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JP4181761B2 - 熱感受性非導電性基板上の半導体フィルムを熱処理するための方法および装置 - Google Patents

熱感受性非導電性基板上の半導体フィルムを熱処理するための方法および装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、最小の熱収支で熱感受性非導電性基板上の半導体フィルムを熱処理する方法および装置に関する。より詳しくは、液晶ディスプレー(LCD)、有機発光ダイオード(OLED)および太陽電池への種々の用途のためのガラス基板上の多結晶シリコン薄膜トランジスター(ポリ−SiTFT)およびPNダイオードに関する。
【0002】
【従来の技術】
液晶ディスプレー(LCD)および有機発光ダイオード(OLED)は、フラットパネルディスプレーにおいて急速に増大している。今日では、これらのディスプレーシステムには、TFTを用いるアクティブマトリックス回路形態が採用される。ガラス基板上の薄膜トランジスター(TFT)の加工は、これらの応用には必要なことである。
【0003】
典型的には、TFT−LCDには、活性層として非晶質Siフィルムを含むTFTが用いられる(すなわちa−SiTFT LCD)。最近、非晶質Siフィルムに換えて多結晶シリコンフィルムを用いるTFTの開発に対する興味に拍車がかかっている(すなわちポリ−SiTFT LCD)。なぜならば、優れたイメージ解像力、および画素領域を周辺のドライブ回路と同時に統合する利点からである。OLEDの分野では、ポリ−SiTFTを用いることにより、a−Siを越える明らかな利点がもたらされる。なぜならば、ポリ−SiTFTの電流誘導の可能性は、a−SiTFTのものより実質的に高く、したがってより高い操作性能が得られるからである。
【0004】
商業的に入手可能なガラス基板上のポリ−Si素子を製作する上で最も厄介な課題は、ガラス基板が耐えられる最小の熱収支で熱処理方法を開発することである。ガラスは、500℃を越える温度に相当時間暴露された際に容易に変形する。ポリ−Si素子を加工するのに高い熱収支が必要となる重要な熱処理工程には、非晶質Siフィルムの結晶化、およびP(またはN)−型接合のための注入ドーパントの電気的活性化が含まれる。これらの熱処理は、典型的には高い熱収支を必要とし、ガラスの損傷またはひずみが避けられない。
【0005】
これらの問題を解決するために種々の方法が開発された。これらの方法を、非晶質Siの結晶化およびドーパントの活性化の領域を分けて簡単に概説する。
【0006】
(1)非晶質Siを多結晶Siに結晶化するための熱処理
ポリ−Siフィルムは、典型的には、化学蒸着法(CVD)およびこれに続くポスト析出結晶化熱処理による非晶質Siフィルムの沈積を通して得られる。
【0007】
固相結晶化(SPC)は、非晶質シリコンを結晶化するための普通の方法である。この方法では、非晶質シリコンは、600℃に近い温度で少なくとも数時間熱処理に付される。典型的には、ガラス基板は、抵抗加熱源を有する炉内で処理される。SPC法により、10時間で、TFTの典型的な電子移動度50〜100cm/Vsを有する素子−品質の多結晶シリコンが得られるであろう。しかし、この方法の高い熱収支は、用いられたガラス基板に、損傷および/またはゆがみをもたらす。
【0008】
ガラスを損傷することなく、非晶質Siを多結晶Siに低温で転化するのに、種々の結晶化方法がある。このための重要な方法は、エキシマレーザー結晶化(ELC)および金属誘導結晶化(MIC)である。
【0009】
ELC法は、ナノ秒レーザーパルスを用いて、非晶質シリコンを結晶形態に溶融凝固する。理論的に、これによって、それが載置されるガラス基板を劣化することなく、最適温度で非晶質Siをアニーリングできる可能性が提供される。しかし、この方法は、大量生産で用いるのに、決定的な欠点を有する。この方法を通じて、ポリ−Siフィルムの粒子構造は、レーザービームのエネルギーに極めて感受性が高く、そのため粒子構造の均一性、したがって素子の特性が得られないであろう。また、レーザーのビームサイズも、比較的小さい。小さなビームサイズは、大きなサイズのガラスに対して結晶化プロセスを完成するのに、多重レーザーパスまたはショットを必要とする。レーザーを正確に制御することが困難であることから、多重ショットにより、結晶化プロセスに不均一性が持ち込まれる。さらに、ELCポリ−Siフィルムの表面は粗く、これはまた素子性能の品質を下げる。また、ELCは、析出した非晶質Siが高い水素含有量を有する場合に、水素噴出の問題を有する。これは、通常プラズマ励起化学蒸着(PECVD)の場合である。水素噴出を防止するためには、脱水素のための熱処理が、高温(450〜480℃)で長時間(>2時間)必要とされるであろう。プロセスの問題に加えて、ELCプロセス装置のシステムは、複雑、高価であり、そしてメインテナンスが難しい。
【0010】
MICプロセスには、Ni、Pd、Au、AgおよびCuなどの種々の金属元素を非晶質Siフィルム上に添加して、結晶化の速度を向上することが含まれる。この方法を用いることにより、600℃未満の低温における結晶化が向上する。しかし、この方法は、ポリ−Siの劣った結晶品質および金属汚染によって制約される。金属汚染は、ポリ−SiTFTの操作中の有害な漏れ電流の原因となる。この方法の他の問題は、プロセスにおける金属シリサイドの形成である。金属シリサイドが存在することにより、次のエッチングプロセス工程において、望ましくない残留物問題がもたらされる。
【0011】
(2)ドーパントを活性化するための熱処理
結晶化プロセスに加えて、高い熱収支を伴う他の熱処理プロセスは、ドーパント活性化アニーリングである。TFTのソースおよびドレーン領域などのn型(またはp型)領域を形成するのに、ヒ素、リンまたはホウ素などのドーパントが、イオン注入またはプラズマドーピング法を用いてSiフィルム中に注入される。ドーパントをドーピングした後、シリコンは、アニーリングされて電気的に活性化される(活性化アニーリング)。結晶化の熱処理と同様に、抵抗加熱源の炉内でのアニーリングが通常行なわれる。このプロセスは、600℃近い高温および長時間を要する。したがって、熱収支を低減するための新規な方法が必要であり、そして先行技術において提供される。エキシマレーザーアニーリング(ELA)および急速熱アニーリング(RTA)が、この目的に提供される。ELAは、ELCのもの(すなわちナノ秒レーザーパルスを用いるポリ−Siの迅速再溶融および凝固)と同一のプロセスメカニズムを用いる。また、結晶化のためのELCに見られる最大の問題も、ここに存在する。ELCプロセスにおける急激な熱変化は、高い熱応力をガラスと同様にポリ−Siフィルムにももたらすこととなり、そのために素子の信頼性が低下することとなる。
【0012】
RTA法では、より高温が用いられるが、短時間である。典型的には、基板は、RTAにおいて700〜1000℃に近い温度に付される。しかし、アニーリングプロセスは、比較的迅速に、数分または数秒で行なわれる。タングステン−ハロゲンまたはXeアーク燈などの光学的加熱源が、しばしばRTA加熱源として用いられる。RTAの問題は、これらの光学的加熱源からのフォトン放射が、シリコンフィルムばかりでなくガラス基板も加熱する波長幅を有することである。したがって、ガラスは、プロセス中に加熱されて損傷する。
【0013】
先行技術に基いて、ガラス上で素子加工をするために結晶化の速度およびドーパント活性化を向上する方法を開発すること、またこれらのプロセスのための熱収支を低減することは、大きな関心ごとである。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】
したがって、本発明の目的は、上記の問題のすべてを一度に解決することである。
【0015】
【課題を解決するための手段】
本発明は、最小の熱収支で熱感受性非導電性基板上の半導体フィルムを熱処理するための方法を提供する。すなわち、熱感受性非導電性基板上の半導体フィルムを熱処理するための方法は、
(a)サセプターに載置した非導電性基板上の半導体フィルムに極めて近接して誘導コイルを設置し、その際、インダクターの電流方向が上記半導体フィルムの面内方向に平行に並ぶように、上記誘導コイルの巻き形態を合わせる工程、および
(b)交流を上記誘導コイルに誘導して、熱感受性非導電性基板に損傷を与えない範囲で半導体フィルムが誘導加熱される程度に上記サセプターによって加熱された上記半導体フィルムに交番磁場を誘導する工程
を含む。
【0016】
上記半導体フィルムの代表的な例は、非晶質シリコンフィルムまたは結晶シリコンフィルムであるシリコンフィルムである。そして、上記熱感受性非導電性基板の代表的な例は、ガラスまたはプラスチック基板である。
【0017】
また、本発明は、上記熱処理のための多数の装置を提供する。本発明の低温熱処理装置は、基本的に、
(a)非導電性基板上の半導体フィルムに極めて近接して設置されると共に、インダクターの電流方向が上記半導体フィルムの面内方向に平行に並ぶように巻き形態を合わせた誘導コイルと、
(b)上記非導電性基板の下側に設置され、熱感受性非導電性基板に損傷を与えない範囲で半導体フィルムが誘導加熱される程度に、半導体フィルムを加熱するサセプターと、
を含む。
【0018】
【発明の実施の形態】
本発明の方法および装置により、半導体フィルムは、熱感受性基板を損傷することなく熱処理されるであろう。例えば、ガラスの使用が可能な最小の熱収支で非晶質シリコンフィルムを結晶化すること、ガラスの使用が可能な最小の熱収支でドーパント活性化の速度を向上することである。
【0019】
上記シリコンフィルムは、結晶化の熱処理の際に多結晶結晶化する非晶質状態、またはドーパント活性化の熱処理の際にドーパントが注入された多結晶状態(n−型またはp−型)のいずれかの形態で、ガラス基板上に析出されている。
【0020】
上記サセプターは、ガラスまたはプラスチック基板などの非導電性基板(ここに半導体フィルムが析出される)を加熱することによって、最終的に半導体フィルムを加熱する。このタイプのサセプターは、下記のように、サセプターを加熱する方法によって選択されるであろう。
【0021】
第一に、サセプターは、高導電率の金属またはグラファイトから製造され、これは、渦電流の加熱機構(すなわち誘導加熱)により、交番磁場下でサセプターをそのままで加熱可能にする。
【0022】
第二に、サセプターは、電気非導電性物質から製造され、これは、サセプターが交番磁場下で加熱されるのを防止し、そしてサセプターは、抵抗またはランプ加熱器などの外部加熱源を用いて独立に加熱されるように設計される。
【0023】
後者のタイプのサセプターは、結晶化(またはドーパント活性化)の際の熱処理の効果の程度が、磁場強度を変えるシステム操作において基板を加熱する程度によって独立して制御できる点で、プロセス操作に利点がある。いずれの場合においても、ガラス基板の温度は、500℃未満の範囲に低く維持されて、ガラスの損傷が防止される。サセプターは、直線または回転運動にあって、プロセスの均一性が向上される。
【0024】
より好ましくは、熱処理装置は、さらに、誘導コイルの内側または周囲に、磁性コアを付設してなる。上記磁性コアの好ましい、材料は、積層された金属コアまたはフェライトコアである。磁性コアを用いる利点は、三つある。第一に、それは、実質的に、低い誘導出力で磁場強度を向上する。第二に、それは、磁束分布をより均一にする。第三に、それは、上記束分布をシリコンフィルムの領域に濃縮する。これにより、より効果的な熱処理がもたらされ、そしてサセプター周りに付設された導電性成分(例えば室壁または外部の加熱器ブロック)における磁束による望ましくない干渉が防止される。
【0025】
上記目的を達成する上記磁気誘導コイルのいかなる形態も、本発明で適用できるものの、これらの好ましい例を以下に示す。
【0026】
(1)板状の磁性コアは、パンケーキ形状の平らな誘導コイルの上部を包み、磁極から上記誘導コイルの下に配置された上記シリコンフィルム表面の下側へ外部磁束が発生する。この形態により、磁束分布が、放散されることなく非導電性基板に極めて近接してもたらされる。基板は、コイルの下側で線形運動に付され、プロセスの均一性が向上される。
【0027】
(2)多重巻の誘導コイルで巻かれた馬蹄形(下向き凹状の垂直断面図)の磁性コアは、二つの磁極の間を走る外部磁束が半導体フィルムを暴露するように、半導体フィルムの上側に配置される。この配置においては、誘導コイルに印加された電流により、磁性コアの機能によって強化された磁場が生成する。次いで、磁束は、エアーギャップを横切って、一つの極から他の極に直接走る。熱処理では、非導電性基板は、コイルの下側で連続的な線形運動に付されて、プロセスの均一性向上することが望ましい。
【0028】
(3)多重巻の誘導コイルで巻かれたC字形(横向き凹状の垂直断面図)の磁性コアは、上記非導電性基板が磁性コアの磁極ギャップの中間点で水平に配置されるように位置する。この配置においては、磁束方向は、磁極面に垂直な方向に平行にされる。熱処理では、非導電性基板は、極面に平行な方向で、二つの磁極の中間点に配置されることから、全ての磁束線は、基板に被覆されたシリコンフィルム面に垂直に整列される。この整列は、本発明の目標を最大化する。さらに、基板を連続運動することが、より良好なプロセス均一性およびより高い処理量の点で望ましい。
【0029】
開示の本発明は、非晶質シリコンの結晶化の速度を顕著に向上する。さらに、本発明は、固相結晶化(SPC)に対してばかりでなく、金属誘導結晶化(MIC)に対しても効果的である。また、本発明は、イオン注入多結晶シリコンのドーパント活性化の速度も向上する。
【0030】
本発明が上記熱処理効果の速度を向上することの可能性のある理由は、以下に述べられるであろう。便宜上、それぞれ、半導体フィルムをシリコンフィルムに限定し、熱感受性非導電性基板をガラス基板に限定する。
【0031】
シリコンフィルム内に交番磁場を誘導することにより、電磁気力(emf)が発生する。シリコンフィルム内のemfが速度向上の駆動力であるという仮定を立てると、ファラデーの法則(または、B.D.Cullity著「Introduction of Magnetic Materials」(Addison Wesley、Massachusetts、1972年)の第36頁参照)により、次のようにemf強度が定義される。
EMF=10−8NdΦ/dtボルト
式中、Nはコイルの巻き数であり、dΦ/dtはmaxwell/秒単位の磁束変化率である。したがって、速度の向上は、磁束強度および交流周波数の両方による。
【0032】
emfの発生により熱処理の効果が向上するメカニズムが、たとえ判らなくとも、幾つかの理由が推測されるであろう。
【0033】
第一のメカニズムは、シリコンフィルムの選択的なジュール加熱である。非晶質または多結晶シリコンは、室温で高い抵抗値を有する。例えば、非晶質シリコン10〜1010Ω−cmである。したがって、シリコンが外部加熱源によって意図的に加熱されない場合、上記emfによるシリコンのジュール加熱は起こらない。しかし、非晶質および多結晶Siが高温に加熱される場合には、その抵抗が低い値、例えば500℃で10〜0.01Ω−cmに急速に低下する。これらの抵抗値は、本発明のサセプターの例として用いられるグラファイトのそれ(1〜0.001Ω−cm)に類似している。交番磁束での非晶質シリコンの局部加熱にもかかわらず、高い抵抗値(〜1016Ω−cm)を有するガラス基板は、上記交番磁束によって加熱されない。したがって、ガラスは、外部加熱操作によって予め設定された低温のままである。
【0034】
第二のメカニズムは、上記emfが、荷電欠陥に作用する電界効果によってシリコン原子の運動を活性化することである。空格子点および格子間隙などの点欠陥は、シリコンの原子構造内で電気的に荷電(陰または陽に)されることは知られている。これらの荷電欠陥の運動は、電場の存在によってかなり向上される。これは、一般に学術出版物(例えばシリコンにおける「Field−Enhanced Diffusion」、S.M.Sze著「VLSI Technology」(第二版、McGraw Hill、1988年)の第287頁参照)に報告されてきた。
【0035】
上記の一般的説明および以下の詳細な説明は、いずれも例示的でありまた説明的であり、特許請求された本発明の更なる説明を意図するものであることが理解されよう。
【0036】
【実施例】
図1を参照して、本実施形態は、ガラス基板上のシリコンフィルムを低温熱処理する装置に関する。この装置は、非晶質シリコンの結晶化、およびイオン注入されたシリコンのドーパント活性化の両方の熱処理に用いられるであろう。
【0037】
装置100は、シリコンフィルム200で被覆されたガラス基板300を加熱するグラファイトサセプター400、および磁場(F)を発生させるソレノイド誘導コイル500からなる。水冷式誘導コイルに交流を導入することにより、交番磁場(F)が発生する。交番磁束は、二つの目的で用いられる。第一は、ジュール加熱効果の作用(すなわち通常用いられる誘導炉の加熱メカニズム)によりグラファイトサセプター400を加熱することである。第二は、シリコンフィルム200の熱処理の速度を、シリコンフィルム200内に誘導されたemfにより向上することである。向上効果を知るためには、ガラス300は、水平方向に載置され、そのために磁束がシリコンフィルム200の表面に対し垂直方向に配列されるであろう。速度の向上程度は、前述されるように、ファラデーの法則に従って、交流周波数および/または磁場強度を増加することによって増大される。好ましい周波数範囲は、20Hz〜10MHzである。
【0038】
上記磁場強度を増加するのに、誘導コイル500の出力(または電流)が、増大されるであろう。ここで、上記の作用により、グラファイトサセプター400の加熱温度が増加する。したがって、用いられるサセプター400の物質種、厚さおよび形状は、サセプター温度を低い範囲(200〜500℃)に保つように適切に調整されるであろう。
【0039】
図2を参照して、本実施形態は、図1の装置100のものとは異なるコイル設計の装置に関する。装置110は、パンケーキ形状を有する水冷式誘導コイル510をらせん状に巻いてなる。らせん状のコイル形態は、ガラスなどのシート物の熱処理に適切である。らせん状誘導コイル510は、シリコンフィルム210で被覆されたガラス基板310上に磁束(F’)を発生する。本実施形態は、全く均一のプロセス特性をもたらすものの、より一層の均一性は、ガラス基板310を直線または回転運動することにより達成される。
【0040】
図3を参照して、本実施形態は、本発明をより一層発展させるために、磁性コアを付加した装置に関する。装置120は、図2の装置110におけるものと同一のコイル形態520を有する。誘導コイル520の上半分は、積層磁性金属(例えば鉄−シリコン合金またはニッケル合金)、またはフェライト(例えばMn−Znフェライト)からなる磁性コア620に包まれる。所望により、誘導コイル520および磁性コア620のいずれも、適切に水冷されて、操作中のその過熱が防止される。図に見られるように、コイル520の下部は、開放であり、外部磁束を形成する。
【0041】
磁束の分布形状は、図2のものと類似である。しかし、本実施形態の場の強度は、下記関係式による磁性コア620の増幅作用のために、図2のものよりも実質的に高い。
B=H+4πMs
式中、Hはコイルによる適用された磁場であり、4πMsは磁性コア620の磁性であり、そしてBはCGS単位の全誘導磁束である(B.D.Cullity著「Introduction of Magnetic Materials」(Addison Wesley、Massachusetts、1972年)の第13頁参照)。磁性コア620を用いた誘導における最大の磁場強度(B)は、磁性コアの磁性飽和(4πMs)の値に制約される。例えば、金属合金およびフェライトに対して、それぞれ10〜20キロガウスおよび2〜7キロガウスである。しかし、これらの大きなB値は、図1および2におけるように、空芯インダクターの場合には殆ど達成されないであろう。したがって、本実施形態における磁気誘導コイル設計を用いることにより、実質的に、シリコンフィルム220の熱処理効果の程度が、低誘導出力で増加される。
【0042】
図3に示されるように、サセプター420は、誘導コイル520の下側に配置される。サセプター420は、AINおよびBNなどの非磁性、非導電性、および高熱伝導性の物質から製造される。サセプター420は、抵抗加熱器またはランプ加熱器(図示されない)などの外部加熱源によって、200〜500℃に加熱される。外部加熱を用いることにより、ガラス基板の温度、およびシリコンフィルム220上の磁束密度を、独立して調整することが可能となる。これは、図1および2の場合と異なる。
【0043】
図4を参照すると、装置130には、3つの重要な構成要素が含まれる。すなわち、多重巻きの誘導コイル530に巻かれた下向き凹形状(縦断面図)の磁性コア630、箱型炉830、およびガラス基板330を直線運動させるための移動システム730である。Siフィルム230を伴うガラス基板330は、炉壁832の開口834を通って直線状に動くコンベヤー730に水平に載置される。交流のコイル電流は、磁性コア630を回り、一方の極(A)から他方の極(B)へ行き来する交番磁束を発生する。磁束のこの分布により、極(AおよびB)の下側領域でシリコンフィルム230の表面に対して垂直の束線が生じ、シリコンフィルム230のその領域で速度が向上する。熱処理の領域は、極領域(AおよびBの下側)内にあるので、ガラス基板230の直線運動均一性を達成するのに必要である。磁性コア630、特に磁極領域(AおよびB)は、炉の高温域から断熱されるであろう。したがって、これらの磁性コア630は、適切な冷却構成要素によって水冷され、そして断熱材832によって包まれるであろう。
【0044】
図5を見ると、磁性コアを有する他のタイプの装置が、本発明をさらに発展させるのに開示される。特に、本実施形態の装置は、単一のプロセス操作(すなわちバッチプロセス)によって多数のガラスの熱処理を可能にする。装置140には、3つの主要な構成要素が含まれる。すなわち、縦断面図が横向き凹形状の磁性コア、箱型炉、およびガラス基板の移動システムである。磁性コア60の左側の垂直カラム642は、炉40の外側に配置されており、誘導コイル540巻かれている。そして、右側の開いた極カラム644は、炉体の内部に埋め込まれている。Siフィルム240を有するガラス基板340は、炉壁の開口844を通って直線状に動くコンベヤー730に水平に載置される。交流のコイル電流は、磁性コア640を回り、一方の極(C)から他の極(D)へ行き来する交番磁束を発生する。この磁束分布により、極領域(CおよびD)においてシリコンフィルム240の表面に対して垂直方向に平行な束線が生じる。この配列により、前の図面(第一から第五の実施形態)に開示される装置と比べて、シリコンフィルム240に対する熱処理効果が最大化される。本実施形態のさらなる利点は、次に開示されるであろうバッチプロセスの可能性である。図5に示されるように、多数のガラス340は、充填カセット840に挿入される。次いで、コンベヤー上のカセットは、極の間隙(CおよびDの間)を通って送られて、熱処理に付される。カセット枠840に用いられる物質は、非磁性であって、磁性透過性を維持するだけでなく、磁場の干渉を防止するであろう。カセット枠840の好ましい物質は石英である。磁束は、カセット840内の全てのガラス340に垂直に整列されることから、個々のガラス340間の均一熱処理が達成されるであろう。
【0045】
SPCのための熱処理
本実施形態は、図1に開示される装置100を用いて、ガラス基板上の非晶質シリコンフィルムを固相結晶化(SPC)するための熱処理に関する。
【0046】
図6に示されるように、非晶質シリコンフィルム250を、ガラス基板(Corning1737:350)上に厚さ1000Åで析出させた。次いで、試料を装置100を用いて加熱した。誘導コイル500は直径15cmおよび巻き数14を有した。適用された交流周波数は14KHzであった。適用されたコイル電流は45アンペアであった。これらの設定条件により、およそ50エールステッド(Oe)の誘導電磁場強度を、ガラス基板300上の非晶質シリコンフィルム200に得た。基板温度は、誘導加熱の原理にしたがう渦電流の標準の深さを考慮して、グラファイトサセプター300の厚さを変化させて変更された。
【0047】
最初に、SPCの速度を調べるために、X線回折分析を行なった。比較のために、上記方法によって調製された試料を、抵抗加熱器を有する従来の管状炉で熱処理した。図7に、X線(111)ピークの変化を、熱処理時間の関数として示す。(111)ピークの出現は、非晶質シリコンの結晶化を示し、そして強度の飽和は、結晶化の完了を示す。
【0048】
図7に見られるように、従来の熱処理(SPC)の場合には、結晶化は、600℃の高温においてさえ、4時間で現れ始めて7時間で完了した。対照的に、本発明の熱処理(AMFC)の場合には、結晶化は430℃の低温にも関わらず1時間以内で完了した。
【0049】
上記の実験において、多結晶質シリコンフィルムの粒子構造を、電子顕微鏡によって調べた。図8(a)および(b)は、図7の結晶化の完了時点、精確には本発明の方法で1時間(図8(a))および従来の方法で7時間(図8(b))の時点における熱処理されたフィルムの粒子構造を示す顕微鏡写真である。二つの方法間で、2〜3μmの大きな粒子サイズを有する類似した粒子構造が観察された結果は、多結晶質シリコンの高い結晶性が、本発明により、低温熱処理においてさえ得られることを表す。
【0050】
上記の実験において、結晶化の速度へのコイル電流の影響(すなわち磁場強度)を調べた。図9は、熱処理時間1時間において、25アンペアおよび45アンペアのコイル電流に対する(111)X線ピークを比較する。結晶化は、上記のように45アンペアのコイル電流では1時間で完了したのに対し、25アンペアのコイル電流では起こらなかった。この結果は、磁場強度が結晶化の速度を向上するのに重要であることの直接的証拠を示す。25アンペアでの磁場強度は約28Oeと測定されたことから、結晶化は本実験の特定条件における値を超えて向上されると考えられる。
【0051】
MICのための熱処理
本実施形態は、図1に開示される装置100を用いて、ガラス基板上の非晶質シリコンフィルムを金属誘導結晶化(MIC)するのための熱処理に関する。
【0052】
図10に示されるように、非晶質シリコンフィルム260を、ガラス基板360上に厚さ1000オングストロームで析出させ、続いてNi960を、厚さ30オングストロームで析出させた。誘導コイルの直径、巻き数および周波数の実験条件は、上記のものと同一であった。
【0053】
最初に、熱処理を、上記試料について種々の温度で1時間行った。ここで、コイル電流を45アンペアに設定した。次に、これら試料の結晶化の発現を、X線回折分析および電子顕微鏡によって調べた。その結果を表1に示す。
【0054】
【表1】
Figure 0004181761
【0055】
MILCのための熱処理
本実施形態は、図1に開示される装置100を用いて、ガラス基板上の非晶質シリコンフィルムを金属誘導横方向結晶化(MILC)するための熱処理に関する。
【0056】
図11は、MILCの作用の概略図を示す。最初に、非晶質シリコンフィルムを、ガラス基板上に厚さ1000オングストロームで析出させた。次に、Ni(ニッケル)フィルムを、非晶質シリコン上に厚さ30オングストロームで選択的に析出させた。Niの選択的析出は、光学リトグラフおよびエッチング法を用いて行なわれた。
【0057】
図11に図示されるように、熱処理の早い段階で、ニッケルは、ニッケルの下側のシリコンと反応して、ニッケル−シリサイドを含む多結晶シリコンを形成する。熱処理がさらに進むと、結晶質シリコン領域は、非晶質シリコン領域中に横方向に拡大する。したがって、この反応は金属誘導横方向結晶化と呼ばれる。先行技術には、MILC関連方法が開示される。
【0058】
図12aは、T−型フォトマスクでかたどられた後のパターン構造を示す光学顕微鏡写真である。ここで、Tパターンの内側の領域は、Niが存在しない領域である。したがって、Tパターンの外側の領域はNiフィルムによって被膜される。図12bは、管状炉を用いて500℃で7時間における従来の熱処理の場合に対する光学顕微鏡写真である。図12cは、430℃で1時間における本発明の熱処理の場合である。本発明の熱処理については、誘導コイルの直径、巻き数および周波数は上記のものと同一である。ここで、40アンペアのコイル電流を適用した。
【0059】
図に示されるように、従来の熱処理(図12b)においては、高温(500℃)かつ長いプロセス時間(7時間)にも関わらず、短い横方向結晶化成長(長さ約10μm)を得た。対照的に、本発明の熱処理方法が適用された場合には、低温(430℃)および短いプロセス時間(1時間)にも関わらず、実質的により長い横方向成長(長さ約25μm)を得た。
【0060】
図13は、コイル電流の関数として横方向成長の長さの変化を示す。グラフによれば、横方向成長は、25アンペアの臨界電流値を超えて急速に向上する。上記のように、誘導電流25アンペアにおける磁性強度は28Oeに相当する。
【0061】
ドーパントを活性化するための熱処理
本実施形態は、図1に開示される装置100を用いて、ガラス基板上の多結晶質シリコンフィルムをドーパント活性化するための熱処理に関する。
【0062】
ガラス上に析出させた500オングストローム厚の非晶質シリコンフィルムを、装置100を用いて、430℃で1時間の熱処理によって多結晶形態に結晶化した。用いた直径、巻き数および周波数は、上記のものと同一であった。次いで、上記の多結晶シリコンフィルムを、PHガスを用いるプラズマドーピングシステムによって、リン(n−型ドーパント)イオンでイオン注入した。プラズマイオンドーピングにおいて、PHガスのプロセス圧は、3mTorrであった。そして、加速電圧は20KVである。注入された試料を、上記の装置および従来の管状炉において、それぞれドーパント活性化のために熱処理した。
【0063】
活性化の程度は、シリコンフィルムのシート抵抗を測定して決定される。図14aは、600℃の熱処理について、時間の関数として測定されたシート抵抗の変化を示す。600℃においては、通常炉が使用された場合、シート抵抗は2時間後に700ohm/cmの値に減少する。対照的に、本発明の装置が使用された場合(AMF)、シート抵抗は、既に30分で400ohm/cmの低い値を示す。
【0064】
図14bは、本発明の場合において、種々の温度について、熱処理時間の関数としてシート抵抗の変化を示す。図によると、本発明の方法により、450℃30分間で、1000ohm/cm未満の低いシート抵抗が得られる。
【0065】
【発明の効果】
本発明において特許請求される装置の用途は、本発明の特定目的(すなわち非晶質シリコンの結晶化およびドーパント活性化)に限定されないことが理解されるであろう。より明確な例としては、本発明の装置および方法は、熱感受性非導電性基板(典型的にはガラスまたはプラスチック)上の半導体の熱処理が最小の熱収支で求められる多くの他のプロセスにおいて用いられるであろうと考えられる。
【0066】
本発明はこのように開示されており、同じ方法が多様に変更されるであろうことは明らかであろう。このような変更は、本発明の精神および範囲から逸脱するものとはみなされない。そして、当業者には明らかであろう全てのこれらの変更は、請求の範囲内に含まれるとみなされた。
【図面の簡単な説明】
添付の図面は、本発明のさらなる理解を深めるのに含まれるものであり、そして本発明の一部分を包含し、構成するものである。さらに、添付の図面は、図面を用いて本発明の原理を説明するのに役立つ本発明の実施形態を説明する。
【図1】図1は、ソレノイド誘導コイルを用いる本発明の低温熱処理装置の好ましい実施形態の概略図である。
【図2】図2は、らせん誘導コイルを用いる本発明の低温熱処理装置の好ましい実施形態の概略図である。
【図3】図3は、磁性コアを付加した本発明の低温熱処理装置の好ましい実施形態の概略図である。
【図4】 図4は、下向き凹形状の磁性コアを用いる本発明の低温熱処理装置の好ましい実施形態の概略図である。
【図5】 図5は、横向き凹形状の磁性コアを用いる本発明の低温熱処理装置の好ましい実施形態の概略図である。
【図6】図6は、SPC熱処理のためのガラス基板上の非晶質シリコンフィルムの概略図である。
【図7】図7は、本発明および先行技術において、熱処理時間の関数としてX線(111)ピークの変化を示すグラフである。
【図8】図8aおよび8bは、図7の結晶化の完成時点における熱処理されたフィルムの粒子構造を示す走査型電子顕微鏡法写真である。
【図9】 図9は、本発明おいて、結晶化の速度に対するコイル電流の影響(すなわち磁場強度)を示すグラフである。
【図10】図10は、MIC熱処理のためのガラス基板上の非晶質シリコンフィルムの概略図である。この場合、Ni層が非晶質シリコンフィルム上に析出される。
【図11】図11は、MILC熱処理のためのガラス基板上の非晶質シリコンフィルムの概略図である。この場合、Ni層が非晶質シリコンフィルム上に選択的に析出され、そしてニッケルはニッケルの下側のシリコンと反応して、ニッケルシリサイドを含む多結晶シリコンを形成する。
【図12】図12a〜12cは、本発明および先行技術において、横方向結晶化後のT−型フォトマスクのパターン構造の変化を示す光学顕微鏡写真である。
【図13】図13は、コイル電流の関数として、横方向成長の長さの変化を示すグラフである。
【図14】図14aおよび14bは、熱処理時間の関数として、測定されたシート抵抗の変化を示すグラフである。
【符号の説明】
100、110、120、130、140:装置
200、210、220、230、240、250、260:シリコンフィルム
300、310、320、330、340、350、360:ガラス基板
400、420:サセプター
500、510、520、530、540:誘導コイル
620、630、640:磁性コア
642:垂直カラム
644:極カラム
730:移動システム
830:箱型炉
840:カセット
832:炉壁(断熱材)
834、844:炉壁の開口
960:Ni

Claims (15)

  1. 熱感受性非導電性基板上の半導体フィルムを熱処理する方法であって、
    (a)サセプターに載置した非導電性基板上の半導体フィルムに極めて近接して誘導コイルを設置し、その際、インダクターの電流方向が上記半導体フィルムの面内方向に平行に並ぶように、上記誘導コイルの巻き形態を設定する工程、および
    (b)交流を上記誘導コイルに誘導して、熱感受性非導電性基板に損傷を与えない範囲で半導体フィルムが誘導加熱される程度に上記サセプターによって加熱された上記半導体フィルムに交番磁場を誘導する工程
    を含む方法。
  2. 上記半導体フィルムは、非晶質シリコンフィルムまたは結晶質シリコンフィルムであるシリコンフィルムであり、かつ上記熱感受性非導電性基板は、ガラスまたはプラスチック基板であることを特徴とする請求項1に記載の方法。
  3. 上記シリコンフィルムは、結晶化のためにガラス上に析出された非晶質フィルム、または電気活性化のためにドーパントでイオン注入された多結晶フィルム(n−型またはp−型)であることを特徴とする請求項2に記載の方法。
  4. 上記誘導コイルの上記交流の交流周波数は、20Hz〜10MHzであることを特徴とする請求項1に記載の方法。
  5. 非晶質シリコンの上記結晶化は、固相結晶化、金属誘導結晶化、または金属誘導横方向結晶化であることを特徴とする請求項に記載の方法。
  6. 熱感受性非導電性基板上の半導体フィルムを熱処理する装置であって、
    (a)非導電性基板上の半導体フィルムに極めて近接して設置されると共に、インダクターの電流方向が上記半導体フィルムの面内方向に平行に並ぶように巻き形態を設定した誘導コイルと、
    (b)上記非導電性基板の下側に設置され、熱感受性非導電性基板に損傷を与えない範囲で半導体フィルムが誘導加熱される程度に、半導体フィルムを加熱するサセプターと、
    を含む装置。
  7. 上記半導体フィルムは、結晶化熱処理の際に多結晶に結晶化する非晶質状態、またはドーパント活性化熱処理の際にドーパントが注入された多結晶状態(nまたはp型)のいずれかの形態で、ガラス基板上に析出されたシリコンフィルムであることを特徴とする請求項6に記載の装置。
  8. 上記サセプターは、高導電率の金属またはグラファイトから製造され、交番磁場下で渦電流の加熱機構(すなわち誘導加熱)により、サセプターにそのままで加熱能力を付与することを特徴とする請求項6に記載の装置。
  9. 上記サセプターは、サセプターが交番磁場下で加熱されない電気的非導電性物質から製造され、そしてサセプターは、抵抗またはランプ加熱器などの外部加熱源を用いて独立に加熱されるように設計されることを特徴とする請求項6に記載の装置。
  10. 磁性金属またはフェライトから製造された磁性コアは、上記誘導コイル周りに付加されて、磁場をより低い出力で強化し、そして交番磁場を半導体フィルムに極めて近接して集中させることを特徴とする請求項6に記載の装置。
  11. 板状の磁性コアは、パンケーキ形状の平らな誘導コイルの上部を包み、そのために外部磁束が、上記誘導コイルの下側に配置された上記シリコンフィルムの表面に対して下方向に磁極から発生されることを特徴とする請求項10に記載の装置。
  12. 多重巻の誘導コイルで巻かれた下向き凹形状の垂直断面を有する磁性コアは、半導体フィルムの上に配置され、それにより二つの磁極間を走る外部磁束を半導体フィルムに暴露させることを特徴とする請求項10に記載の装置。
  13. 多重巻の誘導コイルで巻かれた横向き凹形状の垂直断面を有する磁性コアは、上記非導電性基板が磁性コアの磁極のエアーギャップの中間点に水平に配置されるように位置することを特徴とする請求項10に記載の装置。
  14. 多数の非導電性基板は、充填カセット中に挿入され、単一のプロセス操作で磁束に同時に暴露されて、熱処理の処理量を高めることを特徴とする請求項13に記載の装置。
  15. 上記サセプターは、プロセスの均一性を向上するために、直線または回転運動にあることを特徴とする請求項6に記載の装置。
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