以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら説明する。先ず、第1の実施の形態は、本発明のデータ再生装置及びデータ再生方法の具体例となる光ディスク再生装置1である。図1において、光ディスク再生装置1は、DSD方式のΔΣ変調器によって生成された1ビットオーディオ信号を直接記録しているスーパーオーディオCD規格の光ディスクを再生の対象とする。そして、この光ディスク再生装置1は、スーパーオーディオCD規格の光ディスクから読み出したオーディオデータを再生処理し、接続されている左右のスピーカ16L、16Rにアナログオーディオ信号を供給し、音響波を出力させる。また、同時に、オーディオデータのサプリメンタリーデータである例えば歌詞や、ライナーノート等をCRTや、LCD等の表示装置40の画面41に表示させる。
光ディスク再生装置1は、前面操作パネル上に電源スイッチ31、ディスクトレイ32、言語選択スイッチ33、再生や停止等のコマンドをユーザに指定させる操作スイッチ群34、再生モードの設定やプログラム再生などの設定をユーザに行わせる設定スイッチ群35を配置している。さらに、後述するエリアTOCに記述されたディスク名や、曲名等をキャラクタ文字情報として表示するLCD表示部14を配置している。
言語選択スイッチ33は、日本語選択スイッチ33J、英語選択スイッチ33E、フランス語選択スイッチ33F、ドイツ語選択スイッチ33G・・・中国語選択スイッチ33Cからなる。
光ディスク再生装置1は、図2に示すように、スーパーオーディオCDのような光ディスク2から記録マークを読み出す光学ピックアップ3と、光学ピックアップ3が読み出した記録マークの信号を増幅しRF信号を取り出すRFアンプ4と、RFアンプ4からのRF信号に復調処理や、エラー訂正処理等を施すフロントエンドプロセッサ部5とを備える。また、フロントエンドプロセッサ5から供給される例えば2048バイト単位のセクターデータをオーディオデータ又はサプリメンタリーデータにデコードするデコーダ6と、デコーダ6のデコード処理にて用いられるバッファメモリ7と、デコード6でデコードされたオーディオデータをアナログオーディオ信号に変換して出力端子9から増幅部に供給するD/Aコンバータ8とを備える。また、上記光ディスク2を回転駆動するスピンドルモータ10と、後述するコントローラ12の制御により光学ピックアップ3の対物レンズをトラッキング方向、フォーカス方向に制御したり、スピンドルモータ10の回転駆動を制御するサーボ回路11と、このサーボ回路11と、RFアンプ4、フロントエンドプロセッサ5及びデコーダ6の各処理を制御するコントローラ12を備える。コントローラ12は、操作部13を接続し、ユーザによる言語選択指示や、モード指示、操作指示などにしたがった制御信号を、接続された上記各部に供給する。また、コントローラ12は、表示部14を接続し、デコーダ6によってデコードされた上記ディスクタイトル名や、曲名を表示する。なお、デコーダ6によってデコードされたサプリメンタリーデータに記録された後述するJPEGデータ、テキストデータ、ビットマップデータ等は、出力端子15を介して上記表示装置40に供給される。
光ディスク2は、前述したように1ビットオーディオ信号を直接記録している。この1ビットオーディオ信号は、図3に示すようなDSD方式のΔΣ変調器20によって生成されている。すなわち、このΔΣ変調器では、入力(音声)信号と1ビットのパルス列の差分信号を加算器22で求め、その差分信号を積分器23で積分する。このとき、オーディオ帯域の誤差が抽出される。この信号を量子化器24によって1ビットのパルス出力に変換し、1サンプル遅延器26を介してフィードバックするというプロセスを何度も繰り返す。これにより1ビットオーディオ信号が生成される。
図2の光ディスク再生装置において、スピンドルモータ10によって回転された光ディスク2には、光ピックアップ3から再生レーザ光が照射されて上記1ビットオーディオ信号が読み出される。この読み出し信号はRFアンプ4に供給される。RFアンプ4からのRF信号は、フロントエンドプロセッサ部5に供給される。
このフロントエンドプロセッサ部5は、図示しない外部メモリをデータのバッファとしたり、さらにエラー訂正処理をする間の作業エリアとして用い、上記RF信号に復調処理や、エラー訂正処理を施して、2048バイト固定長のセクターデータを生成し、後段のデコーダ6に供給する。
デコーダ6は、フロントエンドプロセッサ部5から供給される2048バイト固定長のセクターデータを1バイトづつ受け取り、各セクターの先頭から始まるオーディオヘッダAudio_Headerを後述するオーディオヘッダ解析部にて解析する。解析されたデータは、バッファメモリ7の各ブロックに1/75秒のフレーム単位で記録される。
バッファメモリ7の各ブロックにフレーム単位で記録されたデータは、デコーダ6内部の圧縮デコーダによりデコードされた後、必要に応じてフェーダにてフェダー処理されてから、D/Aコンバータ8にてアナログオーディオ信号とされ、出力端子9を介して外部アンプ、スピーカ等に供給される。
コントローラ12は、デコーダ6からのデコード出力からエリアTOCに記述されたテキスト・チャンネルにて予め設定されている言語チャンネルを判別し、ユーザの操作によって選択された言語チャンネルと一致していれば、表示部14にディスクタイトル名や、曲名を選択された言語にて表示する。さらに、コントローラ12は、デコーダ6からのサプリメンタリーデータ出力からテキストチャンネルマッピングを読み出し、ユーザによって選択された、言語のビットマップデータ又はテキストデータをテキストチャンネルマッピングに立てられたフラグに応じて表示部40に表示する。このため、コントローラ12は、図4に示すように、機能的に判別部12aと制御部12bとを備えてなる。
デコーダ6は光学ピックアップ3によって光ディスクから読み出されたデータをデコードする。コントローラ12の判別部12aは、デコーダ6によってデコードされたデータから、各文字情報データに全言語チャンネルに対応するフラグを持たせてなる上記テキストマッピングデータを判別する。制御部12bは、判別部12aにより判別されたテキストマッピングデータに基づいてサプリメンタリーデータフレームから、サブピクチャ又はテキストデータからなる文字情報データを選択する。特に、制御部12bは、ユーザにより予め選択された言語チャンネルを検知し、検知した言語チャンネルに上記テキストマッピングデータに基づいて選択した文字情報データを表示する。なお、これらの動作については詳細な説明を後述する。
ここでは、図5を参照してSACD規格の光ディスク2の構造を説明する。この光ディスク2の領域は、内周から外周へ順にリードインゾーン(Lead-in Zone)、データゾーン(Data Zone)、リードアウトゾーン(Lead-out Zone)という3つに区分されている。これらの各領域を合わせてインフォメーションゾーン(Information Zone)が形成されている。
この光ディスク2は例えばROM構造となっており、データゾーン(Data Zone)にセクター単位でデータが記録されている。各セクターは物理アドレス番号(Physical Sector Number)を持ち、1セクター当たり2064バイトの空間を用意し、各セクターに2048バイトの有効データを記録可能としている。
このデータゾーンに対して物理アドレス番号の代わりに0から始まる論理アドレス番号(Logical Sector Number)を使用することにより、ボリューム空間(Vorlume Space)に記録する、アプリケーションデータ(Application Data)を管理している。
ボリューム空間(Volume Space)は、図6に示すように、データの用途によって5つの領域に分割されている。ファイルシステムエリア(File System Area)、マスターTOCエリア(Master TOC Area)、2チャンネルステレオエリア(2-Channel Streo Area)、マルチチャンネルエリア(Multi Channel Area)、エクストラデータエリア(Extra Data Area)である。ファイルシステムエリア(File System Area)は、コンピュータ用途を考慮したアクセスを可能とする、ファイルシステムを記録しているエリアである。
SACD規格では、CDにおけるTOCの考え方を基本的に踏襲し発展させたマスターTOCとエリア(Area)TOCからなるデュアルTOC構造が採用されている。マスターTOCエリア(Master TOC Area)には、図7に示すように、アルバム情報やディスク情報を示す同じマスターTOCを3回記録している。エリア(Area)TOCについては後述する。
SCAD規格では、2chステレオのみならずマルチチャンネルも可能で、独立した二つの領域、上記2チャンネルステレオエリア(2-Channel Streo Area)とマルチチャンネルエリア(Multi Channel Area)が用意されている。ディスクとしては、2chステレオのみ、マルチチャンネルのみ、2chステレオとマルチチャンネル両方という3つの組み合わせが可能である。また、2chステレオ、マルチチャンネルともに符号化方式は、DSD(Direct Stream Digital)記録方式を採用し、各チャンネルは常に1ビット,64Fs(Fs=44.1kHz)でサンプリングされたデータとなる。
上記ボリューム空間において、2チャンネルステレオエリア(2-Channel Streo Area)とマルチチャンネルエリア(Multi Channel Area)は、それぞれオーディオエリア(Audio Area)を備えている。例えば、マルチチャンネルエリア(Multi Channel Area)のオーディオエリアには、DSD(Direct Stream Digital)記録方式による音楽信号が記録されるトラックエリア(Track Area)と、その前後にエリアTOC−1(Area TOC-1)、エリアTOC−2(Area TOC-2)が、エリア情報やトラック情報に関する同じデータを格納して配置されている。
このトラックエリアには、前述したようにDSD記録方式による音楽信号が記録されているが、実際には後述するオーディオデータと、サプリメンタリーデータが独立した状態で記録されている。オーディオデータは、音楽信号のメインデータとなるものである。サプリメンタリーデータは、CDにおけるサブコード(音楽信号と同期して読み出せる信号)に相当するもので、そのデータ領域は独立して確保されている。オーディオデータが、常に一定の品質を保つために各チャンネル同じ条件でサンプリングされているのに対してサプリメンタリーデータは、用途によってスケーラブルにデータ量を選択可能となっている。アプリケーションとしては、音に同期した静止画やテキスト或いはビットマップデータのようなサブピクチャなどである。
次に、フロントエンドプロセッサ部5とデコーダ6の詳細な構成について図8を参照して説明する。フロントエンドプロセッサ部5は、セクターアドレス連続性検出部101を備え、外部メモリに記憶されるセクターのアドレスが連続しているか否かを検出する。ユーザによるキューCUE/レビューREVや選曲操作に応じてフレームデータをジャンプすると、セクターアドレスの番号は不連続となる。
セクターアドレス連続性検出部101によりセクターアドレスの連続性を検出できないとき、言い換えるとセクターアドレスの不連続を検出したとき、その検出結果はプライオリティ制御部102を介して後述するフレーム情報抽出部112に供給される。
デコーダ6は、フロントエンドプロセッサ部5に接続された外部メモリからのセクターデータの入力bに対して上記オーディオデータよりなるオーディオパケットAudio Packetを抽出するオーディオパケット抽出部103と、上記サプリメンタリーデータよりなるサプリメンタリーパケットSupplementary Packetを抽出するサプリメンタリーパケット抽出部108と、フレーム情報抽出部112を並列に用意する。
セクターには後述のようにそれぞれ先頭にオーディオヘッダAudio_Headerが格納されている。これらのオーディオヘッダを解析するため、オーディオパケット(Audio Packet)抽出部103と、サプリメンタリーパケット(Supplementary Packet)抽出部108と、フレーム情報抽出部112は、それぞれ独立にヘッダ解析部103a、108a、112aを持つ。
一般に、フレームデータは、複数のセクターにまたがって書かれている。オーディオパケット抽出部103、サプリメンタリーパケット抽出部108、フレーム情報抽出部112はそれぞれの必要とする部分だけを読んで独立に動作するので、同じセクターを処理しているとは限らない。したがって、それぞれにオーディオヘッダ解析部103a、108a、112aを設けているわけである。
ところで、スーパーオーディオCDのエリア(Area)TOCには、図9に示すように、テキスト・チャンネルText_Channelsという情報が記録されている。この中で、N・テキスト・チャンネルN_Text_Channelsは、使用されているテキスト・チャンネルText_Channelの数であり、最小値0、最大値8である。言語・コードLanguage_Code[c]は、テキスト・チャンネルText_Channel cで使用されるISO639の言語・コードLanguage Codeである。
図10に示すキャラクタ・コードCharacter_Set_Code[c]は、テキスト・チャンネルText_Channel cで使用するキャラクターセットを定義している。コード1は一つのキャラクタが1バイトで表される、例えば半角文字のような記述種類であり、ISO646国際基準バージョン(International Reference Version(IRV))が指定されている。コード2及びコード7も一つのキャラクタが1バイトで表される、半角文字のような記述種類であり、ISO8859-1が指定されている。英語として使用されている文字である。コード3〜コード6は、一つのキャラクタが2バイトで表される、全角文字のような記述種類である。RIS506、Korean KSC、Chinese GB、Big5が指定されている。
次に、サプリメンタリーデータは、図11に示すように、オーディオ・セクタAudio_Sector内のサプリメンタリーデータパケットSupplementaryData Packetに書かれている。オーディオ・セクタAudio_Sectorは2048バイトからなり、図12に示すとおり、オーディオ・ヘッダAudio_Headerとそれに続く1個以上7個以下のパケットPacketからなる。オーディオ・ヘッダAudio_Headerの構造は、図13に示すとおりである。この中で、N_Packetsはそのオーディオ・セクタAudio_Sectorに含まれるパケットPacketの数、N_Frame_Startsは、そのオーディオ・セクタAudio_Sector内で始まるフレームの数である。パケット・インフォメーションPacket_Infoの構造を図14に示す。パケット・インフォメーションPacket_Info内のフレーム・スタートFrame_Start[p]は、そのセクタSector内でp番目のパケットPacketがフレームの始まりであるときに“1”になる。また、データ・パケットData_Type[p]は、p番目のPacketの種類であり、その値が“2”のときはオーディオ・パケットAudio Packet、“3”のときはサプリメンタリー・データ・パケットSupplementary Data Packet、“7”のときはパディング・パケットPadding Packetになる。フレーム・スタートFrame_Startが“1”になるのは、オーディオ・パケットAudio_Packetのときだけである。
図15に示すように、フレーム・スタートFrame_Startが“1”であるオーディオ・パケットAudio_Packetから、次にフレーム・スタートFrame_Startが“1”になるオーディオ・パケットAudio_Packetの直前のパケットPacketまでが1フレームに相当し、その中のオーディオ・パケットAudio_Packetだけを集めたものがオーディオ・フレームAudio_Frame、サプリメンタリー・データ・パケットSupplementary_Data_Packetだけを集めたものがサプリメンタリー・データ・フレームSupplementary_Data_Frameになる。
サプリメンタリー・データ・フレームSupplementary_Data_Frameは、複数のSD(Supplementary Data)・ユニットSD_Unitに分けられる。各SD・ユニットSD_Unitの始まりには、図16のように、SD・タイプSD_Type、IU(Information Unit)・スタートIU_Start、IU・エンドIU_End、SD・レングスSD_Lengthがある。SD_Typeは、このSD_Unitに含まれるSD_Dataのデータ種類であり、その値が“1”のときはJPEG_Picture、“2”のときはサブ・ピクチャSub_Picture、“3”のときはテキストTextであることを示す。JPEG_Pictureは風景、人物などの写真をJPEGで圧縮したデータであり、言語には依存しない。一方、Sub_Pictureは、ビットマップで書いた文字などをランレングス圧縮したもの、Textは、キャラクターコードを並べて文字列を表現したもので、どちらも言語に依存する。あるSD_Typeについて、IU_Startが“1”であるようなSD_Unitから、IU_Endが“1”であるようなSD_UnitまでのSD_Dataをつなぐと、そのSD_Typeの1画面を構成するためのデータが得られる。これをインフォメーション・ユニットInformation_Unitと呼ぶ。
図16に示すように、IU_Startが“1”であり、SD_TypeがSub_PictureかTextの場合には、テキスト・チャンネル・マッピングText_Channel_Mappingという8ビットのデータを設ける。テキスト・チャンネル・マッピングText_Channel_Mappingのそれぞれのビットは、エリア・TOCのテキスト・チャンネルText_Channelsで定義されているText_Channelに図17のように対応させる。すなわち、Ch[n]が“1”のときには、テキスト・チャンネルText_Channel n に対して、このインフォメーション・ユニットInformation_Unitを使用することを示す。テキスト・チャンネル・マッピングText_Channel_Mappingは、各文字情報データに全言語チャンネルに対応するフラグを持たせて構成されるものであり、これが記述されることで、一つの、例えばサブピクチャーデータからなる文字情報データを複数の言語チャンネルが使用することを可能とする。
テキスト・チャンネル・マッピングText_Channel_Mappingに続いて記述してあるT_Sub_Typeは、サブピクチャとテキストの中の細かいタイプを示す。例えば、歌詞であるとか、ライナーノートであるとかを示す。ページ・ナンバーPage_Nrは、サブピクチャがライナーノートだと複数頁に渡ることがあり、その頁番号を示す。
P_Refは、サブ・ピクチャと一緒に出したいJPEGの画像を指定する。このP_Refを用いると、サブピクチャを挿入したJPEGをスライドショーすることができる。このスライドショーについては後述する。
P_Refに続いて記述されているのは、ナンバー・オブ・ページNm_Pagesである。これは、合計で何頁になるかを示す。上述したようにライナーノートだと複数頁に渡るがその合計頁を表すことになる。ナンバー・オブ・ページNm_Pagesの後には、サプリメンタリーデータSDそのものがSD_Dataとして記述される。
図8に構成を示したフロントエンドプロセッサ部5とデコーダ6の動作の概略について以下に説明する。オーディオヘッダには、図13に示したように、そのセクターに含まれる各パケットの種類、長さ、フレームの先頭パケットであるか否かの情報などが記述されている。特に、フレーム情報Frame_Infoにはそのフレームに使われているセクター数を示すN_Sectorsが記述されている。上記ヘッダ解析部103a、108a、112aはこれらのオーディオヘッダを解析する。
オーディオパケット抽出部103はオーディオデータFIFOレジスタ104に接続する。このオーディオデータFIFOレジスタ104は圧縮デコーダ105に接続し、さらに圧縮デコーダ105はフェーダー106に接続する。
サプリメンタリーパケット抽出部108はサプリメンタリFIFOレジスタ109に接続する。このサプリメンタリFIFOレジスタ109はサリメンタリーデータインターフェース部110に接続する。フレーム情報抽出部112はフェーダー106に接続する。
また、デコーダ6はプライオリティ制御部102を備え、オーディオパケット抽出部103、サプリメンタリーパケット抽出部108、フレーム情報抽出部112から出力されるデータ要求信号d1、d2、d3に対して場合に応じて優先順位を付け、どれか一つの抽出部からのセクターナンバーとバイトアドレスc1、c2、c3を選択して、メモリ読み出しアドレスaを出力する。
以下に、図8に構成を示したフロントエンドプロセッサ部5とデコーダ6の動作の詳細について説明する。先ず、オーディオパケット抽出部103は、ヘッダ解析部103aによりオーディオヘッダを解析しながら、オーディオパケットのデータだけをバッファメモリ7から読む。すなわち、現在対象にしているセクターのオーディオヘッダの内容から、そのセクターに含まれる各パケットの種類、長さ、フレームの先頭パケットであるか否かの情報を解析し、セクター内でオーディオパケットデータが書かれている場所を示すバイトアドレスを算出する。
このバイトアドレスと、現在対象にしているセクターのセクターナンバーを出力して、オーディオパケット以外のパケットは読み飛ばすように、バイトアドレスを制御する。
対象セクターに含まれるオーディオパケットのデータを全て読み終わっても、次のフレームの先頭パケットが見つからなければ、セクターナンバーをインクリメントして次のセクターを対象セクターとし、新しい対象セクターのオーディオヘッダを解析した後、オーディオパケットのデータを読み続ける。次のフレームの先頭パケットまでにあるオーディオパケットのデータを全て読み終えたら、次のフレームが始まるまで待機する。
プライオリティ制御部102で、オーディオパケット抽出部103のデータ要求d1が選択されて、実際にバッファメモリ7から読み出されたデータは、オーディオデータFIFOレジスタ104に格納される。後段の圧縮デコーダー105は、このオーディオデータFIFOレジスタ104に入っている有効データを必要なときに取り込む。
サプリメンタリーパケット、パディングパケット、スタッフィングデータを読み飛ばすことにより、フレーム状態のバッファメモリがなくても、圧縮デコーダー105はほとんど待たされることなく、必要なオーディオフレームオーディオフレームのデータを受け取ることができる。
オーディオデータFIFOレジスタ104の段数は、オーディオパケット抽出部103が読み出し対象セクターを新しいセクターに移す際にオーディオヘッダの解析する間、圧縮デコーダー105にデータを供給できるだけあれば十分であるが、1フレーム内でオーディオヘッダの解析をする回数は限られているので、このことを考慮して必要最低限の段数を用意すればよい。
サプリメンタリーパケット抽出部108は、ヘッダ解析部108aによりオーディオヘッダを解析しながら、サプリメンタリーパケットのデータだけをバッファメモリ7から読み出す。現在対象にしているセクターのオーディオヘッダの内容から、そのセクターに含まれる各パケットの種類、長さ、フレームの先頭パケットであるか否かを検出し、セクター内でサプリメンタリーパケットデータが書かれている場所を示すバイトアドレスを算出する。このバイトアドレスと、現在対象にしているセクターのセクターナンバーを出力して、サプリメンタリーパケット以外のパケットは読み飛ばすように、バイトアドレスを制御する。
対象セクターに含まれるサプリメンタリーパケットのデータを全て読み終わっても、次のフレームの先頭パケットが見つからなければ、セクターナンバーをインクリメントして次のセクターを対象セクターとし、新しい対象セクターのオーディオヘッダを解析した後、サプリメンタリーパケットのデータを読み続ける。次のフレームの先頭パケットまでにあるサプリメンタリーパケットのデータを全て読み終えたら、次のフレームが始まるまで待機する。
プライオリティ制御部102で、サプリメンタリーパケット抽出部108のデータ要求d2が選択されて、実際にバッファメモリ7から読み出されたデータは、サプリメンタリーデータFIFOレジスタ109に格納される。後段のサプリメンタリーデータインターフェース部110は、このサプリメンタリーデータFIFOレジスタ110に有効データがあれば、読み出して出力端子111を介し外部に出力する。
サプリメンタリーデータの外部出力に関して、特にタイミングの制約がなければ、サプリメンタリーデータFIFOレジスタ109は不要になる。
フレーム情報抽出部112は、ヘッダ解析部112aによりオーディオヘッダを解析しながら、現在、オーディオパケット抽出部103、サプリメンタリーパケット抽出部108が処理しているフレームFnの次のフレームFn+1を構成するセクターが全てバッファメモリ7に用意されているか、また、エラーデータを含んでいないかを調べる。さらに、フレーム情報抽出部112は、抽出したフレーム情報からバッファメモリ7に記憶されたセクターデータがバッファメモリ7で記録が完結している最終フレームの最後のデータであるか否かを判断する。
また、フレーム情報抽出部112は、セクターアドレス連続性検出部101からのセクターアドレスが不連続であるという検出結果をプライオリティ制御部102を介して受け取る。そして、フレーム情報抽出部112は、現在処理しているフレームFnの次のフレームFn+1を構成するセクターが全てバッファメモリ7に用意されていないとき、またエラーフレームを含んでいるとき、またセクターデータが最終フレームの最後のデータであるとき、さらにセクターアドレスが不連続であるときに、フェーダー部106にエラー信号eを供給し、圧縮デコーダーからのDSDデコード信号にフェード処理を施させる。
次に、これまで説明した各部の構成及び動作に基づいて、光ディスク再生装置1が図1に示した接続関係のシステムにおいてどのような動作を行うかを、いくつかの動作例として説明する。
先ず、第1の動作例について図18を参照して説明する。この第1の動作例は、スーパーオーディオCD規格の光ディスク2のトラック1の音楽データ60を再生すると同時に、サプリメンタリーデータフレームに記録されていた歌詞も図1の表示装置40に表示させようとするものである。
例えば、エリアTOC内の図9に示したテキスト・チャンネルText_Channelsにおいて、「テキスト・チャンネルText_Channel1:英語、テキスト・チャンネルText_Channel2:日本語、テキスト・チャンネルText_Channel3:フランス語」と予め設定されいる(ステップ61)とする。トラック1の曲名については、英語、日本語、フランス語によるキャラクタセットを用意してあり、図1に示した前面パネル上の言語選択スイッチ33のユーザによる選択に対応して表示部14に表示できる。
しかし、サプリメンタリー・データ・フレームSupplementary_Data_Frameには、英語で書かれた歌詞のサブ・ピクチャーSub_Pictureと、日本語で書かれた歌詞のサブ・ピクチャーSub_Pictureだけが用意されており(ステップ62,63)、フランス語で書かれたサブ・ピクチャーSub_Pictureは用意されていなかったとする。このときには、英語のサブ・ピクチャーSub_Pictureのテキスト・チャンネル・マッピングText_Channel_Mappingの値を“00000101”とすれば(ステップ64)、テキスト・チャンネルText_Channelが上述したようにフランス語に設定され、かつユーザによりフランス語の言語選択スイッチ33Fが選択されたとしても、表示装置40には少なくとも英語の歌詞を表示することができる。このとき、表示装置40には、JPEGによる画像を表示していてもよい。
図18を参照した動作を行うにあたって、図4に示したデコーダ6とコントローラ12は、以下のように動作する。先ず、デコーダ6は、エリアTOCの上記テキスト・チャンネルText_Channelsを解読する。また、デコーダ6は、図8に示したサプリメンタリーパケット抽出部108によりサプリメンタリーパケットをバッファメモリ7に格納しながらサプリメンタリー・データ・フレームを生成する。コントローラ12の判別部12aは、デコーダ6のデコード出力から例えば英語の歌詞のサブ・ピクチャーを判別して取りだす。また、コントローラ12は、ユーザによりフランス語選択スイッチ33Fが操作されたのを検出すると、判別部12aによりテキスト・チャンネル・マッピングText_Channel_Mappingの値が“00000101”であることを判別し、判別結果を制御部12bに送る。制御部12bは、表示装置40に英語の歌詞のサブ・ピクチャーを表示する。
テキスト・チャンネル・マッピングText_Channel_Mappingを用いるという概念は従来なかった。このため、例えば英語で書かれた歌詞しかサプリメンタリー・データ・フレームに用意していない場合、日本語の言語選択スイッチ33Jが押される場合に備えて、図19に示すような全角で同じ英語の歌詞を用意しておかねばならなかった。これでは、ディスクの転送レートを上げることができなくなる。
図20には第2の動作例として、図18に示した状況においてユーザが英語選択スイッチ33Eを操作したときの表示例を示す。光ディスク再生装置1の前面操作パネル上の表示部14には、英語(Language code:EN)の、ISO8859のキャラクタ・セット・コードCharacter_Set_Codeによる、光ディスクのタイトル名が表示される。表示装置40には、サプリメンタリー・データ・フレームSupplementary_Data_FrameからのJPEGの静止画40bと、英語の歌詞40aが表示される。英語の歌詞40aは、サブ・ピクチャーSub_Pictureによる。
次に、テキスト・チャンネル・マッピングText_Channel_Mappingの変則的な使用により、例えば日本語の字幕又は歌詞を標準語と方言で表す例(第3の動作例)について図21を参照しながら説明する。テキスト・チャンネル・マッピングText_Channel_Mappingが、ch[1]からch[8]に向かって、EN、CN、FR、EN、JN4、JN3、JN2、JN1と指定されているとする。JN1は日本語の標準語を指定しているが、JN2、JN3、JN4は相互に異なる方言を指定している。サプリメンタリー・データ・フレームSupplementary_Data_Frameには、英語で書かれた歌詞のサブ・ピクチャーSub_Pictureと、日本語の標準語及び各方言で書かれた歌詞のサブ・ピクチャーSub_Pictureが用意されている。英語以外の外国語の歌詞は用意されていない。このときテキスト・チャンネル・マッピングText_Channel_Mappingを図21の(a)に示すように“00001111”とすると、ユーザによりフランス語の言語選択スイッチ33Fが選択されたとしても、表示装置40には少なくとも英語の歌詞を表示することができる。また、ユーザにより中国語の言語選択スイッチ33Cが選択されたとしても、表示装置40には少なくとも英語の歌詞を表示することができる。
また、テキスト・チャンネル・マッピングText_Channel_Mappingを図21の(b)に示すように“10000000”としていると、ユーザにより日本語の言語選択スイッチ33Jが選択されたときには、標準語の日本語歌詞を表示することができる。また、図21の(c)のように“01000000”としていると、ユーザにより日本語の言語選択スイッチ33Jが選択されたときには、方言の日本語歌詞を表示する。図21の(d)のように、“11110000”としていると、JN1を優先して標準語の日本語歌詞を表示する。また、言語選択スイッチ33が、各日本語のJN4、JN3、JN2、JN1に対応しているときには、図21の(d)のテキスト・チャンネル・マッピングText_Channel_Mappingを用いることにより、ユーザに選択された標準語、方言による日本語の歌詞を表示することもできる。
次に、第2の実施の形態について説明する。第2の実施の形態は、本発明のデータ記録装置及びデータ記録方法の具体例となる光ディスク記録装置50である。図22において、光ディスク記録装置50は、入力端子52から供給されたオーディオ信号にΔΣ変調処理を施すことによって得られた1ビットディジタル信号からなる主データに、操作部を介してオペレータにより作成されたサプリメンタリーデータをマルチプレクスし、例えば光ヘッドにより光ディスク51の信号記録装置に記録してSACD規格の光ディスクを作成する。この光ディスク記録装置50で扱われる1ビットディジタル信号も、例えばコンパクトディスクに用いられるような標本化周波数fs(44.1kHz)の64倍の標本化周波数64fsで生成される。
したがって、この光ディスク記録装置50は、上記1ビットディジタル信号を生成するΔΣ変調器53と、この1ビットディジタル信号をエンコードするエンコーダ54と、サプリメンタリーデータを生成するサプリメンタリーデータ生成部61と、エンコードされた1ビットディジタルデータとサプリメンタリーデータをマルチプレクスしてパケット化するマルチプレクサ55とを備えている。また、マルチプレクス出力に応じて光学ヘッド57のレーザ素子を駆動する駆動部56と、光学ヘッド57と、光ディスクを回転駆動するスピンドルモータ63を備えている。さらに、オペレータによって操作される操作部59と、操作状況などを表示する表示部58と、操作部59での操作に対応してサプリメンタリーデータ生成部61を制御し、サプリメンタリーデータを生成させるコントローラ60とを備えている。コントローラ60は、表示部58、ΔΣ変調器53、マルチプレクサ55、駆動部56に対しても制御信号を供給し、その処理を制御する。また、コントローラ60は、サーボ回路62を介して光学ヘッド57のフォーカシングや、トラッキングを制御する。また、スピンドルモータ63の回転速度等も制御する。
ΔΣ変調器53は、図3に示した構成により、オーディオ信号を1ビットディジタル信号に変換する。この1ビットディジタル信号は、エンコーダ54により例えばDSD、或いはDST符号化されて、マルチプレクサ55に供給される。
サプリメンタリーデータ生成部61は、オペレータにより操作部59を介して操作されたコマンドに応じて、日本語、英語等で例えば音楽データの歌詞や、或いはアルバムのライナーノートをサブピクチャとして生成したり、或いはテキストとして生成する。また、JPEGにより画像を生成してもよい。これらサプリメンタリーデータ生成部61で生成されたサプリメンタリーデータもマルチプレクサ55に供給される。
マルチプレクサ55は、主データである1ビットオーディオデータよりなる音楽データと、この音楽データの補助データであるサプリメンタリーデータとをパケット化してから、2048バイトからなるセクタを形成する。駆動部56は、セクタ単位で光ディスク51に主データ及び補助データ等が記録されるように光学ヘッド57を駆動する。
このように光ディスク記録装置50は、主データであるオーディオデータ列と、サプリメンタリデータである、サブピクチャデータ、テキストデータ或いはJEPG画像データとを、主データに関連付けて光ディスクに記録することができる。
また、図16及び図17を用いて既に説明したサプリメンタリー・データ・ファイル中のSD_Unitに、各文字情報データに全言語チャンネルに対応するフラグを持たせて構成される上記テキスト・チャンネル・マッピングText_Channel_Mappingを記述することで、一つの、例えばサブピクチャーデータからなる文字情報データを複数の言語チャンネルが使用することを可能とする。
以下に、この光ディスク記録装置50のいくつかの動作例について説明する。先ず、図23、図24を参照して二つのディスク1,2から数曲ずつ選びとって新たディスク3を制作する第1の動作例について説明する。ただし、光ディスク記録装置50は、図2に構成を示した光ディスク再生装置1のフロントエンドプロセッサ部5から出力された、デコード前のセクタデータを、コントローラ60の制御によりコピーし、これを光ディスク51に記録するものとする。さらに、このとき光ディスク記録装置50は、サプリメンタリーデータ生成部61を介して、サブ・ピクチャSub_Pictureのテキスト・チャンネル・マッピングText_Channel_Mappingの値を書き換える。
テキスト・チャンネルText_Channel 1:英語、Text_Channel 2:日本語と設定されているディスク1があり(ステップ80)、英語のサブ・ピクチャSub_Pictureのテキスト・チャンネル・マッピングText_Channel_Mappingの値は“00000001”(ステップ81)、日本語のサブ・ピクチャSub_PictureのText_Channel_Mappingの値は“00000010”になっている(ステップ82)とする。
また、テキスト・チャンネルText_Channel 1:英語、Text_Channel 2:フランス語と設定されているディスク2があり(ステップ83)、英語のサブ・ピクチャSub_Pictureのテキスト・チャンネル・マッピングText_Channel_Mappingの値は“00000001”(ステップ84)、フランス語のサブ・ピクチャSub_Pictureのテキスト・チャンネル・マッピングText_Channel_Mappingの値は“00000010”になっている(ステップ85)とする。
そして、ディスク1、ディスク2のそれぞれから数曲ずつ選び取って新たにディスク3を制作する場合、図24に示すようにディスク3のテキスト・チャンネルText_Channelsを、Text_Channel 1 :英語、Text_Channel 2 :日本語、Text_Channel 3 :フランス語と設定する(ステップ86)。
ディスク1から選んだ曲の英語のサブ・ピクチャSub_Pictureのテキスト・チャンネル・マッピングText_Channel_Mappingの値は“00000101”(ステップ87)、ディスク1から選んだ曲の日本語のサブ・ピクチャSub_Pictureのテキスト・チャンネル・マッピングText_Channel_Mappingの値は“00000010”にする(ステップ88)だけでよく、Text_Channel 3 のために英語のサブ・ピクチャSub_Pictureをディスク3にもう一度書き入れる必要はない。
同様に、ディスク2から選んだ曲の英語のサブ・ピクチャSub_Pictureのテキスト・チャンネル・マッピングText_Channel_Mappingの値は“00000011”(ステップ89)、ディスク2から選んだ曲のフランス語のサブ・ピクチャSub_Pictureのテキスト・チャンネル・マッピングText_Channel_Mappingの値は“00000100”(ステップ90)にすればよい。
次に、図25を参照して、二つのディスク91,92から各1トラックづつを取ってきて、フランス語仕様のディスク93に入れる処理(第2の動作例)について説明する。光ディスク91は、テキスト・チャンネルText_Channel 1:英語と設定されている。英語のサブ・ピクチャSub_Pictureのテキスト・チャンネル・マッピングText_Channel_Mappingの値は“00000001”である。光ディスク93は、テキスト・チャンネルText_Channel 2:フランス語と設定されている。フランス語のサブ・ピクチャSub_Pictureのテキスト・チャンネル・マッピングText_Channel_Mappingの値は“00000010”である。
光ディスク91のトラックTr1と光ディスク92のトラックTr2を、フランス仕様の光ディスク93に入れるときには、光ディスク91のトラックTr1のテキスト・チャンネル・マッピングText_Channel_Mappingの値を“00000011”とする。フランス仕様の光ディスク93にあって、トラックTr1が選局されたときには、英語の歌詞を表示することになる。この際、従来であれば、英語の歌詞をサブ・ピクチャとして再度、光ディスク93に記録しなければならなかったが、ここではテキスト・チャンネル・マッピングText_Channel_Mappingの値を書き換えるだけで済み、記憶容量を減らし、よって転送レートを向上することができる。
次に、第3の実施の形態について説明する。第3の実施の形態は、光ディスク再生装置1の変形例である。光ディスク再生装置1は、1ビットオーディオ信号からなる音楽データを主データとし、例えば歌詞や字幕などをサプリメンタリーデータとしていた。この第3の実施の形態の光ディスク再生装置は、例えば写真などの静止画を複数枚分メインデータとして記録しており、そのメインデータと、サプリメンタリーデータのサブ・ピクチャとを同時に表示装置40に表示し、スライドショーを行うことができる。
上記図16に示したP_Refは、サブ・ピクチャと一緒に出したいJPEGの画像を指定するものであった。そこで、P_Refを用い、サブ・ピクチャを挿入したJPEGをスライドショーする。図26の(a)には、サブ・ピクチャと一緒に出したいJPEGの画像を、バックグランドピクチャーBGPとし、そこに、サブ・ピクチャを挿入した例を示す。バックグランドピクチャの中には、図26の(b)に示すように例えば3種類A,B,Cのサブ・ピクチャを入れることができる。図26の(c)に示すようにバックグランドピクチャにタイトルをサブピクチャとして挿入したり、図26の(d)に示すようにライナーノートを挿入することができる。これらの場合、タイトル、ライナーノート、或いは歌詞は、上記エリアTOCのテキスト・チャンネルにしたがった、テキスト・チャンネル・マッピングText_Channel_Mappingの値を換えるだけで、複数のテキスト・チャンネルで兼用することが可能となる。このため、ディスク上のデータ量を削減でき、データの転送レートを向上することができる。
なお、本発明に係るデータ記録媒体は、これまで説明した主データと、テキスト・チャンネル・マッピングText_Channel_Mappingを記述した補助データとを記録しているSACD規格の光ディスクを具体例とする。さらに、DVD、MDを具体例とすることもできる。また、主データの他にテキスト・チャンネル・マッピングText_Channel_Mappingを記述した補助データとからなるパケット化データそのものを具体例としてもよい。したがって、データ再生装置、データ記録装置はパケット化データを再生する再生装置、記録する記録装置にも適用できる。
以上に説明してきたように、本発明に係るデータ再生装置及びデータ再生方法は、テキスト・チャンネルText_Channelsで設定されているだけの言語チャンネルに対応するサブ・ピクチャSub_PictureあるいはテキストTextがない場合、1つのサブ・ピクチャSub_PictureあるいはテキストTextのデータを複数のテキスト・チャンネルText_Channelで兼用することが可能になり、ディスク上のデータ量を削減できる。特に、限られた転送レート内で多数のテキスト・チャンネルText_Channelに対応することができるようになる。
本発明に係るデータ記録装置及びデータ記録方法は、テキスト・チャンネルText_Channelsの設定が異なる2つのディスクソースから新たなディスクを作成する場合、各サブ・ピクチャSub_PictureあるいはテキストTextのインフォメーション・ユニットInformation_Unitのテキスト・チャンネル・マッピングText_Channel_Mappingを変更するだけでよく、インフォメーション・ユニットInformation_Unitそのものの複製を作って新たに書き入れる必要はない。
本発明に係るデータ記録媒体は、テキスト・チャンネルText_Channelsで設定されているだけの言語チャンネルに対応するサブ・ピクチャSub_PictureあるいはテキストTextがない場合、1つのサブ・ピクチャSub_PictureあるいはテキストTextのデータを複数のテキスト・チャンネルText_Channelで兼用することを可能とし、データ量を削減できる。特に、限られた転送レート内で多数のテキスト・チャンネルText_Channelに対応することができるようになる。また、テキスト・チャンネルText_Channelsの設定が異なる2つの媒体から新たな媒体を作成する場合、各サブ・ピクチャSub_PictureあるいはテキストTextのインフォメーション・ユニットInformation_Unitのテキスト・チャンネル・マッピングText_Channel_Mappingを変更するだけでよく、インフォメーション・ユニットInformation_Unitそのものの複製を作って新たに書き入れる必要はない。
1 光ディスク再生装置、2 光ディスク、5 フロントエンドプロセッサ、6 デコーダ、12 コントローラ、12a 判別部、12b 制御部、13 操作部、14 表示部、16L,16R スピーカ、40 表示装置、50 光ディスク記録装置、55 マルチプレクサ、59 操作部、60 コントローラ、61 サプリメンタリーデータ生成部