JP4242207B2 - アクリル系樹脂組成物からなるフィルムの製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、耐衝撃性、耐熱性および表面硬度に優れたアクリル系樹脂組成物の製造に適した多層構造重合体粒子、アクリル系樹脂に該多層構造重合体粒子を含有させてなるアクリル系樹脂組成物、および該アクリル系樹脂組成物からなる成形品に関する。
【0002】
【従来の技術】
アクリル系の多層構造重合体粒子は、従来よりコア−シェル(core−shell)型重合体とも称され、内部に架橋弾性体からなる層を有し、最外部に熱可塑性樹脂成分からなる層を有する構造であり、アクリル樹脂などの熱可塑性樹脂の改質などに用いられ、特に耐衝撃付与の改質剤として有用であることが知られている。
しかしながら、多層構造重合体粒子を添加すると、耐衝撃性は向上するものの、耐熱性の低下や表面硬度の低下が生じ、さらなる改良が望まれているというのが実情である。
【0003】
多層構造重合体粒子における架橋弾性体層の架橋性単量体および/またはグラフト重合性単量体の使用割合を少なくすると、架橋弾性体層のゴム的性質が発揮される反面、耐熱性や表面硬度の低下が著しいなどの問題があり、一方、架橋弾性体層の架橋性単量体および/またはグラフト重合性単量体の使用割合を多くすると、架橋弾性体層のゴム的性質が低下し、多層構造重合体粒子が耐衝撃性向上作用を喪失するという問題点を有していた。
このため、多層構造重合体粒子を含有する熱可塑性樹脂組成物の耐衝撃性と耐熱性などの性能向上にあたって、架橋弾性体層の架橋性および/またはグラフト重合性単量体の使用割合の最適化のみでは限界があった。
【0004】
一方、分子量調節剤をアルキルアクリレート単位を主体とする非架橋の軟質重合体からなる内層の形成時に共存させてなる多層構造重合体粒子は、特許文献1により知られているが、本発明の多層構造重合体粒子は、メチルメタクリレート単位を主体とする架橋硬質樹脂からなる内層の形成時に分子量調節剤を共存させることにより、表面硬度および耐熱性を優れたものとする点において相異するものである。
【0005】
【特許文献1】
特開2003−82037公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、耐衝撃性、耐熱性および表面硬度などに優れたアクリル系樹脂組成物を製造する上で好適な多層構造重合体粒子を提供することにある。また、本発明の他の目的は、アクリル系樹脂に特定の多層構造重合体粒子を含有させてなる、耐衝撃性に優れたアクリル系樹脂組成物を提供することにある。さらに、本発明の他の目的は、該アクリル系樹脂組成物の特長が効果的に発揮される成形品、特にフィルムおよびシートを提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
そこで、本発明者らは、アクリル系樹脂に含有させた場合に、耐衝撃性に優れるアクリル系樹脂組成物を与えることの可能な多層構造重合体粒子に関して鋭意研究した結果、(a)メチルメタクリレートを主体とする単量体を分子量調節剤の存在下に共重合してなる架橋樹脂層、(b)アルキルアクリレートを主体とする単量体の共重合体からなる架橋弾性体層および(c)メチルメタクリレートを主体とする単量体の重合体からなる硬質熱可塑性樹脂層の3層を有し、架橋樹脂層(a)、架橋弾性体層(b)、硬質熱可塑性樹脂層(c)が、この順に配されている構造である多層構造重合体粒子を用いることによって、上記課題が解決されることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0008】
すなわち、本発明によれば上記の目的の一つは、
(I)(i)メチルメタクリレート80〜99.99質量%、不飽和カルボン酸と不飽和アルコールもしくはグリコールとのエステルまたはジカルボン酸と不飽和アルコールとのエステルから選ばれる架橋性単量体0.01〜5質量%および他の単官能性単量体19.99〜0質量%からなる単量体混合物を、該単量体混合物100質量部当り0.01〜3質量部の分子量調節剤の存在下に共重合してなる架橋樹脂層(a)10〜65質量%;
(ii)アルキルアクリレート70〜99.8質量%、不飽和カルボン酸と不飽和アルコールもしくはグリコールとのエステルまたはジカルボン酸と不飽和アルコールとのエステルから選ばれる架橋性単量体0.2〜20質量%および他の単官能性単量体29.8〜0質量%からなる単量体混合物を共重合してなる架橋弾性体層(b)5〜75質量%;並びに
(iii)メチルメタクリレート80質量%以上および他の単官能性単量体20質量%以下からなる単量体(混合物)を(共)重合してなる硬質熱可塑性樹脂層(c)5〜30質量%;
の少なくとも3層を含有し、架橋樹脂層(a)、架橋弾性体層(b)および硬質熱可塑性樹脂層(c)が、中心層から最外層方向へこの順に配されている構造を少なくとも一つ有し、粒子径が100〜350nmである多層構造重合体粒子(B)のラテックスを製造する工程;
(II)メチルメタクリレートを主体とする単量体の重合体からなり、粒子径が50〜100nmである分散用粒子(C)のラテックスを製造する工程;
(III)多層構造重合体粒子(B)のラテックスおよび分散用粒子(C)のラテックスを混合して凝固させ、多層構造重合体粒子(B)60〜80質量%および分散用粒子(C)40〜20質量%からなる多層構造重合体粒子含有粉体を得る工程;
(IV)アクリル系樹脂(A)および該多層構造重合体粒子含有粉体を含有するアクリル系樹脂組成物を溶融押出し、縦方向に延伸しながら引き取る工程;
を含む、アクリル系樹脂組成物からなるフィルムの製造方法
によって達成される。
【0009】
さらに、本発明によれば上記の目的の他の一つは、上記の製造方法により得られた、アクリル系樹脂組成物からなるフィルムによって達成される。
【0010】
さらにまた、本発明によれば上記の目的の他の一つは、上記アクリル系樹脂組成物からなるフィルム層および他の熱可塑性重合体からなる層を有する積層体によって達成される。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を詳細に説明する。
【0012】
本発明の多層構造重合体粒子(B)は、
(a)架橋樹脂層;
(b)架橋弾性体層;
(c)硬質熱可塑性樹脂層;
の少なくとも3層を含有し、架橋樹脂層(a)、架橋弾性体層(b)および硬質熱可塑性樹脂層(c)が、中心層から最外層方向へこの順に配されている層構造を少なくとも一つ有している多層構造重合体粒子であり、特に上記3層が中心層、中間層、最外層を構成する3層構造の多層構造重合体粒子である場合が好ましい。
【0013】
上記架橋樹脂層(a)は、メチルメタクリレート80〜99.99質量%、架橋性単量体0.01〜5質量%および他の単官能性単量体19.99〜0質量%からなる単量体混合物を、該単量体混合物100質量部当り0.01〜3質量部の分子量調節剤の存在下に共重合してなる架橋樹脂から構成される。該架橋樹脂層(a)は、多層構造重合体粒子(B)に優れた耐衝撃性を付与する機能を有する。
【0014】
メチルメタクリレートと共重合する他の単官能性単量体の例としては、エチルメタクリレート、n−プロピルメタクリレート、イソプロピルメタクリレート、n−ブチルメタクリレート、イソブチルメタクリレート、ペンチルメタクリレート、ヘキシルメタクリレート、オクチルメタクリレート、2−エチルヘキシルメタクリレート、シクロヘキシルメタクリレート、ドデシルメタクリレート、ミリスチルメタクリレート、パルミチルメタクリレート、ステアリルメタクリレート、ベヘニルメタクリレート等のメチルメタクリレートを除くアルキルメタクリレート;フェニルメタクリレート等のメタクリル酸とフェノール類とのエステル、ベンジルメタクリレート等のメタクリル酸と芳香族アルコールとのエステルなどのメタクリル酸エステルや、メチルアクリレート、エチルアクリレート、n−プロピルアクリレート、イソプロピルアクリレート、n−ブチルアクリレート、イソブチルアクリレート、ペンチルアクリレート、ヘキシルアクリレート、オクチルアクリレート、2−エチルヘキシルアクリレート、シクロヘキシルアクリレート、ドデシルアクリレート、ミリスチルアクリレート、パルミチルアクリレート、ステアリルアクリレート、ベヘニルアクリレート等のアルキルアクリレートが代表的であるが、他にも、スチレン、α−メチルスチレン、1−ビニルナフタレン、4−メチルスチレン、4−プロピルスチレン、4−シクロヘキシルスチレン、4−ドデシルスチレン、2−エチル−4−ベンジルスチレン、4−(フェニルブチル)スチレン、ハロゲン化スチレン等の芳香族ビニル系単量体;アクリロニトリル、メタクリロニトリル等のシアン化ビニル系単量体;ブタジエン、イソプレン等の共役ジエン系単量体等が挙げられる。
【0015】
これらの単量体は、必要に応じて、架橋樹脂層(a)を形成するために用いられる単量体混合物に対して14.95質量%以下の割合で使用するのが好ましく、単独で又は2種以上を混合して用いることができる。メチルメタクリレートは層(a)の共重合体を形成させるために使用される全単量体混合物中85〜99.95質量%の割合で使用するのが好ましい。
【0016】
メチルメタクリレートと組み合わせる他の単官能性単量体は、非架橋とした場合に得られる共重合体単独のガラス転移温度が60℃以上、望ましくは80℃以上となるように種類および使用割合を選択することが、多層構造重合体粒子を含有させてなるアクリル系樹脂組成物の耐熱性を向上させる点で好ましい。
【0017】
架橋樹脂層(a)は、上記単量体の重合に際して架橋性単量体を併用することが重要である。なお、本発明における「架橋性単量体」とは、いわゆる「グラフト重合性単量体」と呼ばれる単量体をも包含するものである。架橋性単量体および/またはグラフト重合性単量体としては、アクリル酸、メタクリル酸、桂皮酸等の不飽和カルボン酸とアリルアルコール、メタリルアルコール等の不飽和アルコール、又はエチレングリコール、ブタンジオール等のグリコールとのエステル;フタル酸、テレフタル酸、イソフタル酸、マレイン酸等のジカルボン酸と前記の不飽和アルコールとのエステルが包含され、具体的には、アクリル酸アリル、アクリル酸メタリル、メタクリル酸アリル、メタクリル酸メタリル、桂皮酸アリル、桂皮酸メタリル、マレイン酸ジアリル、フタル酸ジアリル、テレフタル酸ジアリル、イソフタル酸ジアリル、ジビニルベンゼン、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ブチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート等が挙げられる。これらの中でも、メタクリル酸アリルが特に好ましい。なお、前記の「(メタ)アクリル酸」は、「アクリル酸」と「メタクリル酸」の総称を意味する。
【0018】
架橋性単量体および/またはグラフト重合性単量体の量は、該層(a)の形成のために用いられる単量体混合物に対して0.05〜1質量%の範囲で用いるのが好ましい。
【0019】
本発明においては、架橋樹脂層(a)は、多層構造重合体粒子(B)に優れたる耐衝撃性と耐熱性および表面硬度を付与するため、分子量調節剤の存在下に、前記単量体混合物を共重合させることが重要である。用いる分子量調節剤としては、特に限定されていないが、例えば、n−オクチルメルカプタン、t−オクチルメルカプタン、n−ドデシルメルカプタン、t−ドデシルメルカプタン、メルカプトエタノール等のメルカプタン類;ターピノーレン、ジペンテン、t−テルピネン等のテルペン類;クロロホルム、四塩化炭素などのハロゲン化炭化水素などが挙げられ、これらは単独で、または2種以上を混合して用いられる。これらの中でも、n−オクチルメルカプタン等のアルキルメルカプタンが好ましく用いられる。
【0020】
架橋樹脂層(a)の形成に使用する分子量調節剤の量は、本発明の所期の効果を得ることや取り扱い性と耐衝撃性とを十分に発揮させる観点から、該層(a)の形成のために用いられる単量体混合物100質量部に対して0.05〜1.5質量部の範囲で用いるのが好ましい。
【0021】
架橋弾性体層(b)は、アルキルアクリレート70〜99.8質量%、架橋性単量体0.2〜20質量%および他の単官能性単量体29.8〜0質量%からなる単量体混合物を共重合してなる架橋弾性体から構成される層であり、ゴム的性質の発揮により、主として多層構造重合体粒子(B)に耐衝撃性を付与する機能を有する。
【0022】
アルキルアクリレートとしては、特に制限されず用いることができるが、アルキル基の炭素数が2〜8であるアルキルアクリレートが好ましく用いられ、例えば、ブチルアクリレート、2−エチルヘキシルアクリレート等を挙げることができる。上記アルキルアクリレートは架橋弾性体層(b)の共重合体を形成させるために使用される全単量体混合物中75〜99.5質量%の割合で使用するのが好ましい。
【0023】
該アルキルアクリレートと共重合する他の単官能性単量体としては、特に限定されないが、例えば、メチルメタクリレート、エチルメタクリレート、n−プロピルメタクリレート、イソプロピルメタクリレート、n−ブチルメタクリレート、イソブチルメタクリレート、ペンチルメタクリレート、ヘキシルメタクリレート、オクチルメタクリレート、2−エチルヘキシルメタクリレート、シクロヘキシルメタクリレート、ドデシルメタクリレート、ミリスチルメタクリレート、パルミチルメタクリレート、ステアリルメタクリレート、ベヘニルメタクリレート等のアルキルメタクリレート;フェニルメタクリレート等のメタクリル酸とフェノール類のエステル、ベンジルメタクリレート等のメタクリル酸と芳香族アルコールとのエステルなどのメタクリル酸エステルが代表的であるが、他にも、スチレン、α−メチルスチレン、1−ビニルナフタレン、3−メチルスチレン、4−プロピルスチレン、4−シクロヘキシルスチレン、4−ドデシルスチレン、2−エチル−4−ベンジルスチレン、4−(フェニルブチル)スチレン、ハロゲン化スチレン等の芳香族ビニル系単量体;アクリロニトリル、メタクリロニトリル等のシアン化ビニル系単量体;ブタジエン、イソプレン等の共役ジエン系単量体等が挙げられる。上記他の単官能性単量体は、架橋弾性体層(b)の重合体を形成させるために使用される全単量体混合物中24.5質量%以下の割合で使用するのが好ましい。
【0024】
上記架橋弾性体層(b)の形成に用いる架橋性単量体および/またはグラフト重合性単量体としては、分子内に炭素−炭素二重結合を2個以上有する単量体であって、層(b)にゴム弾性を付与できるものであれば特に制限されない。そのような単量体としては、層(a)の形成に用いられる架橋性単量体および/またはグラフト重合性単量体として先に挙げたものと同様の単量体を用いることができる。
【0025】
架橋性単量体および/またはグラフト重合性単量体の量は、特に制限されないが、耐衝撃性、耐熱性および表面硬度を十分に満足させる観点から、該層(b)の形成のために用いられる単量体混合物に対して0.5〜10質量%の範囲で用いるのが好ましい。
【0026】
架橋弾性体層(b)の形成に用いる単量体は、得られる共重合体単独のガラス転移温度が0℃以下となるような範囲内で種類および使用割合を選択することが好ましい。
【0027】
硬質熱可塑性樹脂層(c)は、メチルメタクリレート80質量%以上および他の単官能性単量体20質量%以下からなる単量体(混合物)を(共)重合してなる硬質熱可塑性樹脂から構成される。該硬質熱可塑性樹脂は、良好な熱可塑性とアクリル系樹脂(A)に対する良好な親和性を有するため、多層構造重合体粒子(B)をアクリル系樹脂(A)と溶融混合する際の相容性を良好なものとするとともに、アクリル系樹脂組成物の耐熱性および表面硬度を良好なものとする機能を有する。
【0028】
メチルメタクリレートと共重合可能な他の単官能性単量体としては、例えば、メチルアクリレート、ブチルアクリレート、2−エチルヘキシルアクリレート等のアルキルアクリレート;アクリル酸;メタクリル酸などが挙げられる。これらの単量体は、必要に応じて、硬質熱可塑性樹脂層(c)を形成するために用いられる単量体(混合物)に対して15質量%以下の割合で使用するのが好ましく、単独で又は2種以上を混合して用いることができる。メチルメタクリレートは層(c)の(共)重合体を形成させるために使用する全単量体(混合物)中85質量%以上の割合で使用するのが好ましい。
【0029】
多層構造重合体粒子(B)を構成する架橋樹脂層(a)、架橋弾性体層(b)、硬質熱可塑性樹脂層(c)の含有率は、得られるアクリル系樹脂組成物における耐衝撃性、耐熱性および表面硬度の高さ、製造操作の容易さ、多層構造重合体粒子の取り扱い易さ、アクリル系樹脂(A)との溶融混練の容易さ等の観点から、多層構造重合体粒子(B)の質量(例えば3層からなる場合は、架橋樹脂層(a)、架橋弾性体層(b)および硬質熱可塑性樹脂層(c)の総量)を基準として、架橋樹脂層(a)の含有率が10〜65質量%の範囲内から選ばれ、架橋弾性体層(b)の含有率が5〜75質量%の範囲内から選ばれ、硬質熱可塑性樹脂層(c)の含有率が5〜30質量%の範囲内から選ばれ、架橋樹脂層(a)の含有率が20〜45質量%の範囲内から選ばれ、架橋弾性体層(b)の含有率25〜55質量%の範囲内から選ばれ、硬質熱可塑性樹脂層(c)の含有率が15〜30質量%の範囲内から選ばれることが好ましい。
なお、硬質熱可塑性樹脂層(c)の含有率は、得られるアクリル系樹脂組成物の耐衝撃性を向上させるうえでは、架橋弾性体層(b)の一部が露出しない程度にできるだけ低いことが好ましい。
【0030】
多層構造重合体粒子(B)の構造は、架橋樹脂層(a)、架橋弾性体層(b)、及び硬質熱可塑性樹脂層(c)が、中心層から最外層方向へこの順に配されている層構造を少なくとも一つ有していることを特徴とする。
【0031】
多層構造重合体粒子(B)に優れた耐衝撃性を付与させ、かつ高耐熱性および高表面硬度機能を有するには、中心層を構成する架橋樹脂層(a)を、中間層を構成する架橋弾性体層(b)で覆い、次に最外層を構成する硬質熱可塑性樹脂層(c)を配した3層構造が一般に好ましい。
【0032】
3層構造は好ましい態様として採用されるが、これに限らず、架橋樹脂層(a)、架橋弾性体層(b)、硬質熱可塑性樹脂層(c)の順に配した構造を少なくとも一つ有していればよく、例えば架橋弾性体層(b)、架橋樹脂層(a)、架橋弾性体層(b)、硬質熱可塑性樹脂層(c)の順に配された4層構造、架橋樹脂層(a)、硬質熱可塑性樹脂層(c)、架橋弾性体層(b)、硬質熱可塑性樹脂層(c)の順に配された4層構造などの場合も本発明の態様として包含される。
【0033】
多層構造重合体粒子(B)の粒子径は、特に制限されないが、50〜500nmの範囲であることが好ましく、100〜350nmの範囲であることがより好ましい。
【0034】
上記多層構造重合体粒子(B)の粒子径は、例えば、多層構造重合体粒子の電子顕微鏡観察に基づく多層構造重合体粒子の平均径測定、多層構造重合体粒子についての動的光散乱法測定等の方法によって決定することができる。
【0035】
電子顕微鏡観察に基づく粒子径の測定は、例えば、電子染色法により多層構造重合体粒子の所定の層を選択的に染色し、透過電子顕微鏡(TEM)または走査電子顕微鏡(SEM)を使用して実測し、その平均値を求めることによって行うことができる。また、動的光散乱法による粒子径の測定は、粒子のブラウン運動が、大きな粒子では遅く、小さな粒子になるほど早くなる原理を利用して行うものである。
【0036】
本発明の多層構造重合体粒子(B)を製造するための重合法については、特に制限がないが、乳化重合によるのが好適である。乳化重合に用いることのできる乳化剤としては、例えば、アニオン系乳化剤であるジオクチルスルホコハク酸ナトリウム、ジラウリルスルホコハク酸ナトリウム等のジアルキルスルホコハク酸塩、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム等のアルキルベンゼンスルホン酸塩、ドデシル硫酸ナトリウム等のアルキル硫酸塩;ノニオン系乳化剤であるポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル等;ノニオン・アニオン系乳化剤であるポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル硫酸ナトリウム等のポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル硫酸塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸ナトリウム等のポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸塩、ポリオキシエチレントリデシルエーテル酢酸ナトリウムなどのアルキルエーテルカルボン酸塩等が挙げられる。ノニオン系乳化剤およびノニオン・アニオン系乳化剤の例示化合物におけるエチレンオキサイドの平均繰返し単位数は、乳化剤の発泡性が極端に大きくならないようにするために、一般に30以下、好ましくは20以下、とくに好ましくは10以下であるのがよい。これらの乳化剤は2種以上を併用してもよい。
【0037】
乳化重合に際しては、過硫酸カリウム、過硫酸アンモニウム等の過硫酸塩系開始剤、パースルホキシレート/有機過酸化物、過硫酸塩/亜硫酸塩等のレドックス系開始剤などのいずれの重合開始剤を用いてもよい。
【0038】
乳化重合後のポリマーラテックスからの多層構造重合体粒子(B)の分離取得は、塩析凝固法、凍結凝固法、噴霧乾燥法等の公知の方法により行うことができる。この中でも、多層構造重合体粒子に含まれる不純物を水洗により容易に除去できる点から、塩析凝固法および凍結凝固法が好ましい。尚、凝固工程前にエマルジョンに混入した異物を除去するため、目開き50μm以下の金網等で濾過することが好ましい。凍結法により取り出す場合、熱可塑性樹脂との溶融混練で均一に分散し易い多層構造重合体粒子(B)を取得する目的においては、多層構造重合体粒子を1000μm以下の凝集粒子として取り出すことが好ましく、500μm以下の凝集粒子として取り出すことがより好ましい。
また、凝集粒子の形態は特に限定されるものではなく、例えば、相互に最外層部分で融着した状態のペレット状でもよく、また、パウダー状、グラニュー状の粉体でもよい。
【0039】
本発明の多層構造重合体粒子(B)は、多層構造重合体粒子同士の膠着による取り扱い性の低下、ひいては溶融混練時の分散不良による耐衝撃性の低下を抑制するため、必要により、例えば、分散用粒子とのラテックスブレンドとして使用することができる。上記分散用粒子として、例えば、メチルメタクリレートを主体とする単量体の重合体からなるより粒径の小さい粒子を用いることができる。
【0040】
分散用粒子の粒子径としては、その添加効果を高めるうえで、できるだけ小さくすることが望ましいが、乳化重合法によって工業的に再現性よく製造し易い点において、40〜120nmの範囲内であることが好ましく、50〜100nmの範囲内であることがより好ましい。分散用粒子の配合割合は、必ずしも限定されるものではないが、分散性の効果などの点から、多層構造重合体粒子と分散用粒子との総量を基準として、10〜50質量%の範囲内であることが好ましく、20〜40質量%の範囲内であることがより好ましい。
【0041】
本発明のアクリル系樹脂組成物において、アクリル系樹脂(A)と上記多層構造重合体粒子(B)との構成割合は必ずしも限定されるものではなく、アクリル系樹脂組成物に対する要求性能等に応じて適宜設定することができる。例えば、主としてアクリル系樹脂(A)の物性を活かし、該アクリル系樹脂(A)において不足している耐衝撃性を多層構造重合体粒子(B)によって改善する目的の場合は、アクリル系樹脂(A)及び多層構造重合体粒子(B)を、(A)/(B)の質量比において70/30〜99/1の範囲内となるような割合で使用することが好ましく、80/20〜96/4の範囲内となるような割合で使用することがより好ましく、85/15〜95/5の範囲内となるような割合で使用することがさらに好ましい。
【0042】
本発明で用いることができるアクリル系樹脂(A)は、メチルメタクリレート単位80質量%以上およびこれと共重合可能なビニル系単量体単位20質量%以下から構成される。ここで共重合可能なビニル系単量体の例としては、メチルアクリレート、エチルアクリレート、n−プロピルアクリレート、イソプロピルアクリレート、n−ブチルアクリレート、イソブチルアクリレート、ペンチルアクリレート、ヘキシルアクリレート、オクチルアクリレート、2−エチルヘキシルアクリレート、シクロヘキシルアクリレート、ドデシルアクリレート、ミリスチルアクリレート、パルミチルアクリレート、ステアリルアクリレート、ベヘニルアクリレート等のアルキルアクリレートが代表的であるが、他にも、スチレン、α−メチルスチレン、1−ビニルナフタレン、p−メチルスチレン、4−プロピルスチレン、4−シクロヘキシルスチレン、4−ドデシルスチレン、2−エチル−4−ベンジルスチレン、4−(フェニルブチル)スチレン、ハロゲン化スチレン等の芳香族ビニル系単量体;アクリロニトリル、メタクリロニトリル等のシアン化ビニル系単量体;ブタジエン、イソプレン等の共役ジエン系単量体等が挙げられる。
【0043】
アクリル系樹脂(A)の極限粘度は、0.3〜1.0dl/gであることが好ましい。アクリル系樹脂(A)の極限粘度が0.3dl/g以上の場合、得られるアクリル系樹脂組成物を溶融成形する際の粘り強さが好適となり、一方極限粘度が1.0dl/g以下の場合、溶融成形する際の流動性が好適となる。
【0044】
アクリル系樹脂(A)は、上記の条件が満たされる限り、一般にメタクリル樹脂として市販されているもの、およびISO 8257−1:1997(E)「プラスチック−ポリ(メチルメタクリレート)(PMMA)成形用および押出用材料」(”Plastics−Poly(Methyl Methacrylate)(PMMA)moulding and extrusion material−”)に規定されている材料を包含する。これらのアクリル系樹脂(A)には、多層構造重合体粒子(B)として規定した以外の組成や層構造を有する他種の多層構造重合体粒子を含有していてもよい。本発明においてアクリル系樹脂(A)を製造するための重合法については、特に制限がなく、乳化重合、懸濁重合、塊状重合、溶液重合等の公知の重合方法を採用することができる。
【0045】
また、上記アクリル系樹脂組成物は、本発明の所期の効果を喪失しない範囲内において、必要に応じ、アクリル系樹脂(A)および多層構造重合体粒子(B)に加えて他の成分を含有していてもよい。この任意成分としては、例えば、酸化防止剤、粘度向上剤、耐熱安定剤、膠着防止剤、紫外線吸収剤、光安定剤、老化防止剤、可塑剤、染料、顔料、滑剤、高分子加工助剤などの他の成分の1種または2種以上を含有していてもよい。これらの成分を含有させる場合の含有量は、一般に、アクリル系樹脂組成物100質量%に対して好ましくは20質量%以下、より好ましくは0.01〜20質量%である。
【0046】
本発明のアクリル系樹脂組成物は、アクリル系樹脂(A)に多層構造重合体粒子(B)を配合することによって製造することができる。アクリル系樹脂(A)への多層構造重合体粒子(B)の配合方法としては、射出成形、ダイレクトブロー成形、押出成形等の成形時に混合し溶融混練することも可能であるが、成形の前にあらかじめスクリュウ型単軸押出機、スクリュウ型二軸押出機等の押出機を用いてこれらを溶融混練しておくことが、成形時における作業性、成形品を構成する樹脂組成物における多層構造重合体粒子の分散の均一性等の点において好ましい。
【0047】
また、アクリル系樹脂(A)と多層構造重合体粒子(B)との溶融混練は2以上の段階に分けて行ってもよく、例えば、アクリル系樹脂(A)の一部と多層構造重合体粒子(B)とを1回目の溶融混練工程に供して比較的高目の多層構造重合体粒子濃度を有するマスターバッチと呼ばれる予備的なアクリル系樹脂組成物を調製し、次いで、該予備的なアクリル系樹脂組成物をアクリル系樹脂の残部と2回目の溶融混練工程に供して最終目的とするアクリル系樹脂組成物を製造することができる。粉体の状態である多層構造重合体粒子(B)の取り扱い性の向上の観点および均一に分散しているアクリル系樹脂組成物を効率的に製造できる観点から、1回目の溶融混練によってアクリル系樹脂(A)の一部をアクリル系樹脂/多層構造重合体粒子(B)の質量比が40/60〜70/30の範囲内でまず予備的なアクリル系樹脂組成物を調製し、次いで、それに残部のアクリル系樹脂を溶融混練することからなる2段階の溶融混練方法を採用することが好ましい。アクリル系樹脂(A)と多層構造重合体粒子(B)との溶融混練においては適宜任意の条件や方法を採用することができる。
【0048】
本発明のアクリル系樹脂組成物は、溶融成形が可能であり、熱可塑性樹脂を成形するのに一般に採用されている成形方法および成形装置を用いて成形することができ、例えば、粉体またはペレットなどの形状にして、押出成形、射出成形、インフレーション成形、ブロー成形、プレス成形、カレンダー成形、溶融積層成形などによって、各種成形品、例えば、フィルム、シート、板、管、棒、中空品、その他のより複雑な三次元構造の成形品や積層体を製造することができる。
【0049】
特に、本発明のアクリル系樹脂組成物は、製膜性に優れているうえに、薄膜化が可能であることから、従来、アクリル系樹脂から製造するには適さないとされていたフィルムなどの、厚さ300μm以下の薄物の成形品の製造に適している。得られる薄物の成形品は、耐応力白化性に優れているために折り曲げにより白化が生じることがなく、厚みのムラの少ないものとなる。本発明のアクリル系樹脂組成物からフィルムおよびシートなどを製造する際しては、Tダイによる押出成形法、インフレーション成形法、ブロー成形法などの公知の成形方法を採用することができる。
【0050】
さらに、本発明のアクリル系樹脂組成物は、熱可塑性重合体との接着性に優れているので、本発明のアクリル系樹脂組成物からなる層および他の熱可塑性重合体からなる層を有する積層体とすることができる。このような積層体の製造法については、特に制限がなく、例えば、(1)本発明のアクリル系樹脂組成物を溶融共押出して積層体を製造する方法、(2)熱可塑性重合体から予めフィルム、シート、板などを製造しておき、その上に本発明のアクリル系樹脂組成物を押出被覆して積層体を製造する方法、(3)熱可塑性重合体から予め製造したフィルム、シート、板などを型内に配置した状態で本発明のアクリル系樹脂組成物を射出成形などにより型内に導入して積層体を製造する方法、(4)熱可塑性重合体から予め製造したフィルム、シート、板などと本発明のアクリル系樹脂組成物をプレス成形して積層体を製造する方法;などを挙げることができる。
【0051】
本発明の積層体に使用する他の熱可塑性重合体の具体例としては、ポリカーボネート系重合体、塩化ビニル系重合体、フッ化ビニリデン系重合体、メタクリル樹脂、ABS樹脂、AES樹脂、AS樹脂などを挙げることができる。
【0052】
【実施例】
以下に実施例を挙げて本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例により何ら限定されるものではない。
【0053】
なお、以下に示した多層構造重合体粒子の製造で用いた単量体等の略号は下記のとおりである。
【0054】
メチルメタクリレート(MMA)、メチルアクリレート(MA)、エチルアクリレート(EA)、ブチルアクリレート(BA)、アリルメタクリレート(ALMA)、スチレン(St)、HDDA(1,6−ヘキサンジオールジアクリレート)、n−オクチルメルカプタン(n−OM)、ペルオキソ2硫酸カリウム(KPS)
【0055】
(1)粒子径測定 大塚電子社製光散乱光度計DLS−600を用いて測定した。(2)極限粘度 自動希釈型毛細管粘度計(ウベローデ型、毛細管内径=0.5mm)を用い、クロロホルムを溶媒として20℃で測定した。
(3)耐衝撃性
実施例または比較例で得られた成形品に切削工具にてノッチを入れ、JIS−K7111に規定する3.0mm厚さのシャルピー衝撃試験片を作製した。この試験片を用いて温度23℃、湿度47%の条件における衝撃値をJIS−K7111に準拠した方法で測定した。10回の測定を行い、その平均値を採用した。
(4)耐熱性
ISO−306−B50に準拠して、ビカット軟化点温度(VST)を測定した。
(5)表面硬度
鉛筆硬度により、成形品(耐衝撃性測定用試験片)の表面に傷付け可能な芯の硬度として測定した。
【0056】
(6)フィルムの薄膜性 実施例または比較例で得られたアクリル系樹脂組成物よりなるペレットを、リップ横幅300mmおよび上下空隙0.1mmのTダイ押出成形機を通して溶融押出し、縦方向に延伸しながら引き取って厚さ50μmのフィルムを製造した。押出成形開始10分後から30分後までに測定されたフィルムの最小厚さ(Dmin)(μm)と最大厚さ(Dmax)(μm)から、次式から厚み変動率を求め、下記の評価基準にしたがってフィルム薄膜性を評価した。
[フィルム薄膜性の評価基準]◎ :厚み変動率が5%未満であり、フィルム成形性が極めて良好である。○ :厚み変動率が5〜20%であり、フィルム成形性がほぼ良好である。× :厚み変動率が20%を超え、フィルム成形性が極めて不良である××:フィルムが破れ、フィルム化不可能。
【0057】
(7)積層成形性 メタクリル樹脂(クラレ社製パラペットHR−L)と実施例または比較例で得られたアクリル系樹脂組成物とから共溶融押出成形で製造した板状の積層体を製造した。メタクリル樹脂からなる層の厚さは3mm、実施例または比較例で得られたアクリル系樹脂組成物からなる層の厚さは50μmであった。得られた積層体を目視で観察して、フローマークおよび層界面における白化の有無を調べ、フローマークおよび層界面の白化のいずれも生じていない場合を良好(○)、フローマークおよび/または層界面の白化が生じていた場合を不良
(×)として評価した。
【0058】
<実施例B−1>[多層構造重合体粒子(B−1)の製造]
(1)攪拌機、温度計、窒素ガス導入管、単量体導入管および還流冷却器を備えた反応器内に、脱イオン水1050質量部、ジオクチルスルホコハク酸ナトリウム0.5質量部および炭酸ナトリウム0.7質量部を仕込み、容器内を窒素ガスで十分に置換して実質的に酸素がない状態にした後、内温を80℃に設定した。そこに、KPS0.25質量部を投入し、5分間攪拌した後、MMA94.1:MA5.7:ALMA0.2:n−OM0.1(質量比)からなる単量体混合物245質量部を50分かけて連続的に滴下供給し、添加終了後、重合率が98%以上になるようにさらに30分間重合反応を行った。
(2)次いで、同反応器内に、KPS0.32質量部を投入して5分間攪拌した後、BA80.6質量%、St17.4質量%およびALMA2質量%からなる単量体混合物315質量部を60分間かけて連続的に滴下供給し、添加終了後、重合率が98%以上になるようにさらに30分間重合反応を行った。
(3)次に、同反応器内に、KPS0.14質量部を投入して5分間攪拌した後、 MMA94.2:MA5.8:n−OM0.2(質量比)からなる単量体混合物140質量部を30分間かけて連続的に滴下供給し、添加終了後、重合率が98%以上になるようにさらに60分間重合反応を行って、多層構造重合体粒子(B−1)を含むラテックスを得た。粒子径は0.16μmであった。
【0059】
<実施例B−2>[多層構造重合体粒子(B−2)の製造]
(1)攪拌機、温度計、窒素ガス導入管、単量体導入管および還流冷却器を備えた反応器内に、脱イオン水1050質量部、ポリオキシエチレントリデシルエーテル酢酸ナトリウム0.3質量部および炭酸ナトリウム0.7質量部を仕込み、容器内を窒素ガスで十分に置換して実質的に酸素がない状態にした後、内温を80℃に設定した。そこに、KPS0.28質量部を投入し、5分間攪拌した後、MMA95.25:EA4.4:ALMA0.25:HDDA0.1:n−OM0.25(質量比)からなる単量体混合物280質量部を60分かけて連続的に滴下供給し、添加終了後、重合率が98%以上になるようにさらに30分間重合反応を行った。
(2)次いで、同反応器内に、KPS0.28質量部を投入して5分間攪拌した後、BA81.0質量%、St17.5質量%、ALMA0.5質量%およびHDDA1質量%からなる単量体混合物280質量部を60分間かけて連続的に滴下供給し、添加終了後、重合率が98%以上になるようにさらに30分間重合反応を行った。
(3)次に、同反応器内に、KPS0.14質量部を投入して5分間攪拌した後、 MMA95.4:EA4.6:n−OM0.4(質量比)からなる単量体混合物140質量部を30分間かけて連続的に滴下供給し、添加終了後、重合率が98%以上になるようにさらに60分間重合反応を行って、多層構造重合体粒子(B−2)を含むラテックスを得た。粒子径は0.23μmであった。
【0060】
<比較例B−3>[多層構造重合体粒子(B−3)の製造]
(1)攪拌機、温度計、窒素ガス導入管、単量体導入管および還流冷却器を備えた反応器内に、脱イオン水1050質量部、ポリオキシエチレントリデシルエーテル酢酸ナトリウム0.5質量部および炭酸ナトリウム0.7質量部を仕込み、容器内を窒素ガスで十分に置換して実質的に酸素がない状態にした後、内温を80℃に設定した。そこにKPS0.49質量部を投入して5分間攪拌した後、 BA80.6質量%、St17.4質量%およびALMA2質量%からなる単量体混合物490質量部を120分間かけて連続的に滴下供給し、添加終了後、重合率が98%以上になるようにさらに30分間重合反応を行った。
(2)次に、同反応器内に、KPS0.21質量部を投入して5分間攪拌した後、 MMA94.2:MA5.8:n−OM0.2(質量比)からなる単量体混合物210質量部を60分間かけて連続的に滴下供給し、添加終了後、重合率が98%以上になるようにさらに60分間重合反応を行って、多層構造重合体粒子(B−3)を含むラテックスを得た。粒子径は0.20μmであった。
【0061】
<比較例B−4>[多層構造重合体粒子(B−4)の製造]
(1)攪拌機、温度計、窒素ガス導入管、単量体導入管および還流冷却器を備えた反応器内に、脱イオン水1050質量部、ジオクチルスルホコハク酸ナトリウム0.5質量部および炭酸ナトリウム0.7質量部を仕込み、容器内を窒素ガスで十分に置換して実質的に酸素がない状態にした後、内温を80℃に設定した。そこに、KPS0.25質量部を投入し、5分間攪拌した後、MMA94質量%、MA5.8質量%、ALMA0.2質量%からなる単量体混合物245質量部を50分かけて連続的に滴下供給し、添加終了後、重合率が98%以上になるようにさらに30分間重合反応を行った。
(2)次いで、同反応器内に、KPS0.32質量部を投入して5分間攪拌した後、BA80.6質量%、St17.4質量%およびALMA2質量%からなる単量体混合物315質量部を60分間かけて連続的に滴下供給し、添加終了後、重合率が98%以上になるようにさらに30分間重合反応を行った。
(3)次に、同反応器内に、KPS0.14質量部を投入して5分間攪拌した後、 MMA94.2:MA5.8:n−OM0.2(質量比)からなる単量体混合物140質量部を30分間かけて連続的に滴下供給し、添加終了後、重合率が98%以上になるようにさらに60分間重合反応を行って、多層構造重合体粒子(B−4)を含むラテックスを得た。粒子径は0.16μmであった。
【0062】
<比較例B−5>[多層構造重合体粒子(B−5)の製造]
(1)攪拌機、温度計、窒素ガス導入管、単量体導入管および還流冷却器を備えた反応器内に、脱イオン水1050質量部、ジオクチルスルホコハク酸ナトリウム0.5質量部および炭酸ナトリウム0.7質量部を仕込み、容器内を窒素ガスで十分に置換して実質的に酸素がない状態にした後、内温を80℃に設定した。そこに、KPS0.25質量部を投入し、5分間攪拌した後、MMA30.1:BA69.7:ALMA0.2:n−OM0.1(質量比)からなる単量体混合物245質量部を50分かけて連続的に滴下供給し、添加終了後、重合率が98%以上になるようにさらに30分間重合反応を行った。
(2)次いで、同反応器内に、KPS0.32質量部を投入して5分間攪拌した後、BA80.6質量%、St17.4質量%およびALMA2質量%からなる単量体混合物315質量部を60分間かけて連続的に滴下供給し、添加終了後、重合率が98%以上になるようにさらに30分間重合反応を行った。
(3)次に、同反応器内に、KPS0.14質量部を投入して5分間攪拌した後、 MMA94.2:MA5.8:n−OM0.2(質量比)からなる単量体混合物140質量部を30分間かけて連続的に滴下供給し、添加終了後、重合率が98%以上になるようにさらに60分間重合反応を行って、多層構造重合体粒子(B−5)を含むラテックスを得た。粒子径は0.16μmであった。
【0063】
<参考例1>[分散用粒子(C−1)の製造]
(1)攪拌機、温度計、窒素ガス導入管、単量体導入管および還流冷却器を備えた反応器内に、脱イオン水1050質量部、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム7質量部および炭酸ナトリウム0.23質量部を仕込み、容器内を窒素ガスで十分に置換して実質的に酸素がない状態にした後、内温を80℃に設定した。そこに、KPS0.35質量部を投入し、5分間攪拌した後、MMA92.5: MA7.5:n−OM0.5(質量比)からなる単量体混合物350質量部を60分かけて連続的に滴下供給し、添加終了後、重合率が98%以上になるようにさらに30分間重合反応を行った。
(2)次いで、同反応器内に、KPS0.35質量部を投入して5分間攪拌した後、MMA92.5:MA7.5:n−OM0.5(質量比)からなる単量体混合物350質量部を60分間かけて連続的に滴下供給し、添加終了後、重合率が98%以上になるようにさらに60分間重合反応を行って、分散用粒子(C−1)を含むラテックスを得た。粒子径は0.09μmであった。
【0064】
<参考例2>[アクリル系樹脂(A−1)の製造]
アクリル系樹脂として懸濁重合によりMMA94質量%、MA6質量%からなり、極限粘度が0.71dl/gのビーズ状重合体(A−1)を作成した。
【0065】
【表1】
【0066】
<実施例1>
多層構造重合体粒子(B−1)を含むラテックスと分散用粒子(C−1)を含むラテックスとを65対35の割合で混合した。得られた混合ラテックスを−30℃で4時間かけて凍結させた。凍結したラテックスの2倍量の90℃温水に凍結ラテックスを投入、溶解してスラリーとした後、20分間90℃に保持して脱水し、80℃で乾燥して多層構造重合体粒子(B−1)を含有する粉体を得た。該多層構造重合体粒子(B−1)含有粉体とアクリル系樹脂(A−1)とを1対2の割合でスーパーミキサーにて混合し、40φベント付き単軸押出機を用い240℃にてペレット化した。得られたペレットをフィルム化および射出成形し上記した方法で評価した。評価結果を表2に示す。
【0067】
<実施例2>
多層構造重合体粒子(B−2)を含むラテックスと分散用粒子(C−1)を含むラテックスとを73対27の割合で混合した。得られた混合ラテックスを−30℃で4時間かけて凍結させた。凍結したラテックスの2倍量の90℃温水に凍結ラテックスを投入、溶解してスラリーとした後、20分間90℃に保持して脱水し、80℃で乾燥して多層構造重合体粒子(B−2)を含有する粉体を得た。該多層構造重合体粒子(B−2)含有粉体とアクリル系樹脂(A−1)とを1対2の割合でスーパーミキサーにて混合し、40φベント付き単軸押出機を用い240℃にてペレット化した。得られたペレットをフィルム化および射出成形し上記した方法で評価した。評価結果を表2に示す。
【0068】
<比較例1>
多層構造重合体粒子(B−3)を含むラテックスと分散用粒子(C−1)を含むラテックスとを42対58の割合で混合した。得られた混合ラテックスを−30℃で4時間かけて凍結させた。凍結したラテックスの2倍量の90℃温水に凍結ラテックスを投入、溶解してスラリーとした後、20分間90℃に保持して脱水し、80℃で乾燥して多層構造重合体粒子(B−3)を含有する粉体を得た。該多層構造重合体粒子(B−3)含有粉体とアクリル系樹脂(A−1)とを1対2の割合でスーパーミキサーにて混合し、40φベント付き単軸押出機を用い240℃にてペレット化した。得られたペレットをフィルム化および射出成形し上記した方法で評価した。評価結果を表2に示す。
【0069】
<比較例2>
多層構造重合体粒子(B−4)を含むラテックスと分散用粒子(C−1)を含むラテックスとを65対35の割合で混合した。得られた混合ラテックスを−30℃で4時間かけて凍結させた。凍結したラテックスの2倍量の90℃温水に凍結ラテックスを投入、溶解してスラリーとした後、20分間90℃に保持して脱水し、80℃で乾燥して多層構造重合体粒子(B−4)を含有する粉体を得た。該多層構造重合体粒子(B−4)含有粉体とアクリル系樹脂(A−1)とを1対2の割合でスーパーミキサーにて混合し、40φベント付き単軸押出機を用い240℃にてペレット化した。得られたペレットをフィルム化および射出成形し上記した方法で評価した。評価結果を表2に示す。
【0070】
<比較例3>
多層構造重合体粒子(B−5)を含むラテックスと分散用粒子(C−1)を含むラテックスとを65対35の割合で混合した。得られた混合ラテックスを−30℃で4時間かけて凍結させた。凍結したラテックスの2倍量の90℃温水に凍結ラテックスを投入、溶解してスラリーとした後、20分間90℃に保持して脱水し、80℃で乾燥して多層構造重合体粒子(B−5)を含有する粉体を得た。該多層構造重合体粒子(B−5)含有粉体とアクリル系樹脂(A−1)とを1対2の割合でスーパーミキサーにて混合し、40φベント付き単軸押出機を用い240℃にてペレット化した。得られたペレットをフィルム化および射出成形し上記した方法で評価した。評価結果を表2に示す。
【0071】
【表2】
【0072】
【発明の効果】
本発明の多層構造重合体粒子によれば、耐衝撃性、耐熱性および表面硬度などに優れたアクリル系樹脂組成物を得ることができ、該アクリル系樹脂組成物は、成形品、特にフィルムおよびシートにおいて上記の特長が効果的に発揮され、特に有用である。
Claims (4)
- (I)(i)メチルメタクリレート80〜99.99質量%、不飽和カルボン酸と不飽和アルコールもしくはグリコールとのエステルまたはジカルボン酸と不飽和アルコールとのエステルから選ばれる架橋性単量体0.01〜5質量%および他の単官能性単量体19.99〜0質量%からなる単量体混合物を、該単量体混合物100質量部当り0.01〜3質量部の分子量調節剤の存在下に共重合してなる架橋樹脂層(a)10〜65質量%;
(ii)アルキルアクリレート70〜99.8質量%、不飽和カルボン酸と不飽和アルコールもしくはグリコールとのエステルまたはジカルボン酸と不飽和アルコールとのエステルから選ばれる架橋性単量体0.2〜20質量%および他の単官能性単量体29.8〜0質量%からなる単量体混合物を共重合してなる架橋弾性体層(b)5〜75質量%;並びに
(iii)メチルメタクリレート80質量%以上および他の単官能性単量体20質量%以下からなる単量体(混合物)を(共)重合してなる硬質熱可塑性樹脂層(c)5〜30質量%;
の少なくとも3層を含有し、架橋樹脂層(a)、架橋弾性体層(b)および硬質熱可塑性樹脂層(c)が、中心層から最外層方向へこの順に配されている構造を少なくとも一つ有し、粒子径が100〜350nmである多層構造重合体粒子(B)のラテックスを製造する工程;
(II)メチルメタクリレートを主体とする単量体の重合体からなり、粒子径が50〜100nmである分散用粒子(C)のラテックスを製造する工程;
(III)多層構造重合体粒子(B)のラテックスおよび分散用粒子(C)のラテックスを混合して凝固させ、多層構造重合体粒子(B)60〜80質量%および分散用粒子(C)40〜20質量%からなる多層構造重合体粒子含有粉体を得る工程;
(IV)アクリル系樹脂(A)および該多層構造重合体粒子含有粉体を含有するアクリル系樹脂組成物を溶融押出し、縦方向に延伸しながら引き取る工程;
を含む、アクリル系樹脂組成物からなるフィルムの製造方法。 - 多層構造重合体粒子(B)の中心層が架橋樹脂層(a)であり、中間層が架橋弾性体層(b)であり、最外層が硬質熱可塑性樹脂層(c)である3層構造である請求項1に記載の製造方法。
- 請求項1または2に記載の製造方法により得られた、アクリル系樹脂組成物からなるフィルム。
- 請求項3に記載のアクリル系樹脂組成物からなるフィルム層および他の熱可塑性重合体からなる層を有することを特徴とする積層体。
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