JP4190902B2 - ステアリングロック装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば自動車等のステアリングをロックするために用いられるステアリングロック装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
【特許文献1】
特許第3029059号公報
【0003】
従来、前記特許文献1において、正規キーを用いてのステアリングロック解除と、正規キーを用いることなく電子認証によるステアリングロック解除との両方を可能にしたステアリングロック装置が開示されている。このステアリングロック装置では、正規キーを挿入してシリンダをLOCK位置から他の回動位置(例えばACC位置、ON位置、START位置等)に回動させると、ステアリングに連結されたステアリングシャフトの回動を阻止していたロックシャフトが移動してステアリングシャフトとの係合が外れることによってステアリングロックが解除されるようになっている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前記特許文献1に開示されるステアリングロック装置では、ステアリングロックが一旦解除された後にキーでシリンダをLOCK位置に戻り回動させるとステアリングシャフトがロックされてしまう構成になっており、もし走行中に不意にキーをLOCK位置に回動してしまった場合にステアリングがロックされてしまう恐れがある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
そこで、前記問題を解決するために本発明は、ボディ内に回動可能に保持されるとともに外周部に係合部を有するロータと、該ロータ内に回動可能に保持され、キーの挿入により前記ロータ内で回動可能となるシリンダと、該シリンダの回動操作に応じて作動し、ステアリングシャフトの回動を阻止するロックシャフトと、前記ロータの係合部に係合して前記ロータの回動を阻止するロック部材と、該ロック部材を作動させるアクチュエータとを備えたステアリングロック装置であって、
前記シリンダに前記ロック部材と係合して前記シリンダの所定位置への回動を阻止する回動規制部を設けて、前記ロータの係合部を貫通して延びる前記ロック部材が前記シリンダの回動をも規制可能にしたことを特徴とするものである。
【0006】
本発明のステアリングロック装置では、前記ロータの係合部の内側に配置され、前記シリンダの端部に連結されて一体に回動する連結部材を設け、該連結部材に前記回動規制部を設けてもよい。
【0007】
また、本発明のステアリングロック装置では、前記回動規制部は、前記ロック部材と係合する係合面と、前記連結部材が前記所定位置から回動操作されたときに前記ロック部材を付勢力に抗して作動させて前記係合面と係合する位置に移動させる傾斜面とにより形成されてもよい。
【0008】
【発明の効果】
本発明のステアリングロック装置によれば、ロータの回動を規制するアクチュエータおよびロック部材を利用してシリンダの回動をも規制するようにしたので、別のアクチュエータ、または、シフトレバーからのワイヤ等によるATロック機構を必要とせずにシリンダの回動規制を行うことができる。
【0009】
連結部材を設けた本発明のステアリングロック装置によれば、連結部材はロック部材と係合してシリンダの所定位置への回動を阻止する回動規制部を有しているので、走行中にシリンダがステアリングロック位置である前記所定位置に向かって回動されたとしても前記回動規制部によって前記所定位置まで回動されるのを防止でき、不意にステアリングがロックされてしまうことがない。
【0010】
連結部材の回動規制部が係合面と傾斜面とにより形成されている本発明のステアリングロック装置によれば、連結部材がシリンダと共に前記所定位置から回動操作されたときに前記傾斜面がロック部材を付勢力に抗して作動させて前記係合面と係合する位置に移動させるようにしたので、アクチュエータを作動させることなくシリンダの前記所定位置からの回動操作を可能にするとともに、ロック部材が前記係合面と係合する位置に移動した後は前記所定位置へ向かってのシリンダの回動操作を規制することができる。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について添付図面を参照して説明する。
図1は本発明の一実施形態であるステアリングロック装置10の長手方向断面を示し、図2は図1のA−A線断面を示し、図3は図1のB−B線断面を示す。なお、ステアリングロック装置の長手方向断面において、便宜上、右側を「前」、左側を「後」という。
【0012】
ステアリングロック装置10は、例えば亜鉛等の金属で形成されたボディ12を備えている。ボディ12の前端部には、略円筒状のホルダ14が収容固定されている。ホルダ12内には、略円筒状のロータ16が回動可能および前後移動可能に保持されている。そして、ロータ16内には、略円柱状のシリンダ18が回動可能に保持されている。
【0013】
シリンダ18の前端部には内部空間20を有するノブ22が固定され、ホルダ14の開口部から前方に突出している。また、図2に示すように、シリンダ18は、その中心部に、前端面から軸方向に延びて穿孔されたキー孔24を有している。シリンダ18のキー孔24には、ノブ22の内部空間20を介してキーを挿入できるようになっている。
【0014】
さらに、図2に示すように、シリンダ18の前端部外周には2つの係合凸部19が形成されている。一方、ホルダ14の内周には、シリンダ18の係合凸部19を受け入れ可能な第1凹部15aと第2凹部15bとが形成されている。シリンダ18が図1に示す前方位置にあって係合凸部19がホルダ14の第1凹部15aに係合しているとき、シリンダ18は回動不能な状態にある。一方、シリンダ18が前方位置から後方へ一旦押し込まれた状態で回動させられてから前方位置に戻され、これによりシリンダ18の係合凸部19がホルダ14の第2凹部15b内に係合したとき、シリンダ18は前方位置において第2凹部15bの周方向長さで許容される範囲内で回動可能になる。
【0015】
シリンダ18は、係合凸部19の後方に隣接してフランジ部26を有している。このフランジ部26は、ロータ16の前端部に形成された段部に係合している。これにより、ノブ22によりシリンダ18を後方へ押し込むと、ロータ16も一緒に後方へ移動するようになっている。
【0016】
図3にも示すように、シリンダ18の内部にスライドシャッタ30が径方向にスライド移動可能に設けられている。スライドシャッタ30は、スプリング32によって径方向外側へ付勢されている。これにより、シリンダ18の外周面から突出したスライドシャッタ30の一端部は、ロータ16に形成された係合孔34内に突入して係合するようになっている。
【0017】
一方、スライドシャッタ30の他端部には、ロータ16に形成された貫通孔内でスライド移動可能に配置されたスライダ36の一端部が当接している。スライダ36の他端部にはスチールボール38が当接して配置されている。このスチールボール38は、ボディ12の外壁上に取り付けられたキースイッチ40からホルダ14を貫通して延びる検知ピン42の先端に当接している。ここで、スチールボール38とキースイッチ40の検知ピン42との接触面はホルダ14とロータ16との接触面と一致しており、これによりスチールボール38はホルダ14内におけるロータ16の回動を妨げないようになっている。
【0018】
また、スライドシャッタ30は、その中央部に、スライド方向に長い矩形孔31を有している。この矩形孔31は、キー未挿入時には、シリンダ18のキー孔24に対してスライド方向に若干ずれた位置にある。これにより、シリンダ18のキー孔24にキーを挿入すると、前記矩形孔31の縁部がキー先端で押されることでスライドシャッタ30がシリンダ18の内側へ移動するようになっている。このようにスライドシャッタ30が移動することで、スライダ36およびスチールボール38を介して検知ピン42が押されて、キースイッチ40がシリンダ18へのキー挿入を検知できるようになっている。さらに、シリンダ18にキーが挿入されたときに移動したスライドシャッタ30は、その両端面がシリンダ18の外周面と一致した状態になるので、ロータ16内でのシリンダ18の回動を妨げることはない。
【0019】
シリンダ18の内部には、複数の板状のタンブラ44がキー孔24と直交する方向にスライド移動可能にそれぞれ配置されている。各タンブラ44は、キー未挿入時には、その端部がシリンダ18の外周から突出してロータ16の内面の係合溝17に係合し、これによりロータ16内でのシリンダ18の回動が阻止されている。一方、シリンダ18のキー孔24にキーが挿入されると、各タンブラ44はシリンダ18の内側へ移動してその端部がシリンダ18内に没入する。これにより、各タンブラ44とロータ16の係合溝17との係合が解除され、ロータ16内においてシリンダ18が回動可能になる。
【0020】
ロータ16の後端部は、前端側に比べて内径、外径ともに拡大されている。このロータ16の拡径された後端部の外周部には、図4に示すように、軸方向に切り込まれた溝状の係合部46が形成されている。ロータ16の後端部からは、前記係合部46を挟んで形成された第1凸部48および段部50と、前記段部50から周方向に所定距離だけ離れて形成された第2凸部52とが軸方向に突出して設けられている。軸方向における第1凸部48と第2凸部52の各突出高さは同じに形成してあるが、段部50の突出高さは第1凸部に比べて低く形成されている。また、段部50と第2凸部52との間にあるロータ16の円弧状後端面は、後述するロック部材のスライド面54となる。
【0021】
ロータ16の係合部46の内側には、シリンダ18の後端部に連結されてシリンダ18と一体に回動する連結部材56が配置されている。連結部材56は、円盤状部分58と、この円盤状部分58の中心から後方へ突出する太鼓状断面を有する連結軸60とからなる。
【0022】
連結部材56の円盤状部分58の外周には、軸方向に切り込まれた溝状の係合部62と、この係合部62から周方向に延びるスライド溝64とが形成されており、前記係合部62から前記スライド溝64への侵入部分に回動規制部66が設けられている。回動規制部66は、シリンダ18の所定回動位置(例えばLOCK位置)への回動を阻止するためのもので、係合部62側に設けられた傾斜面67と、後述するロック部材と係合する係合面68とにより形成されている。
【0023】
また、連結部材56は、シリンダ18が初期回動位置であるLOCK位置にあるときに連結部材56の係合部62とロータ16の係合部46とが周方向において揃うように、シリンダ18に取り付けられている。さらに、連結部材56の後端部には、係合部62の側壁面に沿って後方に突出する凸部65が設けられている。この凸部65は、LOCK位置にあるシリンダ18に連結された連結部材56がロータ16の後端部の内側に配置されたときに、ロータ16の第1凸部48とぴったり重なるように、前記第1凸部48と同一の幅および突出高さを有している。
【0024】
図1を再び参照すると、ボディ12の外壁上には、アクチュエータとしての電磁ソレノイド72がカバー70で覆われて固定されている。電磁ソレノイド72のプランジャ74の先端には、ロック部材76が固定されている。ロック部材76は、プランジャ74に外装されたスプリング78によって前方(すなわち電磁ソレノイド72から離れる方向)に付勢されている。
【0025】
ロック部材76は、側面がL字状をなす部分と、このL字状をなす部分のうちボディ12の外壁面に沿った部分からボディ12の内側方向に向かって垂直に立設された突片76bとからなる。このロック部材76の突片76bの先端は、ボディ12外壁の貫通孔を介してロータ16の係合部46に係合するとともに、前記係合部76を貫通して延びて連結部材56の係合部62にも係合している。
【0026】
シリンダ18に連結されて一体に回動する連結部材56の連結軸60は、カムシャフト80に対して前後移動可能で、かつ、回転力を伝達可能に連結されている。カムシャフト80は、フランジ部82とカム部84と有している。カムシャフト80のフランジ部82と連結部材56との間にはスプリング86が配置されており、このスプリング86によって連結部材56およびシリンダ18は前方に付勢されている。
【0027】
ボディ12内には、ロックシャフト90がスライド移動可能に設けられている。ロックシャフト90はその一端部に従動部92を有しており、この従動部92が図示しないスプリングの付勢力によってカムシャフト80のカム部84に圧接されている。
【0028】
図1に示すようにシリンダ18が初期回動位置であるLOCK位置にあるとき、ロックシャフト90の先端はボディ12から突出して図示しないステアリングシャフトの凹部内に係合しており、これによりステアリングシャフトの回動が阻止されてステアリングがロックされた状態にある。一方、シリンダ18がLOCK位置から他の回動位置(例えばACC位置)へ回動されると、これに伴ってカムシャフト80も回動する。これによりカム部84で従動部92が押されることでロックシャフト90が移動してその先端がボディ内12に没入し、その結果、ステアリングシャフトとロックシャフトの係合が外れて、ステアリングロックが解除されることになる。
【0029】
カムシャフト80のフランジ部82の近傍には、移動検知スイッチ94が設けられている。この移動検知スイッチ94は、検知ピン96を有しており、ロータ16およびシリンダ18の後端部で検知ピン96が押されることによりロータ16およびシリンダ18の後方移動を検知できるようになっている。
【0030】
ボディ12の後端部にはイグニッションスイッチ98が装着されている。カムシャフト80の後端はイグニッションスイッチ98の内部にある図示しないロータに連結されており、カムシャフト80の回動に伴って前記ロータが回転することにより所定のスイッチ操作が行われるようになっている。
【0031】
ステアリングロック装置10はさらに、図示しない制御部を備えている。制御部は、携帯機から発信される電子信号や移動検知スイッチ94から入力される検知信号等に応じて、電磁ソレノイド72の作動を制御するものである。
【0032】
次に、上述した構成からなるステアリングロック装置10において、メカニカルキーを用いずに電子認証でロック解除操作および再ロック操作を行う場合の動作について説明する。
図1に示される初期状態において、シリンダ18およびロータ16は、回動位置がLOCK位置で、前後位置については前方位置にある。このとき、シリンダ18の外周から突出したスライドシャッタ30がロータ16内面の係合孔34に係合していることで、シリンダ18とロータ16は一体に回動可能な状態に連結されているが、図6▲1▼で示すように、ロック部材76の突片76bはロータ16の係合部46と連結部材56の係合部62とに係合しているためにシリンダ18およびロータ16の回動が阻止されている。
【0033】
この状態で、携帯機を所持したユーザが車両に乗り込む等により接近すると、制御部は、携帯機から発信される電子信号を受信して電子認証を行い、認証が確認できたら移動検知スイッチ94からの検知信号を受けることを条件に電磁ソレノイド72を作動させ得る状態になる。
【0034】
続いて、図5に示すように、ユーザがノブ22をつかんで後方へ押し込むと、シリンダ18およびロータ16は後方位置へ移動する。このとき、図6▲2▼に示すように、ロック部材76の突片76bは係合部46,62の縁部で押されることで、スプリング78の付勢力に抗して後方へ移動する。また、シリンダ18およびロータ16が後方位置へ移動することによりシリンダ18の前端部の係合凸部19とホルダ14の係合凹部15aとの係合が外れるため、この点においてはホルダ14内でのシリンダ18およびロータ16の回動が許容される。
【0035】
シリンダ18およびロータ16の後方移動を検知した移動検知スイッチ94は、制御部に対して検知信号を出力する。制御部は、この検知信号の入力を受けて、電磁ソレノイド72を所定時間だけ通電して作動させる。電磁ソレノイド72が作動すると、プランジャ74がスプリング78の付勢力に抗して引っ込み、これによりロック部材76が後方へ移動する。このようにロック部材76が移動すると、図6▲3▼に示すように、係合部46,62から脱出してロータ16の段部50と係合しない位置まで移動し、これによりシリンダ18およびロータ16が回動可能になる。
【0036】
この状態で、ユーザはノブ22を回すことによってシリンダ18およびロータ16をLOCK位置から他の回動位置(例えばACC位置、ON位置、START位置等)に回動させる。これにより、カムシャフト80が回動することで、ロックシャフト90が移動してステアリングロックシャフトとの係合が外れ、その結果、ステアリングロックが解除される。
【0037】
ユーザがシリンダ18およびロータ16をLOCK位置以外の他の回動位置に回動させた後にノブ22から手を離すと、シリンダ18およびロータ16はスプリング86の付勢力によって後方位置から前方位置へ自動的に戻る。
【0038】
シリンダ18およびロータ16がLOCK位置から他の回動位置へ回動された後、電磁ソレノイド72の通電が解除されると、ロック部材76の突片76bはスプリング78の付勢力によって前方へ移動してロータ16のスライド面54上に載り、シリンダ18およびロータ16の回動操作に応じてスライド面54上を相対的に移動することになる。
【0039】
シリンダ18およびロータ16が例えばON位置からACC位置まで戻り回動されたとき、図6▲4▼に示すように、ロック部材76の突片76bがロータ16の段部50に係合することでLOCK位置への回動が阻止される。この状態で、ユーザがノブ22を押し込んでシリンダ18およびロータ16を前方位置から後方位置へ移動させると、この後方移動を検知した移動検知スイッチ94から制御部へ検知信号が入力され、これにより制御部は、オートマチック車のシフトレバーがパーキング位置に入っていること、あるいは、車速が0(すなわち車両が停止状態にあること)を条件に、電磁ソレノイド72を所定時間だけ通電して作動させる。
【0040】
この電磁ソレノイド72の作動によりロック部材76の突片76bがロータ16の段部50と係合する位置から前記段部50と係合しない位置まで後方へ移動し、これにより図6▲5▼に示すようにシリンダ18およびロータ16をACC位置からLOCK位置へと回動させることができる。このとき、ロック部材76の突片76bの回動はロータ16の第1凸部48および連結部材56の凸部65に当接して規制されるので、シリンダ18およびロータ16はLOCK位置まできたときに回動が阻止される。
【0041】
そして、電磁ソレノイド72の通電が解除されるとスプリング78の付勢力によってロック部材76が前方へ移動し、ロック部材76の突片76bがロータ16および連結部材56の各係合部48,65に係合する。また、後方位置でシリンダ18およびロータ16をLOCK位置まで戻り回動させた後にユーザがノブ22から手を離すと、シリンダ18およびロータ16はスプリング86の付勢力によって前方位置に自動復帰する。
【0042】
このようにしてシリンダ18およびロータ16がLOCK位置まで戻り回動されると、これに伴ってカムシャフト80も回動する。これにより、ロックシャフト80がボディ12から突出してステアリングシャフトの凹部に係合し、その結果、ステアリングがロックされる。
【0043】
次に、図7,8,9を参照して、ステアリングロック装置10においてメカニカルキー1を用いてロック解除操作および再ロック操作を行う場合の動作について説明する。
図1に示す状態にあるステアリングロック装置10において、ノブ22の内部空間20を介してシリンダ18のキー孔24にキー1を挿入すると、図7に示すように、各タンブラ44がシリンダ18内に没入してロータ16の内面の係合溝17との係合が解除され、ロータ16内でのシリンダ18の回動が許容される。また、キー1の挿入により、スライドシャッタ30が移動してスライダ36およびスチールボール38を介して検知ピン42が押し込まれ、キースイッチ40によってキー挿入が検知される。
【0044】
ロータ16の後端部においては、図9▲1▼に示すように、ロック部材76の突片76が係合部46に係合しているため、ロータ16の回動が阻止されている。また、前方位置にあるシリンダ18は、前端部にある係合凸部19がホルダ14の係合凹部15aと係合しているため、その回動が阻止されている。
【0045】
ユーザがキー1をシリンダ18に挿入してから後方へ押し込むと、図8に示すように、シリンダ18およびロータ16が後方位置へ移動し、これによりシリンダ18の係合凸部19がホルダ14の係合凹部15aから外れてシリンダ18が回動可能になる。一方、図9▲2▼に示すように、シリンダ18およびロータ16が後方位置へ移動したとき、ロック部材76の突片76bもまたスプリング78の付勢力に抗して後方へ移動するが、係合部46に係合したままであるためロータ16の回動が阻止された状態にある。
【0046】
キー1を用いた場合でもユーザが携帯機を所持していれば上述したような電子認証が行われているが、LOCK位置において移動検知スイッチ94でシリンダ18およびロータ16の後方移動が検知されても、キースイッチ40によりキー挿入が検知されていれば、制御部は電磁ソレノイド72を通電させることはなく、したがってこの場合にはロック部材76は後方へは作動されない。
【0047】
この状態で、ユーザがキー1およびノブ22を回すと、後方位置にあるシリンダ18をLOCK位置から他の回動位置(例えばACC位置)に向けて回動することができる。この場合、シリンダ18はロータ16内で回動するが、シリンダ18と一体に連結部材56も回動することにより、ロック部材76の突片76bは連結部材56の回動規制部66の傾斜面67に沿うことでスプリング78の付勢力に抗して若干後方へ移動した後、前記傾斜面67を越えたところでスプリング78の付勢力によって前方へ移動して、図9▲3▼に示すように回動規制部66の係合面68と係合する位置にくる。そして、このときのシリンダ18の回動位置がACC位置に対応する。
【0048】
なお、ユーザがシリンダ18をLOCK位置以外の他の回動位置に回動させた後にキー1およびノブ22から手を離すと、図9▲3▼に示すようにシリンダ18およびロータ16はスプリング86の付勢力によって後方位置から前方位置へ自動的に戻る。
【0049】
連結部材56には周方向に延びるスライド溝64が形成されており、スライド溝64にロック部材76の突片76bが係合した状態でシリンダ18は回動可能であるため、シリンダ18をACC位置からON位置やSTART位置に回動させることができる。このようにシリンダ18を回動させることでステアリングロックが解除されるのは上述した電子認証による場合と同様である。
【0050】
一方、シリンダ18を例えばON位置からACC位置まで戻り回動させると、図9▲3▼に示すようにロック部材76の突片76bが回動規制部66の係合面68に係合することによりシリンダ18の回動が規制される。
【0051】
この状態で、図9▲4▼に示すように、ユーザがキー1およびノブ22を用いてシリンダ18およびロータ16を後方位置まで押し込むと、この後方移動を検知した移動検知スイッチ94から制御部へ検知信号が出力される。
【0052】
この検知信号を受けた制御部は、キースイッチ40によりキー挿入を検知しているが、イグニッションスイッチ98からの信号に基づきACC位置でのシリンダ18の押し込み操作であると判定できることから、オートマチック車のシフトレバーがパーキング位置に入っていること、あるいは、車速が0(すなわち車両が停止状態にあること)を条件に、電磁ソレノイド72を所定時間だけ通電して作動させる。これにより、ロック部材74の突片76bは、図9▲4▼に示すようにスライド溝64の側壁69に当接するまで後方へ移動して回動規制部66と係合しない位置にくる。その結果、ロータ16内においてシリンダ18をACC位置からLOCK位置に回動させることができる。
【0053】
このようにシリンダ18をLOCK位置まで回動させることで、ステアリングがロックされるのは上述した電子認証による場合と同様である。
【0054】
以上に説明したように、本実施形態のステアリングロック装置10によれば、ロータ16の回動を規制する電磁ソレノイド72およびロック部材76を利用してシリンダ18の回動をも規制するようにしたので、別のアクチュエータ、または、シフトレバーからのワイヤ等によるATロック機構を必要とせずにシリンダ18の回動規制を行うことができる。
【0055】
また、連結部材56はロック部材76と係合してシリンダ18のLOCK位置への回動を阻止する回動規制部66を有しているので、走行中にシリンダ18がステアリングロック位置であるLOCK位置に向かって回動されたとしても回動規制部66によってLOCK位置まで回動されるのを防止でき、不意にステアリングがロックされてしまうことがない。
【0056】
さらに、連結部材56がシリンダ18と共にLOCK位置から回動操作されたときに傾斜面67がロック部材76を付勢力に抗して作動させて係合面68と係合する位置に移動させるようにしたので、電磁ソレノイド72を作動させることなくシリンダ18のLOCK位置からの回動操作を可能にするとともに、ロック部材76が係合面68と係合する位置に移動した後はLOCK位置へ向かってのシリンダ18の回動操作を規制することができる。
【0057】
なお、本実施形態では、ロック部材を作動させるアクチュエータとして電磁ソレノイドを用いたが、電磁ソレノイドに代えてモータを用いてもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】 ステアリングロック装置の長手方向断面図。
【図2】 図1のA−A線断面図。
【図3】 図1のB−B線断面図。
【図4】 ロータおよび連結部材の分解斜視図。
【図5】 シリンダおよびロータを後方位置へ移動させた状態を示すステアリングロック装置の長手方向断面図。
【図6】 ロータの後端部を示す図。
【図7】 キーを挿入した状態を示すステアリングロック装置の長手方向断面図。
【図8】 キーを押し込んでシリンダおよびロータを後方位置へ移動させた状態を示すステアリングロック装置の長手方向断面図。
【図9】 ロータの後端部を示す図。
【符号の説明】
1…キー、10…ステアリングロック装置、12…ボディ、14…ホルダ、16…ロータ、18…シリンダ、46…係合部、56…連結部材、62…係合部、66…回動規制部、67…傾斜面、68…係合面、72…電磁ソレノイド(アクチュエータ)、76…ロック部材、80…カムシャフト、90…ロックシャフト、98…イグニッションスイッチ
Claims (3)
- ボディ内に回動可能に保持されるとともに外周部に係合部を有するロータと、
該ロータ内に回動可能に保持され、キーの挿入により前記ロータ内で回動可能となるシリンダと、
該シリンダの回動操作に応じて作動し、ステアリングシャフトの回動を阻止するロックシャフトと、
前記ロータの係合部に係合して前記ロータの回動を阻止するロック部材と、
該ロック部材を作動させるアクチュエータとを備えたステアリングロック装置であって、
前記シリンダに前記ロック部材と係合して前記シリンダの所定位置への回動を阻止する回動規制部を設けて、前記ロータの係合部を貫通して延びる前記ロック部材が前記シリンダの回動をも規制可能にしたことを特徴とするステアリングロック装置。 - 前記ロータの係合部の内側に配置され、前記シリンダの端部に連結されて一体に回動する連結部材を設け、該連結部材に前記回動規制部を設けたことを特徴とする請求項1に記載のステアリングロック装置。
- 前記回動規制部は、前記ロック部材と係合する係合面と、前記連結部材が前記所定位置から回動操作されたときに前記ロック部材を付勢力に抗して作動させて前記係合面と係合する位置に移動させる傾斜面とにより形成されたことを特徴とする請求項2に記載のステアリングロック装置。
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