JP4172159B2 - 画像形成装置 - Google Patents
画像形成装置 Download PDFInfo
- Publication number
- JP4172159B2 JP4172159B2 JP2001074407A JP2001074407A JP4172159B2 JP 4172159 B2 JP4172159 B2 JP 4172159B2 JP 2001074407 A JP2001074407 A JP 2001074407A JP 2001074407 A JP2001074407 A JP 2001074407A JP 4172159 B2 JP4172159 B2 JP 4172159B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- color
- image
- laser beam
- light beam
- scanning
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Images
Landscapes
- Facsimile Scanning Arrangements (AREA)
- Fax Reproducing Arrangements (AREA)
- Laser Beam Printer (AREA)
- Mechanical Optical Scanning Systems (AREA)
- Exposure Or Original Feeding In Electrophotography (AREA)
- Color Electrophotography (AREA)
- Facsimile Heads (AREA)
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は画像形成装置に係り、特に、カラー画像を形成する、レーザプリンタ、レーザコピー機等の電子写真方式のデジタル画像形成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、一般的にレーザプリンタ及びレーザコピー機において用いられる、感光体にレーザビームを走査露光する走査露光装置を用いた画像形成装置(以下、先行技術1という。)は、近年における画像のデジタル化やカラー化によって利用される場合が多くなってきている。特にカラー画像を形成する場合、K(ブラック)色、Y(イエロー)色、M(マゼンタ)色、及びC(シアン)色の4色の各色毎に順次画像を形成し、前記各色毎に形成された画像を重ね合わせてカラー画像を形成している。このため、カラー画像を形成する場合、従来の白黒機によって画像を形成する場合と比べて生産性が低い。
【0003】
この問題点を解決するために、上記の4色の画像を同時に形成するタンデム方式のカラー画像形成装置(以下、先行技術2という。)が考案されている。先行技術2は、上述の4色のそれぞれに対応した複数の感光体を有しており、上述の4色の各色毎に分解された画像データに応じて、前記各色のそれぞれに対応するレーザビームを前記4色のそれぞれに対応した複数の感光体に露光して静電潜像を形成した後、前記4色のぞれぞれに対応した複数の感光体に形成された静電潜像を各々現像し、前記4色のそれぞれに対応する感光体に形成された画像を同一の転写媒体上に重ね合わせてカラー画像を形成している。このため、先行技術2は、先行技術1よりも生産性が向上する。しかし、その反面、先行技術2では、露光装置の各レーザビームの光学特性バラツキにより、上述の各色において、前記各レーザビームの結像位置が同一になるように位置合わせを行う必要がある。位置合わせに必要な項目として、レーザビームが結像して形成する主走査方向の走査線の書き出し位置(以下、サイドレジという。)、レーザビームが結像して形成する副走査方向の走査線の書き出し位置(以下、リードレジという。)、レーザビームが結像して形成する主走査方向の走査線の書き終わり位置または印字幅(以下、倍率という。)、レーザビームが結像して形成する走査線自身の湾曲(以下、走査線湾曲という。)、及びレーザビームが結像して形成する走査線の傾き(以下、走査線傾きという。)の5つの項目がある。前記5つの項目において、レーザビームの結像位置が同一になるように位置合わせを行わなければならない。前記5つの項目による前記位置合わせを適切に行うことができた場合、高品位なカラー画像を形成することができる。しかしながら、前記5つの項目による前記位置合わせが十分でない場合、各色毎に形成された画像の色合わせの際に上述の4色に対応する各画像の主走査方向の走査線の書き出し位置及び書き終わり位置が一致せず、すなわち画像の位置ずれが起こり、上述の4色に対応する画像を重ね合わせたカラー画像の品位を保つことができない。
【0004】
また、先行技術2に用いられる画像形成装置の露光装置の形態は、4連タンデム方式と双方向スプレイペイント方式との2つに大きく分類される。
【0005】
4連タンデム方式とは、1本のレーザビームを走査露光する走査露光装置を4つ並べた形態である。4連タンデム方式の露光装置の特徴は、レーザビームの偏向手段である走査回転モータが前記走査露光装置毎に存在し、レーザビームの走査位置が個々に独立していることである。4つの前記走査露光装置はそれぞれ上述の4色の各色の画像の露光を担当している。各色毎に設けられた感光体に対して、各色の画像の露光を行い、静電潜像を形成する。前記露光が完了した後、各色毎に現像器を用いて、前記静電潜像を現像する。現像された画像は、単一の転写部材である転写ベルトに転写される。前記画像を前記転写ベルトに転写される際には、各色毎に現像された画像を順次重ね合わせてカラー画像を形成する。この4連タンデム方式の画像形成装置では、カラー画像の色あわせ、すなわち走査ビームの位置合わせを行う場合、上述の5つの項目を考慮して行う。しかしながら、この4連タンデム方式の画像形成装置では、各走査回転モータが独立して動作しているため、前記各走査回転モータの回転位相を同一に制御する特別な機構が必要となる。
【0006】
また、双方向スプレイペイント方式とは、特開平3−142412号公報に記載されている走査回転モータ1つで上述の4色の各色に対応したレーザビームを走査する形態である。双方向スプレイペイント方式の露光装置の特徴は、レーザビームの偏向手段である走査回転モータが1つであり、上述の4色の各色に対応したレーザビームが結像する位置が互いに関連していることである。双方向スプレイペイント方式のカラー画像形成装置は、一般に1つの走査回転モータで各色に対応するレーザビームを走査することから、レーザビームの露光を行う走査露光装置自体が比較的コンパクトになる。カラー画像を形成することに関しては、上述の4連タンデム方式のカラー画像形成装置と同様であるが、スプレイペイント方式での各色に対応するレーザビームが関連し合って走査されているので、上述のような走査回転モータに関する特別な制御機構は必要ない。
【0007】
4連タンデム方式の画像形成装置とスプレイペイント方式の画像形成装置との差異は、副走査方向の位置合わせに対する自由度としてとらえることができる。つまり、4連タンデム方式の場合、各走査モータが独立しているため、双方向スプレイペイント方式の場合よりも位置合わせのタイミング的な自由度が高い。すなわち、4連タンデム方式では、走査回転モータの回転位相を同一に制御することができるため、各色に対応したレーザビームをほとんど同一の位置へ位置合わせすることが可能となる。これに対して、双方向スプレイペイント方式の場合、走査回転モータが1つであるため、各色に対応するレーザビームの各々が互いに関連し合い、各色に対応するレーザビームの各々の位置合わせが走査線単位になってしまう。最も、このような双方向スプレイペイント方式の画像形成装置に別の技術を取り入れることによって、走査線単位以下の制御も可能となるが、今日のような高解像度の画像形成装置では、前記位置合わせが走査線単位であっても色ずれが目立たないことがわかっている(2本のレーザビームでの走査ライン単位での前記位置合わせの制御では、最大の位置ずれの量は1/2ラインである。)。
【0008】
次に、上述のカラー画像形成装置での色合わせについて説明する。
【0009】
タンデム方式のカラー画像形成装置では、上述のような5つの項目を補正して走査ビームの位置合わせを行う必要があるが、ここでは、サイドレジの補正について述べる。以下に検出系、制御系及び同期系の順に従来技術を説明する。
【0010】
まず、検出系について説明する。特開平2−291573号公報(以下、先行技術3という。)に記載の技術では、各感光体に形成された画像のそれぞれを転写ベルトに転写して前記画像のそれぞれを1つに重ね合わせる場合、画像を印字する前に、各色のテストトナー像を形成している。先行技術3では、前記テストトナー像を転写ベルトに転写して、前記テストトナー像を読み取るために前記転写ベルトに設けられた読み取りセンサで各色のテストトナー像が読み取られている。先行技術3では、読み取った前記各色のテストトナー像の位置を基に色ずれ量が算出されている。これにより、各レーザビームの結像位置の位置ずれの量を把握することができる。このようにして得られた結果によって、先行技術3では、主走査方向の書き出し位置であるサイドレジの補正が行われている。
【0011】
先行技術2と同様に、特開平3−142412号公報(以下、先行技術4という。)に記載の技術では、各色に対応するレーザビームで各感光体上にレジスタマークを露光している。先行技術4では、前記レジスタマークが露光された画像を現像し、前記現像された転写媒体に前記レジスタマークが転写される。先行技術4では、前記転写媒体に転写されたレジスタマークを読み取るために、前記転写媒体に設けられた読み取りセンサで前記レジスタマークが読み取られる。先行技術4では、各レーザビームの結像位置の位置ずれの量を把握することができる。このようにして得られた結果によって、先行技術4では、主走査方向の書き出し位置であるサイドレジの補正が行われる。
【0012】
上述のような検出系デバイスとして、4連タンデム方式のカラー画像形成装置には、CCDセンサやPDが利用されている。また、これらの場合において、検出系に関しては、4連タンデム方式と双方向スプレイペイント方式との差異がない。
【0013】
さらに、近年においては、レジの検出を上述のようなテストトナー像を利用せずに、レジ情報と関係を密にする走査レーザビーム自体を利用する方法が考えられている。すなわち、主走査方向の書き出し位置の検出には、画像形成領域外の書き出し位置検出センサ(以下、SOSセンサという。)が利用され、副走査方向の位置検出には、PSD等の位置検出デバイスが利用されている。このような走査レーザビーム自体を利用する方法では、上述のCCDセンサ等を用いる必要がなく、検出系が複雑化せずに済む。また、主走査方向に限れば、SOSセンサを兼用できる点でメリットがある。
【0014】
次に、制御系及び同期系について説明する。制御系は4連タンデム方式のカラー画像形成装置に限らず、一般的なサイドレジ制御として捕らえることができる。制御方法は、まず、走査開始側のSOSセンサを用いて、レーザビームがSOSセンサ上を通過したときに前記SOSセンサから出力される出力信号に基づいて、カウンタでの基本クロックによるカウント動作が開始される。次に、前記制御方法は、前記カウント動作によってカウントされた値が所定の設定値になったときに、画像の書き出しが開始される。前記制御方法は、前記所定の設定値に、上述した検出センサから出力信号が出力されるタイミングを反映させたものである。この他の制御方法として、特開昭63−254857号公報(以下、先行技術5という。)に記載の技術のように、SOSセンサから出力される出力信号の出力タイミングを遅らせる遅延回路を利用した制御方法がある。
【0015】
実際には、同期系において上述のカウンタでカウントする基本クロックはSOSセンサに同期したクロックを利用しなければならない。前記基本クロックが前記SOSセンサに同期していない場合、回転多面鏡の分割角度誤差が生じてしまい、この分割角度誤差が画像の書き出し位置に微小なずれを引き起こしてしまう。このため、レーザビームの書き出し位置側に、レーザビームの走査位置の検出センサが必要となる。4連タンデム方式では、各色に対応するレーザビームの各々に対してSOSセンサが設けられているので、前記SOSセンサを用いれば問題はない。しかしながら、双方向スプレイペイント方式では、回転多面鏡を挟んだ状態でそれぞれ走査されるレーザビームの走査方向が反対方向となってしまうため、特開昭59−123368号公報(以下、先行技術6という。)には、それぞれ対角して走査されるレーザビームの走査開始位置にSOSセンサが設けられている。
【0016】
また、検出系として、SOSセンサを用いている場合、各色に対応したレーザビームがそれぞれのレーザビームを検出するSOSセンサ上を通過したときに出力される出力信号により、基準となる色に対応するレーザビームの出力信号を検知するタイミングと他のレーザビームの出力信号を検知するタイミングとの相対関係から、書き出し位置を制御することが可能である。
【0017】
4連タンデム方式のカラー画像形成装置では、色ずれを何らかの方法で補正しなければ、高品位な画像が得られない。高品位な画像を得るためには、まずカラー画像の位置ずれを検出する必要がある。しかしながら、上述の従来技術では、前記位置ずれを検出する方法として、4色それぞれの画像を転写する同一媒体である転写媒体に色合わせを行うためのテスト画像を形成し、CCDセンサに代表される読み取りセンサで各色間の位置関係、すなわち走査されるレーザビームの位置関係を得ていた。ここで、高品位なカラー画像とは、色ずれのない画像であることはもちろんであるが、これに併せて、走査される各々のレーザビームの位置合わせの精度(分解能)が前記レーザビームの走査開始位置を読み取る検出センサの分解能によって決定される。近年の一般的な書き込み密度である600DPI(Dot Per Inchi)では、色合わせに必要な精度として42.3ミクロン以下の分解能が少なくとも必要とされている。このため、前記読み取りセンサには、高価なCCDセンサを用いている実施例が多い。画質の高解像度化は今後さらに進み、読み取りセンサに必要とされる分解能はさらに厳しくなる。
【0018】
また、レーザビームの走査開始位置を読み取る精度を向上させるために、テスト画像のマークに特徴を持たせることも考えられる。この場合、複雑化した特徴を有するマークの画像データを画像形成装置が所持しなければならず、また前記画像データを処理するために複数種の演算を行わなければならない。画像演算が行われている際の処理には時間を要してしまうことに加え、複数種の演算が行われているとさらに演算の処理に時間を要してしまう。このため、前記画像演算及び前記副数種の演算が行われている間では、画像形成の生産性が低下してしまう。また、処理系を高性能にすれば、前記画像演算及び前記副数種の演算に要する時間を短縮することができるが、その分コスト高となってしまうという問題点があった。
【0019】
また、検出系の問題点を解決するために、SOSセンサを検出系に使用すれば、双方向スプレイペイント方式において低コストで4連タンデム方式と比べて低コストであり、かつ前記4連タンデム方式と同等の書き出し位置制御をすることが可能である。
【0020】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、SOSセンサから出力される出力信号を利用して、各色に対応したレーザビームの書き出し位置を制御する方法では、各色に対応したレーザビームのそれぞれを検出するために設けられた各々のSOSセンサから出力信号が出力されるタイミングをモニタすることにより、各色に対応するレーザビームの書き出し位置を検出しているため、倍率のずれ(以下、倍率ずれという。)が発生した場合であっても前記各々のSOSセンサから出力信号が出力されるタイミングが変動してしまう。このため、各色に対応するレーザビームの相対位置がずれていると誤検知してしまう場合がある。
【0021】
図9(a)には、レーザビームによって静電潜像を形成するための光走査系をユニット化したROS300が設けられている。
【0022】
前記ROS300には、レーザビームを出射する半導体レーザ302、前記半導体レーザ300から出射されたレーザビームを平行光にするコリメータレンズ304、及び前記コリメータレンズ304を介したレーザビームを偏向させる回転多面鏡306が備えられている。
【0023】
ここで、前記回転多面鏡306の周面には、入射したレーザビームを反射する反射面が8面設けられている。
【0024】
前記半導体レーザ302から前記回転多面鏡306に向けてレーザビームが出射される光路の途中には、レーザビームを平行光にする前記コリメータレンズ304が設けられている。
【0025】
また、前記回転多面鏡306には、前記回転多面鏡306を回転駆動させるための駆動手段としての図示しない走査回転モータが設けられている。
【0026】
また、前記走査回転モータが回転することで、前記回転多面鏡306を前記矢印Aの方向に回転させることができる。
【0027】
前記コリメータレンズ304を介して前記回転多面鏡306に入射したレーザビームは、前記回転多面鏡306周面に設けられている反射面によって反射される。
【0028】
前記反射面によって反射されたレーザビームの光路の途中には、fθレンズ308が設けられている。
【0029】
前記fθレンズ308は、前記反射面によって反射されたレーザビームの後述する感光体上での結像位置を補正する。
【0030】
前記反射面によって反射されたレーザビームの走査方向には前記レーザビームにより静電潜像が形成される感光体310が設けられている。
【0031】
また、前記感光体310に隣接するように、前記感光体310の図1の左側端部にはレーザビームが書き出し位置に位置することを検知するSOSセンサ312、右側端部には前記レーザビームが書き込み終了位置に位置することを検知するEOSセンサ314が設けられている。
【0032】
走査レーザビームが前記SOSセンサ312上、前記EOSセンサ314上のそれぞれを通過すると、前記走査レーザビームを検知したことを示すSOS信号、EOS信号がそれぞれ出力される。
【0033】
図9(b)には、倍率ずれが発生した場合のタイミングチャートが示されている。
【0034】
通常の場合、図9(b)に示されるようなタイミングでSOSセンサ312及びEOSセンサ314からの出力信号が出力される。また、画像データである印字イメージデータは、SOSセンサ312から出力信号が出力されたタイミングから一定時間経過後に出力される。
【0035】
しかしながら、画像形成装置の内部の温度が上昇するにつれて、レーザビームを出射する半導体レーザ302の温度も上昇する。これにともない、前記半導体レーザ302から出射されるレーザビームの波長が変化する。前記fθレンズ308は、入射するレーザビームの波長に対して屈折率が変化するという特性を持っている。このため、通常の場合と比べて波長が変化したレーザビームが前記fθレンズ308に入射すると、通常の場合よりも前記レーザビームが屈折してしまう(破線参照)。この結果、通常の場合と同じ角度で回転多面鏡306の反射面からレーザビームを反射させても、前記通常の場合よりも広い走査幅でレーザビームが走査される。
【0036】
前記通常の場合と前記画像形成装置の内部の温度が上昇した場合とでは、前記走査回転モータの回転数と前記回転多面鏡306の反射角度とが同じであるが、前記通常の場合よりも前記画像形成装置の内部の温度が上昇した場合の方が、前記SOSセンサ312がレーザビームを遅く検知する。また、前記通常の場合よりも前記画像形成装置の内部の温度が上昇した場合の方が、前記EOSセンサ314が前記レーザビームを早く検知する。つまり、前記通常の場合よりも前記画像形成装置の内部の温度が上昇した場合の方が、前記SOSセンサ312と前記EOSセンサ314との間でレーザビームを走査する期間が短くなり、倍率ずれが生じる。
【0037】
このような状態から倍率ずれを補正せずに画像を印字してしまうと、前記画像形成装置の内部の温度が上昇した場合、前記画像が主走査方向に伸びてしまう。
【0038】
また、通常の場合よりも画像形成装置の内部の温度が下降した場合、画像形成装置の内部の温度が下降するにつれて、レーザビームを出射する半導体レーザの温度も下降する。これにともない、前記半導体レーザ302から出射されるレーザビームの波長が変化する。このため、通常の場合と比べて波長が変化したレーザビームが前記fθレンズ308に入射すると、通常の場合よりも前記レーザビームが屈折してしまう(一点破線参照)。この結果、通常の場合と同じ角度で回転多面鏡306の反射面からレーザビームを反射させても、前記通常の場合よりも狭い走査幅でレーザビームを走査してしまう。
【0039】
前記通常の場合と前記画像形成装置の内部の温度が下降した場合とでは、前記走査回転モータの回転数と前記回転多面鏡306の反射角度とが同じであるが、前記通常の場合よりも前記画像形成装置の内部の温度が下降した場合の方が、前記SOSセンサ312がレーザビームを早く検知する。また、前記通常の場合よりも前記画像形成装置の内部の温度が下降した場合の方が、前記EOSセンサ314が前記レーザビームを遅く検知する。つまり、前記通常の場合よりも前記画像形成装置の内部の温度が下降した場合の方が、前記SOSセンサ312と前記EOSセンサ314との間でレーザビームを走査する期間が長くなり、倍率ずれが生じる。
【0040】
図10には、倍率ずれが発生し、主走査ビーム位置検知方法で誤検知してしまう場合のタイミングチャートが示されている。
【0041】
▲1▼には、サイドレジのずれ(以下、サイドレジずれという。)及び倍率ずれの両方が発生していない場合が示されている。
【0042】
SOSセンサ312からの出力信号であるSOS信号とEOSセンサ314からの信号であるEOS信号とを検知し、レーザビームの主走査方向の走査ビーム位置を検出する。これにより、各色に対応するレーザビームの主走査方向の走査ビーム位置を制御する場合、前記半導体レーザ302の波長ずれによっても誤検知が起り、倍率がずれているだけで、サイドレジがずれていなくても主走査方向のビーム位置ずれが発生したように検知してしまう場合がある。
【0043】
前記主走査ビーム位置の制御方法では、基準色に対応するSOSセンサがレーザビームを検知するタイミングから、非基準色に対応するSOSセンサが前記レーザビームを検知するタイミングまでの時間差T1をモニタする。前記モニタにより、主走査方向のビーム走査位置の相対関係を検出している。
【0044】
▲2▼に示されるように単純に主走査方向の走査ビーム位置がΔt1だけずれている場合、非基準色の画像データに応じた画像形成をΔt1だけ早く行えば、印字イメージが補正される。
【0045】
しかしながら、▲3▼に示されるように倍率ずれが発生した場合、主走査方向のビーム位置ずれが発生した場合と同様にΔt2だけの時間差が検出される。本来ならば、▲3▼−2に示されるように画像クロックの周波数を可変して、感光体310に形成される画像の倍率を補正する必要があるが、このような主走査ビーム位置検知方法では、サイドレジがずれていると判断してしまい、▲3▼−1に示されるように、非基準色の画像データに応じた画像形成をΔt2だけ早く行ってしまう。このため、印字イメージが適切なものとならなく、高精度に主走査方向の色ずれを補正するためには、サイドレジずれと倍率ずれとを分離して主走査方向のレーザビーム走査位置を補正する必要がある。
【0046】
すなわち、サイドレジがずれた場合及び倍率ずれが生じた場合の両方において、基準色に対応するSOSセンサがレーザビームを検知するタイミングから、非基準色に対応するSOSセンサが前記レーザビームを検知するタイミングまでの時間差を利用しているため、上述のような問題が生じてしまうことがある。したがって、高精度なカラーレジストレーションを行うためには、サイドレジと倍率の成分とを分離して画像形成を行う必要がある。
【0047】
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたもので、検出系に高価なデバイスを用いることなく、高精度にカラー画像の色合わせに必要な倍率ずれ及びサイドレジずれを補正し、また、双方向にレーザビームを走査する走査露光装置であっても適用可能なシステム及びアルゴリズムを構成し、高品位なカラー画像を形成することのできる画像形成装置を得ることを目的とする。
【0048】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載の発明は、光ビームの1ドット毎の変調タイミングを規定する画像クロックの周波数に応じて複数の光ビームが各々出射され、前記複数の光ビームが各々偏向され、前記複数の光ビームのうち一部の光ビームを主走査する方向を正方向として主走査し、残りの光ビームを前記正方向とは逆方向に主走査するための光走査ユニットが筺体に収容され、この光走査ユニットからの光ビームによって、像担持体に画像を形成し、前記複数の光ビームの各々に対して前記像担持体に形成された複数の画像を単一の画像として合成して出力する画像形成装置であって、前記複数の光ビームの各光ビーム毎に設けられ、前記主走査方向の光ビームが走査開始位置に達したことを検知する走査開始位置検知センサと、前記複数の光ビームの各光ビーム毎に設けられ、前記主走査方向の光ビームが走査終了位置に達したことを検知する走査終了位置検知センサと、前記正方向に主走査される光ビームのうち基準となる正方向基準光ビームを、当該正方向基準光ビームに対応する前記走査開始位置検知センサに導くと共に、前記逆方向に主走査される光ビームのうち基準となる逆方向基準光ビームを、当該逆方向基準光ビームに対応する前記走査終了位置検知センサに導くピックアップミラーと、前記筺体の内部の温度を検知する温度検知手段と、前記画像クロックの周波数を可変する可変手段と、前記温度検知手段によって検知された筺体内部の温度と、前記複数の光ビームの各波長の温度特性情報と、に基づいて、前記可変手段を制御して前記画像クロックの周波数を変更し、前記像担持体に形成される画像の倍率を補正する倍率補正手段と、前記倍率補正手段により前記画像の倍率が補正された後に、前記正方向基準光ビームに対応する前記走査開始位置検知センサが前記正方向基準光ビームを検知したタイミングと前記正方向基準光ビームに対応する前記走査終了位置検知センサが前記正方向基準光ビームを検知したタイミングとの時間間隔を可変された前記画像クロックの周波数でカウントした値と、前記主走査方向の1ライン分の前記画像を形成するために必要な一定の画像クロックの数と、を比較し、比較の結果に基づいた前記主走査方向の画像の倍率ずれの補正、及び前記ピックアップミラーの位置が変動した場合に、前記逆方向基準光ビームが、前記逆方向基準光ビームに対応する前記走査開始位置検知センサで検知されるタイミングと、前記逆方向基準光ビームが、前記ピックアップミラーを介して、前記逆方向基準光ビームに対応する前記走査終了位置検知センサで検知されるタイミングとの時間間隔が、初期状態における前記時間間隔と一致するように、前記逆方向基準光ビームの主走査方向のずれを補正する主走査方向ずれ補正手段と、を有することを特徴としている。
【0049】
請求項1に記載の発明によれば、光ビームの1ドット毎の変調タイミングを規定する画像クロックの周波数に応じて複数の光ビームが各々出射され、複数の光ビームが各々偏向され、複数の光ビームのうち一部の光ビームを主走査する方向を正方向として主走査し、残りの光ビームを正方向とは逆方向に主走査するための光走査ユニットが筺体に収容され、この光走査ユニットからの光ビームによって、像担持体に画像を形成し、複数の光ビームの各々に対して像担持体に形成された複数の画像を単一の画像として合成して出力する画像形成装置が有する、温度検知手段が筺体の内部の温度を検知する。そして、倍率補正手段が、前記温度検知手段によって検知された筺体内部の温度と、前記複数の光ビームの各波長の温度特性情報と、に基づいて、可変手段を制御して画像クロックの周波数を変更し、前記像担持体に形成される画像の倍率を補正する。これにより、倍率ずれの補正のための制御アルゴリズムを簡素化することができ、検出系に高価なデバイスを用いることなく、簡単な構成で高精度にカラー画像の色合わせに適する画像の倍率の補正をすることができる。そして、主走査方向ずれ補正手段が、倍率補正手段により画像の倍率が補正された後に、正方向基準光ビームに対応する走査開始位置検知センサが正方向基準光ビームを検知したタイミングと正方向基準光ビームに対応する走査終了位置検知センサが正方向基準光ビームを検知したタイミングとの時間間隔を可変された画像クロックの周波数でカウントした値と、主走査方向の1ライン分の画像を形成するために必要な一定の画像クロックの数と、を比較し、比較の結果に基づいて主走査方向の画像の倍率ずれを補正する。これにより、画像の倍率ずれの補正と複数の光ビームの主走査方向のずれの補正とが分離され、検出系に高価なデバイスを用いることなく、簡単な構成で高精度に複数の光ビームの主走査方向のずれを制御することができ、この制御に要する時間を短縮することができる。また、正方向に主走査される光ビームのうち基準となる正方向基準光ビームを、当該正方向基準光ビームに対応する前記走査開始位置検知センサに導くと共に、前記逆方向に主走査される光ビームのうち基準となる逆方向基準光ビームを、当該逆方向基準光ビームに対応する前記走査終了位置検知センサに導くピックアップミラーを有している。そして、ピックアップミラーの位置が変動した場合に、逆方向基準光ビームが、逆方向基準光ビームに対応する走査開始位置検知センサで検知されるタイミングと、逆方向基準光ビームが、ピックアップミラーを介して、逆方向基準光ビームに対応する走査終了位置検知センサで検知されるタイミングとの時間間隔が、初期状態における上記時間間隔と一致するように、逆方向基準光ビームの主走査方向のずれを補正する。これにより、光ビームの走査方向に起因する補正方向の調整が可能となるため、双方向に光ビームを走査する走査露光装置であっても適用可能なシステム及びアルゴリズムを構成し、高品位なカラー画像を形成することができる。
【0052】
請求項2に記載の発明は、前記請求項1に記載の発明において、前記画像の倍率が補正された後に行われる前記主走査方向の前記画像の位置ずれ補正の終了後に、前記正方向基準光ビームと前記逆方向基準光ビームとの前記主走査方向のずれを補正することを特徴とする。
【0053】
請求項3に記載の発明によれば、画像の倍率が補正された後に行われる主走査方向の画像の位置ずれ補正の終了後に、正方向基準光ビームと逆方向基準光ビームとの主走査方向のずれを補正することで、カラー画像の色合わせに必要な倍率ずれ及び主走査方向のビーム位置ずれの補正を高精度に行うことができる。
【0054】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態を詳細に説明する。
【0055】
本実施の形態では、レーザビームを主走査方向に偏向する回転多面鏡を1つ用いてC(シアン)色、K(ブラック)色、M(マゼンタ)色、及びY(イエロー)色の4色の各色に対応したレーザビームを走査する形態である双方向スプレイペイント方式の画像形成装置を用いて説明する。
【0056】
図1には、本実施の形態に係る画像形成装置Pの断面図が示されている。
【0057】
図2に示される如く、前記画像形成装置Pには、レーザビームを走査し、後述する感光体に前記レーザビームを露光する走査ユニットである露光装置10が設けられている。
【0058】
前記露光装置10は4つの壁面を有しており、各壁面にはレーザビームを出射するレーザダイオード12A、12B、12C、及び12Dが設置されている。前記レーザダイオード12A、12B、12C、及び12DはそれぞれC色、K色、M色、及びY色に対応する画像を形成するためのレーザビームを出射する。
【0059】
前記レーザダイオード12A及び12Bはそれぞれ隣接する前記壁面に設けられている。
【0060】
前記レーザダイオード12A、12Bから出射されたレーザビームの各々の光路上には、前記レーザビームを平行光にするためのコリメータレンズ14A、14Bが設けられている。
【0061】
前記レーザダイオード12Aから出射されたレーザビームの光路先には、反射ミラー16が設けられている。これにより、前記レーザビームを偏向することができる。
【0062】
また、前記レーザダイオード12Bから出射されたレーザビームの光路先には、反射ミラー18が設けられている。これにより、前記レーザビームを偏向することができる。前記反射ミラー18によって偏向された前記レーザビームは、前記反射ミラー16に入射し、さらに偏向される。
【0063】
さらに、前記反射ミラー16によって偏向された後の各レーザビームの光路上には、前記各レーザビームを後述する感光体上で主走査方向に等速運動させるfθレンズ20、22が設けられている。前記反射ミラー16によって偏向された各レーザビームは、まず前記fθレンズ20を通過した後、fθレンズ22を通過するようになっている。
【0064】
前記fθレンズ22を通過した各レーザビームの光路先には、前記各レーザビームを偏向する回転多面鏡24が設けられている。これにより、前記回転多面鏡24によって反射された各レーザビームを主走査方向に走査することができる。
【0065】
ここで、前記回転多面鏡24に入射する各レーザビームは、前記主走査方向と略直交する副走査方向に別々の角度を有している。これにより、前記回転多面鏡24に偏向された後の各レーザビームは、前記副走査方向に互いに異なる角度を有し、異なる光路を進むことになる。
【0066】
前記回転多面鏡24によって偏向された各レーザビームは、再び前記fθレンズ22、20を順に通過する。すなわち、前記各レーザビームが同一のfθレンズ20及び22を2回ずつ通過するダブルパス構成になっている。
【0067】
前記fθレンズ22、20を順に通過した後のC色、K色に対応するレーザビームの光路先には、それぞれ反射ミラー26、28が設けられている。これにより、前記レーザビームを偏向させることができる。
【0068】
前記反射ミラー26によって偏向されたC色に対応するレーザビームの光路先には、前記レーザビームを偏向させるシリンダーミラー30が設けられている。
【0069】
さらに、前記シリンダーミラー30によって偏向されたレーザビームの光路先には、C色に対応する静電潜像を形成するための感光体32が設けられている。
【0070】
また、前記反射ミラー28によって偏向されたK色に対応するレーザビームの光路先には、前記レーザビームを偏向させるシリンダーミラー34が設けられている。
【0071】
さらに、前記シリンダーミラー34によって偏向されたレーザビームの光路先には、K色に対応する静電潜像を形成するための感光体36が設けられている。
【0072】
一方、前記レーザダイオード12C及び12Dは上述のレーザダイオード12A及び12Bが設けられている壁面とは異なる、それぞれ隣接する前記壁面に設けられている。
【0073】
前記レーザダイオード12C、12Dから出射されたレーザビームの各々の光路上には、前記レーザビームを平行光にするためのコリメータレンズ38A、38Bが設けられている。
【0074】
前記レーザダイオード12Cから出射されたレーザビームの光路先には、反射ミラー40が設けられている。これにより、前記レーザビームを偏向することができる。
【0075】
また、前記レーザダイオード12Dから出射されたレーザビームの光路先には、反射ミラー42が設けられている。これにより、前記レーザビームを偏向することができる。前記反射ミラー42によって偏向された前記レーザビームは、前記反射ミラー40に入射し、さらに偏向される。
【0076】
さらに、前記反射ミラー40によって偏向された後の各レーザビームの光路上には、前記各レーザビームを後述する感光体上で主走査方向に等速運動させるfθレンズ42、44が設けられている。前記反射ミラーによって偏向された各レーザビームは、まず前記fθレンズ42を通過した後、fθレンズ44を通過するようになっている。
【0077】
前記fθレンズ44を通過した各レーザビームは前記回転多面鏡24に入射し、偏向される。これにより、前記回転多面鏡24によって反射された各レーザビームを主走査方向に走査することができる。
【0078】
上述のように、前記回転多面鏡24に入射する各レーザビームは、前記主走査方向と略直交する副走査方向に別々の角度を有している。これにより、前記回転多面鏡24によって偏向された後の各レーザビームは、前記副走査方向に互いに異なる角度を有し、異なる光路を進むことになる。
【0079】
前記回転多面鏡24によって偏向された各レーザビームは、再び前記fθレンズ44、42を順に通過する。すなわち、前記各レーザビームが同一のfθレンズ42及び44を2回ずつ通過するダブルパス構成になっている。
【0080】
前記fθレンズ44、42を順に通過した後のM色、Y色に対応するレーザビームの光路先には、それぞれ反射ミラー46、48が設けられている。これにより、前記レーザビームを偏向させることができる。
【0081】
前記反射ミラー46によって偏向されたM色に対応するレーザビームの光路先には、前記レーザビームを偏向させるシリンダーミラー50が設けられている。
【0082】
さらに、前記シリンダーミラー50によって偏向されたレーザビームの光路先には、M色に対応する静電潜像を形成するための感光体52が設けられている。
【0083】
また、前記反射ミラー48によって偏向されたY色に対応するレーザビームの光路先には、前記レーザビームを偏向させるシリンダーミラー54が設けられている。
【0084】
さらに、前記シリンダーミラー54によって偏向されたレーザビームの光路先には、K色に対応する静電潜像を形成するための感光体56が設けられている。
【0085】
また、前記感光体32、36の左側端部には、C色及びK色の各レーザビームが走査開始位置に位置することを検知するSOSセンサ58A、58Bがそれぞれ設置されている。
【0086】
さらに、前記感光体32、36の右側端部には、前記各レーザビームが走査終了位置に位置することを検知するEOSセンサ60A、60Bがそれぞれ設置されている。
【0087】
また、前記感光体52、56の右側端部には、M色及びY色の各レーザビームが走査開始位置に位置することを検知するSOSセンサ62A、62Bがそれぞれ設置されている。
【0088】
さらに、前記感光体52、56の左側端部には、前記各レーザビームが走査終了位置に位置することを検知するEOSセンサ64A、64Bがそれぞれ設置されている。
【0089】
ここで、前記感光体32、36、52、及び56は一平面上に設置されている。
【0090】
前記感光体36には、前記感光体36を帯電させる帯電器66Aが設けられている。同様に、前記感光体32には帯電器66Bが、前記感光体52には帯電器66Cが、及び前記感光体56には帯電器66Dが、それぞれ設けられている。
【0091】
予め帯電している各感光体にレーザビームが照射されると、前記レーザビームが照射された部位の電位が低下する。また、前記各感光体に形成された静電潜像に付着させるトナーが予め帯電されている。前記トナーが前記各感光体と接触すると、レーザビームが照射されていない前記各感光体の部位と前記トナーとは同極に帯電しているため、トナーが前記各感光体に付着しない。これに対して、前記レーザビームが照射されていない前記各感光体の部位の電位よりもレーザビームが照射された前記各感光体の部位の電位が低いため、前記レーザビームが照射された前記各感光体の部位では、トナーが前記感光体に付着する。
【0092】
このようにして、各感光体に形成された静電潜像に対応するトナー像が形成される。
【0093】
また、前記感光体36には、前記トナー像を現像する現像器68Aが設けられている。同様に、前記感光体32には現像器68Bが、前記感光体52には現像器68Cが、及び前記感光体56には現像器68Dが、それぞれ設けられている。
【0094】
さらに、各感光体に形成された画像を重ね合わせて単一の画像にする転写ベルト70が、前記各感光体に接するように設けられている。これにより、各感光体に形成された画像の前記転写ベルト70への転写が完了すると、単一の画像が形成される。前記転写ベルト70が所定の搬送路を循環すると、前記単一の画像が記録媒体に記録される。
【0095】
また、前記感光体36には、前記感光体36上に残されたトナー像をクリーニングするためのクリーナ74Aが設けられている。同様に、前記感光体32にはクリーナ74Bが、前記感光体52にはクリーナ74Cが、及び前記感光体56にはクリーナ74Dが、それぞれ設けられている。これにより、トナー像が前記転写ベルト70に転写された後、各感光体上に残されたトナーが完全に除去される。
【0096】
さらに、前記露光装置10の内部には、C色に対応するレーザビームを前記SOSセンサ58Aへ反射させ、かつM色に対応するレーザビームを前記EOSセンサ64Aへ反射させるピックアップミラー76が設けられている。
【0097】
また、前記露光装置10の内部には、M色に対応するレーザビームを前記SOSセンサ62Aへ反射させるピックアップミラー78が設けられている。
【0098】
さらに、前記露光装置10の内部には、前記露光装置の内部の温度を検知する温度センサ100が設けられている(後述)。
【0099】
本実施の形態では、C色、K色、M色、及びY色の4色のうちC色を基準色としている。
【0100】
また、C色及びK色に対応するレーザビームの走査が同一走査となっている。さらに、M色及びY色に対応するレーザビームの走査が同一走査となっており、前記C色及びK色に対応するレーザビームの走査とは逆走査になっている。
【0101】
なお、本実施の形態では、EOSセンサは前記4色に対応するレーザビームの走査終了位置にそれぞれ設けてあるが、基準色、非基準色の走査方向に1個ずつ配置してもよい。
【0102】
次に、各色に対応するレーザビームによって形成される画像の位置合わせであるレジストレーションコントロール(以下、レジコンと略す。)について説明する。本実施の形態では、同一走査のレーザビームであるC色とK色とに対応する各レーザビーム間、及びM色とY色とに対応する各レーザビーム間でそれぞれレジコンを行い、その後、C色とM色とに対応する各レーザビーム間のレジコンを行う。
【0103】
図3には、本実施の形態における画像形成装置Pの機能ブロック図が示されている。
【0104】
前記温度センサ100には、前記温度センサ100によって検知された温度を基にして、各レーザダイオードから出射されるレーザビームの波長の変動量、前記レーザビームが各感光体上で走査される移動速度の変動量、各感光体上での倍率変動量、及び前記検知された温度での画像形成に適した、上述の各レーザダイオードから出射されるレーザビームの1ドットごとの変調タイミングを規定する信号である画像クロックの周波数を演算によって求めるメインコントロール回路102が接続されている。
【0105】
前記メインコントロール回路102には、通常時での画像クロックの周波数を前記メインコントロール回路102によって求められた画像クロックの周波数に可変させるための倍率補正回路104が接続されている。
【0106】
前記倍率補正回路104の内部には、C色、K色、M色、及びY色のそれぞれに対応するPLL回路109A、109B、109C、及び109Dが設けられており、安定した周波数の画像クロックを発振する(後述)。
【0107】
また、前記画像形成装置Pには、画像データを処理する画像処理回路106が設けられている。前記画像処理回路106の内部には、前記倍率補正回路10 4が設けられている。
【0108】
図3(b)に示される如く、上述の各PLL回路の内部には、一定の周波数をもつ画像クロックである基準クロックを出力する基準クロック回路108が設けられている。
【0109】
前記基準クロック回路108には、前記基準クロック回路108から出力される前記基準クロックの位相と後述するプログラマブル分周カウンタから入力される信号の位相とを比較する位相比較器110が接続されている。
【0110】
前記位相比較器110には、前記位相比較器110から出力された信号の低周波数領域部分のみを出力するローパスフィルタ回路(以下、LPFと略す。)112が接続されている。
【0111】
前記LPF112には、前記LPF112から出力された信号の電圧値を制御する電圧制御発信機(以下、VCOと略す。)114が接続されている。
【0112】
前記VCO114には、前記VCO114から出力された信号の周期を1/N(Nは整数)に変換できるプログラマブル分周カウンタ116が接続されている。
【0113】
前記プログラマブル分周カウンタ116には、前記位相比較器110が接続されている。
【0114】
前記位相比較器110と、前記LPF112と、前記VCO114と、前記プログラマブル分周カウンタ116と、で構成される回路が閉ループ回路になっている。これにより、各PLL回路は、前記基準クロック回路108から出力される基準クロックの周波数に同期した安定な周波数の画像クロックを出力する。
【0115】
前記倍率補正回路104から出力される画像クロックの周波数は、前記メインコントロール回路102から前記倍率補正回路104に入力される設定値によって変化する。
【0116】
前記設定値を小さくすると、前記VCO114から出力される信号の発信周波数が前記設定値の変更前より低下した状態で平衡し、前記設定値を大きくすると、前記画像クロックの周波数が前記設定値の変更前より上昇した状態で平衡する。
【0117】
前記画像クロックの周波数が変化することで、主走査方向に沿ったレーザビームが照射されるドット間隔が変化し、レーザビームによる主走査方向に沿った画像の記録範囲の長さ(以下、倍率という。)が変化する。
【0118】
また、前記メインコントロール回路102の内部には、上述の各レーザダイオードから出射されるレーザビームの各々の波長の温度特性のデータを記憶してあるROM117が設けられている。
【0119】
前記温度センサ100によって検知された前記露光装置10の内部の温度と、前記ROM117に記憶されている前記温度特性のデータと、に基づいて、前記倍率の補正に関する演算が行われる。
【0120】
前記メインコントロール回路102が、前記演算の結果に応じて前記倍率補正回路106を制御して前記画像クロックの周波数を変更する。
【0121】
また、レジずれを補正するレジコントロール回路118が、後述するセレクタ119、レジコンカウンタ120、及びデータレジスタ122で構成されている。
【0122】
前記各SOSセンサ及び各EOSセンサには、前記各SOSセンサから出力される各々のSOS信号及び前記EOSセンサ64Aから出力されるEOS信号を選択するセレクタ119が接続されている。
【0123】
前記セレクタ119には、各SOS信号間の時間差を計測するレジコンカウンタ120が接続されている。
【0124】
前記レジコンカウンタ120には、前記レジコンカウンタ120によって計測された計測値を記憶する、演算器を備えたデータレジスタ122が接続されている。
【0125】
前記データレジスタ122には、前記メインコントロール回路102が接続されており、前記メインコントロール102からの指示によって前記データレジスタ122が動作するようになっている。
【0126】
次に、正走査及び逆走査における、各SOSセンサから出力される各々のSOS信号の検知タイミング及び各EOSセンサから出力されるEOS信号の検知タイミングの時間差の計測について、説明する。
【0127】
ここで、正走査とは、前記C色及び前記K色に対応するレーザビームの走査方向をいい、逆走査とは、前記Y色及びM色に対応するレーザビームの走査方向をいう。
【0128】
正走査において、前記セレクタ119により前記C色に対応するSOSセンサ58A及び前記K色に対応するSOSセンサ58Bが選択される。前記レジコンカウンタ120は、前記SOSセンサ58Aから出力されるSOS信号の検知タイミングと前記SOSセンサ58Bから出力されるSOS信号の検知タイミングとの時間差を計測する。
【0129】
前記レジコンカウンタ120により計測された値は、前記データレジスタ122に記憶される。
【0130】
逆走査において、前記セレクタ119により前記M色に対応するSOSセンサ62A及び前記Y色に対応するSOSセンサ62Bが選択される。前記レジコンカウンタ120は、前記SOSセンサ62Aから出力されるSOS信号の検知タイミングと前記SOSセンサ62Bから出力されるSOS信号の検知タイミングとの時間差を計測する。
【0131】
前記レジコンカウンタ120により計測された値は、前記データレジスタ122に記憶される。
【0132】
前記データレジスタ122には、上述の時間差が変動した場合に前記データレジスタ122から出力された信号の出力タイミングを変動させるための、C色、K色、M色、及びY色に対応するレーザビームのそれぞれのラインシンクカウンタ124A、124B、124C、及び124Dが接続されている。
【0133】
前記正走査のC色に対応するSOS信号の検知タイミングと、前記逆走査のM色に対応するSOS信号の検知タイミングと、の時間差を前記レジコンカウンタ120が測定する。
【0134】
前記データレジスタ122が、前記レジコンカウンタ120により測定された測定値を記憶する。
【0135】
前記データレジスタ122が記憶している各測定値を基に、前記データレジスタ122に備えられている演算器が、前記データレジスタ122から出力された信号の出力タイミングの最終的な補正値を求める。前記補正値に応じて補正された前記データレジスタ122から出力された信号が、各ラインシンクカウンタに入力される。前記データレジスタ122から出力された信号が各ラインシンクカウンタに入力すると、前記各ラインシンクカウンタが、各色に対応するレーザビームの各々を走査開始する信号であるラインシンク信号を出力する。前記ラインシンク信号に応じて、各色に対応するレーザビームの各々が走査開始するタイミングを補正することで、各色に対応するレーザビーム間の主走査方向のずれが補正される。これにより、前記各色に対応するレーザビームの各々が形成する印字イメージの書き出し位置を補正することができる。
【0136】
前記ラインシンクカウンタ124A、124B、124C、及び124Dは、それぞれ前記PLL回路109A、109B、109C、及び109Dに接続されている。
【0137】
また、上述の各PLL回路には、各レーザダイオードから出射されるレーザビームを変調させるレーザ駆動回路126が接続されている。前記画像データを画像処理することで生成された印字データが、上述の各ラインシンクカウンタから出力される信号のタイミングに応じて前記レーザ駆動回路126へ送られ、前記レーザ駆動回路126は、前記印字データに応じて各レーザダイオードから出射されるレーザビームを変調させる。
【0138】
また、前記メインコントロール回路102には、前記各ラインシンクカウンタが接続されている。
【0139】
前記メインコントロール回路102には、前記各ラインカウンタから出力される信号間の出力タイミングであるカウンタ値を設定するためのコマンダ128が接続されている。前記コマンダ128によって設定された前記カウンタ値は、前記メインコントロール回路102の内部に設けられている図示しないRAMに記憶されるようになっており、前記カウンタ値と前記データレジスタ122に記憶されている前記測定値とが関連付けられることで、初期出荷時の調整や出荷後の再調整に利用される。
【0140】
以上のようなプロセスを経てカラー画像が形成される。
【0141】
次に、上述の4色に対応するレーザビームの主走査方向のずれを補正するサイドレジ補正について説明する。
【0142】
まず、同方向にレーザビームが走査される場合について説明する。
【0143】
図4には、同方向にレーザビームが走査される場合の補正のタイミングチャートが示されている。
【0144】
図4(a)には、画像形成装置Pの初期状態における、SOSセンサ68A、68B、ラインシンクカウンタ124A、124Bのタイミングチャートが示されている。
【0145】
前記SOSセンサ68A及び前記SOSセンサ68Bの各々から出力されるSOS信号の検知タイミングに基づいて、前記ラインシンクカウンタ124A、124Bから出力されるC色及びK色のそれぞれに対応するラインシンク信号L/S(C)、L/S(K)が生成される。
【0146】
前記ラインシンク信号L/S(C)、L/S(K)の生成タイミングは、それぞれLSTK(Line Sync Timing of K)及びLSTC(Line Sync Timing of C)として保持されている。また、各SOS信号の検知タイミングの時間差は、K色に対応するSOS信号の検知タイミングからC色に対応するSOS信号の検知タイミングまでの時間間隔であるSDTKC(Same Direction Timing of K andC)として保持される。(以下、初期状態におけるLSTK、LSTC、及びSDTKCをそれぞれOLD_LSTK、OLD_LSTC、及びOLD_SDTKCとする。)
ここで、図4(b)に示されるように、前記SOSセンサ68Aから出力されるSOS信号の検知タイミングが、前記図4(a)に示される前記SOSセンサ68Aから出力されるSOS信号の検知タイミングと比べてΔ秒だけ遅れてしまうと、C色に対応するレーザビームの書き出し位置が変動する。変動した前記書き出し位置の補正を全く行わない場合、前記Δに対応する前記書き出し位置の変動により色ずれが発生する。このとき、SDTKCの値は変化しているので、SDTKCの変動前及び変動後から前記Δに対応するSDTKCの変動の量を前記データレジスタ122が算出し、K色に対応するラインカウンタ124Bのカウント値を補正することにより、前記色ずれが解消される。
【0147】
前記色ずれの判断基準となるSDTKCの初期値、K色に対応するSOS信号の検知タイミングからK色に対応するライン信号の発生までの時間であるLSTKの初期値、及びC色に対応するSOS信号の検知タイミングからC色に対応するライン信号の発生までの時間であるLSTCの初期値が次式で表される。
【0148】
SDTKC=OLD_SDTKC
LSTK=OLD_LSTK
LSTC=OLD_LSTC
C色に対応するレーザビームのSOSセンサ68Aから出力されるSOS信号の検知タイミングが遅れて変位した場合のSDTKCをNEW_SDTKCとして、前記SDTKCは次式で表される。
【0149】
SDTKC=NEW_SDTKC=OLD_SDTKC+Δ
C色及びK色に対応するそれぞれのラインシンク信号の発生までの時間であるLSTC及びLSTKをそれぞれ
LSTC=OLD_LSTC
LSTK=NEW_LSTK=OLD_LSTK+Δ
と設定することで、印字イメージの書き出し位置を揃えることができる。
【0150】
これに対して、C色に対応するレーザビームのSOSセンサ68Aから出力されるSOS信号の検知タイミングが進んで変位する、すなわちK色に対応するSOSセンサ68Bから出力されるSOS信号の検知タイミングからC色に対応するSOSセンサ68Aから出力されるSOS信号の検知タイミングまでの時間間隔が減少した場合には、SDTKCは次式で表される。
【0151】
SDTKC=NEW_SDTKC=OLD_SDTKC−Δ
C色及びK色に対応するそれぞれのラインシンク信号の発生までの時間であるLSTC及びLSTKをそれぞれ
LSTC=OLD_LSTC
LSTK=NEW_LSTK=OLD_LSTK−Δ
と設定することで、印字イメージの書き出し位置を揃えることができる。
【0152】
また、図4(c)に示されるように、前記SOSセンサ68Bから出力されるSOS信号の検知タイミングが、前記図4(a)に示される前記SOSセンサ68Bから出力されるSOS信号の検知タイミングと比べてΔ秒だけ早くなってしまうと、K色に対応するレーザビームの書き出し位置が変動する。この場合、上述のC色に対応するSOSセンサ68Aから出力されるSOS信号の検知タイミングの補正と同様にして、K色に対応するラインシンクカウンタ124Bのカウント値を補正することによって色ずれが解消される。
【0153】
すなわち、K色に対応するレーザビームのSOSセンサ68Bから出力されるSOS信号の検知タイミングが進んで変位した場合のSDTKCは次式で表される。
【0154】
SDTKC=NEW_SDTKC=OLD_SDTKC+Δ
C色及びK色に対応するそれぞれのラインシンク信号の発生までの時間であるLSTC及びLSTKをそれぞれ
LSTC=OLD_LSTC
LSTK=NEW_LSTK=OLD_LSTK+Δ
と設定することで、印字イメージの書き出し位置を揃えることができる。
【0155】
これに対して、K色に対応するレーザビームのSOSセンサ68Bから出力されるSOS信号の検知タイミングが遅れて変位する、すなわちK色に対応するSOSセンサ68Bから出力されるSOS信号の検知タイミングからC色に対応するSOSセンサ68Aから出力されるSOS信号の検知タイミングまでの時間間隔が減少した場合には、SDTKCは次式で表される。
【0156】
SDTKC=NEW_SDTKC=OLD_SDTKC−Δ
C色及びK色に対応するそれぞれのラインシンク信号の発生までの時間であるLSTC及びLSTKをそれぞれ
LSTC=OLD_LSTC
LSTK=NEW_LSTK=OLD_LSTK−Δ
と設定することで、印字イメージの書き出し位置を揃えることができる。
【0157】
実際には、C色に対応するSOS信号及びK色に対応するSOS信号の一方のみの検知タイミングが変動するということはなく、図4(d)に示されるように、C色に対応するSOS信号及びK色に対応するSOS信号の両方の検知タイミングが変動する。前記C色に対応するSOS信号及びK色に対応するSOS信号の両方の検知タイミングが変動する場合、SDTKCの変動を検知し、前記SDTKCの変動の量が色ずれ分であることから、非基準色のラインシンクカウンタのカウント値を対応させることで、色ずれは解消される。
【0158】
したがって、以上の考察から、C色に対応するSOS信号及びK色に対応するSOS信号の両方の検知タイミングが変動する場合では、K色に対応するSOS信号の検知タイミングが遅れたとき、すなわちK色に対応するSOS信号の検知タイミングからC色に対応するSOS信号の検知タイミングまでの時間間隔が増加した場合には、SDTKCは次式で表される。
【0159】
SDTKC=NEW_SDTKC=OLD_SDTKC+Δ
C色及びK色に対応するそれぞれのラインシンク信号の発生までの時間であるLSTC及びLSTKをそれぞれ
LSTKC=OLD_LSTKC
LSTK=NEW_LSTK=OLD_LSTK+Δ
と設定することで、印字イメージの書き出し位置を揃えることができる。
【0160】
また、K色に対応するSOS信号の検知タイミングが進んだとき、すなわちK色に対応するSOS信号の検知タイミングからC色に対応するSOS信号の検知タイミングまでの時間間隔が減少した場合には、前記時間間隔のずれ分であるΔの符号が変わり、C色及びK色に対応するそれぞれのラインシンク信号の発生までの時間であるLSTC及びLSTKをそれぞれ
LSTKC=OLD_LSTKC
LSTK=NEW_LSTK=OLD_LSTK−Δ
と設定することで、印字イメージの書き出し位置を揃えることができる。
【0161】
また、前記M色に対応するレーザビーム及び前記Y色に対応するレーザビームのサイドレジの補正が、前記C色に対応するレーザビーム及び前記K色に対応するレーザビームのサイドレジの補正と同様にして行われる。すなわち、Y色に対応するSOS信号の検知タイミングからM色に対応するSOS信号の検知タイミングまでの時間間隔であるSDTYM(Same Direction Timing of Y and M)の変動の量を測定する。前記SDTYMの変動した量が色ずれ分であることから、逆走査の非基準色であるY色のラインシンクカウンタのカウント値を前記SDTYMの変動した量に対応させるように補正する。これにより、前記Y色に対応する印字イメージの書き出し位置を前記M色に対応する印字イメージの書き出し位置に合わせることができ、前記M色と前記Y色との色ずれが解消される。
【0162】
上述の補正によって、正方向についてはC色に対応する印字イメージの書き出し位置を基準にしてC色とK色との色ずれが解消され、逆方向についてはM色に対応する印字イメージの書き出し位置を基準にしてM色とY色との色ずれが解消されている。前記C色に対応する印字イメージの書き出し位置と前記M色に対応する印字イメージの書き出し位置とを合わせることで、C色、K色、M色、及びY色の4色の色ずれを解消することができる。
【0163】
本実施の形態では、前記4色の色ずれを解消するために、上述のようにして正走査の色ずれ及び逆走査の色ずれを解消した後に、前記正走査の基準色であるC色と前記逆走査の基準色であるM色とのそれぞれに対応する印字イメージの書き出し位置を一致させるようにする。以下、C色とM色とのそれぞれに対応する印字イメージの書き出し位置を一致させることについて説明する。ここで、K色に対応する印字イメージの書き出し位置とC色に対応する印字イメージの書き出し位置とが一致し、さらにY色に対応する印字イメージの書き出し位置とM色に対応する印字イメージの書き出し位置とが一致しており、K色とC色との色ずれ、及びY色とM色との色ずれが解消されているものとする。
【0164】
図5には、前記ピックアップミラー76の位置の変動によるC色に対応するSOSセンサ58Aから出力されるSOS信号及びM色に対応するEOSセンサ64Aから出力されるEOS信号の出力動作のタイミングチャートが示されている。
【0165】
図5(a)に示される如く、C色に対応するレーザビームとM色に対応するレーザビームとは、互いに走査方向が逆方向であるため、基準色に対応する印字イメージの書き出し位置の変動の有無によって、走査方向が異なる非基準色に対応する印字イメージの書き出し位置の補正を行うことが上述の4色の色ずれを悪化させてしまう場合がある。このような場合、正走査側及び逆走査側のそれぞれに設けてあるSOSセンサ58A及びEOSセンサ64Aにレーザビームを導くためのピックアップミラー76を共通に使用することで、C色に対応するSOS信号の検知タイミングとM色に対応するEOS信号の検知タイミングとの時間間隔が変動しているか否かを判断することができる。
【0166】
前記時間間隔の変動は、主に前記ピックアップミラー76の位置の変動による。前記ピックアップミラー76の位置が実線で示されているように変動すると、前記ピックアップミラー76上においてレーザビームをピックアップするポイントの位置ずれが生じる。すなわち、レーザビームの走査角度がΔθだけ変化した状態で、前記SOSセンサ58A及び前記EOSセンサ64Aがレーザビームをピックアップする。これにより、図5(b)に示される如く、前記変動の前のC色に対応するSOS信号の検知タイミングがΔtだけ進むことになり、さらにM色に対応するEOS信号の検知タイミングが前記Δtだけ遅れることになる。前記SOS信号と前記EOS信号との検知タイミングの移動方向が逆方向となることから、前記SOS信号の検知タイミングと前記EOS信号の検知タイミングとの時間間隔を補正することで、C色に対応する印字イメージの書き込み位置とM色に対応する印字イメージの書き込み位置とを一致させることができるため、前記C色と前記M色との色ずれの補正には都合が良い。
【0167】
図6には、逆走査方向レーザビームの印字イメージの書き出し位置を補正する場合のタイミングチャートが示されている。
【0168】
なお、図6中の▲1▼乃至▲6▼における各タイミングにおける印字イメージも併せて示されている。
【0169】
初期状態においては、▲1▼及び▲2▼に示される如く、C色に対応するSOS信号の検知タイミングとM色に対応するSOS信号の検知タイミングとが一致し、C色に対応する印字イメージの書き出し位置とM色に対応する印字イメージの書き出し位置とが一致している。ここで、M色に対応するSOSセンサ62Aが設けられている位置からEOS64Aが設けられている位置まで、M色に対応するレーザビームが走査される時間間隔をDDSETM(Different Direction Sos to Eos Time of M)とする。(以下、初期状態におけるDDSETMをOLD_DDSETMという。)
次に、C色及びM色に対応するレーザビームに共通のピックアップミラー76等の位置が変動し、併せてM色に対応するSOSセンサ62A側のピックアップミラー78が変動した場合のタイミングチャートが▲3▼乃至▲5▼に示されている。この場合、基準色のC色の位置ずれであるΔCは、ピックアップミラー76がC色に対応するレーザビームとM色に対応するレーザビームとの共通ミラーであるため、▲3▼に示される如く、M色に対応するEOS信号の検知タイミングのずれとして、前記ΔCと同量だけ変化する。
【0170】
一方、M色に対応するSOSセンサ62Aは、これらとは独立に変動し、ΔMだけ変化する。この場合、C色に対応する印字イメージの書き出し位置は、前記C色に対応するSOS信号の検知タイミングが進むため、前記C色に対応する印字イメージを書き出す方向(左方向)にΔCだけずれる。M色に対応するレーザビームの走査方向がC色に対応するレーザビームの走査方向と逆であることから、M色に対応する印字イメージの書き出し位置が前記M色に対応する印字イメージを書き出す方向(右方向)にΔMだけずれる。したがって、前記C色に対応する印字イメージと前記M色に対応する印字イメージとのサイドレジを合わせるためには、M色に対応するSOS信号の検知タイミングを左方向にΔC+ΔMだけずらすように補正する必要がある。
【0171】
ここで、初期状態から変動した後のDDSETMをNEW_DDSETMとすると、M色に対応するレーザビームをM色に対応するSOSセンサ62Aに反射させるピックアップミラー78による印字イメージの書き出し位置の変動の量であるΔMと、EOSセンサ64A側の共通ミラー130による印字イメージの書き出し位置の変動の量であるΔCが含まれる。よって、DDTM(Different Direction Time of M)は、
DDTM=NEW_DDSETM−OLD_DDSETM=ΔM+ΔC
となり、M色に対応する印字イメージの書き出し位置のずれ量に相当する。したがって、M色に対応する印字イメージの書き出し位置を補正する量が、NEW_DDSETMとOLD_DDSETMとの差とされることで、C色に対応する印字イメージとM色に対応する印字イメージとのサイドレジ補正が可能となる。
【0172】
次に、倍率の補正とサイドレジ補正との分離について説明する。
【0173】
図7には、倍率の補正とサイドレジ補正との分離を行う際のタイミングチャートが示されている。前記タイミングチャートのそれぞれの右側には、各タイミングチャートに対応する印字イメージが示されている。
【0174】
図7の上側のタイミングチャートは、初期状態におけるK色及びC色のそれぞれに対応するSOS信号及びEOS信号の検知タイミングが示されている。
【0175】
図7(a)に示される如く、初期状態では、K色とC色とのそれぞれに対応するレーザビームの主走査方向のレーザビーム走査位置が、K色に対応するSOS信号の検知タイミング及びC色に対応するSOS信号の検知タイミングとの時間間隔であるT−KC0をモニタすることにより検出されている。
【0176】
図7(b)に示される如く、サイドレジずれが発生し、K色に対応するSOS信号の検知タイミング及びC色に対応するSOS信号の検知タイミングとの時間間隔と前記T−KC0との差が生じると、サイドレジ補正を行うための制御を開始する。
【0177】
しかしながら、この時点では、前記時間間隔と前記T−KC0との差が生じたことが検知されただけであり、実際にはサイドレジずれが発生したのか、あるいは倍率のずれ(以下、倍率ずれという。)が発生したのかが不明である。そこで、サイドレジずれと倍率ずれとを分離し、主走査方向における各色の色ずれを補正する、主走査方向のカラーレジ補正を行う必要がある。
【0178】
倍率ずれの補正をする場合には、図7(c)に示されるように、露光装置10の内部の温度からの温度上昇値から各レーザダイオードから出射されるレーザビームの波長の変動量、及び倍率の変動量を前記メインコントロール回路102が演算して、画像クロックの周波数を可変させる量を算出する。前記メインコントロール回路102が、前記画像クロックの周波数を可変させる量に応じて倍率補正回路104を制御し、前記画像クロックの周波数が可変する。画像クロックの周波数が可変することで、各感光体上に形成される印字イメージの伸び縮み、すなわち前記印字イメージの各感光体上での倍率が補正される。これにより、サイドレジずれと倍率ずれとに分離される。
【0179】
サイドレジずれの補正をする場合には、図7(d)に示されるように、K色に対応するSOS信号の検知タイミングからC色に対応するSOS信号の検知タイミングまでの時間間隔、及び前記K色に対応するEOS信号の検知タイミングから前記C色に対応するEOS信号の検知タイミングまでの時間間隔が変動する。C色及びK色のそれぞれに対応するSOS信号とEOS信号の検知タイミングの時間間隔が可変された上述の画像クロックの周波数でカウントされる。前記可変された画像クロックの数と前記カウントされた値とを比較し、前記比較によって増減した値が、前記可変された画像クロックを用いたサイドレジ補正に必要な変動の量として求められる。前記サイドレジ補正に必要な変動の量だけサイドレジ補正を行うと、サイドレジずれが解消される。
【0180】
次に、本実施の形態における作用を詳細に説明する。
【0181】
図8には、主走査方向のカラーレジ補正のフローチャートが示されている。
【0182】
ステップS200において、主走査カラーレジ補正を開始すると、ステップS202に移行し、温度センサ100により露光装置10の内部の温度を検知する。この際に、初期状態もしくは前記露光装置10が連続動作中であれば、前回に検知した前記露光装置10の内部の温度からの温度上昇値をメインコントロール回路102が算出する。
【0183】
前記ステップS202において、前記温度の検知が終了すると、ステップS204に移行する。
【0184】
前記ステップS204では、前記温度上昇値に基づいて、各レーザダイオードから出射されるレーザビームの波長の変動量、及び倍率の変動量を前記メインコントロール回路102が演算し、画像クロックの周波数を可変させる量を算出する。前記メインコントロール回路102が前記算出により求められた前記画像クロックの周波数を可変させる量に応じて倍率補正回路104を制御し、前記画像クロックの周波数を可変する。前記温度センサ100によって検知された温度に応じて画像クロックの周波数が可変される。前記画像クロックの周波数を可変すると、図7(c)に示されるように印字イメージが伸縮し、即ち前記印字イメージの各感光体上での倍率補正を行う準備が完了する。これにより、主走査方向における各色の色ずれが、倍率ずれとサイドレジずれとに分離される。
【0185】
前記画像クロックの周波数の可変が終了すると、ステップS206へ移行する。
【0186】
前記ステップS206では、倍率ずれが生じているか否かの判断が行われる。ここでは、C色に対応するSOS信号の検知タイミングから前記C色に対応するEOS信号の検知タイミングまでの時間間隔が、前記ステップS204において可変された前記画像クロックの周波数でカウントされる。同様にして、M色に対応するレーザビームがSOSセンサ62A上を通過してからEOSセンサ64A上を通過するまでの時間間隔が、前記ステップS204において可変された前記画像クロックの周波数でカウントされる。主走査方向の1ライン分の主走査線の画像を形成するために必要なある一定値の画像クロックの数と計測されたカウント値とを比較する。前記ある一定値の画像クロックの数と前記計測されたカウント値とが同じ値か否かが計測される。
【0187】
前記ある一定値の画像クロックの数と前記計測されたカウント値とが同じ値である場合には、前記判断が肯定される。前記ある一定値の画像クロックの数と前記計測されたカウント値とが異なる値である場合には、前記判断が否定される。
【0188】
前記判断が否定されると、ステップS208へ移行する。
【0189】
前記ステップS208では、倍率の補正が行われる。前記ステップS206における前記計測により測定された、前記ある一定値の画像クロックの数よりも前記計測されたカウント値が増減したカウント値がサイドレジずれ量となるため、前記増減したカウント値の分だけ前記画像クロックの周波数を増減させて、前記サイドレジずれ量をゼロにし、印字イメージが補正される。このようにして、倍率の補正が終了すると、ステップS210へ移行する。
【0190】
一方、前記ステップS206において、前記判断が肯定されると、前記ステップS210へ移行する。
【0191】
ステップS210では、サイドレジずれが生じているか否かの判断が行われる。
【0192】
前記サイドレジずれは、前記ピックアップミラー76の位置のずれによって発生するため、サイドレジずれが発生すると、C色に対応するSOS信号の検知タイミングから前記C色に対応するEOS信号の検知タイミングまでの時間間隔、及びM色に対応するSOS信号の検知タイミングから前記M色に対応するEOS信号の検知タイミングまでの時間間隔が変動する。このため、C色及びM色のそれぞれに対応するSOS信号の検知タイミングとEOS信号の検知タイミングとの時間間隔が上述の可変された画像クロックの周波数でカウントされる。前記可変された画像クロックの数と前記カウントされた値とを比較し、前記比較によって増減した値によりサイドレジの変動量が求められる。
【0193】
前記判断が否定されると、ステップS212へ移行する。
【0194】
ステップS212では、サイドレジの補正が行われる。前記サイドレジの補正が終了すると、ステップS214へ移行する。
【0195】
一方、前記ステップS210における判断が肯定されると、前記ステップS214へ移行する。
【0196】
前記ステップS214では、カラーレジ補正が終了される。
【0197】
次に、本発明におけるレーザビームの書き出し位置の補正を行う場合と2個のSOSセンサを用いてレーザビームの書き出し位置の補正を行う場合との比較について述べる。
【0198】
C色に対応するSOS信号の検知タイミングが変動しないならば、レジ補正の基本であるC色に対応するSOS信号の検知タイミングとM色に対応するSOS信号の検知タイミングとの時間間隔が初期状態での前記時間間隔に対して変動した量を求める。前記変動した量に応じてC色とM色とのそれぞれに対応するレーザビームの走査を制御して、C色に対応するSOS信号の検知タイミングとM色に対応するSOS信号の検知タイミングとの時間間隔が初期状態での前記時間間隔と等しくなるようにすればよい。しかしながら、C色に対応するレーザビームの書き出し位置が変動したか否かについてレーザビームの書き出し位置の補正を行う場合、C色に対応するSOS信号の検知タイミングが変動したか否かを監視する必要があるため、C色に対応する印字イメージの書き出し位置を制御する制御処理が極めて煩雑になる。
【0199】
本発明では、このような制御処理を行わなくても上述のようなDDSETMの変動を監視していれば自動的に印字イメージの書き出し位置の補正を行うことができる。すなわち、C色に対応するSOS信号の検知タイミングから前記C色に対応するEOS信号の検知タイミングまでの時間間隔が変動しなければ、ΔCが0になるため、
DDTM=NEW_DDTM−OLD_DDTM=ΔM
となり、ΔMのみの補正を行えばよいことが分かる。これにより、ΔCの監視を行うことなく、ΔMの変動分だけを補正することが自動的にできる。
【0200】
なお、完全に前記時間間隔が変動する前(補正前)の状態に戻すには、基準色であるC色に対応する印字イメージの書き出し位置のずれ分を補正する必要がある。
【0201】
基準色であるC色に対応するSOS信号の検知タイミングから前記C色に対応するEOS信号の検知タイミングまでの時間間隔であるDDCSMET(Different Direction C−Sos to M−Eos Time)の変動は、C色に対応するレーザビームとM色に対応するレーザビームとの共通ミラーであるピックアップミラーの位置の変動のみに依存することになるため、前記位置の変動をモニタすることにより、基準色のC色に対応する印字イメージの書き込み位置の変動の量を求めることができる。すなわち、DDTC(Different Direction Time of C)は、次式で表される。
【0202】
DDTC=NEW_DDCSMET−OLD_DDCSMET=2ΔC
したがって、
ΔC=DDTC/2
であるから、C色に対応する印字イメージの書き込み位置の変動の量であるΔCを各色のラインシンク発生タイミングLSTx(xはK色、C色、M色、Y色を示す。)に反映させることで、前記C色に対応する印字イメージの書き込み位置が変動する前の状態に戻すことができる。
【0203】
本実施の形態では、正方向走査について説明したが、逆方向走査についても同様にレーザビームがSOSセンサ上を通過してからEOSセンサ上を通過するまでの時間間隔が変わるので、予め定められたある一定値の画像クロックの数と、周波数の可変した画像クロックによるカウント値と、を比較し、前記比較によって求められた値により、各色に対応する印字イメージの書き込み位置の変動の量を測定することができる。
【0204】
本実施の形態では、主走査方向のカラーレジを補正するタイミングが、基準色と非基準色とのそれぞれに対応するSOS信号の検知タイミングの相対的にずれた場合に行われているが、露光装置の内部の温度を検出し、前記温度の変化量がある一定量となった場合に、主走査方向のカラーレジを補正するようにしてもよい。
【0205】
本実施の形態における発明によれば、低コストかつ簡単な構成で、レーザビームの書き出し位置の設定と制御とを行うことが可能となり、色ずれのない画像形成装置を提供することができる。
【0206】
また、本実施の形態における発明によれば、倍率のずれ及び複数のレーザビームの主走査方向のずれの少なくとも一方によって生じる色ずれの補正を行う際に、テスト画像を形成することを必要としないため、色ずれが発生しているか否かということを常時モニタすることが可能となる。これにより、色ずれが発生した場合、必要に応じて直ちに前記主走査方向のカラーレジを補正することができる。
【0207】
さらに、本実施の形態における発明によれば、コマンダを用いることによって、レーザビームの書き出し位置の設定が可能となるため、製品出荷後であっても随時色ずれを補正することが可能になる
【0208】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、倍率ずれの補正のための制御アルゴリズムを簡素化することができ、検出系に高価なデバイスを用いることなく、簡単な構成で高精度にカラー画像の色合わせに適する画像の倍率の補正をすることができる。
【0209】
また、本発明によれば、画像の倍率ずれの補正と複数の光ビームの主走査方向のずれの補正とが分離され、検出系に高価なデバイスを用いることなく、簡単な構成で高精度に複数の光ビームの主走査方向のずれを制御することができ、この制御に要する時間を短縮することができる。
【0210】
さらに、本発明によれば、光ビームの走査方向に起因する補正方向の調整が可能となるため、双方向に光ビームを走査する走査露光装置であっても適用可能なシステム及びアルゴリズムを構成し、高品位なカラー画像を形成することができる。
【0211】
また、本発明によれば、倍率の補正の終了後に、主走査方向のずれを補正することで、カラー画像の色合わせに必要な倍率ずれ及び主走査方向のビーム位置ずれの補正を高精度に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施の形態における双方向スプレイペイント方式のカラー画像形成装置の側面図である。
【図2】 本発明の実施の形態である双方向スプレイペイント方式のカラー画像形成装置に搭載した露光走査装置の上面図である。
【図3】 (a)は本発明の実施の形態における主走査方向のカラーレジの補正を行う制御回路のブロック図、(b)はPLL回路内のブロック図である。
【図4】 本発明の実施の形態における同方向走査のレーザビームの書き出し位置を補正するタイミングチャートであり、(a)は初期状態、(b)はC色がずれた場合、(c)はK色がずれた場合、(d)はK色及びC色がずれた場合のタイミングチャートである。
【図5】 (a)は本発明の実施の形態におけるピックアップミラーの位置の変動を示す図、(b)はピックアップミラーの変動によるSOS信号及びEOS信号が出力されるタイミングチャートである。
【図6】 本発明の実施の形態における逆方向走査のレーザビームの書き出し位置を補正するタイミングチャートである。
【図7】 本発明の実施の形態における倍率ずれと主走査方向のレジずれを分離する際のタイミングチャートであり、(a)は初期状態、(b)はレジずれが発生した場合、(c)は倍率ずれの補正をする場合、(d)はレジ補正をする場合のタイミングチャートである。
【図8】 本発明の実施の形態におけるレジ補正を行う際のフローチャートである。
【図9】 (a)は従来技術における倍率ずれが発生する際のレーザビームの屈折を示す図、(b)は倍率ずれの補正をする場合のタイミングチャートである。
【図10】 従来技術における倍率ずれの補正をする場合のタイミングチャートである。
【符号の説明】
10 露光装置
58A、58B SOSセンサ(走査開始位置検知センサ)
60A、60B EOSセンサ(走査終了位置検知センサ)
62A、62B SOSセンサ(走査開始位置検知センサ)
64A、64B EOSセンサ(走査終了位置検知センサ)
76 ピックアップミラー
100 温度センサ(温度検知手段)
102 メインコントロール回路(倍率補正手段)
104 倍率補正回路(可変手段)
108 基準CLK
117 ROM
118 レジコントロール回路(主走査方向ずれ補正手段)
120 レジコンカウンタ
122 データレジスタ
126 レーザ駆動回路
Claims (2)
- 光ビームの1ドット毎の変調タイミングを規定する画像クロックの周波数に応じて複数の光ビームが各々出射され、前記複数の光ビームが各々偏向され、前記複数の光ビームのうち一部の光ビームを主走査する方向を正方向として主走査し、残りの光ビームを前記正方向とは逆方向に主走査するための光走査ユニットが筺体に収容され、この光走査ユニットからの光ビームによって、像担持体に画像を形成し、前記複数の光ビームの各々に対して前記像担持体に形成された複数の画像を単一の画像として合成して出力する画像形成装置であって、
前記複数の光ビームの各光ビーム毎に設けられ、前記主走査方向の光ビームが走査開始位置に達したことを検知する走査開始位置検知センサと、
前記複数の光ビームの各光ビーム毎に設けられ、前記主走査方向の光ビームが走査終了位置に達したことを検知する走査終了位置検知センサと、
前記正方向に主走査される光ビームのうち基準となる正方向基準光ビームを、当該正方向基準光ビームに対応する前記走査開始位置検知センサに導くと共に、前記逆方向に主走査される光ビームのうち基準となる逆方向基準光ビームを、当該逆方向基準光ビームに対応する前記走査終了位置検知センサに導くピックアップミラーと、
前記筺体の内部の温度を検知する温度検知手段と、
前記画像クロックの周波数を可変する可変手段と、
前記温度検知手段によって検知された筺体内部の温度と、前記複数の光ビームの各波長の温度特性情報と、に基づいて、前記可変手段を制御して前記画像クロックの周波数を変更し、前記像担持体に形成される画像の倍率を補正する倍率補正手段と、
前記倍率補正手段により前記画像の倍率が補正された後に、前記正方向基準光ビームに対応する前記走査開始位置検知センサが前記正方向基準光ビームを検知したタイミングと前記正方向基準光ビームに対応する前記走査終了位置検知センサが前記正方向基準光ビームを検知したタイミングとの時間間隔を可変された前記画像クロックの周波数でカウントした値と、前記主走査方向の1ライン分の前記画像を形成するために必要な一定の画像クロックの数と、を比較し、比較の結果に基づいた前記主走査方向の画像の倍率ずれの補正、及び前記ピックアップミラーの位置が変動した場合に、前記逆方向基準光ビームが、前記逆方向基準光ビームに対応する前記走査開始位置検知センサで検知されるタイミングと、前記逆方向基準光ビームが、前記ピックアップミラーを介して、前記逆方向基準光ビームに対応する前記走査終了位置検知センサで検知されるタイミングとの時間間隔が、初期状態における前記時間間隔と一致するように、前記逆方向基準光ビームの主走査方向のずれを補正する主走査方向ずれ補正手段と、
を有する画像形成装置。 - 前記画像の倍率が補正された後に行われる前記主走査方向の前記画像の位置ずれ補正の終了後に、前記正方向基準光ビームと前記逆方向基準光ビームとの前記主走査方向のずれを補正することを特徴とする請求項1記載の画像形成装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001074407A JP4172159B2 (ja) | 2001-03-15 | 2001-03-15 | 画像形成装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001074407A JP4172159B2 (ja) | 2001-03-15 | 2001-03-15 | 画像形成装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2002273931A JP2002273931A (ja) | 2002-09-25 |
JP4172159B2 true JP4172159B2 (ja) | 2008-10-29 |
Family
ID=18931678
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2001074407A Expired - Fee Related JP4172159B2 (ja) | 2001-03-15 | 2001-03-15 | 画像形成装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP4172159B2 (ja) |
Families Citing this family (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP4492344B2 (ja) * | 2004-12-27 | 2010-06-30 | 富士ゼロックス株式会社 | 画像形成装置 |
JP4728649B2 (ja) * | 2005-01-07 | 2011-07-20 | 株式会社リコー | 画像形成装置、プリンタ装置、ファクシミリ装置及び複写機 |
JP5364970B2 (ja) * | 2006-08-07 | 2013-12-11 | コニカミノルタ株式会社 | 光走査装置 |
JP6141074B2 (ja) | 2012-04-25 | 2017-06-07 | キヤノン株式会社 | 走査光学装置および画像形成装置 |
JP6401496B2 (ja) * | 2014-05-23 | 2018-10-10 | キヤノン株式会社 | 画像形成装置 |
JP6452380B2 (ja) * | 2014-10-22 | 2019-01-16 | キヤノン株式会社 | 画像形成装置 |
-
2001
- 2001-03-15 JP JP2001074407A patent/JP4172159B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2002273931A (ja) | 2002-09-25 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US6833856B2 (en) | Light beam magnification error auto correcting apparatus and method | |
JP3087748B2 (ja) | 光学走査装置 | |
US20070285495A1 (en) | Pixel clock creation method, pixel clock creation device, optical scanning device, and image forming apparatus | |
US20070210245A1 (en) | Optical scanning device and image forming apparatus | |
US8305637B2 (en) | Image forming apparatus, positional deviation correction method, and recording medium storing positional deviation correction program | |
JP2007008152A (ja) | 画像形成装置および画像形成方法 | |
US6281922B1 (en) | Image forming apparatus | |
JP2005037575A (ja) | 光走査装置およびカラー画像形成装置 | |
JP4172159B2 (ja) | 画像形成装置 | |
US7518628B2 (en) | Image forming apparatus capable of effectively correcting main scanning misregistration | |
JP2001253113A (ja) | カラー画像形成装置 | |
JP3998760B2 (ja) | 多色画像形成装置 | |
US7830402B2 (en) | Image forming apparatus and image write start position adjusting method for the same | |
JP4032655B2 (ja) | 画像形成装置 | |
US6788320B2 (en) | Image formation apparatus and registration method | |
JP4492344B2 (ja) | 画像形成装置 | |
JP4387696B2 (ja) | 画像形成装置及びその制御方法 | |
JP4468798B2 (ja) | カラー画像形成装置 | |
JP4250575B2 (ja) | カラー画像形成装置 | |
JP3638204B2 (ja) | 多色画像形成装置 | |
JP2001117030A (ja) | 多色画像形成装置 | |
JP2018167544A (ja) | 画像形成装置 | |
JP2004114316A (ja) | 画像形成装置 | |
JP2002131667A (ja) | 画像形成装置 | |
JP2009066981A (ja) | 画像形成装置 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20040908 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20061120 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20061128 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20070129 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20070424 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20070625 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20080115 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20080317 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20080722 |
|
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20080804 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110822 Year of fee payment: 3 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120822 Year of fee payment: 4 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120822 Year of fee payment: 4 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130822 Year of fee payment: 5 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |