JP4200709B2 - 表示駆動方法、表示素子、及び表示装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えばアクティブマトリクス方式によって画像表示を行う場合における表示駆動方法に関する。また、このような表示駆動方法に対応してマトリクス状に配列された画素駆動用セル等が配列される基板装置、及びこのような表示駆動方法に対応する表示装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
アクティブマトリクス方式を採用した液晶表示装置が、例えば液晶プロジェクタ装置や、液晶ディスプレイ装置などに広く採用されている。
このようなアクティブマトリクス方式による液晶表示装置は、周知のように、例えば半導体基板に対して、例えばMOS型トランジスタによる画素スイッチと、この画素スイッチに接続される画素容量とを備えた画素セル駆動回路がマトリクス状に配置されるようにして形成される。つまり、水平(行)方向に沿っては複数の走査線が配されると共に、垂直(列)方向に沿っては複数のデータ線が配される。そして、これら走査線とデータ線との交点に対応する位置に対して、画素セル駆動回路が接続されるものである。そして、この半導体基板に対して、共通電極を形成した対向基板を対向させ、これら半導体基板と対向基板との間に液晶を封入するようにされる。このような構造によって液晶表示装置が構成される。
【0003】
また、このような液晶表示装置における画像表示のための駆動を簡単に説明すると次のようになる。
水平方向に配された走査線に対しては、例えば1水平走査期間ごとに、所定レベルの電圧を順次印加していくようにされる。つまり、走査線の順次走査を行っていくようにされる。このとき、走査が行われた走査線に接続されている複数の画素スイッチはオン状態となる。これと共に、1水平走査期間内においては、データ線を駆動することが行われる。つまり、データ線に対してデータに応じた電圧を印加する。なお、この際においては、データ線に対して、順次、データを印加する、いわゆる点順次駆動方式によるデータ線駆動が一般的には行われる。
このようにして印加されたデータは、上記のようにしてオン状態にある画素スイッチを介して画素容量に電荷として蓄積される。つまり、1水平ライン分の画素セルに対するデータの書き込みが行われるものである。このようにしてデータの書き込みが行われると、画素容量に蓄積された電荷と、対向電極に印加されるコモン電圧Vcomとの間に電位差が生じ、この電位差によって、その間に封入された液晶が励起されることになる。つまり、画素セルの駆動が行われる。
そして、このような1走査線ごとの画素セルの駆動が、走査線を順次走査するごとに実行されることで、例えば1画面分の画像が表示される。
【0004】
また、液晶表示装置における表示駆動にあっては、液晶に直流電圧がかかることで液晶が劣化してしまうことを防ぐように駆動が行われるのが通常である。そして、このような交流駆動の方式の1つとして、コモン電圧Vcomを基準にして、正極側と負極側へ画素データを反転させて駆動する極性反転駆動が知られている。この極性反転駆動のタイミングとしては、フレーム単位で反転させるフレーム反転法、水平ラインごとに反転させるライン反転法、また、画素セル(ドット)ごとに反転させるドット反転法などが挙げられる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、近年においては、液晶表示装置の高精細化や小型化が促進されている状況にあるが、この場合には、単位面積あたりの画素数が増加するので、画素容量に対してデータ信号を書き込むのに許容される時間は短くならざるを得ない。このため、許容時間内に必要な電位にまでデータ信号を書き込むことが間に合わないことで、階調不足、色むら、及び色再現性の低下などが生じるという問題が生じやすくなっていた。
このような問題を解消するには、駆動速度をこれまでよりも高速にする必要が生じてくる。このためには、例えば、同時に走査、駆動する走査線、ライン数を増加させることのほか、この場合にも、各画素スイッチに対してより高いゲート電圧を印加することが挙げられる。これによっては、画素ごとのリフレッシュがより高速に行われることになる。
【0006】
しかしながら、データ線に印加される画像データの信号は、前述もしたように、コモン電圧Vcomを中心として、所定の正極性最大振幅レベルと負極性最大振幅レベルの範囲内で所定タイミングにより変化する。例えば画素スイッチは、Nチャンネル型若しくはPチャンネル型のトランジスタによって形成されることが多いが、このような場合においては、オン抵抗が高くなってデータ信号の書き込み速度が低下することを防止するために、画像データ信号の振幅以上のゲート電圧を印加しなければならない。
そして、上記した事情により、さらに高いレベルのゲート電圧を印加することになれば、より高耐圧のトランジスタを形成した半導体プロセスの仕様としなければならないことになる。
【0007】
例えば、液晶表示装置の高精細化や小型化のために、単位面積あたりの画素数を増加させていった場合には、個々の画素セルのサイズが小さくなっていくことになり、これによっては、例えば各画素スイッチのサイズも小さくなっていくことになるが、半導体プロセスとしての特性上、トランジスタのサイズが小さくなるほど、その耐圧は低くなっていかざるを得ない。
これに反して、半導体プロセスについて高耐圧にしようとすれば、トランジスタ等の素子のサイズは大型にならざるを得ない。このため、画素容量も採りにくくなるなどして、上記した液晶表示装置の高精細化及び小型化は実現することがかえって困難になってしまう。つまり、小型化と高耐圧化は相反する関係にある。また、現状からの半導体プロセスの仕様変更も伴うので、コスト的にも不利となる。
【0008】
但し、画素スイッチについて、CMOS構成を採れば、ゲート耐圧は正極性又は負極性の信号振幅以上のゲート耐圧とすればよいことにはなる。しかしながら、この場合にも、CMOSとしてのトランジスタはサイズが大きくなるので、高精細化及び小型化の実現は困難であり、高コストとなるという点では、同様である。また特に、走査線及びデータ線に接続される画素スイッチのジャンクション容量が増加することで、画素容量へのデータ書き込みも高速にすることが難しくなる。
【0009】
また、液晶表示装置において、画素スイッチをNチャンネル型若しくはPチャンネル型のトランジスタを採用した場合においては、いわゆるバックバイアス効果によって、ゲート閾値電圧が上昇する。このため、或る規定のゲート電圧を印加したとしても、上記のようにして上昇したゲート閾値電圧によって、実効的なゲート電圧のレンジは狭められることとなる。このようにしてレンジが縮小されたゲート電圧によって液晶を駆動した場合には、駆動電圧レベルに対する液晶の反応のレンジも狭くなってしまい、階調表現性もそれだけ劣ってくることになる。
そこで、上記のような液晶表示装置としての特性上の問題点を解消する1つの方法として、前述したように、より高いゲート電圧を画素スイッチに印加することが挙げられるが、これを実現しようとすれば、先にも述べたのと同様に、半導体プロセスとしての問題が生じてくることになる。
【0010】
このような問題点を考慮すれば、半導体プロセスの規格としての画素スイッチのトランジスタの耐圧はそのままとしたうえで、例えば、これまでより高いゲート電圧を印加可能な表示駆動が行われるようにすることが望ましいこととなる。
【0011】
【課題を解決するための手段】
そこで、本発明は上記した課題を考慮して、表示駆動方法として次のようにして構成することとした。
つまり、複数の走査線と、これら走査線に直交して、画素データに対応するデータ信号が供給されるデータ線とがマトリクス状に配置され、これら走査線とデータ線との交点に対して、画素容量と、上記走査線に対して印加される走査信号電圧により、上記画素容量に対して上記データ信号を供給する経路を導通させるスイッチング素子とを接続して形成される表示素子に対する表示駆動方法において、スイッチング素子の耐圧特性に応じた許容レベル以内とされる第1の振幅レベルにより、走査信号電圧の印加を開始させる走査手順と、第1の振幅レベルによる走査信号電圧の印加開始後で、データ線に対するデータの供給が開始される以前において、データ線に対して所定レベルのプリチャージ電圧を印加するプリチャージ手順と、プリチャージ電圧の印加により生じる電位が保持されている期間内における所定タイミングで、第1の振幅レベルにより印加が行われている走査信号電圧を、上記第1の振幅レベルよりも大きい第2の振幅レベルに切り換える振幅切り換え手順とを行い、上記データ線を走査するタイミングに応じて、上記データ信号を上記データ線に対して供給する経路をオン/オフするデータ信号用スイッチング素子のオン/オフ制御信号端子に対して、オン/オフ制御信号電圧を印加するのにあたり、上記第1の振幅レベルによる上記走査信号電圧が印加されているときには、当該データ信号スイッチング素子の耐圧特性に応じた許容レベル以内とされる第3の振幅レベルによるオン/オフ制御信号電圧を印加し、上記第2の振幅レベルによる上記走査信号電圧が印加されているときには、上記第3の振幅レベルよりも大きい第4の振幅レベルによるオン/オフ制御信号電圧を印加する、振幅レベル切り換え手順、を行うこととした。
【0012】
また、複数の走査線と、これら走査線に直交して、画素データに対応するデータ信号が供給されるデータ線とがマトリクス状に配置され、これら走査線とデータ線との交点に対して、画素容量と、走査線に対して印加される走査信号電圧により、画素容量に対してデータ信号を供給する経路を導通させるスイッチング素子とを接続して形成される表示素子として次のように構成することとした。
つまり、走査線を走査するための走査信号電圧を供給する走査線駆動手段と、データ線に対してデータ信号を供給するデータ線駆動手段と、上記第1の振幅レベルによる走査信号電圧の印加開始後で、上記データ線に対するデータの供給が開始される以前において、上記データ線に対して所定レベルのプリチャージ電圧を印加するプリチャージ手段と、上記データ信号が上記データ線に供給される経路をオン/オフ可能に設けられるデータ信号用スイッチング素子と、このデータ信号用スイッチング素子を、データ信号の走査タイミングに応じてオン/オフ制御するオン/オフ制御信号電圧を印加するとともに、当該オン/オフ制御信号電圧を、上記データ信号用スイッチの耐圧特性に応じた許容レベル以内とされる第3の振幅レベルと、該第3の振幅レベルよりも大きい第4の振幅レベルとで切り換え可能なスイッチング素子駆動手段と、を備え、上記走査線駆動手段は、上記走査信号電圧について、上記プリチャージ電圧の印加により生じる電位が保持されている期間内における所定タイミングで、上記スイッチング素子の耐圧特性に応じた許容レベル以内とされる第1の振幅レベルと、該第1の振幅レベルよりも大きい第2の振幅レベルとの間で切り換えて印加するようにされているとともに、 上記スイッチング素子駆動手段は、上記第1の振幅レベルによる走査信号電圧が印加されているときには、上記第3の振幅レベルを出力させ、上記第2の振幅レベルによる走査信号電圧が印加されているときには、上記第4の振幅レベルを出力させることとした。
【0013】
また、表示装置としては次のように構成することとした。
本発明の表示装置は、表示素子が形成された半導体基板と、この半導体基板に対して対向して配置される共通電極を有する対向基板と、半導体基板と対向基板との間に介在する液晶層とを備えて成るものとされる。
そして、上記表示素子は、複数の走査線と、これら走査線に直交して、画素データに対応するデータ信号が供給されるデータ線とがマトリクス状に配置され、これら走査線とデータ線との交点に対して、画素容量と、走査線に対して印加される走査信号電圧により、画素容量に対してデータ信号を供給する経路を導通させるスイッチング素子とを接続して形成される画素セル駆動手段と、走査線を走査するための走査信号電圧を供給する走査線駆動手段と、データ線に対してデータ信号を供給するデータ線駆動手段と、上記第1の振幅レベルによる走査信号電圧の印加開始後で、上記データ線に対するデータの供給が開始される以前において、上記データ線に対して所定レベルのプリチャージ電圧を印加するプリチャージ手段と、上記データ信号が上記データ線に供給される経路をオン/オフ可能に設けられるデータ信号用スイッチング素子と、このデータ信号用スイッチング素子を、データ信号の走査タイミングに応じてオン/オフ制御するオン/オフ制御信号電圧を印加するとともに、当該オン/オフ制御信号電圧を、上記データ信号用スイッチの耐圧特性に応じた許容レベル以内とされる第3の振幅レベルと、該第3の振幅レベルよりも大きい第4の振幅レベルとで切り換え可能なスイッチング素子駆動手段と、を備え、上記走査線駆動手段は、上記走査信号電圧について、上記プリチャージ電圧の印加により生じる電位が保持されている期間内における所定タイミングで、上記スイッチング素子の耐圧特性に応じた許容レベル以内とされる第1の振幅レベルと、該第1の振幅レベルよりも大きい第2の振幅レベルとの間で切り換えて印加するようにされているとともに、上記スイッチング素子駆動手段は、上記第1の振幅レベルによる走査信号電圧が印加されているときには、上記第3の振幅レベルを出力させ、上記第2の振幅レベルによる走査信号電圧が印加されているときには、上記第4の振幅レベルを出力させることとした。
【0014】
上記各構成によれば、走査線を走査する電圧としては、スイッチング素子の耐圧特性に応じた許容レベル以内とされる第1の振幅レベルと、この第1の振幅レベルより大きいとされて、例えば、許容レベル以上とされる第2の振幅レベルとの間で切り換えられる。
そして、先ずは、耐圧以内とされる第1の振幅レベルの走査信号電圧により走査線の走査を開始させた後に、データ線駆動によるデータ信号の供給が行われる前のタイミングで、データ線にプリチャージを行う。そして、この後において走査信号電圧を第2の振幅レベルに切り換えるようにされるが、この時点では、画素容量にはプリチャージ電圧に対応する電位が発生しているので、耐圧を越える第2の振幅レベルがスイッチング素子に印加されたとしても、スイッチング素子の端子間においては、耐圧を越えない電位差を生じさせることが可能になる。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について説明を行っていくこととする。本実施の形態としては、例えば液晶プロジェクタ装置などをはじめとする各種映像機器、電子機器に採用される、アクティブマトリクス方式の液晶表示装置を例に挙げることとする。
【0016】
図1は、本発明の実施の形態としての液晶表示装置の構成例を示している。
この図に示す液晶表示装置1であるが、その全体的な基本構造としては、半導体基板(表示素子)に対して、少なくとも、例えばマトリクス状に配列される画素セル駆動回路をはじめとする所要の回路を形成する。そして、この半導体基板に対して、共通電極を形成した対向基板を対向させ、これら半導体基板と対向基板との間に液晶を封入するようにした構造を有している。
【0017】
本実施の形態の場合には、反射型液晶表示素子を形成することとしており、このような場合、半導体基板には、例えばシリコン(Si)の材質による基板を用いる。この半導体基板に対して、水平方向に走査線LV1〜LVmを形成すると共に、垂直方向にはデータ線LH1〜LHnを形成する。そして、このようにしてマトリクス状に配される走査線及びデータ線の交点に対して画素セル駆動回路10を配列して形成すると共に、走査ドライバ2、データドライバ4とを形成するものである。
【0018】
先ず、この半導体基板上に形成される画素セル駆動回路10の回路構成を、図1において破線で括って示す部位を例に説明する。
1つの画素セル駆動回路10は、図のように、画素スイッチSW、画素容量C、及び画素電極Pを備える。
画素スイッチSWは、例えばNチャンネル型トランジスタとしての構造を有している。画素スイッチSWのゲートは、走査線LV1に対して接続され、ドレインは、データ線LH1と接続される。
また、画素スイッチSWのソースは、画素容量Cの一端と接続される。画素容量Cの他端は、この場合にはグランドに対して接続される。また、画素スイッチSWのソースと画素容量Cの接続点は、画素電極Pに対して接続される。
【0019】
この場合には、所定複数の走査線(ゲート線)LV1〜LVmを水平(行)方向に配列し、また、所定複数のデータ線LH1〜LHnを垂直方向に配列することで、これら走査線とデータ線とをマトリクス状に配列させている。そのうえで、例えば上記画素セル駆動回路10は、走査線LV1とデータ線LH1の交点とされる位置に対して、上述した接続態様によって接続されているものである。そして、他の画素セル駆動回路10についても、同様にして、他の走査線LV2〜LVmとデータ線LH2〜LHnとの各交点に対して接続されるようにして配置して形成される。このようにして、画素セル駆動回路10は、走査線とデータ線の配列に従って、行方向と列方向に沿って、マトリクス状に配列される。
また、このようにして形成される半導体基板としては、各画素セル駆動回路10の画素電極Pがマトリクス状に配列されて表出している状態となる。
【0020】
また、上記のようにして画素セル駆動回路10が配列して形成される半導体基板に対向しては、コモン電圧Vcomが印加される共通電極が形成された対向基板が対向するようにして配置される。そして、この半導体基板と、対向基板との間に、液晶LCを封入する。このような構造によって本実施の形態の液晶表示装置1全体が構成される。
【0021】
また、本実施の形態の半導体基板に対しては、走査ドライバ2及びデータドライバ4としての回路も形成される。
走査ドライバ2は、行ごとに垂直方向への走査を行うために設けられる。つまり、画像表示を行うのにあたり、1水平走査期間ごとに、走査線LV1→LV2・・・LVmの順で、走査信号としてのパルス電圧(走査パルス)を出力することで、走査線を垂直方向に順次走査する。
このために走査ドライバ2は、例えば図示するようにして、垂直シフトレジスタ3と、走査線数mに対応したm個のドライバYV1〜YVmを有して構成される。
垂直シフトレジスタ3に対しては、垂直スタート信号VSTと、垂直クロック信号VCKが入力されている。垂直スタート信号VSTは、例えばフレーム周期に対応するタイミングにより出力されるもので、1フレーム期間における垂直走査の開始を指示する信号である。また、垂直クロック信号VCKは、1水平走査周期ごとのタイミングで出力されるクロック信号である。
【0022】
垂直シフトレジスタ3は、垂直スタート信号VSTによる垂直走査開始の指示に応じて、走査信号のシフトを開始する。また、この出力のシフトは、垂直クロック信号VCKの入力タイミングに応じて行われる。
これにより、垂直シフトレジスタ3では、垂直スタート信号VSTに応じて、先ず、走査信号V1を出力し、この後は、1水平走査周期ごとのタイミングで、走査信号V2から走査信号Vmまでを順次出力することになる。
上記のようにして順次出力される走査信号V1〜Vmは、それぞれドライバYV1〜YVmに入力され、ここで、所要の電圧レベルによる走査パルスに変換されて、走査線LV1〜LVmに対して出力される。
このようにして、上述もしたように、1水平走査期間ごとに、走査線LV1〜LVmに対して、順次、走査パルスを出力していく動作が得られることとなる。そして、例えば走査線LV1に対して走査パルスが印加されたとすれば、この走査線LV1に接続されている複数の画素スイッチSWのゲートに対して、所定レベルのゲート電圧が印加されることとなって、これらの画素スイッチSWがオンとなるものである。
【0023】
なお、本実施の形態としては、画素スイッチに対して耐圧以上の振幅のゲート電圧を印加可能とされる。そして、このような駆動を行う際において、ドライバYV1〜YVmでは、データ信号の極性に応じて、走査パルスの出力レベルの切り換えを行うようにされるのであるが、これについては後述する。
【0024】
データドライバ4は、データ線LH1〜LHnを駆動するために設けられる。つまり、データ線LH1〜LHnに対してデータ信号を出力する。
この場合、データドライバ4は、水平シフトレジスタ5と、データ線数nに対応するn個のドライバYH1〜YHn、サンプリングスイッチSSW1〜SSWn、及びプリチャージスイッチPSW1〜PSWnを備えている。これらサンプリングスイッチSSW1〜SSWn、及びプリチャージスイッチPSW1〜PSWnについても、例えば画素スイッチと同様に、Nチャンネル型のトランジスタにより形成される。
【0025】
水平シフトレジスタ5は、走査信号H1〜Hnの出力ラインが引き出されており、これら走査信号H1〜Hnの出力の各々がドライバYH1〜YHnに対して入力されるようになっている。ドライバYH1〜YHnの出力は、それぞれ、サンプリングスイッチSSW1〜SSWnのゲートに対して接続される。
【0026】
サンプリングスイッチSSW1〜SSWnのドレインに対しては、データ信号SIGが入力されるようになっている。また、サンプリングスイッチSSW1〜SSWnのソースは、それぞれ、データ線LH1〜LHnと接続される。
【0027】
また、先にも述べたようにして、本実施の形態では、画素スイッチに対して耐圧以上の振幅のゲート電圧を印加可能とする駆動が行われるのであるが、これに対応して、本実施の形態のデータドライバ内には、データ線及び画素容量に対して所要のタイミングでプリチャージを行うためのプリチャージ回路系が備えられる。
この場合のプリチャージ回路系は、プリチャージスイッチPSW1〜PSWnを備えて形成される。プリチャージスイッチPSW1〜PSWnの各ゲートは、プリチャージタイミング信号PCHGに対して共通に接続され、各ドレインは、プリチャージ電圧Vpreに対して共通に接続される。また、プリチャージスイッチPSW1〜PSWnのソースは、それぞれ、データ線LH1〜LHnに対して接続される。
【0028】
データドライバ4によるデータ線駆動のための動作としては、次のようになる。なお、ここでは、プリチャージ回路系の動作は省略して後述することとし、データドライバ4における基本的なデータ線駆動のための動作のみについて述べておくこととする。
【0029】
データドライバ4内の水平シフトレジスタ5に対しては、水平スタート信号HSTと、水平クロック信号HCKが入力されている。
1水平ラインごとのデータ線の駆動は、走査ドライバ2が或る1本の走査線の走査を開始した時点を起点として、所定のタイミングで開始されるものであるが、上記水平スタート信号HSTは、この1水平ラインにおけるデータ線駆動の開始を指示するための信号となる。
また、水平クロック信号HCKは、例えば1水平ラインを形成する画素を順次走査する周期に対応した、いわゆる画素周波数を有するクロックである。
【0030】
そして、水平シフトレジスタ5は、水平スタート信号HSTにより指示されるタイミングで、走査信号の出力を開始する。つまり、走査信号H1の出力を行うものである。そして以降の水平走査期間内においては、水平クロック信号HCKのタイミングに応じて走査信号をシフトすることで、走査信号H2〜Hnを順次出力していくことになる。なお、各走査信号は、水平クロック信号HCKの周期に対応したパルス幅を有する信号波形を有する。
このようにして順次出力される走査信号H1〜Hnは、それぞれドライバYH1〜YHnに入力され、ここで所定レベルの電圧に変換され、サンプリングスイッチSSW1〜SSWnに対してゲート電圧として印加されていく。これによって、サンプリングスイッチSSW1〜SSWnは、走査信号H1〜Hnとしてのパルスが出力されている期間に対応してオン状態となる。つまり、走査信号H1〜Hnの出力タイミングに応じて順次オン状態となるものである。
【0031】
ここで、サンプリングスイッチSSW1〜SSWnのドレインに対しては、データ信号SIGが印加されるようになっている。データ信号SIGは、画素データに対応する電圧値を有した信号である。
そして、上記のようにしてサンプリングスイッチSSW1〜SSWnが走査信号H1〜Hnの出力タイミングに応じて順次オン状態となることで、データ信号SIGは、サンプリングスイッチSSW1〜SSWnのドレインからソースを介してデータ線LH1〜LHnに対して印加されることになる。
このときには、走査が行われてアクティブとなっている或る1つの走査線に接続されている画素スイッチSWがオン状態になっていることから、この走査線とデータ線LH1〜LHnとの交点にある画素セル駆動回路10の各画素容量Cには、データ線LH1〜LHnに順次印加されるデータに応じた電荷が蓄積される。つまり、データのサンプリング(書き込み)が行われる。
【0032】
上記のようにしてデータのサンプリングが行われた画素容量Cにおいては、蓄積された電荷に応じた電位が発生し、この電位は、同じ画素スイッチSWのソースと接続された画素電極Pにも発生することになる。
画素電極Pに対しては、液晶LCが介在するようにして、コモン電圧Vcomが印加されている共通電極が対向して配置されているのであるが、上記のようにして、画素電極Pにおいてデータに対応する電位が発生すると、この画素電極Pの電位と、コモン電圧Vcomとの電位差に応じて、その間に介在する液晶LCの液晶が反応して励起されることになる。つまり、画素セルが駆動され、画素単位での表示が行われることとなる。
【0033】
また、周知のように、液晶は直流印加による駆動では劣化してしまうため、液晶に印加すべき電圧を交流とすることが一般に行われている。そこで、本実施の形態の液晶表示装置においても、液晶を交流印加により駆動するようにしているが、このために、本実施の形態では、対向電極側に印加する電圧はコモン電圧Vcomとして直流的な電圧印加を行うのに対し、データ信号を交流波形として印加するものである。
つまり、本実施の形態のデータ信号は、図2に示すようにして、コモン電圧Vcomを中心レベルとして、このコモン電圧Vcomに対して正極側の最大値Vpmaxまでの範囲で振幅する正極性信号と、コモン電圧Vcomから負極側の最大値Vnmaxまでの範囲で振幅する負極性信号とを所定タイミングで交互に出力させるものである。
なお、液晶に印加する交流信号の反転タイミングとしては、フレームごとに反転させるフレーム反転法、水平ラインごとに反転させるライン反転法、画素(ドット)ごとに反転させるドット反転法などを挙げることができるが、本発明としての表示駆動においては特に限定されるものではない。但し、本実施の形態の説明にあたっては、フレーム反転法を採用しているものとする。
【0034】
そして、上記のようにして構成される本実施の形態の液晶表示装置により画像表示のための駆動を行うのにあたっては、例えば各画素スイッチSWに対して定格の耐圧以上のゲート電圧を印加したうえで、ゲート−ソース間及びゲート−ドレイン間は耐圧以内の電圧印加で収まるようにされる。これによって、画素スイッチが耐圧オーバーによって破壊されることなく、画素スイッチに対して充分高いゲート電圧を印加することが可能になる。
そこで以降においては、このような画素スイッチに対してのゲート電圧の印加動作を実現するための画像表示駆動について説明を行っていくこととする。
【0035】
図3は、本実施の形態の液晶表示装置1の画像表示動作として、1水平走査期間における駆動タイミングを示すタイミングチャートである。なお、この図においては、図1に示した走査線LVmを走査しているときの駆動タイミングを示している。
【0036】
この図において1水平走査期間Hは、図3(a)に示される水平クロック信号HCKとして、HCK(0)〜HCK(N+18)までが出力される期間となる。なお、水平クロック信号HCKの1周期分に対応する期間を、ここでは画素走査期間Pxということとしている。そして、走査信号Vmは、図3(f)に示すようにして、HCK(1)〜HCK(N+17)の期間において、所定レベルの電圧として出力されるようになっている。この走査信号VmがドライバYVmを介して走査線LVmに対して所定の電圧レベルに変換されて出力されることにより、HCK(1)〜HCK(N+17)の期間においては、走査線LVmに接続された画素スイッチSWがオン状態にあることとなる。
【0037】
また、図3(c)に示す極性信号PIDは、データ信号の極性を示す信号とされるのであるが、データ信号の極性が反転する場合には、水平走査期間Hにおける水平クロック信号HCK(1)の時点において、その反転の状態に応じて、HレベルからLレベル、若しくはLレベルからHレベルに変化する。ここでは、極性信号PIDは、データ信号が正極性の場合にはHレベルで、負極性の場合にはLレベルとなるようにされている。
【0038】
ここで、水平走査期間Hにおける始めのHCK(0)〜HCK(15)までの16画素走査期間は、画素セルに対するデータ書き込みが行われない、水平ブランキング期間HBLとなる。従って、この期間におけるデータ信号SIGは、図3(e)に示すように、中心レベルであるコモン電圧Vcomを維持する。
【0039】
そして、この水平ブランキング期間HBLにおける後方のHCK(7)〜HCK(15)までの期間においては、図3(b)に示すようにして、プリチャージタイミング信号PCHGが、Lレベルから所定のHレベルに立ち上がることとなる。これによって、データドライバ4内におけるプリチャージスイッチPSW1〜PSWnの各ゲートに対してゲート電圧が印加されることとなり、プリチャージスイッチPSW1〜PSWnが一斉に導通することとなる。
プリチャージスイッチPSW1〜PSWnが一斉に導通すれば、これらのスイッチのドレイン−ソースを介して、プリチャージ電圧Vpreが、各データ線LH1〜LHnに対して印加されることになる。このときには、走査線LVmに接続されている各画素スイッチSWは既にオン状態にあるので、これらの画素スイッチSWに接続される画素容量Cは、プリチャージ電圧Vpreに対応する電荷が蓄積されることになる。つまり、走査線LVmに対応する画素容量Cの全てに対してプリチャージが行われたこととなる。また、データ線LH1〜LHnそのものも、プリチャージ電圧Vpreによりプリチャージされることとなる。つまり、データ線LH1〜LHnには、プリチャージ電圧Vpreによって或る電位が生じるようにされるものである。
【0040】
なお、プリチャージ電圧Vpreとしては、画素スイッチSWにおけるゲート耐圧と、画素スイッチ等のゲートに印加すべきゲート耐圧以上の電圧レベルとの兼ね合いによって任意に設定されればよいものとされる。また、プリチャージ電圧Vpreは必ずしも一定レベルでなくともよいものとされ、むしろ、本実施の形態のようにして、フレーム反転法によりフレームごとにデータ信号極性が反転するような場合には、このデータ信号極性に応じてプリチャージ電圧Vpreのレベルの切り換えを行うことが好ましい。
【0041】
また、水平ブランキング期間HBLにおけるHCK(9)のタイミングでは、極性信号PIDをラッチすることが行われる。そして、水平クロック信号HCK(15)のタイミングでプリチャージタイミング信号PCHGがLレベルに立ち下がることで、データ線に対するプリチャージ電圧Vpreの印加が終了することとなる。なお、プリチャージ電圧Vpreの印加が終了しても、例えば完全に放電されるまでは、プリチャージ動作によって画素容量C及びデータ線に生じた電位は保持されることになる。
【0042】
そして続く、HCK(16)〜HCK(17)の期間において、図3(d)に示す水平スタート信号HSTとしてのパルスが出力されると、水平シフトレジスタ5では、この水平スタート信号HSTを水平クロック信号HCKのタイミングによりシフトして出力していく。これによって、図3(g)(h)(i)に示すようにして、走査信号H1,H2・・・Hnが、1画素走査期間ごとのタイミングで順次出力されることになる。そして、このようにして走査信号H1,H2・・・・Hnが出力されることで、前述もしたように、この走査信号H1,H2・・・・Hnの出力タイミングに応じて、データ線LH1,LH2・・・LHnに対して、順次、データ信号SIGが印加されていくことになる。
【0043】
このときのデータ信号SIGは、図3(e)に示されている。
例えば走査信号H1が出力されてデータ線LH1が駆動されるHCK(18)の期間においては、「#1」として示されるデータ信号SIGが出力されている。従って、この期間においては、走査線LVmとデータ線LH1との交点にある画素セル駆動回路の画素容量Cに対して、データ信号(#1)が書き込まれることになる。そして、これによって、走査線LVmとデータ線LH1との交点にある画素セルの駆動が行われることになる。
このような画素セルの駆動が、水平クロック信号HCK(N+17)におけるデータ信号(#N)まで行われることで、走査線LVmに対応する1水平ライン分の画素表示が行われることとなる。つまり、ライン表示が行われるものである。
そして、このような1水平走査期間の動作が、1フレーム期間内において、走査線LV1〜LVmを順次走査するごとに行われる結果、1フレーム分の画像が表示されることとなる。そしてまた、このようなフレーム周期ごとの動作を繰り返すようにされることで、継続的に画像が表示される。
【0044】
また、図4は、走査ドライバ2及びデータドライバ4内に備えられるドライバ(YV1〜YVm,YH1〜YHn)についての個々の内部構成例を示している。これらドライバ(YV1〜YVm,YH1〜YHn)は、この図に示される構成を共通に採るものとされる。
ここでは、回路についての詳細な接続態様及び各部の機能の説明は省略するが、Nチャンネル型若しくはPチャンネル型のトランジスタを図示するようにして接続したうえで、動作電源として、電圧AVD1若しくはAVD2を所要のトランジスタと接続すると共に、所要のトランジスタをグランド(GND)若しくはコモン電圧Vcomと接続することでドライバとしての回路が形成されていることが理解される。
このようにして形成されるドライバの回路において、入力端子INに対しては、走査信号が入力される。また、PID入力端子PIDCNに対しては、極性信号PIDをラッチした信号が入力される。そして、出力端子VOUTから出力電圧が得られる。
より具体的には、例えば走査ドライバ2のドライバYV1においては、入力端子INに垂直シフトレジスタ3から走査信号V1が入力され、出力端子VOUTに走査線LV1から画素スイッチSWのゲートに供給される出力電圧が得られる。また、例えばデータドライバ4のドライバYH1においては、入力端子INに水平シフトレジスタ5から走査信号H1が入力され、出力端子VOUTにサンプリングスイッチSSW1のゲートに供給される出力電圧が得られる。また、PID入力端子PIDCNからの信号は各ドライバに供給され、これにより後述される電圧AVD1と電圧AVD2との電圧レベルの切換えが制御される。
【0045】
図5の波形図は、上記図4に示したドライバの動作を示している。入力端子INには、図5(c)に示すようにして、グランド(GND)電位を基準レベルとして所定の電圧VDDのレベルによる走査信号が入力されるようになっている。また、PID入力端子PIDCNに入力される、極性信号PIDをラッチした信号としては、図5(d)に示すように、ラッチしたレベルがLレベルであるときにはグランド電位で、Hレベルであるときには、電圧VDDのレベルとなる。
また、図4に示した回路において、VCENTが出力されるラインには、入力端子INに入力される走査信号に応じたタイミングによる波形が、図5(b)に示すようにして現れる。つまり、走査信号がグランド電位のときには、コモン電圧Vcomとなり、走査信号がVDDのレベルに立ち上がったときには、AVD1のレベルに立ち上がる。
【0046】
ここで、グランド電位GNDに対するコモン電圧Vcom、電圧AVD1、及び電圧AVD2のレベルの関係としては、図5(a)にも示されるように、GND<Vcom<AVD1<AVD2となっている。コモン電圧Vcomは、前述もしたように対向電極に印加される電圧レベルである。また、電圧AVD1は、画素スイッチSWとされるトランジスタのゲート耐圧にほぼ対応したレベルであり、この電圧AVD1を画素スイッチSWに印加しても耐圧オーバーにはならないとされるレベルである。これに対して、電圧AVD2は、画素スイッチSWとしてのトランジスタのゲート耐圧よりも高いとされるレベルを有している。
【0047】
そして、出力端子VOUTに得られる電圧レベルは、図5(a)に示すようにして、PID入力端子PIDCNに入力されるラッチ信号のレベルに応じて、変化するようにされる。
つまり、例えば時点t1以前若しくは時点t2以降として示すように、ラッチ信号がLレベルにある場合、電圧AVD1のレベルが出力されるようになっている。これに対して、期間t1〜t2として示すように、ラッチ信号がHレベルのときには、電圧AVD2のレベルが出力される。
つまり、本実施の形態のドライバでは、データ信号極性が負極性(ラッチ信号=L)である場合には、ゲート耐圧に収まる電圧AVD1を出力し、データ信号極性が正極性(ラッチ信号=H)である場合には、ゲート耐圧よりも高い電圧AVD2を出力するようになっている。
【0048】
なお、上記図4に示したドライバでは、出力端子VOUTから出力される電圧レベルをAVD1/AVD2との間で切り換え可能とするために、電源電圧として電圧AVD1、AVD2を利用するようにしている。しかしながら、図4に示される接続態様に依れば、ドライバを形成する各トランジスタのゲート−ドレイン間電圧、及びゲート−ソース間電圧は、ともに、電圧AVD1以内に収まり、これより高い電圧AVD2が印加されることはないようにされている。
このことから、各ドライバを形成するトランジスタについても、例えば画素スイッチSWと同様のゲート耐圧として形成すればよいこととなるが、これによっては、例えば、ドライバを形成するトランジスタと、画素スイッチを形成するトランジスタとで、同様の半導体プロセスを用いればよいことから、半導体基板の製造能率としては、それだけ向上されることになる。
【0049】
そして、本実施の形態においては、先に図3により説明した、フレーム反転法及び水平ブランキング期間におけるプリチャージ動作を伴う表示駆動タイミングに対して、上記のようにしてラッチ信号に応じて出力レベルをAVD1とAVD2との間で切り換えるドライバの動作を組み合わせることで、次のような本実施の形態に特有の動作を得る。
先ず、走査ドライバ2側のドライバ(YV1〜YVm)の動作によっては、画素スイッチSWのゲートと基板間に対してゲート耐圧以上のゲート電圧を印加した上で、ゲート−ドレイン及びゲート−ソース間にかかる電圧は耐圧レベル以内に収まるようにして画素スイッチSWを駆動することが可能になる。換言すれば、耐圧オーバーによって画素スイッチSWが破壊されることなく、画素スイッチSWに対して耐圧以上のゲート電圧を印加することができるものである。
また、データドライバ4側のドライバ(YH1〜YHn)の動作によっては、サンプリングスイッチSSW1〜SSWnについて、ゲート耐圧以上のゲート電圧印加によってオン/オフさせることが可能となる。
【0050】
例えば、図3のタイミングチャートにおいて、水平クロック信号HCK(1)のタイミングで、図3(c)に示す極性信号PIDがLレベルからHレベルに反転したとする。これは、データ信号が、先の水平走査期間を含む前フレーム期間においては負極性であったものが、今回の水平走査期間を含む現フレーム期間においては正極性に反転するという状態に対応する。
この場合において、この反転した極性信号PIDが水平クロック信号HCK(9)のタイミングでラッチされるまでは、図3(j)に示すように、ドライバのPID入力端子PIDCNにはLレベルのラッチ信号が入力される。このため、走査線LVmに対しては、図3(f)に示すように、ドライバYVmによって電圧AVD1が印加されていることとなる。従って、このときには走査線LVmと接続された画素スイッチSWはオン状態とされていることになる。
【0051】
そして、この後において、水平クロック信号HCK(7)のプリチャージ期間が開始すると、前述もしたように、データ線LH1〜LHnに対して一斉にプリチャージが行われ、これによって、走査線LVmに接続される画素スイッチSWのソース−ドレイン間がプリチャージ電圧Vpreとほぼ同じとされる電位にまで引き上げられることとなる。
続いて、同じプリチャージ期間内の水平クロック信号HCK(9)のタイミングでは、極性信号PIDがラッチされることになって、このときにはじめて、図3(j)に示すラッチ信号はLレベルからHレベルに反転する。これに応じて、ドライバYVmは、図3(f)に示すようにして、電圧AVD1から電圧AVD2に出力レベルを切り換えることになる。
これによって、走査線LVmに接続される画素スイッチSWに対しては、ゲート耐圧以上のレベルの電圧が印加されることになるのであるが、HCK(7)(8)によるプリチャージ期間の前半において、既にプリチャージ電圧Vpreによってプリチャージが行われているから、例えば各画素スイッチSWのゲート−ソース間電圧Vgs、及びゲート−ドレイン間電圧Vgdは、ゲートに印加されるゲート電圧をVgとすると
Vgs=Vgd=Vg−Vpre・・・(式1)
により表されることになる。つまり、ゲート−ソース間電圧Vgsとゲート−ドレイン間電圧Vgdは、ゲートに対して耐圧以上の電圧AVD2が印加されているのにも関わらず、ゲート耐圧以内のレベルとすることができるものである。
【0052】
また、データドライバ4側のドライバYH1〜YHnについても、上記したドライバYVmと同様の動作によって、極性信号PIDについてのラッチ信号がHレベルの時には電圧AVD2を出力し、Lレベルの時には電圧AVD1を出力するようにされる。
そして、ドライバYH1〜YHnが、走査信号H1〜Hnの入力に応答して電圧AVD2を出力しているときには、既に先のプリチャージ期間のプリチャージ動作によって、各データ線LH1〜LHnはプリチャージ電圧Vpreの電位、又は、印加された正極性データに応じた電位にて充電、又は放電された状態にある。
従って、ドライバYH1〜YHnの出力がゲート電圧として印加されるサンプリングスイッチSSW1〜SSWnについても、ゲート−ソース間電圧Vgs、及びゲート−ドレイン間電圧Vgdは、上記式1により表されることになる。つまり、サンプリングスイッチSSW1〜SSWnに対して耐圧以上の電圧AVD2がゲート電圧として印加されていたとしても、ゲート−ソース間電圧Vgsとゲート−ドレイン間電圧Vgdは、ゲート耐圧以内のレベルとなっているものである。
【0053】
また、逆に、先の水平走査期間(前フレーム)においては正極性であったデータ信号が、今回の水平走査期間(現フレーム)においては負極性に反転することで、図3(c)に示す極性信号が水平クロック信号HCK(1)のタイミングで、HレベルからLレベルに反転した場合には、次のような動作となる。
この場合、先の水平走査期間においては、データ信号SIGが正極性となっているので、今回の水平走査期間の水平クロック信号HCK(9)のタイミングでLレベルの極性信号PIDがラッチされるまでは、走査ドライバ2内のドライバYVmのPID入力端子PIDCNにはHレベルのラッチ信号が入力されていることになる。このため、水平走査期間の水平クロック信号HCK(9)のタイミングに至るまでは、ドライバYVmからは、耐圧以上の電圧AVD2が出力されていることになる。
しかしながら、このときには、画素容量Cに対して前回書き込まれたデータに対応する電荷が放電中の状態にあるので、ゲート電圧をVg、データ信号の書き込みより画素容量が維持する電位をVsigとすれば、画素スイッチSWのゲート−ソース間電圧Vgsは、
Vgs=Vg−Vsig・・・(式2)
により表されることになり、耐圧レベルを越えないようにすることができる。
そして、ゲート−ドレイン間電圧Vgdについても、
Vgd=Vg−Vpre・・・(式3)
により表すことができる。つまり、先の水平走査期間において、プリチャージされた電位がデータ線に維持されていることで、ゲート−ドレイン間電圧Vgdとしても耐圧を越えないようにされる。
【0054】
また、サンプリングスイッチSSW1〜SSWnについても、水平ブランキング期間HBLにおいては、データ信号SIGがコモン電圧Vcomとなっていることで、ソース・ドレインの片側電位は、コモン電圧Vcomとなり、また、もう片側の電位は、データ線に生じているプリチャージ電圧Vpreに対応する電位となっていることから、耐圧以上の電圧AVD2がゲートに印加されているとしても問題は無いこととなる。
【0055】
そして、水平クロック信号HCK(9)のタイミングに至ることで、Lレベルの極性信号PIDがラッチされると、走査ドライバ2内のドライバYVmからは、電圧AVD1が出力されることになる。そして、以降においては、画素スイッチSWを電圧AVD1のレベルによってオンにするようにしてライン走査を行うようにされる。
データ信号が負極性である場合には、例えば図2に示した負極性の最大値Vnmaxは、例えば0電圧レベルとされるのであるが、このような絶対的に低いレベルのデータ信号が書き込まれた場合に、耐圧以上の電圧AVD2を印加したとすれば、画素スイッチSWは耐圧オーバーとなってしまう。そこで、本実施の形態においては、データ信号が負極性である場合には、上記のようにして耐圧以内の電圧AVD1を印加するように切り換えているものである。
また、データドライバ側のドライバYH1〜YHnについても、同様にして電圧AVD1を印加するように動作するので、やはり、例えば0電圧レベル程度のデータ信号が書き込まれたとしても、サンプリングスイッチSSW1〜SSWnは耐圧オーバーにはならないようになっている。
【0056】
このように本実施の形態においては、少なくとも、画素スイッチが電気的に破壊されることなく、これら画素スイッチに対して耐圧以上のレベルのゲート電圧を印加できるようにしている。これによって、画素スイッチとしてのトランジスタにおけるオン抵抗がより小さなものとなって導通がより良好なものとなる。
これにより、従来よりも画素容量の書き込み高速化することが容易に実現されることになる。
しかも、本実施の形態においては、プリチャージされたデータ線、画素容量の電位とゲート電圧との電位差を生じさせることによって、耐圧以上のゲート電圧を印加することを可能としているので、画素スイッチ等の半導体プロセスとしては、従来と同様の耐圧でもよいこととなる。換言すれば、耐圧向上させた半導体プロセスを形成するために、そのサイズが大型化することは無いこととなる。
また、このことから、例えば従来と同じ程度の電圧レベルを画素スイッチに対して印加すればよいとすれば、半導体プロセスの耐圧は、これまでよりも低いものとすることができ、この耐圧低下に伴っては、半導体プロセスのサイズをより小型なものとすることができることとなる。
【0057】
以上のことから、本実施の形態としての表示駆動方法を採用すれば、これまでと同等の耐圧、サイズの半導体プロセスでありながらも、耐圧以上の電圧を印加して、これまでよりも高速なデータ書き込みが可能になるということが言える。従って、高リフレッシュレートを実現することが容易となるわけであり、液晶表示装置の高精細化、及び小型化を促進することが、これまでよりも容易に実現されることとなる。
また、より高速なデータ書き込みを可能としながらも、例えば従来と同等の半導体プロセスを用いることができるので、新たに高耐圧の半導体プロセスを設計、開発することに比較すれば、コスト的にも有利となる。
さらには、上記もしたように、従来と同等のゲート電圧印加による従来と同等のデータ書き込み速度でよいとすれば、半導体プロセスのサイズはより縮小できるので、従来と同等の性能が要求される場合には、より小型の表示装置を容易に提供できることにもなる。
【0058】
また、液晶表示装置の基板プロセスの特性上、例えば画素スイッチ等をはじめとして半導体基板に形成されるトランジスタ素子には、バックバイアスがかかってしまうことが知られている。このバックバイアスによって、例えば12V程度のゲート電圧を印加したとしても、トランジスタ素子が有効に動作するのは、これよりも低い、例えば0V〜8V程度の範囲にまで狭くなってしまう。例えば画素スイッチのゲート電圧振幅のレンジが上記のようにして狭くなると、データ信号に応じた電位の変化幅も小さくなってしまうことから、液晶の特性を充分引き出すようにして駆動することができなくなってしまう。
さらには、液晶は、電圧が印加されることによって反応して励起するのであるが、周知のように、液晶は、図2に示すようにして印加電圧に対して閾値電圧を有する。つまり、液晶が印加電圧に応答して透過率が変化するように動作させるには、閾値電圧以上の所定範囲で印加電圧を与える必要がある。これによっても、ゲート電圧が有効に液晶を駆動できるレンジは狭くなってしまっている。
このようにして液晶を駆動する振幅範囲が狭くなることによっては、階調表現が劣化してしまうこととなる。特に、フルカラー表示を行う液晶表示装置においては、この階調表現が良好でないと、色再現性が低くなってしまうこととなる。
【0059】
そこで、本実施の形態としての構成によって、より高いレベルのゲート電圧を画素スイッチに対して印加するようにすれば、バックバイアス及び液晶の閾値電圧の影響による振幅範囲の縮小を補うことが可能となるので、階調表現性、及び色再現性を容易に向上させることが可能となる。
【0060】
ところで、上述してきた実施の形態の構成によると、データ信号SIGが負極性となるときには、耐圧以上のゲート電圧を印加するようにはしていないが、これは次のような根拠による、
液晶表示装置の最大周波数は、画素容量に対するデータの書き込み速度により決定される。
ここで、例えばNチャンネル型トランジスタを例に採ると、その性質により、データ信号の電圧を高くした場合には、ゲート−ソース間の電位差が小さくなるのでトランジスタのオン抵抗が非常に高くなる。このため、データ書き込みされる画素容量の充放電速度が遅くなってしまう。つまり、データ信号が正極性信号とされて電圧値レベルが高くなるときに、データ書き込み速度が低下することになる。これに対して、データ信号が負極性とされて低レベルの場合には、充分なゲート−ソース間の電位差が得られるので、もともと高速なデータ書き込みが可能であることになる。つまり、データ信号が負極性の場合に対応しては、敢えて高速化のための構成を採る必要は無いこととなる。
データ書き込み速度に対応するデータ書き込み時間は、通常、正極性のデータ信号による書き込み時間と負極性のデータ信号による書き込み時間とを併せて1単位として捉えることとしている。従って、上記したことを考慮すれば、データ書き込み時間を高速化するためには、データ信号が正極性信号とされて電圧値レベルが高くなるときのデータ書き込み速度を高速化することが求められるわけである。そこで、本実施の形態としても、データ信号が正極性の場合においてのみ、ゲート耐圧以上のゲート電圧を印加することで、データ書き込みの高速化を図るようにしているものである。
【0061】
なお、確認のために述べておくと、従来においても、プリチャージ自体は行われていたのであるが、これは、単純にデータ線を或る電圧レベルにプリチャージすることで、データ書き込み時に画素容量において充放電される電荷量を少なくして最適化することのみを目的としているものである。
これに対して本実施の形態では、プリチャージの動作が上述したタイミングで行われるのを踏まえた上で、耐圧以内の電圧AVD1と耐圧以上の電圧AVD2とに出力レベルを切り換え可能なドライバを備えると共に、このドライバの出力レベルの切り換えのための各種信号によるタイミング制御などを行うことで、耐圧以上のゲート電圧を印加して、データ書き込みの高速化を促進するようにしているものである。
【0062】
また、本発明は上記実施の形態として説明した構成のみに限定されるものではない。例えば、画素スイッチやサンプリングスイッチ等のトランジスタ素子、及びドライバを形成するトランジスタ素子については、Nチャンネル型若しくはPチャンネル型トランジスタのほかに、例えばCMOSトランジスタを用いることも可能である。
また、上記実施の形態では、走査ドライバ2とデータドライバ4から出力される電圧レベルは、どちらも電圧AVD1から電圧AVD2に切換えることとしたが、その電圧のレベルは走査ドライバ2とデータドライバ4で異なっていてもよい。
また、上記実施の形態における、電圧AVD1から電圧AVD2への電圧レベルの切り換えは、図3(a)(f)から分かるように、プリチャージ電圧Vpreが印加される期間であるプリチャージ期間PCHにおいて行われているが、必ずしも、プリチャージ電圧Vpreが印加される期間内に電圧AVD1と電圧AVD2との切り換えを行う必要はない。
つまり、例えばプリチャージ電圧Vpreが印加される期間が終了した後においても、プリチャージ動作によって画素容量C及びデータ線に生じた電位が一定以上保持されている期間内におけるタイミングで、電圧AVD1から電圧AVD2への切り換えを行ってもよいものである。プリチャージ電圧Vpreを印加する目的は、先の実施の形態としての説明からも理解されるように、電圧AVD1から電圧AVD2への切り換えを行うのに先立って、画素容量C及びデータ線において一定以上の電位が保持される状態を生じさせることである。従って、上記した切り換えタイミングであっても、ゲート耐圧以上のゲート電圧を印加する動作が適切に得られるものである。
さらに、上記実施の形態では、フレーム反転法によってフレームごとにデータ信号が反転されることを前提としているが、データ信号の反転タイミングに適応させて、プリチャージタイミング等を設定することで、例えばライン反転法、ドット反転法などの他の反転法による表示駆動にも適用することができる。また、これらの反転法を組み合わせたような反転方式にも適用できるものである。
【0063】
【発明の効果】
以上説明したように本発明は、画素セルを駆動するスイッチング素子(画素スイッチ)に対して、例えばスイッチング素子の所定端子間の電位差を耐圧以内としたうえで、耐圧以上の走査信号電圧(ゲート電圧)を印加することを可能としている。このようにして、耐圧以上の走査信号電圧が印加されることで、例えばスイッチング素子としてのオン抵抗は著しく低下して、画素容量へのデータ信号の充放電をより高速に行わせることが可能になる。
【0064】
例えば従来においては、より高圧の走査信号電圧を印加しようとすれば、より高耐圧となるように、表示素子としての半導体プロセスの仕様を変更する必要があり、コスト的にも不利であり、また、半導体プロセスの大型化が免れなかったのであるが、本発明によっては、半導体プロセスの仕様はそのままとして、画素容量へのデータ書き込みがより高速化される。従って、本発明では、単位面積あたりの画素数を増加させることが容易に実現され、液晶表示装置の高精細化による画質向上、また、小型化を促進できることになる。
また、例えば仮に、従来と同等のデータ書き込み速度でよい、つまり、従来と同等レベルの走査信号電圧でよいとするならば、半導体プロセスはより小さなものとすることができるので、小型化の点では著しく有利となる。
【0065】
さらにまた、例えばいわゆるバックバイアス効果などによる走査信号電圧のレンジの狭小化を補うこともできることになるので、高精度で画素容量に対してデータ信号を印加することも可能となる。そして、これによっては、階調表現性、色再現性を向上させることが可能となり、より画像品質の高い表示装置を提供できるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態としての液晶表示装置の構成例を示す回路図である。
【図2】極性反転されるデータ信号を示す波形図である。
【図3】本実施の形態の液晶表示装置の表示駆動タイミングを示すタイミングチャートである。
【図4】本実施の形態のドライバの内部構成例を示す回路図である。
【図5】ドライバの動作を示す波形図である。
【符号の説明】
1 液晶表示装置、2 走査ドライバ、3 垂直シフトレジスタ、4 データドライバ、5 水平シフトレジスタ、10 画素セル駆動回路、YV1〜YVm,YH1〜YHn ドライバ、SSW1〜SSWn サンプリングスイッチ、PSW1〜PSWn プリチャージスイッチ、SW 画素スイッチ、C 画素容量、P 画素電極
Claims (5)
- 複数の走査線と、これら走査線に直交して、画素データに対応するデータ信号が供給されるデータ線とがマトリクス状に配置され、これら走査線とデータ線との交点に対して、画素容量と、上記走査線に対して印加される走査信号電圧により、上記画素容量に対して上記データ信号を供給する経路を導通させるスイッチング素子とを接続して形成される表示素子に対する表示駆動方法において、
上記スイッチング素子の耐圧特性に応じた許容レベル以内とされる第1の振幅レベルにより、上記走査信号電圧の印加を開始させる走査手順と、
上記第1の振幅レベルによる走査信号電圧の印加開始後で、上記データ線に対するデータの供給が開始される以前において、上記データ線に対して所定レベルのプリチャージ電圧を印加するプリチャージ手順と、
上記プリチャージ電圧の印加により生じる電位が保持されている期間内における所定タイミングで、上記第1の振幅レベルにより印加が行われている走査信号電圧を、上記第1の振幅レベルよりも大きい第2の振幅レベルに切り換える振幅切り換え手順と、
を行い、
上記データ線を走査するタイミングに応じて、上記データ信号を上記データ線に対して供給する経路をオン/オフするデータ信号用スイッチング素子のオン/オフ制御信号端子に対して、オン/オフ制御信号電圧を印加するのにあたり、
上記第1の振幅レベルによる上記走査信号電圧が印加されているときには、当該データ信号スイッチング素子の耐圧特性に応じた許容レベル以内とされる第3の振幅レベルによるオン/オフ制御信号電圧を印加し、
上記第2の振幅レベルによる上記走査信号電圧が印加されているときには、上記第3の振幅レベルよりも大きい第4の振幅レベルによるオン/オフ制御信号電圧を印加する、振幅レベル切り換え手順、を行う
表示駆動方法。 - 複数の走査線と、これら走査線に直交して、画素データに対応するデータ信号が供給されるデータ線とがマトリクス状に配置され、これら走査線とデータ線との交点に対して、画素容量と、上記走査線に対して印加される走査信号電圧により、上記画素容量に対して上記データ信号を供給する経路を導通させるスイッチング素子とを接続して形成される表示素子において、
上記走査線を走査するための上記走査信号電圧を供給する走査線駆動手段と、
上記データ線に対して上記データ信号を供給するデータ線駆動手段と、
上記第1の振幅レベルによる走査信号電圧の印加開始後で、上記データ線に対するデータの供給が開始される以前において、上記データ線に対して所定レベルのプリチャージ電圧を印加するプリチャージ手段と、
上記データ信号が上記データ線に供給される経路をオン/オフ可能に設けられるデータ信号用スイッチング素子と、
このデータ信号用スイッチング素子を、データ信号の走査タイミングに応じてオン/オフ制御するオン/オフ制御信号電圧を印加するとともに、当該オン/オフ制御信号電圧を、上記データ信号用スイッチの耐圧特性に応じた許容レベル以内とされる第3の振幅レベルと、該第3の振幅レベルよりも大きい第4の振幅レベルとで切り換え可能なスイッチング素子駆動手段と、を備え、
上記走査線駆動手段は、上記走査信号電圧について、上記プリチャージ電圧の印加により生じる電位が保持されている期間内における所定タイミングで、上記スイッチング素子の耐圧特性に応じた許容レベル以内とされる第1の振幅レベルと、該第1の振幅レベルよりも大きい第2の振幅レベルとの間で切り換えて印加するようにされているとともに、
上記スイッチング素子駆動手段は、上記第1の振幅レベルによる走査信号電圧が印加されているときには、上記第3の振幅レベルを出力させ、上記第2の振幅レベルによる走査信号電圧が印加されているときには、上記第4の振幅レベルを出力させる
表示素子。 - 上記表示素子は、反射型とされていることを特徴とする請求項2に記載の表示素子。
- 表示素子が形成された半導体基板と、該半導体基板に対して対向して配置される共通電極を有する対向基板と、上記半導体基板と対向基板との間に介在する液晶層とを備えて成り、
上記表示素子は、
複数の走査線と、これら走査線に直交して、画素データに対応するデータ信号が供給されるデータ線とがマトリクス状に配置され、これら走査線とデータ線との交点に対して、画素容量と、上記走査線に対して印加される走査信号電圧により、上記画素容量に対して上記データ信号を供給する経路を導通させるスイッチング素子とを接続して形成される画素セル駆動手段と、
上記走査線を走査するための上記走査信号電圧を供給する走査線駆動手段と、
上記データ線に対して上記データ信号を供給するデータ線駆動手段と、
上記第1の振幅レベルによる走査信号電圧の印加開始後で、上記データ線に対するデータの供給が開始される以前において、上記データ線に対して所定レベルのプリチャージ電圧を印加するプリチャージ手段と、
上記データ信号が上記データ線に供給される経路をオン/オフ可能に設けられるデータ信号用スイッチング素子と、
このデータ信号用スイッチング素子を、データ信号の走査タイミングに応じてオン/オフ制御するオン/オフ制御信号電圧を印加するとともに、当該オン/オフ制御信号電圧を、上記データ信号用スイッチの耐圧特性に応じた許容レベル以内とされる第3の振幅レベルと、該第3の振幅レベルよりも大きい第4の振幅レベルとで切り換え可能なスイッチング素子駆動手段と、を備え、
上記走査線駆動手段は、上記走査信号電圧について、上記プリチャージ電圧の印加により生じる電位が保持されている期間内における所定タイミングで、上記スイッチング素子の耐圧特性に応じた許容レベル以内とされる第1の振幅レベルと、該第1の振幅レベルよりも大きい第2の振幅レベルとの間で切り換えて印加するようにされているとともに、
上記スイッチング素子駆動手段は、上記第1の振幅レベルによる走査信号電圧が印加されているときには、上記第3の振幅レベルを出力させ、上記第2の振幅レベルによる走査信号電圧が印加されているときには、上記第4の振幅レベルを出力させる
表示装置。 - 上記表示素子は、反射型とされていることを特徴とする請求項4に記載の表示装置。
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