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JP4224731B2 - 黒鉛粒子、その製造法、リチウム二次電池及びその負極 - Google Patents

黒鉛粒子、その製造法、リチウム二次電池及びその負極 Download PDF

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JP4224731B2 JP00853598A JP853598A JP4224731B2 JP 4224731 B2 JP4224731 B2 JP 4224731B2 JP 00853598 A JP00853598 A JP 00853598A JP 853598 A JP853598 A JP 853598A JP 4224731 B2 JP4224731 B2 JP 4224731B2
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達也 西田
藤田  淳
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  • Carbon And Carbon Compounds (AREA)
  • Secondary Cells (AREA)
  • Battery Electrode And Active Subsutance (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ポータブル機器、電気自動車、電力貯蔵用等に用いるのに好適な、サイクル特性、急速充放電特性、安全性等に優れ、かつ高容量のリチウム二次電池を実現する負極用材料として好適な黒鉛粒子、その製造法、前記黒鉛粒子を用いたリチウム二次電池及びその負極に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来黒鉛粒子は、例えば天然黒鉛粒子、コークスを黒鉛化した人造黒鉛粒子、有機系高分子材料、ピッチ等を黒鉛化した人造黒鉛粒子、これらを粉砕した黒鉛粒子などがある。これらの粒子は、有機系結着剤及び有機溶剤と混合して黒鉛ペーストとし、この黒鉛ペーストを銅箔の表面に塗布し、溶剤を乾燥させてリチウムイオン二次電池用負極として使用されている。例えば、特公昭62−23433号公報に示されるように、負極に黒鉛を使用することでリチウムのデンドライトによる内部短絡の問題を解消し、サイクル特性の改良を図っている。
【0003】
しかしながら、黒鉛結晶が発達している天然黒鉛粒子及びコークスを黒鉛化した人造黒鉛粒子は、c軸方向の結晶の層間の結合力が、結晶の面方向の結合に比べて弱いため、粉砕により黒鉛層間の結合が切れ、アスペクト比の大きい、いわゆる鱗状の黒鉛粒子となる。この鱗状の黒鉛粒子は、アスペクト比が大きいため、バインダと混練して集電体に塗布して電極を作製した時に、鱗状の黒鉛粒子が集電体の面方向に配向し、その結果、黒鉛粒子へのリチウムの吸蔵・放出の繰り返しによって発生するc軸方向の歪みにより電極内部の破壊が生じ、サイクル特性が低下する問題があるばかりでなく、急速充放電特性が悪くなる傾向がある。さらに、アスペクト比の大きな鱗状の黒鉛粒子は、比表面積が大きいため、集電体との密着性が悪く、多くのバインダが必要となる問題点がある。集電体との密着性が悪いと、集電効果が低下し、放電容量、急速充放電特性、サイクル特性等が低下する問題がある。また、比表面積が大きな鱗状黒鉛粒子は、これを用いたリチウム二次電池の第1回サイクル目の不可逆容量が大きいという問題がある。さらに、比表面積の大きな鱗状黒鉛粒子は、リチウムを吸蔵した状態での熱安定性が低く、リチウム二次電池用負極材料として用いた場合、安全性に問題がある。
そこで、急速充放電特性、サイクル特性、第1回サイクル目の不可逆容量に優れ、低比表面積にすることにより安全性を改善できる黒鉛粒子が要求されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
請求項1または2記載の発明は、急速充放電特性、サイクル特性、第1回サイクル目の不可逆容量等に優れ、かつ低比表面積であって安全性に優れたリチウム二次電池に好適な黒鉛粒子を安定して作製可能な黒鉛粒子の製造法を提供するものである。発明は、急速充放電特性、サイクル特性、第1回サイクル目の不可逆容量等に優れ、かつ低比表面積であって安全性に優れたリチウム二次電池に好適な黒鉛粒子を提供するものである。発明は、急速充放電特性、サイクル特性、第1回サイクル目の不可逆容量等に優れ、かつ安全性に優れたリチウム二次電池用負極に利用されるものである。発明は、急速充放電特性、サイクル特性、第1回サイクル目の不可逆容量等に優れ、かつ安全性に優れたリチウム二次電池に利用されるものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明者等は、上記の要求に答えるため検討を行い、焼成、黒鉛化した黒鉛化物を粉砕する過程で比表面積が増加することを見出し、本発明を完成させた。即ち本発明は、黒鉛化可能な骨材又は黒鉛、黒鉛化可能なバインダ及び黒鉛化触媒を混合して混合物を作製し、これを粉砕し、ついでバインダを不融化して混合物粒子を製造し、前記混合物粒子を焼成・黒鉛化することを特徴とする黒鉛粒子の製造法に関する。
【0006】
また本発明は黒鉛化可能な骨材又は黒鉛、熱硬化性樹脂を含む黒鉛化可能なバインダ及び黒鉛化触媒を混合して混合物を作製し、これを粉砕して混合物粒子を製造し、前記混合物粒子を焼成・黒鉛化することを特徴とする黒鉛粒子の製造法に関する
【0007】
また本発明は、前記の製造法で製造された黒鉛粒子に関する。
また本発明は、前記黒鉛粒子が比表面積が1.0〜3.0m2/gの粒子である黒鉛粒子に関する。
また本発明は、前記の黒鉛粒子を含有してなるリチウム二次電池用負極に関する。
また本発明は、黒鉛粒子と有機系結着剤の混合物を、集電体と一体化してなる前記リチウム二次電池用負極に関する。
さらに本発明は、前記の黒鉛粒子を負極材として用いてなるリチウム二次電池に関する。
【0008】
【発明の実施の形態】
本発明の製造法は、黒鉛化可能な骨材又は黒鉛、及び黒鉛化可能なバインダを含む混合物の粉末であって、焼成・黒鉛化工程で互いに融着しない処理が施された混合物粒子を製造し、これを焼成・黒鉛化することを特徴とする。
上記黒鉛化可能な骨材としては、フルードコークス、ニードルコークス等の各種コークス類が好ましい。また、上記黒鉛としては、天然黒鉛、人造黒鉛などが挙げられる。
黒鉛化可能なバインダとしては、例えば、石炭系、石油系、人造等の各種ピッチ、タール、熱硬化性樹脂、熱可塑性樹脂等の有機系材料が挙げられる。
バインダの配合量は、黒鉛化可能な骨材又は黒鉛に対し、5〜80重量%添加することが好ましく、10〜80重量%添加することがより好ましく、15〜80重量%添加することがさらに好ましい。バインダの量が多すぎたり少なすぎると、作製する黒鉛粒子の比表面積が大きくなり易いという傾向がある。
【0009】
黒鉛化可能な骨材又は黒鉛とバインダの混合方法は、特に制限はなく、ニーダー等を用いて行われるが、バインダの軟化点以上の温度で混合することが好ましい。具体的にはバインダがピッチ、タール等の際には、50〜300℃が好ましく、熱硬化性樹脂の場合には、20〜100℃が好ましい。
本発明において、前記混合物はさらに黒鉛化触媒を含むことが好ましく、黒鉛化触媒としては、例えば鉄、ニッケル、チタン、ケイ素、硼素等の金属、これらの炭化物、酸化物などの黒鉛化触媒が使用できる。これらの中で、ケイ素または硼素の、炭化物または酸化物が好ましい。
黒鉛化触媒は、黒鉛化可能な骨材又は黒鉛と黒鉛化可能なバインダとの混合物に対して1〜50重量%添加することが好ましい。1重量%未満であると黒鉛粒子の結晶の発達が悪くなり、充放電容量が低下する傾向にある。一方、50重量%を超えると、均一に混合することが困難となり、作業性が低下する傾向にある。
【0010】
上記混合物の粉末は、得られた混合物を粉砕することにより得られる。粉砕に際しては、最終的に得られる黒鉛粒子の大きさが100μm以下、好ましくは50μm以下となるように混合物粒子の粒子径を選択する。粉砕方法としては特に限定しないが、ハンマーミル、ピンミル、振動ミル、ボールミル、ジェットミル等の粉砕装置が使用できる。また必要であれば粉砕して得られた粒子を分級することができる。分級の方法としては特に限定しないが、機械式分級機、風力式分級機等から適宜、最適な機種が選択される。
【0011】
また本発明ではこうして得られる混合物粒子は、焼成・黒鉛化工程において、互いに融着しない処理が施された混合物粒子とされる。
互いに融着しない処理の方法は、特に制限されないが、好ましい方法として下記(1)、(2)及び(3)の方法が挙げられる。
(1)黒鉛化可能な骨材又は黒鉛、黒鉛化可能なバインダ及び黒鉛化触媒を混合して混合物を作製し、これを粉砕し、ついでバインダを不融化する方法。
(2)黒鉛化可能な骨材又は黒鉛、熱硬化性樹脂を含む黒鉛化可能なバインダ及び黒鉛化触媒を混合して混合物を作製し、これを粉砕して得る方法。
(3)黒鉛化可能な骨材又は黒鉛、黒鉛化可能なバインダ及び黒鉛化触媒を混合して混合物を作製し、これを粉砕し、ついで熱硬化性樹脂で被覆して得る方法。
【0012】
(1)の方法において、粉砕後にバインダを不融化処理する方法としては、混合物粒子が焼成工程で互いに融着することを防止できるようにバインダを不融化する方法であれば特に限定されず、用いる各種バインダの種類にもよるが、ピッチ類の不融化に一般的に用いられている酸化剤(空気、酸素、NO2、塩素、臭素等)と接触させる乾式法、硝酸水溶液、塩素水溶液、硫酸水溶液、過酸化水素水溶液等を用いた湿式法、これらを組み合わせた方法などが挙げられる。
酸化剤と接触させる乾式法は、200〜300℃で0.1〜10時間、酸化剤ガスと接触させることが好ましい。湿式法では10〜90℃の温度で0.1〜10時間、各種水溶液と接触させることが好ましい。
不融化処理の後、さらに必要に応じて粉砕、分級処理を行ってもよい。
【0013】
(2)の方法では、不融化のために、熱硬化性樹脂を含む黒鉛化可能なバインダを用いる。熱硬化性樹脂としては、フェノール樹脂、フルフリルアルコール樹脂、ポリイミド樹脂、セルロース樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂などが使用でき、これらの中ではフェノール樹脂が好ましい。
ピッチ、タール等の、その他の黒鉛化可能なバインダを併用することもできる。この場合、これらの熱硬化性樹脂との配合比については特に制限はないが、前者(熱硬化性樹脂)/後者(その他)の重量比で0.25〜49が好ましい。熱硬化性樹脂の割合が少なすぎると、焼成・黒鉛化過程で粒子の融着が起こることがあり、一方、熱硬化性樹脂の割合が多すぎると、得られる黒鉛粉末の黒鉛化度が低下し、リチウム二次電池用負極材料として用いた場合、充放電容量が低下する傾向にある。
【0014】
(3)の方法では、熱硬化性樹脂を、粉砕後の混合物粒子の表面に被覆することを特徴とする。被覆する熱硬化性樹脂については特に制限しないが、用いるバインダの融解温度以下で硬化する樹脂であることが好ましく、フェノール樹脂、フルフリルアルコール樹脂、ポリイミド樹脂、セルロース樹脂などが使用できる。これらの中でフェノール樹脂が好ましい。
被覆処理の後、必要に応じて粉砕、分級処理を行ってもよい。
被覆方法としては、特に限定されないが、黒鉛化可能な骨材又は黒鉛、黒鉛化可能なバインダ及び黒鉛化触媒を混合して混合物を作製し、粉砕して得られる粉末を、熱硬化性樹脂溶液に浸漬後、溶媒を除去又は濾過乾燥する方法が挙げられる。
被覆量としては、黒鉛化可能な骨材又は黒鉛、黒鉛化可能なバインダ及び黒鉛化触媒を混合して混合物を作製、粉砕して得られた粉末の重量100重量部に対する被覆した樹脂の重量が、0.1〜30重量部とすることが好ましい。この量が少なすぎると粉末の融着を抑制する効果が低く、焼成過程で粉末の融着が発生する傾向にあり、一方、多すぎると、リチウム二次電池用負極材料として用いた場合、充放電容量が低下する傾向にある。
【0015】
以上の(1)、(2)、(3)等の方法により、焼成・黒鉛化処理後の粉砕工程が不要となり、比表面積の小さな黒鉛粒子を製造できる。
互いに融着しない処理が施された混合物粒子は、次いで焼成・黒鉛化される。
焼成は前記混合物が酸化し難い雰囲気で行うことが好ましく、例えば、窒素雰囲気中、アルゴンガス中、真空中等で焼成する方法が挙げられる。黒鉛化の温度は2000℃以上が好ましく、2500℃以上であることがより好ましく、2800〜3200℃であることがさらに好ましい。
黒鉛化温度が低いと、黒鉛の結晶の発達が悪くなると共に、黒鉛化触媒が作製した黒鉛粒子に残存し易くなり、いずれの場合も充放電容量が低下する傾向がある。一方、黒鉛化の温度が高すぎると、黒鉛が昇華することがある。
【0016】
以上の黒鉛粒子の製造法によれば、比較的容易に,比表面積の低い黒鉛粒子、特に、特性の良好な比表面積の値が1.0〜3.0m2/gの黒鉛粒子を作製することができる。リチウム二次電池負極用炭素材料として用いる場合、比表面積の値が3.0m2/gを超えると充放電の1サイクル目における不可逆容量が大きくなる傾向にあり、一方、比表面積の値が1.0m2/g未満であると、急速充放電時の容量が低下する傾向がある。
【0017】
得られた黒鉛粒子は,必要に応じてさらに粉砕してもよい。
最終的な黒鉛粒子の平均粒子径は1〜100μmが好ましく、10〜50μmがより好ましい。平均粒子径が大きすぎる場合、作製した電極表面に凸凹ができ易くなる。
【0018】
前記の製造法により得られる黒鉛粒子又は前記黒鉛粒子は、本発明のリチウム二次電池用負極の材料として用いることができる。例えば、黒鉛粒子を有機系結着剤、さらに必要に応じて溶剤と混合し、得られるペーストを集電体と一体化してリチウム二次電池用負極とすることができる。得られるペーストは、シート状、ペレット状等の形状に成形することができる。
有機系結着剤としては、例えばポリエチレン、ポリプロピレン、エチレンプロピレンポリマー、ブタジエンゴム、スチレンブタジエンゴム、ブチルゴム、イオン導電性の大きな高分子化合物が使用できる。
前記イオン導電率の大きな高分子化合物としては、ポリ弗化ビニリデン、ポリエチレンオキサイド、ポリエピクロヒドリン、ポリフォスファゼン、ポリアクリロニトリル等が使用できる。
有機系結着剤の中では、イオン伝導率の大きな高分子化合物が好ましく、ポリフッ化ビニリデンが特に好ましい。
【0019】
有機系結着剤の含有量は、黒鉛粒子と有機系結着剤との混合物に対して3〜20重量%含有することが好ましい。
溶剤としては特に制限はなく、N−メチル2−ピロリドン、ジメチルホルムアミド、イソプロパノール等が用いられる。
溶剤の量に特に制限はなく、所望の粘度に調整できればよいが、通常ペーストに対して、30〜70重量%用いられることが好ましい。
【0020】
上記ペーストを集電体と一体化し、リチウム二次電池用負極とするには、粘度を調整したペーストを、例えば集電体に塗布し乾燥する方法がある。
集電体としては、例えばニッケル、銅等の箔、メッシュなどが使用できる。
また一体化は、例えばロール、プレス等の加圧成形法で行うことができる。
【0021】
このようにして得られたリチウム二次電池用負極は、リチウムイオン二次電池、リチウムポリマ二次電池等のリチウム二次電池に使用できる。リチウムイオン二次電池においては、通常、上記負極を、セパレータを介して正極を対向して配置し、電解液を注入する。またリチウムポリマ二次電池においては、通常、正極と高分子固体電解質を組み合わせて製造される。本発明のリチウム二次電池は、従来の炭素材料を用いたリチウム二次電池と比較して、急速充放電特性、サイクル特性に優れ、不可逆容量が小さく、特に安全性に優れる。
【0022】
本発明におけるリチウム二次電池の正極に用いられる材料については特に制限はなく、LiNiO2、LiCoO2、LiMn24等を単独又は混合して使用することができる。
電解液としては、LiClO4、LiPF6、LiAsF6、LiBF4、LiSO3CF3等のリチウム塩を、例えばエチレンカーボネート、ジエチルカーボネート、ジメトキシエタン、ジメチルカーボネート、テトラヒドロフラン、プロピレンカーボネート等の非水系溶剤に溶解したいわゆる有機電解液、ポリフッ化ビニリデン等の高分子固体電解質に含ませた固体有機電解液を使用することができる。
【0023】
セパレータとしては、例えばポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィンを主成分とした不織布、クロス、微孔フィルム又はこれらを組み合わせたものを使用することができる。
なお、図1に円筒型リチウムイオン二次電池の一例の一部断面正面図を示す。図1において、1は正極、2は負極、3はセパレータ、4は正極タブ、5は負極タブ、6は正極蓋、7は電池缶及び8はガスケットである。
【0024】
【実施例】
以下、本発明の実施例を説明する。
実施例1
(黒鉛粒子の製造)
平均粒径が5μmのコークス粉末50重量部、タールピッチ20重量部、平均粒子径が48μmの炭化珪素7重量部及びコールタール10重量部を混合し、200℃で1時間混合した。得られた混合物をハンマーミルを用いて粉砕し、平均粒子径25μmの粉末を作製した。この粉末を空気中で2℃/分の速度で250℃まで昇温し、一時間保持して不融化処理を行った。得られた粉末を、窒素雰囲気中、900℃まで昇温し、次いで同じく窒素雰囲気中、3000℃で黒鉛化し、融着のない黒鉛粒子を作製した。この黒鉛粒子のBET法による比表面積は2.0m2/gであった。また、平均粒子径は25μmであった。
【0025】
(リチウム電池用負極材としての評価)
得られた黒鉛粒子90重量%に、N−メチル−2−ピロリドンに溶解したポリ弗化ビニリデン(PVDF)を固形分で10重量%加えて混練して黒鉛ペーストを作製した。作製した黒鉛ペーストを厚さ10μmの圧延銅箔に塗布し、さらに乾燥し、面圧490Mpa(0.5トン/cm2)の圧力で圧縮成形し、試料電極とした。黒鉛粒子層の厚さは90μm及び密度は1.6g/cm3とした。
【0026】
作製した試料電極を3端子法による定電流充放電を行い、リチウム二次電池用負極としての評価を行った。
図2は実験に用いたリチウム二次電池の概略図である。図2に示すようにガラスセル9に、電解液10としてLiPF4をエチレンカーボネート(EC)及びジメチルカーボネート(DMC)(ECとDMCは体積比で1:1)の混合溶媒に1モル/リットルの濃度になるように溶解した溶液を入れ、試料電極(負極)11、セパレータ12及び対極(正極)13を積層して配置し、さらに参照電極14を上部から吊るしてリチウム二次電池を作製して行った。対極13及び参照電極14には金属リチウムを使用し、セパレータ12にはポリエチレン微孔膜を使用した。0.5mA/cm2の定電流で、5mV(V vs Li/Li+)まで充電し、1V(V vs Li/Li+)まで放電する試験を行った。
表1に1サイクル目の黒鉛粒子の単位重量当たりの充電容量、放電容量、不可逆容量を示す。
【0027】
実施例2
実施例1と同様にしてタール、タールピッチ、コークス、炭化珪素の混合粉末を作製した。この粉末を65%硝酸水溶液中に分散し、60℃で1時間攪拌し、不融化処理を行った。得られた不融化処理粉末を分離、洗浄、解砕した。次いで、実施例1と同様にして焼成、黒鉛化処理を行ったところ、融着のない黒鉛粒子が得られた。この黒鉛粒子のBET法による比表面積は1.8m2/gであった。また、平均粒子径は30μmであった。
この黒鉛粒子について測定した負極材特性を表1に示す。
【0028】
実施例3
平均粒径が5μmのコークス粉末50重量部、タールピッチ10重量部、ノボラック型フェノール樹脂(商品名レジトップ、群栄化学(株)製)10重量部、平均粒子径が48μmの炭化珪素7重量部及びコールタール10重量部を混合し、200℃で1時間混合した。得られた混合物をハンマーミルを用いて粉砕し、平均粒子径25μmの粉末を作製した。得られた粉末を、窒素雰囲気中、900℃まで昇温し、次いで同じく窒素雰囲気中、3000℃で黒鉛化し、融着のない黒鉛粒子を作製した。この黒鉛粒子のBET法による比表面積は2.2m2/gであった。また、平均粒子径は25μmであった。
【0029】
比較例1
実施例1と同様にしてタール、タールピッチ、コークス、炭化珪素の混合粉末を作製した。この粉末をペレット状に成形し、次いで、窒素雰囲気中、900℃まで昇温し、次いで同じく窒素雰囲気中、3000℃で黒鉛化した。得られた黒鉛化物をハンマーミルを用いて粉砕して黒鉛粒子を作製した。得られた黒鉛粒子のBET法による比表面積は3.6m2/gであった。また、平均粒子径は25μmであった。
この黒鉛粒子について測定した負極材特性を表1に示す。
【0030】
比較例2
実施例1と同様にしてタール、タールピッチ、コークス、炭化珪素の混合粉末を作製した。この粉末を不融化処理することなく、窒素雰囲気中、900℃まで昇温し、次いで同じく窒素雰囲気中、3000℃で黒鉛化した。粉末は互いに融着していた。ハンマーミルを用いて粉砕して黒鉛粒子を作製した。得られた黒鉛粒子のBET法による比表面積は3.3m2/gであった。また、平均粒子径は26μmであった。
この黒鉛粒子について測定した負極材特性を表1に示す。
【0031】
【表1】
Figure 0004224731
【0032】
【発明の効果】
請求項1または2記載の製造法によれば、低比表面積であり、急速充放電特性、サイクル特性、第1回サイクル目の不可逆容量等に優れ、かつ低比表面積であって安全性にも優れたリチウム二次電池に好適な黒鉛粒子を安定して作製可能である。黒鉛粒子は、急速充放電特性、サイクル特性、第1回サイクル目の不可逆容量等に優れ、低比表面積であって安全性にも優れたリチウム二次電池に好適である。リチウム二次電池用負極は、急速充放電特性、サイクル特性、第1回サイクル目の不可逆容量等に優れ、安全性にも優れる。リチウム二次電池は、急速充放電特性、サイクル特性、第1回サイクル目の不可逆容量等に優れ、安全性にも優れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】円筒型リチウム二次電池の一部断面正面図である。
【図2】実施例及び比較例で充放電特性の測定に用いたリチウム二次電池の概略図である。
【符号の説明】
1 正極
2 負極
3 セパレータ
4 正極タブ
5 負極タブ
6 正極蓋
7 電池缶
8 ガスケット
9 ガラスセル
10 電解液
11 試料電極(負極)
12 セパレータ
13 対極(正極)
14 参照極

Claims (2)

  1. 黒鉛化可能な骨材又は黒鉛、黒鉛化可能なバインダ及び黒鉛化触媒を混合して混合物を作製し、これを粉砕し、ついでバインダを不融化して混合物粒子を製造し、前記混合物粒子を焼成・黒鉛化することを特徴とする黒鉛粒子の製造法。
  2. 黒鉛化可能な骨材又は黒鉛、熱硬化性樹脂を含む黒鉛化可能なバインダ及び黒鉛化触媒を混合して混合物を作製し、これを粉砕して混合物粒子を製造し、前記混合物粒子を焼成・黒鉛化することを特徴とする黒鉛粒子の製造法。
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