JP4240613B2 - 高防湿積層体 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、極微量の水分によっても機能を破壊される電子部品などを包装するために、ヒートシール(以下、ヒートシールはHSと記載する。)で密封形成する高防湿性の袋体に供給する積層体に関し、更に詳しくは、積層体が屈曲作用を繰り返しうけてもその防湿効果を損なわない高防湿積層体、及びそれを基にした帯電防止性の高防湿積層体に属する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、包装された内容物が水分により悪影響をうけ、品質の劣化を防ぐためのプラスチックフィルムを基材とする多層の積層体が使用されてきた。例えば、水蒸気バリア性に優れた塩化ビニリデンコートフィルム、金属箔や、プラスチックフィルムに金属箔を積層したり、無機酸化物の蒸着を施したりしたものとヒートシーラント層(以下、ヒートシーラント層はHS層と記載する。)とを積層した高防湿積層体がある。
【0003】
しかしながら、従来の高防湿積層体は、長期間(保存期間が、2〜8年)にわたる場合は、必ずしも満足できるものではなかった。例えば、塩化ビニリデンコートフィルムを用いたものは、十分な水蒸気バリアをもたないばかりでなく、保存期間中に塩化ビニリデンが化学的に分解をうけ、その生成物が内容物に悪影響を与えたりするということもあった。
また、より高防湿性をもつ金属箔であるアルミニウム箔は、無欠点の状態で製造され、その状態を維持されれば、10μm以下の厚みでも、十分な、水蒸気、光及び酸素を遮断することができる。しかしなから、箔を製造するときの圧延工程においてピンホールの発生を完全に防止することは不可能に近い。例えば、厚みが12μmのアルミニウム箔では、2〜9個/m2 、厚みが7μmでは100個/m2 以上のピンホールが存在するとの資料もある(サンアルミニウム(株)編 アルミニウム箔ハンドブック参照)。一般的にアルミニウム箔の透湿度は、0g/m2 ・24hrsと考えられている。しかしながら、精度をもつ測定では、厚みが12μmのアルミニウム箔で0.9〜2.4g/m2 ・24hrs、厚みが7μmの場合は3.0〜7.0g/m2 ・24hrsとの結果もあり、ピンホールの有無による変動が著しいものである。
【0004】
ピンホールが比較的少なく製造された厚いアルミニウム箔でも、プラスチックフィルムと比較して伸びが小さく、アルミニウム箔を他のフィルムと積層するときや、突起状の内容物を充填した袋体を輸送するときの屈曲の繰り返し疲労によって容易に、目視では判断し難いピンホールや裂けを発生することがあり、結果としては、当初に設定した防湿性を発揮できないという問題があった。
【0005】
通常、高防湿性を要求される積層体に使用するアルミニウム箔の厚みは12μm以上に設定しされる。しかしながら、12μm以上の厚みをもつアルミニウム箔は、他のプラスチックフィルムと比較して密度が3倍近くあるために作業性に劣るばかりなく、実作業の加工時に発生するピンホールを従来の7〜9μmの厚みの物と比較して減少させることは、容易ではないという問題があった。
【0006】
袋体を内・外の二重とし、内袋に内容物を充填し、外袋との中間に乾燥剤を封入する手段を用いることもある。しかしながら乾燥剤の粉末が内容物に付着したり、二重包装は作業性が悪く、費用の問題ばかりでなく廃棄物が増加するという問題があった。
【0007】
缶詰と同様の滅菌工程を施したレトルト食品の包材としてアルミニウム箔を構成要素とした袋体の賞味期限を1年以内に限定した例がみられるのは、アルミニウム箔に発生するピンホールに起因するものである。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、高防湿性をもつ金属箔を用いた積層体において、極めて微量の水分によっても機能を破壊される電子部品などの包装に用いる高防湿性の袋体を供給する積層体において、屈曲作用を繰り返しうけてもピンホールの発生を阻止し、その防湿効果を損なわないで、0.1g/m2 ・24hrs以下の高防湿積層体の提供を課題とするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決するために、少なくとも基材フィルム、高防湿層及びヒートシーラント層とからなる積層体において、上記の高防湿層が金属箔と、無延伸ナイロンフィルム層または延伸ナイロンフィルム層または延伸ポリエステルフィルム層と、金属箔との層順で接着層を介して積層構成された三層構造の複合フィルムである高防湿積層体である。そして、前記の金属箔の厚みが、6〜12μmのアルミニウム箔である高防湿積層体である。そして、前記の基材フィルムの外面に帯電防止層及び、HS層が帯電防止剤を含む帯電防止性の高防湿積層体である。
【0010】
【発明の実施の形態】
本発明の高防湿積層体は、図1に示すように、少なくとも基材フィルム2、高防湿層1及びHS層7とからなる積層体において、上記の高防湿層1が(金属箔3、強化樹脂層4と更なる金属箔5とを所望に応じて図3に示す接着剤13及び14を介して構成された三層構造の複合フィルムからなる高防湿積層体10である。
また、前記の強化樹脂層4がナイロンフィルムからなる高防湿積層体10である。
そして、前記の金属箔3及び5の厚みが、6〜12μmのアルミニウム箔である高防湿積層体10である。
そして、図2に示すように、前記の基材フィルム10の基材フィルム2の外面に帯電防止層8及び帯電防止HS層71が帯電防止剤を含む帯電防止性の高防湿積層体101である。
【0011】
本発明の高防湿層は、2枚の金属箔(主にアルミニウム箔)の中間に強化樹脂層としてプラスチックフィルムを介して積層した三層構成のものである。したがって、それぞれの金属箔に圧延時あるいは加工時にピンホールを発生しても、積層された2枚の金属箔の同一箇所に集中することは極めて少なく、殆どゼロといっても過言ではない。
金属箔は、通常の薄膜に形成できるものならば特に問うものではないが、アルミニウム、金、真鍮、鉄、錫などから任意に選択でき、好ましくは、生産性が優れたアルミニウム箔である。
そして、本発明に使用するアルミニウム箔は、可撓性と接着剤適性などに優れたものであり、そのために圧延後の加熱処理によって十分な脱脂・焼鈍を行った軟質アルミニウム箔が好ましい。
アルミニウム箔の厚みは、6〜12μmが好ましく、6μm以下では、加工し難く、12μm以上ではピンホールは少ないものの、12μm以下の厚みでも、本発明の高防湿層は十分にその効果を発揮できる。したがって、12μm以上のものは資源の浪費となる。
【0012】
強化樹脂層は、突き刺し強度や、耐折強度が強い熱可塑性樹脂の延伸又は無延伸のフィルムを使用することができる。
例えば、6ナイロン、66ナイロンなどのポリアミド、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレートなどのポリエステル、ポリプロピレン、高密度ポリエチレン、ポリブテン、エチレン・酢酸ビニル共重合体ケン化物などがある。
強化樹脂層は、フィルム化したものを接着剤を介して積層したり、強化樹脂そのものを接着樹脂層として溶融押し出しコートでサンドイッチラミネーションすることもできる。
【0013】
本発明に使用する基材フィルムは、積層材の光沢などの表面特性や剛性、強度などを決定するものである。例えば、ポリエチレン、ポリプロピレンなどのポリオレフィン系樹脂、ポリスチレン、ポリ塩化ビニル、ポリアミド、アクリル酸エステル又はメタアクリル酸エステルを主成分とするアクリル樹脂、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレートなどのポリエステル、ポリアセタール、セルロース・ジ又はトリアセテートの繊維素誘導体や、ポリカーボネートなどよりなる延伸あるいは無延伸のフィルムの他セロハン、合成紙などがある。又はこれらの延伸フィルムにアルミニウム、酸化アルミニウム、酸化ケイ素、酸化インジウムなどの蒸着を施したものも使用することができる。
特にポリエステル、ポリプロピレンやポリアミドの二軸延伸フィルムの厚さが6〜50μmのものが印刷適性、積層適性、コーティング適性などの加工適性に優れた基材フィルムとして好ましいものである。
【0014】
基材フィルムとアルミニウム箔、アルミニウム箔と強化樹脂層との接積は、反応硬化型接着剤を使用するドライラミネーション、石油系ワックス、エチレン・酢酸ビニル共重合体、エチレン・アクリル酸共重合体、エチレン・アクリル酸エステル共重合体、アイオノマー、合成ゴム、粘着付与剤などから構成されるホットメルト型接着剤(溶剤を加えて、加熱状態で使用するホットラッカーも含む)によるホットメルトラミネーションや、必要に応じてプライマーを設けて溶融押出しした接着樹脂層を介して積層するサンドイッチラミネーションなど通常の方法を用いて材料や用途によって適宜に選択して使用する。
【0015】
本発明のヒートシーラント層は、ポリオレフィン系樹脂の他、殆どの熱可塑性樹脂は使用できる。例えば低密度ポリエチレン(以下、LDPEと記載する。)、中密度又は高密度ポリエチレン、線状ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン・酢酸ビニル共重合体、エチレン・アクリル酸共重合体、エチレン・アクリル酸エステル共重合体、アイオノマーなどのポリオレフィン系樹脂がHS強度からいって好ましく使用できる。
【0016】
HS層の形成は、通常のサーキュラダイスやTダイスを用いて作成することができる。その厚みは、15〜60μmが好ましく、材料、用途によっては多少の増減ができ、また単層フィルムばかりではななく多層フィルムを使用できることはいうまでもない。
また、HS層は、製膜した熱可塑性樹脂層ばかりでなく、HS性をもつ材料である、ポリアミド、塩化ビニル・酢酸ビニル系共重合体、ポリ塩化ビニリデン、エチレン・酢酸ビニル共重合体、エチレン・アクリル酸共重合体、エチレン・アクリル酸エステル共重合体、アイオノマーなどのポリオレフィン系樹脂、ポリエステルなどの溶液や、ディスパージョンを常温又は加熱で溶液状態とした所謂ホットラッカーの溶液を塗工したり、上記の材料を溶融状態で押出しコートにより使用できる。
【0017】
本発明の高防湿層とHS層との接着を介在する接着樹脂層は、非吸収性フィルムの接着に供する材料ならば殆どのものを使用できる。例えば、熱溶融した樹脂をサンドイッチラミネーションに使用できる低密度、中密度などのポリエチレン、エチレン・αオレフィン共重合体、エチレン・酢酸ビニル共重合体、エチレン・無水マレイン酸共重合体、エチレン・アクリル酸共重合体、エチレン・アクリル酸エステル共重合体、アイオノマーなどのオレフィン系樹脂などから選択したものを厚み15〜25μmで接着樹脂層とできる。好ましくは、作業性に富むLDPE若しくは金属箔との接着に優れたカルボキシル基とオレフィンとの共重合体であるエチレン・アクリル酸共重合体、エチレン・アクリル酸エステル共重合体ある。
そして、高防湿層と接着樹脂層との接着を強固にかつ安定したもにするために、高防湿層の側にポリエステル・イソシアネート、ウレタン系樹脂、アルキルチタネートなどからなるプライマーを施したり、溶融した接着樹脂にオゾン処理などを行うことが好ましい。
もちろん、接着樹脂層にかえて、ポリエステル・イソシアネート、ポリエーテル・イソシアネートやウレタン系樹脂を用いてドライラミネーションで高防湿層とHS層との接着することもできる。
【0018】
本発明の帯電防止層は、通常の低分子の帯電防止剤や架橋した高分子の帯電防止剤を水、アルコールなどの溶剤に溶解したワニスを、通常の印刷方法で設けることができる。
例えば、多価アルコールと脂肪酸とのエステルである非イオン性界面活性剤、スルフォン酸のアルキル塩で例示される陰イオン界面活性剤、N−アシル(C4 〜C18)ザルコシネートで代表される両イオン性界面活性剤や、ジメチルアルキル(C4 〜C18)アンモニウムクロライドなどの陽イオン性界面活性剤などがある、好ましくは耐水性に優れた高分子の、4級アンモニウム塩基をもつアクリル酸エステル、アクリル酸エステルとメタアクリ酸エステルとからなる共重合体、ポリエチレンイミン、及びグリシジル化合物からなる帯電防止剤である。
【0019】
本発明の好ましい帯電防止層は、4級アンモニウム塩基をもつアクリル酸エステル、アクリル酸エステル、アクリル酸エステル及びメタアクリル酸エステルからなる共重合体、平均分子量が300〜2000のポリエチレンイミンと、グリシジル化合物との混合物からなる帯電防止剤である。(以下、本明細書においては、架橋型帯電防止剤と記載する。)そして、グリシジル化合物は多価アルコールのポリグリシジルエーテルや、カルボン酸のポリグリシジルエーテルなどや、これらのポリエーテルが挙げられる。また、グリシド酸としては、エピヒドリン酸などを挙げることができる。
【0020】
上記の帯電防止剤は、一種またはそれ以上の混合物を水とアルコールとからなる混合溶剤に溶解される。そして、塗布適性(塗布工程に適した粘度、揺変性など)を与えるために、メチルセルロース、エチルセルロース、ニトロセルロース、ポリビニルアルコール、デンプン、ポリアクリル酸アンモニウムなどの、バインダーや、シリカ、炭酸カルシウム、酸化アルミニウムなどの体質顔料を加えることもできる。
そして、塗布の厚みは、0.05〜4μm(重量で測定し、面積で厚み換算をした数値)、好ましくは、0.1〜1μmであり、その塗布面には、0.1〜100ppmの水分を残存させることにより効果的な帯電防止作用を奏するものである。
【0021】
以下、実験例に基づいて本発明を更に詳細に説明する。
(実施例 1)
図3に示すように、厚み12μmの二軸延伸ポリエステルフィルム(基材フィルム2)の易接着処理面に、ポリウレタン系接着剤12を用いて厚み6μmのアルミニウム箔(金属箔3)の一方の面とをドライラミネーションで積層した。次いでアルミニウム箔3の他の側にポリウレタン系接着剤13を用いて厚み15μmの延伸ナイロンフィルム(強化樹脂層4)とを積層し、更に、アルミニウム箔(金属箔5)とを上記と同一材料の接着剤14を介してドライラミネーションした。そして、厚みが50μmの線状ポリエチレンフィルム(HS層7)をLDPE(厚み20μmの接着樹脂層6)を用いてアルミニウム箔5の側に積層して本発明の高防湿積層体10を構成した。
【0022】
(実施例 2)
実施例1の厚み15μmの延伸ナイロンフィルム4を厚み12μmの二軸延伸ポリエステルフィルムに代えて、実施例1と同様にして、アルミニウム箔を二軸延伸ポリエステルフィルム(強化樹脂層4)の両面に設けた高防湿層1をもつ実施例2の本発明の高防湿積層体10を構成した。
【0023】
(実施例 3)
実施例1のアルミニウム箔3を厚み9μm、またアルミニウム箔5を厚み12とした以外は、実施例1と同様にして高防湿層1をもつ実施例3の本発明の高防湿積層体10を構成した。
【0024】
(実施例 4)
図4に示すように、実施例1の延伸ナイロン(強化樹脂層4)の両面にポリウレタン系のプライマー16及び17を設けて、その両面に厚み15μmのLDPE(接着樹脂層18及び19)を用いて溶融押し出し機でサンドイッチラミネーションして、アルミニウム箔3及び5を積層した高防湿層11を作成した。更に、実施例1と同様にアルミニウム箔3とウレタン系接着剤12を介して厚み12μmの延伸ポリエステルフィルム2とを積層した。そして、他のアルミニウム箔5の側にHS層7として、厚みが50μmの線状ポリエチレンフィルム7をLDPE(厚み20μmの接着樹脂層6)を介して積層して本発明の高防湿積層体102を構成した。
【0025】
(実施例 5)
図2で示すように、実施例1で用いた厚み12μmの延伸ポリエステルフィルム(基材フィルム2)の一方の側に、4級アクリル酸エステルとメタアクリル酸エステルとの共重合体とポリエチレンイミンとグリシジル化合物との混合物とからなる架橋型帯電防止剤のアルコール溶液をロールコートで塗布して、帯電防止層8を設けた。また、厚みが50μmの線状ポリエチレンフィルムに上記の帯電防止剤を0.01重量部分散した導電性HS層71を実施例1のHS層7と同様にアルミニウム箔5に接着樹脂層6を介してサンドイッチラミネーションして、本発明の帯電防止性の高防湿積層体101を構成した。
【0026】
(比較例 1)
図5に示すように、厚み12μmの二軸延伸ポリエステルフィルム2の易接着処理面に、ポリウレタン系接着剤12を用いて厚み(12μm)のアルミニウム箔3の一方の面とをドライラミネーションで積層した。次いでアルミニウム箔3の他の側にポリウレタン系接着剤13を用いて厚み15μmの延伸ナイロンフィルム4とを積層した。次いで、延伸ナイロン4にプライマー9を介して厚みが50μmの線状ポリエチレンフィルム(HS層7)を厚み20μmのLDPE(接着樹脂層6)を用いてサンドイッチラミネーションして本発明の比較例1の防湿積層体105を構成した。
【0027】
(比較例 2)
図5に示す比較例1のアルミニウム箔3を6μmの厚みとした以外は、比較例1と同様にして、本発明の比較例2の防湿積層体105を構成した。
【0028】
(比較例 3)
図6に示すように、延伸ナイロンフィルム4と、アルミニウム箔3との層順を変更した以外は、比較例1と同様の工程で本発明の比較例3の防湿積層体106を構成した。
【0029】
実施例及び比較例で作成した積層体を用いて、水蒸気透過度、屈曲試験後のピンホールの発生程度、及び帯電防止効果をを評価した結果を表1に示す。
・水蒸気透過度:ピンホール試験で作成した揉みほぐし処理前後の試験片を用いてJIS Z0222に基づく水蒸気透過度を g/m2・24時間で評価する。
・ゲルボフレックステスト:実施例1及び比較例1の試料をA4サイズに断裁し、ゲルボフレックステスターで100回の屈曲の負荷を与え、発生するピンホール数及び水蒸気透過度を評価した。
・ピンホール試験:
上記の実施例及び比較例の積層体を15×15cm2 に断裁し、一辺の両端を両手で保持し強く10回積層体を揉みほぐした試験片を作成した。一方、20Wの螢光灯を設置した13×13×13cm3 の立方体の一辺に、直径10cmの円形の窓を設けた暗箱を作成した。そして、揉みほぐし処理前後の積層体を窓に置きピンホールの多少を目視で評価した。
(評価基準)
◎:ピンホールなし。
○:10個以下のピンホールの発生が認められる。
×:10個以上のピンホールの発生が認められる。
・帯電防止効果:
積層材のポリエステル側を上にして、25℃、相対湿度が60%の条件下でたこの灰を付着し、2秒放置後に積層材を垂直にして灰の付着状況により評価し。
(評価基準)
○:灰の付着なし。
×:灰が著しく付着して残る。
【0030】
【表1】
【0031】
【発明の効果】
以上詳細に説明したように、本発明の二層の金属箔に強化樹脂層を挿入した三層構成の高防湿層を含む積層体は、優れた防湿性をもち、そして、屈曲試験後においても、ピンホールの発生を抑制する効果をもつものである。したがって、本発明の積層体は、その製造工程ばかりでなく、内容物を充填後の流通過程においても防湿性を維持できるため、内容物の保存に優れた効果を奏するものである。また、本発明の積層体の基材フィルム及び、HS層に帯電防止効果をもたせたものは、防湿性ばかりでなく、帯電防止作用をももつものであり、電子部品などの保存に効果を奏する。
そして、金属箔を用いた積層体は、上記の防湿性に優れるばかりでなく、光やガス体のバリア性に優れることはいうまでもない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の積層体の基本的断面概略図である。
【図2】本発明の積層体の帯電防止性を付加した構成を示す断面概略図である。
【図3】本発明の積層体の実施例を説明するための断面概略図である。
【図4】本発明の積層体の他の構成を示す断面概略図である。
【図5】比較例の積層体の構成を示す断面概略図である。
【図6】比較例の積層体の他の構成を示す断面概略図である。
【符号の説明】
1、11 高防湿層
2 基材フィルム(ポリエステルフィルム)
3、5 金属箔(アルミニウム箔)
4 強化樹脂層(ナイロンフィルム)
6、18、19 接着樹脂層
7 HS層
8 帯電防止層
9、16、17 プライマー
10、101、102 高防湿積層体
12、13、14 接着剤
71 帯電防止HS層
105、106 防湿積層体
Claims (3)
- 少なくとも基材フィルム、高防湿層及びヒートシーラント層とからなる積層体において、上記の高防湿層が、金属箔と、無延伸ナイロンフィルム層または延伸ナイロンフィルム層または延伸ポリエステルフィルム層と、金属箔との層順で接着層を介して積層構成された三層構造の複合フィルムであることを特徴とする高防湿積層体。
- 前記の金属箔の厚みが、6〜12μmのアルミニウム箔であることを特徴とする請求項1に記載の高防湿積層体。
- 前記の基材フィルムの外面に帯電防止層及び、ヒートシーラント層が帯電防止剤を含むことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の帯電防止性の高防湿積層体。
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