JP4183216B2 - 現像ローラ及びその現像装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、像担持体上に形成された静電潜像に現像ローラ上に薄層形成した現像剤を付着させて、静電潜像をトナー像として顕在化させる現像装置、および、これに用いる現像ローラに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、白黒の電子写真式現像装置に用いる現像剤(以下、「トナー」と記す)としては、磁性を持たせた単一の成分から成るトナー(磁性1成分トナー)が用いられているが、磁性を有するトナーはカラートナーには適さない。そこで、現在のカラーの画像を形成する電子写真式現像装置では、磁性を持たない単一の成分からなるトナー(非磁性1成分トナー)が主に用いられている。
【0003】
電子写真式現像装置は、使用するトナーの種類によって若干構成が異なるが、特に、トナー自身の磁性の有無によって、トナーを現像ローラ(現像剤担持体)表面へ担持させる方法が異なってくる。すなわち、磁性1成分トナーを用いる場合では、現像ローラ内にマグネットを設けることによって、主に磁力により、トナーを現像ローラに担持し、搬送することが可能である。これに対して、磁性を持たない単一の成分から成るトナー(非磁性1成分トナー)を用いる場合は、磁力の代わりに、主としてトナー自身の帯電により、ローラ表面の帯電電荷との間に発生するクーロン力である鏡映力によって現像ローラ表面にトナーを担持し、搬送させる必要がある。したがって、非磁性1成分トナーを用いる場合は、マグネットは不要になるが、その代わり、現像ローラにトナーを担持させるために、トナーに鏡映力を生じさせるのに必要な帯電量を与える手段が必要となる。
【0004】
図4に、非磁性1成分トナーを用いる電子写真式現像装置の一般的な従来例として、接触型の現像装置を示す。
【0005】
図4に示すように、現像装置101は、図中X方向に回転する感光体ドラム(像担持体)100に接触し、図中Y方向に回転しながら現像を行う現像ローラ102と、図中Z方向に回転して現像ローラ102に非磁性1成分トナーT’を供給するトナー供給ローラ104と、現像ローラ102上のトナーT’の塗布量および帯電量を規制する現像ブレード(トナー規制手段)103と、トナーT’を攪拌すると伴にトナー供給ローラ104に供給する攪拌部材105とを有している。感光体ドラム100が剛体であり、これと現像ローラ102とを図4のSで示した領域で接触させて現像を行う接触型現像装置では、感光体ドラム100と現像ローラ102とが隙間なく密着するように現像ローラ102は弾性を有するローラである事が望ましい。弾性体である樹脂からなる現像ローラ102を有する現像装置では、非磁性1成分トナーT’への帯電量の調整のために、摩擦による帯電付与性が良好な金属製の現像ブレード103が好適に用いられる。
【0006】
現像装置101は、不図示の電源により感光体ドラム100と現像ローラ102との間に直流成分の現像バイアス電位を現像領域で印加する事によって、トナーT’を感光体100表面に付着させる。すなわち、帯電したトナーT’が、クーロン力により、感光体100表面に不図示の手段にて形成された静電潜像に対応したパターンで付着して、静電潜像をトナー像として可視化し現像する。現像に寄与せずに、現像ローラ102表面に残留したトナーは、トナー供給ローラ104を介して現像装置101内に回収される。
【0007】
この現像装置101は、基本的には、絶縁性の非磁性1成分トナーを用いるものである。このトナーT’を現像ローラ102に担持して搬送するには、前記のように、トナーT’を帯電させて、トナーT’と現像ローラ102との間に鏡映力を生じさせる必要がある。
【0008】
そこで、トナーT’を現像ローラ102に担持させる方法についてより詳しく説明する。トナー供給ローラ104は、現像ローラ102へトナーT’を供給すると共に、この現像ローラ102とトナー供給ローラ104との当接ニップ領域において、トナーT’を摩擦帯電する。すなわち、トナー供給ローラ104の回転により、トナーT’は現像ローラ102とトナー供給ローラ104との当接ニップ領域に導かれ、現像ローラ102との摩擦により帯電される。その結果、トナーT’を現像ローラ102に担持させる鏡映力を生じさせるために必要な帯電量がトナーT’に付与される。この際、トナーT’の現像ローラ102への供給量の調整は、現像ローラ102とトナー供給ローラ104との周速差を適当に設定することによって行われる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
前記した従来の現像装置が用いられる画像形成装置においては、出力画像の高画質化のために、粒子の形状が揃った球形のトナーT’が用いられるようになってきている。すなわち、従来用いられていた粉砕のように、トナーT’の形状にばらつきがある場合には、現像時に異なる形状の粒子が異なった運動をするため、一部のトナーT’が飛び散ったり、非画像域に付着したりする(いわゆるカブリ現像が生じる)が、球形のトナーT’を用いれば、このような不都合の発生を低減できる。
【0010】
粉砕トナーは、トナー自身の摩擦力が高いため、図5に示すように現像ローラ102をシリコーンゴム単層の構成としても、このシリコーンゴムの表層との摩擦により、所定の帯電量を得ることができた。しかし、トナーT’の形状を球形とすると、トナーT’自身の摩擦力が低下し、その結果、トナーT’とシリコーンゴムの表層との摩擦により得られる帯電量が低下してしまい、所定の帯電量が得難い。
【0011】
また、記録材表面に転写されたトナー画像の永久定着工程時に必要となる熱エネルギーの低減化(いわゆる省エネルギー定着化)のために、融点温度が低いワックス(ろう)を内包したコア/シェル構成のトナーT’が用いられるようになってきている。
【0012】
このようなワックス内包型のコア/シェル構成の球形トナーT’は、ストレスにより劣化し易い。このため、現像ローラ102の硬度を低くし、さらには、現像ローラ102表面の動摩擦係数を小さくして球形トナーT’の劣化を低減する必要が生じ、トナー帯電量がさらに得難くなってきた。
【0013】
現像ローラ102表面の動摩擦係数は、次のような理由で小さくする必要がある。現像ローラ102の硬度が低く、特にAskerC硬度計(商品名:高分子計器株式会社製)で測定したAskerC硬度が約40度以下である場合、現像ローラ102の表面の動摩擦係数が大きいと現像ローラ102と感光体ドラム100との接触領域で現像ローラ102に振動が生じ、担持されたトナーT’が飛び散り、この影響が出力画像上に現われ、画像品位を著しく低下させてしまう。これを防止するため、現像ローラ102表面の動摩擦係数を小さくする必要がある。ここで、現像ローラ102の硬度を上げれば、例えば、JIS−A規定の硬度で45度程度まで上昇させれば、この問題は生じなくなるが、球形トナーT’の劣化が著しくなる。
【0014】
そこで、現像ローラ102の代わりに、図6に示すように、動摩擦係数が小さく、かつ、球形トナーT’に対して帯電付与性が高い帯電付与層112dをローラの表面に形成した現像ローラ112を用いる必要が生じてきた。本願出願人らの検討によると、この帯電付与層112dの材料としては、アクリルウレタン樹脂、アクリルポリエステルウレタン樹脂、ポリアミド樹脂などに代表される、トナーT’との摩擦帯電によりトナーT’を負に帯電させ、自身は正に帯電するネガ付与性の樹脂材料を用いれば良い。現像ローラ112のベース層112bの材料は、耐久性が高い、圧縮永久歪みが小さいなど、優れたゴム特性を有するシリコーンゴムが用いられる。
【0015】
感光体ドラム100表面と現像ローラ112表面の間に電界を形成するために現像ローラ112は、芯金112aと現像ローラ112の表層との間は導電性にする必要がある。そこで、ローラの構成部材の主成分中に、金属酸化物やカーボンなどの導電性の粒子が適量分散されて導電性を有する現像ローラ112の実抵抗値(芯金112aと現像ローラ112表面との間の抵抗値)が、一般的には105〜109Ω程度のものが用いられている。
【0016】
ここで、帯電付与層112dの抵抗値が高いと、帯電付与層112dに付着したトナーT’の帯電電荷に対して働く鏡映力が大きくなってトナーT’が帯電付与層112d表面に強固に固着し、トナーT’は現像ローラ112表面から取れ難くなる。例えば、帯電付与層112dの体積抵抗率が1010Ωcm程度以上となると、現像に寄与しなかったトナーT’がトナー供給ローラ104に達しても、掻き落とされず、現像ローラ112表面に残留したトナーT’が、トナー供給ローラ104と現像ローラ112との当接ニップ領域、および現像ブレード103と現像ローラ112との当接ニップ領域を何度も通過することとなり、このニップ領域での摩擦により、残留したトナーT’はさらにチャージアップされ、現像され難くなり、出力画像の濃度低下が生じる。また、現像ローラ112表面からトナーT’が剥取られたとしても、高抵抗な帯電付与層112d中に電荷が蓄積され、新たなトナーT’の供給が阻害される。その結果、現像ローラ112表面に付着するトナーT’の量が低下し、出力画像の濃度低下が生じる。
【0017】
また、帯電付与層112dの抵抗率を通常の環境で109Ωcm程度以上になるようにすると、導電性を持たせるために主成分中に分散される導電粒子の密度が低いため、温度や湿度の変化によって導電性が変化し易くなる。このため、帯電付与層112dの抵抗率が温度や湿度の影響を受け易くなって、環境の変化によって抵抗率が10倍〜100倍程度も変動し、例えば通常の環境で抵抗率が109Ωcm程度であるものが、低湿環境では108Ωcm程度となり、高湿環境では1010Ωcm程度に達してしまうという可能性がある。
【0018】
このため、帯電付与層112dの体積抵抗率の上限値は、108Ωcm程度である。
【0019】
また、帯電付与層112dの体積抵抗率の下限値は、感光体ドラム100表面に電気が流れることによる現像ローラ102への悪影響の発生を防止できる値で決定され、105Ωcm程度以上の体積抵抗率なら問題ない。
【0020】
すなわち、帯電付与層112dの抵抗値としては、体積抵抗率で105〜108Ωcm程度の抵抗値が適当である。
【0021】
ベース層112bの表層に帯電付与層112dを形成するためには、シリコーンゴム表面の表面エネルギーが低いため、両層を接着するための接着剤112cが必要となる。一般的に、この接着剤112cとしては、アミノ系のシランカップリング材などが用いられ、その塗布厚さは1μm以下である。
【0022】
現像ローラ112は、前記のように、芯金112aと現像ローラ112の表層との間に導電性を持たせる必要があるが、接着剤112cは、その塗布量が極く僅かであるので、導電化しなくても現像ローラ112の実抵抗値にはほとんど影響しない。すなわち、帯電付与層112aとベース層112cとに導電性を持たせれば、芯金112aと現像ローラ112表面との間に導電性を持たせることができる。例えば、帯電付与層112aおよびベース層112cの体積抵抗率を105〜106Ωcmとすれば、帯電付与層112aの厚さが数μm〜50μm程度、ベース層112cの厚さが1mm〜5mm程度の現像ローラ112の実抵抗値は、芯金112aと現像ローラ112表面と間の電位差が300V程度の時、約104〜105Ωとなる。
【0023】
しかし、このような多層構造の現像ローラ112を用いることには、下記のような問題がある。
【0024】
前記のように、図4に示した現像装置は、感光体ドラム100に現像ローラ112が当接した状態で、トナーT’を感光体ドラム100に付着させる、接触現像方式を用いている。また、一般的に、充分な画像濃度を得るために、感光体ドラム100の周速と現像ローラ112の周速との間には、周速差を持たせている。このため、現像ニップ領域で現像ローラ112と感光体ドラム100との間には摩擦力が働き、現像ローラ112にストレスが加わる。一方、図6に示した現像ローラ112は、ベース層112bが低硬度のシリコーンゴム層であり、且つ、帯電付与層112aがシリコーンゴムに比べて硬質な樹脂層である。このため、前記のストレスによる変形量が帯電付与層112dとベース層112bとの間で異なるので、ベース層112bから帯電付与層112dが剥がれる方向に力が加わる。さらに、シリコーンゴムは表面エネルギーが低いという特性があるため、接着剤112cを介在させていても、現像ローラ112に加わるストレスによりベース層112bの表面から帯電付与層112dが剥離してしまうという問題がある。
【0025】
前記のようなストレスに弱い球形トナーT’の使用を考慮して、トナーT’へのストレスを低減するため、ベース層112bの硬度を低くすると(例えば、AskerC硬度計で、約40度程度以下)、帯電付与層112dとベース層112bの変形量の差が大きくなり、両層がさらに剥離し易くなる。
【0026】
ここで、帯電付与層112dにゴム特性を持たせることで上記ストレスを吸収させ、上記剥離の発生を防止することが考えられるが、我々出願人らの検討によると、帯電付与層112dには、球形トナーに対する帯電付与性が高いという特性が要求されるほか、上記したように、その表面摩擦係数が低くなければならない。このため、帯電付与層112aに表面摩擦係数が高いゴム特性を持たせる方法は不適当である。
【0027】
帯電付与層112dとベース層112bとが剥離すると、以下に示す問題点が生じる。
【0028】
第一の問題点は、剥離が発生した部分で帯電付与層112dが現像ローラ112表面から欠落してしまうということである。帯電付与層112dが欠落してしまうと、現像ローラ112の帯電付与性が失われる、感光体ドラム100と現像ローラ112との接触不良が生じるなどして、著しい画像不良を起こしてしまう。
【0029】
第二の問題点は、現像ローラ112の電気抵抗値が高くなるということである。すなわち、帯電付与層112dとベース層112bとの間で剥離が生じると、剥離発生領域で帯電付与層112dとベース層112bとの間に空隙ができ、この空隙が抵抗となって抵抗値が上昇し、この部分で現像ローラ112の実抵抗値が高くなってしまう。このため、剥離領域で現像電界が低下し、また、現像ローラ112の表面部分の抵抗値が上昇するため現像ローラ112表面からトナーT’を剥取り難くなり、その結果、剥離発生領域に対応した部分の出力画像の濃度が低下してしまう。さらに、帯電付与層112dが高抵抗である場合と同様に、剥離発生領域に対応した現像ローラ表面のトナーT’の付着量が低下し、画像濃度がより顕著に低下してしまう。
【0030】
以上に示した帯電付与層112dとベース層112bとの剥離に起因する問題点は、低硬度の現像ローラ112で、より顕著に発生する。その理由は、以下のように考察される。
【0031】
ベース層112bが高硬度、例えば、JIS−A硬度計で、約40度程度の場合は、現像ニップ領域での現像ローラ112と感光体ドラム100との当接圧が比較的高いので、感光体ドラム100と現像ローラ112とが当接した状態では、剥離により生じた空隙部分で帯電付与層112dとベース層112bとが接触する接触ポイントができ、この接触ポイントで導電性が回復して実抵抗値が小さくなるため、剥離発生による影響が低硬度現像ローラと比較して小さくなる。ただし、この硬度の現像ローラ112は、劣化し易い球形トナーT’を用いる現像装置には適用できない。
【0032】
これに対して、ベース層112bが低硬度だと、現像ニップ領域での現像ローラ112と感光体ドラム100との当接圧力が低いため、前記のような帯電付与層112dとベース層112bとの接触ポイントが少なく、剥離発生による影響が大きい。
【0033】
このように、ベース層112bを低硬度化すると、帯電付与層112dとベース層112b間の剥離が発生し易くなり、また、剥離による影響も大きくなる。すなわち、帯電付与表層112dを有する現像ローラ112を低硬度にすることは困難である。
【0034】
以上説明したように、従来の現像装置に於いては、低硬度なベース層112bと、高い帯電付与性を有しかつ低い動摩擦係数を有する帯電付与層112aとを有する現像ローラを得ることは困難であった。その結果、融点温度が低く、球形の形状を有する非磁性1成分トナーT’を用いる現像装置において、球形トナーT’を劣化することなく、かつ、良好に球形トナーT’を担持して現像を行うことが可能な現像ローラ112を得ることは困難であった。
【0035】
そこで、本発明の目的は、表面の動摩擦係数が小さく、低硬度であるためトナーT’に対するストレスが小さく、かつ、トナーに対して高い帯電付与性を有する現像ローラ、および、これを用いた現像装置を提供する事にある。
【0036】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために本発明による電子写真式現像ローラは、
表面に形成されてなる、トナーに対する帯電付与性を有する帯電付与層と、該帯電付与層よりも中心寄りの位置に形成されてなる、弾性を有するベース層とを有し、
該帯電付与層が樹脂材料からなり、該ベース層が低温硬化型シリコーンゴムで形成されたソリッド層からなる電子写真式現像ローラであって、
該ベース層と該帯電付与層との間に弾性中間層を有し、
該弾性中間層は、その表面の水に対する接触角が該ベース層の表面の水に対する接触角より小さくなるような材料からなり、該材料がEPDM、ウレタンゴムおよびNBRから選ばれる何れかであることを特徴とする。
【0037】
この構成の電子写真式現像ローラは、ベース層が弾性を有しているので全体の硬度が小さく、トナーに対するストレスが小さい。しかも、表面に帯電付与層を有しているので、球形のトナーに対しても高い帯電付与性を有する。さらに、ベース層と帯電付与層の間に形成された弾性中間層表面の水に対する接触角がベース層表面の水に対する接触角よりも小さい、すなわち弾性中間層の表面エネルギーが高いので、弾性中間層と帯電付与層との接着強度が高く、帯電付与層の剥離が生じ難い。さらに、ベース層と弾性中間層は共に高い弾性を有しているので、両層間に応力が加わっても、両層の変形により応力を吸収でき、弾性中間層の剥離も生じ難い。
また、ベース層をシリコーンゴムを主成分とするソリッドゴムにより構成しているので、前記のような低硬度な電子写真式現像ローラを実現できる。
また、弾性中間層の主成分を、EPDM、ウレタンゴム、NBRのうちいずれか1つとしているので、表面エネルギーが高いため接着力が高く、かつ高い弾性を持つ弾性中間層を形成できる。
【0038】
本発明による電子写真式現像ローラの表面に形成された帯電付与層の体積抵抗率は、トナーに働く鏡映力を適当な大きさとし、かつ感光体表面に電気が流れて感光体ドラムに悪影響が生じない値として、105〜108Ωcmとすることが好ましい。また、本発明による電子写真式現像ローラは、中心の芯金に電圧を加えて、表面に現像用の電界を発生させるものであり、弾性中間層も帯電付与層と同程度の導電性を有している、すなわち、弾性中間層の体積抵抗率も帯電付与層の体積抵抗率とほぼ同等の105〜108Ωcmであることが好ましい。
【0039】
本発明による電子写真式現像ローラは、AskerC硬度で45度以下の硬度にすれば、トナーに対するストレスを小さくし、融点温度の低いワックスを内包したコア/シェル構成の球形トナーを使用しても、その劣化を低減できる。
【0040】
ベース層をシリコーンゴムを主成分とするソリッドゴムにより構成すれば、前記のような低硬度な電子写真式現像ローラを実現できる。
【0041】
弾性中間層を、EPDM、ウレタンゴム、NBRのうちいずれか1つとすることで、表面エネルギーが高いため接着力が高く、かつ高い弾性を持つ弾性中間層を形成できる。
【0042】
弾性中間層を多孔質構造以外で高弾性を有するソリッドゴムにより構成すれば、多孔質構造とした場合よりも、帯電付与層およびベース層との接触面を広く取って良好に接続でき、また、現像ローラの表面の形状を滑らかにして画像品位を良好にできる。
【0043】
帯電付与層を接着剤によって弾性中間層に接着すれば、帯電付与層の接着力をさらに強くできる。
【0044】
帯電付与層の主成分を、トナーの帯電極性と逆極性の帯電極性を有する樹脂とすれば、トナーと帯電付与層との摩擦により、それぞれが逆の極性に帯電するので、トナーと帯電付与層との間にクーロン力による引力が生じ、トナーを帯電付与層の表面に良好に付着させて搬送できる。
【0045】
帯電付与層の表面の動摩擦係数を小さくすれば、トナーへのストレスをさらに低減し、球形トナーの劣化を低減できる。この際、帯電付与層は高い帯電付与性を有しているので、トナーとの摩擦を小さくしても、球形トナーに充分な摩擦帯電を生じさせることができる。
【0046】
帯電付与層の主成分を、ポリアミド樹脂、アクリルウレタン樹脂、アクリルポリエステルウレタン樹脂、アクリルシリコーン樹脂のうちいずれか1つとすれば、表面の動摩擦係数が小さく、かつ高い帯電付与層を有する帯電付与層を形成できる。
【0047】
本発明による電子写真式現像ローラを搭載した電子写真式現像装置は、トナーへのストレスが小さいため球形トナーの劣化が少なく、かつ、非磁性1成分の球形トナーを良好に帯電させて搬送し、現像に供することができる。
【0048】
【発明の実施の形態】
以下、本発明における現像ローラおよび該現像ローラをを用いた現像装置の実施形態を図面に則して詳しく説明する。
【0049】
(実施形態1)
図1に、本発明の実施形態1による現像装置を用いた画像形成装置を示す。
【0050】
図1に示すように、静電潜像上にトナー7を担持可能な感光体ドラム0の周りには、感光体ドラム0の表面を均一に帯電する帯電ローラ8と、画像情報に基づいて光を感光体ドラム0外周に照射して静電潜像を形成する光照射手段9と、静電潜像上にトナー7を付着する現像装置1と、現像されたトナー像を転写材11に転写する転写ローラ10とが配されている。
【0051】
本実施形態では、感光体ドラム0として外径30mmの負帯電極性を有するOPC感光体を用い、光照射手段9としてレーザー光学系を用いている。転写方法はローラ転写方式を用いており、転写ローラ10は、外径φ16mmで、体積抵抗率約109Ωcmの半導電性ローラである。
【0052】
現像装置1は、トナー7を貯溜するトナーホッパー6と、トナーホッパー6内に貯溜されたトナー7を、回転して攪拌しつつトナー供給ローラ3近傍に搬送供給する攪拌手段5と、現像ローラ2に所定量のトナー7を供給するトナー供給ローラ3と、感光体ドラム0上の静電潜像にトナー7を付着させてトナー像とし現像する現像ローラ2と、現像ローラ2表面のトナー7を所定量に保ち、かつ、トナー7の帯電量を調整する現像ブレード4とを有している。
【0053】
トナー供給ローラ3は、AskerCsC2硬度計(商品名:高分子計器社製)で硬度約10度程度の発泡部材から構成される。本実施形態では、例として、外径16mm、硬度は、AskerCsC2硬度計で約10度のウレタンスポンジローラをトナー供給ローラ3として用いた。トナー供給ローラ3の材質としては、本実施形態で用いたウレタンの他、シリコーンを用いても良い。また、発泡形態は、連泡でも独泡でも良いが、トナーがローラ表面の空孔中に侵入して劣化することを抑止するため、独泡タイプを用いることが好ましい。また、現像ブレード4は、図1に示すように、現像ローラ2に当接する端部先端領域がL字形状に折り曲げられたいわゆるL字タイプの金属ブレードを用いた。材質としては、りん青銅、ステンレスなどのものを用いることが可能であるが、本実施形態では、厚さ100μmのステンレス薄板を用いた。
【0054】
次に、この画像形成装置による画像形成方法について説明する。
【0055】
感光体ドラム0は、図1の時計周り方向(図中矢印X方向)に周速値Vxで回転駆動されており、その表面が帯電ローラ8に到達すると、均一に帯電される。均一に帯電された表面に、光照射手段9により画像情報に基づいて光が照射され、画像情報に対応した静電潜像が形成される。静電潜像が現像装置1に到達すると、静電潜像上にトナー7が付着され、トナー像として現像される。トナー像が転写ローラ10に到達すると、転写材11に転写される。転写されたトナー像は不図示の定着手段で転写材11上に永久定着される。本実施形態では、帯電ローラ8により、感光体ドラム0の表面を帯電電位Vd=−700vで均一に帯電し、光照射手段9により露光を行い、潜像電位V1=−100vを得た。
【0056】
次に現像装置1による現像方法を説明する。
【0057】
攪拌手段5は、図1の時計周り方向(図中矢印K方向)に回転して攪拌しつつトナー供給ローラ3にトナー7を供給する。トナー供給ローラ3は図1の反時計周り方向(図中矢印Z方向)に回転してトナー7をトナー供給ローラ3と現像ローラ2との当接ニップ領域に導き、トナー7はこの部分で現像ローラ2との摩擦により帯電し、現像ローラ2の表面に担持される。現像ローラ2の表面に担持されたトナー7は、現像ローラ2の図1の反時計周り方向(図中矢印Y方向)への回転により搬送され、現像ブレード4に到達すると、その付着量と帯電量が調整される。現像ローラ2には現像電圧−350vDCが印加されており、トナー7が感光体ドラム0と現像ローラ2との当接領域に到達すると、現像電圧によりトナー7が感光体ドラム0に付着され、静電潜像の現像が行われる。
【0058】
この際、トナー供給ローラ3の周速値Vzと現像ローラ2の周速値Vyとの周速比を調整することによりトナー供給ローラ3から現像ローラ2へのトナー7の供給量を調整し、現像ローラ2の周速値Vyと感光体ドラム0の周速値Vxとの周速比を調整することにより現像ローラ2から感光体ドラム0へのトナー7の供給量を調整する。
【0059】
感光体ドラム0の周速値Vxは、転写速度を決めるもので、「プロセススピード」と称する。本実施形態では、Vxを1とした時、Vyが1.7、Vzが0.6となるように周速値を設定した。すなわち、本実施形態では、プロセススピードVx=100mm/sec,Vy=170mm/sec,Vz=60mm/secに設定した。このプロセススピードは、1分間にA4用紙を約17枚出力する速度(17ppm(Paper Per Minutes))に相当する。但し、この周速比および周速値は、これに限るものではない。
【0060】
次に、図2を用いて本発明の特徴である現像ローラ2の構成について説明する。現像ローラ2は、芯金2a上にベース層2bが形成され、さらにその上に弾性中間層2cが形成され、この表面に接着剤2dを介して、帯電付与層2eが形成されており、外径は16mmである。芯金2aはアルミニウムやステンレスなどの金属で、ベース層2bは、低硬度のLTVシリコーンゴム(低温硬化型シリコーンゴム)からなるソリッド層で構成されている。帯電付与層2eとしては、動摩擦係数が低く、帯電付与性が高いポリアミド樹脂、アクリル変成ウレタン樹脂、アクリルポリエステルウレタン樹脂、アクリル変成シリコーン樹脂などを用いる。本実施形態では、ポリアミド樹脂から成る帯電付与層2eを形成した。
【0061】
NBR、EPDM、ウレタンゴムなどのゴム材は、 LTVシリコーンゴムに比べて硬度が高いので、このゴム材の単層上に帯電付与層2eを形成した現像ローラ2は、その硬度を充分に低くすることはできないが、ベース層2bにLTVシリコーンゴムを用いることにより、現像ローラ2をトナー7へのストレスが小さい低硬度のローラとすることができる。現像ローラ2の硬度は、球形トナー7の劣化低減の観点から、AskerC硬度計で45度以下が望ましく、本実施形態では40度とした。
【0062】
次に、本発明の特徴である弾性中間層2cの構成を説明する。弾性中間層2cとしては、厚さ数十μm程度のゴム材質のソリッド層を形成する。弾性中間層2cに用いるゴム材としては、高い表面エネルギーを有するEPDM、ウレタンゴム、NBRなどのゴムを用いる。このゴムを樹脂とブレンドしたものを用いても良い。本実施形態では、厚さ30μmのNBRの弾性中間層2cを用いた。
【0063】
このようにNBR、EPDM、ウレタンゴムなどの表面エネルギーが高く、活性基を多く有するゴム材を有する弾性中間層2cの表面に帯電付与層2aを形成することにより、従来例のように表面エネルギーが低いシリコーンゴム表面に形成するよりも強固に帯電付与層2aを接着形成することができる。本発明では表面エネルギーの指標として、水に対する接触角を用いた。測定方法は、各種ゴム材を3〜5mm厚の平板上に形成し、協和界面化学社製接触角計(CA−X型)で測定した。表面エネルギーの低いシリコーンゴムは接触角が大きく、表面エネルギーの高いNBRなどは接触角は小さくなる。シリコーンゴムの接触角は90°、NBRでは70°であった。また、ベース層2bと弾性中間層2cは両層とも弾性を有するので、両層間の密着力は、シリコーンゴムと弾性が低い樹脂との間の密着力よりも高い。すなわち、ベース層2bと弾性中間層2cとの密着面に働く応力は、両層の変形により吸収され小さくなるので、両者間の剥がれは生じ難い。したがって、本発明では、帯電付与層2aの剥がれの発生を低減することが可能であり、さらに、弾性中間層2cの剥がれも発生し難い。
【0064】
ここで、弾性中間層2cは数十μm程度の厚さを有するので、現像ローラ2の表面と芯金2aとの間に導電性を持たせるために、弾性中間層2cに導電性を持たせる必要がある。そこで、弾性中間層2cに金属酸化物やカーボンなどの導電粉を適量分散し、導電性を持たせた。帯電付与層2eの体積抵抗率は、前記のように105〜108Ωcmとすることが望ましく、弾性中間層2cも帯電付与層2eと同程度の導電性を持たせるため、同程度の体積抵抗率とすることが望ましい。本実施形態では、弾性中間層2c、帯電付与層2e共に、約105Ωcmに調整した。その結果、現像ローラ2の実抵抗値としては、約105〜106Ωとなった。
【0065】
図2に示す現像ローラを図1に示す現像装置1に装着し、画像出力耐久試験を行ったところ、50000枚通紙しても、帯電付与層2e、弾性中間層2cの剥離は生じなかった。
【0066】
以上説明したように、本実施形態の特徴とするところは、非磁性1成分トナー用現像装置に適用可能な現像ローラ2を、低硬度のベース層2bと、高い帯電付与性を有する帯電付与層2eと、弾性が高いためにベース層2bとの間に応力が加わり難く、表面エネルギーが高いために帯電付与層2eとの接着性が良い、ゴム弾性を有する弾性中間層2cとからなる多層構成とし、弾性中間層2cと帯電付与層2eの体積抵抗率を105〜108Ωcm でほぼ同一となるように構成することにある。
【0067】
すなわち、弾性が高く接着性に優れた弾性中間層2cを、ベース層2bの表面に形成し、その表面に帯電付与層2eを形成することによって、帯電付与層2eの剥離が生じ難く、かつ、低い動摩擦係数と、高い帯電付与性を有する低硬度な現像ローラ2、および、これを用いた現像装置を得ることが可能となる。
【0068】
尚、本実施形態では、感光体ドラム0に現像ローラ2が接触配置された接触現像系を例にして説明したが、感光体ドラム0と現像ローラ2を非接触配置した非接触現像系でも同様な効果が得られる。すなわち、非接触現像系では、現像ブレード4やトナー供給ローラ3から加わる応力により、現像ローラ2の帯電付与層2eの剥離が発生する危惧があるが、本実施形態に示した現像ローラ2を用いれば、このような剥離の発生を防止できる。
【0069】
(実施形態2)
図3に本発明の実施形態2による現像ローラ20の模式図を示す。実施形態1では、ベース層2bがソリッドゴムの場合について説明した。実施形態2の現像ローラ20は、このベース層20bを多孔質構造にしたものであり、他の構成は実施形態1と同様である。
【0070】
ベース層20bとしてソリッドタイプの導電ゴムで、充分に低硬度な材料は実施形態1に示したLTVシリコーンゴムぐらいしか無い。EPDM、ウレタンゴムなどを用いてソリッドタイプの導電ゴムを形成した場合は、実施形態1で示したベース層2bと同程度の低い硬度を得ることは困難である。一方、ベース層20bを多孔質構造にすると、材料の選択の余地が広がる。すなわち、EPDM、ウレタンゴム、NBRなどの材料を用いて多孔質構造の導電ゴムを形成すると、硬度を充分に低くすることが可能である。
【0071】
しかし、ベース層20bをスポンジゴムで形成し、この上に帯電付与層20eを形成すると、両層の接触面積が小さくなるため、帯電付与層20eの接着性が悪くなる。また、帯電付与層20bは厚さ数μm程度の薄層であるため、現像ローラ2表面に、スポンジ層の表面の凹凸が現れてしまい、現像ローラ2表面の表面粗さRmaxが大きくなる。本願出願人らの検討によると、現像ローラ2表面のRmaxは15μm程度以下である必要があり、この数値を越えると、出力画像上にスポンジ層の表面形状の影響が現れ、むらのある非常にがさついた画像となってしまう。尚、表面粗さRmaxは、JISB0601に示されている定義を用い、測定には表面粗さ試験器SE−30H(商品名:小坂研究所社製)を使用した。
【0072】
これらの問題点を防止するために、スポンジゴムを有するベース層20b表面に厚さ数mm以下程度(好ましくは約0.5〜1mm程度)のソリッドゴムからなる弾性中間層20cを設ける事が好ましい。弾性中間層20cを設けても、その厚さを約0.5〜1mm程度とし、ベース層20bの硬度を充分に低くすれば、現像ローラ20全体の硬度を、充分に低くすることが可能である。
【0073】
この弾性中間層20cの材質は、実施形態1と同様、帯電付与層20eとの接着性に優れるEPDM、ウレタンゴム、NBRなどを用いる。帯電付与層20eは、実施形態1と同様、トナー7に対する高い帯電付与性を有し、感光体ドラム0との接触面での摺擦力が小さい、すなわち、その表面の動摩擦係数が小さい事が必要であり、ポリアミド樹脂、アクリルウレタン樹脂、アクリルポリエステルウレタン樹脂、アクリル変性シリコーン樹脂などの樹脂を用いる。ここで、高帯電付与層20e中には、現像ローラ20表面の表面粗さ調整のために、フッ素系樹脂粒子、ポリアミド樹脂粒子などの離型性粒子を分散しても良い。これは、実施形態1についても同様である。
【0074】
以下に図3に示した現像ローラ20の詳細な構成例を示す。現像ローラ20は、外径約15.5mmであり、外径φ6mmの芯金20a上に、EPDMスポンジゴムから成るベース層20bを4.5mm形成し、この上にEPDMソリッドゴムから成る弾性中間層20cを500μm形成した。弾性中間層20c表面には、接着剤20dを1μm以下で形成し、その上に、アクリルウレタン樹脂からなる帯電付与層20eを約10μm形成した。帯電付与層20aの体積抵抗率は、前記のように約105〜108Ωcmが望ましく、本実施形態では、105Ωcmとした。各層の体積抵抗率は、実施形態1と同様、帯電付与層20aと同程度の約105Ωcmに設定した。
【0075】
この例では、ベース層20bと弾性中間層20cの主材料は、共にEPDMであり、同材質から構成されているので、良好に両者間を接合できる。
【0076】
以上説明した現像ローラ20を図1に示す現像装置1に装着し、実施形態1と同様に画像出力耐久試験を行ったところ、50000枚通紙しても、帯電付与層20e、弾性中間層20cの剥離は生じなかった。
【0077】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、接着性が優れる弾性中間層を、帯電付与層とベース層との間に設けることにより、ベース層の材料に表面エネルギーが低いLTVシリコーンゴムを用いても、充分に高い帯電付与層の接着性を得ることが可能となり、従来得ることが困難であった低い動摩擦係数と高い帯電付与性を有する低硬度の現像ローラを得ることが可能である。さらに、ベース層を多孔質構造とすることで、ベース層の材質選択の余地を広げることが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態1の電子写真式画像形成装置の構成を示す模式図である。
【図2】本発明の実施形態1の電子写真式現像ローラの構成を示す模式図である。
【図3】本発明の実施形態2の電子写真式現像ローラの構成を示す模式図である。
【図4】従来例の電子写真式現像装置の構成を示す模式図である。
【図5】従来例の電子写真式現像ローラの構成を示す模式図である。
【図6】従来例の電子写真式現像ローラの表面に帯電付与層を形成した場合の構成を示す模式図である。
【符号の説明】
0,100 感光体ドラム
1,101 現像装置
2,20,102 現像ローラ
2a,20a,102a,112a 芯金
2b,20b,112b ベース層
2c,20c 弾性中間層
2d,20d,112c 接着剤
2e,20e,112d 帯電付与層
3,104 トナー供給ローラ
4,103 現像ブレード
5,105 攪拌手段
6 トナーホッパー
7,T’ トナー
8 帯電ローラ
9 光照射手段
10 転写ローラ
11 転写材
102b シリコーンゴム層
Claims (8)
- 表面に形成されてなる、トナーに対する帯電付与性を有する帯電付与層と、該帯電付与層よりも中心寄りの位置に形成されてなる、弾性を有するベース層とを有し、
該帯電付与層が樹脂材料からなり、該ベース層が低温硬化型シリコーンゴムで形成されたソリッド層からなる電子写真式現像ローラであって、
該ベース層と該帯電付与層との間に弾性中間層を有し、
該弾性中間層は、その表面の水に対する接触角が該ベース層の表面の水に対する接触角より小さくなるような材料からなり、該材料がEPDM、ウレタンゴムおよびNBRから選ばれる何れかであることを特徴とする電子写真式現像ローラ。 - 前記弾性中間層と前記帯電付与層の体積抵抗率が105〜108Ωcmである請求項1に記載の電子写真式現像ローラ。
- AskerC硬度が45度以下である請求項1または2のいずれか1項に記載の電子写真式現像ローラ。
- 前記弾性中間層が多孔質構造以外で高弾性を有するソリッドゴムからなる請求項1から3のいずれか1項に記載の電子写真式現像ローラ。
- 前記帯電付与層が接着剤によって前記弾性中間層に接着されている請求項1から4のいずれか1項に記載の電子写真式現像ローラ。
- 前記帯電付与層が、トナーの帯電極性と逆極性の帯電極性を有する樹脂を主成分とする請求項1から5のいずれか1項に記載の電子写真式現像ローラ。
- 前記帯電付与層が、ポリアミド樹脂、アクリルウレタン樹脂、アクリルポリエステルウレタン樹脂、アクリルシリコーン樹脂のうちいずれか1つを主成分とする請求項1から6のいずれか1項に記載の電子写真式現像ローラ。
- 像担持体表面に形成された静電潜像に、帯電したトナーを付着させて現像する電子写真式現像装置において、請求項1から7のいずれか1項に記載の電子写真式現像ローラを有する電子写真式現像装置。
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