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