JP4223155B2 - トランス装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、絶縁型スイッチング電源装置に用いるトランス装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
まず絶縁型スイッチング電源装置の使用例としてインピーダンスメータを取り上げ、絶縁型スイッチング電源装置、特にそれに使用するトランス装置に要求される性能を示す。図7は測定試料の片側の端子が接地されている場合、すなわち片線接地の測定時のインピーダンスメータの構成例を示す回路図である。この構成例では、電流計73は測定試料70の接地点と共通の接地点を持てるが、交流の信号源71と電圧計72は測定試料70の接地点とは分離されている必要がある。このため信号源71と電圧計72には絶縁型スイッチング電源装置(DC−DCコンバータ)を使用して電力を供給しなければならない。
【0003】
ここで、絶縁型DC−DCコンバータ100を使用して信号源71と電圧計72に電力を供給する際に問題となるのは、絶縁型DC−DCコンバータ100のスイッチングノイズである。図8に示すように、スイッチングノイズ電流がDC−DCコンバータ100の1次側のグランドと2次側のグランド間を通じて流れると、この電流はインピーダンスメータの電流計73に流れ込みインピーダンス測定を阻害する。
【0004】
電流計73に流れ込むスイッチングノイズ電流を見積もるため、スイッチングノイズの大きさを決定している部品であるトランス装置単体の性能に着目し、定量的な指標を与える評価方法を図9に示す。トランス装置を図9に示すように接続し、次式を用いて静電容量値Cを測定する。
【0005】
【数1】
C=(I/V)×(1/jω)
【0006】
ここで、
I:電流計93の測定値、
V:電圧計92の測定値、
ω:角周波数(=2πf)(ここで、fは信号源91の信号周波数である。)
である。
【0007】
1次側のグランドと2次側のグランド間に電流が流れる要因となるのは、必ずしも1次側巻線と2次側グランド間の静電結合ではなく漏れ磁束によるものが支配的になる場合も多いが、いずれにしてもトランス装置を励磁している一次側の電圧を一定とした場合、1次2次間に流れる電流は周波数に比例することが多く、静電容量値として表すのが都合良い。
【0008】
従来例のトランス装置の構造を図10及び図11に示す。図10及び図11に示すように、1次巻線121及び2次巻線122の引き出し線が外部に磁束を発生することのないよう同軸ケーブルを使用している。1次巻線121と2次巻線122にはそれぞれ静電シールド115を施してあるので、1次巻線121と2次側グランド132間の静電容量及び2次巻線122と1次側グランド131との間の静電容量C10は小さく、1次側グランドと2次側グランドを経由するスイッチングノイズ電流の主な要因にはならない(図12参照。)。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
問題となるのはコア110の外部に存在する漏れ磁束141及び142である。漏れ磁束が鎖交する空間は、図13に示すように、トランス装置内部とトランス装置外部の2つに分類できる。トランス装置内部では1次側グランドと2次側グランドに被われた空間に漏れ磁束142が鎖交し起電力を生じ、1次側グランドと2次側グランド間の静電容量を通じてスイッチングノイズ電流が流れる。1次側グランドや2次側グランドの形状、及びグランドの引き出し線の位置によってはこの起電力を打ち消すことも可能であるが、従来例のトランス装置ではその形状や引き出し線の最良位置を見つけるのは難しく、また幾何学的再現性を得ることも難しいので打ち消しの効果は低い。トランス装置外部では1次側グランドの引き出し線と2次側グランドの引き出し線、及び両者を接続する電流計が作る空間に漏れ磁束141が鎖交して起電力を生じ、スイッチングノイズ電流の原因となる。
【0010】
先に図9で示した方法で静電容量値Cを測定すると、従来例のトランス装置では、200fF程度が限界である。このような従来例のトランス装置を図8に示したインピーダンスメータのDC−DCコンバータ100に使用したときの影響を考察してみる。仮に、DC−DCコンバータ100のスイッチング周波数を200kHzとし、トランス装置を励磁している1次側の電圧のスイッチング周波数成分を12Vrmsとすると、図8の電流計に流れるスイッチングノイズ電流は、次式のようになる。
【0011】
【数2】
12Vrms×(2×π×200kHz×200fF)≒3μArms
【0012】
インピーダンスメータで100kΩの抵抗を100mVrmsの信号で測定しようとした場合、電流計73に流れる測定信号は1μArmsになるので、先のスイッチングノイズ電流の3μArmsは測定信号を大きく上回る。このためスイッチングノイズ電流による電流計の飽和は免れない。
【0013】
以上のように、従来例のトランス装置を用いたDC−DCコンバータ1000では、DC−DCコンバータ100が発生するスイッチングノイズ電流が大きく、微小な電流を高確度に測定することは困難である。
【0014】
本発明の目的は以上の問題点を解決し、1次側グランドと2次側グランド間に流れるスイッチングノイズ電流を減少させるトランス装置を提供することにある。
【0015】
【課題を解決するための手段】
本発明に係る請求項1記載のトランス装置は、第1の1次巻線が巻回された第1のコアと、
上記第1のコアと実質的に同一の構造を有し、上記第1の1次巻線に並列に接続された第2の1次巻線が巻回された第2のコアと、
第3のコア全体が第1の導体筺体によって静電的にシールドされ、2次巻線が巻回された第3のコアとを備え、
上記第3のコアを上記第1と第2のコアによってそれぞれ、第2の導体筺体に電気的に接続された第1と第2の静電シールド板を介して挟設し、上記第1と第3と第2のコアを、1ターン巻線として動作する第2の導体筺体によって電気的に接続し、かつ上記第1と第2と第3のコアを上記第2の導体筺体によってトランス装置の外部と静電的にかつ磁気的にシールドされたことを特徴とする。
【0016】
また、本発明に係る請求項2記載のトランス装置は、互いに実質的に同一の構造を有する第1と第2のトランスを備え、上記第1のトランスは、第1の1次巻線が巻回された第1のコアと、第3のコア全体が第1の導体筺体によって静電的にシールドされ、第1の2次巻線が巻回された第3のコアとを備え、上記第1のコアと上記第3のコアとを、第2の導体筺体に電気的に接続された第1の静電シールド板を介して配置し、上記第1と第3のコアを、1ターン巻線として動作する第2の導体筺体によって電気的に接続し、かつ上記第1と第3のコアを上記第2の導体筺体によってトランス装置の外部と静電的にかつ磁気的にシールドされてなり、上記第2のトランスは、上記第1の1次巻線に並列に接続された第2の1次巻線が巻回された第2のコアと、第4のコア全体が第3の導体筺体によって静電的にシールドされ、上記第1の2次巻線に直列に接続された第2の2次巻線が巻回された第4のコアとを備え、上記第2のコアと上記第4のコアとを、第4の導体筺体に電気的に接続された第2の静電シールド板を介して配置し、上記第2と第4のコアを、1ターン巻線として動作する第4の導体筺体によって電気的に接続し、かつ上記第2と第4のコアを上記第4の導体筺体によってトランス装置の外部と静電的にかつ磁気的にシールドされてなることを特徴とする。
【0017】
さらに、請求項3記載のトランス装置は、請求項2記載のトランス装置において、
上記第1と第2のトランスを並置したことを特徴とする。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明に係る実施形態について説明する。
【0019】
図1は本発明に係る一実施形態である、絶縁型スイッチング電源装置に用いるトランス装置200とその周辺回路の構成を示す断面図及び回路図であり、図2は図1のトランス装置200の構造を示す一部破断斜視図である。また、図3は、図1のトランス装置200の電気的等価回路を示す回路図である。
【0020】
この実施形態のトランス装置200は、1次巻線21が巻回されたコア11と、コア11と実質的に同一の構造を有し、1次巻線21に並列に接続された1次巻線22が巻回されたコア12と、コア13全体が導体筺体40によって静電的にその外部からシールドされ、2次巻線23が巻回されたコア13とを備え、コア13を1対のコア11,12によってそれぞれ、導体筺体30に電気的に接続された静電シールド板34,35を介して挟設し、コア11,12,13を、1ターン巻線24(図3の等価回路参照。)として動作する導体筺体30によって電気的に接続し、かつ3つのコア11,12,13を導体筺体30によって静電的に外部からシールドされたことを特徴としている。ここで、コア11,12,13は好ましくは、図1及び図2に示すように、円形リング形状のトライダルコアである。
【0021】
以下、図1乃至図3を参照して本実施形態のトランス装置200の構造について詳述する。図1において、1次側回路のシールド筺体50内に直流電源51とスイッチング回路52を備える。スイッチング回路52は、直流電源51から出力される所定の直流電圧を所定のスイッチング周波数でスイッチングしてパルス電圧信号を発生して、トランス装置200の1次巻線21,22に出力する。トランス装置200は1次巻線21,22に印加されたパルス電圧信号の電圧を所定の電圧に変換した後、2次巻線23から電圧変換後のパルス電圧信号を、2次側回路のシールド筺体60内の整流回路61に出力し、整流回路61は入力されたパルス電圧信号を整流して所定の電圧の直流電圧に変換して出力する。
【0022】
トランス装置200において、1次側用には、コア11,12に1次巻線21,22を巻回したものを2つ使用する一方、2次側用には、コア13に2次巻線23を巻回したものにさらに金属導体材料にてなる導体筺体40により静電的なシールドを施す。ここで、導体筺体40は、導体円筒41と、その上部底面に配置される導体筺体部材43と、導体円筒41の下部底面に配置される導体筺体部材42とからなり、ここで、導体筺体部材42は、導体板42aと、その中央部から突出してコア13の中央孔を貫通する導体円筒42bとからなり一体的に形成されてなる。また、導体筺体部材43は、導体筺体部材42と同様に構造を有し、導体板43aと、その中央部から突出してコア13の中央孔を貫通する導体円筒43bとからなり一体的に形成されてなる。ここで、導体円筒42bの上部先端と、導体円筒43bの下部先端とは、導体筺体部材42,43を導体円筒41に装着したときに、図4に示すように互いに接触しないような軸方向の長さを有する。
【0023】
以上のように静電的にシールドされた2次側のコア13を、それぞれ静電シールド板34,35を介して1次側の1対のコア11,12により挟設するように配置し、その全体を導体円柱32bを有し、円筒の金属導体を備えた導体筺体30で被覆する。ここで、静電シールド板34,35は図1に示すように導体筺体30に電気的に接続される。また、導体筺体30は、導体円筒31と、その上部底面に配置される導体リング板33と、導体円筒31の下部底面に配置される導体筺体部材32とからなり、ここで、導体筺体部材32は、導体板32aと、その中央部から突出してコア11,12,13の中央孔を貫通する導体円柱32bとからなり一体的に形成されてなる。この導体円柱32bはコア12、静電シールド板35、導体筺体40、静電シールド板34及びコア11の各中央孔を貫通して、導体円柱32bの上部表面が導体板33に接触して電気的に接続されるが、導体筺体40及び静電シールド板34,35とは接触せず電気的に接続されない。この円柱形状の金属導体である導体円柱32bを備えた導体筺体30は、図3の電気的な等価回路に示すように、1ターン巻線24として動作し1次巻線21,22と2次巻線23とを電磁的に結合させる。すなわち、導体筺体30において、導体円柱32bから導体板33、導体円筒31及び導体板32aを介して導体円柱32bに戻る閉回路が1ターン巻線24を構成している。また、上記静電シールド板34,35は、1次巻線21,22と2次側グランドとを静電的にシールドする金属板として動作する。ここで、導体筺体30が1次側グランドになり、2次側のコア12を被覆する静電シールドである導体筺体40が2次側グランドとなる。
【0024】
以上のように構成されたトランス装置200は、図3の電気的等価回路に示すように、3つの変成器T1,T2,T3からなり、互いに並列に接続された2対の1次巻線21,22のうちの1つの1次巻線21は変成器T1の1次側巻線となり、1次巻線22は変成器T2の1次側巻線となる一方、2次巻線23は変成器T3の2次側巻線となる。そして、実際は導体筺体30が作用する1ターン巻線24が、変成器T1及びT2の2次側巻線となるとともに、変成器T3の1次側巻線となる。以上のような電気的な構成でトランス装置200の1次巻線21,22と2次巻線23とが電磁的に結合している。
【0025】
以上のように構成された実施形態のトランス装置200の内部の漏れ磁束がどのように影響するかを図4に示す。図4では図を簡略にするため巻線の引き出し部分は省略し、1次側と2次側のグランドの引き出し部分はトランス装置200の片側に集約して描いてある。トロイダルコア11,12,13を使用しているので、トランス装置200の内部に発生する漏れ磁束は同心円方向のみを考慮すれば良い。図8の従来例のように、1次側のコア11が1つの場合には漏れ磁束によって1次側グランドと2次側グラント間にスイッチングノイズ電流が流れてしまうが、2次側コア13を2つの1次側コア11,12で挟み込むように対称的な構造で配置すると、図4に示すように、1次側グランドと2次側グラント間を流れるスイッチングノイズ電流は打ち消し合う。円柱状のトランス装置200の構造は旋盤等の工作機具による精密な加工が容易であるため、この打ち消しの効果は大きく、1次側グランドと2次側グランド間のスイッチングノイズ電流は微少である。トランス装置200の内部には漏れ磁束によって生じる電流は残るが、トランス装置200の外部には何ら影響を与えない。
【0026】
またトランス装置200全体が円柱状の金属導体である導体筺体30により被われているのでトランス装置200の外部にはいかなる磁束も発生させない。従って、トランス装置200の外部に存在する1次側グランドと2次側グランドが作り出す空間には鎖交磁束は無く、スイッチングノイズ電流を発生させない。
【0027】
以上説明したように本実施形態によれば、トランス装置において1次側回路を対称的な構造で配置し、3つのコア11,12,13を導体筺体30の1ターン巻線24により電気的に結合しかつ導体筺体30により静電的かつ磁気的に外部からシールドしたので、従来例のトランス装置のように、DC−DCコンバータ100のスイッチングノイズ電流を実質的に軽減させることができる。それ故、そのスイッチングノイズ電流に阻害されることなく、インピーダンスメータにおける微小電流を測定することができ、従来例に比較してより高い精度でインピーダンスを測定することができる。
【0028】
図5は、本発明に係る第1の変形例である、絶縁型スイッチング電源装置に用いるトランス装置とその周辺回路の構成を示す断面図及び回路図である。図5においては、図1のトランス装置200の変形例として、上記のトランス装置200を、2次側コア13をその厚さ方向で2つのコア13a,13bに2分割した実施形態を提案する。
【0029】
図5において、当該変形例のトランス装置は、互いに実質的に同一の構造を有する2つのトランス201,202を備える。ここで、トランス201は、1次巻線21が巻回されたコア11と、コア13a全体が導体筺体40aによって静電的にシールドされ、2次巻線23aが巻回されたコア13aとを備え、コア11とコア13aとを、導体筺体30aに電気的に接続された静電シールド板34を介して配置し、コア11,13aを、1ターン巻線として動作する導体筺体30aによって電気的に接続し、かつコア11,13aを導体筺体30aによってトランス装置の外部と静電的にかつ磁気的にシールドされてなる。また、トランス202は、1次巻線22が巻回されたコア12と、コア13b全体が導体筺体40bによって静電的にシールドされ、2次巻線23bが巻回されたコア13bとを備え、コア12とコア13bとを、導体筺体30bに電気的に接続された静電シールド板35を介して配置し、コア12,13bを、1ターン巻線として動作する導体筺体30bによって電気的に接続し、かつコア12,13bを導体筺体30bによってトランス装置の外部と静電的にかつ磁気的にシールドされてなる。ここで、2つの2次巻線23a,23bは直列に接続される。
【0030】
上述したように、分割された片方のトランス装置だけでは対称性を失っているために、1次側グランドと2次側グランド間にスイッチングノイズ電流が流れ出ようとする。しかしながら、2組のトランス201,202を使用することによって、それぞれのトランス201,202のスイッチングノイズ電流を打ち消し、トランス201,202の外部にスイッチングノイズ電流が流れ出ることを防ぐことができる。トランス装置200を2つのトランス201,202に分割することによってトランス装置の構造が簡単になり製造が容易になる。また、第1の変形例(図5及び図6(a))のように2つのトランス201,202を高さ方向に積層するのではなく、例えば、図6(b)に示すように、2つのトランス201,202を、平らな基板上に並置することにより、トランス装置全体の高さも低く抑えることができるので、機器への実装上の自由度も増すという特有の効果がある。
【0031】
以上の変形例においては、1次巻線21,22を並列接続、2次巻線を直列接続にした例を上げたが、外部回路やDC−DCコンバータ100の入出力電圧に応じて、接続方法を変更しても構わない。
【0032】
【実施例】
上述の図9の評価方法で測定した本実施形態のトランス装置200の容量値は2fFであり、従来例のトランス装置の容量値200fFと比較して100倍の改善ができた。これにより、インピーダンスメータの片線接地測定時も、DC−DCコンバータ100のスイッチングノイズ電流によって阻害されることなく微小電流を測定することが可能になった。
【0033】
【発明の効果】
以上詳述したように本発明に係る請求項1記載のトランス装置によれば、第1の1次巻線が巻回された第1のコアと、
上記第1のコアと実質的に同一の構造を有し、上記第1の1次巻線に並列に接続された第2の1次巻線が巻回された第2のコアと、
第3のコア全体が第1の導体筺体によって静電的にシールドされ、2次巻線が巻回された第3のコアとを備え、
上記第3のコアを上記第1と第2のコアによってそれぞれ、第2の導体筺体に電気的に接続された第1と第2の静電シールド板を介して挟設し、上記第1と第3と第2のコアを、1ターン巻線として動作する第2の導体筺体によって電気的に接続し、かつ上記第1と第2と第3のコアを上記第2の導体筺体によってトランス装置の外部と静電的にかつ磁気的にシールドされている。
従って、本発明によれば、トランス装置において1次側回路を対称的な構造で配置し、3つのコアを第2の導体筺体の1ターン巻線により電気的に結合しかつ第2の導体筺体により静電的かつ磁気的に外部からシールドしたので、従来例のトランス装置のように、DC−DCコンバータ100のスイッチングノイズ電流を実質的に軽減させることができる。それ故、そのスイッチングノイズ電流に阻害されることなく、インピーダンスメータにおける微小電流を測定することができ、従来例に比較してより高い精度でインピーダンスを測定することができる。
【0034】
また、本発明に係る請求項2記載のトランス装置によれば、互いに実質的に同一の構造を有する第1と第2のトランスを備え、上記第1のトランスは、第1の1次巻線が巻回された第1のコアと、第3のコア全体が第1の導体筺体によって静電的にシールドされ、第1の2次巻線が巻回された第3のコアとを備え、上記第1のコアと上記第3のコアとを、第2の導体筺体に電気的に接続された第1の静電シールド板を介して配置し、上記第1と第3のコアを、1ターン巻線として動作する第2の導体筺体によって電気的に接続し、かつ上記第1と第3のコアを上記第2の導体筺体によってトランス装置の外部と静電的にかつ磁気的にシールドされてなり、上記第2のトランスは、上記第1の1次巻線に並列に接続された第2の1次巻線が巻回された第2のコアと、第4のコア全体が第3の導体筺体によって静電的にシールドされ、上記第1の2次巻線に直列に接続された第2の2次巻線が巻回された第4のコアとを備え、上記第2のコアと上記第4のコアとを、第4の導体筺体に電気的に接続された第2の静電シールド板を介して配置し、上記第2と第4のコアを、1ターン巻線として動作する第4の導体筺体によって電気的に接続し、かつ上記第2と第4のコアを上記第4の導体筺体によってトランス装置の外部と静電的にかつ磁気的にシールドされてなる。従って、本発明によれば、2組のトランスを使用することによって、それぞれのトランスのスイッチングノイズ電流を打ち消し、2つのトランスの外部にスイッチングノイズ電流が流れ出ることを防ぐことができる。1つのトランス装置を2つのトランスに分割することによってトランス装置の構造が簡単になり製造が容易になる。
【0035】
さらに、請求項3記載のトランス装置によれば、請求項2記載のトランス装置において、上記第1と第2のトランスを並置している。
従って、本発明によれば、上述の効果に加えて、2つのトランスを、平らな基板上に並置することにより、トランス装置全体の高さも低く抑えることができるので、機器への実装上の自由度も増すという特有の効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る一実施形態である、絶縁型スイッチング電源装置に用いるトランス装置とその周辺回路の構成を示す断面図及び回路図である。
【図2】 図1のトランス装置の構造を示す一部破断斜視図である。
【図3】 図1のトランス装置の電気的等価回路を示す回路図である。
【図4】 図1のトランス装置において漏れ磁束による電流の打ち消しを示す断面図及び回路図である。
【図5】 本発明に係る第1の変形例である、絶縁型スイッチング電源装置に用いるトランス装置とその周辺回路の構成を示す断面図及び回路図である。
【図6】 (a)は図5の第1の変形例のトランス装置の構造を示す斜視図であり、(b)は第2の変形例のトランス装置の構造を示す斜視図である。
【図7】 従来技術のインピーダンスメータにおける片線接地測定時の構成例を示す回路図である。
【図8】 従来技術の絶縁型DC−DCコンバータ100及びそれに接続されるフローティング回路110においてスイッチングノイズが電流測定に影響を与えるメカニズムを示す回路図である。
【図9】 従来技術のトランス装置単体の評価方法を示す回路図である。
【図10】 従来例のトランス装置の構造を示す斜視図である。
【図11】 図10のトランス装置の構造を示す断面図である。
【図12】 図11の断面図において巻線とグランドとの間の静電容量C10を示す断面図である。
【図13】 図11の断面図においてトランスのもれ磁束と1次側のグランドと2次側のグランドとの間の静電容量C11を示す断面図である。
【符号の説明】
11,12,13,13a,13b…コア、
21,22…1次巻線、
23,23a,23b…2次巻線、
24…1ターン巻線、
30,40,40a,40b…導体筺体、
31…導体円筒、
32…導体筺体部材、
32a…導体円柱、
32b…導体板、
33…導体板、
34,35…静電シールド板、
T1,T2,T3…変成器。
Claims (3)
- 第1の1次巻線が巻回された第1のコアと、上記第1のコアと実質的に同一の構造を有し、上記第1の1次巻線に並列に接続された第2の1次巻線が巻回された第2のコアと、第3のコア全体が第1の導体筺体によって静電的にシールドされ、2次巻線が巻回された第3のコアとを備え、上記第3のコアを上記第1と第2のコアによってそれぞれ、第2の導体筺体に電気的に接続された第1と第2の静電シールド板を介して挟設し、上記第1と第3と第2のコアを、1ターン巻線として動作する第2の導体筺体によって電気的に接続し、かつ上記第1と第2と第3のコアを上記第2の導体筺体によってトランス装置の外部と静電的にかつ磁気的にシールドされたことを特徴とするトランス装置。
- 互いに実質的に同一の構造を有する第1と第2のトランスを備え、上記第1のトランスは、第1の1次巻線が巻回された第1のコアと、第3のコア全体が第1の導体筺体によって静電的にシールドされ、第1の2次巻線が巻回された第3のコアとを備え、上記第1のコアと上記第3のコアとを、第2の導体筺体に電気的に接続された第1の静電シールド板を介して配置し、上記第1と第3のコアを、1ターン巻線として動作する第2の導体筺体によって電気的に接続し、かつ上記第1と第3のコアを上記第2の導体筺体によってトランス装置の外部と静電的にかつ磁気的にシールドされてなり、上記第2のトランスは、上記第1の1次巻線に並列に接続された第2の1次巻線が巻回された第2のコアと、第4のコア全体が第3の導体筺体によって静電的にシールドされ、上記第1の2次巻線に直列に接続された第2の2次巻線が巻回された第4のコアとを備え、上記第2のコアと上記第4のコアとを、第4の導体筺体に電気的に接続された第2の静電シールド板を介して配置し、上記第2と第4のコアを、1ターン巻線として動作する第4の導体筺体によって電気的に接続し、かつ上記第2と第4のコアを上記第4の導体筺体によってトランス装置の外部と静電的にかつ磁気的にシールドされてなることを特徴とするトランス装置。
- 請求項2記載のトランス装置において、上記第1と第2のトランスを並置したことを特徴とするトランス装置。
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