JP4232650B2 - 車両用パワーステアリング装置 - Google Patents
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Description
例えば特許文献1には、電動パワーステアリング装置を用いた操舵アシスト制御により、車両に加わる横風等の外乱がドライバの操舵操作に影響しないようにする、いわゆる外乱抑制性能を高めることができるようにするものが提案されている。
また、特許文献2には、オブザーバによって、外乱の低周波数成分を推定し、これに基づいてこの外乱の低周波数成分を抑制するのに必要な操舵トルク量を算出し、操舵トルクをフィードバック制御する技術が記載されている。
つまり、オブザーバは、入力される低周波成分には反応するが高周波成分には反応し難い、いわゆるローパスフィルタのような特性があるので、例えば検出系に固有の検出誤差があると、これは低周波成分としてオブザーバで有効に処理される。このため、検出系に固有の検出誤差があると、オブザーバでは、実際に外乱が加わっていなくても、外乱が加わっているものとして推定処理してしまい、この結果、オブザーバの誤った推定に基づく制御を行なうと、車両の操舵に偏向が生じてしまうことがある。
また、該推定手段は、該車両の横方向外乱を、横力によって該車両を横方向に移動させようとする横力外乱φcwと走行路面の横傾斜によって該車両に作用する横勾配外乱φrbとに分離して推定し、該補正量算出手段は、該推定手段による推定結果から、該車両の横方向外乱のうち主として横力外乱φcwを抑制するように該アクチュエータで付与する該操舵アシストトルクの補正量を算出することが好ましい(請求項2)。
このとき、制御手段では、基本制御量算出手段により車速検出情報及び操舵トルク検出情報に基づいてアクチュエータを制御する基本制御量を算出し、補正量算出手段により推定手段による推定結果から、車両の横方向外乱を抑制するようにアクチュエータで付与する操舵アシストトルクの補正量を算出し、この算出した操舵アシストトルク補正量をハイパスフィルタで処理した上で、演算手段により上記基本制御量に加算して補正を行なう。
さらに、操舵角と舵角速度とヨーレイトと横速度とのそれぞれに、車速に応じてそれぞれ設定されるゲインを乗算して該第1補正トルクを算出するとともに、横力外乱φcwと横勾配外乱φrbとのそれぞれに、車速に応じてそれぞれ設定されるゲインを乗算して該第2補正トルクを算出して、第1補正トルクと第2補正トルクとの和を補正量として算出することで、操舵アシストをより適切に行なうことができる(請求項4)。
図1〜図9は本発明の一実施形態としての車両用パワーステアリング装置について示すもので、これらの図に基づいて説明する。
本実施形態にかかる車両用パワーステアリング装置は、図1に示すように、操舵アクチュエータとして電動モータ(ここでは、DCモータ)11をそなえ、車両の操舵操作状態や車両の状態を検出してこれらの検出結果からECU(電子制御ユニット)30により目標とする操舵アシスト量を設定し、この目標操舵アシスト量が得られるようにDCモータ11を制御するようになっている。
オブザーバ32では、前輪舵角検出手段22,ヨーレイト検出手段23,横加速度検出手段24,車速検出手段25でそれぞれ検出された前輪舵角δf_s,ヨーレイトγs,横加速度Gy_s,車速Vに基づいて、車両に加わる横方向外乱等[具体的には、横力外乱推定値(横力によって車両を横方向に移動させようとする横力外乱φcwの推定値)φcw_e,横勾配外乱推定値(走行路面の横傾斜によって車両に作用する横勾配外乱φrbの推定値)φrb_e,横速度推定値ve,ヨーレイト推定値γe]を推定する。
そして、操舵アシスト補正量演算部34では、フィードバック補正量Tm_fbによるフィードバック補正と、フィードフォワード補正量Tm_cwによるフィードフォワード補正は、これらの加算値Tm_add(=Tm_fb+Tm_cw)を最終的な補正アシストトルクとして出力し、補正アシストトルクTm_addによってフィードバック補正とフィードフォワード補正とを同時に実施するようになっている。
なお、図1及び図2における各パラメータについては以下の表1に示す。
したがって、オブザーバ32では、前輪舵角δf_s,ヨーレイトγs,横加速度Gy_s,車速Vの各状態量を入力量として、横速度推定値veとヨーレイト推定値γeと横力外乱推定値φcw_eと横勾配外乱推定値φrb_eとの各状態量を推定することができる。
オブザーバ32を設計するにあたって、ロバストな横制御システムを構成する必要があり、次の仮定(a)〜(d)を基本とする。
(a)センサ信号は,ステアリング角,ステアリンクトルク,ヨーレイト,横加速度を仮定する。
(b)タイヤとサスペンションの非線形性は考慮しない。
(c)横外乱に対してロバストな制御系を設計するためドライバの操作を想定しない(Th=0)。
(d)車両に生じるヨーモーメント外乱は想定しない。
ここで、前輪実舵角δfは、センサ値であるドライバトルクThとハンドル角αとから計測可能である。
車両の横運動とヨー運動を表す微分方程式を示す上記の式(5),(6)は、一般によく知られているものである。
横方向外乱φは、前述のように、横力外乱φcweと横勾配外乱φrbとから成る(下式参照)。
線形ロバスト制御するにあたり、4次の微分方程式を制御対象モデルとして適用すると、この4次モデルは、操舵系モデルの2つの状態変数である前輪実舵角δfと前輪実舵角速度ωfおよび車両系の2つの状態変数である横速度vとヨーレイトγとで構成される。ここで、横方向外乱φcw,φrbは外部入力として制御対象に与えられる。なお、前式(1)におけるドライバトルクはゼロと仮定する(Th=0)。
v,φcw,φrbは前記のように、外乱オブザーバから推定される。一方、外乱抑制フィードフォワードループは、横力外乱φcwの影響を低減することを目的し、具体的には横力外乱推定値φcw_eによって生じるヨーレイトの定常値をゼロにするようにフィードフォワードゲインを定める。このフィードフォワードゲインkffを定める際,式(14)においてφrb=0と仮定する。
例えば、各ゲインKω,Kδ,Kv,Kr,KΦ_cwについては、系の安定性や操舵フィーリングを向上させることができるように、車速に応じて適宜設定することが重要である。
21 前輪舵角速度検出手段(操舵角速度検出手段)
22 前輪舵角検出手段(操舵角検出手段)
23 ヨーレイト検出手段
24 横加速度検出手段
25 車速検出手段
26 操舵トルク検出手段
30 制御手段としての電子制御ユニット(ECU)
31 基本制御量設定部(電動パワステ制御演算部)又は基本制御量算出手段
32 推定手段(オブザーバ)
33 補正手段(外乱抑制補正手段)
34 操舵アシスト補正量演算部(外乱抑制制御演算部)又は補正量算出手段
35 加算部(演算手段)
36 ハイパスフィルタ(バンドパスフィルタ)
Claims (4)
- 車両に搭載され操舵系に操舵アシストトルクを付与するアクチュエータと、該車両の車速を検出する車速検出手段と、該車両に加えられる操舵トルクを検出する操舵トルク検出手段と、該車速検出手段及び該操舵トルク検出手段からの検出情報に基づいて該アクチュエータを制御する制御手段とをそなえた、パワーステアリング装置であって、
該車両の操舵角を検出する操舵角検出手段と、
該車両のヨーレイトを検出するヨーレイト検出手段と、
該車両の横加速度を検出する横加速度検出手段と、
該車両の操舵−車両系モデルに基づいて設計されたオブザーバによって、該車速検出手段,該操舵角検出手段,該ヨーレイト検出手段,該横加速度検出手段によりそれぞれ検出された該車両の車速Vと操舵角δとヨーレイトγと横加速度Gyとから、該車両の横方向外乱を推定する推定手段とをそなえ、
該制御手段は、
該車速検出手段及び該操舵トルク検出手段からの検出情報に基づいて該アクチュエータを制御する基本制御量を算出する基本制御量算出手段と、
該推定手段による推定結果から、該車両の横方向外乱を抑制するように該アクチュエータで付与する該操舵アシストトルクを補正する補正量を算出する補正量算出手段と、
該基本制御量算出手段により算出された基本制御量に該補正量算出手段により算出された補正量を加算する演算手段と、
該補正量算出手段と該演算手段との間に介装されたハイパスフィルタとをそなえていることを特徴とする、車両用パワーステアリング装置。 - 該推定手段は、該車両の横方向外乱を、横力によって該車両を横方向に移動させようとする横力外乱φcwと走行路面の横傾斜によって該車両に作用する横勾配外乱φrbとに分離して推定し、
該補正量算出手段は、該推定手段による推定結果から、該車両の横方向外乱のうち主として横力外乱φcwを抑制するように該アクチュエータで付与する該操舵アシストトルクの補正量を算出する
ことを特徴とする、請求項1記載の車両用パワーステアリング装置。 - 該車両の操舵角速度を検出する操舵角速度検出手段をさらにそなえ、
該推定手段は、該車両のヨーレイト及び横速度をさらに推定するように構成され、
該補正量算出手段は、該操舵角速度検出手段と該操舵角検出手段と該車速検出手段とによりそれぞれ検出された操舵角と舵角速度と車速と、該推定手段により推定されたヨーレイトと横速度とから第1補正トルクを算出し、該推定手段により推定された上記の横力外乱φcwと横勾配外乱φrbとから第2補正トルクを算出して、該第1補正トルクと該第2補正トルクとの和を補正量として算出することを特徴とする、請求項2記載の車両用パワーステアリング装置。 - 該補正量算出手段は、操舵角と舵角速度とヨーレイトと横速度とのそれぞれに、車速に応じてそれぞれ設定されるゲインを乗算して該第1補正トルクを算出するとともに、上記の横力外乱φcwと横勾配外乱φrbとのそれぞれに、車速に応じてそれぞれ設定されるゲインを乗算して該第2補正トルクを算出して、該第1補正トルクと該第2補正トルクとの和を補正量として算出する
ことを特徴とする、請求項2又は3記載の車両用パワーステアリング装置。
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