JP4227772B2 - オーディオ復号装置と復号方法およびプログラム - Google Patents
オーディオ復号装置と復号方法およびプログラム Download PDFInfo
- Publication number
- JP4227772B2 JP4227772B2 JP2002210946A JP2002210946A JP4227772B2 JP 4227772 B2 JP4227772 B2 JP 4227772B2 JP 2002210946 A JP2002210946 A JP 2002210946A JP 2002210946 A JP2002210946 A JP 2002210946A JP 4227772 B2 JP4227772 B2 JP 4227772B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- frequency
- signal
- subband
- low
- band
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Lifetime
Links
Images
Landscapes
- Compression, Expansion, Code Conversion, And Decoders (AREA)
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、符号化されたオーディオ信号を復号するためのオーディオ復号装置および復号方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
低ビットレートで高音質に符号化可能なオーディオ符号化・復号方式として、ISO/IECの国際標準方式であるMPEG−2 AAC(Advanced Audio Coding)が広く知られている。このMPEG−2 AACに代表される従来のオーディオ符号化復号方式では、まず、時間領域のPCM信号を複数サンプルまとめて1フレームとし、これをMDCT(Modified Discrete Cosine Transform)などの写像変換により周波数領域信号へと変換する。そして、この周波数領域信号を量子化およびハフマン符号化してビットストリームを形成する。量子化においては人間の聴覚特性を考慮して、周波数領域信号の中で知覚されやすい周波数成分については量子化精度を高く、そうでない周波数成分については量子化精度を低くすることにより、限られた符号量で高い音質を実現する。例えば、MPEG−2 AACでは96kbps程度のビットレートでCDと同等音質(44.1kHzサンプリング、ステレオ)を実現できる。
【0003】
これより低いビットレート、例えば48kbps程度のビットレートで44.1kHzサンプリングのステレオオーディオ信号を符号化しようとする場合、聴覚的に重要度が低い高域周波数成分を符号化対象から外す(量子化値を零とする)ことで限られたビットレートでの主観的音質が最高となるようにする。しかしながらこの場合、高域周波数成分が符号化されていないために音質が劣化し、一般的にはこもった感じの音となってしまう。
【0004】
このような低ビットレートでの音質劣化を解決する技術として帯域拡張技術が注目を集めている。帯域拡張技術では、MPEG−2 AACなどの方式で低ビットレートに符号化した低域ビットストリームに、僅かな符号量(一般に数kbps程度)の補助情報である高域ビットストリームを付加してビットストリームを構成する。オーディオ復号装置(デコーダ)では、まず、MPEG−2 AACなどの復号方法で低域ビットストリームを復号して、高域周波数成分が含まれていない低域オーディオ信号を得る。そして、帯域拡張技術により、高域ビットストリームが示す補助情報に従った加工を低域オーディオ信号に施して高域周波数成分を生成する。
【0005】
こうして得られた高域周波数成分と、低域ビットストリームを復号して得られた低域オーディオ信号を合成して高域周波数成分を含む復号オーディオ信号を得る。
【0006】
帯域拡張技術を用いた従来のオーディオ復号装置の一例として、MPEG−2AAC復号装置にSBRと呼ばれる帯域拡張技術を組み合わせた例が、ETSIが発行する「Digital Radio Mondiale(DRM);System Specification」(ETSI TS 101 980V1.1.1)の5.6.2節に記述されている。ここに記述されているような帯域拡張技術を用いた従来のオーディオ復号装置を図4および図5に示す。
【0007】
図4に示す従来のオーディオ復号装置は、ビットストリーム分離部100、低域復号部101、複素サブバンド分割部402、帯域拡張部403、複素サブバンド合成部404から構成される。また、帯域拡張部403は、高域生成部105と振幅調整部107から構成される。
【0008】
ビットストリーム分離部100は、入力されたビットストリームを分離して低域復号部101と帯域拡張部403へ出力する。ビットストリームには低域信号がMPEG−2 AACなどの符号化方式で符号化されている低域ビットストリームと、帯域拡張部が高域信号を生成するために必要な情報を含む高域ビットストリームが多重化されている。低域ビットストリームは低域復号部101へ、高域ビットストリームは帯域拡張部403へ出力される。
【0009】
低域復号部101は、入力された低域ビットストリームを復号して低域オーディオ信号を生成し、複素サブバンド分割部402へ出力する。低域復号部101はMPEG−2 AACなど既存のオーディオ復号方式を用いて低域ビットストリームを復号する。
【0010】
複素サブバンド分割部402は、入力された低域オーディオ信号を複素サブバンド分割フィルタによって帯域分割する。帯域分割された低域サブバンド信号は帯域拡張部403および複素サブバンド合成部404へ出力される。複素サブバンド分割フィルタについては、例えば、従来から広く知られている32バンド複素QMF(Quadrature Mirror Filter:直交鏡像フィルタ)フィルタバンクなどを用いることができる。この場合、32サブバンドに帯域分割された複素数の低域信号(低域サブバンド信号)が帯域拡張部403および複素サブバンド合成部404へ出力される。32バンド複素分析QMFフィルタバンクの計算式は下記の式402.1、402.2のようになる。
【0011】
【数1】
【0012】
ここで、X(n)は低域オーディオ信号を表し、Xk(m)はkバンド目の低域サブバンド信号を表し、h(n)は分析用低域通過フィルタを表す。本例ではK1=64である。
【0013】
帯域拡張部403は、入力された高域ビットストリームと低域サブバンド信号から高域のオーディオ信号を表す高域サブバンド信号を生成してサブバンド合成部404へ出力する。帯域拡張部403は、高域生成部105と振幅調整部107から構成される。
【0014】
高域生成部105は、低域サブバンド信号と高域ビットストリームを入力とし、低域サブバンド信号の中から高域ビットストリームが指定する帯域の信号を高域サブバンドへと複写する。また、この複写の際には高域ビットストリームが指定する信号加工を施す場合もある。例えば、周波数が低い順にサブバンド0からサブバンド63まで64個のサブバンドを仮定し、低域サブバンド信号としてサブバンド0からサブバンド19までの複素数のサブバンド信号が複素サブバンド分割部402から供給されているとする。また高域ビットストリームには、サブバンドA(A>19)をどの低域サブバンド(サブバンド0から19)から信号を複写して生成するかを表す複写情報、および、複写の際に施す信号加工方法(フィルタリングなどあらかじめ定められた数種類の手段から選択して用いられる)を示す信号加工情報が含まれているとする。高域生成部105の処理は、高域のサブバンドの複素信号(複写加工サブバンド信号と名付ける)を複写情報が示す低域のサブバンドの複素信号と同一とする。さらに、音質向上のために信号加工情報が何らかの信号加工の必要性を表している場合は、複写加工サブバンド信号に信号加工情報が示す信号加工を施す。このようにして生成された複写加工サブバンド信号は振幅調整部107に出力される。
【0015】
振幅調整部107は、入力された複写加工サブバンド信号の振幅に対して、高域ビットストリームが指定する補正を施して高域サブバンド信号を生成する。つまり、符号化前のオーディオ信号の高域信号エネルギと、帯域拡張部403が生成する信号の高域信号エネルギが等価となるような振幅補正を複写加工サブバンド信号に対して施す。そのために、高域ビットストリームには符号化前のオーディオ信号の高域信号エネルギを表す情報が含まれている。生成された高域サブバンド信号は複素サブバンド合成部404へ出力される。
【0016】
複素サブバンド合成部404は、入力された低域サブバンド信号と高域サブバンド信号を複素サブバンド合成フィルタによって帯域合成する。この帯域合成により生成されたオーディオ信号がオーディオ復号装置の出力となる。複素サブバンド合成フィルタは、複素サブバンド分割部402で用いられている複素サブバンドフィルタに対応したものが用いられる。つまり、ある信号を複素サブバンド分割フィルタで帯域分割し、これを複素サブバンド合成フィルタで帯域合成すると元の信号(複素サブバンド分割フィルタの入力信号)が完全に再構成できるように選ばれる。例えば、複素サブバンド合成フィルタとして式402.1に示したような32バンド複素QMF分割フィルタバンク(K1=64)が用いられている場合、
【0017】
【数2】
【0018】
を用いることができる。ここで、f(n)は合成用低域通過フィルタを表す。本例ではK2=64である。
【0019】
また、帯域拡張技術によって低域復号部101が出力するオーディオ信号のサンプリング周波数よりも複素サブバンド合成部404が出力するオーディオ信号のサンプリング周波数が高い場合は、複素サブバンド合成部404が出力するオーディオ信号の低域部(ダウンサンプリングした結果)が低域復号部101が出力するオーディオ信号と等しくなるように選ばれる。複素サブバンド合成部404では64バンド複素QMF合成フィルタバンク(式404.1においてK2=128)を用いることができる。なお、この場合、低域側32バンドには32バンド複素分析QMFフィルタバンクの出力が信号値として用いられる。
【0020】
図5に示す従来のオーディオ復号装置は、図4と比較して、帯域拡張部503にトーン・ノイズ付加部208が追加されている点で異なっている。
【0021】
トーン・ノイズ付加部208は、高域ビットストリームに含まれているトーン情報とノイズ情報を入力とし、トーン・ノイズ信号を振幅調整部207へ出力する。トーン情報は、どの周波数帯域にトーン音(正弦波)を付加するかを表す。一般に高域のトーン音はその低域信号から高音質に生成するのが難しいため、このような別手段で付加するとよい。また、ノイズ情報には、どの周波数にどのエネルギの白色雑音を付加するかを表している。トーン・ノイズ付加部208はトーン情報とノイズ情報を元にトーン音と白色雑音を発生させ、これをトーン・ノイズ信号として振幅調整部207へ出力する。
【0022】
振幅調整部207では、高域生成部105から入力された複写加工サブバンド信号に、トーン・ノイズ付加部208から入力されたトーン・ノイズ信号を加算し、そのエネルギが所望のものとなるように、振幅調整部107と同様に高域ビットストリームが指定する補正を施して高域サブバンド信号を生成する。生成された高域サブバンド信号は複素サブバンド合成部404へ出力される。
【0023】
【発明が解決しようとする課題】
上述した従来のオーディオ復号装置では、演算量が大きい複素サブバンド分割部および複素サブバンド合成部を有するため、必要演算量・装置規模が大きいという問題点があった。
【0024】
本発明の目的は、高音質を維持しつつ演算量を低減した帯域拡張技術、およびこれを用いたオーディオ復号装置、オーディオ復号方法およびオーディオ復号用プログラムを提供することにある。
【0025】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明のオーディオ復号装置は、ビットストリームを低域ビットストリームと高域ビットストリームに分離するビットストリーム分離部と、
前記低域ビットストリームを復号して低域オーディオ信号を生成する低域復号部と、
前記低域オーディオ信号を複数の周波数帯域の複素数信号に帯域分割する際に、周波数毎に異なる位相変換を行って低域サブバンド信号を生成する複素サブバンド分割部と、
前記高域ビットストリームの指示に従い前記低域サブバンド信号を複写および加工して複写加工サブバンド信号を生成する高域生成部と、
前記複写加工サブバンド信号に対して位相補正を施して位相補正複写加工サブバンド信号を生成する高域位相補正部と、
前記位相補正複写加工サブバンド信号の信号エネルギを前記高域ビットストリームが指示する信号エネルギに振幅補正して高域サブバンド信号を生成する振幅調整部と、
前記低域サブバンド信号と前記高域サブバンド信号の実数部を実数のサブバンド合成フィルタにより帯域合成する際に、周波数毎に異なる位相変換を行って復号オーディオ信号を得るサブバンド合成部と、
を有し、
前記高域位相補正部による前記位相補正の補正量を、前記複素サブバンド分割部において複写元の周波数に施す位相変換の位相変換量と、前記サブバンド合成部において複写先の周波数に施す位相変換の位相変化量とから算出することを特徴とする。
【0026】
また、本発明の他のオーディオ復号装置は、ビットストリームを低域ビットストリームと高域ビットストリームに分離するビットストリーム分離部と、
前記低域ビットストリームを復号して低域オーディオ信号を生成する低域復号部と、
前記低域オーディオ信号を複数の周波数帯域の複素数信号に帯域分割して低域サブバンド信号を生成する複素サブバンド分割部と、
前記高域ビットストリームの指示に従い前記低域サブバンド信号を複写および加工して複写加工サブバンド信号を生成する高域生成部と、
前記複写加工サブバンド信号の位相をその周波数に応じて予め定められた位相補正を施して位相補正複写加工サブバンド信号を生成する高域位相補正部と、
前記高域ビットストリームが指示する周波数を持つトーン信号と前記高域ビットストリームが指示する周波数帯域とエネルギを持つノイズ信号から構成されるトーン・ノイズ信号を生成するトーン・ノイズ付加部と、
前記トーン・ノイズ信号の位相をその周波数に応じて予め定められた位相補正を施して位相補正トーン・ノイズサブバンド信号を生成するトーン・ノイズ位相補正部と、
前記位相補正複写加工サブバンド信号の信号エネルギと前記位相補正トーン・ノイズ信号の信号エネルギの合計を前記高域ビットストリームが指示する信号エネルギに振幅補正して高域サブバンド信号を生成する振幅調整部と、
前記低域サブバンド信号と前記高域サブバンド信号の実数部をサブバンド合成フィルタにより帯域合成して復号オーディオ信号を得るサブバンド合成部と、から構成されることを特徴とする。
【0027】
さらに、本発明の他のオーディオ復号装置は、ビットストリームを低域ビットストリームと高域ビットストリームに分離するビットストリーム分離部と、
前記低域ビットストリームを復号して低域オーディオ信号を生成する低域復号部と、前記低域オーディオ信号を複数の周波数帯域の複素数信号に帯域分割して低域サブバンド信号を生成する複素サブバンド分割部と、
前記高域ビットストリームの指示に従い前記低域サブバンド信号を複写および加工して複写加工サブバンド信号を生成する高域生成部と、
前記複写加工サブバンド信号の位相をその周波数に応じて予め定められた位相補正を施して位相補正複写加工サブバンド信号を生成する高域位相補正部と、
前記高域ビットストリームが指示する周波数を持つトーン信号と前記高域ビットストリームが指示する周波数帯域とエネルギを持つノイズ信号から構成されるトーン・ノイズ信号を生成するトーン・ノイズ付加部と、
前記位相補正複写加工サブバンド信号の信号エネルギと前記トーン・ノイズ信号の信号エネルギの合計を前記高域ビットストリームが指示する信号エネルギに振幅補正して高域サブバンド信号を生成する振幅調整部と、
前記低域サブバンド信号と前記高域サブバンド信号の実数部をサブバンド合成フィルタにより帯域合成して復号オーディオ信号を得るサブバンド合成部と、から構成されることを特徴とする。
【0028】
また、前記高域位相補正部による前記位相補正の補正量を、前記複素サブバンド分割部において複写元の周波数に施した位相変換の位相変換量と、前記サブバンド合成部において複写先の周波数に施した位相変換の位相変換量との差分から算出してもよい。さらに、前記トーン・ノイズ位相補正部が行う位相補正において、前記トーン・ノイズ信号の周波数に応じて位相補正量を決めるようにしてもよい。
【0029】
本発明によれば、高域生成部の出力の位相を補正する高域位相補正部とトーン・ノイズ付加部の出力の位相を補正するトーン・ノイズ位相補正部を設けたことを特徴としている。複素サブバンド分割フィルタでサブバンド分割された信号を実数のサブバンド合成フィルタでサブバンド合成する際に必要となるサブバンド毎に異なる位相補正処理を、これらの位相補正部が実行する。これにより、高音質を維持しつつ、複素サブバンド合成フィルタの代わりに、より演算量が少ない実数のサブバンド合成フィルタを用いることができ、必要演算量・装置規模を低減することができる。
【0030】
【発明の実施の形態】
次に、本発明の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。
【0031】
(第1の実施形態)
図1は本発明の第1の実施形態のオーディオ復号装置の構成を示すブロック図である。
【0032】
本実施形態のオーディオ復号装置は、ビットストリーム分離部100、低域復号部101、複素サブバンド分割部102、帯域拡張部103、サブバンド合成部104とから構成される。さらに、帯域拡張部103は、高域生成部105、高域位相補正部106、振幅調整部107から構成される。
【0033】
ビットストリーム分離部100は、入力されたビットストリームを分離して低域復号部101と帯域拡張部103へ出力する。ビットストリームには低域信号が符号化されている低域ビットストリームと、帯域拡張部が高域信号を生成するために必要な情報を含む高域ビットストリームが多重化されている。低域ビットストリームは低域復号部101へ、高域ビットストリームは帯域拡張部103へ出力される。
【0034】
低域復号部101は、入力された低域ビットストリームを復号して低域オーディオ信号を生成し、複素サブバンド分割部102へ出力する。低域復号部101はMPEG−2 AACなど既存のオーディオ復号方式を用いて低域ビットストリームを復号する。
【0035】
複素サブバンド分割部102は、入力された低域オーディオ信号を複素サブバンド分割フィルタによって帯域分割する。帯域分割された低域サブバンド信号は帯域拡張部103およびサブバンド合成部104へ出力される。
【0036】
帯域拡張部103は、入力された高域ビットストリームと低域サブバンド信号から高域のオーディオ信号を表す高域サブバンド信号を生成してサブバンド合成部104へ出力する。
【0037】
サブバンド合成部104は、入力された低域サブバンド信号と高域サブバンド信号をサブバンド合成フィルタによって帯域合成する。帯域合成により生成されたオーディオ信号がオーディオ復号装置の出力となる。
【0038】
高域生成部105は、低域サブバンド信号と高域ビットストリームを入力とし、低域サブバンド信号の中から高域ビットストリームが指定する帯域の信号を加工して複写加工サブバンド信号を生成する。生成された複写加工サブバンド信号は高域位相補正部106に出力される。
【0039】
高域位相補正部106は、入力された複写加工サブバンド信号の位相をサブバンド毎に補正し、位相補正複写加工サブバンド信号を生成する。生成された位相補正複写加工サブバンド信号は振幅調整部107へ出力される。
【0040】
振幅調整部107は、入力された位相補正複写加工サブバンド信号の振幅に対して、高域ビットストリームが指定する補正を施して高域サブバンド信号を生成する。生成された高域サブバンド信号はサブバンド合成部104へ出力される。
【0041】
このように構成される本発明のオーディオ復号装置と図4の従来のオーディオ復号装置の相違は、図4の複素サブバンド分割部402の替わりに図1では複素サブバンド分割部102があり、図4の複素サブバンド合成部404の替わりに図1ではサブバンド合成部104があり、また、本発明(図1)には高域位相補正部106が追加されていることにある。他の処理部については、従来方式と同じであり当業者にとってよく知られており、また本発明とは直接関係しないので、その詳細な説明は省略する。以下では従来と手法が異なる複素サブバンド分割部102、サブバンド合成部104、高域位相補正部106について詳細に説明する。
【0042】
まず、複素サブバンド分割部102とサブバンド合成部104について説明する。従来はサブバンド分割フィルタとして複素数のサブバンド信号を生成する式402.1のようなフィルタバンクを用いていた。また、これに対応する逆変換として式404.1のようなフィルタバンクをサブバンド合成フィルタとして用いていた。
【0043】
式404.1の出力、あるいは、式404.1の出力を式402.1の入力信号のサンプリング周波数にダウンサンプリングした信号は式402.1の入力と完全に一致する完全再構成性がある。高音質な復号オーディオ信号を得るためには、この完全再構成性の関係がサブバンド分割・合成フィルタに必要となる。
【0044】
本発明においては、演算量を低減するために、従来の複素サブバンド合成部(図4〜5の404)で用いられている複素サブバンド合成フィルタを、実数のサブバンド合成フィルタ(図1〜3の104)に置き換えている。しかしながら、単にサブバンド合成フィルタを複素数から実数に変更してしまうと完全再構成性は失われ、音質が劣化する。
【0045】
複素数のサブバンド分割フィルタと実数のサブバンド合成フィルタの間で完全再構成性を実現するためには、従来の複素サブバンド分割フィルタ(図4〜5の402)の出力に回転演算を施すと良いことが従来から広く知られている。この回転演算は複素数の実数軸と虚数軸を(π÷4)だけ回転させるものであり、一般的に良く知られたDFTからDCTを導出する手法と同じである。例えば、k0=1/2の場合、式402.1の32バンド複素QMF分割フィルタバンクの計算式には、各サブバンドkに対して以下の回転演算(K=K1)を施すと良い。
【0046】
【数3】
【0047】
なお、式102.1における3/4Kは1/4Kでも良い。
【0048】
このように従来の複素サブバンド分割部(図4〜5の402)の後段に式102.1の回転演算を行う処理部を付加したものを複素サブバンド分割部(図1〜3の102)としても良いが、これらサブバンド分割フィルタと回転演算処理を合わせた処理と等価な演算をより少ない演算量で実現可能な下式を複素サブバンド分割部(図1〜3の102)で行うと良い。
【0049】
【数4】
【0050】
これに対応する実数のサブバンド合成フィルタとしては、式404.1に
【0051】
【数5】
【0052】
という変換を施し、実数部分のみを取り出した
【0053】
【数6】
【0054】
をサブバンド合成部(図1〜3の104)で用いれば、完全再構成性を実現できるようになる。ここで、Re[.]は複素サブバンド信号の実数部のみを取り出すことを表す。
【0055】
回転演算は式102.2で表されるようにバンド番号kの関数となっているため、式102.2を用いた複素サブバンド分割部102と式104.2を用いたサブバンド合成部104の間に帯域拡張処理が入ると位相の不整合が起こる。すなわち、帯域拡張部(図1の103、図2の203、図3の303)から出力される高域サブバンド信号は、低域のバンド番号に応じた回転演算が施された低域サブバンド信号を複写加工して生成されたものであり、サブバンド合成部において高域のバンド番号に応じた逆回転演算が施されると、サブバンド合成部の出力信号における高域成分の位相に狂いが生じる。
【0056】
そこで高域位相補正部104が以下のように位相の補正をする。
【0057】
【数7】
【0058】
ここで、k2は複写先の高域のバンド番号を表し、k1は複写元の低域バンド番号を表す。すなわち、高域生成部105がサブバンドk2の信号を、サブバンドk1の信号を複写加工して生成した場合に高域位相補正部106において式106.1の位相補正処理を行うということである。さらに、式106.1はCOS関数及びSIN関数の特性を利用して低演算量で実現できる。
【0059】
(第2の実施形態)
次に、本発明の第2の実施の形態について図2を用いて詳細に説明する。
【0060】
図2を参照すると、本発明の第2の実施の形態としてのオーディオ復号装置が示されている。本実施形態のオーディオ復号装置は、ビットストリーム分離部100、低域復号部101、複素サブバンド分割部102、帯域拡張部203、サブバンド合成部104とから構成される。さらに、帯域拡張部203は、高域生成部105、高域位相補正部106、振幅調整部207、トーン・ノイズ付加部208、トーン・ノイズ位相補正部209から構成される。
【0061】
本発明の第2の実施の形態は、本発明の第1の実施の形態と比較して、トーン・ノイズ付加部208とトーン・ノイズ位相補正部209が追加され、振幅調整部207がトーン・ノイズ位相補正部の出力信号をも入力信号としていることのみであり、他の部分については全く同一である。さらにトーン・ノイズ付加部208および振幅調整部207は図5に示した従来技術と全く同一であり、本発明の第2の実施の形態は、トーン・ノイズ位相補正部209を追加したことのみである。そこでトーン・ノイズ位相補正部209について詳細に説明する。
【0062】
トーン・ノイズ位相補正部209は高域位相補正部106と同様に、例えば k0 = 1/2 の場合、サブバンド合成部104における逆回転演算を考慮して以下の回転演算
【0063】
【数8】
【0064】
を施す必要がある。なお、式209.1はcos関数及びsin関数の特性を利用することにより簡略化でき、トーン・ノイズ位相補正部209の処理は低演算量で実現できる。さらに、トーン信号およびノイズ信号、あるいはそのどちらかをトーン・ノイズ付加部208においてテーブル化して蓄える場合は、位相補正を施したトーン信号およびノイズ信号、あるいはそのどちらかをテーブル化して蓄えることにより、トーン・ノイズ位相補正部209を備えるのと同等な効果をより低演算量で得ることができる。
【0065】
(第3の実施形態)
次に、本発明の第3の実施の形態について図3を用いて詳細に説明する。
【0066】
図3を参照すると、本発明の第3の実施の形態としてのオーディオ復号装置が示されている。本実施形態のオーディオ復号装置は、ビットストリーム分離部100、低域復号部101、複素サブバンド分割部102、帯域拡張部303、サブバンド合成部104とから構成される。さらに、帯域拡張部203は、高域生成部105、高域位相補正部106、振幅調整部207、トーン・ノイズ付加部208から構成される。
【0067】
本発明の第3の実施の形態は、本発明の第2の実施の形態と比較して、トーン・ノイズ位相補正部209が無くなり、トーン・ノイズ付加部208の出力が、トーン・ノイズ位相補正部209を通さずに振幅調整部207の入力信号となっていることのみであり、他の部分については全く同一である。トーン・ノイズ信号に対して位相補正を行わないために復号オーディオ信号の品質は他の実施の形態よりも低下するが、更なる低演算量化を実現できる。
【0068】
なお、本発明が上記各実施形態に限定されず、本発明の技術思想の範囲内において、各実施形態は適宜変更され得ることは明らかである。
【0069】
また、図には示されていないが、本実施形態のオーディオ復号装置は、上記で説明したオーディオ復号方法を実行するためのプログラムを記録した記録媒体を備えている。この記録媒体は磁気ディスク、半導体メモリまたはその他の記録媒体であってもよい。このプログラムは、記録媒体からオーディオ復号装置に読み込まれ、オーディオ復号装置の動作を制御する。具体的には、オーディオ復号装置内のCPUがこのプログラムの制御によりオーディオ復号装置のハードウェア資源に特定の処理を行うように指示することにより上記の処理が実現される。
【0070】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、高域生成部の出力に位相補正処理を行う高域位相補正部と、トーン・ノイズ付加部の出力に位相補正処理を行うトーン・ノイズ位相補正部のいずれか、または両方を新たに追加するという基本構成によって、サブバンド合成フィルタを複素フィルタバンクから演算量の少ない実数のフィルタバンクに変更しても高音質な復号オーディオ信号を得ることができるという効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態のオーディオ復号装置の構成を示すブロック図である。
【図2】本発明の第2の実施形態のオーディオ復号装置の構成を示すブロック図である。
【図3】本発明の第3の実施形態のオーディオ復号装置の構成を示すブロック図である。
【図4】第1の従来のオーディオ復号装置の構成を示すブロック図である。
【図5】第2の従来のオーディオ復号装置の構成を示すブロック図である。
【符号の説明】
100 ビットストリーム分離部
101 低域復号部
102、402 複素サブバンド分割部
103、203、303、403、503 帯域拡張部
104、404 サブバンド合成部
105 高域生成部
106 高域位相補正部
107、207 振幅調整部
208 トーン・ノイズ付加部
209 トーン・ノイズ位相補正部
Claims (21)
- ビットストリームを低域ビットストリームと高域ビットストリームに分離するビットストリーム分離部と、
前記低域ビットストリームを復号して低域オーディオ信号を生成する低域復号部と、
前記低域オーディオ信号を複数の周波数帯域の複素数信号に帯域分割する際に、周波数毎に異なる位相変換を行って低域サブバンド信号を生成する複素サブバンド分割部と、
前記高域ビットストリームの指示に従い前記低域サブバンド信号を複写および加工して複写加工サブバンド信号を生成する高域生成部と、
前記複写加工サブバンド信号に対して位相補正を施して位相補正複写加工サブバンド信号を生成する高域位相補正部と、
前記位相補正複写加工サブバンド信号の信号エネルギを前記高域ビットストリームが指示する信号エネルギに振幅補正して高域サブバンド信号を生成する振幅調整部と、
前記低域サブバンド信号と前記高域サブバンド信号の実数部を実数のサブバンド合成フィルタにより帯域合成する際に、周波数毎に異なる位相変換を行って復号オーディオ信号を得るサブバンド合成部と、
を有し、
前記高域位相補正部による前記位相補正の補正量を、前記複素サブバンド分割部において複写元の周波数に施す位相変換の位相変換量と、前記サブバンド合成部において複写先の周波数に施す位相変換の位相変化量とから算出することを特徴とするオーディオ復号装置。 - ビットストリームを低域ビットストリームと高域ビットストリームに分離するビットストリーム分離部と、
前記低域ビットストリームを復号して低域オーディオ信号を生成する低域復号部と、
前記低域オーディオ信号を複数の周波数帯域の複素数信号に帯域分割して低域サブバンド信号を生成する複素サブバンド分割部と、
前記高域ビットストリームの指示に従い前記低域サブバンド信号を複写および加工して複写加工サブバンド信号を生成する高域生成部と、
前記複写加工サブバンド信号の位相をその周波数に応じて予め定められた位相補正を施して位相補正複写加工サブバンド信号を生成する高域位相補正部と、
前記高域ビットストリームが指示する周波数を持つトーン信号と前記高域ビットストリームが指示する周波数帯域とエネルギを持つノイズ信号から構成されるトーン・ノイズ信号を生成するトーン・ノイズ付加部と、
前記トーン・ノイズ信号の位相をその周波数に応じて予め定められた位相補正を施して位相補正トーン・ノイズサブバンド信号を生成するトーン・ノイズ位相補正部と、
前記位相補正複写加工サブバンド信号の信号エネルギと前記位相補正トーン・ノイズ信号の信号エネルギの合計を前記高域ビットストリームが指示する信号エネルギに振幅補正して高域サブバンド信号を生成する振幅調整部と、
前記低域サブバンド信号と前記高域サブバンド信号の実数部をサブバンド合成フィルタにより帯域合成して復号オーディオ信号を得るサブバンド合成部と、から構成されることを特徴とするオーディオ復号装置。 - ビットストリームを低域ビットストリームと高域ビットストリームに分離するビットストリーム分離部と、
前記低域ビットストリームを復号して低域オーディオ信号を生成する低域復号部と、前記低域オーディオ信号を複数の周波数帯域の複素数信号に帯域分割して低域サブバンド信号を生成する複素サブバンド分割部と、
前記高域ビットストリームの指示に従い前記低域サブバンド信号を複写および加工して複写加工サブバンド信号を生成する高域生成部と、
前記複写加工サブバンド信号の位相をその周波数に応じて予め定められた位相補正を施して位相補正複写加工サブバンド信号を生成する高域位相補正部と、
前記高域ビットストリームが指示する周波数を持つトーン信号と前記高域ビットストリームが指示する周波数帯域とエネルギを持つノイズ信号から構成されるトーン・ノイズ信号を生成するトーン・ノイズ付加部と、
前記位相補正複写加工サブバンド信号の信号エネルギと前記トーン・ノイズ信号の信号エネルギの合計を前記高域ビットストリームが指示する信号エネルギに振幅補正して高域サブバンド信号を生成する振幅調整部と、
前記低域サブバンド信号と前記高域サブバンド信号の実数部をサブバンド合成フィルタにより帯域合成して復号オーディオ信号を得るサブバンド合成部と、から構成されることを特徴とするオーディオ復号装置。 - 前記高域ビットストリームが指示する周波数を持つトーン信号と前記高域ビットストリームが指示する周波数帯域とエネルギを持つノイズ信号から構成されるトーン・ノイズ信号を生成するトーン・ノイズ付加部を有することを特徴とする請求項1記載のオーディオ復号装置。
- 前記トーン・ノイズ信号の位相をその周波数に応じて予め定められた位相補正を施して位相補正トーン・ノイズサブバンド信号を生成するトーン・ノイズ位相補正部を有することを特徴とする請求項4記載のオーディオ復号装置。
- 前記高域位相補正部による前記位相補正の補正量を、前記複素サブバンド分割部において複写元の周波数に施した位相変換の位相変換量と、前記サブバンド合成部において複写先の周波数に施した位相変換の位相変換量との差分から算出することを特徴とする請求項1から5のいずれか1項記載のオーディオ復号装置。
- 前記トーン・ノイズ位相補正部が行う位相補正において、前記トーン・ノイズ信号の周波数に応じて位相補正量が決まることを特徴とする請求項2または5記載のオーディオ復号装置。
- ビットストリームを低域ビットストリームと高域ビットストリームに分離し、
前記低域ビットストリームを復号して低域オーディオ信号を生成し、
前記低域オーディオ信号を複数の周波数帯域の複素数信号に帯域分割する際に、周波数毎に異なる位相変換を行って低域サブバンド信号を生成し、
前記高域ビットストリームの指示に従い前記低域サブバンド信号を複写および加工して複写加工サブバンド信号を生成し、
前記複写加工サブバンド信号に対して位相補正を施して位相補正複写加工サブバンド信号を生成し、
前記位相補正複写加工サブバンド信号の信号エネルギを前記高域ビットストリームが指示する信号エネルギに振幅補正して高域サブバンド信号を生成し、
前記低域サブバンド信号と前記高域サブバンド信号の実数部を実数のサブバンド合成フィルタにより帯域合成する際に、周波数毎に異なる位相変換を行って復号オーディオ信号を取得し、
前記複写加工サブバンド信号に対する前記位相補正の補正量を、前記低域オーディオ信号を複数の周波数帯域の複素数信号に帯域分割する際に、複写元の周波数に施す位相変換の位相変換量と、前記低域サブバンド信号と前記高域サブバンド信号の実数部を実数サブバンド合成フィルタにより帯域合成する際に、複写先の周波数に施す位相変換の位相変化量と、から算出することを特徴とするオーディオ復号方法。 - ビットストリームを低域ビットストリームと高域ビットストリームに分離し、
前記低域ビットストリームを復号して低域オーディオ信号を生成し、前記低域オーディオ信号を複数の周波数帯域の複素数信号に帯域分割して低域サブバンド信号を生成し、
前記高域ビットストリームの指示に従い前記低域サブバンド信号を複写および加工して複写加工サブバンド信号を生成し、
前記複写加工サブバンド信号の位相をその周波数に応じて予め定められた位相補正を施して位相補正複写加工サブバンド信号を生成し、
前記高域ビットストリームが指示する周波数を持つトーン信号と前記高域ビットストリームが指示する周波数帯域とエネルギを持つノイズ信号から構成されるトーン・ノイズ信号を生成し、
前記トーン・ノイズ信号の位相をその周波数に応じて予め定められた位相補正を施して位相補正トーン・ノイズサブバンド信号を生成し、
前記位相補正複写加工サブバンド信号の信号エネルギと前記位相補正トーン・ノイズ信号の信号エネルギの合計を前記高域ビットストリームが指示する信号エネルギに振幅補正して高域サブバンド信号を生成し、
前記低域サブバンド信号と前記高域サブバンド信号の実数部をサブバンド合成フィルタにより帯域合成して復号オーディオ信号を得ることを特徴とするオーディオ復号方法。 - ビットストリームを低域ビットストリームと高域ビットストリームに分離し、
前記低域ビットストリームを復号して低域オーディオ信号を生成し、
前記低域オーディオ信号を複数の周波数帯域の複素数信号に帯域分割して低域サブバンド信号を生成し、
前記高域ビットストリームの指示に従い前記低域サブバンド信号を複写および加工して複写加工サブバンド信号を生成し、
前記複写加工サブバンド信号の位相をその周波数に応じて予め定められた位相補正を施して位相補正複写加工サブバンド信号を生成し、
前記高域ビットストリームが指示する周波数を持つトーン信号と前記高域ビットストリームが指示する周波数帯域とエネルギを持つノイズ信号から構成されるトーン・ノイズ信号を生成し、
前記位相補正複写加工サブバンド信号の信号エネルギと前記トーン・ノイズ信号の信号エネルギの合計を前記高域ビットストリームが指示する信号エネルギに振幅補正して高域サブバンド信号を生成し、
前記低域サブバンド信号と前記高域サブバンド信号の実数部をサブバンド合成フィルタにより帯域合成して復号オーディオ信号を得ることを特徴とするオーディオ復号方法。 - 前記高域ビットストリームが指示する周波数を持つトーン信号と前記高域ビットストリームが指示する周波数帯域とエネルギを持つノイズ信号から構成されるトーン・ノイズ信号を生成することを特徴とする請求項8記載のオーディオ復号方法。
- 前記トーン・ノイズ信号の位相をその周波数に応じて予め定められた位相補正を施して位相補正トーン・ノイズサブバンド信号を生成することを特徴とする請求項11記載のオーディオ復号方法。
- 前記複写加工サブバンド信号に対する前記位相補正の補正量を、前記低域オーディオ信号を複数の周波数帯域の複素数信号に帯域分割する際に、複写元の周波数に施す位相変換の位相変換量と、前記低域サブバンド信号と前記高域サブバンド信号の実数部を実数サブバンド合成フィルタにより帯域合成する際に、複写先の周波数に施す位相変換の位相変化量と、の差分から算出することを特徴とする請求項8から12のいずれか1項記載のオーディオ復号方法。
- 前記前記トーン・ノイズ信号に対する位相補正において、前記トーン・ノイズ信号の周波数に応じて位相補正量が決まることを特徴とする請求項9または12記載のオーディオ復号方法。
- ビットストリームを低域ビットストリームと高域ビットストリームに分離するビットストリーム分離処理と、
前記低域ビットストリームを復号して低域オーディオ信号を生成する低域復号処理と、
前記低域オーディオ信号を複数の周波数帯域の複素数信号に帯域分割する際に、周波数毎に異なる位相変換を行って低域サブバンド信号を生成する複素サブバンド分割処理と、
前記高域ビットストリームの指示に従い前記低域サブバンド信号を複写および加工して複写加工サブバンド信号を生成する高域生成処理と、
前記複写加工サブバンド信号に対して位相補正を施して位相補正複写加工サブバンド信号を生成する高域位相補正処理と、
前記位相補正複写加工サブバンド信号の信号エネルギを前記高域ビットストリームが指示する信号エネルギに振幅補正して高域サブバンド信号を生成する振幅調整処理と、
前記低域サブバンド信号と前記高域サブバンド信号の実数部を実数のサブバンド合成フィルタにより帯域合成する際に、周波数毎に異なる位相変換を行って復号オーディオ信号を取得するサブバンド合成処理と、
前記高域位相補正処理による前記位相補正の補正量を、前記複素サブバンド分割処理において複写元の周波数に施す位相変換の位相変換量と、前記サブバンド合成処理において複写先の周波数に施す位相変換の位相変化量とから算出する処理をコンピュータに実行させるためのプログラム。 - ビットストリームを低域ビットストリームと高域ビットストリームに分離するビットストリーム分離処理と、
前記低域ビットストリームを復号して低域オーディオ信号を生成する低域復号処理と、
前記低域オーディオ信号を複数の周波数帯域の複素数信号に帯域分割して低域サブバンド信号を生成する複素サブバンド分割処理と、
前記高域ビットストリームの指示に従い前記低域サブバンド信号を複写および加工して複写加工サブバンド信号を生成する高域生成処理と、
前記複写加工サブバンド信号の位相をその周波数に応じて予め定められた位相補正を施して位相補正複写加工サブバンド信号を生成する高域位相補正処理と、
前記高域ビットストリームが指示する周波数を持つトーン信号と前記高域ビットストリームが指示する周波数帯域とエネルギを持つノイズ信号から構成されるトーン・ノイズ信号を生成するトーン・ノイズ付加処理と、
前記トーン・ノイズ信号の位相をその周波数に応じて予め定められた位相補正を施して位相補正トーン・ノイズサブバンド信号を生成するトーン・ノイズ位相補正処理と、
前記位相補正複写加工サブバンド信号の信号エネルギと前記位相補正トーン・ノイズ信号の信号エネルギの合計を前記高域ビットストリームが指示する信号エネルギに振幅補正して高域サブバンド信号を生成する振幅調整処理と、
前記低域サブバンド信号と前記高域サブバンド信号の実数部をサブバンド合成フィルタにより帯域合成して復号オーディオ信号を得るサブバンド合成処理をコンピュータに実行させるためのプログラム。 - ビットストリームを低域ビットストリームと高域ビットストリームに分離するビットストリーム分離処理と、
前記低域ビットストリームを復号して低域オーディオ信号を生成する低域復号処理と、
前記低域オーディオ信号を複数の周波数帯域の複素数信号に帯域分割して低域サブバンド信号を生成する複素サブバンド分割処理と、
前記高域ビットストリームの指示に従い前記低域サブバンド信号を複写および加工して複写加工サブバンド信号を生成する高域生成処理と、
前記複写加工サブバンド信号の位相をその周波数に応じて予め定められた位相補正を施して位相補正複写加工サブバンド信号を生成する高域位相補正処理と、
前記高域ビットストリームが指示する周波数を持つトーン信号と前記高域ビットストリームが指示する周波数帯域とエネルギを持つノイズ信号から構成されるトーン・ノイズ信号を生成するトーン・ノイズ付加処理と、
前記位相補正複写加工サブバンド信号の信号エネルギと前記トーン・ノイズ信号の信号エネルギの合計を前記高域ビットストリームが指示する信号エネルギに振幅補正して高域サブバンド信号を生成する振幅調整処理と、
前記低域サブバンド信号と前記高域サブバンド信号の実数部をサブバンド合成フィルタにより帯域合成して復号オーディオ信号を得るサブバンド合成処理をコンピュータに実行させるためのプログラム。 - 前記高域ビットストリームが指示する周波数を持つトーン信号と前記高域ビットストリームが指示する周波数帯域とエネルギを持つノイズ信号から構成されるトーン・ノイズ信号を生成するトーン・ノイズ付加処理をコンピュータに実行させるた めの請求項15記載のプログラム。
- 前記トーン・ノイズ信号の位相をその周波数に応じて予め定められた位相補正を施して位相補正トーン・ノイズサブバンド信号を生成するトーン・ノイズ位相補正処理をコンピュータに実行させるための請求項18記載のプログラム。
- 前記高域位相補正処理による前記位相補正の補正量を、前記複素サブバンド分割処理において複写元の周波数に施した位相変換の位相変換量と、前記サブバンド合成処理において複写先の周波数に施した位相変換の位相変換量との差分から算出する処理をコンピュータに実行させるための請求項15から19のいずれか1項記載のプログラム。
- 前記トーン・ノイズ位相補正処理にて行う位相補正において、前記トーン・ノイズ信号の周波数に応じて位相補正量が決まることを特徴とする請求項16または19記載のプログラム。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002210946A JP4227772B2 (ja) | 2002-07-19 | 2002-07-19 | オーディオ復号装置と復号方法およびプログラム |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002210946A JP4227772B2 (ja) | 2002-07-19 | 2002-07-19 | オーディオ復号装置と復号方法およびプログラム |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2004053895A JP2004053895A (ja) | 2004-02-19 |
JP4227772B2 true JP4227772B2 (ja) | 2009-02-18 |
Family
ID=31934312
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2002210946A Expired - Lifetime JP4227772B2 (ja) | 2002-07-19 | 2002-07-19 | オーディオ復号装置と復号方法およびプログラム |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP4227772B2 (ja) |
Families Citing this family (28)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
ATE394774T1 (de) * | 2004-05-19 | 2008-05-15 | Matsushita Electric Ind Co Ltd | Kodierungs-, dekodierungsvorrichtung und methode dafür |
US8443026B2 (en) | 2005-09-16 | 2013-05-14 | Dolby International Ab | Partially complex modulated filter bank |
US7917561B2 (en) * | 2005-09-16 | 2011-03-29 | Coding Technologies Ab | Partially complex modulated filter bank |
US8345890B2 (en) | 2006-01-05 | 2013-01-01 | Audience, Inc. | System and method for utilizing inter-microphone level differences for speech enhancement |
US8204252B1 (en) | 2006-10-10 | 2012-06-19 | Audience, Inc. | System and method for providing close microphone adaptive array processing |
US9185487B2 (en) | 2006-01-30 | 2015-11-10 | Audience, Inc. | System and method for providing noise suppression utilizing null processing noise subtraction |
US8744844B2 (en) | 2007-07-06 | 2014-06-03 | Audience, Inc. | System and method for adaptive intelligent noise suppression |
US8194880B2 (en) | 2006-01-30 | 2012-06-05 | Audience, Inc. | System and method for utilizing omni-directional microphones for speech enhancement |
US8204253B1 (en) | 2008-06-30 | 2012-06-19 | Audience, Inc. | Self calibration of audio device |
US8150065B2 (en) * | 2006-05-25 | 2012-04-03 | Audience, Inc. | System and method for processing an audio signal |
US8259926B1 (en) | 2007-02-23 | 2012-09-04 | Audience, Inc. | System and method for 2-channel and 3-channel acoustic echo cancellation |
US8189766B1 (en) | 2007-07-26 | 2012-05-29 | Audience, Inc. | System and method for blind subband acoustic echo cancellation postfiltering |
US8180064B1 (en) | 2007-12-21 | 2012-05-15 | Audience, Inc. | System and method for providing voice equalization |
US8194882B2 (en) | 2008-02-29 | 2012-06-05 | Audience, Inc. | System and method for providing single microphone noise suppression fallback |
US8355511B2 (en) | 2008-03-18 | 2013-01-15 | Audience, Inc. | System and method for envelope-based acoustic echo cancellation |
US8521530B1 (en) | 2008-06-30 | 2013-08-27 | Audience, Inc. | System and method for enhancing a monaural audio signal |
US9838784B2 (en) | 2009-12-02 | 2017-12-05 | Knowles Electronics, Llc | Directional audio capture |
CN104318930B (zh) | 2010-01-19 | 2017-09-01 | 杜比国际公司 | 子带处理单元以及生成合成子带信号的方法 |
US9008329B1 (en) | 2010-01-26 | 2015-04-14 | Audience, Inc. | Noise reduction using multi-feature cluster tracker |
JP5523589B2 (ja) | 2010-03-09 | 2014-06-18 | フラウンホーファーゲゼルシャフト ツール フォルデルング デル アンゲヴァンテン フォルシユング エー.フアー. | カスケード式フィルタバンクを用いて入力オーディオ信号を処理するための装置および方法 |
KR101412117B1 (ko) | 2010-03-09 | 2014-06-26 | 프라운호퍼 게젤샤프트 쭈르 푀르데룽 데어 안겐반텐 포르슝 에. 베. | 재생 속도 또는 피치를 변경할 때 오디오 신호에서 과도 사운드 이벤트를 처리하기 위한 장치 및 방법 |
SG183966A1 (en) | 2010-03-09 | 2012-10-30 | Fraunhofer Ges Forschung | Improved magnitude response and temporal alignment in phase vocoder based bandwidth extension for audio signals |
EP2704142B1 (en) * | 2012-08-27 | 2015-09-02 | Fraunhofer-Gesellschaft zur Förderung der angewandten Forschung e.V. | Apparatus and method for reproducing an audio signal, apparatus and method for generating a coded audio signal, computer program and coded audio signal |
US9536540B2 (en) | 2013-07-19 | 2017-01-03 | Knowles Electronics, Llc | Speech signal separation and synthesis based on auditory scene analysis and speech modeling |
EP2963649A1 (en) * | 2014-07-01 | 2016-01-06 | Fraunhofer-Gesellschaft zur Förderung der angewandten Forschung e.V. | Audio processor and method for processing an audio signal using horizontal phase correction |
EP2980792A1 (en) | 2014-07-28 | 2016-02-03 | Fraunhofer-Gesellschaft zur Förderung der angewandten Forschung e.V. | Apparatus and method for generating an enhanced signal using independent noise-filling |
CN107112025A (zh) | 2014-09-12 | 2017-08-29 | 美商楼氏电子有限公司 | 用于恢复语音分量的系统和方法 |
US9820042B1 (en) | 2016-05-02 | 2017-11-14 | Knowles Electronics, Llc | Stereo separation and directional suppression with omni-directional microphones |
Family Cites Families (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
SE512719C2 (sv) * | 1997-06-10 | 2000-05-02 | Lars Gustaf Liljeryd | En metod och anordning för reduktion av dataflöde baserad på harmonisk bandbreddsexpansion |
JP2002082685A (ja) * | 2000-06-26 | 2002-03-22 | Matsushita Electric Ind Co Ltd | 音声帯域拡張装置及び音声帯域拡張方法 |
JP3887531B2 (ja) * | 2000-12-07 | 2007-02-28 | 株式会社ケンウッド | 信号補間装置、信号補間方法及び記録媒体 |
EP2019391B1 (en) * | 2002-07-19 | 2013-01-16 | NEC Corporation | Audio decoding apparatus and decoding method and program |
-
2002
- 2002-07-19 JP JP2002210946A patent/JP4227772B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2004053895A (ja) | 2004-02-19 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP4227772B2 (ja) | オーディオ復号装置と復号方法およびプログラム | |
JP3579047B2 (ja) | オーディオ復号装置と復号方法およびプログラム | |
JP3871347B2 (ja) | スペクトル帯域複製を用いた原始コーディングの強化 | |
JP5467098B2 (ja) | オーディオ信号をパラメータ化された表現に変換するための装置および方法、パラメータ化された表現を修正するための装置および方法、オーディオ信号のパラメータ化された表現を合成するための装置および方法 | |
JP5090390B2 (ja) | サブバンド領域における改良されたスペクトル移動/折返し | |
RU2491658C2 (ru) | Синтезатор аудиосигнала и кодирующее устройство аудиосигнала | |
KR101589942B1 (ko) | 외적 향상 고조파 전치 | |
JP6229957B2 (ja) | 音声信号を再生するための装置および方法、符号化音声信号を生成するための装置および方法、コンピュータプログラム、および符号化音声信号 | |
JP2020170186A (ja) | 高周波再構成の際のオーディオ信号処理 | |
JP2020060792A (ja) | 再構築帯域に対するエネルギ情報を用いてオーディオ信号を復号化または符号化する装置および方法 | |
US10255928B2 (en) | Apparatus, medium and method to encode and decode high frequency signal | |
MX2012010416A (es) | Aparato y método para procesar una señal de audio usando alineación de borde de patching. | |
JP2005520217A (ja) | オーディオ復号化装置およびオーディオ復号化方法 | |
WO2006075563A1 (ja) | オーディオ符号化装置、オーディオ符号化方法およびオーディオ符号化プログラム | |
JP2010079275A (ja) | 周波数帯域拡大装置及び方法、符号化装置及び方法、復号化装置及び方法、並びにプログラム | |
JP2004198485A (ja) | 音響符号化信号復号化装置及び音響符号化信号復号化プログラム | |
JP4313993B2 (ja) | オーディオ復号化装置およびオーディオ復号化方法 | |
JP2002229598A (ja) | ステレオ符号化信号復号化装置及び復号化方法 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
RD04 | Notification of resignation of power of attorney |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424 Effective date: 20050329 |
|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20050418 |
|
RD03 | Notification of appointment of power of attorney |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7423 Effective date: 20050418 |
|
RD04 | Notification of resignation of power of attorney |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424 Effective date: 20050418 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821 Effective date: 20050418 |
|
RD04 | Notification of resignation of power of attorney |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424 Effective date: 20060227 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20071101 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20071128 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20080125 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20081112 |
|
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20081201 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111205 Year of fee payment: 3 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 4227772 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111205 Year of fee payment: 3 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121205 Year of fee payment: 4 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121205 Year of fee payment: 4 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131205 Year of fee payment: 5 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
EXPY | Cancellation because of completion of term |