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JP4228514B2 - 光学式ヘッド装置、および、光学式記録・再生装置 - Google Patents

光学式ヘッド装置、および、光学式記録・再生装置 Download PDF

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JP4228514B2
JP4228514B2 JP2000115792A JP2000115792A JP4228514B2 JP 4228514 B2 JP4228514 B2 JP 4228514B2 JP 2000115792 A JP2000115792 A JP 2000115792A JP 2000115792 A JP2000115792 A JP 2000115792A JP 4228514 B2 JP4228514 B2 JP 4228514B2
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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、光ディスク記録再生装置、光磁気ディスク記録再生装置などの光学式記録・再生装置と、光学式記録・再生装置、および、光学式記録・再生装置に使用する光学式ヘッドに関する。
【0002】
【従来の技術】
図12は光学式記録・再生装置の第1の従来例としての光磁気記録・再生装置の構成図である。
図12に図解した光磁気記録・再生装置100は、ミニディスク(MD)などの光磁気ディスク(MO)110と、第1の従来技術の光学式ピックアップとしての光磁気ピックアップ120と、制御処理部130とを有する。
【0003】
光磁気ピックアップ120は、基板121と、スピンドルモータ122と、2軸アクチュエータ123と、光学部124と、ネジおよびネジ送り機構126と、送りモータ127とを有する。
基板121には、スピンドルモータ122、ネジおよびネジ送り機構126、送りモータ127が搭載されている。
オーバーライト磁気ヘッド125、2軸アクチュエータ123および光学部124が全体としてネジおよびネジ送り機構126によって光磁気ディスク110の面と平行に移動される。
【0004】
光磁気ディスク110が矢印の方向に導入されて光磁気ディスク110の中央孔112がスピンドルモータ122にはめ込まれると、スピンドルモータ122が光磁気ディスク110を回転させる。
制御装置130が、オーバーライト磁気ヘッド125が搭載された光磁気ピックアップ120の先端部を光磁気ディスク110の上の所定の位置(アドレス)に位置決めする。
【0005】
2軸アクチュエータ123は、後述するサーボ部134によってトラッキング制御を行う。
ネジおよびネジ送り機構126と、ネジおよびネジ送り機構126を回転駆動する送りモータ127とが、サーボ部134の制御指令に応答して2軸アクチュエータ123のトラッキング制御を行う。
【0006】
光学部124は、レーザダイオード(LD)、ビームスプリッタ、対物レンズ、フォトデテクタなどを有する。平行光を使用する場合は、レーザダイオード(LD)の射出光を平行するするコリメータレンズを光学部124に設ける。
【0007】
光磁気ピックアップ120は、光学部124と、2軸アクチュエータ123と、オーバーライト磁気ヘッド125とが一体的に構成されており、本明細書において、このような構成を一体送りタイプ光学式ピックアップまたはMDタイプ光学式ピックアップと呼ぶ。
【0008】
制御処理部130は、ヘッド駆動部131と、レーザ駆動部132と、フォトデテクタ(PD)検出信号処理部133と、サーボ部134と、復調前処理部135と、復調部136と、システムコントローラ137と、変調部138と、メモリコントローラ139と、RAM140とを有する。
【0009】
図12に図解した光磁気記録・再生装置100の動作の概要を述べる。
スピンドルモータ122は、当該スピンドルモータに装荷(ローディング)された光磁気ディスク110を所定の回転数で回転させる。
光学部124内のレーザダイオードから出射されたビーム光がビームスプリッタを通過し、さらに対物レンズで収束されて光磁気ディスク110の記録面に焦点を結ぶ。光磁気ディスク110からの反射光が対物レンズを通してビームスプリッタに入射し、ビームスプリッタで偏向されてフォトデテクタに入射する。フォトデテクタは、たとえば、4分割デテクタである。
【0010】
PD検出信号処理部133は、4分割デテクタからの検出信号を受信して、既知の方法で、トラッキングエラー信号、フォーカスエラー信号、RF信号などを算出する。
算出したトラッキングエラー信号、フォーカスエラー信号などはサーボ部134に入力されてトラッキング制御、フォーカス制御などに使用される。
【0011】
復調前処理部135はPD検出信号処理部133における算出結果からアドレスの復調を行い、復調されたアドレスがサーボ部134およびシステムコントローラ137に入力される。
【0012】
光磁気記録・再生装置100にデータの書き込み要求がインタフェース(I/F)を介してホストコンピュータなどの外部装置から発せられた場合、システムコントローラ137はサーボ部134、変調部138およびメモリコントローラ139を制御する。その詳細を下記に述べる。
【0013】
システムコントローラ137は、サーボ部134を介して光磁気ピックアップ120を光磁気ディスク110の指定されたアドレスに位置決めし(トラッキング制御し)、光磁気ピックアップ120に搭載された対物レンズが光磁気ディスク110の所定の位置に位置するようにフォーカス制御する。
オントラック状態およびオンフォーカス状態になると、システムコントローラ137はRAM140に記録された書き込み用データをメモリコントローラ139を介して変調部138に送出させる。
【0014】
変調部138は、入力した書き込み用データに対してエラー訂正処理、ランレングス制限(RLL)処理、NRZまたはNRZI変調などの変調処理(符号化処理)を行う。
【0015】
ヘッド駆動部131は変調部138における変調結果に基づいてオーバーライト磁気ヘッド125を駆動し、レーザ駆動部132は変調部138における変調結果に基づいて光学部124におけるレーザダイオードを駆動して光磁気ディスク110にデータの書き込みを行う。
【0016】
光磁気記録・再生装置100にデータの読み出し要求がインタフェース(I/F)を介して外部装置から発せられた場合、システムコントローラ137はサーボ部134、復調前処理部135、復調部136およびメモリコントローラ139を制御する。その詳細を下記に述べる。
【0017】
システムコントローラ137は、サーボ部134を介して光磁気ピックアップ120を光磁気ディスク110のデータ読み出しが指定されたアドレスに位置決めし(トラッキング制御し)、光磁気ピックアップ120に搭載された対物レンズが光磁気ディスク110に対して所定の位置に位置するようにフォーカス制御する。
オントラック状態およびオンフォーカス状態になると、システムコントローラ137は復調部136で復調されたデータをメモリコントローラ139を介してRAM140に記録させる。
【0018】
上記読み出し処理において、フォトデテクタ検出信号処理部133で算出されたアナログのRF信号は復調前処理部135において、ディジタル信号に変換され、信号等化され、位相同期(PLL)処理されてクロック信号が再生され、その再生クロックを用いて復号処理、たとえば、ビタビ復号処理される。
さらに、復調部136は復調前処理部135で処理した信号に対してエラー訂正処理(ECC)、変調部138と逆の復調処理などを行って符号化前の元のデータを復号する。
復調部136で復調されたデータはメモリコントローラ139を介してRAM140に一時的に保存され、所定のデータの読み出しが終了すると、メモリコントローラ139はRAM140に記録されているデータをインタフェースを介して外部装置に出力する。
【0019】
図13は第2の従来技術としての光学式ヘッドの構成図である。
図13に図解した光磁気ヘッド220は、図12を参照して上述した電磁アクチュエータを用いてフォーカス制御を行うことの困難さを克服するため、光磁気ディスク210の回転に起因する風圧を利用してヘッド部分を浮上させてフォーカス方向に所定の距離を確保する、「フライングヘッド型の光磁気ヘッド」である。
【0020】
図13に図解した光磁気ヘッド220は、スピンドルモータ205で回転されるMDなどの光磁気ディスク210へのデータの書き込み、または、光磁気ディスク210からのデータの読み出しを行うため、光学ブロック221と、1軸アクチュエータ222と、ボイスコイルモータ(VCM)223と、ガルバノミラー224と、1軸アクチュエータ222に搭載されたオーバーライト磁気ヘッド225を有する。
【0021】
光学ブロック221には、レーザダイオード(LD)、ビームスプリッタフォトデテクタなどが一体的に構成されている。ただし、対物レンズは、オーバーライト磁気ヘッド225の近傍のヘッドの先端部に設けられていて、光学ブロック221とは分離されている。
【0022】
1軸アクチュエータ222はボイスコイルモータ(VCM)223によって1方向に移動される。
ボイスコイルモータ223とガルバノミラー224とにより光磁気ピックアップ220のトラッキング制御が行われる。
フォーカス制御は1軸アクチュエータ222により行われる。
光磁気ディスク210の回転に伴う風圧によってオーバーライト磁気ヘッド225が光磁気ディスク210の面から所定の間隙だけ浮上することにより距離が保たれる。
【0023】
光学ブロック221内のレーザダイオード(LD)から出射されたビーム光がビームスプリッタを通過して、ガルバノミラー224で偏向されてヘッドの先端に位置する対物レンズに導かれる。
対物レンズはビーム光を収束して光磁気ディスク210の記録面に照射する。
光磁気ディスク210からの反射光が対物レンズを通してガルバノミラー224に向かい、ガルバノミラー224で偏向された戻り光がビームスプリッタに入射し、ビームスプリッタで偏向されてフォトデテクタに入射する。フォトデテクタは、たとえば、4分割デテクタである。
【0024】
光磁気ピックアップ220においては、光学ブロック221の光学系と対物レンズとはガルバノミラー224を介して光学的に接続される。
このように、1軸アクチュエータを含む対物レンズと、45度ミラーと、フライングヘッドのみを可動部にしているので、可動部が小型になるという利点がある。
この光磁気ピックアップ220の問題については後述する。
【0025】
図14は第3の従来技術としての光磁気ヘッド装置の構成図である。
図14に図解した光磁気ヘッド装置320は、TeraStor社が提案しているフライングヘッド型の光磁気ヘッド装置である。
この光磁気ヘッド装置は、スピンドルモータ(図示せず)で回転されるMDなどの光磁気ディスク310にデータの書き込み、データの読み出しを行う。
そのため、光磁気ヘッド装置320は、スウィングアーム321と、アーム321の一方の端部に装着されたフライングヘッド型の光磁気ヘッド322と、光磁気ヘッド322に搭載された対物レンズ327と、磁界変調コイル(図示せず)と、光磁気ヘッド322の上部に設けられた第1のミラー323と、アーム321に設けられた第2のミラー324と、アーム321を水平方向に回転移動させてトラッキング制御を行うボイスコイルモータ325と、光源モジュール326とを有する。
【0026】
光源モジュール326は、レーザダイオード(LD)、ビームスプリッタ、フォトデテクタなどを有する。フォトデテクタは、たとえば、4分割デテクタである。
【0027】
対物レンズ327は光磁気ヘッド322に搭載されており、光源モジュール326とは分離されている。
【0028】
第2のミラー324と第1のミラー323とは、光源モジュール326内のレーザダイオードからの光ビームを光磁気ヘッド322に搭載された対物レンズ327に導く。すなわち、光源モジュール326内のレーザダイオード(LD)から射出したビーム光は、ビームスプリッタを通り、第2のミラー324で第1のミラー323に向けて偏向される。第1のミラー323は入射した光を対物レンズ327に向けて偏向する。対物レンズ327は入射された光を収束させて光磁気ディスク310の記録面に照射させる。
【0029】
光磁気ディスク310からの反射光は、光磁気ヘッド322に搭載された対物レンズ327を通り、上記とは逆の経路で、第1のミラー323から第2のミラー324を通過して光源モジュール326内のビームスプリッタに入り、フォトデテクタに至る。
【0030】
光磁気ヘッド322のトラッキング制御は、ボイスコイルモータ325を駆動してアーム321を水平方向に(光磁気ディスクの面と平行な面を)所定の角度範囲で振らせて行う。光磁気ヘッド322は、光磁気ディスク310の回転に伴う風圧でアクセスするに必要な距離だけ光磁気ディスク310の面から浮上するので、フォーカス制御は不要である。
【0031】
第1のミラー323または第2のミラー324がマイクロアクチュエータで駆動されるので、スウィングアーム321とともに粗動と微動との2段階トラッキング制御が容易になるという利点がある。
第3の従来技術の問題については後述する。
【0032】
図15は第4の従来技術としての光磁気ヘッド装置の構成図である。
図15に図解した光磁気ヘッド装置420は、QUINTA社が提案しているフライングヘッド型の光磁気ヘッド装置である。
【0033】
この光磁気ヘッド装置は、アーム421と、アーム421の先端に固定された可撓性のある弾性部材で形成されたジンバル422と、ジンバル422の先端に固定され光磁気ディスク410から所定距離浮上するスライダ423と、スライダ423に搭載された対物レンズ424と、静電ミラー425と、静電ミラー425と対物レンズ424との間に配設された光学系426と、光学ブロック427と、光学ブロック427と静電ミラー425との間に配設された光ファイバ428とを有する。
光学ブロック427は、レーザダイオード(LD)、ビームスプリッタ、フォトデテクタなどを有する。フォトデテクタは、たとえば、4分割デテクタである。
【0034】
光学ブロック427内のレーザダイオードから出射されたビーム光は、ビームスプリッタを通過して光ファイバ428に入射され、光ファイバ428内を伝搬して静電ミラー425に照射され、静電ミラー425で偏向されて、光学系426を通り、対物レンズ424に入射し、対物レンズ424で収束されて光磁気ディスク410の記録面に照射される。
光磁気ディスク410からの反射光は、上記とは逆の光路を通って、光学ブロック427内のビームスプリッタに入射し、ビームスプリッタで偏向されてフォトデテクタに入射する。
【0035】
光磁気ヘッド420のトラッキング制御において、アーム421は図示しないボイスコイルモータなどのアクチュエータによって、光磁気ディスクの面と平行する面で(紙面に垂直方向に)所定角度範囲で移動するとともに、静電ミラー425も用いて光磁気ディスク410の所定のトラックに位置決めされる。
なお、光磁気ディスク410の回転に伴う風圧でスライダ423は光磁気ディスク410から所定の距離だけ浮上するので、対物レンズ424は光磁気ディスク410から所定の距離だけ離れるので、フォーカス制御は不要である。
第4の従来技術の問題については後述する。
【0036】
【発明が解決しようとする課題】
図12を参照して述べた、第1の従来技術の問題について述べる。
近年、光磁気ディスクは益々高密度化しており、光磁気ヘッドまたは光磁気ピックアップの小型化、低価格化が要望されているが、上述した一体送り型の光磁気ピックアップ120は小型化が困難であり、低価格にすることが困難であるという問題がある。特に、光磁気ピックアップ120と光磁気ディスク110との距離が接近しており、電磁アクチュエータではフォーカス制御が適切に制御できないという限界に遭遇している。
【0037】
さらに、記録容量を増大させるため複数の光磁気ディスクを同一回転軸に沿って複数枚積み重ねた「多層化した(マルチプレート)」光学式記録・再生装置に適用することを想定した場合、図12を参照して上述した一体送り型の光磁気ピックアップをマルチプレート光学式記録・再生装置に適用することは困難である。
【0038】
図13を参照して述べた、第2の従来技術の問題について述べる。
ボイスコイルモータ(VCM)223で1軸アクチュエータ222を駆動する光磁気ピックアップ220の構造が複雑であり、光磁気ピックアップ220の寸法が依然として大きい。
また、光学ブロック221から対物レンズに至る光路が長すぎるので信頼性が低いし、小型化が困難であり、低価格にすることが困難である。
さらに、このような複雑な構造の光磁気ディスク210を複数枚同一回転軸に沿って積み重ねた「多層化した(マルチプレート)」光学式記録・再生装置に適用することは事実上困難である。
【0039】
図14を参照して述べた、第3の従来技術の問題について述べる。
(1)光磁気ヘッド320は、近接場(ニア・フィールド)記録動作時に、アーム321と光源モジュール326とが一体になって動くので、アーム321を動かすときの慣性質量が大きくなり、シーク時間が長くなるという不利益がある。加えて、かなり大きなパワーを出力するボイスコイルモータ325を使用することになる。これらの結果、装置構成が大きくなり、低価格化が困難であり、小型化には限界がある。
【0040】
(2)対物レンズ327および磁界変調コイルに加えて、第1のミラー323が光磁気ディスク310の回転に応じて浮上する光磁気ヘッド322に搭載されているので、光磁気ヘッド322の質量が大きくなり、十分な浮上量が得られないこともある。
【0041】
(3)この光磁気ヘッド320は、第1のミラー323と第2のミラー324との間の光路が開放しているので、この光路を伝搬する光の信頼性が保証されない。第1のミラー323と第2のミラー324に代えて、偏波面保存型光ファイバを使用する方法も考えられるが、その場合は信号品質の低下が問題となる。
この光磁気ヘッド320は装置構成が大きいので、光磁気ディスクを複数枚同一回転軸に沿って積み重ねた「多層化した」マルチプレート化光磁気記録・再生装置には適さない。
【0042】
図15を参照して述べた、第4の従来技術の問題について述べる。
図15に図解した光磁気ヘッド420は、光ファイバ428を使用しているので、光ファイバ428がアーム421の回動動作に対して負荷になりアーム421の回動動作特性を低下させるという問題がある。
さらに、光ファイバ428と静電ミラー425とで光学的結合を行っているので、光学的結合効率(カップリング効率)が低くなるという不利益がある。
加えて、光磁気ヘッド420では、プッシュプル信号が取れないので、トラッキング制御をサンプルサーボにせざるを得ない。
【0043】
上述した従来の種々の光磁気ヘッド装置または光磁気ピックアップは、それぞれ固有の問題に遭遇している。
以上、従来技術として光磁気ディスクに使用する光磁気ヘッドまたは光磁気ピックアップについて述べたが、光信号のみで信号読み出しを行うた光ピックアップなどにおいても上記同様の問題に遭遇している。
【0044】
特に、最近の光磁気記録媒体の小型化、近接場(ニアフィールド)記録などに適用可能な小型の光学式ヘッド、および、その光学式ヘッドを用いた光学式記録・再生装置が要望されている。
【0045】
さらに記録容量の増大が望まれている。その1方法として、光磁気ディスクなどを複数枚同一回転軸に沿って積み重ねた「多層化した(マルチプレート化)」光磁気記録・再生装置が要望されているが、そのようなマルチプレート化光磁気記録・再生装置に適合する光磁気ヘッドおよび光磁気ピックアップなどの光学式ヘッドが要望されている。
【0046】
本発明の目的は、小型かつ低価格で製造できる光学式ヘッド装置を提供することにある。
本発明の他の目的は、ニアフィールド記録などにも好適に使用でき、信号検出に制約がなく、信頼性の高い、小型の光学式ヘッド装置を提供することにある。
本発明のさらに他の目的は、マルチプレート化光学式記録・再生装置に適合する光学式ヘッド装置を提供することにある。
【0047】
本発明のさらに他の目的は、上述した光学式ヘッド装置を用いた光学式記録・再生装置を提供することにある。
【0048】
【課題を解決するための手段】
本発明によれば、光学式回転記録媒体へのデータの書き込み、および/または、読み出しを光学的に行う光学式ヘッド装置であって、
アームと、一端が上記アームの下面に固定された、弾性のある吊下部材と、上記吊下部材の自由端に装着された、対物レンズを搭載したスライダと、発光手段、ビームスプリッタ手段および受光手段を有し、これらの光学手段の光軸が上記スライダに搭載された上記対物レンズの光軸に一致するように、上記アームに装着された光学部と、上記アームに装着され、前記光学部を前記光学式回転記録媒体の面と直交する方向に移動させるように変位させて、または、前記光学部を前記光学式回転記録媒体の面と平行する方向に移動させるように変位させて、前記対物レンズと前記光学部との光路長を調整する、ピエゾ素子または電磁アクチュエータを有する、光路長調整アクチュエータとを具備し、
前記スライダは、フォーカス制御する必要のない所定の距離だけ、前記光学式回転記録媒体の回転に伴う気圧の変化に応じて前記光学式回転記録媒体の面から浮上する、
光学式ヘッド装置が提供される。
【0049】
この光学式ヘッド装置は、フライングヘッド型の光磁気ヘッドであり、対物レンズが搭載されたスライダが光学式回転記録媒体の回転に応じて光学式回転記録媒体から所定距離だけ浮上する。これにより、フォーカス制御は不要となり、トラッキング制御のみでよくなる。
【0050】
スライダには対物レンズのみ、あるいは、光学式回転記録媒体が光磁気ディスクなどの場合はさらに磁界変調コイルなどの磁界印加手段が搭載されるだけでなので、浮上するスライダが軽量であり、フォーカス方向の浮上の応答性が迅速である。
【0051】
光学部はトラッキング制御のとき移動するアームの固定部分に装着されており、対物レンズとの距離が近い。よって、光学的な結合効率の低下も低い。
【0052】
本発明の光学式ヘッド装置は小型、軽量である。
【0053】
特定的には、前記光学部は前記スライダに搭載された対物レンズと直接対向する前記アームの位置に装着される。
前記フォーカス距離調整アクチュエータは、前記光学部を、前記光学式回転記録媒体の面と直交する方向に移動させる(すなわち、フォーカス方向に移動させる)、または、前記光学式回転記録媒体の面と平行する方向(すなわち、トラッキング方向に移動させる)させるように変位するアクチュエータである。光学部をフォーカス方向に移動させると、光路長が変化する。光学部をトラッキング方向に移動させると、トラッキング方向の光路が変化する。本明細書においては、フォーカス方向の光路長の変化も、トラッキング方向の光路の変化も、同様に扱うものとし、これらを総称して、実質的に光路長を調整するという。
【0054】
また特定的には、前記光学部は光軸が水平方向を指向するように、前記アームの自由端側の上面に装着される。この場合、前記フォーカス距離調整アクチュエータは、前記光学系を水平方向に移動させるように前記アームの上面に固定され、前記アームの上面に、前記光学部からの水平方向の光を、前記アームの下部に位置する前記対物レンズに指向させる偏向手段を設けられる。
前記偏向手段を介して前記光学部と前記対物レンズとの間の光軸の通り部分の前記アームに開口が設けられ得る。
【0056】
前記光学式回転記録媒体は、磁界印加状態または磁界変調状態においてデータの書き込みが行われる方式の光学式回転記録媒体である。その場合、対物レンズおよび磁気印加手段または磁界変調手段が前記スライダに搭載されている。
【0057】
あるいは前記光学式回転記録媒体は、無磁界状態でデータの読み取りが行われる方式の光学式回転記録媒体である。その場合、前記スライダに前記対物レンズのみが搭載されている。
【0058】
さらに、前記アームを駆動して、前記スライダを前記光学式回転記録媒体のトラック方向に移動させるアーム駆動アクチュエータをさらに有し得る。
【0059】
さらに本発明によれば、(1)光学式回転記録媒体と、(2)前記光学式回転記録媒体へのデータの書き込み、および/または、読み出しを光学的に行う光学式ヘッド装置と、(3)前記光学式ヘッド装置を駆動して、前記光学式回転記録媒体へのデータの書き込み、および/または、データの読み出しを行う制御装置とを有する光学式記録・再生装置が提供される。
光学式ヘッド装置は上述した構成である。
前記制御装置は、前記アーム駆動アクチュエータを駆動してトラック位置制御を行うトラッキングサーボ制御手段と、前記光路長調整アクチュエータを駆動して、光学式ヘッド装置の光学系の光路長、特定的には、対物レンズと光学部との間の距離(光路長)を調整する光路長調整手段とを有する。
【0060】
【発明の実施の形態】
本発明の光学式ヘッド装置および光学式ヘッド装置を用いた光学式記録・再生装置の実施の形態について述べる。
以下、本発明の光学式ヘッド装置の例示的な実施の形態として光磁気ヘッドについて述べるが、本発明の光学式ヘッドは、光磁気ヘッドおよび光ヘッドの両者を含む意味である。
同様に、以下、本発明の光学式記録・再生装置の実施の形態として光磁気記録・再生装置について述べるが、本発明の光学式記録・再生装置は光磁気記録・再生装置および光記録・再生装置を含む意味である。
本明細書において、光学式記録・再生装置を、光学式記録装置、光学式再生装置、および、光学式記録および再生装置のいずれかを意味する広い意味で用いている。
【0061】
第1実施の形態
図1は本発明の光学式ヘッド装置の第1実施の形態としての光磁気ヘッド装置の断面構成図である。図1は光学式記録媒体の実施の形態としての光磁気(MO)ディスクの断面構成をも示す。
図2は図1に図解した光磁気ヘッド装置に搭載された光学部の1例を示す拡大図である。
図3は図1に図解した光磁気ヘッド装置を駆動制御する制御装置の構成図である。
図1に図解した光磁気ヘッド装置と、MOディスクと、図2に図解した制御装置とを組み合わせると、本発明の光学式記録・再生装置の第1実施の形態の光磁気記録・再生装置となる。
【0062】
MOディスク
本実施の形態は、本発明の光学式回転記録媒体としてMOディスク3を用いた例を示す。
MOディスク3は、2枚のMOディスク3A、3Bを張り合わせた張り合わせMOディスクであり、それぞれのMOディスク3A,3Bにおいてトップコート31の下部に記録膜32が形成されている。
【0063】
光磁気ヘッド装置
図1および図2を参照して光磁気ヘッド装置1について述べる。
光磁気ヘッド装置1はアーム11を有する。アーム11は、肉厚部11Aと肉薄部11Bとを有する。
光磁気ヘッド装置1は、アーム11の肉厚部11Aの下面に一端が固定され、他端が自由端になっているサスペンション(吊下部材)12と、サスペンション12の自由端の先端に固定されたスライダ13と、スライダ13に搭載された磁界変調コイル14と、磁界変調コイル14の近傍のスライダ13に搭載された対物レンズ15とを有する。
光磁気ヘッド装置1はさらに、アーム11の肉薄部11Bの端部に位置し、対物レンズ15と対向する肉薄部11Bの下面に固定された、本発明の光路長調整アクチュエータの1例としてのピエゾ素子16と、ピエゾ素子16の下面に固定された光学部17とを有する。
【0064】
対物レンズ15および磁界変調コイル14はMOディスク3に近接させる必要があるので、MOディスク3に近接するスライダ13に搭載している。
他方、フライングヘッド方式により、スライダ13がMOディスク3に対して浮上するので、スライダ13は極力軽量にする必要がある。そのため、光学部17はスライダ13に搭載せず、スライダ13の質量を小さくしている。
【0065】
すなわち、スライダ13は、図示しないスピンドルモータによって回転するMOディスク3の風圧(または気圧、これをエアベアリングともいう)によりMOディスク3の上面から所定距離dだけ浮上する。すなわち、光磁気ヘッド装置1はフライングヘッド型(ヘッド浮上型)の光磁気ヘッド装置である。
このように、MOディスク3の回転に伴う風圧でスライダ13を浮上させるので、スライダ13、磁界変調コイル14および対物レンズ15の質量は極力小さく、かつ、寸法も小さくする必要があり、サスペンション12は柔らかな弾力性のある材料で製造するか、または、弾力性を示す形状に製造する。
【0066】
特に、最近の高密度かつ小型のMOディスク3に適合させるため、スライダ13、磁界変調コイル14および対物レンズ15の質量は極力小さく、かつ、寸法も小さくする必要がある。
スライダ13の寸法は、たとえば、2.85×2.24×0.86(mm)程度であり、サスペンション12の重量は7gである。
このような条件で光磁気ヘッド装置1を製造すると、スライダ13は容易に浮上し、スライダ13の浮上量が適切に確保できる。
【0067】
したがって、本実施の形態の光磁気ヘッド装置1を用いるとフォーカス制御は不要である。そして、光路長調整アクチュエータの例としてのピエゾ素子16を用いて、直接的には、光学部17と対物レンズ15との間の距離を調整して、最終的には、光磁気ヘッド装置1の光学系全体の光路長を調整する。
なお、光磁気ヘッド装置1の光学系全体とは、本明細書において、MOディスク3の表面のガラス層を含み、対物レンズ15、光学部17、および、図1には図解しない種々の光学素子を総称したものである。したがって、本明細書において、光学系とは、光学部17のみを意味するものではない。
【0068】
光路長調整アクチュエータとしてのピエゾ素子16は、もちろん、光学部17を移動(変位)させて、光学部17と対物レンズ15との距離を直接調整するために使用される。この位置調整により、光磁気ヘッド装置1の全体の光学系の光路長が調整できる。
【0069】
図2は図1に図解した光学部17の構成例を図解する図である。図解の便宜上、光学部17は、図1に図解した状態とは、上下を反対に図解している。
光学部17は、ビームスプリッタとして機能するマイクロプリズム171、レーザダイオード(LD)172、フォトデテクタ173を一体化したフォトデテクタ(PD)IC17Aを、1/4波長板などを内蔵した光学ユニット(パッケージ)17Bに収容したものである。
【0070】
光学部17において、LD172から射出したビーム光がマイクロプリズム171の斜面において偏向されて、図2における上方、図1における下方に向けて進み、対物レンズ15に入射し、対物レンズ15で収束されてMOディスク3Aの記録膜32に照射される。
MOディスク3Aの記録膜32から反射した光が対物レンズ15を通り、マイクロプリズム171の斜面に入射してマイクロプリズム171の内部に入り、フォトデテクタ173に入射する。
このように、光学部17の光学軸と、対物レンズ15との光学軸とは一致している。
【0071】
フォトデテクタ173は、たとえば、公知の4分割フォトデテクタであり、トラッキングエラー信号、フォーカスエラー信号、RF信号などの生成に使用する信号を検出する。
【0072】
本実施の形態における光学部17は有限光を用いる場合について例示している。しかしながら、LD172の後段にコリメータを挿入して平行光を生成することもできる。
下記の記述においては有限光を使用する場合について例示する。
【0073】
図1に図解したピエゾ素子16は電圧を印加すると微小な変位を起こす素子である。また、ピエゾ素子16は、その結晶構造と印加電圧の向きによって、変位の大きさと方向が規定される。
図1に図解した本実施の形態においては、ピエゾ素子16に電圧を印加することによりピエゾ素子16を、MOディスク3と直交する方向、図解の垂直方向V−Vに変位させて、対物レンズ15に対する光学部17の距離を変化させる。
光学部17の変位により光学部17と対物レンズ15との間の距離が変化する。したがって、光学部17、対物レンズ15を含む光磁気ヘッド装置1の光学系の光路長を変化させることができる。
このように、ピエゾ素子16は、印加される電圧に応じて、直接的には光学部17と対物レンズ15との間の距離(光路長)を変化させ、最終的には、光磁気ヘッド装置1の光学系の光路長を調整する、光路長調整アクチュエータとして使用する。
【0074】
トラッキング制御は、ボイスモータコイル19によってアーム11を駆動する。トラッキング制御においては、アーム11の肉薄部11Bに搭載されたピエゾ素子16および光学部17と、肉厚部11Aに固定されたサスペンション12に搭載されたスライダ13と、スライダ13に搭載された磁界変調コイル14および対物レンズ15とが一体的に移動する。
特に、図解した光磁気ヘッド装置1においては、対物レンズ15と光学部17との距離が短く、ミラー、光ファイバなどが不要なので、光学的結合効率が高く、信頼性も高い。
【0075】
アーム11を、MOディスク3の面と平行な面に(または、紙面に垂直な方向に)回動させてトラッキング制御を行う場合、アーム11の肉厚部11Aの右側は軸18に回転自在に固定されており、アーム11はその軸18を中心として回転アクチュエータ、たとえば、ボイスモータコイル19によって、紙面に垂直方向に所定角度の範囲で回転する。このようなアーム11の回転によりMOディスク3のトラックへのトラッキング制御を行うことができる。
【0076】
制御装置
図3に図解した制御装置4は、マグネット駆動部41と、レーザ駆動部42と、検出信号処理部43と、トラッキングサーボコントローラ44と、光路長調整部45と、復調前処理部46と、復調部47と、システムコントローラ48と、変調部49と、メモリコントローラ50と、RAM51とを有する。制御装置4はさらに、たとえば、ホストコンピュータとの信号転送を行うインタフェース52、53を有する。
光磁気ヘッド装置1のスライダ13はMOディスク3の回転による風圧で浮上するので、通常、MOディスク3の表面に対する対物レンズ15の距離は所定値に維持されるので、制御装置4にはフォーカス制御部は設けられていない。
ただし、ピエゾ素子16を用いて対物レンズ15と光学部17との間の光路長を微調整するため、光路長調整部45が付加されている。
【0077】
システムコントローラ48は、インタフェース53を介してホストコンピュータなどの外部装置から読み出しまたは書き込み指令を受信したとき、読み出しまたは書き込みに応じて、メモリコントローラ50、変調部49、復調前処理部46および復調部47、トラッキングサーボコントローラ44、および、光路長調整部45などを制御する。
データの書き込み時は、MOディスク3に書き込むべきデータがインタフェース52を経由してメモリコントローラ50に記録され、一旦、RAM51に保存される。逆にデータの読み出し時は、フォトデテクタ173、検出信号処理部43、復調前処理部46および復調部47でMOディスク3から読み出して再生したデータがメモリコントローラ50を介してRAM51に一時的に保存され、インタフェース52を介してホストコンピュータに送出される。
【0078】
変調部49は、データ書き込み時、システムコントローラ48から駆動され、RAM51から読み出されたデータについて、エラー訂正コード(ECC)の付加、ランレングス制限(RLL)、NRZIまたはNRZなどの変調処理(符号化処理)を行う。
【0079】
マグネット駆動部41はMOディスク3へのデータの書き込みのとき、変調部49からの信号に応じて磁界変調コイル14を駆動する。
【0080】
レーザ駆動部42は光学部17内のレーザダイオード(LD)172を駆動する。
【0081】
検出信号処理部43は、光学部17内のフォトデテクタ173からの検出信号を受信して、トラッキングエラー信号、フォーカスエラー信号、RF信号などを演算する。
【0082】
トラッキングサーボコントローラ44は、検出信号処理部43で検出したトラッキングエラー信号を参照してボイスモータコイル19を駆動して光磁気ヘッド1のトラッキング制御を行う。
【0083】
光路長調整部45は、検出信号処理部43で検出したフォーカスエラー信号を参照してピエゾ素子16を駆動して、光学部17の位置を垂直方向V−Vに調整して、光学部17と対物レンズ15との距離を変化させ、光磁気ヘッド装置1の光学系の光路長の調整を行う。
【0084】
復調前処理部46は、A/D変換回路、イコライザ回路、位相同期回路(PLL)、ビタビ復号回路などを有している。復調前処理部46はデータ読み出し時に動作する。
A/D変換回路は検出信号処理部43で演算したアナログ信号をディジタル信号に変換する。
イコライザ回路はディジタル信号に変換された信号を等化する。
PLLはクロック信号を再生する。
ビタビ復号回路は再生されたクロックを用いてRF信号からMOディスク3に記録されていた信号を復号する。
復調前処理部46はまた、アドレスデコーダを有しており、検出信号処理部43からの信号から光磁気ヘッド1のアドレスを算出する。
【0085】
復調部47は、データ読み出し時に動作し、復調部47で復調したデータに対して、変調部49で変調した処理と逆の処理をして、元のデータを再生して、メモリコントローラ50に送出する。
【0086】
光磁気記録・再生装置の動作
本実施の形態の光磁気記録・再生装置の動作を述べる。
MOディスク3は図示しないスピンドルモータによって所定の回転数で回転されている。MOディスク3の回転により、光磁気ヘッド装置1のスライダ13がMOディスク3の表面から所定の距離だけ浮上する。
【0087】
インタフェース53を介してシステムコントローラ48にデータ書き込み要求がホストコンピュータから発せられた場合、システムコントローラ48は、メモリコントローラ50を動作させ、インタフェース52を介して転送されてくる書き込むべきRAM51に記録させる。この動作と並行して、復調部47はトラッキングサーボコントローラ44、光路長調整部45、変調部49を制御する。その詳細を下記に述べる。
【0088】
システムコントローラ48は、トラッキングサーボコントローラ44を駆動して光磁気ヘッド1をMOディスク3の指定されたアドレスに位置決めする(トラッキング制御する)。
このトラッキング動作時には、ボイスモータコイル19で駆動されるアーム11に搭載された(装着された)全ての部品、すなわち、ピエゾ素子16、光学部17、サスペンション12、スライダ13、磁界変調コイル14および対物レンズ15が一体的に、MOディスク3の表面と平行する方向に移動する。
【0089】
オントラック状態になると、システムコントローラ48はRAM51に記録された書き込むべきデータをメモリコントローラ50を介して変調部49に送出させる。
変調部49は、入力した書き込むべきデータに対して上述した種々の変調処理を行う。
マグネット駆動部41は変調部49における変調結果に基づいて磁界変調コイル14を駆動し、レーザ駆動部42は変調部49における変調結果に基づいて光学部17におけるレーザダイオード172を駆動する。
その結果、MOディスク3から所定距離dだけ浮上しているスライダ13に搭載されている磁界変調コイル14が下部のMOディスク3の記録膜32の磁界を変調する。
図2に図解したレーザダイオード172からマイクロプリズム171に向かって射出されてレーザビーム光は、マイクロプリズム171の斜面で偏向されて対物レンズ15に入射し、そこで収束されてMOディスク3の記録膜32に照射されてデータの書き込みが行われる。
【0090】
スライダ13はMOディスク3の回転に伴う風圧でMOディスク3の表面から距離dだけ浮上している。
光路長調整部45は、トラッキングサーボコントローラ44で算出したフォーカスエラー信号が所定以上大きくなったとき、ピエゾ素子16を駆動して対物レンズ15と光学部17との間の距離(光路長)を調整する。
【0091】
システムコントローラ48にインタフェース53を介してホストコンピュータからデータの読み出し要求が送出された場合、システムコントローラ48はトラッキングサーボコントローラ44を駆動して、光磁気ヘッド1がMOディスク3の指定されたアドレスに位置決めさせる。
オントラック状態において、システムコントローラ48は復調部47を駆動して、復調前処理部46復元したMOディスク3に記録されていたデータから、変調または符号化されない元のデータに復調させる。
復調されたデータはメモリコントローラ50を経由して一旦RAM51に記録され、所定量のデータが蓄積されたら、インタフェース52を介してホストコンピュータに送出する。
この場合も、光路長調整部45は、上記同様、ピエゾ素子16を用いて対物レンズ15に対する光学部17の距離を調整して、光学系の光路長を調整する。
【0092】
本実施の形態の1例としてのスライダ13の浮上距離dと、ピエゾ素子16に印加する電圧Vと、電圧を印加したときの変位量、すなわち、光路長調整量δとを下記に示す。
【0093】
【表1】
表1
d:ニアフィールド(NFR)の場合:20mm〜60mm
高いNA(0.85〜0.95)の場合、0.1μm〜0.4μm
V:数V〜数十V
δ:数μm〜100μm程度(DC調整など)
【0094】
上述したように、本実施の形態の光磁気ヘッド装置1を用いると、スライダ13に搭載された対物レンズ15および磁界変調コイル14をMOディスク3から適切に浮上しているので、基本的にフォーカス制御が不要となる。したがって、フォーカス制御に費やす時間が不要であり、応答性が高い。
【0095】
さらに、光路長調整部45の制御のもとでピエゾ素子16を駆動してアーム11の肉厚部11Aに搭載されている光学部17を変位させて対物レンズ15と光学部17との間の距離を調整して、光学系の光路長を調整できる。
【0096】
本実施の形態のマイクロプリズム171、レーザダイオード(LD)172、フォトデテクタ173を収容している光学部17はスライダ13に搭載されている対物レンズ15の直上に位置しているので、光学系の長さも短くてすみ、光学結合効率が高く、光磁気ヘッド装置1を小型に製造できる。
【0097】
さらに、本実施の形態は、トラッキング制御時において、これらが一体的に動くので、上述した従来技術における、光学部と対物レンズ、磁界変調コイルとの離間に伴う問題を克服している。
【0098】
光学部17が浮上するスライダ13ではなくアーム11の固定部である肉薄部11Bに装着されているので、光学部17はフォーカス制御には影響を与えない。すなわち、本実施の形態の光磁気ヘッド装置1において、光学部17の重量、制約、寸法などに対する制約は少ない。そのため、光学部17の構成を任意にすることができる。
【0099】
光磁気ヘッド1は非常に小型にできるので、最近の5インチ以下のMOディスクなどの小型の光磁気ディスクなどの光磁気ヘッドとして適用できる。
【0100】
第1実施の形態の変形形態
さらに第1実施の形態の光磁気ヘッド装置1、制御装置4などの変形態様を述べる。
【0101】
第1実施の形態の第1の変形態様
上述した光学部17は有限光を用いる場合について例示したが、本実施の形態としては、コリメータレンズを、たとえば、レーザダイオード(LD)172の後段に位置させて平行光にして、平行光を用いる光学部17にすることもできる。
【0102】
第1実施の形態の第2の変形態様
上述した実施の形態においては、ボイスモータコイル19でアーム11を回動させてトラッキング制御を行う場合を述べたが、ボイスモータコイルまたはその他のアクチュエータを用いてアーム11を軸方向に前進または後退させる直進運動を行ってトラッキング制御を行うような構成にすることもできる。したがって、本発明はアーム11の駆動方法は回動方法には限定されない。
そのような直進運動を行う構成として、1軸で行う構成、2軸で行う構成など種々の公知技術を適用できる。
【0103】
第1実施の形態の第3の変形態様
上述した実施の形態においては、光学部17に磁界変調コイル14を搭載した例を示しているが、回転記録媒体、および、記録方式に応じて、適宜、他の磁界印加手段を搭載することができる。
【0104】
第1実施の形態の第4の変形態様
上述した実施の形態においては、光路長調整アクチュエータとしてピエゾ素子16を用いた場合について述べたが、光路長調整アクチュエータとしては、ピエゾ素子16に代えて、たとえば、公知のマイクロアクチュエータ、電磁アクチュエータなどを用いることができる。
【0105】
図4は光路長調整アクチュエータとして、電磁アクチュエータ21をアーム11の肉薄部11Bに搭載した光磁気ヘッド装置1Aの断面構成を示す図である。光学部17が電磁アクチュエータ21で囲まれた位置に配設されており、電磁アクチュエータ21の動作により、光学部17がMOディスク3の面に直交して上下する。その他の部分は図1を参照して述べた上記内容と同等である。
【0106】
図5は、図4に図解した実施の形態のより特定的な例示として、電磁アクチュエータ21と、光学部17と、磁界変調コイル14と、対物レンズ15との位置関係を拡大して図解した図である。
光学部17の両側に電磁石17a、17bを取り付け、これらの電磁石に電流を流すことにより、アーム11の肉薄部11Bに固定された永久磁石21a,21bとの吸引力、排斥力とによって、光学部17を垂直方向V−Vに上下させる。その結果として、スライダ13に搭載された下部に位置する対物レンズ15との距離を調整できる。
この例示においては、磁界変調コイル14は薄膜コイルを用いている。
【0107】
上述した変形態様は適宜組み合わせることができる。
上述した変形態様においても、上述した効果と同様の効果を奏する。
【0108】
第2実施の形態
図6は本発明の光学式ヘッド装置の第2実施の形態としての光磁気ヘッド装置の断面構成図である。
図7は制御装置4Aの構成を示す図である。
図6に図解した光磁気ヘッド装置と、MOディスクと、図7に図解した制御装置とを組み合わせると、本発明の光学式記録・再生装置の第2実施の形態の光磁気記録・再生装置となる。
【0109】
図6の光磁気ヘッド装置は、図1の光磁気ヘッド装置に対応している。しかしながら、図6に図解した光磁気ヘッド装置1Bにおいては、アーム11の肉薄部11Bの先端に搭載したピエゾ素子16Aを、MOディスク3の表面と平行する水平方向H−H、すなわち、MOディスク3の径方向に変位させる。その結果、ピエゾ素子16Aに装着された光学部17をMOディスク3のトラッキング方向に移動させる。
【0110】
上述したように、ピエゾ素子16Aは電圧を印加すると微小な変位を起こす素子である。また、ピエゾ素子16Aは、その結晶構造と印加電圧の向きによって、変位の大きさと方向が規定される。
図6に図解した本実施の形態においては、ピエゾ素子16Aに電圧を印加することによりピエゾ素子16Aを、MOディスク3の面と平行する方向、すなわち、MOディスク3の径方向に変位させる。変位量はピエゾ素子16Aに印加する電圧の値に応じて変化する。
【0111】
ピエゾ素子16Aの変位に応じて、光学部17がMOディスク3のトラッキング方向に移動する。
光学部17の水平方向の変位により、光学部17と対物レンズ15との光軸中心がずれて、「トラッキング方向の光路」が変化する。このように、光学部17をMOディスク3の面に沿って変位させて対物レンズ15と光学部17との間の「トラッキング方向の光路」を調整できる。
なお、本明細書においては、フォーカス方向の光路長を調整するだけでなく、このようにトラッキング方向の光路を調整することも、広い意味で、光路長調整と呼ぶ。
【0112】
このように、ピエゾ素子16Aは、印加される電圧に応じて、直接的には光学部17と対物レンズ15との間の「トラッキング方向の光路」を変化させ、最終的には、光磁気ヘッド装置1の光学系の光路長を調整するので、広い意味で、光路長調整アクチュエータと呼ぶ。
【0113】
光学部17の構成は、図2に図解したものと同様であるが、ピエゾ素子16による変位の方向が異なるので、図1の光磁気ヘッド装置1とは光路の変更に伴い、光学部17の向きも変更している。ただし、動作原理は第1実施の形態と同様である。
【0114】
MOディスク3は図1を参照して述べたものと同様である。
【0115】
図7の制御装置4Aは、図3に図解した制御装置4とほぼ同じである。ただし、ピエゾ素子16Aの変位の方向が異なることに対応させて、光路長調整部45Aも、光路長調整部45とは若干異なる。ただし、光路長を調整する方法の原理は、第1実施の形態と同様である。
この場合も、光路長調整部45Aは、「トラッキング方向の光路」を調整するが、本明細書においては、広い意味で、フォーカス方向の光路長を調整する光路長調整部45と同様、光路長調整部と呼ぶ。
【0116】
上述したように、図6および図7を参照して述べた第2実施の形態によっても、フライングヘッド型の光磁気ヘッド装置1の光路長を調整できる。
なお、図1に図解した光磁気ヘッド装置1と、図6に図解した光磁気ヘッド装置1Aとを比較すると、図6に図解した光磁気ヘッド装置1Aは、垂直方向V−Vに変位しないので、垂直方向の寸法に制約がある場合に有利である。
【0117】
第2実施の形態の変形態様
図8は本発明の第2実施の形態の変形態様としての光磁気ヘッド装置1Cの構成図である。
図8に図解した光磁気ヘッド装置1Cは、図4に図解し光磁気ヘッド装置1Aと類似する構成をしている。ただし、図8に図解した光磁気ヘッド装置1Cは、アーム11Aの肉薄部11Bに搭載された、光路長調整アクチュエータとしての電磁アクチュエータ21が、光学部17をMOディスク3の面と平行する方向、すなわち、トラッキング方向に変位させて、光磁気ヘッド装置1Cの光学系の光路長を調整する。その他は、図4に図解した光磁気ヘッド装置1Aと同様である。
なお、光学部17をトラッキング方向に変位させて光磁気ヘッド装置1Cの光学系の光路長を調整することは、図6に図解した光磁気ヘッド装置1Bと実質的に同じである。
【0118】
第3実施の形態
図9は本発明の光学式ヘッド装置の第3実施の形態としての光磁気ヘッド装置の断面構成図である。
図9に図解した光磁気ヘッド装置1Dは、均一の厚さのアーム11aを用い、アーム11aの自由端の近傍の上面にミラー23をアーム11aの上面と45度の角度を保って固定し、さらに、アーム11aの上面にピエゾ素子16を固定し、このピエゾ素子16の上に光学部17を固定している。その他の構成は、基本的に、図1を参照して述べた第1実施の形態と同様である。
【0119】
この光磁気ヘッド装置1Dも、第1および第2の実施の形態の光磁気ヘッド装置1、1A、B、Cと同様、スライダ13部分がMOディスク3の風圧により浮上するフライングヘッド型の光磁気ヘッド装置である。
【0120】
ピエゾ素子16Dは電圧印加に応じて、光学部17をアーム11aの上面に沿って、アーム11aの軸方向(紙面と平行な方向)に移動させることができる。光学部17は、図2を参照して述べた配置とは異なり、レーザダイオード(LD)172から射出したビーム光がマイクロプリズム171の斜面で偏向したとき、ミラー23に入射するように配置してある。
ミラー23は入射されたビーム光を真下の対物レンズ15に偏向させる。そのため、アーム11aのミラー23の下部にはビーム光が通過する孔1a1が形成されている。
【0121】
対物レンズ15に入射したビーム光は収束されてMOディスク3の記録膜32に照射される。
記録膜32で反射した光は、対物レンズ15を通りミラー23に入射し、ミラー23で光学部17に向けて偏向されて、光学部17内のフォトデテクタ173に入射する。
【0122】
図9に図解した光磁気ヘッド装置1Dにおいて、ピエゾ素子16Dによって光学部17がミラー23に向かって前進または後進する。それによって対物レンズ15と光学部17との「トラッキング方向の光路」が変化して光磁気ヘッド装置1Dの光路長が変化する。すなわち、第3実施の形態においても、第1実施の形態と同様、対物レンズ15と光学部17との距離(「トラッキング方向の光路」)を調整して、フライングヘッド型の光磁気ヘッド装置におけるフォーカス制御を補完する。
【0123】
図9に図解した第3実施の形態の光磁気ヘッド装置1Dと第1実施の形態の光磁気ヘッド装置1とを比較すると、図9に図解した光磁気ヘッド装置1Dは、光磁気ヘッド装置の上方に空間的な余裕がある場合に適用する場合に好適である。すなわち、光磁気ヘッド装置1Dは、光学部17がアーム11aの上で水平方向に移動するだけであるから、上下方向に移動する第1実施の形態の光磁気ヘッド装置1と比較すると、取り付け方などが有利である。
【0124】
第3実施の形態の光磁気ヘッド装置1Dを用いた場合も図3の制御装置4を用いることができる。したがって、光磁気記録・再生装置としての動作は第1実施の形態と同様である。
【0125】
第3実施の形態の制御装置は、基本的に、図3に図解した制御装置と同様の構成をとり、同様の動作を行う。
【0126】
第3実施の形態の変形態様
第3実施の形態の変形態様として、光路長調整アクチュエータを、上述したピエゾ素子16Dに代えて、図7に図解した水平方向H−Hに光学部17を変位させる電磁アクチュエータ21Aに相当する電磁アクチュエータを用いることができる。
【0127】
第4実施の形態
図10は本発明の光学式ヘッド装置の第4実施の形態としての光磁気ヘッド装置の断面構成図である。
図10に図解した光磁気ヘッド装置1Eは、図9に図解した光磁気ヘッド装置1Dに類似する構成をしているが、ピエゾ素子16Eが、図1に図解したピエゾ素子16と同様、垂直方向V−Vに変位する。
【0128】
ピエゾ素子16Eの垂直方向V−Vの変位により、光学部17の垂直方向の位置が変化するので、ミラー23、対物レンズ15による光学系の光路長が変化する。したがって、図10の光磁気ヘッド装置1Eにおいても、ピエゾ素子16Eを用いて光磁気ヘッド装置1Eの光学系の光路長を調整できる。
【0129】
第4実施の形態の変形態様
第4実施の形態の変形態様として、光路長調整アクチュエータを、上述したピエゾ素子16Eに変えて、図4に図解した垂直方向V−Vに光学部17を変位させる電磁アクチュエータ21に相当する電磁アクチュエータを用いることができる。
【0130】
第5実施の形態
図11は本発明の第5実施の形態として、光磁気ディスクを複数枚、回転軸に沿った積み重ねて多層化し、複数の光磁気ディスクへのデータの書き込み、読み込みを同時的に行う光磁気記録・再生装置の部分斜視図である。
1枚の光磁気ディスクに使用する光磁気ヘッドは、上述した実施の形態のものを使用する。上述した光磁気ヘッドは小型で、軽量であるから、図11に図解した多層化した複数の光磁気ディスクのデータ書き込み、読み出しに複数の光磁気ヘッドを使用しても、光磁気記録・再生装置全体の装置構成が小型にすることができる。その結果、そのような光磁気記録・再生装置を低価格か、軽量に製造することができ、各種の用途に適用できる。
【0131】
第6実施の形態
上述した実施の形態は、光学式回転記録媒体として、MOディスク3を用いた場合について例示したが、本発明はMOディスクへの適用に制限されず、磁気作用を伴わない光ディスク、CDなどの種々の光学式回転記録媒体にも適用できる。光ディスクからのデータ読み出しの場合は、スライダ13に磁界変調コイル14などの磁界印加手段を搭載する必要はない。
【0132】
本発明の光学式ヘッド装置、制御装置、これらを組み合わせた光学式記録・再生装置は、上述した実施の形態およびその変形態様に限定されず、上述したフライングヘッド型の光学ヘッド装置の技術思想を適用してさらに種々の形態をとることができる。
【0133】
【発明の効果】
本発明によれば、小型、軽量で低価格の光学式ヘッド装置が提供できる。その結果、本発明の光学式ヘッド装置を単一の光学式回転記録媒体に適用するだけでなく、複数枚光学式回転記録媒体を多層化した光学式記録・再生装置などにも好適に使用することができる。換言すれば、本発明の光学式ヘッド装置を使用すると、複数枚、小型の光学式回転記録媒体を回転軸に沿って複数枚積み重ねて多層化した光学式記録・再生装置を効果的に実現できる。
【0134】
また本発明によれば、トラッキング制御において応答性のよい光学式ヘッド装置が提供できる。
【0135】
さらに本発明によれば、フライングヘッド型の光学ヘッド装置でありながら、対物レンズと光学部との光路長を調整可能な軽量、小型の光学式ヘッド装置を提供できる。
【0136】
上述した光学式ヘッド装置を用いた本発明の光学式記録・再生装置は、迅速な応答性を示し、高い信頼性を示す。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は本発明の光学式ヘッド装置の第1実施の形態としての光磁気ヘッド装置の断面構成図である。
【図2】図2は図1に図解した光磁気ヘッド装置に搭載された光学部の1例を示す拡大図である。
【図3】図3は図1に図解した光磁気ヘッド装置を駆動制御する制御装置の構成図である。
【図4】図4は本発明の光学式ヘッド装置の第1実施の形態の変形態様としての光磁気ヘッド装置の断面構成図である。
【図5】図5は図4に図解した実施の形態のより特定的な例示として、電磁アクチュエータと、光学部と、磁界変調コイルと、対物レンズとの位置関係を拡大して図解した図である。
【図6】図6は本発明の光学式ヘッド装置の第2実施の形態としての光磁気ヘッド装置の断面構成図である。
【図7】図7は図6に図解した光磁気ヘッド装置を駆動制御する制御装置の構成図である。
【図8】図8は本発明の光学式ヘッド装置の第2実施の形態の変形態様としての光磁気ヘッド装置の断面構成図である。
【図9】図9は本発明の光学式ヘッド装置の第3実施の形態としての光磁気ヘッド装置の断面構成図である。
【図10】図10は本発明の光学式ヘッド装置の第4実施の形態としての光磁気ヘッド装置の断面構成図である。
【図11】図11は本発明の第5実施の形態として、光学式回転記録媒体を多層化し、複数の光学式回転記録媒体へのデータの書き込み、読み込みを同時的に行う光学式記録・再生装置の部分斜視図である。
【図12】図12は第1の従来例としての光磁気記録・再生装置の構成図である。
【図13】図13は第2の従来技術としての光磁気ヘッドの構成図である。
【図14】図14は第3の従来技術としての光磁気ヘッドの構成図である。
【図15】図15は第4の従来技術としての光磁気ヘッドの構成図である。
【符号の説明】
1,1A,1B・・光磁気ヘッド装置
11,11A・・アーム
11A・・肉厚部
11B・・肉薄部
12・・サスペンション(吊下部材)
13・・スライダ
14・・磁界変調コイル
15・・対物レンズ
16・・ピエゾ素子
17・・光学部
17A・・フォトデテクタ(PD)IC
171・・マイクロプリズム
172・・レーザダイオード(LD)
173・・フォトデテクタ
17B・・光学ユニット(パッケージ)
18・・軸
19・・ボイスモータコイル
21・・電磁アクチュエータ
23・・ミラー
3・・光磁気(MO)ディスク
31・・トップコート
32・・記録膜
4・・制御装置
41・・マグネット駆動部
42・・レーザ駆動部
43・・検出信号処理部
44・・トラッキングサーボコントローラ
45・・光路長調整部
46・・復調前処理部
47・・復調部
48・・システムコントローラ
49・・変調部
50・・メモリコントローラ
51・・RAM
52,52・・インタフェース
100・・光磁気記録・再生装置
110・・光磁気ディスク
120・・光磁気ピックアップ
121・・基板
122・・スピンドルモータ
123・・2軸アクチュエータ
124・・光学部
125・・オーバーライト磁気ヘッド
126・・ネジおよびネジ送り機構
127・・送りモータ
230・・制御処理部
231・・ヘッド駆動部
232・・レーザ駆動部
233・・信号処理部
234・・サーボ部
235・・復調前処理部
236・・復調部
237・・システムコントローラ
238・・変調部
239・・メモリコントローラ
240・・RAM

Claims (15)

  1. 光学式回転記録媒体へのデータの書き込み、および/または、読み出しを光学的に行う光学式ヘッド装置であって、
    アームと、
    一端が上記アームの下面に固定された、弾性のある吊下部材と、
    上記吊下部材の自由端に装着された、対物レンズを搭載したスライダと、
    発光手段、ビームスプリッタ手段および受光手段を有し、これらの光学手段の光軸が上記スライダに搭載された上記対物レンズの光軸に一致するように、上記アームに装着された光学部と、
    上記アームに装着され、前記光学部を前記光学式回転記録媒体の面と直交する方向に移動させるように変位させて、または、前記光学部を前記光学式回転記録媒体の面と平行する方向に移動させるように変位させて、前記対物レンズと前記光学部との光路長を調整する、ピエゾ素子または電磁アクチュエータを有する、光路長調整アクチュエータと
    を具備し、
    前記スライダは、フォーカス制御する必要のない所定の距離だけ、前記光学式回転記録媒体の回転に伴う気圧の変化に応じて前記光学式回転記録媒体の面から浮上する、
    光学式ヘッド装置。
  2. 前記光学部は光軸が前記光学式回転記録媒体の面と平行する方向を指向するように、前記アームの自由端側に装着され、
    前記光路長調整アクチュエータは、前記光学部を前記光学式回転記録媒体の面と平行する方向に移動させるように変位させるアクチュエータであり、
    前記アームの前記光学部が装着された位置の近傍に、前記光学部からの水平方向の光を前記アームの下部に位置する前記対物レンズに指向させる偏向手段を設けた、
    請求項1記載の光学式ヘッド装置。
  3. 前記光学部は光軸が水平方向を指向するように前記アームの自由端側に装着され、
    前記光路長調整アクチュエータは、前記光学部を前記光学式回転記録媒体の面と直交する方向に移動させるように変位させるアクチュエータであり、
    前記アームの前記光学部が装着された位置の近傍に、前記光学部からの前記光学式回転記録媒体の面と平行な方向の光を前記アームの下部に位置する前記対物レンズに指向させる偏向手段を設けた、
    請求項1記載の光学式ヘッド装置。
  4. 前記光学部、前光路長調整アクチュエータおよび前記偏向手段は、前記アームの自由端側の上面に装着され、
    前記偏向手段が装着された前記アームの下部に前記偏向手段と前記対物レンズとの間に光路を確立する開口を設けた、
    請求項1に記載の光学式ヘッド装置。
  5. 前記光学式回転記録媒体は、磁界印加状態または磁界変調状態においてデータの書き込みが行われる方式の光学式回転記録媒体であり、
    前記対物レンズおよび磁気印加手段または磁界変調手段が前記スライダに搭載されている、
    請求項1記載の光学式ヘッド装置。
  6. 前記光学式回転記録媒体は、無磁界状態でデータの読み取りが行われる方式の光学式回転記録媒体であり、
    前記スライダに前記対物レンズのみが搭載されている、
    請求項1記載の光学式ヘッド装置。
  7. 前記アームを駆動して、前記スライダを前記光学式回転記録媒体のトラック方向に移動させるアーム駆動アクチュエータをさらに有する、
    請求項1記載の光学式ヘッド装置。
  8. 光学式回転記録媒体と、
    前記光学式回転記録媒体へのデータの書き込み、および/または、読み出しを光学的に行う光学式ヘッド装置と、
    前記光学式ヘッド装置を駆動して、前記光学式回転記録媒体へのデータの書き込み、および/または、データの読み出しを行う制御装置と
    を有する
    光学式記録・再生装置であって、
    前記光学式ヘッド装置は、
    アームと、
    一端が上記アームの下面に固定された弾性のある吊下部材と、
    上記吊下部材の自由端に装着された、対物レンズを搭載したスライダと、
    発光手段、ビームスプリッタ手段および受光手段を有し、これらの光学手段の光軸が上記スライダに搭載された上記対物レンズの光軸に一致するように、上記アームに装着された光学部と、
    上記アームに装着され、前記光学部を前記光学式回転記録媒体の面と直交する方向に移動させるように変位させて、または、前記光学部を前記光学式回転記録媒体の面と平行する方向に移動させるように変位させて、前記対物レンズと前記光学部との光路長を調整する、ピエゾ素子または電磁アクチュエータを有する、光路長調整アクチュエータと
    前記アームを駆動して前記スライダを前記光学式回転記録媒体のトラック方向に移動させるアーム駆動アクチュエータと
    を具備し、
    前記スライダは、フォーカス制御する必要のない所定の距離だけ、前記光学式回転記録媒体の回転に伴う気圧の変化に応じて前記光学式回転記録媒体の面から浮上するように構成されており、
    前記制御装置は、
    前記アーム駆動アクチュエータを駆動してトラック位置制御を行うトラッキングサーボ制御手段と、
    前記光路長調整アクチュエータを駆動して前記光学式ヘッド装置における光学系の光路長を調整する光路長調整手段と
    を有する、
    光学式記録・再生装置。
  9. 前記光学部はその光軸が水平方向を指向するように前記アームの自由端側に装着され、
    前記光路長調整アクチュエータは前記光学部を前記光学式回転記録媒体の面と平行する方向に移動させるように変位させるアクチュエータであり、
    前記アームの前記光学部が装着された位置の近傍に前記光学部からの水平方向の光を前記アームの下部に位置する前記対物レンズに指向させる偏向手段を設けた、
    請求項8に記載の光学式記録・再生装置。
  10. 前記光学部はその光軸が前記光学式回転記録媒体と平行する方向を指向するように前記アームの自由端側に装着され、
    前記光路長調整アクチュエータは、前記光学部を前記光学式回転記録媒体の面と直交する方向に移動させるように変位させるアクチュエータであり、
    前記アームの前記光学部が装着された位置の近傍に前記光学部からの光を前記アームの下部に位置する前記対物レンズに指向させる偏向手段を設けた、
    請求項8に記載の光学式記録・再生装置。
  11. 前記光学部、前光路長調整アクチュエータおよび前記偏向手段は、前記アームの自由端側の上面に装着され、
    前記偏向手段が装着された前記アームの下部に、前記偏向手段と前記対物レンズとの間に光路を確立する開口を設けた、
    請求項8に記載の光学式記録・再生装置。
  12. 前記光学部、前光路長調整アクチュエータおよび前記偏向手段は、前記アームの自由端側の上面に装着され、
    前記偏向手段が装着された前記アームの下部に、前記偏向手段と前記対物レンズとの間に光路を確立する開口を設けた、
    請求項8に記載の光学式記録・再生装置。
  13. 前記光学式回転記録媒体は、磁界印加状態または磁界変調状態においてデータの書き込みが行われる方式の光学式回転記録媒体であり、
    前記対物レンズおよび磁気印加手段または磁界変調手段が前記スライダに搭載されている、
    請求項8に記載の光学式記録・再生装置。
  14. 前記光学式回転記録媒体は、無磁界状態でデータの読み取りが行われる方式の光学式回転記録媒体であり、
    前記スライダに前記対物レンズのみが搭載されている、
    請求項8に記載の光学式記録・再生装置。
  15. 前記アームを駆動して、前記スライダを前記光学式回転記録媒体のトラック方向に移動させるアーム駆動アクチュエータをさらに有する、
    請求項8に記載の光学式記録・再生装置。
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