JP4204098B2 - 光硬化性歯科用修復材料 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、光硬化性歯科用材料に関する。更に詳しくは、樹脂系歯科用修復材料として好適に用いられる光硬化性歯科用材料に関する。
【0002】
【従来の技術】
光硬化性歯科用材料は、重合性単量体と光重合開始剤を基本的に含む材料であり、光を照射することにより重合が進行し、硬化体となる。例えば、修復材としての光硬化性歯科用材料は、一般に(メタ)アクリル酸エステル系単量体、光重合開始剤、及びフィラーを主成分とする組成物からなり、該組成物は、ペーストの状態で充填や成形を行った後に光(以下、重合硬化させる為に照射する光を「照射光」ともいう。)を照射して硬化させて使用される。具体的には、歯科診療室内で上記組成物を修復すべき歯牙の窩洞に充填し歯牙の形に形成した後に、専用の光照射器を用いて照射光を照射して重合硬化させたり、歯科技工所内に於いて上記組成物を石膏模型上で修復すべき歯牙の形に築製しこれを重合硬化させてから硬化体を歯科用接着剤を用いて歯質に接着させる等の方法により歯の修復が行われている。
【0003】
従来、上記の光重合開始剤としては、α−ジケトンのような光重合開始剤が第3級アミンのような還元剤(促進剤)を組み合わせて用いられているが、この様な光重合触媒を用いた場合には、充填や築盛等の操作をしている間にペーストの粘度が上昇してしまい、操作が困難になってしまうということがある。
【0004】
上記操作性低下の問題は、光重合開始剤として使用されているカンファーキノン及びジメチル安息香酸エチルエステルに代表されるアミン化合物(還元剤)の組み合わせが、口腔内を照らすデンタルライトあるいは蛍光灯のような室内灯の光等(これらの光を以後「環境光」と呼ぶ)に感応してしまい硬化が開始するのが原因であり、光重合開始剤の添加量を減らしたり重合禁止剤を添加したりすれば回避することができる。
【0005】
しかしながら、この様な方法を適用した場合には、照射光を照射しても充分な硬化が起こらずに強度が却って低下したり、硬化体の表面近傍に未重合モノマーが残ってしまうという問題がしばしば起こる。特に、硬化体表面付近に存在する未重合モノマーの量(以下、表面未重合量ともいう。)が多い場合には、硬化体表面を研磨したときに研磨の不均一を誘発し、研磨面のツヤや光沢を低下させて審美性を低下させるという新たな問題があることが分かった。
【0006】
即ち、上記従来の光硬化性歯科用材料に於いては、操作性(環境光に対する安定性と対応する)と硬化体の物性とはトレードオフの関係にあり、何れか(若しくは双方)の物性を或る程度犠牲にして両者のバランスを取らざるを得ないのが現状である。ところが、近年は、歯科用材料に対する高強度化や高審美性の要求が高まっており、光硬化性歯科用材料に於いてもこれら要求への対応が重要となっている。
【0007】
このような環境光に対する安定性の向上に伴う硬化体物性低下の問題は、基本的には、環境光下では殆ど活性を有さずに照射光を照射したときに高い活性を示す光重合開始剤を使用することにより解決できると考えられるが、光重合開始剤の活性について、開始剤の種類、照射される光の強度や波長、触媒濃度、及びモノマーの種類の影響等について系統的に調べられた例はほとんど知られていない。また、表面未重合量に関しては、その量は触媒活性と必ずしも相関しておらず、他の因子の影響の存在も示唆されている。
【0008】
一方、α−ジケトン系光重合開始剤以外の光重合開始剤を用いた光硬化性歯科用材料も知られており、その中には硬化深度が深く、機械的強度が高いことを特徴とするものもある。この様な光硬化性歯科用材料として、例えば、特公平6−55654号には、多官能(メタ)アクリレート系単量体、及びアルミナフィラーを必須成分として含み、光重合開始剤としてアシルホスフィンオキサイドを用いた光硬化性歯科用材料が開示されている。また、米国特許第4,792,632号には、ビスアシルホスフィンオキサイド化合物を光重合触媒として使用した光硬化性歯科用材料が開示されている。しかしながら、これら公報には環境光に対する安定性に関する記載はなく、これら公報に開示されている上記光硬化性歯科用材料が環境光に対してどの程度の安定性を有するのかは不明であった。
【0009】
そこで、本発明者等は、これら光硬化性歯科用材料について環境光に対する安定性、硬化体の強度、及び表面未重合量の検討を行った。その結果、これら光硬化性歯科用材料において使用されている光重合開始剤は、照射光を照射したときの重合活性が高く、光重合開始剤の使用量を減らしても、硬化体強度はそれほど低下しないことが明らかとなった。
【0010】
しかしながら、アシルホスフィンオキサイド系光重合開始剤を用いた場合においても、環境光に対する安定性を十分なレベルにした場合には、その硬化体の表面未重合量や機械的強度は必ずしも満足の行くものではなかった。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、環境光に対する高い安定性を有し、硬化時の機械的強度が高く、しかも表面未重合量の低い光硬化性歯科用材料を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは上記課題を解決すべく、アシルホスフィンオキサイド系重合開始剤の光重合開始剤としての活性の高さに着目し、更に第三成分を添加したときの効果について鋭意検討を行った。その結果、アシルホスフィンオキサイド系重合開始剤をアミン化合物と組み合わせて用いた場合には、環境光に対する安定性が高く、しかも硬化体の強度、及び表面未重合量の何れをもアシルホスフィンオキサイド系重合開始剤を単独で使用した場合には達成できなかったレベルまで改良することができることを見いだし、本発明を提案するに至った。
【0013】
即ち、本発明は、a)(メタ)アクリレート系重合性単量体100重量部、
b)下記一般式(1)
【化2】
(式中、R 1 、R 2 、R 3 、R 4 及びR 5 は互いに独立に水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、アルコキシ基、アルキルチオ基、又は置換もしくは非置換のアリール基を示し、R 6 はアルキル基、アルケニル基、又は置換もしくは非置換のアリール基を示す。)で示されるビスアシルホスフィンオキサイド誘導体からなる重合開始剤0.01〜10重量部、及び
c)アミン化合物0.05〜5重量部
d)無機フィラー
を含んでなることを特徴とする光硬化性歯科用修復材料である。
【0014】
上記本発明の光硬化性歯科用材料は、環境光に対する安定性が高く、硬化させた時の機械的強度が高く、表面未重合量が低いという特徴
(効果)を有する。
【0020】
なお、従来のα−ジケトン系光重合開始剤を用いた場合には重合活性種となるラジカルを効率的に発生させる上で第3級アミン化合物のような還元剤(促進剤)と併用することが半ば必須であるが、アシルホスフィンオキサイド系の光重合開始剤のラジカル発生機構は上記のような還元剤の併用を特に必要とするものではなく、アシルホスフィンオキサイド系の光重合開始剤とアミン化合物とを組み合わせて使用することにより上記のような環境光に対する安定性の向上、及び表面未重合量の低減と言った効果が得られること、特に硬化体強度の著しい向上が可能であることは予想外のことである。
【0021】
【発明の実施形態】
本発明の光硬化性歯科用材料は(メタ)アクリレート系重合性単量体、アシルホスフィンオキサイド系重合開始剤、およびアミン化合物を含んでなる。
【0022】
本発明に用いられる(メタ)アクリレート系重合性単量体は特に限定的でなく、一般に歯科用モノマーとして使用される公知のものが使用できる。一般に好適に使用されるものを例示すれば、下記(I)〜(IV)に示されるものが挙げられる。
【0023】
(I)単官能性単量体
メチルメタクリレート、エチルメタクリレート、イソプロピルメタクリレート、ヒドロキシエチルメタクリレート、テトラヒドロフルフリルメタクリレート、グリシジルメタクリレート等のメタクリレート、およびこれらのメタクリレートに対応するアクリレート;あるいはアクリル酸、メタクリル酸、p−メタクリロイルオキシ安息香酸、N−2−ヒドロキシ−3−メタクリロイルオキシプロピル−N−フェニルグリシン、4−メタクリロイルオキシエチルトリメリット酸、及びその無水物、6−メタクリロイルオキシヘキサメチレンマロン酸、10−メタクリロイルオキシデカメチレンマロン酸、2−メタクリロイルオキシエチルジハイドロジェンフォスフェート、10−メタクリロイルオキシデカメチレンジハイドロジェンフォスフェート、2−ヒドロキシエチルハイドロジェンフェニルフォスフォネート等。
【0024】
(II)ニ官能性ビニルモノマー
(i)芳香族化合物系のもの
2,2−ビス(メタクリロイルオキシフェニル)プロパン、2,2−ビス〔4−(3−メタクリロイルオキシ)−2−ヒドロキシプロポキシフェニル〕プロパン(以下、bis−GMAと略記する)、2,2−ビス(4−メタクリロイルオキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−メタクリロイルオキシポリエトキシフェニル)プロパン(以下、D−2.6Eと略記する)、2,2−ビス(4−メタクリロイルオキシジエトキシフェニル)プロパン)、2,2−ビス(4−メタクリロイルオキシテトラエトキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−メタクリロイルオキシペンタエトキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−メタクリロイルオキシジプロポキシフェニル)プロパン、2(4−メタクリロイルオキシジエトキシフェニル)−2(4−メタクリロイルオキシジエトキシフェニル)プロパン、2(4−メタクリロイルオキシジエトキシフェニル)−2(4−メタクリロイルオキシジトリエトキシフェニル)プロパン、2(4−メタクリロイルオキシジプロポキシフェニル)−2−(4−メタクリロイルオキシトリエトキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−メタクリロイルオキシプロポキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−メタクリロイルオキシイソプロポキシフェニル)プロパンおよびこれらのメタクリレートに対応するアクリレート;2−ヒドロキシエチルメタクリレート、2−ヒドロキシプロピルメタクリレート、3−クロロ−2−ヒドロキシプロピルメタクリレート等のメタクリレートあるいはこれらのメタクリレートに対応するアクリレートのような−OH基を有するビニルモノマーと、ジイソシアネートメチルベンゼン、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネートのような芳香族基を有するジイソシアネート化合物との付加から得られるジアダクト等。
【0025】
(ii)脂肪族化合物系のもの
エチレングリコールジメタクリレート、ジエチレングリコールジメタクリレート、トリエチレングリコールジメタクリレート(以下、3Gと略記する)、ブチレングリコールジメタクリレート、ネオペンチルグリコールジメタクリレート、プロピレングリコールジメタクリレート、1,3−ブタンジオールジメタクリレート、1,4−ブタンジオールジメタクリレート、1,6−ヘキサンジオールジメタクリレートおよびこれらのメタクリレートに対応するアクリレート;2−ヒドロキシエチルメタクリレート、2−ヒドロキシプロピルメタクリレート、3−クロロ−2−ヒドロキシプロピルメタクリレート等のメタクリレートあるいはこれらのメタクリレートに対応するアクリレートのような−OH基を有するビニルモノマーと、ヘキサメチレンジイソシアネート、トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、ジイソシアネートメチルシクロヘキサン、イソフォロンジイソシアネート、メチレンビス(4−シクロヘキシルイソシアネート)のようなジイソシアネート化合物との付加から得られるジアダクト;無水アクリル酸、無水メタクリル酸、1,2−ビス(3−メタクリロイルオキシ−2−ヒドロキシプロポキシ)エチル、ジ(2−メタクリロイルオキシプロピル)フォスフェート等。
【0026】
(III)三官能性ビニルモノマー
トリメチロールプロパントリメタクリレート、トリメチロールエタントリメタクリレート、ペンタエリスリトールトリメタクリレート、トリメチロールメタントリメタクリレート等のメタクリレートおよびこれらのメタクリレートに対応するアクリレート等。
【0027】
(IV)四官能性ビニルモノマー
ペンタエリスリトールテトラメタクリレート、ペンタエリスリトールテトラアクリレート及びジイソシアネートメチルベンゼン、ジイソシアネートメチルシクロヘキサン、イソフォロンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、メチレンビス(4−シクロヘキシルイソシアネート)、4,4−ジフェニルメタンジイソシアネート、トリレン−2,4−ジイソシアネートのようなジイソシアネート化合物とグリシドールジメタクリレートとの付加から得られるジアダクト等。
【0028】
これらの重合性単量体は単独で用いることもあるが、2種類以上を混合して使用することもできる。
なお、本発明の光硬化性歯科用材料においては、前記(メタ)アクリレート系重合性単量体に加えて、しばしば重合の容易さ、粘度の調節、あるいはその他の物性の調節のために、上記(メタ)アクリレート系重合性単量体以外の他の重合性単量体を混合して重合することも可能である。これら他の重合性単量体を例示すると、フマル酸モノメチル、フマル酸ジエチル、フマル酸ジフェニル等のフマル酸エステル類;スチレン、ジビニルベンゼン、α−メチルスチレン、α−メチルスチレン等のスチレンあるいはα−メチルスチレン誘導体;ジアリルテレフタレート、ジアリルフタレート、ジアリルジグリコールカーボネート等のアリル化合物等を挙げることができる。これら他の重合性単量体は単独でまたは二種以上を一緒に使用することができる。
【0029】
上記の他の重合性単量体の配合量は目的に応じて選択すればよいが、前記した(メタ)アクリレート系重合性単量体100重量部に対して0〜100重量部の範囲であることが好ましい。
【0030】
本発明の光硬化性歯科用材料において光重合開始剤として用いられるアシルホスフィンオキサイド系重合開始剤は、前記一般式(1)で示されるビスアシルホスフィンオキサイド誘導体である。
【0031】
この一般式(1)で示されるビスアシルホスフィンオキサイド誘導体は、アシルホスフィンオキサイド誘導体の中でも化合物の安定性および重合活性の点において好適である。
【0032】
なお、前記一般式(1)中、R1、R2、R3、R4及びR5は互いに独立に水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、アルコキシ基、アルキルチオ基又は、置換もしくは非置換のアリール基を示し、R6はアルキル基、アルケニル基、又は置換もしくは非置換のアリール基を示す。
【0033】
前記一般式(1)中、R1、R2、R3、R4及びR5で示されるハロゲン原子としてはフッ素原子、塩素原子、臭素原子の各ハロゲン原子が好適に使用される。
【0034】
また、前記一般式(1)中、R1、R2、R3、R4及びR5で示されるアルキル基、およびアルケニル基は特に限定されないが、一般的には炭素数1〜18の直鎖状または分岐状のものが好適である。一般に好適に使用される該アルキル基の具体例を提示すると、メチル基、エチル基、n−プロピル基、iso−プロピル基、n−ブチル基、t−ブチル基、n−オクチル基等が挙げられ、該アルケニル基としては、アリル基、3−ブテニル基、3−オクテニル基等が挙げられる。
【0035】
また、前記一般式(1)中、R1、R2、R3、R4及びR5で示されるアルコキシ基、アルキルチオ基は特に限定されないが、一般的には炭素数1〜18の直鎖状あるいは分岐状のアルキル基を含む基が好適である。一般に好適に使用される該アルコキシ基としては、メトキシ基、エトキシ基、n−ブトキシ基等が挙げられ、該アルキルチオ基としては、メチルチオ基、エチルチオ基、n−プロピルチオ基等が挙げられる。
【0036】
さらに、前記一般式(1)中、R6で示されるアルキル基またはアルケニル基の炭素数も特に限定されないが、一般的には炭素数1〜18の直鎖状あるいは分岐状のものが好適である。一般に好適に使用される該アルキル基またはアルケニル基としては前記したものと同様な基が挙げられる。
【0037】
さらにまた、前記一般式(1)中、R6で示されるアリール基は、特に制限はないが、一般に好適なアリール基を例示すれば、フェニル基、トリル基、キシリル基、ナフチル基、メトキシフェニル基、ジクロロフェニル基等が挙げられる。
【0038】
好適に使用できるモノアシルホスフィンオキサイド誘導体を具体的に例示すれば、2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルホスフィンオキサイド、2,6−ジメトキシベンゾイルジフェニルホスフィンオキサイド、2,6−ジクロロベンゾイルジフェニルホスフィンオキサイド、2,4,6−トリメチルベンゾイルフェニルホスフィン酸メチルエステル、2−メチルベンゾイルジフェニルホスフィンオキサイド、ピバロイルフェニルホスフィン酸イソプロピルエステル等が挙げられる。
【0039】
また、好適に使用される前記一般式(1)で示されるビスアシルホスフィンオキサイド誘導体を具体的に例示すると、ビス−(2,6−ジクロロベンゾイル)フェニルホスフィンオキサイド、ビス−(2,6−ジクロロベンゾイル)−2,5−ジメチルフェニルホスフィンオキサイド、ビス−(2,6−ジクロロベンゾイル)−4−プロピルフェニルホスフィンオキサイド、ビス−(2,6−ジクロロベンゾイル)−1−ナフチルホスフィンオキサイド、ビス−(2,6−ジメトキシベンゾイル)フェニルホスフィンオキサイド、ビス−(2,6−ジメトキシベンゾイル)−2,4,4−トリメチルペンチルホスフィンオキサイド、ビス−(2,6−ジメトキシベンゾイル)−2,5−ジメチルフェニルホスフィンオキサイド、ビス−(2,4,6−トリメチルベンゾイル)フェニルホスフィンオキサイド、ビス−(2,5,6−トリメチルベンゾイル)−2,4,4−トリメチルペンチルホスフィンオキサイドが挙げられる。これらビスアシルホスフィンオキサイド誘導体の中でも、入手の容易さおよび保存安定性の点から、ビス−(2,4,6−トリメチルベンゾイル)フェニルホスフィンオキサイドが最も好適である。
【0040】
これらアシルホスフィンオキサイド誘導体は1種あるいは2種以上を混合して用いても差し支えない。
【0041】
また、本発明の光硬化性歯科用材料における上記アシルホスフィンオキサイド系重合開始剤の配合量は、重合速度や硬化体の耐候性や色調に与える影響を考慮して、(メタ)アクリレート系重合性単量体100重量部に対する量で表して0.01〜10重量部、特に0.05〜5重量部の範囲である。
【0042】
本発明の光硬化性歯科用材料においては、硬化体の表面未重合量を更に低減し、硬化体の機械的強度を更に向上させるために、アシルホスフィンオキサイド系重合開始剤は、アミン化合物と組み合わせて用いる必要がある。
【0043】
ここで、アミン化合物としては公知のものが何等制限なく用いられる。好適に使用可能なアミン化合物を例示すればn−ブチルアミン、n−ヘキシルアミン、n−オクチルアミン、アニリン等の1級のアミン化合物;N−メチルアニリン、N−メチル−p−トルイジン、ジブチルアミン、ジフェニルアミン等の2級アミン化合物;トリエチルアミン、トリブチルアミン、N,N’−ジメチルアニリン、N,N’−ジベンジルアニリン、N,N’−ジメチルアミノエチルメタクリレート、p−ジメチルアミノ安息香酸、p−ジメチルアミノ安息香酸アミル、p−ジメチルアミノ安息香酸エチル、N,N’−ジメチルアンスラニックアシッドメチルエステル、p−ジメチルアミノフェネチルアルコール、N,N’−ジ(β−ヒドロキシエチル)−p−トルイジン、N,N’−ジメチル−p−トルイジン、N,N’−ジエチル−p−トルイジン、等の第3級アミン化合物が挙げられる。これらアミン化合物の中でも、化合物の取り扱いの容易さ、臭気等を考慮して3級アミン化合物、特にp−ジメチルアミノ安息香酸、およびそのエステル類、N,N’−ジ(β−ヒドロキシエチル)−p−トルイジン、N,N’−ジメチル−p−トルイジン等のアミノ基がベンゼン環に直結した第3級アミン化合物を用いるのが好適である。
【0044】
アミン化合物は1種あるいは2種以上を混合して用いてもよい。本発明の光硬化性歯科用材料に於けるアミン化合物の配合量は、表面未重合量の低下と硬化体強度の向上効果の点から、(メタ)アクリレート系重合性単量対100重量部に対して、0.05〜5重量部である。
【0045】
本発明の重合性単量体には、上記したビスアシルホスフィン系重合開始剤以外に熱重合用、紫外線用または可視光線用に用いられる公知の他の重合開始剤との併用も可能である。併用される他の重合開始剤に何等制限はないが、好適に使用される他の重合開始剤を以下に例示する。
【0046】
熱重合開始剤としては、ベンゾイルパーオキサイド、p−クロロベンゾイルパーオキサイド、tert−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート、tert−ブチルパーオキシジカーボネート、ジイソプロピルパーオキシジカーボネート等の過酸化物;アゾビスイソブチロニトリル等のアゾ化合物;トリブチルボラン、トリブチルボラン部分酸化物、テトラフェニルホウ酸ナトリウム、テトラキス(p−フロルオロフェニル)ホウ酸ナトリウム、テトラフェニルホウ酸トリエタノールアミン塩等のホウ素化合物;5−ブチルバルビツール酸、1−ベンジル−5−フェニルバルビツール酸等のバルビツール酸類;ベンゼンスルフィン酸ナトリウム、p−トルエンスルフィン酸ナトリウム等のスルフィン酸塩類が挙げられる。
【0047】
また、紫外線または可視光線重合開始剤として、ジアセチル、アセチルベンゾイル、ベンジル、2,3−ペンタジオン、2,3−オクタジオン、4,4’−ジメトキシベンジル、4,4’−オキシベンジル、カンファーキノン、9,10−フェナンスレンキノン、アセナフテンキノン等のα−ジケトン;ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインプロピルエーテル等のベンゾインアルキルエーテル;2,4−ジエトキシチオキサンソン、2−クロロチオキサンソン、メチルチオキサンソン等のチオキサンソン誘導体;ベンゾフェノン、p,p’−ジメチルアミノベンゾフェノン、p,p’−メトキシベンゾフェノン等のベンゾフェノン誘導体が好適に使用される。
【0048】
上記他の重合開始剤はそれぞれ単独で併用されるだけでなく、必要に応じて複数の種類を組み合わせて併用することもできる。
【0049】
これら他の重合開始剤は、(メタ)アクリレート系重合性単量体100重量部に対して5重量部以下、特に3重量部以下となる量で添加することが望ましい。
【0050】
本発明の光硬化性歯科用材料は、無機フィラーと組み合わせて、コンポジットレジン、硬質レジン、インレー、アンレー、クラウン等、歯科用修復材料として使用される。また、無機フィラーとしてのカチオン溶出性充填材を酸性基を含有する重合性単量体を組み合わせて用いた場合にはコンポマーや光硬化性アイオノマーとして好適に使用できる。
【0052】
また、代表的な無機フィラーを具体的に例示すれば、石英、シリカ、アルミナ、シリカチタニア、シリカジルコニア、ランタンガラス、バリウムガラス、ストロンチウムガラス等が挙げられる。さらに無機フィラーの内、カチオン溶出性フィラーとしては、水酸化カルシウム、水酸化ストロンチウム等の水酸化物、酸化亜鉛、ケイ酸塩ガラス、フルオロアルミノシリケートガラス等の酸化物が挙げられる。これらもまた、一種または二種以上を混合して用いても何等差し支えない。
【0053】
また、これら無機フィラーに重合性単量体を予め添加し、ペースト状にした後、重合させ、粉砕して得られる粒状の有機−無機複合フィラーを用いる場合もある。
【0054】
これらフィラーの粒径は特に限定されず、一般的に歯科用材料として使用されている0.01μm〜100μmの平均粒子径のフィラーが目的応じて適宜使用できる。また、フィラーの屈折率も特に限定されず、一般的な歯科用フィラーが有する1.4〜1.7の範囲のものが制限なく使用できる。
【0055】
さらに、上記したフィラーの中でもとりわけ球状の無機フィラーを用いると、得られる硬化体の表面滑沢性が増し、優れた修復材料となり得る。
【0056】
上記した無機フィラーは、シランカップリング剤に代表される表面処理剤で処理することが、重合性単量体とのなじみをよくし、機械的強度や耐水性を向上させる上で望ましい。表面処理の方法は公知の方法で行えばよく、シランカップリング剤としては、メチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、メチルトリクロロシラン、ジメチルジクロロシラン、トリメチルクロロシラン、ビニルトリクロロシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリス(β−メトキシエトキシ)シラン、γ−メタクリロイルオキシプロピルトリメトキシシラン、γ−クロロプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、ヘキサメチルジシラザン等が好適に用いられる。
【0057】
これらのフィラーの割合は、使用目的に応じて、重合性単量体と混合した時の粘度(操作性)や硬化体の機械的物性を考慮して適宜決定すればよいが、一般的には、(メタ)アクリレート系重合性単量体100重量部に対して50〜1500重量部、好ましくは70〜1000重量部の範囲で用いられる。
【0058】
本発明では、さらに歯牙の色調に合わせるため、顔料、蛍光顔料、紫外線に対する変色防止のため、紫外線吸収剤を添加してもよい。
【0059】
更にまた、本発明の光硬化性歯科用材料には、その性能を低下させない範囲で、水、有機溶媒や増粘剤等を添加することも可能である。当該有機溶媒としては、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、トルエン、ジクロロメタン、メタノール、エタノール、酢酸エチル等があり、増粘剤としてはポリビニルピロリドン、カルボキシメチルセルロース、ポリビニルアルコール等の高分子化合物や高分散性シリカが例示される。
【0060】
本発明の光硬化性歯科用材料の使用方法は特に限定されず、公知の光硬化性歯科用材料と同様にして使用される。一般的な使用方法を例示すれば、上記した(メタ)アクリレート系単量体、アシルホスフィンオキサイド、アミン化合物およびフィラーからなる1ペースト状の組成物を直接患者の歯の窩洞内に充填し、歯科用の照射光を照射することにより硬化させる方法や、成形されるべき歯冠がインレーやクラウンの場合には、患者の口腔内印象から作製された窩洞歯、支台歯の歯科模型上に、上記1ペースト状の組成物を歯冠形態を再現するように築盛した後、同様に照射光を照射することにより硬化させる方法が挙げられる。この時使用される照射光の光源としては、カーボンアーク、キセノンランプ、メタルハライドランプ、タングステンランプ、蛍光灯、太陽光、ヘリウムカドミウムレーザー、アルゴンレーザー等の光源が何等制限なく使用される。照射時間は、光源の波長、強度、硬化体の形状や材質によって異なるため、予備的な実験等によって予め決定しておけばよい。
【0061】
さらに、重合硬化に際しては、さらなる重合性の向上および硬化時に発生する重合収縮による硬化体内部のひずみを緩和することを目的に熱を加えてもよい。
【0062】
【実施例】
以下、実施例によって本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に制限されるものではない。なお、以下の実施例、比較例に示した光硬化性歯科用材料の調製、硬化特性(環境光安定性、硬化深度)および硬化体に機械的強度の測定は以下の方法に従った。
【0063】
なお、実施例、および比較例で用いた重合性単量体、光重合開始剤、アミン化合物は以下の通りである。
【0064】
(a)重合性単量体
ビスフェノールAジグリジジルメタクリレート(bis−GMA)
ビスメタクリロイルエトキシフェニルプロパン(D−2.6E)
トリエチレングリコールジメタクリレート(3G)
(2−メタクリロイルオキシエチル)(3’−メタクリロイルオキシ){2’−(3,4−ジカルボキシベンゾイルオキシ)}プロピルサクシネート(以下MTSと略す)
1,6−ビス(メタクリルエチルオキシカルボニルアミノ)−2,2−4−トリメチルヘキサン(以下、UDMAと略す)
(b)光重合開始剤
ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−フェニルホスフィンオキサイド(以下、BAPO−1と略す)
ビス(2,6−ジメトキシベンゾイル)−2,4,4−トリメチルフェニルホスフィンオキサイド(以下、BAPO−2と略す)
2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルホスフィンオキサイド(以下、TPOと略す)
カンファーキノン(以下、CQと略す)
(c)アミン化合物
ジメチルアミノエチルメタクリレート(以下、DMEMと略す)
4−ジメチルアミノ安息香酸エチル(以下、DMBEと略す)
ジメチルアミノ−p−トルイジン(以下、DMPTと略す)
(d)フィラー
球状シリカ−ジルコニア、γ−メタクリロイルオキシプロピルトリメトキシシラン表面処理物;平均粒径;0.52μm(以下、F−1と略す)
球状シリカ−ジルコニア、γ−メタクリロイルオキシプロピルトリメトキシシラン表面処理物;平均粒径;0.06μm(以下、F−2と略す)
メチルメタクリレート−エチルメタクリレート共重合体(以下、F−3と略す)フルオロアルミノシリケート(トクソーアイオノマーのフィラー、トクヤマ製使用);平均粒径;2.5μm(以下、F−4と略す)
e)その他
過酸化ベンゾイル(以下、BPOと略す)
(1)光硬化性歯科用組成物の調製および硬化方法
重合性単量体に対し所定割合の光重合開始剤を加え暗所下にて均一に溶解して調製した。また、フィラーを含有する光硬化性歯科用材料は、フィラーと上記した重合性単量体溶液をメノウ乳鉢に入れ、暗所にて十分に混練しペースト状の均一な硬化性組成物とした。
【0065】
上記光硬化性歯科用材料を以下に示すそれぞれの測定に応じた型枠に充填し、十分に光照射を行って硬化させた後、型枠から取り出し、更に100℃15分間重合させた。その後37℃水中に24時間浸漬した後に試料片として使用した。
【0066】
(2)環境光安定性
ペースト状の硬化性組成物試料表面が10000ルックスになるように光源とと試料との距離を設定した。光源には、15W蛍光灯(松下電器製、商品名パルック)を用い、試料表面の照度は、照度計(デジタルルックスメーター FLX−1330、東京硝子器械製)を用いて測定した。
【0067】
作成したペースト状の硬化性組成物を白色練和紙に米粒大に数個採り、試料とした。これらの試料に上記蛍光灯の光を照射しながら、10秒ごとに試料を押しつぶし、試料内部が固まり始めた時点を操作余裕時間とし、環境光安定性の指標とした。
【0068】
(3)硬化深度
調製した光硬化性歯科用材料を直径4mm、深さ10mmの円筒状の孔を有するステンレス製割型に填入し、ポリプロピレンフィルムで圧接後、可視光線照射器(トクソーボックスライト、トクヤマ製)を用いて圧接面から3分間照射した。次いで、割型より重合硬化体を取り出し、未硬化部分をプラスチックスパチュラを用いて削り取り、マイクロメーターを用い重合硬化体の長さを測定し、その長さを硬化深度とした。
【0069】
(4)表面未重合量の測定
調製した光硬化性歯科用材料を直径6mm、深さ1.5mmの円筒状の孔を有するポリアセタール製割型に填入し、ポリプロピレンフィルムで圧接後、可視光線照射器(トクソーボックスライト、トクヤマ製)を用いて、圧接面から1分間照射した。次いで割型より重合硬化体を取り出し、エタノールにて超音波洗浄を3分間行った。洗浄前後の重量差を測定し、洗浄によって除かれた重量を洗浄前の重量で除した値を表面未重合量とし、%で示した。
【0070】
(5)硬化体の機械的強度の測定
(5−1)曲げ強度
2×2×25mmの角柱状の試料片を試験機(島津製作所製、オートグラフAG5000D)に装着し、支点間距離20mm、クロスヘッドスピード1mm/分で3点曲げ破壊強度を測定した。
【0071】
(5−2)破壊靱性値
幅2×高さ4×長さ20mmの角柱状の試料片を作製し、その高さ方向にカッターで約2mmの亀裂を入れ、片側切り欠き入り3点曲げ試料片を作製する。この試料片を試験機(島津製作所製、オートグラフAG5000D)に装着し、支点間距離16mm、クロスヘッドスピード1.0mm/分で3点曲げ試験を行い、その破壊強度から破壊靱性値を算出した。
【0072】
参考例1
重合性単量体としてD−2.6E(70重量部)、3G(15重量部)および、UDMA(15重量部)を用い、これに重合開始剤としてBAPO−1(0.5重量部)およびDMPT(0.5重量部)を加え暗所下にて溶解し均一溶液を得た。これに光を30秒間照射して硬化させた後、さらに型から取り出し100℃で15分間加熱した。この時、本発明の光硬化性歯科用材料の環境光安定性は50秒であった。また、表面未重合量は1.6%であり、曲げ強度は130MPaであった。
【0073】
参考例2〜6 比較参考例1,2
表1に示した各組成の本発明の光硬化性歯科用材料を調製した。参考例1と同様な方法により重合を行い硬化体を得た。このときの環境光安定性、硬化深度、表面未重合量および曲げ強度を測定した。結果を表1に示す。
【0074】
【表1】
【0075】
比較参考例3〜5
表1に示した各組成の光硬化性歯科用材料を調製した。参考例1と同様な方法により重合を行い硬化体を得た。このときの環境光安定性、表面未重合量および曲げ強度を測定した。結果を表1に示す。
【0076】
比較参考例3はアミン化合物を添加しない系を示したが、環境光安定性は良好であったものの、参考例と比較して表面未重合量が増加し、曲げ強度が低下した。比較参考例4は光重合触媒としてCQを用いた例を示したが、参考例と比較して、環境光の安定性が低下し、表面未重合量の増加および曲げ強度の低下を招いた。また、比較参考例5はアミン化合物に代えて過酸化物であるBPOを用いた場合を示したが、比較参考例3とほぼ同等の結果であった。
【0077】
実施例1〜9
表2に示すような、重合性単量体、光重合開始剤、アミンおよびフィラーからなるペースト状の各本発明の光硬化性歯科用材料を暗所下、メノウ乳鉢を用いて撹拌混合して調製した。上記ペーストに光を照射し重合硬化させた後に更に加熱重合させた。このときの各ペーストの環境光安定性、および硬化体の硬化深度、表面未重合量、曲げ強度および破壊靱性値を測定した。結果を表3に示した。
【0078】
【表2】
【0079】
【表3】
【0080】
比較例1〜4
実施例1〜9と同様に、表2に示す組成からなるペースト状の光硬化性歯科用材料を調製した。実施例1〜9同様な方法により重合硬化させ、ペーストの環境光安定性、および硬化体の硬化深度、表面未重合量、曲げ強度および破壊靱性値を測定した。結果を表3に示した。
【0081】
比較例1は、本発明の必須成分であるアミンの添加有無の結果を表したが、実施例1と比較して、環境光安定性は同等であるものの、表面未重合量が増加し、曲げ強度および破壊靭性値ともに低下した。
【0082】
比較例2〜4は、本発明のビスアシルホスフィンオキサイドに変えCQを光重合開始剤として用いた結果を表したが、環境光安定性、硬化深度、表面未重合量、曲げ強度および破壊靭性値のいずれも対応する実施例と比較して低下した。
【0083】
【発明の効果】
本発明の光硬化性歯科用修復材料は、環境光に対して高い安定性を有するばかりでなく、機械的強度が高く、しかも表面未重合量が著しく低い(前記したように表面未重合量が低いことは審美性の向上につながる。)。特に、機械的強度の高さは従来の光硬化性歯科用修復材料では達成できなかったレベルにある。この様な高強度を達成できたことにより、本発明の光硬化性歯科用修復材料は、高い咬合圧のかかる部位にインレー修復やクラウン修復等にも使用することが可能である。従来、このような高強度が要求される修復には金属修復材が使用されていたが、本発明により、これら修復にも樹脂性材料を用いることが可能となり、天然歯と色差のない修復が可能となる。
Claims (2)
- d)無機フィラーの含有量が(メタ)アクリレート系単量体100重量部に対して50〜1500重量部であることを特徴とする請求項1記載の光硬化性歯科用修復材料。
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