JP4170100B2 - 適応アンテナを用いる通信機 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は無線通信システムに係わり、更に詳しくは他のシステムによる通信が混在する環境で使用される無線通信システム、高速で高品質なデータ通信が求められる移動体通信システムにおける適応アンテナの制御方式に関する。
【0002】
【従来の技術】
無線LANシステムなどの無線通信システムにおいて、Bluetoothなどのように、多数の利用者が共通して利用可能な通信方式が用いられている。このような効率的な通信方式として多元接続方式がある。この多元接続方式は、移動体通信方式として広範に用いられている。
【0003】
送信データ系列を複数のデータ系列に並列変換して、並列の複数のデータ系列をそれぞれ周波数の異なる複数の搬送波(キャリア)を用いて並列に無線伝送する無線通信システム、例えばOFDM(直交周波数分割多重)システムでは、複数の搬送波を用いて異なる情報を送ることが可能である。また各サブキャリアでは伝送速度が低速とみなされるために周波数選択性フェージングを受けにくく、時間的に後にあるデータと同じデータとしてのガードインターバルを挿入することによって遅延に対する耐性が高くなるため、将来の無線システムとして好適である。しかしながらガードインターバルを超える波、他のシステムからの干渉波およびドプラー変動を受けた干渉波を受信すると、特性が極端に劣化するという問題点がある。
【0004】
このような干渉波による特性の劣化を防止するための従来技術として次のような文献がある。
【0005】
【特許文献1】
特開平8−331025号公報「適応干渉キャンセル受信機」
【非特許文献1】
J.CHENG他「Adaptive Beamforming of ESPAR Antenna Based on Steepest Gradient Algorithm,IEICE Trans.COMMUN.,E84-B,7,2001.」
【0006】
特許文献1では、複数の受信アンテナに対応してそれぞれ設けられ、受信信号に対して重み付けを行う手段と、重み付けられた信号を合成する手段とを備える適応干渉キャンセル受信機が開示されている。
【0007】
非特許文献1では、各アンテナ素子が可変の負荷リアクタンスを持つ適応アンテナにおいて、最急勾配アルゴリズムを用いる適応ビームフォーミングの技術が開示されている。
【0008】
このような干渉波の受信を抑圧する干渉波抑圧方式の従来例について、図12〜図15を用いてさらに説明する。一般にアンテナの指向特性を変化させるためにはアンテナ素子の長さを調整することが有効であり、アンテナ素子の長さを調整して受信したい希望波が受信でき、また干渉波を受信しないようにアンテナ指向性を制御することができる。
【0009】
しかしながら実際にアンテナ素子の長さを機械的に変化させることは困難であり、適応アンテナ方式では異なる方法を用いて指向特性を変化させ、干渉波に対してアンテナの指向性のヌルを向けるような制御が行われる。
【0010】
図12は複数のアンテナ素子からの信号に重み付けを行い、重み付けられた信号を合成する合成回路を設け、重み付けの値を変化させることによって指向特性を変化させる適応アンテナ方式であり、またこの重み付けがディジタル信号の領域で行われるディジタルビームフォーミングと呼ばれる適応制御方式を示す。
【0011】
各アンテナ素子51からの信号は、高周波フロントエンド(RFF/E)52例えばミキサやバンドパスフィルタを介してA/D変換器53によってディジタル信号に変換され、重み付け部54によって重み付けられた後、合成回路55によって合成される。各重み付け部54による重み付けの値は、重み付け制御回路56によって制御される。重み付け制御回路56によって合成回路55の出力信号における干渉対雑音比(INR,インターフェアレンス・ツー・ノイズ・レイシオ)が小さくなるように重み付け値を制御することによって、アンテナ指向性のヌルを干渉波に向けることができる。
【0012】
図12の方式では、各アンテナ素子に対応して高周波フロントエンド52やA/D変換器53などが必要となり、回路規模が大きくなり、また消費電力も大きくなる。この問題点に対応して、回路の小型化や低消費電力化を図ることができるアンテナの適応制御方式が図13である。図13においては、アンテナ素子61からの信号に対する重み付けを行う重み付け部62が高周波領域側に設けられ、重み付けされた信号が加算回路63によって加算された後に、高周波フロントエンド65に与えられる。高周波フロントエンド65の出力は、A/D変換器66によってディジタル信号に変換され、その信号を用いて重み付け制御部64によって各重み付け部62の重み付けの値が制御され、アンテナの適応制御が行われる。
【0013】
図14はアンテナ素子からの信号に対する重み付けの値を変化させる代わりに、アンテナ素子のうちで無給電アンテナ素子の負荷としての可変リアクタンスの値を変化させることによって適応制御を行う方式を示す。同図において給電アンテナ素子71からの信号は、高周波フロントエンド75を介してA/D変換器76によってディジタル信号に変換される。
【0014】
一方複数の無給電素子72には、可変リアクタンス回路73が負荷として接続されている。A/D変換器76の出力を用いて、可変リアクタンス制御部74によって各可変リアクタンス回路73の可変リアクタンスの値を変化させることによって、アンテナ全体としての指向特性を変化させることができる。
【0015】
給電アンテナ素子71の出力信号は、周囲に存在する無給電アンテナ素子72による電磁界の相互結合によって影響を受け、可変リアクタンスの値の適応制御によって干渉波に対してアンテナの指向性のヌルを向けることができる。
【0016】
例えば図14の方式を用いて、OFDM無線通信システムにおいて適応アンテナの制御を行う場合には、多数の搬送波のうちでその時点で実際の通信に用いられていない搬送波、すなわちバーチャルサブキャリア成分を観測しながら、全ての無給電素子のリアクタンスの値を摂動させて、干渉対雑音比が小さくなるように可変リアクタンスの値を更新する動作を繰り返すことによって、アンテナの適応制御が行われる。
【0017】
図15はこのような適応制御における摂動方式の従来例の説明図である。同図においては、複数の無給電素子に対応する可変リアクタンスの値のうちで、まず最初の1シンボルで素子1に対する可変リアクタンスの値を摂動させ、次のシンボルで素子2に対する可変リアクタンスを摂動させ、3番目のシンボルで素子3に対する可変リアクタンスを摂動させるという動作を続行する。
【0018】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、図15の方式では、無給電アンテナ素子がM本ある場合には、それらを摂動させるためにMシンボルの時間を必要とし、また摂動の評価のために摂動させない1シンボルのデータが必要となるため、全体としてアンテナの可変リアクタンスの値を更新するためにM+1シンボルの時間が必要となり、適応制御におけるアルゴリズムの収束性が悪いという問題点があった。
【0019】
本発明の課題は、1シンボル以内の時間で無給電素子に対する可変リアクタンスの値、またはアンテナ素子に対する重み付けの値を摂動させて、1シンボル内で可変リアクタンスの値、または重み付け値を更新することによって、適応アンテナの制御を高速化することである。
【0020】
また本発明の課題は、アンテナの適応制御の高速化と共に、回路の小型・軽量化、低消費電力化、および低コスト化を同時に図ることである。
【0021】
【課題を解決するための手段】
図1は本発明の適応アンテナを用いる通信機の原理構成ブロック図である。同図は給電アンテナ素子と、その給電アンテナ素子の近傍、すなわちフェージング相関が十分大きくなる距離にあり、それぞれ可変リアクタンスが接続された1つ以上の無給電アンテナ素子とで構成されるアンテナ部を高周波部に備えた通信機1の構成ブロック図である。通信機1は、干渉波成分抽出手段2と、適応制御手段3とを少なくとも備えている。
【0022】
干渉波成分抽出手段2は、通信機1で用いられている1シンボルの時間内において、無給電アンテナ素子に接続された可変リアクタンスの値を摂動させた時に、アンテナ部からの信号のディジタル変換後の信号から通信機で受信すべき希望信号以外の干渉波の成分を抽出するものであり、適応制御手段3は抽出される干渉波成分を最小とするように可変リアクタンスの値を最急勾配法を用いて適応制御するものである。
【0023】
また本発明の通信機1は、重み付け部をそれぞれ備える複数のアンテナ素子と重み付けされたそれぞれのアンテナ素子からの信号を合成する合成回路部とで構成されるアンテナ部を高周波部に備え、また図1と同様に干渉波成分抽出手段2と適応制御手段3とを備えている。
【0024】
干渉波成分抽出手段2は、通信機1で用いられている1シンボルの時間内で複数のアンテナ素子にそれぞれ備えられた重み付け部の重み付け値を摂動させた時にアンテナ部からの信号のディジタル変換後の信号から希望信号以外の干渉波成分を抽出するものであり、適応制御手段3は抽出される干渉波成分を最小とするように重み付け値を適応制御するものである。
【0025】
発明の実施の形態においては、通信機1は送信データの系列を並列のデータ系列に変換し、変換後のデータ系列のそれぞれを周波数の異なる複数の搬送波によって並列無線伝送するものであり、干渉波成分抽出手段2が複数の搬送波のうちでデータの送信に用いられていない搬送波としてのバーチャルサブキャリア成分を干渉波成分として抽出することもでき、この場合干渉波成分抽出手段2はフーリエ変換、またはウェーブレット変換を用いてバーチャルサブキャリア成分を抽出することもできる。
【0026】
実施の形態においては、干渉波成分抽出手段2は2つのシンボルのうちで一方の1シンボルにおいて可変リアクタンス、または重み付け部の重み付け値をそれぞれ摂動させずに得られる受信データと、他方の1シンボルにおいて可変リアクタンス、または重み付け値を摂動させて得られる受信データとを用いて、干渉波成分を抽出することもでき、この場合他方の1シンボルにおいて複数のアンテナ素子に対する可変リアクタンス、または重み付け値を1サンプルずつ摂動させることを繰り返して得られる受信データを用いることも、また複数の可変リアクタンス、または重み付け値を順次複数サンプルずつ連続的に摂動させて得られる受信データを用いることもできる。
【0027】
実施の形態においては、干渉波成分抽出手段2は1シンボルの時間内において、複数のアンテナ素子に対応する可変リアクタンス、または重み付け部の重み付け値をそれぞれ摂動させると共に、いずれの可変リアクタンス、または重み付け値を摂動させることのない期間を設けて得られる受信データを用いて干渉波成分を抽出することもできる。
【0028】
また実施の形態においては、通信機1がアンテナ部とそれに対応する干渉波成分抽出手段および適応制御手段とをそれぞれ備える複数のダイバーシチブランチと、各ダイバーシチブランチに対する重み付け部と、重み付けされたそれぞれのダイバーシチブランチからの信号を合成する合成回路部とを備えることもでき、この場合各ダイバーシチブランチの適応制御手段はそれぞれ独立にアンテナ部に対する適応制御を行うことも、また連携して適応制御を行うこともできる。
【0029】
更に実施の形態においては、複数のアンテナ素子のうち、特定の素子に対応する可変リアクタンス、または重み付け値の影響のみを制御するために、特定の素子以外の素子に対する可変リアクタンスの値を最大にすることも、また重み付け値を調整することもできる。
【0030】
【発明の実施の形態】
以下図面を用いて本発明の実施形態について詳細に説明する。図2は本発明における干渉波抑圧方式の基本的な構成ブロック図である。ここでは無給電アンテナ素子に接続された可変リアクタンス回路部の可変リアクタンスを制御することによって、ディジタル変換後の信号の干渉対雑音比(INR)が小さくなるように、干渉波に対してアンテナの指向性のヌルを向ける空間ビームフォーミング方式について説明する。
【0031】
図2において、給電アンテナ素子10からの信号は高周波フロントエンド(RFF/E)14,AD変換器15を介して、ディジタル変換後の信号としてフーリエ変換器16に入力される。
【0032】
複数の無給電アンテナ素子11に対してはそれぞれ可変リアクタンス回路12が接続され、その可変リアクタンスの値は可変リアクタンス制御部13によって制御される。本発明においては、フーリエ変換器16によって実際に通信に用いられていない搬送波、すなわちバーチャルサブキャリア成分17が抽出され、その成分が可変リアクタンス制御部13に与えられて、INRが小さくなるように各可変リアクタンスの値が制御される。
【0033】
図3には本発明を説明するためのサブキャリア配置例の説明図である。ここでは送信データ系列を複数のデータ系列に並列変換し、その複数のデータ系列をそれぞれ周波数が異なる複数の搬送波(キャリア)を用いて並列に無線伝送する無線通信周波数、例えばOFDM(オルソゴナル・フリケンシ・ディビージョン・マルチプレックス)方式を対象として、例えばIEEE802.11aに準拠したフレームフォーマットを用いるものとする。
【0034】
図3おいて点線で示される搬送波は実際に通信用としては用いられない搬送波であり、その他の実線の矢印で示された搬送波が通信用に使用されるものとする。ここでは52個の搬送波を用いて通信が行われる。
【0035】
図4は本発明の第1の実施形態におけるリアクタンスの摂動方式、図5は第1の実施形態におけるリアクタンス制御処理のフローチャートである。本実施形態では、前述のように実際に通信に用いられていない搬送波の成分、すなわちバーチャルサブキャリア成分を最小とすることによって干渉波の抑圧が行われる。ここでは図2で示すように、高周波部においてアンテナ部の適応制御のためのリアクタンス制御が行われる空間ビームフォーミングにおける適応アンテナの無給電アンテナ素子の数は6つとして、実施形態を説明する。
【0036】
図4においては、図2で説明した可変リアクタンス回路12における可変リアクタンスの値を6個の無給電アンテナ素子#1〜#6の順序で1サンプルずつ一定量摂動させ、6サンプル毎にそれを繰り返すことによって、1シンボル内で64サンプル分のデータが取得される。
【0037】
図5において処理が開始されると、まずステップS1でOFDM信号が受信され、同期が確立される。そしてステップS2で試行の回数(時間的に連続して受信信号に対する処理を行う場合にはシンボル数に一致する)nの値が1とされる。
【0038】
続いてステップS3で、1シンボル分のデータf(t,n)が取得される。この1シンボル分のデータは、図4で説明したように可変リアクタンスの値を摂動させた時のデータではなく、可変リアクタンスの制御が行われない場合の受信データそのものである。時刻tは1シンボル内で1サンプル毎にインクリメントされて、データの取得が行われるものとする。
【0039】
そしてステップS4で試行回数nがインクリメントされ、また1シンボル内でのサンプルの位置を示すqの値が0に初期化される。またステップS5で無給電アンテナ素子の摂動の順番を示すmの値が0とされる。
【0040】
続いてステップS6〜S11において、図4で説明したように各無給電アンテナ素子に対する可変リアクタンスの値を摂動させた場合のデータの取得が行われる。まずステップS6で無給電アンテナ素子の摂動順序を示すm、1シンボル内でのサンプルの位置を示すqの値がインクリメントされ、またmによって指定される無給電アンテナ素子に対応するリアクタンスの値xmの値がΔxだけ増加(摂動)され、ステップS7で時刻tの値がサンプリング間隔ΔTだけインクリメントされる。
【0041】
ステップS8でqの値によって指定される1サンプル分のデータが取得される。このデータは1シンボル内でのサンプルの位置qΔTと試行回数nとの関数となる。続いてステップS9で可変リアクタンスの値xmの値が元に戻され、ステップS10でサンプルの位置を示すqがT/ΔT以上となったか否かが判定される。ここでTは1シンボルの時間を示し、T/ΔTは図4における64、すなわち1シンボルの最後のサンプルの位置に相当する。ここでqがまだこの値に達していないと判定されると、ステップS11においてm、すなわち無給電アンテナ素子の摂動順序を示す変数がM、すなわち無給電アンテナ素子の総数以上であるか否かが判定され、ここではまだ図4の第1サンプルだけに対して処理が行われただけであるとすると、ステップS6以降の処理が繰り返される。
【0042】
ステップS11でmの値がMに達した、すなわち図4で6サンプル目までのデータが取得されたと判定されると、ステップS5に戻り、再びmの値が0とされ、ステップS6以降の処理が繰り返される。
【0043】
ステップS10でqの値がT/ΔTを越えた、すなわち1シンボル分のデータgがすでに取得されたと判定されると、ステップS12で評価関数の計算が行われる。
【0044】
評価関数の計算においては、まずステップS3で求められた無給電アンテナ素子の全てを摂動させない場合のデータを用いて、図4で説明した各アンテナ素子を摂動させた場合のデータに対する置き換えが行われる。すなわち第1番目の無給電アンテナ素子の摂動の影響を評価する評価関数u1 (n),を求める時には、図4で説明した#1を摂動させたサンプルに対応するデータを除いて、全てステップS3で得られたf(t,n)のデータを用いた置き換えが行われ、次の関数h1(t,n)が得られる。
【0045】
【数1】
【0046】
そしてバーチャルサブキャリア成分としての評価関数の抽出が、次式を用いて行われる。
【0047】
【数2】
【0048】
同様にして、2番目から6番目までの無給電アンテナ素子の摂動の影響に対する評価関数u2 (n),・・・,u6 (n)がデータを置き換えられた関数h2(t,n)〜h6(t,n)を用いて行われる。
【0049】
続いてステップS13で評価関数の勾配の計算が行われる。この計算は次式を用いて行われる。
【0050】
【数3】
【0051】
ここでu0 (n)が次式によって定義される。なお上式において▽はベクトル微分演算子ナブラと類似しているが、ここでは単に勾配を表すものである。
【0052】
【数4】
【0053】
続いてステップS14で評価関数の勾配を表すマトリクスが次式によって定義される。ここでTは転置を示す。
【0054】
【数5】
【0055】
同様に無給電アンテナ素子のリアクタンスを表すマトリクスX(n)が次式によって定義される。
【0056】
【数6】
【0057】
ステップS15で次式によってリアクタンスの更新が行われる。μはステップサイズを表す。
【0058】
【数7】
【0059】
ステップS16でnの値がインクリメントされ、ステップS17でnの値が最大試行回数Nを越えたか否かが判定され、超えていない場合にはステップS3以降の処理が繰り返され、最急勾配法を用いた適応制御が実行される。
【0060】
以上の処理によって、可変リアクタンスを摂動させないシンボルと摂動させるシンボルとの2シンボルで摂動の評価と可変リアクタンスの更新が行われる。なお、無線LANのOFDMで1シンボルは4μsであり、可変リアクタンス更新は電気的に行われるため、その時間は無視できる。
【0061】
図6は第2の実施形態における可変リアクタンスの摂動方式、図7はリアクタンス制御処理のフローチャートである。第2の実施形態では、図4で説明した第1の実施形態と異なって、無給電アンテナ素子#1〜#6の摂動を1サンプルずつ行うことを繰り返すのではなく、1シンボルの時間内で、図6で示すようにそれぞれの無給電アンテナ素子を、素子の数と1シンボルのサンプルの数で決まる、1つの素子に対して平等に割り当て可能な最大サンプル数だけ、ここでは10個のサンプルに対して連続的に摂動させる点が異なっている。
【0062】
図7における処理は、図5における処理と類似するステップを多く含んでいるため、図5と異なる部分について中心的に説明する。まずステップS21〜S23の処理は、図5のステップS1〜S3の処理と同様である。
【0063】
ステップS24でnの値のインクリメントと、qとmの値の0への初期化が行われ、ステップS25でmの値のインクリメントと、mで指定されるアンテナ素子のリアクタンスに対する摂動が行われ、ステップS26でqの値がインクリメントされる。
【0064】
ステップS27,S28で図5のステップS7,S8と同様に1サンプル分のデータが取得された後に、ステップS29でqの値が64以上であるか否かが判定される。この64の値は、図5のステップS10におけるT/ΔTと実質的に同じである。
【0065】
qが64に達していないと判定されると、ステップS30でqの値がmと、64をMで割った商の整数部との乗算結果以上であるか否かが判定される。図6においてはこの商の値の整数部は10であり、第1番目のアンテナ素子#1に対してはmが1であることから、サンプルの位置が10に達するまでは、ステップS26以降の処理が繰り返されることになる。
【0066】
ステップS30での判定結果がyesとなると、ステップS31で可変リアクタンスの値が元に戻された後に、ステップS25以降の処理が繰り返され、#2以降のアンテナ素子に対するリアクタンス値の摂動とデータの取得が繰り返される。ステップS29でqの値が64に達したと判定されると、ステップS32でXmの値が元に戻され、ステップS33の処理に移行する。
【0067】
なお図6で61番目から64番目のサンプルまでに対しては、ステップS25でmの値が7とされ、ステップS26〜S30の処理が繰り返され、最終的にステップS29でqの値が64に達したと判定され、ステップS32でリアクタンスの値が元に戻されて、ステップS33の処理に移行することになる。この場合、m=7に対してステップS28で取得されたデータはその後の処理においては使用されず、特に問題が生ずることはない。
【0068】
ステップS33〜ステップS38における評価関数の計算からリアクタンスの更新までを含む処理は、第1の実施形態における図5のステップS12〜S17の処理と全く同様であり、その説明を省略する。
【0069】
図8は第3の実施形態におけるリアクタンスの摂動方式、図9はリアクタンス更新処理のフローチャートを示す。図8においては1シンボル64サンプルに対して8倍のオーバサンプリングが行われ、512サンプルが得られる。そして8サンプルを単位として、最初の6サンプルで#1〜#6のアンテナ素子に対する可変リアクタンスの値の摂動が1サンプルずつ行われ、最後の2サンプルでは、いずれの素子の可変リアクタンスも摂動させない動作が繰り返される。
【0070】
図9において処理が開始されると、まずステップS41で同期確立が行われた後に、ステップS42で試行回数を示すnが1とされ、またαの値が0に初期化され、ステップS43で摂動順序を示す素子の番号mが0とされる。
【0071】
ステップS44でmの値がインクリメントされ、リアクタンスXmの値が摂動され、ステップS45でαの値のインクリメントとともに、時刻tの値がサンプリング間隔ΔTだけインクリメントされ、ステップS46で1サンプル分のデータが取得され、ステップS47でαの値が最終値以上となったか否かが判定される。
【0072】
まだ最終値に達していない場合には、ステップS48でmの値が6以上であるか否かが判定される。6に達していない場合には、図8における8サンプルを単位とする摂動動作のうち、実際にアンテナ素子に対応するリアクタンスを摂動させる動作が終了していないことになるので、ステップS49でリアクタンスの値が元に戻された後に、ステップS44以降の処理が繰り返される。
【0073】
ステップS48でmの値が6に等しいと判定されると、8サイクルを単位とする摂動動作のうちで実際にリアクタンスを摂動させる動作は終了したことになるので、後の2サイクルに対する処理を行うためにステップS50でmの値が8以上であるか否かが判定され、8に達していない場合にはステップS51でmの値がインクリメントされた後に、ステップS45以降の処理が繰り返される。そしてmの値が8に等しいと判定された時点で再びステップS43でmの値が0とされ、次の8サンプル分に対応する処理が繰り返される。
【0074】
ステップS49でαが最終値に達したと判定されると、ステップS52〜ステップS57で評価関数の計算からリアクタンスの更新までを含む処理が、第1および第2の実施形態におけると同様に実行される。但し評価関数の計算においては、実際にアンテナ素子に対応する可変リアクタンスの値を摂動させた時のデータを用いて計算が行われる。例えば評価関数u1 (n)の計算においてはアンテナ素子#1を摂動させた時に得られたデータを用いて計算が行われる。
【0075】
すなわち図8において1サンプル目,9サンプル目,・・・・に得られたデータを用いてu1 (n)の計算が行われる。同様にu2 (n)の計算においては、2サンプル目,10サンプル目,・・・に得られたデータを用いて計算が行われる。以下同様であり、評価関数um(n)、および勾配を計算するためのu0 (n)の計算においては次の式が用いられる。u0 (n)の計算では8,16,・・・サンプル目のいずれのアンテナ素子の可変リアクタンスも摂動させないデータが使用される。
【0076】
【数8】
【0077】
【数9】
【0078】
この第3の実施形態においては、第1、第2の実施形態において2つのシンボルを単位としてリアクタンスの更新が行われるのに対して、1シンボルだけでリアクタンスの更新処理が終了し、図9においてステップS57で試行回数nが最大回数Nを越えた時点で処理を終了する。
【0079】
図10は前述の第1〜第3の実施形態のいずれにも適用できるダイバーシチブランチ方式の構成ブロック図である。同図においては、図2で説明した給電アンテナ素子10からフーリエ変換器16までを用いて、バーチャルキャリア成分17を抽出して可変リアクタンス制御部13によって無給電アンテナ素子11に接続されている可変リアクタンスを制御する部分が複数組、ここでは2組設けられ、それぞれのフーリエ変換器16の出力は重み付け回路21を介して合成回路22によって合成される構成となっている。そして重み付け回路21による重み付けの値は、重み付け制御部23によって制御される。
【0080】
各ブランチに対応するアンテナ部の間隔は、フェージング相関、すなわち各アンテナ部の受信特性の間の相関が十分小さくなるように、波長λよりもかなり大きい値に設定され、一般的には各ブランチの出力のうち受信状態のよいブランチからの出力が重視される形式で、重み付け制御部23による重み付け値の制御が行われる。
【0081】
図10におけるそれぞれのブランチにおける可変リアクタンスの制御は各ブランチ独立に行うこともでき、また複数のブランチで連携して行うこともできる。連携制御部25は連携動作を行うための制御を行うものである。
【0082】
図11は連携制御部25による処理のフローチャートである。この連携動作において、各ブランチの可変リアクタンス制御部13は、まずそれぞれ独立に評価関数の計算までの処理を実行する。例えば第1の実施形態における図5においては、ステップS12までの処理を実行し、計算された評価関数を連携制御部25に出力する。
【0083】
連携制御部25はステップS61で各ブランチ側から評価関数をそれぞれ受け取り、ステップS62で連携動作のために、例えば受け取った評価関数の平均値をmの値毎に求め、ステップS63で得られた平均値を新しい評価関数として各ブランチの可変リアクタンス制御13に与えて処理を終了する。各ブランチ側では、この新しい評価関数を用いて、例えばステップS13からS15までにおいて勾配の計算からリアクタンスの更新までの処理を実行することになる。
【0084】
以上の説明においては、無給電アンテナ素子に接続された可変リアクタンスの値を制御して干渉波成分を抑圧する方式を中心に本発明の実施形態を説明したが、前述のように各アンテナ素子に対応する重み付け部の重み付け値を摂動させて干渉波成分を抑圧する方式に本発明を適用することができることは当然である。
【0085】
また実施形態として、例えば6個の無給電アンテナ素子に対する可変リアクタンスの値を全て摂動させる場合を説明したが、例えば特定の素子の摂動の影響だけを評価する場合には、その他の素子に対応する可変リアクタンスの値を最大値に設定し、その素子に対応する負荷インピーダンスを大きくすることによって他の素子の影響を排除して、その特定素子の摂動による干渉波成分抑圧の効果を検討することが可能となる。
【0086】
更に本発明の実施形態においては、干渉波成分抽出部がフーリエ変換を用いてバーチャルサブキャリア成分を抽出し、そのバーチャルサブキャリア成分を用いて適応制御が行われるものとしたが、フーリエ変換の代わりにウェーブレット変換を用いてバーチャルサブキャリア成分を抽出することも可能である。
【0087】
(付記1)複数のアンテナ素子と、該複数のアンテナ素子に対応し、アンテナ全体としての指向特性を調整するための複数の調整部とによって構成されるアンテナ部を高周波部に備える通信機において、
該通信機で用いられている1シンボルの時間内で前記調整部による調整値を摂動させた時に、前記アンテナ部による受信信号から該通信機で受信すべき希望信号以外の干渉波の成分を抽出する干渉波成分抽出手段と、
該抽出される干渉波成分を最小とするように前記調整値を適応制御する適応制御手段とを備えることを特徴とする適応アンテナを用いる通信機。
(付記2)前記複数のアンテナ素子が、給電アンテナ素子と、該給電アンテナ素子の近傍にある1つ以上の無給電アンテナ素子とで構成され、前記調整部が各無給電アンテナ素子にそれぞれ接続された可変リアクタンス回路部であり。
【0088】
前記調整値が可変リアクタンスの値であることを特徴とする付記1記載の適応アンテナを用いる通信機。
(付記3)前記調整部が前記複数の各アンテナ素子に対応する重み付け部であり、前記アンテナ部が重み付けられた各アンテナ素子からの信号を合成する合成回路部を更に備え、
前記調整値が該重み付け部による重み付け値であることを特徴とする付記1記載の適応アンテナを用いる通信機。
(付記4)前記通信機が送信データ系列を並列データ系列に変換し、該変換後のデータ系列のそれぞれを周波数の異なる複数の搬送波によって並列伝送する通信機であり、
前記干渉波成分抽出手段が、複数の搬送波のうちでデータの通信に用いられていない搬送波としてのバーチャルサブキャリアの成分を前記干渉波成分として抽出することを特徴とする付記1記載の適応アンテナを用いる通信機。
(付記5)前記干渉波成分抽出手段が、前記受信信号のディジタル変換後の信号のフーリエ変換の結果を用いて、干渉波成分を抽出することを特徴とする付記1記載の適応アンテナを用いる通信機。
(付記6)前記干渉波成分抽出手段が、前記受信信号のディジタル変換後の信号のウェーブレット変換の結果を用いて、干渉波成分を抽出することを特徴とする付記1記載の適応アンテナを用いる通信機。
(付記7)前記干渉波成分抽出手段が、2つのシンボルのうちで一方の1シンボルにおいて前記調整値を摂動させた時に得られた受信データに加えて、他方の1シンボルにおいて該調整値を摂動させない時に得られた受信データを更に用いて干渉波成分を抽出することを特徴とする付記1記載の適応アンテナを用いる通信機。
(付記8)前記干渉波成分抽出手段が、前記一方の1シンボルにおいて、前記複数の調整部による各調整値を1サンプルずつ摂動させることを繰り返して得られる受信データを用いることを特徴とする付記7記載の適応アンテナを用いる通信機。
【0089】
(付記9)前記干渉波成分抽出手段が、前記一方の1シンボルにおいて、前記複数の調整部による各調整値を、順次複数サンプルずつ連続的に摂動させて得られる受信データを用いることを特徴とする付記7記載の適応アンテナを用いる通信機。
【0090】
(付記10)前記干渉波成分抽出手段が、前記1シンボル内に前記調整部による調整値を摂動させる区間と、複数の調整部による調整値のいずれをも摂動させない区間とが存在する形式で得られた前記受信信号から干渉波成分を抽出することを特徴とする付記1記載の適応アンテナを用いる通信機。
(付記11)前記通信機が前記アンテナ部、干渉波成分抽出手段、および適応制御手段をそれぞれ有し、該アンテナ部が相互に空間的に離れた位置に設置されたダイバーシチブランチを複数個備えると共に、
該各ダイバーシチブランチからの信号を重み付け合成する重み付け合成手段を備えることを特徴とする付記1記載の適応アンテナを用いる通信機。
(付記12)前記複数個のダイバーシチブランチ内の適応制御手段がそれぞれ独立に前記調整値の制御を行うことを特徴とする付記11記載の適応アンテナを用いる通信機。
【0091】
(付記13)前記複数個のダイバーシチブランチ内のそれぞれの適応制御手段に対応して、該各適応制御手段による制御を連携して行わせる連携制御手段を更に備えることを特徴とする付記11記載の適応アンテナを用いる通信機。
【0092】
(付記14)前記複数の調整部のうちで一部の調整部による調整の影響の評価のために、該一部の調整部以外の調整部の調整値をあらかじめ定められた値に設定する調整値設定手段を更に備えることを特徴とする付記1記載の適応アンテナを用いる通信機。
(付記15)前記適応制御手段が、最急勾配法を用いて前記調整値の制御を行うことを特徴とする付記1記載の適応アンテナを用いる通信機。
【0093】
【発明の効果】
以上詳細に説明したように本発明によれば、1シンボル以内でアンテナ素子に対応する可変リアクタンス、または重み付け値を摂動させることにより、適応アンテナの制御処理を高速化し、干渉抑圧アルゴリズムの収束を早めることができる。また高周波部でこのようなアンテナ部の適応制御を行うことにより、回路の小型・軽量化、低消費電力化、低コスト化を図ると同時に、適応制御を高速化し自通信システム内の干渉波成分に限らず、他のシステムの干渉波成分も抑圧することが可能となり、例えばOFDM方式を用いる無線通信システムの実用化に寄与するところが大きい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の干渉波抑圧方式の原理構成ブロック図である。
【図2】本発明の干渉波抑圧方式の基本的な構成例のブロック図である。
【図3】サブキャリアの配置例を示す図である。
【図4】第1の実施形態における摂動方式を示す図である。
【図5】第1の実施形態におけるリアクタンス制御処理のフローチャートである。
【図6】第2の実施形態における摂動方式を示す図である。
【図7】第2の実施形態におけるリアクタンス制御処理のフローチャートである。
【図8】第3の実施形態における摂動方式を示す図である。
【図9】第3の実施形態におけるリアクタンス制御処理のフローチャートである。
【図10】ダイバーシチブランチ方式の構成例を示すブロック図である。
【図11】図10におけるブランチ間の連携制御の処理フローチャートである
【図12】干渉波抑圧方式の従来例(その1)の構成ブロック図である。
【図13】干渉波抑圧方式の従来例(その2)の構成ブロック図である。
【図14】干渉波抑圧方式の従来例(その3)の構成ブロック図である。
【図15】摂動方式の従来例の説明図である。
【符号の説明】
1 通信機
2 干渉波成分抽出手段
3 適応制御手段
10 給電アンテナ素子
11 無給電アンテナ素子
12 可変リアクタンス回路
13 可変リアクタンス制御部
14 高周波フロントエンド(RF F/E)
15 AD変換器
16 フーリエ変換器
17 バーチャルサブキャリア成分
Claims (6)
- 給電アンテナ素子と、複数の無給電アンテナ素子と、該複数の無給電アンテナ素子にそれぞれ接続された複数の可変リアクタンス手段とを備え、該複数の可変リアクタンス手段を調整してアンテナの指向性を制御する無線通信機において、
前記複数の可変リアクタンス手段のいずれについても摂動制御を行なわない期間に対して、前記複数の可変リアクタンス手段の各可変リアクタンス手段について、リアクタンスを一時的に変化させる各期間が短くなるように摂動制御を行う調整手段を備え、
前記複数の可変リアクタンス手段のいずれについても前記摂動制御を行なわない期間における受信信号の一部を、前記摂動制御により、摂動が与えられた期間における受信信号で置き換えることで、評価関数を生成し、前記アンテナの指向性の制御を行う、
ことを特徴とする無線通信機。 - 前記複数の可変リアクタンス手段のいずれについても前記摂動制御を行わない期間は、1シンボル期間に対応する、
ことを特徴とする請求項1記載の無線通信機。 - 前記複数の可変リアクタンス手段の全ての可変リアクタンス手段について順に摂動を与えるのに要する時間は、1シンボル期間内に収まる、
ことを特徴とする請求項1又は2記載の無線通信機。 - 給電アンテナ素子と、複数の無給電アンテナ素子と、該複数の無給電アンテナ素子にそれぞれ接続された複数の可変リアクタンス手段とを備えた無線通信機が、前記複数の可変リアクタンス手段を調整してアンテナの指向性を制御する方法であって、
前記複数の可変リアクタンス手段のいずれについても摂動制御を行なわない期間に対して、前記複数の可変リアクタンス手段の各可変リアクタンス手段について、リアクタンスを一時的に変化させる各期間が短くなるように摂動制御を行い、
前記複数の可変リアクタンス手段のいずれについても前記摂動制御を行なわない期間における受信信号の一部を、前記摂動制御により、摂動が与えられた期間における受信信号で置き換えることで、評価関数を生成し、前記アンテナの指向性の制御を行う、
ことを特徴とする方法。 - 前記複数の可変リアクタンス手段のいずれについても前記摂動制御を行わない期間は、1シンボル期間に対応する、
ことを特徴とする請求項4記載の方法。 - 前記複数の可変リアクタンス手段の全ての可変リアクタンス手段について順に摂動を与えるのに要する時間は、1シンボル期間内に収まる、
ことを特徴とする請求項4又は5記載の方法。
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