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JP4205569B2 - ハーネスプロテクタの固定構造およびハーネスプロテクタ - Google Patents

ハーネスプロテクタの固定構造およびハーネスプロテクタ Download PDF

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JP4205569B2 JP2003408526A JP2003408526A JP4205569B2 JP 4205569 B2 JP4205569 B2 JP 4205569B2 JP 2003408526 A JP2003408526 A JP 2003408526A JP 2003408526 A JP2003408526 A JP 2003408526A JP 4205569 B2 JP4205569 B2 JP 4205569B2
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Description

本発明は、例えば車体側に沿って配索されるワイヤハーネスの所要箇所を挿通させ、外部干渉等から保護するハーネスプロテクタの固定構造およびハーネスプロテクタに関するものである。
図6に示す従来例は、車体側にワイヤハーネスを取り付けるための固定具に関するものである。固定具50は、取付板51の中央に設けられた係止用のクリップ52と、取付板51の両端に設けられたガタ防止用の突起55とを備えている。ワイヤハーネス57は、固定具50にテープ巻きによって固定されている。
クリップ52は、支柱部53と、この支柱部53の先端側に連なる一対の係止羽根54,54とからなっている。各係止羽根54の下端には、取付パネル56の係止孔56aに対する係止突起54aが下向きに突設されている。取付パネル56の係止孔56aにクリップ52が挿入され、係止孔56aから係止羽根54が抜けきると、係止突起54aが係止孔56aの縁部に係合して、固定具50が取付パネル56に係止されるようになっている。
ガタ防止突起55は、取付板51の両端からクリップ52の突出する方向に立ち上がっており、取付パネル56に固定具50が取り付けられることで、取付パネル56の内面に当接されるようになっている。これにより、固定具50が取付パネル56に対してがた付きなく、安定した状態で固定されるようになっている。
図7に示す従来例は、車体側にハーネスプロテクタ等の固定具やジャンクションボックスやヒューズボックス等を取り付けるための固定構造に関するものであり、1本のスタッドボルトでハーネスプロテクタ等を車体側に容易かつ確実に取り付けることができるようにしたものである(特許文献1)。
固定具60は、ハーネスプロテクタの機能を備えたものであり、ワイヤハーネス66を収容する本体61と、本体61の片側の側壁に形成された固定部62とから構成されている。本体61は、樋状をなし、内側に電線収容部が形成されている。固定部62は、取付パネル64のスタッドボルト63に固定される部分である。この固定部62には、スタッドボルト63に形成された回り止め部材63aに係合する回り止め部62aが設けられた点が、この従来例の特徴になっている。
また、他の従来例として、ハーネスプロテクタの固定構造に関するものがある(特許文献2)。この従来例は、車体側とガラスハッチとの間に渡って架け渡されたワイヤハーネスが収容されるハーネスプロテクタをクランプ部材によりガラスハッチに固定させるものである。
クランプ部材は、表側に、基板部と、基板部に連なる断面コ字形をなす可撓係止片とを備え、裏側に、ガラスハッチに係合する係止用のクリップを備えている。可撓係止片の裏面には、係止爪が形成されている。基板部と可撓係止片との間隙に、ハーネスプロテクタに設けられたスライド係合部がスライド挿入され、係止爪がスライド係合部の係止孔に係合することで、クランプ部材がハーネスプロテクタに固定されるようになっている。そして、クランプ部材のクリップをガラスハッチ側のカバー部材に係合させることで、ハーネスプロテクタがカバー部材に固定されるようになっている。
実開平5−10111号公報(第4−7頁、第1図) 特開2000−52893号公報(第2頁)
しかしながら、上記従来例では、解決すべき以下の問題点がある。
従来の第1例は、ワイヤハーネス57が固定具50に突設されたクリップ52を介して取付パネル56に固定されるものであるが、ワイヤハーネス57が長手方向にスライド移動し、固定具50に引っ張り力が作用する場合には、固定具50がワイヤハーネス57の長手方向に横ずれする心配があった。殊に、車体側と可動側のドアとの間に渡って架け渡されたワイヤハーネスにあっては、ドアの開閉毎にワイヤハーネスが引っ張られるため、クリップ52の支柱部53に繰り返しの剪断力が作用し、疲労により支柱部53にストレスが溜まり、変形や破損するという心配があった。また、ベゼル部がラゲージルーム内に突出すると、荷物の出し入れ時等で部品に当たり、衝撃で破損するという心配があった。
また、ワイヤハーネス57とともに固定具50が一旦取り付けられると、取付パネル56と固定具50との間に形成されたスペースが狭く、係止羽根54を撓ませるために指や治具を入れることが容易ではなく、メンテナンス時や解体時に、取付パネル56から固定具50を簡単に取り外すことができず、無理に力を入れた場合には固定具50を破損させる心配があった。
従来の第2例は、スタッドボルト63に設けられた回り止め部材63aが、固定部62に設けられた回り止め部62aに係合することで、固定具60の回転が防止されるようになっているものの、取付パネル64から離れる方向にワイヤハーネス66が引っ張れた場合に、固定具60が取付パネル64から外れる心配があった。これは、スタッドボルト63の溝内に、固定部62内の弾性係止片62bが係合することで、固定具60が取付パネル64に係止されるようになっており、係止力が然程強くないためであった。
また、固定具60は、1本のスタッドボルト63に支持されて取付パネル64に固定されているため、スタッドボルト63の根本側に応力が集中し、固定具60におおきな外力が作用すると、スタッドボルト63の根本側から破損を生ずる心配があった。
従来の第3例は、ハーネスプロテクタをガラスハッチに固定させるためにクランプ部材を必要とするものであり、クランプ部材用の成形金型を用意しなければならず、成形コスト、部品コストが高くなるという問題があった。また、係止用のクリップを用いた係止手段に共通する課題であるが、取付パネルの垂直方向の係止力に比べて取付パネルに沿う方向の係止力が比較的弱く、取付パネルに沿って配索されるワイヤハーネスが引っ張られると、がたつきを生じたり、クリップの根本側に破損を生じたりする心配があった。また、クリップが小さいため、垂直方向の係止力にも限界があった。
本発明は、上記した点に鑑み、取付パネルに対する取り付け/取り外しを行いやすく、しかもがたつきを生ずることなく確実に固定することができるハーネスプロテクタの固定構造およびハーネスプロテクタを提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、請求項1記載のハーネスプロテクタの固定構造は、電線の所要箇所を挿通させ、取付パネルに固定されるプロテクタ本体の一方に、スライド取付方向に対向して位置する前側係止部及び後側係止部が設けられ、前記プロテクタ本体の他方にスライド係止部が設けられ、前記取付パネルの一方に、前記前側係止部及び前記後側係止部に係合する係止孔が設けられ、前記取付パネルの他方に、前記スライド係止部に係合するスライド係合部が設けられ、そして、前記スライド係合部が、前記プロテクタ本体を前記取付パネルに沿って前方にスライドすることによって、前記スライド係止部に係合するように設けられていることを特徴とする。
上記構成によれば、車体側の取付パネルにプロテクタ本体を対峙させ、取付パネルの係止孔にプロテクタ本体の前側係止部を挿入させて、取付パネルの外面にプロテクタ本体を接触させる。そして、プロテクタ本体を取付パネルに沿ってスライドさせると、プロテクタ本体のスライド係止部が取付パネルのスライド係合部にスライド係合する。さらに、プロテクタ本体を前方にスライドさせると、スライド係止部とスライド係合部とが深く係合し、前側係止部及び後側係止部が取付パネルの係止孔に係合する。
プロテクタ本体のスライド係止部が取付パネルのスライド係合部にスライド係合することで、プロテクタ本体が取付パネルの垂直方向(板厚方向)にがた付きなく係止される。前側係止部及び後側係止部が取付パネルの係止孔に係合することで、スライド取付方向及びスライド反対方向にプロテクタ本体が係止される。
また、請求項2記載の発明は、請求項1記載のハーネスプロテクタの固定構造において、 前記前側係止部が、前記係止孔の内側面と摺接するように設けられた傾斜逃げ面を有する係止突部であることを特徴とする。
上記構成によれば、ハーネスプロテクタをスライド取付方向にスライドさせた際に、係止孔の内側面が傾斜逃げ面に沿って摺接し、これによって係止孔と前側係止部との干渉が防止される。
また、請求項3記載の発明は、請求項1又は2記載のハーネスプロテクタの固定構造において、前記後側係止部が、前記プロテクタ本体のスライド反対方向に突出する可撓係止片であることを特徴とする。
上記構成によれば、ハーネスプロテクタの取り付け時は、可撓係止片が根本側を支点として下向きに撓むことで、ハーネスプロテクタを弱い力でスライドさせることができる。ハーネスプロテクタの取り外し時は、可撓係止片が根本側を支点として下向きに押されることで、後側係止部と係止孔の係合が解除される。
また、請求項4記載の発明は、請求項3記載のハーネスプロテクタの固定構造において、前記後側係止部の両側に対向する前記プロテクタ本体の壁部に、係止解除用治具を挿入させる治具挿入部が設けられたことを特徴とする。
上記構成によれば、取付パネルとプロテクタ本体との間に治具案内用の隙間が形成され、係止解除用治具が挿入され易くなる。
また、請求項5記載の発明は、請求項4記載のハーネスプロテクタの固定構造において、前記治具挿入部が、治具案内傾斜面と、該治具案内傾斜面の両側に設けられたガイドリブとからなることを特徴とする。
上記構成によれば、係止解除用治具は治具案内傾斜斜面と両ガイドリブに案内されつつ後側係止部に導かれる。
また、請求項6記載の発明は、請求項4又は5記載のハーネスプロテクタの固定構造において、前記後側係止部に、前記治具案内傾斜面の延長方向に続くテーパ面が形成されたことを特徴とする。
上記構成によれば、係止解除用治具の先端が後側係止部のテーパ面に案内されつつ乗り
上げる。
また、請求項7記載の発明は、請求項2〜6のいずれか1項に記載のハーネスプロテクタの固定構造において、前記前側係止部の先端側が先細に形成されたことを特徴とする。
上記構成によれば、前側係止部が取付パネルの孔部に引っ掛かることなく、スムーズに挿入される。
また、請求項8記載の発明は、請求項1〜7のいずれか1項に記載のハーネスプロテクタの固定構造において、前記スライド係合部が、案内溝を有するパネル端部であり、前記スライド係止部が、前記案内溝に係合する仕切部を有する挟み部であり、前記挟み部の前記仕切部が前記パネル端部の前記案内溝に係合する際に、前記仕切部にそれぞれ設けられたスリットを通じて、前記パネル端部が前記挟み部に水平方向に差し挟まれることを特徴とする。
上記構成によれば、パネル端部の案内溝に挟み部の仕切部が案内されつつ、挟み部にパネル端部が差し挟まれる。
また、請求項9記載の発明は、請求項1〜8のいずれか1項に記載の固定構造を備えたことを特徴とする。
上記構成によれば、ハーネスプロテクタが、取付パネルのパネル面に対する垂直方向と水平方向の2方向に係止されるため、ハーネスプロテクタに引張力などの外力が働いても、ハーネスプロテクタが外れることが防止される。また、プロテクタ本体の壁部に、治具挿入部が設けられた場合は、治具挿入部に係止解除用治具を挿入し、可撓係止片を撓ませることで、ハーネスプロテクタを取付パネルから容易に取り外すことができる。
以上の如く、請求項1記載の発明によれば、プロテクタ本体のスライド係止部が取付パネルのスライド係合部にスライド係合することで、プロテクタ本体が取付パネルの垂直方向(板厚方向)にがた付きなく係止され、前側係止部及び後側係止部が取付パネルの係止孔に係合することで、スライド取付方向及びスライド反対方向にプロテクタ本体が係止される。したがって、ハーネスプロテクタを容易に取り付けることができ、確実に固定することができ、取付作業性・外力に対する係止の信頼性が向上する。
また、請求項2記載の発明によれば、ハーネスプロテクタをスライド取付方向にスライドさせた際に、係止孔の内側面が傾斜逃げ面に沿って摺接する。したがって、係止孔と前側係止部との干渉が防止され、ハーネスプロテクタの取付性が向上する。
また、請求項3記載の発明によれば、後側係止部が可撓係止片であるから、可撓係止片が根本側を支点として撓むことで、後側係止部と係止孔との係止が解除される。したがって、メンテナンス時や解体時のハーネスプロテクタの取り外しを容易に行うことができる。
また、請求項4記載の発明によれば、プロテクタ本体の壁部に、係止解除用治具を挿入させるための治具挿入部が形成されているから、取付パネルとプロテクタ本体との間に案内用の隙間が形成され、係止解除用治具を挿入し易くなる。したがって、ハーネスプロテクタの取り外しが容易になるとともに、こじるなどしてハーネスプロテクタを損傷させることを防止できる。
また、請求項5記載の発明によれば、係止解除用治具は案内傾斜斜面と両ガイドリブに案内されつつ後側係止部に導かれる。したがって、めくら作業であっても係止解除用治具が後側係止部に確実に導かれ、係止解除の操作性が向上する。
また、請求項6記載の発明によれば、後側係止部にテーパ面が形成されているから、係止解除用治具の先端が後側係止部のテーパ面に案内されつつ乗り上げる。したがって、後側係止部を撓ませ易くなり、係止解除の操作性をより一層向上することができる。
また、請求項7記載の発明によれば、前側係止部の先端側が先細に形成されているから、前側係止部が取付パネルの孔部に引っ掛かることなく、スムーズに挿入される。したがって、取付パネルに対するハーネスプロテクタの取付性が向上する。
また、請求項8記載の発明によれば、取付パネルの係止孔にプロテクタ本体の前側係止部及び後側係止部を挿入させ、取付パネルの外面にプロテクタ本体を接触させ、プロテクタ本体を取付パネルに沿ってスライドさせると、パネル端部の案内溝に挟み部の仕切部が案内されつつ、挟み部にパネル端部が差し挟まれる。したがって、ハーネスプロテクタは水平方向及び垂直方向の互いに直交する2方向にがた付くことが防止され、取付パネルに対するプロテクタの取付安定性が格段に向上する。
また、請求項9記載の発明によれば、取付パネルに対するハーネスプロテクタの取付性、取り外し性が向上する。また、ハーネスプロテクタの取付安定性が向上し、外力がハーネスプロテクタに働くことがあっても、ハーネスプロテクタが取付パネルから外れることを確実に防止することができる。
以下に本発明の実施の形態の具体例を図面を用いて説明する。図1〜図5は、本発明に係るハーネスプロテクタの固定構造およびハーネスプロテクタの一実施形態を示すものである。
ハーネスプロテクタ10は、取付パネル38を有するアッパーバックリンフォースに固定され、図示しないラゲージドアの開閉動作に伴って、図示しない電線余長吸収装置から引き出されたワイヤハーネス(電線)45を挿通させ、ワイヤハーネス45の断線や傷等の損傷を防止するとともに、ハーネス導出方向をガイドする保護部材であり、ポリプロピレン、ポリエチレン等の合成樹脂を構成材料として射出成形されたものである。ハーネスプロテクタ10から導出されたワイヤハーネス45は、ラゲージドアに沿って配索され、リアコンビネーションランプやリアワイパー等にコネクタを介して接続されるようになっている。
本実施形態に係るハーネスプロテクタ10の固定構造は、取付パネル38に対する取り付け/取り外しを行いやすく、しかもがたつきを生ずることなく確実に固定することができるものであり、車体側の取付パネル38に沿って配索されたワイヤハーネス45の所要箇所を挿通させるプロテクタ本体12の前側に、スライド取付方向に対向して位置する係止突部(前側係止部)14及び可撓係止片(後側係止部)18が背中合わせに設けられ、プロテクタ本体12の後側に、中間仕切部(仕切部)23bの両側でスリット23aを有する挟み部(スライド係止部)22が設けられ、取付パネル38の前側に、係止突部14及び可撓係止片18に係合する係止孔39が設けられ、取付パネル38の後側に、中間仕切部23bに案内されつつ挟み部22に差し挟まれる案内溝40aを有するパネル端部(スライド係合部)40が設けられたことを特徴とするものである。
また、可撓係止片18の両側で対向するプロテクタ本体12の基壁(壁部)13に、係止解除用治具42を挿入させてその先端を可撓係止片18の上部に導く治具挿入部28が設けられたことを有効とするものである。
以下に、ハーネスプロテクタ10の固定構造およびハーネスプロテクの主要構成部分及びその作用について詳細に説明する。図1等に示すように、ハーネスプロテクタ10は、ワイヤハーネス45を挿通させるプロテクタ本体12と、プロテクタ本体12の開口部を下側から覆うカバー35とから構成されている。図示されるハーネスプロテクタ10は、実際の使用状態が示されたものであり、上下逆向きにされて上側にプロテクタ本体12が位置し、下側にカバー35が位置している。
ワイヤハーネス45には、並設された帯状の配線導体の周囲が絶縁体からなる被覆部で覆われた可撓性のフレキシブル・フラット・ケーブル(FFC)が適用されている。なお、ワイヤハーネス45は、可撓性を有するものであればよく、図示しないフレキシブル・プリント・サーキット(FPC)やその他のフラットハーネス等であってもよい。FFCやFPCは、厚みが薄く、厚さ方向に曲げやすいため、プロテクタ本体12の後側に湾曲形成されたハーネス誘導部27に沿ってスムーズに導出されるようになっている。
プロテクタ本体12は、ポリプロピレン、ポリエチレン等の合成樹脂材料を構成材料とし、射出成形により成形されたものであり、基壁13と、基壁13の両端部に垂直に形成された縁壁30とから外壁が形成されている。基壁13に対向する壁部は開放形成され、カバー35が覆設されるようになっている。ワイヤハーネス45は、プロテクタ本体12の前側から導入され、プロテクタ本体12の後側から導出され、プロテクタ本体12内をスライド自在に挿通されるようになっている。
前側には、ハーネス導入口25が開口形成されている。ハーネス導入口25の開口寸法は、ワイヤハーネス45より十分に幅広く、大きい寸法に形成されているため、ハーネス余長吸収装置から引き出されたワイヤハーネス45が引っ掛かることなく導入されるようになっている。
後側のハーネス導出口26もハーネス導入口25と同様にして、ワイヤハーネス45が引っ掛かりなく導出される寸法に開口形成されている。ハーネス導出口26には、ワイヤハーネス45を上向きに誘導させるハーネス誘導部27が一体形成されている。このハーネス誘導部27は、湾曲形成されているため、ハーネス誘導部27に沿って案内されたワイヤハーネス45が、ラゲージドアの開放時に引っ張られ、スムーズにスライドできるようになっている。また、ハーネス誘導部27の湾曲面27aに接するワイヤハーネス45に曲げ応力が集中することが回避されて、損傷や断線が防止されるようになっている。ハーネス誘導部27の両側には、縁壁30が延設されているため、ワイヤハーネス45は幅方向に位置決めされて横ずれすることも防止されている。
基壁13の外面には、取付パネル38に対する複数の係止部分がプロテクタ本体12のスライド取付方向に並設されている。取付パネル38は、薄肉の鋼板がプレス機によりクランク状に折り曲げ加工されたものであり、段部41を境にした前側部分に、プロテクタ本体12の係止突部14及び可撓係止片18に対する係止孔39が設けられ、段部41を境にした後側部分に、プロテクタ本体12の挟み部22に対するパネル端部40が設けられている。
係止孔39は、矩形状をなす角孔であり、スライド取付方向の前後に対向する前側面39aと後側面39bとを有している。前側面39aと後側面39bは、プロテクタ本体12をスライド取付方向及びスライド反対方向に係止する係止面として機能している。パネル端部40は、板状をなしており、中間部分にスライド取付方向に切り込まれた案内溝40aを有している。案内溝40aの左右の両側面40b,40bは、プロテクタ本体12をスライド取付方向に直交する方向に係止する係止面として機能している。パネル端部40の上下両面は、プロテクタ本体12の挟み部22に上下方向から挟まれることで、プロテクタ本体12が取付パネル38の垂直方向に係止されるようになっている。
プロテクタ本体12の基壁13の前側には、取付パネル38の係止孔39に対する可撓係止片18と係止突部14とが背中合わせに設けられ(図2参照)、基壁13の後側には、取付パネル38のパネル端部40に対する挟み部22が設けられている(図3参照)。
可撓係止片18は、舌片状をなし、スライド反対方向に突出する自由端部19を有している。自由端部19の外面には、前側に上昇傾斜面20aを有し、後側に垂直係止面20bを有し、両側にテーパ面20cを有する係止突起20が設けられている。上昇傾斜面20aは、取付パネル38の外面に対する摺接面であり、自由端部19が下向きの力を受けることで、根元側を支点して撓み、取付パネル38にプロテクタ本体12を楽に取り付けることができるようになっている。係止突起20の垂直係止面20bが、取付パネル38の係止孔39の後側面39bに当接して、プロテクタ本体12がスライド反対方向に係止されるようになっている。
テーパ面20cは、可撓係止片18の両側に対向する治具挿入部28の治具案内傾斜面28aの延長方向に連続して形成されている。このため、プロテクタ本体12と取付パネル38の隙間から、治具案内傾斜面に28a沿って挿入された係止解除用治具42の先端が、係止突起20の上部に導かれるようになっている。
係止突部14は、可撓係止片18の根元側に連なる基部15と、基部15に続き取付パネル38側に突設された笠状の拾い部16とからなっている。基部15には、取付パネル38に近づくに従い漸次外方向に傾斜する傾斜逃げ面15a(図3)が形成されている。この傾斜逃げ面15aに、取付パネル38の係止孔39の前側面39aが摺接することで、干渉なくプロテクタ本体12がスライド取付方向にスライドできるようになっている。
拾い部16は、四角錐状をなしており、先端側が細くなっている。このため、係止突部14が取付パネル38の係止孔39に引っかかり無く挿入され、プロテクタ本体12の取付性が向上するようになっている。
挟み部22は、ハーネス誘導部27の近傍に位置し、中間仕切部23bの両側で、スライド反対方向に切り込み形成されたスリット23aを有している。中間仕切部23bは、パネル端部40の案内溝40aに案内されつつ係合し、案内溝40aの両側面40b,40bに当接し、左右方向に係止されるようになっている。スリット23aのスリット間隔t(図3)は、パネル端部40の板厚と同程度の寸法に形成されており、パネル端部40が上下に差し挟まれるようになっている。このため、プロテクタ本体12は水平方向及び垂直方向の互いに直交する2方向でがた付きなく固定されるようになっている。
可撓係止片18の両側に対向する基壁13には、取付パネル38とハーネスプロテクタ10との間に案内用の隙間を形成するため治具挿入部28が設けられている。治具挿入部28は、係止解除用治具42が乗り上げる治具案内傾斜面28aと、係止解除用治具42の挿入方向を規制する両側のガイドリブ28bとからなっている。治具案内傾斜面28aは、可撓係止片18の係止突起20に向かって漸次上昇する傾斜面であり、係止解除用治具42が上下方向にガイドされつつ係止突起20の上部に導かれるようになっている。
両側のガイドリブ28b,28bは、係止解除用治具42の挿通路が可撓係止片18に近づくにしたがい漸次狭く成るように傾斜形成されている。このため、めくら作業でも係止解除用治具42の先端が係止突起20の上部に確実に導かれ、ハーネスプロテクタ10の取り外しが容易に行われるようになっている。
基壁13の片側に連なる縁壁30の外面には、カバー35の係止爪36aが係合する係止枠31が形成されており、係止爪36aが係止枠31に係合することでカバー35がプロテクタ本体12に係止されるようになっている。基壁13の他の片側に連なる縁壁30には、カバー35に対するヒンジ部32が形成されている。このヒンジ部32を回動支点として、カバー35がプロテクタ本体12に覆設されるようになっている。
カバー35は、プロテクタ本体12の開口部に対応する形状に形成されている。カバー35の片側の縁部はヒンジ部32に連なっている。カバー35の他の片側の縁部には、ガイド本体12の縁壁30に形成された係止枠31に進入する係止片36が形成されている。係止片36の外面には係止爪36aが突設されており、係止爪36aが係止枠31の下端部に係合することで、カバー35がプロテクタ本体12に係止されるようになっている。
次に、図4及び図5に基づいてハーネスプロテクタ10の取り付け方法について説明する。ハーネスプロテクタ10は、ハーネス誘導部27(ハーネス導出口26)をラゲージドア側に向けて、アッパーバックリンフォースに一体形成された取付パネル38に直接に固定されるようになっている。先ず、車体側の取付パネル38にハーネスプロテクタ10を対峙させ、取付パネル38の係止孔39にハーネスプロテクタ10の係止突部14を挿入させて、取付パネル38の外面にハーネスプロテクタ10を接触させる。そして、ハーネスプロテクタ10を取付パネル38に沿って前方にスライドさせると、ハーネスプロテクタ10の挟み部22とパネル端部40とがスライド係合する。さらにハーネスプロテクタ10を前方にスライドさせると、挟み部22とパネル端部40とが深く係合し、取付パネル38の係止孔39の孔縁が可撓係止片18の係止突起20に乗り上げ/乗り越え、係止孔39の前側面39aが係止突部14の傾斜逃げ面15aに沿って下方に摺動し、係止突部14がやや持ち上がり気味でハーネスプロテクタ10が取付パネル38に係止固定される。
ハーネスプロテクタ10を取付パネル38から外す場合は、マイナスドライバのような係止解除用治具42を、治具挿入部28から挿入し、治具42の先端で可撓係止片18を押し下げ、係止突起20と係止孔39との係合を外し、ハーネスプロテクタ10のスライド反対方向への係止を解除させる。そして、ハーネスプロテクタ10をスライド反対方向へスライドさせることで、ハーネスプロテクタ10が取付パネル38から外れるようになっている。
このように本実施の形態によれば、プロテクタ本体12の挟み部22と取付パネル38のパネル端部40とがスライド係合することで、プロテクタ本体12が取付パネル38の垂直方向にがた付きなく係止され、係止突部14及び可撓係止片18が取付パネル38の係止孔39に係合することで、プロテクタ本体12が水平方向に係止され、ハーネスプロテクタ10が垂直方向及び水平方向の2方向にがたつきなく確実に固定される。このため、ラゲージドアの開閉時にワイヤハーネス45が強く引っ張られ、ハーネスプロテクタ10に引張力が強く働いても、ハーネスプロテクタ10が取付パネル38から外れることが防止される。また、プロテクタ本体12の基壁13には、係止解除用治具42を案内するための治具挿入部28が設けられているから、取付パネル38とハーネスプロテクタ10との間に案内用の隙間が形成され、係止解除用治具42が挿入され易くなり、ハーネスプロテクタの10取り外しが容易になる。
なお、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の骨子を逸脱しない範囲で種々変形して実施することができる。
本発明に係るハーネスプロテクタの固定構造の一実施形態を示す斜視図である。 図1に示すハーネスプロテクタの平面図である。 同じくハーネスプロテクタの側面図である。 取付パネルにハーネスプロテクタを取り付ける前の状態を示す断面図である。 取付パネルにハーネスプロテクタを取り付けた後の状態を示す断面図である。 従来の固定構造の一例を示す斜視図である。 従来の固定構造の他の一例を示す斜視図である。
符号の説明
10 ハーネスプロテクタ
12 プロテクタ本体
13 基壁(壁部)
14 係止突部(前側係止部)
18 可撓係止片(後側係止部)
20c テーパ面
22 挟み部(スライド係止部)
23a スリット
23b 中間仕切部(仕切部)
28 治具挿入部
28a 治具案内傾斜面
28b ガイドリブ
38 取付パネル
39 係止孔
40 パネル端部(スライド係合部)
42 係止解除用治具
45 ワイヤハーネス

Claims (9)

  1. 電線の所要箇所を挿通させ、取付パネルに固定されるプロテクタ本体の一方に、スライド取付方向に対向して位置する前側係止部及び後側係止部が設けられ、前記プロテクタ本体の他方にスライド係止部が設けられ、前記取付パネルの一方に、前記前側係止部及び前記後側係止部に係合する係止孔が設けられ、前記取付パネルの他方に、前記スライド係止部に係合するスライド係合部が設けられ、そして、前記スライド係合部が、前記プロテクタ本体を前記取付パネルに沿って前方にスライドすることによって、前記スライド係止部に係合するように設けられていることを特徴とするハーネスプロテクタの固定構造。
  2. 前記前側係止部が、前記係止孔の内側面と摺接するように設けられた傾斜逃げ面を有する係止突部であることを特徴とする請求項1記載のハーネスプロテクタの固定構造。
  3. 前記後側係止部が、前記プロテクタ本体のスライド反対方向に突出する可撓係止片であることを特徴とする請求項1又は2記載のハーネスプロテクタの固定構造。
  4. 前記後側係止部の両側に対向する前記プロテクタ本体の壁部に、係止解除用治具を挿入させる治具挿入部が設けられたことを特徴とする請求項3記載のハーネスプロテクタの固定構造。
  5. 前記治具挿入部が、治具案内傾斜面と、前記治具案内傾斜面の両側に設けられたガイドリブとからなることを特徴とする請求項4記載のハーネスプロテクタの固定構造。
  6. 前記後側係止部に、前記治具案内傾斜面の延長方向に続くテーパ面が形成されたことを特徴とする請求項4又は5記載のハーネスプロテクタの固定構造。
  7. 前記前側係止部の先端側が先細に形成されたことを特徴とする請求項2〜6のいずれか1項に記載のハーネスプロテクタの固定構造。
  8. 前記スライド係合部が、案内溝を有するパネル端部であり、前記スライド係止部が、前記案内溝に係合する仕切部を有する挟み部であり、前記挟み部の前記仕切部が前記パネル端部の前記案内溝に係合する際に、前記仕切部にそれぞれ設けられたスリットを通じて、前記パネル端部が前記挟み部に水平方向に差し挟まれることを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載のハーネスプロテクタの固定構造。
  9. 請求項1〜8のいずれか1項に記載の固定構造を備えたことを特徴とするハーネスプロテクタ。
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